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Revolutions-sensor

阅读:969发布:2020-12-10

专利汇可以提供Revolutions-sensor专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain a revolutions-sensor comprising a magnetic detector having a bridge circuit of GMR elements(giant magnetic resistance element) in which the size of the magnetic detector is reduced. SOLUTION: A magnetic detector 16 comprises an insulating board 24 formed, on the surface thereof, with a bridge 26 of GMR elements. The bridge 26 comprises first through fourth GMR elements 26a-26d forming a bridge circuit. The GMR element bridge 26 is constituted such that the field acting on the first and third GMR elements 26a, 26c is varied depending on the rotation of a sensor rotor 12 but the field acting on the second and fourth GMR elements 26b, 26d is kept constant. Consequently, the degree of freedom is increased in the arrangement of the second and fourth GMR elements 26b, 26d.,下面是Revolutions-sensor专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 作用する磁界の変化に応じた抵抗変化を示す磁気検出素子よりなるブリッジ回路を有する磁気検出器と、磁界を発生させるマグネットと、回転体に同期して回転し、その回転位置に応じて前記磁気検出器に作用する磁界を変化させるセンサロータとを有する回転数センサにおいて、 前記ブリッジ回路を構成する一部の磁気検出素子を、作用する磁界が前記センサロータの回転位置に応じて変化するように配置すると共に、他の磁気検出素子を、前記センサロータの回転位置にかかわらず一定の磁界が作用するように配置したことを特徴とする回転数センサ。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、回転数センサに係り、特に、センサロータの回転に伴う磁界の変化を検出する磁気検出素子を備える磁気式回転数センサに関する。

    【0002】

    【従来の技術】従来より、例えば特開平6−82465
    号に開示される磁気式回転数センサが公知である。 この回転数センサは、センサロータと、磁気検出素子である検出用ホール素子と、バイアスマグネットとを備えている。 検出用ホール素子は、センサロータの外周面と対向するように配設されている。 バイアスマグネットは、ホール素子を隔ててセンサロータの外周面に対向するように配設されている。 また、センサロータの外周面には、
    周方向に一定のピッチで形成された歯部が設けられている。 従って、センサロータが回転すると、検出用ホール素子がセンサロータの歯部に対向した状態と、検出用ホール素子が歯部に対向しない状態とが交互に形成されることで、検出用ホール素子に作用する磁界の大きさがセンサロータの回転に応じて変化する。 検出用ホール素子には、かかる磁界の変化に応じたホール電圧が発生し、この電圧信号に基づいて、センサロータの回転数を検出することができる。

    【0003】一般に、ホール素子は、その出電圧が温度に依存して変化する特性を有している。 かかる温度特性を補償するため、上記従来の回転数センサは、温度補償用ホール素子を備えている。 温度補償用ホール素子は、センサロータの歯部と対向しない位置に配置されている。 このため、センサロータが回転しても、温度補償用ホール素子に作用する磁界は変化せず、温度補償用ホール素子の出力電圧はその温度変化にのみ応じて変化する。 このため、検出用ホール素子の出力電圧の温度に依存した変化を、温度補償用ホール素子の出力電圧に基づいて補償することができる。 しかしながら、上記従来の回転数センサによれば、検出用ホール素子及び温度補償用ホール素子の2つのホール素子を配置することが必要となって、センサの大型化を招いてしまう。

    【0004】ところで、上記従来の回転数センサの如き磁気式回転数センサへの適用に適した磁気検出素子として、近年、巨大磁気抵抗素子(以下、GMR素子という)が開発されている。 GMR素子は、強磁性層と非磁性層とを交互に積層してなる薄膜素子であり、作用する磁界の変化に応じてその抵抗値が大きく変化する特性を有している。 従って、GMR素子を磁気式回転数センサの磁気検出器として採用することで、センサロータの回転に応じた大きな出力信号を得ることができる。 このG
    MR素子もまた、上記ホール素子と同様に、温度に依存して抵抗値が変化する性質を有している。 従って、GM
    R素子を磁気式回転数センサの磁気検出器として採用する場合にも、上記従来の回転数センサの如く、温度変化に依存する抵抗値の変化を補償する必要がある。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】上記の如く、GMR素子は、薄膜状に形成されるため、任意のパターンにパターニングすることは容易である。 このため、GMR素子の温度補償を実現するために、従来より、GMR素子によってブリッジ回路を構成することが公知である。 一般に、GMR素子によりブリッジ回路を構成する場合には、大きな出力信号を確保するため、各GMR素子を所定の位置関係で配置することが行なわれる。 このため、
    GMR素子の配置の自由度が低下することで、磁気検出器の小型化を図ることが困難となる。 しかしながら、G
    MR素子よりなるブリッジ回路により磁気検出器を実現する場合において、磁気検出器の小型化を図ることについては、従来、何ら考慮されていなかった。

    【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、GMR素子よりなるブリッジ回路を有する磁気検出器を備える回転数センサにおいて、磁気検出器の小型化を実現することを目的とする。

    【0007】

    【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
    に記載する如く、作用する磁界の変化に応じた抵抗変化を示す磁気検出素子よりなるブリッジ回路を有する磁気検出器と、磁界を発生させるマグネットと、回転体に同期して回転し、その回転位置に応じて前記磁気検出器に作用する磁界を変化させるセンサロータとを有する回転数センサにおいて、前記ブリッジ回路を構成する一部の磁気検出素子を、作用する磁界が前記センサロータの回転位置に応じて変化するように配置すると共に、他の磁気検出素子を、前記センサロータの回転位置にかかわらず一定の磁界が作用するように配置した回転数センサにより達成される。

    【0008】本発明において、ブリッジ回路を構成する一部の磁気検出素子は、センサロータの回転位置に応じて作用する磁界が変化するように設けられる。 磁気検出素子は、作用する磁界に応じた抵抗変化を示す。 従って、センサロータの回転位置に応じて、前記一部の磁気検出素子の抵抗値が変化することで、ブリッジ回路の出力電圧は、センサロータの回転に応じて変化する。 他の磁気検出素子は、センサロータの回転位置にかかわらず、一定の磁界が作用するように配置される。 従って、
    当該他の磁気検出素子の配置の自由度が向上し、その結果、磁気検出器の小型化が図られる。 なお、上記請求項1の記載において、一定の磁界が作用することには、作用する磁界がゼロの場合が含まれるものとする。

    【0009】

    【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例である回転数センサ10の構成図である。 図1に示す如く、回転数センサ10は、センサロータ12を備えている。 センサロータ12は軟磁性材料より構成された円盤状の部材である。 センサロータ12の外周には、歯部12aが所定のピッチPで形成されている。

    【0010】回転数センサ10は、また、検出部14を備えている。 検出部14は、磁気検出器16を備えている。 磁気検出器16は、保持ブロック18の端面に取り付けられている。 後述する如く、磁気検出器16は、絶縁基板上にGMR薄膜が所定のパターンにパターニングされて構成されている。 検出部14は、磁気検出器16
    が、センサロータ12の外周面と所定の隙間を隔てて対向するように配設されている。 なお、センサロータ12
    の厚さは、磁気検出器16の図1における紙面垂直方向の幅よりも大きくなるように設けられている。 従って、
    磁気検出器16は、その全面において、センサロータ1
    2の外周面と対向している。

    【0011】検出部14は、更に、バイアスマグネット20を備えている。 バイアスマグネット20は、磁気検出器16を隔ててセンサロータ12の外周面と対向するように、保持ブロック18の内部に取り付けられている。 なお、後述する如く、バイアスマグネット20は、
    磁気検出器16の中心位置から所定量だけセンサロータ12の回転方向にオフセットするように配置されている。 バイアスマグネット20は、センサロータ12に近い側がN極、センサロータ12から遠い側がS極となるように、又は、その逆向きに分極されている。

    【0012】保持ブロック18の図1中上面には、信号処理回路22が装着されている。 信号処理回路22は、
    磁気検出器16から出力される信号に所定の信号処理を施し、その結果をコネクタ23からセンサ出力信号として出力する。 次に、図2を参照して、磁気検出器16の構成について説明する。 図2は、磁気検出器16の構成図である。 図2に示す如く、磁気検出器16は、矩形状に形成された絶縁基板24を備えている。 絶縁基板24
    の表面には、GMR素子ブリッジ26が形成されている。 GMR素子ブリッジ26は、絶縁基板24の表面に成膜されたGMR薄膜をフォトリソグラフィーによりパターニングすることにより形成されている。

    【0013】GMR薄膜は、強磁性層と非磁性層とを交互に積層してなる薄膜である。 この強磁性層及び非磁性層を構成する材料の組み合わせとして、例えば、コバルト(Co)/銅(Cu)や、クロム(Cr)/鉄(F
    e)等の組合わせを用いることができる。 かかる構成のGMR薄膜は、その表面に対して平行に作用する磁界の大きさに応じて、その抵抗値が大きく変化する特性を有している。 図3はGMR薄膜に作用する磁界Hと、GM
    R薄膜の単位面積当たりの抵抗値Rとの関係を例示している。 図3に示す如く、GMR薄膜の単位面積当たりの抵抗値Rは、磁界Hの絶対値の増加に応じて減少する。
    なお、GMR薄膜の抵抗値は、その表面に平行な面内での磁界の向きには依存しない。

    【0014】GMR素子ブリッジ26が、かかる特性を有するGMR薄膜から構成されていることで、GMR素子ブリッジ26の抵抗変化に基づいて、磁気検出器16
    に作用する磁界を検出することができる。 再び図2を参照するに、GMR素子ブリッジ26は、H型の閉じた形状を描く細い帯状のパターンにパターニングされることで、第1GMR素子26a〜第2GMR素子26dの4
    つのGMR素子より構成されている。 第2GMR素子2
    6b及び第4GMR素子26dは、それぞれ、基板24
    の図2における下端部及び上端部を図中左右方向に折り返し、その両端が中央部に位置するように延在している。 また、第1GMR素子26a及び第3GMR素子2
    6cは、互いに隣接して図2における上下方向に延び、
    第2GMR素子26bと第4GMR素子26dの端部をそれぞれ接続するように構成されている。 従って、第1
    GMR素子26a、第2GMR素子26b、第3GMR
    素子26c、及び、第4GMR素子26dはこの順で図2における時計回り方向の閉回路を構成している。 すなわち、GMR素子ブリッジ26はブリッジ回路を構成していることになる。

    【0015】磁気検出器16は、図2における左右方向がセンサロータ12の外周の接線方向に一致するように配置される。 従って、第1GMR素子26a、及び第3
    GMR素子26cはセンサロータ12の回転方向に対して垂直に延在し、一方、第2GMR素子26c及び第4
    GMR素子26dはセンサロータ12の回転方向に延在することになる。

    【0016】第1GMR素子26aと第2GMR素子2
    6bとの接続部、第2GMR素子26bと第3GMR素子26cとの接続部、第3GMR素子26cと第4GM
    R素子26dとの接続部、及び、第4GMR素子26d
    と第1GMR素子26aとの接続部には、それぞれ、電極パッド28a、28b、28c、及び28dが設けられている。

    【0017】なお、以下、第1GMR素子26aの抵抗値をR1で、第2GMR素子26bの抵抗値をR2で、
    第3GMR素子26cの抵抗値をR3で、第4GMR素子26dの抵抗値をR4で、それぞれ表すものとする。
    図4は、GMR素子ブリッジ26が構成するブリッジ回路の回路図を示す。 図4に示す如く、互いに対向する電極パッドの組28b、28dの間に、定電圧Eが付与され、電極パッドの他方の組28a、28cの間の電位差Vが、磁気検出器16の出力電圧として、信号処理回路22へ向けて出力される。 出力電圧Vは、抵抗値R1〜
    R4、及び定電圧Eにより次式で表すことができる。

    【0018】 V=E・{R2/(R1+R2)−R3/(R3+R4)} (1) 一方、センサロータ12が回転すると、GMR素子ブリッジ26に作用する磁界が変化する。 以下、図5乃至図7を参照して、センサロータ12の回転角に応じた、G
    MR素子26に作用する磁界の変化について説明する。
    なお、以下の記載においては、センサロータ12の回転角を、センサロータ12が歯部12bのピッチPに相当する角度だけ回転した場合を360°とする位相角で表すものとする。

    【0019】図5は、第1GMR素子26a及び第3G
    MR素子26cが、センサロータ12の歯部12aと対向した状態を示している。 また、図6及び図7はそれぞれ、センサロータ12が図5に示す状態から90°、及び135°だけ図中左向き(反時計回り)に回転した状態を示している。 図5乃至図7に示す如く、バイアスマグネット20が発する磁束20aはセンサロータ12の歯部12aに導かれる。 これらの図に示す如く、バイアスマグネット20は、GMRセンサブリッジ26の中心、すなわち、第1GMRセンサ素子26a及び第3G
    MR素子26cからセンサロータ12の回転方向にオフセットするように配置されている。 このため、図5に示す如く、第1GMR素子26a及び第3GMR素子26
    cが歯部12aと対向した状態では、バイアスマグネット20から歯部12aに導かれる磁束20aは第1GM
    R素子26a及び第3GMR素子26cを通過しない。
    この状態から、センサロータ12が回転すると、図6に示す如く、上記磁束20aは第1GMR素子26a及び第3GMR素子26cを通過するようになり、更に、図7に示す状態では、第1GMR素子26a及び第3GM
    R素子26cは磁束20aの中心部に位置している。

    【0020】このように、センサロータ12の回転角に応じて、第1GMR素子26a及び第3GMR素子26
    cを通過する磁束の状態が変化し、これに応じて、第1
    GMR素子26a及び第3GMR素子26cに対して平行に作用する磁界の大きさが変化する。 その結果、第1
    GMR素子26a及び第3GMR素子26cの抵抗値R
    1及びR3は、センサロータ12の回転角に対して周期的に変化する。

    【0021】一方、図5乃至図7からわかるように、バイアスマグネット20から歯部12aに導かれる磁束は、常に、第2GMR素子26b及び第4GMR素子2
    6dの何れかの部位を通過する。 従って、第2GMR素子26b及び第4GMR素子26dには、センサロータ12の回転に伴って部分的な抵抗値の変化が生ずるものの、素子全体としては、これらの抵抗値R2及びR4は一定に維持される。

    【0022】すなわち、センサロータ12が回転した場合、第1GMR素子26a及び第3GMR素子26cの抵抗値R1及びR3はセンサロータ12の回転角に応じて変化するのに対して、第2GMR素子26b及び第4
    GMR素子26dの抵抗値R2及びR4は一定となる。
    従って、上記式(1)で表される磁気検出器16の出力電圧Vは、センサロータ12の回転角に応じた変化を示すことになる。

    【0023】図8は、センサロータ12の回転角θに対する、(a)抵抗値R1〜R4の変化、及び、(b)式(1)式より求められる出力電圧Vの変化を例示している。 なお、図8(b)は磁気検出器16に供給される定電圧Eが2V、R1、R3の変化率が10%の場合について示している。 図8(a)に示す如く、抵抗値R1及びR3は回転角θに対して360°周期で周期的に変化するのに対して、抵抗値R2及びR4は一定に維持されている。 かかる抵抗変化に応じて、出力電圧Vは回転角θに対して360°周期で周期的に変化し、その振幅(両振幅)は約100mVとなっている。 この出力電圧Vを、信号処理回路22によって、例えば、2値化してパルス信号に変換し、そのパルス数を計数することで、
    センサロータ12の回転数を検出することができる。

    【0024】なお、一般に、GMR薄膜の抵抗値は、温度変化に応じた割合で変化する。 すなわち、ある基準温度でのGMR薄膜の抵抗値をRとすると、この基準温度からΔtだけ上昇した場合の抵抗値Rtは、 Rt=(1+α・Δt)・R (2) で表される。 ここで、αはGMR薄膜の抵抗値の温度変化係数である。

    【0025】従って、GMR素子26の温度がΔtだけ上昇した場合、抵抗値R1〜R4は、それぞれ(1+α
    ・Δt)倍に変化することになる。 しかしながら、式(1)からわかるように、磁気検出器16の出力電圧V
    は、抵抗値R1〜R4の比として表される。 このため、
    第1GMR素子26a〜第2GMR素子26dに同一の温度変化が生じた場合、抵抗値R1〜R4が等しい割合で変化することで、出力電圧Vに変化は生じない。 このように、第1GMR素子26a〜第4GMR素子26d
    がブリッジ回路を構成していることにより、抵抗値R1
    〜R4の温度に依存した変化が補償されていることになる。

    【0026】ところで、上述の如く、ブリッジ回路を用いて温度補償を行なう場合、ブリッジ回路を構成する4
    つのGMR素子に作用する磁界が、全て、センサロータ12の回転に応じて変化するように、GMR素子を配置することも考えられる。 図9は、かかるGMR素子の配置を有する磁気検出器116の構成の一例を示す。 図9
    に示す如く、磁気検出器116が備えるGMR素子ブリッジ126は、第1GMR素子126a〜第4GMR素子126dより構成されている。 第1GMR素子126
    a〜第4GMR素子126dは互いに平行に、図9中上下方向、すなわち、センサロータ12の回転方向に対して垂直方向に延在するように形成されている。 第1GM
    R素子126a及び第3GMR素子126cは互いに隣接して配置されている。 また、第2GMR素子126b
    及び第4GMR素子126dは、第1GMR素子126
    a及び第3GMR素子126cから、センサロータ12
    の歯部12bのピッチの半分、すなわち、回転角180
    °に相当する距離Lだけ離れたほぼ同一の位置に配置されている。 なお、このようにセンサロータ12の回転角で表した距離を、以下、位相距離と称す。 すなわち、第1GMR素子126a及び第3GMR素子126cと、
    第2GMR素子126b及び第4GMR素子126dとは、位相距離180°だけ離間するように配置されている。

    【0027】第1GMR素子126aと第2GMR素子126b、第2GMR素子126bと第3GMR素子1
    26c、第3GMR素子126cと第4GMR素子12
    6d、及び第4GMR素子126dと第1GMR素子1
    26aは、それぞれ、配線部127a、127b、12
    7c、及び127dにより互いに接続されている。 そして、各接続部には、それぞれ、電極パッド128a、1
    28b、128c、及び128dが設けられている。 従って、電極パッド128b、128d間に定電圧Eを付与し、電極パッド128a、128c間の電位差を検出することで、上記図4に示す回路と同様のブリッジ回路が構成される。 なお、磁気検出器116においても、第1GMR素子126a〜第4GMR素子126dの抵抗値を、それぞれ、R1〜R4で表すものとする。

    【0028】図10は、センサロータ12の回転角θに対する、(a)抵抗値R1〜R4の変化、及び、(b)
    式(1)より求められる出力電圧Vの変化を、図8に示す磁気検出器16の場合と同一条件の場合について示している。 上述の如く、磁気検出器116においては、第1GMR素子126a及び第3GMR素子126cと、
    第2GMR素子126b及び第4GMR素子126dとが、位相距離180°だけ離間して配置されていることで、センサロータ12が回転した場合に、第1GMR素子126a及び第3GMR素子126cに作用する磁界と、第2GMR素子126b及び第4GMR素子126
    dに作用する磁界とは、互いに位相が180°ずれた状態で変化することになる。 このため、図10(a)に示す如く、抵抗値R1、R3と、抵抗値R2、R4とは、
    互いに位相が180°ずれた状態で増減している。 従って、図4に示すブリッジ回路において、R1及びR4が最大となった場合にR2及びR4が最小となり、R1及びR4が最小となった場合にR2及びR4が最大となることで、図10(b)に示す如く、両振幅が約200m
    vの大きな出力電圧が得られている。

    【0029】しかしながら、磁気検出器116においては、GMR素子が、位相距離180°、すなわち、センサロータ12の歯部12aのピッチPの半分に相当する距離Lだけ離間して設けられているため、磁気検出器1
    16のセンサロータ12の回転方向における寸法の下限は上記距離Lに制限され、磁気検出器116の十分な小型化を図ることができない。

    【0030】これに対して、本実施例の磁気検出器16
    においては、第2GMR素子26b及び第4GMR素子26dは、センサロータ12の回転に対して作用する磁界が変化しないように設けられればよいため、その配置が歯部12aのピッチPにより制限されることはない。
    従って、例えば、第2GMR素子26b及び第4GMR
    素子26dの長さを、バイアスマグネット20が発する磁束が常に第2GMR素子26b及び第4GMR素子2
    6dを通過する限りにおいて短く設けることで、磁気検出器16のセンサロータ12の回転方向における寸法を低減することができる。 すなわち、本実施例によれば、
    第2GMR素子26b及び第4GMR素子26dの配置の自由度が向上されることで、磁気検出器16の小型化を図ることが可能となっている。

    【0031】また、上記磁気検出器116は、図9からわかるように、第1GMR素子126a〜第4GMR素子126dを接続するための配線部127a〜127d
    が複雑に取り回される構成となっている。 かかる配線を効率的に行なうためには、配線部127a〜127dを多層配線により構成することが必要となり、磁気検出器116の製造コストが増大してしまう。

    【0032】これに対して、本実施例の磁気検出器11
    6は、第2GMR素子26b及び第4GMR素子26d
    が、第1GMR素子26a及び第3GMR素子126c
    の両側に、第1GMR素子26a及び第3GMR素子1
    26cに対して垂直に配置される構成であるため、各G
    MR素子間の接続部に電極パッド28a〜28dを設けることのみで、所望の接続が得られ、各GMR素子を接続するための配線部を設けることが不要となっている。
    すなわち、本実施例においては、磁気検出器16に多層配線を設けることは不要であり、この意味で、磁気検出器16の低コスト化が図られていることになる。

    【0033】このように、本実施例の回転数センサ10
    によれば、磁気検出器16のブリッジ回路を構成するG
    MR素子のうち、第2GMR素子26b及び第4GMR
    素子26dが、作用する磁界がセンサロータ12の回転に伴って変化しないように配置されることで、磁気検出器16の小型化が図られると共に、その製造コストを低減することが可能となっている。

    【0034】なお、図9に示す磁気検出器116の如く、ブリッジ回路を構成する全てのGMR素子が磁界の変化を受ける構成において、磁気検出器の小型化を図る方法として、例えば、第1GMR素子126a及び第3
    GMR素子126cと、第2GMR素子126b及び第4GMR素子126dとの間の位相距離を減少させることも考えられる。

    【0035】図11は、上記位相距離を90°に減少させた場合の、図10と同様の結果を示す。 図11(a)
    に示す如く、抵抗値R1、R3と、抵抗値R2、R4とは、互いに位相が90°ずれた状態で変化している。 また、図11(b)に示す如く、出力電圧Eの振幅は約1
    40V程度と、位相距離が180°の場合と比較して低下している。 一方、位相距離を90°に減少させても、
    磁気検出器116の寸法の下限は、この位相距離90°
    により制限され、また、GMR素子間の配線が複雑化するという問題は何ら解決されない。 この意味で、本実施例の回転数センサ10が備える磁気検出器16は、図9
    に示す磁気検出器116に比して出力電圧の低下を招くものの、磁気検出器16の小型化を図り、かつ、配線の簡略化を実現し得る点で、優れた性能を有していることになる。

    【0036】次に、本発明の第2実施例の回転数センサについて説明する。 本実施例の回転数センサは、上記第1実施例の磁気検出器16に代えて、磁気検出器50を用いることにより実現される。 本実施例の回転数センサは、センサロータ12の回転数のみならず、回転方向をも検出することができる。 図12は、本実施例の回転数センサが備える磁気検出器50の構成を示す。 図12に示す如く、磁気検出器50は、絶縁基板52の表面に、
    2つのGMR素子ブリッジ54及び56が形成されることにより構成されている。 GMR素子ブリッジ54及び56は、それぞれ、上記第1実施例の磁気検出器16が備えるGMR素子ブリッジ26と同様の構成を有している。 すなわち、GMR素子ブリッジ54及び56は、共に、図4と同様のブリッジ回路を構成する第1GMR素子54a、56a〜第4GMR素子54d、56dより構成されており、このうち、第1GMR素子54a、5
    6a、及び第3GMR素子54c、56cは互いに隣接して、センサロータ12の回転方向に対して垂直な向きに延在するように、また、第2GMR素子54b、56
    b、及び第4GMR素子54d、56dは、その両側に、センサロータ12の回転方向に延在するように設けられている。 また、GMR素子ブリッジ56の第1GM
    R素子56a及び第3GMR素子56cは、GMR素子ブリッジ54の第1GMR素子54a及び第3GMR素子54cに対して、図12における右方に位相距離90
    °だけ離間して配置されている。

    【0037】図13は、センサロータ12が図12における右側から左側へ向けて回転した場合の、センサロータ12の回転角θと磁気検出器50のGMR素子54及びGMR素子56のそれぞれの出力電圧V1及びV2との関係を示している。 上述の如く、GMR素子ブリッジ56がGMR素子ブリッジ54に対して図12における右方に、位相距離90°だけ離間して配置されていることで、図13に示す如く、GMR素子ブリッジ56の出力電圧V2は、GMR素子ブリッジ54の出力電圧V1
    に対して、位相が90°だけ先行した状態で変化している。 このV1とV2との位相関係は、センサロータ12
    の回転方向が反転すると逆になる。 従って、本実施例の回転数センサによれば、出力電圧V1及びV2に基づいて、上記第1実施例の場合と同様にして、センサロータ12の回転数を検出することができると共に、V1とV
    2の何れの位相が先行しているかを判別することで、センサロータ12の回転方向をも検出することができる。

    【0038】このように、センサロータ12の回転方向を判別するためには、同一のGMR素子ブリッジを位置をずらせて配置する必要がある。 しかしながら、上記磁気検出器116の如く、1つのGMR素子ブリッジを構成するGMR素子が互いに位相距離180°だけ離間されているものとすると、2つのGMR素子を位置をずらせて配置することは容易ではなく、回転方向の検出が可能な回転数センサを実現することは困難となる。

    【0039】これに対して、本実施例においては、上記第1実施例において説明したように、第2GMR素子5
    4b、56b、及び第4GMR素子54d、56dが、
    磁界の変化を受けないように配置されることで、その長さを短縮することができ、これにより、GMR素子54
    とGMR素子56とを位相距離90°だけずらして配置することが可能となっている。 すなわち、本実施例においては、第2GMR素子54b、56b、及び第4GM
    R素子54d、56dが、磁界の変化を受けないように配置されることで、回転方向を判別する機能を有する回転数センサが実現されていることになる。

    【0040】なお、磁気検出器50によれば、GMR素子ブリッジ54及び56から位相が90°ずれた出力電圧信号が得られることで、これらの電圧信号に適当な信号処理を施すことによって、センサロータ12が回転角360°だけ回転する毎に、2個ないし4個のパルス信号を得ることができる。 従って、本実施例の回転数センサによれば、センサロータ12の回転方向を検出することができるのみならず、センサロータ12の回転数を高い精度で検出することも可能となっている。

    【0041】なお、上記第1及び第2実施例において、
    センサロータ12の回転に応じた大きな振幅の出力電圧を得るうえで、1つのGMR素子ブリッジを構成する各GMR素子の抵抗値は、定常状態、すなわち、磁界が作用しない状態において互いに一致していることが好ましい。 従って、例えば、上記第1実施例のGMR素子ブリッジ26において、第2GMR素子26b及び第4GM
    R素子26dの長さを短縮させる場合は、それに応じて幅を減少させることで、抵抗値を一定に維持することが好ましい。

    【0042】次に、図14〜図16を参照して、磁気検出器50のGMR素子ブリッジ54、56のパターンとして採用し得る他のパターンについて簡単に説明する。
    なお、図14〜図16には、GMR素子54、56の各パターンにより得られる出力電圧Vの振幅を、図13の場合と同一条件の下で求めた結果を併記している。 図1
    4に示すパターンにおいては、第1GMR素子54a、
    56aと第4GMR素子54d、56dとが隣接して、
    センサロータ12の回転方向に対して垂直方向に延在するように配置され、これと平行に、位相距離が90°離れた位置に第2GMR素子54b、56bが配置されている。 また、第3GMR素子54c、56cは、第4G
    MR素子54d、56dと、第2GMR素子54b、5
    6bとを、それらの一端において接続するように配置されている。 なお、第4GMR素子54d、56dが折り返すように構成されていることで、別途、配線部を設けることなく、第4GMR素子54d、56dを、第1G
    MR素子54a、56a及び第3GMR素子54c、5
    6cの双方に接続することが可能となっている。 また、
    GMR素子ブリッジ54とGMR素子ブリッジ56とは互いに点対称となるように構成されており、GMR素子ブリッジ56の第2GMR素子56bが、GMR素子ブリッジ54の第1GMR素子54a及び第4GMR素子54dから、図14における右方へ位相距離180°だけ離間するように配置されている。

    【0043】本パターンにおいては、センサロータ12
    の回転に伴って、第1GMR素子54a、56a、第2
    GMR素子54b、56b、及び第4GMR素子54
    d、56dに作用する磁界が変化し、第3GMR素子5
    4c、56cに作用する磁界のみが変化しない。 本パターンにより得られる出力電圧Vの振幅は約60mVである。

    【0044】図15に示すパターンにおいては、第1G
    MR素子54a、56a、と第2GMR素子54b、5
    6bとは、位相距離が互いに90°隔てた状態で、センサロータ12の回転方向に対して垂直方向に延在している。 また、第3GMR素子54c、56c、及び第4G
    MR素子54d、56dは、基板52の上下端部を、センサロータ12の回転方向に折り返すように延在している。 なお、GMR素子ブリッジ54とGMR素子ブリッジ56とは、第2GMR素子54bと第1GMR素子5
    6aとが隣接するように、点対称に配置されている。

    【0045】本パターンにおいては、センサロータ12
    の回転に伴って、第1GMR素子54a、56a、及び、第2GMR素子54b、56bに作用する磁界が変化し、第3GMR素子54c、56c、及び第4GMR
    素子54d、56dに作用する磁界は変化しない。 本パターンにより得られる出力電圧Vの振幅は約80mVである。

    【0046】図16に示すパターンにおいては、GMR
    素子ブリッジ54、56は、第1GMR素子54a、5
    6a及び第3GMR素子54c、56cが、互いに位相距離90°だけ隔てて、センサロータ12の回転方向に対して垂直方向に延在し、第4GMR素子54d、56
    d及び第2GMR素子54b、56bが、第1GMR素子54a、56a及び第3GMR素子54c、56cの上下端を接続するように、矩形状に形成されている。 G
    MR素子ブリッジ54とGMR素子ブリッジ56とは、
    第3GMR素子54cと第1GMR素子56aとが隣接するように、互いに図16における左右方向に対称に配置されている。

    【0047】本パターンにおいては、センサロータ12
    の回転に伴って、第1GMR素子54a、56a、及び、第2GMR素子54b、56bに作用する磁界が変化し、第3GMR素子54c、56c、及び第4GMR
    素子54d、56dに作用する磁界は変化しない。 本パターンにより得られる出力電圧Vの振幅は約80mVである。

    【0048】なお、上記図14乃至図16に示すパターンにおいては、2つのGMR素子ブリッジ54、56を設けることで、センサロータ12の回転方向の検出を可能とすることとしたが、GMR素子ブリッジ54又は5
    6の一方のみを設け、センサロータ12の回転数のみを検出することとしてもよい。 また、上記第1及び第2実施例においては、磁気検出器16の背部にバイアスマグネット20を配置し、センサロータ12を軟磁性材料より構成することで、センサロータ20の回転に応じて、
    磁気検出器16に作用する磁界を変化させることとしたが、かかる構成に限らず、センサロータ12の外周部にマグネットを一定のピッチで設けることとしてもよい。

    【0049】次に、図17を参照して本発明の第3実施例の回転数センサについて説明する。 本実施例の回転数センサは、上記第1実施例のセンサロータ12に代えて、センサロータ60を用いることで実現される。 図1
    7は、本実施例におけるセンサロータ60と磁気検出器16を、センサロータ60の径方向外側から見た場合の図である。 図17に示す如く、本実施例の回転数センサが備えるセンサロータ60は、上記第1及び第2実施例のセンサロータ12と同様に、その外周に等ピッチで形成された歯部60aを備えている。 しかしながら、センサロータ60は、その厚さが磁気検出器16の幅に比して十分に小さくなるように構成されている。 このため、
    バイアスマグネット20からセンサロータ60の歯部6
    0aへ至る磁束は、磁気検出器16の両端部に設けられた第2GMR素子26b及び第4GMR素子26dを通過せず、第1GMR素子26a及び第3GMR素子26
    cのみを通過する。

    【0050】かかる構成によれば、第2GMR素子26
    b及び第4GMR素子26dに作用する磁界が実質的にゼロに抑制されることで、第2GMR素子26b及び第4GMR素子26dに作用する磁界のロータ62の回転に応じた変化は、上記第1実施例の場合に比して更に抑制される。 従って、本実施例の回転数センサによれば、
    より大きな磁気検出器16の出力電圧を得ることができる。 また、バイアスマグネット20が発する磁束が第1
    GMR素子26a及び第3GMR素子26cを集中的に通過することで、第1GMR素子26a及び第3GMR
    素子26cに作用する磁界の大きさは増大されている。
    このため、第1GMR素子26a及び第3GMR素子2
    6cに作用する磁界のセンサロータ60の回転に応じた変化も増大し、この点においても、磁気検出器16の出力電圧の向上が図られていることになる。 なお、図17
    に示す構成において、磁気検出器16に代えて磁気検出器50を用いることとしてもよい。

    【0051】また、図17に示す構成において、センサロータ60に代えて、図18及び図19に示す構成のロータセンサ70、80を用いることもできる。 図18
    は、センサロータ70の外周縁部の断面図である。 図1
    8に示す如く、センサロータ70は、その厚さ方向の、
    磁気検出器16の第1GMR素子26a及び第3GMR
    素子26cに対向する部位にのみ、歯部70aを備えている。 従って、バイアスマグネット20の発する磁束が歯部70aに導かれた場合、この磁束は、第2GMR素子26b及び第4GMR素子26dを通過せず、第1G
    MR素子26a及び第3GMR素子26cのみを通過し、これにより、センサロータ60を用いた場合と同様の効果を得ることができる。

    【0052】図19は、ロータ80の外周縁部の断面図である。 図18に示す如く、センサロータ80の外周縁部は、端部に近づくほど厚さが小さくなるようなテーパ状に形成されている。 そして、センサロータ80の外周に形成された歯部80aは、磁気検出器16の第1GM
    R素子26a及び第3GMR素子26cとのみ対向し、
    第2GMR素子26b及び第4GMR素子26dとは対向しいない。 従って、ロータ70の場合と同様に、バイアスマグネット20の発する磁束は、第2GMR素子2
    6b及び第4GMR素子26dを通過せず、第1GMR
    素子26a及び第3GMR素子26cのみを通過する。

    【0053】なお、図18及び図19に示すセンサロータ70、80において、ロータの両側部(図18、図1
    9に斜線を付して示す部分)を樹脂で構成し、インサート射出成形によって形成することとしてもよい。 この場合、センサロータ70、80が軽量化されることで、ロータ70、80の回転に伴う慣性モーメントが低下し、
    これにより、回転数センサの信頼性の向上を図ることが可能となる。

    【0054】次に、図20を参照して本発明の第4実施例について説明する。 図20は、本実施例の回転数センサが、車両の車輪用軸受ユニットに組み込まれた状態を概略的に示す断面図である。 図20に示す如く、軸受ユニットは回転部材82を備えている。 回転部材82は円盤状のアクスルハブ84と略円柱状の軸部86とを備えている。 アクスルハブ84は回転部材82の一端部(図20における左端部)に設けられており、ハブボルト8
    8によって図示しないホイールに固定されている。 回転部材82のアクスルハブ84と軸部86との境界部には、円弧状の断面形状を有する摺動面87が形成されている。

    【0055】軸部86には摺動部材90が外嵌されている。 摺動部材90には、円弧状に形成された摺動面91
    が形成されている。 摺動面91は摺動面87と軸方向に対向して設けられている。 回転部材82の摺動面87、
    及び摺動部材90の摺動面91の外周部には、それぞれベアリング92のボール94及び96が全周にわたって配設されており、それぞれ摺動面87及び91と周方向に転がり可能に係合している。

    【0056】ボール94及び96の配設部位の外周部には、ベアリング92のアウタレース98が配設されている。 アウタレース98は略円筒状の部材であり、その内周面には、円弧状の断面形状を有する摺動面100及び102が設けられている。 摺動面100は摺動面87
    と、ボール94の径方向に対向して設けられており、また、摺動面102は摺動面91と、ボール96の径方向に対向して設けられている。 そして、ボール94及び9
    6は、それぞれ摺動面100及び102と周方向に転がり可能に係合している。 従って、回転部材82及び摺動部材90は一体となって、アウタレース98に対して軸回りに回転することができる。

    【0057】摺動部材90の一端部(図20における右端部)には、センサセンサロータ104が嵌着されている。 センサロータ104は、一端部(図20における右端部)にフランジ106を備える略円筒状の磁性部材である。 図21はセンサロータ104を図20における軸方向右側から見た図である。 図21に示す如く、センサロータ104のフランジ106には、径方向に延びるスリット108が、周方向に一定のピッチPで全周にわたって設けられている。 なお、図21には、磁気検出器1
    12の第1GMR素子26a〜第4GMR素子26dに対応する部位を破線で示している。

    【0058】再び図20を参照するに、アウタレース9
    8の一端部(図20における右端部)には、検出部11
    0が装着されている。 検出部110は、磁気検出器11
    2を備えている。 磁気検出器112は、上記第1実施例の磁気検出器16と同様の構成を有している。 すなわち、磁気検出器112は、図2に示す如く構成された第1GMR素子26a〜第4GMR素子26dよりなるG
    MR素子ブリッジ26を備えている。 ただし、磁気検出器112を、上記第2実施例の磁気検出器50と同様の構成とし、回転方向の検出を可能とすることとしてもよい。 磁気検出器112の出力電圧は、図示しない信号処理回路を介して、外部配線114を介して外部に出力されている。

    【0059】検出部110は、図21に破線で示す如く、フランジ106のスリット108が磁気検出器11
    2に対向した状態で、第2GMR素子26b及び第4G
    MR素子26dがフランジ106の接線方向に延在すると共に、フランジ106のスリット108の径方向両側の部位に対向し、かつ、第1GMR素子26a及び第3
    GMR素子26cがフランジ106の径方向に延在すると共に、スリット108と対向するように配置されている。

    【0060】検出部110は、また、バイアスマグネット116を備えている。 バイアスマグネット116は、
    磁気検出器112を挟んでセンサロータ104のフランジ106と対向するように設けられている。 なお、バイアスマグネット116は、センサロータ104に近い側がN極、センサロータ104から遠い側がS極となるように、又は、その逆向きに分極されている。

    【0061】本実施例においても、上記第1実施例において図5乃至図7を参照して説明したのと同様に、磁気検出器112とセンサロータ104のスリット108との位置関係に応じて、磁気検出器112が備える第1G
    MR素子26a及び第3GMR素子26cに作用する磁界が変化する。 そして、その結果、センサロータ104
    がスリット108のピッチPに応じた角度だけ回転するのを1周期として変化する電圧信号が、磁気検出器11
    2から出力される。 この電圧信号を信号処理回路でパルス信号に変換し、そのパルス数を計数することで、センサロータ104の回転数を検出することができる。

    【0062】ところで、一般に、車輪の軸受ユニットの上下の周辺部位は、サスペンション機構等の機構部品の存在によりスペース的に制限されている。 これに対して、本実施例の構成によれば、検出部110が回転部材82に対して軸方向に取り付けられることで、上述の如きスペース的な制限を受けることなく検出部110を配置することが可能となっている。

    【0063】また、本実施例においては、第2GMR素子26b及び第4GMR素子26dは、ロータ102の回転位置にかかわらず、センサロータ104のフランジ106のスリット108が形成されていない部位に対向している。 このため、第2GMR素子26b及び第4G
    MR素子26dには、センサロータ104の回転位置にかかわらず、バイアスマグネット120の発する大きな磁界が作用することで、第2GMR素子26b及び第4
    GMR素子26dに作用する磁界の変化は小さく抑制されている。 従って、本実施例の回転数センサによれば、
    センサロータ104の回転に応じて変化する大きな振幅の出力電圧を得ることができる。

    【0064】なお、上記第1〜第4実施例においては、
    第1GMR素子26a、54a、56a〜第4GMR素子26d、54d、56dが請求項に記載した磁気検出素子に相当している。

    【0065】

    【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、ブリッジ回路を構成する一部の磁気検出素子を、センサロータの回転にかかわらず、作用する磁界が一定となるように配置することで、当該一部の磁気検出素子の配置の自由度を向上させることができる。 従って、本発明に係る回転数センサによれば、磁気検出器の小型化を図ることができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の一実施例である回転数センサの構成図である。

    【図2】本実施例の回転数センサが備える磁気検出器の構成図である。

    【図3】GMR薄膜の、膜に平行に作用する磁界と抵抗値との関係を示す図である。

    【図4】本実施例の磁気検出器が備えるGMR素子ブリッジの回路図である。

    【図5】センサロータの回転に応じて磁気検出器に作用する磁界が変化する様子を示す図(その1)である。

    【図6】センサロータの回転に応じて磁気検出器に作用する磁界が変化する様子を示す図(その2)である。

    【図7】センサロータの回転に応じて磁気検出器に作用する磁界が変化する様子を示す図(その3)である。

    【図8】本実施例の回転数センサにおける、センサロータの回転角に対する各GMR素子の抵抗値、及び、磁気検出器の出力電圧の関係を示す図である。

    【図9】センサロータの回転に応じてGMR素子に作用する磁界が全て変化するようにGMR素子ブリッジを構成した場合の磁気検出器の構成図である。

    【図10】図9に示す磁気検出器における、センサロータの回転角に対する各GMR素子の抵抗値、及び、磁気検出器の出力電圧の関係を示す図である。

    【図11】図9に示す磁気検出器において、GMR素子間の位相距離を90°に減少させた場合の、センサロータの回転角に対する各GMR素子の抵抗値、及び、磁気検出器の出力電圧の関係を示す図である。

    【図12】本発明の第2実施例の回転数センサが備える磁気検出器の構成図である。

    【図13】本実施例におけるセンサロータの回転角に対する磁気検出器の出力電圧の関係を示す図である。

    【図14】本実施例の磁気検出器が備えるGMR素子ブリッジとして適用することが可能なパターンの一例(その1)を示す図である。

    【図15】本実施例の磁気検出器が備えるGMR素子ブリッジとして適用することが可能なパターンの一例(その2)を示す図である。

    【図16】本実施例の磁気検出器が備えるGMR素子ブリッジとして適用することが可能なパターンの一例(その3)を示す図である。

    【図17】本発明の第3実施例である回転数センサの構成を概略的に示す図である。

    【図18】本実施例のセンサロータとして適用することが可能なセンサロータの構成を示す図(その1)である。

    【図19】本実施例のセンサロータとして適用することが可能なセンサロータの構成を示す図(その2)である。

    【図20】本発明の第4実施例である回転数センサが組み込まれた車両の車輪用ベアリングの断面図である。

    【図21】本実施例の回転数センサが備えるセンサロータのフランジ部に形成されたスリットを示す図である。

    【符号の説明】

    12、60、70、80 センサロータ 16、50 磁気検出器 20 バイアスマグネット 26、54、56 GMR素子ブリッジ 26a、54a、56a 第1GMR素子 26b、54b、56b 第2GMR素子 26c、54c、56c 第3GMR素子 26d、54d、56d 第4GMR素子

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