首页 / 专利库 / 电磁学 / 巨磁电阻 / Magnetic type position sensor

Magnetic type position sensor

阅读:187发布:2020-12-28

专利汇可以提供Magnetic type position sensor专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a magnetic type position sensor which can accurately compensate for changes in the resistance value of a magnetoresistive element attributed to temperature changes in a magnetic type position sensor having the magnetoresistive element.
SOLUTION: A magnet 13 is fixed on a rotor 12 and a flexible substrate 14 with GMR elements (giant magnetoresistive elements) 16 and 17 filmed are arranged on the perimeter of the rotor 12. The area on which a magnetic field from the magnet 13 acts varies with the rotation of the magnet 13 for the GMR element 17, and it is so constituted as to always be constant with respect to the GMR element 17. Therefore, as the rotor 12 rotates, the resistance value of the GMR element 16 varies according to the angle of rotation, whereas the resistance value of the GMR element 17 does not. Thus, the rotating position of the rotor 12 is detected based on the resistance values of the GMR elements 16 and 17, thereby enabling compensation for changes in the resistance value of the GMR element 16 attributed to temperature changes.
COPYRIGHT: (C)1997,JPO,下面是Magnetic type position sensor专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 移動体の移動に伴う磁石の相対移動に応じた抵抗値変化を示す検出用磁気抵抗素子と、温度変化に起因する前記検出用磁気抵抗素子の抵抗値の変化の補償に用いられる補償用磁気抵抗素子とを備える磁気式位置センサにおいて、 前記補償用磁気抵抗素子を、その抵抗値が前記磁石の移動位置にかかわらず一定となるように構成すると共に、 前記検出用磁気抵抗素子の抵抗値と、前記補償用磁気抵抗素子の抵抗値とに基づいて、前記移動体の移動位置を検出する移動位置検出手段を設けたことを特徴とする磁気式位置センサ。
  • 【請求項2】 移動体の移動に伴う磁石の相対移動に応じた抵抗値変化を示す検出用磁気抵抗素子と、温度変化に起因する前記検出用磁気抵抗素子の抵抗値の変化の補償に用いられる補償用磁気抵抗素子とを備える磁気式位置センサにおいて、 前記補償用磁気抵抗素子を、前記磁石による磁界が作用する領域の面積が前記磁石の移動位置にかかわらず一定となるように構成すると共に、 前記検出用磁気抵抗素子の抵抗値と、前記補償用磁気抵抗素子の抵抗値とに基づいて、前記移動体の移動位置を検出する移動位置検出手段を設けたことを特徴とする磁気式位置センサ。
  • 【請求項3】 請求項1又は2記載の磁気式位置センサにおいて、前記移動位置検出手段は、前記測定用磁気抵抗素子の抵抗値と、前記補償用磁気抵抗素子の抵抗値との比に基づいて前記移動体の移動位置を検出することを特徴とする磁気式位置センサ。
  • 【請求項4】 磁気抵抗素子がブリッジ接続されてなるブリッジ回路であって、移動体の移動に伴う磁石の相対移動に応じた抵抗値変化を示す磁気抵抗素子を少なくとも一つ備えるブリッジ回路と、 前記ブリッジ回路の互いに対向する接続部位の対のうち一方の対に電圧を供給する電圧源と、 前記ブリッジ回路の互いに対向する接続部位の前記一方の対とは他方の対の電位差を検出する電圧検出手段とを備えることを特徴とする磁気式位置センサ。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗素子を備える磁気式位置センサに係わり、特に、温度変化に起因する磁気抵抗素子の抵抗値変化を補償し得る磁気式位置センサに関する。

    【0002】

    【従来の技術】車両には、スロットルバルブの開度やブレーキペダルのストローク等を検出するために位置センサが搭載される。 位置センサの耐久性を向上させる上で、非接触で移動体の移動位置を検出し得ることが望ましい。 このような非接触式位置センサとして、従来より、移動体の移動に応じた磁石の移動に伴う磁界の変化を、磁気抵抗素子を用いて検出することにより、移動体の移動位置を検出する磁気式位置センサが知られている。 例えば、特開平3−235002号には、スロットルバルブ等の回転体の回転位置を検出する磁気式位置センサが開示されている。 上記従来の磁気式位置センサは、スロットルバルブ等の回転体の回転に応じて共に回転する磁石と、該磁石に対向するように配設され、ブリッジ接続されてブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子とを備えている。 磁気抵抗素子は、作用する磁界の、流通する電流の向きに対する度に応じて抵抗値が変化する性質を備えている。 このため、磁気抵抗素子に電流を供給した状態で、回転体の回転に応じて磁石の発する磁界が回転すると、磁気抵抗素子の抵抗値が変化する。 上記従来の磁気式位置センサにおいては、ブリッジ回路に電流を供給し、かかる抵抗値の変化を電圧信号に変換することにより、回転体の回転位置を検出している。

    【0003】ところで、磁気抵抗素子は、温度変化に応じて抵抗値が変化する性質を備えている。 かかる温度変化の影響を補償するため、上記従来の磁気式位置センサは、一対の温度補償用磁気抵抗素子を更に備えている。
    温度補償用磁気抵抗素子は、磁石の回転に伴う磁界の回転に起因する抵抗値変化が互いに相殺されるよう、互いに垂直な線状のパターンに形成されると共に、互いに直列に接続されている。 このため、温度補償用磁気抵抗素子の直列抵抗値は、回転体の回転によっては変化せず、
    温度変化のみに応じて変化する。 上記従来の磁気式位置センサにおいては、かかる直列抵抗値の変化に基づいて、ブリッジ回路への供給電流を調整することにより、
    温度変化に起因する磁気抵抗素子の抵抗値変化を補償している。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】上述の如く、上記従来の磁気式位置センサにおいては、温度補償用磁気抵抗素子は、磁石の回転に伴う磁界の回転に起因する抵抗値変化が相殺されるよう、互いに垂直に形成されなければならない。 しかしながら、一般に、このように所要のパターンを所要の角度に高精度に形成することは困難であり、形成された角度には必然的に誤差が伴う。 上記従来の磁気式位置センサにおいて、温度補償用磁気抵抗素子間の角度に誤差が生ずると、回転体の回転に伴う各素子の抵抗値変化は完全には相殺されないことになる。 この場合、温度補償用磁気抵抗素子の直列抵抗値は磁石の回転によって変動し、従って、この直列抵抗値によっては、温度変化に起因する磁気抵抗素子の抵抗値変化を完全には補償することができない。 このように、上記従来の磁気式位置センサは、温度補償用磁気抵抗素子を所要の角度に高精度に形成することが困難であるために、温度補償が正確に行われない場合があるという問題を有するものであった。

    【0005】本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、温度変化に起因する測定用磁気抵抗素子の抵抗値変化を正確に補償し得る磁気式位置センサを提供することを目的とする。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
    に記載する如く、移動体の移動に伴う磁石の相対移動に応じた抵抗値変化を示す検出用磁気抵抗素子と、温度変化に起因する前記検出用磁気抵抗素子の抵抗値の変化の補償に用いられる補償用磁気抵抗素子とを備える磁気式位置センサにおいて、前記補償用磁気抵抗素子を、その抵抗値が前記磁石の移動位置にかかわらず一定となるように構成すると共に、前記検出用磁気抵抗素子の抵抗値と、前記補償用磁気抵抗素子の抵抗値とに基づいて、前記移動体の移動位置を検出する移動位置検出手段を設けた磁気式位置センサにより達成される。

    【0007】本発明において、検出用磁気抵抗素子の抵抗値は、移動体の移動位置に係わらず一定とされる。 磁気抵抗素子の抵抗値は温度変化に応じて変化する。 このため、検出用磁気抵抗素子の抵抗値は、移動体の移動位置に応じて変化すると共に、温度変化に応じて変化し、
    一方、補償用磁気抵抗素子の抵抗値は、温度変化のみに応じて変化する。 従って、移動位置検出手段が、検出用磁気抵抗素子の抵抗値と、補償用磁気抵抗素子の抵抗値とに基づいて移動体の移動位置を検出することにより、
    温度変化に起因する測定用磁気抵抗素子の抵抗値の変化が補償される。

    【0008】また、上記の目的は、請求項2に記載する如く、移動体の移動に伴う磁石の相対移動に応じた抵抗値変化を示す検出用磁気抵抗素子と、温度変化に起因する前記検出用磁気抵抗素子の抵抗値の変化の補償に用いられる補償用磁気抵抗素子とを備える磁気式位置センサにおいて、前記補償用磁気抵抗素子を、前記磁石による磁界が作用する領域の面積が前記磁石の移動位置にかかわらず一定となるように構成すると共に、前記検出用磁気抵抗素子の抵抗値と、前記補償用磁気抵抗素子の抵抗値とに基づいて、前記移動体の移動位置を検出する移動位置検出手段を設けた磁気式位置センサによっても達成される。

    【0009】本発明において、検出用磁気抵抗素子の抵抗値は、移動体の移動位置に応じて変化する。 一方、補償用磁気抵抗素子の、磁石による磁界が作用する領域の面積は、磁石の移動位置にかかわらず一定であるため、
    補償用磁気抵抗素子の抵抗値は移動体の移動位置にかかわらず一定である。 磁気抵抗素子の抵抗値は温度変化に応じて変化する。 このため、検出用磁気抵抗素子の抵抗値は、移動体の移動位置に応じて変化すると共に、温度変化に応じて変化し、一方、補償用磁気抵抗素子の抵抗値は、温度変化のみに応じて変化する。 従って、移動位置検出手段が、検出用磁気抵抗素子の抵抗値と、補償用磁気抵抗素子の抵抗値とに基づいて移動体の移動位置を検出することにより、温度変化に起因する測定用磁気抵抗素子の抵抗値の変化が補償される。

    【0010】また、上記の目的は、請求項3に記載する如く、請求項1又は2記載の磁気式位置センサにおいて、前記移動位置検出手段は、前記測定用磁気抵抗素子の抵抗値と、前記補償用磁気抵抗素子の抵抗値との比に基づいて前記移動体の移動位置を検出する磁気式位置センサによっても達成される。

    【0011】本発明において、移動位置検出手段は、測定用磁気抵抗素子の抵抗値と、補償用磁気抵抗素子の抵抗値との比に基づいて前記移動体の移動位置を検出する。 磁気抵抗素子に温度変化が生じた場合、磁気抵抗素子の抵抗値は、温度変化に応じた割合で変化する。 このため、温度変化が生じた場合、測定用磁気抵抗素子の抵抗値と、補償用磁気抵抗素子の抵抗値とは互いに等しい割合で変化する。 従って、移動位置検出手段が、測定用磁気抵抗素子の抵抗値と、補償用磁気抵抗素子の抵抗値との比に基づいて前記移動体の移動位置を検出することにより、温度変化に起因する測定用磁気抵抗素子の抵抗値の変化が補償される。

    【0012】また、上記の目的は、請求項4に記載する如く、磁気抵抗素子がブリッジ接続されてなるブリッジ回路であって、移動体の移動に伴う磁石の相対移動に応じた抵抗値変化を示す磁気抵抗素子を少なくとも一つ備えるブリッジ回路と、前記ブリッジ回路の互いに対向する接続部位の対のうち一方の対に電圧を供給する電圧源と、前記ブリッジ回路の互いに対向する接続部位の前記一方の対とは他方の対の電位差を検出する電圧検出手段とを備える磁気式位置センサによっても達成される。

    【0013】本発明において、ブリッジ回路は磁気抵抗素子がブリッジ接続されて構成される。 ブリッジ回路の互いに対向する接続部位の対のうち一方の対の間には電圧源により電圧が供給される。 電圧検出手段は、ブリッジ回路の電圧が供給される接続部位の対(以下、入端子と称す)とは他方の接続部位の対(以下、出力端子と称す)の電位差を検出する。 出力端子の各々は、入力端子間に互いに直列に接続された磁気抵抗素子の各組の接続部位に相当する。 このため、各出力端子には、電圧源により供給された電圧(以下、入力電圧と称す)が、入力端子間で互いに直列に接続された磁気抵抗素子により分圧された電位が生ずる。 従って、電圧検出手段が検出する出力端子の電位差(以下、出力電圧と称す)は、各磁気抵抗素子の抵抗値により定まる。 ブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子のうち少なくとも一つの磁気抵抗素子の抵抗値は、移動体の移動に伴う磁石の相対移動に応じて変化する。 従って、出力電圧は移動体の移動位置に応じて変化する。 ところで、温度変化が生ずると、各磁気抵抗素子の抵抗値は温度変化に応じた、互いに等しい割合で変化する。 このため、入力電圧が磁気抵抗素子に分圧されて生ずる各出力端子の電位は、温度変化が生じても変化しない。 従って、温度変化に応じて磁気抵抗素子の抵抗値が変化しても、出力電圧は変化しない。 このように、本発明によれば、温度変化に起因する磁気抵抗素子の抵抗値変化の影響を受けることなく移動体の移動位置が検出される。

    【0014】

    【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1の実施例である磁気式位置センサ10を軸方向から見た際の構成を示す。 図1において、ロータ12は、例えばスロットルシャフト等の回転体に連結されており、この回転体の回転に同期して回転する。 ロータ12の外周部には磁石1
    3が固定されている。 磁石13はロータ12の軸方向に分極されている。 ロータ12の周囲には、円筒状のフレキシブル基板14がロータ12と同軸に配設されている。 フレキシブル基板14は、例えば、ポリイミド等の樹脂から形成されており、柔軟性を有している。 図2はフレキシブル基板14を平面状に延ばした状態を示す。
    図2に示す如く、フレキシブル基板14には巨大磁気抵抗素子(以下、GMR素子と称す)16及び17が薄膜状に形成されている。

    【0015】GMR素子16及び17は、強磁性層と非磁性層とが交互に成膜された人工格子膜により形成されGMR素子材料の薄膜をエッチングによりパターニングすることにより形成されている。 図3は、GMR素子1
    6、17に作用する膜に平行な方向の磁界Hと、GMR
    素子16、17の単位面積当たりの抵抗値Rとの関係を示す。 図3に示す如く、GMR素子16、17は、その膜に対して平行に作用する磁界Hの増大に応じて抵抗値が減少し、磁界Hが飽和磁界Hs を越えると、所定の飽和抵抗値Rs となるような性質を備えている。 図3からわかるように、GMR素子16、17の抵抗値は磁界H
    の大きさのみに依存し、膜に平行な方向内での磁界Hの向きには依存しない。

    【0016】後述する如く、GMR素子16はロータ1
    2の回転位置の検出に用いられ、、GMR素子17は温度変化の影響を補償するために用いられる。 そこで、以下、GMR素子16を測定用GMR素子16と称し、G
    MR素子17を補償用GMR素子17と称する。

    【0017】図2に示す如く、フレキシブル基板14は帯状の基板である。 上述の如く、フレキシブル基板14
    は柔軟性を有しているため、平面状のフレキシブル基板14を図1に示す如く円筒状に配設することが可能とされている。 なお、図2における左から右に向かう方向が磁気式回転センサ10の図1における時計周り方向に相当し、図2における上下方向が磁気式回転センサ10の軸方向に相当している。

    【0018】図2に示す如く、測定用GMR素子16はフレキシブル基板14の図2中左右方向に延びる三角波状のパターンに形成されている。 このパターンは図2中左方から右方にいくにつれて(従って、図1においては、時計周り方向にすすむにつれて)、その周期が次第に大きくなるように設けられている。 一方、補償用GM
    R素子17は図2中左右方向に延び、一定の幅を有する帯状に形成されている。 フレキシブル基板14の図2中左端部近傍には電極18及び19が、また、右端部近傍には電極20がそれぞれ形成されている。 電極18及び19はそれぞれ、測定用GMR素子16及び補償用GM
    R素子17の図2中左端に接続されている。 また、電極20は、測定用GMR素子16及び補償用GMR素子1
    7の図2中右端に接続されている。

    【0019】かかる磁気式位置センサ10の構成によれば、磁石13はロータ12の軸に対して平行な方向の磁界を発生し、図2に破線で示す如く、フレキシブル基板14の磁石13に対向する領域Aにこの磁界を作用させる。 このため、測定用GMR素子16及び17の領域A
    内にある部位には、磁界がGMR素子の膜に対して平行かつ図2における上下方向に作用する。 この場合、測定用GMR素子16の周期は周方向の位置に応じて変化されているため、測定用GMR素子16に磁界が作用する領域の面積は、磁石13の回転位置に応じて変化する。
    一方、補償用GMR素子17は軸方向の幅が一定となるように形成されているため、測定用GMR素子16に磁界が作用する領域の面積は、磁石13の回転位置にかかわらず一定である。

    【0020】上述の如く、GMR素子に磁界が作用することにより、その抵抗値は減少する。 このため、ロータ12と共に磁石13が回転することにより、測定用GM
    R素子16に磁界が作用する領域の面積が増加すると、
    測定用GMR素子16全体の電気抵抗、即ち、電極1
    8、20間の抵抗値は減少する。 従って、電極18、2
    0間の抵抗はロータ12の回転位置に応じて変化することになる。 図2に示す測定用GMR素子16のパターンにおいては、図中右方へ向かうほど、測定用GMR素子16のパターンの周期が増加され、従って、測定用GM
    R素子16に磁界が作用する領域の面積は減少されている。 このため、ロータ12が図1中時計回り方向に回転するのに応じて、測定用GMR素子16の抵抗値は増加することになる。 一方、補償用GMR素子17に磁界が作用する領域の面積は磁石の回転にかかわらず一定であるため、補償用GMR素子17の抵抗値、すなわち、電極19、20間の抵抗値は、ロータ12の回転位置にかかわらず一定である。

    【0021】磁石13の中央部が図2中左端から距離x
    の位置、即ち、図1に示す回転角θの位置にある場合の、測定用GMR素子16に磁石13による磁界が作用する領域の面積をF(x)、測定用GMR素子16の全面積をS、測定用GMR素子16に磁界が作用しない状態での電極18、20間の抵抗をR 1とし、、磁石13
    による磁界が作用することにより測定用GMR素子16
    の抵抗値がα倍になるものとすると、電極18、20間の抵抗値R(θ)は、 R(θ)=R 1・(S−F(θ))/S+R 1・α・F(θ)/S =R 1 +R 1・(α−1)・F(θ)/S (1) と表される。 (1)式からわかるように、F(θ)がθ
    の変化、即ち、xの変化に対して直線的に変化するように測定用GMR素子16を形成することにより,抵抗値R(θ)をロータ12の回転角θに対して直線的に変化させることができる。 なお、ロータ12の回転角の測定範囲は、測定用GMR素子16の周方向の存在角度(図1に示す角度ψ)により定められる。 従って、測定用G
    MR素子16の図2における左右方向の長さを調整して角度ψを適切に設けることにより、所要の測定範囲を得ることができる。

    【0022】ところで、一般に、GMR素子の抵抗値は、GMR素子の温度変化量に応じた割合で変化する(単位温度変化当たりのGMR素子の抵抗値の変化率を、以下、温度係数と称する)。 このため、測定用GM
    R素子16の抵抗値のみに基づいてロータ12の回転位置を検出したのでは、検出値が温度変化に応じて変動し、正確な測定を行うことができない。 これに対して、
    本実施例の磁気式位置センサ10は、ロータ12の回転によっては抵抗値が変化しない補償用GMR素子17を用いて、かかる温度変化の影響を補償し得る点に特徴を有している。

    【0023】上述の如く、測定用GMR素子16及び補償用GMR素子17は互いに隣接するように、同一のG
    MR素子材料の薄膜から形成されている。 このため、測定用GMR素子16及び17の温度は互いに等しく、かつ、同一の温度係数を有しているとみなすことができる。

    【0024】そこで、測定用GMR素子16及び補償用GMR素子17の温度係数をβ、所定の基準温度T 0における測定用GMR素子16及び補償用GMR素子17
    の抵抗値をそれぞれ、R 0 (θ)及びR c0とすると、温度(T 0 +ΔT)における測定用GMR素子16の抵抗値R(θ)、及び、補償用GMR素子17の抵抗値R c
    はそれぞれ、 R(θ)=R 0 (θ)・(1+β・ΔT) (2) R c =R c0・(1+β・ΔT) (3) と表される。

    【0025】従って、R(θ)とR cとの比R s (θ)
    は R s (θ)=R 0 (θ)/ R c0 (4) と表される。 (4)式からわかるように、R(θ)とR
    cとの比をとることにより、R(θ)の温度変化はR c
    の温度変化により打ち消される。 従って、R s (θ)に基づいてロータ12の回転位置を検出することにより、
    温度変化の影響が補償された計測を行うことができる。

    【0026】図4はかかる計測を行うための回路の一例を示す。 図4に示す如く、定電流源30により電極1
    8、19間に一定の電流Iを流すと、電極18、20
    間、及び、電極20、19間にはそれぞれ、電圧V=R
    (θ)・I、及び、V s =R c・Iが生ずる。 これらの電圧VとV sとの比は、R s (θ)に一致する。 従って、電圧計32及び33により、それぞれ電極18、2
    0間、及び、電極20、19間の電圧V及びV sを測定し、VとV sとの比を磁気式位置センサ10の出力信号とすることにより、温度変化に起因する測定用GMR素子16の抵抗値の温度変化の影響を受けることのない計測を行うことができる。

    【0027】上述の如く、本実施例においては、補償用GMR素子17に磁石13による磁界が作用する領域の面積がロータ12の回転位置にかかわらず一定となるように構成することにより、補償用GMR素子17による温度補償が実現されている。 かかる補償用GMR素子1
    7の構成は、単に、補償用GMR素子17を一定の幅を有する帯状に形成することのみにより実現されている。
    このため、補償用GMR素子17を所要の形状に高精度に形成することができる。 従って、本実施例の磁気式位置センサ10によれば、温度変化に起因する測定用GM
    R素子16の抵抗値の温度変化を正確に補償することが可能とされている。

    【0028】なお、補償用GMR素子の抵抗値を磁石の位置にかかわらず一定とする構成は、上記実施例の如く、補償用GMR素子17に磁界が作用する面積を一定とする構成の他に、補償用GMR素子に磁界が作用する面積を変化させると共に、この面積の変化に応じて補償用GMR素子の断面積を変化させる、即ち、補償用GM
    R素子の厚みを変化させる構成によっても実現することができる。

    【0029】また、上記実施例においては、測定用GM
    R素子16の抵抗値と、補償用GMR素子17の抵抗値との比を求めることにより、温度変化の影響を補償しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、補償用GMR素子17の所定の基準温度での抵抗値と、現在の抵抗値との比を求め、かかる比を測定用GMR素子16の抵抗値に乗算する方法、種々の温度において補償用GMR素子17の抵抗値の、基準温度での抵抗値に対する比の値を予め実験的に、または、理論的に求めて記憶しておき、補償用GMR素子17の現在の抵抗値に対応する記憶値を測定用GMR素子16の抵抗値に乗算する方法、等によって温度変化の影響を補償することとしてもよい。

    【0030】更に、上記実施例においては、磁石13
    を、その分極方向がロータ12の軸方向となるように配置しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、磁石13を、その分極方向がロータ12の径方向となるように配置してもよい。 この場合、測定用GMR素子16には、膜に平行、かつ周方向の磁界が作用することになる。 上述の如く、磁界が測定用GMR素子16の膜に対して平行に作用する限り、測定用GMR素子16
    の抵抗変化率は磁界の方向に依存しない。 従って、前記の如く磁石13を径方向に分極させることによっても上記実施例と同様の効果を得ることができる。

    【0031】また、上記実施例においては、測定用GM
    R素子16を、三角波状のパターンの周期を周方向の位置に応じて変化させることにより、磁石13による磁界が測定用GMR素子16に作用する部位の面積F(x)
    をxに応じて変化させることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、測定用GMR素子16
    を、周方向に延びる帯状に形成し、軸方向の幅を周方向の位置に応じて変化させることにより、F(x)をxに応じて変化させることとしてもよい。

    【0032】更に、上記実施例においては、測定用GM
    R素子16及び補償用GMR素子17をロータ12の周囲に配置したフレキシブル基板上に形成し、磁石と測定用GMR素子16及び補償用GMR素子17を、ロータ12の径方向に対向させているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのGMR素子をロータと軸方向に対向する平面基板上に形成し、GMR素子を磁石とをロータの軸方向に対向させることとしてもよい。

    【0033】次に、本発明の第2実施例について説明する。 図5は本発明の第2実施例である磁気式位置センサ40の構成を示す。 本実施例の磁気式位置センサ40
    は、直線移動する移動体42の移動位置を検出する直線位置センサとしての機能を有している。 図5に示す如く、磁石43は移動体42に固定されている。 基板44
    は、磁石43と所定の間隔を隔てて対向し、かつ、移動体42の移動方向に対して平行となるように配設されている。 基板44には、測定用GMR素子45、補償用G
    MR素子46、及び電極47、48、49が形成されている。 測定用GMR素子45、補償用GMR素子46、
    及び電極47、48、49はそれぞれ、図2に示す測定用GMR素子16、補償用GMR素子17、及び電極1
    8、19、20と同一の形状に形成されている。

    【0034】かかる構成によれば、移動体42が直線移動すると、磁石13により生ずる磁界が移動する。 このため、上記第1実施例の場合と同様に、移動体42の移動に応じて、測定用GMR素子45に磁石13による磁界が作用する領域の面積が変化することにより、測定用GMR素子45の抵抗値が変化する。 一方、補償用GM
    R素子46の抵抗値は、移動体42の移動によっては変化しない。 従って、図4に示す上記第1実施例の場合と同様に、電極47に定電流源を接続し、電極47、49
    間の電圧及び電極49、48間の電圧を、それぞれ、電圧計32及び33を用いて測定し、これら測定電圧の比を求めることにより、温度変化に起因する測定用GMR
    素子45の抵抗値変化の影響を受けることなく、移動体42の移動位置を正確に検出することができる。

    【0035】なお、上記第1及び第2実施例においては、電圧計32及び33により、それぞれ、電極18、
    20間、及び電極20、19間、あるいは、電極47、
    49間、及び電極49、48間の電位差を測定し、これら測定電圧の比を求めることにより、請求項1及び2に記載した移動位置検出手段が実現されている。

    【0036】次に、本発明の第3の実施例である磁気式位置センサの構成について説明する。 本実施例の磁気式位置センサは、フレキシブル基板上に形成されたGMR
    素子及び電極のパターンを除き、第1実施例の磁気式位置センサ10と同様の構成を有している。 このため、磁気式位置センサ10と同様の構成部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。

    【0037】図6は本実施例の磁気式位置センサを構成するフレキシブル基板14を平面状に延ばした状態を示す。 図6に示す如く、フレキシブル基板14には、図中上方から順に、測定用GMR素子51、補償用GMR素子52、測定用GMR素子53、及び、補償用GMR素子54が形成されている。 測定用GMR素子51及び5
    3は、図6中左右に延びる三角波状に形成されており、
    この三角波の周期は図6中左方から右方に向かうにつれて大きくなるように設けられている。 このパターンは測定用GMR素子51と53とで、互いに同一かつ同位相となるように形成されている。 このため、測定用GMR
    素子51及び53に磁石13による磁界が作用する領域の面積は互いに等しく維持されつつ、磁石13の回転位置に応じて変化する。 従って、測定用GMR素子51及び53の抵抗値は、互いに等しく維持されつつ、ロータ12の回転位置に応じて変化する。

    【0038】一方、補償用GMR素子52及び54は、
    図6中左右に延び、互いに等しい一定の幅を有する帯状のパターンに形成されている。 このためGMR素子52
    及び54に磁石13による磁界が作用する領域の面積は、ロータ12の回転位置にかかわらず一定かつ互いに等しく、従って、これらGMR素子の抵抗値は常に互いに等しく一定に保たれる。

    【0039】フレキシブル基板14の図6中右端部近傍には、電極55、56、57、及び58が形成されている。 測定用GMR素子51及び53の図6中左端部は配線59により互いに接続され、更に、配線60により電極55に接続されている。 補償用GMR素子52及び5
    4の図6中左端部は配線61により互いに接続され、更に、配線62により電極57に接続されている。 また、
    測定用GMR素子51及び補償用GMR素子52の図6
    中右端部は配線63により互いに接続され、更に、配線64により電極56に接続されている。 また、測定用G
    MR素子53及び補償用GMR素子54の図6中右端部は配線65により互いに接続され、更に、配線66により電極58に接続されている。 電極56には電圧Eを発生する定電圧源70が接続されている。 また、電極58
    は接地されている。 更に、電極55と電極57との間には電圧計72が接続されている。

    【0040】図7は、図6と等価な電気回路図を示す。
    図7に示す如く、測定用GMR素子51、補償用GMR
    素子52、測定用GMR53、補償用GMR素子54はこの順で図中時計周り方向にブリッジ接続され、ブリッジ回路を構成している。 そして、接続部位56と58、
    及び、接続部位55と57とが、それぞれ、互いに対向し、これら互いに対向する接続部位間に、それぞれ、電圧源70及び電圧計72が接続されている。

    【0041】上述の如く、GMR素子51及び53の抵抗値は、互いに等しく維持された状態でロータ12の回転角θに応じて変化し、一方、GMR素子52及び54
    の抵抗値は、ロータ12の回転角θにかかわらず互いに等しく一定に保たれる。 そこで、GMR素子51及び5
    3の抵抗値をそれぞれR A (θ)、GMR素子52及び54の抵抗値をそれぞれR Bとおくと、図7に示す如く、電極55の電位E 1及び電極57の電位E 2はそれぞれ、次式で表される。

    【0042】 E 1 =E・R B /(R A (θ)+R B ) ・・・(5) E 2 =E・R A (θ)/(R A (θ)+R B ) ・・・(6) 従って、電圧計72により検出される電極55、57間の電位差E rは E r =E・(R A (θ)−R B )/(R A (θ)+R B )・・・(7) となる。

    【0043】(7)式からわかるように、E rはロータ12の回転角θに応じて変化する。 従って、電圧計72
    により測定されるE rに基づいて、ロータ12の回転角を検出することができる。 上述の如く、GMR素子の抵抗値は温度変化に応じて変化する。 本実施例において、
    測定用GMR素子51、53と、補償用GMR素子5
    2、54とは同一基板状に隣接して形成され、従って、
    これらGMR素子は同一の温度条件下にあるとみなすことができる。 そこで、温度変化ΔTが生じた場合の、G
    MR素子51及び53の抵抗値をR A '(θ)、GMR
    素子52及び54の抵抗値をR B 'とおくと、R A '
    (θ)及びR B 'はそれぞれ、次式で表される。

    【0044】 R A '(θ)=R A (θ)・(1+β・ΔT) ・・・(8) R B ' =R B・(1+β・ΔT) ・・・(9) 従って、かかる温度変化が生じた場合の、電極55、5
    7間の電位差E v 'は次式で表されることになる。

    【0045】 E v '=E・(R A '(θ)−R B ') /(R A '(θ)+R B ') =E・(R A (θ)・(1+β・ΔT)−R B・(1+β・ΔT))/ /(R A (θ)・(1+β・ΔT)+R B・(1+β・ΔT)) =E・(R A (θ)−R B )/(R A (θ)+R B ) ・・・(10) (10)式からわかるように、E vの値は温度変化ΔT
    に依存しない。 従って、本実施例の磁気式位置センサ5
    0によれば、温度変化に起因するGMR素子の抵抗値に変化が補償された出力信号E vが得られる。 このように、本実施例の磁気式位置センサによれば、抵抗値の比を求める等の演算を行う処理装置を設けることなく、直接、温度変化に起因する磁気抵抗素子の抵抗値変化が補償された、ロータ12の回転角に応じた電圧信号を得ることができる。

    【0046】なお、上記実施例において、定電圧源70
    の代わりに、電流Iを発生する定電流源を用いた場合、
    上記と同様にして、電極55、57間の電位差E iは次式で表される。 E i =I・(R A (θ)−R B )/2 ・・・(11) 従って、温度変化ΔTが生じた場合の電位差E i 'は次式で表される。

    【0047】 E i '=I・{R A (θ)・(1+β・ΔT) −R B・(1+β・ΔT)}/2 ・・・(12) (11)式からわかるように、E i 'は温度変化ΔTに依存する。 従って、定電圧源70の代わりに定電流源を用いた場合には、温度変化の影響が補償された出力を得ることができない。 このように、本実施例の磁気式位置センサおいては、ブリッジ接続されたGMR素子51〜
    54に定電圧源70により定電圧を供給することにより、温度変化の影響が除去された出力電圧E vを得ることが可能とされている。

    【0048】なお、GMR素子51〜54の抵抗値をそれぞれ、r 1 、r 2 、r 3 、r 4とおいた場合、出力電圧E vは次式で表される。 E v =E・(r 1・r 3 −r 2・r 4 )/ {(r 2 +r 3 )・(r 1 +r 4 )}・・・(13) (12)式からわかるように、E vは、分母、分子が各GMR素子の抵抗値の2次の項のみを含む形で表される。 従って、温度変化に起因して、r 1 、r 2 、r 3
    4に互いに等しい割合の変化が生じた場合にも、E v
    の値がかかる変化の影響を受けることはない。 従って、
    1 、r 2 、r 3 、r 4のうち少なくとも一つがロータ12の回転に応じて変化するように構成することにより、温度変化の影響を受けない、ロータ12の回転位置の検出を行うことができる。

    【0049】従って、上記実施例の如く、GMR素子5
    1及び53を、ロータ12の回転に対して同一の抵抗値変化を示すように構成する他に、例えば、GMR素子5
    1及び53がロータ12の回転に対して互いに異なる抵抗値変化を示すように構成してもよく、あるいは、いずれか一方をロータ12の回転に応じて変化するように構成し、他方をロータ12の回転にかかわらず、抵抗値が一定に保たれるように構成してもよい。 また、GMR素子52及び54の抵抗値が互いに異なるように構成してもよい。

    【0050】なお、本実施例においては、ロータ12の回転角を検出する回転角センサを実現しているが、図5
    に示す第2実施例の場合と同様に、フレキシブル基板1
    4を直線移動する移動体42に固定された磁石43に対向させて平面状に配設することにより、移動体42の直線移動位置を検出する直線位置センサを実現することもできる。

    【0051】次に、図8〜図11を参照して、本発明の第4実施例である磁気式位置センサ80について説明する。 図8は磁気式位置センサ80の軸方向断面図である。 ロータ82は環状の部材であり、回転体に連結されている。 ロータ82の図6中右側の部位には、GMR基板84が配設されている。 GMR基板84は環状の部材であり、ロータ82に対して平行に配設されている。

    【0052】図9は、ロータ82を図9中右側から見た図である。 図8及び図9に示す如く、ロータ82のGM
    R基板84に対向する面には磁石86が固定されている。 磁石86はロータ82の中心角γの範囲にわたって設けられており、ロータ82の径方向に、例えば外側がN極、内側がS極となるように分極されている。 磁石8
    6のN極及びS極にはそれぞれヨーク88及び90が固定されている。 ヨーク88及び90はU字型の透磁性部材であり、その先端部が、GMR基板84のロータ82
    と対向する側の面を径方向両側から挟むように設けられている。

    【0053】GMR基板84の、ロータ82と対向する側の面には、GMR素子92、94、96、及び98が形成されている。 図10は、GMR基板84のGMR素子92〜98形成面を軸方向から見た図である。 図10
    に示す如く、GMR素子92と94、及び、GMR素子96と98はそれぞれ、互いに近接する同一の矩形波状のパターンに形成されている。 GMR素子92及び94
    は、GMR基板84の外周縁に沿って、ほぼ全周にわたって延びるように設けられており、その矩形波状のパターンの周期が、基準位置(図10中上部)からの図6中時計回り方向の角度が増加するのに応じて次第に減少するように形成されている。 また、GMR素子96及び9
    8は、GMR素子92及び94より内周側に、GMR基板84の周方向に、ほぼ全周にわたって延びるように設けられており、その矩形波状のパターンの周期が、基準位置からの図中時計回り方向の角度が増加するのに応じて次第に増加するように形成されている。

    【0054】GMR基板84の図10中上部に位置する、GMR素子92〜98の両端部の近傍には、電極1
    01〜108が形成されている。 電極101、102、
    103、104にはそれぞれ、GMR素子92、94、
    96、98の一端部(図10における左側の端部)が接続されている。 また、電極105、106、107、1
    08にはそれぞれ、GMR素子98、96、94、92
    の他端部が接続されている。 電極101と106、10
    2と103、104と107、及び、105と108
    は、それぞれ接続部位110、112、114、116
    において互いに接続されている。 これら電極間の接続は、GMR基板84上の配線パターンにより実現されてもよく、あるいは、外部配線により実現されてもよい。

    【0055】電極101及び106の接続部位110
    と、電極104及び107の接続部位114との間には電圧計120が接続されている。 電圧計120は接続部位110に対する接続部位114の電位を検出するように設けられている。 電極102及び103の接続部位1
    12は接地されており、電極105及び108の接続部位116には、電圧E gを発する定電圧源122が接続されている。

    【0056】上述の如く、磁石86の両極に接続されたヨーク88及び90は、その先端部が、GMR基板84
    のロータ82に対向する側の面、即ち、GMR素子92
    〜98形成面を径方向両側から挟むように配設されている。 従って、磁石86の発生する磁束は、ヨーク88及び90により、GMR素子92〜98の膜に対して平行に導かれる。 図10に斜線を付して示す領域Fは、磁石83が基準位置から図中時計回り方向にφ回転した状態で、磁石86による磁束が上述の如く作用する領域を示している。 この領域Fは、ロータ82の回転に応じて、
    GMR基板84の周方向に移動する。

    【0057】上述の如く、GMR素子92及び94の矩形波パターンは、図10中時計回り方向の角度の増加に応じて、その周期が次第に減少するように形成されており、また、GMR素子96及び98のパターンは、図1
    0中時計回り方向の角度の増加に応じてその周期が次第に増加するように形成されている。 従って、ロータ82
    と共に磁石83が図6中時計回り方向に回転するのに応じて領域Fが移動すると、領域F内に存在するGMR素子の面積は、GMR素子92及び94については、ロータ82の図6中時計周り方向の回転角φの増加に対して増加し、GMR素子96及び98についてはφの増加に対して減少する。 従って、ロータ82の回転角φが増加するのに応じて、GMR素子92及び94の抵抗値R s
    (φ)は減少し、GMR素子96及び98の抵抗値R t
    (φ)は増加することになる。

    【0058】図11は図10と等価な電気回路図を示す。 図11に示す如く、GMR素子92、98、94、
    96はこの順で図中時計周り方向にブリッジ接続され、
    ブリッジ回路を構成している。 そして、接続部位116
    と112、及び、接続部位110と114とが、それぞれ、互いに対向し、これら互いに対向する接続部位に、
    それぞれ、電圧源122及び電圧計120が接続されている。

    【0059】ロータ82の基準位置からの回転角度がφ
    の場合の、GMR素子92及び94の抵抗値をR
    s (φ)、GMR素子96及び98の抵抗値をR
    t (φ)とすると、電圧計120が検出する接続部位1
    10、114間の電位差V zは次式で表される。

    【0060】 V z =E g・(R s (φ)−R t (φ))/(R s (φ)+R t (φ)) ・・・(14) (14)式からわかるように、V zはロータ82の回転角φに応じて変化する。 図12に、R s (φ)及びR t
    (φ)がφに対して直線的に変化するように、GMR素子92〜98を構成した場合のφとV zとの関係を、φ
    とR s (φ)及びR t (φ)との関係と共に示す。 図1
    2に示す如く、R s (φ)及びR t (φ)がφに対して直線的に変化するように構成することにより、V zはφ
    に対して略直線的に変化する。 従って、電圧計122の測定するV zに基づいて、ロータ82の回転角を正確に検出することができる。

    【0061】なお、上記実施例において、定電圧源70
    の代わりに、電流I gを発生する定電流源を用いた場合、上記と同様にして、接続部位110、114間の電位差V iは次式で表される。 V i =I g・(R s (φ)−R t (φ))/2 ・・・(14) (14)式からわかるように、V iはロータの回転角φ
    に応じて変化する。 従って、定電圧源122の代わりに定電流源を用いることによっても、ロータ82の回転角φを検出することができる。

    【0062】ところで、上述の如く、GMR素子の抵抗値は温度変化に応じて変化する。 上記実施例において、
    温度変化ΔTが生じた場合の、GMR素子92、94及び96、98の抵抗値R s '( φ)及びRt '( φ)はそれぞれ、次式で表される。 R s '(φ)=R s (φ)・(1+β・ΔT) ・・・(15) R t '(φ)=R t (φ)・(1+β・ΔT) ・・・(16) 従って、接続部位118に定電圧源122を接続した場合、かかる温度変化が生じた際の、接続部位110、1
    14間の電位差V Z 'は次式で表されることになる。

    【0063】 V z '=E g・(R s '(φ)−R t '(φ)) / (R s '(φ)−R t '(φ)) =E g・(R s (φ)−R t (φ))/(R s (φ)+R t (φ)) ・・・(17) (17)式からわかるように、V zは温度変化ΔTに依存しない。 従って、本実施例の磁気式位置センサ50においては、定電圧源122を用いることにより、温度変化に起因するGMR素子の抵抗値に変化を受けることのない、ロータ82の回転位置検出を行うことが可能とされている。

    【0064】上述の如く、本実施例の磁気式位置センサ80によれば、上記第3実施例の磁気式位置センサと同様に、抵抗値の比を求める等の演算を行う処理装置を設けることなく、直接、温度変化に起因する磁気抵抗素子の抵抗値変化が補償された、ロータ82の回転角に応じた電圧信号を得ることが可能とされている。

    【0065】なお、図13に示す如く、GMR素子12
    1及び123を図中右方ほど周期が大きくなるような矩形波状に形成し、GMR素子122及び124を図中左方ほど周期が大きくなるような矩形波状に形成すると共に、電極125〜128を図示の如く形成し、図11と同様のブリッジ回路を構成することで、直線移動位置センサを実現することもできる。 この場合、基板120
    を、移動体の直線移動方向と平行となるように、移動体に設けた磁石に対向させて配設する。 そして、磁石による磁界が作用する領域Gが、移動体の直線移動に伴って図13中右方へ移動するのに応じて、GMR素子121
    及び123の抵抗値が互いに等しく維持されながら増加し、GMR素子122及び124の抵抗値が、互いに等しく維持されながら減少することにより、上記実施例の磁気式位置センサ80と同様に、温度変化の影響が補償された位置測定が実現される。

    【0066】

    【発明の効果】上述の如く、請求項1〜3記載の発明によれば、温度変化に起因する測定用磁気抵抗素子の抵抗値変化を正確に補償し得る磁気式位置センサを実現することができる。

    【0067】また、請求項4記載の発明によれば、温度変化に起因する磁気抵抗素子の抵抗値変化が補償された測定電圧を出力し得る磁気式位置センサを実現することができる。 これにより、温度補償用の信号処理装置を不要とすることができ、磁気式位置センサを簡易な構成で実現することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の第1の実施例である磁気式位置センサの構成図である。

    【図2】本実施例のフレキシブル基板を平面状に展開した状態を示す図である。

    【図3】GMR素子に作用する磁界と抵抗値との関係をを示す図である。

    【図4】本実施例の磁気式位置センサの出力信号を得る回路の回路図である。

    【図5】本発明の第2実施例である磁気式位置センサの構成図である。

    【図6】本発明の第3の実施例である磁気式位置センサのフレキシブル基板を平面状に展開した状態を示す図である。

    【図7】本実施例の磁気式位置センサと等価な電気回路を示す回路図である。

    【図8】本発明の第4実施例の磁気式位置センサの軸方向断面図である。

    【図9】本実施例の磁気式位置センサを軸方向から見た際の図である。

    【図10】本実施例の磁気式位置センサのGMR基板を示す図である。

    【図11】本実施例の磁気式位置センサと等価な電気回路の回路図である。

    【図12】本実施例の磁気式位置センサのロータの回転角と出力電圧との関係を、各GMR素子の抵抗値の変化と共に示す図である。

    【図13】本実施例の磁気式位置センサの原理を直線移動位置センサに適用した場合のGMR基板を示す図である。

    【符号の説明】

    10、40、80、100 磁気式回転センサ 12、82 ロータ 13、43、86 磁石 14 フレキシブル基板 16、45、51、53 測定用GMR素子 17、46、52、54 補償用GMR素子 92、94、96、98、121、122、123、1
    24 GMR素子

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鷲見 隆 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

    高效检索全球专利

    专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

    我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

    申请试用

    分析报告

    专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

    申请试用

    QQ群二维码
    意见反馈