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Array waveguide diffraction grating type optical multiplexer/demultiplexer with loop back optical path

阅读:559发布:2021-12-18

专利汇可以提供Array waveguide diffraction grating type optical multiplexer/demultiplexer with loop back optical path专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To provide the waveguide diffraction grating type optical multiplexer/ demultiplexer with loop back optical paths capable of simplifying constitution and attaining a higher yield and higher stability. CONSTITUTION:This array waveguide diffraction grating type optical multiplexer/demultiplexer has the array waveguide diffraction grating type optical multiplexer/demultiplexer 41 having plural input parts 43 and plural output parts 47 and the plural loop back optical paths 51 which are disposed in correspondence respectively between the plural output parts 47 and the plural input parts 43 and input the signal light outputted from the output parts 47 to the input parts 43 covesponding to these output parts 47. The loop back optical paths 51 may be provided with a signal processing means 52 for subjecting the signal light propagating therein to signal processing. The integration of the array waveguide diffraction grating type optical multiplexer/demultiplexer 41 and the loop back optical paths 51 is equally well.,下面是Array waveguide diffraction grating type optical multiplexer/demultiplexer with loop back optical path专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 複数の入力部と複数の出力部とを有するアレイ導波路回折格子型光合分波器と、 複数の前記出力部と複数の前記入力部との間各々に対応して設けられ、前記出力部から出力する信号光をこの出力部に対応する前記入力部に入力するように前記アレイ導波路回折格子型光合分波器に再度入力させる複数のループバック光路とを具備してなることを特徴とするループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器。
  • 【請求項2】 請求項1記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器において、 前記ループバック光路に、このループバック光路を伝搬する信号光に信号処理を施す信号処理手段を設けてなることを特徴とするループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器。
  • 【請求項3】 請求項1記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器において、 前記アレイ導波路回折格子型光合分波器は、1つのスラブ導波路に、複数の前記入力部と複数の前記出力部とを設けてなることを特徴とするループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器。
  • 【請求項4】 請求項1記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器において、 前記アレイ導波路回折格子型光合分波器と、 複数の前記ループバック光路とを、 集積化したことを特徴とするループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器。
  • 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器において、 前記信号光のうちのパイロット信号光は、 前記ループバック光路を通過せず、前記入力部から前記アレイ導波路回折格子型光合分波器に入力し前記出力部から出力するように構成したことを特徴とするループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器。
  • 【請求項6】 請求項1,2,3または4記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器において、 前記ループバック光路は、遅延手段であることを特徴とするループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、光伝送システム、光交換システム等において好適に用いられ、構成が単純で高安定化を図ることができ、しかも歩留まりがよい、ループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】従来、波長多重光信号の分岐・挿入に用いられるキーデバイスとしては、図19に示すような光分岐挿入回路(Optical Add-Drop Multiplexar:ADM)が知られている。 この光分岐挿入回路1は、分波器2と、
    合波器3と、N本の光ファイバ4a,4b,…,4nとから構成されている。 この光ADM回路1では、入射する波長λ1,λ2,…,λNの多重光信号を分波器1によりN個の波長の信号光に分離し、必要な信号光、例えば、波長λi,λjの信号光を外部に取り出す。 残った信号光は、光ファイバ4a,4b,…,4n中を伝搬し、
    合波器2によりこれらの信号光と外部から挿入する波長λi,λjの信号光とを合波し、波長λ1,λ2,…,λN
    の多重光信号として出される。

    【0003】また、図20に示すような光分岐挿入回路も知られている。 この光分岐挿入回路5は、光ファイバ伝送路6,7間に設けられたもので、分波器11と、合波器12と、7本の光ファイバ13a,13b,…,1
    3gと、光ファイバ13a〜13g各々に設けられた信号処理装置14とから構成されている。 なお、一般には波長多重数は任意であるが、ここでは簡単のため7波としている。 この光分岐挿入回路5では、入射する波長λ
    1,λ2,…,λ7の多重光信号を分波器11により7個の波長の信号光に分離し、これらの信号光を各波長に対応した光ファイバ13a〜13g各々を伝搬させる。 この分離された各信号光はそれぞれ信号処理装置14,1
    4,…により電気信号に変換され、外部へ取り出されることで、伝送されてきた情報を得ることができる。 この情報に対する返答、あるいは新たに送信したい情報は同信号処理装置14により信号光に変換し、この信号光に対応する光ファイバ13に入力する。 合波器12では、
    これら光ファイバ13a〜13g中を伝搬した各信号光を合波し波長λ1,λ2,…,λ7の多重光信号として出力し、再び光ファイバ伝送路7へ送り出す。

    【0004】なお、この光分岐挿入回路5では、全ての波長に対して信号処理を行なっているが、一般には、全ての波長に対して行なうことは少ない。 このような場合、信号処理を行わない波長に対しては光ファイバ13
    のみとし信号処理装置14を省略することができる。

    【0005】また、光パルスを所望の時間遅延させて蓄える可変光遅延線メモリも知られている。 この可変光遅延線メモリは、動作原理により、パラレル配置型に代表されるタップ型と、周回遅延型に代表されるループ型に大きく分類される。 図21は、パラレル配置型光遅延線メモリを示す構成図である。 この光遅延線メモリ21
    は、固定波長光源22と、この固定波長光源22からの光信号パルスを分岐する1×N光カプラ23と、光信号の伝送経路に応じて異なる長さすすなわち異なる時間遅延量iτ(i=1,2,…,N)を与える複数の遅延用光ファイバ24a,24b,…,24nと、時間遅延i
    τが与えられた光信号パルスのうちの一つを選択するN
    ×1光スイッチ25と、出力された光信号パルスを電気信号に変換する光検出器26とから構成されている。 この光遅延線メモリ21は、複数の伝送経路における光損失のばらつきが小さいという利点がある。

    【0006】また、図22は、周回ループ型光遅延線メモリを示す構成図である。 この光遅延線メモリ31は、
    固定波長光源22と、2×2光カプラ32と、周回ループを構成する遅延用光ファイバ33と、光アンプ34
    と、光スイッチ35と、光検出器26とから構成されている。 この光遅延線メモリ31では、固定波長光源22
    から出力される光信号パルスは、2×2光カプラ32を介して遅延用光ファイバ33が内在する周回ループ内に入力される。 この周回ループでは、この光信号パルスがi周した場合の時間遅延量がiτ(i=1,2,…,
    N)となる。 所望の時間遅延がなされた光パルスは光スイッチ35のゲート機能によりこの光スイッチ35を通過し、光検出器26により受光され電気信号に変換される。 ここでは、2×2光カプラ32への入力光パルスの光パワーは、周回ループを1周して再び2×2光カプラ32を通過すると原理的に1/4に低下するので、例えば、周回ループをN周した場合では1/2 N+1に低下する。 このため、光アンプ34を用いてその光損失を補償している。 この光遅延線メモリ31は、ループにより周回させるためハードウエアの規模が小さくて済むという利点がある。

    【0007】一方、光波アドレスネットワークや光スイッチングシステム等を構築するためのキーデバイスとして、図23に示すようなアレイ導波路回折格子型光合分波器が提案されている。 このアレイ導波路回折格子型光合分波器41は、基板42上に、N個の入力導波路4
    3、凹面型のスラブ導波路44,45、アレイ導波路回折格子46及びN個の出力導波路47が設けられたもので、入力導波路43から入射する波長λ1,λ2,…,
    λnの多重信号光をN個の波長の信号光に分離し各波長λiに対応する出力導波路47j(j=a,b,…,
    n)から出力させることができる。

    【0008】

    【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の光分岐挿入回路1では、分波器2と合波器3とを対にして用いているために、分波器2の分波特性と合波器3の合波特性とを厳密に一致させる必要があるが、これらの特性を高精度で一致させることは製造技術上極めて難しく歩留まりが著しく低下してしまい、コストアップの大きな要因になるという問題点があった。 また、光分岐挿入回路5においても、上記光分岐挿入回路1と同様に、分波器11と合波器12の波長特性を完全に一致させる必要があるために、波長特性の一致した分波器11と合波器12を選りすぐる必要があり、歩留まりが低いという欠点があった。 また、この光分岐挿入回路5の構成では規模が大きくなるという欠点もあった。

    【0009】また、上記の光遅延線メモリ21では、1
    ×N光カプラ23とN×1光スイッチ25を用いるため、光損失および光分岐比のそろった光スイッチ25および光カプラ23が必要不可欠であり、部品点数と光ファイバの接続工程が増加するという大きな欠点があった。 したがって、ハードウエアを構成する光部品の点数が大きくなり経済性に問題があった。 また、分岐数(N)が大きくなると特に光信号パルス遅延量を切り換えるN×1光スイッチ25の実現が困難になるという問題点もあった。 また、上記の光遅延線メモリ31では、
    ループ利得を1にすることができないために、光パルスの周回数の増加に伴い光損失が増加するという欠点や、
    光アンプ14を複数回通過するために自然放出光雑音が累積しS/N比が劣化するという本質的な欠点があった。

    【0010】また、上記のアレイ導波路回折格子型光合分波器41では、波長λ1,λ2,…,λNの多重信号光をN個の波長の信号光に分離し各波長λiに対応する出力導波路47jから出力させることができるが、未使用の入力導波路43及び出力導波路47が多いために十分に利用されているとはいえず、この光デバイスが有する大規模な合分波機能を十分生かしきっていないという問題点がある。

    【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、構成を単純化することができ、歩留まり向上及び高安定化を図ることができるループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器を提供することにある。

    【0012】

    【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は次の様なループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器を採用した。 すなわち、請求項1記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器は、複数の入力部と複数の出力部とを有するアレイ導波路回折格子型光合分波器と、複数の前記出力部と複数の前記入力部との間各々に対応して設けられ、前記出力部から出力する信号光をこの出力部に対応する前記入力部に入力するように前記アレイ導波路回折格子型光合分波器に再度入力させる複数のループバック光路とを具備してなることを特徴としている。

    【0013】また、請求項2記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器は、請求項1記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器において、前記ループバック光路に、このループバック光路を伝搬する信号光に信号処理を施す信号処理手段を設けてなることを特徴としている。

    【0014】また、請求項3記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器は、請求項1記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器において、前記アレイ導波路回折格子型光合分波器は、1
    つのスラブ導波路に、複数の前記入力部と複数の前記出力部とを設けてなることを特徴としている。

    【0015】また、請求項4記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器は、請求項1記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器において、前記アレイ導波路回折格子型光合分波器と、複数の前記ループバック光路とを、集積化したことを特徴としている。

    【0016】また、請求項5記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器は、請求項1,2,3
    または4記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器において、前記信号光のうちのパイロット信号光は、前記ループバック光路を通過せず、前記入力部から前記アレイ導波路回折格子型光合分波器に入力し前記出力部から出力するように構成したことを特徴としている。

    【0017】また、請求項6記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器は、請求項1,2,3
    または4記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器において、前記ループバック光路は、遅延手段であることを特徴としている。

    【0018】

    【作用】本発明の請求項1記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器では、複数の入力部と複数の出力部とを有するアレイ導波路回折格子型光合分波器と、複数の前記出力部と複数の前記入力部との間各々に対応して設けられ、前記出力部から出力する信号光をこの出力部に対応する前記入力部に入力するように前記アレイ導波路回折格子型光合分波器に再度入力させる複数のループバック光路とを具備したことにより、分波動作と合波動作を同一の光合分波器により行う。 したがって、分波器と合波器の波長特性が完全に一致し、製造歩留まりが向上する。 また、同じ特性の光合分波器を複数回通過することになるため信号光の通過帯域が狭帯域となり、したがって、光信号スペクトラムの雑音スペクトラム成分が大幅に低減する。

    【0019】また、請求項2記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器では、前記ループバック光路に、このループバック光路を伝搬する信号光に信号処理を施す信号処理手段を設けたことにより、この光信号に必要な信号処理を各波長に対して別々に施すことが可能になる。

    【0020】また、請求項3記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器では、前記アレイ導波路回折格子型光合分波器を、1つのスラブ導波路に複数の前記入力部と複数の前記出力部とを設けた構成としたことにより、このループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器全体を小型化する。

    【0021】また、請求項4記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器では、前記アレイ導波路回折格子型光合分波器と複数の前記ループバック光路とを集積化したことにより、前記アレイ導波路回折格子型光合分波器と複数の前記ループバック光路との間の結合損失が小さくなり、小型で安定したループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器の実現が可能になる。

    【0022】また、請求項5記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器では、前記信号光のうちのパイロット信号光を、前記ループバック光路を通過せず、前記入力部から前記アレイ導波路回折格子型光合分波器に入力し前記出力部から出力するように構成したことにより、このパイロット信号光を基準信号として上記各信号光を安定化させる。

    【0023】また、請求項6記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器では、前記ループバック光路を遅延手段としたことにより、時系列光パルスに対し時間軸上での位置を制御する。 したがって、時系列光パルス群に対して時間軸上で圧縮、分離等の制御及び蓄積(メモリ動作)を行うことが可能になる。

    【0024】

    【実施例】以下、本発明に係るループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器の各実施例について図面に基づき詳細に説明する。 (実施例1)図1は、本発明の実施例1のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器は、光ファイバ伝送路6,7間にアレイ導波路回折格子型光合分波器41が設けられ、各出力導波路47と入力導波路43との間各々には、前記出力導波路47から出力する信号光をこの出力導波路47に対応する前記入力導波路43に入力させる光ファイバ(ループバック光路)51が設けられ、この光ファイバ51には信号処理装置52が設けられたものである。 ここでは、光ファイバ伝送路6は8つの入力導波路43a〜4
    3hのうちの1つである入力導波路43hに接続され、
    同様に光ファイバ伝送路7は8つの出力導波路47a〜
    47hのうちの1つである出力導波路47hに接続されている。

    【0025】このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器では、波長λ1,λ2,・・・,λ7の7波の波長多重光信号は、光ファイバ伝送路6中を伝搬した後にアレイ導波路回折格子型光合分波器41の入力導波路43hに入力する。 スラブ導波路44では、この波長多重光信号は回折により広がり、アレイ導波路回析格子46を構成する複数の導波路に入力する。 信号光は、このアレイ導波路回析格子46を伝搬した後にスラブ導波路45により集光されるが、アレイ導波路回析格子46
    を伝搬する間に生じた位相差により集束光の集束位置が波長により異なることとなる。 例えば、波長λ1は出力導波路47aから、波長λ2は出力導波路47bから、
    …、波長λ7は出力導波路47gから、というように波長λiは対応した出力導波路47j(j=a,b,…,
    g)から取り出される。 つまり分波される。 その後、分波された各信号光はそれぞれが対応する光ファイバ51
    a〜51g中を伝搬し信号処理装置52a〜52gに導かれる。

    【0026】信号処理装置52では信号光を受信し、送信された情報を得る。 それぞれの信号処理装置52a〜
    52gには、受信した波長と同一の波長の光を発生する光源が内蔵されており、送信したい情報が信号光にのせられ光ファイバ51を経由して再びアレイ導波路回折格子型光合分波器41に戻される。 入力導波路43に再び入力した信号光は1度目と同様の作用により出力導波路47hに合波される。 ここで重要なのは、j番目の光ファイバ51jはj番目の入力導波路43jに接続されていることである。 入力導波路43jから入力した波長λ
    iの信号光は出力導波路47hから出力される。 すなわち、λ1,λ2,・・・,λ7のすべての波長の信号光が出力導波路47hから光ファイバ伝送路7へ送り出される。
    一方、前記信号光のうち、波長λ0のパイロット信号光は、光ファイバ51及び信号処理装置52を通過せず、
    入力導波路43h、アレイ導波路回折格子46、出力導波路47h各々を経由し出力する。

    【0027】このように、本実施例のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器では、分波出力光を光ファイバ51を用いて再び入力側に戻すというループバック光路を用いた巧みな構成により、合波と分波を1つのアレイ導波路回折格子型光合分波器41で行うことができる。

    【0028】また、本実施例においては、7つの波長すべてに信号処理を施すように、全ての光ファイバ51に信号処理装置52が接続されているが、一般には、光ファイバ伝送路6を伝搬する波長多重光信号のうち特定の波長の信号光のみに対して信号処理が施されることが多い。 この場合、信号処理を行わない波長の信号光が伝搬する光ファイバ51中には信号処理装置52は不要であるから、この信号処理装置52を取り除けば良い。

    【0029】次に、本実施例において用いられる信号処理装置52について図2に基づき詳細に説明する。 図2
    (a)に示す信号処理装置は、光パルス再生処理装置であり、フォトダイオードおよびその制御回路からなるO
    /E変換器53と、半導体レーザおよびその制御回路からなるE/O変換器54と、これらO/E変換器53とE/O変換器54との間に設けられ、伝送により鈍った光パルスを波形整形する波形整形回路(図示せず)とから概略構成されている。 この波形整形回路は電気的に鈍ったパルスをもとに、同一のビットレートの矩形パルスを新たに生成する機能を有する。 受信したい情報を有する光信号は、O/E変換器53により電気信号に変換され電気信号出力55から取り出される。 送信したい情報は、電気信号として電気信号入力56から入力されE/
    O変換器54により光信号に変換され光ファイバ51
    (あるいは光導波路)へと出力される。

    【0030】図2(b)に示す信号処理装置は、ガラス導波路アンプ、光半導体アンプ、エルビウムドープ光ファイバアンプ等の光アンプ57により構成されている。
    これにより、光ファイバ伝送路6およびアレイ導波路回折格子46を伝搬する間に弱くなった光の強度を補償することができる。

    【0031】図2(c)は、2×2光スイッチ58を用いて信号処理装置52を光ファイバ51に接続した一例を示したものである。 光スイッチ58は、石英系ガラス、光半導体、ニオブ酸リチウム光導波路等を用いた2
    ×2マッハツェンダー干渉計により構成され、4つのポート61〜64を有する。 この光スイッチ58においては、スイッチがスルー状態ではポート61とポート63
    及びポート62とポート64が接続され、信号光は信号処理されずに素通りする。 一方、スイッチをクロス状態にすれば、ポート61とポート64及びポート62とポート63が接続され信号処理を行う。

    【0032】図2(d)に示す信号処理装置は、波長選択性のある導波路型リング共振器、導波路型マッハツェンダー干渉計、誘電体多層膜(干渉膜)等を用いた光フィルタ65により構成されている。 また、より高分解能のアレイ導波路回折格子型光合分波器を用いれば、より高精度に光信号を合波・分波することができる。 このアレイ導波路回折格子型光合分波器を用いた場合、光周波数多重光の分岐及び挿入が可能になる。

    【0033】なお、本実施例においては、複数の入力導波路43および出力導波路47の内、一番端の入力導波路43hに光ファイバ伝送路6を、一番端の出力導波路47hに光ファイバ伝送路7をそれぞれ接続したが、本実施例はこれに限定されるものではなく、例えば、入力導波路43bに光ファイバ伝送路6を、出力導波路47
    bに光ファイバ伝送路7をそれぞれ接続した構成としても同様の作用・効果が得られる。 一般に、アレイ導波路回折格子型光合分波器41は、中央に位置する入力導波路43及び出力導波路47を用いる場合が最も回折効率が高く低損失である。 従って、光ファイバ伝送路6は、
    中央付近の入力導波路43d(または入力導波路43
    e)に、光ファイバ伝送路7は、中央付近の出力導波路47d(または出力導波路47e)にそれぞれ接続するのがより効率的である。

    【0034】また、本実施例では、アレイ導波路回折格子型光合分波器41の波長多重数を8としたが、本実施例はこれに限定されるものではなく、アレイ導波路回折格子46の設計を変更すれば、容易に波長多重数を変更することができる。 また、信号処理装置52を、2×2
    の光カプラとすることもできる。 この場合、光カプラで分岐した2つの光信号のうち、一方の光信号は光ファイバ51を伝搬し、同時に他方の光信号は外部に取り出され受信される。 このように、光ファイバ51を切ることなく伝送される光信号をモニタすることができる。 また、新たに同一波長の光信号をこの光カプラを用いて光ファイバ51中に挿入することも可能である。 さらに、
    本実施例では、アレイ導波路回折格子46にアモルファスシリコン装加膜を付加するか、またはλ/2波長板を挿入すれば、偏波依存性を解消することができる。

    【0035】(実施例2)図3は、本発明の実施例2のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器が上記実施例1のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器と異なる点は、各出力導波路47と入力導波路43との間各々に光ファイバ51が設けられ、この光ファイバ51のうち波長λ4の光信号が伝搬する光ファイバ51dにアレイ導波路回折格子型光合分波器(信号処理手段)41が設けられた点である。

    【0036】このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器では、図4に示すように、群分波された稠密な波長分割多重信号λ4(または光周波数分割多重信号)をさらに細かく波長λ41,λ42,…,λ47に分波する。 また、複数の近接した波長λ41,λ42,…,λ
    47の光信号(または複数の光周波数信号)を合波して、
    稠密な波長分割多重信号λ4(または光周波数分割多重信号)を作ることができる。 このように、このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器によれば、より稠密に光信号を合波または分波することができる。 また、2段階の分岐・挿入回路を構成したので、稠密な波長分割多重信号の分岐・挿入を実現することができる。

    【0037】(実施例3)図5は、本発明の実施例3のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器の特徴は、アレイ導波路回折格子型光合分波器41と、複数の光導波路(ループバック光路)71と、光半導体からなる複数の信号処理装置72とを同一基板73上に形成したことである。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器の光信号の流れ及び動作は上記実施例1と同様である。

    【0038】本実施例によれば、入力導波路43および出力導波路47と、光導波路71とを同一基板73上に形成したので、これらの間の接続工程を省略することができる。 したがって、部品点数及び組立工程の工数を低減することができ、その結果、さらなる小型化および高信頼化を達成することができる。 また、本実施例においては、石英系ガラス導波路で作製されたアレイ導波路回折格子型光合分波器41に光半導体からなる信号処理装置72が組み込まれた構成となっているが、光半導体導波路でアレイ導波路回折格子型光合分波器41を作製するようにすれば、同一基板73上に同時に両者を作製することができる。 したがって、より一層の経済化を図ることができる。

    【0039】なお、このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器は、各構成要素を同一基板73
    上に集積したものであるが、レーザ溶接、光学接着剤等の光硬化型樹脂、半田付け等の手段により各構成要素間を固定して一体化することによっても達成することができる。

    【0040】(実施例4)図6は、本発明の実施例4のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器は、可変波長半導体レーザ光源81と、強度変調器82と、偏波補償器83と、入力側の光ファイバ伝送路6と、石英ガラス製の7×7アレイ導波路回折格子型光合分波器41と、複数の遅延用光ファイバ(遅延手段)84と、複数の光信号処理器(信号処理手段)85,85,…と、出力側の光ファイバ伝送路7と、受光素子86とから概略構成されている。

    【0041】可変波長半導体レーザ光源81は、例えば注入電流を変化させることにより出射する光の波長を切り換えることができる。 ここでは、波長λ1,λ2,…λ
    7の7波の光を出力するものを用いた。 また、アレイ導波路回折格子型光合分波器41では、可変波長半導体レーザ光源81から出射される所定の波長、例えば波長λ
    iの信号光を前記複数の出力導波路47のうちこの波長λiに対応した出力導波路47j(j=a,b,…,
    g)から出力させることができる。

    【0042】また、遅延用光ファイバ84は、前記複数の出力導波路47と複数の入力導波路43との間の各々の伝送経路に対応して設けられたもので、例えば、1番目の出力導波路47aは1番目の遅延用光ファイバ84
    aを通じて1番目の入力導波路43aに、2番目の出力導波路47bは2番目の遅延用光ファイバ84bを通じて2番目の入力導波路43bに、…、というようにそれぞれに遅延用光ファイバ84が設けられており、前記各出力導波路47から出力する信号光を時間遅延させることができる。

    【0043】次に、このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器の動作について説明する。 可変波長半導体レーザ光源81から出射された波長λi(i
    =1,2,…,7)の光は、強度変調器82により各々信号処理された情報をもつ信号光となり、偏波補償器8
    3により各々の信号光の偏光面が合わされ、入力側の光ファイバ伝送路6を通過した後にアレイ導波路回折格子型光合分波器41の入力導波路43a〜43gに入力する。 ここで、例えば、入力導波路43aに入力した信号光パルスは、スラブ導波路44において回折により広がり、アレイ導波路回折格子46を構成する複数の導波路に入力し、このアレイ導波路回折格子46を通過した後、スラブ導波路45により集光される。

    【0044】このとき、アレイ導波路回折格子46で生じた位相差に基づき回折光の干渉する位置、すなわち集光位置が決まり、この集光位置は波長によって異なる。
    例えば、波長λ1の光信号パルスは出力導波路47aから、λ2は出力導波路47bから、…、λ7は出力導波路47gからというように、各光信号パルスは波長λiに対応した出力導波路47j(j=a,b,…,g)から取り出される。 これらのうちλ0以外の波長λi(i=
    1,2,…,7)が選択された光信号パルスは、出力導波路47jに接続された遅延用光ファイバ84j(j=
    a,b,…,g)を通過してiτ(i=1,2,…,
    7)の時間遅延を受け、入力側に帰還して入力導波路4
    3j(j=a,b,…,g)に入力する。

    【0045】ここで、波長切り換えによりiτ(i=
    1,2,…,7)だけ時間遅延された各光信号パルスは、時間遅延されないλ0の光信号パルスとともに共通の出力導波路47hよりまとめて取り出され、出力側の光ファイバ伝送路7を通過した後に受光素子86に入射し電気信号に変換され、遅延された情報となる。 すなわち、入力導波路43jから入力した波長λiの光信号パルスは、波長に応じて決まる出力導波路43jを経て遅延用光ファイバ84jへ送出される。 この時、例えば入力信号光パルスの波長をλ1,λ2,…,λ7のように変化させると分波出力光パルスは出力導波路47j(j=
    a,b,…,g)を選択することができるので、遅延用光ファイバ84を通じて時間遅延量をτ,2τ,…,7
    τのように可変することができる。

    【0046】以上説明した様に、本実施例のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器によれば、
    可変波長半導体レーザ光源81と、強度変調器82と、
    偏波補償器83と、入力側の光ファイバ伝送路6と、アレイ導波路回折格子型光合分波器41と、複数の遅延用光ファイバ84と、複数の光信号処理器85,85,…
    と、出力側の光ファイバ伝送路7と、受光素子86とにより構成したので、光パルスの時間遅延量を任意にしかも高速で可変することができる。

    【0047】また、可変波長半導体レーザ光源81を用いて波長の切り換えを行うので、任意の波長への切り換えを容易に行うことができる。 また、波長切り換えによる時間遅延量の可変を一つのアレイ導波路回折格子型光合分波器41を用いて行うので、特性ばらつきを小さくすることができ、製造歩留まりを向上させることができる。 また、遅延量の増加に伴う分岐損失の増加もない。
    また、遅延用光ファイバ84を介してアレイ導波路回折格子型光合分波器41を2回通過することになるため、
    光パルスの帯域が狭帯域となり、したがって、光信号スペクトラムの雑音光成分を大幅に低減することができる。

    【0048】なお、本実施例では、可変波長光源として可変波長半導体レーザ光源81を用いたが、この可変波長半導体レーザ光源81に限定されることなく種々の光源を用いることができる。 例えば、多電極分布ブラッグ反射半導体レーザ光源、分布帰還型半導体レーザ光源、
    ファブリペローペロー型半導体レーザ光源、外部共振器型半導体レーザ光源等を用いても前記可変波長半導体レーザ光源81と同様の作用・効果を得ることができる。

    【0049】また、この可変波長光源としては、波長の異なるN個の固定波長光源とN×1光スイッチとを組み合わせた構成のもの、波長の異なるN個の固定波長光源の各々に光ゲートスイッチを接続しN×1光カプラで合波する構成のもの等を用いてもよい。 前者はN×1光スイッチを切り替えることで、また、後者は光ゲートスイッチの一つをオンすることで、それぞれ波長を可変することができる。 また、遅延用光ファイバ84の長さ等を変更すれば、波長可変による時間遅延量の可変幅および可変範囲の増減を容易に行うことができる。

    【0050】(実施例5)図7は、本発明の実施例5のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器が上記実施例4のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器と異なる点は、基板91上に、可変波長半導体レーザ光源81と強度変調器82とを一体化した可変波長光送信器92と、
    先球ファイバ93と、アレイ導波路回折格子型光合分波器41と、複数の遅延用光ファイバ84に替わる複数の遅延用光導波路(遅延手段)94と、複数の光信号処理器(信号処理手段)85,85,…とが集積され一体化されている点である。 ここでは、可変波長光送信器92
    とアレイ導波路回折格子型光合分波器41は、その大きさの違いにより直接接続するのが困難であるために、両者の間を先球ファイバ93を用いて結合している。

    【0051】また、光信号処理器85は、例えば、下記に挙げるようなものを適宜用いることができる。 図8は遅延用光導波路94の途中に光半導体アンプまたはガラス導波路アンプなどの光アンプ95を組み込み光信号処理器85としたもので、この光アンプ95により、アレイ導波路回折格子型光合分波器41および伝送路の損失を補償することができる。

    【0052】また、図9は遅延用光導波路94の途中にニオブ酸リチウム(LiNbO 3 )光変調器または光半導体スイッチなどの光ゲートスイッチ96を組み込み光信号処理器85としたもので、この光ゲートスイッチ9
    6または可変波長光送信器92をオン、オフにして光信号の一部を通過、または阻止することにより、光信号処理を施すことができる。

    【0053】以上説明した様に、本実施例のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器によれば、
    基板91上に、可変波長光送信器92と、先球ファイバ93と、アレイ導波路回折格子型光合分波器41と、複数の遅延用光導波路94と、複数の光信号処理器85とを集積化したので、上記実施例3のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器と同様の作用・効果を奏することができる。 また、可変波長半導体レーザ光源81と強度変調器82との間の光ファイバによる接続およびその接続工程を省略することができるので、強度変調器82とアレイ導波路回折格子型光合分波器41との間の偏波補償器83を省略することができる。 したがって、さらなる小型化、部品点数ならびに組立工数の低減化を達成することができる。

    【0054】なお、このような集積化は、本実施例のように各構成要素を同一基板上に形成するほかに、レーザ溶接や光硬化樹脂(光学接着剤等)等の手段により各構成要素間を固定して一体化することによっても達成することができる。 また、可変波長光送信器92とアレイ導波路回折格子型光合分波器41は先球ファイバ93により結合する構成であるが、先球ファイバ93に限らず適宜光結合回路を用いることにより構成することができる。 例えば、両者間を効率よく結合するスポットサイズ変換導波路をアレイ導波路回折格子型光合分波器41と同一基板上に作製すれば、より一層の経済化が図れる。

    【0055】(実施例6)図10は、本発明の実施例6
    のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器が上記実施例5のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器と異なる点は、基板91上の入力導波路43と出力導波路47との間を結ぶ複数の遅延用光導波路(遅延手段)97の長さが伝搬する波長に反比例するように構成されている点と、前記入力導波路43に接続された光ファイバ伝送路6により外部の半導体レーザ光源に接続されている点である。

    【0056】ここでは、遅延用光導波路97は短波長の光が伝搬する側ほど長くなるように構成されているので、波長毎に順列をなして分布した時系列光パルス、または波長毎に同時刻に分布した時系列光パルスに対して、時間軸上での位置を制御することができる。 例えば、時系列光パルス群に対して時間軸上で圧縮または分離を行う等である。

    【0057】ここで、時系列光パルス群の圧縮について説明する。 一般に、光ファイバ中を光パルスが伝搬する場合には、光ファイバ伝送時の波長分散や半導体レーザ光源のチャーピング等により光パルスの幅に広がりが生じる。 ここでは、広がりが生じた光パルスは、短波長から長波長までの各短光パルス成分が時間軸上で合成された光パルスと等価であると仮定する。 すなわち、図11
    に示すように、短波長ほど相対的に速く生成する光パルス群λN,…,λ2,λ1を入力の対象とする。

    【0058】このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器では、この光パルスが分波された後に通過する複数の遅延用光導波路97の各長さを、前記光パルスの間隔Tに相当する分だけ隣合う遅延用光導波路間の時間遅延差τが間隔Tに等しくなるように予め設定しておき、光パルスの長波長成分が短波長成分より相対的に速く進むようにする。 この結果、短波長光パルス程伝搬時間が大きくなり、先の時間軸上に広がった光パルス列は逆の遅延特性を有する複数の遅延用光導波路97
    により圧縮することができる。

    【0059】次に、時系列光パルス群の分離について説明する。 例えば、多波長発振半導体レーザ光は、同時刻に発振する波長λ1,λ2,…,λNの合成光と見なすことができる。 このレーザ光を外部変調した光パルス、すなわち同時刻に波長λ1,λ2,…,λNで発振した光パルス群の入力に対しては、光パルスの短波長成分が長波長成分より相対的に遅く進むので、図12に示すように、光パルス群は複数の遅延用光導波路97を通過することにより、短波長成分が長波長成分より相対的に遅く進むように波長に応じて時間軸上に分解される。 この結果、同時発振する波長λN,…,λ2,λ1からなる光パルス群を時間軸上で分離することができる。

    【0060】以上説明した様に、本実施例のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器によれば、
    基板94上の入力導波路43と出力導波路47との間を結ぶ複数の遅延用光導波路97の長さを伝搬する波長に反比例するように構成することとしたので、波長に対応して分布した時系列光パルス群に対して時間軸上で圧縮または分離を適宜行うことができる。

    【0061】(実施例7)図13は、本発明の実施例7
    のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器が上記実施例1のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器と異なる点は、一つの信号処理装置52bを波長変換器(信号処理手段)101とし、スラブ導波路45に新たに出力導波路47k,47mを加え、出力導波路47k,47m
    各々に新たに光ファイバ伝送路102k,102mを接続した点である。

    【0062】波長変換器101は、光信号を一旦電気に変換するO/E変換器103と、その電気信号に基づき別の波長のレーザ光源を再度駆動するE/O変換器10
    4とから構成されるが、この構成の外に、例えば、KT
    P、ニオブ酸リチウム(LiNbO 3 )、タンタル酸リチウム(LiTaO 3 )等の非線形光学結晶を用いた変調器や、モリブデン酸鉛(PbMoO 4 )、二酸化テルル(TeO 2 )、ニオブ酸リチウム、テルルライトガラス等の結晶材料を用いた音響光学変調器等も用いることができる。

    【0063】このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器では、光ファイバ伝送路6を伝搬した後に入力導波路43hに入力された複数の波長多重信号光のうち、波長変換器101により波長変換された光信号は、光ファイバ伝送路7より取り出されず、出力導波路47を経由して別の光ファイバ伝送路102から出力される。 例えば、光ファイバ51bに分波された信号光の波長λ2をλ3に変換すれば、波長λ3の光信号を出力導波路47を経由して光ファイバ伝送路102kに伝送することができる。 したがって、本実施例のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器をリングネットワーク等のノードとして用いれば、このリングから抜け出して外部のノードまたは端局へ向かうルートを選択することができる。

    【0064】(実施例8)図14は、本発明の実施例8
    のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器が上記実施例1のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器と異なる点は、一つの信号処理装置52bを光双安定素子(信号処理手段)111とした点である。

    【0065】この光双安定素子111は、可飽和吸収領域を有する光半導体レーザ等の光非線形効果を利用したもので、図15に示すように、1つの光パルスが光双安定素子111に入力されると、非線形光学効果により光双安定素子111が発振状態になる。 ここで、この可飽和吸収領域に電気リセットパルスを印加すると、この光双安定素子111は非発振状態に変わる。 このように、
    トリガとなる光パルスの入力から電気リセットパルスが印加されるまでの時間をオン状態とする光パルスを新たに発生させることができる。 したがって、オン状態の時間を任意に可変することができる。

    【0066】(実施例9)図16は、本発明の実施例9
    のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器が上記実施例6のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器と異なる点は、1つのスラブ導波路44にアレイ導波路回折格子46の各入出射端が接続され、このスラブ導波路44に入力導波路43及び出力導波路47が設けられ、遅延用光導波路97から光信号処理器85が除去されている点である。

    【0067】ここでは、遅延用光導波路97の各々の導波路の長さは、光信号の短波長成分λSが伝搬する側の導波路ほど長くなるように構成されている。 このため、
    この遅延用光導波路97は、波長が1.3μmの分散シフト光ファイバの零分散波長より大きな分散波長を有する正常分散媒質として機能する。 例えば、波長が1.5
    5μmの光パルスが1.3μm分散シフト光ファイバ中を伝搬する場合、この光ファイバが異常分散媒質として振舞うために、短波長成分λSの方が長波長成分λLより相対的に速く伝搬する。 したがって、伝搬する光パルスのパルス幅が広がることとなる。

    【0068】このパルス幅が広がった光パルスが、光ファイバ伝送路6よりループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器に入力されると、光パルスの前縁の短波長成分λSほど遅く後縁の長波長成分λLほど速く伝搬する。 したがって、この遅延用光導波路97は逆の分散特性を有する正常分散媒質として機能することとなり、波長分散によるパルス幅の広がりを狭め、いわゆる分散補償(等化)を行うことができる。 一方、遅延用光導波路97の各々の導波路の長さを、光信号の短波長成分λSが伝搬する側の導波路ほど短くなるように構成すれば、この遅延用光導波路97を異常分散媒質として機能させることができる。 例えば、1.3μm分散シフト光ファイバの零分散波長より小さい波長の光パルスのパルス幅の広がりを抑圧(等化)する等である。

    【0069】この遅延用光導波路97の分散補償の機能は、分散量に応じて遅延量を設定すれば、用いる任意の波長の光パルスに対して上記と全く同様の効果を生じさせることができる。 また、1つのスラブ導波路44のみを用いたので、このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器全体を小型化することができる。

    【0070】(実施例10)図17は、本発明の実施例10のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。 このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器が上記実施例8のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器と異なる点は、各出力導波路47と入力導波路43との間各々に光ファイバ51a〜51dが設けられ、これらの光ファイバ51a〜51d各々に光信号を透過、増幅、分岐、合流する機能を有するノード(信号処理手段)12
    1a〜121dが設けられ、これら光ファイバ51a〜
    51dに跨るように4×4の光マトリックススイッチ(信号処理手段)122が設けられている点である。

    【0071】この実施例では、光マトリックススイッチ122を切り替えて、複数の光信号を戻す入力導波路4
    3a〜43dを各々切り替えることにより、光信号の経路を任意に選択することができる。 この実施例では、入力導波路43eを波長分割多重光信号の入力とし、出力導波路47eを出力として各々用いるため、原理的には、 (5−1)! =4×3×2×1=24 通りの経路を任意に選択することができる。

    【0072】ここで、図18を参照して、このループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器の動作を説明する。 光マトリックススイッチ122を切り替えて、例えば、出力導波路47aを入力導波路43bへ、
    出力導波路47bを入力導波路43aへ、出力導波路4
    7cを入力導波路43dへ、出力導波路47dを入力導波路43cへ、各々接続すれば、波長λ1の光信号はノード121b−ノード121c−ノード121d−ノード121aを経由して光ファイバ伝送路7へ出力される。 同様に、波長λ2の光信号はノード121a−ノード121bを、波長λ3の光信号はノード121d−ノード121cを、波長λ4の光信号はノード121c−
    ノード121b−ノード121a−ノード121dを各々経由して光ファイバ伝送路7へ出力される。

    【0073】ここでは、各光信号は、光ファイバ51上のノード121a〜121dを1つ以上通過した後、必ず共通の光ファイバ伝送路7へ出力される。 一方、波長λ0のパイロット信号光は、光マトリックススイッチ1
    22及びノード121a〜121dを通過せず、入力導波路43e、アレイ導波路回折格子46、出力導波路4
    7e各々を経由し光ファイバ伝送路7へ出力される。

    【0074】このように、光マトリックススイッチ12
    2を切り替えることにより、出力導波路47a〜47d
    と入力導波路43a〜43dとの接続を適宜変更することができ、通過するノード121a〜121dを任意に選択することができる。 また、1種類の波長のみを用いる場合であっても、光マトリックススイッチ122を切り替えて経路を設定すれば、通過するノード121a〜
    121dを1つ以上任意に選択することができる。 また、これらのノード121a〜121dを通過する順序も必要に応じて適宜設定することができる。 さらに、光マトリックススイッチ122を高速に切り替えれば、光パルスの通る経路が時間的に変化するので、光パルスの集合からなる光セルまたは光パケットを一定時間蓄える光メモリとして動作させることができる。

    【0075】

    【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
    記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器によれば、複数の入力部と複数の出力部とを有するアレイ導波路回折格子型光合分波器と、複数の前記出力部と複数の前記入力部との間各々に対応して設けられ、
    前記出力部から出力する信号光をこの出力部に対応する前記入力部に入力するように前記アレイ導波路回折格子型光合分波器に再度入力させる複数のループバック光路とを具備したので、分波動作と合波動作を同一の光合分波器により行うことができ、したがって、分波器と合波器の波長特性を完全に一致させることができ、製造歩留まりを向上させることができる。 また、同じ特性の光合分波器を複数回通過することになるため信号光の通過帯域が狭帯域となり、したがって、光信号スペクトラムの雑音スペクトラム成分を大幅に低減することができる。

    【0076】また、請求項2記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器によれば、前記ループバック光路に、このループバック光路を伝搬する信号光に信号処理を施す信号処理手段を設けたので、この光信号に必要な信号処理を各波長に対して別々に施すことができる。

    【0077】また、請求項3記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器によれば、前記アレイ導波路回折格子型光合分波器は、1つのスラブ導波路に、複数の前記入力部と複数の前記出力部とを設けたので、このループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器全体を小型化することができる。

    【0078】また、請求項4記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器によれば、前記アレイ導波路回折格子型光合分波器と複数の前記ループバック光路とを集積化したので、前記アレイ導波路回折格子型光合分波器と複数の前記ループバック光路との間の結合損失を小さくすることができ、小型で安定したループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器を実現することができる。

    【0079】また、請求項5記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器によれば、前記信号光のうちのパイロット信号光は、前記ループバック光路を通過せず、前記入力部から前記アレイ導波路回折格子型光合分波器に入力し前記出力部から出力するように構成したので、このパイロット信号光を基準信号として上記各信号光を安定化させることができる。

    【0080】また、請求項6記載のループバック光路付アレイ導波路回折格子型合分波器によれば、前記ループバック光路を遅延手段としたので、時系列光パルスに対し時間軸上での位置を制御することができる。 したがって、時系列光パルス群に対して時間軸上で圧縮、分離等の制御及び蓄積(メモリ動作)を行うことができる。

    【0081】以上により、構成を単純化することができ、歩留まり向上ならびに高安定化を図ることができ、
    しかも 分岐損失の増加がなく、S/N比の劣化を防止することができるループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を提供することができる。

    【0082】さらに、光伝送システム、光交換システム等の構築に極めて有用な、光分岐挿入回路、光遅延線メモリ、光遅延等化器等の諸機能を同一の回路構成で実現することができるので、従来の光デバイスにはみられない優れた効果が得られる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の実施例1のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【図2】本発明の実施例1のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器の信号処理装置の各例を示す構成図であり、(a)はO/E変換器とE/O変換器54と波形整形回路とから構成される光パルス再生処理装置、(b)は光アンプ、(c)は2×2光スイッチを有する信号処理装置、(d)は光フィルタである。

    【図3】本発明の実施例2のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【図4】群分波された稠密な波長分割多重信号をさらに細かく分波する様子を示す原理図である。

    【図5】本発明の実施例3のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【図6】本発明の実施例4のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【図7】本発明の実施例5のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【図8】本発明の実施例5のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器の信号処理装置を光アンプとした一例を示す構成図である。

    【図9】本発明の実施例5のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器の信号処理装置を光ゲートスイッチとした一例を示す構成図である。

    【図10】本発明の実施例6のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【図11】時系列光パルス群が圧縮される様子を示す説明図である。

    【図12】時系列光パルス群が分離される様子を示す説明図である。

    【図13】本発明の実施例7のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【図14】本発明の実施例8のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【図15】光パルスの各波形を示す図である。

    【図16】本発明の実施例9のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【図17】本発明の実施例10のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【図18】本発明の実施例10のループバック光路付アレイ導波路回折格子型光合分波器の光信号の入出力の有様を示す図である。

    【図19】従来の光分岐挿入回路を示す構成図である。

    【図20】従来の他の光分岐挿入回路を示す構成図である。

    【図21】従来のパラレル配置型光遅延線メモリを示す構成図である。

    【図22】従来の周回ループ型光遅延線メモリを示す構成図である。

    【図23】従来のアレイ導波路回折格子型光合分波器を示す構成図である。

    【符号の説明】

    6,7 光ファイバ伝送路 41 アレイ導波路回折格子型光合分波器 43a〜43h 入力導波路 44 スラブ導波路 46 アレイ導波路回析格子 47a〜47h,47k,47m 出力導波路 51a〜51g 光ファイバ(ループバック光路) 52a〜52g 信号処理装置 53 O/E変換器 54 E/O変換器 57 光アンプ 58 2×2光スイッチ 61〜64 ポート 65 光フィルタ 71 光導波路(ループバック光路) 72 信号処理装置 73 基板 81 可変波長半導体レーザ光源 82 強度変調器 83 偏波補償器 84 遅延用光ファイバ(遅延手段) 85 光信号処理器(信号処理手段) 86 受光素子 91 基板 92 強度変調器 93 先球ファイバ 94 遅延用光導波路(遅延手段) 97 遅延用光導波路(遅延手段) 101 波長変換器(信号処理手段) 102k,102m 光ファイバ伝送路 103 O/E変換器 104 E/O変換器 111 光双安定素子(信号処理手段) 121a〜121d ノード(信号処理手段) 122 光マトリックススイッチ(信号処理手段) λ0 パイロット信号光 λ1,λ2,・・・,λ7 信号光

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G02B 6/00 9372−5K H04B 9/00 T 6920−2K // G02B 6/00 C (72)発明者 井上 恭 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内

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