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異方性導電接着剤

阅读:625发布:2024-02-07

专利汇可以提供異方性導電接着剤专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】回路 基板 にチップ部品を異方性導電接着剤を用いた実装品に対し、加熱を伴う信頼性試験を行っても、回路基板とチップ部品との間に高い導通信頼性を維持し、硬化した異方性導電接着剤との間の接着性を良好な状態に維持する異方性導電接着剤。【解決手段】エポキシ化合物と硬化剤とを含有するエポキシ系接着剤に導電粒子が分散した異方性導電接着剤は、その硬化物の35℃、55℃、95℃及び150℃のそれぞれにおける弾性率をEM35、EM55、EM95及びEM150とし、55℃と95℃との間の弾性率変化率を&Dgr;EM55−95、95℃と150℃との間の弾性率変化率を&Dgr;EM95−150としたときに、数式(1)〜(5)を満足する。【選択図】図1,下面是異方性導電接着剤专利的具体信息内容。

  • エポキシ化合物と硬化剤とを含有するエポキシ系接着剤に導電粒子が分散した異方性導電接着剤であって、その硬化物の35℃、55℃、95℃及び150℃のそれぞれにおける弾性率をEM 35 、EM 55 、EM 95及びEM 150とし、55℃と95℃℃との間の弾性率変化率をΔEM 55−95 、95℃と150℃との間の弾性率変化率をΔEM 95−150としたときに、以下の数式(1)〜(5)を満足する異方性導電接着剤。
  • 弾性率変化率ΔEM55−95及びΔEM 95−150とが、それぞれ式(4′)及び(5′)を満足する請求項1記載の異方性導電接着剤。
  • エポキシ系接着剤が、エポキシ化合物100質量部に対し、硬化剤80〜120質量部を含有する請求項1又は2に記載の異方性導電接着剤。
  • エポキシ系接着剤が、エポキシ化合物以外に、重量平均分子量5000〜200000且つガラス転移温度50℃以下の高分子化合物を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の異方性導電接着剤。
  • 該高分子化合物が、(メタ)アクリル酸の炭素数2〜8のアルキルエステルと、グリシジル(メタ)アクリレート又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体である請求項4記載の異方性導電接着剤。
  • 該高分子化合物が、エチルアクリレート、ブチルアクリレート又は2−エチルヘキシルアクリレート100質量部に対し、グリシジルメタクリレート又はジエチルアミノエチルアクリレート10〜100質量部を共重合させたアクリル樹脂である請求項4記載の異方性導電接着剤。
  • 該高分子化合物が、ブチルアクリレート100質量部に対し、グリシジルメタクリレート10〜100質量部を共重合させたアクリル樹脂である請求項4記載の異方性導電接着剤。
  • エポキシ系接着剤における高分子化合物の使用量が、エポキシ化合物と硬化剤と高分子化合物との合計100質量部に対し、10〜50質量部である請求項4〜7のいずれかに記載の異方性導電接着剤。
  • エポキシ化合物が脂環式エポキシ化合物であり、硬化剤が脂環式酸無水物系硬化剤である請求項1〜8のいずれかに記載の異方性導電接着剤。
  • 脂環式エポキシ化合物が、グリシジルビスフェノールAの水添化物又は3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートであり、脂環式酸無水物系硬化剤が、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物である請求項9記載の異方性導電接着剤。
  • 更に硬化促進剤として2−メチル−4−エチルイミダゾールを、硬化剤100質量部に対し、0.01〜10質量部含有する請求項1〜10のいずれかに記載の異方性導電接着剤。
  • エポキシ系接着剤100質量部に対し、導電粒子1〜100質量部含有する請求項1〜11のいずれかに記載の異方性導電接着剤。
  • 回路基板にチップ部品を請求項1〜12のいずれかに記載の異方性導電接着剤を用いてフリップチップ実装された接続構造体。
  • チップ部品が、LED素子である請求項13記載の接続構造体。
  • 说明书全文

    本発明は、異方性導電接着剤に関する。

    ドライバーICやLED素子等のチップ部品を回路基板に実装する手法として、エポキシ系接着剤に導電粒子を分散させ、フィルム状に成形した異方性導電フィルムを使用してフリップチップ実装する方法が広く採用されている(特許文献1)。 この方法によれば、チップ部品と回路基板との間の電気的接続を、異方性導電フィルム中の導電粒子で達成すると同時に、チップ部品の回路基板への固定をエポキシ系接着剤で達成するので、接続プロセスが短く、高い生産効率を実現できる。

    特許第3342703号

    しかしながら、エポキシ系接着剤を使用する異方性導電フィルムで回路基板にチップ部品を実装し、得られた実装品に対し、鉛フリーハンダ対応リフロー試験、熱衝撃試験(TCT)、高温高湿試験、プレッシャークッカー試験(PCT)等の信頼性試験を行うと、回路基板とチップとの間の熱膨張率差に基づく内部応が生じ、チップと回路基板との間の導通抵抗値が上がるという問題や、また、チップ部品が回路基板から剥がれるという問題が生ずる可能性が増大する。 この問題は、最近、省エネルギー照明材料として注目を集めているLEDデバイスにおいても例外ではない。

    本発明の目的は、以上の従来の技術の課題を解決しようとするものであり、回路基板にチップ部品を異方性導電接着剤を用いて実装して得た実装品に対し、鉛フリーハンダ対応リフロー試験、熱衝撃試験(TCT)、高温高湿試験、プレッシャークッカー試験(PCT)等の実装品の加熱を伴う信頼性試験を行った場合であっても、回路基板とチップ部品との間に高い導通信頼性を維持し、且つそれらと硬化した異方性導電接着剤との間の接着性を良好な状態に維持できるようにすることを目的とする。

    本発明者らは、ハンダリフロー試験等の加熱を伴う信頼性試験の際、回路基板、チップ部品及び異方性導電接着剤の硬化物のそれぞれに生ずる内部応力を緩和するために、異方性導電接着剤の硬化物の弾性率を下げてみたところ、単純に弾性率を下げると内部応力緩和には有効と思われるものの、導通信頼性が大きく低下するという問題があった。 そのような状況の中で、予想外にも、温度に対する弾性率を図にプロットして得た曲線の弾性率プロファイルパターンと異方性導電接着剤の信頼性評価結果との間に密接な関係があり、その関係を幾つかの関係式に落とし込めることを見出し、本発明を完成させた。

    即ち、本発明は、エポキシ化合物と硬化剤とを含有するエポキシ系接着剤に導電粒子が分散した異方性導電接着剤であって、その硬化物の35℃、55℃、95℃及び150℃のそれぞれにおける弾性率をEM 35 、EM 55 、EM 95及びEM 150とし、55℃と95℃との間の弾性率変化率をΔEM 55−95 、95℃と150℃との間の弾性率変化率をΔEM 95−150としたときに、以下の数式(1)〜(5)を満足する異方性導電接着剤である。 ここで、弾性率変化率ΔEM55−95及びΔEM 95−150は、具体的には以下の数式(6)及び(7)でそれぞれ定義される。

    なお、本発明における弾性率は、JIS K7244−4に準拠して測定された数値である。 具体的には、動的粘弾性測定器(例えば、DDV−01FP−W、エーアンドデー社)を用いて、引っ張りモード、周波数11Hz、昇温速度5℃/分という条件で測定したものである。

    また、本発明は、回路基板にチップ部品を、上述した異方性導電接着剤を用いてフリップチップ実装された接続構造体を提供する。

    本発明の異方性導電接着剤は、その硬化物の弾性率が式(1)〜(5)を満足している。 従って、本発明の異方性導電接着剤で、回路基板にチップ部品を実装して得た実装品に対し、鉛フリーハンダ対応リフロー試験、熱衝撃試験(TCT)、高温高湿試験、プレッシャークッカー試験(PCT)等の実装品の加熱を伴う信頼性試験を行った場合であっても、回路基板とチップ部品との間に高い導通信頼性を維持し、且つそれらと硬化した異方性導電接着剤との間の接着性を良好な状態に維持できる。

    図1は、本発明の異方性導電接着剤の硬化物の温度に対する弾性率プロファイルを示す図である。

    図2は、従来の異方性導電接着剤の硬化物の温度に対する弾性率プロファイルを示す図である。

    本発明の異方性導電接着剤は、エポキシ化合物と硬化剤とを含有するエポキシ系接着剤に導電粒子が分散したものであり、その硬化物の35℃、55℃、95℃及び150℃のそれぞれにおける弾性率をEM 35 、EM 55 、EM 95及びEM 150とし、55℃と95℃との間の弾性率変化率をΔEM 55−95 、95℃と150℃との間の弾性率変化率をΔEM 95−150としたときに、前述の数式(1)〜(5)を満足するものである。

    これらの式(1)〜(5)を満足する弾性率プロファイルの一例を図1(縦軸は弾性率で、横軸が温度)に示す。 また、従来の異方性導電接着剤の弾性率プロファイルの一例を図2に示す。 図2の従来の異方性導電接着剤は、所定の高分子化合物が含有されていないため、ある程度、温度を上昇させても弾性率が変化し難いが、ある温度を超えるとガラス転移温度を超えるために弾性率が急激に大きく低下する傾向がある。

    本発明の異方性導電接着剤を規定する以上の数式(1)〜(5)の意義を以下に詳細に説明する。

    式(1)は、異方性導電接着剤の硬化物の35℃における弾性率が700MPa〜3000MPaの範囲にあることを示している。 ここで、“35℃”という温度を採用した理由は、一般に、エポキシ樹脂硬化物の弾性率変化が35℃未満では比較的変化が小さく無視できるからであり、従って35℃を基準温度とすることに意味がある。 また、35℃における弾性率EM 35が700MPa未満であると、初期導通信頼性に問題が生じ、3000MPaを超えると吸湿リフロー試験後の導通信頼性に問題が生ずる傾向が強まる。

    式(2)は、異方性導電接着剤の硬化物の弾性率が、35℃、55℃、95℃、150℃と温度が高くなるにつれて低下することを示している。 温度の増大につれ弾性率が低下しない場合には、温度上昇に基づく接着剤(硬化物)の内部応力が増大し、その結果、接着強度の低下、導通信頼性の低下という問題が生ずる傾向が強まる。 ここで、150℃という温度には、LEDデバイスの発光時の温度に相当するということに加え、ハンダリフロー時に異方性導電接着剤が加熱される温度という意義がある。 また、35℃〜150℃の間で、55℃と95℃との2点で弾性率を測定した理由は、本願発明の効果と弾性率減少率との関係に着目したときに、55℃と95℃という2点で測定した弾性率の数値を使用することが実験的に妥当であることがわかったためである。

    式(3)は、55℃と95℃との間の弾性率変化率ΔEM 55−95よりも95℃と150℃との間の弾性率変化率ΔEM 95−150が大きいことを示している。 両者が等しい場合には、内部応力緩和が不充分となり、この関係が逆になると、導通信頼性を維持できなくなる傾向が強まる。

    式(4)は、55℃と95℃との間の弾性率変化率ΔEM 55−95が20%以上であることを示している。 20%未満であると、導通信頼性を維持できなくなる傾向が強まる。 また、式(5)は、95℃と150℃との間の弾性率変化率ΔEM 95−150が40%以上であることを示している。 40%未満であると、導通信頼性を維持できなくなる傾向が強まる。 なお、ΔEM55−95及びΔEM 95−150の好ましい範囲は以下の式(4′)及び(5′)となる。

    次に、以上説明した硬化物の弾性率の特徴を有する本発明の異方性導電接着剤の具体的な成分について説明する。 前述したとおり、本発明の異方性導電接着剤は、エポキシ化合物と硬化剤とを含有するエポキシ系接着剤に導電粒子が分散したものである。

    エポキシ化合物としては、分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物もしくは樹脂が好ましく挙げられる。 これらは液状であっても、固体状であってもよい。 具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ヘキサヒドロビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールA、ジアリールビスフェノールA、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、クレゾール、テトラブロモビスフェノールA、トリヒドロキシビフェニル、ベンゾフェノン、ビスレゾルシノール、ビスフェノールヘキサフルオロアセトン、テトラメチルビスフェノールA、テトラメチルビスフェノールF、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン、ビキシレノール、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなどの多価フェノールとエピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテル; グリセリン、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどの脂肪族多価アルコールとエピクロルヒドリンとを反応させて得られるポリグリシジルエーテル; p−オキシ安息香酸、β−オキシナフトエ酸のようなヒドロキシカルボン酸とエピクロルヒドリンとを反応させて得られるグリシジルエーテルエステル; フタル酸、メチルフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラハイドロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、エンドメチレンテトラハイドロフタル酸、エンドメチレンヘキサハイドロフタル酸、トリメリット酸、重合脂肪酸のようなポリカルボン酸から得られるポリグリシジルエステル; アミノフェノール、アミノアルキルフェノールから得られるグリシジルアミノグリシジルエーテル; アミノ安息香酸から得られるグリシジルアミノグリシジルエステル; アニリン、トルイジン、トリブロムアニリン、キシリレンジアミン、ジアミノシクロヘキサン、ビスアミノメチルシクロヘキサン、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノジフェニルスルホンなどから得られるグリシジルアミン; エポキシ化ポリオレフィン等の公知のエポキシ樹脂類が挙げられる。

    これらの中でも、硬化物にLED素子の実装等に適した光透過性を確保できる脂環式エポキシ化合物を好ましく使用できる。 具体的には、グリシジルビスフェノールAの添化物(グリシジルヘキサヒドロビスフェノールA)、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート(TEPIC)が挙げられる。

    硬化剤としては、エポキシ化合物の硬化剤として公知のものを使用でき、潜在性であってもよい。 例えば、酸無水物系硬化剤、アミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤などを使用できる。 中でも、硬化物のLED素子の実装等に適した光透過性を確保できる脂環式酸無水物系硬化剤を好ましく使用できる。 具体的には、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物を挙げることができる。

    エポキシ系接着剤中のエポキシ化合物と硬化剤のそれぞれの使用量は、硬化剤が少なすぎると未硬化エポキシ化合物分が多くなり、多すぎると余剰の硬化剤の影響で被着体材料の腐食が促進される傾向があるので、エポキシ化合物100質量部に対し硬化剤を好ましくは80〜120質量部、より好ましくは95〜105質量部の割合で使用する。

    本発明において、エポキシ系接着剤には、エポキシ化合物と硬化剤以外に、内部応力緩和を目的として高分子化合物を含有させることが好ましい。 このような高分子化合物としては、重量平均分子量が小さ過ぎても大き過ぎても内部応力緩和効果が小さくなるので、好ましくは5000〜200000、より好ましくは10000〜100000のものを使用する。 加えて、ガラス転移温度が高すぎると内部応力緩和効果が小さくなるので、好ましくはガラス転移温度50℃以下、より好ましくは−30〜10℃のものを使用する。

    このような高分子化合物の具体例としては、アクリル樹脂、ゴム(NBR、SBR、NR、SISまたはそれらの水添化物)、オレフィン樹脂等が挙げられる。 また、これらの高分子化合物は、グリシジル基やアミノ基などの官能基を有するものが好ましい。 好ましい高分子化合物としては、良好な耐熱特性を示す点からアクリル樹脂が挙げられる。 アクリル樹脂の具体例としては、(メタ)アクリル酸の炭素数2〜8、好ましくは4〜8のアルキルエステルと、グリシジル(メタ)アクリレート又はジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとの共重合体を挙げることができる。 ここで、好ましい(メタ)アクリル酸の炭素数2〜8のアルキルエステルとしては、エチルアクリレート、ブチルアクリレート又は2−エチルヘキシルアクリレートを挙げることができ、好ましいグリシジル(メタ)アクリレートとしては、グリシジルメタクリレートを挙げることができ、好ましいジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートとしては、ジエチルアミノエチルアクリレートを挙げることができる。

    このような成分からなるアクリル樹脂の中でも好ましいものは、エチルアクリレート、ブチルアクリレート又は2−エチルヘキシルアクリレート100質量部に対し、グリシジルメタクリレート又はジエチルアミノエチルアクリレート10〜100質量部、好ましくは10〜40質量部を共重合させたものを挙げることができる。 特に、ブチルアクリレート100質量部に対し、グリシジルメタクリレート10〜100質量部、好ましくは10〜40質量部を共重合させたものは、銀配線や銀電極を腐食させにくいという利点があり好ましい。

    エポキシ系接着剤におけるこのような高分子化合物の使用量は、少なすぎると内部応力緩和効果が小さくなり、多すぎると導通信頼性を維持できなくなる傾向があるので、エポキシ化合物と硬化剤と高分子化合物との合計100質量部に対し、好ましくは10〜50質量部、より好ましくは10〜30質量部である。

    エポキシ系接着剤には、更に、必要に応じて硬化促進剤としてイミダゾール化合物を配合することができる。 イミダゾール化合物の具体例としては2−メチル−4−エチルイミダゾールを挙げることができる。 このようなイミダゾール化合物の使用量は、少なすぎると未硬化成分が多くなり、多すぎると余剰硬化促進剤の影響で被着体材料の腐食を促進する傾向があるので、硬化剤100質量部に対し、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜5質量部である。

    エポキシ系接着剤を構成する導電粒子としては、従来より異方性導電接着剤において用いられている導電粒子を使用することができる。 例えば、金、ニッケル、ハンダなどの金属粒子、樹脂粒子のメッキ金属被覆粒子、それらに絶縁薄膜を被覆した粒子などを適宜使用することができる。 導電粒子の粒径は、従来の導電粒子と同様に、通常3〜10μmである。 このような導電粒子は、エポキシ系接着剤100質量部に対し、異方性導電性と導通信頼性とを良好に確保するために、好ましくは1〜100質量部、より好ましくは10〜50質量部を使用する。

    本発明の異方性導電接着剤には、必要に応じ、従来の異方性導電接着剤でも用いられている種々の添加剤を配合することができる。 例えば、シランカップリング剤、フィラー、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を配合することができる。

    本発明の異方性導電接着剤は、常法に従ってエポキシ系接着剤に導電粒子を均一に分散させることにより製造することができる。 その際、常法に従ってペースト形態、フィルム形態、高粘性液体形態等の形態に加工することができる。 また、この異方性導電接着剤は、熱硬化型であり、通常150〜250℃に加熱することにより硬化させることができる。

    本発明の異方性導電接着剤は、回路基板にチップ部品や各種モジュールを接続する際に好ましく使用することができる。 特に、本発明の異方性導電接着剤を使用して回路基板にICチップやLED素子等のチップ部品をフリップチップ実装した接続構造体は、鉛フリーハンダ対応リフロー試験、熱衝撃試験(TCT)、高温高湿試験、プレッシャークッカー試験(PCT)等の実装品の加熱を伴う信頼性試験を行った場合であっても、回路基板とチップ部品との間に高い導通信頼性が維持され、しかもそれらと硬化した異方性導電接着剤との間の接着性が良好な状態に維持されたものとなる。

    以下、本発明を実施例により具体的に説明する。

    参考例1(アクリル樹脂Aの製造)
    攪拌機、冷却管を備えた四つ口フラスコに、エチレアクリレート(EA)100g、グリシジルメタクリレート(GMA)10g、アゾビスブチロニトリル0.2g、酢酸エチル300g、及びアセトン5gを仕込み、撹拌しながら70℃で8時間重合反応させた。 沈殿した粒子を濾取し、エタノールで洗浄し乾燥することによりアクリル樹脂Aを得た。 得られたアクリル樹脂Aの重量平均分子量は80000であり、ガラス転移温度は−40℃であった。

    参考例2(アクリル樹脂Bの製造)
    攪拌機、冷却管を備えた四つ口フラスコに、エチレアクリレート(EA)100g、ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)10g、アゾビスブチロニトリル0.2g、酢酸エチル300g、及びアセトン5gを仕込み、撹拌しながら70℃で8時間重合反応させた。 沈殿した粒子を濾取し、エタノールで洗浄し乾燥することによりアクリル樹脂Bを得た。 得られたアクリル樹脂Bの重量平均分子量は80000であり、ガラス転移温度は18℃であった。

    参考例3(アクリル樹脂Cの製造)
    攪拌機、冷却管を備えた四つ口フラスコに、ブチルアクリレート(BA)100g、グリシジルメタクリレート(GMA)10g、アゾビスブチロニトリル0.2g、酢酸エチル300g、及びアセトン5gを仕込み、撹拌しながら70℃で8時間重合反応させた。 沈殿した粒子を濾取し、エタノールで洗浄し乾燥することによりアクリル樹脂Cを得た。 得られたアクリル樹脂Cの重量平均分子量は80000であり、ガラス転移温度は−70℃であった。

    参考例4(アクリル樹脂Dの製造)
    攪拌機、冷却管を備えた四つ口フラスコに、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)100g、グリシジルメタクリレート(GMA)10g、アゾビスブチロニトリル0.2g、酢酸エチル300g、及びアセトン5gを仕込み、撹拌しながら70℃で8時間重合反応させた。 沈殿した粒子を濾取し、エタノールで洗浄し乾燥することによりアクリル樹脂Dを得た。 得られたアクリル樹脂Dの重量平均分子量は80000であり、ガラス転移温度は−69℃であった。

    実施例1〜6、比較例1〜5
    表1に示す配合の成分を遊星型撹拌器で均一に混合することにより異方性導電接着剤を調製した。

    評価試験 実施例1〜6及び比較例1〜5で得られたペースト状の異方性導電接着剤について、以下に説明するように、接着力、弾性率、導通信頼性を測定した。

    <接着力試験>
    Cu配線部分にAuフラッシュメッキが施されたガラスエポキシ回路基板に、ペースト状の異方性導電接着剤を25μm厚(乾燥厚)となるように塗布し、その上に1.5mmのICチップを載置し、フリップチップボンダーで180℃に30秒間加熱することにより熱圧着して接続構造体を得た。 得られた直後(初期)、リフロー後(260℃)、150℃で100時間放置後の接続構造体のICチップについて、ダイシェアーテスター(ボンドテスターPTR1100、レスカ社)を用いて接着強度(N/Chip)を測定した。 得られた結果を表1に示す。 本接着力試験の条件を前提にした場合には、実用上、接着力は50N/chip以上であることが望ましい。

    <弾性率測定>
    異方性導電接着剤を、剥離処理PET上に乾燥厚が80μmとなるように塗布し、150℃の炉中に投入することで硬化させた。 剥離処理PETから硬化物を剥離し、長さ3.5cm、幅0.4cmの短冊状にカットし試料とした。 その試料の35℃、55℃、95℃、150℃における弾性率(EM 35 ,EM 55 、EM 95 、EM 150 )を動的粘弾性測定器(DDV−01FP−W、エーアンドデー社:引っ張りモード、周波数11Hz、昇温速度5℃/分)を用いて測定した。 また、得られた結果から、式(6)、(7)に従って弾性率変化率(ΔEM55−95、ΔEM 95−150 )を算出した。 得られた結果を表1に示す。

    <導通信頼性試験>
    Cu配線部分にAuフラッシュメッキが施されたガラスエポキシ回路基板に、ペースト状の異方性導電接着剤を25μm厚(乾燥厚)となるように塗布し、その上に6.3mm角のICチップを載置し、フリップチップボンダーで180℃に30秒間加熱することにより熱圧着した。 得られた直後の接続構造体の導通抵抗を、4端子法により測定した。 その後、その接続構造体に対し、レベル4の吸湿リフロー試験(吸湿条件:30℃、60%RHの環境下に96時間放置、リフロー条件 リフローピーク温度260℃)又はレベル2の吸湿リフロー試験(吸湿条件:85℃、60%RHの環境下に168時間放置、リフロー条件:リフローピーク温度260℃)を行い、導通抵抗を測定した。 この測定後、接続構造体に対し熱衝撃試験(TCT:−55℃、0.5時間←→125℃、0.5時間、500サイクル)を行い、再び導通抵抗を測定した。 導通抵抗値が1Ω未満のときは良好(G)と評価し、1Ω以上の場合を不良(NG)と評価した。 得られた結果を表1に示す。

    表1からわかるように、弾性率が以下の数式(1)〜(5)を満足する実施例1〜6の異方性導電接着剤は、その接着力が初期、リフロー後、150℃100時間経過後のそれぞれにおいて良好な結果を示した。 また、導通信頼性も、初期、レベル4の吸湿リフロー後、レベル2の吸湿リフロー後、そして熱衝撃500サイクル後において良好な結果を示した。 なお、アクリル樹脂Cとグルシジルメタクリレートとを反応させて得た高分子化合物を使用した実施例5の異方性導電接着剤は、他の実施例の異方性導電接着剤に比べ、異方性導電接続部の銀配線や銀電極の腐食を防止することができた。

    それに対し、比較例1の場合、EM 35が3000MPaを超えていたので、式(1)を満足しておらず、更に式(3)〜(5)も満足していないので、接着力のみならず、導通信頼性については、より厳しい条件の吸湿リフロー試験後では、所期の導通信頼性を達成することができなかった。

    比較例2の場合、EM 35が700MPa未満であり、式(1)を満足していないので、接着力については150℃100時間放置後に所期の特性が得られなかったが、導通信頼性は接続構造体作成直後から所期の特性が得られなかった。

    比較例3の場合、弾性率変化率ΔEM 55−95が20%未満であり、式(4)を満足していないので、接着力についてはリフロー後及び150℃100時間放置後に所期の特性が得られなかった。 導通信頼性については、より厳しい条件の吸湿リフロー試験後では、所期の導通信頼性を達成することができなかった。

    比較例4の場合、弾性率変化率ΔEM 55−95が20%未満であり、ΔEM 95−150も40%未満であり、式(4)及び(5)を満足していないので、接着力についてはリフロー後及び150℃100時間放置後に所期の特性が得られなかった。 導通信頼性については、より厳しい条件の吸湿リフロー試験後では、所期の導通信頼性を達成することができなかった。

    比較例5の場合、弾性率変化率ΔEM 95−150が40未満であり、式(5)を満足していないので、接着力についてはリフロー後及び150℃100時間放置後に所期の特性が得られなかった。 導通信頼性については、より厳しい条件の吸湿リフロー試験後では、所期の導通信頼性を達成することができなかった。

    本発明の異方性導電接着剤は、その硬化物の弾性率が式(1)〜(5)を満足している。 従って、本発明の異方性導電接着剤で、回路基板にチップ部品を実装して得た実装品に対し、鉛フリーハンダ対応リフロー試験、熱衝撃試験(TCT)、高温高湿試験、プレッシャークッカー試験(PCT)等の実装品の加熱を伴う信頼性試験を行った場合であっても、回路基板とチップ部品との間に高い導通信頼性を維持し、且つそれらと硬化した異方性導電接着剤との間の接着性を良好な状態に維持できる。 従って、本発明の異方性導電接着剤は、回路基板と各種チップ部品やモジュール、フレキシブル回路基板等の電子部品との接続に有用である。

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