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Virtual environment generation system

阅读:976发布:2022-09-30

专利汇可以提供Virtual environment generation system专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a virtual environment generation system including a floating decimal point precision problem causing areasing and boundary/place problem in a global virtual environment containing approximation judgment and dealing with a problem peculiar to a global coordinate system.
SOLUTION: A means which is provided with a prescribed boundary 64 and original points OA and OB for generating virtual environment by plotting an object 62 within desired precision despite of a position in virtual environment without using the global coordinate system for virtual environment and which generates several sections A, B and C deciding a part of virtual environment and a means arranging the object 62 in the sections based on the position measured from the original points OA and OB of the sections so that the position and the motion of the object 62 can be generated within prescribed precision by not using single point in virtual environment but by using the local original points OA and OB in the sections.
COPYRIGHT: (C)1997,JPO,下面是Virtual environment generation system专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 仮想環境のために大域座標系を用いずに上記仮想環境内での位置に関わらず所望の精度内で図形物体を描いて上記仮想環境を作成するシステムであって、 所定の境界および原点を各々有し、上記仮想環境の一部分を各々画定する数個の区画を作成する手段と、 上記仮想環境内の単一の点を使用するのではなくて区画内の局所的原点を利用することによって所定精度内で図形物体の位置および運動を作ることができるように、区画の原点から計測した位置に基づいて該区画内に図形物体を配置する手段と、 を備え、これにより大域座標系を設ける問題と、単一の原点から遠く離れている図形物体に付随する位置の不正確さの問題とが解消されることを特徴とする仮想環境作成システム。
  • 【請求項2】 上記区画は他の区画の隣接区画であり、
    上記隣接区画の各々は、その座標系を隣接する区画の座標系と関連づける変換の組を持っており、これにより大域座標系を設ける問題と、単一の原点から遠く離れている図形物体に付随する位置の不正確さの問題と、が解消されることを特徴とする請求項1に記載の仮想環境作成システム。
  • 【請求項3】 上記仮想環境の別々の区画を担当する複数の設計者に対処するために複数のワークステーションを有する通信網と、 上記区画のうちの2つが重なり合うか否か確かめて、上記区画の重なり合う領域が存在することを上記設計者に自動的に知らせる手段と、 をさらに含み、これにより複数の設計者が、区画同士の重なり合いによる衝突を解決する手段を与えられながら上記仮想環境内の別々の区画を独立して作成することができることを特徴とする請求項1または2に記載の仮想環境作成システム。
  • 【請求項4】 重なり合う区画が存在すると別に構成された重なり合わない区画を作成することによって重なり合う区画を自動的に変更するための手段をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の仮想環境作成システム。
  • 【請求項5】 重なり合う区画が存在すると、重なり合う区画の重なり合っている領域の設計を制御する権利を上記設計者の中の一人に割り当てるための手段をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の仮想環境作成システム。
  • 【請求項6】 隣り合う区画同士の間の境界を横切る図形物体の運動を制御するための手段をさらに含み、この手段は、上記の隣り合う区画の原点同士の間の距離を指定するための手段と、上記の隣り合う区画同士の相対的方位を指定するための手段と、上記距離および上記方位を基準として上記運動を制御するための手段と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の仮想環境作成システム。
  • 【請求項7】 上記運動制御手段は、図形物体が出てゆく隣接区画の中での上記図形物体の位置を表す値を、上記図形物体が入ってゆく隣接区画の中での上記図形物体の位置を表す値に自動的に変更する手段を含んでおり、
    上記変更手段は、上記の隣接区画同士の間の距離とその相対的方位とに基づく変換行列を含むことを特徴とする請求項6に記載の仮想環境作成システム。
  • 【請求項8】 上記変換行列は、区画の反射、重複、および基準化を支援する一般変換行列であることを特徴とする請求項7に記載の仮想環境作成システム。
  • 【請求項9】 上記仮想環境は、第1区画と、上記第1
    区画から遠い第2区画とを含んでおり、上記システムは、上記設計者の中の一人により制御されて上記第2区画に関連するデータを無視するための手段をさらに含んでおり、これにより上記通信網の処理およびデータ取り扱い要件を最小限とすることを特徴とする請求項3に記載の仮想環境作成システム。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】この発明は、仮想環境風景の中での物体の配置に関し、特に区画(locale)を使って仮想環境風景を作り出すための仮想環境作成システムに関する。 この区画は、該区画の中での物体の場所を設定するために、また通信網で結ばれた仮想環境のための必要な通信網帯域幅と計算量を減少させるために、各々独自の原点を持っている。

    【0002】

    【従来の技術】仮想環境すなわちシミュレートされた環境を創るときには、各物体の位置および方位を指定しなければならない。 小さな場所については、各物体の位置を実際に指定することができる。 しかし、例えばIEE
    E754規格に記載されているような標準浮動小数点表示には固有の精度の限界があるので、4827キロメートル(3000マイル)離れた物体の配置の精度は38.
    1センチメートル(1.25フィート=15インチ)程度である。 このことは、テーブルから4827キロメートル(3000マイル)離れている原点を有する大域座標系を使用するときには、そのテーブル上で隣り合っている2つの花瓶は38.1センチメートル(15インチ)の倍数(0センチメートル、38.1センチメートル=15
    インチ、76.2センチメートル=30インチ、等々)
    だけ離れていなければならないことを意味する。

    【0003】仮想環境を構築するために、物体の位置が数で表示される。 殆どのコンピュータはその数を32ビットのセグメントまたは塊としてメモリーに記憶させる。 従って、仮想環境において位置を指定できる精度はセグメントまたは塊として記憶させることのできるビットの数により限定されることになる。 ビット数は仮想環境内の点をその上に配置することのできるグリッドラインの数を決定する。 均一なグリッド間隔を持った固定フォーマットでは、環境のサイズは2.54センチメートル(1インチ)の長さあたりに使用し得るグリッドラインの数を決定する。 例えば太陽系のサイズの大きな仮想環境では、グリッドライン間の間隔は約1キロメートル
    (1マイル)である。 仮想環境内に表示されるべき物体はグリッドライン上になければならないので、このような限られた精度ではドッキング操作には不十分である。

    【0004】以上は整数系を説明したものである。 言うまでもなく、数を表すフォーマットはいろいろあり、その中の二つである整数と浮動小数点とは大変広く使われている。 周知のように、整数は一定の精度を有する。 整数表示では、許容可能な位置のグリッドが均一な間隔を有するシステムとなり、そのシステムではグリッドラインは正確に表現されることのできる数の場所を表す。 分数が整数グリッド間にあり、それを整数で表すことはできない。

    【0005】整数系の問題点は、それを大規模な環境に拡張することができないということである。 一般的に、
    整数系についてのグリッド間隔を0.254センチメートル(0.1インチ)を表すように選択すると、この精度を支援する仮想環境の端から端までの最大距離は約11
    263キロメートル(7000マイル)となる。 これは宇宙空間でのドッキング操作を支援するためには明らかに不十分である。 整数系の問題は、どのような大きさの環境が支援されるかを予め決定しなければならず、次に位置表示の精度がその環境の最大のサイズに基づいて限定されることである。

    【0006】表現される数の範囲を増大させるために浮動小数点フォーマットが作られた。 しかし、これは、表現する際の端部での精度を犠牲にしてなされている。 浮動小数点系は仮想環境のサイズを大きくすることを意図するものであるが、原点から遠くなるほど誤差が大きくなってゆくので惑わされることがある。 詳しく言えば、
    浮動小数点数は普通は10進法の数字で6個または7個の精度しか持っていないけれども、10 38の大きさから10 -38の小ささまで表すことができ、これは整数値より遥かに大きな範囲である。 その結果として、ゼロに近い数についてのグリッドのサイズは小さく、最大値に近い数についてのグリッドサイズはどんどん大きくなり、
    従って長い距離での精度が制限されることになる。 浮動小数点系は有用ではあるけれども、大きな仮想環境について問題を引き起こすのは、原点から離れるに従ってグリッドのサイズが大きくなってゆくというこの食い違いである。

    【0007】例えば、浮動小数点表示を用いると、仮想環境の原点から4827キロメートル(3000マイル)
    離れているグリッドライン間隔は38.1センチメートル(15インチ)となり、原点から1.609キロメートル(1マイル)では0.0245センチメートル(0.0
    1インチ)の間隔となる。 その結果として、浮動小数点では、物体をグリッドライン間に配置することはできないので、仮想環境の原点から遠く離れている物体の配置に空間的エリアシング(spatial aliasing)が存在する。
    すなわち、空間的エリアシングは、1つの場所に存在すると考えられる物体を、その場所に置けばそれをグリッドライン間に置くことになるためにそこに置けないというときに発生する。 それが発生したとき、浮動小数点系はその物体を最も近いグリッドラインへと移動させる。

    【0008】原点から2.54センチメートル(1インチ)離れている32ビット浮動小数点系では、0.00
    3マイクロメートル(0.12マイクロインチ)すなわち3.0×10 -9メートル(1.2×10 -7インチ)の精度で位置を指定することができる。 1.609キロメートル(1マイル)離れると、精度は2.54センチメートル
    (1インチ)の約1/100に制限される。 4827キロメートル(3000マイル)離れると精度は約38.1センチメートル(15インチ)となる。

    【0009】大規模仮想環境では、運動の計算には精度の不足から大きな問題が生じる。 原点から160.9キロメートル(100マイル)離れて毎秒2.54センチメートル(1インチ)の速度で運動している物体の位置の更新は1秒あたりせいぜい2回実行し得るに過ぎず、滑らかにではなくてとぎれとぎれに運動しているように見える。 この効果は時間的エリアシング(temporal aliasin
    g)と呼ばれている。 位置更新時に浮動小数点データの切り捨てを行うために物体が全く動かない可能性もある。
    これは、提案された動きが次のグリッドラインまでの距離の1/2未満であるときに起こる。 仮想環境の原点から4827キロメートル(3000マイル)離れていると、19.05センチメートル(7と1/2インチ)未満のいかなる要求された動きも失われて物体は動いていないように見える。 このために、明らかに動きが要求されているときに運動が生じないことになる。

    【0010】64ビット浮動小数点系のようなより高精度の浮動小数点表示を採用すれば、この空間的エリアシングおよび時間的エリアシングという2つの問題を或る犠牲を払って解決することができる。 しかし、その犠牲として、計算時間がかなり長くなり、浮動小数点ハードウェアがより高価となり、通信網で結ばれた仮想環境のための通信網経由の通信時間が大きく増大し、各物体のための局部記憶装置が無視できないほどに増大する。 6
    4ビット浮動小数点系では計算精度が向上し、大域座標系の範囲が広がるけれどもその範囲にはなお制限がある。

    【0011】また、高精度表示は大規模仮想環境についての二つの重大な問題を解消するものではない。 これらは、多数の設計者による大規模仮想環境の設計と共に行わなければならない。 本明細書において「大規模」という用語は、例えば机上の分子、地球上の車両、太陽系内の惑星のように、物体がそれ自身の大きさに比べて遥かにかけ離れた規模の環境の中に存在することを意味する。

    【0012】一つの未解決の問題は、その空間の一部分を設計することを望んでいるそれぞれの人への仮想環境の分配である。 たとえ自分たちがその中に仮想環境を作り出すべき単一の大域座標系に関して全ての仮想環境作者が合意に達したとしても、例えば大域座標の原点に一番近い所有権等の、上位の仮想環境の所有権を誰が手に入れ、誰が誰と境界を分け持つかを決定するのに大きな困難があることは避けがたい。

    【0013】また、大規模な相互作用環境では、移動物体が環境に付加される毎に、特にその物体が遠くにあって視界の外にあるときに、計算量が無駄に多くなることがしばしばある。 浮動小数点精度を高めても、計算量の増え方を少なくするのには役立たない。

    【0014】より一般的に述べると、仮想環境を作り出すときには、地域を作り、そこにビルや車両を置く。 その地域の上に人やその他のモデルが存在することもある。 人のような物体が「大域座標系」(GCSと略記)の「原点」と呼ばれるものに近いときには、その人の位置を高い精度で指定することができる。 けれども、浮動小数点表示には限界があるので、物体が原点から遠いときには、実際の位置と要求された位置との差は大きくなる。 物体をZ方向において原点から123,456,7
    89.9876メートルの場所に置くという要求は、浮動小数点への変換で精度が失われるために該物体を正確に123,456,792.0000メートルの場所にとどめる。 実際には、原点からそれだけ離れている場所では、要求された位置から8メートル以内に物体を置くことができるに過ぎない。

    【0015】例えば、大規模な、多数のユーザーがいる通信網で結ばれた環境では、二人のユーザーの間に大きな距離があり得る。 各参加者が宇宙船を占有することのできる宇宙飛行ゲームを考察しよう。 宇宙の原点は太陽にあってよいが、宇宙船自体は太陽から59.533億キロメートル(37億マイル)離れた冥王星の周りで相互作用しているかも知れない。 宇宙船のサイズは原点からの距離と比べると小さいから、浮動小数点表示の不正確さに起因するとぎれとぎれの動きがすぐに明らかになる。 各宇宙船は、滑らかには動かずに一度に最小で41
    1.904キロメートル(256マイル)もジャンプする。

    【0016】また、このシステムを使ってドッキング操作を試みることを考察しよう。 ドッキングでは精密な位置が何よりも重要であり、座標系の原点から大きく離れた場所でミリメートルの精度で宇宙船を整列させることは不可能であろう。

    【0017】問題の例をもう一つあげるとすると、宇宙船のような物体の位置に割合に小さなずれが加えられる場合がそれである。 小さなずれを浮動小数点で表現することはできるけれども物体が原点から遠いときには小さなずれは殆ど意味が無く、物体は動かない。 さらに、エラーが通報されず、その動きまたはずれは計算の不正確さで消滅してしまう。

    【0018】上記の問題を解決するもう一つの方法は座標系を移動させることである。 おそらく座標系の中心を太陽ではなくて冥王星の周りに置くことができる。 その場合には原点は宇宙船に近いからドッキングのような精密な行動が起こり得る。 精度エラーのために小さな運動や位置の値が失われることはない。 勿論、太陽系の反対側に位置する宇宙船に関しては前より遥かに悪い問題が生じる。 このように、大域座標系を使用することは依然として考えのない無分別のことである。

    【0019】上記の問題を解決する可能性のあるもう一つの方法は、局所座標系のグリッドを作ることであろう。 グリッドの指数と位置の値とを指定することにより、宇宙座標系に関しての自分の精密な位置を発見することができる。 これにより、もしグリッドが充分に精細であるとすれば、宇宙の中の相互作用をする物体同士が宇宙の中のいかなる点でも以前よりは遥かに精密に相互作用することが可能となる。 しかし、この解決法には2
    つの制限がある。 第1に、グリッドの大きさは無限ではあり得ない。 第2に、この解決法は依然として大域座標系の選択を必要とする。

    【0020】通信網および計算の負荷を限定するためにとられる1つの方法は、大きな仮想環境をより小さなセクションに分割する。 この方法は、ノースカロライナ州リサーチトライアングルパークで1995年に開催されたバーチャルリアリティーアニュアルインターナショナルシンポジウム(VRAIS)の議事録(the conference
    proceedings of Virtual Reality Annual Internationa
    l Symposium or VRAIS, 1995 held in Research Triang
    le Park, North Carolina)の2〜10頁の、マケドニア、ザイダ、プラット、ブラッツマン、バーラムによる「マルチキャストグループでのリアリティーの採用:大規模仮想環境のための通信網の構成」という題名の論文
    (an article entitled Exploiting Reality with Multi
    cast Groups: A Network Architecture for Large-Scal
    e Virtual Environment by Macedonia, Zyda, Pratt, B
    rutzman, and Barham, pp. 2-10)に記載されている。 この方法は、実際、マルチキャストアドレッシングおよび通信によってシステム全体のデータの流れおよび計算を制限するものではあるが、そのシステムは大域座標系と単一の原点とを使用するので、位置または運動の制度の問題を処理するものではない。 大域座標系を使用した結果、64ビットの浮動小数点を使用しなければならない。

    【0021】

    【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の仮想環境作成システムでは、大域仮想環境内で物体をどこの領域でも精度良く制御することはできなかった。

    【0022】この発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、近接判定を含む大域仮想環境におけるエリアシングおよび境界/場所問題を引き起こす浮動小数点精度問題を含む、大域座標系に固有の問題に対処する仮想環境作成システムを提供することを目的とするものである。 このシステムは、位置および運動エラーがとるに足りないほど小さくなるように浮動小数点精度計算およびデータを取り入れている。 これはローカルすなわち区画の使用により実現される。

    【0023】

    【課題を解決するための手段】上記の目的に鑑み、この発明の第1の発明は、仮想環境のために大域座標系を用いずに上記仮想環境内での位置に関わらず所望の精度内で図形物体を描いて上記仮想環境を作成するシステムであって、所定の境界および原点を各々有し、上記仮想環境の一部分を各々画定する数個の区画を作成する手段と、上記仮想環境内の単一の点を使用するのではなくて区画内の局所的原点を利用することによって所定精度内で図形物体の位置および運動を作ることができるように、区画の原点から計測した位置に基づいて該区画内に図形物体を配置する手段と、を備え、これにより大域座標系を設ける問題と、単一の原点から遠く離れている図形物体に付随する位置の不正確さの問題とが解消されることを特徴とする仮想環境作成システムにある。

    【0024】この発明の第2の発明は、上記区画は他の区画の隣接区画であり、上記隣接区画の各々は、その座標系を隣接する区画の座標系と関連づける変換の組を持っており、これにより大域座標系を設ける問題と、単一の原点から遠く離れている図形物体に付随する位置の不正確さの問題と、が解消されることを特徴とする請求項1に記載の仮想環境作成システムにある。

    【0025】この発明の第3の発明は、上記仮想環境の別々の区画を担当する複数の設計者に対処するために複数のワークステーションを有する通信網と、上記区画のうちの2つが重なり合うか否か確かめて、上記区画の重なり合う領域が存在することを上記設計者に自動的に知らせる手段と、をさらに含み、これにより複数の設計者が、区画同士の重なり合いによる衝突を解決する手段を与えられながら上記仮想環境内の別々の区画を独立して作成することができることを特徴とする請求項1または2に記載の仮想環境作成システムにある。

    【0026】この発明の第4の発明は、重なり合う区画が存在すると別に構成された重なり合わない区画を作成することによって重なり合う区画を自動的に変更するための手段をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の仮想環境作成システムにある。

    【0027】この発明の第5の発明は、重なり合う区画が存在すると、重なり合う区画の重なり合っている領域の設計を制御する権利を上記設計者の中の一人に割り当てるための手段をさらに含むことを特徴とする請求項3
    に記載の仮想環境作成システムにある。

    【0028】この発明の第6の発明は、隣り合う区画同士の間の境界を横切る図形物体の運動を制御するための手段をさらに含み、この手段は、上記の隣り合う区画の原点同士の間の距離を指定するための手段と、上記の隣り合う区画同士の相対的方位を指定するための手段と、
    上記距離および上記方位を基準として上記運動を制御するための手段と、を含むことを特徴とする請求項3に記載の仮想環境作成システムにある。

    【0029】この発明の第7の発明は、上記運動制御手段は、図形物体が出てゆく隣接区画の中での上記図形物体の位置を表す値を、上記図形物体が入ってゆく隣接区画の中での上記図形物体の位置を表す値に自動的に変更する手段を含んでおり、上記変更手段は、上記の隣接区画同士の間の距離とその相対的方位とに基づく変換行列を含むことを特徴とする請求項6に記載の仮想環境作成システムにある。

    【0030】この発明の第8の発明は、上記変換行列は、区画の反射、重複、および基準化を支援する一般変換行列であることを特徴とする請求項7に記載の仮想環境作成システムにある。

    【0031】この発明の第9の発明は、上記仮想環境は、第1区画と、上記第1区画から遠い第2区画とを含んでおり、上記システムは、上記設計者の中の一人により制御されて上記第2区画に関連するデータを無視するための手段をさらに含んでおり、これにより上記通信網の処理およびデータ取り扱い要件を最小限とすることを特徴とする請求項3に記載の仮想環境作成システムにある。

    【0032】区画は、その端での個別に表現可能な位置同士の間の距離がとるに足りないと見なし得るほど小さいような地理的領域であると定義される。 ビー玉の大きさの物体については、許容可能な距離および運動のエラーはビー玉の半径の1/100であろう。 これは、一片が0.8045キロメートル(1/2マイル)の立方体の内側に納まる区画を作ることによって達成され得る。 銀河系のシミュレーションについては、もっとおおざっぱな精度でも良いであろう。 おそらく惑星の半径の1/1
    00が適当な距離であろう。 許容可能な不正確さの選択は適用用途によって決まる。 各区画は、形状すなわち境界と、局所座標系と、その座標系を隣の区画の座標系に関連づける変換の組とを有する。

    【0033】現実の世界では、大域座標系や宇宙座標系は存在しない。 ものが存在する場所を示す唯一の方法は、他のものからの距離を指定することである。 この発明のシステムでは、仮想環境の各領域にそれ自身の座標系があり、該環境のその領域内の物は、その局所座標系に基づく位置を有する。 その領域即ち「区画」は独立に存在することができる。 しかし、2つの区画を結合させると、それぞれの原点の間の距離と該区画自体の方位とによりそれらの位置を相互の関連で指定することができる。 これにより、多くの区画が、重なり合わずに、しかも単一の大域座標系に関しての合意を必要とすることなく、共存することが可能となる。

    【0034】その結果として、この発明のシステムでは、物体の大きさと比べて原点からの距離が非常に遠いい領域に位置する物体の表示における時間的および空間的なエリアシングが無くなる。 この発明のシステムでは、原点から物体までの距離が大きいことにより引き起こされる物体の運動時の配置エラーも防止される。

    【0035】また、この発明のシステムでは、空間において運動する際の位置を記述するために高精度の浮動小数点数を使用する必要はなくなり、大きな距離を置いて離れているユーザーが、遠くの区画の全ての位置や場所を参照せずに自分の区画内の位置および運動を指定することのできる粗いフィルタリングですますことができる。 例えば、仮想環境において一つのビルの中にいる人たちは他のビルの中にいる人たちを見たりその人達と話したりすることはできない。 彼らは互いに影響を与え合うことはできないので、他の区画からの通信網による通信を考慮する理由や必要はない。 この自動フィルタリングにより全てのコンピュータおよびユーザーの通信網データを自動的に減少させる。 その結果として、物体の位置を更新するためにマルチキャスト通信網パケットを使用する仮想環境において、見られる必要のない区画が通信網のハードウェアに無視されるので、フィルタリングの負荷がCPUから専用のハードウェアに移転される。

    【0036】さらに、この発明のシステムでは、大域座標系において空間の分配を制御するコーディネーターは不要である。 ディレクトリサービスあるいは区分(zonin
    g)サービスは不要である。 例えば中央制御装置は不要である。

    【0037】さらに、大域座標系は区分サービスあるいはディレクトリサービスのために大域管理を必要とするが、そのような管理システムは不要である。

    【0038】また、大域座標系の原点から遠く離れている大域座標系内の住民の取り扱いは、浮動小数点表示の選択により該座標系に近い所の住民の取り扱いより悪くなる。 この発明のシステムではこの問題も解消される。

    【0039】この発明のシステムは、物体が他の物体または場所への接近を示す容易な方法を提供すると同時に、原点から遠く離れた場所での問題である時間的および空間的のエリアシングを無くする。

    【0040】この発明のシステムは、メモリーおよびコンピュータの能の両方を無駄に使う位置および運動のエラーを減少させるために64ビットの位置精度を必要とする大規模多状態シミュレーションを不要にする。

    【0041】最後に、この発明のシステムは、精度限界に起因する、放置すればすぐに悪化する運動エラーを著しく減少させる。

    【0042】この発明の上記のおよびその他の特徴は、
    図面と関連させて以下の詳しい記述を参照することにより一層良く理解されるであろう。

    【0043】

    【発明の実施の形態】

    実施の形態. 特に大規模な仮想環境を設計するときには、設計者は3つの問題に直面する。 第1は、モデルを構築して、この明細書において大域座標系と称する座標系の原点から遠く離れている場所に物体を置くときの位置および速度のエラーの問題である。 物体をこの原点から遠く離れた場所に置こうとすると、この原点から遠くなるほど位置エラーが劇的に大きくなる。 同じく、ジッタの形の速度エラーが発生し、原点から遠く離れて移動している物体は、映画やフルフレームビデオの毎秒24
    〜30フレームではなくて毎秒10フレーム以下で撮影されたかのようにジャンプする。

    【0044】大規模仮想環境の設計に伴う2番目の問題は、仮想環境のいろいろな領域に存在するべきモデルを多くの人が独立に開発し、そのモデルを寄せ集めて、その中で該モデルとそれに付随する物体とが継ぎ目無しに相互作用して完成した複合モデルを構成することとなる大域環境を作り出すときに生じる。

    【0045】そのように独立に作業をする人たちが直面する問題は、第1に、その人達が自分のモデルを他のモデルを顧慮せずに作り出せるように大域座標系の各作業者が担当する領域を指定することにより、無用な重なり合いの可能性を無くすることである。

    【0046】第2に、これらの領域が重なり合うときには、その領域の所有権または制御権を調停するというさらなる問題がある。 例えば、隣り合う領域の中のモデル同士が重なり合う場合には、その衝突を解決するための簡単なシステムが必要になる。

    【0047】第3の問題は、多数の移動物体が大規模仮想環境内に置かれるときに存在する。 個々のコンピュータおよび通信網は、各々の物体の位置が、現在視界内にある風景からどれだけ近いか遠いかに関わらず、その物体の位置の変化に関する情報で圧倒されてしまう可能性がある。 特定のマシン上で表現される最終風景に対して殆どまたは全く影響をおよぼさないような物体に必要な通信網および計算の負荷を無くする何らかの方法を発見する必要がある。

    【0048】上記の問題は、この発明において、仮想環境の1部分の自己完結した区分である区画を作り出すことにより解決され、その各々が独自のモデルと独自の境界および原点を持っている。 これにより、区画内の物体をこの局所原点に関して正確に置くことが可能となるとともに、単にそれぞれの区画の間の合意された距離およびそれぞれの区画の方位を指定することを通して隣り合うモデルを管理することが可能となる。

    【0049】次に図1を参照すると、コンピュータスクリーン10に仮想環境が描かれている。 この場合、その仮想環境は、その中に物体を表現しなければならない世界の眺めに対応するほぼ米国の大きさの広い領域である。 説明の目的で、この仮想環境についての座標系の原点12は、この図の点14で示されているワシントンD. C. に近い場所にある。 この図に点16で示されているシアトルの中の或る場所に物体を置きたいとすると、原点12から約4827キロメートル(3000マイル)離れている最高解像度のグリッドは、約38.1
    センチメートル(15インチ)離れているグリッドラインを包含する。

    【0050】図2を参照すると、グラス22が載っている盆20を持ったウェイター18の像を作るのが困難であることは別として、グリッドライン間の位置にはいかなる物体も置くことができないのであるから2番目のグラス24の像をグラス22の隣に設けることは不可能である。 これは、仮想環境の原点から遠く離れた場所での位置精度が浮動小数点表示の限界に起因して低下するからである。 例えば、代表的な32ビット浮動小数点表示を利用すると、精度は約7桁に限定される。 このことは、例えば図3に描かれているように、仮想環境の原点から1.609キロメートル(1マイル)以内の物体を0.0254センチメートル(0.01インチ)の精度で配置し得ることを意味する。 このことは、グラス24'
    を盆20'の上の所望の位置にかなり近い位置におけることを意味する。 しかし、シアトルでは、32ビット浮動小数点系では上記の38.1センチメートル(15インチ)の精度しか得られない。 このように、浮動小数点表示に起因する位置の不正確さは、大面積の仮想環境を作ろうとするときの大きな問題の発生源である。 空間内の、その中の物体より6〜7桁も大きい領域にその物体を表示しようとするときには、特にそうである。

    【0051】さらに、図4および図5から分かるように、移動している物体30については、シアトルでは、
    ワシントンD. C. での同じ移動物体30'と比べると、毎時8.045キロメートル(5マイル)で移動している車両は実際には毎秒6フレームの割合で表示されるに過ぎず、そのためにとぎれとぎれに動くことになる。
    これは、上記の場合には、約200m秒(正確には17
    5ミリ秒)間にわたって位置の何らの変化も表現され得ないからである。 一方、原点から5マイル以内のワシントンD. C. にある車両の画像は毎秒2.900フレームの割合で更新されることができ、0.3ミリ秒ごとに位置が変化する。

    【0052】位置を表現するために使用されるビットの数を増やすことによって位置精度を改善することは可能ではあるけれども、このような大規模な仮想物を収容するためには64ビットまたは128ビットの浮動小数点表示を使用しなければならないであろう。 そうすると、
    マイクロチップダイスのサイズと複雑さとが増大するので、浮動小数点ハードウェアのコストが劇的に増大することになる。 一方、32ビットハードウェアで64ビットエミュレーションを使用することができるけれども、
    計算速度がかなり低下する。

    【0053】位置および速度の問題は別として、幾人かの人たちが仮想環境を設計するのが望ましいときには幾つかの問題が起きる。 図6からも分かるように、仮想環境40の中には領域Aおよび領域Bがあり、その設計は人Aと人Bとによりまちまちに制御される。 これら2領域が別々に作られてから寄せ集められるとき、重なり合いが起こって物体が覆い隠され、他の物体と交差したりその中に含まれたりすることがある。

    【0054】図7を参照すると、仮想環境を複数のユーザーが設計する場合の問題の一つの解決法はアービタ(a
    rbiter)42を利用する。 このアービタ42に個々の人たちA〜Fからの要求が経路指定される。 アービタ42
    は、重なり合いおよびその他の基準に基づいてどの要求が尊重されるかを決定する。 この方法によれば重なり合いの問題を解決できるけれども、領域Eよりも原点44
    から遠い領域Aが比較的に悪く扱われる、すなわち領域Aにおける位置および速度の情報の精度が領域Eのそれより劣るという事実に対しては何の役にも立たない。 従って、仮想環境の複数の設計者の全員に公平かつ平等に対処することはアービタにとっては難しい。

    【0055】次に図8を参照すると、位置/速度エラーの問題と複数の設計者が仮想環境を作ることを可能にすることの両方に対処するために、区画を利用して境界4
    6および原点48の両方により領域を指定する。 図から分かるように、ユーザーAは他のユーザーとは独立に区画Aを作ることができ、その際にその境界とその境界の中の独自の原点とを指定する。 仮想環境を区画に分割するこの方式によれば、設計者は他の設計者の行動を考慮せずに各区画に対して作業を行う大きな柔軟性を得ることができる。 区画は独立に開発されるけれども、最後に区画同士が縫い合わされて世界の眺めすなわち完成した仮想環境となる。 これは、境界50と境界52とによりここに示されている区画Bと区画Aとを別々の設計者が作ることができるが、54で示されているようにそれらを組み合わせると区画Bが区画Aの一部分と重なり合っていることが明らかである。 けれども、各区画が独自の原点と独自に画定された境界とを持っているので、望ましくない重なり合いを無くする並進運動および回転を指定し、同時に仮想環境を完成させる便利で位置精度の高い手段を提供することが可能である。

    【0056】区画内の全ての物体の位置がそれぞれの原点から割合に短い距離の所にあるという事実によって位置精度が保証される。 複数の設計者を利用するときの作成プロセスの決定が簡単であることは、仮想環境を完成させるために組み合わせを試みるときに重なり合うすなわち干渉し合う位置を個々の設計者に簡単に示して注目させることができるという事実に基づいている。

    【0057】次に図9を参照すると、区画Aおよび区画Bが確立された後、区画のどの部分もその原点から遠くはないので、区画の中および区画と区画の間を移動している物体の近くの原点に関しての運動を常に定義し得るということが分かる。 さらに、物体が隣り合う区画と区画の境界を横切るときに物体の位置の指定が一方の区画の座標系から隣の区画の座標系へと容易に変換される。
    この変換は、例えばアディソン・ウェズリー社の199
    0年の刊行物「Foley and Van Dam's ComputerGraphic
    s: Principles and Practice, Addison-Wesley, 1990」
    などの基礎的な3次元グラフィックスおよびロボット工学のテキストに記載されているような簡単な4×4行列の乗算によって行われる。 図10に、区画Aおよび区画Bが同一の平面を占有していて区画Bが区画Aに対して回転していない場合が描かれている。 この場合、区画A
    の中の物体62がベクトル60に沿って移動して区画A
    と区画Bとの間の境界64を横切って区画Bの中の位置66に到達するようになっている。 物体62が境界を横切って区画Bの中に入ってゆくとき、該物体の座標は初めは区画Aの原点との関係で指定される。 その座標は、
    2つの区画の原点同士の間の差を加算することによって変換される。 新しい座標は、その物体の区画Bの原点に対する座標を反映する。 このように非常に簡単な具体例で、各区画の座標系の距離および方位だけを指定すればよいシステムが得られる。 また、4×4変換行列の使用により、鏡面反射、区画重複、基準化(scaling)またはその他の、同種の4×4変換行列で達成し得る変換などの付加的な関係をも指定することができる。

    【0058】上記の簡単なシステムは、区画の創作者に重なり合いに関して注意を促し、ビル内の部屋のように重なり合う区画を正しく支援することが分かる。 また、
    変換を用いて区画を隣の区画としての該区画自体に関連づけることができ、また、区画Aが変換により区画Bと関連づけられるとしても、それは必ずしも区画Bが変換により区画Aと関連づけられることを意味しないということも分かる。 例えば、反射を指定する変換で部屋をそれ自体と関連づけることによって部屋の壁に鏡を作り出すことができる。

    【0059】要約すると、区画を利用すれば、区画内で物体を正確に位置決めすることができるとともに、仮想環境の中を動き回る物体が原点の近くにあることを確実に保証することができる。

    【0060】区画を利用してシステムを作ると、問題の区画と関係のないデータを無視またはフィルタリングすなわち除去する能力があるために仮想環境と対話しているコンピュータが必要とする計算の量を少なくすることが可能となる。 例えば、区画Cが区画Aからは見えないとすれば、区画Cに関連するデータに単にタグ付けすることによってそのデータを無視することが可能である。
    全ての物体が自分の現在の区画を指定しなければならないので、データへのタグ付けは自動的に行われる。 図1
    1から分かるように、環境70の中の区画Cは、この場合には隣り合っている区画Aと区画Bとの両方から遠い。 このことは、区画タグを利用するフィルタリング技術によってコンピュータ72に区画Aおよび/または選択された隣の区画だけを表示させ、遠くの区画を無視させることができることを意味している。

    【0061】多数の物体を動き回らせるのに要するデータの量は膨大になることがあるので、仮想環境を作るときには計算の負荷を減らすことが重要である。 例えば、
    殆どのコンピュータは、動き回る物体が20個未満であるような簡単な環境に伴う計算を容易に処理することができる。 しかし、戦争シミュレーション環境などの大規模な環境では数百もの戦車のような動き回る物体があって、その各々が別々の人により制御されるということがあり得る。 区画を使えば、物体の多くはどのコンピュータにとっても興味の対象ではなく、従って計算が実行される前にフィルタリングされ除去されるから、計算の負荷は物体の数に正比例して増加するわけではない。 不要な区画を取り除くことができることの結果として、ハードウェア要件を軽減することができ、例えば100MI
    PSなど、毎秒1億個の命令を処理することのできる普通のワークステーションまたはパソコンで戦場シミュレーションを実行することができる。

    【0062】次に図12を参照すると、区画に付随するデータにタグ付けする1つの方法は、1区画あたり1アドレスの割合でデータを通信網でいろいろなアドレスに放送することである。 この放送はマルチキャストと呼ばれる。 区画A〜Dからの通信網情報またはデータは広域通信網80を介して経路指定装置82に供給される。 この経路指定装置82は、この例では区画Dに付随するデータを、図ではくず入れカン84に送り込むように示されているとおり、無視することによって除去する。 この結果として端末装置86、88の所の人に興味の対象である区画A、B、Cからのデータが残る。 これらの端末に付随する各コンピュータに通信網インターフェースカード90、92が付随していて、該カードは、特定の区画にを傾けろという要求を受け取り、バス96、98
    からなるローカルエリアネットワーク94を介して経路指定装置82からデータを受け取り、それをコンピュータメモリに送る。

    【0063】区画に付随する物体運動データにタグ付けする1つの方法は、マルチキャスト通信網アドレスを各区画に割り当てることである。 これは、新しい区画を仮想環境に組み込むことを望んでいることをコンピュータが示すときに実現され得る。 現在使用中のアドレスを避けながらマルチキャストアドレスをランダムに割り当てることもできるし、その他の適当な方法で割り当ててもよい。 物体が区画を運動基準として使用するとき、その物体を制御しているコンピュータはその物体の運動データを該区画のマルチキャストアドレスにばらまく。 そのアドレスに耳を傾けている通信網上のコンピュータは該物体の運動データを受け取り、該物体を局所的に更新することができる。

    【0064】特定の区画に関係している特定のローカルエリアネットワーク上にコンピュータが全くない場合には、広域通信網とローカルエリアネットワークとを結びつける経路指定装置は、その区画からのデータをローカルエリアネットワークを通して渡すことを要求されない。 従ってローカルエリアネットワークにおける帯域幅は必ずしも悪影響を受けず、広域通信網上での通信の全てに対処するように設計されなくても良い。 興味の対象となっている区画は端末装置86、88のコンピュータによりそれぞれの通信網インターフェースカード90、
    92に対して特定され、該カードはそれぞれの興味の対象を特定のマルチキャストアドレスで経路指定装置82
    に対して示す。

    【0065】特定の通信網インターフェースカードおよびコンピュータは、経路指定装置82によるフィルタリングで除去されなかった区画に興味を示さないかも知れない。 この通信網インターフェースカードは、それに付随するコンピュータが選択しなかった区画に付随するデータを無視することによりさらなるフィルタリングを実行する。 図に示されているように、端末装置86に付随するコンピュータは、区画Aに関するデータに興味を持たず、それを図のようにくず入れカン100に送ることにより無視する。 同じく、端末装置88に付随するコンピュータは、区画Bおよび区画Cに関するデータに興味を示してはおらず、図のようにそのデータをくず入れカン102に送ることにより無視する。

    【0066】その結果として、区画システムによればコンピュータの負荷を減少させ得るだけでなくて、ローカルエリアネットワークの帯域幅を小さくすることもできる。 また、ローカルエリアネットワーク上で作られた物体運動データは、広域通信網上の他のコンピュータがそのデータに興味を示さなければ経路指定装置82より先へは送られない。 その結果として広域通信網の設計帯域幅を小さくすることができる。

    【0067】次に図13を参照すると、区画を作ってそれを管理するシステムが示されている。 区画を設けるために、グラフィックモデラ・テキストエディタ複合装置で区画モデル110が作られる。 モデラ112は、典型的な例では、多辺形、色、肌理、およびその他の図形要素による領域114、建築物116、小道具118の入力を有する。 このモデラ112が行うことは、物体をその中に位置させて移動させる背景幕すなわちバックドロップを作ることである。 モデルは、例えば、色、肌理、
    およびその多辺形と原点との表示に関連するその他の情報を伴う多辺形および隣の区画の名称とのリストからなる。 区画の設計者は、多辺形の位置およびその他の情報を特定することによって地域、建築物、小道具、およびその他の人工物を入力する。 区画モデルを作るための1
    組のプログラムが、カリフォルニア州ロスガトスのコリフェウスソフトウェア(Coryphaeus Software)のデザイナーズワークベンチや、大概のユニックスオペレーティングシステムで利用可能なエマックステキストエディター(the emacs text editor)として市販されている。 区画モデルはハードディスクに記憶されており、バス12
    0、122および124を介して境界作成装置126にいろいろに供給されるその区画の原点、多辺形リスト、
    および隣の区画のリストを特定する。

    【0068】境界作成装置126には数個の異なる区画モデル130および132の出力が接続されており、その各々が特定の区画と、それに含まれるべきものとを特定する。 境界作成装置126は、到来する情報を処理して各区画の境界の幾何学的表現を作成し、その出力は、
    仮想環境内で動き回る特定の物体をどの区画が含んでいるかを判定するためにディスクリミネータ134により利用される。

    【0069】アニメーションプログラムである物体モデルアニメーション136および138は、物体とその動きとをいろいろな区画に提供するために使われる物体モデルアニメーションを提供する。 物体モデルアニメーションは、動画化される物体のおおよそのボリュームをディスクリミネータ134に提供するために、その物体を完全に囲む箱を作成する。 バス140および142は、
    動画化される物体と、その物体の囲むボリュームの位置とを作成するのに必要な情報をディスクリミネータ13
    4に供給する。 その代わりとして、ディスクリミネータ134はその機能を果たすために物体の境界線の何らかの記述を利用することができる。

    【0070】物体モデルアニメーションが表示する物体を、区画の図形的記述を作成することのできるのと同じ種類のモデラを使用して作成することができる。 そのような市販の製品としては、上記のデザイナーズワークベンチと、カナダのオンタリオ州トロントのエリアスリサーチのパワーアニメーター(PowerAnimator from Alias
    Research of Toronto, Ontario, Canada)を挙げることができる。 境界箱は、物体モデルを表示する頂点および多辺形の全ての最小および最大X、Y、Z値を得ることにより簡単に作成される。

    【0071】ディスクリミネータ134は、動画化される各物体を各区画の境界と比較して、どの区画が各物体を包含しているか判定する。 物体が一つの区画から出て他の区画に入るとき、ディスクリミネータは、物体モデルアニメーションに対して区画が変わったことを指摘して該アニメーションが新しい区画の座標系で処理を続けることができるようにする。 これを実現するために、ディスクリミネータ134は、バス144または146を介して適当な物体モデルアニメーションに区画変更情報を送る。

    【0072】各区画モデルはその図形物体表現をグラフィックスドライバ150へ出力し、このグラフィックスドライバは、スクリーンまたはディスプレイ上に描かれる全ての要素をとって、その情報を、適当なフォーマットでディスプレイ154に接続されているグラフィックスハードウェア152に送る。 このグラフィックスドライバ150およびグラフィックスハードウェア152は一般的なものであり、そのようなグラフィックスドライバおよびグラフィックスハードウェアのパッケージの一例がカリフォルニア州マウンテンビューのシリコングラフィックス社(Solicon Graphics Inc.)から「IRIS Perf
    ormer and Onyx Reality Engine2」という名で市販されている。

    【0073】作動中、ディスクリミネータ134が区画変更情報を物体モデルアニメーションに供給すると、各物体モデルアニメーションユニット136、138はその物体モデルアニメーションをバス156および158
    でグラフィックスドライバ150に供給する。 境界作成装置126およびディスクリミネータ134が使われないとしても、物体モデルアニメーションはグラフィックスドライバに供給されて、各物体モデルは、それの始動時に存在していた区画の単一の原点を基準とし続ける。
    その結果として、当然に上記の位置/速度の不正確さが生じる。

    【0074】従って図13のシステムは、区画を作成し、物体を作成し、自動的に物体の基準を該物体が入ってゆくべき区画の原点とし、その結果を図形表示する。
    さらに、各物体モデルアニメーションは、区画変更が示されたときに位置更新をばらまく相手のマルチキャストアドレスを変更する。

    【0075】その最も簡単な形において、境界箱の境界は、効率的にではないけれども、区画を完全に囲むので、境界作成装置126は物体モデルアニメーションのための境界箱作成装置と全く同一のものである。 物体が区画の中に囲われていることを示すためには、1つの物体境界箱の1隅は、その区画の境界に囲まれていなければならない。 これがディスクリミネータ134の最も簡単な形である。

    【0076】要約すると、区画を用いれば、物体を仮想環境内に正確に配置することができる。 区画を用いれば、設計者達はそれぞれに指定された区画に対して独立して作業を行って、組み合わせにより仮想環境を作り出すことができる。 いろいろな区画の原点同士の間の距離と方位とを指定することによって重なり合いと交差とを制御することができる。 区画を用いれば、物体運動のデータに関連する遠くの区画からのデータの消去が可能となり、そのために処理およびバス要件が最小限となり、
    効率的な処理が可能となる。 最後に、区画を用いれば、
    位置および運動の不正確さを生じさせる単一の原点を用いる大域基準座標系が不要となる。

    【0077】境界作成を実行するコードの一例では、コードは3個の頂点で各々画定される2つの簡単な多辺形のための境界箱を作成し、比較を行ってその境界箱同士が重ならないかを判定する。 地域の重なり合いをチェックしたり、多辺形からなる物体が土地の境界の中にあるか否かを判定するために、この種のコードを使用することができる。 仮想環境に用いられる殆ど全ての地域および物体が色付き多辺形のリストにより表示される。

    【0078】以上のようにこの発明の好ましい例を説明したが、当業者はこの発明の範囲内で修正や均等形を実施し得ることを理解するであろう。 従ってこの発明の範囲は特許請求の範囲の欄においてのみ定義されるものとする。

    【0079】

    【発明の効果】上記のように、この発明の第1の発明は、仮想環境のために大域座標系を用いずに上記仮想環境内での位置に関わらず所望の精度内で図形物体を描いて上記仮想環境を作成するシステムであって、所定の境界および原点を各々有し、上記仮想環境の一部分を各々画定する数個の区画を作成する手段と、上記仮想環境内の単一の点を使用するのではなくて区画内の局所的原点を利用することによって所定精度内で図形物体の位置および運動を作ることができるように、区画の原点から計測した位置に基づいて該区画内に図形物体を配置する手段と、を備えたので、大域座標系を設ける問題と、単一の原点から遠く離れている図形物体に付随する位置の不正確さの問題とが解消された仮想環境作成システムを提供できる等の効果が得られる。

    【0080】この発明の第2の発明では、特に、上記区画は他の区画の隣接区画であり、上記隣接区画の各々は、その座標系を隣接する区画の座標系と関連づける変換の組を持っているので、同様に大域座標系を設ける問題と、単一の原点から遠く離れている図形物体に付随する位置の不正確さの問題と、が解消された仮想環境作成システムを提供できる等の効果が得られる。

    【0081】この発明の第3の発明では、上記仮想環境の別々の区画を担当する複数の設計者に対処するために複数のワークステーションを有する通信網と、上記区画のうちの2つが重なり合うか否か確かめて、上記区画の重なり合う領域が存在することを上記設計者に自動的に知らせる手段と、をさらに含むので、これにより複数の設計者が、区画同士の重なり合いによる衝突を解決する手段を与えられながら上記仮想環境内の別々の区画を独立して作成することができる仮想環境作成システムを提供できる等の効果が得られる。

    【0082】この発明の第4の発明では、重なり合う区画が存在すると別に構成された重なり合わない区画を作成することによって重なり合う区画を自動的に変更するための手段をさらに含むので、区画の重なりを自動的に解除する仮想環境作成システムを提供できる等の効果が得られる。

    【0083】この発明の第5の発明では、重なり合う区画が存在すると、重なり合う区画の重なり合っている領域の設計を制御する権利を上記設計者の中の一人に割り当てるための手段をさらに含むので、区画の制御権利の割り当てが行える仮想環境作成システムを提供できる等の効果が得られる。

    【0084】この発明の第6の発明では、隣り合う区画同士の間の境界を横切る図形物体の運動を制御するための手段をさらに含み、この手段は、上記の隣り合う区画の原点同士の間の距離を指定するための手段と、上記の隣り合う区画同士の相対的方位を指定するための手段と、上記距離および上記方位を基準として上記運動を制御するための手段と、を含むので隣り合う区画同士の間の境界を横切る図形物体の運動制御が行える仮想環境作成システムを提供できる等の効果が得られる。

    【0085】この発明の第7の発明では、上記運動制御手段は、図形物体が出てゆく隣接区画の中での上記図形物体の位置を表す値を、上記図形物体が入ってゆく隣接区画の中での上記図形物体の位置を表す値に自動的に変更する手段を含んでおり、上記変更手段は、上記の隣接区画同士の間の距離とその相対的方位とに基づく変換行列を含むので、隣り合う区画同士の間の境界を横切る図形物体の運動の制御が行える仮想環境作成システムを提供できる等の効果が得られる。

    【0086】この発明の第8の発明では、上記変換行列を、区画の反射、重複、および基準化を支援する一般変換行列としたので、同様に隣り合う区画同士の間の境界を横切る図形物体の運動の制御が行える仮想環境作成システムを提供できる等の効果が得られる。

    【0087】この発明の第9の発明では、上記仮想環境は、第1区画と、上記第1区画から遠い第2区画とを含んでおり、上記システムは、上記設計者の中の一人により制御されて上記第2区画に関連するデータを無視するための手段をさらに含むので、上記通信網の処理およびデータ取り扱い要件を最小限とすることを可能にした仮想環境作成システムを提供できる等の効果が得られる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 世界の眺めを与える米国全体を囲む仮想環境の略図である。

    【図2】 仮想環境内の原点から離れているところでの物体の位置の不正確さを説明するための図である。

    【図3】 仮想環境内の原点から近いところでの物体の位置の正確さを説明するための図である。

    【図4】 仮想環境内の原点から離れているところでの物体の運動が滑らかでないことを説明するための図である。

    【図5】 仮想環境内の原点から近いところでの物体の運動の滑らかさを説明するための図である。

    【図6】 独立に開発された2つの仮想環境の関係を説明するための図である。

    【図7】 領域の所有権に関する衝突を解決する方法を示す略図である。

    【図8】 この発明の仮想環境作成システムによる風景または世界の眺めを数個の区画に分割して仮想環境を作成することを説明するための略図である。

    【図9】 この発明の仮想環境作成システムにおける1
    つの区画内の位置から別の区画内の位置への物体の動きを説明するための略図である。

    【図10】 図9に関連してこの発明の仮想環境作成システムにおける1つの区画内の位置から別の区画内の位置への物体の動きを説明するための図である。

    【図11】 この発明の仮想環境作成システムにおける表示されるべき区画とは無関係である区画を無視する機能を説明するための図である。

    【図12】 この発明の仮想環境作成システムにおける制御が望まれていない区画に関連する通信網上の通信のための要求を制限するためのシステムのブロック図である。

    【図13】 この発明の仮想環境作成システムにおける区画モデルと物体のアニメーションとに基づいて風景を創作するシステムを示すブロック図である。

    【符号の説明】

    A,B,C,D,E,F 区画、40,70 仮想環境、42 アービタ、74 フィルタリング、72,7
    6 コンピュータ、80 広域通信網、82 経路指示装置、86,88 端末装置、90,92 通信網インターフェースカード、94 ローカルエリアネットワーク、96,98 バス、110,130,132 区画モデル、112 モデラ、126 境界作成装置、13
    4 ディスクリミネータ、136,138 物体モデルアニメーション、150 グラフィックスドライバ、1
    52 グラフィックスハードウェア、154 ディスプレイ。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 595151497 201 BROADWAY, CAMBRI DGE, MASSACHUSETTS 02139, U. S. A. (72)発明者 リチャード・シー・ウォーターズ アメリカ合衆国、マサチューセッツ州、コ ンコード、ディーコン・ヘイネス・ロード 266

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