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Virtual reality apparaus mainly based on vision

阅读:474发布:2024-01-04

专利汇可以提供Virtual reality apparaus mainly based on vision专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To provide a virtual reality apparatus mainly based on vision so as to facilitate operability by intuitively providing layout materials. CONSTITUTION:A user wears a stereoscopic viewing means 11 to both the eyes by using any holder or belt. A storage means stores the materials required for generating the plural environments which is the target for visually experiencing virtual reality after they are inputted before the simulation. An in-view menu generating means generates a menu inside the view of the stereoscopic viewing device so that the user can select desired virtual reality. The menu selecting means can select any menu intended by the user out of the menus generated inside the view corresponding to the operation of one hand of the user. Based on the materials stored by the memory, a stereoscopic environment generating means generates the stereoscopic environment selected by the menu selecting means inside the stereoscopic viewing means 11. The simulating person can perform the input operation only by one hand.,下面是Virtual reality apparaus mainly based on vision专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を視覚的に擬似体験可能とさせる擬似体験装置において、 ユーザの両眼に装着する立体視手段と、 視覚的に擬似体験する対象たる複数の環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、 前記記憶手段の記憶する複数の環境の中から、ユーザに自分が擬似体験を欲するものを選択可能とさせるべく擬似体験の対象となる環境のメニューを前記立体視装置の視野の中に生成する視野内メニュー生成手段と、 視野内に生成されたメニューの中からユーザの意図するものをユーザの片手の運動にて選択可能とさせるメニュー選択手段と、 前記記憶手段にて記憶されている資料をもとに前記メニュー選択手段にて選択された環境を立体視手段内に生成する立体環境生成手段とを有することを特徴とする擬似体験装置。
  • 【請求項2】 前記メニュー選択手段は、 立体視野内に片手運動のみにて方向を変化させることが可能なビーム光を発生させるビーム光発生部と、 表示された各環境のメニューの中から、ビーム光により指定されたものをユーザの意図するものとして選択指定可能とさせるビーム光利用メニュー選択指定部とを有していることを特徴とする請求項1記載の擬似体験装置。
  • 【請求項3】 前記立体視手段にて生成された環境内に仮想的に存在することとなるユーザがその環境内にて動作することに関するデータを入力可能とさせるユーザ動作入力操作手段と、 ユーザの環境内での動作について前記ユーザ動作入力操作手段から入力されたデータと前記記憶手段に記憶されている資料をもとに、現在立体視手段内に生成されている環境に対してユーザの動作に応じての必要な修正を行わさせる立体環境ユーザ動作反映手段とを有していることを特徴とする請求項2記載の擬似体験装置。
  • 【請求項4】 前記ユーザ動作入力操作手段は、 ユーザの片手の運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、 前記検出部の検出結果を入力操作の内容に変換する入力操作変換部とを有していることを特徴とする請求項3記載の擬似体験装置。
  • 【請求項5】 前記入力操作変換部は、前記検出部の検出結果を前記立体視手段内に生成された環境条件内に存在することとされているユーザの歩行、首振りの少なくも一についての入力操作に変換する第1変換部を有し、 前記立体環境ユーザ動作反映手段は、前記第1変換部の変換結果を受けて必要な修正としてユーザの歩行、首振りの少なくも一に伴う視野の変化の修正を行う歩行、首振り修正部を有していることを特徴とする請求項4記載の擬似体験装置。
  • 【請求項6】 前記入力操作変換手段は、前記検出部の検出結果を前記立体視手段内に生成された環境内に存在する光源、仕切面、反射面、透過面、機器の少なくも一に対する光環境条件若しくは視野内の光景の少なくも一を変動させることとなる操作についての入力に変換する第2変換部を有し、 前記立体環境ユーザ動作反映手段は、前記第2変換部の変換結果を受けて、ユーザの光環境条件を変動させることとなる操作に伴う視野内の照度、色彩、機器の配置、
    機器の表示、仕切面の少なくも一に対する修正を行う光操作入力修正部を有していることを特徴とする請求項4
    記載の擬似体験装置。
  • 【請求項7】 前記入力操作変換手段は、前記検出部の検出結果を前記立体視手段内に生成された環境内に存在する音環境、温熱環境、空気流環境の少なくも一に影響する視野内の機器の発停、仕切面の存在状態の変更の少なくも一についての操作についての入力に変換する第3
    変換部を有し、 前記立体環境ユーザ動作反映手段は、前記第3変換部の変換結果を受けてユーザの操作に伴う視野内の照度、色彩、機器の配置、機器の表示、機器の発停、仕切面の存在状態の少なくも一に対する修正を行う音、温度、空気流入力修正部を有していることを特徴とする請求項4記載の擬似体験装置。
  • 【請求項8】 前記ユーザ動作入力手段は、 ユーザの音声入力を受付け可能とする音声入力部と、 前記音声入力部の受付けた入力をユーザの動作の指示の内容に変更する音声入力変換部とを有していることを特徴とする請求項3記載の擬似体験装置。
  • 【請求項9】 ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を擬似体験可能とさせる擬似体験装置において、 ユーザの両眼に装着する立体視手段と、 視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、 前記記憶手段が記憶する資料をもとに環境を前記立体視手段内に生成する立体環境生成手段と、 前記立体環境生成手段の作用のもとで前記立体視手段内に生成された環境内にソフトロボットを発生させるソフトロボット発生手段と、 前記ソフトロボット発生手段の発生させるソフトロボットの環境内での所在位置をユーザに指定、変更操作可能とさせるソフトロボット所在位置指示手段と、 前記記憶手段に記憶されていることとなる環境内の物理的な条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する物理的資料記憶手段と、 前記物理的資料記憶手段にて記憶されている物理的な条件を定めるために必要な資料の少なくも一部を使用して、環境内の前記ソフトロボット所在位置指示手段にて指示された位置の物理的な環境条件を計算した上記憶する物理的条件計算記憶手段と、 ソフトロボットの所在位置における環境の物理的な条件の値とソフトロボットの表示態様との関係を定める規則をソフトロボットの発生に先立って入力された上記憶するソフトロボット表示規則記憶手段と、 前記物理的条件計算記憶手段の記憶している計算結果と前記ソフトロボット表示規則記憶手段により記憶されている規則をもとに、ソフトロボットの表示態様を決定するソフトロボット表示態様決定手段と、 前記ソフトロボット発生手段の発生させたソフトロボットを前記立体視手段内に生成された環境に合成して発生表示するに際して、前記ソフトロボット表示態様決定手段が決定した態様で表示させるソフトロボット表示態様制御手段とを有していることを特徴とする擬似体験装置。
  • 【請求項10】 前記物理的資料記憶手段にて既に入力された上記憶されている物理的な条件を定めるために必要な資料のうち、ソフトロボットの所在位置における環境の物理的な条件の計算に使用されているものの少なくも一部を他の資料若しくは新規に入力された資料の少なくも一に変更可能とさせる物理的資料変更操作手段と、 前記物理的資料変更操作手段による資料の変更があったならば、前記物理的条件計算記憶手段、前記ソフトロボット表示態様決定手段及び前記ソフトロボット表示態様制御手段にその変更に応じての必要な修正作用をなさしめる物理的資料変更操作実効化手段とを有していることを特徴とする請求項9記載の擬似体験装置。
  • 【請求項11】 前記ソフトロボット所在位置指示手段は、 ユーザの片手の運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、 前記検出部の検出結果を指示の内容に変換する変換部とを有していることを特徴とする請求項8若しくは請求項10記載の擬似体験装置。
  • 【請求項12】 前記ソフトロボット所在位置指示手段は、 ユーザの音声入力を受付け可能とする音声入力部と、 前記音声入力部の受け付けた入力を指示の内容に変換する音声指示変換部とを有することを特徴とする請求項1
    1記載の擬似体験装置。
  • 【請求項13】 前記物理的資料記憶手段は、空気流に関係する条件を定める資料を入力された上記憶する空気流資料記憶部を有し、 前記物理的条件計算記憶手段は、環境内の風向及び風速の分布を計算して記憶する風向及び風速分布計算記憶部を有し、 前記ソフトロボット表示規則記憶手段は、ソフトロボットの少なくも一カ所に付された紐の風向及び風速に応じてのたなびく方向とたなびく具合の関係を入力する紐規則入力部を有し、 前記ソフトロボット表示態様決定手段は、ソフトロボットの少なくも一カ所に付された紐のたなびく方向とたなびき具合を当該部の風向と風速に応じたものとして表示させる紐表示態様決定部を有していることを特徴とする請求項9若しくは請求項10若しくは請求項11若しくは請求項12記載の擬似体験装置。
  • 【請求項14】 前記物理的資料記憶手段は、環境内の照度に関係する条件を定める資料を入力された上記憶する照度資料記憶部を有し、 前記物理的条件計算記憶手段は、環境内の照度を計算した上記憶する照度計算記憶部を有し、 前記ソフトロボット表示規則記憶手段は、ソフトロボットの顔面部における照度に応じてのソフトロボットの顔面の表示、顔面に付される陰影の少なくも一の内容についての規則を入力された上記憶する顔面表示規則記憶部を有し、 前記ソフトロボット表示態様決定手段は、ソフトロボットの顔面を当該部分の照度に応じて表示すること、顔面に当該部分の照度に応じて陰影を付すことの少なくも一を決定する顔面表示態様決定部を有していることを特徴とする請求項9若しくは請求項10若しくは請求項11
    若しくは請求項12記載の擬似体験装置。
  • 【請求項15】 前記物理的資料記憶手段は、環境内の音響に関係する条件についての資料を入力された上記憶する音響条件記憶部を有し、 前記物理的条件計算記憶手段は、定められた音源からの音響の強度を計算した上記憶する音強度計算記憶部を有し、 前記ソフトロボット表示規則記憶手段は、ソフトロボットの耳の部分における定められた音源からの音響の強度に応じてのソフトロボットに付される音量表示面部の内容についての規則を入力された上記憶する音量表示面部分表示規則記憶部を有し、 前記ソフトロボット表示態様決定手段は、ソフトロボットの耳の部分の音量に応じて音量表示面部分を変化させて表示させる音量表示面部決定部を有していることを特徴とする請求項9若しくは請求項10若しくは請求項1
    1若しくは請求項12記載の擬似体験装置。
  • 【請求項16】 前記物理的資料記憶手段は、環境内の温度に関係する条件を定める資料を入力された上記憶する温度条件記憶部を有し、 前記物理的条件計算記憶手段は、環境内の温度若しくは体感温度を計算した上記憶する温度計算記憶部を有し、 前記ソフトロボット表示規則記憶手段は、ソフトロボットの定められた少なくも一の部分において、その部分の温度若しくは体感温度とその温度若しくは体感温度に応じて当該部に付される色彩の内容についての規則を入力された上記憶する色彩表示規則記憶部を有し、 前記ソフトロボット表示態様決定手段は、ソフトロボットの少なくも一の定められた部分に当該部の温度若しくは体感温度に応じての色彩を付して表示させる色彩表示決定部を有していることを特徴とする請求項9若しくは請求項10若しくは請求項11若しくは請求項12記載の擬似体験装置。
  • 【請求項17】 ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を擬似体験させる擬似体験装置において、 ユーザの両眼に装着する立体視手段と、 視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、 前記記憶手段が記憶する資料をもとに環境を前記立体視手段内に生成する立体環境生成手段と、 前記立体環境生成手段の作用のもとで前記立体視手段内に生成された環境内に環境内の物理的な条件の値を視覚的に表示するシンボルを発生させるシンボル発生手段と、 前記シンボル発生手段の発生させるシンボルの環境内での所在位置をユーザに指定、変更操作可能とさせるシンボル所在位置指示手段と、 前記記憶手段に記憶されていることとなる環境内の物理的な条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する物理的資料記憶手段と、 前記物理的資料記憶手段が記憶する物理的な条件を定めるために必要な資料の少なくも一部を使用して、環境内の前記シンボル所在位置指示手段にて指示された位置の物理的な環境条件を計算した上記憶する物理的条件計算記憶手段と、 シンボルの所在位置における環境の物理的な条件の値とシンボルの表示態様との関係を定める規則をシンボルの発生に先立って入力された上記憶するシンボル表示規則記憶手段と、 前記物理的条件計算記憶手段の記憶している計算結果と前記シンボル表示規則記憶手段が記憶する規則をもとに、シンボルの表示態様を決定するシンボル表示態様決定手段と、 前記シンボル発生手段の発生させたシンボルを前記立体視手段内に生成された環境に合成して発生表示するに際して、前記シンボル表示態様決定手段が決定した態様で表示させるシンボル表示態様制御手段とを有していることを特徴とする擬似体験装置。
  • 【請求項18】 前記物理的資料記憶手段に記憶されている物理的な条件を定めるために必要な資料のうち、シンボルの所在位置における環境の物理的な条件の計算に使用されているものの少なくも一部を他の資料若しくは新規に入力された資料の少なくも一に変更可能とさせる物理的資料変更操作手段と、 前記物理的資料変更操作手段による資料の変更があったならば、前記物理的条件計算記憶手段、前記シンボル表示態様決定手段及び前記シンボル表示態様制御手段にその変更に応じての必要な修正作用をなさしめる物理的資料変更操作実効化手段とを有していることを特徴とする請求項17記載の擬似体験装置。
  • 【請求項19】 前記シンボル所在位置指示手段は、 ユーザの片手の運動のみにて機能の発揮が可能であるべく、磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、
    押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、 前記検出部の検出結果を指示の内容に変換する変換部とを有していることを特徴とする請求項18記載の擬似体験装置。
  • 【請求項20】 前記シンボル所在位置指示手段は、 ユーザの音声入力を受付る音声入力部と、 前記音声入力部の受け付けた音声を指示の内容に変換する音声指示変換部とを有していることを特徴とする請求項19記載の擬似体験装置。
  • 【請求項21】 前記シンボル表示規則記憶手段は、物理的な値そのものを数値として表示するという規則を入力された上記憶する数値表示規則記憶部を有していることを特徴とする請求項19若しくは請求項20記載の擬似体験装置。
  • 【請求項22】 ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境条件を視覚的に擬似体験させる擬似体験装置において、 ユーザの両眼に装着する立体視手段と、 ユーザが視覚的に擬似体験することとなる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、 環境内におけるユーザの所在位置を指定、変更することを可能とさせるユーザ位置入力操作手段と、 前記ユーザ位置入力操作手段にて入力されたユーザの所在位置に応じて前記記憶手段が記憶している資料をもとに前記立体視手段内に擬似体験する環境を生成する立体環境生成手段と、 前記記憶手段が記憶している資料をもとにユーザが擬似体験をする対象としている環境の境界壁を認識している境界壁認識手段と、 前記ユーザ位置入力操作手段への入力操作をもとに、前記立体視手段内に前記立体環境生成手段の作用のもとで擬似体験の対象として生成されている環境内でのユーザの所在する位置を認識しており、更に前記境界壁認識手段の認識している境界壁をもとにユーザの所在する位置が擬似体験する対象とされている環境の外部となった場合には、このことを検知すると共に、現在のユーザの位置とユーザが直前に擬似体験をしていた環境内の位置との相互関係をもとめる境界壁外所在ユーザ認識手段と、 ユーザの所在位置が境界壁外となった場合には、前記境界壁外所在ユーザ認識手段から現在のユーザの位置と直前に擬似体験をしていた境界内の位置との相互関係の通知を受けて、前記記憶手段の記憶内容を参照して、前記立体視手段内に両方の位置の相互関係についての情報を表示生成するユーザ環境内帰還促進手段とを有していることを特徴とする擬似体験装置。
  • 【請求項23】 前記ユーザ位置入力操作手段は、 ユーザの片手の運動のみにて入力操作が可能であるべく、磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、
    押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、 前記検出部の検出結果を入力操作の内容に変換する操作内容変換部とを有していることを特徴とする請求項22
    記載の擬似体験装置。
  • 【請求項24】 前記ユーザ環境条件内帰還促進手段は、現在のユーザの所在する環境壁外の位置から、環境壁外にユーザが出る直前に擬似体験していた環境内の位置を両方の位置間に存在している境界壁を透明なものとして見た景観を表示させる環境内景観透視表示部を有していることを特徴とする請求項22若しくは請求項23
    記載の擬似体験装置。
  • 【請求項25】 ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を擬似体験させる擬似体験装置において、 ユーザの両眼に装着する立体視手段と、 視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、 前記記憶手段が記憶する資料をもとに前記立体視手段内に環境を生成する立体環境生成手段と、 前記記憶手段が記憶している環境内の物理的な条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する物理的資料記憶手段と、 前記物理的資料記憶手段が記憶する資料をもとに環境内の物理的な条件の分布を計算した上記憶する物理的条件分布計算記憶手段と、 前記立体視手段内に生成された環境内にユーザの指示のもと少なくも一の仮想的な平面を設定する仮想的平面設定操作手段と、 前記仮想的平面設定操作手段にて設定された仮想的な平面上に、前記物理的条件分布計算記憶手段の記憶する環境内の物理的な条件の分布をもとに、環境内の物理的な条件の等高線図を描いて前記立体視手段内に立体環境と併せてこれを表示させる等高線図作成手段とを有していることを特徴とする擬似体験装置。
  • 【請求項26】 前記仮想的平面設定操作手段にて設定された仮想的な平面の位置、方向の少なくも一をユーザの片手の運動のみにて変更可能とさせる仮想的平面移動手段を有していることを特徴とする請求項25記載の擬似体験装置。
  • 【請求項27】 前記仮想的平面設定手段は、複数の仮想的な平面を設定可能とする複数仮想平面設定部を有し、 前記等高線図作成手段は、前記複数仮想平面設定部の作用のもと設定された複数の仮想的な平面に等高線図を描いて表示させる際に、各仮想的な平面毎に色彩を変更することにより各等高線図を区分けして立体表示させる等高線図色分け表示部を有することを特徴とする請求項2
    6記載の擬似体験装置。
  • 【請求項28】 前記物理的資料記憶手段は、照度に関する条件を定める資料を入力された上記憶する照度条件記憶部を有し、 前記物理的条件分布計算記憶手段は、環境内の照度の分布を計算した上記憶する照度分布計算記憶部を有し、 前記等高線図作成手段は、照度の等高線図を作成する照度等高線図作成部を有していることを特徴とする請求項25若しくは請求項26若しくは請求項27記載の擬似体験装置。
  • 【請求項29】 前記物理的資料記憶手段は、温度に関する条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する温度条件記憶部を有し、 前記物理的条件分布計算記憶手段は、温度分布を計算した上記憶する温度分布計算記憶部を有し、 前記等高線図作成手段は、温度の等高線図を作成する温度等高線図作成部を有していることを特徴とする請求項25若しくは請求項26若しくは請求項27記載の擬似体験装置。
  • 【請求項30】 前記物理的資料記憶手段は、所定の性質の音若しくは音源からの音の少なくも一に関する条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する音条件記憶部を有し、 前記物理的条件分布計算記憶手段は、所定の性質の音若しくは音源からの音の少なくも一の音量の分布を計算した上記憶する音量分布計算記憶部を有し、 前記等高線図作成手段は、音量の等高線図を作成する音量等高線図作成部を有していることを特徴とする請求項25若しくは請求項26若しくは請求項27記載の擬似体験装置。
  • 【請求項31】 ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を擬似体験させる擬似体験装置において、 ユーザの両眼に装着する立体視手段と、 視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、 前記記憶手段が記憶する環境内の光環境条件を評価するために、ユーザに室内照明の各原色毎の強度、ガラス面の各原色毎の透過率及び鏡面の反射率の少なくも一についての選択可能な数値資料を入力させた上記憶する選択可能光条件記憶手段と、 前記選択可能光資料記憶手段が記憶する数値資料のうち、ユーザに光環境条件の評価に使用するものを選択可能とさせる選択操作手段と、 前記記憶手段が記憶する資料と前記選択可能光資料記憶手段の記憶する選択可能な数値資料のうち前記選択操作手段により選択された数値資料をもとに環境内に生成すべき光環境条件を生成し、これを前記立体視手段内に表示させる立体環境生成手段とを有していることを特徴とする擬似体験装置。
  • 【請求項32】 前記立体視手段内に生成された環境中にソフトロボットを発生させるソフトロボット発生手段と、 前記ソフトロボット発生手段の作用のもとで発生されるソフトロボットの環境内における所在位置をユーザに指定、変更操作可能とさせるソフトロボット所在位置指示手段と、 前記ソフトロボット所在位置指示手段にて指示操作された位置におけるソフトロボットの表示に、前記立体環境生成手段がもとめた環境中での光環境条件を反映させる光環境条件評価用ソフトロボット表示制御手段とを有していることを特徴とする請求項31記載の擬似体験装置。
  • 【請求項33】 前記ソフトロボット所在位置指示操作手段は、 ユーザの片手運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす変化、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、 前記検出部の検出結果を指示の内容に変換する指示変換部とを有していることを特徴とする請求項32記載の擬似体験装置。
  • 【請求項34】 ソフトロボットの少なくも一部分の白色光下での色彩をユーザに指定変更可能とさせた上記憶するソフトロボット色彩指定操作手段と、 前記光環境評価用ソフトロボット表示制御手段が前記ソフトロボット色彩指定操作手段にて指定されたソフトロボットの少なくも一部の表示に際して、その所在する位置における環境中の光環境条件を反映させて表示させる色彩指定ソフトロボット表示制御手段を有していることを特徴とする請求項31若しくは請求項32若しくは請求項33記載の擬似体験装置。
  • 【請求項35】 複数のユーザに、その操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を同時かつ独立して擬似体験させる擬似体験装置において、 各ユーザがその両眼に装備する立体視手段と、 視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、 各ユーザに対して、擬似体験中の環境条件内における自分の所在する位置を指定、変更操作可能とさせる各ユーザ用の所在位置指示手段と、 各ユーザが装備する立体視手段内に、前記記憶手段が記憶する環境を生成するための資料と、前記所在位置指示手段により入力された位置により定まる環境を生成させる各ユーザ用環境生成手段と、 各ユーザ用の所在位置指示手段からの入力をもとに、各ユーザが擬似体験中の所在位置を認識するユーザ位置認識手段と、 各ユーザ用の立体視手段内に生成される環境中に前記ユーザ位置認識手段の認識結果をもとに、他のユーザの所在位置に該ユーザに相当するソフトロボットを生成の上表示させる他ユーザ相当ソフトロボット生成手段とを有していることを特徴とする擬似体験装置。
  • 【請求項36】 前記各ユーザ用の位置入力手段は、 片手の運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、 前記検出部の検出結果を入力操作の内容に変換する変換部とを有していることを特徴とする請求項35記載の擬似体験装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、擬似体験装置に関し、
    特に住宅設計時に各種の住環境を視覚を中心として、更に聴覚により予測し、確認する擬似体験装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】近年、住宅に対する消費者の要求も多種多様となってきている。 一方、住宅においては、空調機器等の住宅関連設備、機器の高機能・高性能化は著しい。 特に近年はハウジングエアコン(家屋と一体的に装備される空調機)のように躯体一体型のものが増加してきており、かかる場合には一般に住宅設計時に住宅関連設備機器を同時に選定する必要がある。 更に、窓、照明具等はもとよりTV受像機、勉強机の位置等の点からも室内の光環境を設計時から充分考慮する必要性が増大している。

    【0003】他方、アメニティ(amenity,場所、空調、
    視覚等の快適さ)志向は依然として高く、このため単なる物理的な面からの居住性に加えて狭い空間を有効に利用しつつその室内空間の美観も優れ、精神面、気分面からも居住者が十分に満足する住環境を迅速に提供可能な住宅設計も望まれている。 また、新築時のみならず、改修の場合にもこれらのことは重要である。

    【0004】また、住宅のみならず、店舗、事務所など多数の人々が作業をし、利用するところでも、このようなことは重要となりつつある。 ところが、住宅設計に際して、個々の物件毎に使用者、居住者の様々な要求仕様を満足させつつ最適なものとするためには、従来の如く縮小模型を用いた実験的手法では人件費の高い欧米や日本では特にコスト高になり、更に現実の問題として迅速な対応も困難である。 そこで、近年発達の著しい計算機技術を採用することにより、その住宅環境を仮想的に構成した上で3次元住環境評価を実施するがなされている。 そして、これにより短時間、低コストで空調、照明、音響等の評価を行うことが可能となっている。 いわゆる、一種のコンピュータシミュレーションである。 しかも、このシミュレーション結果をバーチャルリアリティと呼ばれる仮想空間として形成した上で、擬似体験装置により実際に近い状態で体験可能とすることまでも容易になってきている。 このため、設計段階において必要な大量の解析データを効率的に把握でき、さらに最終需要者等、例えば顧客たる居住者や販売者(セールスマン)に建物の住宅環境を実際に建築する前に擬似体験をしてもらう等の提案型営業にも採用されようとしている。 そして、これは特に同一規格の住宅を多量に生産、
    販売することとなるマンション、建売住宅、事務用ビル等で重要である。 さて、従来はこの住環境のシミュレーション結果をCRTやドーム状のディスプレイ上に2次元表示するか、或は立体メガネを用いて立体視差により3次元表示するのが一般的であり、その上で完成した住宅の性能評価に用いられることが多かった。 この場合には、ハードウェアの進歩により擬似体験装置のコストパフォーマンスが向上し、例えば図1に示すようにゴーグル型立体表示装置11と演算制御装置13と3次元入装置12を装備した上で、ゴーグル型立体表示装置に仮想的かつ立体的に構成された室内を、見る度や見る位置に応じて変化させることにより、これらを変更すれば室内の様子がどのようになるかを実際に近い状態で擬似的に観察することが可能となってきた。 なお、ここで、
    ゴーグル型立体表示装置11とは、左右両眼各々用に小型の画像形成装置を有し、更にこの左右の両眼用として形成される画像は、単に遠方の機器等は距離に応じて小さく表示されるだけでなく、左右で所定の視差を与えて表示することにより、あたかも実際の環境で実物を肉眼で視ているかのごとき立体的、遠近的間隔が得られるものである。 また必要に応じて、メニュー等も表示可能となっている。 更に、3次元入力装置12は、両眼をゴーグル型立体表示装置11でふさがれているため、一般には図1に示したようなデータグローブと呼ばれるものが使用されている。 ここにデータグローブ12とは、伸縮可能な波状若しくは螺線状の金属細線を多数埋め込んだ手袋であり、手、特に指で各種のスイッチ操作やこれに類似した動作を行うと、上記金属細線が伸縮したりすることによりその動作内容を検出可能とするものである。
    そして、あらかじめ手、指の動作に対応して、擬似体験装置へ入力される指示が定められており、このため手、
    指の動作により各種指示が入力可能、ひいては仮想的に構成される空間内を擬似体験可能となる。 更に、擬似体験者の頭部には磁気検出端15が上下、左右、前後の3
    方向に向けて装備され、これが別途備えられた磁場発生装置14による磁場の三方向の強さの変化を検出することにより、頭部の傾きをも検出した上で、この傾きをもゴーグル型立体表示装置に形成される仮想空間の視野に反映可能となっている。 ここで、磁気検出としているのは、光による検出は室内照明の影響を受け易いこと、音による検出は外部からの騒音に影響され易いことを考慮したものである。

    【0005】なお、立体表示するのに必要な手段としては、東西方向をX座標、南北方向をY座標、上下方向をZ座標として各機器、家屋やその壁や窓等の位置や形状等を3次元座標で与え、これを基準とした目の高さhをz=hとした上で、視差や見える形状や見える大きさを計算する等の手法が採用されている。 図1の1300に入力された形状等を概念的に示す。

    【0006】また、人が装着したまま移動することにより視覚、聴覚が変化する様子もある程度体験可能とされる。 この場合の人の移動は、同じく検出端の必要数や構成が少なくてすむ上に音と光に無関係な磁気検出端15
    による磁気発生装置14の発生する磁場の検出によりなされる等されている。 以上のもとで、単に室内の機器が立体的に表示されるだけでなく、図2に示すように、温熱環境や照明による光環境等も立体的に表示される。 図2のAにエアコン21から吹き出される空気流の表示2
    2と温度分布解析性指標の等高線23を示す。 図2のB
    にシャンデリア24からの照明による照度分布の等高線25を示す。 図2のCにステレオ型ヘッドホーン26により聴覚的な環境を体験している様子を示す。

    【0007】これらの計算のために必要な法則や事実は、たとえば以下のようなものである。 (1)機器の視野に占める立体角は目からの距離の自乗に逆比例する。 (2)両眼の視差は距離に逆比例する。 (3)光源から受ける光量や音源からの音量は距離の自乗に逆比例する。

    【0008】(4)照明機器、音源から発せられる光や音の指向性や周波数等の内容、反射面における入射角の如何による反射率の変化、光や音の各機器による吸収率や空気、ガラスでの減衰率等は、条件を与えれば定まっている。 (5)同じく、空気の比熱や粘性、熱源からの放熱量、
    各機器等の熱的性質等も条件を与えれば定まっている。

    【0009】(6)EULERの式、連続の式等各種の解析用の式。 ただし、これらは本発明の要旨そのものではなく、学校の数学や図学や物理の教科書にも掲載されたものである。 また、三次元の視覚表示に音響をも反映させたりする応用例や、家屋のような実体物でなくプログラム選択のためのメニュー等を表示させる等のプログラム技術の一般的な説明は、例えば服部 桂著 K. K. 工学調査会刊「人工現実感の世界」等に紹介されているいわば周知の技術である。 また、補間法、数値微分及び数値積分、差分法、遷移行列法、有限要素法等各種の式や解析方法も広く知られたものである。 このため、それらについての説明は省略する。

    【0010】

    【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来のデータグローブを使用した3次元入力装置12では、対象とする建物、部屋、或は評価する環境要素等をメニュー選択するためには、3次元空間内に描画されたデータグローブ12が選択するメニューを掴むことができる位置にまでデータグローブ12を移動させなければならない。 このため、両眼にゴーグル型立体表示装置1
    1をつけた状態で体の重心をとりつつ上腕を動かすことが必要である。

    【0011】また、通常あまり採用されていない、指の動作による入力のための規則もおぼえておかねばならない。 このため、操作性は非常に低い。 そして、これは初心の設計事技術者はもとより、セールスエンジニアリングにおいて、顧客が擬似体験を欲する場合には重大である。 また、室内の什器(壁、窓等の固定的な機器類)、
    或は変更したい設備機器(照明具、エアコン、洗濯機等の動かしたり取りかえたりすることが可能な機器類)等を選択するためには、仮想空間内を移動しなければならない。 ひいては、そのために実際にゴーグル型立体表示装置11を装着したまま歩く必要がある。 しかしながら、ゴーグル型立体表示装置11の位置を検出している磁場の範囲はせいぜい2m程度であり、それ以上の距離を移動する必要がある場合には、あらかじめデータグローブ12による移動コマンドを決めて歩行動作を指定する等の方法を採用せねばならない。 たとえば、表示された指の指示する方向に移動せねばならないなどである。
    そして、各種の擬似体験の対象を増加させるためには、
    おぼえておかねばならない規則も多くなり、最適なマンマシンインターフェースとは言えない。

    【0012】また、データグローブ12もあまり使用されないものであるだけに複雑、高価となる。 また、住環境のシミュレーション結果を設計資料として評価する等のためには、前述の方法で体験者が仮想空間内の評価位置にまで仮想的に移動して行くようにするか、或は空間内の仮想断面に照度等の物理量を等高線で表示するなどして観察する等の手段を講じねばならない。 しかし、両眼をゴーグル型立体表示装置11でふさがれた状態で歩くのは、たとえ室内といえども好ましくない。 そうでなくても視野が回転したり上下したりする操作は、極力すわったままでする必要がある。 このため、どうしてもそちらに注意がいってしまい、肝腎の観察等は不充分となりがちである。

    【0013】特に、住宅建設会社や住宅販売会社が、最終需要者たる居住予定者、購入予定者に、建設若しくは販売対象とする住宅環境を充分に擬似体験してもらうことなどは不可能とまではいえないまでも大変困難となる。 また、空調機器等の配置や選定では不可欠である移動に伴って人が感じるであろう温度や風等についての体感を観察するのも困難である。 しかし、これは居住者用の一般住宅のみならず、営業用の店舗でも絶対に必要なことである。

    【0014】また、風、温熱、光、音等について室内における全体的または断面的な情報は得られるが、快適住空間を設計するのに欠かせない局所的な情報は得にくい。 また、店舗はもとより住宅においても多数の人間が在室することが多いが、この様子や相互の影響を擬似体験することは考慮されていない。 特に、通常時はもとより非常時の相互の動きやその影響、効果についての設計資料、体験の入手は全くなしえない。 しかし、このことは、住居、店舗等では大変重大なことである。

    【0015】また、家屋及び内部の機器への光の影響が正確には表示されず、輝度の表示も有効なものでないため陰影感の評価が難しい。 また、室外から室内を見る際や逆の際に、外壁若しくは内壁しか見えず、室外や屋外との関係で住居や室内全体の評価ができ難い。 そしてこれは、庭付き住宅、鑑賞用の庭付きレストラン等においては大変重要な欠点である。

    【0016】また、窓の開閉に伴う外部騒音の影響も都会では重要であるが、直観的な評価が困難である。 また、初心者にあっては何しろプログラムで生成された境界内を動きまわるのであるから誤操作で室外に出てしまうことも多いが、プログラムで生成された空間での位置関係の把握は非常に困難であり、室内へもどるのも困難である。

    【0017】また、住宅設計技術者にあっては、設計条件の変更による各種住宅環境の変化は頭ではわかっていても、直観的な理解が困難である。 ことに、これは初心の設計技術者にとって重要である。 そうでなくても、直観的な設計データを得るにも不便である。 また、セールスエンジニアリングにおいては、照明の点滅、窓の開閉等に基づく室内の明度等の環境条件の変化の様子等、各種各様の顧客の要望に対して迅速かつ直観的に体験させることは困難である。

    【0018】また、店舗においては、鏡の配置、ショウウィンドウのガラスの色彩、照明の色彩の如何等の評価も不可欠であるが、迅速かつ直観的な体験は困難である。 このため、十分なマンマシンインターフェース仕様による住環境評価が可能な3次元入力装置とゴーグル型立体表示装置の実現が望まれている。 本発明は、これら従来例における問題点を解決することを目的として行われたものである。

    【0019】

    【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1の発明においては、ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境条件を視覚的に擬似体験可能とさせる擬似体験装置において、ユーザの両眼に装着するCRTや液晶表示部を有する立体視手段と、視覚的に擬似体験する対象たる複数の環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶するディスクや高速半導体メモリからなる記憶手段と、記憶する複数の環境の中からユーザに自分が擬似体験を欲するものを選択可能とさせるべく擬似体験の対象となる環境のメニューを立体視装置の視野の中に生成する視野内メニュー生成手段と、視野内に生成されたメニューの中からユーザの擬似体験を意図するものをユーザの片手のみの運動にて選択可能とさせるメニュー選択手段と、記憶手段が記憶する資料をもとに前記メニュー選択手段にて選択された環境を立体視手段内に生成する立体環境生成手段とを有することを特徴としている。 請求項2の発明においては、メニュー選択手段は、立体視野内に片手運動のみにて方向を変化させることが可能なビーム光を発生させるビーム光発生部と、メニューの中からビーム光により指定されたものをユーザの意図するものとして選択指定可能とさせるメニュー選択指定部とを有していることを特徴としている。

    【0020】請求項3の発明においては、立体視手段にて生成された環境内に仮想的に存在することとなるユーザがその環境内にて動作することに関するデータを入力可能とさせるユーザ動作入力操作手段と、ユーザの環境内での仮想的な動作についてユーザ動作入力操作手段から入力されたデータと記憶手段が記憶している現在前記立体視手段内に生成されている環境に関する資料をもとに、立体視手段内に仮想的に生成されている環境に対してユーザの動作に応じての視野等の必要な修正を行わさせる立体環境ユーザ動作反映手段とを有していることを特徴としている。

    【0021】請求項4の発明においては、ユーザ動作入力操作手段は、ユーザの片手の運動のみにてユーザが運動することに関する入力操作が可能であるべく、磁気変化をもたらす操作、加速度(含む、傾き)をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、検出部の検出結果を入力操作の内容に変換する入力操作変換部とを有していることを特徴としている。

    【0022】請求項5の発明においては、入力操作変換部は、検出部の検出結果を立体視手段内に生成された環境条件内に存在することとされているユーザの歩行、首振りの少なくも一についての入力に変換する第1変換部を有し、立体環境ユーザ動作反映手段は、第1変換部の変換結果を受けて、必要な修正として、ユーザの歩行、
    首振りの少なくも一に伴う視野の変化の修正を行う歩行、首振り修正部を有していることを特徴としている。

    【0023】請求項6の発明においては、入力操作変換部は検出部の検出結果を受けて立体視手段内に生成された環境内に存在する窓、電灯等の光源、壁、カーテン等の仕切面、反射面、透過面、テレビジョン受像機等の機器の少なくも一に対する光環境条件若しくは視野内の光景の少なくも一を変動させることとなる操作についての入力に変換する第2変換部を有し、立体環境ユーザ動作反映手段はユーザの光環境条件を変動させることとなる操作に伴う視野内の照度、色彩、機器の配置、機器の表示、仕切面の少なくも一に対する修正を行う光操作入力修正部を有していることを特徴としている。

    【0024】請求項7の発明においては、入力操作変換部は、検出部の検出結果を受けて立体視手段内に生成された環境内に存在する音環境、パネルヒータ等の温熱環境、扇風機やダクト等空気流環境の少なくも一に影響する視野内の機器の発停、戸の開閉等の仕切面の存在状態の変更の少なくも一についての操作についての入力に変換する第3変換部を有し、前記立体環境ユーザ動作反映手段は、第3変換部の変換結果を受けてユーザの操作に伴う視野内の照度、色彩、機器の配置、機器の表示、機器の発停、仕切面の存在状態の少なくも一に対する修正を行う音、温度、空気流入力修正部を有していることを特徴としている。

    【0025】請求項8の発明においては、ユーザ動作入力手段はユーザの音声入力を受付け可能とする音声入力部と、音声入力部の受付けた入力をユーザの動作の指示の内容に変換する音声入力変換部とを有していることを特徴としている。 請求項9の発明においては、ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を擬似体験させる擬似体験装置において、ユーザの両眼に装着する立体視手段と、視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、記憶手段の記憶する資料をもとに環境を立体視手段内に生成するCPU等を含む立体環境生成手段と、立体環境生成手段の作用のもとで立体視手段内に生成された環境内にソフトロボットを発生させるソフトロボット発生手段と、ソフトロボット発生手段の発生させるソフトロボットの環境内での所在位置をユーザに指定、変更操作可能とさせるソフトロボット所在位置指示手段と、記憶手段の記憶することとなる環境内の温度、照度等の物理的な条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する高速半導体メモリ等からなる物理的資料記憶手段と、物理的資料記憶手段が記憶する物理的な条件を定めるために必要な資料の少なくも一部を使用して、環境内のソフトロボット所在位置指示手段にて指示された位置の物理的な環境条件を計算した上記憶する物理的条件計算記憶手段と、ソフトロボットの所在位置における環境の物理的な条件の値とこの値に応じてのソフトロボットの表示態様との関係を定める規則をソフトロボットの発生に先立って入力された上記憶するソフトロボット表示規則記憶手段と、物理的条件計算記憶手段の記憶している計算結果と前記ソフトロボット表示規則記憶手段が記憶する規則をもとにソフトロボットの表示態様を決定するソフトロボット表示態様決定手段と、ソフトロボット発生手段の発生させたソフトロボットを立体視手段内に生成された環境に合成して発生表示するに際して、ソフトロボット表示態様決定手段が決定した態様で表示させるソフトロボット表示態様制御手段とを有していることを特徴としている。

    【0026】請求項10の発明においては、物理的資料記憶手段が記憶している物理的な条件を定めるために必要な資料のうち、ソフトロボットの所在位置における環境の物理的な条件の計算に使用されているものの少なくも一部を他の資料若しくは新規に入力された資料の少なくも一に変更可能とさせる物理的資料変更操作手段と、
    物理的資料変更操作手段による資料の変更があったならば、物理的条件計算記憶手段、ソフトロボット表示態様決定手段及びソフトロボット表示態様制御手段にその変更に応じての再計算等の必要な修正作用をなさしめる物理的条件変更操作実効化手段とを有していることを特徴としている。

    【0027】請求項11の発明においては、ソフトロボット所在位置指示手段は、ユーザの片手の運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、検出部の検出結果をユーザの指示の内容に変換する変換部とを有していることを特徴している。 請求項12
    の発明においては、ソフトロボット所在位置指示手段は、ユーザの音声入力を受付け可能とするマイクロフォン等を含む音声入力部と、音声入力部の受け付けた入力を指示に変換するMCPU等を有する音声指示変換部とを有することを特徴としている。

    【0028】請求項13の発明においては、物理的資料記憶手段は空気流に関係する条件を定める資料を入力された上記憶する空気流資料記憶部を有し、物理的条件計算記憶手段は環境内の風向及び風速の分布を計算する風向及び風速分布計算記憶部を有し、ソフトロボット表示態様決定手段はソフトロボットの少なくも一カ所に付された紐(含む,頭部の長めの髪)の風向及び風速に応じてのたなびく方向とたなびく具合の関係を入力される紐規則記憶部を有し、ソフトロボット表示態様決定手段はソフトロボットの少なくも一カ所に付された紐のたなびく方向とたなびき具合を当該部の風向と風速に応じたものとして表示させる紐表示態様決定部とを有していることを特徴としている。

    【0029】請求項14の発明においては、物理的資料記憶手段は電灯の出力や位置等環境内の照度に関係する条件を定める資料を入力された上記憶する照度資料記憶部を有し、物理的条件計算記憶手段は環境内の照度を計算した上記憶する照度計算記憶部を有し、ソフトロボット表示規則記憶手段はソフトロボットの顔面部における照度に応じてのソフトロボットの顔面の表示、顔面に付される陰影の少なくも一の内容についての規則を入力された上記憶する顔面表示規則記憶部を有し、ソフトロボット表示態様決定手段はソフトロボットの顔面を当該部の照度に応じて表示すること、顔面に当該部の照度に応じて陰影を付すことの少なくも一を決定する顔面表示態様決定部とを有していることを特徴としている。

    【0030】請求項15の発明においては、物理的資料記憶手段は環境内の音響に関係する条件についての資料を入力された上記憶する音響条件記憶部を有し、物理的条件計算記憶手段は定められた音源からの音響の強度を計算した上記憶する音響強度計算記憶部を有し、ソフトロボット表示態様決定手段はソフトロボットのの部分における定められた音源からの音響の強度に応じてのソフトロボットに付される音量表示面部分の内容についての規則を入力された上記憶する音量表示面記憶部を有し、ソフトロボット表示態様決定手段はソフトロボットの耳の部分の音量に応じて音量表示面部分を変化させて表示させる音量表示面部決定部とを有していることを特徴としている。

    【0031】請求項16の発明においては、物理的資料記憶手段は扇風機の出力やエアコンの出力等環境内の温度に関係する条件を定める資料を入力された上記憶する温度条件記憶部を有し、物理的条件計算記憶手段は、環境内の温度若しくは体感温度を計算した上記憶する温度計算記憶部を有し、ソフトロボット表示規則記憶手段はソフトロボットの定められた少なくも一の部分においてその部分の温度若しくは体感温度といずれかの温度に応じて当該部に付される色彩の内容についての規則を入力された上記憶する色彩表示規則記憶部を有し、ソフトロボット表示態様決定手段はソフトロボットの少なくも一の定められた部分に当該部のいずれかの温度に応じての色彩を付して表示させる色彩表示決定部とを有していることを特徴としている。

    【0032】請求項17の発明においては、ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を擬似体験させる擬似体験装置において、ユーザの両眼に装着する立体視手段と、視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、記憶手段により入力された資料をもとに環境を立体視手段内に生成する立体環境生成手段と、立体環境生成手段の作用のもとで立体視手段内に生成された環境内に環境内の物理的な条件の値を視覚的に表示するシンボル(記号を付されたり彩色されたりした所定の形状の図形等)を発生させるシンボル発生手段と、シンボル発生手段の発生可能とさせるシンボルの環境内での所在位置をユーザに指定、変更操作可能とさせるシンボル所在位置指示手段と、記憶手段が記憶する環境内の物理的な条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する物理的資料記憶手段と、物理的資料記憶手段にて入力された物理的な条件を定めるために必要な資料の少なくも一部を使用して環境内のシンボル所在位置指示手段にて指示された位置の物理的な環境条件を計算した上記憶する物理的条件計算記憶手段と、
    シンボルの所在位置における環境の物理的な条件の値とシンボルの表示態様との関係を定める規則をシンボルの発生に先立って入力された上記憶するシンボル表示規則記憶手段と、物理的条件計算記憶手段の記憶する計算結果と前記シンボル表示規則記憶手段が記憶する規則をもとにシンボルの表示態様を決定するシンボル表示態様決定手段と、シンボル発生手段の発生させたシンボルを立体視手段内に生成された環境に合成して発生表示するに際して、シンボル表示態様決定手段が決定した態様で表示させるシンボル表示態様制御手段とを有していることを特徴としている。

    【0033】請求項18の発明においては、物理的資料記憶手段にて既に入力された上記憶されている物理的な条件を定めるために必要な資料のうち、シンボルの所在位置における環境の物理的な条件の計算に使用されているものの少なくも一部を他の資料若しくは新規に入力された資料の少なくも一に変更可能とさせる物理的資料変更操作手段と、物理的資料変更操作手段による資料の変更があったならば、物理的条件計算手段、シンボル表示態様決定手段及びシンボル表示態様制御手段にその変更に応じての再計算、再表示等の必要な修正作用をなさしめる物理的資料変更操作実効化手段とを有していることを特徴としている。

    【0034】請求項19の発明においては、シンボル所在位置指示手段は、ユーザの片手の運動のみにて機能の発揮が可能であるべく、磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する加速度計や磁場内での三方向への磁気検出端からなる検出部と、検出部の検出結果をユーザの指示の内容に変換する変換部とを有していることを特徴としている。

    【0035】請求項20の発明においては、シンボル所在位置指示手段は、ユーザの音声入力を受付るマイクロフォン等を含む音声入力部と、音声入力部の受け付けた音声を指示の内容に変換する音声指示変換部とを有することを特徴としている。 請求項21の発明においては、
    シンボル表示規則記憶手段は、15℃、50フォーン等の物理的な値そのものを数値として表示するという規則を入力された上記憶する数値表示規則記憶部を有していることを特徴としている。

    【0036】請求項22の発明においては、ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境条件を視覚的に擬似体験させる擬似体験装置において、ユーザの両眼に装着する立体視手段と、ユーザが視覚的に擬似体験することとなる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、環境内におけるユーザの所在位置を指定、変更することを可能とさせるユーザ位置入力操作手段と、ユーザ位置入力操作手段にて入力されたユーザの所在位置に応じて記憶手段が記憶している資料をもとに立体視手段内に擬似体験する環境を生成する立体環境生成手段と、記憶手段が記憶している資料をもとにユーザが擬似体験をする対象としている環境の境界壁を認識している境界壁認識手段と、ユーザ位置入力操作手段への入力操作をもとに立体視手段内に立体環境生成手段の作用のもとで擬似体験の対象として生成されている環境内でのユーザの所在する位置を認識しており、更に境界壁認識手段の認識している境界壁をもとにユーザの所在する位置が誤操作等で擬似体験する対象とされている環境の外部となった場合にはこのことを検知すると共に、現在のユーザの位置(環境外)とユーザが直前に擬似体験をしていた環境内の位置との相互関係をもとめる境界壁外所在ユーザ認識手段と、ユーザの所在位置が境界壁外となった場合には境界壁外所在ユーザ認識手段から現在のユーザの位置と直前に擬似体験をしていた境界内の位置との相互関係の通知を受けて、記憶手段の記憶する資料を参照して立体視手段内に両方の位置の相互関係についての情報をユーザのために生成するユーザ環境内帰還促進手段とを有していることを特徴としている。

    【0037】請求項23の発明においては、ユーザ位置入力操作手段はユーザの片手の運動のみにて入力操作が可能であるべく磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押しボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、検出部の検出結果を入力操作の内容に変換する操作内容変換部とを有していることを特徴としている。

    【0038】請求項24の発明においては、ユーザ環境条件内帰還促進手段は現在のユーザの所在する環境壁外の位置から、環境壁外にユーザが出る直前に擬似体験していた環境内の位置(含内面の視覚的環境)を両方の位置間に存在している境界壁を透明なものとして見た景観を表示させる環境内景観透視表示部を有しているものであることを特徴としている。

    【0039】請求項25の発明においては、ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を擬似体験させる擬似体験装置において、ユーザの両眼に装着する立体視手段と、視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、記憶手段が記憶している資料をもとに立体視手段内に環境を生成する立体環境生成手段と、記憶手段が記憶する環境内の物理的な条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する物理的資料記憶手段と、物理的資料記憶手段の記憶する資料をもとに環境内の物理的な条件の分布を計算した上記憶する物理的条件分布計算記憶手段と、立体視手段内に生成された環境内にユーザの指示のもと少なくも一の仮想的な平面を設定する仮想的平面設定操作手段と、仮想的平面設定操作手段にて設定された仮想的な平面上に物理的条件分布計算記憶手段の計算した環境内の物理的な条件の分布をもとにして環境内の物理的な条件の等高線図を描いて立体視手段内に立体環境と併せてこれを表示させる等高線図作成手段とを有していることを特徴としている。

    【0040】請求項26の発明においては、仮想的平面設定操作手段にて設定された仮想的な平面の位置、方向(含む傾き)の少なくも一をユーザの片手の運動のみにて変更可能とさせる仮想的平面移動手段を有していることを特徴としている。 請求項27の発明においては、仮想的平面設定手段は複数の仮想的な平面を設定可能とする複数仮想平面設定部を有し、等高線図作成手段は複数仮想平面設定部の作用のもと設定された複数の各仮想的な平面に等高線図を描いて表示させる際に、各仮想的な平面毎に色彩を変更することにより各等高線図を区分けして立体表示させる等高線図色分け表示部とを有することを特徴としている。

    【0041】請求項28の発明においては、物理的資料記憶手段は照度に関する条件を定める資料を入力された上記憶する照度条件記憶部を有し、物理的条件分布計算記憶手段は、環境内の照度の分布を計算した上記憶する照度分布計算記憶部を有し、等高線図作成手段は照度の等高線図を作成する照度等高線図作成部を有していることを特徴としている。

    【0042】請求項29の発明においては、物理的資料記憶手段は温度に関する条件を定めるのに必要な資料を入力された上記憶する温度条件入力部を有し、物理的条件分布計算記憶手段は温度分布を計算した上記憶する温度分布計算記憶部を有し、等高線図作成手段は温度の等高線図を作成する温度等高線図作成部を有していることを特徴としている。

    【0043】請求項30の発明においては、物理的資料記憶手段は外部騒音やステレオ、その他機器等の所定の性質の音若しくは音源からの音の少なくも一に関する条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する音条件記憶部を有し、物理的条件分布計算記憶手段は所定の性質の音若しくは音源からの音の少なくも一の音量の分布を計算した上記憶する音量分布計算記憶部を有し、
    等高線図作成手段は音量の等高線図を作成する音量等高線図作成部とを有していることを特徴としている。

    【0044】請求項31の発明においては、ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を擬似体験させる擬似体験装置において、ユーザの両眼に装着する立体視手段と、視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、記憶手段が記憶する環境内の光環境条件を評価するためにユーザが室内照明の各原色毎の強度、ガラス面の各原色毎の透過率及び鏡面の反射率の少なくも一についての選択可能な数値資料を入力された上記憶する選択可能光資料記憶手段と、選択可能光資料記憶手段が記憶する数値資料のうちユーザが光環境条件の評価に使用するものを選択可能とさせる選択操作手段と、記憶手段が記憶する資料と選択可能光条件記憶手段が記憶する選択可能な数値資料のうち選択操作手段により選択された数値資料をもとに環境内に生成すべき光環境条件を生成し、これを立体視手段内に表示させる立体環境生成手段とを有していることを特徴としている。

    【0045】請求項32の発明においては、立体視手段内に生成された環境中にソフトロボットを発生させるソフトロボット発生手段と、ソフトロボット発生手段の作用のもとで発生されるソフトロボットの環境内における所在位置をユーザに指定、変更操作可能とさせるソフトロボット所在位置指示手段と、ソフトロボット所在位置指示手段にて指示操作された位置におけるソフトロボットの表示に際して、立体環境生成手段がもとめた環境中での光環境条件を反映させる光環境条件評価用ソフトロボット表示制御手段とを有していることを特徴としている。

    【0046】請求項33の発明においては、前記ソフトロボット所在位置指示操作手段は、ユーザの片手運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、
    押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、検出部の検出結果を指示の内容に変換する指示変換部とを有していることを特徴としている。 請求項3
    4の発明においては、ソフトロボトの少なくも一部分の白色光(太陽光)下での色彩をユーザに指定変更可能とさせた上記憶するソフトロボット色彩指定操作手段と、
    光環境評価用ソフトロボット表示制御手段がソフトロボット色彩指定操作手段にて指定されたソフトロボットの少なくも一部の表示に際して、その所在する位置における環境中の光環境条件を反映させて表示させる色彩指定ソフトロボット表示制御手段を有していることを特徴としている。

    【0047】請求項35の発明においては、複数のユーザに、その操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を同時かつ独立して擬似体験させる擬似体験装置において、各ユーザがその両眼に装備する立体視手段と、視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する記憶手段と、各ユーザに対して擬似体験中の環境条件内における自分の所在する位置を指定、変更操作可能とさせる各ユーザ用の所在位置指示手段と、各ユーザが装備する立体視手段内に記憶手段に記憶されている環境を生成するための資料と所在位置指示手段により入力された位置により定まる環境を生成させる各ユーザ用環境生成手段と、各ユーザ用の所在位置指示手段からの入力をもとに各ユーザが擬似体験中の所在位置を認識するユーザ位置認識手段と、各ユーザ用の立体視手段内に生成される環境中にユーザ位置認識手段の認識結果をもとに他のユーザの所在位置に該ユーザに相当するソフトロボットを生成の上表示させる他ユーザ相当ソフトロボット生成手段とを有していることを特徴とする擬似体験装置としている。

    【0048】請求項36の発明においては、前記各ユーザ用の位置入力手段は、片手の運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する検出部と、検出部の検出結果を入力操作の内容に変換する変換部とを有していることを特徴としている。

    【0049】

    【作用】上記構成により、請求項1の発明においては、
    ユーザの操作に従ってユーザが存在することとなる別異の環境を視覚的に擬似体験可能とさせる擬似体験装置において、ユーザが保持具やベルト等で立体視手段を両眼に装着する。 記憶手段が、視覚的に擬似体験する対象たる複数の環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する。 視野内メニュー生成手段が、記憶手段の記憶する複数の環境の中から、ユーザに自分が擬似体験を欲するものを選択可能とさせるべく立体視装置の視野の中にメニューを生成する。 メニュー選択手段が、視野内に生成されたメニューの中からユーザの意図するものをユーザの片手の運動にて選択可能とさせる。 立体環境生成手段が、記憶が記憶する資料をもとにメニュー選択手段にて選択された環境を立体視手段内に生成する。

    【0050】請求項2の発明においては、メニュー選択手段のビーム光発生部が、立体視野内に片手運動のみにて方向を変化させることが可能なビーム光を発生させる。 同じく、メニュー選択指定用ビーム光生成部が表示された各環境のメニューの中からビーム光により指定されたものをユーザの意図するものとしてスイッチ操作などにより選択指定可能とさせる。

    【0051】請求項3の発明においては、ユーザ動作入力操作手段が前記立体視手段にて生成された環境内に仮想的に存在することとなるユーザがその環境内にて動作することに関するデータを入力可能とさせる。 立体環境ユーザ動作反映手段が、ユーザの環境内での動作についてユーザ動作入力操作手段から入力されたデータと記憶手段に記憶されている資料をもとに、現在立体視手段内に生成されている環境に対して視界の変更等のユーザの動作に応じての必要な修正を行わさせる。

    【0052】請求項4の発明においては、ユーザ動作入力操作手段内の検出部が、ユーザの片手の運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する。 同じく、入力操作変換部が、検出部の検出結果を所定のプログラム手順に従って入力操作の内容に変換する。 請求項5の発明においては、入力操作変換部内の第1変換部が、検出部の検出結果を立体視手段内に生成された環境条件内に存在することとされているユーザの歩行、首振りの少なくも一についての入力操作に変換する。 立体環境ユーザ動作反映手段内の歩行、首振り修正部が、第1
    変換部の変換結果を受けて必要な修正としてユーザの歩行、首振りの少なくも一に伴う視野の変化の修正を行う。

    【0053】請求項6の発明においては、入力操作変換手段内の第2変換部が、検出部の検出結果を立体視手段内に生成された環境内に存在する光源、仕切面、反射面、透過面、機器の少なくも一に対する光環境条件若しくは視野内の光景の少なくも一を変動させることとなる操作についての入力に変換する。 立体環境ユーザ動作反映手段内の光操作入力修正部が、第2変換部の変換結果を受けて、ユーザの光環境条件を変動させることとなる操作に伴う視野内の照度、色彩、機器の配置、機器の表示、仕切面の少なくも一に対する修正を行う。

    【0054】請求項7の発明においては、入力操作変換手段内の第3変換部が、検出部の検出結果を立体視手段内に生成された環境内に存在する音環境、温熱環境、空気流環境の少なくも一に影響する視野内の機器の発停、
    仕切面の存在状態の変更の少なくも一についての操作についての入力に変換する。 立体環境ユーザ動作反映手段内の音、温度、空気流入力修正部は、第3変換部の変換結果を受けてユーザの操作に伴う視野内の照度、色彩、
    機器の配置、機器の表示、機器の発停、仕切面の存在状態の少なくも一に対する修正を行う。

    【0055】請求項8の発明においては、ユーザ動作入力手段内の音声入力部は、「止れ」、「動け」等のユーザの音声による入力を受付け可能とする。 同じく、音声入力変換部が音声入力部の受付けた入力をユーザの動作の指示の内容に変換する。 請求項9の発明においては、
    ユーザの操作に従って人が所在する環境を擬似体験可能とさせる擬似体験装置において、立体視手段がユーザの両眼にベルト等で装着される。 記憶手段が、視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立ってキーボード等で入力された上記憶する。 立体環境生成手段が、記憶手段が記憶する資料をもとに擬似体験する環境を立体視手段内に生成する。 ソフトロボット発生手段が、立体環境生成手段の作用のもとで立体視手段内に生成された環境内にソフトロボットを発生させる。 ソフトロボット所在位置指示手段が、ソフトロボット発生手段の発生させるソフトロボットの環境内での所在位置をユーザに指定、変更操作可能とさせる。 物理的資料記憶手段が、記憶手段に記憶されていることとなる環境内の物理的な条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する。 物理的条件計算記憶手段が、物理的資料記憶手段にて記憶されている物理的な条件を定めるために必要な資料の少なくも一部を使用して、環境内の前記ソフトロボット所在位置指示手段にて指示された位置の物理的な環境条件を所定の手順で計算した上で記憶する。 ソフトロボット表示規則記憶手段が、ソフトロボットの所在位置における環境の物理的な条件の値とソフトロボットの表示態様との関係を定める規則をソフトロボットの発生に先立って入力された上記憶する。 ソフトロボット表示態様決定手段が、物理的条件計算記憶手段の記憶する計算結果とソフトロボット表示規則記憶手段により入力された規則をもとに、ソフトロボットの表示態様を決定する。 ソフトロボット表示態様制御手段が、ソフトロボット発生手段の発生可能とさせたソフトロボットを立体視手段内に生成された環境に発生表示するに際して、ソフトロボット表示態様決定手段が決定した態様で表示させる。

    【0056】請求項10の発明においては、物理的資料変更操作手段が前記物理的資料記憶手段に記憶されている物理的な条件を定めるために必要な資料のうち、ソフトロボットの所在位置における環境の物理的な条件の計算に使用されているものの少なくも一部を他の資料若しくは新規に入力された資料の少なくも一に変更(含む、
    出力の変化)可能とさせる。 物理的資料変更操作実効化手段が、物理的資料変更操作手段による資料の変更があったならば、物理的条件計算記憶手段、ソフトロボット表示態様決定手段及びソフトロボット表示態様制御手段にその変更に応じての必要な再計算、再記憶、再表示等の修正作用をなさしめる。

    【0057】請求項11の発明においては、ソフトロボット所在位置指示手段内の検出部が、ユーザの片手の運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する。 同じく、変換部が検出部の検出結果を指示の内容に変換する。 請求項12の発明においては、ソフトロボット所在位置指示手段内の音声入力部が、ユーザの音声入力を受付け可能とする。 同じく、音声指示変換部が音声入力部の受け付けた入力を指示の内容に変換する。

    【0058】請求項13の発明においては、物理的資料記憶手段内の空気流資料記憶部が、空気流に関係する条件を定める資料を入力された上記憶する。 物理的条件計算記憶手段内の風向及び風速分布計算記憶部が、環境内の風向及び風速の分布を計算して記憶する。 ソフトロボット表示規則記憶手段内の紐規則入力部が、ソフトロボットの少なくも一カ所に付された紐の風向及び風速に応じてのたなびく方向とたなびく具合の関係を入力する。
    ソフトロボット表示態様決定手段内の紐表示態様決定部が、ソフトロボットの少なくも一カ所に付された紐のたなびく方向とたなびき具合を当該部の風向と風速に応じたものとして表示させる。

    【0059】請求項14の発明においては、物理的資料記憶手段内の照度資料記憶部は、環境内の照度に関係する条件を定める資料を入力された上記憶する。 物理的条件計算記憶手段内の照度計算記憶部は、環境内の照度を計算して記憶する。 ソフトロボット表示規則記憶手段内の顔面表示規則記憶部は、ソフトロボットの顔面部における照度に応じてのソフトロボットの顔面の表示、顔面に付される陰影の少なくも一の内容についての規則を入力された上記憶する。 ソフトロボット表示態様決定手段内の顔面表示態様決定部は、ソフトロボットの顔面を当該部分の照度に応じて表示すること、顔面に当該部分の照度に応じて陰影を付すことの少なくも一を決定する。

    【0060】請求項15の発明においては、物理的資料記憶手段内の音響条件記憶部は、環境内の音響に関係する条件についての資料を入力された上記憶する。 物理的条件計算記憶手段内の音強度計算記憶部は、定められた音源からの音響の強度を計算した上記憶する。 ソフトロボット表示規則記憶手段内の音量表示面部分表示規則記憶部は、ソフトロボットの耳の部分における定められた音源からの音響の強度に応じてのソフトロボットに付される音量表示面部の内容についての規則を入力された上記憶する。 ソフトロボット表示態様決定手段内の音量表示面部決定部は、ソフトロボットの耳の部分の音量に応じて音量表示面部分を変化させて表示させることを決定する。

    【0061】請求項16の発明においては、物理的資料記憶手段内の温度条件記憶部は、環境内の温度に関係する条件を定める資料を入力された上記憶する。 物理的条件計算記憶手段内の温度計算記憶部は、環境内の温度若しくは体感温度を計算した上記憶する。 ソフトロボット表示規則記憶手段内の色彩表示規則記憶部は、ソフトロボットの定められた少なくも一の部分において、その部分の温度若しくは体感温度とその温度若しくは体感温度に応じて当該部に付される色彩の内容についての規則を入力された上記憶する。 ソフトロボット表示態様決定手段内の色彩表示決定部は、ソフトロボットの少なくも一の定められた部分に当該部の温度に応じての色彩を付して表示させることを決定する。

    【0062】請求項17の発明においては、ユーザの操作に従ってユーザが所在することとなる別異の環境を擬似体験させる擬似体験装置において、立体視手段がユーザの両眼にバンド等で装着される。 記憶手段が、視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する。 立体環境生成手段が、記憶手段に記憶されている資料をもとに環境を立体視手段内に生成する。 シンボル発生手段が、
    立体環境生成手段の作用のもとで立体視手段内に生成された環境内に環境内の物理的な条件の値を視覚的に表示するシンボルを発生させる。 シンボル所在位置指示手段が、シンボル発生手段の発生させるシンボルの環境内での所在位置をユーザに指定、変更操作可能とさせる。 物理的資料記憶手段が、記憶手段に記憶されていることとなる環境内の物理的な条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する。 物理的条件計算記憶手段が、物理的資料記憶手段にて入力された上記憶している物理的な条件を定めるために必要な資料の少なくも一部を使用して、環境内のシンボル所在位置指示手段にて指示された位置の物理的な環境条件を計算した上記憶する。 シンボル表示規則記憶手段が、シンボルの所在位置における環境の物理的な条件の値とシンボルの表示態様との関係を定める規則をシンボルの発生に先立って入力された上記憶する。 シンボル表示態様決定手段が、物理的条件計算記憶手段の記憶する計算結果とシンボル表示規則記憶手段が記憶する規則をもとに、シンボルの表示態様を決定する。 シンボル表示態様制御手段が、シンボル発生手段の発生させたシンボルを立体視手段内に生成された環境に合成して発生表示するに際して、シンボル表示態様決定手段が決定した態様で表示させる。

    【0063】請求項18の発明においては、物理的資料変更操作手段が、物理的資料記憶手段にて既に入力された上記憶されている物理的な条件を定めるために必要な資料のうち、シンボルの所在位置における環境の物理的な条件の計算に使用されているものの少なくも一部を他の資料若しくは新規に入力された資料の少なくも一に変更可能とさせる。 物理的資料変更操作実効化手段が、物理的資料変更操作手段による資料の変更があったならば、物理的条件計算記憶手段、シンボル表示態様決定手段及びシンボル表示態様制御手段にその変更に応じての必要な修正作用をなさしめる。

    【0064】請求項19の発明においては、シンボル所在位置指示手段内の検出部が、ユーザの片手の運動のみにて機能の発揮が可能であるべく、磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する。 同じく、変換部が検出部の検出結果を指示の内容に変換する。 請求項20の発明においては、シンボル所在位置指示手段内の音声入力部が、ユーザの音声入力を受付る。 同じく音声指示変換部が、音声入力部の受け付けた音声を指示の内容に変換する。

    【0065】請求項21の発明においては、シンボル表示規則記憶手段内の数値表示規則記憶部が、物理的な値そのものを数値として表示するという規則を入力された上記憶する。 請求項22の発明においては、ユーザの操作に従って人が所在する環境条件を視覚的に擬似体験可能とさせる擬似体験装置において、立体視手段がユーザの両眼に止め具等にて装着される。 記憶手段が、ユーザが視覚的に擬似体験することとなる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する。 ユーザ位置入力操作手段が、環境内におけるユーザの所在位置を指定、変更することを可能とさせる。 立体環境生成手段が、ユーザ位置入力操作手段にて入力されたユーザの所在位置に応じて記憶手段に記憶されている資料をもとに立体視手段内に擬似体験する環境を生成する。 境界壁認識手段が、記憶手段へ入力されている資料をもとにユーザが擬似体験をする対象としている環境の境界壁(住居なら壁の位置)を認識している。 境界壁外所在ユーザ認識手段が、ユーザ位置入力操作手段への入力操作をもとに、立体視手段内に立体環境生成手段の作用のもとで擬似体験の対象として生成されている環境内でのユーザの所在する位置を認識しており、更に境界壁認識手段の認識している境界壁をもとにユーザの所在する位置が誤操作等で擬似体験する対象とされている環境の外部となった場合には、このことを検知すると共に、
    現在のユーザの位置とユーザが直前に擬似体験をしていた環境内の位置との相互関係をもとめる。 ユーザ環境内帰還促進手段が、ユーザの所在位置が境界壁外となった場合には、境界壁外所在ユーザ認識手段から現在のユーザの位置とユーザが直前に擬似体験をしていた境界内の位置との相互関係の通知を受けて、記憶手段の記憶内容をも考慮して立体視手段内に両方の位置の相互関係についての情報を視覚的に生成することにより、もとの位置への帰還を促進する。

    【0066】請求項23の発明においては、ユーザ位置入力操作手段内の検出部は、ユーザの片手の運動のみにて入力操作が可能であるべく、ユーザの片手の運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する。 同じく入力操作変換部は、検出部の検出結果を入力操作の内容に変換する。

    【0067】請求項24の発明においては、前記ユーザ環境条件内帰還促進手段内の環境内景観透視表示部は、
    現在のユーザの所在する環境壁外の位置から、環境壁外にユーザが出る直前に擬似体験していた環境内の位置を両方の位置間に存在している境界壁を透明なものとして見た景観を表示させる。 請求項25の発明においては、
    ユーザの操作に従って人が所在する環境を擬似体験可能とさせる擬似体験装置において、立体視手段がユーザの両眼に装着される。 記憶手段が、視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する。 立体環境生成手段が、
    記憶手段が記憶する資料をもとに立体視手段内に環境を生成する。 物理的資料記憶手段が、記憶手段が記憶する環境内の物理的な条件を定めるために必要な資料を入力された上記憶する。 物理的条件分布計算記憶手段が、物理的資料記憶手段が記憶する物理的環境条件についての資料をもとに環境内の物理的な条件の分布を計算した上記憶する。 仮想的平面設定操作手段が、立体視手段内に生成された環境内にユーザの指示のもと少なくも一の仮想的な平面を設定する。 等高線図作成手段が、仮想的平面設定操作手段にて設定された仮想的な平面上に、物理的条件分布計算記憶手段の計算した上記憶する環境内の物理的な条件の分布をもとに、環境内の物理的な条件の等高線図を描いて立体視手段内に立体環境と併せて表示する。

    【0068】請求項26の発明においては、仮想的平面移動手段が、仮想的平面設定操作手段にて設定された仮想的な平面の位置、方向の少なくも一をユーザの片手の運動のみにて変更可能とさせる。 請求項27の発明においては、仮想的平面設定手段内の複数仮想平面部が、仮想的な平面を複数設定する。 等高線図作成手段内の等高線図色分け表示部が、各仮想的な平面に等高線図を描いて表示させる際に、各仮想的な平面毎に色彩を変更することにより各等高線図を区分けして立体表示させる。

    【0069】請求項28の発明においては、物理的資料記憶手段内の照度条件記憶部が、照度に関する資料を入力された上記憶する。 物理的条件分布計算記憶手段内の照度分布計算記憶部は、環境内の照度の分布を計算して記憶する。 等高線図作成手段内の照度等高線作成部が、
    仮想的な平面上に照度の等高線図を作成する。 請求項2
    9の発明においては、物理的資料記憶手段内の温度条件記憶部が、温度に関する資料を入力された上記憶する。
    物理的条件分布計算記憶手段内の温度分布計算記憶部が、温度分布を計算して記憶する。 等高線図作成手段内の温度等高線作成部が、仮想的な平面上に温度の等高線図を描いて表示させる。

    【0070】請求項30の発明においては、物理的資料記憶手段内の音条件記憶部は、所定の性質の音若しくは音源からの音の少なくも一に関するものを入力された上記憶する。 物理的条件分布計算記憶手段内の音条件記憶部は、所定の性質の音若しくは音源からの音の少なくも一の音量の分布を計算した上記憶する。 等高線図作成手段内の音量等高線図作成部が、仮想的な平面上に音量の等高線図を表示させる。

    【0071】請求項31の発明においては、ユーザの操作に従って人が所在する環境を擬似体験可能とさせる擬似体験装置において、立体視手段がユーザの両眼に装着される。 記憶手段が、視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する。 選択可能光資料記憶手段が、記憶手段が記憶する環境内の光環境条件を評価するために、
    ユーザにより室内照明の各原色毎の強度、ガラス面の各原色毎の透過率及び鏡面の反射率の少なくも一についての選択可能な数値資料を入力された上記憶する。 選択操作手段が、選択可能光資料記憶手段にて入力された数値資料のうち、ユーザが光環境条件の評価に使用するものを選択可能とさせる。 立体環境生成手段が、記憶手段が記憶する資料と選択可能光資料記憶手段に記憶する選択可能な数値資料のうち選択操作手段により選択された数値資料をもとに環境内に生成すべき光環境条件を生成し、これを立体視手段内に表示させる。

    【0072】請求項32の発明においては、ソフトロボット発生手段が立体視手段内に生成された環境中にソフトロボットを発生させる。 ソフトロボット所在位置指示手段が、ソフトロボット発生手段の作用のもとで発生されるソフトロボットの環境内における所在位置をユーザに指定、変更操作可能とさせる。 光環境条件評価用ソフトロボット表示制御手段が、ソフトロボット所在位置指示手段にて指示操作された位置におけるソフトロボットの表示に、立体環境生成手段がもとめた環境中での光環境条件を反映させる。

    【0073】請求項33の発明においては、ソフトロボット所在位置指示操作手段内の検出部が、ユーザの片手運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する。 請求項34の発明においては、ソフトロボット色彩指定操作手段がソフトロボトの少なくも一部分の白色光下での色彩をユーザに指定変更可能とさせた上記憶する。 光環境評価用ソフトロボット表示制御手段内の色彩指定ソフトロボット表示制御手段が、ソフトロボット色彩指定操作手段にて指定されたソフトロボットの少なくも一部の表示に際して、その所在する位置における環境中の光環境条件を反映させて表示させる。

    【0074】請求項35の発明においては、複数のユーザに、その操作に従って人が所在する環境を同時かつ独立して擬似体験可能とさせる擬似体験装置において、各ユーザがその両眼に立体視手段を装備する。 記憶手段が、視覚的に擬似体験する対象たる環境を生成するために必要な資料を擬似体験に先立って入力された上記憶する。 各ユーザ用の所在位置指示手段が、各ユーザに対して擬似体験中の環境条件内における自分の所在する位置を原則として他のユーザとは独立に指定、変更操作可能とさせる。 各ユーザ用環境生成手段が、各ユーザが装備する立体視手段内に、記憶手段に記憶されている環境を生成するための資料と、所在位置指示手段により入力された位置により定まる環境を生成させる。 ユーザ位置認識手段が、各ユーザ用の所在位置指示手段からの入力をもとに、各ユーザが擬似体験中の所在位置を認識する。
    他ユーザ相当ソフトロボット生成手段が、各ユーザ用の立体視手段内に生成される環境中にユーザ位置認識手段の認識結果をもとに、他のユーザの所在位置に該ユーザに相当するソフトロボットを生成の上表示させる。

    【0075】請求項36の発明においては、各ユーザの位置入力手段内の検出部が、片手の運動による磁気変化をもたらす操作、加速度をもたらす操作、押ボタン操作、スイッチ操作の少なくも一を検出する。 同じく変換部が、検出部の検出結果を入寮操作の内容に変換する。

    【0076】

    【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説明する。 図3は、本発明の擬似体験装置の第1実施例の概略構成図である。 本図は、データグローブ12が3D
    (3 dimentions)マウスと呼ばれる3次元入力装置30
    というものにかわっている他は、基本的には図1と同じである。 本図において、擬似体験者がゴーグル型立体表示装置11を視認しつつ3次元入力装置30から入力する信号は、演算制御部13を経て、再びゴーグル型立体表示装置11へ出力される。

    【0077】図4は、本実施例における3次元入力装置30の作用、操作を説明するために、その外観を拡大した図である。 本装置は、ピストル(拳銃)のグリップに似た形状であり、引金部分にはトリガースイッチ31
    が、上部には右ボタン32と中央ボタン33と左ボタン34とが設けられている。 これらのスイッチ、ボタン等は、操作目的に応じて使い分けられるが、その内容は後述する。 また、上下、左右、前後の3次元の各方向についての磁気検出端35と加速度計36を内蔵して設け、
    この磁気検出端35の検出した三方向の磁場の強度の差を比較すること及び加速度計36により重力方向と加速度の方向を検出すること等により、図4の矢印に示すような磁場に対する3次元入力装置30の回転角の変化や動き等を検出可能としている。 更に、本3次元入力装置30自体が、擬似体験する内容の如何に応じて、スイッチの切換等により使い分けがなされる。 そして、これについては後の実施例で説明する。

    【0078】図5は、演算制御装置13の内部構成を示す。 ゴーグル型立体表示装置11を使用しているユーザにより3次元入力装置30から入力された信号は、入力コントロール部130に入る。 そして、回転角等についてのアナログ信号はデジタル信号に変換される。 勿論、
    スイッチやボタンからの信号はそのまま入力される。 更に、その内容に応じて各演算部に送られた上で処理されることとなる。 すなわち、その情報が、ゴーグル型立体表示装置11に描画されている建物、部屋、環境要素や機器の発停等についてのメニューを選択するための操作やそのために使用する半無限長の3次元ビームの操作に関するものである場合には、3次元メニュー・3次元ビーム座標演算部131、3次元メニュー・3次元ビーム表示データ演算部132へ送られる。 また、室内をウォークスルーすることに関する場合には、3次元空間移動速度ベクトル演算部133、3次元空間表示データ演算部134へ送られる。 さらにゴーグル型立体表示装置1
    1の視野にソフトロボットを描画形成した上で動作させる場合には、ソフトロボット移動速度ベクトル演算部1
    35、ソフトロボット表示データ演算部136へ送られる。

    【0079】以上の他、各種の操作に応じてそのための処理部や演算部へ送られるが、これについては、後にその都度必要に応じて説明する。 そして、これらの信号は全て、最終的には表示コントロール部137へ送られる。 この上で、各操作内容に応じて、ゴーグル型立体表示装置11に所定の映像を生成して表示するために必要な電気信号に変換され、再びゴーグル型立体表示装置1
    1へ送られる。

    【0080】以上の他、擬似体験やその選択の対象とする住宅、室内機器、照明具の幾何学的形状や配置、各部の反射率等の物理的性質等の入力部や記憶部、それらの解析のために必要なメッシュ分割や演算を行うためのプログラムの記憶部やユーザによる入力操作部等を有している。 そして、これらについては、後の実施例で必要に応じて順次説明する。 また、一定の環境条件については、迅速な対応を可能とすべくあらかじめ精密若しくは概略の計算や解析を行った上記憶しており、このために必要な記憶部をも有するが、これについても後の実施例で必要に応じて順次説明する。

    【0081】以下具体的な動作及び効果を、図を参照しつつ説明する。 最初に、メニュー選択に関して図6を参照しつつ説明する。 本図には、ゴーグル型立体表示装置11の生成した空間内に描画された3次元メニューを示す。 本図では、室内環境を擬似体験するに際して、その対象とする住宅を選択するために、候補となる住宅が画面に表示されている。 ユーザは、アイコンとして表示された6戸のうちから、擬似体験したい住宅を3次元入力装置30を使用して選択する。 画面には、この選択に使用するため、選択対象の住宅とは別に半無限長の3次元ビーム61、62が描画されている。 この3次元ビーム61、62は、3次元入力装置30の移動、回転、傾斜操作に応じてその向き等が変化するものであり、これを画面に見える住宅のいずれかに照射することにより、擬似体験を欲する住宅を選択可能とするものである。

    【0082】具体的には、室内のウォークスルーに先立って、3次元ビーム装置30の中央ボタン33の押操作により3次元メニューを表示させた後、描画された3次元ビーム61を擬似体験を希望する住宅の3次元アイコンに照射し、この状態でトリガースイッチ31により確定指示を行う。 これにより、選定された住宅環境が仮想的に表示されることとなる。 これにより、ユーザが自ら移動したり、データグローブ12を操作する必要がなくなる。

    【0083】次に、この際の、3次元メニュー・3次元ビーム座標演算部131と3次元メニュー・3次元ビーム表示データ演算部132の演算内容について説明する。 本実施例では、3次元ビーム61、62は、3次元入力装置30を起点とする半無限長の棒として表示される。 また、表示等に際しては、その横断面の中心座標が3次元の極座標で定められる。 このため、三方向の直交座標で表される3次元の仮想空間上に表示されたアイコンとの交点は、両座標の原点をあわせ、座標軸を調整した後、3次元入力装置30の磁場に対する角度から簡単な計算で容易に求められる。 そして、確定指示がなされれば、その状態での3次元入力装置30の磁場に対する角度に相当したアイコン、図6の場合には住宅が選択される。

    【0084】このため、丁度、棒(タクト)か指かで商店に並べられた特定の商品を指すのと同じ感覚でメニューを選択するのが可能となる。 なお、本実施例では、別途ユーザの手にした3次元入力装置30の選択操作により、3次元ビームがユーザの両眼の中心を起点とすることも可能としている。 これにより、店舗等で首を左右にふりつつこれに応じて目についた商品等を購買のため選択(指示)するのと同じ感覚でメニューの選択をすることも可能となっている。

    【0085】これらの動作は、3次元入力装置30を持つユーザの手首や頭部の回転操作と指による押ボタン等の操作だけで行われる。 このため、複雑な操作を覚える必要はないだけでなく、日常の動作にも近い。 ひいては、修得し易い。 また、両眼をゴーグル型立体表示装置11でふさがれた状態での体の重心の調整をとる必要もなくなる。

    【0086】なお、この3次元ビームによる選択は、建物だけでなく、室内での空調機器の機種の選択やその発停等他の評価したい環境要素の選択にも使用し得るのは勿論である。 またユーザの希望により、室内をウォークスルーしている際に目についた機器等の移動、変更、発停の選択や窓の開閉等一部環境条件そのものの選択、変更にも使用しえるのは勿論である。 (第2実施例)本発明の他の実施例について図面を参照しつつ説明する。

    【0087】本実施例は、先の第1実施例において選択された住宅環境のもとでのウォークスルーといわれる擬似体験の仕方あるいは擬似体験方法に関する。 このため、基本的な構成等は先の第1実施例と同じである。 従って、共通の構成要素の説明は省略し、本実施例固有の構成、作用のみ説明する。 ここに、ウォークスルーとは、ユーザが仮想的に形成された室内各部を見てまわり、また備えつけられた機器の発停等をも行うことにより、現実に居住しているのと同じ室内、照明、音響等の環境を擬似体験することをいう。 以下、そのための処理を説明する。

    【0088】図7は、本実施例における三次元の視覚情報処理を示す図である。 本図において、13は演算制御装置であり、11はゴーグル型立体表示装置である。 7
    1に示すように、住宅環境は3次元座標にてあらかじめ仮想環境表示用の主記憶部に入力されている。 そして人の目は、72に示すように利き目である左眼を基準として同じく副記憶部内の同じ方向、尺度の3次元座標に入力される。 そして、この位置、視線方向等は3次元入力装置30により操作される。 すなわち、この3次元マウスと呼ばれる3次元ビーム装置30を図4に示したように各方向に傾けるだけで、その回転角度情報が演算制御装置13内の入力コントロール部130を経て3次元空間移動速度ベクトル演算部133に入力され、回転角度の大きさ、方向に応じてウォークスルーの移動速度、方向が、ひいては始点からの両眼の位置が算出される。

    【0089】次に、位置調整73は、両記憶部の座標の原点、座標軸線を一致させて、左眼からみた住宅環境を生成することによりなされる。 距離計算74は、左眼からの室内各部の距離を計算するものである。 この上で、
    住宅内の各機器等の立体角の計算75がなされる。 また、左右両眼の距離dと機器等との距離計算の結果をもとに室内各部の視差計算76がなされる。 視野調整77
    は、立体角計算と視差計算の結果をもとに、右眼からみた視野を生成することによりなされる。 この上で、左視野78としては立体角計算結果がそのまま出力され、右視野79としては視野調整結果が出力され、これらは更に各々ゴーグル型立体表示装置11内のLCRT111
    とRCRT112に送られ、これにより人の移動に伴う立体表示がなされる。

    【0090】そして、これら各処理は、主に3次元空間表示データ演算部134と三次元空間移動速度ベクトル演算部133にてなされる。 この際、室内各部の照度等は、そもそも多人数が居る場合等を除きユーザの有無、
    位置座標にほぼ無関係である。 このため、本実施例ではあらかじめ計算されており、ユーザの視野に相応して表示に使用される。

    【0091】次に、上記構成のもとでユーザが仮想住宅をウォークスルーする際の視野の変化の様子を示す。 図8は、これを示すものである。 本図のAは、ゴーグル型立体表示装置11に描画されたメニューにより擬似体験の対象として選択された住宅の外観である。 手前にはドアが見える。 図8のBには、3次元入力装置30を前方へ傾けることにより、ドアに接近した状態が表示されている。 図8のCではさらにドアから室内に入った状態が表示されており、反対側の壁の窓が見えている。 その後、図8のDでは手首を右に捻ることにより3次元入力装置30を右へ回転させ、これにより室内において入室したドアを右手に、窓を左手に見えるように簡単に方向転換した状態が表示されている。

    【0092】もちろん、3次元入力装置30を上下に移動することで、天井や床近傍をクローズアップ表示することも可能である。 また、本実施例では手にした3次元入力装置30への回転角による入力操作にかえて、頭部に装着した磁気検出端15から入力操作することも可能としている。 なお、上述の3次元メニューの選択モードと区別するために、3次元入力装置30の操作は、そのトリガースイッチ31を押しながら操作するようにしている。

    【0093】これらのため、丁度TVゲームのジョイスティック、或はヘリコプターの操縦桿のように自然な感覚で操作できる。 以上の他、本実施例では、3次元入力装置30の傾き或は回転によるその回転角度の絶対値や大きさに応じて人の移動する速度を可変としているが、
    これらについては、原理が簡単なので説明は省略する。

    【0094】次に、ゴーグル型立体表示装置や3次元入力装置に一体的に設けられたマイクロフォンを通じて、
    音声によりソフトロボットを動かすようにしてもよい。
    なお、この場合、命令に使用される単語は、「進め」、
    「止れ」、「右向け」等簡単かつ種類も限られているためユーザにとって記憶し易い上、音声認識も容易となる。 このため、操作性は一層向上する。 ただし、音声認識技術そのものは本発明の趣旨ではないので、その説明は省略する。 (第3実施例)本発明の他の実施例について図面を参照しつつ説明する。 なお、先の第2実施例と同じく本実施例も第1実施例の構成を前提としたものである。 このため、先の第1実施例と共通する部分についての説明は省略する。

    【0095】一般ユーザ、特に住宅居住者、住宅購入者等の顧客を対象とするセールスエンジニアリングにおいては、照明による室内雰囲気の確認や、ウォークスルーによる部屋の見え方が最重要と思われる。 しかし、建築設計者或は設備設計者がこの擬似体験装置を使用する場合には、より詳細な物理現象まで可視化した上で表示する必要が生じる。 更に、喫茶店、映画館、ダンスホール等営業用の建築物においては、この喫茶店の経営者等にとっても、室内に設けられた室内機器、照明機器等が利用者にどのように感じられているか、あるいはどのような影響を及ぼすか等は重大関心事である。 このため、数値シミュレーション結果による膨大な3次元データを具象化して示す手段としては、例えば図2のAに示すように室内に仮想の断面を描画した上で温度分布を等高線により表示する、図2のBに示すように風速は室内にて小さい粒子を飛ばしたパーティクルパス表示(小さい粒子の軌跡を種々細工して表示すること)により可視化する等の手法が採用されている。 また、局所的に詳細に評価した値を得る手段としては、3次元入力装置30を仮想のセンサーとみなして実際にその位置にまで移動させ、
    その位置の温度等を計算して表示させる、あるいはあらかじめ計算してある値を仮想的に測定した値として表示する方法もある。 しかし、これらの方法では、人がそれらの温度等を実際にどのように感じているかや人の位置との関係でどのような値となっているかを、直観的に理解し、把握するのは困難である。

    【0096】本実施例では、その解決手段として図9に示すようにソフトロボット90を使用する。 ソフトロボット90とは、観測者であるユーザの分身或は第3者として表示された、しかも人が感じる温度等を視覚的に表現することが可能な仮想的な人間である。 本実施例では、これを室内空間に生成させ、この仮想の人間が感じる環境の様子を設計者等が視覚的に観察可能とすることにより、この問題の解決を図る。 具体的には、このソフトロボット90が、ユーザに代わって室内全域をウォークスルーして行き、室内での位置や機器の発停に応じての環境条件の物理的値やその変化に応じて体の各部の色を変化させたりするようにしている。 そして、これにより、単に位置する場所の室内温度や風速等の物理的な値を表示するのみならず、風速、情況によっては湿度をも考慮した温度たる体感温度の分布を表示したり、髪のゆれ具合や顔の表情を変化させて風量、風向等を表示することにより、人との関係において効率的、客観的かつ視覚的に評価可能とするものである。 更にこの場合、ロボットの各部毎に体感温度、温度のみならず風速、湿度、
    体の部位をも考慮した体感温度、風量等の表示を行うことにより、実際に即したものとなるだけでなく、有効なものとなる。 喫茶店におけるテーブルや空調機器の配置の検討等では、これは重要である。

    【0097】以下、本実施例の基本となるソフトロボット90の室内移動について簡単に説明する。 このソフトロボット90の室内移動の様子を、図9のAとBに示す。 その操作は、基本的には前述のユーザ自身のウォークスルーと同じであり、このため3次元入力装置30によりなされる。 更に、ソフトロボット90の移動方向は、ユーザの選択によりユーザ若しくはソフトロボットの視線の方向を基準にして判断される。 また、ソフトロボット移動速度ベクトル演算部135、ソフトロボット表示データ演算部136は、ソフトロボットの移動に伴って各種表示に必要な処理も行う。

    【0098】以下、その内容を具体的に説明する。 図1
    0は、本実施例におけるソフトロボット90のウォークスルーに伴う視覚情報の処理の様子を示すものである。
    本図において、13は演算制御装置であり、11はゴーグル型立体表示装置である。 71に示すように住宅環境は、3次元座標にてあらかじめ仮想環境表示用の主記憶部に形成されている。 そして、視覚環境については、この記憶内容は左眼用の視野751としてはそのまま、右眼用には視差調整を経て生成される。 一方、ソフトロボット90の基点からの位置は、72に示すように左眼を中心に3次元座標にて副記憶部に形成されている。 そして、ソフトロボット90についての視覚信号は、表示処理771を経た後、左眼用の視野78としてはそのまま使用され、右眼用の視野79としては視差調整処理76
    1、762を経て使用される。 この後、左右の視覚信号は各々左右のCRT111、112に送られ立体的な環境を形成する。

    【0099】なお、本実施例では、図4の3次元入力装置30のボタン押の切換え操作によりソフトロボットの移動とユーザの移動動作とを区別するものとしているが、別途専用の3次元入力装置に取換える等他の手段を採用してもよい。 また、ソフトロボット90をウォークスルーさせることにより室内の視覚的環境のみを擬似体験するのであれば、ソフトロボット90の表示は、その輪郭線のみが黒く太く表示されるようにしてもよい。

    【0100】次に、ソフトロボットの表情、色彩の変化等により位置する室内環境の物理的条件を表示させるために必要な構成、作用について図面を参照しつつ説明する。 図11は、このためのデータの入力や処理を示す。
    本図において、環境データ1101として、部屋の大きさや幾何学的な形状等、エアコンの取り付け位置、送風方向、家具の大きさや位置、照明器具の位置や照度、窓の大きさや位置等その部屋における環境に関する各種のデータが入力される。

    【0101】環境解析1102として、これらの環境データをもとに、室内環境条件が計算される。 シンボルデータ1103として、ソフトロボットやその各種の表情等のシンボルそのものの内容についてのデータやシンボルが部屋の物理的環境に応じてどのように変化するかの内容についてのデータが入力される。 具体的には、室内の体感温度に応じてどのように色彩や明度を変化させるか、風速に応じて髪や髪に換えての紐をどのように棚引かせるか、外部雑音の如何によって表情をどのように変化させるか等である。

    【0102】シンボル指示1104として、ソフトロボット等のシンボルの存在する位置や表示対象とする住環境の位置や物理値等の指定がキーボード、マウス等にて入力操作される。 シンボル演算1105としては、入力された環境データをもとに計算した環境解析結果とシンボルに関するデータとに基づき、その指示された環境をシンボルで表示するのに必要な演算、例えば、ソフトロボットの体感温度の分布の表示、同じく外部雑音に応じたソフトロボット表情の決定や形成等に必要な演算である。

    【0103】事前記憶1106とは、入力された住環境のデータ等をもとにあらかじめ室内各部の熱的、光学的、音響的諸条件を計算し、別途の記憶部に記憶するものである、これにより、ユーザによる各種の表示要求に迅速な対応を可能としている。 更に、この場合、照明や空調等は各機器の単位出力毎に、例えば、空調機器の出力が500W、1kW、1.5kW毎、かつ外部環境として外気温が10℃、5℃、0℃、−5℃毎に室内各部の温度が計算され、あらかじめ記憶されている。 また、
    ソフトロボットの数が少ない場合には、これによる環境条件への影響は少ない(100w/h人)ため、その移動等は環境条件に反映しないものとしている。

    【0104】シンボル演算表示1107とは、シンボル演算の結果に応じて、対応するシンボルの内容を画面に視認しえるように形成するものである。 具体的には、C
    RT画面に音の強さの演算結果をdb単位で数値的に表示したり、あるいはソフトロボットの顔の表情を快適なようにあるいは不愉快なように表示することにより体感音量を示すものである。 これらについては後に詳しく説明する。

    【0105】次に、ソフトロボットを使用しての計算結果の表示処理について図12に基づいて説明する。 本図に示すように、本実施例では環境解析及び事前記憶処理(1201)、ソフトロボットを作成するソフトロボット作成処理(1202)、これら両ステップをふまえてソフトロボットの位置する環境解析の結果をソフトロボットによって表示するための計算結果−ソフトロボット合成処理(1203)、その結果を表示するソフトロボット表示(1204)からなる。

    【0106】そして、このうち、環境解析事前記憶12
    01は図11の環境解析1102及び事前記憶1106
    に、計算結果─ソフトロボット合成処理1203は、同じくシンボル演算1105に、同じくソフトロボット表示1204はシンボル表示1107に相当する。 環境解析では汎用ワークステーションを用いて、例えば、以下のシミュレーション計算を行う。

    【0107】室内の温度分布(定常状態及び非定常状態)。 空調機器から発生する暖気、冷気の流れの軌跡。
    人間の快適性指標であるPMVの分布等の計算。 光環境に関する室内の景観評価、照明機器による室内の照度分布、輝度分布等の計算。

    【0108】音環境に関する室内での音の響き具合を評価する残響特性、外部騒音に対する遮音特性評価等の計算。 これらの解析、計算の手順は本発明の主旨そのものではないので、詳細な説明は省略する。 次に図13を用いて本実施例固有の計算であるソフトロボットによる各種の計算結果の表示を行うために必要なソフトロボット作成、計算結果−ソフトロボット合成及びソフトロボット表示について詳細に説明する。

    【0109】本図において、実線は計算処理の流れを、
    また点線はデータの流れを示す。 また、ステップ(s
    1)〜(s4)はソフトロボット作成に属する処理であり、ステップ(s5)、(s61)、(s62)、(s
    63)及び(s64)は計算結果−ソフトロボット合成に属する処理であり、(s7)はソフトロボット表示に属する計算処理である。

    【0110】ソフトロボット作成では、まず、ソフトロボットオブジェクトデータを入力する(s1)。 ソフトロボットオブジェクトデータ(D2)は、CADによるソフトロボットオブジェクト作成を行い(s8)、CA
    Dデータを作成し(D1)、前期CADデータ擬似体験用オブジェクトデータに変換して(s9)、得るものである。

    【0111】次に、室内オブジェクトデータを入力する(s2)。 室内オブジェクトデータ(D3)は環境解析シミュレーションを行う際に用いるメッシュ座標ファイル(D4)を共有することによって作成する(s1
    0)。 次に、ソフトロボットの移動に関して、3次元入力装置1330によるソフトロボット120の移動方向の入力を行い(s3)、その後、前期入力情報に基づいてソフトロボットを移動させる(s4)。

    【0112】計算結果−ソフトロボット合成では、まず、ソフトロボットによる表示内容の選択を行う(s
    5)。 ここで、例えば、温熱環境に関する温度分布や快適性評価指標PMV分布及び光環境に関する照度分布や輝度分布等、カラーコンター図で表示する内容を選択した場合には、ソフトロボットのカラー分布化を行い(s
    61)、また温熱環境に関する空調機器からの気流を評価する場合にはソフトロボットの頭につけた紐を棚引かせるソフトロボットのタフト化を行い(s2)、また光環境に関するソフトロボットの顔面の陰影を評価する場合にはソフトロボットの顔面陰影付加を行い(s6
    3)、さらに音響環境に応じてソフトロボットの顔面の表情を変化させる場合にはソフトロボットの顔面の表情の付加を行う(s64)。 これらのステップ(s31)
    〜(s64)を行うためには、ステップ(s2)の室内オブジェクトデータ入力処理と同様、メッシュ座標ファイルD4を環境解析シミュレーション計算工程と共有し、また、環境解析シミュレーションデータD5を要する さらに、ステップ(s31)のソフトロボットのカラー分布においては、カラー分布テーブルD6が必要であり、ソフトロボットの位置における環境解析シミュレーションデータを読み込んだ後、このデータに基づいて前期カラー分布テーブルD6より予め設定したカラー値を取り出して、ソフトロボットの各部位毎に色付けするという処理を行う。

    【0113】また、ステップ(s62)のソフトロボットのタフト化においては、ソフトロボットの位置における環境解析シミュレーションデータを読み込んだ後、その位置での気流ベクトルの方向及び大きさに基づいて、
    ソフトロボットに付けた紐を棚引かせるという処理を行う。 また、ステップ(s63)のソフトロボットの顔面陰影付加においては、カラー分布テーブルD7が必要であり、ソフトロボットの位置における環境解析シミュレーションデータを読み込んだ後、その位置での照度、輝度に基づいて、前記顔面に陰影をつけるという処理を行う。

    【0114】さらに、ステップ(s64)のソフトロボットの顔面表情付加においては、表情テーブルD8が必要であり、ソフトロボットの位置における環境解析シミュレーションデータを読み込んだ後、その位置での音の聞こえ方に基づいて、前期表情テーブルD8より予め設定した表情を選んで、ソフトロボットの顔面に貼り付けるという処理を行う。

    【0115】最後に、ソフトロボット表示に際しては、
    前期各計算処理を基に、擬似体験装置を用いて環境解析シミュレーション結果をソフトロボットにより表示する。 図14は、ソフトロボット90により室内の温度分布を表示している画面を示す。 本図において、室内の左側壁には壁掛け式エアコン21が設置してあり、エアコン21下部の吹き出し口より温風を出して暖房している状態である。 また、エアコン21向かいの右側壁には窓1421がある。 そして、住環境のこれらによる温度、
    風等の値は既述のごとく予め、計算された上記憶されている。 今、エアコンの出力が500W、外気温0℃の条件で3次元入力装置30によって、この室内でソフトロボット90をウォークスルーさせ、エアコン21に近い部屋中央から離れた窓1421の側に立った状態で移動させたとする。 本実施例では、ソフトロボット90の頭部、胴部、下肢部の3部位の色によって室内に位置する部分の温度分布及び快適指数PMVを知ることができるようにしている。 さて、ソフトロボット90が部屋の中央にいるときは、部屋の環境データに基づきソフトロボット90の体の色が3部位でほぼ同じく明るい色彩(図では白)に表示され、これにより温度、PMVとも快適であるという結果が表示されている。 他方、窓側では頭部及び胴部に比べ下肢部1422が暗く(図では斜線)
    表示され、これにより下肢部はやや寒いといった結果が表示されている。 これは、エアコン21から吹き出した暖気が部屋中央ではほぼ均等に分布しているが、窓14
    21際では足元まで届かないため高低での温度差が生じたことによる。 このため、エアコン21の出力を1kW
    へ上げて、再度温度分布を観察し、これでも不足ならば再度出力を上げる等して確認し、必要最小限のエアコンの出力を求められることが可能となる。 更に、顔面、衣服を着ている胴、スカートをはいた女性の足部等体の各部による気温、湿度、風に対する感じ方の相違を反映させて一層良好な体感温度の表示を得られるようにしてもよい。

    【0116】このように、室内の温度分布を局所的に詳細かつ直観的に確認することができる。 このため、室内を快適に空調するために必要な設備機器等の設計が容易となる。 図15は、エアコンによる空気流を表示した画面を示す。 本図において、基本的な条件は先の図14と同じであり室内の左側の壁掛け式エアコン21はその下部の吹き出し口より温風を出して部屋を暖房している。
    また、エアコン21の向かいの右側壁には窓1421があるのは同じである。 今、3次元入力装置30によってソフトロボット90を、エアコン21吹き出し口の真下の位置から窓1421の側にウォークスルーさせる。 さて、ソフトロボット90はその頭部に、頭髪に似せた紐1501を付けて表示されており、この紐の1501が棚引く方向と棚引く角度から、ソフトロボット90の位置におけるエアコン21による風の流れの方向及び強さを知ることができる。 本図において、エアコン21の下部にはソフトロボット90の頭部の紐が窓1421の方向に向かって非常に強く棚引き、窓1421近くではほとんど下がっている。 このため、室内の空調機器による空気の流れの状態をソフトロボット90に対応づけて局所的に詳細かつ直観的に確認することもできる。 更には、体の各部に紐を付して、各部にあたる風を観察することも可能である。 ひいては、温度分布と空気流れの両方から室内を快適に空調する設計が容易となる。 勿論、
    この表示は冷房の場合にも応用しえ、またこの場合には扇風機等が別途設けられていてもよい。

    【0117】図16は、室内の照明による影響を表示した画面を示す。 本図において、室内の天井には1つのシャンデリア24とその周りに4つのスポットライト16
    21が設置してある。 ソフトロボット90を部屋中央の位置に立たせ、シャンデリア24のみで照明した場合が図16のAである。 シャンデリア24のみで照明をした場合、部屋全体は非常に明るく、団欒をするには充分な明るさが得られているが、ソフトロボット90の顔面には陰の部分が存在している。 これに対し、図16のBにシャンデリア24とスポットライト1621とを使用して照明をした場合には、ソフトロボット90顔面の陰はほとんど無くなっているのが示されている。 これにより、実際に部屋中央のソファー1622に座って向かい合って団欒するのにはシャンデリア24のみの照明環境でも充分であるが、シャンデリア24とスポットライト1621を併用することにより、相手の表情を鮮明に見ながら団欒ができることから、より優れた照明環境であると評価できる。 この場合、図16のAでは示されてはいないが、実際にはゴーグル型立体表示装置11内に陰影まで付されて顔面が表示されるが故に、実際に近い照明環境での擬似体験がなしえる。 勿論、別途の操作で顔面のみ拡大して表示し、詳細に観察することも可能である。

    【0118】次に、この場合の室内照度の表示であるが、あらかじめシャンデリア24単独と各スポットライト1621単独の場合のしかも各単位出力(1W)での照度を計算した上記憶しておき、ユーザによる照明条件の選択如何によって、記憶している一方のみの照度、若しくは両方の照度を採り出して、別途与えられた出力値に必要な修正を行ない、この上でソフトロボット90の表示に使用する。 このため、シャンデリア24単独ではあるがその出力照度が大きい場合の評価も可能としている。 この際、必要に応じて発光源や人の視覚の非線形性の修正がなされるのは勿論である。

    【0119】図17は、音響解析に使用した場合の表示画面を示す。 本図において、室内の前方には床置き式スピーカ1701が2台設置してあり、音楽が流れている。 室内の右側壁には窓1421があり、外部にかなりの騒音源があるという音響環境条件があらかじめ入力されている。 本表示例では、騒音による音楽鑑賞の妨げの度合いを4段階にわけ、各段階に応じてソフトロボット90の顔面表情を変化させるようにしている。 いわゆるシンボルによる表示である。 そして、評価結果の把握を容易にするため、それぞれの段階でのソフトロボット9
    0の顔面の表情1702を画面右上に参考として表示している。 今、ソフトロボット90を部屋中央の位置に立たせ、窓1421を遮音度約60dBの防音サッシにて閉めた場合と、遮音度約30dBの一般の窓にした場合と、開放状態にした場合の3通りにおける顔面表情により音楽鑑賞における音響条件の評価結果を表示するものである。 本図のAは、窓1421を防音サッシにした場合であり、騒音がほとんど室内には透過せず、快く音楽鑑賞をしているのを示す。 同じくBは、窓1421を一般のものにした場合であり、多少騒音による音楽鑑賞の妨げが生じるという結果を示している。 同じくCは、窓1421を開放状態にしたものであり、音楽鑑賞がほとんど不可能という結果を示している。

    【0120】従来の音環境評価は全て、観測者自身がヘッドフォン等を使用して実際に音を聞くという方法で行っていた。 このため、2種類以上の音を同時に聞いて、
    一方の音が他方の音によってどの程度妨げられるかといったような遮音評価は、ハードウェア上の問題があり非常に困難であった。 しかし、本実施例では、体感的に音環境評価が可能となっている。 勿論、別途ヘッドフォンを両耳にあてて実際に音響環境を耳により体験しえるようにしてもよい。 この場合には、視覚的な評価も同時に得られるため、一層直観的な擬似体験となる。 更に、セールスエンジニアリングにおいては、外部騒音とスピーカ1701からの音楽音各々の音量を数値的に表示することを併用すれば、一層効果的となる。 (第4実施例)以下、本発明の他の実施例を図面に基づいて説明する。

    【0121】本実施例に限らず、視覚的に擬似体験するためには、家屋および内部の機器の表示に照度等を反映する必要がある。 更に、現実の問題としてセールスエンジニアリングでは、視覚が最重要となる。 本実施例は、
    各種の視覚環境の擬似体験に関する。 以下、各種の視覚による擬似体験の前提となる光環境解析の、基本となる手順について図18のフローチャートを参照しつつ説明する。 なお、本フローチャートは、図11に示した環境解析1102の一部となるものである。 先に記述したようにあらかじめ固体壁、天井、床さらに内部機器の幾何学形状等や反射率等の光学的性質は入力されている(t
    1)。 また、その外面の光学的性質も3原色(RGB)
    毎の値で入力され、定められるようになっている。 この上で、入力された幾何学的形状は図19に示すようにメッシュ分割される(t2)。 また、必要に応じて図19
    のAに示すように仮想仕切面1901や図19のBに示すように仮想鏡面1902も入力される。 前者は、部屋の何も存在しない中間点、例えば人の目の位置等の明るさを求めたりするのに利用され、後者は面対称な部屋を効率よく解析したりするために利用される。 そして、各メッシュ毎に入力された各原色毎の反射率等が計算機に設定される(t3)。 各原色毎に、光源の光学的性質、
    例えば単位出力あたりの光量、射照方向や光量の分布(指向性についての情報)が入力される(t4)。 各原色毎に、各メッシュの受光量及び反射光量が計算される(t5)。 なお、この計算の基本は、各メッシュが照射された光を今度は光源になったものとしてあらかじめ定められた反射率等に応じて他のメッシュへ反射する。 そして、各メッシュがこの反射を繰り返すごとに本来の光源から初期値として与えられた光量は減衰していく。 そして、その減衰量が初期値に対してある定められた値となるまで繰り返すものである。 そして、各メッシュの明るさは、そこから各回毎の反射により放出される光量の総和として求められる。 なお、仮想仕切面上のメッシュについては、当該メッシュを通過する光の量がその明るさとなる。 本実施例では、各原色毎かつ各反射回数毎に反射光量の総和は光源からの当初の光量の0.5%以内か否かが判断される(t6)。 もし、0.5%を越えておれば、反射光はこのメッシュから反射されて室内各部の他のメッシュを照らすこととなる(t7)。 また、
    0.5%以下であれば、本来の光源からの光が各部(各メッシュ)で繰り返し反射されて室内各部(各メッシュ)の照明に寄与しつつ減衰するとした繰り返し計算は終了する。

    【0122】この状態で、照明シミュレーションの計算結果である各物体外表面のメッシュ毎の明るさが読み込まれて、ディスプレイに表示されることとなる。 この際、計算はその費用節減の目的から物体外表面を計算精度が損なわれない程度の粗さに分割を行い、その各分割されたメッシュは、同じ明るさとされる。 ただし、視覚環境の表示にあたっては、ゴーグル型立体表示装置11
    の画素ごとに所定の補正を行う。 更に、立体表示のため、必要な部分は視差の調整も行われる(t8)。 この結果、図20のように現実の陰影感がついた室内環境を見渡すことになる。

    【0123】次に、本実施例の応用例としての仮想仕切面1901及び仮想鏡面1902の取扱いを説明する。
    図19のAに示すように、仮想仕切面1901では、入射された光はその方向を維持しつつ100%通過する。
    図19のBに示すように、仮想鏡面1902では、ニュートンの法則(フェルマーの原理)に従って方向を変化させた上で100%反射する。 この他、ガラスでは仮想仕切面に似るも透過率は100%でなく、ニュートンの法則に従っての反射と多少の乱反射とがある。 更に、色付きガラスでは、その色彩により各原色に対する透過率、反射率等が異なる。 また鏡面では、仮想鏡面と異なり反射率は95%とされる。 また、多少の乱反射もあるものとされる。 これらにより、床面上のある与えられた高さの物体が何もない空間の照度、具体的には人の目に入る光量等を求めえるのみならず、店舗における各種の色彩を有する光源のもとでの色付きガラスを採用したショウウィンドウ、大きな鏡があちこちに設けられた大広間等の様子も視覚的に擬似体験可能となる。 勿論、色付きガラスの色彩の選定等にも使用しうる。

    【0124】次に、他の応用例について説明する。 セールスエンジニアリングや初心者による擬似体験では、どうしても、ウォークスルー等の際の誤操作で擬似体験者が室外に飛び出てしまうことがある。 この場合、特にセールスエンジニアリングにおいては、外壁しか見えないならば、顧客はゴーグル型立体表示装置11内に生成された外部の視野と住宅との位置関係の把握が困難であり、室内へ戻り難かった。 そこで、本実施例では、ユーザが外部に出たこととなったときは、室の外壁を仮想仕切面とみなして透明にすることで室内の位置を把握し易くし、再度室内へ戻る操作がやりやすくしている。 この際、外壁の表示を透明にするだけでなく、別途作成した庭等の景観をも併せて表示することにより、外部から室内を見渡すことも可能としている。 これにより、誤操作の修正をし易くするだけでなく、室内全般を一層明白に評価することも可能にしている。

    【0125】勿論、庭等の外部環境を視覚による擬似体験の対象としても入力した上で、窓を開けた室内から室内と併せて観察しうるようにしてもよい。 これにより、
    セールスエンジニアリングの効果も増大する。 なお、この場合には、窓の開閉による室内の明るさの変化や外界と室内の明るさの大きな相違から生じる視認の困難性を補償すべく、必要な照度の修正がなされる。 具体的には、人の視覚は照度の対数に比例する、必要に応じて外部の照度を下げる等も考慮される。

    【0126】図21は室外から見た仮想住宅の室内と庭の植木が併せて表示されている様子を示すものである。 (第5実施例)次に、本発明の他の実施例について説明する。 一般的にはユーザは、住環境の評価で、照明による室内雰囲気の確認や、ウォークスルーによる部屋の見え方に最も関心を持つ。 しかし、この擬似体験装置を建築設計者或いは設備設計者が直観的な設計資料を入手するために使用する場合には、より詳細な物理現象まで可視化して表示する必要が生じる。 特に、美術品の展示場における光環境、音楽ホールにおける音環境等の設計ではこれは重要である。 本実施例では、室内に仮想の断面を設け、数値シミュレーションによる温度分布などの膨大な3次元データをその仮想断面上に等温線等のスカラー情報として表示することにより、直観的な設計資料を入手可能としたものである。 この場合、3次元データ、
    ベクトル情報等を2次元データたる等高線図にて表示するが故にユーザの印象に残り易い。 また、室内環境は立体表示であるが故に直観的となり、表示結果を各種の設計により有効に反映させ易い。

    【0127】次に、そのデータ処理の基本について説明する。 既述のごとく、環境解析、そしてこれに続く事前記憶により室内各点の温度、風向及び風速等はあらかじめ計算されて記憶されている。 このため、等温線図の対象となる二次元平面が定まれば、この平面に最も近い計算済の各点の計算結果を記憶部から採り出して、同じ温度の点を補間曲線で結ぶ等により作成される。 また、例えば照度については、光源の単位出力あたりの室内各部の解析値を記憶しておき、各種光源の出力や内容に応じて簡単な計算で修正して表示させるようにすることにより、迅速な対応も可能としている。 室内の床面上1.5
    mの何もないところの照度は、先の実施例で説明した仮想仕切面を設定することにより求められる。

    【0128】図22は、仮想仕切面及び室内壁面における照度の等高線図である。 次に、本実施例では、3次元入力装置30によって、2次元的な等高線図をあらゆる方向に移動、回転させ、室内の環境を評価、観察することを可能としている。 勿論、立体表示であるが故に、多層的に表示することも可能である。 具体的には、ユーザから見て1mの位置の縦方向仕切部は赤色、2mの位置は黄色、3mの位置は青色にて等高線を示し、各等高線の示す数値は数字として所定間隔毎に若しくは所定位置に表示されるようにする等である。 ただし、図22において、等高線に付された数字は省略してある。

    【0129】なお、本実施例では図示しない音声認識装置によっても等高線の表示位置の移動を可能としている。 これは、両眼をゴーグルでおおわれている状態で、
    等高線図が回転したりすることとなるため、極力身体の動きを少なくするようにしたものである。 なお、「回転」、「右」、「上昇」等の命令に使用される単語の認識技術そのものは、本発明の趣旨ではないので説明を省略する。

    【0130】次に、局所的かつ詳細な評価について説明する。 ホールの貴賓席等については、その詳細な設計データを得るべく実際にその位置に移動していき、具体的には3次元入力装置30を仮想のセンサーとして測定対象の位置を指定して、その位置のみの詳細な温度等を求めたりすることも必要となる。 この際、温度、流速等は座標ごとのデータが存在するため外挿により求めることや近い点のデータをもとに詳細に計算することのいずれも可能としている。

    【0131】輝度については、視点の位置と視線の角度が必要である。 従って、3次元入力装置30及びゴーグル型表示装置11の角度を読み取り、演算にてその位置の輝度値を計算し、図23のようにゴーグル型立体表示装置11内の指定された位置に数値で表示を行う。 図2
    3において、Aは温度と照度を数値で、Bは風量と風向を数値とベクトルで表示している。

    【0132】本実施例では、この場合の便宜等のため、
    図3に示すようにゴーグル型立体装置11に入力装置1
    5を付設し、これによる環境要素の選択や時間的条件の変更等も可能としている。 この原理は、図24に示すように、ゴーグル型立体装置11内に上下、左右、前後の3次元の各方向についての磁気検出端等を内蔵させ、磁場や重力方向に対する3次元入力装置の速度、加速度及びそれらの方向によって選択、変更操作を可能としているものである。 この場合、頭部そして両眼に固定されているため、精密に位置を指定すること等が容易となる。 (第6実施例)本実施例は、複数のソフトロボットの発生と表示に関する。

    【0133】住宅、店舗、事務所等では、通例複数の人が存在する。 このため、実際により近い状態で視覚的に擬似体験しようとする場合には、他の人の存在等をも考慮した方が好ましい。 ところで、各人は別個独立に行動していることもあれば、相互に影響しあうこともある。
    本実施例は、いずれの場合でも擬似体験できるのみならず各人の相互の影響の解析を行うことも可能としているものである。

    【0134】次に、図25をもとに、各ゴーグル型立体表示装置11の一つに三つのソフトロボット91、9
    2、93が表示される様子、原理等について説明する。
    本図26のソフトロボット91、92、93は、相応するゴーグル型立体表示装置11と、3次元入力装置3
    0、演算装置13、磁場発生装置14等のセットに一対一で対応している。 この立体表示装置11には、同一セットの3次元入力装置30からの操作に従って、ウォークスルーするソフトロボット91が表示可能なだけでなく、他のセットによって同一室内をウォークスルーしているソフトロボット92、93も表示可能である。

    【0135】このため、自分が操るソフトロボット91
    以外に、他のユーザに擬されたソフトロボット92、9
    3が、ウォークスルーする際の環境要素を視覚的、客観的に評価可能としている。 この際、自分が操る以外のソフトロボット92、93は、他のユーザの所在位置に表示されているのは勿論である。 このため、単に他のユーザの存在をも考慮して擬似体験するだけでなく、火災時における人の挙動や店舗での客の挙動の解析等にも使用可能である。 なお、これらの場合には、火煙の発生やショウウィンドウ内の物品の表示等のため必要なプログラム等が組み込まれることとなるのは勿論である。 また、火煙の発生等については、実験データを使用してもよい。 更にまた、多人数の挙動を解析対象とするため必要な各種の設備を有しているのも勿論である。 図26
    は、そのための構成を示す。

    【0136】本図において、261、262、…はゴーグル型立体表示装置、三次元入力装置、磁場発生装置からなる各ユーザ若しくは被験者毎に専用に設けられた設備であり、基本的には図3に示す演算制御装置13を除く構成と同じである。 2613は、演算制御装置であり、図3に示すものと比較した場合、複数のユーザの同時使用を可能とすべく一部構成部は各ユーザ用として複数有し、同じく位置視差調整部2611を設けているのが異なる。 すなわち、ソフトロボット表示データ演算部136、ソフトロボット移動速度ベクトル演算部13
    5、三次元空間移動速度ベクトル演算部133は各ユーザ用に有している。

    【0137】その他に各ユーザからの矛盾した要求を調整する調整部260を有している。 一方、共通のものとしては、共通する室内環境等を計算する演算部134がある。 調整部260は、同一の位置に複数のソフトロボット91、92、93が表示されたりすることがないよう、各ユーザの矛盾する要求を調整し、また、各ユーザの位置等についての情報を各セットの位置、視差調整部2611に流す。 位置、視差調整部2611は、各ユーザ用のゴーグル型立体表示装置11に三次元空間表示データ演算部134が計算した室内環境を形成するに際して、各ユーザの位置等に応じての修正を行い、併せて他のユーザに相当するソフトロボットを視野に発生させるための資料を調整部260から受け取り、併せて自分の担当するユーザについての情報を流す。

    【0138】次に、本実施例の他の用途、使用方法等について説明する。 住宅の営業において、顧客に販売(購入)対象の住宅の環境を擬似体験してもらう等の場合には、顧客は擬似体験装置の体験できる内容や3次元入力装置30の操作に不慣れであり、そのままではどうしても体験内容が不充分なものとなりがちである。 このため別途、住宅建築、販売会社のセールスマンもゴーグル型立体表示装置11を装着し、顧客が現に擬似体験しているのと同じ仮想的な住宅環境を体験しつつ、顧客の操作、擬似体験の手助けをする必要がある。 あるいは、そのようにした方が、擬似体験のみならず住宅の販売の効果も大きい。 そこで、顧客とセールスマンとが一体的になって擬似体験装置を使用可能とする。 この場合には、
    顧客とセールスマンに相応した2つのソフトロボット9
    1、92が表示されるようにしてもよいし、顧客の装備したゴーグル型立体表示装置11には実際にウォクスルーする顧客の視野が形成され、その中にセールスマンに相当したソフトロボット92が表示され、一方セールスマンの装備したゴーグル型立体表示装置11には、顧客の視覚や意図を中心にした仮想空間等が表示されるようにしてもよい。 そして後者の場合には、セールスマン用の位置、視差調整部2611、ソフトロボット表示データ演算部136等を不作動とした上で、顧客の擬似体験用の映像信号等をセールスマン用に2分割し、供給することによりなされる。 また、いずれの表示を採用するにしても、顧客とセールスマンの所有する3次元入力装置30の操作の調整等は、必要に応じて両者の会話による了解の上で、切り換えられることともなる。

    【0139】以上、本発明を実施例にもとづき説明してきたが、本発明は何も上記実施例に限定されないのは勿論である。 すなわち、例えば、 (1)室内空間を対象としているが、視覚を中心とした擬似体験の対象となるならば航空機の内部、屋外劇場、
    ジャングル、北極や南極はもとより宇宙空間、海中等他の3次元空間に適用してもよい。 あるいは、本発明にいう「室内」とは、3次元空間内とでもいう意味であり、
    「住宅」や「機器」は3次元空間内の種類、内容やその内部に存在する各種条件発生要素というような意味である。 より具体的には、中世代の恐竜が存在する平原を娯楽として擬似体験するものであってもよい。 この場合には、ユーザが恐竜を見る場合もあれば、恐竜の目を通して中世代の世界を見るようにしてもよい。 更には、ゴーグル型立体視装置には、人の目でなく、爬虫類や虫の目を通して見た世界が生成されるようにしてもよい。

    【0140】(2)評価するための物理的なデータは、
    コンピュータシミュレーション結果のみでなく、実験による実測結果を反映させたものでもよい。 この場合には、その実測結果はあらかじめ入力されているのは勿論である。 (3)3次元入力装置は、片手操作でなく、両手に持つものとし、左手で大まかな操作や指示、右手で細かい指示をなす等されていてもよい。 また、別途の操作装置を併用していてもよい。 特に、セールスエンジニアリングにおいては、セールスマンが別途の操作装置で複雑な条件設定をなし、顧客が扱う3次元入力装置は簡単なものにするのが便利であろう。 また、セールスエンジニアリングにおいては、「止れ」、「動け」等の顧客の簡単な単語による音声入力を採用してもよい。 これにより、実用性が一層向上する。

    【0141】(4)3次元入力装置は、手に持ったものと頭部に装備したものを紹介したが、両方同一機能でなくてもよい。 すなわち、手に持ったものを主とし、頭部に装置したものは首をまわしたり頭をかたむけたりすることに応じて仮想的な室内空間の映像が変化するのに使用すること及びウォークスルーの方向を指定すること専用としてもよい。 セールスエンジニアリングにおける顧客の擬似体験では、この方がより実用的であろう。

    【0142】(5)洗濯機、空調機器等の運転に伴う騒音等をも擬似体験できるように、ステレオ型ヘッドホーンをも装備してもよい。 (6)3次元入力装置は、拳銃のにぎり部様でなく、銃身部に相当する部分に細長い棒を有し、これにより、手による3次元ビームの指向感覚をえられるようにしてもよい。

    【0143】(7)別途CRTとCPU等を装備し、第三者が机上でCRTの表示を参照することにより、擬似体験者の視覚用として形成された仮想住宅環境や擬似体験者の操作、擬似体験内容を解析したり変化させたりできるようにしてもよい。 更に、各ユーザのゴーグル型立体表示装置11には自分のウォークスルーする視野と併せて他のユーザに相当したソフトロボットと火煙等が表示され、各ユーザは安全をもとめて逃げまわるという表示内容にしての、人の挙動の実験解析も可能である。 これは、災害時の人の挙動の解析等では特に有効である。

    【0144】(8)3次元入力装置の回転角度の変化の検出等は、重力のみとしてもよい。 また、高価、複雑となるが超音波や赤外線を併用する等他の手段を併用してもよい。 これにより、より精密な入力操作が可能になる。 (9)多数の者がゴーグル型立体表示装置を装着し、それら各装置に形成されるのは同一の室内環境であり、ただ各自の頭の振り方、向きによりその視線位置に応じた部分の室内痛感の映像が仮想的に構成されるようにしてもよい。 これにより、一人のセールスマンで多数の顧客を対象として、販売対象とする住宅の内部を視覚的に擬似体験してもらうことが可能となる。

    【0145】(10)喫茶店、ダンスホール等の環境を擬似体験する場合には、必ずしも擬似体験者に対応しない複数あるいは多数のソフトロボットを発生させる機能が付加されていてもよい。 この場合、ソフトロボットの数に比例して発熱量(60〜100W/h人)が増大するものとして熱的条件が解析され、また風向き等は条件によっては無視する、あるいは解析的に取り扱う、あるいは個々に検討する等が適宜採用されよう。 また、ソフトロボットの発熱量も、条件によって変化させてもよい。 (小児や大人でも静止しておれば、当然少なくなる。) (11)メニューの選択は、選定対応を、特定の色彩の枠を付加表示させるようにしてもよい。

    【0146】(12)顧客や初心者のために、三次元入力装置の操作案内がゴーグル型立体表示装置の視野内に表示されるようにしてもよい。 (13)空気流、風量、風向はこれに似たものであってもよく、また空気流の源はエアコンでなくこれと同じ作用をなすもの、例えば、扇風機等であってもよい。 このため、エアコンからの空気流の吹き出しの演算表示等の手法等は、タバコやその他異臭物発生源からの異臭、火災源からの火煙の流れなどに流用してもよい。

    【0147】(14)ソフトロボットは、環境内の物理的条件を視覚的に表示するものなら、人型でなくてよく、また視覚的表示には物理的条件の計算値そのものを数値で表示してもよい。 更に、人形のソフトロボットがすわったり、立ったり、手をあげたりする操作が入力可能とされていてもよい。

    【0148】

    【発明の効果】以上説明してきたように、本発明は基本的には、操作性と擬似体験の内容そのものの優れた、かつ安価な住環境の視覚を中心とし、併せて聴覚を対象とし、併せて音響をも対象とした擬似体験装置を提供する。 具体的には、以下の効果を有する。

    【0149】室内の機器、設備等の選択、変更等に際して記憶しておかねばならない操作に関する規則の少ない住環境の視覚を中心とした併せて音響をも対象とした擬似体験装置を提供する。 住居、店舗、事務室等多種、多様の住環境に対して、視覚を中心とした擬似体験装置を提供する。

    【0150】室内での人の移動に伴って感じるであろう温度、風、快適度等についての人との関係で局部的な体感が得られる住環境の視覚を中心とした擬似体験装置を提供する。 多数の人間が存在する、そしてそれら多数の人間相互の影響まで考慮した住環境の視覚を中心とした擬似体験装置を提供する。

    【0151】室内及び室外の関係、影響をも考慮した住環境の視覚及び聴覚を中心として視覚的かつ直観的な擬似体験装置を提供する。 セールスエンジニアリングにおける顧客はもとより設計技術者にとっても、各種体感はもとより機器の変更等に伴う住環境の変化の様子や各種の設計データが迅速かつ直観的に得られる住環境の視覚を中心とした擬似体験装置を提供する。

    【0152】通常の人の操作に近く、操作に何の危険性、習熟性、困難性もなく、その上操作ミスからの修復も容易となり、このためセールスエンジニアリングに対して非常に有効な住環境の視覚を中心とした擬似体験装置を提供する。 住宅技術者の教育、技術資料の取得に対して直観的であるため有効な住環境の視覚を中心とした擬似体験装置を提供する。

    【0153】単に居住用のみならず、店舗、事務所等に対しても適用しうる住環境の視覚を中心とした擬似体験装置を提供する。 住環境の視覚を中心とした安価な擬似体験装置を提供する。 住環境の音響に対しても充分に有効かつ視覚的な擬似体験装置を提供する。 両眼をふさがれた状態で、片手の運動のみ、音声のみにて視野が回転等複雑に変化する操作を行なうことが可能が擬似体験装置を提供する。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】従来の住宅環境用の擬似体験装置の概略構成図である。

    【図2】従来の住宅環境用の擬似体験装置の体験内容を示すものである。 本図において、Aは温熱環境の解析結果の表示例であり、Bは光環境の解析結果の表示例であり、Cは音環境の解析結果を音響により出力している様子である。

    【図3】本発明の擬似体験装置の第1実施例の概略構成図である。

    【図4】上記実施例におけるメニュー選択用の3次元入力装置30の外観及び操作説明用図である。

    【図5】上記実施例における演算制御装置3の内部構成を示す図である。

    【図6】上記実施例における3次元メニューとメニュー選択用の3次元ビームの様子を示す図である。

    【図7】第2実施例における擬似体験者のウォークスルーに伴う室内の立体的な視覚環境を生成する際の処理の様子を示す図である。

    【図8】上記実施例における室内をウォークスルーする際の表示される室内外の例である。

    【図9】第3実施例におけるソフトロボットが室内にて移動表示される例を示すものである。

    【図10】上記実施例におけるソフトロボットの移動に伴う視覚情報の処理の様子を示す図である。

    【図11】本発明の第3実施例の固有のデータの大まかな入力、処理を示す図である。

    【図12】本実施例の計算処理の内容を示す図である。

    【図13】本実施例のソフトロボットに関係した表示動作のための処理の流れを示す図である。

    【図14】上記実施例において、ソフトロボットがその各部位の色の相違により室内温度分布を人との関係で理解し易く表示する様子を示した図である。

    【図15】上記実施例において、ソフトロボットの頭部に付けた紐の棚引く様子により、エアコンから吹き出される暖気の様子を示す図である。

    【図16】上記実施例において、照明の変化による室内の明るさの変化を示す図である。 本図のAはシャンデリアのみで照明したためソフトロボットの顔面に陰影が生じた様子を表示したものであり、Bはシャンデリアとスポットライトを併用して照明したためソフトロボットの顔面が明るく表示された様子を示すものである。

    【図17】上記実施例において、音環境の如何によるソフトロボットの顔面の表情の違いを示したものである。
    本図のAは窓を防音サッシにしたときを、Bは窓を一般のものにしたときを、Cは窓を開放状態にしたときを示す。

    【図18】第4実施例における室内の光、照明環境を擬似体験可能とすべくなされる解析処理の流れ図である。

    【図19】上記実施例において、解析のために室内の内表面をメッシュ分割した様子を示す図である。 本図において、Aには仮想仕切面が、Bには仮想鏡面が設けられている。

    【図20】上記実施例において、解析結果たる仮想の室内空間が立体表示されている様子を示す。

    【図21】上記実施例における仮想空間上での透明にされた外壁と室外の庭の植木が併せて表示されている様子を示す図である。

    【図22】本発明の第5実施例において、仮想空間内の仮想平面や内表面の照度の等高線の表示例である。

    【図23】上記実施例において、仮想センサーを設定したときの当該位置における仮想空間の物理値の表示例である。 本図において、Aは室内温度が、Bは室内照度が示されている。

    【図24】上記実施例において、ゴーグル型立体表示装置11の外観と操作に関係した動き、回転を示す図である。

    【図25】本発明の第6実施例において、複数のソフトロボットがウォークスルーしている際の表示例である。

    【図26】上記実施例において、複数のソフトロボットを表示するため必要な演算制御装置の固有の構成を示す図である。

    【符号の説明】

    11 ゴーグル型立体表示装置 13 演算制御装置 130 入力コントロール部 131 3Dメニュー・ビーム座標演算部 132 3Dメニュー・ビーム表示データ演算部 133 3D室内移動速度ベクトル演算部 134 3D室内表示データ演算部 135 ソフトロボット移動速度ベクトル演算部 136 ソフトロボット表示データ演算部 137 表示コントロール部 14 磁場発生装置 15 磁気検出端 30 3次元入力装置 31 トリガースイッチ 32 右ボタン 33 中ボタン 34 左ボタン 35 磁気検出端 36 加速度計 61、62 3次元光ビーム 90、91、92、93 ソフトロボット 1501 紐 1901 仮想仕切面 1902 仮想鏡面 2613 複数ソフトロボット用演算制御装置 260 調整部

    フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 9381−5H G10K 15/00 L (72)発明者 児玉 久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

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