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Brain function measurement system

阅读:693发布:2022-01-07

专利汇可以提供Brain function measurement system专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a brain function measurement system capable of measuring the nervous activity of the brain of a testee against stimulation by a high space- time resolution and analyzing the activity of the brain. SOLUTION: This brain function measurement system is provided with a stimulation presentation device 10, a magnetic field measurement device 20, a data processor 30 for judging the appearance of emotional movement by the stimulation and a recognition process and a data display device 40 for displaying an analyzed result in the data processor 30. When standardized stimulation is presented by the stimulation presentation device 10, a brain magnetic field generated inside the brain of the testee 1 is measured by the high space- time resolution by the magnetic field measurement device 20. The data processor 30 calculates current density distribution (or distribution of current dipole) for indicating the spread of the nervous activity based on obtained brain magnetic field data. Thus, the appearance of the emotion movement of the testee 1 and the recognition process are accurately judged.,下面是Brain function measurement system专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 刺激を呈示するための刺激呈示手段と、 前記刺激呈示手段により与えられる刺激を受ける被験者の脳の神経活動によって生じる脳磁界を計測する計測手段と、 前記計測手段から出力される磁界データに基づき、前記神経活動の広がりを解析するデータ処理手段とを備える、脳機能計測システム。
  • 【請求項2】 前記刺激呈示手段は、 前記被験者に対して情動を発現させる標準化された前記刺激を呈示し、 前記データ処理手段は、 前記磁気データに基づき、前記神経活動の広がりを示す電流密度分布を算出する算出手段と、 前記電流密度分布に基づき、前記被験者の感じる情動を判定する判定手段とを含む、請求項1に記載の脳機能計測システム。
  • 【請求項3】 前記情動とは、 前記被験者の感じる快・不快であって、 前記判定手段は、 前記快・不快を判定する、請求項2に記載の脳機能計測システム。
  • 【請求項4】 前記刺激呈示手段は、 前記被験者に対して認知過程を生じさせる標準化された前記刺激を呈示し、 前記データ処理手段は、 前記磁気データに基づき、前記神経活動の広がりを示す電流密度分布を算出する算出手段と、 前記電流密度分布に基づき、前記被験者の前記刺激に対する認知過程を判定する判定手段とを含む、請求項1に記載の脳機能計測システム。
  • 【請求項5】 前記刺激呈示手段は、 前記被験者に対して情動を発現させる標準化された前記刺激を呈示し、 前記データ処理手段は、 前記磁気データに基づき、前記神経活動の有無を示す電流双極子の分布を算出する算出手段と、 前記電流双極子の分布に基づき、前記被験者の感じる情動を判定する判定手段とを含む、請求項1に記載の脳機能計測システム。
  • 【請求項6】 前記情動とは、 前記被験者の感じる快・不快であって、 前記判定手段は、 前記快・不快を判定する、請求項5に記載の脳機能計測システム。
  • 【請求項7】 前記刺激呈示手段は、 前記被験者に対して認知過程を生じさせる標準化された前記刺激を呈示し、 前記データ処理手段は、 前記磁気データに基づき、前記神経活動の有無を示す電流双極子の分布を算出する算出手段と、 前記電流双極子の分布に基づき、前記被験者の前記刺激に対する認知過程を判定する判定手段とを含む、請求項1に記載の脳機能計測システム。
  • 【請求項8】 前記判定手段は、 前記電流密度分布と予め撮影された前記被験者の脳断層像とに基づき、前記判定を実行する、請求項2、3または4に記載の脳機能計測システム。
  • 【請求項9】 前記判定手段は、 前記電流双極子の分布と予め撮影された前記被験者の脳断層像とに基づき、前記判定を実行する、請求項5、6
    または7に記載の脳機能計測システム。
  • 【請求項10】 前記刺激呈示手段は、 外部からの指定により、前記刺激を繰返し呈示する、請求項2、3、4、5、6または7に記載の脳機能計測システム。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】この発明は、脳機能計測システムに関し、特に、刺激を与えることにより観測される神経活動を計測する脳機能計測システムに関する。

    【0002】

    【従来の技術】近年、生物学的アプローチにより脳のメカニズムを解明する研究が行われている。 たとえば、
    「情動をつかさどる脳」(池本圭子,“わかる脳と神経”pp.29-37,羊土社)では、化学物質と情動との関連が述べられている。

    【0003】ところで、刺激によって生じる脳の現象(情動、認知、記憶等)を定量的に評価するためには、
    人に刺激を提示して、刺激に関連した脳の機能を高い時空間分解能で直接計測することが必要である。

    【0004】従来は、このような脳活動を計測するために、計測者それぞれが個別に刺激を用意し、計測手段として、中枢神経系の影響を受けて変化する血圧、心拍などを計測する生理指標、脳活動によって生じる頭皮上の電位差を計測する脳波、脳活動によって変化する局所的な脳血流量や神経伝達物質の代謝量の変化を計測するP
    ET(positron emission tomography:陽子射出断層撮影法)、fMRI(MRI:magnetic resonance imagi
    ng:核磁気共鳴像)等を使用していた。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の手法によると、計測者がそれぞれ個別に刺激を使用するため、各計測間で結果を比較することが困難であった。

    【0006】また、上述した計測手段のそれぞれに関しては、以下に示す問題点がある。 まず、血圧などの生理指標は、脳活動を間接的に反映しているので、情動等を司る機能を精確に計測することはできない。 また、脳波は、脳活動を直接計測できるが、頭部を構成する組織の電気伝導率が各組織によって異なるので脳内の活動部位の情報が歪められ、かつ活動している脳内部位を数mm
    のオーダで精確に特定することは困難である。 さらに、
    PETまたはfMRIは、神経活動による局所的な脳内の血流量の変化や神経伝達物質の代謝量の変化を測定するために使用されるが、血管系の時定数が数百ミリ秒から数秒であることから、ミリ秒単位で活動する脳内部位を特定することはできてもそれらの時系列的な活動を特定することはできない。

    【0007】そこで、本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、高い時空間分解能で脳活動を定量的に計測することができる脳機能計測システムを提供することにある。

    【0008】また、本発明のさらなる目的は、脳活動を定量的に解析することにより、情動の発現、認知過程を判定することができる脳機能計測システムを提供することにある。

    【0009】

    【課題を解決するための手段】この発明による脳機能計測システムは、刺激を呈示するための刺激呈示手段と、
    刺激呈示手段により与えられる刺激を受ける被験者の脳の神経活動によって生じる脳磁界を計測する計測手段と、計測手段から出される磁界データに基づき、神経活動の広がりを解析するデータ処理手段とを備える。

    【0010】好ましくは、刺激呈示手段は、被験者に対して情動を発現させる標準化された刺激を呈示し、データ処理手段は、磁気データに基づき、神経活動の広がりを示す電流密度分布を算出する算出手段と、電流密度分布に基づき、被験者の感じる情動を判定する判定手段とを含む。 または、刺激呈示手段は、被験者に対して情動を発現させる標準化された刺激を呈示し、データ処理手段は、磁気データに基づき、神経活動の有無を示す電流双極子の分布を算出する算出と、電流双極子の分布に基づき、被験者の感じる情動を判定する判定手段とを含む。 そして、好ましくは、情動の一種である快・不快を判定する。

    【0011】好ましくは、刺激呈示手段は、被験者に対して認知過程を生じさせる標準化された刺激を呈示し、
    データ処理手段は、磁気データに基づき、神経活動の広がりを示す電流密度分布を算出する算出手段と、電流密度分布に基づき、被験者の刺激に対する認知過程を判定する判定手段とを含む。 または、刺激呈示手段は、被験者に対して認知過程を生じさせる標準化された刺激を呈示し、データ処理手段は、磁気データに基づき、神経活動の有無を示す電流双極子の分布を算出する算出手段と、電流双極子の分布に基づき、被験者の刺激に対する認知過程を判定する判定手段とを含む。

    【0012】そして、好ましくは、判定手段は、電流密度分布と予め撮影された被験者の脳断層像とに基づき、
    判定を実行する。 または、電流双極子の分布と予め撮影された被験者の脳断層像とに基づき、判定を実行する。
    好ましくは、刺激呈示手段は、外部からの指定により、
    刺激を繰返し呈示する。

    【0013】したがって、上述した脳機能計測システムによると、刺激により生じる脳磁界を高い時空間分解能で計測し、これにより神経活動の広がりを解析することができる。 この結果、脳を破損することなく、刺激に対応して反応する脳の機能を精確に、時系列的に特定することができる。 したがって、たとえば、情動、認知を司る脳の機能を解明することが可能となる。

    【0014】特に、神経活動の広がりを示す電流密度分布に基づき、刺激による情動の発現や、認知過程を精確に判定することが可能となる。 または、神経活動の有無を示す電流双極子の分布に応じて、刺激による情動の発現や、認知過程を精確に判定することが可能となる。

    【0015】

    【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。 なお、図中同一または相当部分には、同一符号を付してその説明を繰返さない。

    【0016】本発明の実施の形態による脳機能計測システムについて、図1を用いて説明する。 図1は、本発明の実施の形態による脳機能計測システムの概要を示す図である。 図1に示す脳機能計測システムは、標準化された刺激を呈示する刺激呈示装置10、被験者1の脳の神経活動により生じる磁界(脳磁界)を計測する磁気計測装置20、磁気計測装置20から出力される磁界データを解析するデータ処理装置30、およびデータ処理装置30での解析により得られる解析データを表示するデータ表示装置40を備える。 以下の説明では、情動の1つである快・不快を代表例として説明する。

    【0017】刺激呈示装置10により、快・不快に関した刺激が呈示されると、被験者1の脳内では当該快・不快に関連した神経活動が生じる。 神経細胞が活動する時、細胞内に電流が流れ、細胞の周りに磁界が生じる。
    したがって、快・不快刺激によって、快・不快に関連した神経活動による脳磁界が発生する。

    【0018】快・不快刺激に関連した脳磁界は、磁気計測装置20により計測される。 神経の電気的な活動は脳磁界に反映されるので、磁気計測装置20により、ミリ秒単位で変化する快・不快に関連した神経活動を計測する。

    【0019】頭部を構成する組織の透磁率はほぼ一定でありかつ空気とほぼ同じ値であるため、脳磁界は、脳波のように頭部組織の性質や形状による影響は受けない。
    したがって、脳磁界を計測することにより、より高い空間分解能で快・不快に関連した脳内の活動を求めることが可能となる。

    【0020】磁気計測装置20は、刺激呈示装置10の出力する刺激の呈示時間をトリガとして、脳磁界を計測する。 したがって、刺激が呈示されているときの脳磁界と呈示されていないときの脳磁界の区別が可能となる。
    これにより、刺激と脳磁界とを関連付けることが可能となる。

    【0021】データ処理装置30は、計測により得られた磁界データを解析し、快・不快を判定する。 より具体的には、快・不快に関連した脳磁界データから、脳の神経活動の広がりを求める。 これにより、快・不快に関連した脳内部位の活動を求めることが可能となる。 そして、特定の部位(快・不快に関連した部位)が、快または不快に特徴的な活動を示したか否かにより被験者1が感じている快または不快を判定する。

    【0022】解析結果は、データ表示装置40によって表示される。 これにより、被験者1が感じている快・不快に関連した脳内部位の活動を容易に観測することが可能となる。

    【0023】図1に示す脳機能計測システムの具体例について、図2を用いて説明する。 図2は、本発明の実施の形態による視覚刺激を呈示する脳機能計測システム1
    000の構成例を示す図である。 図2に示す脳機能計測システム1000は、視覚的に快・不快刺激を呈示し、
    視覚刺激により生じる被験者1の脳磁界を計測することにより被験者1が感じる快・不快を判定する。

    【0024】刺激呈示装置10は、視覚刺激を呈示するためのコンピュータ12、刺激を表示するスクリーン1
    4、およびコンピュータ12から出力される刺激をスクリーン14に表示するためのプロジェクタ16を含む。

    【0025】コンピュータ12は、標準化された刺激(たとえば、心理学的なアプローチにより確立された標準化された快・不快の刺激)を出力する。 コンピュータ12は、外部からの指示により標準化された刺激を生成する。 あるいは、コンピュータ12は、標準化された刺激を蓄積するデータベースを含み、当該データベースから指定した刺激を読出して出力する。

    【0026】刺激呈示装置10により、快・不快の視覚刺激がスクリーン14を介して、被験者1に呈示される。 コンピュータ12に対する設定により、刺激は、所定回数、繰返し呈示することが可能である。 なお、コンピュータ12は、刺激の出力とともにトリガ(刺激呈示時間)を出力する。

    【0027】磁気計測装置20は、刺激を呈示したときに被験者の脳の神経活動により生じる磁界を計測するS
    QUID磁束計22(SQUID:superconducting qu
    antum interference device)と、SQUID磁束計2
    2から出力される磁界データを受けるデータ収集装置2
    4とを含む。

    【0028】SQUID磁束計22は、超伝導体をジョゼフソン結合することにより形成されるリング(図示せず)を含み、当該リングを貫く磁界(または磁束)の変化を電圧の変化で捉えることにより微小電流を高感度で計測する。 計測したい信号源から磁界を取出すセンサ(磁界計測機器:図示せず)は、被験者1の頭部に配置する。 データ収集装置24は、コンピュータ12から受けるトリガに応答して、SQUID磁束計22から出力される磁界データを収集する。

    【0029】データ処理装置30は、コンピュータ32
    を含む。 コンピュータ32は、データ収集装置24から計測データを読出して、解析を行なう。 この際、コンピュータ32は、被験者1の頭部MRデータ(脳断層像)
    を取込む。 脳断層像は、解析したデータと比較して脳内の活動部位を求めるために使用する。

    【0030】コンピュータ32は、図11に示されるように電流密度分布算出部34と判定部36とを含む。 電流密度分布算出部34は、データ収集装置24から読出した計測データに基づき、神経活動の広がりを表わす電流密度分布を算出する。 判定部36は、算出した電流密度分布と予め撮影した被験者の脳断層像(頭部MRデータ)とに基づき脳の活動部位を求めて、刺激に対する快・不快を判定する。

    【0031】図2を参照して、データ表示装置40に含まれる表示用のCRT42は、データ処理装置30での解析結果を表示する。 具体的には、脳断層像と解析により得られる電流密度分布(または、後述する電流双極子の分布)とを重ね合わせて表示し、快・不快の判定結果を表示する。

    【0032】図1に示す脳機能計測システム1000の処理の流れの一例を、図3を用いて説明する。 図3は、
    図2に示す脳機能計測システム1000の処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。 図3を参照して、ステップS1において、刺激呈示装置10により被験者1に、視覚刺激が呈示される。 刺激呈示装置1
    0は、刺激の呈示にともない、磁気計測装置20にトリガである刺激呈示時間を出力する。 視覚刺激の一例としては、図4(A)、図4(B)に示す画像が呈示される。 なお、図4(A)は、快刺激に、図4(B)は、不快刺激にそれぞれ対応している。

    【0033】図3のステップS1を参照して、磁気計測装置20は、刺激呈示装置10の出力するトリガ(刺激呈示時間)を受けて、被験者1の脳磁界を計測し、磁界データを収集する。

    【0034】ステップS2では、被験者の脳断層像(頭部MR画像)を撮影する。 ステップS1およびS2が終了するとステップS3に移る。 ステップS3では、データ処理装置30により、快・不快に関連した脳磁界データの解析を行う。 図5は、頭部に配置された64個のセンサのそれぞれにより得られた脳磁界波形の一例を示す図である。 図5において、時刻0は、視覚刺激を呈示した時刻を示している。 時刻0での刺激呈示後、64個のセンサのうちの複数のセンサにおいて、脳磁界波形のピークが見られる。 図6は、図5における所定時刻での頭皮上の脳磁界分布を表わした図である。 図6では、頭頂部を中心に、磁界の強度を等高線で表わしている。 刺激呈示により生じる脳の神経活動により、脳内に磁界分布が発生することが分かる。

    【0035】図3のステップS3を参照して、このようにして得られた計測データ(磁界データ)を解析して脳内の活動部位を求めることにより、快・不快に関連した部位の活動データが得られる。 活動部位を求めるにあたり、電流密度分布算出部34において、脳内に広がった神経活動を表現する指標となる電流密度分布を求める。
    電流密度分布の算出処理により、電流密度分布の位置と電流密度分布の大きさとが得られる。

    【0036】図7は、ある時刻での電流密度分布を求めるための処理の流れを示すフローチャートである。 図7
    を参照して、ステップS10では、電流密度分布を求める範囲を設定する。 たとえば、脳全体を指定する。 ステップS11では、設定範囲内の任意の位置(対象位置と記す)にのみ電流が存在すると仮定する(対象位置以外の位置には電流は存在しないとする)。 ステップS12
    では、計測データから空間フィルタ係数を算出する。 ステップS13では、算出した空間フィルタ係数から対象位置での電流密度分布を求める。 ステップS14では、
    設定した全範囲で電流密度分布を求めたか否かを判定する。 設定範囲でまだ対象となっていない位置がある場合には、ステップS11に移り、上述した処理を行なう。
    設定した全範囲について電流密度分布が求まった時点で処理が終了する。

    【0037】なお、電流密度分布の算出は、上記した方法に限定されない。 たとえば、磁界の計測位置と電流の流れる方向とを表わす電流双極子を用いる方法もある。
    電流双極子に基づき電流密度分布を求める処理の流れを図8を用いて説明する。 ステップS20では、求める電流双極子の数を設定する。 ステップS21では、電流双極子の算定を行なうための空間を設定する。 この際、当該空間は被験者1の脳を含むものとし、当該空間内にのみ電流が存在すると仮定する(当該空間以外には電流が存在しないとする)。 ステップS22では、計測データから電流双極子を算定する。 ステップS23では、設定した空間を任意の大きさで分割する。 これにより、電流密度分布を求める対象となる複数の領域(Voxel)
    が設定される。 ステップS24では、各領域Voxel
    内にある電流双極子の総和を算出し、これを領域Vox
    elの大きさで規格する。 この結果、各領域における電流密度分布が算出されることになる。

    【0038】なお、コンピュータ32の構成は、図11
    に示されるものに限らず、図12に示す構成であってもよい。 図12に示されるコンピュータ32は、電流双極子分布算出部38と判定部36とを含む。 電流双極子分布算出部38は、データ収集装置24から読出した計測データに基づき、神経活動の有無を示す電流双極子を算定し、電流双極子の分布を算出する。 図12に示す判定部36は、算出した電流双極子の分布と予め撮影した被験者の脳断層像(頭部MRデータ)とに基づき脳の活動部位を求めて、刺激に対する快・不快を判定する。 たとえば、電流双極子の分布する領域は、活動部位であるとする。

    【0039】電流密度分布(または、電流双極子の分布)の算出の後、図11(または図12)に示される判定部36は、電流密度分布(または、電流双極子の分布)を被験者の脳断層像に重ね合わせることにより、脳内の活動位置を求める。

    【0040】脳断層像との重ね合わせにより、たとえば図9に示すように、快・不快に関連した脳内部位(帯状回)における電流密度分布R1、R2を得ることができる。 または、図9に示すように、電流双極子Bの分布R
    3を得ることができる。 なお、電流双極子Bは、電流の流れる方向を示す矢印で表わされている。

    【0041】こうして、どの部位(位置に対応)においてどの程度の活動(電流密度分布の大きさや電流双極子の分布状態に対応)が行なわれているかが精確に時系列的に解析されることになる。

    【0042】図3を参照して、ステップS4では、ステップS3で得られた解析データに基づき、被験者1が感じる快・不快の判定が行なわれる。 判定手法としては、
    脳内の特定部位(たとえば、帯状回)での電流密度分布の大きさが所定値以上であるか否かを調べ、当該所定値以上であれば“快”と判定する。 または、当該システムに蓄積される快(または不快)の状態における電流密度分布を雛形として、これと同様の特徴的な分布を示した場合には快(または不快)と判定する。 なお、時系列的な電流密度分布の変化を考慮に入れることも可能である。

    【0043】また、電流双極子の分布により判定する場合には、たとえば、脳内の特定部位に電流双極子の分布が存在するか否か、または、当該特定部位に分布する電流双極子の数が所定値以上であるか否かを調べ、当該所定値以上であれば“快”と判定する。 または、当該システムに蓄積される快(または不快)の状態における電流双極子の分布を雛形として、これと同様の特徴的な分布を示した場合には快(または不快)と判定する。

    【0044】ステップS5では、解析結果をCRT42
    に表示する。 具体的には、ステップS3で求めた電流密度分布(または、電流双極子の分布)を被験者1の脳断層像上に表示し、またステップS4における快・不快の判定を表示する。

    【0045】脳断層像と電流密度分布とを重ね合わせた画像の一例を図10を用いて説明する。 図10では、脳断層像上に、記号Aで囲まれた領域(領域Aと記す)内の電流密度分布が濃淡で表示されている。 領域A内の各部位において、濃淡が薄い(表示色が白い)ほど、電流密度分布が高い部位(高い活動部位)であることを示している。 なお、図10においては、参考のため、従来型の電流双極子Bを併せて表示している。 電流双極子B
    は、電界を計測した部位を示す丸印の部分と当該部分から電流の流れる方向に引かれる線の部分とで構成される。

    【0046】図10に示されるように、局所的な電流双極子と比較して、電流密度分布を用いることにより2次元での神経活動の広がりが明らかになる。 したがって、
    刺激に関連する脳の機能が精確に解析されることになる。 また、このような画像をCRT42に表示することにより、ユーザは、神経活動の広がりを容易に観測できることが分かる。

    【0047】図示しないが、電流双極子の分布を用いた場合であっても、図10に示す電流双極子に比べて、2
    次元での神経活動の広がりが明らかになる。

    【0048】このように、本発明による脳機能計測システムによると、標準化された快・不快の刺激により生じる脳磁界を定量的に高い時空間分解能で計測でき、さらに計測結果に基づき脳の神経活動の広がりを解析することにより、快・不快を判定することが可能となる。 また、脳断層像に電流密度分布または電流双極子の分布を重ねて表示することで、被験者の脳内部位の活動を容易に観測することが可能となる。

    【0049】なお、本システムは、刺激に対して起こり得る情動(喜怒哀楽、快・不快)や、認知を司る脳の機能の解析に適用できる。 認知を司る機能を解析する際には、認知を行なわせる刺激を呈示する。 この場合、刺激により生じる脳磁界に基づき電流密度分布を算出することより、認知の過程が判定される。

    【0050】今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。 本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

    【0051】

    【発明の効果】以上のように、本発明に係る脳機能計測システムによれば、標準化された刺激を呈示する機能を有するため、各計測における結果を精確に比較することができる。

    【0052】また、本発明に係る脳機能計測システムによれば、刺激によって生じる脳磁界を高い時空間分解能で計測することができる。 したがって、たとえば、情動を司る機能、認知を司る機能を精確に解明することが可能となる。

    【0053】また、本発明に係る脳機能計測システムによれば、刺激により生じる脳磁界に基づき算出した電流密度分布または電流双極子の分布により、被験者の感じる情動の発現や認知の過程を判定することが可能となる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 本発明の実施の形態による脳機能計測システムの概要を示す図である。

    【図2】 本発明の実施の形態による視覚刺激を呈示する脳機能計測システム1000の構成例を示す図である。

    【図3】 図2に示す脳機能計測システム1000の処理の流れを説明するためのフローチャートである。

    【図4】 スクリーン14に表示した視覚刺激の画像の一例について説明するための図である。

    【図5】 頭部に配置された64個のセンサのそれぞれにより得られた脳磁界波形の一例を示す図である。

    【図6】 図5における所定時刻での頭皮上の脳磁界分布を表わした図である。

    【図7】 電流密度分布を求めるための処理の概要を示すフローチャートである。

    【図8】 電流双極子に基づき電流密度分布を求める処理の概要を示すフローチャートである。

    【図9】 電流密度分布について説明するための図である。

    【図10】 電流密度分布および電流双極子を脳断層像上に重ねた画像の一例について説明するための図である。

    【図11】 コンピュータ32の内部構成の一例について説明するための図である。

    【図12】 コンピュータ32の内部構成の他の一例について説明するための図である。

    【符号の説明】

    10 刺激呈示装置、12,32 コンピュータ、14
    スクリーン、16プロジェクタ、20 磁気計測装置、22 SQUID磁束計、24 データ収集装置、
    30 データ処理装置、34 電流密度分布算出部、3
    6 判定部、38 電流双極子分布算出部、40 データ表示装置、42 CRT、1000脳機能計測システム。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 逸朗 大阪市中央区平野町4丁目1番2号 株式 会社関西新技術研究所内 Fターム(参考) 4C027 AA10 BB05 DD01 GG15 HH03 HH13 KK03

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