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Dealing system and recording medium

阅读:756发布:2021-05-16

专利汇可以提供Dealing system and recording medium专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a dealing system 100 which has a Boltzmann model calculation engine 103 applying the nuclear reactor logic to an financial field and can flexibly supply the logical prices and risk indexes which are significant to the dealers or traders via an interactive screen interface 105 of a computer system on an option market that is adaptive to large price fluctuation of the original assets as that the inactive transactions. SOLUTION: In this dealing system 100, the calculation engine 103 of financial engineering is applied to an option price evaluation method, and the features of Leptokurcity and Fat-Tail are expressed in linear Boltzmann equations for defining the probability measure that is unique with neutral risk. As a result, the unique option price can be evaluated with neutral risk under consideration of Leptokurcity and Fat-tail of price fluctuation distribution.,下面是Dealing system and recording medium专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 マーケットデータに基づいてインプライドボラティリティを演算するインプライドボラティリティ演算部と、 前記マーケットデータに対して、ボルツマンモデルに基づき所定オプション商品のオプション価格を演算するボルツマンモデル計算エンジンと、 前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格をブラック・ショールズ式のボラティリティに変換するフィルタと、 前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格をブラック・ショールズ式のボラティリティに変換した結果と、前記マーケットデータから演算したインプライドボラティリティとを、又は前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格と、マーケットのオプション価格とを、対比表示するディーリング端末とを備えて成るディーリングシステム。
  • 【請求項2】 前記所定オプション商品が株価指数オプションであることを特徴とする請求項1に記載のディーリングシステム。
  • 【請求項3】 前記所定オプション商品が個別株オプションであることを特徴とする請求項1に記載のディーリングシステム。
  • 【請求項4】 前記ボルツマンモデル計算エンジンは、
    ヒストリカル情報との整合性を保ったオプション価格を算出する機能を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のディーリングシステム。
  • 【請求項5】 前記ボルツマンモデル計算エンジンは、
    行使価格に関して離散的に求めたボルツマンモデルによるオプション価格を、ブラック・ショールズ式のボラティリティに変換し、ブラック・ショールズ式で内挿することによってオプション価格とリスクパラメータとを求める機能を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のディーリングシステム。
  • 【請求項6】 前記ボルツマンモデル計算エンジンは、
    ボルツマンモデルで評価した確率密度関数をテーブル化し、オプション価格をベクトルの積和計算で求める機能を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のディーリングシステム。
  • 【請求項7】 グラフィカルユーザーインタフェースとしてのディーリング端末と、平常の市況時における、市場で設定されている行使価格と限月別(以降、「粗い」
    と表現する)の理論価格・指標計算と、ユーザー指定時におけるボルツマンモデルに基づいた、市場で設定されていない行使価格と限月も含む(以降、「詳細」と表現する)理論価格・指標計算との切替えが可能な理論価格・指標計算エンジンと、補間理論計算処理部と、マーケットデータ取込みインタフェースとを備え、通常は粗い計算結果を用いて市況を前記ディーリング端末に表示させ、ユーザー指定時には該当する価格帯の範囲の詳細なる理論計算・指標計算を行い、詳細評価結果を前記ディーリング端末に表示させることを特徴とするディーリングシステム。
  • 【請求項8】 グラフィカルユーザーインタフェースとしてのディーリング端末と、市場で設定されている行使価格と限月別の粗い理論価格・指標計算エンジンと、任意の多期間のボルツマンモデルに基づいたオプション理論価格・指標計算エンジンと、補間理論計算処理部と、
    マーケットデータ取込みインタフェースとを備え、通常時は粗い計算結果を用いて市況を前記ディーリング端末に表示させ、ユーザー指定時には該当する任意の多期間のボラティリティを求めて前記ディーリング端末に表示させることを特徴とするディーリングシステム。
  • 【請求項9】 グラフィカルユーザーインタフェースとしてのディーリング端末と、市場で設定されている行使価格と限月別の粗い理論価格・指標計算エンジンと、ボルツマンモデルに基づいた、市場で設定されていない行使価格と限月も含む詳細なる理論価格・指標計算エンジンと、補間理論計算処理部と、ポジション設定処理部と、自動発注処理部と、マーケットデータ取込みインタフェースとを備え、株価指数オプション価格又は個別株オプション価格があらかじめ設定した自動発注価格帯に到達したときに自動発注信号を出力することを特徴とするディーリングシステム。
  • 【請求項10】 フェーディング処理部を備え、ATM
    (アット・ザ・マニー)における、請求項5のボルツマンモデルによるオプション価格を変換したボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示すること特徴とする請求項8又は9に記載のディーリングシステム。
  • 【請求項11】 警戒範囲を設定する警戒範囲設定処理部を備え、市況が警戒範囲に入ったときに警告を出力することを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載のディーリングシステム。
  • 【請求項12】 代替ポジション抽出処理部を備え、前記警告を出力すると共に、代替ポジションを抽出して表示することを特徴とする請求項11に記載のディーリングシステム。
  • 【請求項13】 入力されるマーケットデータに対してインプライドボラティリティを演算し、 前記入力されるマーケットデータに対して、ボルツマンモデルに基づいて所定オプション商品のオプション価格を演算し、 前記ボルツマンモデルに基づき演算したオプション価格をブラック・ショールズ式のボラティリティに変換し、 前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格をブラック・ショールズ式のボラティリティに変換した結果と、前記マーケットデータから演算したインプライドボラティリティとを、又は前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格と、マーケットのオプション価格とを対比表示させるディーリングプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
  • 【請求項14】 前記所定オプション商品が株価指数オプションであることを特徴とする請求項13に記載のディーリングプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
  • 【請求項15】 前記所定オプション商品が個別株オプションであることを特徴とする請求項13に記載のディーリングプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、金融分野におけるディーリングシステム及びディーリングプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体に関する。

    【0002】

    【従来の技術】銀行や証券会社などにおけるディーラーやトレーダーの業務をサポートするディーリングシステムにおいて、従来は、株価などの任意の将来時点における確率分布が正規性であることを仮定した、ブラック・
    ショールズモデル(Black, F. &M. Sholes, ”The Prici
    ng of Options and Corporate Liabilities”, Journal
    of Political Economy, 81 (May-June 1973), pp. 637
    -59)やそれを拡張したモデルなどの一般的な理論をもとに、金融商品あるいはその派生商品(以下、オプションと記す)の理論価格を算出したり、リスク評価・ポジション変更をシミュレーションすることが一般的である。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の方法には以下に列記する問題点があった。

    【0004】(1)いわゆるファットテール(Fat-Tail)
    問題(例えば、Alan Greenspan, ”Financial derivati
    ves”, March 19, 1999; http://www.federalreserve.g
    ov/boarddocs/speeches/1999/19990319.htm)が金融分野においては深刻である。 従来、汎用されてきたモデルの前提である正規性の仮定は、金融商品あるいはオプションの理論価格を算出したり、リスク評価・ポジション変更をシミュレーションする際、金融工学の理論展開とコンピュータシステムへの実装をシンプルに実現する。
    しかし、大きな価格変動がある場合や取引がさほど活発でない場合等の、より現実の金融マーケットの挙動に近い非正規性を一旦導入すると、こうした理論展開とコンピュータシステムへの実装は実際には難しい。 そのためディーラー自身は、各々の経験と勘に頼って取引に臨まざるを得ないことが多い。 こうした取引に臨むにあたっては、マーケットのボラティリティをいかに的確に掌握するかがディーラーにとって重要になる。

    【0005】(2)ボラティリティの中には、ヒストリカル・ボラティリティと呼ばれるものがある。 これは、
    一定の過去の値動きをもとにしたボラティリティである。 このヒストリカル・ボラティリティを求める一般的な手法は、資産収益の標準偏差、すなわち過去の終値の値動きを資産収益と見立て、これらの標準偏差を求めるものである。 これに対して、極限値手法と呼ばれる、日々の高値と安値から推定する手法や、修正パーキンソン法と呼ばれる、実際の取引における時間の不連続性を考慮し推定する手法などもよく知られている。

    【0006】これらの手法を適用する上で、取引が活発でない場合は、原資産の値動きそのものに連続性がないばかりか、終値を使用する場合には、その確定時間にばらつきが生じることで、計算上の欠陥が露呈する。

    【0007】一方、取引が活発であるとしても、これらの手法はそもそもマーケットの挙動分布として正規性を仮定しているため、大きな価格変動を考慮に入れて推定するには自ずと限界があり、ひとつの目安として使われることが多い。

    【0008】(3)オプションマーケットでは、ヒストリカル・ボラティリティのほかに、インプライドボラティリティ(Implied Volatility:IV)が知られている。 このインプライドボラティリティは、マーケットで観測されるオプション価格から逆算したボラティリティであり、オプションの理論価格を計算する際の材料としていることが多い。

    【0009】しかし、例えば日本の証券マーケットにおいて、オプションの中でも株券を原資産とする個別株オプションマーケットのような取引がさほど活発でないマーケットでは、観測されるオプション価格自体が少なく、こうしたインプライドボラティリティが豊富に得られない。 そのため、オプションの理論価格を計算するには、最新のマーケットの状況を反映させるべく、ディーラー自身が定期的にボラティリティ・パラメータを変えるなどの操作をする必要があり、各々の経験と勘に頼って取引に臨むことが多い。

    【0010】(4)インプライドボラティリティは個別株オプションの場合では、ある特定の株券のボラティリティをマーケットがどう受け止めているのか知るために重要な情報であり、実際このマーケットの見方は時々刻々と変化する。

    【0011】(5)オプションマーケットでは、原資産が同一である複数のオプションから、それぞれ異なるインプライドボラティリティが得られること(以下、「スマイル効果」と記す)がある。 このような場合には、スマイルカーブと呼ばれる、横軸にはオプション行使価格を、縦軸にはこれに対応したインプライドボラティリティをとった2次元座標上の近似曲線を描き、これをオプションの理論価格を計算する際の材料に供することが多い。

    【0012】さらに上の(4)に照らし合わせ、オプション満期までの期間に応じてインプライドボラティリティが変化する様子を調べるために、満期までの時間次元をスマイルカーブに追加した、ボラティリティマトリックスと一般的に呼ばれるデータのテーブルを準備し、マーケットから観測できない箇所は机上での理論的な線形補完により埋め合わせ、オプションの理論価格を計算する際の材料に供することが多い。

    【0013】(6)しかし、意味のあるスマイルカーブやボラティリティマトリックスを得るには、マーケットで豊富なオプション価格が観測されなければならない。
    反面、取引が活発であれば、観測されたオプション価格が広範囲にばらつき、全体的な傾向を把握しにくくなる。

    【0014】(7)一般的に、こうしたマーケットで観測される情報量と、理論価格を算出するためのベースとなるモデルの仮定とはトレードオフの関係にある。 すなわち、観測されるオプション価格が豊富でなければ、原資産価格の予想確率分布のダイナミクスを得るためのモデルの仮定には、より強いものが必要である。 こうした場合の高度なモデルとしてよく知られているのは、確率的ボラティリティ・モデルSVM(Hull, John C. & Al
    lan White, “The Pricing of Options on Assets with
    Stochastic Volatilities”, Journal of Finance, 4
    2, June, 1987,pp.281-300)やGARCHモデルである。 しかし、これらのモデルは正規性を仮定しており、
    ファットテール問題などに対して十分に適応できない。

    【0015】逆に、正規性を前提としない格子法を拡張した手法(例えば、Rubinstein, Mark, “Implied Bino
    mial Trees”, Journal of Finance, 49, July 1994, p
    p. 771-818)は、スマイル効果を取込んだ柔軟な分布型を形成できる反面、分布を決定するためにはかなり多くのオプション価格が観測される必要がある。 そのため、
    取引がさほど活発でない類のオプションマーケットにおいては十分に適応できない。

    【0016】他に、ファットテール(Fat-Tail)を正規分布と全く異なる確率過程を独立に生じさせるジャンプモデルも著名である。 しかし、ジャンプモデルは、不連続な価格変化を仮定し、確率的ボラティリティモデルS
    VMは本質的に非線形問題となる。 そのために、リスク中立確率測度が一意的に求まらず、オプション価格を一意的に定義できない欠陥があった。

    【0017】(8)上述したように、従来は、ファットテール問題にも適応し、取引がさほど活発でないマーケットにおいても、ディーラーやトレーダーにとって有意なスマイルカーブやボラティリティマトリックスといった前述の情報を、時々刻々と変化するマーケットに合わせてリアルタイムにディーラーやトレーダーに対して、
    コンピュータシステムのディスプレイ画面を通じて提供すると同時に、インターラクティブに彼らからの要求に応じて、計算に所要なデータを自動で取込み、適切なモデルが自動選択されることで柔軟に分析の深掘りを行い、より精緻な情報をリアルタイムに提供することは困難であった。

    【0018】本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、原資産の大きな価格変動に適応し、取引が活発でない類のオプションマーケットにおいて、従来の一般的な理論をもとにした限界のある手法に代えて、原子炉理論を金融分野に応用した計算エンジン(ボルツマンモデル計算エンジン)を備え、ディーラーやトレーダーにとって有意な理論価格及びリスク指標を、コンピュータシステムのインターラクティブな画面インタフェース(ディーリング端末)を通じて、柔軟に提供することができるディーリングシステム及びディーリングプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。

    【0019】

    【課題を解決するための手段】請求項1の発明のディーリングシステムは、マーケットデータに基づいてインプライドボラティリティを演算するインプライドボラティリティ演算部と、前記マーケットデータに対して、ボルツマンモデルに基づき所定オプション商品のオプション価格を演算するボルツマンモデル計算エンジンと、前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格をブラック・ショールズ式のボラティリティに変換するフィルタと、前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格をブラック・ショールズ式のボラティリティに変換した結果と、前記マーケットデータから演算したインプライドボラティリティとを、又は前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格と、マーケットのオプション価格とを対比表示するディーリング端末とを備えたものである。

    【0020】請求項1の発明のディーリングシステムでは、金融工学におけるボルツマンモデルをオプション価格評価法に用い、線形ボルツマン方程式でLeptokurcity
    とFat-Tailの特徴を表現することにより、リスク中立でかつ一意的な確率測度を定義する。 この結果、価格変動分布のLeptokurcityとFat-Tailを考慮したリスク中立で一意的なオプション価格評価を可能とする。 またボルツマンモデルを所定オプション商品のオプション価格評価に適用することで、広範囲にばらつく取引実績から、ボラティリティマトリックスの全体的な傾向を把握できる。

    【0021】請求項2の発明は、請求項1のディーリングシステムにおいて、前記所定オプション商品が株価指数オプションであることを特徴とするものであり、広範囲にばらつく取引実績から、株価指数オプション価格のボラティリティマトリックスの全体的な傾向を把握できる。

    【0022】請求項3の発明は、請求項1のディーリングシステムにおいて、前記所定オプション商品が個別株オプションであることを特徴とするものであり、取引実績の少ない個別株オプションで、該当銘柄のボルツマンモデルのパラメータを決定し、該当銘柄の日次収益率との一致性を確認することにより、取引実績によるインプライドボラティリティが殆ど得られなくても、個別株オプション価格のボラティリティマトリックスの全体的な傾向を把握できる。

    【0023】請求項4の発明は、請求項1〜3のディーリングシステムにおいて、前記ボルツマンモデル計算エンジンが、ヒストリカル情報との整合性を保ったオプション価格を算出する機能を備えたものである。

    【0024】請求項4の発明のディーリングシステムでは、ボルツマンモデル計算エンジンによりヒストリカル情報との整合性を保ったオプション価格を算出し、ディーリング端末を通じてユーザーに提示することができる。

    【0025】請求項5の発明は、請求項1〜4のディーリングシステムにおいて、前記ボルツマンモデル計算エンジンが、行使価格に関して離散的に求めたボルツマンモデルによるオプション価格を、ブラック・ショールズ式のボラティリティに変換し、ブラック・ショールズ式で内挿することによってオプション価格とリスクパラメータとを求める機能を備えたものである。

    【0026】請求項5の発明のディーリングシステムでは、ボルツマンモデル計算エンジンにより、行使価格に関して離散的に求めたボルツマンモデルによるオプション価格をブラック・ショールズ式のボラティリティに変換し、ブラック・ショールズ式で内挿することによってオプション価格とリスクパラメータとを求め、ディーリング端末を通じてユーザーに提示することができる。

    【0027】請求項6の発明は、請求項1〜4のディーリングシステムにおいて、前記ボルツマンモデル計算エンジンが、ボルツマンモデルで評価した確率密度関数をテーブル化し、オプション価格をベクトルの積和計算で求める機能を備えたものである。

    【0028】請求項6の発明のディーリングシステムでは、前記ボルツマンモデル計算エンジンにより、ボルツマンモデルで評価した確率密度関数をテーブル化し、オプション価格をベクトルの積和計算で求めることによって演算速度を速め、より即応性の高いシステムを提供できる。

    【0029】請求項7の発明のディーリングシステムは、グラフィカルユーザーインタフェースとしてのディーリング端末と、平常の市況時における粗い理論価格・
    指標計算と、ユーザー指定時におけるボルツマンモデルに基づいた詳細なる理論価格・指標計算との切替えが可能な理論価格・指標計算エンジンと、補間理論計算処理部と、マーケットデータ取込みインタフェースとを備え、通常は粗い計算結果を用いて市況を前記ディーリング端末に表示させ、ユーザー指定時には該当する価格帯の範囲を詳細なる理論価格・指標計算を実行し、詳細評価結果を前記ディーリング端末に表示させるものである。

    【0030】請求項7の発明のディーリングシステムでは、ディーリング端末に、通常は粗い計算結果を用いて市況を表示させることによって表示速度を速くし、ユーザー指定時には該当する価格帯の範囲のボルツマンモデルに基づいた詳細なる理論価格・指標を計算し、詳細評価結果を表示させて市況の変化をユーザーに迅速に察知させる。

    【0031】請求項8の発明のディーリングシステムは、グラフィカルユーザーインタフェースとしてのディーリング端末と、通常の粗い理論価格・指標計算エンジンと、任意の多期間のボルツマンモデルに基づいたオプション理論価格・指標計算エンジンと、補間理論計算処理部と、マーケットデータ取込みインタフェースとを備え、通常時は粗い計算結果を用いて市況を前記ディーリング端末に表示させ、ユーザー指定時には該当する任意の多期間のボラティリティを求めて前記ディーリング端末に表示させるものである。

    【0032】請求項8の発明のディーリングシステムでは、ディーリング端末に、通常は粗い計算結果を用いて市況を表示させることによって表示速度を速くし、ユーザー指定時には該当する任意の多期間のボルツマンモデルに基づいたボラティリティを求めて表示させる。 これにより、マーケットに存在しないボラティリティの期間構造を評価し、仕組み債又はエキゾチックオプションの開発効率向上を図ることができる。

    【0033】請求項9の発明のディーリングシステムは、グラフィカルユーザーインタフェースとしてのディーリング端末と、通常の粗い理論価格・指標計算エンジンと、ボルツマンモデルに基づいた詳細なる理論価格・
    指標計算エンジンと、補間理論計算処理部と、ポジション設定処理部と、自動発注処理部と、マーケットデータ取込みインタフェースとを備え、株価指数オプション価格又は個別株オプション価格があらかじめ設定した自動発注価格帯に到達したときに自動発注信号を出するものであり、高度モデルの適正準をビジュアルにユーザーが参照し、ポジションを設定して、タイムリーに自動発注することができる。

    【0034】請求項10の発明は、請求項8又は9のディーリングシステムにおいて、フェーディング処理部を備え、ATM(アット・ザ・マニー)におけるインプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示するものであり、構造の挙動アニメーションをフェーディング表示する機能を備えたものであり、ATMにおけるインプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示することで、相場変動への過敏な対応によるミスプライシングを防ぐことができる。

    【0035】請求項11の発明は、請求項8〜10のディーリングシステムにおいて、警戒範囲を設定する警戒範囲設定処理部を備え、市況が警戒範囲に入ったときに警告を出力するものであり、ユーザーが警戒範囲を設定することで、市況が警戒範囲に入れば警告を発することにより、リスク管理者の適切なリスクマネジメントを可能とする。

    【0036】請求項12の発明は、請求項11のディーリングシステムにおいて、代替ポジション抽出処理部を備え、前記警告を出力すると共に、代替ポジションを抽出して表示するものである。

    【0037】請求項12の発明は、請求項11のディーリングシステムにおいて、前記ディーリング端末が、前記警告を出力すると共に、代替ポジションを抽出して表示する機能を備えたものであり、代替ポジションを自動抽出して、相場変動への過敏な対応による損失の発生を防止することができる。

    【0038】請求項13の発明のコンピュータで読み取り可能な記録媒体は、入力されるマーケットデータに対してインプライドボラティリティを演算し、前記入力されるマーケットデータに対して、ボルツマンモデルに基づいて所定オプション商品のオプション価格を演算し、
    前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格をブラック・ショールズ式のボラティリティに変換し、前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格をブラック・ショールズ式のボラティリティに変換した結果と、前記マーケットデータから演算したインプライドボラティリティとを、又は前記ボルツマンモデル計算エンジンが演算したオプション価格と、マーケットのオプション価格とを対比表示させるディーリングプログラムを記録したものである。

    【0039】請求項13の発明のディーリングプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体では、これをコンピュータシステムに組み込むことによって、請求項1の発明のディーリングシステムを構築することができる。

    【0040】請求項14の発明は、請求項13のディーリングプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体において、前記所定オプション商品が株価指数オプションであることを特徴とするものであり、これをコンピュータシステムに組み込むことによって請求項2の発明のディーリングシステムを構築することができる。

    【0041】請求項15の発明は、請求項13のディーリングプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体において、前記所定オプション商品が個別株オプションであることを特徴とするものであり、これをコンピュータシステムに組み込むことによって請求項3の発明のディーリングシステムを構築することができる。

    【0042】

    【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。 まず、オプション価格評価の理論と実際について説明する。 自由マーケットで取引されている原資産(代表的なものに株式や株価指数がある)の将来の売買価格を決定する権利(オプション)の中でもヨーロピアンオプション(権利行使が満期日のみ)の価格は、原資産価格のリスク中立確率測度(確率密度)P
    (S,τ)を用いて、数1式と数2式の積分で評価できる。

    【0043】

    【数1】

    【数2】

    ここで、Sは原資産価格、τは満期までの期間、rは非危険利子率(満期までに確定されている金利)、Kは行使価格である。

    【0044】数1式は満期日に行使価格Kで原資産を購入する権利(コールオプション)の価格で、数2式は満期日に行使価格Kで原資産を売却する権利(プットオプション)の価格である。 これらのオプションの購入者は、満期日の原資産の価格と無関係に行使価格Kで権利を行使できる。 すなわち、コールオプションの購入者は満期日の原資産価格がKより大きくても、価格Kで購入できる。 コールオプションの販売者は、満期日に価格K
    で販売する義務が生じるが、満期日までに、これら原資産を価格変化に応じて売買を繰り返すことで、最低、数1式のコストでオプション購入者に価格Kで販売できる。

    【0045】オプション価格評価によく用いられている公式として、ブラック・ショールズの式(BS式)がある。 数1式と数2式のリスク中立確率測度に次の数3式の対数正規分布を用いると、

    【数3】

    これらの数1式と数2式は、BS式である次の数4式と数5式になる。

    【0046】

    【数4】

    【数5】

    ここで、d

    ,d

    は次の数6式で表わされるものである。

    【0047】

    【数6】

    上記の数3式、数4式、数5式のパラメータσは価格変動率(ボラティリティ)で、原資産価格の幾何ブラウン運動モデル(原資産の価格が価格の対数に関して拡散するモデル)の拡散係数である。

    【0048】BS式は、ボラティリティσが、τとSに関して一定であるという仮定のもとに導出されている。
    したがって、BS式は、マーケットが時間と価格にかかわらず一定の挙動を示すという静的なマーケットを仮定している。

    【0049】しかし、現実のマーケットは時間と価格で変わると認識されている。 図1に、幾何ブラウンモデルが予測する原資産の価格変動率C1と典型的な株価の終値の変動率(日次収益率)C2を示してある。 これらは、ボラティリティは等しいが、価格変動の様相は大きく異なる。 幾何ブラウン運動モデルC1では大きな価格変動はほとんど見られないのに対して、現実の価格は曲線C2のように大きく変動する。 したがって、原資産に個別銘柄の株価を用いた場合のオプション価格をBS式で評価することは難しく、個別株オプションの取引は少ないのが現状である。

    【0050】株価指数、たとえば日経225のように多数銘柄の修正株価平均は、個々の銘柄の株価の動きよりも緩やかである。 したがって、株価指数のオプション価格はBS式で評価しやすい問題となり、現在では多くの取引がなされている。 しかし、225銘柄の平均をとっても、図2に示すように、日次収益率C3の変動は幾何ブラウン運動モデル(図1の曲線C1)とは異なることが分かる。 これを図1の個別銘柄の日次収益率C2と比較すると、変動の大きさが小さい点を除けば、個別銘柄と本質的に変わらない。 したがって、株価指数オプションの取引者はBS式を補正してオプション価格を評価している。

    【0051】補正の一例を図3に示す。 マーケットで取引されたオプション価格とBS式の評価値とが一致するボラティリティをインプライドボラティリティ(IV)
    という。 図3の■マーク51は、日経225株価指数プットオプション終値の典型的なインプライドボラティリティである。

    【0052】図3のヒストリカルボラティリティと記された30%の水平ラインC4は、原資産である日経22
    5株価指数の動きから算出されたヒストリカルボラティリティである。 もしも、マーケットが完全にBS式のもとになる幾何ブラウン運動モデルに従っていれば、図中の■マーク51は30%のラインC4上に分布するはずである。 しかし、現実は行使価格が原資産価格から離れるにしたがって、インプライドボラティリティは増加する傾向が見られる。 このように、行使価格と原資産価格が等しい点(行使価格/原資産価格=1.00)を中心にしてインプライドボラティリティが増加する傾向はスマイルカーブC5と呼ばれている。 また、スマイルカーブC5は満期までの期間が増えるにしたがって、カーブの曲率が緩やかになる期間構造を示すことも知られている。

    【0053】通常、オプションの取引者は、マーケットでの取引価格を基に、インプライドボラティリティのスマイルカーブと期間構造をまとめたボラティリティマトリックスを把握し、BS式によるオプション価格を補正することによってオプション価格を決定している。

    【0054】ボラティリティマトリックスはオプション価格評価手法として一番成功したものであるが、短所もある。 その短所をまとめると、次の2点に集約できる。

    【0055】1. 取引がない、又は非常に少ない場合には、インプライドボラティリティを得ることができない。

    【0056】2. 実際の取引価格はバラツキが大きく、
    現実をよく表している代表的な取引を特定することが困難である。

    【0057】上記1. の欠点はインプライドボラティリティの本質的な問題で、インプライドボラティリティでは解決できない。 他方、上記2. はバラツキの大きい情報から有意な情報を抽出するフィルタリングの手法で、
    現実をよくあらわしている代表的な取引を特定できる可能性がある。

    【0058】フィルタリングの手法を適用する以前に、
    平均的挙動を把握するために、インプライドボラティリティのスマイルと期間構造が生じるメカニズムを明らかにする必要がある。 スマイルと期間構造のメカニズムは未だ解明されているわけではないが、多くの実証研究によると、現実の価格変動の確率が、BS式で仮定している正規分布よりも価格変動の小さい部分で尖っていて(Leptokurcity)、価格変動の大きい部分で裾広がり(Fat-Tail)となっている点が主要因と考えられている。

    【0059】図4にその一例を示してある。 図4において、実際の日次収益率を示す□マーク52は、正規分布C6よりも中心で尖り、裾が広がっている。 このような価格分布に従うと、図5中、■マーク53が示すように、BS式で用いている対数正規分布C7と比較して相対価格が1.0近辺での確率密度の広がり(ボラティリティ)は小さく、相対価格が2.0以上と2.5以下での確率密度のボラティリティは対数正規分布C7よりも大きくなることは容易に理解できる。 また、時間が経過するにしたがって、中心極限定理から価格分布(図中、
    □マーク54)は正規分布に近づくと考えられるので、
    価格分布の中心部と裾の広がりは、時間が経過するとともに正規分布C8と等しくなる。 これが、スマイルカーブと期間構造が生じる要因と考えられている。 これと同様の議論が、John C. Hull, ”OPTIONS, FUTURES & OTH
    ER DERIVATIVES, Fourth Edition”, Prentice-Hall In
    ternational Inc., 2000, chapter 17 でも展開されている。

    【0060】価格変動分布のFat-Tailは、図1と図2に示されている現実の価格変動C2,C3で時々生じる大きな価格変動に相当する。 これらを考慮したモデルとして、Fat-Tailを正規分布と全く異なる確率過程で独立に生じさせるジャンプモデルと、正規分布の標準偏差、すなわちボラティが時間的に揺らぐ確率ボラティリティモデルの2つがあげられる。 しかし、ジャンプモデルは、
    不連続な価格変化を仮定し、確率ボラティリティモデルは本質的に非線形問題となる。 そのためにリスク中立確率測度が一意的に求まらない。 その結果、数1式と数2
    式のオプション価格評価式がこれらのモデルに適用できないという欠陥があった。

    【0061】これらのモデルに対して、最近、提案されているボルツマンモデルは、広義の確率ボラティリティモデルに含められが、線形ボルツマン方程式でLeptokur
    cityとFat-Tailの特徴を表現できている。 線形ボルツマン方程式で度分布を等方分布とすると、その解はリスク中立でかつ一意的である。 したがって、ボルツマンモデルをオプション価格評価に適用することで、ボラティリティマトリックスの基本的なトレンドを評価できる。

    【0062】ボルツマンモデルの特徴として、価格変動の相場依存性の考慮があげられる。 相場依存性とは、価格の大きな変動がまとまって生じることである。 ボルツマンモデルの原論文 「Yuji Uenohara and Ritsuo Yoshi
    oka, ”Boltzmann Model inFinancial Technology” Pr
    oc. of 5th International Conference of JAFEE, Augu
    st 28, 1999, Japan, pp.18-37」、また特願平11-242152
    「金融商品あるいはその派生商品の価格リスク評価システムおよび記憶媒体」では、Leptokurcityを考慮するために、価格分布f(v)にマクスウェル分布の変形である、数7式の蒸発スペクトル式を推奨している。

    【0063】

    【数7】

    ボルツマンモデルでは原資産の価格変動と前回の変動との間との相関を考慮できる。 ボルツマンモデルでは、終値の場合には、前日の日次収益率v′と当日の日次収益率vとの間に、温度Tを介在して明確な相場依存性が見られることを主張している。 その典型例を図6に示す。


    図6において■マーク55は株価の終値実績値から求めた温度を表わし、曲線C9はこれらを2次関数であてはめたものである。 この図6から、温度Tが前日の日次収益率v′に関して数8式に示す二次関数的傾向を示していることが分かる。

    【0064】

    【数8】

    原論文では、二次関数的な変化は、温度の増加とともに比熱が増えるという正のフィードバックがかかる系で、


    株式マーケットの不安定性を端的に表わしていると主張している。

    【0065】ボラティリティスマイルを示した図3中の実績値(■マーク51)と一致したカーブC5は、ボルツマンモデルで数1式と数2式のオプション価格を評価し、その結果と等しくなるBS式のボラティリティをプロットしたものである。 また、ボルツマンモデルによる価格評価シミュレーションの過程でボルツマンモデルが評価した日次収益率C10を図7に示す。 この図7を見ると、オプション取引と同時期の日経平均株価指数の日次収益率(図中の■マーク56)をほぼ再現できていることが分かる。

    【0066】図7に示す日次収益率は典型的なFat-Tail
    を示している。 ボルツマン分布が求めた日次収益率分布に従って乱数ξを発生させ、次の数9式に従って、原資産価格Sの軌跡をシミュレートすると、ボルツマンモデルと等価なジャンプモデルとなる。 ただし、ジャンプモデルでは相場依存性を無視しているので、大きな価格変化は不連続変化となる点がボルツマンモデルと異なる。

    【0067】

    【数9】

    ボルツマンモデルと等価なジャンプモデルは、ボルツマンモデルと同じ結果を与えるように思えるが、結果はかなり異なる。 図8では、ボルツマンモデルとジャンプモデルとのインプライドボラティリティを対比して示してある。 図8の実線C11と一点鎖線C12はボルツマンモデルの結果で、それぞれ満期までの期間が40日と8


    0日の場合である。 破線C13と点線C14はジャンプモデルの結果で、それぞれ満期までの期間が40日と8


    0日の場合である。

    【0068】この図8の比較から、ジャンプモデルC1
    3,C14はボルツマンモデルC11,C12よりもボラティリティが大きくなり、スマイルカーブの曲率も小さいことが分かる。 実績値と比較しても、ジャンプモデルによるインプライドボラティリティは大きいことが分かる。 ジャンプモデルでは、価格変動の大きさが全く無相関なために中心極限定理が早期に現れ、価格の拡散が早いためである。 したがって、ジャンプモデルでボルツマンモデルと同じ結果を出すためには、図7に示す日次収益率C10よりも収益率の低い部分で大きな確率密度をとる分布を用い、価格の拡散を抑える工夫が必要となる。 しかし、その結果、日次収益率分布は原資産のものとはかなり異なったものとなる。 このように、ボルツマンモデルとジャンプモデルは根本的に異なっていることが分かる。

    【0069】ボルツマンモデルはジャンプモデルと比較して特に複雑なわけでもない。 たとえば、最もシンプルなマートンの複合ジャンプモデルと比較する。 マートンのジャンプモデルは正規分布による乱数ξとポアソン分布による乱数ηを用い、正規分布の標準偏差σ、ポアソン分布に関する平均的ジャンプの大きさkとジャンプの生じる単位時間当たりの確率λを用いて、原資産価格S
    の従う確率微分方程式を数10式で表している。

    【0070】

    【数10】

    マートンの複合ジャンプモデルでは、確率密度関数が正規分布とポアソン分布の2つ、パラメータが3つである。 ボルツマンモデルは確率密度関数がマクスウェル分布の1つ、パラメータが3つであり、確率密度関数の種類が少ない分だけボルツマンモデルの方がシンプルである。

    【0071】ここまでで、オプション価格評価の理論と実際を説明した。 次に、かかるボルツマンモデルに基づきオプション価格評価するディーリングシステムについて説明する。

    【0072】図9及び図10は、本実施の形態のディーリングシステム100の構成を示している。 このシステム100は、外部のマーケットデータベース101と通信してマーケットデータを取込み、インプライドボラティリティを算出するインプライドボラティリティ演算部102と、図10の構成を備え、ボルツマンモデルによりオプション価格評価を実施するボルツマンモデル計算エンジン(BMM)103と、このBMM103の出力するオプション価格をインプライドボラティリティ(I
    V)に変換するインプライドボラティリティ(IV)フィルタ104と、必要な情報を表示し、プリントアウトし、またデータ入力を行うためのグラフィカルユーザーインタフェース(GUI)としてのディーリング端末1
    05から構成されている。

    【0073】そしてボルツマンモデル計算エンジン(B
    MM)103は、図10に示す構成であり、価格・変動率・変動方向の初期値入力部3、評価条件入力部4、ボルツマンモデル解析部5、入出力装置としてのGUI1
    05(図9におけるものと共通)、全断面積・確率過程入力部7、速度分布・方向分布入力部8、乱数発生部9
    を備え、必要なマーケットデータを取込むためにマーケットデータベース101と接続されている。

    【0074】そしてボルツマンモデル解析部5はさらに、初期化部12、初期値設定部13、サンプリング部14、ボルツマンモデルによる価格変動シミュレーション部15、確率密度算出部16、一試行終了判定部1
    7、全試行終了判定部18、確率密度編集部19、価格分布演算部20、そして価格換算部21を有している。

    【0075】なお、本システムは物理的な意味で1つのコンピュータに含まれることを意味するものではない。
    例えば、本システム100としてクライアント・サーバーシステムのように分散処理するシステムを採用することができる。 また、各要素はその名称の示す処理を実行するプログラムそれぞれに対応しており、本システム中に物理的にこれらの要素が組み込まれているものではない。 したがって、基本的には、通信機能を備えた1台のコンピュータにこれらの処理機能を実行するディーリングプログラムを組み込むことによって実現することができるものである。

    【0076】初期値入力部3は、評価対象の株価または株価指数の原資産に関する数8のT 0 ,c 0 ,g 0をボルツマンモデル解析部5に入力する。 このパラメータは実績データから得られる。 好ましくは、初期値入力部3
    から評価対象の株価または株価指数に関する情報をマーケットデータベース101から検索し、検索した該当株式または株価指数の価格、価格変動率、価格変動方向の初期値を取得してボルツマンモデル解析部5に出力する。

    【0077】評価条件入力部4は、ボルツマンモデル解析部5の評価条件を入力する要素である。 ボルツマン解析部5の評価条件とは、ボルツマンモデル解析部5による試行回数、評価する時間帯、評価する価格帯などの解析のための条件である。 この評価条件入力部4により、
    有意な解析を行うことができる評価条件をボルツマンモデル解析部5に設定することができる。

    【0078】ボルツマンモデル解析手段5は、本発明の中心的な構成要素である。 ボルツマンモデル解析手段5
    の詳細は、本願発明者らの先願である特願平11−24
    2152号に詳しく説明されている。 ここで再度説明するのは冗長であるので、これを参照されたい。 なお、図10は特願平11−242152号の図1とおおむね同じであるが、新たに価格分布演算部20と価格換算部2
    1が追加されているので、これらについて説明する。

    【0079】ボルツマンモデル解析部5の価格分布演算部20は、確率密度編集部19の編集した原資産の価格変動の確率密度に基づき、その価格分布を演算する要素である。

    【0080】ボルツマンモデル解析部5の価格換算部2
    1は、価格分布演算部20の算出した価格分布に基づき、評価対象のオプション価格を算出して出力する要素である。

    【0081】GUIとしてのディーリング端末105
    は、本システムの処理の途中経過や最終処理結果を出力する要素であり、評価対象とするオプションの価格分布を出力する。 なお、この端末105は、キーボード、マウスのようなポインティングデバイスによる入力機能を有し、またディスプレイに表示し、プリンタによりプリントアウトし、他のシステムへのネットワークを通じた伝送、記憶装置への書き出しを含め、広い意味での出力機能を有する。

    【0082】マーケットデータベース101は、評価対象とするオプション商品に関連した情報を格納したデータベースである。 なお、ここで「データベース」とは、
    データベース内に体系的に管理されたデータと、データを検索する手段、そしてそれらを記憶管理するハードウェアも含めたものである。

    【0083】このマーケットデータベース101には、
    本システムに固有に設けたものであってもよいが、外部に既存のデータベースがある場合にはそれを利用してもよい。

    【0084】以上のシステム構成のオプション価格評価システムによる株価指数オプション価格の評価方法について、以下に説明する。

    【0085】図11は、A1からA6までの6つの手順を示している。 株価指数オプション価格評価では、通常は、多くの取引実績データを得ることができる。 これらの実績データはマーケットデータベース101に蓄積されており、全断面積・確率過程入力部7がA1の処理ステップで、データベース101の実績データを用いてインプライドボラティリティを計算する。

    【0086】次に、図11の左側のA2とA3の処理ステップは、従来手順である。 A2の処理ステップでは、
    A1の処理ステップで求めたインプライドボラティリティから、経験と勘もしくは簡便な移動平均や回帰モデルに基づいて、ボラティリティマトリックスの全体的な傾向を決定し、A3の処理ステップでボラティリティマトリックスを確定する。 従来は、A2の処理ステップで恣意的なジャッジメントが必要とされていた。

    【0087】本実施の形態のディーリングシステム10
    0では、A4の処理ステップにおいて、ボルツマンモデル解析部5によりこのインプライドボラティリティを取り込み、インプライドボラティリティと一致するようにボルツマンモデルの温度パラメータ(数8式の3つの係数T 0 ,c 0 ,g 0 )を決定する。

    【0088】そして一致すれば、A5の処理ステップに進み、原資産の日次収益率との一致性を確認する。 ここで、原資産の日次収益率が一致しなければ、A4の処理ステップに戻り、パラメータを見直す。 一致すれば、A
    6の処理ステップで原資産の相場依存性との一致性を確認する。

    【0089】A6の処理ステップにおいて、原資産の相場依存性と一致すれば、A3の処理ステップにおいてボルツマンモデルの結果をもってボラティリティマトリックスと決定する。 なお、実際には、明確な相場依存性を観測できることは希なので、A5からA6への流れ(図11における矢印付き破線)が最終決断となることが多い。 もし、明快な相場依存性が得られるが、実際と一致しなければA4の処理ステップに戻り、パラメータを見直す。

    【0090】実際のマーケットが、常にボルツマンモデルで良く説明できるとは限らない。 A4の処理ステップでボラティリティマトリックスをうまく説明できるが、
    日次収益率と矛盾することもあり得る。 その場合には、
    日次収益率との一致性確保をあきらめ、A3の処理ステップに移行する。 またA4の処理ステップでインプライドボラティリティと一致しない場合には、ボルツマンモデルの限界を超えたマーケットとなっているので、A2
    の処理ステップに戻り、従来と同じ手法をとり、ディーラー等のジャッジメントに委ねる。

    【0091】次に、本ディーリングシステム100による個別株オプション価格評価の方法を説明する。 ボルツマンモデルで評価した日次収益率が原資産の日次収益率と一致できることは、オプション取引の実績が無くても原資産の振る舞いからオプション価格を評価できることを意味する。 したがって、現在、取引実績の少ない個別株オプション価格評価にとって最も有効な手法といえる。

    【0092】ボルツマンモデルでは、株価指数オプション価格評価と個別株オプション価格評価とで、手法は全く同じである。 個々の銘柄毎に、数8式の3つの係数T
    0 ,c 0 ,g 0を決めることで、オプション価格を評価できる。

    【0093】実際、個別銘柄に関して数8式の傾向が見られるかどうかについて、図12に示す。 図12は、東京証券取引所一部上場銘柄の一部について温度Tを求めたものである。 横軸は、業種毎、ここでは建設、食品、
    化学、鉄鋼、電機、金融、サービス毎に株価のヒストリカルボラティリティが小さい順番に並べたものである。
    図12中の実線C21,C22,…,C27はヒストリカルボラティリティを温度Tに換算したものである。 図中、塗りつぶした○マークは前日の日次収益率が5%以内の時の当日の収益率分布の温度を示し、×マークは前日の日次収益率が5%から10%の時の温度を示し、□
    マークは前日の日次収益率が10%から15%の時の温度を示す。

    【0094】図12では、これら3種類の温度がヒストリカルボラティリティC21,C22,…におおむね比例していることを示している。 また、前日の日次収益率が大きいと、温度Tも大きくなることが分かる。 さらに、塗りつぶした○マークと□マークと×マークの分布を見ると、□マーク群と塗りつぶした○マーク群との差よりも×マーク群と□マーク群との差の方が大きい。 すなわち、前日の日次収益率が大きくなるにしたがって、
    温度のみならず、温度の上昇率も大きくなることが分かる。 これは、数8式の二次関数的依存性を示唆するものである。

    【0095】個別株オプション価格評価の例を図13と図14に示す。 図13はコールオプション価格評価例である。 横軸が行使価格と原資産価格との比、縦軸がコールオプション価格と原資産価格との比を示す。 図14はプットオプション価格評価の例で、縦軸はプットオプション価格と原資産価格との比である。 図13と図14
    で、実線C31,C41と一点鎖線C32,C42はボルツマンモデルによる評価で、それぞれ満期までの期間が20日と40日のものである。 破線C33,C43と点線C34,C44はBS式によるものである。

    【0096】ここでは、ヒストリカルボラティリティが約70%の銘柄を想定していて、図12から、数11式の温度を用いた。

    【0097】

    【数11】

    約70%のヒストリカルボラティリティは、株価指数のボラティリティの2倍程度であり、個別銘柄のヒストリカルボラティリティとしては若干大きめではあるが、現実的な値である。

    【0098】図15と図16にコールオプションとプットオプションのインプライドボラティリティを示す。 図8の株価指数のインプライドボラティリティと同様に、
    スマイルカーブと期間構造が反映されていることが分かる。

    【0099】図17は、ディーリングシステム100により上記の個別株オプション価格評価を実施する場合の処理の流れを示したものである。 図11と同様に、左側は従来手法の流れを示している。

    【0100】個別株オプション取引では、通常は取引実績が少ない。 取引実績が多いものは、株価指数オプションと同じであるので、ここでは、図17を用いて、取引実績がほとんどないものについて説明する。

    【0101】従来は、B1の処理ステップで該当する銘柄のヒストリカルボラティリティをもとに、株価指数オプション価格評価の経験等からボラティリティのスマイルと期間構造を推定して、処理ステップB2のボラティリティマトリックス決定に到る。

    【0102】しかし、本実施の形態のディーリングシステム100では、処理ステップB3で該当銘柄のボルツマンモデルの温度パラメータを決定する。 そして処理ステップB4で該当銘柄の日次収益率との一致性を確認する。 日次収益率が一致しなければ処理ステップB3に戻り、パラメータを見直す。 一致すれば、処理ステップB
    5において相場依存性との一致性を確認する。 もし一致すれば、従来手法の処理ステップB2のボラティリティマトリックスの決定に到る。 相場依存性が一致しなければ、処理ステップB3に戻り、温度パラメータを見直し、上記の処理を繰り返す。 この場合にも、実際には明確な相場依存性を観測することは希であるので、処理ステップB4からB5への流れ(図中、矢印付き破線)が最終決断となることも多い。

    【0103】次に、上記のディーリングシステム100
    による、ボルツマンモデルに基づくヒストリカル情報との整合性を保ったオプション価格評価手法について説明する。 ボルツマンモデルでは、原資産のヒストリカルな情報と整合性をとりつつ、インプライドボラティリティのスマイルと期間構造を評価できることを述べた。 この特性は、取引に際してオプション価格提示の根拠を明確にできる利点がある。 実マーケットにおける価格設定は、必ずしも合理的な説明を必要とするものではない。
    特に、取引が完全に自己責任の範囲で実施されるものならばミスプライスによる大きな損失も当事者のみの問題である。 しかし、業としての取引やオプション価格付けのコンサルテーションでは、価格評価の影響は単に価格付けした当事者のみにとどまらない。 したがって、長年の経験と勘のみでは済まされず、合理的な価格付けの根拠が求められる。

    【0104】マーケットは不確実性が大きいので、経験と勘に頼る恣意的なジャッジメントが完全になくなることはない。 しかし、これらのジャッジメントが他の情報で裏付けられれば、単なる恣意的なジャッジメントではなく、合理的な根拠に基づく行動となる。 現在の金融工学の基本が原資産価格の挙動から派生商品の価格が決定されるという立場にある以上、ボルツマンモデルが原資産のヒストリカル情報との整合性を保てることは、価格評価の合理性を主張する大きな根拠となり得る。

    【0105】前述のジャンプモデルやボラティリティマトリックスのように原資産のヒストリカル情報から逸脱することを前提にした場合に、逸脱する根拠を明快に説明するのは困難である。 もちろんモデルも完全ではないので、場合によっては原資産のヒストリカル情報から逸脱した価格評価も必要とされる。 しかし、ボルツマンモデルのように原資産のヒトリカル情報との整合性が原則的に保たれているモデルでは、逸脱も小さく、また逸脱しなければならない機会も比較的少ない。 したがって、
    逸脱する場合には関係者と協議する時間も確保でき、特定のディーラーやコンサルタントの判断ミスが巨額損失につながる可能性も小さくなる。

    【0106】さて、上述したディーリングシステム10
    0を用いてオプション価格評価を実行する際には、リスクヘッジのために数12式から数16式に示すリスクパラメータの評価も必要とされる。

    【0107】

    【数12】

    【数13】

    【数14】

    【数15】

    【数16】

    ここで、Cはオプション価格、Sは原資産価格、rは非危険利子率、τは満期までの期間、σはボラティリティである。 これらのリスクパラメータに比例して原資産の売買を行うと、原資産の価格変動を原則的には打ち消すことができることが知られている。

    【0108】これらのリスクパラメータはオプション価格の微分量であることが分かる。 ボルツマンモデルでは、解法としてモンテカルロ法を前提としているが、モンテカルロ法の欠点として、微分量の評価に計算時間を要することがあげられる。 たとえば、コールオプション価格CのΘをモンテカルロ法で厳密に求める手順を説明する。 満期までの期間τの微小変化量δτを設定し、数17式を計算すると、Θを評価することができる。

    【0109】

    【数17】

    ここで、数17式の分子は、数1式から、次の数18式となる。

    【0110】

    【数18】

    この数18式の右辺の積分をモンテカルロ法で求めているが、入力変数であるτの変化は小さい。 したがって、


    数18式の右辺第1項の積分と第2項の積分との差も小さくなる。

    【0111】モンテカルロ法は、計算結果が統計誤差の範囲内でばらつくので、差が小さいときには、総計誤差を小さくするために計算量を増やす必要がある。 通常、
    統計誤差は計算量の2乗に反比例する。 そのため、変化量が小さい場合には、膨大な計算時間を費やさなければ有意差を検出することができない。

    【0112】この問題は、金融モンテカルロ法のみならずモンテカルロ法全般に伴う問題で、未だ根本的な解決策は見出されていない。 放射線輸送モンテカルロ法で用いられる摂動モンテカルロ法などの微小変動量のみをシミュレートする手法もあるが、若干の近似が必要とされ、モンテカルロ法の特長である厳密性を損なっている可能性もある。

    【0113】現状では、モンテカルロ法で微小変動量の厳密なシミュレーションができない以上、解の厳密性にこだわりすぎるのは現実的ではない。 オプション価格がインプライドボラティリティで説明できる状況下では、
    ボルツマンモデルとBSモデルの乖離が小さい。 リスクパラメータのような一次から二次の微分量は、一般にモデル依存性が弱いので、ボルツマンモデルで評価したオプション価格から逆算したインプライドボラティリティを、BS式に基づいたリスクパラメータ評価式に代入することで実用的に十分な精度でリスクパラメータを評価できる。

    【0114】具体的には、下の数19式から数23式に示すBS式に基づいたリスクパラメータ評価式のボラティリティσをボルツマンモデルのオプション価格に一致するインプライドボラティリティに置き換えることで、
    ボルツマンモデルのリスクパラメータにできる。

    【0115】

    【数19】

    【数20】

    【数21】

    【数22】

    【数23】

    ただし、Erf(x)は、次のように定義される式である。

    【0116】

    【数24】

    次に、本ディーリングシステム100を用いて、ボルツマンモデルで評価した確率密度関数をテーブル化し、オプション価格をモンテカルロ法の再計算ではなく、ベクトルの積和計算でオプション価格計算を行う手法について説明する。

    【0117】インプライドボラティリティは、ボルツマンモデルで評価したオプション価格とブラック・ショールズ(BS)式によるオプション価格とが一致するように逆算した、ブラック・ショールズ式のボラティリティである。 ボルツマンモデルではオプション価格は、既出の数1式と数2式で表わされ、これらの数1式、数2式の数値積分をモンテカルロ法で求める。

    【0118】確率密度関数P(S,τ)がSに関して極端に大きな変化をしないとき、すなわち通常の価格分布が適用できる場合は、確率密度関数をSに関してテーブル化し、次の数25式、数26式の級数で近似することにより、モンテカルロ法で厳密に評価した結果ときわめて近い値を求めることができる。

    【0119】

    【数25】

    【数26】

    ここで、確率密度関数P(Si,τ)は、モンテカルロ法で次の数27式とし、この数27式を評価することによって求めることができる。

    【0120】

    【数27】

    ここで、ΔSiを実用上十分小さく取り、数27式の確率密度関数をテーブルとして記憶すると、数25式、数26式は単なるベクトルの積和演算であるので、高速に計算することができる。

    【0121】次に、本発明のディーリングシステム10
    0による具体的な処理機能について説明する。 図18
    は、ディーリング端末105において、株価指数のザラ場歩みを表示するサブ画面である。 図19は、同じくディーリング端末105において、株価指数を原資産とする株価指数オプションの行使価格別、限月別のインプライドボラティリティ及び市況価格をテーブル形式で表示するサブ画面である。

    【0122】図20(a),(b)は、同じくディーリング端末105において、図19のテーブル形式の情報をグラフ形式で図示するサブ画面である。 そして同図(a)の縦軸をインプライドボラティリティとするグラフは、いわゆるスマイルカーブであり、同図(b)のグラフは、各限月ごとのオプション価格−行使価格のグラフである。

    【0123】このディーリングシステム100は、より詳しくは図21のフローチャートに示す処理を実行する。 平常の市況時は、マーケットデータ101を取り込み(ステップS05)、図18に示したサブ画面にて、
    粗い計算結果を用いて表示速度向上を図っている(ステップS10,S15)。

    【0124】一方、図18のサブ画面に表示されているグラフのa部分のように、原資産に大きな変動が生じている時には、ユーザーは図20、図22(a)のサブ画面にて、詳細評価を実施したいエリア110(ここでは、K4−K5のエリア)を対角線方向にマウス(あるいはそれに類するポインティングデバイス)でドラッグすることで画面拡大指定して(ステップS20,S2
    5)、必要な追加入力データ、具体的に図23(a),
    (b)に示すようにK451、K452、K453に相当する仮想行使価格aをBMM103に自動的に渡して補間計算を実行させる(ステップS30;S30−1,
    S30−2)。

    【0125】その計算結果を、具体的にはaに相当するインプライドボラティリティとオプション行使価格bをBMM103から受取り(ステップS30−3)、ディーリング端末105の図19、図22(a)のサブ画面及び図20、図23(a)のサブ画面のスケールをリフレッシュし(ステップS35−1)、詳細評価の結果を繋いで図示する(ステップS35−2;ステップS3
    5)。 図示されたグラフを図22(b)に示す。

    【0126】次に理論計算サーバーであるBMM103
    にて実施される計算処理について、具体的に図24を用いて説明する。

    【0127】前述したように、インプライドボラティリティ(IV)は、ボルツマンモデルで評価したオプション価格とブラック・ショールズ式(BS式)によるオプション価格が一致するように逆算した、ブラック・ショールズ式のボラティリティである。 ボルツマンモデルではオプション価格は、前述の数1式、数2式で表わされ、これらの数値積分をモンテカルロ法で求める。 これらの数1式、数2式において、確率密度関数P(S,
    τ)がSに関して、極端に大きな変化をしないとき、すなわち通常の価格分布が適用できるときは、確率密度関数P(S,τ)をSに関してテーブル化し、前述の数2
    5式、数26式の級数で近似することで、モンテカルロ法で厳密に評価した結果と極めて近い値を求めることができる。

    【0128】ここで確率密度関数P(Si,τ)は、モンテカルロ法で、前述の数27式とし、この数27式を評価することで求めることができる。 そして、ΔSiを実用上十分小さくとり、数27式の確率密度関数をテーブルとして記憶すると、数25式、数26式は単なるベクトルの積和演算であるので、高速に計算することができる。

    【0129】数25式の級数を図24に模式的に示してある。 図24の滑らかな曲線C61は、真の確率密度P
    (S,τ)である。 そしてヒストグラムC62がテーブル化した確率密度P(Si,τ)である。 S=Kを始点とした傾き1の直線C63とP(S,τ)との積をモンテカルロ法で数値積分したものが、数1式の厳密な評価結果である。 図21におけるステップS20でユーザーが指定することによって詳細を評価するときは、こちらの処理が適用される(ステップS20でYES側に分岐)。 一方、直線C63とヒストグラムC62との積を積分したものが数25式で表された近似であり、平常の市況時は、こちらの処理が適用される(ステップS20
    でNOに分岐)。

    【0130】このようにして、詳細な評価を実行した場合、より厳密な結果を得ることができる。 図22(b)
    のグラフにおいて、符号Cが、通常の粗い計算結果C6
    4と詳細評価による結果C65との乖離を示している。

    【0131】本処理によれば、通常は、粗い計算結果を用いて表示の速度向上を図り、ユーザー指定時には画面拡大して詳細評価結果を表示して、市況の変化が大きいときにその状況が迅速に察知できるようになる。

    【0132】次に、図9に示したディーリングシステム100により任意の多期間のボラティリティを求めて表示することにより、マーケットに存在しないボラティリティの期間構造を評価し、仕組み債又はエキゾチックオプションの開発に供する方法について説明する。 図25
    のフローチャートはその手順を示している。 この図25
    のフローチャートでは、図21のフローチャートと共通する処理ステップには同一の符号を付してある。

    【0133】通常は、粗い計算結果を用いて、図18〜
    図20に示すようにディーリング端末105のサブ画面で市況が伝えられている。 ここでユーザーが、任意の多期間のボラティリティを評価したい場合に、図26の期間設定画面200にて、評価したいオプションの期間を設定するために、「開始年月日」201、「満期年月日」202、「評価間隔」203を入力し、あるいは必要な選択操作をする。

    【0134】なお、これらはマーケットで設定されているものである必要はない。 例えば、図27のインプライドボラティリティ及び市況価格を表示する画面で、符号aで示す1限月、2限月のオプションは取り引きされているが、符号bで示すm限月のオプションはマーケットでは取引されていないとする。

    【0135】ここでユーザーが割込み操作をして(図2
    5におけるステップS20′)、図26の期間設定画面200で、「満期年月日」202にこのm月最終日を入力し、「評価間隔」203としてmonthlyを選択し、実行ボタンを押す(ステップS25′)。 するとこの追加入力情報aがBMM103に自動的に渡される(ステップS30′;S30−1′,S30−2′)。

    【0136】そしてBMM103は上述したボルツマンモデルに基づく演算を実行し、その計算結果、具体的には、m限月のインプライドボラティリティ及びオプション価格bを受取り(ステップS30−3′)、ディーリング端末105の図19のサブ画面及び図20のサブ画面にスケールをリフレッシュし、結果を繋いで表示する(ステップS35−1,S35−2;S35)。

    【0137】このようにして図示されたグラフを図28
    に例示している。 この図28では、曲線C71,C72
    がマーケットに存在しているオプションのボラティリティを示し、曲線C73がマーケットで存在していないオプションのボラティリティを示している。

    【0138】このようにして、任意の多期間のボラティリティを求め表示することにより、マーケットに存在しないボラティリティの期間構造を評価することができ、
    それによって仕組み債又はエキゾチックオプションの開発効率向上を図ることができる。

    【0139】次に、本実施の形態のディーリングシステム100により実行されるATM(アト・ザ・マニー)
    におけるIV(インプライドボラティリティ)の期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示する方法について、図29及び図30のフローチャート〜図33
    の説明図を用いて説明する。

    【0140】図29のフローチャートは、図21のフローチャートに対して、フェーディング機能を付加した場合の処理手順を示している。 この図29において、図2
    1と共通する処理ステップには同一の符号を付して示してある。 そして異なる処理はステップS150の画面表示の処理である。

    【0141】図29のフローチャートにおいて、通常は、粗い計算結果を用いて図18〜図20のディーリング端末サブ画面で市況が伝えられている(ステップS1
    0)。 ここで、例えば図18のサブ画面にて原資産に大きな変動が生じているとき(図18における符号aの部分)、ユーザーは図20のサブ画面にて、図22(a)
    に示したように詳細評価を実施したいエリア110をマウスで画面拡大指定する(ステップS20でYESに分岐)。

    【0142】この操作により、通常時の市況の表示に加えて、ユーザー割込みが発生すると必要な入力データが、BMMエンジン103に自動的に渡され、計算結果として図31に示したデータが返される。 ここで図31
    のKRは、マーケットで設定されている行使価格帯幅(離散値)の狭間に仮想したリアルタイムのATMで、
    リアルタイム原資産価格に等しいと仮想したATMである。

    【0143】ATM近傍ではリスク指標及びオプション価格が最も大きく変化するため、ディーラーやトレーダーにとって、この近傍の市況変化と期間構造の察知は極めて重要である。

    【0144】したがって、市況により、図18のサブ画面にて原資産価格が、マーケットで設定されている離散の行使価格帯幅の狭間を動いても、図31のKRで示すようにATMを仮想することにより、そのインプライドボラティリティの期間構造を柔軟に評価することができる。

    【0145】しかしながら、この操作により、図20
    (b)に示すグラフとして表示する情報が増えてくる(この場合、例えば6限月までで6本のグラフとなる)。 そのため、それらをユーザーにとって的確に迅速に、直感的にもわかり易く表示する必要がある。

    【0146】そこで、本処理では、インプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションを、図30のフローチャートに基づく処理により、図33に示すようなフェーディング表示を行う。 図33(a)ではa1限月のみ実線表示(ステップS150−4)、次にウエイトレベル値wの経過時間後、次の同図(b)に示すように、a1限月を破線で表示し、a2限月を実線表示する(ステップS150−5,S150−6)。 以下同じく図33(d)に示すようにae限月まで繰り返し表示する(ステップS150−7,S150−8,…,S15
    0−e,S150−(e+1))。

    【0147】ここでウエイトレベル値wは、図30の詳細処理フローチャートに示すように随時キーボードから「+」、「−」キーの打鍵入力により、割込み処理が起動され、図33の表示処理に直ちに反映される(ステップS150−1〜S150−3)。 なお、この割込み処理の受付け方法はこの打鍵入力によらず、マウスなどポインティングデバイスを使っても可能である。

    【0148】図31で示したBMMエンジン103から受取った計算結果は、図32に示すようにグラフ表示される。 図32中、KRとは仮想ATMを、△マークはB
    MMエンジン103の出力データ、×マークは市況データを表したものである。

    【0149】本処理によれば、ATMにおけるIVの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示することで、相場変動への過敏な対応によるミスプライシングを防ぐことができる。

    【0150】同様に、図34のフローチャートは、図2
    5のフローチャートに対して、フェーディング機能を付加した場合の処理手順を示している。 この図34において、図25と共通する処理ステップには同一の符号を付して示してある。 そして異なる処理はステップS15
    0′の画面表示の処理である。

    【0151】図34のフローチャートにおいて、通常は、粗い計算結果を用いて図18〜図20のディーリング端末サブ画面で市況が伝えられている(ステップS1
    0)。 ここで、ユーザーが同時に任意の多期間のボラティリティを評価したいと思えば、図26の期間設定画面200において、評価したいオプションの期間を設定するために、「開始年月日」201、「満期年月日」20
    2を入力し、また「評価間隔」203を選択操作する(ステップS20′)。

    【0152】このようなユーザーの割込み処理が発生すれば、必要な入力データがBMMエンジン103に自動的に渡され、計算結果として図27のようなデータが返される(ステップS25′,S30′)。 そしてこの計算結果をグラフ表示することによって、図28のようなグラフが表示される(ステップS35)。

    【0153】ここで、画面表示にフェーディング表示が指定されると、上記と同様に図30のフローチャートに示す処理によって多期間ボラティリティを表示する。

    【0154】本処理によれば、任意の多期間のインプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示することで、相場変動への過敏な対応によるミスプライシングを防ぐことができる。

    【0155】次に、図9に示したディーリングシステム100によりディーラーがポジションを設定してタイムリーに自動発注する処理機能を、図35のフローチャート〜図37の説明図を用いて説明する。 なお、図35のフローチャートにおいて、図21のフローチャートと共通する処理ステップには同一のステップ番号を付している。

    【0156】本処理機能では、通常は、粗い計算結果を用いて図18〜図20のディーリング端末サブ画面で市況が伝えられており(ステップS05〜S15)、ユーザーは高度モデルの適正水準をビジュアルに参照している。

    【0157】ここでユーザーが売買注文を発注したい場合は、ステップS40にて割込み要求をかけ、図36に示したエリアL,M、Nを順次、マウスでドラッグ指定する(ステップS40,S45)。 最初にエリアLを指定すると、図37の取引条件入力画面210が起動し、
    指定されたポジションの属性、例えば行使価格、コール/プットの別、インプライドボラティリティあるいは指し値が自動的に該当欄に挿入されている。 この画面からさらに、売り/買いの別と、枚数を入力し、「注文実行」ボタンを操作すれば、図35の注文データ130にここで指定した注文が格納される(ステップS50)。
    残りのエリアM,Nについても同様である。

    【0158】注文実行後、市況の変化は、ターゲットエリアにマーケットが回帰したかどうか、t秒間隔でリアルタイムにチェックされる(ステップS60,S10,
    S15,S20,S40)。

    【0159】ターゲットエリアにマーケットが回帰した時は、ステップS60でYESに分岐し、ただちにマーケットに自動発注がなされ(ステップS65,S7
    0)、約定時(ステップS76)は、当該ターゲットエリア、例えばエリアNのポジションが約定された場合は、図36のエリアNを画面から解除する(ステップS
    75)。

    【0160】このような処理方法により、高度モデルの適正水準をビジュアルにディーラーが参照し、ポジションを設定して、タイムリーに自動発注することができる。

    【0161】なお、このようなディーラーがポジションを設定してタイムリーに自動発注する処理機能においても、ディーラー端末105にATMのインプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示させるようにすることができる。 図38〜図42はそのようなフェーディング表示処理のフローチャートを示し、図43はディーラー端末105の表示態様を示している。 図38〜図42のフローチャートにおいて、他図のフローチャートの処理ステップと共通する処理ステップには同一の符号を付してある。

    【0162】通常は、粗い計算結果を用いて図18〜図20のディーリング端末サブ画面で市況が伝えられている(ステップS05,S10)。

    【0163】ここで、ATM近傍ではリスク指標及びオプション価格が最も大きく変化するため、ディーラーやトレーダーにとって、この近傍の市況変化と期間構造の察知は極めて重要である。 そこで市況により、図18のサブ画面にて原資産価格が、マーケットで設定されている離散の行使価格帯幅の狭間を動いても、図43のKR
    で示すようにATMを仮想することにより、そのインプライドボラティリティの期間構造を、フェーディング表示によって分かり易く表示することができる(ステップS150−1〜S150−(e+1))。

    【0164】この情報をもとにユーザーは、図43においてエリアLをマウスでポジション指定することにより(ステップS40,S45,S50)、ステップS60
    でターゲットエリアにマーケットが回帰したかどうかをt秒間隔で自動チェックされ、ターゲットエリアにマーケットが回帰した時にはただちにマーケットに自動発注がなされる(ステップS65,S70)。

    【0165】このようにして本実施の形態のディーリングシステム100において、高度モデルの適正水準をビジュアルにディーラーが参照し、ポジションを設定してタイムリーに自動発注する処理を実行させる場合に、A
    TMにおけるインプライドボラティリティ(IV)の期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示することで、相場変動への過敏な対応によるミスプライシングを防ぎ、ディーラーが適切なポジションを設定できる。

    【0166】次に、本実施の形態のディーリングシステム100による、自動警戒機能を図44のフローチャート及び図45の説明図に基づいて説明する。 なお、図4
    4のフローチャートにおいて、図38〜図42のフローチャートと共通する処理ステップについては同一の符号を付して示してある。

    【0167】図44のフローチャートにおいて、通常は、粗い計算結果を用いて図18から図20のディーリング端末サブ画面で市況が伝えられており(ステップS
    05,S10,S150)、ユーザーは高度モデルの適正水準をビジュアルに参照している。

    【0168】ここでユーザーが図45において、本システムによるボルツマンモデルエンジン103の出力が曲線C101であり、マーケットの回帰が曲線C102に予測され、マーケットのインプライドボラティリティが曲線C103となっている状態で、ポジションaにおいて売買注文を発注したい場合は、ステップS80でそのポジションをマウスでエリア指定し注文する。

    【0169】ここでユーザーが注文したポジション(図45のグラフにおけるポジションa)に対して、市況の変化に伴い自動的に警告を発するための設定を行う。 具体的にはステップS80で割込み要求をかけ、警戒したマーケットの範囲、例えば図45では警戒エリアbをマウスで指定する(ステップS85)。 この指定された情報は、警戒エリアデータ131に格納される。

    【0170】複数のポジションそれぞれに対して警戒範囲を設定する場合は、同様にこの割込み要求を複数回かける。

    【0171】また、図45で警戒エリアbに示したように、注文しているポジションaは、行使価格K2のオプションであるが、警戒エリアbは行使価格K3のエリアにもまたがっている。 このように取組んでいるポジションの行使価格以外の行使価格、すなわち別のオプション銘柄の指標も柔軟に警戒条件として取り込むことができる。

    【0172】警戒範囲設定後、ステップS90にて警戒エリアbにマーケットが入ったかどうか、警戒エリアデータ131とマーケットデータ101とがt秒間隔でリアルタイムにチェックされる。 そしてマーケットの予測が外れ、現実のマーケットが曲線C104のようになり、警戒エリアbにマーケットが入ればただちに注文を発しているポジションaをフリッカ表示(d)させてユーザーに告知する(ステップS95)。

    【0173】この処理機能により、ディーラーが警戒範囲を設定することで、マーケットが警戒範囲に入れば警告を発することにより、リスク管理者の適切なリスクマネジメントを可能にする。

    【0174】なお、上記の処理機能に対して、図46の処理機能を図44のフローチャートにおけるD部分に付加することができる。 すなわち、既存の注文ポジションの予測が外れ、現実のマーケットが曲線C104に示したように警戒エリアbに入った場合、警告出力だけでなく、図47に示したように、新たに代替ポジションエリアeを推奨表示する機能を付加するのである。

    【0175】これを実現するためには、通常は、図44
    のフローチャートにおいて、粗い計算結果を用いて図1
    8〜図20のディーリング端末サブ画面で市況が伝えられており、図47に示すようにユーザーは注文を出しているポジションaに対して、警戒エリアbを設定している。

    【0176】ここで市況が変化し、現実のマーケット指標C104が警戒エリアbに入ったとする。 そのような場合、ただちにポジションaをフリッカ表示し、ユーザーにこの状態を告知する。 そして続いて、図46のフローチャートにおけるステップS86で、図47に既存のポジションaに対する代替ポジションエリアeを、注文データ131とマーケットデータ101をもとに算出する。 これは、当初想定していたマーケットの動き(図4
    7における曲線C102)が、予想に反して曲線C10
    4で示される状態に推移した分を補う、反対のポジションに相当する。

    【0177】つづいて、この算出された代替ポジションエリアeは、ただちにステップS88の画面表示処理にてディーリング端末105に図47に示したように図示される。

    【0178】ユーザーはこの図示された代替ポジションエリアeの中から、適切と思うポジションfにて再度注文を仕掛けることができる。

    【0179】このような代替ポジション提案機能を付加すれば、現実のマーケットからの予測外れに対して警告を発するディーリングシステム100において、代替ポジションを自動抽出して、相場変動への過敏な対応による巨額損失の発生を防止することができる。

    【0180】なおまた、上記実施の形態では、株価指数オプションに関して説明したが、本発明は株価指数オプションに限らず、原資産が幾何ブラウン運動の挙動を呈するあらゆるオプション商品、例えば個別株オプション、通貨オプションなどにおいても同様に適用できるものである。

    【0181】

    【発明の効果】上記のように本発明によれば、原資産の大きな価格変動に適応し、取引が活発でない類も含むオプションマーケットにおいて、従来の金融工学の一般的な理論をもとにした限界のある手法に代わって、原子炉理論を金融分野に応用したボルツマンモデル計算エンジンを備え、ディーラーやトレーダーにとって有意な理論価格及びリスク指標を、コンピュータシステムのインターラクティブな画面インタフェースを通じて、柔軟に提供することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】幾何ブラウンモデルが予測する原資産の価格変動率C1と典型的な株価の終値の変動率(日次収益率)
    C2のグラフ。

    【図2】日経225平均株価の日次収益率C3の変動を示すグラフ。

    【図3】典型的な日経225株価指数プットオプションのインプライドボラティリティ及びスマイルカーブを示すグラフ。

    【図4】現実の価格変動の確率と、BS式で仮定している正規分布との比較を示すグラフ。

    【図5】現実の価格変動の確率とBS式で用いている対数正規分布とを比較して示すグラフ。

    【図6】前日の日次収益率v′と温度Tとの関係を示すグラフ。

    【図7】ボルツマンモデルによる価格評価シミュレーションの過程でボルツマンモデルが評価した日次収益率と確率との関係を示すグラフ。

    【図8】ボルツマンモデルとジャンプモデルとのインプライドボラティリティを対比して示すグラフ。

    【図9】本発明のディーリングシステムの1つの実施の形態のシステム構成を示すブロック図。

    【図10】上記のディーリングシステムにおけるボルツマンモデル計算モデルの機能構成を示すブロック図。

    【図11】上記のディーリングシステムによる理論計算処理を示すフローチャート。

    【図12】上記のディーリングシステムにより東京証券取引所一部上場銘柄の一部について求めた温度T示すグラフ。

    【図13】上記のディーリングシステムにより求めた、
    個別株オプションのコールオプション価格評価例であり、行使価格/原資産価格とコールオプション価格/原資産価格との関係を示すグラフ。

    【図14】 上記のディーリングシステムにより求めた、個別株オプションのプットオプション価格評価例であり、行使価格/原資産価格とプットオプション価格/
    原資産価格との関係を示すグラフ。

    【図15】上記のディーリングシステムにより求めた、
    コールオプションの行使価格/原資産価格とインプライドボラティリティとの関係を示すグラフ。

    【図16】上記のディーリングシステムにより求めた、
    プットオプションの行使価格/原資産価格とインプライドボラティリティとの関係を示すグラフ。

    【図17】上記のディーリングシステムによる理論計算処理の他の例を示すフローチャート。

    【図18】上記のディーリングシステムにおいて、ディーリング端末が表示する株価指数のザラ場歩みを表示するサブ画面の説明図。

    【図19】上記のディーリングシステムにおいて、ディーリング端末が表示する株価指数を原資産とする株価指数オプションの行使価格別、限月別のインプライドボラティリティ及び市況価格をテーブル形式で表示するサブ画面の説明図。

    【図20】上記のディーリングシステムにおいて、ディーリング端末が表示する株価指数を原資産とする株価指数オプションの行使価格別、限月別のインプライドボラティリティ及び市況価格をグラフ形式で図示するサブ画面の説明図。

    【図21】上記のディーリングシステムの実行する詳細価格評価処理を示すフローチャート。

    【図22】上記の詳細価格評価処理におけるディーリング端末でのグラフ形式の表示画面の変化を示す説明図。

    【図23】上記の詳細価格評価処理におけるディーリング端末でのテーブル形式の表示画面の変化を示す説明図。

    【図24】上記のディーリングシステムにおけるボルツマンモデル計算エンジンにて実施される理論計算処理を説明するグラフ。

    【図25】上記のディーリングシステムの実行する任意の多期間ボラティリティの評価処理を示すフローチャート。

    【図26】上記の任意の多期間ボラティリティの評価処理において、ディーリング端末に表示される期間設定画面を示す説明図。

    【図27】上記の任意の多期間ボラティリティの評価処理を説明する市況価格テーブル。

    【図28】上記の任意の多期間ボラティリティの評価処理の結果として、ディーリング端末に表示される任意の多期間のボラティリティのグラフ。

    【図29】上記のディーリングシステムの実行する詳細価格評価処理にフェーディング機能を付加した場合の処理手順のフローチャート。

    【図30】上記のフェーディング処理ステップの詳細なフローチャート。

    【図31】上記のディーリングシステムの実行する詳細価格評価処理において、マーケットで設定されている行使価格帯幅の狭間に仮想したリアルタイムのATMのインプライドボラティリティを含むインプライドボラティリティ、オプション価格テーブル。

    【図32】上記のディーリングシステムの実行する詳細価格評価処理において、マーケットで設定されている行使価格帯幅の狭間に仮想したリアルタイムのATMのインプライドボラティリティを含めた多期間のインプライドボラティリティを示すグラフ。

    【図33】上記のフェーディング表示処理の説明図。

    【図34】上記のディーリングシステムの実行する任意の多期間ボラティリティの評価処理にフェーディング機能を付加した場合の処理手順のフローチャート。

    【図35】上記のディーリングシステムにより、ディーラーがポジションを設定してタイムリーに自動発注する処理のフローチャート。

    【図36】上記のポジションの設定操作をする際の、計算エンジン出力とインプライドボラティリティとの関係を示すグラフ。

    【図37】上記のポジションの設定操作をする際に、ディーリング端末に表示される入力画面を示す説明図。

    【図38】上記のディーリングシステムによるATMのインプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示させる処理のフローチャートの第一部。

    【図39】上記のATMのインプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示させる処理のフローチャートの第二部。

    【図40】上記のATMのインプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示させる処理のフローチャートの第三部。

    【図41】図39のフローチャートにおけるステップS
    30の詳細処理を示すフローチャート。

    【図42】図39のフローチャートにおけるステップS
    30′の詳細処理を示すフローチャート。

    【図43】自動発注処理を説明するグラフ。

    【図44】上記のディーリングシステムにおいて、市況に対する自動警戒処理を示すフローチャート。

    【図45】市況に対する自動警戒処理を説明するグラフ。

    【図46】上記のディーリングシステムにおいて、市況に対する自動警戒処理機能に付加する代替ポジションの自動算出処理機能を示すフローチャート。

    【図47】市況に対する自動警戒処理と代替ポジションの提示処理を説明するグラフ。

    【符号の説明】

    3 初期値入力部 4 評価条件入力部 5 ボルツマンモデル解析部 7 全断面積・確率過程入力部 8 速度分布・方向分布入力部 9 乱数発生部 12 初期化部 13 初期値設定部 14 サンプリング部 15 シミュレーション部 16 確率密度算出部 17 一試行終了判定部 18 全試行終了判定部 19 確率密度編集部 20 価格分布演算部 21 価格換算部 100 ディーリングシステム 101 マーケットデータベース 103 ボルツマンモデル計算エンジン 104 インプライドボラティリティフィルタ 105 ディーリング端末

    ─────────────────────────────────────────────────────

    【手続補正書】

    【提出日】平成12年10月2日(2000.10.
    2)

    【手続補正1】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0009

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0009】しかし、取引がさほど活発でないマーケット(例えば、日本の証券マーケットにおいて、オプションの中でも株券を原資産とする個別株オプションマーケット)では、観測されるオプション価格自体が少なく、
    こうしたインプライドボラティリティが豊富に得られない。 そのため、オプションの理論価格を計算するには、
    最新のマーケットの状況を反映させるべく、ディーラー自身が定期的にボラティリティ・パラメータを変えるなどの操作をする必要があり、各々の経験と勘に頼って取引に臨むことが多い。

    【手続補正2】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0014

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0014】(7)一般的に、こうしたマーケットで観測される情報量と、理論価格を算出するためのベースとなるモデルの仮定とはトレードオフの関係にある。 すなわち、観測されるオプション価格が豊富でなければ、原資産価格の予想確率分布のダイナミクスを得るためのモデルの仮定には、より強いものが必要である。 こうした場合の高度なモデルとしてよく知られているのは、確率的ボラティリティ・モデルSVM(例えば、Hull, John
    C. & Allan White, “The Pricing of Options on Ass
    ets with Stochastic Volatilities”, Journal of Fin
    ance, 42, June, 1987, pp.281-300)やGARCHモデル(例えば、T. Bollerslev, “Generalized Autoregre
    ssive Conditional Heteroskedasticity,” Journal of
    Econometrics, Vol. 31, 1986, pp. 307-327)である。 しかし、これらのモデルは正規性を仮定しており、
    ファットテール問題などに対して十分に適応できない。

    【手続補正3】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0016

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0016】他に、ファットテール(Fat-Tail)を正規分布と全く異なる確率過程を独立に生じさせるジャンプモデル(例えば、RC Merton, “Option Pricing Whe
    n Underlying Stock Returns Are Discontinuous,” Jo
    urnal of Financial Economics, vol. 3, March 1976,
    pp. 125-144)も著名である。 しかし、ジャンプモデルは、不連続な価格変化を仮定し、確率的ボラティリティモデルSVMは本質的に非線形問題となる。 そのために、リスク中立確率測度が一意的に求まらず、オプション価格を一意的に定義できない欠陥があった。

    【手続補正4】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0044

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0044】数1式は満期日に行使価格Kで原資産を購入する権利(コールオプション)の理論価格で、数2式は満期日に行使価格Kで原資産を売却する権利(プットオプション)の理論価格である。 これらのオプションの購入者は、満期日の原資産の価格と無関係に行使価格K
    で権利を行使できる。 すなわち、コールオプションの購入者は満期日の原資産価格がKより大きくても、価格K
    で購入できる。 コールオプションの販売者は、満期日に価格Kで販売する義務が生じるが、満期日までに、これら原資産を価格変化に応じて売買を繰り返すことで、最低、数1式のコストでオプション購入者に価格Kで販売できる。

    【手続補正5】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0061

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0061】これらのモデルに対して、最近、提案されているボルツマンモデルは、広義の確率ボラティリティモデルに含められるが、線形ボルツマン方程式でLeptok
    urcityとFat-Tailの特徴を表現できている。 線形ボルツマン方程式で角度分布を等方分布とすると、その解はリスク中立でかつ一意的である。 したがって、ボルツマンモデルをオプション価格評価に適用することで、ボラティリティマトリックスの基本的なトレンドを評価できる。

    【手続補正6】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0066

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0066】図7に示す日次収益率は典型的なFat-Tail
    を示している。 ボルツマン分布が求めた日次収益率分布に従って乱数ξを発生させ、次の数9式に従って、原資産価格Sの軌跡をシミュレートする。 ただし、ジャンプモデルでは相場依存性を無視しているので、大きな価格変化は不連続変化となる点がボルツマンモデルと異なる。

    【手続補正7】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0067

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0067】

    【数9】

    このジャンプモデルは、ボルツマンモデルと同じ結果を与えるように思えるが、結果はかなり異なる。 図8では、ボルツマンモデルとジャンプモデルとのインプライドボラティリティを対比して示してある。 図8の実線C


    11と一点鎖線C12はボルツマンモデルの結果で、それぞれ満期までの期間が40日と80日の場合である。


    破線C13と点線C14はジャンプモデルの結果で、それぞれ満期までの期間が40日と80日の場合である。

    【手続補正8】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0068

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0068】この図8の比較から、ジャンプモデルC1
    3,C14はボルツマンモデルC11,C12よりもボラティリティが大きくなり、スマイルカーブの曲率も小さいことが分かる。 実績値と比較しても、ジャンプモデルによるインプライドボラティリティは大きいことが分かる。 ジャンプモデルでは、価格変動の大きさが全く無相関なために中心極限定理が早期に現れる。 これは、ジャンプモデルのような不連続モデルでは、価格の拡散が早くなるためである。 したがって、ジャンプモデルでボルツマンモデルと同じ結果を出すためには、図7に示す日次収益率C10よりも収益率の低い部分で大きな確率密度をとる分布を用い、価格の拡散を抑える工夫が必要となる。 しかし、その結果、日次収益率分布は原資産のものとはかなり異なったものとなる。 このように、ボルツマンモデルとジャンプモデルは根本的に異なっていることが分かる。

    【手続補正9】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】0094

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【0094】図12では、これら3種類の温度がヒストリカルボラティリティC21,C22,…,C27におおむね比例していることを示している。 また、前日の日次収益率が大きいと、温度Tも大きくなることが分かる。 さらに、塗りつぶした○マークと□マークと×マークの分布を見ると、□マーク群と塗りつぶした○マーク群との差よりも×マーク群と□マーク群との差の方が大きい。 すなわち、前日の日次収益率が大きくなるにしたがって、温度のみならず、温度の上昇率も大きくなることが分かる。 これは、数8式の二次関数的依存性を示唆するものである。

    【手続補正10】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】図面の簡単な説明

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【図面の簡単な説明】

    【図1】幾何ブラウンモデルが予測する原資産の価格変動率C1と典型的な株価の終値の変動率(日次収益率)
    C2のグラフ。

    【図2】日経225平均株価の日次収益率C3の変動を示すグラフ。

    【図3】典型的な日経225株価指数プットオプションのインプライドボラティリティ及びスマイルカーブを示すグラフ。

    【図4】現実の日次収益率の確率と、BS式で仮定している正規分布との比較を示すグラフ。

    【図5】ボルツマンモデルで評価した価格の時間変化の確率と、BS式で用いている対数正規分布とを比較して示すグラフ。

    【図6】前日の日次収益率v′と温度Tとの関係を示すグラフ。

    【図7】ボルツマンモデルによる価格評価シミュレーションの過程でボルツマンモデルが評価した日次収益率と確率との関係を示すグラフ。

    【図8】ボルツマンモデルとジャンプモデルとのインプライドボラティリティを対比して示すグラフ。

    【図9】本発明のディーリングシステムの1つの実施の形態のシステム構成を示すブロック図。

    【図10】上記のディーリングシステムにおけるボルツマンモデル計算モデルの機能構成を示すブロック図。

    【図11】上記のディーリングシステムによる理論計算処理を示すフローチャート。

    【図12】上記のディーリングシステムにより東京証券取引所一部上場銘柄の一部について求めた温度T示すグラフ。

    【図13】上記のディーリングシステムにより求めた、
    個別株オプションのコールオプション価格評価例であり、行使価格/原資産価格とコールオプション価格/原資産価格との関係を示すグラフ。

    【図14】上記のディーリングシステムにより求めた、
    個別株オプションのプットオプション価格評価例であり、行使価格/原資産価格とプットオプション価格/原資産価格との関係を示すグラフ。

    【図15】上記のディーリングシステムにより求めた、
    コールオプションの行使価格/原資産価格とインプライドボラティリティとの関係を示すグラフ。

    【図16】上記のディーリングシステムにより求めた、
    プットオプションの行使価格/原資産価格とインプライドボラティリティとの関係を示すグラフ。

    【図17】上記のディーリングシステムによる理論計算処理の他の例を示すフローチャート。

    【図18】上記のディーリングシステムにおいて、ディーリング端末が表示する株価指数のザラ場歩みを表示するサブ画面の説明図。

    【図19】上記のディーリングシステムにおいて、ディーリング端末が表示する株価指数を原資産とする株価指数オプションの行使価格別、限月別のインプライドボラティリティ及び市況価格をテーブル形式で表示するサブ画面の説明図。

    【図20】上記のディーリングシステムにおいて、ディーリング端末が表示する株価指数を原資産とする株価指数オプションの行使価格別、限月別のインプライドボラティリティ及び市況価格をグラフ形式で図示するサブ画面の説明図。

    【図21】上記のディーリングシステムの実行する詳細価格評価処理を示すフローチャート。

    【図22】上記の詳細価格評価処理におけるディーリング端末でのグラフ形式の表示画面の変化を示す説明図。

    【図23】上記の詳細価格評価処理におけるディーリング端末でのテーブル形式の表示画面の変化を示す説明図。

    【図24】上記のディーリングシステムにおけるボルツマンモデル計算エンジンにて実施される理論計算処理を説明するグラフ。

    【図25】上記のディーリングシステムの実行する任意の多期間ボラティリティの評価処理を示すフローチャート。

    【図26】上記の任意の多期間ボラティリティの評価処理において、ディーリング端末に表示される期間設定画面を示す説明図。

    【図27】上記の任意の多期間ボラティリティの評価処理を説明する市況価格テーブル。

    【図28】上記の任意の多期間ボラティリティの評価処理の結果として、ディーリング端末に表示される任意の多期間のボラティリティのグラフ。

    【図29】上記のディーリングシステムの実行する詳細価格評価処理にフェーディング機能を付加した場合の処理手順のフローチャート。

    【図30】上記のフェーディング処理ステップの詳細なフローチャート。

    【図31】上記のディーリングシステムの実行する詳細価格評価処理において、マーケットで設定されている行使価格帯幅の狭間に仮想したリアルタイムのATMのインプライドボラティリティを含むインプライドボラティリティ、オプション価格テーブル。

    【図32】上記のディーリングシステムの実行する詳細価格評価処理において、マーケットで設定されている行使価格帯幅の狭間に仮想したリアルタイムのATMのインプライドボラティリティを含めた多期間のインプライドボラティリティを示すグラフ。

    【図33】上記のフェーディング表示処理の説明図。

    【図34】上記のディーリングシステムの実行する任意の多期間ボラティリティの評価処理にフェーディング機能を付加した場合の処理手順のフローチャート。

    【図35】上記のディーリングシステムにより、ディーラーがポジションを設定してタイムリーに自動発注する処理のフローチャート。

    【図36】上記のポジションの設定操作をする際の、計算エンジン出力とインプライドボラティリティとの関係を示すグラフ。

    【図37】上記のポジションの設定操作をする際に、ディーリング端末に表示される入力画面を示す説明図。

    【図38】上記のディーリングシステムによるATMのインプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示させる処理のフローチャートの第一部。

    【図39】上記のATMのインプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示させる処理のフローチャートの第二部。

    【図40】上記のATMのインプライドボラティリティの期間構造の挙動アニメーションをフェーディング表示させる処理のフローチャートの第三部。

    【図41】図39のフローチャートにおけるステップS
    30の詳細処理を示すフローチャート。

    【図42】図39のフローチャートにおけるステップS
    30′の詳細処理を示すフローチャート。

    【図43】自動発注処理を説明するグラフ。

    【図44】上記のディーリングシステムにおいて、市況に対する自動警戒処理を示すフローチャート。

    【図45】市況に対する自動警戒処理を説明するグラフ。

    【図46】上記のディーリングシステムにおいて、市況に対する自動警戒処理機能に付加する代替ポジションの自動算出処理機能を示すフローチャート。

    【図47】市況に対する自動警戒処理と代替ポジションの提示処理を説明するグラフ。

    【符号の説明】 3 初期値入力部 4 評価条件入力部 5 ボルツマンモデル解析部 7 全断面積・確率過程入力部 8 速度分布・方向分布入力部 9 乱数発生部 12 初期化部 13 初期値設定部 14 サンプリング部 15 シミュレーション部 16 確率密度算出部 17 一試行終了判定部 18 全試行終了判定部 19 確率密度編集部 20 価格分布演算部 21 価格換算部 100 ディーリングシステム 101 マーケットデータベース 103 ボルツマンモデル計算エンジン 104 インプライドボラティリティフィルタ 105 ディーリング端末

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 立見 高浩 東京都港区海岸一丁目9番11号 株式会社 アール・アイ・シー内 (72)発明者 大橋 忠弘 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 (72)発明者 川島 正俊 神奈川県川崎市川崎区浮島町2番1号 株 式会社東芝浜川崎工場内 (72)発明者 奥田 裕明 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中事業所内 Fターム(参考) 5B055 CC00

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