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Floor structure using precast concrete slab and manufacture of precast concrete slab

阅读:454发布:2024-02-26

专利汇可以提供Floor structure using precast concrete slab and manufacture of precast concrete slab专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a floor structure using precast concrete slabs for which the prestress can be added easily and, at that time, an upward prestress can be set with a degree of freedom.
SOLUTION: A plurality of precast concrete slabs 1 comprising projected ribs 1a and flat slab portions are laid in alignment, and concrete or mortar is placed on the top surface of these precast concrete slabs 1. Then, prestressed concrete wire 3 is embedded in a shape of a polygonal line in longitudinal direction to give prestress.
COPYRIGHT: (C)2000,JPO,下面是Floor structure using precast concrete slab and manufacture of precast concrete slab专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 突設したリブと平板部とからなる複数のプレキャストコンクリート板を敷き並べ、それらのプレキャストコンクリート板の上面にコンクリートまたはモルタルのいずれかを打設して構築するプレキャストコンクリート板使用の床構造において、前記プレキャストコンクリート板はリブの長手方向にPC鋼線を折れ線状に埋設してプレストレスが与えられているプレキャストコンクリート板であることを特徴とするプレキャストコンクリート板使用の床構造。
  • 【請求項2】 前記プレキャストコンクリート板はリブを上側にして敷き並べられており、そのリブには幅方向に横断して管体が埋設され、前記PC鋼線が中間部をその管体の外周部をガイドとし両端部をリブ端面上部に定着して折れ線状に埋設されている請求項1に記載のプレキャストコンクリート板使用の床構造。
  • 【請求項3】 前記プレキャストコンクリート板はリブを下側にして敷き並べられており、そのリブには幅方向に横断して管体が埋設され、前記PC鋼線が中間部をその管体の外周部をガイドとし両端部をリブ端面上部に定着して折れ線状に埋設されている請求項1に記載のプレキャストコンクリート板使用の床構造。
  • 【請求項4】 リブの側面が粗面又は凹凸面に仕上げられている請求項2記載のプレキャストコンクリート板使用の床構造。
  • 【請求項5】 リブ側にラスが存在する請求項4記載のプレキャストコンクリート板使用の床構造。
  • 【請求項6】 リブの二面と平板部とで囲まれた溝部にリブの高さまでコンクリートが打設されている請求項4
    記載のプレキャストコンクリート板使用の床構造。
  • 【請求項7】 突設したリブと平板部とからなるプレキャストコンクリート板の製造方法において、鋼製の型枠を準備し、リブを形成する型枠内にPC鋼線を挿入し、
    そしてリブ側面の型枠にスリーブ外径より小さい孔を明けたリブ型枠を用意し、そのリブ型枠内にスリーブ管をPC鋼線の折り曲げ位置に配設し、スリーブ管を固定してリブ側面の位置決めを行い、このようにして得た型枠のセットを複数台長さ方向に連続的に設置し、各セット間の隙間にはPC鋼線の位置決め用のパイプを固定した架台を配置し、これらを連続してPC鋼線を挿通し、これらの連続した型枠セットの両外側に反力架台を設けてPC鋼線に緊張力を与え、そしてコンクリートを打設し、コンクリートが固化した後に型枠間のPC鋼線を切断し、スリーブ管の固定を解除し、脱型することを特徴とするプレキャストコンクリート板の製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、突設したリブと平板部とからなる複数のプレキャストコンクリート板(以下、PC板と記す。なお、このPC板以外のPCはプレストレストコンクリートを意味する。)を敷き並べ、それらのプレキャストコンクリート板の上面にコンクリートまたはモルタルのいずれかを打設して構築するプレキャストコンクリート板使用の床構造およびプレキャストコンクリート板の製造方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】従来、図45〜図48に示すように、突設したリブ21aと平板部21fとからなる断面T字形状(図45、図46)、または互いに平行なリブ21A
    を突設したダブルT字形状(図47、図48)のプレキャストコンクリート板21または21Aを複数枚、相対する梁H、H間に架け渡して敷き並べ、それらの上面にコンクリートまたはモルタルCを打設して床を構成している。

    【0003】このプレキャストコンクリート板21は、
    工場製作時にリブ内にPC(プレストレストコンクリート)鋼線3等を配設し、これに引張fを加えてからコンクリートを打設し固化している。 このPC鋼線(鋼撚り線)は、リブ内に直線状に配し、緊張力を加えてコンクリートに圧縮力を与え、PC板を梁間に架け渡した際にPC板の自重及び仕上げ等によって生じる曲げモーメントM Bに抗するモーメントM Aを付している(図49
    参照)。

    【0004】この曲げモーメントM Aの効果を大きくするためには、図50、図51に示すようにリブ内にケーブル3を懸垂線状に配設する必要がある。 そのため、シース管に鋼より線等を挿通して懸垂線状に配設し、コンクリートを打設・固化してから、ケーブル(鋼より線)
    に緊張力fを加えて両端を固定し、シース管内にモルタルを充填固化して一体化している。

    【0005】この様な従来技術においては、以下に示すような問題点が存在する。 ・リブ上向きPC板を用いて床を構成した場合 図52に示すように、PC板21のユニットを敷き並べてその上部にコンクリートCを打設し、床を構成した場合には、ユニット同志の接合部Jは、面接触しているだけであり、したがって、床荷重によって生ずる曲げモーメントは、主にリブ21aの長手方向で負担し、リブ直方向の曲げ耐力は極めて小さい(図53参照)。

    【0006】各リブが平行に配設されるので、リブ21
    aを直角方向に横切る電気配線等の配設がやりにくい。

    【0007】PC板21のユニットを敷き並べ、その上でのコンクリート打設等の作業の際に生じる荷重と、P
    C板21自体の荷重による曲げモーメントとは、打設コンクリートCが固化しPC板21と一体化するまでは、
    リブ内に配設されたPC鋼線等のケーブルに緊張力を加えたプレストレスト・プレキャストによるPC板自体の曲げ耐力に依存する。

    【0008】しかし、一般に用いられているリブ付きP
    C板21はリブ内のPC鋼線3が全長に亘り直線状に配設されているため、曲げ耐力及び剛性が低く、床コンクリート打設中はスパン中央に仮設の支保構25、あるいは小梁を設けることが必要である(図54参照)。

    【0009】かかる直線状のPC鋼線3の配設は、プレストレスト板の製造ではコンクリート打設前にPC鋼線3に緊張力fを加え、コンクリートの打設・固化後に型枠を脱型するため、直線引きの方が容易であることによる。

    【0010】また、図51に示すように、PC鋼線3を懸垂線状に配設すれば上載荷重に対してPC鋼線の効果が上がるが、シース管を懸垂線状に配設してコンクリート打設し、移動しないように型枠に固定する必要があり、コンクリートが固化してからPC鋼線に緊張力fを加え、さらにシース管内にモルタルをグラウトする等作業工程に多くの工数がかかるため、工場製品としてコストがかかる。

    【0011】・リブ下向きPC板を用いて床を構成した場合 PC板ユニット同志が互いに面接触で並べられているので、曲げ耐力が小さいのは、前記リブ上向きPC板と同様である。

    【0012】そして、図55に示すように、PC板21
    上のモルタルまたはコンクリートCは厚さが薄いため、
    配線・配管等は、PC板21の下面で行い、建築物では天井等を設ける必要がある。

    【0013】PC板のみで床構造の強度と剛性とを確保させるため、リブの成を大きくするか、スパンが大きい場合にはPC鋼線を懸垂線状にしたものを用いる必要がある。 なぜなら、PC板上の仕上げモルタル、またはコンクリートは、床板の鉛直荷重に対して耐力的に寄与が期待できない。

    【0014】

    【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は、従来のPC板には、懸垂線状にPC鋼線を配設してプレストレスを付加し、梁間に敷設する際の作業及び自重による応力を軽減していたのに対し、より容易にプレストレスを付加することができ、かつその際に上方向きのプレストレスを自由度を有して設定することができるプレキャストコンクリート板使用の床構造およびプレキャストコンクリート板の製造方法を提供することを目的としている。

    【0015】

    【課題を解決するための手段】本発明によれば、突設したリブと平板部とからなる複数のプレキャストコンクリート板を敷き並べ、それらのプレキャストコンクリート板の上面にコンクリートまたはモルタルのいずれかを打設して構築するプレキャストコンクリート板使用の床構造において、前記プレキャストコンクリート板はリブの長手方向にPC鋼線を折れ線状に埋設してプレストレスが与えられているプレキャストコンクリート板である。

    【0016】そして、前記プレキャストコンクリート板はリブを上側にして敷き並べられており、そのリブには幅方向に横断して管体が埋設され、前記PC鋼線が中間部をその管体の外周部をガイドとし両端部をリブ端面上部に定着して折れ線状に埋設されている。

    【0017】または、前記プレキャストコンクリート板はリブを下側にして敷き並べられており、そのリブには幅方向に横断して管体が埋設され、前記PC鋼線が中間部をその管体の外周部をガイドとし両端部をリブ端面上部に定着して折れ線状に埋設されている。

    【0018】そして、リブの側面が粗面又は凹凸面に仕上げられている。 さらにリブ側にラスが存在してもよい。 またリブの二面と平板部とで囲まれて溝部にリブの高さまでコンクリートが打設されている。

    【0019】また本発明によれば、突設したリブと平板部とからなるプレキャストコンクリート板の製造方法において、鋼製の型枠を準備し、リブを形成する型枠内にPC鋼線を挿入し、そしてリブ側面の型枠にスリーブ外径より小さい孔を明けたリブ型枠を用意し、そのリブ型枠内にスリーブ管をPC鋼線の折り曲げ位置に配設し、
    スリーブ管を固定してリブ側面の位置決めを行い、このようにして得た型枠のセットを複数台長さ方向に連続的に設置し、各セット間の隙間にはPC鋼線の位置決め用のパイプを固定した架台を配置し、これらを連続してP
    C鋼線を挿通し、これらの連続した型枠セットの両外側に反力架台を設けてPC鋼線に緊張力を与え、そしてコンクリートを打設し、コンクリートが固化した後に型枠間のPC鋼線を切断し、スリーブ管の固定を解除し、脱型するようになっている。

    【0020】したがって、本発明によれば、プレキャストコンクリート板のリブ長手方向に埋設されたPC鋼線による緊張力でプレストレスが与えられており、そのP
    C鋼線は折れ線状に埋設されているので上向きの力を生じて敷設する際の作業及び自重による応力を軽減するように作用し、スパンを大きくすることができる。

    【0021】そして、リブの幅方向に横断する管体が埋設され、その管体の外周をガイドにPC鋼線が配設されて製造が容易であり、また、この管体を利用してボルトまたは鋼棒等を挿通し隣接するPC板同士を締結することでリブの直角方向に対しPC板を一体化して強度を増すことができる。

    【0022】

    【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。 図1〜図5には、リブ1aを上向きに敷設するPC板1が示されている。 リブ1aの全長に亘り、そのリブ下部でかつ平板部1fの上面よりやや上方に、リブ長手方向に間隔を有して複数のスリーブ管4よりなる管体が埋設され、リブ幅を横切って貫通孔が形成されている。 そして、緊張力を加えたPC鋼線3が、その両端部はリブ1a端の上部に定着されており、中間部は前記管体4の下面に沿って折れ線状に埋設されてPC板1にプレストレスが与えられている。 この例では、図5に示すように、PC鋼線3は、2本平行して埋設されている。 なお、スリーブ管4は、図示の例は均等ピッチの配設で示されているが、必要部分のみに設けてもよい。

    【0023】また、図2に示す例では、PC鋼線3は、
    リブ両端上部から2番目のスリーブ管4の下面に向けて配設されているが、図6〜図8に示すようにスパン、荷重に応じて最適の折れ線となるように選択し設定することができる。

    【0024】そして、リブ端部のPC鋼線3の定着部は、コンクリートの割裂の防止のために図9〜図12にそれぞれ示されているように被りcを設けるのが好ましい。

    【0025】また、図13には、本発明が適用できるP
    C板の断面形状の例が示されている。 T字状、ダブルT
    字状、コ字状等の上または下向きに設けたリブに対して適用できる。

    【0026】そして、所定位置に設けたスリーブ管4を通して配線・配管が行われ、敷き並べられたPC板1の上にコンクリートが打設されて床が構築される。

    【0027】次に、図14〜図18には、敷き並べられたPC板1を互いに緊結する実施形態が示されている。
    図14において、接合部Jで相接するPC板1、1のリブ1aにそれぞれ設けられたスリーブ管4に異形鉄筋、
    鋼棒、あるいはボルト6等が挿通緊結され、コンクリートCが打設されている。 符号12は補強筋、Lは表面仕上げである。 また、図15は、ボルト6により、図16
    は鋼棒6Aを挿通しナットNで締結されており、図17
    は、異形鉄筋6Bがスリーブジョイント16で連結されてPC板が連結されている。

    【0028】そして、図18に示す実施形態では、各リブ1aのスリーブ管4が1列状に設けられアンボンドP
    C鋼線7が挿通され、上部コンクリート打設・固化後に鋼線7に緊張力が加えられ、床板端面部に設けられた定着金物により緊張力が固定さている。

    【0029】図19〜図21に示す実施形態では、リブ1aの側面が粗面あるいは凹凸面に仕上げられている。
    すなわち、図19に示す例は、リブ1a側面が粗面仕上げされており、また、図20では、型枠内側に波形または角波形を貼り付けて脱型してリブ1a側面に波形の凹凸が設けられている。 そして、図21に示す例は、型枠の内側にラス金網等を張って打設され、脱枠時にはリブ側にラスが残されている。

    【0030】また、図22には、上記の粗面または凹凸面を設けたリブ1aの二面と平板部1fとで囲まれた溝部にコンクリートCがリブ1a頂部の高さまで打設され、上表面に床仕上げLが施された実施形態が示されている。

    【0031】次に、リブ11aを下向きとした実施形態を示す。 図23〜図27において、リブ11aの全長に亘り、リブ幅を貫通する複数のスリーブ管4が所定位置に埋設されている。 そして、PC鋼線3が図示のように所定の折れ線形状にスリーブ管4の外面に沿って折り曲げられ、リブ11aの両端において緊張されてコンクリート打設後にその両端部を切断、コンクリート端面に定着させてある。

    【0032】そして、このPC板11はリブ側を下方にして梁間に架け渡され上面にコンクリートCが打設されて床が構成されている。

    【0033】図28及び図29には、並列して敷き並べられたPC板ユニットに、ボルト6またはPC鋼線6B
    がリブ直角方向にスリーブ管4内を挿通されてナットN
    で締結されている実施形態が示されている。

    【0034】以下、図30を参照して本発明によるPC
    板を工場又は地上で製造する方法を説明する。 まず、鋼製の型枠W(図31参照)を用意し、そのリブを形成する型枠内にPC鋼線3を挿入し、リブ側面の型枠の所定位置にスリーブ外径より小さい孔を明けたリブ型枠W1
    を用意し、そのリブ型枠W1内にスリーブ管4をPC鋼線3の折り曲げ位置に配設し、併せて他のスリーブ管4
    を型枠外側から棒鋼または長締めボルト14(図33参照)で固定してリブ側面の位置決めを行う。 そして、このような型枠Wのセットを複数台、長さ方向に連続的に設置し、各セット間の隙間にはPC鋼線3の位置決め用のパイプ16等を固定した架台15を配置し、これらを連続してPC鋼線3を挿通する。 これらの連続した型枠セットの両外側に反力架台15Aを設けてPC鋼線3に緊張力を与え、各PC板ユニットのリブ内のPC鋼線3
    に緊張力が加わったことを確認してコンクリートを打設する。 こうして、コンクリートが固化してから、各型枠ユニット間のPC鋼線3を切断し、併せてスリーブ4を固定したリブ側面の鋼棒またはボルト14を除去し、それぞれ脱型して、PC板1を製作する。

    【0035】図32にはスリーブ管4の設置方法の概略が示されている。 右図のように型枠W1にスリーブ管4
    を挟装してボルト14で締結し、中央図のようにコンクリートを打設してボルト14を抜き、脱型する(左図)。

    【0036】また、図33には、上向きリブ付きPC
    板、図34には、上向きリブ付きPC板の型枠の断面が示されている。 なお、符号W2は、浮型枠支持フレームを示している。

    【0037】従来の床板に用いられているPC板21
    は、図35に示すようにリブ内にPC鋼線4が直線引きに埋設され、したがって、リブ断面における応力分布は、図36に示すようになっている。 すなわち、図示の例では、PC鋼線3が下側に埋設されているので、Aで示すようにリブ上面ではσ c1 、下面ではσ c2の台形の圧縮応力分布になる。 この状態でPC板21を敷設すると、自重及び上載荷重による曲げモーメントが付加されてBで示すように下面側が大きい台形の分布となり、上載荷重が大きく下面側の応力σ c4が引張り応力になるとコンクリート下面にひび割れが生じ、その一方、上面の圧縮応力σ c3がコンクリートの圧縮耐力を越えると圧壊する。 このように、直線引きのPC板21では、曲げモーメントを生じるスパンと上載荷重とは制限を受ける。

    【0038】一方、本発明では、図37及び図38に示すようにPC鋼線3の折れ点Xでは緊張力の分力によって上向きの力P1(またはP2)が生じ、前記曲げ荷重を打ち消す方向のモーメントが生じる。 すなわち、従来の直線引きPC板21に比べてスパンまたは上載荷重を大きくすることができる。 また、従来必要としたスパン中央部の支保構(鉛直サポート)を省略することができる。 なお、この効果は、上向きリブでも下向きリブでも同様である。

    【0039】また、複数のスリーブ管は、製造工程においてリブ幅の寸法精度を確保することができ、PC鋼線の折れ点の位置選択によってスパンに応じて上向きの力の大きさと位置とを選択することができる。

    【0040】これらのスリーブ管4は、折れ点Xにおいては鋼管を用いてPC鋼線3の摩擦損失を防ぐために油脂等を塗布することもできる。 そして、折れ点X以外では塩化ビニール管を用い、鋼管とする必要はない。

    【0041】スリーブ管4は、PC鋼線3の折れ点設定の他、この孔を利用して配線・配管の挿通孔として用いることができる。 また、スリーブ管4を利用して床構造自体を補強することもできる。 従来のPC板による床構造は、リブ付きのPC板を梁間に架け渡し、逐次、敷き並べて上部に金網等を敷設し、コンクリートを打設して構築している。 この場合、相隣るPC板は敷き並べただけであるから、リブ方向の曲げ強さに依存した構造である。

    【0042】図39に示す床構造においては、一般に四周が梁Hで囲まれており、リブ(x)方向だけでなく直角(y)方向の曲げ耐力を加えれば床構造としての耐力が向上する。 平板状の床構造における鉛直荷重による曲げモーメントを図40に示す。 リブ上向きPC板ユニットをそのリブ方向に敷き並べて上部にコンクリートを打設した従来工法では、相隣るPC板相互にスリット状の切欠きがあるため、リブ方向の曲げ強さに依存し、その直角方向の曲げ耐力は殆ど生ぜず、または、極めて小さい。

    【0043】しかるに、本発明では、リブ直角(y)方向にも曲げ耐力を発現でき、リブ側面のスリーブ管孔に鋼棒を挿通して補強することができる。 すなわち、前記図14において、床板端部の曲げモーメントM y1を上端鉄筋12で負担させ、中央部の曲げモーメントM y2はリブのスリーブ管4に挿入した鋼棒(長締めボルト)6に負担させてこの応力をPC板下側平板部内の鉄筋13に伝えている。 したがって、直角(y)方向の曲げモーメントM y1 (端部)、M y2 (中央部)は許容範囲内にすることができる。 この場合、ボルト6を締め付けることによって接合部Jは圧着されてy方向に床板の一体化が計れる。

    【0044】また、前記図17は、ボルト6の代わりに異形鋼棒6B等を挿通し、必要に応じて継手金物(スリーブジョイント)16を用いて連結させている。 力学的に図14と同一原理である。

    【0045】これらの実施形態での曲げモーメントを図41に示す。

    【0046】上記図14〜図17におけるボルト6または鉄筋6BはPC板1を敷き並べる前に各ユニット毎にボルト・鋼棒を通しておき、敷き並べてから横方向にスライドさせればよい。 また、スリーブ管4の位置を各P
    C板ユニットについて決めておけば、端部から長い鉄筋を挿入し、継手金物16を省略できる。 この方法で長い鉄筋の代わりにアンボンドPC鋼線7をスリーブ管4に逐次挿入し、上部コンクリートCを打設後に緊張して床板端面に定着金物で定着してもよい。 なお、このスリーブ管4はPC鋼線の折れ点Xに利用できることは言うまでもない。

    【0047】前記図23に示した下向きリブ11aを設けたPC板11については、1つのPC板11に集中荷重が加わった場合に、ボルト6の締め付けによって接合部Jが圧着され、上下方向の摩擦力で隣接するPCユニットに荷重が分散される。 したがって、仕上げ材lには、接合部Jに沿った亀裂等が生じ難い。

    【0048】また、上向きリブのPC板1を大スパンに適用する場合、リブ1aの成を大きくし、床板総厚さを抑えるために打設コンクリートCをリブ上面高さまでとして溝部にのみ打設する。 この場合、PC板1と打設コンクリートCとの一体化を図るため、リブ側面を粗面(図19)または凹凸面(図20)として打設コンクリートCとリブ1a側面との境界面の辷りを防止する。

    【0049】この様に、本発明では、上記のリブ内の折れ線状のPC鋼線埋設、スリーブ管の設置及びリブ直角方向の補強を併用することでより効果を高めることができる。 さらに、リブ直角(y)方向の端部の曲げモーメント(M y1 )に対しては、図42〜図44に示すように、リブ1aの上部にスリーブ管4(図44)あるいは切欠き5(図43)を設けて補強筋12を埋設し、補強することもできる。

    【0050】また、スリーブ管4を運搬・揚重等に利用することもできる。

    【0051】

    【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され、以下に示す効果を奏する。 (1) プレストレストPC板において、PC鋼線を折れ線状に配設することにより、折れ点で上向きの荷重が作用し、スパンを大きくすることができる。 (2) PC板製作時のPC鋼線配設は、スリーブ管を用いることで、従来の懸垂線状に配設するのに比べて簡単であり、かつ型枠ユニットを複数台、長さ方向に連結して製作するので製造能率が向上する。 (3) PC鋼線の折れ点は、円筒形のスリーブ管で形成され、鋼線緊張時に摩擦損失が少なく、また、スリーブ管は配線やPC板ユニット相互の連結に利用できる。 (4) スリーブ管を複数設定してPC鋼線の折れ点を選択することで上方向き抗力の設定に自由度を与えることができる。 (5) スリーブ管は、PC板製作時の型枠形状の保持に有効である。 (6) 突出したリブの両側面が粗面又は凹凸面であるため、溝部に打設するコンクリートのPC板の一体が計られる。 (7) また打設するコンクリートの量が現場で少なくなり、リブの成を大きくできるので、PC鋼線の折れ線上の配線による上向きの力が大きくなり、床版のスパンをさらに大きくすることができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明のPC板の実施形態を示す側面図。

    【図2】図1の縦断面図。

    【図3】図1の平面図。

    【図4】図1のリブ端面を示す図。

    【図5】図1のリブの断面図。

    【図6】折れ線形状の最適化のためPC鋼線の配設を変えた実施形態を示す図。

    【図7】図6の他の実施形態を示す図。

    【図8】図6のさらに他の実施形態を示す図。

    【図9】PC鋼線の端面定着の実施形態を示す図。

    【図10】図9の別の実施形態を示す図。

    【図11】図9のさらに別の実施形態を示す図。

    【図12】図9のさらに別の実施形態を示す図。

    【図13】本発明が適用できるPC板の断面形状の例を示す図。

    【図14】リブ直角方向のPC板の連結を説明する図。

    【図15】PC板のボルトによる締結を示す断面図。

    【図16】PC板の鋼棒による締結を示す断面図。

    【図17】PC板の異形鉄筋による締結を示す断面図。

    【図18】PC板のアンボンドPC鋼線による締結を示す断面図。

    【図19】リブ側面を粗面とした実施形態を示す平面図。

    【図20】リブ側面を波形とした実施形態を示す平面図。

    【図21】リブ側面にラス金網を貼付けた実施形態を示す平面図。

    【図22】図19〜図21の実施形態にコンクリート打設した状態を示す断面図。

    【図23】下向きリブ付きPC板の実施形態を示す側面図。

    【図24】図23の縦断面図。

    【図25】図23の平面図。

    【図26】図23のリブ端面を示す図。

    【図27】図23のリブの断面図。

    【図28】下向きリブ付きPC板の鋼棒による締結を示す断面図。

    【図29】下向きリブ付きPC板のボルトによる締結を示す断面図。

    【図30】PC板を複数連続して製造する装置の説明図。

    【図31】図30の型枠を示す斜視図。

    【図32】スリーブ管の設置を説明する図。

    【図33】上向きリブ付きPC板の型枠の断面図。

    【図34】下向きリブ付きPC板の型枠の断面図。

    【図35】従来の直線引きPC板を示す縦断面図。

    【図36】PC板にかかるモーメントを示す図。

    【図37】折れ線状PC鋼線による上向き力を示す図。

    【図38】別の折れ線状PC鋼線による上向き力を示す図。

    【図39】床構造を説明する斜視図。

    【図40】従来の床構造にかかる曲げモーメントを示す図。

    【図41】本発明の床構造にかかる曲げモーメントを示す図。

    【図42】PC板端部の補強を示す縦断面図。

    【図43】切り欠きを設けて補強筋の埋め込みを示す横断面図。

    【図44】図42の横断面図。

    【図45】従来のPC板の断面図。

    【図46】従来のPC板の断面図。

    【図47】従来のPC板の断面図。

    【図48】従来のPC板の断面図。

    【図49】従来のPC板にかかる曲げモーメントを示す図。

    【図50】懸垂線状のケーブルを示すPC板の断面図。

    【図51】図50のケーブルによる上向き力を説明する図。

    【図52】従来のリブ上向きPC板による床構造を示す断面図。

    【図53】図52の曲げ強さを説明する断面図。

    【図54】仮設支保構による補強を示す図。

    【図55】従来のリブ下向きPC板による床構造を示す断面図。

    【符号の説明】

    1、11・・・PC板 1a、11a・・・リブ部 1f・・・平板部 3・・・PC鋼線 4・・・管体(スリーブ管) 6・・・ボルト 6A・・・鋼棒

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) E04C 5/10 E04C 5/10 E04G 21/12 104 E04G 21/12 104C (72)発明者 林 英 雄 東京都狛江市東野川3−15−4−304 (72)発明者 富 田 昭 夫 東京都世田谷区北烏山4−3−15 (72)発明者 河 津 亘 神奈川県横浜市栄区公田町1120−16 Fターム(参考) 2E164 AA02 AA04 AA31 BA02 BA04 BA23 DA01 DA12 DA22 DA25 4G058 GA01 GB02 GC01 GD08 GE01 GE06 GF12 GF17 GF26

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