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Method for ink jet recording, and recorded product obtained by the method

阅读:132发布:2021-02-01

专利汇可以提供Method for ink jet recording, and recorded product obtained by the method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To perform the subject recording which is useful for recording images having high light-resistant fastness on wall paper as a building material, or the like, in a wide color reproducible range by specifying the kinds of dyes used for color inks and sensory chromaticity indexes when dyed with the color inks into single colors, respectively. SOLUTION: This method for ink jet recording comprises using at least four color inks having yellow, magenta, cyan and black colors, respectively, and extruding the inks on a recording medium in response to image signals. Therein, the inks I, II, III and IV wherein the kinds of the dyes used for the inks, respectively, and sensory chromaticity indexes a* and b* when dyed with the color inks in the single colors, respectively, have the following ranges in a color phase range [CIE 1976 (L*, a*, b*) are used. I yellow: acidic dye, a*=-20 to 20, b*=50 to 100; II magenta: reactive dye, a*=50 to 70, b*=-30 to 30; III cyan: reactive dye, a*, b*=-50 to -20, respectively; and IV black: acidic dye, a*, b*=-15 to 15, respectively.,下面是Method for ink jet recording, and recorded product obtained by the method专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 記録媒体に対して、少なくともイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のインクを用い、画像信号に応じて各色インクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法において、各色インクに用いる染料の種類、及び各色インクにて単色で染色した場合の知覚色度指数a *及びb *が、色相範囲[CIE1976
    (L * 、a * 、b * )空間]において下記の範囲である染料インクI、II、III及びIVを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。 I イエロー:酸性染料、a * =−20〜20、b *
    50〜100 II マゼンタ:反応染料、a * =50〜70、b * =−
    30〜30 III シアン :反応染料、a * =−50〜−20、b *
    =−50〜−20 IV ブラック:酸性染料、a * =−15〜15、b *
    −15〜15
  • 【請求項2】 記録媒体に対して、少なくともイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のインクを用い、更にブルー、バイオレット、レッド、オレンジ及びグリーンの5色のインクのうちの少なくとも1種を用い、画像信号に応じて各色インクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法において、各色インクに用いる染料の種類、及び各色インクにて単色で染色した場合の知覚色度指数a *及びb *が、色相範囲[CIE1976
    (L * 、a * 、b * )空間]において下記の範囲である染料インクI、II、III、IV、V、VI、VII、VIII及びIXを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。 I イエロー:酸性染料、a * =−20〜20、b *
    50〜100 II マゼンタ:反応染料、a * =50〜70、b * =−
    30〜30 III シアン :反応染料、a * =−50〜−20、b *
    =−50〜−20 IV ブラック:酸性染料、a * =−15〜15、b *
    −15〜15 V ブルー:反応染料、a =−10〜30、b *
    −60〜−30 VI バイオレット:酸性染料、a * =20〜70、b *
    =−50〜−20 VII オレンジ:酸性染料、a * =20〜70、b * =5
    0〜90 VIII レッド :反応染料、a * =40〜70、b * =2
    0〜60 IX グリーン:酸性染料、a * =−70〜−20、b *
    =50〜90
  • 【請求項3】 記録媒体が、基材上に塩化ビニル層、ウレタン又はアクリル層、及びインク受容層の順に積層された記録媒体である請求項1又は2に記載のインクジェット記録方法。
  • 【請求項4】 画像が形成されたインク受容層の面にオーバーコート層を設ける請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  • 【請求項5】 オーバーコート層の主成分が、透明なアクリル樹脂である請求項4に記載のインクジェット記録方法。
  • 【請求項6】 オーバーコート層に、紫外線吸収剤を添加した請求項4又は5に記載のインクジェット記録方法。
  • 【請求項7】 請求項1〜6にいずれか1項に記載のインクジェット記録方法によって形成されたことを特徴とする記録物。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記録方法及びそれを用いた記録物に関し、更に詳しくは十分な色再現範囲を特ち、且つ建築資材としての壁紙や、
    屋外での使用が予想されるバック等の合成皮革のように、高い耐光堅牢性が必要とされる画像等を記録作成するためのインクジェット記録方法、及び該方法によって得られた記録物に関する。

    【0002】

    【従来の技術】従来から、綿、絹、ポリエステル等の布帛に捺染を行う方法として、スクリーン捺染、ローラ捺染のほかにインクジェット捺染という方法が知られている。 このインクジェット捺染は、プラスチックや記録用紙等の被記録媒体に対して画像形成を行うインクジェット方式の画像形成装置を、捺染及び布帛の種類に適した形態にしたインクジェット捺染用の装置を用いて行なわれている。

    【0003】インクジェット方式は、インクを吐出して布帛等に直接インク等を付着させる低騒音なノンインパクト方式の一つで、インクジェット方式の記録ヘッドを具備した捺染装置は、高密度且つ高速な捺染動作が可能である。 従って、スクリーンや彫刻ロール等の製版を用いる捺染方法が多品種少量生産に不向きであるに対し、
    インクジェット捺染は無製版のシステムであり、プリントするデータをホストシステム等で容易に形成できるため、多品種少量生産を短時間で行うことができる。

    【0004】一般にインクジェット方式の捺染装置は、
    記録手段(プリントヘッド)を搭載するキャリッジと、
    布帛を搬送する搬送手段と、これらを制御するための制御手段とを具備している。 そして、複数の吐出口からインク滴を吐出させる記録ヘッドを布帛の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)にシリアルスキャンさせ、一方で非捺染時に布帛を所定量間欠搬送するものである。

    【0005】この捺染方法は、プリント信号に応じてインクを布帛上に吐出させて捺染を行うものであり、ランニングコストが安く、静かな捺染方式として注目されている。 又、インクを吐出する多数のノズルが副走査方向に直線上に配置されたプリントヘッドを用いることにより、プリントヘッドが布帛上を一回走査することでノズル数に対応した幅の捺染がなされる。

    【0006】更に、多色捺染(カラープリント)の場合、複数色のプリントヘッドにより吐出されるインク液滴を重ね合わせることによりカラー画像が形成される。
    一般に、カラープリントを行う場合、イエロー(Y)、
    マゼンタ(M)及びシアン(C)の3原色、又はこれら3原色にブラック(B)を含めた4原色に対応する4種類のプリントヘッド及びインクタンクが必要とされる。

    【0007】インクジェット捺染装置は、そのメリットとして記録ヘッドのコンパクト化が容易なこと、高精細な画像を高速で記録することができ、ランニングコストが低く、ノンインパクト方式であるため騒音が少ないこと、しかも多色のインクを使用して階調を有するカラー画像を記録することが容易であること等の利点を有しているが、特に、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット捺染装置の記録ヘッドは、微細なレーザー加工技術や、エッチング、蒸熱、スパッタリング等の半導体製造技術を用いて、基盤上に製膜された電気熱変換体、電極、液路壁、天板等を形成することにより作製され、非常に高密度の液路・吐出口配置を容易に形成することができるため、一層のコンパクト化を図ることができる。

    【0008】

    【発明が解決しようとする課題】ところが近年、上記のインクジェット捺染技術が普及し始めるにつれて、従来の記録媒体であるところの布(絹、綿、羊毛、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、アクリル等)だけではなく、例えば、建築資材であるところの部屋の壁紙や、或いはハンドバック、かばん、靴等の生地である合成皮革にも、インクジェット記録により画像を形成したいという要望が強まってきている。

    【0009】勿論、フルカラーの画像形成が望まれているが、例えば、従来のイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの捺染用の4色の反応インクの場合、特にイエローやブラックの耐光堅牢性が劣っているため、イエローやブラック系統の色が長期間の放置後に劣化してしまい、その彩度が低下してしまうという問題があった。

    【0010】一方、従来のイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの捺染用の4色の酸性染料インクの場合、
    特にマゼンタ及びシアンの耐光堅牢性が劣っているため、これらの色が長期間の放置後に劣化してしまい、その彩度が低下してしまう問題があった。

    【0011】この原因は十分には分からないが、現在使用されている反応染料や酸性染料の持つ基本的な特性であると考えられるため、今のところインクの改良により耐光堅牢性を向上する、即ち長期間の放置後の彩度を初期と比較して維持するのは難しい状況にある。 従って、
    本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、記録媒体上に耐光堅牢度に優れた画像を形成することができるインクジェット記録方法、及び耐光堅牢度に優れたインクジェット記録物を提供することである。 尚、後述の本発明において布帛以外に対して記録を行うことに関しては厳密には「捺染」とは言わないので、以下では上記のような布帛も含む記録媒体に対して記録することに関しては、インクジェット捺染の技術や装置を応用して記録をするが、「インクジェット記録方法」と称する。

    【0012】

    【課題を解決するための手段】上記目的は下記の本発明によって達成される。 即ち、本発明は、記録媒体に対して、少なくともイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のインクを用い、画像信号に応じて各色インクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法において、各色インクに用いる染料の種類、及び各色インクにて単色で染色した場合の知覚色度指数a *及びb *が、色相範囲[CIE1976(L * 、a * 、b * )空間]において下記の範囲である染料インクI、II、III及びIVを用いることを特徴とするインクジェット記録方法、及び該方法により得られる記録物を提供する。 I イエロー:酸性染料、a * =−20〜20、b * =5
    0〜100 II マゼンタ:反応染料、a * =50〜70、b * =−3
    0〜30 III シアン :反応染料、a * =−50〜−20、b *
    =−50〜−20 IV ブラック:酸性染料、a * =−15〜15、b *
    −15〜15

    【0013】又、本発明は、記録媒体に対して、少なくともイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のインクを用い、更にブルー、バイオレット、レッド、オレンジ及びグリーンの5色のインクのうちの少なくとも1種を用い、画像信号に応じて各色インクを吐出して記録を行うインクジェット記録方法において、各色インクに用いる染料の種類、及び各色インクにて単色で染色した場合の知覚色度指数a *及びb *が、色相範囲[CIE
    1976(L * 、a * 、b * )空間]において下記の範囲である染料インクI、II、III、IV、V、VI、VII、VIII
    及びIXを用いることを特徴とするインクジェット記録方法、及び該方法により得られる記録物を提供する。 I イエロー:酸性染料、a * =−20〜20、b *
    50〜100 II マゼンタ:反応染料、a * =50〜70、b * =−
    30〜30 III シアン :反応染料、a * =−50〜−20、b *
    =−50〜−20 IV ブラック:酸性染料、a * =−15〜15、b *
    −15〜15 V ブルー :反応染料、a * =−10〜30、b *
    −60〜−30 VI バイオレット:酸性染料、a * =20〜70、b *
    =−50〜−20 VII オレンジ:酸性染料、a * =20〜70、b * =5
    0〜90 VIII レッド :反応染料、a * =40〜70、b * =2
    0〜60 IX グリーン:酸性染料、a * =−70〜−20、b *
    =50〜90

    【0014】

    【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。 本発明の特徴は、各種の染料を含む4色以上のインクを組み合わせて使用することによって、各種の記録媒体に耐光堅牢性に優れたカラー画像を形成することである。 本発明においてイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの4色のインクを用いてカラー画像を形成する場合には、それらのインクとして上記のI〜IVのインクを使用することによって、
    記録媒体上に耐光堅牢性に優れた画像が形成される。
    又、本発明において上記4色のインクに加えて、前記のV〜IXのインクの少なくとも1種を併用してカラー画像を形成する場合には、記録媒体上に耐光堅牢性に加えて更に色再現性にも優れた画像が形成される。

    【0015】本発明で使用するインクに用いられる染料として、好ましい具体例は次の通りであり、反応染料としては、 マゼンタ:CIReactive Red 21、22、24、2
    9、35、45、174、180、226、218; シアン:CIReactive Blue 15、19、21、28、
    49、71、72、77、195; ブルー:CIReactive Blue 15、19、21、38、
    49、72、77、176、203、220、230、
    235; レッド:CIReactive Red 21、22、24、29、
    35、45、174、180、226、218、26
    6;等が挙げられる。

    【0016】酸性染料としては、 イエロー:CIAcid Yellow 1、7、11、17、2
    3、25、36、38、49、72、110、127; ブラック:CIAcid Black 7、24、26、29、4
    8、52、172; バイオレット:CIAcid Violet 5、34、43、4
    7、48、90、103、126; オレンジ:CIAcid Orange 3、19、24、28:
    1、33、43、45、47、51、67、94、11
    6、127、138、145、156; グリーン:CIAcid Green 16、17、19、20、
    25、28、40、41、71;等が挙げられる。

    【0017】本発明において上記例示の染料が好ましい理由は、従来のインクジェット記録用インクには多くの染料が使用されており、それらの染料の耐光堅牢性は、
    染料毎に又色毎に異なり、又、カラー画像を形成する場合には単独では耐光堅牢性に優れるものの、記録媒体上におけるインクの重なり方によっても耐光堅牢性が変化することが多い。 これらの耐光堅牢性の差及び変化については、現在のところ十分には分かっていないが、本発明者らが現在使用されている種々の染料を検討したところ、イエロー及びブラックに関しては反応染料よりも酸性染料のほうが耐光堅牢性が高く、マゼンタ及びシアンに関しては酸性染料よりも反応染料のほうが耐光堅牢性が高いという知見を得た。

    【0018】その結果からは、例えば、色相範囲[CI
    E1976(L * 、a * 、b * )空間]においてa *が小さく、b *の大きいイエローから、a *及びb *共に小さいブラックにかけては酸性染料インクが耐光堅牢性が高く、a *が大きくなるにつれてマゼンタのような色は酸性染料インクでの耐光堅牢性が劣り、反応染料のほうが耐光堅牢性が向上する傾向にあり、又、ブラックよりもb *の値が小さくなるにつれて、シアンもマゼンタのように酸性染料よりも反応染料のほうが耐光堅牢性が高くなるという傾向にあることを知見した。 本発明は以上の如き知見に基づき、インクに使用する染料を選択し且つその組み合わせを前記のように決定することによる耐光堅牢性に優れ、且つ色再現性に優れたカラー画像を形成することができるに至った。

    【0019】本発明で使用するインクは、前記染料を性媒体に加えて調製される。 染料のインク中での使用量(固形分)としてはインク全量に対して1〜30重量%
    の範囲が好ましい。 又、染料とともに用いる水性媒体としては水、又は水と水溶性有機溶剤との混合物が使用され、好ましい有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等の低級アルキレングリコール類;エチレングリコールメチル(又はエチル、プロピル、ブチル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(又はエチル、プロピル、ブチル)エーテル、トリエチレングリコールメチル(又はエチル、プロピル、ブチル)エーテル、プロピレングリコールメチル(又はエチル、プロピル、ブチル)エーテル、ジプロピレングリコールメチル(又はエチル、プロピル、ブチル)エーテル、トリプロピレングリコールメチル(又はエチル、プロピル、ブチル)エーテル等のアルキレングリコールの低級アルキルエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコール類、及びこれらのモノ、ジアルキルエーテルに代表される水酸基の1或いは2個が修飾されたもの;グリセリン、チオジエチレングリコール、スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。 これらの水性媒体のインク全量に対する含有量は通常は0〜50重量%が好ましい。

    【0020】又、水性インクの場合、主成分である水はインク全重量に対して30〜95重量%の範囲が好ましい。 更に、インクの構成成分として必要に応じて目詰まり防止剤として尿素やその誘導体、分散剤、界面活性剤、粘度調整剤としてポリビニルアルコールやセルロース系化合物やアルギン酸ソーダ、pH調整剤、蛍光増白剤、防かび剤等を添加することが可能である。

    【0021】尚、上記したインクの色度は、後述するインクの染料濃度にもよるが、記録媒体に対して、単色で単位面積(1平方m)あたり2〜40cc程度打ち込んで染色したときの記録物の知覚色度指数a *及びb *が、
    色相範囲[CIE1976(L * 、a * 、b * )空間]において前記のようであることを意味する。

    【0022】各色の色再現範囲の上限下限については、
    上限としてはこれ以上に色再現範囲の広い染料は実用としてなく、又、下限としてはイエロー、マゼンタ及びシアンの3原色については基本的にはこの3色の混合で種々の色を再現するわけであるが、これ以下の色再現範囲のインクでは2色以上を混色させて得られる色再現範囲として十分な色再現範囲が得られない。

    【0023】更にブルー、バイオレット、オレンジ、レッド、グリーンに関しては、イエロー、マゼンタ及びシアンの3原色では表現しにくい色として採用しているため、色度及び彩度が上記範囲以下であると、これらの特色を用いる意味がなくなってしまう。 又、ブラックに関しては上記の色再現範囲でないと「黒」として認識されない。

    【0024】インクの色味と酸性/反応染料の種類の相関について再度説明すると、記録媒体上に染料を固着せしめたときの色相範囲が上記の範囲内であるような染料に関しては、種々の染料を検討したが、例えば、イエローでは通常その色味はa * =−20〜20、b * =50〜
    100程度が単色として必要であるが、その範囲においては酸性染料の方が反応染料より耐光堅牢性が高いということである。

    【0025】又、ブラック、マゼンタ、シアンに関しても同様で、単色として必要とされる上記のような色相範囲においては、ブラックは酸性染料のほうが耐光堅牢性が高く、マゼンタ、シアンに関しては反応染料インクのほうが耐光堅牢性が高い。

    【0026】ここでブルーとバイオレットに関しては、
    大きくは差はないが、バイオレットのほうがブルーに比較してよりb *の値が大きく、イエローよりであるため、酸性染料のほうが耐光堅牢性が良く、ブルーはどちらかというと、シアンよりで反応染料のほうが耐光堅牢性に優れている。

    【0027】同様に、オレンジとレッドに関しても大差はないが、オレンジはよりイエローよりであるため、酸性染料のほうが耐光堅牢性には良く、レッドはマゼンタよりであるため反応染料のほうが耐光堅牢性に優れている。

    【0028】本発明で使用するインクジェット記録方法及び装置としては従来公知のいずれのものでもよいが、
    例えば、記録ヘッドの室内のインクに記録信号を対応した熱エネルギーを与え、該熱エネルギーにより液滴を発生させる方法及び装置が挙げられる。 或いはピエゾ素子の振動を用いて液滴を吐出させる方法及び装置も使用可能である。

    【0029】本発明で用いる記録媒体は、勿論、普通紙やコート紙、或いは発色や余分なインクの除去等の後処理を不要とする布であれば布でも可能であり、更に好ましくは紙や布を基材とした上に、塩化ビニル層、ウレタン又はアクリル層及びインク受容層の順に積層された塩化ビニルのシートであり、このシート上に上記のインクジェット記録方法にて画像を記録することで本発明の目的の1つが実現される。 このような記録媒体に対して本発明方法により記録されたインクは、染料の乾燥工程を施すのが好ましい。 この乾燥方法は、インク受容層の構成にもよるが、ヒーターによる乾燥や、インク受容層上からの温風の吹き付け等でほぼ十分である。

    【0030】以上のようにして得られた記録物に対して、より好ましくは上記のシート上に所望の画像を記録後に、画像を保護するためのオーバーコート層を設けることが可能である。 更には上記オーバーコート層が透明なアクリル樹脂層であり、インクジェット記録にて得られた画像を透過しながら保護し、必要に応じてこのオーバーコート層上から、凸凹加工(いわゆるエンボス加工)を施すことも可能である。

    【0031】更にはこのオーバーコート層に紫外線吸収剤を添加させることでより、画像の耐光堅牢性を向上させることができる。 この紫外線吸収剤としては、例えば、酸化セリウム等の無機化合物やサリチル酸系吸収剤、ベンゾフェノン系吸収剤、ベンゾトリアゾール系吸収剤、シアノアクリレート系吸収剤等の有機化合物が用いられる。 このような方法でインクジェット記録及び記録媒体の後処理を行なうことによって本発明の記録物が得られる。

    【0032】次に、本発明で使用されるインクジェット記録装置の一例の概略的構成を説明する。 勿論、本発明が適用可能な装置は以下のような構成に限定されるものでなく、当業者が容易に考えられるいかなる構成上の変更或いは構成要素を付加することも可能である。

    【0033】図1は、記録装置の概略構成を示す模式的側断面図である。 ここで、図中の1は前記の如き記録媒体であり、巻出しローラ11の回転に応じて巻出され、
    中間ローラ13及び15を介して、プリンタ部1000
    に対向する部位に設けた搬送部100により実質的に水平方向に搬送された後、送りローラ17及び中間ローラ19を介して巻取りローラ21に巻取られる。

    【0034】搬送部100は、大略、記録媒体1の搬送方向上、プリンタ部1000の上流側及び下流側に設けた搬送ローラ110及び120を、それらローラ間に巻回された無端ベルト形態の搬送ベルト130と、プリンタ部1000による記録に際し記録媒体の被記録面を平坦に規制するべく搬送べルト130を所定範囲で適切な張で展張し、平坦性を向上すべく設けた一対のプラテンローラ140とを有している。

    【0035】ここで、搬送ベルト130は、この図の装置では特開平5−212851号に開示されたような金属製のものを用いており、図1中に部分的に拡大して示すように、その表面には粘着層(シート)133が設けられている。 そして、記録媒体1は貼付けローラによって粘着層133を介して搬送ベルト130に接着され、
    記録時の平坦性が確保される。

    【0036】そのように平坦性が確保された状態で搬送される記録媒体1は、プラテンローラ140間の領域内でプリンタ部1000によりインクが付与され、搬送ローラ120の部位において搬送ベルト130ないし接着層133から剥離され、巻取りローラ21によって巻取られていくが、その途中において乾燥ヒータ600により乾燥処理が施される。 尚、乾燥ヒータ600としては、温風を記録媒体1に対して吹付けるもの、赤外線を照射するもの、或いはそれらの併用等、形態は適宜選択することができる。

    【0037】図2はプリンタ部1000及び記録媒体1
    の搬送系を模式的に示す斜視図であり、この図2と図1
    とを用いてプリンタ部1000の構成を説明する。 先ず、図1及び図2において、プリンタ部1000は、記録媒体1の搬送方向(副走査方向)fとは異なる方向、
    例えば、搬送方向fに直交する記録媒体1の幅方向Sに走査されるキャリッジ1010を有している。 1020
    はそのS方向(主走査方向)に延在する支持レールであり、キャリッジ1010に固着したスライダ1012を支持し、案内するスライドレール1022を支持している。 1030はキャリッジ1010の主走査を行われるための駆動源をなすモータであり、その駆動力はキャリッジ1010が固定されたベルト1032、その他の適宜の伝動機構を介してキャリッジ1010に伝達される。

    【0038】キャリッジ1010は、所定方向(この場合では搬送方向f)に多数のインクを吐出するノズルを配列してなるプリントヘッド1100を、上記所定方向とは異なる方向(この場合では主走査方向S)に複数段保持したものを1組とし、且つこの場合ではこのプリントヘッドの組を搬送方向に2段保持している。

    【0039】各組のプリントヘッド1100は、色を異にするインクに対応して複数個を1組として設けられ、
    これによってカラープリントを可能とする。 用いられる色及びプリントヘッドの1組中の個数は、記録媒体1上に形成しようとする画像等に応じて適宜選択できるが、
    例えば、印刷の3原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)、或いは更にこれにブラック(Bk)を加えたものを一組とすることができる。 又はそれらに代えて、若しくはそれらとともに、3原色では表現が不能若しくは困難である特色(金色、銀色等の金属色や、鮮やかなレッド、ブルー等)等も組に加えて用いることができる。 或いは、同一色であっても、濃度の異なる淡色インクを用いるようにしてもよい。

    【0040】この場合においては、主走査方向Sに複数配置したプリントヘッド1100の組を、図1に示すように、搬送方向fに1組ずつ2段設けている。 各段のプリントヘッドが用いるインクの色、配置個数、配置順序等は、記録しようとする画像等に応じて各段毎で同一としてもよく、異ならせてもよい。 又、1段目のプリントヘッドの主走査によって記録される領域に対し、次段のプリントヘッドによって再度記録を行うようにすることもできるし(各段のプリントヘッドによって相補的な間引き記録を行うものでも重ね記録を行うものでもよい)、記録領域を分担させて高速プリントを行うようにすることもできる。 更に、プリントヘッドの段数は2段に限らず、1段若しくは3段以上としてもよい。

    【0041】これらの図においては、プリントヘッド1
    100としてインクジェットヘッド、例えば、インクを吐出するために利用されるエネルギーとしてインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を有した、キヤノン株式会社の提唱になるバブルジェットヘッドを用いている。 そして、搬送部100によって実質的に水平方向に搬送される記録媒体1に対し、インク付与素子としてのインク吐出口を下向きとした状態で用い、
    以て各吐出口間での水頭差を無くし、吐出条件を均一化して良好な画像形成を可能とするとともに、全吐出ロに対する均一な回復処理を可能としている。

    【0042】各プリントヘッド1100にはキャリッジ1010の移動に追従すべく設けたフレキシブルケーブル1110が接続され、不図示の制御手段との間でヘッド駆動信号やヘッド状態信号等種々の信号の授受が行われる。 又、プリントヘッド1100に対しては各色インクを収容したインク供給系1130よりフレキシブルチューブ1120を介してインクが供給される。

    【0043】図3は、本実施例におけるインクの供給系を模式的に示した斜視図である。 インク供給系1130
    は2系統から構成される。 即ち、第1の系統では、第1
    の1組のインク貯蔵タンク1131に接合された第1のインク供給チューブ1120がフレキシブルチューブ1
    110の中を通ってヘッド接合部1150につながっており、第2の系統では、同様に第2のインク貯蔵タンク1132に接合された第2のインク供給チューブ112
    1がフレキシブルチューブ1110の中を通ってヘッド接合部1150につながっている。 ここで、インク供給チューブ1120及び1121はそれぞれ、往路のインク供給チューブ1120a、1l21a及び復路のインク供給チューブ1120b、1121bからなる循環経路を形成している。

    【0044】又、前述したインク貯蔵タンク1131及び1132は、それぞれ不図示の加圧ポンプを有しており、タンク内のインクはこの加圧ポンプで加圧されて図3の往路のインク供給チューブ1120a、1121a
    を通ってプリントヘッド1100内を循環し、復路のインク供給チューブ1120b、1121bを通ってインク貯蔵タンク1131及び1132に戻るようになっている。

    【0045】更に、この加圧ポンプにより、インク供給チューブ1120及び1121内にインクを再充填でき、且つインクをヘッド内に循環させてこのときの何分の1かのインクをノズルから流れ出すようにすることにより、ヘッドの回復操作をも行うことができる。 ここで、インク貯蔵タンク1131及び1132のそれぞれは、色を異にするインクに対応して複数設けられ、これによってカラープリントを可能とする。

    【0046】各組のインク貯蔵タンクの個数は、記録媒体1上に形成しようとする画像等に応じて適宜選択できるが、例えば、印刷の3原色であるイエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)、或いは更にこれにブラック(Bk)を加えたものとすることができる。 又はそれらに代えて、若しくはそれらとともに、3原色では表現が不能若しくは困難である特色(金色、銀色等の金属色や、鮮やかなレッド,ブルー等)等も用いることができる。 或いは、同一色であっても、濃度に対応して複数のインクを用いるようにしてもよい。 ヘッド接合部11
    50は、図3の実線部に示した第1の1組のヘッド接合部1151及び破線で示した第2の1組のヘッド接合部1152と、接合部カバー1160とで構成される。

    【0047】次に、上記装置において用いられるヘッドの概略的構成について、図4を参照しながら説明する。
    図4は、本発明に用いられるインクジェット記録装置に搭載されるインクジェットヘッドの概略的構成を説明するための断面斜視図である。

    【0048】この図において、プリントヘッドは、天板71と基板72とが重なり合って構成される。 天板71
    は、インクを通すためのノズルとなる複数の溝73、これらの溝に連通した共通液室となる溝74、該共通液室ヘインクを供給するための供給口75を有する。 一方、
    基板72は、各ノズルに対応した電気熱変換体76と各電気熱変換体に電力を供給する電極77とが成膜技術により一体的に形成されたものである。 このような天板7
    1と基板72とが合わさってインクを吐出するための複数の吐出口(オリフィス)78が形成される。

    【0049】ここで、上記プリントヘッドで行われる上記のバブルジェット方式のインク滴形成過程について簡単に説明する。 先ず、発熱抵抗体(ヒータ)が所定の温度に達するとヒータ面を覆うような膜気泡が生ずる。 この気泡の内部圧力は非常に高く、ノズル内のインクを押し出す。 インクはこの押し出しによる慣性力でノズルの外及びその反対方向にある共通液室内に向かって移動する。 インクの移動が進むと気泡の内部圧力は負圧になり、又、流路抵抗も加わってノズル内部のインクの速度は遅くなる。 ノズル口(オリフィス)から外ヘ吐出されたインクは、ノズル内部に比べて速いため、慣性力と流路抵抗、気泡の収縮、インク表面張力のバランスでくびれが生じ、分離・液滴化する。 そして、気泡の収縮と同時に、毛管力によりノズル内に共通液室よりインクが供給され次のパルスを待つ。

    【0050】このように、電気熱変換素子をエネルギー発生手段(以下、エネルギー発生素子ともいう)として用いたプリントヘッド(以下、インクジェットヘッドともいう)は、駆動電気パルス信号により一対一の対応で液路のインク内に気泡を発生させることができ、又、即時且つ適切に気泡の成長・収縮を行わせることができるので、特に応答性の優れたインク滴吐出が達成できる。
    又、プリントヘッドのコンパクト化も容易であり、且つ最近の半導体分野における技術の推歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装化が容易で、製造コストも低いことから有利である。

    【0051】特に本発明のインクを使用し、特に効果の高い記録方法が得られる条件としては、記録密度300
    〜600dpi、吐出液滴が10〜200pl、インク打込量が2〜40nl/mm 2 、駆動周波数1.5〜1
    0kHz以上、及びヘッド温度35〜60℃の条件が好ましい。

    【0052】尚、上記構成において記録ヘッド1100
    が記録終了等でホームポジションに戻る際、ヘッドホームポジション近傍の図示しないキャップは記録ヘッド1
    100の移動経路から退避しているが、図示しない弾性ブレードが移動経路中に突出している。 この結果、記録ヘッド1100の吐出口面が弾性ブレードによりワイピングされる。 尚、キャップが記録ヘッド1100の停止後に吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップは記録ヘッドの移動経路中に突出する様に移動する。

    【0053】記録ヘッド1100が記録開始位置からホームポジションへ移動する場合、キャップ及びブレードは上述したワイピング時の位置と同一の位置にある。 この結果、この移動において記録ヘッド1100の吐出口面はワイピングされる。 上述の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。

    【0054】

    【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。 実施例及び比較例 図面に示したインクジェット記録装置及びインクジェットヘッドを用いて、塩化ビニルのシート(以下塩ビシートと称する)に記録を行うが、その実施例を以下に示す。 詳細な説明として、順番に(1)塩ビシートの製造方法、(2)記録に用いるインクの成分(ここではイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック、ブルー、レッドの6色を用いた)、(3)塩ビシートに画像を形成するためのインクジェット記録装置及び評価画像の形成について、(4)塩ビシートに画像を形成した後のオーバーコート層の形成等の後処理に関して、より詳細に説明する。 又、最後に本発明の効果を確認するための評価を行っているので、(5)評価方法に関しても述べる。 ここでは比較例としてインクの種類を替えて耐光堅牢性を評価しているので、用いたインクについては(2)の個所で同時に述べる。

    【0055】(1)塩ビシートの層構成及びその製法に関する説明 任意の紙又は布(通常の塩化ビニルシートであれば数1
    0μm程度)の基材上に、ここでは厚さ150μmの塩化ビニル樹脂フィルムをコートし、その上に塩ビシートだけでは柔らかいので強度を上げ、又、見栄えをよくするためにウレタン樹脂を20μmの厚みにコートし、ウレタン樹脂上にインク受容層を10μm厚に塗布した。
    インク受容層は多孔性を有する層で、例えば、吸水性樹脂に高分子結着剤を添加したもの等が用いられる。

    【0056】(2)本発明におけるインクジェット記録用インクの説明 インクの調製は次のように行った。 尚、インクの重量はいずれも100部である。 反応染料インク(マゼンタ、
    シアン、ブルー及びレッド)の組成は以下の通りである。 ・反応染料 10部 ・チオジグリコール 40部 ・水 50部 用いた染料は、マゼンタ:C. I. リアクティブレッド24、シアン:C. I. リアクティブブルー220、ブルー:C. I. リアクティブブルー15、レッド:C.
    I. リアクティブレッド266である。

    【0057】酸性染料インク(イエロー及びブラック)
    の組成は以下の通りである。 ・酸性染料 10部 ・ジエチレングリコール 40部 ・水 50部 用いた染料は、イエロー:C. I. アシッドイエロー1
    10、ブラック:C. I. アシッドブラック26である。

    【0058】比較例として全て反応染料インクで記録物を作成したものと(比較例1)、全て酸性染料インクで記録物を作成したもの(比較例2)とで、後で説明する評価を同時に行ったが、この比較例に用いるインクもここで説明する。 反応染料インクとしては上記に加え、イエロー:C. I. リアクティブイエロー95、ブラック:C. I. リアクティブブラック39を用いて、上記反応染料インクと同様にして作成した。 酸性染料インクとしては上記に加え、マゼンタ:C. I. アシッドレッド266、シアン:C. I. アシッドブルー9、ブルー:C. I. アシッドブルー90、レッド:C. I. アシッドレッド27を用いて、上記酸性染料インクと同様にして作成した。

    【0059】(3)インクジェット記録装置の説明は図示したものと同様のものを用いたのでここでは説明は省略する。 本装置にて、耐光堅牢性の評価を行うため、均一な評価用パッチで各色の最高濃度(最高記録密度で各画素フル吐出)の画像を形成した。

    【0060】(4)後処理及びオーバーコート層の形成 上記工程を経て得られた記録物に対して、乾燥工程は約80℃程度の温風を風速1〜5m/秒にて画像を形成した記録媒体の上から吹き付け、その後更に、記録媒体を70℃程度のヒータープレート上を通過させた(そのためヒータープレートによる加熱面は記録媒体の画像形成とは反対側の面となる。)。 両者とも画像形成スピードにて記録媒体がエアーフロー内を通過する時間、或いはヒータープレート上を通過する時間だけ加熱した。

    【0061】その後、得られた記録物のインク受容層、
    ひいては画像そのものを保護する役割を持つオーバーコート層を下記のように形成する。 形成した画像が透過するようにオーバーコート層は透明であることが必要で、
    アクリル樹脂をバインダーとして用いた。 紫外線吸収剤として酸化セリウムをここでは0.5重量部添加し、透明性を損なわない程度であることを確認し、記録物の上に10μm厚にコートした。 更に必要とされるデザインに応じてこのオーバーコート層の上にエンボス加工等を施し、風合いを持たせることも可能であるが、ここでは以下の耐光堅牢性の評価を行うため、表面のエンボス加工は行っていない。

    【0062】(5)記録物の評価 以上のようにして得られた記録物は試験前の色味が以下のようであった。

    【表1】

    【0063】この記録物の耐光堅牢性に関しては、JI
    S B 7754で規定されているキセノンアーク燈式耐光性試験機を用い、試料に対してキセノンアーク燈光を20時間、連続照射を行い、判定はJIS L 08
    04で規定されている変退色用グレースケールにより行うという、耐光堅牢性のテストを実施した。 判定は、5
    級=殆ど変化なしから1級=殆ど退色であるが、本発明における画像サンプルにおいては耐光堅牢性の判定は、
    いずれの色においても4級程度であり、実使用上問題のないレベルであった。

    【0064】一方、比較例1及び2の記録物の耐光堅牢性に関しては、比較例1においては特にイエローの退色が激しく(判定=1〜2級)、使用に耐えなかった。
    又、比較例2においては特にマゼンタの退色が激しく(判定=1〜2級)、こちらも使用に耐えないものであった。

    【0065】

    【発明の効果】以上の通り本発明によれば、インクジェット記録に用いるインクとして、各色のインクの色度、
    彩度を十分な色再現範囲が得られるように規定し、それぞれの色再現範囲において、より耐光堅牢性の高いインクとして、イエロー、ブラックに関しては酸性染料とし、マゼンタ、シアンに関しては反応染料とする等して、耐光堅牢性に優れたインクを併用し、反応インク及び酸性インクにおいて堅牢性の弱いそれぞれの色を補完するようにしたので、このようなインクを用いてを記録物を作成することで、耐光堅牢性に優れ、初期画像の色再現は勿論のこと、長期間の放置や、屋外での使用にも耐えて、彩度を維持することのできるインクジェット画像を提供することができる。 特に本発明では、塩化ビニルのシートのように屋外で用いられることの多い記録媒体にカラー画像を形成することで、優れた耐光堅牢性を有するとともに、長期にわたって画像の彩度が維持されるという効果が得られる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明が適用されるインクジェット記録装置の概略構成を示す模式的側断面図である。

    【図2】図1のプリンタ部及び搬送部を模式的に示す斜視図である。

    【図3】図1の装置におけるインク供給系の模式的斜視図である。

    【図4】図1の装置に搭載されるプリントヘッドの概略的構成を説明するための斜視図である。

    【符号の説明】

    1:記録媒体 100:搬送部 1000:プリンタ部 1010:キャリッジ 1100:プリントヘッド 1130:インク供給系 1140:接続部材 1150:ヘッド接合部 1160:接合部カバー

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 勝志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 横澤 琢 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC02 HA44 4J039 AD09 AD10 BA13 BC16 BC19 BC29 BC44 BC52 BC66 BE04 BE33 EA15 EA16 EA17 EA19 EA20 EA21 EA35 FA02 FA03 GA24 GA25

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