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Image processing method, system, recoding medium, image pickup device and image reproducing device

阅读:757发布:2021-02-03

专利汇可以提供Image processing method, system, recoding medium, image pickup device and image reproducing device专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To obtain the same impression of an image resulting from reproducing image data seen as that of an original scene at the time of acquiring the image data.
SOLUTION: Image data S are read from a recoding medium 1 and given to an image processing means 3. A color conversion section 5 converts 3-stimulus values of each pixel in an image represented by image data into a chromaticity value and a mean value calculation section 6 obtains a mean value of chromaticity values. A physiological primary color conversion section 7 converts the mean value of the chromaticity values into a physiological primary color. This physiological primary color is regarded to be a white color of a photographing light source in a photographing state. A chromatic adaptation conversion section converts the chromaticity obtained by the color conversion section 5 so that the physiological primary color obtained by the physiological primary color conversion section 7 is coincident with the physiological primary color of a reference photographing light source. An RGB conversion section 9 converts the converted chromaticity values into an RGB color signal and an output section 10 applies image processing to the color signal and a reproduction means 4 reproduces the signal as a visual image.
COPYRIGHT: (C)2000,JPO,下面是Image processing method, system, recoding medium, image pickup device and image reproducing device专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素の生理原色を算出し、 該生理原色に基づいて前記画像データに対して画像処理を施して処理済み画像データを得ることを特徴とする画像処理方法。
  • 【請求項2】 撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素のRGBの色を色度値に変換し、 前記各画素の色度値の平均値である色度平均値を算出し、 該色度平均値を前記生理原色に基づく三刺激値に変換し、 該生理原色に基づく三刺激値を前記画像データを取得した際の撮影光源の白色と見なし、該三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値と一致するように前記画像データを変換して処理済み画像データを得ることを特徴とする画像処理方法。
  • 【請求項3】 前記生理原色に基づく三刺激値が前記参照撮影光源の白色点の色度値と異なるほど、前記一致の程度を低減させることを特徴とする請求項2記載の画像処理方法。
  • 【請求項4】 撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素のRGBの色を色度値に変換し、 前記各画素の色度値の平均値である色度平均値を算出し、 該色度平均値をRGBの三刺激値に変換し、 該RGBの三刺激値を前記画像データを取得した際の撮影光源の白色と見なし、該RGBの三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値と一致するように前記画像データを変換して処理済み画像データを得ることを特徴とする画像処理方法。
  • 【請求項5】 前記RGBの三刺激値が前記参照撮影光源の白色点の色度値と異なるほど、前記一致の程度を低減させることを特徴とする請求項4記載の画像処理方法。
  • 【請求項6】 前記色度平均値を、前記色度値のCIE
    デーライトローカスまたは黒体軌跡からの距離の逆数に応じた重み付け平均値として算出することを特徴とする請求項2から5のいずれか1項記載の画像処理方法。
  • 【請求項7】 前記参照撮影光源の白色点を、前記撮影光源の白色点に基づいて、所定範囲の値を有するように設定することを特徴とする請求項2から6のいずれか1
    項記載の画像処理方法。
  • 【請求項8】 前記処理済み画像データを、該処理済み画像データを再生する再生装置の再生目標値に基づいてさらに変換することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の画像処理方法。
  • 【請求項9】 撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素の生理原色を算出する生理原色算出手段と、 該生理原色に基づいて前記画像データに対して画像処理を施して処理済み画像データを得る画像処理手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  • 【請求項10】 撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素のRGBの色を色度値に変換する色度値変換手段と、 前記各画素の色度値の平均値である色度平均値を算出する色度平均値算出手段と、 該色度平均値を前記生理原色に基づく三刺激値に変換する三刺激値変換手段と、 該生理原色に基づく三刺激値を前記画像データを取得した際の撮影光源の白色と見なし、該三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値と一致するように前記画像データを変換して処理済み画像データを得る色順応変換手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  • 【請求項11】 前記色順応変換手段は、前記生理原色に基づく三刺激値が前記参照撮影光源の白色点の色度値と異なるほど、前記一致の程度を低減させる手段であることを特徴とする請求項10記載の画像処理装置。
  • 【請求項12】 撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素のRGBの色を色度値に変換する色度値変換手段と、 前記各画素の色度値の平均値である色度平均値を算出する色度平均値算出手段と、 該色度平均値をRGBの三刺激値に変換する三刺激値変換手段と、 該RGBの三刺激値を前記画像データを取得した際の撮影光源の白色と見なし、該RGBの三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値と一致するように前記画像データを変換して処理済み画像データを得る色順応変換手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。
  • 【請求項13】 前記色順応変換手段は、前記RGBの三刺激値が前記参照撮影光源の白色点の色度値と異なるほど、前記一致の程度を低減させる手段であることを特徴とする請求項12記載の画像処理装置。
  • 【請求項14】 前記色度平均値算出手段は、前記色度平均値を、前記色度値のCIEデーライトローカスまたは黒体軌跡からの距離の逆数に応じた重み付け平均値として算出する手段であることを特徴とする請求項10から13のいずれか1項記載の画像処理装置。
  • 【請求項15】 前記参照撮影光源の白色点を、前記撮影光源の白色点に基づいて、所定範囲の値を有するように設定する手段をさらに備えたことを特徴とする請求項10から14のいずれか1項記載の画像処理装置。
  • 【請求項16】 前記処理済み画像データを、該処理済み画像データを再生する再生装置の再生目標値に基づいて変換する出力変換手段をさらに備えたことを特徴とする請求項9から15のいずれか1項記載の画像処理装置。
  • 【請求項17】 撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素の生理原色を算出する手順と、 該生理原色に基づいて前記画像データに対して画像処理を施して処理済み画像データを得る手順とをコンピュータに実行させるプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  • 【請求項18】 撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素のRGBの色を色度値に変換する手順と、 前記各画素の色度値の平均値である色度平均値を算出する手順と、 該色度平均値を前記生理原色に基づく三刺激値に変換する手順と、 該生理原色に基づく三刺激値を前記画像データを取得した際の撮影光源の白色と見なし、該三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値と一致するように前記画像データを変換して処理済み画像データを得る手順とをコンピュータに実行させるプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  • 【請求項19】 前記処理済み画像データを得る手順は、前記生理原色に基づく三刺激値が前記参照撮影光源の白色点の色度値と異なるほど、前記一致の程度を低減させる手順であることを特徴とする請求項18記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  • 【請求項20】 撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素のRGBの色を色度値に変換する手順と、 前記各画素の色度値の平均値である色度平均値を算出する手順と、 該色度平均値をRGBの三刺激値に変換する手順と、 該RGBの三刺激値を前記画像データを取得した際の撮影光源の白色と見なし、該三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値と一致するように前記画像データを変換して処理済み画像データを得る手順とをコンピュータに実行させるプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  • 【請求項21】 前記処理済み画像データを得る手順は、前記RGBの三刺激値が前記参照撮影光源の白色点の色度値と異なるほど、前記一致の程度を低減させる手順であることを特徴とする請求項20記載の記録媒体。
  • 【請求項22】 前記色度平均値を算出する手順は、前記色度平均値を、前記色度値のCIEデーライトローカスまたは黒体軌跡からの距離の逆数に応じた重み付け平均値として算出する手順であることを特徴とする請求項18から21のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  • 【請求項23】 前記参照撮影光源の白色点を、前記撮影光源の白色点に基づいて、所定範囲の値を有するように設定する手順をさらに有することを特徴とする請求項18から22のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  • 【請求項24】 前記プログラムは、前記処理済み画像データを、該処理済み画像データを再生する再生装置の再生目標値に基づいて変換する手順をさらに含むことを特徴とする請求項17から23のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
  • 【請求項25】 被写体像を撮像して該被写体像を表す画像データを得る撮像手段と、 前記画像データに対して画像処理を施す請求項9から1
    6のいずれか1項記載の画像処理装置と、 該画像処理装置により処理が施されることにより得られた処理済み画像データを記録媒体に記録する記録手段とを備えたことを特徴とする撮像装置。
  • 【請求項26】 画像データを可視像として再生する画像再生装置であって、 前記画像データが入力される入力手段と、 該入力手段から入力された前記画像データに対して画像処理を施す請求項9から16のいずれか1項記載の画像処理装置と、 該画像処理装置により画像処理が施されることにより得られた処理済み画像データを再生する再生手段とを備えたことを特徴とする画像再生装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、例えばカラープリントやカラーディスプレイにカラー画像を再現する際に画像の色を変換する画像処理方法および装置、画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、撮像装置並びに画像再生装置に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】デジタル電子スチルカメラ(以下デジタルカメラとする)においては、撮影により取得した画像をデジタル画像データとしてデジタルカメラ内部に設けられた内部メモリやICカードなどの記録媒体に記憶し、記憶されたデジタル画像データに基づいて、プリントなどのハードコピーとしてあるいはディスプレイ上にソフトコピーとして撮影により取得した画像を再現することができる。 このように、デジタルカメラにより取得した画像を再現する場合においては、ネガフィルムからプリントされた写真と同様の高品位な画質を有するものとすることが期待されている。

    【0003】一方、デジタルカメラにより撮影を行う際には、タングステン光、蛍光灯あるいは屋外の昼光のように種々の撮影光源の下で撮影が行われるため、撮影された画像に対して撮影光源に応じたホワイトバランスを自動的に設定するようにした機能を有するデジタルカメラが提案されている。 また、主要な被写体を画像の中心位置に撮像されることから、画像を分割して中心位置の分割領域ほど重み付けを大きくしてホワイトバランスを求めるようにした手法も提案されている(画面分割を用いた自動白バランス調整システム,菊池ら,テレビジョン学会記述報告,1990.6.26,PP19〜24)。

    【0004】上述したようにデジタルカメラにおいて自動補正を行う場合は、例えばタングステン光の下において取得した画像については、タングステン光に対するR
    GBの三刺激値のバランスが等しくなるように調節するものである。 一方、人間の視覚には色順応といって、昼光やそれと分光エネルギー分布の異なる蛍光灯下において白い紙を見ても、基本的には白として認識する機構が作用する。 しかしながら、タングステン光の下において白い紙を見る場合には、白い紙をやや黄色味がかって知覚することも多い。 これは順応が完全に行われていないために起こる現象であり、不完全順応として知られている。 不完全順応は光源の色味が強いときや輝度が低いときに生じやすい。 したがって、人間の視覚の不完全順応や色順応をも考慮して、再現された画像が撮影時と同じような見え方となるように画像の色を変換することが望まれている。

    【0005】このため、特願平9−207883号において、デジタルカメラによる撮影時の光源や明るさなどの撮影条件を画像データとともに記録媒体に記録した際に、その撮影条件を画像データとともに取り込んで撮影条件に適した画像処理を施して、オリジナルのシーンに忠実な画像をハードコピーやソフトコピーとして再現するようにした画像処理方法が提案されている。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した特願平9−207883号に提案された方法は、デジタルカメラが撮影条件を記録媒体に記録する機能を備えていることを前提としており、一般的なデジタルカメラの場合には有効ではない。

    【0007】一方、上述したようにホワイトバランスを自動的に設定するものにおいては、カメラにホワイトバランスを自動設定するための手段を設ける必要がありコストが上昇するため、廉価なデジタルカメラにはこのような手段が設けられないことが多い。 さらに、ホワイトバランスを自動設定する機能を有さないデジタルカメラにおいて高品位な再生画像を得るためには、画像データを再現する際に画像をディスプレイに表示し、この表示された画像を観察しながらカラーバランスやホワイトバランスを調整する作業を行う必要がある。 しかしながら、このような調整を行うには熟練を要するため、一般的なユーザがホワイトバランスなどを調節して満足できる再現画像を得ることは困難である。

    【0008】本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、簡易な構成により操作を簡便なものとすることができ、かつ再現された画像が撮影時のオリジナルシーンと同じような見え方の印象となるように画像を変換することができる画像処理方法および装置、画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、撮像装置並びに画像再生装置を提供することを目的とするものである。

    【0009】

    【課題を解決するための手段】本発明による第1の画像処理方法は、撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素の生理原色を算出し、該生理原色に基づいて前記画像データに対して画像処理を施して処理済み画像データを得ることを特徴とするものである。

    【0010】ここで、「撮像により取得する」とは、デジタルカメラにより被写体を撮影して被写体像を表す画像データを得ること、および撮影により被写体像が記録されたネガフイルム、リバーサルフイルム等からスキャナ等の読取装置により画像を読み取って、被写体像を表す画像データを得ることをいうものである。

    【0011】また、本発明による第2の画像処理方法は、撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素のRGBの色を色度値に変換し、前記各画素の色度値の平均値である色度平均値を算出し、該色度平均値を前記生理原色に基づく三刺激値に変換し、
    該生理原色に基づく三刺激値を前記画像データを取得した際の撮影光源の白色と見なし、該三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値と一致するように前記画像データを変換して処理済み画像データを得ることを特徴とするものである。

    【0012】ここで、「生理原色」とは、人間がものを見る際に目の視細胞において知覚される原色のことをいう。 種々の光源の下で、白い紙が白く見えるといった現象は、その光源下において、生理原色で表した赤、緑、
    青の応答量(三刺激値)を調節することにより達成されると考えられている。

    【0013】また、「参照撮影光源」とは、画像データを取得する際の撮影光源とは異なり、画像データを取得する際に参照とすべき撮影光源のことをいう。 具体的には、一般的なカメラにおいては、参照撮影光源としてD
    50〜D60の昼光が用いられている。

    【0014】なお、本発明による第2の画像処理方法においては、前記生理原色に基づく三刺激値が前記参照撮影光源の白色点の色度値と異なるほど、前記一致の程度を低減させるようにすることが好ましい。

    【0015】また、本発明による第3の画像処理方法は、撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素のRGBの色を色度値に変換し、前記各画素の色度値の平均値である色度平均値を算出し、該色度平均値をRGBの三刺激値に変換し、該RGBの三刺激値を前記画像データを取得した際の撮影光源の白色と見なし、該三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値と一致するように前記画像データを変換して処理済み画像データを得ることを特徴とするものである。

    【0016】なお、本発明による第3の画像処理方法においては、前記RGBの三刺激値が前記参照撮影光源の白色点の色度値と異なるほど、前記一致の程度を低減させるようにすることが好ましい。

    【0017】また、本発明による第2および第3の画像処理方法においては、前記色度平均値を、前記色度値のCIEデーライトローカスまたは黒体軌跡からの距離の逆数に応じた重み付け平均値として算出することが好ましい。

    【0018】ここで、「CIEのデーライトローカス」
    とは、CIE色度図上において昼光色を示した軌跡であり、「黒体軌跡」とは、黒体の絶対温度とそのときの色度との関係を表したものである。 なお、これらはともに汎用されているものである。

    【0019】また、「距離の逆数に応じた重み付け」とは、その画素の色度値がデーライトローカスあるいは黒体軌跡から離れているほど重み付けを小さくすることをいう。

    【0020】さらに、本発明による第2および第3の画像処理方法においては、前記参照撮影光源の白色点を、
    前記撮影光源の白色点に基づいて、所定範囲の値を有するように設定することが好ましい。

    【0021】ここで、「所定範囲の値を有するように設定する」とは、参照光源の白色点を1点のみとするのではなく、ある範囲の値を有するように設定することをいう。

    【0022】また、本発明による画像処理方法においては、前記処理済み画像データを、該処理済み画像データを再生する再生装置の再生目標値に基づいてさらに変換することが好ましい。

    【0023】本発明による第1の画像処理装置は、撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素の生理原色を算出する生理原色算出手段と、該生理原色に基づいて前記画像データに対して画像処理を施して処理済み画像データを得る画像処理手段とを備えたことを特徴とするものである。

    【0024】また、本発明による第2の画像処理装置は、撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素のRGBの色を色度値に変換する色度値変換手段と、前記各画素の色度値の平均値である色度平均値を算出する色度平均値算出手段と、該色度平均値を前記生理原色に基づく三刺激値に変換する三刺激値変換手段と、該生理原色に基づく三刺激値を前記画像データを取得した際の撮影光源の白色と見なし、該三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値と一致するように前記画像データを変換して処理済み画像データを得る色順応変換手段とを備えたことを特徴とするものである。

    【0025】なお、本発明による第2の画像処理装置においては、前記色順応変換手段が、前記生理原色に基づく三刺激値が前記参照撮影光源の白色点の色度値と異なるほど、前記一致の程度を低減させる手段であることが好ましい。

    【0026】さらに、本発明による第3の画像処理装置は、撮像により取得された画像データにより表される画像における各画素のRGBの色を色度値に変換する色度値変換手段と、前記各画素の色度値の平均値である色度平均値を算出する色度平均値算出手段と、該色度平均値をRGBの三刺激値に変換する三刺激値変換手段と、該RGBの三刺激値を前記画像データを取得した際の撮影光源の白色と見なし、該三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値と一致するように前記画像データを変換して処理済み画像データを得る色順応変換手段とを備えたことを特徴とするものである。

    【0027】なお、本発明による第3の画像処理装置においては、前記色順応変換手段が、前記RGBの三刺激値が前記参照撮影光源の白色点の色度値と異なるほど、
    前記一致の程度を低減させる手段であることが好ましい。

    【0028】また、本発明による第2および第3の画像処理装置においては、前記色度平均値算出手段が、前記色度平均値を、前記色度値のCIEデーライトローカスまたは黒体軌跡からの距離の逆数に応じた重み付け平均値として算出する手段であることが好ましい。

    【0029】さらに、本発明による第2および第3の画像処理装置においては、前記参照撮影光源の白色点を、
    前記撮影光源の白色点に基づいて、所定範囲の値を有するように設定する手段をさらに備えることが好ましい。

    【0030】また、本発明による画像処理装置においては、前記処理済み画像データを、該処理済み画像データを再生する再生装置の再生目標値に基づいて変換する出変換手段をさらに備えることが好ましい。

    【0031】なお、本発明による第1から第3の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。

    【0032】本発明による撮像装置は、被写体像を撮像して該被写体像を表す画像データを得る撮像手段と、前記画像データに対して画像処理を施す本発明による画像処理装置と、該画像処理装置により処理が施されることにより得られた処理済み画像データを記録媒体に記録する記録手段とを備えたことを特徴とするものである。

    【0033】本発明による画像再生装置は、画像データを可視像として再生する画像再生装置であって、前記画像データが入力される入力手段と、該入力手段から入力された前記画像データに対して画像処理を施す本発明による画像処理装置と、該画像処理装置により画像処理が施されることにより得られた処理済み画像データを再生する再生手段とを備えたことを特徴とするものである。

    【0034】

    【発明の効果】本発明の第1の画像処理方法および装置によれば、画像データにより表される画素における生理原色に基づいて画像データに対して画像処理を施すようにしたため、人間がものを見た際に認識する色に基づいて画像データが画像処理されることとなる。 このため、
    見た目の印象に忠実な画像が再現されるような画像処理を画像データに対して施すことができ、この画像処理が施された処理済み画像データを再生することにより、見た目の印象に忠実な画像を再現することができる。

    【0035】また、本発明による第2の画像処理方法および装置によれば、各画素のRGBの色が色度値に変換され、この色度値の平均値である色度平均値が算出され、この色度平均値が生理原色に基づく三刺激値に変換される。 本発明においては、この画像データから求められた生理原色に基づく三刺激値を、人間がその場でものを見た際に知覚する白色、すなわち画像データを撮像した際の撮影光源の白色と見なし、この三刺激値が参照撮影光源の白色点と一致するように、画像データを変換するようにしたものである。 ここで、画像データを撮像した際の撮影光源に応じて画像の見え方は異なるものであり、例えば曇りの日や日陰で撮影を行った場合には、画像における白色が全体的に青味がかって見える。 しかしながら、人間は色順応により白色として認識するものである。 したがって、生理原色に基づく三刺激値が参照撮影光源の白色点と一致するように画像データを変換することにより、画像データにより表される白色は参照撮影光源において取得した場合と同様の白色に変換されることとなり、その結果、処理済み画像データを再生することにより、その画像データを取得した際の画像の見え方の印象に忠実な画像を再現することができる。

    【0036】また、タングステン光源の下で白い紙を見る場合のように、三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値から隔たるほど、三刺激値と参照撮影光源の白色点の色度値との一致の程度を低減させることにより、撮影時の撮影光源の雰囲気を残すように画像データを変換することができ、これによりオリジナルシーンの見え方に忠実な画像を再生することができる。

    【0037】さらに、本発明による第3の画像処理方法および装置によれば、各画素のRGBの色が色度値に変換され、この色度値の平均値である色度平均値が算出され、この色度平均値がRGBの三刺激値に変換される。
    そして、上記第2の画像処理方法および装置と同様に、
    このRGBの三刺激値を画像データを撮像した際の撮影光源の白色と見なし、この三刺激値が参照撮影光源の白色点と一致するように、画像データを変換するようにしたものである。 したがって、画像データにより表される白色は参照撮影光源において取得した場合と同様の白色に変換されることとなり、その結果、処理済み画像データを再生することにより、その画像データを取得した際の画像の見え方の印象に忠実な画像を再現することができる。 また、第2の画像処理方法および装置においては、生理原色に基づく三刺激値に基づいて色順応変換を行っているため、色順応変換の際に画像データを生理原色に変換する必要があるが、第3の画像処理方法および装置においてはRGBの三刺激値に基づいて色順応変換を行っているため、画像データを生理原色に変換して色順応変換を行わなくともよくなり、これにより、演算時間を短縮できるとともに、装置の構成を簡易なものとすることができる。

    【0038】また、第3の画像処理方法および装置においても、タングステン光源の下で白い紙を見る場合のように、RGBの三刺激値が参照撮影光源の白色点の色度値から隔たるほど一致の程度を低減させることにより、
    撮影時の撮影光源の雰囲気を残すように画像データを変換することができ、これによりオリジナルシーンの見え方に忠実な画像を再生することができる。

    【0039】さらに、色度図上CIEのデーライトローカスまたは黒体軌跡においては、これらから離れた位置にある色度値ほど、光源の色ではなく赤い服、青空などの物体色と見なすことができる。 したがって、色度平均値をデーライトローカスまたは黒体軌跡からの距離の逆数に応じた重み付け平均値として求めることにより、生理原色に基づく三刺激値あるいはRGBの三刺激値は撮影時の光源の白色をより正確に表すこととなる。 したがって、このように求められた色度平均値に基づいて三刺激値を求めることにより、より確度の高い画像処理を行うことができる。

    【0040】また、参照撮影光源の白色点を、撮影光源の白色点に基づいて、所定範囲の値を有するように設定することにより、画像データを取得した際の撮影光源の色を反映した処理を施すことができることとなる。 また、参照撮影光源の白色点が所定範囲の値を有しているため、その範囲内における適切な白色点と生理原色に基づく三刺激値あるいはRGBの三刺激値とを一致させることにより、ある1点の白色点に三刺激値を一致させる場合と比較して、過度の色順応変換を防止することができ、これにより見た目に自然な画像を再現できる処理済み画像データを得ることができる。

    【0041】さらに、処理済み画像データはその白色点が参照撮影光源の下で得られる白色点となるように修正されているため、処理済み画像データを再生装置の再生目標値に基づいてさらに変換することにより、適切な再生目標値となるように処理済み画像データを変換することができる。 したがって、変換された処理済み画像データを再生することにより、より高画質の再生画像を得ることができる。

    【0042】さらに、本発明による撮像装置は、本発明による画像処理装置を備えているため、撮像により取得された画像データは、撮像時の見え方の印象を再現可能な処理済み画像データとして記録媒体に記録されることとなる。 したがって、単に被写体を撮像するのみで、撮像時の見え方の印象に忠実な画像を再現できる画像データを得ることができる。

    【0043】さらにまた、本発明による画像再生装置は、本発明による画像処理装置を備えているため、入力される画像データは、撮影時の見え方の印象を再現可能なように画像処理が施されて再生に供されることとなる。 したがって、単に画像データを入力するのみで撮影時の見え方に忠実な画像を再現することができる。

    【0044】

    【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。 図1は本発明の第1の実施形態による画像処理方法および装置を適用した画像処理システムの構成を示す概略図である。 図1に示すように、第1の実施形態による画像処理方法および装置を適用した画像処理システムは、デジタルカメラにより取得した、
    あるいはネガフイルムやリバーサルフイルムに記録された画像をスキャナなどの読取装置により読み取ることにより得られた画像データSが記憶された光ディスクなどの記録媒体1から画像データSを読み出す読出部2と、
    読出部2において読み出された画像データSに対して後述するように画像処理を施す画像処理手段3と、画像処理手段3において画像処理が施された画像データS2をプリントなどのハードコピーあるいはCRTモニタなどにソフトコピーとして再現するための再生手段4とからなる。

    【0045】記録媒体1には、デジタルカメラにおいてメモリに記憶された画像データSが、カードリーダやケーブルを介して複写されて記憶されるものである。 なお、画像データSが読取装置において得られる場合は、
    読取装置に設けられたデータ記憶手段において、画像データSが記録媒体1に記憶されるものである。

    【0046】画像処理手段3は、画像データSを画像として再現した際の各画素の三刺激値R,G,Bを三刺激値X,Y,Zおよび色度値u,vに変換する色変換部5
    と、色変換部5において求められた色度値u,vの平均値u0,v0を算出する平均値算出部6と、平均値算出部6において算出された平均値u0,v0を生理原色L
    0,M0,S0に変換するとともに、色変換部5において求められた三刺激値X,Y,Zを生理原色L,M,S
    に変換する生理原色変換部7と、生理原色L,M,Sを生理原色変換部7において求められた生理原色L0,M
    0,S0に基づいて色順応変換する色順応変換部8と、
    色順応変換部8において得られた生理原色L′,M′,
    S′をR′,G′,B′の三刺激値に変換するRGB変換部9と、RGB変換部9において求められた三刺激値R′,G′,B′に対して階調変換などの画像処理を施す出力部10とからなる。

    【0047】次いで、第1の実施形態の動作について説明する。

    【0048】まず、読出部2により記録媒体1から画像データSを読み出し、画像処理手段3に入力する。 画像処理手段3においてはまず色変換部5において、画像データSを画像として再現した際の各画素の三刺激値R,
    G,Bを下記の式(1)および式(2)によりCIE1
    931XYZ三刺激値およびCIE1976uv色度値に変換する。 ここで、色度値とは、色の三属性である色相、彩度、明度のうち、図2に示すように色相および彩度について表した図におけるu,vの値、すなわち明度方向を射影した値をいう。 なお、本来、CIE1976
    色度図においては、正確にはu′,v′という表記を用いるが、本願においてはu,vと表記するものとする。

    【0049】 X R Y =|A|・ G (1) Z B u=4X/(X+15Y+3Z) v=9Y/(X+15Y+3Z) (2) ここで、マトリクス|A|は、三刺激値R,G,Bを三刺激値X,Y,Zに変換するためのマトリクスであり、
    例えば以下のような値を用いることができる。

    【0050】 0.4124 0.3576 0.1805 |A| = 0.2126 0.7152 0.0722 (3) 0.0193 0.1192 0.9505 なお、マトリクス|A|に代えて、ルックアップテーブルにより三刺激値X,Y,Zを求めるようにしてもよい。

    【0051】また、デジタルカメラから得られる信号r,g,bは、ITU−R BT. 709(REC.7
    09)に準拠した形で、例えば下記の式(4)に示すように0.45乗してエンコードされて表される。

    【0052】 r=255×4.500R (0≦R<0.018) r=255×(1.099R 0.45 −0.099) (0.018≦R≦1) (4) ここで、Rはカメラにより撮像された三刺激値であり、
    正規化された信号(0≦R≦1)となっている。 G,B
    も同様にg,bにエンコードされている。 このような場合は、上記式(4)をRについて解いて、正規化された三刺激値R,G,Bに変換してから色変換を施すことが好ましい。

    【0053】平均値算出部6は、上記式(2)により求められた色度値u,vの平均値u0,v0を下記の式(5)により算出する。

    【0054】 u0=Σu/n v0=Σv/n (5) 但し、n:画素数 生理原色変換部7は、平均値算出部6において算出された平均値u0,v0を下記の式(6)〜(8)により生理原色L0,M0,S0に変換する。

    【0055】 sx=9.0×u0(6.0×u0−16.0×v0+12.0) sy=4.0×v0(6.0×u0−16.0×v0+12.0) (6) X0=sx/sy Y0=100.0 (7) Z0=(1.0−sx−sy)/sy L0 X0 M0 =|B|・ Y0 (8) S0 Z0 ここで、マトリクス|B|は、三刺激値X0,Y0,Z
    0を生理原色L0,M0,S0に変換するためのマトリクスであり、例えば以下のような値を用いることができる。

    【0056】 0.3897 0.6890 -0.0787 |B| = -0.2298 1.1834 0.0464 (9) 0 0 1.0 また、生理原色変換部7は、式(1)により求められた各画素の三刺激値X,Y,Zを式(8)により生理原色L,M,Sに変換する。

    【0057】色順応変換部8は、生理原色L,M,Sを下記の式(10)および(11)により色順応変換し、
    変換済み生理原色L′,M′,S′を得る。

    【0058】 L′ L M′ =|C|・ M (10) S′ S 但し、 (a・Ln+(1−a)・L0)/L0 |C| = (a・Mn+(1−a)・M0)/M0 (11) (a・Sn+(1−a)・S0)/S0 ここで、L0,M0,S0は式(8)により求めた色度値の平均値の生理原色であり、これは画像データSを取得した際の撮影光源の白色と見なすことができる。 なお、画像データSがフイルム等に記録された画像を読み取ることにより得られたものである場合には、白色は撮影光源およびスキャナの光源の双方を合わせたものとなる。 また、Ln,Mn,Snは画像データSを取得する際に参照とすべき撮影光源の白色の色度であり、この値が未知のときには、D50〜D60の昼光に相当する白色点の色度(un,vn)を用いることができる。 aは順応状態を示す値であり、通常は1を用いる。

    【0059】なお、例えばタングステン電球下においてオリジナルシーンを見るとき、あるいは夕景のような場合には、光源の色味を完全に補正するのではなく、光源の色味を残して再現することが好ましい場合がある。 この場合、aの値としては0と1の間で調整することが好ましい。 例えば、図2に示すような色度図上において(u0,v0)と(un,vn)との距離を考慮し、a
    の値を完全に1とするのではなく、下記の式(12),
    (13)により(u0,v0)と(un,vn)との距離が大きいほどaの値を小さくなるように変化させて、
    撮影時の光源の色味を残すようにすることが好ましい。

    【0060】 dist=√((u0−un) 2 +(v0−vn) 2 ) (12) a=1.0−k×dist (13) 但し、k:aの値が0以上1以下となるようにするための定数 また、aの値を(u0,v0)の値に依存して変更することもできる。 例えば、タングステン光源のときや夕景以外のときのように完全に色補正を行いたい場合、u0
    の値が所定の閾値(例えば0.2153)以上のときは式(1
    2)および式(13)を用いて求めたaの値を使用し、
    所定の閾値未満のときにはa=1とすることもできる。
    これにより、より好ましい再生画像を得ることができる。

    【0061】RGB変換部9においては、下記の式(1
    4)により変換済み生理原色L′,M′,S′が処理済み三刺激値R′,G′,B′に変換される。

    【0062】 R′ L′ G′ =|A| -1 |B| -1・ M′ (14) B′ S′ 出力部10は、処理済み三刺激値R′,G′,B′を行列やルックアップテーブルを用いて、再生手段4に依存する三刺激値R″、G″,B″に変換する。この際、処理済み三刺激値R′,G′,B′に対して階調処理を施したり、さらに肌色、緑色、空色の部分の色や濃度を変化させるなどの処理を施すようにしてもよい。

    【0063】このようにして得られた三刺激値R″,
    G″,B″(画像データS″)は再生手段4に入力され、画像データS″により表される画像がハードコピーあるいはソフトコピーとして再現される。

    【0064】このように、第1の実施形態においては、
    式(8)により求められた生理原色L0,M0,S0を画像データSを得た際の撮影光源の白色点と見なし、式(10)および式(11)により生理原色L0,M0,
    S0が参照撮影光源の白色の色度Ln,Mn,Snと一致するように各画素の生理原色L,M,Sを変換するようにしたため、最終的に得られる画像データS″を再生することにより得られる画像を、参照撮影光源の下で撮影された場合の色の見え方の印象と略同様なものとすることができる。ここで、画像データSを撮像した際の撮影光源に応じて画像の見え方は異なり、例えば、曇りの日や日陰で撮影を行った場合には、画像における白色が全体的に青味がかって見えるものであるが、青色味がかっていても人間の色順応により白色として認識するものである。したがって、生理原色L0,M0,S0を参照撮影光源の白色点の色度値Ln,Mn,Snと一致するように各画素の生理原色L,M,Sを変換することにより、画像データS″により表される白色は参照撮影光源において取得した場合と同様の白色に変換されることとなる。 その結果、画像データS″を再生することにより、画像データSを取得した際の画像の見え方の印象と同一の画像を再現することができる。

    【0065】また、式(11)におけるaの値を、式(12)および(13)により、(u0,v0)と(u
    n,vn)との距離が大きいほど小さくなるように変化させるようにしたため、撮影時の光源の色味を残すことができ、これにより、オリジナルシーンの見え方に忠実な画像を再現することができる。

    【0066】次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。 図3は本発明の第2の実施形態による画像処理方法および装置を適用した画像処理システムの構成を示す概略図である。 なお、第2の実施形態による画像処理システムにおいて、第1の実施形態による画像処理システムと同一の構成については同一の参照番号を付し、
    詳細な説明は省略する。 第2の実施形態は、第1の実施形態における色変換部5、生理原色変換部7、色順応変換部8およびRGB変換部9に代えて、三刺激値R,
    G,BをCIE1976uv色度値に変換する色変換部35と、平均値算出部6において算出された平均値u
    0,v0を生理原色L0,M0,S0ではなく、三刺激値R0,G0,B0に変換する三刺激値変換部37と、
    三刺激値R,G,Bを三刺激値変換部37において求められた三刺激値R0,G0,B0に基づいて色順応変換する色順応変換部38とを備えたものである。

    【0067】次いで、第2の実施形態の動作について説明する。

    【0068】まず、読出部2により記録媒体1から画像データSを読み出し、画像処理手段3に入力する。 画像処理手段3においてはまず色変換部35において、画像データSを画像として再現した際の各画素の三刺激値R,G,Bを上記式(1)および(2)によりCIE1
    976uv色度値に変換する。

    【0069】平均値算出部6は、上記式(2)により求められた色度値u,vの平均値u0,v0を上記式(5)により算出する。

    【0070】三刺激値変換部37は、平均値算出部6において算出された平均値u0,v0を上記式(6)、
    (7)および下記の式(15)により三刺激値R0,G
    0,B0に変換する。

    【0071】 R0 X0 G0 =|A| -1・Y0 (15) B0 Z0 ここで、マトリクス|A| -1は、上記式(3)に示すマトリクスAの逆マトリクスである。

    【0072】色順応変換部38は、画像処理手段3に入力された三刺激値R,G,Bを式(16)および(1
    7)により色順応変換し、変換済み三刺激値R′,
    G′,B′を得る。

    【0073】 R′ R G′ =|D|・ G (16) B′ B 但し、 (a・Rn+(1−a)・R0)/R0 |D| = (a・Gn+(1−a)・G0)/G0 (17) (a・Bn+(1−a)・B0)/B0 ここで、R0,G0,B0は式(15)により求めた色度値の平均値の三刺激値であり、これは画像データSを取得した際の撮影光源の白色と見なすことができる。 また、Rn,Gn,Bnは画像データSを取得する際に参照とすべき撮影光源の白色の色度であり、この値が未知のときには、D50〜D60の昼光に相当する白色点の色度(un,vn)を用いることができる。 aは順応状態を示す値であり、通常は1を用いる。 なお、aの値としては上記第1の実施形態と同様に、(u0,v0)と(un,vn)との距離を考慮して式(12)、(1
    3)により変更してもよく、aの値を(u0,v0)の値に依存して変更してもよい。

    【0074】出力部10は、変換済み三刺激値R′,
    G′,B′を行列やルックアップテーブルを用いて、再生手段4に依存する三刺激値R″、G″,B″に変換する。

    【0075】このようにして得られた三刺激値R″,
    G″,B″(画像データS″)は再生手段4に入力され、画像データS″により表される画像がハードコピーあるいはソフトコピーとして再現される。

    【0076】このように、第2の実施形態においては、
    式(15)により求められた三刺激値R0,G0,B0
    を画像データSを得た際の撮影光源の白色点と見なし、
    式(16)および式(17)により三刺激値R0,G
    0,B0が参照撮影光源の白色の色度Rn,Gn,Bn
    と一致するように各画素の三刺激値R,G,Bを変換するようにしたため、第1の実施形態と同様に、最終的に得られる画像データS″を再生することにより得られる画像を、参照撮影光源の下で撮影された場合の色の見え方の印象と略同様なものとすることができる。また、上記第1の実施形態のように、各画素の三刺激値R,G,
    Bを生理原色L,M,Sに変換し、かつ生理原色L′,
    M′,S′を三刺激値R′,G′,B′に変換する必要がないため、第1の実施形態と比較して演算時間を短縮でき、またRGB変換部9を設ける必要がないため装置の構成を簡易なものとすることができる。

    【0077】ここで、色順応変換を第1の実施形態のように生理原色LMSの空間で行った場合と、第2の実施形態のように三刺激値RGBの空間で行った場合とにおいては、両者の相違は有彩色に現れる。 すなわち、白色点は生理原色LMSの場合と三刺激値RGBの場合とで一致するが、有彩色は対象となる色の彩度および撮影光源の白色点と参照光源の白色点との距離に応じて違いが現れることとなる。 この場合、人間の目の視細胞の知覚を考慮した生理原色空間の方がより現実の印象に近い見え方となるように色順応変換を行うことができるが、とくに自然画の場合のような高彩度色があまり存在しない画像の場合には両者の差異は小さいため、視覚的にはそれほど問題ないものである。

    【0078】なお、上記第1および第2の実施形態においては、式(5)により色度値の平均値(u0,v0)
    を求めるようにしているが、これに限定されるものではなく、主要な被写体は画像の中央部分に撮像されることから、画像の中央部を選択して平均値(u0,v0)を求めるようにしてもよく、画像の中央部ほど重み付けを大きくして平均値(u0,v0)を求めるようにしてもよい。 なお、これは画像の位置に応じて重み付けを変更するものであるが、各画素の色味に応じて下記のように重み付けを行うこともできる。

    【0079】すなわち、撮影光源のホワイトバランス調整においては、例えば緑色の部分が画像中に含まれているときに、それが木(実際に存在する物体)の緑によるものであるか、撮影光源が蛍光灯であるために白い部分が緑色に見えることによるものであるかを判別することが困難である。 また、青色の部分が青空の物体色であるか日陰で撮影したことによるものであるか、あるいは赤色の部分が赤い服などの物体色であるかタングステン光の下で撮影したことによるものであるかについても同様に判別することが困難である。 ここで、撮影光源の色度値は一般的に図4に示すようなCIEのデーライトローカスやプランキアンローカスあるいは黒体軌跡上にあるものであり、物体色はこのデーライトローカス(あるいはプランキアンローカス、黒体軌跡)から離れた点にあると考えられる。 このため、ある画素の色度値に対し、
    その色度値からデーライトローカス(あるいはプランキアンローカス、黒体軌跡)までの距離を考え、この距離の逆数を重みとして平均値(u0,v0)を求めるようにすることができる。 このように平均値(u0,v0)
    を求めることにより、デーライトローカスから離れた点すなわち物体色の可能性が高いと考えられる色度値を有する画素に対する重み付けを小さくすることができ、これにより、平均値(u0,v0)を、撮影光源の色味を強く反映した値として求めることができる。 具体的には、CIEのデーライトローカスが2つの直線により表されるとした場合、ある画素からデーライトローカスまでの距離dは下記の式(18)により求めることができる。

    【0080】 u≧0.2153のとき d=abs(v−0.6895×u−0.3478)/1.2147 u<0.2153のとき d=abs(v−1.6673×u−0.1372)/1.9442 (18) 各画素に対する重みwは、下記の式(19)により表すことができる。

    【0081】 w=1.0−k′×d (19) 式(18)および(19)より、重み付け平均値(u
    0,v0)は下記の式(20)により求めることができる。

    【0082】 u0=(Σu・w)/(Σw) v0=(Σv・w)/(Σw) (20) なお、とくに青空の影響を受けたくないようにしたい場合は、u<0.193のときの重みを0と設定する、また、
    鮮やかな赤の影響を受けないようにするためには、u>
    0.235のときの重みを0と設定するなど、uの値に応じて重み付けを変更して平均値(u0,v0)を求めるようにしてもよい。

    【0083】また、上記第1および第2の実施形態においては、画像データSを取得する際に参照とすべき撮影光源の白色の色度としてある1点の値のみを用いているが、撮影光源の白色点に基づいてある範囲を有する値として用いてもよい。 この範囲としては、例えば図4に示したデーライトローカス上における特定の範囲に設定することが可能である。 すなわち、デーライトローカスが2つの直線により表されるとした場合、図5に示すように色度平均値(u0,v0)からデーライトローカスに垂線を下した際の、垂線とデーライトローカスとの交点G(ug,vg)は下記の式(21)により求めることができる。

    【0084】 u0≧0.2153 ug=(0.6895×v0+u0−0.6895×0.3478)/(0.6895×0.6895+1.0) vg=(0.6895×0.6895×v0+0.6895×u0+0.3478)/(0.6895×0.6895+1.0) u0<0.2153 ug=(1.6673×v0+u0−1.6673×0.1372)/(1.6673×1.6673+1.0) vg=(1.6673×1.6673×v0+1.6673×u0+0.1372)/(1.6673×1.6673+1.0) (21) そして、参照撮影光源の白色はugに依存して決定することができる。 すなわち、ug>0.2028のとき、デーライトローカス上における色温度5700Kの色度値(0.202
    8,0.4781)を参照撮影光源の白色点とし、生理原色L
    n,Mn,Snあるいは三刺激値Rn,Gn,Bnに変換する。

    【0085】ug<0.2007のとき、デーライトローカス上における色温度6000Kの色度値(0.2007,0.4743)を参照撮影光源の白色点とし、生理原色Ln,Mn,Sn
    あるいは三刺激値Rn,Gn,Bnに変換する。

    【0086】0.2007≦ug≦0.2028のとき、G(ug,
    uv)を参照撮影光源の白色点とし、生理原色Ln,M
    n,Snあるいは三刺激値Rn,Gn,Bnに変換する。

    【0087】ここで、参照撮影光源の白色点を1点とした場合は、生理原色L、M、Sあるいは三刺激値R,
    G,Bは図6(a)に示すように色順応変換されるが、
    参照光源の白色点をある範囲のものとした場合には、生理原色L、M、Sあるいは三刺激値R,G,Bは図6
    (b)に示すように色順応変換されることとなる。 したがって、色順応変換の際に、生理原色L,M,Sあるいは三刺激値R,G,Bが過度に補正されることを防止でき、見た目に自然な感じの画像を再現できることとなる。 また、撮影光源の白色点に基づいて参照撮影光源の白色点を求めることにより、撮影光源の色を反映した色順応変換を行うことができる。

    【0088】なお、上記実施形態においては、本発明による画像処理方法および装置をハードウェアとして説明したが、本発明による画像処理方法の処理を実行させるためのプログラムを記録媒体に記録して提供するようにしてもよい。

    【0089】次いで、本発明による画像再生装置の実施形態について説明する。

    【0090】図7は本発明による画像処理装置を内包する画像再生装置の構成を示す図である。 図7に示すように本発明による画像処理装置を内包する画像再生装置は、デジタルカメラなどにより取得された画像データS
    を記録した記録媒体から画像データSを読み出す読出部11と、本発明による画像処理装置を内包する色補正部(AWB)12と、色補正部12において色補正が施された画像データSの濃度を補正する濃度補正部13と、
    濃度補正が施された画像データSに対してLUT14を参照して階調処理などの画像処理を施す画像処理部15
    と、画像処理が施されることにより得られた画像データS′を再生する再生部16とからなる。 なお、本実施形態における画像再生装置はプリンタであってもCRTモニタであってもよい。

    【0091】次いで、本実施形態の動作について説明する。 読出部11において読み出された画像データSは、
    色補正部12において上述した実施形態と同様に画像処理が施され、さらに濃度補正部13において濃度が補正されて画像処理部15に入力される。 画像処理部15においては、濃度が補正された画像データに対してLUT
    14を参照して階調変換などの画像処理が施され、画像処理が施されることにより得られた画像データS′が再生部16においてハードコピーあるいはソフトコピーとして再生される。

    【0092】このように、本実施形態による画像再生装置は、上述した本発明による画像処理装置を備えているため、入力される画像データSは、撮影時の見え方の印象を再現可能なように変換されて再生に供されることとなる。 したがって、単に画像データSを入力するのみで撮影時の見え方に忠実な画像を再現することができる。

    【0093】次いで、本発明による撮像装置の実施形態について説明する。

    【0094】図8は本発明の画像処理装置を内包する撮像装置の実施形態であるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。 図8に示すように、本実施形態によるデジタルカメラは、レンズ、絞りなどの撮像部21と、
    撮像された被写体像を光電変換して被写体像を表す画像データSを得るCCD22と、画像データSのゲインを調整するゲイン調整回路23と、本発明による画像処理装置を内包する色補正部(AWB)24と、色補正部2
    4による処理を含めて画像データSに対して映像処理を施す映像処理回路25と、映像処理回路25において処理が施された画像データに対してガンマ変換を施すガンマ変換部26と、ガンマ変換が施されることにより得られた画像データS′を記録媒体などに記録する信号記録回路27とからなる。

    【0095】次いで、本実施形態の動作について説明する。 撮像部21において撮像された被写体像はCCD2
    2において画像データSに光電変換される。 画像データSはゲイン調整回路23においてゲインが調整され、色補正部24および映像処理回路25において上述したように画像処理が施される。 画像処理が施された画像データはガンマ変換部26においてガンマ変換が施され、ガンマ変換が施されることにより得られた画像データS′
    は、信号記録回路27において記録媒体に記録される。

    【0096】このように、本実施形態による撮像装置は、本発明による画像処理装置を備えているため、撮像により取得された画像データSは、撮像時の見え方の印象を再現可能な処理済み画像データS′として記録媒体に記録されることとなる。 したがって、単に被写体を撮像するのみで、撮像時の見え方の印象に忠実な画像を再現できる画像データを得ることができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の第1の実施形態による画像処理方法および装置を適用した画像処理システムの構成を示す概略図

    【図2】色度図を示す図

    【図3】本発明の第2の実施形態による画像処理方法および装置を適用した画像処理システムの構成を示す概略図

    【図4】デーライトローカスおよびプランキアンローカスを示す図

    【図5】色度平均値からデーライトローカスに垂線を下した際の交点を求める状態を説明するための図

    【図6】色順応の状態を説明するための図

    【図7】本発明の実施形態による画像再生装置の構成を示すブロック図

    【図8】本発明の実施形態による撮像装置の構成を示すブロック図

    【符号の説明】

    1 記録媒体 2,11 読出部 3 画像処理手段 4 再生手段 5,35 色変換部 6 平均値算出部 7 生理原色変換部 8,38 色順応変換部 9 RGB変換部 10 出力部 12,24 色補正部 13 濃度補正部 14 LUT 15 画像処理部 16 再生部 21 撮像部 22 CCD 23 ゲイン調整回路 25 映像処理回路 26 ガンマ変換部 27 信号記録回路 37 三刺激値変換部

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 CA01 CB01 CE17 CE18 5C066 AA01 AA05 AA11 BA20 CA08 CA17 EA05 EA13 EA14 EC01 EE04 GA00 GA01 GA05 KE03 KE04 KE05 KE09 KE17 KF05 5C077 MP08 PP32 PP36 PP37 5C079 HB01 HB05 HB09 HB11 LA23 LB01

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