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Ink composition, inkjet printing method and colored matter

阅读:348发布:2024-02-12

专利汇可以提供Ink composition, inkjet printing method and colored matter专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an aqueous orange ink composition having hue and clearness suitable for inkjet printing, and giving orange-color printed images of printed matter excellent in various fastness including moisture resistance, water resistance, light resistance and ozone gas resistance, especially light resistance and ozone gas resistance.SOLUTION: An aqueous orange ink composition is provided, including: as component (I), a compound of formula (1) or a salt thereof; and as component (II), a dye with the λmax (maximum absorption wavelength) determined in its aqueous solution of pH 7 being ≥420 nm and ≤500 nm.,下面是Ink composition, inkjet printing method and colored matter专利的具体信息内容。

  • 成分(I)として下記式(1)で表される化合物又はその塩、成分(II)としてpH7の水溶液中で測定したλmax(最大吸収波長)が、420nm以上500nm以下の染料を含有する水性オレンジインク組成物。
  • 前記成分(II)が、下記式(2)で表される化合物又はその塩である請求項1に記載の水性オレンジインク組成物。
    (式(2)において、R はスルホ基又はカルボキシ基を表し、R は(C1−C4)アルキル基又は(C1−C4)アルコキシ基を表し、R はスルホ基又はカルボキシ基を表す。)
  • 前記式(2)において、R 及びR がスルホ基であり、R がメチル基である請求項2に記載の水性オレンジインク組成物。
  • 前記成分(II)が下記式(3)で表される化合物又はその塩である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の水性オレンジインク組成物。
  • インクジェット記録用である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の水性オレンジインク組成物。
  • 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の水性オレンジインク組成物を含有するインクセット。
  • 少なくともイエロー、マゼンタ、シアン、及び請求項1乃至5のいずれか一項に記載の水性オレンジインク組成物を含有するオレンジ、の4色を含有する請求項6記載のインクセット。
  • 請求項6又は7に記載のインクセットを用いることを特徴とするインクジェット記録方法。
  • 被記録材が情報伝達用シートである請求項8に記載のインクジェット記録方法。
  • 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の水性オレンジインク組成物で着色された着色体。
  • 说明书全文

    本発明は、性オレンジインク組成物及びそれを用いたインクジェット記録方法及び着色体に関する。

    インクジェットプリンターによる記録方法としてはインクの各種吐出方式が開発されているが、いずれもインクの小滴を発生させ、これを種々の被記録材料(紙、フィルム、布帛等)に付着させ記録を行うものである。 インクジェットプリンターによる記録方法は、記録ヘッドと被記録材料が接触しないため、音の発生がなく静かであり、凹凸綿、柔軟物質、壊れやすい製品等、場所を選ばず印字ができるという特徴がある。 また、プリンタの小型化、高速化、カラー化が容易という特徴のため、近年急速に普及し、今後も大きな伸長が期待されている。

    コンピューターのカラーディスプレー上の画像又は文字情報をインクジェットプリンターにより、カラーで記録するには、一般にはイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクによる減法混色で表現される。 CRTディスプレイ等のレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)による加法混色画像をできるだけ忠実に減法混色により再現するには、使用する色素、中でもYMCのインクに使用される色素にはできるだけYMCそれぞれの標準に近い色相を有し、且つ鮮明であることが望まれる。 しかし、写真調の画像をより精確に記録するには、Y、M、Cだけの3原色だけでは色相及び鮮明性の点で不十分である。 また、従来インクジェット用として用いられているY、M、Cを予め混合してR、G、B等のインクを調整し、それらを用いてインクジェット記録を行っても、依然として鮮明性が劣るという問題が残る。 さらに、インク組成物は長期の保存に対し安定であり、またプリントした画像の濃度が高く、しかも耐水性、耐光性、耐オゾン性等の堅牢度に優れていることが求められる。

    これらの問題を解決する方法として、7色(Y、M、C、R、G、B、K)の各インク組成物を用いるインクジェット印刷法が提案されている。 (特許文献1)が、そこにおいては可溶性基を有した建染染料(バット染料)が用いられているため、色相、鮮明性、堅牢度などの点から市場の要求を完全に満足するには至っていない。 また、特許文献1では、レッド(R)のインクを用いているが、画像の鮮明性をより高めるためには、レッドのインクの代わりにオレンジ(O)を使用するほうが鮮明な画像が得られることが知られている。 また、インクジェット用の記録用インクセットのイエロー(Y)インクとして、オレンジ色直接染料を用いることが記載されている(特許文献2)。
    また、インクジェット記録において、優れた色域を有する画像を形成できるオレンジインク用色素として橙色反応染料が挙げられている(特許文献3)。 しかし、それらの染料でも、色相、鮮明性、堅牢度、インク組成物の保存安定性等が市場の要求の全てを満足するに至っていない。
    さらに、インクジェット記録においては印刷した画像の濃度が高く、しかも耐水性、耐湿性、耐光性及び耐ガス性等の堅牢度に優れていることが求められている。 耐ガス性とは、空気中に存在する酸化作用を持つオゾンガス等の酸化性のガスが記録紙上又は記録紙中で染料と反応し、印刷された画像を変退色させるという現象に対する耐性のことである。 特にオゾンガスは、インクジェット記録画像の退色現象を促進させる主要な原因物質とされている。 この変退色現象はインクジェット画像に特徴的なものであるため、耐オゾンガス性の向上は重要な課題である。 特に、写真調高画質インクジェット専用紙の表面に設けられるインク需要層には、インクの乾燥を早め、また高画質でのにじみを少なくするために、多孔質の素材を用いているものが多く、このような記録紙上でオゾンガスによる変退色が顕著に見られる。 最近のデジタルカメラの普及と共に、家庭でも撮影した画像を被記録材にプリントする機会が増しており、得られたプリント物を保管する時に、空気中の酸化性ガスによる画像の変色が問題視される。 また、耐湿性とは、プリントされた画像のある被記録材料を高湿度の雰囲気下に保存した際に被記録材料中(又は被記録材料上)の色素が滲んでくるという現象に対する耐性のことである。 色素の滲みが起きると、特に写真調のような高精細な画質が求められる画像においては著しく画像品位が低下するため、この様な滲みをできるだけ少なくすることが重要である。 このように、耐湿性も、前述の耐オゾンガス性と同様にインクジェット用の色素に求められる重要な課題である。 さらに、耐光性についても画像の長期保存性を付与する上では重要な課題であり、特許文献4に、色素として式(1)の化合物のみを用いたオレンジインク組成物が、高い耐光性と鮮明性を併せ持つ染料として挙げられているが、近年、更に高い耐光性が要求されている。

    特開2002−241661号公報

    特開2002−256187号公報

    特開2003−34765号公報

    特許第4408734号

    小西謙三・黒木宣彦著 「合成染料の化学」 槙書店 昭和40年3月15日 P. 143−145、187−188 細田豊著 「理論製造 染料化学」 株式会社技報堂 昭和38年10月1日 P. 190−193

    本発明は、インクジェット記録に適する色相と鮮明性を有し、且つ記録物の耐湿性、耐水性、耐光性、耐オゾンガス性等の各種堅牢性、特に耐光性、耐オゾンガス性に優れたオレンジ色の画像を与える水性オレンジインク組成物を提供することを目的とする。

    すなわち本発明は、
    1)
    成分(I)として下記式(1)で表される化合物又はその塩、成分(II)としてpH7の水溶液中で測定したλmax(最大吸収波長)が、420nm以上500nm以下の染料を含有する水性オレンジインク組成物、

    2)


    上記成分(II)が、下記式(2)で表される化合物又はその塩である上記1)に記載の水性オレンジインク組成物、


    (式(2)において、R

    はスルホ基又はカルボキシ基を表し、R

    は(C1−C4)アルキル基又は(C1−C4)アルコキシ基を表し、R

    はスルホ基又はカルボキシ基を表す。)


    3)


    上記式(2)において、R

    及びR

    がスルホ基であり、R

    がメチル基である上記2)に記載の水性オレンジインク組成物、


    4)


    上記成分(II)が下記式(3)で表される化合物又はその塩である上記1)乃至3)のいずれか一項に記載の水性オレンジインク組成物、


    5)


    インクジェット記録用である上記1)乃至4)のいずれか一項に記載の水性オレンジインク組成物、


    6)


    上記1)乃至5)のいずれか一項に記載の水性オレンジインク組成物を含有するインクセット、


    7)


    少なくともイエロー、マゼンタ、シアン、及び上記1)乃至5)のいずれか一項に記載の水性オレンジインク組成物を含有するオレンジ、の4色を含有する上記6)記載のインクセット、


    8)


    上記6)又は7)に記載のインクセットを用いることを特徴とするインクジェット記録方法、


    9)


    被記録材が情報伝達用シートである上記8)に記載のインクジェット記録方法、


    10)


    上記1)乃至5)のいずれか一項に記載の水性オレンジインク組成物で着色された着色体、


    に関する。

    上記本願発明の水性オレンジインク組成物は、インクジェット記録紙上で鮮明性、明度が極めて高い色相であり、またインク組成物製造過程でのメンブランフィルター等によるろ過性が良好という特徴を有する。 更に、本発明の水性オレンジインク組成物は長期間保存後の結晶析出、物性変化、色変化等もなく、貯蔵安定性が良好である。 そして、本発明の水性オレンジインク組成物をインクジェット記録用のオレンジインクとして使用して得られた記録画像は被記録材(紙、フィルム等)を選択することなく理想的なオレンジの色相であり、従来インクジェット記録用として用いられているイエローインクと、マゼンタインクでオレンジ色を色再現するよりも、鮮明性の高いオレンジを再現させることが可能である。 更に、本発明の水性オレンジインク組成物は、耐湿性、耐水性、耐光性、耐オゾンガス性等の各種堅牢性、特に耐光性、耐オゾンガス性に優れたオレンジ色の画像を与える。

    本願発明について以下、詳細に説明する。
    なお、本明細書においては特に断りがない限り、スルホ基、カルボキシ基等の酸性官能基は遊離酸の形で表す。 また、本発明の水性オレンジインク組成物が含有する化合物は、その塩も含み「化合物及びその塩」を意味するものであるが、両者を常に「化合物又はその塩」等と併記するのは煩雑であるため、特に断りがない限り、便宜上、「化合物又はその塩」の両者を含めて単に「化合物」と簡略して、以下記載する場合がある。

    本発明の水性オレンジインク組成物は、成分(I)として、上記式(1)で表される化合物を含有する。
    この化合物は、例えば上記非特許文献1、非特許文献2に記載の方法によって合成することができる。 また、C. I. (カラーインデックス)Direct Orange39として、市場から入手することも可能である。
    上記いずれの方法で入手した場合も、得られるものは単一物ではなく、数種の化合物の混合物である。 本発明の水性オレンジインク組成物においては、混合物のまま使用しても良いし、精製して使用しても良いが、精製して使用する場合が好ましい。

    本発明の水性オレンジインク組成物は、更に成分(II)として、pH7の水溶液中で測定したλmax(最大吸収波長)が、420nm以上500nm以下の染料を含有する。 この特性を満たす染料を用いることにより、幅広い色相の表現が可能となり、また高い鮮明性を実現し、上記課題を解決することができる。 λmaxの更に好ましい範囲としては、430nm以上495nm以下であり、特に好ましくは440nm以上490nm以下である。
    本特性を満たす染料としては、例えばC. I. Reactive Orange13(λmax=488nm)、C. I. Acid Orange33(λmax=490nm)、C. I. Acid Orange95(λmax=490nm)、上記式(2)で表される化合物(λmax=453nm)等がある。 これらのうち、特に好ましくは、上記式(2)で表される化合物である。 この化合物は、上記特許文献4に記載の方法で合成することができる。 また、C. I. Direct Orange17として、市場から入手することも可能である。

    上記式(2)において、R はスルホ基又はカルボキシ基を表す。 このうち好ましくはスルホ基である。

    上記式(2)において、R は(C1−C4)アルキル基又は(C1−C4)アルコキシ基を表す。
    (C1−C4)アルキル基としては、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられるが、直鎖のものが好ましい。 この(C1−C4)アルキル基の具体例としては例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖;イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の分岐鎖;が挙げられる。 これらのうち、メチル基、エチル基、n−プロピル基が好ましく、更に好ましくはメチル基である。
    (C1−C4)アルコキシ基としては、直鎖又は分岐鎖のものが挙げられるが、直鎖のものが好ましい。 この(C1−C4)アルコキシ基の具体例としては例えば、メトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、n-ブトキシ基などの直鎖;イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert−ブトキシ基等の分岐鎖;が挙げられる。 これらのうち、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基が好ましく、更に好ましくはメトキシ基である。
    上記のうち、R としては、(C1−C4)アルキル基の場合が好ましく、メチル基の場合が最も好ましい。

    上記式(2)において、R はスルホ基又はカルボキシ基を表す。 このうち好ましくはスルホ基である。

    上記式(2)において、特に好ましいものは、上記式(3)で表される化合物である。 この場合、本願発明の効果、すなわち色相、鮮明性、耐湿性、耐水性、耐光性、耐オゾンガス性において特に顕著な効果を奏する。

    上記式(3)の化合物は、上記特許文献4に記載の方法で合成することができる。 また、C. I. Direct Orange17として、市場から入手することも可能である。
    具体的な合成例としては、例えば、次のようなものを例示することができる。
    すなわち、常法により、下記式(4)で示されるアミンをジアゾ化し、下記式(5)で示されるカップラーと室温下(20〜25℃)、弱アルカリ性(pH8〜9)でカップリング反応することにより得ることができる。 本発明の水性インク組成物はオレンジ色を与える色素として、筆記用インク、インクジェット記録用のインク組成物の製造に適している。

    式(3)の化合物を含む反応液は、本発明の水性インク組成物の製造に直接使用することができる。 しかし、反応液から単離し、乾燥、例えばスプレーを乾燥させ、次に水性インク組成物に加工することもできる。

    また、上記式(1)乃至(3)の化合物の塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、有機アミンのカチオンまたはアンモニウムイオン等との塩が挙げられる。 アルカリ金属としては、例えばナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられる。 アルカリ土類金属としては、例えばカルシウム、マグネシウム等が挙げられる。 有機アミンとしては、例えばメチルアミン、エチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノ-ルアミン、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。 これらのうち好ましいものとしては、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、アンモニウムイオン、モノエタノールアミンイオン、ジエタノールアミンイオン等のアルカノールアミンイオン等が挙げられる。 また、それらの塩は例えば、ナトリウム塩の場合、反応液に食塩を加えて、塩析、濾過することによりナトリウム塩が得られる。 更にナトリウム塩を水に溶解し、酸を加えて酸性で結晶を析出させた後、濾過し、遊離の形の色素を水に溶解又は懸濁し、目的の塩に対応する塩基、例えばアミン類、Na以外のアルカリ金属化合物等を添加、溶解することにより各々の塩の溶液が得られる。 この溶液から、それぞれの塩を、常法により、析出、濾過、乾燥することにより、ナトリウム塩以外の塩を得ることができる。

    本発明の水性オレンジインク組成物は、成分(I)及び成分(II)を水又は水性溶媒(水溶性有機溶剤含有水)に溶解したものである。 この水性インク組成物をインクジェットプリンタ用のインクとして使用する場合、使用する化合物は金属陽イオンの塩化物、硫酸塩等の無機物の含有量が少ないもの、例えば色素混合物中に1重量%以下のものが好ましい。 さらに詳しくは、その含有量の目安が例えば、塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムの総含有量として、色素混合物中に1重量%以下であることが好ましい。 0.5重量%以下がさらに好ましい。
    無機塩の含有量は、例えばCl 及びSO 2−はイオンクロマトグラフ法、重金属類は原子吸光法又はICP発光分析法で、Ca 2+及びMg 2+についてはイオンクロマトグラフ法、原子吸光法、ICP発光分析法にて測定される。
    本発明の水性オレンジインク組成物用に、より無機含有量の少ない色素とするには、必要に応じて、例えば逆浸透膜による通常の方法又は本発明の色素成分(本発明の化合物又は色素混合物)の乾燥品あるいはウェットケーキ、好ましくはウェットケーキを、溶媒中、例えば含水低級アルコール好ましくはメタノール及び水の混合溶媒中で攪拌処理し、次いで濾過、乾燥する方法で脱塩処理すればよい。
    本発明の水性オレンジインク組成物は、前記の色素成分を水又は水性溶媒(後記する水溶性有機溶剤を含有する水)に溶解したものである。 インクのpHは6〜11程度が好ましい。 この水性オレンジインク組成物をインクジェット記録用プリンタで使用する場合、色素成分としては前記した通り金属陽イオンの塩化物、硫酸塩等の無機塩の含有量が少ないものを用いるのが好ましい。

    本発明の水性インク組成物は水を媒体として調製され、色素成分は該水性インク組成物中に、好ましくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.5〜10重量%、更に好ましくは1〜8重量%程度含有される。

    本発明の水性インク組成物中の色素成分は、成分(I)及び成分(II)を混合することによって得られる。 成分(I)と成分(II)の比率は、例えば重量比において、99:1から1:99、好ましくは90:10から10:90、さらに好ましくは、75:25から25:75である。

    本発明の水性インク組成物にはさらに水溶性有機溶剤を約60質量%以下、好ましくは約50質量%以下、更に好ましくは約30質量%以下含有していてもよく、下限は0%でもよいが、一般的には約5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、10〜30質量%がもっとも好ましい。

    また本発明の水性オレンジインク組成物はインク調整剤を0〜10質量%程度、好ましくは5質量%以下含有していても良い。 以上の成分の残部は水である。

    水溶性有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等のC1〜C4アルカノール、N,N−ジメチルホルムアミド又は、N,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等のラクタム、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素類、アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトン又はケトアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル、エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロピレングリコール、1,2−又は1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、チオジグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の(C2−C6)アルキレン単位を有するモノマー、オリゴマー又はポリアルキレングリコール又はチオグリコール、グリセリン、ヘキサン−1.2.6−トリオール等のポリオール(トリオール)、エチレングリコールモノメチルエーテル又はエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル又はジエチレングリコールモノエチルエーテル又はトリエチレングリコールモノメチルエーテル又はトリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールの(C1−C4)アルキルエーテル、γーブチロラクトン又はジメチルスルホキシド等があげられる。 これらの水溶性有機溶剤は、単独で又は混合して用いられる。

    これらのうち好ましいものは2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、モノ、ジ又はトリエチレングリコール、ジプロピレングリコールであり、より好ましくは2−ピロリドン、N−メチル2−ピロリドン、ジエチレングリコールである。

    本発明で使用しうるインク調製剤の例としては、例えば防腐防黴剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線吸収剤、水溶性高分子化合物、染料溶解剤、界面活性剤などがあげられる。

    防腐防黴剤としては、例えば、有機硫黄系、有機窒素硫黄系、有機ハロゲン系、ハロアリルスルホン系、ヨードプロパギル系、N−ハロアルキルチオ系、ベンツチアゾール系、ニトチリル系、ピリジン系、8−オキシキノリン系、ベンゾチアゾール系、イソチアゾリン系、ジチオール系、ピリジンオシキド系、ニトロプロパン系、有機スズ系、フェノール系、第4アンモニウム塩系、トリアジン系、チアジアジン系、アニリド系、アダマンタン系、ジチオカーバメイト系、ブロム化インダノン系、ベンジルブロムアセテート系、無機塩系等の化合物が挙げられる。 有機ハロゲン系化合物としては、例えばペンタクロロフェノールナトリウムが挙げられ、ピリジンオシキド系化合物としては、例えば2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられ、無機塩系化合物としては、例えば無水酢酸ソーダが挙げられ、イソチアゾリン系化合物としては、例えば1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンマグネシウムクロライド、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンカルシウムクロライド等が挙げられる。 その他の防腐防黴剤としてソルビン酸ソーダ安息香酸ナトリウム、等があげられる。

    pH調整剤としては、調合されるインク組成物に悪影響を及ぼさずに、インク組成物のpHを8.0〜11.0の範囲に制御できるものであれば任意の物質を使用することができる。 使用しうるpH調整剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物、水酸化アンモニウム、あるいは炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩などが挙げられる。

    キレート試薬としては、例えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等が挙げられる。 防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等が挙げられる。

    水溶性紫外線吸収剤としては、例えばスルホン化されたベンゾフェノン又はスルホン化されたベンゾトリアゾール等があげられる。 水溶性高分子化合物としては、例えばポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリアミン、ポリイミン等があげられる。
    染料溶解剤としては、例えば尿素、ε−カプロラクタム、エチレンカーボネート等があげられる。

    界面活性剤としては、例えばアニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤などがあげられる。 アニオン界面活性剤としてはアルキルスリホカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、N−アシルアミノ酸およびその塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキル硫酸塩ポリオキシアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸塩、ロジン酸石鹸、ヒマシ油硫酸エステル塩、ラウリルアルコール硫酸エステル塩、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキル型燐酸エステル、アルキルアリルスルホン塩酸、ジエチルスルホ琥珀酸塩、ジエチルヘキルシルスルホ琥珀酸ジオクチルスルホ琥珀酸塩などが挙げられる。 カチオン界面活性剤としては2−ビニルピリジン誘導体、ポリ4−ビニルピリジン誘導体などがある。 両性界面活性剤としてはラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ポリオクチルポリアミノエチルグリシンその他イミダゾリン誘導体などがある。 ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアリルキルアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレートなどのエステル系、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどのアセチレングリコール系(例えば、日信化学社製サーフィノール104、82、465、オルフィンSTGなど)、などが挙げられる。

    本発明の水性オレンジインク組成物は、成分(I)及び成分(II)を水又は上記水性溶媒(水溶性有機溶剤含有水)に、上記インク調製剤などと共に溶解させることによって製造できる。
    成分(I)及び成分(II)は、色素原体としては金属陽イオンの塩化物、硫酸塩等の無機物の含有量が少ないものを用いるのが好ましく、その含有量の目安は例えば色素原体中1重量%以下程度である。 無機物の少ない色素を製造するには、例えば逆浸透膜による方法等通常の方法で、脱塩処理すればよい。

    上記製造方法において、各成分を溶解させる順序には特に制限はない。 あらかじめ水又は上記水性溶媒(水溶性有機溶剤含有水)に色素を溶解させ、インク調製剤を添加して溶解させてもよいし、色素を水に溶解させたのち、水性溶媒、インク調製剤を添加して溶解させてもよい。 またこれと順序が異なっていてもよいし、色素の反応液又は逆浸透膜による脱塩処理を行った液に、水性溶媒、インク調製剤を添加して本発明の水性インク組成物を製造してもよい。 本発明の水性インク組成物を調製するにあたり、用いられる水はイオン交換水又は蒸留水など不純物が少ない物が好ましい。 このようにして得られた本発明の水性インク組成物は、必要に応じ、メンブランフィルター等を用いて精密濾過を行って夾雑物を除いてもよい。 殊に、本発明の水性インク組成物をインクジェットプリンタ用のインク組成物として使用する場合は精密濾過を行うことが好ましい。 精密濾過に使用するフィルターの孔径は、通常1〜0.1ミクロン、好ましくは、0.8〜0.2ミクロンである。

    本発明の水溶性の水性オレンジインク組成物は、印捺、複写、マーキング、筆記、製図、スタンピング、又は記録法、特にインクジェット記録における使用に適するが、最も好ましい用途はインクジェット記録用である。 この場合、水、日光、オゾンおよび摩擦に対する良好な耐性を有する高品質のオレンジ印捺物が得られる。 また、本発明の水性インク組成物に、さらに公知公用のイエロー、マゼンタ等の染料を適量配合することによって、オレンジ色調、又は、赤色調を好みのものにすることもできる。

    本発明の水性オレンジインク組成物は、他の色のインクと併せ、数色のインクからなるインクセットとして、インクジェット用途に用いるのが好ましい。 また、他の色としては、イエロー、マゼンタ、シアンを備える場合が好ましい。
    用いられるイエローインクとしては特に限定されるものではないが、C. I. Reactive Yellow 2、3、18、81、84、85、95、99、102、C. I. Acid Yellow 1、3、11、17、18、19、23、25、36、38、40、40:1、42、44、49、59、59:1、61、65、72、73、79、99、104、110、159、169、176、184、193、200、204、207、215、219、219:1、220、230、232、235、241、242、246、C. I. Direct Yellow 8、11、12、21、28、33、39、44、49、50、85、86、87、88、89、98、100、110、144、146等を染料として用いるインク組成物が挙げられる。
    用いられるマゼンタインクとしては、特に限定されるものではないが、C. I. Reactive Red 3、3:1、4、13、24、29、31、33、125、151、206、218、226、245、C. I. Acid Red 1、6、8、9、13、18、27、35、37、52、54、57、73、82、88、97、97:1、106、111、114、118、119、127、131、138、143、145、151、183、195、198、211、215、217、225、226、249、251、254、256、257、260、261、265、266、274、276、277、289、296、299、315、318、336、337、357、359、361、362、364、366、399、407、415、C. I. Direct Red 2、4、6、9、17、23、26、28、31、39、54、55、57、62、63、64、65、68、72、75、76、79、80、81、83、83:1、84、89、92、95、99、111、141、173、180、184、207、211、212、214、218、221、223、224、225、226、227、232、233、240、241、242、243、247等を染料として用いるインク組成物が挙げられる。
    用いられるシアンインク組成物としては、C. I. Reactive Blue 2、5、10、13、14、15、15:1、49、63、71、72、75、162、176、C. I. Acid Blue 1、7、9、15、23、25、40、61:1、62、72、74、80、83、90、92、103、104、112、113、114、120、127、127:1、128、129、138、140、142、156、158、171、182、185、193、199、201、203、204、205、207、209、220、221、224、225、229、230、239、249、258、260、264、277:1、278、279、280、284、290、296、298、300、317、324、333、335、338、342、350、C. I. Direct Blue 1、15、22、25、41、76、77、80、86、87、90、98、106、108、120、158、163、168、199、200、201、202、226等を染料として用いるインク組成物が挙げられる。
    またこれらの他に、ブラック、バイオレット、グリーン、ゴールデンイエロー等のインクを備えるインクセットとしても良い。

    本発明の着色体は上記の本発明の水性オレンジインク組成物で着色されたものである。 着色されるべきもの(被記録材)としては、特に制限無く、例えば紙、繊維や布(セルロース、ナイロン、羊毛等)、皮革、カラーフィルター用基材等があげられるがこれらに限定されない。 着色法としては、例えば浸染法、捺染法、スクリーン印刷等の印刷法、インクジェットプリンタによる方法等が挙げられるが、インクジェットプリンタによる方法が好ましい。

    本発明のインクジェット記録方法を適用しうる被記録材(メディア)としては例えば紙、フィルム等の情報伝達用シート、繊維及び皮革等が挙げられる。 情報伝達用シートについては、表面処理されたもの、具体的にはこれらの基材にインク受容層を設けたものが好ましい。 インク受容層は、例えば上記基材にカチオン系ポリマーを含浸あるいは塗工することにより、また多孔質シリカ、アルミナゾルや特殊セラミックス等インク中の色素を吸収し得る多孔性白色無機物をポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の親水性ポリマーと共に上記基材表面に塗工することにより設けられる。 このようなインク受容層を設けたものは通常インクジェット専用紙(フィルム)あるいは光沢紙(フィルム)と呼ばれ、例えば、ピクトリコ(旭硝子(株)製)、プロフェッショナルフォトペーパー、スーパーフォトペーパー、マットフォトペーパー、(いずれもキャノン(株)製)、PM写真用紙、PMマット紙、スーパーファイン専用光沢フィルム(いずれもエプソン(株)製)、プレミアムプラスフォト用紙、プレミアム光沢フィルム、フォト用紙(いずれも日本ヒュ−レットパッカード(株)製)フォトライクQP(コニカ(株)製)等として、市場から容易に入手出来る。 なお、普通紙にも利用できることはもちろんである。

    これらのインクジェット専用紙あるいは光沢紙うち、特に多孔性白色無機物を表面に塗工した被記録材に記録した画像がオゾンガスによって変退色が大きくなることが知られているが、本発明の水性オレンジインク組成物はガス耐性が優れているため、このような被記録材への記録の際に特に優れた効果を発揮する。

    上記において、塗工に供される多孔性白色無機物としては、炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜鉛、炭酸亜鉛等がある。

    本発明のインクジェット記録方法で、被記録材に記録するには、例えば本発明の水性インク組成物を充填された容器をインクジェットプリンターの所定位置にセットし、通常の方法で、被記録材に記録を行えばよい。 本発明のインクジェット記録方法では、公知公用のイエローインク組成物、マゼンタインク組成物、シアンインク組成物に加えて、グリーンインク組成物、ブルー(又はバイオレット)インク組成物及び本発明の水性インク組成物(オレンジ色)、必要に応じてブラックインク組成物等と併用される。 各色のインク組成物は、それぞれの容器に充填され、それらの容器を、本発明の水性インク組成物を充填した容器と同様に、インクジェットプリンターの所定位置にセット(装填)されて、使用される。

    インクジェットプリンターとしては、例えば機械的振動を利用したピエゾ方式のプリンタや加熱により生ずる泡を利用したバブルジェット(登録商標)方式のプリンタ等があげられる。

    本発明の水性オレンジインク組成物は、印刷画像に鮮明なオレンジ色を与え、特にインクジェット光沢紙において高い鮮明な色相を呈する。 又、他のイエロー、マゼンタのインクと共に用いる事で、通常のイエローインクとマゼンタインクの混色では出し得ない色調を色出しする事ができ、色表現の優れた記録物を得ることができる。

    本発明による水性オレンジインク組成物は貯蔵中に沈澱、分離することがない。 また、本発明の水性インク組成物をインクジェット記録において使用した場合、噴射器(インクヘッド)を閉塞することもなく、連続式インクジェットプリンターによる比較的長い時間一定の再循環下又はオンデマンド式インクジェットプリンターによる断続的な使用においても、物理的性質の変化を起こさない。
    また、本発明の水性オレンジインク組成物は、インクジェット記録に適する色相と鮮明性を有する。 従って、写真調の画像をより精確に記録することができる。
    更に、本発明の水性オレンジインク組成物は、耐湿性、耐水性、耐光性、耐オゾンガス性等の各種堅牢性、特に耐光性、耐オゾンガス性に優れたオレンジ色の画像を与える。 従って、インクジェット記録画像の退色現象を抑えることができる。

    以下に本発明を実施例により、さらに具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。 なお、特別の記載のない限り、本文中「部」及び「%」とあるのは質量基準であり、また反応温度は内温である。
    合成した化合物のうち、λmax(最大吸収波長)を測定したものについては、pH7の水溶液中での測定値を示した。 また、実施例中で得た化合物の各構造式において、カルボキシ基、スルホ基等の酸性官能基は、遊離酸の形で記載した。 なお、合成例で得られた本発明の化合物の室温における水に対する溶解度は、いずれも100g/L以上であった。

    [合成例1]
    水675部中に下記式(6)の化合物を115部、式(7)の化合物98部、48%水酸化ナトリウム水溶液61部、エチレングリコール11部を加え98℃で10時間攪拌し、縮合反応を完結させた。

    得られた反応液に、水280部を追加し、液温を85〜88℃に調整しグルコース12部を加えたて2時間攪拌し、還元反応を完結させた。 次いで、塩酸を用いてpHを9.0〜9.5に調整し、塩化ナトリウムを用いて塩析を行い、濾過した。 得られたケーキ全量を水2000部に溶解し、メタノール2000部の添加により晶析させ、結晶を濾過、分離することにより脱塩した。 次いで得られた結晶を乾燥して、上記式(1)で表される化合物192部を得た(λmax:413nm)。

    [合成例2]
    常法により、デヒドロチオ−p−トルイジンスルホン酸(上記式(4)で表される化合物)32.0部を塩酸と亜硝酸ナトリウムを用いて、室温下(20〜25℃)でジアゾ化反応を行う。 1−p−スルホフェニル−5−ピラゾロン−3−カルボン酸(上記式(5)で表される化合物)28.4部を苛性ソーダでpH8〜9で溶解した後、先のデヒドロチオ−p−トルイジンスルホン酸のジアゾニウム塩と20〜25℃、pH8〜9でカップリング反応を行うことにより、上記式(3)で示される化合物52.0部が得られた(λmax:453nm)。

    [実施例1]
    [(A)インクの調整]
    上記合成例1で得られた式(1)および合成例2で得られた式(3)の化合物を用いて表1に示した組成液体を調整し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過することにより本発明の水性インク組成物を得た。 なお、水はイオン交換水を使用した。 また、水性インク組成物のpHが8〜9、総量100部になるように水、アンモニア水を加えた。

    [(B)インクジェットプリンタによるインクジェット記録]
    インクジェットプリンタ(ip4500 キャノン製)を用いて、色素受容層を有する光沢紙A(PT−101 キャノン製)、光沢紙B(クリスピア エプソン製)の2種にインクジェット記録を行った。

    [比較例1]
    実施例1で用いた式(1)の化合物を用いて、表2に示したインク組成物を調整し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過することにより本発明の水性インク組成物を得た。 なお、水はイオン交換水を使用した。 また、水性インク組成物のpHが8〜9、総量100部になるように水、アンモニア水を加えた。

    実施例1と同様にインクジェットプリンターによるインクジェット記録を行った。

    [比較例2]
    実施例2で用いた式(3)の化合物を用いて、表3に示したインク組成物を調整し、0.45μmのメンブランフィルターで濾過することにより本発明の水性インク組成物を得た。 なお、水はイオン交換水を使用した。 また、水性インク組成物のpHが8〜9、総量100部になるように水、アンモニア水を加えた。

    実施例1と同様にインクジェットプリンターによるインクジェット記録を行った。

    [(C)記録画像の評価]
    [1. 色相評価]
    [1−1. 光沢紙での色相評価]
    記録画像の色相、鮮明性:記録紙を測色システム(GRETAG SPM50:GRETAG社製)を用いて測色し、L*、a*、b*値を算出した。 鮮明性は各記録紙の明度L*値を合わせた時の色度(a*、b*)からC*=((a*) +(b*) 1/2を算出し、評価した。 測色は、光源D65、条件DIN NBで行った。
    実施例1、比較例1、比較例2の色相の結果を表4に示す。

    オレンジの鮮明性C*を評価する際には、L*、a*、b*のいずれかを基準とする必要があるため、各記録紙のL*が一致するところで以下の評価をおこなった。 表4より、実施例1は、明度L*を一致させたときに、比較例1、2よりもC*値が高く鮮明性が高い色相であることがわかる。


    [2. キセノン耐光性試験]


    光沢紙にプリントした試験片を、キセノンウェーザーメーターを用い、100kLuxで168時間照射し、試験前後のDyを測定し照射後の残存率を算出した。


    [3. 耐オゾンガス性試験]


    光沢紙にプリントした試験片を、オゾンウェザーメーターを用いてオゾン濃度10ppm、湿度60%RH、温度24℃の環境下に24時間放置し、試験前後の色差(△E)を測定した。


    実施例1、比較例1、比較例2の耐光性、耐オゾン性の結果を表5に示す。


    表5より、比較例2は、耐オゾン性は良好なものの耐光性はかなり劣る。 一方、比較例1は、耐光性は良好なものの耐オゾン性は劣る。 しかし、比較例1に用いた式(1)の化合物と比較例2に用いた式(3)の化合物を配合した実施例1は耐光性、耐オゾン性とも良好である。

    上記結果より、本発明の水性オレンジインク組成物は、インクジェット記録に適する色相と鮮明性を有し、かつ優れた堅牢性(耐オゾンガス性、耐光性)に優れることが確認された。
    従って、本発明の染料組成物は、イエロー、マゼンタ、シアンにオレンジを含む4色以上の各水性インク組成物を用いて被記録材に記録を行うインクジェット記録方法においても、本発明の水性インク組成物は、鮮明度、堅牢度に優れた記録画像を与え、インクジェット用途において非常に有用である。

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