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熱搬送システム

阅读:723发布:2020-05-08

专利汇可以提供熱搬送システム专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且熱搬送システムは、冷媒回路と媒体回路とを有している。冷媒回路は、冷媒昇圧機と、室外空気熱交換器と、媒体熱交換器と、冷媒流路切換機と、を有しており、冷媒としてHFC−32及び/又はHFO系冷媒を含む 流体 が封入されている。媒体回路は、媒体昇圧機と、媒体熱交換器と、第1 媒体流 路切換機と、複数の室内空気熱交換器と、を有しており、熱搬送媒体として二 酸化 炭素が封入されている。,下面是熱搬送システム专利的具体信息内容。

冷媒を昇圧する冷媒昇圧機と、 前記冷媒と室外空気とを熱交換させる室外空気熱交換器と、 前記冷媒と熱搬送媒体とを熱交換させる媒体熱交換器と、 前記室外空気熱交換器を前記冷媒の放熱器として機能させ、かつ、前記媒体熱交換器を前記冷媒の蒸発器として機能させる冷媒放熱状態と、前記室外空気熱交換器を前記冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、前記媒体熱交換器を前記冷媒の放熱器として機能させる冷媒蒸発状態と、を切り換える冷媒流路切換機と、 を有しており、前記冷媒としてHFC−32及び/又はHFO系冷媒を含む流体が封入された冷媒回路と、 前記熱搬送媒体を昇圧する媒体昇圧機と、 前記媒体熱交換器と、 前記媒体熱交換器を前記熱搬送媒体の放熱器として機能させる第1媒体放熱状態と、前記媒体熱交換器を前記熱搬送媒体の蒸発器として機能させる第1媒体蒸発状態と、を切り換える第1媒体流路切換機と、 前記熱搬送媒体と室内空気とを熱交換させる複数の室内空気熱交換器と、 を有しており、前記熱搬送媒体として二酸化炭素が封入された媒体回路と、 を備えた、 熱搬送システム。前記媒体回路を構成する配管の管径は、前記熱搬送システムの定格能が5馬力以下の場合に、3/8インチ以下である、 請求項1に記載の熱搬送システム。前記冷媒回路、前記媒体昇圧機及び前記第1媒体流路切換機は、室外に配置された熱搬送装置に設けられており、 前記室内空気熱交換器は、室内に配置された利用装置に設けられている、 請求項1又は2に記載の熱搬送システム。前記熱搬送装置は、前記冷媒回路が設けられた空冷装置と、前記媒体昇圧機及び前記第1媒体流路切換機が設けられた熱源装置と、を有している、 請求項3に記載の熱搬送システム。前記媒体昇圧機は、インバータによって回転数が制御されるモータを有している、 請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱搬送システム。前記媒体昇圧機は、ロータリ圧縮機である、 請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱搬送システム。前記媒体昇圧機は、オイルレスのターボ圧縮機である、 請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱搬送システム。前記第1媒体流路切換機は、前記第1媒体放熱状態において、前記室内空気熱交換器を前記熱搬送媒体の蒸発器として機能させ、前記第1媒体蒸発状態において、前記室内空気熱交換器を前記熱搬送媒体の放熱器として機能させる、 請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱搬送システム。前記媒体回路は、前記室内空気熱交換器を前記熱搬送媒体の蒸発器として機能させる第2媒体蒸発状態と、前記室内空気熱交換器を前記熱搬送媒体の放熱器として機能させる第2媒体放熱状態と、を切り換える第2媒体流路切換機を、前記室内空気熱交換器ごとにさらに有している、 請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱搬送システム。前記媒体回路は、前記媒体回路を循環する前記熱搬送媒体を溜めるレシーバをさらに有している、 請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱搬送システム。

说明书全文

本発明は、熱搬送システムに関する。

従来より、冷媒回路と回路とを有しており、水回路を循環する水と冷媒回路を循環する冷媒とを熱交換させることによって冷媒から水に熱搬送を行うように構成されたチラーシステムがある。

上記従来のチラーシステムは、水回路に水と室内空気とを熱交換させる熱交換器を設けることによって室内の空調に使用されることがある。しかし、このような熱搬送システムでは、水回路を構成する水配管を室内まで設置する必要があるが、水配管は管径が大きいため、大きな設置スペースが必要となり、その施工やメンテナンスにも手間がかかる。

これに対して、水回路を省略して冷媒回路に冷媒と室内空気とを熱交換させる熱交換器を室内側に設けることが考えられる。しかし、この構成を採用すると、室内側まで冷媒が循環することになるため、室内で冷媒が漏洩した場合に、冷媒回路に封入されている冷媒がすべて室内に漏洩してしまうおそれがある。ここで、冷媒回路に封入される冷媒としては、冷凍能が優れるとともに、近年の環境負荷(オゾン層破壊や地球温暖化)を低減するために、オゾン層破壊係数がゼロで、かつ、温暖化係数が小さい冷媒を使用することが要求されている。しかし、これらの特性を満足できる流体には、微燃性や可燃性を有するものが多く、冷媒と室内空気とを熱交換させる熱交換器を室内側に設けた冷媒回路に封入すると、冷媒が室内に漏洩した場合に、室内における冷媒の濃度が可燃濃度まで上昇して着火事故を起こすおそれがある。

本発明の課題は、冷媒が循環する冷媒回路と水(熱搬送媒体)が循環する水回路(媒体回路)とを有しており、熱搬送媒体と室内空気とを熱交換させて室内の空調を行うチラーシステム(熱搬送システム)において、媒体回路を構成する配管を小径化するとともに、環境負荷の低減及び安全性の向上を図ることにある。

第1の観点にかかる熱搬送システムは、冷媒回路と媒体回路とを有している。冷媒回路は、冷媒昇圧機と、室外空気熱交換器と、媒体熱交換器と、冷媒流路切換機と、を有している。冷媒昇圧機は、冷媒を昇圧する機器である。室外空気熱交換器は、冷媒と室外空気とを熱交換させる機器である。媒体熱交換器は、冷媒と熱搬送媒体とを熱交換させる機器である。冷媒流路切換機は、室外空気熱交換器を冷媒の放熱器として機能させ、かつ、媒体熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させる冷媒放熱状態と、室外空気熱交換器を冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、媒体熱交換器を冷媒の放熱器として機能させる冷媒蒸発状態と、を切り換える機器である。そして、冷媒回路には、冷媒としてHFC−32及び/又はHFO系冷媒を含む流体が封入されている。ここで、「HFC−32及び/又はHFO系冷媒を含む」とは、HFC−32だけが冷媒回路に封入されている場合、HFO系冷媒だけが冷媒回路に封入されている場合、又は、HFC−32とHFO系冷媒の混合物が冷媒回路に封入されている場合のいずれでもよいことを意味する。媒体回路は、媒体昇圧機と、媒体熱交換器と、第1媒体流路切換機と、複数の室内空気熱交換器と、を有している。媒体昇圧機は、熱搬送媒体を昇圧する機器である。第1媒体流路切換機は、媒体熱交換器を熱搬送媒体の放熱器として機能させる第1媒体放熱状態と、媒体熱交換器を熱搬送媒体の蒸発器として機能させる第1媒体蒸発状態と、を切り換える機器である。室内空気熱交換器は、熱搬送媒体と室内空気とを熱交換させる機器である。そして、媒体回路には、熱搬送媒体として二酸化炭素が封入されている。

ここでは、冷媒流路切換機を冷媒放熱状態に切り換えた状態にして冷媒回路内の冷媒を循環させ、かつ、第1媒体流路切換機を第1媒体放熱状態に切り換えた状態にして媒体回路内の熱搬送媒体を循環させることができる。この場合には、媒体熱交換器において、冷媒の蒸発によって熱搬送媒体が放熱するため、冷媒回路から媒体回路に冷熱が搬送される。また、冷媒流路切換機を冷媒蒸発状態に切り換えた状態にして冷媒回路内の冷媒を循環させ、かつ、第1媒体流路切換機を第1媒体蒸発状態に切り換えた状態にして媒体回路内の熱搬送媒体を循環させることができる。この場合には、媒体熱交換器において、冷媒の放熱によって熱搬送媒体が蒸発するため、冷媒回路から媒体回路に温熱が搬送される。このように、ここでは、冷媒回路に設けられた冷媒流路切換機及び媒体回路に設けられた第1媒体流路切換機によって、冷媒回路から媒体回路に冷熱を搬送する動作、及び、冷媒回路から媒体回路に温熱を搬送する動作を切り換えて行うことができる。そして、上記の動作によって冷媒回路から媒体回路に搬送された冷熱や温熱は、室内空気熱交換器において、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって室内空気にさらに搬送され、これにより、室内の空調(冷房及び暖房)を行うことができる。

また、上記の動作を行うにあたり、ここでは、熱搬送媒体として二酸化炭素を使用しているため、熱搬送媒体として水を使用する場合に比べて、媒体回路を構成する配管を小径化することができる。これにより、媒体回路を構成する配管を室内側(ここでは、室内空気熱交換器)まで設置する際に、その設置スペースを小さくすることができ、配管施工やメンテナンスも省力化することができる。また、媒体回路に封入される熱搬送媒体の量を少なくすることができる。

また、ここでは、冷媒としてHFC−32及び/又はHFO系冷媒を含む流体を使用しているが、冷媒回路を構成する配管を室内側まで設置する必要がないため、仮に冷媒回路から冷媒が漏洩しても、冷媒が室内に漏洩するおそれをなくすことができる。しかも、ここでは、上記のように、媒体回路を構成する配管が室内側まで設置されるが、媒体回路から熱搬送媒体が漏洩しても、室内には不燃性の二酸化炭素が漏洩するだけであるため、着火事故を起こすおそれをなくすことができる。

さらに、ここでは、冷媒として使用されるHFC−32及び/又はHFO系冷媒、及び、熱搬送媒体として使用される二酸化炭素はいずれも、オゾン層破壊係数がゼロで、かつ、温暖化係数が小さい流体であるため、環境負荷低減の要求を満たすことができる。

このように、ここでは、冷媒が循環する冷媒回路と熱搬送媒体が循環する媒体回路とを有しており、熱搬送媒体と室内空気とを熱交換させて室内の空調を行う熱搬送システムにおいて、媒体回路を構成する配管を小径化するとともに、環境負荷の低減及び安全性の向上を図ることができる。

第2の観点にかかる熱搬送システムは、第1の観点にかかる熱搬送システムにおいて、媒体回路を構成する配管の管径が、熱搬送システムの定格能力が5馬力以下の場合に、3/8インチ以下である。ここでいう「定格能力」は、製品カタログや取扱説明書に記載の「呼称能力」と同等の値を意味する。

ここでは、媒体回路を構成する配管の管径を3/8インチ以下にしているため、狭いスペースを利用して配管施工を行うことができ、媒体回路に封入される熱搬送媒体の量をさらに少なくすることができる。

第3の観点にかかる熱搬送システムは、第1又は第2の観点にかかる熱搬送システムにおいて、冷媒回路、媒体昇圧機及び第1媒体流路切換機が、室外に配置された熱搬送装置に設けられており、室内空気熱交換器が、室内に配置された利用装置に設けられている。

ここでは、冷媒回路が室外に配置された熱搬送装置に設けられているため、冷媒回路から冷媒が漏洩しても、冷媒が室内に漏洩するおそれを確実になくすことができる。また、媒体回路については、室内空気熱交換器が室内に配置された利用装置に設けられているが、媒体昇圧機及び第1媒体流路切換機が熱搬送装置に設けられているため、熱搬送システムを構成する機器の多くを室外にまとめて配置し、室内に配置される機器を最小限にして利用装置のコンパクト化を図ることができる。

第4の観点にかかる熱搬送システムは、第3の観点にかかる熱搬送システムにおいて、熱搬送装置が、冷媒回路が設けられた空冷装置と、媒体昇圧機及び第1媒体流路切換機が設けられた熱源装置と、を有している。

ここでは、冷媒回路が空冷装置に設けられ、熱搬送装置に含まれる媒体回路のうち媒体熱交換器を除く部分が熱源装置に設けられることになるため、熱搬送媒体を流す配管を介して空冷装置と熱源装置とを接続することによって熱搬送装置を容易に構成することができる。

第5の観点にかかる熱搬送システムは、第1〜第4の観点のいずれかにかかる熱搬送システムにおいて、媒体昇圧機が、インバータによって回転数が制御されるモータを有している。

ここでは、熱搬送媒体と室内空気との熱交換を行う室内空気熱交換器の数の変動等に応じて、媒体回路を循環させる熱搬送媒体の流量を制御することができる。

第6の観点にかかる熱搬送システムは、第1〜第5の観点のいずれかにかかる熱搬送システムにおいて、媒体昇圧機が、ロータリ圧縮機である。

ここでは、二酸化炭素を用いたヒートポンプ式給湯機等で実績のあるロータリ圧縮機を媒体昇圧機として使用しているため、信頼性の高い媒体回路を構成することができる。

第7の観点にかかる熱搬送システムは、第1〜第5の観点のいずれかにかかる熱搬送システムにおいて、媒体昇圧機が、オイルレスのターボ圧縮機である。ここで、オイルレスのターボ圧縮機としては、インペラとモータを連結する回転軸が磁気軸受や気体軸受によって支持された構造のものが挙げられる。

ここでは、オイルレスのターボ圧縮機を媒体昇圧機として使用しているため、媒体回路のオイルレス化を図ることができる。このため、媒体回路を施工する際の真空引き作業を省略することができる。また、媒体回路内における潤滑油の溜まり込みを考慮する必要がなくなるため、媒体回路を構成する配管を自由に配置することができる。

第8の観点にかかる熱搬送システムは、第1〜第7の観点のいずれかにかかる熱搬送システムにおいて、第1媒体流路切換機が、第1媒体放熱状態において、室内空気熱交換器を熱搬送媒体の蒸発器として機能させ、第1媒体蒸発状態において、室内空気熱交換器を熱搬送媒体の放熱器として機能させる。

ここでは、第1媒体流路切換機を第1媒体放熱状態に切り換えた状態にして媒体回路内の熱搬送媒体を循環させる場合に、すべての室内空気熱交換器が熱搬送媒体の蒸発器として機能する。このため、室内空気熱交換器では、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって、室内空気を冷却し、これにより、室内の冷房を行うことができる。また、第1媒体流路切換機を第1媒体蒸発状態に切り換えた状態にして媒体回路内の熱搬送媒体を循環させる場合に、すべての室内空気熱交換器が熱搬送媒体の放熱器として機能する。このため、室内空気熱交換器では、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって、室内空気を加熱し、これにより、室内の暖房を行うことができる。このように、ここでは、冷媒回路に設けられた冷媒流路切換機及び媒体回路に設けられた第1媒体流路切換機によって、室内の冷房及び室内の暖房をすべての室内空気熱交換器でまとめて切り換えて行うことができる。

第9の観点にかかる熱搬送システムは、第1〜第7の観点のいずれかにかかる熱搬送システムにおいて、媒体回路が、室内空気熱交換器を熱搬送媒体の蒸発器として機能させる第2媒体蒸発状態と、室内空気熱交換器を熱搬送媒体の放熱器として機能させる第2媒体放熱状態と、を切り換える第2媒体流路切換機を、室内空気熱交換器ごとにさらに有している。

ここでは、第1媒体流路切換機を第1媒体放熱状態又は第2媒体放熱状態に切り換えた状態にして媒体回路内の熱搬送媒体を循環させる場合に、第2媒体流路切換機を第2媒体蒸発状態に切り換えた状態にすると、これに対応する室内空気熱交換器が熱搬送媒体の蒸発器として機能する。このため、第2媒体蒸発状態に切り換えた状態の第2媒体流路切換機に対応する室内空気熱交換器では、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって、室内空気を冷却し、これにより、室内の冷房を行うことができる。また、第1媒体流路切換機を第1媒体放熱状態又は第2媒体放熱状態に切り換えた状態にして媒体回路内の熱搬送媒体を循環させる場合に、第2媒体流路切換機を第2媒体放熱状態に切り換えた状態にすると、これに対応する室内空気熱交換器が熱搬送媒体の放熱器として機能する。このため、第2媒体放熱状態に切り換えた状態の第2媒体流路切換機に対応する室内空気熱交換器では、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって、室内空気を加熱し、これにより、室内の暖房を行うことができる。このように、ここでは、冷媒回路に設けられた冷媒流路切換機及び媒体回路に設けられた第1媒体流路切換機及び第2媒体流路切換機によって、室内の冷房及び室内の暖房を室内空気熱交換器ごとに切り換えて行うことができる。

第10の観点にかかる熱搬送システムは、第1〜第9の観点のいずれかにかかる熱搬送システムにおいて、媒体回路が、媒体回路を循環する熱搬送媒体を溜めるレシーバをさらに有している。

ここでは、冷媒回路から媒体回路に冷熱を搬送する動作と冷媒回路から媒体回路に温熱を搬送する動作とが切り換えて行われるため、両動作間で媒体回路内における熱搬送媒体の分布が異なることになる。そうすると、両動作間で媒体回路内において余剰の熱搬送媒体が発生し、余剰の熱搬送媒体が媒体熱交換器や室内空気熱交換器に溜まり込んで熱交換性能を低下させるおそれがある。

そこで、ここでは、媒体回路にレシーバを設けることで、余剰の熱搬送媒体を溜めるようにしている。これにより、ここでは、余剰の熱搬送媒体が媒体熱交換器や室内空気熱交換器に溜まり込むことを防ぐことができ、媒体熱交換器や室内空気熱交換器の熱交換性能の低下を抑えることができる。

本発明の第1実施形態にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第1実施形態にかかる熱搬送システムの冷房運転における動作(冷媒及び熱搬送媒体の流れ)を示す図である。

本発明の第1実施形態にかかる熱搬送システムの暖房運転における動作(冷媒及び熱搬送媒体の流れ)を示す図である。

本発明の第1実施形態の変形例2にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第1実施形態の変形例4にかかる熱搬送システムを構成する媒体昇圧機として使用されるロータリ圧縮機の概略縦断面図である。

図5の媒体昇圧機としてのロータリ圧縮機を構成する媒体圧縮要素の概略平面断面図である。

本発明の第1実施形態の変形例5にかかる熱搬送システムを構成する媒体昇圧機として使用されるターボ圧縮機の概略断面図である。

本発明の第1実施形態の変形例6にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第1実施形態の変形例7にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第1実施形態の変形例8にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第1実施形態の変形例9にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第2実施形態にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第2実施形態にかかる熱搬送システムの全冷房運転における動作(冷媒及び熱搬送媒体の流れ)を示す図である。

本発明の第2実施形態にかかる熱搬送システムの全暖房運転における動作(冷媒及び熱搬送媒体の流れ)を示す図である。

本発明の第2実施形態にかかる熱搬送システムの冷房主体運転における動作(冷媒及び熱搬送媒体の流れ)を示す図である。

本発明の第2実施形態にかかる熱搬送システムの暖房主体運転における動作(冷媒及び熱搬送媒体の流れ)を示す図である。

本発明の第2実施形態の変形例2にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第2実施形態の変形例6にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第2実施形態の変形例7にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第2実施形態の変形例8にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

本発明の第2実施形態の変形例9にかかる熱搬送システムの概略構成図である。

以下、本発明にかかる熱搬送システムの実施形態及びその変形例について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる熱搬送システムの具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。

(1)第1実施形態 <構成> 図1は、本発明の第1実施形態にかかる熱搬送システム1の概略構成図である。

熱搬送システム1は、冷媒が循環する冷媒回路10と熱搬送媒体が循環する媒体回路30とを有しており、熱搬送媒体と室内空気とを熱交換させて室内の空調(冷房や暖房)を行う装置である。

冷媒回路10は、主として、冷媒昇圧機21と、室外空気熱交換器23と、媒体熱交換器25と、冷媒流路切換機22と、を有している。そして、冷媒回路10には、冷媒としてHFC−32及び/又はHFO系冷媒を含む流体が封入されている。ここで、「HFC−32及び/又はHFO系冷媒を含む」とは、HFC−32だけが冷媒回路10に封入されている場合、HFO系冷媒だけが冷媒回路10に封入されている場合、又は、HFC−32とHFO系冷媒の混合物が冷媒回路10に封入されている場合のいずれでもよいことを意味する。HFO系冷媒としては、HFO−1234yfやHFO−1234ze等を使用することができる。

冷媒昇圧機21は、冷媒を昇圧する機器である。冷媒昇圧機21は、例えば、ロータリやスクロール等の容積式の冷媒圧縮要素(図示せず)をモータからなる冷媒昇圧機用駆動機構21aによって駆動する圧縮機である。尚、冷媒昇圧機21を構成する冷媒圧縮要素は、ロータリやスクロールのような容積式の圧縮要素に限定されるものではなく、他の形式(レシプロ等)の圧縮要素であってもよい。また、冷媒昇圧機用駆動機構21aは、モータに限定されるものではなく、他の駆動機構(エンジン等)であってもよい。

冷媒流路切換機22は、室外空気熱交換器23を冷媒の放熱器として機能させ、かつ、媒体熱交換器25を冷媒の蒸発器として機能させる冷媒放熱状態(図1の冷媒流路切換機22の実線を参照)と、室外空気熱交換器23を冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、媒体熱交換器25を冷媒の放熱器として機能させる冷媒蒸発状態(図1の冷媒流路切換機22の破線を参照)と、を切り換える機器である。冷媒流路切換機22は、例えば、四路切換弁である。そして、冷媒流路切換機22は、冷媒放熱状態において、冷媒昇圧機21の吐出側と室外空気熱交換器23のガス冷媒側とを接続し、かつ、冷媒昇圧機21の吸入側と媒体熱交換器25のガス冷媒側とを接続する。冷媒流路切換機22は、冷媒蒸発状態において、冷媒昇圧機21の吐出側と媒体熱交換器25のガス冷媒側とを接続し、かつ、冷媒昇圧機21の吸入側と室外空気熱交換器23のガス冷媒側とを接続する。尚、冷媒流路切換機22は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の弁(電磁弁や三方弁等)を組み合わせることによって上記の冷媒放熱状態及び冷媒蒸発状態の切り換えを行う機能を有するように構成したものであってもよい。

室外空気熱交換器23は、冷媒と室外空気とを熱交換させる機器である。室外空気熱交換器23は、例えば、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。室外空気熱交換器23は、冷媒流路切換機22が冷媒放熱状態に切り換えられた状態において、室外空気を冷却源とする冷媒の放熱器として機能し、冷媒流路切換機22が冷媒蒸発状態に切り換えられた状態において、室外空気を加熱源とする冷媒の蒸発器として機能する。室外空気熱交換器23は、ガス冷媒側が冷媒流路切換機22に接続されており、液冷媒側が媒体熱交換器25の液冷媒側に接続されている。

また、冷媒回路10は、冷媒減圧機24を有している。冷媒減圧機24は、冷媒を減圧する機器である。冷媒減圧機24は、例えば、電動膨張弁である。冷媒減圧機24は、冷媒流路切換機22が冷媒放熱状態に切り換えられた状態において、室外空気熱交換器23において放熱した冷媒を減圧し、冷媒流路切換機22が冷媒蒸発状態に切り換えられた状態において、媒体熱交換器25において放熱した冷媒を減圧する。冷媒減圧機24は、一端側が室外空気熱交換器23の液冷媒側に接続されており、他端側が媒体熱交換器25の液冷媒側に接続されている。尚、冷媒減圧機24は、電動膨張弁に限定されるものではなく、例えば、他の膨張弁やキャピラリーチューブ、膨張機であってもよい。

媒体熱交換器25は、冷媒と熱搬送媒体とを熱交換させる機器である。媒体熱交換器25は、例えば、プレート式や二重管式の熱交換器である。媒体熱交換器25は、冷媒流路切換機22が冷媒放熱状態に切り換えられた状態において、熱搬送媒体を加熱源とする冷媒の蒸発器として機能し、冷媒流路切換機22が冷媒蒸発状態に切り換えられた状態において、熱搬送媒体を冷却源とする冷媒の放熱器として機能する。媒体熱交換器25は、ガス冷媒側が冷媒流路切換機22に接続されており、液冷媒側が冷媒減圧機24を介して媒体熱交換器25の液冷媒側に接続されている。尚、媒体熱交換器25は、プレート式や二重管式の熱交換器に限定されるものではなく、他の形式(シェルアンドチューブ式等)の熱交換器であってもよい。

媒体回路30は、主として、媒体昇圧機31と、媒体熱交換器25と、第1媒体流路切換機32と、複数(ここでは、3つ)の室内空気熱交換器52a、52b、52cと、を有している。そして、媒体回路30には、熱搬送媒体として二酸化炭素が封入されている。尚、室内空気熱交換器52a、52b、52cの数は、3つに限定されるものではなく、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。

媒体昇圧機31は、熱搬送媒体を昇圧する機器である。媒体昇圧機31は、ロータリやスクロール等の容積式の媒体圧縮要素(図示せず)をモータからなる媒体昇圧機用駆動機構31aによって駆動する圧縮機である。尚、媒体昇圧機31を構成する媒体圧縮要素は、ロータリやスクロールのような容積式の圧縮要素に限定されるものではなく、他の形式(レシプロ等)の圧縮要素であってもよい。また、媒体昇圧機用駆動機構31aは、モータに限定されるものではなく、他の駆動機構(エンジン等)であってもよい。

第1媒体流路切換機32は、媒体熱交換器25を熱搬送媒体の放熱器として機能させる第1媒体放熱状態(図1の第1媒体流路切換機32の実線を参照)と、媒体熱交換器25を熱搬送媒体の蒸発器として機能させる第1媒体蒸発状態(図1の第1媒体流路切換機32の破線を参照)と、を切り換える機器である。また、第1媒体流路切換機32は、第1媒体放熱状態において、室内空気熱交換器51a、51b、51cを熱搬送媒体の蒸発器として機能させ、第1媒体蒸発状態において、室内空気熱交換器51a、51b、51cを熱搬送媒体の放熱器として機能させる。第1媒体流路切換機32は、例えば、四路切換弁である。そして、第1媒体流路切換機32は、第1媒体放熱状態において、媒体昇圧機31の吐出側と媒体熱交換器25のガス熱搬送媒体側とを接続し、かつ、媒体昇圧機31の吸入側と室内空気熱交換器52a、52b、52cのガス熱搬送媒体側とを接続する。第1媒体流路切換機32は、第1媒体蒸発状態において、媒体昇圧機31の吐出側と室内空気熱交換器52a、52b、52cのガス熱搬送媒体側とを接続し、かつ、媒体昇圧機31の吸入側と媒体熱交換器25のガス熱搬送媒体側とを接続する。尚、第1媒体流路切換機32は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の弁(電磁弁や三方弁等)を組み合わせることによって上記の第1媒体放熱状態及び第1媒体蒸発状態の切り換えを行う機能を有するように構成したものであってもよい。

媒体熱交換器25は、冷媒流路切換機22が冷媒放熱状態に切り換えられ、かつ、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態において、冷媒を冷却源とする熱搬送媒体の放熱器として機能し、冷媒流路切換機22が冷媒蒸発状態に切り換えられ、かつ、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、冷媒を加熱源とする熱搬送媒体の蒸発器として機能する機器である。媒体熱交換器25は、例えば、プレート式の熱交換器や二重管式の熱交換器である。媒体熱交換器25は、ガス熱搬送媒体側が第1媒体流路切換機32に接続されており、液熱搬送媒体側が室内空気熱交換器52a、52b、52cの液熱搬送媒体側に接続されている。

また、媒体回路30は、熱源側媒体減圧機33を有している。熱源側媒体減圧機33は、熱搬送媒体を減圧する機器である。熱源側媒体減圧機33は、例えば、電動膨張弁である。熱源側媒体減圧機33は、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態において、全開状態にされて媒体熱交換器25において放熱した熱搬送媒体を極力減圧しないようにし、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて放熱した熱搬送媒体を減圧する。熱源側媒体減圧機33は、一端側が媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側に接続されており、他端側が室内空気熱交換器52a、52b、52cの液熱搬送媒体側に接続されている。尚、熱源側媒体減圧機33は、電動膨張弁に限定されるものではなく、例えば、他の膨張弁やキャピラリーチューブ、膨張機であってもよい。

また、媒体回路30は、室内空気熱交換器52a、52b、52cのそれぞれに対応する利用側媒体減圧機51a、51b、51cを有している。利用側媒体減圧機51a、51b、51cは、熱搬送媒体を減圧する機器である。利用側媒体減圧機51a、51b、51cは、例えば、電動膨張弁である。利用側媒体減圧機51a、51b、51cは、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態において、媒体熱交換器25において放熱した熱搬送媒体を減圧し、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、室内空気熱交換器52a、52b、52c側から送られた熱搬送媒体を減圧する。利用側媒体減圧機51a、51b、51cは、一端側が熱源側媒体減圧機33を介して媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側に接続されており、他端側が室内空気熱交換器52a、52b、52cの液熱搬送媒体側に接続されている。

室内空気熱交換器52a、52b、52cは、熱搬送媒体と室内空気とを熱交換させる機器である。室内空気熱交換器52a、52b、52cは、例えば、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。室内空気熱交換器52a、52b、52cは、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態において、室内空気を冷却源とする熱搬送媒体の放熱器として機能し、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、室内空気を加熱源とする熱搬送媒体の蒸発器として機能する。室内空気熱交換器52a、52b、52cは、ガス熱搬送媒体側が第1媒体流路切換機32に接続されており、液熱搬送媒体側が媒体減圧機51a、51b、51c、33を介して媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側に接続されている。

上記の冷媒回路10及び媒体回路30の構成機器は、熱搬送装置2と、複数(ここでは、3つ)の利用装置5a、5b、5cと、に設けられている。利用装置5a、5b、5cはそれぞれ、室内空気熱交換器52a、52b、52cに対応して設けられている。

熱搬送装置2は、室外に配置されている。媒体熱交換器25を含む冷媒回路10、及び、媒体回路30のうち媒体昇圧機31及び第1媒体流路切換機32が、熱搬送装置2に設けられている。また、媒体回路30の熱源側媒体減圧機33も、熱搬送装置2に設けられている。また、熱搬送装置2には、室外空気熱交換器23に室外空気を供給する室外ファン26が設けられている。室外ファン26は、プロペラファン等の送風要素をモータからなる室外ファン用駆動機構26aによって駆動するファンである。

利用装置5a、5b、5cは、室内に配置されている。媒体回路30の室内空気熱交換器52a、52b、52cが、利用装置5a、5b、5cに設けられている。また、媒体回路30の利用側媒体減圧機51a、51b、51cも、利用装置5a、5b、5cに設けられている。また、利用装置5a、5b、5cには、室内空気熱交換器52a、52b、52cに室内空気を供給する室内ファン53a、53b、53cが設けられている。室内ファン53a、53b、53cは、遠心ファンや多翼ファン等の送風要素をモータからなる室内ファン用駆動機構54a、54b、54cによって駆動するファンである。

熱搬送装置2と利用装置5a、5b、5cとは、媒体回路30の一部を構成する媒体連絡管6、7によって接続されている。液媒体連絡管6は、媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側と利用側媒体減圧機51a、51b、51cの一端とを接続する配管である。ガス媒体連絡管7は、第1媒体流路切換機32と室内空気熱交換器52a、52b、52cのガス熱搬送媒体側とを接続する配管である。

そして、上記の熱搬送装置2及び利用装置5a、5b、5cの構成機器は、制御装置19によって制御されるようになっている。制御装置19は、熱搬送装置2や利用装置5a、5b、5c等に設けられた制御基板等(図示せず)が通信接続されることによって構成されている。尚、図1においては、便宜上、熱搬送装置2や利用装置5a、5b、5c等とは離れた位置に制御装置19を図示している。制御部19は、熱搬送システム1(ここでは、熱搬送装置2及び利用装置5a、5b、5c)の構成機器21、22、24、26、26、31、32、33、51a、51b、51c、53a、53b、53cの制御、すなわち、熱搬送システム1全体の運転制御を行うようになっている。

このように、熱搬送システム1は、熱搬送装置2と、互いが並列に接続される複数(ここでは、3つ)の利用装置5a、5b、5cと、熱搬送装置2と利用装置5a、5b、5cとを接続する媒体連絡管6、7と、熱搬送装置2及び利用装置5a、5b、5cの構成機器を制御する制御装置19と、を有している。

<動作及び特徴> 次に、熱搬送システム1の動作及び特徴について、図1〜図3を用いて説明する。ここで、図2は、本発明の第1実施形態にかかる熱搬送システム1の冷房運転における動作(冷媒及び熱搬送媒体の流れ)を示す図であり、図3は、暖房運転における動作を示す図である。熱搬送システム1は、室内の空調のために、室内空気を冷却する冷房運転及び室内空気を加熱する暖房運転を行うことが可能である。尚、冷房運転及び暖房運転は、制御装置19によって行われる。

−冷房運転− 冷房運転の際、例えば、利用装置5a、5b、5cのすべてが冷房運転(すなわち、室内空気熱交換器52a、52b、52cのすべてが熱搬送媒体の蒸発器として機能して室内空気を冷却する運転)を行う際には、冷媒流路切換機22が冷媒放熱状態(図2の冷媒流路切換機22の実線を参照)に切り換えられ、かつ、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態(図2の第1媒体流路切換機32の実線を参照)に切り換えられる。

すると、冷媒昇圧機21から吐出された冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて室外空気熱交換器23に送られる。室外空気熱交換器23に送られた冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室外空気熱交換器23において、室外ファン26によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。室外空気熱交換器23において放熱した冷媒は、冷媒減圧機24によって減圧された後に、媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する媒体熱交換器25において、熱搬送媒体と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。媒体熱交換器25において蒸発した冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて冷媒昇圧機21に吸入されて、再び、冷媒昇圧機21から吐出される。

一方、媒体昇圧機31から吐出された熱搬送媒体は、第1媒体流路切換機32を通じて媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の蒸発器として機能する媒体熱交換器25において、冷媒と熱交換を行って冷却される。媒体熱交換器25において放熱した熱搬送媒体は、熱源側媒体減圧機33を通じて液媒体連絡管6に送られて分岐する。液媒体連絡管6で分岐した熱搬送媒体は、利用側媒体減圧機51a、51b、51cによって減圧された後に、室内空気熱交換器52a、52b、52cに送られる。室内空気熱交換器52a、52b、52cに送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の蒸発器として機能する室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて、室内ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行って冷却されることによって蒸発する。これによって、室内空気を冷却する冷房運転が行われる。室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて蒸発した熱搬送媒体は、ガス媒体連絡管7に送られて合流する。ガス媒体連絡管7で合流した熱搬送媒体は、第1媒体流路切換機32を通じて媒体昇圧機31に吸入されて、再び、媒体昇圧機31から吐出される。

−暖房運転− 暖房運転の際、例えば、利用装置5a、5b、5cのすべてが暖房運転(すなわち、室内空気熱交換器52a、52b、52cのすべてが熱搬送媒体の放熱器として機能して室内空気を加熱する運転)を行う際には、冷媒流路切換機22が冷媒蒸発状態(図3の冷媒流路切換機22の破線を参照)に切り換えられ、かつ、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態(図3の第1媒体流路切換機32の破線を参照)に切り換えられる。

すると、冷媒昇圧機21から吐出された冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた冷媒は、冷媒の放熱器として機能する媒体熱交換器25において、熱搬送媒体と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。媒体熱交換器25において放熱した冷媒は、冷媒減圧機24によって減圧された後に、室外空気熱交換器23に送られる。室外空気熱交換器23に送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室外空気熱交換器23において、室外ファン26によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。室外空気熱交換器23において蒸発した冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて冷媒昇圧機21に吸入されて、再び、冷媒昇圧機21から吐出される。

一方、媒体昇圧機31から吐出された熱搬送媒体は、第1媒体流路切換機32を通じてガス媒体連絡管7に送られて分岐する。ガス媒体連絡管7で分岐した熱搬送媒体は、室内空気熱交換器52a、52b、52cに送られる。室内空気熱交換器52a、52b、52cに送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の放熱器として機能する室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて、室内ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行って冷却される。これによって、室内空気を加熱する暖房運転が行われる。室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて放熱した熱搬送媒体は、利用側媒体減圧機51a、51b、51cによって減圧された後に、液媒体連絡管6に送られて合流する。液媒体連絡管6で合流した熱搬送媒体は、熱源側媒体減圧機33によってさらに減圧された後に、媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の蒸発器として機能する媒体熱交換器25において、冷媒と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。媒体熱交換器25において蒸発した熱搬送媒体は、第1媒体流路切換機32を通じて媒体昇圧機31に吸入されて、再び、媒体昇圧機31から吐出される。

−特徴− ここでは、冷媒流路切換機22を冷媒放熱状態に切り換えた状態にして冷媒回路10内の冷媒を循環させ、かつ、第1媒体流路切換機32を第1媒体放熱状態に切り換えた状態にして媒体回路30内の熱搬送媒体を循環させることができる(図2参照)。この場合には、媒体熱交換器25において、冷媒の蒸発によって熱搬送媒体が放熱するため、冷媒回路10から媒体回路30に冷熱が搬送される。また、冷媒流路切換機22を冷媒蒸発状態に切り換えた状態にして冷媒回路10内の冷媒を循環させ、かつ、第1媒体流路切換機32を第1媒体蒸発状態に切り換えた状態にして媒体回路30内の熱搬送媒体を循環させることができる(図3参照)。この場合には、媒体熱交換器25において、冷媒の放熱によって熱搬送媒体が蒸発するため、冷媒回路10から媒体回路30に温熱が搬送される。このように、ここでは、冷媒回路10に設けられた冷媒流路切換機22及び媒体回路30に設けられた第1媒体流路切換機32によって、冷媒回路10から媒体回路30に冷熱を搬送する動作、及び、冷媒回路10から媒体回路30に温熱を搬送する動作を切り換えて行うことができる。そして、上記の動作によって冷媒回路10から媒体回路30に搬送された冷熱や温熱は、室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって室内空気にさらに搬送され、これにより、室内の空調(冷房及び暖房)を行うことができる。

特に、ここでは、第1媒体流路切換機32を第1媒体放熱状態に切り換えた状態にして媒体回路30内の熱搬送媒体を循環させる場合に、すべての室内空気熱交換器52a、52b、52cが熱搬送媒体の蒸発器として機能する。このため、室内空気熱交換器52a、52b、52cでは、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって、室内空気を冷却し、これにより、室内の冷房を行うことができる(図2参照)。また、第1媒体流路切換機32を第1媒体蒸発状態に切り換えた状態にして媒体回路30内の熱搬送媒体を循環させる場合に、すべての室内空気熱交換器52a、52b、52cが熱搬送媒体の放熱器として機能する。このため、室内空気熱交換器52a、52b、52cでは、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって、室内空気を加熱し、これにより、室内の暖房を行うことができる(図3参照)。このように、ここでは、冷媒回路10に設けられた冷媒流路切換機22及び媒体回路30に設けられた第1媒体流路切換機32によって、室内の冷房及び室内の暖房をすべての室内空気熱交換器52a、52b、52cでまとめて切り換えて行うことができる。

また、上記の動作を行うにあたり、ここでは、熱搬送媒体として二酸化炭素を使用しているため、熱搬送媒体として水を使用する場合に比べて、媒体回路30を構成する配管(媒体回路30を構成する機器間を接続する配管)を小径化することができる。これにより、媒体回路30を構成する配管(特に、媒体連絡管6、7)を室内側(ここでは、室内空気熱交換器52a、52b、52c)まで設置する際に、その設置スペースを小さくすることができ、配管施工やメンテナンスも省力化することができる。また、媒体回路30に封入される熱搬送媒体の量を少なくすることができる。

また、ここでは、冷媒としてHFC−32及び/又はHFO系冷媒を含む流体を使用しているが、冷媒回路10を構成する配管を室内側まで設置する必要がないため、仮に冷媒回路10から冷媒が漏洩しても、冷媒が室内に漏洩するおそれをなくすことができる。しかも、ここでは、上記のように、媒体回路30を構成する配管が室内側まで設置されるが、媒体回路30から熱搬送媒体が漏洩しても、室内には不燃性の二酸化炭素が漏洩するだけであるため、着火事故を起こすおそれをなくすことができる。

さらに、ここでは、冷媒として使用されるHFC−32及び/又はHFO系冷媒、及び、熱搬送媒体として使用される二酸化炭素はいずれも、オゾン層破壊係数がゼロで、かつ、温暖化係数が小さい流体であるため、環境負荷低減の要求を満たすことができる。

このように、ここでは、冷媒が循環する冷媒回路10と熱搬送媒体が循環する媒体回路30とを有しており、熱搬送媒体と室内空気とを熱交換させて室内の空調を行う熱搬送システム1において、媒体回路30を構成する配管を小径化するとともに、環境負荷の低減及び安全性の向上を図ることができる。

また、ここでは、冷媒回路10が室外に配置された熱搬送装置2に設けられているため、冷媒回路10から冷媒が漏洩しても、冷媒が室内に漏洩するおそれを確実になくすことができる。また、媒体回路30については、室内空気熱交換器52a、52b、52cが室内に配置された利用装置5a、5b、5cに設けられているが、媒体昇圧機31及び第1媒体流路切換機32が熱搬送装置2に設けられているため、熱搬送システム1を構成する機器の多くを室外にまとめて配置し、室内に配置される機器を最小限にして利用装置5a、5b、5cのコンパクト化を図ることができる。

<変形例1> 上記第1実施形態では、熱搬送媒体として二酸化炭素を使用しているため、熱搬送媒体として水を使用する場合に比べて、媒体回路30を構成する配管を小径化することができるようになっている。

そこで、本変形例では、このことを最大限に利用するために、媒体回路30を構成する配管の管径を、熱搬送システム1の定格能力が5馬力以下の場合に、3/8インチ以下にしている。すなわち、定格能力が5馬力までの熱搬送システム1については、媒体回路30に使用される配管を3/8インチ以下の管径のものに制限するようにしている。尚、ここでいう「定格能力」とは、製品カタログや取扱説明書に記載の「呼称能力」と同等の値を意味する。

このように、本変形例では、媒体回路30を構成する配管の管径を3/8インチ以下に制限することによって、狭いスペースを利用して配管施工を行うことができ、媒体回路30に封入される熱搬送媒体の量をさらに少なくすることができる。

<変形例2> 上記第1実施形態及び変形例1では、媒体熱交換器25を含む冷媒回路10、及び、媒体回路30のうち媒体昇圧機31及び第1媒体流路切換機32が、熱搬送装置2に設けられているが、これに限定されるものではない。

例えば、図4に示すように、熱搬送装置2が、冷媒回路10が設けられた空冷装置3と、媒体昇圧機31及び第1媒体流路切換機32が設けられた熱源装置4と、を有していてもよい。すなわち、本変形例では、熱搬送装置2が、空冷装置3と熱源装置4とに分かれて構成されており、空冷装置3と熱源装置4とが、媒体連絡管8、9を介して接続されている。このため、本変形例では、熱搬送システム1の冷媒回路10が、熱搬送装置2に含まれる空冷装置3によって構成されており、熱搬送システム1の媒体回路30が、熱搬送装置2に含まれる空冷装置3及び熱源装置4が媒体連絡管8、9を介して接続されるとともに、熱源装置4と利用装置5a、5b、5cとが媒体連絡管6、7を介して接続されることによって構成されている。

これにより、本変形例では、冷媒回路10が空冷装置3に設けられ、熱搬送装置2に含まれる媒体回路30のうち媒体熱交換器25を除く部分が熱源装置4に設けられることになるため、熱搬送媒体を流す配管(ここでは、媒体連絡管8、9)を介して空冷装置3と熱源装置4とを接続することによって熱搬送装置2を容易に構成することができる。

<変形例3> 上記第1実施形態及び変形例1、2では、媒体回路30が複数の室内空気熱交換器52a、52b、52cを有しているため、熱搬送媒体と室内空気との熱交換を行う室内空気熱交換器52a、52b、52cの数の変動等に応じて、媒体回路30を循環させる熱搬送媒体の流量を制御できることが好ましい。

そこで、本変形例では、媒体昇圧機31を構成する媒体昇圧機用駆動機構31aがモータからなる場合に、媒体昇圧機31が、インバータによって回転数が制御されるモータを媒体昇圧機用駆動機構31aとして有するものとしている。

これにより、本変形例では、熱搬送媒体と室内空気との熱交換を行う室内空気熱交換器52a、52b、52cの数の変動等に応じて、媒体回路30を循環させる熱搬送媒体の流量を制御することができる。

<変形例4> 上記第1実施形態及び変形例1〜3では、熱搬送媒体として水ではなく二酸化炭素が使用されているため、媒体回路30の信頼性を高めることが望まれる。

そこで、本変形例では、媒体昇圧機31としてロータリ圧縮機を使用している。ここで、ロータリ圧縮機は、二酸化炭素を用いたヒートポンプ式給湯機等で実績のある機器である。例えば、図5、6に示すようなロータリ圧縮機を媒体昇圧機31として使用することができる。

図5、6に示されるロータリ圧縮機からなる媒体昇圧機31は、主として、ケーシング31bと、媒体圧縮要素31cと、モータからなる媒体昇圧機用駆動機構31aと、を有している。媒体昇圧機用駆動機構31a及び媒体圧縮要素31cは、ケーシング31b内に収容されている。図5においては、媒体昇圧機用駆動機構31aが媒体圧縮要素31cの上側に配置されている。媒体圧縮要素31cは、主として、シリンダ41と、シリンダ41内で揺動するスイング42と、を有している。シリンダ41には、ブッシュ孔41aが形成されている。スイング42は、円筒状のロータ部42aと直方体状のブレード部42bとが一体に形成されることによって構成されている。ブッシュ孔41aには、略半円柱状の一対のブッシュ43が揺動自在に配置されている。両ブッシュ43間には、スイング42のブレード部42bが挿入されており、ブレード部42bは、両ブッシュ43によって進退移動自在に支持されている。そして、媒体昇圧機用駆動機構31a(モータ)が駆動されると、両ブッシュ43を揺動中心としてスイング42が揺動して、ロータ部42aとシリンダ41との間で熱搬送媒体が圧縮されるようになっている。尚、媒体昇圧機31として使用されるロータリ圧縮機の形式は、上記のようなロータ部42aとブレード部42bとが一体に形成されたものに限定されるものではなく、ロータ部42aとブレード部42bとが別体に形成されたものであってもよい。

このように、本変形例では、二酸化炭素を用いたヒートポンプ式給湯機等で実績のあるロータリ圧縮機を媒体昇圧機31として使用しているため、信頼性の高い媒体回路30を構成することができる。

<変形例5> 上記第1実施形態及び変形例1〜4では、媒体昇圧機31の媒体圧縮要素等の潤滑のために、媒体回路30に熱搬送媒体とともに潤滑油が封入される。この場合には、媒体回路30を施工する際の真空引き作業が必要となり、また、媒体回路30内への潤滑油の溜まり込みを考慮して媒体回路30を構成する配管を配置する必要がある。

そこで、本変形例では、媒体昇圧機31として、オイルレスのターボ圧縮機を採用している。例えば、図7に示すような、インペラからなる媒体圧縮要素と、媒体圧縮要素の回転軸に連結されたモータからなる媒体昇圧機用駆動機構と、を有するターボ圧縮機とし、回転軸が磁気軸受によって支持された構成を媒体昇圧機31として使用することができる。

図7に示されるターボ圧縮機からなる媒体昇圧機31は、主として、ケーシング31fと、インペラからなる媒体圧縮要素31dと、媒体圧縮要素31dの回転軸31eに連結されたモータからなる媒体昇圧機用駆動機構31aと、ラジアル磁気軸受44と、スラスト磁気軸受45と、ガイドベーン46と、を有している。媒体圧縮要素31d、回転軸31e、媒体昇圧機用駆動機構31a、ラジアル磁気軸受44、スラスト磁気軸受45及びガイドベーン46は、ケーシング31f内に収容されている。図7においては、ガイドベーン46の左側に媒体圧縮要素31dが配置され、回転軸31eが媒体圧縮要素31dの左側に向かって延びている。そして、回転軸31eの左右方向中間付近に媒体昇圧機用駆動機構31aが配置され、媒体昇圧機用駆動機構31aの左右両側にラジアル磁気軸受44が配置され、回転軸31eの左端付近にスラスト磁気軸受45が配置されている。媒体圧縮要素31dは、回転方向に対して後傾した翼を有している。ガイドベーン46は、媒体圧縮要素31dに吸入される熱搬送媒体の流量を制御するための羽根部材である。ラジアル磁気軸受44は、回転軸31eを径方向に挟んで互いに対向するように配置された電磁石を有しており、回転軸31eを非接触で回転自在に支持する軸受である。スラスト磁気軸受45は、回転軸31eに設けられたスラスト円盤47を軸方向に挟んで互いに対向するように配置された電磁石を有しており、回転軸31eを非接触で所定の軸方向位置で支持する軸受である。そして、媒体昇圧機用駆動機構31a(モータ)が駆動されると、媒体圧縮要素31d(インペラ)の回転によって熱搬送媒体が圧縮されるようになっている。尚、ここでは、1つの媒体圧縮要素31d(インペラ)を有する単段のターボ圧縮機であるが、これに限定されるものではなく、複数の媒体圧縮要素31dを有する多段のターボ圧縮機であってもよい。また、オイルレスのターボ圧縮機としては、回転軸31eを磁気軸受45、46によって支持する構成に限定されるものではなく、回転軸31eを気体軸受(図示せず)によって支持する構成であってもよい。

このように、本変形例では、回転軸31eを磁気軸受45、46や気体軸受(図示せず)によって支持する構成のオイルレスのターボ圧縮機を媒体昇圧機31として使用しているため、媒体回路30のオイルレス化を図ることができる。このため、媒体回路30を施工する際の真空引き作業を省略することができる。また、媒体回路30内における潤滑油の溜まり込みを考慮する必要がなくなるため、媒体回路30を構成する配管を自由に配置することができる。

<変形例6> 上記第1実施形態及び変形例1〜5では、媒体回路30の媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側に熱源側媒体減圧機33を設けて、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態においては、熱源側媒体減圧機33によって熱搬送媒体を減圧するが、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態においては、熱源側媒体減圧機33を全開状態にして、熱搬送媒体を極力減圧しないようにしている。しかし、熱源側媒体減圧機33を全開状態にしても、熱搬送媒体は少し減圧されるため、その減圧量をさらに低減できるようにすることが好ましい。

そこで、本変形例では、図8に示すように、媒体回路30に、媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側から液媒体連絡管6側への熱搬送媒体の流れのみを許容する逆止弁34を、熱源側媒体減圧機33をバイパスするように設けている。尚、図8では、熱搬送装置2が空冷装置3と熱源装置4とに分かれていない構成に逆止弁34を設けているが、これに限定されるものではない。例えば、ここでは図示しないが、熱搬送装置2が空冷装置3と熱源装置4とに分かれて構成された構成(図4参照)において、熱源側媒体減圧機33が設けられている熱源装置4に逆止弁34を設けるようにしてもよい。

これにより、本変形例では、逆止弁34を通じて熱搬送媒体を媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側から液媒体連絡管6側に流すことができるため、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態においては、熱源側媒体減圧機33で減圧されることなく、熱搬送媒体を媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側から液媒体連絡管6側に流すことができる。一方、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態においては、逆止弁34を通じて熱搬送媒体が液媒体連絡管6側から媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側に流れることはないため、熱源側媒体減圧機33によって熱搬送媒体を減圧することができる。

<変形例7> 上記第1実施形態及び変形例1〜6では、冷媒回路10から媒体回路39に冷熱を搬送する動作と冷媒回路10から媒体回路30に温熱を搬送する動作とが切り換えて行われるため、両動作間で媒体回路30内における熱搬送媒体の分布が異なることになる。そうすると、両動作間で媒体回路30内において余剰の熱搬送媒体が発生し、余剰の熱搬送媒体が媒体熱交換器25や室内空気熱交換器52a、52b、52cに溜まり込んで熱交換性能を低下させるおそれがある。

そこで、本変形例では、図9に示すように、媒体回路30に、媒体回路30を循環する熱搬送媒体を溜めるレシーバ35をさらに設けている。レシーバ35は、媒体熱交換器25の液搬送媒体側に設けられており、媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側と液媒体連絡管6との間を流れる熱搬送媒体を溜めることができる。具体的には、レシーバ35は、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態においては、媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側から液媒体連絡管6側に向かって流れる熱搬送媒体を溜めることができ、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態においては、液媒体連絡管6側から媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側に向かって流れる熱搬送媒体を溜めることができる。また、ここでは、レシーバ35は、熱源側媒体減圧機33と液媒体連絡管6との間に設けられている。このため、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、レシーバ35は、熱源側媒体減圧機33で熱搬送媒体を減圧させることなく、液媒体連絡管6側から流れてくる熱搬送媒体を溜めることができる。また、ここでは、図8の構成と同様に、熱源側媒体減圧機33をバイパスする逆止弁34を設けているため、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態においても、レシーバ35は、熱源側媒体減圧機33で熱搬送媒体を減圧させることなく、液媒体連絡管6側から流れてくる熱搬送媒体を溜めることができる。尚、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態において、熱源側媒体減圧機33で熱搬送媒体が少し減圧されることを許容できる場合には、図1の構成と同様に、熱源側媒体減圧機33をバイパスする逆止弁34を設けなくてもよい。また、図9では、熱搬送装置2が空冷装置3と熱源装置4とに分かれていない構成にレシーバ35を設けているが、これに限定されるものではない。例えば、ここでは図示しないが、熱搬送装置2が空冷装置3と熱源装置4とに分かれて構成された構成(図4参照)において、熱源装置4にレシーバ35を設けるようにしてもよい。

このように、本変形例では、媒体回路30にレシーバ35を設けることで、余剰の熱搬送媒体を溜めるようにしている。このため、余剰の熱搬送媒体が媒体熱交換器25や室内空気熱交換器52a、52b、52cに溜まり込むことを防ぐことができ、媒体熱交換器25や室内空気熱交換器52a、52b、52cの熱交換性能の低下を抑えることができる。

<変形例8> 上記変形例7では、媒体熱交換器25の液搬送媒体側にレシーバ35を設けるにあたり、図9に示すように、熱源側媒体減圧機33をバイパスする逆止弁34を設けるとともに、熱源側媒体減圧機33と液媒体連絡管6との間にレシーバ35を設けるようにしている。このため、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態、及び、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態のいずれにおいても、熱源側媒体減圧機33で熱搬送媒体を減圧させることなく、レシーバ35に熱搬送媒体を溜めることができるようになっている。しかし、このような構成は、図9に示されるものに限定されるものではない。

本変形例では、媒体熱交換器25の液搬送媒体側にレシーバ35を設けるにあたり、図10に示すように、媒体回路30に、ブリッジ回路36を介してレシーバ35を設けるようにしている。ブリッジ回路36は、3つの逆止弁36a、36b、36cと、熱源側媒体減圧機33と、を有している。逆止弁36aは、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態において、媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側からレシーバ35への熱搬送媒体の流れのみを許容する。逆止弁36bは、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、液媒体連絡管6側からレシーバ35への熱搬送媒体の流れのみを許容する。逆止弁36cは、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態において、レシーバ35から液媒体連絡管6側への熱搬送媒体の流れのみを許容する。熱源側媒体減圧機33は、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、レシーバ35から媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側に送られる熱搬送媒体を減圧する。尚、図10では、熱搬送装置2が空冷装置3と熱源装置4とに分かれていない構成にブリッジ回路36を介してレシーバ35を設けているが、これに限定されるものではない。例えば、ここでは図示しないが、熱搬送装置2が空冷装置3と熱源装置4とに分かれて構成された構成(図4参照)において、熱源装置4にブリッジ回路36を介してレシーバ35を設けるようにしてもよい。

これにより、本変形例においても、図9に示される構成と同様に、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、レシーバ35は、熱源側媒体減圧機33で熱搬送媒体を減圧させることなく、液媒体連絡管6側から流れてくる熱搬送媒体を溜めることができる。また、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態においても、レシーバ35は、熱源側媒体減圧機33で熱搬送媒体を減圧させることなく、液媒体連絡管6側から流れてくる熱搬送媒体を溜めることができる。しかも、本変形例では、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態、及び、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態のいずれにおいても、レシーバ35への熱搬送媒体の流れを一定の方向に整流することができるため、熱搬送媒体を溜める動作を安定的に行うことができる。

<変形例9> 上記変形例7、8では、媒体回路30を循環する熱搬送媒体を溜めるレシーバ35を媒体熱交換器25の液搬送媒体側に設けているが、媒体回路30におけるレシーバ35の配置は、これに限定されるものではない。

本変形例では、図11に示すように、レシーバ35を媒体昇圧機31の吸入側に設けるようにしている。具体的には、第1媒体流路切換機32と媒体昇圧機31の吸入側との間にレシーバ35を設けている。尚、図11では、熱搬送装置2が空冷装置3と熱源装置4とに分かれていない構成にレシーバ35を設けているが、これに限定されるものではない。例えば、ここでは図示しないが、熱搬送装置2が空冷装置3と熱源装置4とに分かれて構成された構成(図4参照)において、熱源装置4にレシーバ35を設けるようにしてもよい。

本変形例においても、余剰の熱搬送媒体をレシーバ35に溜めことができ、余剰の熱搬送媒体が媒体熱交換器25や室内空気熱交換器52a、52b、52cに溜まり込むことを抑えることができる。

(2)第2実施形態 <構成> 図12は、本発明の第2実施形態にかかる熱搬送システム1の概略構成図である。

熱搬送システム1は、上記第1実施形態と同様に、冷媒が循環する冷媒回路10と熱搬送媒体が循環する媒体回路30とを有しており、熱搬送媒体と室内空気とを熱交換させて室内の空調(冷房や暖房)を行う装置である。

冷媒回路10は、主として、冷媒昇圧機21と、室外空気熱交換器23と、媒体熱交換器25と、冷媒流路切換機22と、を有している。そして、冷媒回路10には、冷媒としてHFC−32及び/又はHFO系冷媒を含む流体が封入されている。ここで、「HFC−32及び/又はHFO系冷媒を含む」とは、HFC−32だけが冷媒回路10に封入されている場合、HFO系冷媒だけが冷媒回路10に封入されている場合、又は、HFC−32とHFO系冷媒の混合物が冷媒回路10に封入されている場合のいずれでもよいことを意味する。HFO系冷媒としては、HFO−1234yfやHFO−1234ze等を使用することができる。尚、冷媒回路10及びその構成機器は、第1実施形態の冷媒回路10と同様であるため、ここでは説明を省略する。

媒体回路30は、主として、媒体昇圧機31と、媒体熱交換器25と、第1媒体流路切換機32と、複数(ここでは、3つ)の室内空気熱交換器52a、52b、52cと、複数(ここでは、3つ)の第2媒体流路切換機55a、55b、55cと、を有している。そして、媒体回路30には、熱搬送媒体として二酸化炭素が封入されている。尚、室内空気熱交換器52a、52b、52c及び第2媒体流路切換機55a、55b、55cの数は、3つに限定されるものではなく、2つであってもよいし、4つ以上であってもよい。

媒体昇圧機31は、熱搬送媒体を昇圧する機器である。媒体昇圧機31は、第1実施形態の媒体昇圧機31と同様であるため、ここでは説明を省略する。

第1媒体流路切換機32は、媒体熱交換器25を熱搬送媒体の放熱器として機能させる第1媒体放熱状態(図12の第1媒体流路切換機32の実線を参照)と、媒体熱交換器25を熱搬送媒体の蒸発器として機能させる第1媒体蒸発状態(図12の第1媒体流路切換機32の破線を参照)と、を切り換える機器である。第1媒体流路切換機32は、例えば、四路切換弁であり、ここでは、4つのポートの1つを媒体昇圧機31の吸入側にキャピラリーチューブ32aを介して接続することによって、実質的には、三方弁として機能するようになっている。そして、第1媒体流路切換機32は、第1媒体放熱状態において、媒体昇圧機31の吐出側と媒体熱交換器25のガス熱搬送媒体側とを接続し、第1媒体蒸発状態において、媒体昇圧機31の吸入側と媒体熱交換器25のガス熱搬送媒体側とを接続する。尚、第1媒体流路切換機32は、四路切換弁に限定されるものではなく、例えば、複数の弁(電磁弁等)を組み合わせることによって上記の第1媒体放熱状態及び第1媒体蒸発状態の切り換えを行う機能を有するように構成したものであってもよいし、三方弁を使用してもよい。

媒体熱交換器25は、冷媒流路切換機22が冷媒放熱状態に切り換えられ、かつ、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態に切り換えられた状態において、冷媒を冷却源とする熱搬送媒体の放熱器として機能し、冷媒流路切換機22が冷媒蒸発状態に切り換えられ、かつ、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、冷媒を加熱源とする熱搬送媒体の蒸発器として機能する機器である。媒体熱交換器25は、例えば、プレート式の熱交換器や二重管式の熱交換器である。媒体熱交換器25は、ガス熱搬送媒体側が第1媒体流路切換機32に接続されており、液熱搬送媒体側が室内空気熱交換器52a、52b、52cの液熱搬送媒体側に接続されている。

また、媒体回路30は、熱源側媒体減圧機33を有している。熱源側媒体減圧機33は、第1実施形態の熱源側媒体減圧機33と同様であるため、ここでは説明を省略する。

第2媒体流路切換機55a、55b、55cは、室内空気熱交換器52a、52b、52cごとに設けられている。第2媒体流路切換機55a、55b、55cは、室内空気熱交換器52a、52b、52cを熱搬送媒体の蒸発器として機能させる第2媒体蒸発状態(図12の第2媒体流路切換機55a、55b、55cの破線を参照)と、室内空気熱交換器52a、52b、52cを熱搬送媒体の放熱器として機能させる第2媒体放熱状態(図12の第2媒体流路切換機55a、55b、55cの実線を参照)と、を切り換える機器である。第2媒体流路切換機55a、55b、55cは、例えば、三方弁である。そして、第2媒体流路切換機55a、55b、55cは、第2媒体蒸発状態において、媒体昇圧機31の吸入側と室内空気熱交換器52a、52b、52cのガス熱搬送媒体側とを接続する。第2媒体流路切換機55a、55b、55cは、第2媒体放熱状態において、媒体昇圧機31の吐出側と室内空気熱交換器52a、52b、52cのガス熱搬送媒体側とを接続する。尚、第2媒体流路切換機55a、55b、55cは、三方弁に限定されるものではなく、例えば、複数の弁(電磁弁等)を組み合わせることによって上記の第2媒体蒸発状態及び第2媒体放熱状態の切り換えを行う機能を有するように構成したものであってもよい。

また、媒体回路30は、室内空気熱交換器52a、52b、52cのそれぞれに対応する利用側媒体減圧機51a、51b、51cを有している。利用側媒体減圧機51a、51b、51cは、熱搬送媒体を減圧する機器である。利用側媒体減圧機51a、51b、51cは、例えば、電動膨張弁である。利用側媒体減圧機51a、51b、51cは、第2媒体流路切換機55a、55b、55cが第2媒体放熱状態に切り換えられた状態において、熱搬送媒体を減圧して室内空気熱交換器52a、52b、52cに送り、第2媒体流路切換機55a、55b、55cが第2媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて放熱した熱搬送媒体を減圧する。利用側媒体減圧機51a、51b、51cは、一端側が熱源側媒体減圧機33を介して媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側に接続されており、他端側が室内空気熱交換器52a、52b、52cの液熱搬送媒体側に接続されている。

室内空気熱交換器52a、52b、52cは、熱搬送媒体と室内空気とを熱交換させる機器である。室内空気熱交換器52a、52b、52cは、例えば、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。室内空気熱交換器52a、52b、52cは、第2媒体流路切換機55a、55b、55cが第2媒体放熱状態に切り換えられた状態において、室内空気を冷却源とする熱搬送媒体の放熱器として機能し、第2媒体流路切換機55a、55b、55cが第2媒体蒸発状態に切り換えられた状態において、室内空気を加熱源とする熱搬送媒体の蒸発器として機能する。室内空気熱交換器52a、52b、52cは、ガス熱搬送媒体側が第2媒体流路切換機55a、55b、55cに接続されており、液熱搬送媒体側が媒体減圧機51a、51b、51c、33を介して媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側に接続されている。

上記の冷媒回路10及び媒体回路30の構成機器は、熱搬送装置2と、複数(ここでは、3つ)の利用装置5a、5b、5cと、複数(ここでは、3つ)の中継装置11a、11b、11cと、に設けられている。利用装置5a、5b、5c及び中継装置11a、11b、11cはそれぞれ、室内空気熱交換器52a、52b、52cに対応して設けられている。

熱搬送装置2は、室外に配置されている。媒体熱交換器25を含む冷媒回路10、及び、媒体回路30のうち媒体昇圧機31及び第1媒体流路切換機32が、熱搬送装置2に設けられている。また、媒体回路30の熱源側媒体減圧機33も、熱搬送装置2に設けられている。また、熱搬送装置2には、室外空気熱交換器23に室外空気を供給する室外ファン26が設けられている。室外ファン26は、プロペラファン等の送風要素をモータからなる室外ファン用駆動機構26aによって駆動するファンである。

利用装置5a、5b、5cは、室内に配置されている。媒体回路30の室内空気熱交換器52a、52b、52cが、利用装置5a、5b、5cに設けられている。また、媒体回路30の利用側媒体減圧機51a、51b、51cも、利用装置5a、5b、5cに設けられている。また、利用装置5a、5b、5cには、室内空気熱交換器52a、52b、52cに室内空気を供給する室内ファン53a、53b、53cが設けられている。室内ファン53a、53b、53cは、遠心ファンや多翼ファン等の送風要素をモータからなる室内ファン用駆動機構54a、54b、54cによって駆動するファンである。

熱搬送装置2と利用装置5a、5b、5cとは、中継装置11a、11b、11cを介して媒体回路30の一部を構成する媒体連絡管6、12、13によって接続されている。液媒体連絡管6は、媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側と利用側媒体減圧機51a、51b、51cの一端とを接続する配管である。媒体回路30の第2媒体流路切換機55a、55b、55cが、中継装置11a、11b、11cに設けられている。高圧ガス媒体連絡管12は、媒体昇圧機31の吐出側と第2媒体流路切換機55a、55b、55cとを接続する配管である。低圧ガス媒体連絡管13は、媒体昇圧機31の吸入側と第2媒体流路切換機55a、55b、55cとを接続する配管である。中継装置11a、11b、11cの第2媒体流路切換機55a、55b、55cは、室内空気熱交換器52a、52b、52cのガス熱搬送媒体側に接続されている。

そして、上記の熱搬送装置2、利用装置5a、5b、5c及び中継装置11a、11b、11cの構成機器は、制御装置19によって制御されるようになっている。制御装置19は、熱搬送装置2や利用装置5a、5b、5c、中継装置11a、11b、11c等に設けられた制御基板等(図示せず)が通信接続されることによって構成されている。尚、図12においては、便宜上、熱搬送装置2や利用装置5a、5b、5c、中継装置11a、11b、11c等とは離れた位置に制御装置19を図示している。制御部19は、熱搬送システム1(ここでは、熱搬送装置2、利用装置5a、5b、5c及び中継装置11a、11b、11c)の構成機器21、22、24、26、26、31、32、33、51a、51b、51c、53a、53b、53c、55a、55b、55cの制御、すなわち、熱搬送システム1全体の運転制御を行うようになっている。

このように、熱搬送システム1は、熱搬送装置2と、互いが並列に接続される複数(ここでは、3つ)の利用装置5a、5b、5cと、利用装置5a、5b、5cごとに設けられた中継装置11a、11b、11cと、中継装置11a、11b、11cを介して熱搬送装置2と利用装置5a、5b、5cとを接続する媒体連絡管6、12、13と、熱搬送装置2、利用装置5a、5b、5c及び中継装置11a、11b、11cの構成機器を制御する制御装置19と、を有している。

<動作及び特徴> 次に、熱搬送システム1の動作及び特徴について、図12〜図16を用いて説明する。ここで、図13は、本発明の第2実施形態にかかる熱搬送システム1の全冷房運転における動作(冷媒及び熱搬送媒体の流れ)を示す図であり、図14は、全暖房運転における動作を示す図であり、図15は、冷房主体運転における動作(冷媒及び熱搬送媒体の流れ)を示す図であり、図16は、暖房主体運転における動作(冷媒及び熱搬送媒体の流れ)を示す図である。熱搬送システム1は、室内の空調のために、すべての室内で室内空気を冷却する全冷房運転、すべての室内で室内空気を加熱する全暖房運転、及び、冷房運転と暖房運転とが混在した冷房主体運転や暖房主体運転を行うことが可能である。尚、全冷房運転、全暖房運転、冷房主体運転及び暖房主体運転は、制御装置19によって行われる。

−全冷房運転− 全冷房運転の際、例えば、利用装置5a、5b、5cのすべてが冷房運転(すなわち、室内空気熱交換器52a、52b、52cのすべてが熱搬送媒体の蒸発器として機能して室内空気を冷却する運転)を行う際には、冷媒流路切換機22が冷媒放熱状態(図13の冷媒流路切換機22の実線を参照)に切り換えられ、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態(図13の第1媒体流路切換機32の実線を参照)に切り換えられ、かつ、第2媒体流路切換機55a、55b、55cが第2媒体蒸発状態(図13の第2媒体流路切換機55a、55b、55cの破線を参照)に切り換えられる。

すると、冷媒昇圧機21から吐出された冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて室外空気熱交換器23に送られる。室外空気熱交換器23に送られた冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室外空気熱交換器23において、室外ファン26によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。室外空気熱交換器23において放熱した冷媒は、冷媒減圧機24によって減圧された後に、媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する媒体熱交換器25において、熱搬送媒体と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。媒体熱交換器25において蒸発した冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて冷媒昇圧機21に吸入されて、再び、冷媒昇圧機21から吐出される。

一方、媒体昇圧機31から吐出された熱搬送媒体は、第1媒体流路切換機32を通じて媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の蒸発器として機能する媒体熱交換器25において、冷媒と熱交換を行って冷却される。媒体熱交換器25において放熱した熱搬送媒体は、熱源側媒体減圧機33を通じて液媒体連絡管6に送られて分岐する。液媒体連絡管6で分岐した熱搬送媒体は、利用側媒体減圧機51a、51b、51cによって減圧された後に、室内空気熱交換器52a、52b、52cに送られる。室内空気熱交換器52a、52b、52cに送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の蒸発器として機能する室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて、室内ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行って冷却されることによって蒸発する。これによって、室内空気を冷却する冷房運転が行われる。室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて蒸発した熱搬送媒体は、第2媒体流路切換機55a、55b、55cを通じて低圧ガス媒体連絡管13に送られて合流する。低圧ガス媒体連絡管13で合流した熱搬送媒体は、媒体昇圧機31に吸入されて、再び、媒体昇圧機31から吐出される。

−全暖房運転− 全暖房運転の際、例えば、利用装置5a、5b、5cのすべてが暖房運転(すなわち、室内空気熱交換器52a、52b、52cのすべてが熱搬送媒体の放熱器として機能して室内空気を加熱する運転)を行う際には、冷媒流路切換機22が冷媒蒸発状態(図14の冷媒流路切換機22の破線を参照)に切り換えられ、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態(図14の第1媒体流路切換機32の破線を参照)に切り換えられ、かつ、第2媒体流路切換機55a、55b、55cが第2媒体放熱状態(図14の第2媒体流路切換機55a、55b、55cの実線を参照)に切り換えられる。

すると、冷媒昇圧機21から吐出された冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた冷媒は、冷媒の放熱器として機能する媒体熱交換器25において、熱搬送媒体と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。媒体熱交換器25において放熱した冷媒は、冷媒減圧機24によって減圧された後に、室外空気熱交換器23に送られる。室外空気熱交換器23に送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室外空気熱交換器23において、室外ファン26によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。室外空気熱交換器23において蒸発した冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて冷媒昇圧機21に吸入されて、再び、冷媒昇圧機21から吐出される。

一方、媒体昇圧機31から吐出された熱搬送媒体は、高圧ガス媒体連絡管12に送られて分岐する。高圧ガス媒体連絡管12で分岐した熱搬送媒体は、第2媒体流路切換機55a、55b、55cを通じて室内空気熱交換器52a、52b、52cに送られる。室内空気熱交換器52a、52b、52cに送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の放熱器として機能する室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて、室内ファン53a、53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行って冷却される。これによって、室内空気を加熱する暖房運転が行われる。室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて放熱した熱搬送媒体は、利用側媒体減圧機51a、51b、51cによって減圧された後に、液媒体連絡管6に送られて合流する。液媒体連絡管6で合流した熱搬送媒体は、熱源側媒体減圧機33によってさらに減圧された後に、媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の蒸発器として機能する媒体熱交換器25において、冷媒と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。媒体熱交換器25において蒸発した熱搬送媒体は、第1媒体流路切換機32を通じて媒体昇圧機31に吸入されて、再び、媒体昇圧機31から吐出される。

−冷房主体運転− 冷房主体運転の際、例えば、利用装置5b、5cが冷房運転(すなわち、室内空気熱交換器52b、52cが熱搬送媒体の蒸発器として機能して室内空気を冷却する運転)を行い、かつ、利用装置5aが暖房運転(すなわち、室内空気熱交換器52aが熱搬送媒体の放熱器として機能して室内空気を加熱する運転)を行う際には、冷媒流路切換機22が冷媒放熱状態(図15の冷媒流路切換機22の実線を参照)に切り換えられ、第1媒体流路切換機32が第1媒体放熱状態(図15の第1媒体流路切換機32の実線を参照)に切り換えられ、第2媒体流路切換機55b、55cが第2媒体蒸発状態(図15の第2媒体流路切換機55b、55cの破線を参照)に切り換えられ、かつ、第2媒体流路切換機55aが第2媒体放熱状態(図15の第2媒体流路切換機55aの実線を参照)に切り換えられる。

すると、冷媒昇圧機21から吐出された冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて室外空気熱交換器23に送られる。室外空気熱交換器23に送られた冷媒は、冷媒の放熱器として機能する室外空気熱交換器23において、室外ファン26によって供給される室外空気と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。室外空気熱交換器23において放熱した冷媒は、冷媒減圧機24によって減圧された後に、媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する媒体熱交換器25において、熱搬送媒体と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。媒体熱交換器25において蒸発した冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて冷媒昇圧機21に吸入されて、再び、冷媒昇圧機21から吐出される。

一方、媒体昇圧機31から吐出された熱搬送媒体は、一部が第1媒体流路切換機32を通じて媒体熱交換器25に送られ、残りが高圧ガス媒体連絡管12に送られる。

媒体熱交換器25に送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の蒸発器として機能する媒体熱交換器25において、冷媒と熱交換を行って冷却される。媒体熱交換器25において放熱した熱搬送媒体は、熱源側媒体減圧機33を通じて液媒体連絡管6に送られる。

高圧ガス媒体連絡管12に送られた熱搬送媒体は、第2媒体流路切換機55aを通じて室内空気熱交換器52aに送られる。室内空気熱交換器52aに送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の放熱器として機能する室内空気熱交換器52aにおいて、室内ファン53aによって供給される室内空気と熱交換を行って冷却される。これによって、室内空気を加熱する暖房運転が行われる。室内空気熱交換器52aにおいて放熱した熱搬送媒体は、利用側媒体減圧機51aによって減圧された後に、液媒体連絡管6に送られて、熱源側媒体減圧機33を通じて液媒体連絡管6に送られた熱搬送媒体と合流する。

液媒体連絡管6に送られた熱搬送媒体は、分岐して利用側媒体減圧機51b、51cに送られ、利用側媒体減圧機51b、51cによって減圧された後に、室内空気熱交換器52b、52cに送られる。室内空気熱交換器52b、52cに送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の蒸発器として機能する室内空気熱交換器52b、52cにおいて、室内ファン53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行って冷却されることによって蒸発する。これによって、室内空気を冷却する冷房運転が行われる。室内空気熱交換器52b、52cにおいて蒸発した熱搬送媒体は、第2媒体流路切換機55b、55cを通じて低圧ガス媒体連絡管13に送られて合流する。低圧ガス媒体連絡管13で合流した熱搬送媒体は、媒体昇圧機31に吸入されて、再び、媒体昇圧機31から吐出される。

−暖房主体運転− 暖房主体運転の際、例えば、利用装置5b、5cが暖房運転(すなわち、室内空気熱交換器52b、52cが熱搬送媒体の放熱器として機能して室内空気を加熱する運転)を行い、かつ、利用装置5aが冷房運転(すなわち、室内空気熱交換器52aが熱搬送媒体の蒸発器として機能して室内空気を冷却する運転)を行う際には、冷媒流路切換機22が冷媒蒸発状態(図16の冷媒流路切換機22の破線を参照)に切り換えられ、第1媒体流路切換機32が第1媒体蒸発状態(図16の第1媒体流路切換機32の破線を参照)に切り換えられ、第2媒体流路切換機55b、55cが第2媒体放熱状態(図16の第2媒体流路切換機55b、55cの実線を参照)に切り換えられ、かつ、第2媒体流路切換機55aが第2媒体蒸発状態(図16の第2媒体流路切換機55aの破線を参照)に切り換えられる。

すると、冷媒昇圧機21から吐出された冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた冷媒は、冷媒の放熱器として機能する媒体熱交換器25において、熱搬送媒体と熱交換を行って冷却されることによって凝縮する。媒体熱交換器25において放熱した冷媒は、冷媒減圧機24によって減圧された後に、室外空気熱交換器23に送られる。室外空気熱交換器23に送られた冷媒は、冷媒の蒸発器として機能する室外空気熱交換器23において、室外ファン26によって供給される室外空気と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。室外空気熱交換器23において蒸発した冷媒は、冷媒流路切換機22を通じて冷媒昇圧機21に吸入されて、再び、冷媒昇圧機21から吐出される。

一方、媒体昇圧機31から吐出された熱搬送媒体は、高圧ガス媒体連絡管12に送られて分岐する。高圧ガス媒体連絡管12で分岐した熱搬送媒体は、第2媒体流路切換機55b、55cを通じて室内空気熱交換器52b、52cに送られる。室内空気熱交換器52b、52cに送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の放熱器として機能する室内空気熱交換器52b、52cにおいて、室内ファン53b、53cによって供給される室内空気と熱交換を行って冷却される。これによって、室内空気を加熱する暖房運転が行われる。室内空気熱交換器52b、52cにおいて放熱した熱搬送媒体は、利用側媒体減圧機51b、51cによって減圧された後に、液媒体連絡管6に送られて合流する。液媒体連絡管6で合流した熱搬送媒体は、一部が分岐されて利用側媒体減圧機51aに送られ、残りが熱源側媒体減圧機33に送られる。

利用側媒体減圧機51aに送られた熱搬送媒体は、利用側媒体減圧機51aによって減圧された後に、室内空気熱交換器52aに送られる。室内空気熱交換器52aに送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の蒸発器として機能する室内空気熱交換器52aにおいて、室内ファン53aによって供給される室内空気と熱交換を行って冷却されることによって蒸発する。これによって、室内空気を冷却する冷房運転が行われる。室内空気熱交換器52aにおいて蒸発した熱搬送媒体は、第2媒体流路切換機55aを通じて低圧ガス媒体連絡管13に送られる。低圧ガス媒体連絡管13に送られた熱搬送媒体は、媒体昇圧機31に送られる。

熱源側媒体減圧機33に送られた熱搬送媒体は、熱源側媒体減圧機33によってさらに減圧された後に、媒体熱交換器25に送られる。媒体熱交換器25に送られた熱搬送媒体は、熱搬送媒体の蒸発器として機能する媒体熱交換器25において、冷媒と熱交換を行って加熱されることによって蒸発する。媒体熱交換器25において蒸発した熱搬送媒体は、第1媒体流路切換機32を通じて媒体昇圧機31に送られ、低圧ガス媒体連絡管13に送られた熱搬送媒体ともに媒体昇圧機31に吸入されて、再び、媒体昇圧機31から吐出される。

−特徴− ここでは、第1実施形態の熱搬送システム1と同様に、冷媒流路切換機22を冷媒放熱状態に切り換えた状態にして冷媒回路10内の冷媒を循環させ、かつ、第1媒体流路切換機32を第1媒体放熱状態に切り換えた状態にして媒体回路30内の熱搬送媒体を循環させることができる(図13、15参照)。この場合には、媒体熱交換器25において、冷媒の蒸発によって熱搬送媒体が放熱するため、冷媒回路10から媒体回路30に冷熱が搬送される。また、冷媒流路切換機22を冷媒蒸発状態に切り換えた状態にして冷媒回路10内の冷媒を循環させ、かつ、第1媒体流路切換機32を第1媒体蒸発状態に切り換えた状態にして媒体回路30内の熱搬送媒体を循環させることができる(図14、16参照)。この場合には、媒体熱交換器25において、冷媒の放熱によって熱搬送媒体が蒸発するため、冷媒回路10から媒体回路30に温熱が搬送される。このように、ここでは、冷媒回路10に設けられた冷媒流路切換機22及び媒体回路30に設けられた第1媒体流路切換機32によって、冷媒回路10から媒体回路30に冷熱を搬送する動作、及び、冷媒回路10から媒体回路30に温熱を搬送する動作を切り換えて行うことができる。そして、上記の動作によって冷媒回路10から媒体回路30に搬送された冷熱や温熱は、室内空気熱交換器52a、52b、52cにおいて、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって室内空気にさらに搬送され、これにより、室内の空調(冷房及び暖房)を行うことができる。

特に、ここでは、第1媒体流路切換機32を第1媒体放熱状態又は第2媒体放熱状態に切り換えた状態にして媒体回路30内の熱搬送媒体を循環させる場合に、第2媒体流路切換機55a、55b、55cを第2媒体蒸発状態に切り換えた状態にすると、これに対応する室内空気熱交換器52a、52b、52cが熱搬送媒体の蒸発器として機能する。このため、第2媒体蒸発状態に切り換えた状態の第2媒体流路切換機55a、55b、55cに対応する室内空気熱交換器52a、52b、52cでは、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって、室内空気を冷却し、これにより、室内の冷房を行うことができる。また、第1媒体流路切換機32を第1媒体放熱状態又は第2媒体放熱状態に切り換えた状態にして媒体回路30内の熱搬送媒体を循環させる場合に、第2媒体流路切換機55a、55b、55cを第2媒体放熱状態に切り換えた状態にすると、これに対応する室内空気熱交換器52a、52b、52cが熱搬送媒体の放熱器として機能する。このため、第2媒体放熱状態に切り換えた状態の第2媒体流路切換機55a、55b、55cに対応する室内空気熱交換器52a、52b、52cでは、熱搬送媒体と室内空気との熱交換によって、室内空気を加熱し、これにより、室内の暖房を行うことができる。このように、ここでは、冷媒回路10に設けられた冷媒流路切換機22及び媒体回路30に設けられた第1媒体流路切換機32及び第2媒体流路切換機55a、55b、55cによって、室内の冷房及び室内の暖房を室内空気熱交換器52a、52b、52cごとに切り換えて行うことができる。

そして、ここでは、詳細な説明を省略するが、第1実施形態の熱搬送システム1と同様に、媒体回路30を構成する配管を小径化するとともに、環境負荷の低減及び安全性の向上を図ることができる。また、冷媒回路10から冷媒が漏洩しても、冷媒が室内に漏洩するおそれを確実になくすことができ、熱搬送システム1を構成する機器の多くを室外にまとめて配置し、室内に配置される機器を最小限にして利用装置5a、5b、5cのコンパクト化を図ることができる。

<変形例1> 上記第2実施形態においても、詳細な説明は省略するが、第1実施形態の変形例1と同様に、媒体回路30を構成する配管の管径を3/8インチ以下に制限してもよい。

<変形例2> 上記第2実施形態及び変形例1においても、詳細な説明は省略するが、第1実施形態の変形例1と同様に、冷媒回路10を空冷装置3に設け、熱搬送装置2に含まれる媒体回路30のうち媒体熱交換器25を除く部分を熱源装置4に設けてもよい(図17を参照)。

<変形例3> 上記第2実施形態及び変形例1、2においても、詳細な説明は省略するが、第1実施形態の変形例3と同様に、インバータによって回転数が制御されるモータを媒体昇圧機用駆動機構31aとして有する媒体昇圧機31を採用してもよい。

<変形例4> 上記第2実施形態及び変形例1〜3においても、詳細な説明は省略するが、第1実施形態の変形例4と同様に、媒体昇圧機31としてロータリ圧縮機(図5、6を参照)を使用してもよい。

<変形例5> 上記第2実施形態及び変形例1〜4においても、詳細な説明は省略するが、第1実施形態の変形例5と同様に、媒体昇圧機31として、回転軸31eを磁気軸受45、46によって支持する構成のオイルレスのターボ圧縮機(図7を参照)や回転軸31eを気体軸受によって支持する構成のオイルレスのターボ圧縮機(図示せず)を使用してもよい。

<変形例6> 上記第2実施形態及び変形例1〜5においても、詳細な説明は省略するが、第1実施形態の変形例6と同様に、媒体回路30に、媒体熱交換器25の液熱搬送媒体側から液媒体連絡管6側への熱搬送媒体の流れのみを許容する逆止弁34を、熱源側媒体減圧機33をバイパスするように設けてもよい(図18を参照)。

<変形例7> 上記第2実施形態及び変形例1〜6においても、詳細な説明は省略するが、第1実施形態の変形例7と同様に、媒体回路30を循環する熱搬送媒体を溜めるレシーバ35を媒体熱交換器25の液搬送媒体側に設けてもよい(図19を参照)。

<変形例8> 上記変形例7のように媒体熱交換器25の液搬送媒体側にレシーバ35を設けるにあたり、詳細な説明は省略するが、第1実施形態の変形例8と同様に、ブリッジ回路36を介してレシーバ35を設けてもよい(図20を参照)。

<変形例9> 上記変形例7、8のように媒体回路30にレシーバ35を設けるにあたり、詳細な説明は省略するが、第1実施形態の変形例9と同様に、レシーバ35を媒体昇圧機31の吸入側に設けてもよい(図21を参照)。

本発明は、冷媒が循環する冷媒回路と熱搬送媒体が循環する媒体回路とを有しており、熱搬送媒体と室内空気とを熱交換させて室内の空調を行う熱搬送システムに対して、広く適用可能である。

1 熱搬送システム 10 冷媒回路 21 冷媒昇圧機 22 冷媒流路切換機 23 室外空気熱交換器 25 媒体熱交換器 30 媒体回路 31 媒体昇圧機 32 第1媒体流路切換機 52a、52b、52c 室内空気熱交換器

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