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熱媒体加熱装置及び車両用空調装置

阅读:748发布:2020-05-11

专利汇可以提供熱媒体加熱装置及び車両用空調装置专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】PTCヒータを製造する際に用いる接着剤から揮発するガス成分を、確実かつ効率的に除去する。 【解決手段】熱媒体加熱装置は、熱 媒体流 路内の熱媒体を加熱するPTCヒータを備える。PTCヒータは、板状をなす第一電極板62と、第一面61aが第一電極板62の最も広い面に 接触 して配置され、前記熱媒体流路の延在方向及び前記延在方向に交差する交差方向に複数並ぶように配列されたPTC素子61と、平板状をなし、第一面61aと反対側を向くPTC素子61の第二面61bに対して最も広い面が接触して配置される第二電極板63と、を有する。第一電極板62と第二電極板63との間には、隣り合うPTC素子61の間を前記延在方向に延びて、前記延在方向及び前記交差方向と直交する方向から見た際に、第一電極板62及び第二電極板63の外部と連通された第一隙間部100Aが形成されている。 【選択図】図6,下面是熱媒体加熱装置及び車両用空調装置专利的具体信息内容。

熱媒体が流れる熱媒体流路が内部に形成されたケーシングと、 前記ケーシング内に配置され、前記熱媒体流路内の前記熱媒体を加熱するPTCヒータと、を備え、 前記PTCヒータは、 板状をなす第一電極板と、 直方体状をなし、第一面が前記第一電極板の最も広い面に接触して配置され、前記熱媒体流路の延びる延在方向及び前記延在方向に交差する交差方向の少なくとも一方に複数並ぶように配列されたPTC素子と、 平板状をなし、前記第一面と反対側を向く前記PTC素子の第二面に対して最も広い面が接触して配置される第二電極板と、を有し、 前記第一電極板と前記第二電極板との間には、隣り合う前記PTC素子の少なくとも一部の間を前記延在方向及び前記交差方向の少なくとも一方に延びて、前記延在方向及び前記交差方向と直交する方向から見た際に、前記第一電極板及び前記第二電極板の外部と連通された隙間部が形成されている熱媒体加熱装置。前記PTC素子は、前記第一電極板と前記第二電極板との間において、前記交差方向に複数配置され、 前記隙間部は、前記交差方向で互いに隣り合う前記PTC素子の間で、前記延在方向に延びるように形成されている請求項1に記載の熱媒体加熱装置。前記PTC素子は、前記第一電極板と前記第二電極板との間において、前記延在方向に複数配置され、 前記隙間部は、前記延在方向で互いに隣り合う前記PTC素子の間で、前記交差方向に延びるように形成されている請求項1又は2に記載の熱媒体加熱装置。複数の前記PTC素子は、前記延在方向及び前記交差方向を向く面の中の少なくとも一面が、前記延在方向及び前記交差方向と直交する方向から見た際に、前記第一電極板及び前記第二電極板の外部または前記隙間部に曝されている開放面を有する請求項1から3の何れか一項に記載の熱媒体加熱装置。請求項1から4の何れか一項に記載の熱媒体加熱装置と、 外気または車室内の空気に流れを生じさせるブロアと、 前記ブロアの下流側に設けられ、前記外気または前記空気を冷却する冷却器と、 前記冷却器の下流側に設けられ、前記熱媒体加熱装置により加熱された前記熱媒体によって前記外気または前記空気を加熱する放熱器と、 を備える車両用空調装置。

说明书全文

本発明は、熱媒体加熱装置及び車両用空調装置に関する。

従来の車両用空調装置を構成する熱媒体加熱装置には、PTC(Positive Temperature Coefficient)素子を発熱要素とするPTCヒータを備えたものがある。

特許文献1には、熱媒体流通経路の流路方向に延びるようにPTC素子が配置されたPTCヒータを備える構成が開示されている。PTC素子は、流路方向に直交する方向に間隔をあけて3列に設けられている。PTC素子の両面には、それぞれ電極板が積層されている。

特開2014−129090号公報

ところで、上記のようなPTCヒータを製造するに際しては、PTC素子の両面に、接着剤を用いて電極板を接合する。このため、接着剤が硬化する過程で、接着剤に含まれる溶剤等が揮発してガス成分が発生する。しかし、PTC素子の両面が電極板に挟まれた状態では、ガス成分が抜けにくい。さらに、溶剤等が十分に揮発していない状態では、PTC素子が十分に電極に接合されない可能性もあり、熱媒体加熱装置の性能に影響を及ぼす可能性もある。

本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、安定した性能を確保することが可能な熱媒体加熱装置及び車両用空調装置を提供することを目的とする。

本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。 本発明の第一態様に係る熱媒体加熱装置は、熱媒体が流れる熱媒体流路が内部に形成されたケーシングと、前記ケーシング内に配置され、前記熱媒体流路内の前記熱媒体を加熱するPTCヒータと、を備え、前記PTCヒータは、板状をなす第一電極板と、直方体状をなし、第一面が前記第一電極板の最も広い面に接触して配置され、前記熱媒体流路の延びる延在方向及び前記延在方向に交差する交差方向の少なくとも一方に複数並ぶように配列されたPTC素子と、平板状をなし、前記第一面と反対側を向く前記PTC素子の第二面に対して最も広い面が接触して配置される第二電極板と、を有し、前記第一電極板と前記第二電極板との間には、隣り合う前記PTC素子の少なくとも一部の間を前記延在方向及び前記交差方向の少なくとも一方に延びて、前記延在方向及び前記交差方向と直交する方向から見た際に、前記第一電極板及び前記第二電極板の外部と連通された隙間部が形成されている。

このような構成とすることで、隙間部を通して、第一電極板及び第二電極板に対してPTC素子を接合する際に接着剤から揮発するガス成分を、第一電極板及び第二電極板に挟まれた空間の外部に排出することができる。つまり、PTCヒータを製造する際に用いる接着剤から揮発するガス成分が、第一電極板及び第二電極板の間に溜まってしまうことを抑えられる。そのため、PTCヒータを製造する際に用いる接着剤から揮発するガス成分を、確実かつ効率的に除去することが可能となる。

また、本発明の第二態様に係る熱媒体加熱装置では、第一態様において、前記PTC素子は、前記第一電極板と前記第二電極板との間において、前記交差方向に複数配置され、前記隙間部は、前記交差方向で互いに隣り合う前記PTC素子の間で、前記延在方向に延びるように形成されていてもよい。

このような構成とすることで、交差方向において互いに隣り合うPTC素子の間から、延在方向に延びる隙間部を通してガス成分を排出することができる。

また、本発明の第三態様に係る熱媒体加熱装置では、第一態様又は第二態様において、前記PTC素子は、前記第一電極板と前記第二電極板との間において、前記延在方向に複数配置され、前記隙間部は、前記延在方向で互いに隣り合う前記PTC素子の間で、前記交差方向に延びるように形成されていてもよい。

このような構成とすることで、延在方向において互いに隣り合うPTC素子の間から、交差方向に延びる隙間部を通してガス成分を排出することができる。

また、本発明の第四態様に係る熱媒体加熱装置では、第一態様から第三態様のいずれか一つにおいて、複数の前記PTC素子は、前記延在方向及び前記交差方向を向く面の中の少なくとも一面が、前記延在方向及び前記交差方向と直交する方向から見た際に、前記第一電極板及び前記第二電極板の外部または前記隙間部に曝されている開放面を有していてもよい。

このような構成とすることで、接着剤から揮発するガス成分を、PTC素子の開放面側から、PTCヒータの外部に効率良く排出することができる。

また、本発明の第五態様に係る車両用空調装置は、第一態様から第四態様のいずれか一つの熱媒体加熱装置と、外気または車室内の空気に流れを生じさせるブロアと、前記ブロアの下流側に設けられ、前記外気または前記空気を冷却する冷却器と、前記冷却器の下流側に設けられ、前記熱媒体加熱装置により加熱された前記熱媒体によって前記外気または前記空気を加熱する放熱器と、を備える。

本発明によれば、安定した性能を確保することが可能となる。

本発明の実施形態に係る車両用空調装置の概要構成を示す模式図である。

上記熱媒体加熱装置の外観を示す斜視図である。

上記熱媒体加熱装置の内部構造を示す図であり、図2におけるA−A矢視断面図である。

上記熱媒体加熱装置の内部構造を示す図であり、図3におけるB−B矢視断面図である。

第一実施形態における上記熱媒体加熱装置内に設けられたPTCヒータを示す平面図である。

第一実施形態における上記PTCヒータに設けられたPTC素子の配列を示す斜視図である。

上記熱媒体加熱装置の第二実施形態に係るPTCヒータを示す平面図である。

上記熱媒体加熱装置の第一、第二実施形態の変形例に係るPTCヒータを示す平面図である。

(第一実施形態) 以下、添付図面を参照して、本発明による熱媒体加熱装置及び車両用空調装置の実施形態について説明する。なお、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。

図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置の概要構成を示す模式図である。 図1に示すように、車両用空調装置10は、ハウジング11と、ブロア13と、冷却器15と、放熱器16と、エアミックスダンパ17と、熱媒体循環回路19と、を備えている。車両用空調装置10は、例えば、ハイブリッド車両や電動車両等に適用可能な空調装置である。

ハウジング11は、取込口11Aと、吐出口11Bと、流路11Cと、を有している。取込口11Aは、ハウジング11の一方の端部に設けられている。取込口11Aは、外気または車室内の空気(以下、単に「空気」という)をハウジング11に取り込む。吐出口11Bは、ハウジング11の他方の端部に設けられている。吐出口11Bは、ハウジング11内の空気を吐出する。吐出口11Bは、車室内に設けられた複数の吹き出し口に接続されている。流路11Cは、取込口11Aと吐出口11Bとの間を連通する。流路11Cでは、取込口11Aから取り込まれた空気が、吐出口11Bに向かって流れる。

ブロア13は、流路11C内の取込口11Aに近い位置に設けられている。ブロア13は、取込口11Aから空気を流路11C内に吸い込み、吐出口11B側に向けて圧送する。流路11C内には、ブロア13によって、取込口11A側から吐出口11B側に向かう空気の流れが生じる。

冷却器15は、流路11C内でブロア13の下流側(吐出口11B側)に設けられている。冷却器15は、流路11Cの一部を塞ぐように配置されている。冷却器15は、図示していない圧縮機、凝縮器、及び膨張弁とともに冷媒回路を構成する。冷却器15は、膨張弁で断熱膨張された冷媒を蒸発させることで、冷却器15を通過する空気を冷却する。

放熱器16は、流路11C内で冷却器15の下流側に設けられている。放熱器16は、冷却器15で冷却された空気と、後述する熱媒体循環回路19から供給される熱媒体とを熱交換させることで空気を加熱する。放熱器16は、導入口16A及び導出口16Bを有する。導入口16A及び導出口16Bは、熱媒体循環回路19に接続されている。導入口16Aには、熱媒体循環回路19から熱媒体が導入される。放熱器16内を通過した熱媒体は、導出口16Bから熱媒体循環回路19に導出される。

エアミックスダンパ17は、流路11C内で放熱器16と並列に設けられている。エアミックスダンパ17は、放熱器16をバイパスして流れる空気の量を調整する。エアミックスダンパ17を経た空気は、放熱器16及びエアミックスダンパ17の下流側で、放熱器16を通過した空気と混合される。エアミックスダンパ17は、放熱器16を通過した空気と、放熱器16をバイパスして流れる空気との混合空気の温度を調節する。

熱媒体循環回路19は、循環ライン21と、タンク23と、ポンプ24と、熱媒体加熱装置25と、を備えている。循環ライン21は、ハウジング11の外側に配置されている。循環ライン21は、放熱器16の導入口16A及び導出口16Bと、タンク23と、ポンプ24と、熱媒体加熱装置25と、を接続する。循環ライン21は、放熱器16と、タンク23と、ポンプ24と、熱媒体加熱装置25との間で、熱媒体を循環させる。

ハイブリッド車両に車両用空調装置10を適用する場合、上記熱媒体としては、例えば、ハイブリッド車両のエンジン冷却が用いられる。また、エンジンを備えない電動車両に車両用空調装置10を適用する場合、上記熱媒体としては、例えば、冷凍機用のブライン等として用いられる、塩化カルシウム水溶液、塩化ナトリウム水溶液、塩化マグネシウム水溶液、エチレングリコール水溶液等が用いられる。

タンク23は、循環ライン21において放熱器16の下流側(導出口16B側)に設けられている。タンク23内には、熱媒体が貯留される。

ポンプ24は、循環ライン21において、タンク23の下流側に設けられている。ポンプ24は、タンク23内の熱媒体を熱媒体加熱装置25に供給する。

熱媒体加熱装置25は、循環ライン21において、ポンプ24と放熱器16との間に設けられている。熱媒体加熱装置25は、後述するPTCヒータ33で熱媒体を加熱する。

以下、熱媒体加熱装置25の構成について詳細に説明する。 図2は、本実施形態における熱媒体加熱装置の外観を示す斜視図である。図3は、上記熱媒体加熱装置の内部構造を示す図であり、図2におけるA−A矢視断面図である。図4は、上記熱媒体加熱装置の内部構造を示す図であり、図3におけるB−B矢視断面図である。図5は、第一実施形態における上記熱媒体加熱装置内に設けられたPTCヒータを示す平面図である。図6は、第一実施形態における上記PTCヒータに設けられたPTC素子の配列を示す斜視図である。

図2に示すように、熱媒体加熱装置25は、全体として略直方体状をなしている。以下の説明において、X方向は熱媒体加熱装置25の長手方向(熱媒体流路の延びる延在方向)、Y方向はX方向に対して直交する熱媒体加熱装置25の短手方向(交差方向)、Z方向はX−Y平面(X方向及びY方向が通過する仮想平面)に対して直交する熱媒体加熱装置25の厚み方向を示している。つまり、厚み方向は、熱媒体流路の延びる延在方向及び交差方向に直交する方向である。図2〜図4に示すように、熱媒体加熱装置25は、ケーシング31と、PTCヒータ33(図3、図4参照)と、制御基板37(図3参照)と、を有する。

ケーシング31は、第一ケーシング部41と、第二ケーシング部42と、を有する。

図3、図4に示すように、第一ケーシング部41は、基板収容部材45と、第一流路形成部材46と、第一蓋部材47と、を有する。第一蓋部材47、基板収容部材45、及び第一流路形成部材46は、厚み方向Zに積層して設けられている。

基板収容部材45は、厚み方向Zにおいて第一流路形成部材46と第一蓋部材47との間に設けられている。基板収容部材45は、基板収容空間45Aと、第一流路形成凹部45Bと、熱媒体導入口45Cと、熱媒体導出口45Dと、を有する。

基板収容空間45Aは、基板収容部材45において第一蓋部材47と対向する側に形成されている。基板収容空間45Aは、板状の底板部45eと、底板部45eの外周部から第一蓋部材47側に立ち上がる収容外周壁部45fと、に囲まれて形成されている。底板部45eは、ケーシング31の内部でX−Y平面に沿って広がる部材である。収容外周壁部45fは、ケーシング31の側面の一部を形成する部材である。これにより、基板収容空間45Aは、第一蓋部材47に対向する側から第一流路形成部材46側に窪む凹部として形成されている。

図3に示すように、基板収容空間45A内には制御基板37が収容されている。制御基板37は、後述するPTCヒータ33の動作を制御する。制御基板37は、基板本体66と、第一電子部品68及び第二電子部品69と、を有する。

基板本体66は、基板収容部材45に固定されている。基板本体66は、板状で、基板収容部材45の底板部45eと平行に配置されている。基板本体66は、PTCヒータ33に、接続部(図示無し)を介して電気的に接続されている。

第二電子部品69は、基板本体66において第一蓋部材47側を向く基板表面66aに実装されている。第一電子部品68は、基板本体66において底板部45e側を向く基板裏面66bに実装されている。第一電子部品68は、底板部45eに接するように設けられている。第一電子部品68は、第二電子部品69よりも発熱しやすい電子部品である。第一電子部品68としては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)やFET(Field effect transistor:電界効果トランジスタ)等を例示することが可能である。

第一流路形成凹部45Bは、基板収容部材45において第一流路形成部材46側に形成されている。第一流路形成凹部45Bは、底板部45eと、底板部45eの外周部から第一流路形成部材46側に立ち上がる収容外周壁部45iと、に囲まれて形成されている。収容外周壁部45iは、収容外周壁部45fと共に、ケーシング31の側面の一部を形成する部材である。収容外周壁部45iは、収容外周壁部45fと一体に形成されて厚み方向Zに延びている。第一流路形成凹部45Bは、第一流路形成部材46に対向する側から第一蓋部材47側に窪んで形成されている。つまり、第一流路形成凹部45Bは、底板部45eを挟んで基板収容空間45Aに対して厚み方向Zにおける反対側に形成された凹部である。

熱媒体導入口45Cは、ケーシング31の長手方向Xの一方の端部側に設けられている。熱媒体導入口45Cは、熱媒体を循環する循環ライン21(図1参照)と接続される。図4に示すように、熱媒体導入口45Cと第一流路形成凹部45Bとの間には、導入側流路45pが形成されている。導入側流路45pは、熱媒体導入口45Cと第一流路形成凹部45Bとを連通する。熱媒体導入口45Cは、循環ライン21から導入側流路45pを介して第一流路形成凹部45B内に熱媒体を導入する。

図3に示すように、熱媒体導出口45Dは、ケーシング31の長手方向Xの他方の端部側に設けられている。熱媒体導出口45Dは、熱媒体を循環する循環ライン21(図1参照)と接続される。図4に示すように、熱媒体導出口45Dと第一流路形成凹部45Bとの間には、導出側流路45qが形成されている。熱媒体導出口45Dは、第一流路形成凹部45B内の熱媒体を、導出側流路45qを介して循環ライン21に導出させる。

図3、図4に示すように、第一流路形成部材46は、第一板状部46Aと、複数の第一フィン46Bと、ヒータ収容凹部46Cと、第一外周壁部46fとを有する。第一流路形成部材46は、第一外周壁部46fを収容外周壁部45iに突き当てて設けられている。第一外周壁部46fは、ケーシング31の側面の一部を形成する部材である。第一外周壁部46fは、厚み方向Zに延びている。

第一板状部46Aは、基板収容部材45の底板部45eに対して、厚み方向Zにおいて間隔をあけて設けられている。第一板状部46Aは、底板部45eと平行に、ケーシング31の内部でX−Y平面に沿って広がる部材である。第一板状部46Aの短手方向Yの両端は、第一外周壁部46fと繋がっている。第一板状部46Aの長手方向Xの両端は、第一外周壁部46fに対して間隔を空けるように離れている。第一板状部46Aと基板収容部材45の底板部45eとの間には、第一熱媒体流路(熱媒体流路)48が形成される。第一熱媒体流路48は、第一板状部46Aと、収容外周壁部45iと、底板部45eとによって区画された空間である。第一熱媒体流路48では、熱媒体導入口45Cから第一流路形成凹部45B内に導入された熱媒体が、長手方向Xに沿って熱媒体導出口45D側に向かって流れる。

複数の第一フィン46Bは、第一板状部46Aにおいて、基板収容部材45の底板部45eと対向する側に設けられている。複数の第一フィン46Bは、短手方向Yに間隔をあけて設けられている。各第一フィン46Bは、底板部45eに向かって突出している。各第一フィン46Bは、長手方向Xに延びている。複数の第一フィン46Bは、第一熱媒体流路48内に配置される。第一熱媒体流路48内で、熱媒体は、複数の第一フィン46Bに沿って、長手方向Xに流れる。

図3に示すように、ヒータ収容凹部46Cは、第一板状部46Aに対して、基板収容部材45とは反対側である第二ケーシング部42側に形成されている。第一板状部46Aの長手方向Xの両端には、第二ケーシング部42側に立ち上がる周壁部46wが形成されている。周壁部46wは、第一外周壁部46fに対して長手方向Xに離れた位置で、第一外周壁部46fに対して平行に延びている。ヒータ収容凹部46Cは、第一板状部46Aと周壁部46wとに囲まれて形成されている。ヒータ収容凹部46Cは、第二ケーシング部42に対向する側から基板収容部材45側に窪む凹部として形成されている。

第一蓋部材47は、複数本のねじ(不図示)で収容外周壁部45fに固定されている。第一蓋部材47は、基板収容空間45Aを閉塞している。第一蓋部材47は、基板収容空間45Aに配置された制御基板37と対向している。

第二ケーシング部42は、第二流路形成部材53と、第二蓋部材54と、を有する。第二流路形成部材53及び第二蓋部材54は、厚み方向Zに積層して設けられている。

第二流路形成部材53は、第一流路形成部材46に、厚み方向Zに積層して設けられている。第二流路形成部材53は、第二板状部53Aと、第二流路形成凹部53Bと、複数の第二フィン53Cと、第二外周壁部53fとを一体に有する。

第二板状部53Aは、第一板状部46Aに対して、厚み方向Zに所定の間隔をあけて設けられている。第二板状部53Aにおいて、第一板状部46Aに対向する側には、溝部53mが形成されている。溝部53mには、後述するPTCヒータ33の外周部に設けられる絶縁部材34が収容される。溝部53mは、第二板状部53Aの外周全域に渡って形成されている。

第二板状部53Aと第一板状部46Aとの間には、ヒータ収容凹部46C及び溝部53mにより、PTCヒータ33が収容される収容空間であるヒータ収容部50が形成されている。ヒータ収容部50は、第二板状部53Aと、第二外周壁部53fと、第一板状部46Aと、第一外周壁部46fと周壁部46wとによって囲まれて隔離された空間である。これにより、ヒータ収容部50は、厚み方向Zにおいて、第一熱媒体流路48と第二熱媒体流路56との間に形成されている。

第二流路形成凹部53Bは、第二流路形成部材53において、第一ケーシング部41側とは反対側の第二蓋部材54側に形成されている。第二流路形成凹部53Bは、第二板状部53Aと、第二板状部53Aの外周部から第二蓋部材54側に立ち上がる第二外周壁部53fと、に囲まれて形成されている。第二流路形成凹部53Bは、第二流路形成部材53において第二蓋部材54側から第一ケーシング部41側に窪んで形成された凹部である。

図4に示すように、複数の第二フィン53Cは、第二板状部53Aにおいて、第二蓋部材54側に設けられている。複数の第二フィン53Cは、短手方向Yに間隔をあけて設けられている。各第二フィン53Cは、第二板状部53Aから第二蓋部材54側に突出して形成されている。各第二フィン53Cは、長手方向Xに延びている。

第二蓋部材54は、複数本のねじ(不図示)で第二外周壁部53fに固定されている。図3、図4に示すように、第二蓋部材54と第二流路形成凹部53Bとの間には、第二熱媒体流路(熱媒体流路)56が形成される。複数の第二フィン53Cは、第二熱媒体流路56内に配置されている。第二熱媒体流路56は、第二板状部53Aと、第二外周壁部53fと、第二蓋部材54とによって区画された空間である。第二熱媒体流路56内で、熱媒体は、複数の第二フィン53Cに沿って、長手方向Xに流れる。

図3に示すように、第二熱媒体流路56は、上流連通部43A及び下流連通部43Bを通して、第一熱媒体流路48と連通している。上流連通部43Aは、第一上流連通口51Aと、第二上流連通口55Aとによって形成されている。下流連通部43Bは、第一下流連通口51Bと、第二下流連通口55Bとによって形成されている。

第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bは、第一板状部46Aの長手方向Xの両端部に形成されている。第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bは、長手方向Xにおける第一板状部46Aと第一外周壁部46fとの間の開口である。第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bは、厚み方向Zから見た際に短手方向Yに長く延びる長穴状をなしている。

第二上流連通口55A及び第二下流連通口55Bは、第二板状部53Aの長手方向Xの両端部に形成されている。第二上流連通口55A及び第二下流連通口55Bは、長手方向Xにおける第二板状部53Aと第二外周壁部53fとの間の開口である。第二上流連通口55A及び第二下流連通口55Bは、厚み方向Zから見た際に、第一上流連通口51A及び第一下流連通口51Bと同じ位置に、同じ形状で形成されている。

これにより、熱媒体導入口45Cから第一熱媒体流路48に導入された熱媒体は、上流連通部43Aを通して第二熱媒体流路56に流れ込む。熱媒体は、第二熱媒体流路56内で、複数の第二フィン53Cに沿って長手方向Xに流れ、下流連通部43Bを通して、第一熱媒体流路48を経て熱媒体導出口45Dに向かって流れる。

第一流路形成部材46と、第二流路形成部材53とが互いに直接突き当たる部分には、シール部材である液状ガスケット32が設けられている。液状ガスケット32は、第一流路形成部材46と、第二流路形成部材53との間をシールしている。

具体的には、液状ガスケット32は、第一流路形成部材46の外形形状に沿って連続する第一外周壁部46fと、第二流路形成部材53の外形形状に沿って連続する第二外周壁部53fとの間に設けられている。また、液状ガスケット32は、第一流路形成部材46の第一板状部46Aにおいてヒータ収容凹部46Cの外周部に沿って連続する周壁部46wと、第二流路形成部材53において溝部53mの外周部に沿って連続する周壁部53wとの間に設けられている。

液状ガスケット32としては、例えば、有機溶剤タイプの液状ガスケット、無溶剤タイプの液状ガスケット、水性タイプの液状ガスケット等を用いることが可能である。有機溶剤タイプの液状ガスケットとしては、例えば、変性アルキッド系、繊維素エステル系、或いは合成ゴム系の液状ガスケットを用いること可能である。無溶剤タイプの液状ガスケットとしては、例えば、フェノール系、変性エステル系、シリコーン系、アクリル系等の液状ガスケットを用いること可能である。水性タイプの液状ガスケットとしては、例えば、水性アクリル系の液状ガスケットを用いること可能である。

PTCヒータ33は、ヒータ収容部50に収容されている。PTCヒータ33の外周部には絶縁部材34が設けられている。絶縁部材34は、溝部53mに嵌り込んでいる。

図3、図4に示すように、PTCヒータ33は、厚み方向Zにおいて、第一熱媒体流路48と第二熱媒体流路56との間に配置されている。PTCヒータ33は、長手方向Xにおいて、上流連通部43Aと下流連通部43Bとの間に配置されている。PTCヒータ33は、第一電極板62と、第二電極板63と、PTC素子61と、を有する。

第一電極板62は、PTC素子61に対して第一板状部46Aに近い側に設けられている。第一電極板62は、第一電極板本体621と、第一端子622とを有している。

第一電極板本体621は、第一板状部46Aと平行な板状をなしている。第一電極板本体621は、PTC素子61に対して接着剤(図示無し)により接合されている。つまり、第一電極板本体621とPTC素子61とは接着剤にて接合されている構造を有している。第一電極板本体621と第一板状部46Aとの間には、絶縁シート(図示無し)が設けられている。第一端子622は、第一電極板本体621の外周部から外方に突出している。第一端子622は、制御基板37に電気的に接続されている。

図3、図5に示すように、本実施形態において、第一電極板62は、複数枚の電極板として、上流電極板62A、中流電極板62B、及び下流電極板62Cを有する。上流電極板62A、中流電極板62B、及び下流電極板62Cは、第一熱媒体流路48及び第二熱媒体流路56における熱媒体の流れる流れ方向F(本実施形態では長手方向X)に間隔をあけて設けられている。

図5に示すように、上流電極板62A、中流電極板62B、及び下流電極板62Cは、それぞれ第一電極板本体621及び第一端子622を有する。上流電極板62Aにおける第一電極板本体621を上流第一電極板本体621aと称し、その第一端子622を上流第一端子622aと称する。中流電極板62Bにおける第一電極板本体621を中流第一電極板本体621bと称し、その第一端子622を中流第一端子622bと称する。下流電極板62Cにおける第一電極板本体621を下流第一電極板本体621cと称し、その第一端子622を下流第一端子622cと称する。

図3に示すように、第二電極板63は、PTC素子61に対して第二板状部53Aに近い側に設けられている。第二電極板63は、第二電極板本体631と、第二端子632とを有している。

第二電極板本体631は、第一電極板本体621と平行な板状をなしている。第二電極板本体631は、PTC素子61に対して、第一電極板本体621とは厚み方向Zの反対側で接着剤(図示無し)により接合されている。つまり、第二電極板本体631とPTC素子61とは接着剤にて接合されている構造を有している。第二電極板本体631と第二板状部53Aとの間には、絶縁シート(図示無し)が設けられている。第二端子632は、第二電極板本体631の外周部から外方に突出している。第二端子632は、制御基板37に電気的に接続されている。

PTC素子61は、第一電極板62と第二電極板63との間に挟み込まれている。つまり、厚み方向ZにおいてPTC素子61の両側に第一電極板本体621及び第二電極板本体631が積層して設けられている。PTC素子61は、例えば、矩形の板状をなしている。厚み方向Zにおいて第一板状部46Aと対向するPTC素子61の第一面61aは、第一電極板本体621に接触している。具体的には、第一面61aは、第二板状部53A側を向く第一電極板本体621の最も広い面に接触して配置されている。厚み方向Zにおいて第二板状部53Aと対向するPTC素子61の第二面61bは、第二電極板本体631に接触している。具体的には、第二面61bは、厚み方向Zにおいて第一面61aと反対側を向く面である。第二面61bは、第一板状部46A側を向く第二電極板本体631の最も広い面に接触して配置されている。

PTC素子61は、第一面61aと第二面61bとを結ぶ厚み方向Zの寸法が、長手方向X及び短手方向Yの寸法よりも小さい扁平直方体状である。PTC素子61は、長手方向X(熱媒体の流れ方向F)、及び長手方向Xに対して交差する短手方向Yの少なくとも一方に、複数配列されている。具体的には、本実施形態のPTC素子61は、第一電極板62と第二電極板63との間で、長手方向X及び短手方向Yに、それぞれ複数個が並べて設けられている。図5に示すように、本実施形態では、PTC素子61は、短手方向Yに4個ずつ、長手方向Xに7列にわたって、計28個配置されている。より具体的には、本実施形態のPTC素子61は、複数の第一電極板62によって流れ方向Fに沿って複数(三つ)のグループ(サーキット)に分けられている。

図3及び図6に示すように、流れ方向Fの最上流側に配置された第一グループ61Aでは、流れ方向Fの最上流端に位置する上流第一電極板本体621aと第二電極板本体631との間にPTC素子61が配置されている。上流第一電極板本体621aに第一面61aを対向させて設けられた第一グループ61AのPTC素子61は、長手方向X及び短手方向Yにそれぞれ複数列に配列されている。本実施形態では、第一グループ61AのPTC素子61は、短手方向Yに四個ずつ長手方向Xに二列にわたって配置されている。つまり、第一グループ61Aは、計八個のPTC素子61が配置されている。

図5及び図6に示すように、第一グループ61Aの複数のPTC素子61の間には、隙間部として、第一隙間部100Aが一つ形成されている。第一隙間部100Aは、厚み方向Zから見た際に、上流第一電極板本体621a及び第二電極板本体631の外部と連通している。具体的には、第一隙間部100Aは、長手方向Xに延びている。第一隙間部100Aは、短手方向Yにおいて隣り合う一組のPTC素子61列の間に設けられている。第一隙間部100Aは、短手方向Yに四個ずつ配置されたPTC素子61の中央部に設けられている。換言すると、第一隙間部100Aに対して短手方向Yの両側に、それぞれ、短手方向Yに二個ずつ並ぶようにPTC素子61が配置されている。長手方向Xにおける第一隙間部100Aの一端は、上流第一電極板本体621aおける長手方向Xの一方の辺62p側で、PTCヒータ33の外部の空間であるヒータ収容部50と連通するように開口している。長手方向Xにおける第一隙間部100Aの他端は、上流電極板62Aにおいて長手方向Xの他方の辺62q側で、上流電極板62Aと中流電極板62Bとの間の第一空間(空間)62S(ヒータ収容部50と繋がった空間)と連通するように開口している。

第一グループ61Aの複数のPTC素子61のそれぞれでは、側面の中の少なくとも一面が、上流第一電極板本体621a及び第二電極板本体631の外部であるヒータ収容部50に曝されている上流空間開放面(開放面)61f、または第一隙間部100Aに曝されている上流隙間開放面(開放面)61gとされている。第一グループ61Aの複数のPTC素子61のうち、上流第一電極板本体621aの四辺に沿って設けられたPTC素子61は、上流空間開放面61fを有する。第一グループ61Aの複数のPTC素子61のうち、第一隙間部100Aの両側に沿って設けられたPTC素子61は、上流隙間開放面61gを有する。

流れ方向Fの中間に配置された第二グループ61Bでは、流れ方向Fの中流部分に位置する中流第一電極板本体621bと第二電極板本体631との間にPTC素子61が配置されている。中流第一電極板本体621bに第一面61aを対向させて設けられた第二グループ61BのPTC素子61は、長手方向X及び短手方向Yにそれぞれ複数列に配列されている。本実施形態では、第二グループ61BのPTC素子61は、短手方向Yに四個ずつ長手方向Xに二列にわたって配置されている。つまり、第二グループ61Bは、計八個のPTC素子61が配置されている。

第二グループ61Bの複数のPTC素子61の間には、隙間部として第二隙間部100Bが一つ形成されている。第二隙間部100Bは、厚み方向Zから見た際に、中流第一電極板本体621b及び第二電極板本体631の外部と連通している。具体的には、第二隙間部100Bは、長手方向Xに延びている。第二隙間部100Bは、厚み方向Zから見た際に、短手方向Yの位置が第一隙間部100Aと同じ位置となるように形成されている。第二隙間部100Bは、短手方向Yにおいて隣り合う一組のPTC素子61列の間に設けられている。第二隙間部100Bは、短手方向Yに四個ずつ配置されたPTC素子61の中央部に設けられている。換言すると、第二隙間部100Bに対して短手方向Yの両側に、それぞれ、短手方向Yに二個ずつ並ぶようにPTC素子61が配置されている。長手方向Xにおける第二隙間部100Bの一端は、中流第一電極板本体621bにおける長手方向Xの一方の辺62r側で、第一空間62S、つまりヒータ収容部50と連通するように開口している。長手方向Xにおける第二隙間部100Bの他端は、中流電極板62Bにおいて長手方向Xの他方の辺62s側で、中流電極板62Bと下流電極板62Cとの間の第二空間(空間)62T(ヒータ収容部50と繋がった空間)と連通するように開口している。

第二グループ61Bの複数のPTC素子61のそれぞれでは、側面の中の少なくとも一面が、ヒータ収容部50に曝されている中流空間開放面(開放面)61h、または第二隙間部100Bに曝されている中流隙間開放面(開放面)61iとされている。第二グループ61Bの複数のPTC素子61のうち、中流第一電極板本体621bの四辺に沿って設けられたPTC素子61は、中流空間開放面61hを有する。第二グループ61Bの複数のPTC素子61のうち、第二隙間部100Bの両側に沿って設けられたPTC素子61は、中流隙間開放面61iを有する。

流れ方向Fの最下流側に配置された第三グループ61Cでは、流れ方向Fの最下流端に位置する下流第一電極板本体621cと第二電極板本体631との間にPTC素子61が配置されている。下流第一電極板本体621cに第一面61aを対向させて設けられた第三グループ61CのPTC素子61は、長手方向X及び短手方向Yにそれぞれ複数列に配列されている。本実施形態では、第三グループ61CのPTC素子61は、短手方向Yに四個ずつ長手方向Xに三列にわたって配置されている。つまり、第三グループ61Cは、計十二個のPTC素子61が配置されている。

第三グループ61Cの複数のPTC素子61の間には、隙間部として、第三隙間部100Cが一つ設けられている。第三隙間部100Cは、厚み方向Zから見た際に、下流第一電極板本体621c及び第二電極板本体631の外部と連通している。具体的には、第三隙間部100Cは、長手方向Xに延びている。第三隙間部100Cは、厚み方向Zから見た際に、短手方向Yの位置が第一隙間部100A及び第二隙間部100Bと同じ位置となるように形成されている。第三隙間部100Cは、短手方向Yにおいて隣り合う一組のPTC素子61列の間に設けられている。第三隙間部100Cは、短手方向Yに四個ずつ配置されたPTC素子61の中央部に設けられている。換言すると、第三隙間部100Cに対して短手方向Yの両側に、それぞれ、短手方向Yに二個ずつ並ぶようにPTC素子61が配置されている。第三隙間部100Cの一端は、下流第一電極板本体621cにおける長手方向Xの一方の辺62t側で、第二空間62T、つまりヒータ収容部50と連通するように開口している。第三隙間部100Cの他端は、下流第一電極板本体621cにおける長手方向Xの他方の辺62u側で、ヒータ収容部50と連通するように開口している。

第三グループ61Cの複数のPTC素子61のそれぞれでは、側面の中の少なくとも一面が、ヒータ収容部50に曝されている下流空間開放面(開放面)61j、または第三隙間部100Cに曝されている下流隙間開放面(開放面)61kとされている。第三グループ61Cの複数のPTC素子61のうち、下流電極板62Cの四辺に沿って設けられたPTC素子61は、下流空間開放面61jを有する。第三グループ61Cの複数のPTC素子61のうち、第二隙間部100Bの両側に沿って設けられたPTC素子61は、下流隙間開放面61kを有する。

PTCヒータ33は、制御基板37の制御により、第一端子622及び第二端子632を介して上流電極板62A、中流電極板62B、及び下流電極板62Cのそれぞれに別々に電圧が印加される。熱媒体の流れ方向Fの最上流端に位置する上流電極板62Aに電圧が印加されると、第一グループ61Aにおける複数のPTC素子61が発熱する。熱媒体の流れ方向Fの中間部に位置する中流電極板62Bに電圧が印加されると、第二グループ61Bにおける複数のPTC素子61が発熱する。熱媒体の流れ方向Fの最下流端に位置する下流電極板62Cに電圧が印加されると、第三グループ61Cにおける複数のPTC素子61が発熱する。

このようにしてPTCヒータ33で発生した熱は、第一板状部46A、第二板状部53A、第一フィン46B、及び第二フィン53Cに伝達される。これにより、第一熱媒体流路48及び第二熱媒体流路56を流れる熱媒体が加熱される。また、第一熱媒体流路48を流れる熱媒体は、基板収容部材45の底板部45eを介して、発熱しやすい第一電子部品68の熱によっても加熱される。このようにして熱媒体加熱装置25で加熱された熱媒体は、熱媒体導出口45Dを介して循環ライン21に排出される。その後、加熱された熱媒体は、放熱器16の導入口16Aを通じて、放熱器16に供給される。

上述したような熱媒体加熱装置25によれば、第一隙間部100Aを通して、上流第一電極板本体621aと複数のPTC素子61とを接合する際や、第二電極板本体631と複数のPTC素子61とを接合する際に、接着剤から揮発するガス成分を、ヒータ収容部50に排出することができる。同様に、第二隙間部100B、及び第三隙間部100Cを通して、複数のPTC素子61を中流電極板62B及び下流電極板62Cや下流電極板62Cに取り付ける際に、接着剤から揮発するガス成分を、ヒータ収容部50に排出することができる。したがって、厚み方向Zにおいて第一電極板62及び第二電極板63に挟まれた空間の外部にガス成分を排出することができる。つまり、PTCヒータ33を製造する際に用いる接着剤から揮発するガス成分が、第一電極板62及び第二電極板63の間に溜まってしまうことを抑えられる。そのため、ガス成分を確実かつ効率的に除去することが可能となる。これにより、ガス成分の影響を抑え、安定した性能を確保することが可能な熱媒体加熱装置25を得ることができる。

また、第一隙間部100A、第二隙間部100B、及び第三隙間部100Cは、短手方向Yにおいて隣り合うPTC素子61の間に設けられ、長手方向Xに延びている。このような構成とすることで、PTC素子61の第一面61aや第二面61bに塗布された接着剤から揮発する溶剤等のガス成分は、短手方向Yにおいて互いに隣り合うPTC素子61の間から、第一隙間部100A、第二隙間部100B、及び第三隙間部100Cに漏れる。そのため、第一隙間部100A、第二隙間部100B、及び第三隙間部100Cを通して、ガス成分を排出することができる。

また、PTC素子61は、厚み方向Zの寸法が、長手方向X及び短手方向Yの寸法よりも小さい扁平直方体状である。このため、上流第一電極板本体621aと第二電極板本体631との間や、中流第一電極板本体621bと第二電極板本体631との間や、下流第一電極板本体621cとと第二電極板本体631との間が狭くなる。このように狭い空間にPTC素子61が配置された構成においても、接着剤から揮発するガス成分を確実かつ効率的に排出することができる。

また、複数のPTC素子61は、ヒータ収容部50に面した上流空間開放面61fと中流空間開放面61hと下流空間開放面61j、第一隙間部100Aに面した上流隙間開放面61g、第二隙間部100Bに面した中流隙間開放面61i、及び第三隙間部100Cに面した下流隙間開放面61kを少なくとも一面に有している。そのため、接着剤から揮発するガス成分は、PTC素子61の何れかの側面から排出される。したがって、ガス成分を効率良く確実かつ効率的に排出することができる。

(第二実施形態) 次に、本発明に係る熱媒体加熱装置及び車両用空調装置の第二実施形態について説明する。なお、以下に説明する第二実施形態においては、上記第一実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。第二実施形態では、短手方向Yに延びる隙間部を有する点で第一実施形態と異なっている。

図7は、上記熱媒体加熱装置の第二実施形態に係るPTCヒータを示す平面図である。 図7に示すように、本実施形態の熱媒体加熱装置25に設けられるPTCヒータ33Bは、上記第一実施形態と同様、第一電極板62と、第二電極板63と、PTC素子61と、を有する。PTC素子61は、第一電極板62と第二電極板63との間に挟み込まれている。第二実施形態では、第一電極板62と第二電極板63との間でのPTC素子61の配置のみが、第一実施形態と異なっている。

第二実施形態において、第一グループ61Aの複数のPTC素子61の間には、第四隙間部100Dが一つ形成されている。第四隙間部100Dは、第一実施形態の第一隙間部100Aと異なり、短手方向Yに延びている。第四隙間部100Dは、長手方向Xにおいて隣り合うPTC素子61の間に設けられている。第四隙間部100Dは、長手方向Xに二列に配置されたPTC素子61の中央部に設けられている。換言すると、第四隙間部100Dに対して長手方向Xの両側に、それぞれ、長手方向Xに一列(短手方向Yに四個ずつ)のPTC素子61が配置されている。第四隙間部100Dの両端は、上流第一電極板本体621aおける短手方向Yの両辺でヒータ収容部50と連通するように開口している。

第一グループ61Aの複数のPTC素子61のそれぞれでは、側面の少なくとも一面が、ヒータ収容部50に曝されている上流空間開放面(開放面)61m、または第四隙間部100Dに曝されている上流隙間開放面(開放面)61nとなっている。第二実施形態ででは、第一グループ61Aの複数のPTC素子61の全てが、上流空間開放面61m及び上流隙間開放面61nを有している。

第二グループ61Bの複数のPTC素子61の間には、第五隙間部100Eが一つ形成されている。第五隙間部100Eは、短手方向Yに延びている。第五隙間部100Eは、長手方向Xにおいて互いに隣り合うPTC素子61の間に設けられている。第五隙間部100Eは、長手方向Xに二列に配置されたPTC素子61の中央部に設けられている。換言すると、第五隙間部100Eに対して長手方向Xの両側に、それぞれ、長手方向Xに一列(短手方向Yに四個ずつ)のPTC素子61が配置されている。第五隙間部100Eの両端は、中流第一電極板本体621bにおける短手方向Yの両辺で、ヒータ収容部50と連通するように開口している。

第二グループ61Bの複数のPTC素子61のそれぞれでは、側面の少なくとも一面が、ヒータ収容部50に曝されている中流空間開放面(開放面)61o、または第五隙間部100Eに曝されている中流隙間開放面(開放面)61pとなっている。第二実施形態ででは、第二グループ61Bの複数のPTC素子61の全てが、中流空間開放面61o及び中流隙間開放面61pを有している。

第三グループ61Cの複数のPTC素子61の間には、第六隙間部100Fが二つ形成されている。第六隙間部100Fは、短手方向Yに延びている。第六隙間部100Fは、長手方向Xにおいてに隣り合うPTC素子61の間に設けられている。第六隙間部100Fは、長手方向Xに三列に配置されたPTC素子61の各列の間に設けられている。換言すると、第六隙間部100Fに対して長手方向Xの両側に、それぞれ、長手方向Xに一列(短手方向Yに四個ずつ)のPTC素子61が配置されている。第六隙間部100Fの両端は、下流第一電極板本体621cにおける短手方向Yの両辺で、ヒータ収容部50と連通するように開口している。

第三グループ61Cの複数のPTC素子61のそれぞれでは、側面の少なくとも一面が、ヒータ収容部50に曝されている下流空間開放面(開放面)61q、または第六隙間部100Fに曝されている下流隙間開放面(開放面)61rとなっている。第二実施形態ででは、第三グループ61Cの複数のPTC素子61の全てが、下流空間開放面61q及び下流隙間開放面61rを有している。

上述したような構成によれば、第四隙間部100D、第五隙間部100E、及び第六隙間部100Fは、長手方向Xにおいて互いに隣り合うPTC素子61の間に設けられ、短手方向Yに延びている。このような構成とすることで、PTCヒータ33を製造する際に用いる接着剤から揮発する溶剤等のガス成分は、長手方向Xにおいて互いに隣り合うPTC素子61の間から、第四隙間部100D、第五隙間部100E、及び第六隙間部100Fに漏れる。そのため、第四隙間部100D、第五隙間部100E、及び第六隙間部100Fを通して、ガス成分を排出することができる。さらに、第二実施形態の全てのPTC素子61において、側面の二面以上が隙間部またはヒータ収容部50(第一空間62Sや第二空間62Tを含む)に面している。したがって、ガス成分をより確実かつ効率的に排出することができる。

以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。

例えば、上記第一実施形態では、長手方向Xに延びる第一隙間部100A、第二隙間部100B、及び第三隙間部100Cが形成され、第二実施形態では、短手方向Yに延びる第四隙間部100D、第五隙間部100E、及び第六隙間部100Fが形成されている。しかしながら、PTCヒータ33において、長手方向Xに延びる隙間部及び短手方向Yに延びる隙間部のいずれか一方のみが形成されていることに限定されるものではない。したがって、長手方向Xに延びる隙間部及び短手方向Yに延びる隙間部の両方を備えるようにしてもよい。

具体的には、図8は、上記熱媒体加熱装置の第一、第二実施形態の変形例に係るPTCヒータを示す平面図である。すなわち、図8に示すように、本実施形態の変形例として、熱媒体加熱装置25に設けられるPTCヒータ33Cは、上記実施形態と同様、第一電極板62と、第二電極板63と、PTC素子61と、を有する。PTC素子61は、第一電極板62と第二電極板63との間に挟み込まれている。

本実施形態の変形例において、第一グループ61Aの複数のPTC素子61の間には、第一隙間部100A及び第四隙間部100Dの両方が形成されている。第二グループ61Bの複数のPTC素子61の間には、第二隙間部100B及び第五隙間部100Eの両方が設けられている。第三グループ61Cの複数のPTC素子61の間には、第三隙間部100C及び第六隙間部100Fの両方が設けられている。上述したような構成としても、実施形態と同様の作用効果を奏する。

また、全てのPTC素子61の側面の全てが隙間部またはヒータ収容部50に面するように、長手方向X及び短手方向Yに隣接するすべてのPTC素子61の間に隙間部を形成してもよい。

また、PTCヒータ33を構成するPTC素子61は、長手方向X及び短手方向Yの少なくとも一方に沿って複数配列されるのであれば、長手方向X及び短手方向Yに並べる個数について何ら限定するものではない。

1 空調システム 10 車両用空調装置 11 ハウジング 11A 取込口 11B 吐出口 11C 流路 13 ブロア 15 冷却器 16 放熱器 16A 導入口 16B 導出口 17 エアミックスダンパ 19 熱媒体循環回路 21 循環ライン 23 タンク 24 ポンプ 25 熱媒体加熱装置 31 ケーシング 32 液状ガスケット 33、33B、33C PTCヒータ 34 絶縁部材 37 制御基板 41 第一ケーシング部 42 第二ケーシング部 43A 上流連通部 43B 下流連通部 45 基板収容部材 45A 基板収容空間 45B 第一流路形成凹部 45C 熱媒体導入口 45D 熱媒体導出口 45e 底板部 45f 収容外周壁部 45i 収容外周壁部 45p 導入側流路 45q 導出側流路 46 第一流路形成部材 46A 第一板状部 46B 第一フィン 46C ヒータ収容凹部 46f 第一外周壁部 46w 周壁部 47 第一蓋部材 48 第一熱媒体流路(熱媒体流路) 50 ヒータ収容部 51A 第一上流連通口 51B 第一下流連通口 53 第二流路形成部材 53A 第二板状部 53B 第二流路形成凹部 53C 第二フィン 53f 第二外周壁部 53m 溝部 53w 周壁部 54 第二蓋部材 55A 第二上流連通口 55B 第二下流連通口 56 第二熱媒体流路(熱媒体流路) 61 PTC素子 61A 第一グループ 61B 第二グループ 61C 第三グループ 61a 第一面 61b 第二面 61f、61m 上流空間開放面(開放面) 61g、61n 上流隙間開放面(開放面) 61h、61o 中流空間開放面(開放面) 61i、61p 中流隙間開放面(開放面) 61j、61q 下流空間開放面(開放面) 61k、61r 下流隙間開放面(開放面) 62 第一電極板 621 第一電極板本体 622 第一端子 62A 上流電極板 62B 中流電極板 62C 下流電極板 621a 上流第一電極板本体 621b 中流第一電極板本体 621c 下流第一電極板本体 622a 上流第一端子 622b 中流第一端子 622c 下流第一端子 62p、62r、62t、62q、62s、62u 辺 62S 第一空間(空間) 62T 第二空間(空間) 63 第二電極板 631 第二電極板本体 632 第二端子 66 基板本体 66a 基板表面 66b 基板裏面 68 第一電子部品 69 第二電子部品 100A 第一隙間部 100B 第二隙間部 100C 第三隙間部 100D 第四隙間部 100E 第五隙間部 100F 第六隙間部 F 熱媒体の流れ方向 X 長手方向 Y 短手方向(交差方向) Z 厚み方向

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