专利汇可以提供Resin composition for electric insulation专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE: To provide a resin for electric insulation capable of exhibiting excellent volume resistivity against a high voltage by blending a predetermined quantity of specific olefin polymer having a carboxyl group (derivative) into a nonpolar polyolefin resin.
CONSTITUTION: (A) 100 parts by weight of a nonpolar polyolefine resin (e.g. low density polyethylene) is mixed with (B) 0.1-30 parts by weight of an olefin polymer of average molecular weight of 500-10000 having a carboxyl group and/or a carboxyl group derivative (e.g. maleic anhydride denatured polyethylene oligomer), thus obtaining a resin composition. 10
-7 -10
-5 mol of a carboxyl group (derivative) is included into 1g of the resin composition, thereby manufacturing a resin composition for electric insulation. Since the resultant resin composition exhibits excellent volume resistivity against, particularly, a high voltage and excellent elasticity, it is suitable for an insulating material for an electric cable covering material, insulating materials for various kinds of plants factories and the like.
COPYRIGHT: (C)1994,JPO,下面是Resin composition for electric insulation专利的具体信息内容。
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電線ケーブル用絶縁用樹脂組成物に関するものであり、さらに詳しくは、特に高電圧に対しきわめて優れた体積固有抵抗を発揮し、電線ケーブル用被覆材、家電用品、輸送機器、各種プラント、工場等の絶縁材として好ましく使用できる電気絶縁用樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電力ケーブルにおいてボイドや微少な不純物により発生する水トリーやボウタイトリーを防止するため、カルボニル基やカルボニル基誘導体を有するモノマーで変性したポリオレフィンを絶縁材として使用する提案があり、例えば絶縁体全体に官能基を有するモノマーである無水マレイン酸をポリオレフィンにグラフトしてポリマー中に分散させものを絶縁材として使用することが特開平2−119012公報等に開示されている。 しかし、上記技術における電気絶縁性の改良は、水トリーによる絶縁破壊の改良に関するものであり、電力ケーブルなどを通常使用する際の電流損失を防ぐための体積固有抵抗の改良については記載されていない上、ポリオレフィン単独の場合に比べて、体積固有抵抗に関しては、同等か劣るという欠点があり、さらに、
弾性についても不十分であるという問題があった。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】本発明の目的は、特に高電圧に対しきわめて優れた体積固有抵抗を発揮し、かつ弾性に優れているので、電線ケーブル用被覆材、家電用品、輸送機器、各種プラント、工場等の絶縁材として好ましく使用できる電気絶縁用樹脂組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題に鑑み、本発明者らが鋭意検討した結果、非極性のポリオレフィン系樹脂に特定の官能基を特定量有する低分子量のオレフィン系重合体を特定量だけブレンドすることにより上記課題を解決できることを見いだし本発明を為すに至った。 すなわち、本発明の請求項1の発明は、 (A)非極性のポリオレフィン系樹脂 100重量部 (B)カルボキシル基およびまたはカルボキシル基誘導体を有する平均分 子量500〜10000のオレフィン系重合体 0.1〜30重量部 からなる樹脂組成物であって、かつカルボキシル基およびまたはカルボキシル基誘導体を樹脂組成物1g当たり10 -7 〜10 -5モル含む電気絶縁用樹脂組成物である。
【0005】本発明の請求項2の発明は、カルボキシル基およびまたはカルボキシル基誘導体を含むモノマーが無水マレイン酸である請求項1記載の電気絶縁用樹脂組成物である。 以下、本発明を具体的に説明する。
【0006】本発明において(A)成分の非極性のポリオレフィン系樹脂とは、一般式C n H 2nで示される2重結合を有する炭化水素の単独または共重合体をいう。 該炭化水素を具体的にいえば、エチレン、プロピレン、1
−ブテン、2−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、
2−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−
1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、1−ヘキセン、
2,3−ジメチル−2−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−
デセン等がある。 さらにこれらに少量のジエンを含むものでもよい。 非極性のポリオレフィン系樹脂の具体例をあげれば、高・中圧法ポリエチレン、低圧法ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、エチレン−αオレフィン共重合体、EPR、等が挙げられる。 上記の中でも、高圧ラジカル法による低密度ポリエチレンが触媒を使用せず不純物が少ないので好ましい。
【0007】本発明において(B)成分は平均分子量5
00〜10000、好ましくは1000〜5000のオレフィン系重合体であり、いわゆる、オリゴマーまたはワックスである。 本発明の(B)成分は石油やピートあるいは地蝋等から抽出することにより、あるいは、モノマーを重合させて低重合体を製造することにより製造できるほかに、ポリオレフィン系重合体を熱や放射線で減成することにより製造することができる。
【0008】本発明において(B)成分は、例えば、エチレン、プロピレンなどのオレフィンとカルボキシル基および/またはカルボキシル基誘導体を含むモノマーとの共重合体のようなオレフィン系重合体であるが、カルボキシル基および/またはカルボキシル基誘導体をオレフィン系重合体中にどのような状態で含有させるかは任意である。 例えば、ランダム共重合のコモノマーとしてカルボキシル基および/またはカルボキシル基誘導体を有するモノマーを用いて製造されたポリオレフィンを熱減成する方法、あるいは、天然の、または、熱減成して製造したワックスをカルボキシル基および/またはカルボキシル基誘導体を有するモノマーで変性する方法などがある。 また、ラジカル発生剤を用いた熱減成を行う場合、ラジカル発生剤の残査等によりカルボニル基、カルボニル基誘導体が重合体に含まれているものを使用してもよい。
【0009】本発明において、カルボキシル基とは一般式
【化1】
で表される基をいい、カルボキシル基誘導体とは一般式【化2】
で表される基をいい、具体的にエステル基、酸無水基、
ハロゲン化物、金属塩などをいう。
【0010】上記のカルボキシル基および/またはカルボキシル基誘導体を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸類、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸−
n−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等の不飽和カルボン酸エステル類を挙げることができる。 あるいは、これらのモノマーの金属塩であってもよい。 この中でも特に、無水マレイン酸を使用することが効果、経済性の点から好ましい。
【0011】熱減成により(B)成分を製造する方法は、酸素雰囲気中あるいは不活性ガス雰囲気中で組成物の熱分解が生じる条件下で溶融して熱分解すればよく、
特に限定されるものではないが、公知のバンバリーミキサー、加圧ニーダー、オートクレーブ、一軸押出機、二軸押出機、チューブラーリアクター等を用いてバッチ方式であるいは連続的に、溶融温度、圧力、滞留時間などをコントロールして最適の熱分解が生じる条件を設定して行うことが好ましい。
【0012】この後、無水マレイン酸を用いて変性する。 変性は、通常、無水マレイン酸とラジカル発生剤をブレンドし、ワックスの溶融状態において行う。 無水マレイン酸とラジカル発生剤の量は、ワックスに対して0.01〜10重量%の範囲で使用できる。 変性温度は約150〜250℃の範囲で好ましい範囲を選ぶことができる。 この際ワックスが重合し再び粘度があがらないように注意しなければならない。
【0013】使用できるラジカル発生剤としては、2,
5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド、α
α'−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンなどのジアルキルパーオキサイド、t
−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサンなどのパーオキシエステル、メチルエチルケトンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド、ベンゾイルペルオキシド、ラウリルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、tーブチルヒドロペルオキシド、α, αービス(tーブチルパーオキシジイソプロピル)ベンゼン、ジーtーブチルペルオキシド、2,5
ージ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン、アゾビスイソブチロニトリル等の有機過酸化物あるいは、2,3ージメチルー2, 3ージフェニルブタン、2,3ージエチルー2,3ージフェニルブタン、2,3ージエチルー2,
3ージ(p−メチルフェニル)ブタン、2,3ージエチルー2,3ージ(ブロモフェニル)ブタン等も使用できる。
【0014】本発明の(B)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜15重量部、さらに好ましくは1〜10重量部がよい。 0.1重量部未満であると、弾性改良が不充分であり、30重量部を超えれば、ブリードアウトの問題や機械物性の低下が生じるため好ましくない。
【0015】(A)成分と(B)成分から成る樹脂組成物中のカルボキシル基およびまたはカルボキシル基誘導体の量は、樹脂組成物1g当たり10 -7 〜10 -5モル、
好ましくは10 -6 〜8×10 -6モルである。 10 -7モル以下では効果がなく、10 -5モルを超えると、体積固有抵抗が悪化し好ましくない。 これらの量は樹脂組成物の赤外吸収を測定することにより知ることができる。 なお、本発明において、カルボキシル基およびまたはカルボキシル基誘導体を樹脂組成物1g当たり1モル含むということは、樹脂組成物1g中にカルボキシル基およびまたはカルボキシル基誘導体がアボガドロ数個存在するということを意味する。
【0016】本発明においてはポリオレフィン系樹脂は添加物の存在がないものが好ましいが、当然のことながら必要に応じて、無機フィラー、有機フィラー、酸化防止剤、滑剤、有機あるいは無機系顔料、紫外線防止剤、
光安定剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、核剤、顔料等を添加してもよい。
【0017】また、本発明の電気絶縁用樹脂組成物は、
上記モノマーで変性させる際に使用した架橋剤を練り込んだペレットをブレンドするとか、あるいは、上記過酸化物を本発明の電気絶縁用樹脂組成物に染み込ませる等により架橋して使用することもできる。
【0018】次に、本発明の電気絶縁用樹脂組成物を電線被覆用に使用するときの成形方法の例を挙げれる。 単線または集合線からなる芯線用ワイヤーを一定張力、速度で引き電線被覆用ダイに導入する。 この張力、速度は芯線の形状、直径、被覆する外形、被覆材の密度、粘度、等により任意に選択できる。 一般的にいえば、細物電線で約600〜800m/分、50mm系のケーブルで約5〜15m/分がよい。 芯線用ワイヤーの送線機と電線被覆用ダイの間には芯線用ワイヤーの矯線機を設け芯線用ワイヤーの振動を防止することが望ましい。
【0019】被覆するための組成物は予め(A)成分、
(B)成分をブレンドしたものをペレット化したものを使用してもよいし、被覆の際に(A)成分、(B)成分両方をブレンドしてもよい。 但し、この組成物の密度が一般的には、0.91〜0.94g/cm 3の範囲に、
メルトインデックス(以下MIと略す)についてはケーブルへの押出加工性を考慮すると0.05〜20g/1
0分の範囲になることが好ましい。
【0020】電線被覆用ダイは押し出し型、スパライル型等任意であり、摩耗しにくいタングステン鋼やクローム鋼製のものがよい。 樹脂の被覆の例としては、集合線の芯線用ワイヤーに電波緩和層の樹脂組成物を被覆し、
その上から、本発明の電気絶縁用樹脂組成物を被覆する方法、直接ワイヤー上に被覆する方法等がある。 積層は同時に、または逐次的に行われる。 これらの成形は必要に応じて電線被覆用ダイの雌型ダイの先端がテーパー状になっている物を組み合わせて使用することが望ましい。 また、この際、必要とあれば、ラジカル発生剤、放射線等を使用して架橋してもよい。
【0021】被覆成形後の冷却は、自然冷却、水槽による冷却等任意であるが、内部欠損等を防ぐため、比較的緩やかに冷却することが望ましい。 例えば、約180〜
260℃程度の被覆材を冷却するのに150℃、110
℃、80℃程度の3種程度の冷却槽を設け逐次的に冷却していく、あるいは、金属媒体を使用し冷却する等の手段をとることができる。 その後、シース材や半導伝層でさらに被覆してもよい。
【0022】次に、本発明の電気絶縁用樹脂組成物をコンデンサー用に使用するときの成形方法を例示する。 本発明の電気絶縁用樹脂組成物を通常の方法でシート化する他、含金属ポリアセチレンに本発明の電気絶縁用樹脂組成物をシート化したものを上下に積層し、さらにその上下に金属を積層または蒸着し、コンデンサーとすることができる。
【0023】本発明の電気絶縁用樹脂組成物は、絶縁性に優れ、弾力性も有するので、電線被覆用、コンデンサー用等の絶縁材の材料に最適であるが、直流・交流電源を用いる用途に限ることなく、幅広く使用できるものである。 例えば、高圧送電線のガイシの代わり、X線発生装置等の高電圧部分の絶縁、各種測定機材、乾式、湿式電池の容器の絶縁、各種プリント基盤、家電用または業務用電気のソケット類、各種コネクター、配電用コード、電気製品部品、自動車用配電機器、及びその部品等、さらに機械製品、高圧電流の作業用の手袋や治工具類の絶縁材としても使用できる他、一般の熱可塑性樹脂の用途にも使用することができる。
【0024】
【実施例】次に本発明の電気絶縁用樹脂組成物を詳細に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限り実施例に限定されるものではない。 (実施例1〜10)ラジカル高圧法ポリエチレン(密度0.920g/cm 3 、MI=1g/10min )に表1に示す無水マレイン酸変性ポリエチレン系オリゴマーを表2に示す量だけブレンドした樹脂組成物を作り試験した。 ただし、実施例7では実施例2の樹脂組成物に架橋剤としてジクミルパーオキサイドをさらに5重量部配合し、架橋した樹脂組成物について試験した。 また、実施例10では実施例9の樹脂組成物に架橋剤としてジクミルパーオキサイドをさらに5重量部配合し、架橋した樹脂組成物について試験した。 得られた樹脂組成物中の無水マレイン酸濃度、体積固有抵抗値(ρ)、および弾性を測定した結果を表2に示す。
【0025】(比較例1〜6)実施例で用いたラジカル高圧法ポリエチレン単独、あるいはそれに表1に示す無水マレイン酸変性ポリエチレン系オリゴマーを表2に示す量だけブレンドして樹脂組成物を作り試験した。 ただし、比較例5では実施例で用いたラジカル高圧法ポリエチレンに架橋剤としてジクミルパーオキサイドをさらに5重量部配合し、架橋した樹脂組成物について試験した。 また、比較例6では比較例3の樹脂組成物に架橋剤としてジクミルパーオキサイドをさらに5重量部配合し、架橋した樹脂組成物について試験した。 得られた樹脂組成物中の無水マレイン酸濃度、体積固有抵抗値(ρ)、および弾性を測定した結果を表2に合わせて示す。
【0026】
【表1】
【0027】体積固有抵抗値(ρ)測定は以下の条件で行った 印加電圧:3300V 有効電極面積:19.6cm 2測定機:振動容量型絶縁計(アドバンテスト製TR84
11) 測定値:電圧印加後10分値、異なる4点測定後平均 測定環境:オーブン内窒素雰囲気下 弾性は体積固有抵抗値(ρ)測定に使用した試料を手で折り曲げ、電線・ケーブル被覆絶縁層として適切な弾性を有するかどうかを判定した。 ◎:非常によい、 ○:よい、×:不適当である。
【0028】
【表2】
【0029】
【発明の効果】本発明の電気絶縁用樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂にカルボキシル基およびまたはカルボキシル基誘導体を特定量有する平均分子量500〜10
000のオレフィン系重合体をブレンドするという単純な方法により製造することができ、特に高電圧に対しきわめて優れた体積固有抵抗を発揮し、かつ弾性に優れているので、電線ケーブル用被覆材、家電用品、輸送機器、各種プラント、工場等の絶縁材として好ましく使用できる他、一般の熱可塑性樹脂としても使用できるので産業上の利用価値が高い。
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