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植物保護のための炭酸カルシウム

阅读:141发布:2020-05-12

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局所収穫前施用のための植物保護製品としての、植物の成長中ボトリチス属及び/又はオウトウショウジョウバエから選択される有害生物の防除のための炭酸カルシウムの使用であって、 炭酸カルシウムが、粉末及び/又は性懸濁液の総重量を基準にして1〜85重量%の固形分を有する水性懸濁液の形態で使用され、ここで、当該炭酸カルシウムが、天然の重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、官能化炭酸カルシウム、炭酸カルシウム含有鉱物又はこれらの混合物であり、かつ、0.1〜200μmの重量メジアン粒径d50を有する粒子の形態である、 使用。有害生物が灰色カビ病菌である、請求項1に記載の使用。炭酸カルシウムが天然の重質炭酸カルシウムである、請求項1又は2に記載の使用。炭酸カルシウムが0.6〜100μmの重量メジアン粒径d50を有する粒子の形態である、請求項1〜3の何れか一項に記載の使用。炭酸カルシウムが、水性懸濁液の総重量を基準にして5〜50重量%の固形分を有する水性懸濁液の形態で使用される、請求項1〜4の何れか一項に記載の使用。炭酸カルシウムが、さらにアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩を含む組成物の形態で使用される、請求項1〜5の何れか一項に記載の使用。炭酸カルシウムが、追加の植物保護製品と組み合わせて使用される、請求項1〜6の何れか一項に記載の使用。追加の植物保護製品が、殺菌剤及び/又は殺虫剤である、請求項7に記載の使用。植物保護製品が、バラ科、カカオ、ブドウ、核果、仁果類、液果、柑橘類、マメ科植物、ナス科作物、アブラナ科作物、ウリ科作物、ユリ科作物、バナナ、パパイヤ、マンゴー、及びパッションフルーツからなる群から選択される植物のためのものである、請求項1〜8の何れか一項に記載の使用。植物保護製品が、ブドウ、核果、仁果類、液果、柑橘類、バナナ、パパイヤ、マンゴー、及びパッションフルーツからなる群から選択される植物のためのものである、請求項9に記載の使用。植物保護製品が植物の成長中及び植物の貯蔵中有害生物を防除する、請求項1〜10の何れか一項に記載の使用。植物の成長中有害生物を防除することにより植物を保護する方法であって、該方法が収穫前に植物の少なくとも一部に炭酸カルシウムを局所的に施用するステップを含み、有害生物がボトリチス属及び/又はオウトウショウジョウバエから選択され、炭酸カルシウムが、粉末及び/又は水性懸濁液の総重量を基準にして1〜85重量%の固形分を有する水性懸濁液の形態で使用され、ここで、当該炭酸カルシウムが、天然の重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、官能化炭酸カルシウム、炭酸カルシウム含有鉱物又はこれらの混合物であり、かつ、0.1〜200μmの重量メジアン粒径d50を有する粒子の形態である、 方法。炭酸カルシウムが水性懸濁液の形態であり、噴霧により植物の少なくとも一部に施用される、請求項12に記載の方法。炭酸カルシウムが粉末の形態であり、散粉により植物の少なくとも一部に施用される、請求項12に記載の方法。炭酸カルシウムが作付面積1m2当たり500mg〜50gの量で施用される、請求項12〜14の何れか一項に記載の方法。炭酸カルシウムが作付面積1m2当たり1g〜25gの量で施用される、請求項15に記載の方法。炭酸カルシウムが収穫前に少なくとも一回施用される、請求項12〜16の何れか一項に記載の方法。炭酸カルシウムが収穫前に少なくとも二回施用される、請求項17に記載の方法。炭酸カルシウムが収穫後、少なくとも一回さらに施用される、請求項12〜18の何れか一項に記載の方法。炭酸カルシウムが収穫後、少なくとも二回さらに施用される、請求項19に記載の方法。

说明书全文

本発明は、植物保護製品の分野、殊に収穫する前に施用することができる植物保護製品、並びに炭酸カルシウムの使用を含む成長中植物を保護する方法に関する。

植物、殊に農作物は、生産物の収量と品質に影響する可能性がある様々な病原体又は有害生物にさらされることが多い。

例えば、ブドウは、液果を侵し、質の喪失を引き起こし、そして後に生産されるワインの味に影響する多数の菌類、菌類様微生物及び昆虫による攻撃を受ける可能性がある。葉に限らず、殆どのブドウ病原体は花序、房及び液果にも感染するので、その収量が低下する可能性がある。昆虫もまた、成長して幼虫になる卵を液果の表面又は内部に産み付けるという点で、液果に感染し得る。前記液果感染の結果、通例、果実組織の腐敗及び果汁の変化を生じるが、液果の質に対する具体的な影響は感染が起こる成熟段階に依存する。

例えば、灰色カビ病菌(Botrytis cinerea)という菌により引き起こされる灰色カビ病は、ブドウ及び200を超える他の植物種の重篤な病気の1つである。昆虫により、又は収穫前の拡大(expansion)及び/又は雨のための分裂(splitting)により損傷された液果は、灰色カビ病菌により攻撃される共通の損傷部位である。また、灰色カビ病の蔓延は絶えず濡れた又は湿った条件により促進され、結果として通例侵された房の喪失をもたらす。

ブドウ及び他の果実、殊にサクランボ、ブルーベリー、ネクタリン、西洋ナシ、プラム、プルオット、モモ、ラズベリー、及びイチゴにとってもう1つ別の重篤な脅威は、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)(common vinegar fly)の近縁種である、一般にspotted−wing drosophilaといわれるオウトウショウジョウバエ(Drosophila suzukii)である。オウトウショウジョウバエはアジアの果実作物の害虫であり、2008年と2009年にそれぞれ北米とイタリアに殆ど同時に持ち込まれ、現在ヨーロッパの他の国々に広まっている。オウトウショウジョウバエは、果実がまだ植物に付いているうちにその健康な成熟する果実を餌とすることができる数少ないショウジョウバエ属(Drosophila)の種の1つである。損傷は、果実及び液果の内部の果肉を食べる幼虫によって引き起こされる。寄生された果実はその寄生部位辺りで極めて急速に衰え始める。その後、例えば灰色カビ病菌による二次感染、又は細菌感染がさらなる果実劣化又は腐敗の一因となり得る。

上記脅威及びその他の植物害虫は、農薬を使用して防除を試みることが多い。しかしながら、これらの化合物の多くは極めて毒性が高く、環境内に残留するので、農薬の使用は多くの問題を起こす。例えば、農薬は質汚染及び土壌汚染を起こしたり、生物多様性を低下させたり、又は絶滅危惧種を脅かす可能性がある。また、農薬はそれに曝露される労働者に急性及び遅延性の健康への影響を生じることがあり、殊に正しく施用されない場合は処理された産物を汚染することがある。

これらの従来の合成農薬の否定的側面及び有機農業による生産物に対する高まる需要のため、植物を有害生物から保護するための代わりの手段が次第に一般的になっている。

米国特許出願公開第2009/0280201号は灰色カビ病菌による寄生を処理し予防するためのキラヤ(quillay)抽出物の使用について記載している。19の無機及び有機塩の食用ブドウの貯蔵中の腐敗を制御する活性が刊行物Nigro et al., Postharvest Biology and Technology, 2006, 42, 142−149で調べられた。Abdel−Mageed et al., Journal of Biological Chemistry and Environmental Science, 2012, 7(2), 617−634は、灰色カビ病菌及び菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)の菌糸の生長及び菌核の形成の抑制に対する幾つかの無機塩及び市販の消毒薬の効率を評価した。試験された物質は、貯蔵中の前記有害生物を防除するために収穫前に施用された。パプリカにおける灰色カビ病菌に対するカルシウム化合物の抑制効果がYoon et al., Korean Journal of Horticultural Science & Technology, 2010, 28(6), 1072−1077で研究された。前記研究において、カルシウム化合物は栄養溶液を介して植物に全身的に投与された。

米国特許出願公開第2009/0280201号明細書

Nigro et al., Postharvest Biology and Technology, 2006, 42, 142−149

Abdel−Mageed et al., Journal of Biological Chemistry and Environmental Science, 2012, 7(2), 617−634

Yoon et al., Korean Journal of Horticultural Science & Technology, 2010, 28(6), 1072−1077

しかしながら、当技術分野では、植物、殊に作物を有害生物から保護するためのさらなる非毒性の選択肢に対するニーズが未だに存在する。

従って、本発明の目的は、有害生物、殊に菌類及び昆虫を防除することができる植物保護製品を提供することである。前記植物保護製品は環境に対して毒性でなく、残留することもないのが望ましいであろう。また、前記植物保護製品は、作物中の毒性の残留物を避けるために慣用の合成農薬の施用が通例禁止される成長期間中にも作物に施用することができるのも望ましいであろう。また、この植物保護製品は、作物、及び前記作物をさらに処理することにより得られる製品の質に影響を及ぼすことがないのも望ましいであろう。

上記及びその他の目的は後記独立請求項に記載されている主題によって解決される。

本発明の1つの局面によると、局所収穫前施用のための植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用が提供され、この植物保護製品は植物の成長中有害生物を防除する。

本発明の別の局面によると、植物の成長中有害生物を防除することにより植物を保護する方法が提供され、この方法は収穫前植物の少なくとも一部に炭酸カルシウムを局所的に施用するステップを含んでいる。

本発明の実施形態に含まれる利点は対応する従属請求項に記載されている。

1つの実施形態によると、有害生物は菌類、好ましくはボトリチス属(Botrytis)及び/又はスクレロティニア属(Sclerotinia)、より好ましくは灰色カビ病菌であり、及び/又は有害生物は昆虫、好ましくはオウトウショウジョウバエである。もう1つ別の実施形態によると、炭酸カルシウムは天然の重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、官能化炭酸カルシウム、炭酸カルシウム含有鉱物、又はこれらの混合物であり、好ましくは炭酸カルシウムは天然の重質炭酸カルシウムであり、より好ましくは炭酸カルシウムは大理石、チョーク、ドロマイト、石灰岩、及びこれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくは炭酸カルシウムは石灰岩である。

1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは0.1〜200μm、好ましくは0.6〜100μm、より好ましくは8.0〜50μm、最も好ましくは1〜50μmの重量メジアン粒径d50を有する粒子の形態である。もう1つ別の実施形態によると、炭酸カルシウムは、粉末及び/又は水性懸濁液の形態で、好ましくは水性懸濁液の総重量を基準にして1〜85重量%、より好ましくは5〜50重量%、最も好ましくは10〜25重量%の固形分を有する水性懸濁液の形態で使用される。

1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは、好ましくはさらにアルカリ塩及び/又はアルカリ土類塩を含み、より好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、又はこれらの混合物を含む組成物の形態で使用される。もう1つ別の実施形態によると、炭酸カルシウムは、追加の植物保護製品、好ましくは殺菌剤及び/又は殺虫剤と組み合わせて使用される。

1つの実施形態によると、植物保護製品は、バラ科、カカオ、ブドウ、核果、仁果類、液果、柑橘類、マメ科植物、ナス科作物、アブラナ科作物、ウリ科作物、ユリ科作物、バナナ、パパイヤ、マンゴー、及びパッションフルーツからなる群から選択され、好ましくはブドウ、核果、仁果類、液果、柑橘類、バナナ、パパイヤ、マンゴー、及びパッションフルーツからなる群から選択される植物、最も好ましくはブドウ用である。もう1つ別の実施形態によると、植物保護製品は植物の成長中及び植物の貯蔵中有害生物を防除する。

1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは水性懸濁液の形態であり、噴霧により植物の少なくとも一部に施用される。もう1つ別の実施形態によると、炭酸カルシウムは粉末の形態であり、散粉により植物の少なくとも一部に施用される。さらに別の実施形態によると、炭酸カルシウムは作付面積1m2当たり500mg〜50g、好ましくは作付面積1m2当たり1g〜25g、より好ましくは作付面積1m2当たり8g〜16gの量で施用される。

1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは収穫前に少なくとも一回、好ましくは少なくとも二回施用される。もう1つ別の実施形態によると、炭酸カルシウムは収穫後に、好ましくは少なくとも一回、より好ましくは少なくとも二回さらに施用される。

本発明の目的から、次の用語は記載されている意味を有するものと理解されたい。

「有害生物を防除する」又は「有害生物の防除」という表現は、本明細書で使用されるとき、有害生物を予防し、処理し、若しくは低減すること、有害生物の攻撃の速度及び程度を抑制すること、又は有害生物の攻撃の始まりを遅らせることを含む。

本発明の目的から、「有害生物」という用語は、植物又は植物生産物に対して有害な植物、動物又は病原体のあらゆる種、系統又は生物型を意味する。有害生物の例は昆虫、線虫、寄生生物、腹足類、雑草、又は菌類、ウイルス、若しくは細菌のような病原体である。

「天然の重質炭酸カルシウム」(GCC)は、本発明の意味において、石灰岩、大理石、又はチョークのような天然の起源から得られ、粉砕、篩い分け及び/又は、例えばサイクロン又は分級機による分画のような湿式及び/又は乾式処理によって処理された炭酸カルシウムである。

「沈降炭酸カルシウム」(PCC)は、本発明の意味において、一般に水性環境中での二酸化炭素と水酸化カルシウム(消石灰)との反応後の沈殿により、又は水中でのカルシウム−及び炭酸源の沈殿により得られる合成材料である。さらに、沈降炭酸カルシウムは、カルシウム及び炭酸塩、例えば塩化カルシウム及び炭酸ナトリウムを水性環境に導入した生成物であることもできる。PCCはファーテル石、方解石又は霰石であってもよい。PCCは、例えば、欧州特許出願公開第2447213号、欧州特許出願公開第2524898号、欧州特許出願公開第2371766号、又は国際公開第2013/142473号に記載されている。

「官能化炭酸カルシウム」(FCC)は、本発明の意味において、内部構造変化又は表面−反応生成物を有する天然の重質又は沈降炭酸カルシウム、即ち「表面反応した炭酸カルシウム」を特徴とし得る。「表面反応した炭酸カルシウム」は、炭酸カルシウム及び不溶性の、好ましくは少なくとも部分的に結晶性の、酸の陰イオンのカルシウム塩を表面上に含む材料である。好ましくは、不溶性のカルシウム塩は少なくとも一部の炭酸カルシウムの表面から延びている。前記陰イオンの前記少なくとも部分的に結晶性のカルシウム塩を形成するカルシウムイオンは大部分が出発炭酸カルシウム材料に由来する。FCCは、例えば、米国特許出願公開第2012/0031576号、国際公開第2009/074492号、欧州特許出願公開第2264109号、欧州特許出願公開第2070991号、又は欧州特許出願公開第2264108号に記載されている。

本出願を通じて、炭酸カルシウム、又は他の微粒子状の材料の「粒径」はその粒径分布によって記載されている。値dxは、x重量%の粒子がdx未満の直径を有する直径を表す。これは、d20値は全粒子の20重量%がそれより小さい粒径であり、d98値は全粒子の98重量%がそれより小さい粒径であることを意味する。d98値は「トップカット」ともいわれる。従って、d50値は重量メジアン粒径であり、即ち全粒子の50重量%がこの粒径より大きく、残りの50重量%がそれより小さい。本発明の目的から、粒径は、他に断らない限り重量メジアン粒径d50として規定される。重量メジアン粒径d50値又はトップカット粒径d98値を決定するには、米国Micromeritics社のSedigraph 5100又は5120装置を使用することができる。この方法及び計器は当業者に公知であり、充填材及び顔料の粒度を決定するために一般に使用されている。測定は0.1重量%のNa4P2O7の水溶液中で行われる。試料は高速撹拌機及び超音波を用いて分散させる。

本発明の目的から、液体組成物の「固形分」は全ての溶媒又は水が蒸発した後に残る材料の量の尺度である。

本発明の目的から、用語「粘度」又は「Brookfield粘度」はブルックフィールド粘度を指す。ブルックフィールド粘度はこの目的で、Brookfield(Type RVT)粘度計により、25℃±1℃、100rpmで、Brookfield RV−スピンドルセットの適当なスピンドルを用いて測定され、mPa・sで特定される。当業者は、その技術知識に基づいて、測定される粘度範囲に適したBrookfield RV−スピンドルセットからスピンドルを選択する。例えば、200〜800mPa・sの粘度範囲ではスピンドル数3が使用でき、400〜1600mPa・sの粘度範囲ではスピンドル数4が使用でき、800〜3200mPa・sの粘度範囲ではスピンドル数5が使用できる。

「懸濁液」又は「スラリー」は、本発明の意味において、不溶性の固体及び溶媒又は液体、好ましくは水を、そして場合によりさらに添加剤を含み、通常大量の固体を含有し、従って、懸濁液を形成している液体より粘稠であり、より高い密度を有することができる。

本明細書及び特許請求の範囲で「含む(comprising)」という用語が使用されている場合、機能的重要性が高い又は低い他の規定されてない要素が排除されることはない。本発明の目的から、「からなる」という用語は「含む」という用語の好ましい実施形態であると考えられる。以後ある群が少なくとも幾つかの数の実施形態を含むと規定されているならば、これは好ましくはこれらの実施形態のみからなる群も開示するものと理解される。

用語「含む(including)」又は「有する」が使用されている場合はいつも、これらの用語は上記定義の「含む(comprising)」と同等であることを意味している。

単数形の名詞に関連して不定冠詞又は定冠詞、例えば「a」、「an」又は「the」が使用されている場合、これは特に他に述べられていない限りその名詞の複数形も包含する。

「得ることができる」又は「定義できる」及び「得られる」又は「定義される」のような用語は互換的に使用されている。これは例えば、前後関係から明らかに他の意味が示されない限り、用語「得られる」が、例えばある実施形態が例えばその用語「得られる」に続くステップの順序によって得られなければならないことを示すことを意味するものではないが、かかる限定された理解は常に用語「得られる」又は「定義される」に好ましい実施形態として包含されることを意味している。

本発明によると、局所収穫前施用のための植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用が提供される。この植物保護製品は植物の成長中有害生物を防除する。

以下、本発明の使用の詳細及び好ましい実施形態をさらに詳細に記載する。これらの技術的詳細及び実施形態は本発明の方法にも適用されるものと理解されたい。

炭酸カルシウム 本発明に従って使用される炭酸カルシウムは、天然の重質炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、官能化炭酸カルシウム、炭酸カルシウム含有鉱物、又はこれらの混合物から選択され得る。

天然の重質炭酸カルシウム(GCC)は、石灰岩若しくはチョークのような堆積岩、又は変成大理石岩、卵殻又は貝殻から採掘される天然に存在する形態の炭酸カルシウムから製造されると理解される。炭酸カルシウムは、3種類の結晶多形、即ち方解石、霰石及びファーテル石として存在することが知られている。最も一般的な結晶多形である方解石は、炭酸カルシウムの最も安定な結晶形であると考えられる。それより一般的でないのは、離散又はクラスター化した針状の斜方晶系結晶構造を有する霰石である。ファーテル石は最も珍しい炭酸カルシウムの多形であり、通常不安定である。重質炭酸カルシウムは殆ど例外なく方解石多形であり、これは三方晶系−菱面体晶系であると言われており、最も安定な炭酸カルシウム多形を表している。本出願の意味で炭酸カルシウムの「起源」という用語は、それから炭酸カルシウムが得られる天然に存在する鉱物材料を指す。炭酸カルシウムの起源は、さらに、炭酸マグネシウム、アルミノケイ酸塩等のような天然に存在する成分を含んでいてもよい。

本発明の1つの実施形態によると、天然の重質炭酸カルシウム(GCC)の起源は大理石、チョーク、ドロマイト、石灰岩、又はこれらの混合物から選択される。好ましくは、天然の重質炭酸カルシウムの起源は石灰岩から選択される。本発明の1つの実施形態によると、GCCは乾式粉砕により得られる。本発明のもう1つ別の実施形態によると、GCCは湿式粉砕とその後の乾燥によって得られる。

「ドロマイト」は、本発明の意味において、炭酸カルシウム含有鉱物、即ち化学組成CaMg(CO3)2(「CaCO3・MgCO3」)を有する炭酸のカルシウム−マグネシウム−鉱物である。ドロマイト鉱物は、ドロマイトの総重量を基準にして少なくとも30.0重量%のMgCO3、好ましくは35.0重量%超、より好ましくは40.0重量%超のMgCO3を含有し得る。

本発明の1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは1種類の天然の重質炭酸カルシウムを含む。本発明の別の実施形態によると、炭酸カルシウムは、異なる起源から選択される2種類以上の天然の重質炭酸カルシウムの混合物を含む。

「沈降炭酸カルシウム」(PCC)は、本発明の意味において、水性環境での二酸化炭素と石灰の反応後の沈殿により、又はカルシウム及び炭酸イオン源の水中での沈殿により、又はカルシウムと炭酸イオン、例えばCaCl2とNa2CO3とを合わせることによって溶液から沈殿させることにより通常得られる合成材料である。PCCを生産するさらなる可能な方法は石灰ソーダ法、又はPCCがアンモニア生産の副産物であるソルベー法である。沈降炭酸カルシウムは、3つの主要な結晶形態、即ち方解石、霰石及びファーテル石で存在し、これらの結晶形態の各々に対して多くの異なる多形(晶癖)がある。方解石は、偏三面体(S−PCC)、菱面体晶系(R−PCC)、六角柱状、ピナコイド状、コロイド状(C−PCC)、立方晶系、及びプリズム状(P−PCC)のような代表的な晶癖をもつ三方晶系構造を有する。霰石は、双晶の六角柱状結晶の代表的な晶癖、並びに様々な細長いプリズム、曲がったブレード状、急勾配の錐体、のみ形状の結晶、枝分れツリー、及びサンゴ若しくは虫様形態をもつ斜方晶系構造である。ファーテル石は六方晶系の結晶系に属する。得られるPCCスラリーは機械的に脱水し乾燥することができる。

本発明の1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは1種類の沈降炭酸カルシウムを含む。本発明のもう1つ別の実施形態によると、炭酸カルシウムは異なる結晶形態及び異なる多形の沈降炭酸カルシウムから選択される2つ以上の沈降炭酸カルシウムの混合物を含む。例えば、少なくとも1つの沈降炭酸カルシウムはS−PCCから選択される1つのPCC及びR−PCCから選択される1つのPCCを含み得る。

官能化炭酸カルシウム(FCC)は表面及び/又は内部構造変化を有するGCC又はPCCを特徴とし得る。表面反応した炭酸カルシウムは、例えば、GCC又はPCCを水性懸濁液の形態で準備し、酸を前記懸濁液に加えることによって製造され得る。適切な酸は、例えば、硫酸、塩酸、リン酸、クエン酸、シュウ酸、又はこれらの混合物である。次のステップにおいて、炭酸カルシウムは気体状二酸化炭素で処理される。硫酸又は塩酸のような強酸が酸処理ステップに使用されるならば、二酸化炭素がその場で自動的に形成される。代わりに、又は加えて、二酸化炭素は外部の起源から供給することができる。表面反応した炭酸カルシウムは、例えば、米国特許出願公開第2012/0031576号、国際公開第2009/074492号、欧州特許出願公開第2264109号、欧州特許出願公開第2070991号、又は欧州特許出願公開第2264108号に記載されている。表面反応した炭酸カルシウムは、存在する場合、装填しないで使用される。言い換えると、表面反応した炭酸カルシウムは担持剤として使用されない。1つの実施形態によると、官能化炭酸カルシウムは、好ましくは硫酸、塩酸、リン酸、クエン酸、シュウ酸、又はこれらの混合物、及び二酸化炭素との反応から得られる表面反応した炭酸カルシウムである。

本発明の1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは天然の重質炭酸カルシウムである。本発明のもう1つ別の実施形態によると、炭酸カルシウムは沈降炭酸カルシウムである。本発明のさらに別の実施形態によると、炭酸カルシウムは天然の重質炭酸カルシウムと沈降炭酸カルシウムの混合物である。

本発明の1つの好ましい実施形態によると、炭酸カルシウムは天然の重質炭酸カルシウムであり、好ましくは炭酸カルシウムは大理石、チョーク、ドロマイト、石灰岩、及びこれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくは炭酸カルシウムは石灰岩である。

1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは0.1〜200μm、好ましくは0.6〜100μm、より好ましくは8.0〜50μm、最も好ましくは1〜50μmの重量メジアン粒径d50を有する粒子の形態である。

炭酸カルシウムは任意の適切な液体又は乾燥形態で使用できる。例えば、炭酸カルシウムは粉末及び/又は懸濁液の形態であってもよい。懸濁液は炭酸カルシウムの粒子を溶媒、好ましくは水と混合することによって得ることができる。溶媒、好ましくは水と混合される炭酸カルシウムは、任意の形態で、例えば、懸濁液、スラリー、分散液、ペースト、粉末、湿ったフィルターケーキとして、又は圧縮若しくは粒状形態で提供され得る。

懸濁液は分散されないか又は分散されることができ、即ち、懸濁液は分散剤を含み、従って水性分散液を形成する。

本発明の1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは、分散剤を含有しない水性懸濁液の形態で使用される。本発明のもう1つ別の実施形態によると、炭酸カルシウムは、分散剤を含有する水性懸濁液の形態で使用される。適切な分散剤は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸又はイタコン酸をベースとするポリカルボン酸塩及びアクリルアミドのホモポリマー若しくはコポリマー又はこれらの混合物を含む群から選択され得る。アクリル酸のホモポリマー又はコポリマーが殊に好ましい。かかる製品の重量平均分子量Mwは好ましくは2000〜15000g/molの範囲であり、3000〜7000g/mol又は3500〜6000g/molの重量平均分子量Mwが殊に好ましい。代表的な実施形態によると、分散剤は2000〜15000g/mol、好ましくは3000〜7000g/mol、最も好ましくは3500〜6000g/molの重量平均分子量Mwを有するポリアクリル酸ナトリウムである。

炭酸カルシウムの懸濁液の固形分は当業者に公知の方法によって調節することができる。水性懸濁液の固形分を調節するためには、例えば、水性懸濁液を沈降、ろ過、遠心分離又は熱分離プロセスにより部分的に脱水するとよい。本発明の1つの実施形態によると、懸濁液の固形分は懸濁液の総重量を基準にして1〜85重量%、より好ましくは5〜50重量%、最も好ましくは10〜25重量%である。

1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは水性懸濁液の形態である。「水性」懸濁液という用語は、懸濁液の液相又は溶媒が水を含み、好ましくは水からなる系をいう。しかしながら、前記用語は、水性懸濁液がメタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール、ケトン、例えばアセトン又はアルデヒドのようなカルボニル基を含有する溶媒、酢酸イソプロピルのようなエステル、ギ酸のようなカルボン酸、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド、及びこれらの混合物を含む群から選択される有機の溶媒を含むことを排除しない。水性懸濁液が有機の溶媒を含む場合、水性懸濁液は水性懸濁液の液相の総重量を基準にして40.0重量%以下、好ましくは1.0〜30.0重量%、最も好ましくは1.0〜25.0重量%の量で有機の溶媒を含む。例えば、水性懸濁液の液相は水からなる。水性懸濁液の液相が水からなる場合、使用される水は水道水及び/又は脱イオン水のような利用可能なあらゆる水であることができる。

本発明の1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは水性懸濁液の総重量を基準にして1〜85重量%、より好ましくは5〜50重量%、最も好ましくは10〜25重量%の固形分を有する水性懸濁液の形態で使用される。好ましい実施形態によると、炭酸カルシウムは粉末又は水性懸濁液の形態で使用され、0.1〜200μm、好ましくは0.6〜100μm、より好ましくは8.0〜50μm、最も好ましくは1〜50μmの重量メジアン粒径d50を有する。

植物保護製品としての使用 本発明に従って、局所収穫前施用のための植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用が提供され、ここで植物保護製品は植物の成長中有害生物を防除する。

「植物保護製品」は、本発明の意味において、植物又は植物生産物に対して有害な植物、動物、又は病原体のあらゆる種、系統又は生物型から植物を一般に保護する物質である。「植物」という用語は、本明細書で使用されるとき、植物全体だけでなく、植物の根、茎、葉、針状葉、花、木の実又は果実のような部分も包含する。植物は野生の植物であることも、又は栽培されている植物若しくは作物であることもできる。

炭酸カルシウムが局所的且つ収穫前に植物に施用されることは本発明の必須要件である。「局所的」施用とは、植物保護製品の非全身的施用、即ち、外部又は表面への施用、例えば、植物又は植物部分の表面の少なくとも一部への施用を意味する。炭酸カルシウムは屋外の植物、例えば野原の植物、並びに屋内の植物、例えば温室内の植物に施用できることが了解される。

「収穫前の」施用とは、植物が収穫される前、即ち植物の成長中に、植物保護製品が施用されることを意味する。「植物の成長中」という表現は、植物が出現した後で収穫される前、例えば、発芽後収穫前、又は結実中若しくはその後で収穫前の時期、又は、ブドウの場合、バンチクロージャー(bunch closure)後収穫前を指す。

本発明の炭酸カルシウムの使用により防除される有害生物は、例えば、昆虫、線虫、寄生生物、腹足類、又は菌類、ウイルス、若しくは細菌のような病原体であることができる。本発明の1つの実施形態によると、有害生物は病原体及び/又は昆虫である。

本発明の文脈内で、用語「病原体」は、一般に植物の病原体、即ち植物に病気又は疾患を引き起こす増殖可能な感染性生物を指称する。植物病原体の例は真菌、卵菌、細菌、ウイルス、ウイロイド、ウイルス様微生物、ファイトプラズマ、又は原虫である。

本発明の1つの実施形態によると、局所収穫前施用のための植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用が提供され、ここで植物保護製品は病原体の増殖を防除する。

本発明の1つの実施形態によると、病原体は菌類である。炭酸カルシウムにより防除され得る菌類の例は、灰色カビ病菌、ボトリチス・パエオニアエ(Botrytis paeoniae)、又は褐色斑点病(Botrytis tulipae)のようなボトリチス属、E.シコラセアルム(E.cichoracearum)、E.クルシフェラルム(E.cruciferarum)、E.リコペルシシ(E.lycopersici)、E.ネカトル(E.necator)、E.ピシ(E.pisi)、及びE.ヘラクレイ(E.heraclei)のようなエリシフエ属(Erysiphe)、レベイルラ・タウリカ(Leveillula taurica)のようなレベイルラ属(Leveillula)、スフェロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)又はスフェロテカ・マクラリス(Sphaerotheca macularis)のようなスフェロテカ属(Sphaerotheca)、ラストリア・アビエティス(Rasutoria abietis)のようなラストリア属(Rasutoria)、ミクロスフェラ・ペニシラタ(Microsphaera penicillata)又はミクロスフェラ・アルフィトイデス(Microsphaera alphitoides)のようなミクロスフェラ属(Microsphaera)、ポドスフェラ属の種クンゼ(Podosphaera spp. Kunze)のようなポドスフェラ属(Podosphaera)、ペロノスポラ・パラシティカ(Peronospora parasitica)のようなペロノスポラ属(Peronospora)、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)のようなフィトフトラ属(Phytophthora)、シュードペロノスポラ・クベンシス(Pseudoperonospora cubensis)のようなシュードペロノスポラ属(Pseudoperonospora)、菌核病のようなスクレロティニア属、又はブドウベト病菌(Plasmopara viticola)のようなプラスモパラ属(Plasmopara)である。本発明の好ましい実施形態によると、病原体はボトリチス属及び/又はスクレロティニア属、より好ましくは灰色カビ病菌である。

本発明のもう1つ別の実施形態によると、局所収穫前施用のための植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用が提供され、ここで植物保護製品は昆虫を防除する。炭酸カルシウムによって防除し得る昆虫の例は双翅類、鱗翅類、鞘翅類、腹吻類、頸吻亜目、アザミウマ、異翅類及び膜翅類の種である。好ましい実施形態によると、有害生物はハエ、より好ましくはオウトウショウジョウバエである。

本発明の1つの実施形態によると、局所収穫前施用のための植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用が提供され、ここで植物保護製品は病原体の増殖及び昆虫を防除する。好ましくは病原体は菌類、より好ましくはボトリチス属及び/又はスクレロティニア属、最も好ましくは灰色カビ病菌であり、昆虫はオウトウショウジョウバエである。

炭酸カルシウムは本発明の意味において植物保護製品としてあらゆる種類の植物に使用することができるということが分かるであろう。本発明の使用が殊に有益であり得る植物は、例えば、農業及び園芸作物である。1つの実施形態によると、植物保護製品は、バラ科、カカオ、ブドウ、核果、仁果類、液果、柑橘類、マメ科植物、ナス科作物、アブラナ科作物、ウリ科作物、ユリ科作物、バナナ、パパイヤ、マンゴー、及びパッションフルーツからなる群から選択される植物用のものである。好ましい実施形態によると、植物保護製品は、ブドウ、核果、仁果類、液果、柑橘類、バナナ、パパイヤ、マンゴー、及びパッションフルーツからなる群から選択される植物、最も好ましくはブドウに対するものである。用語「ブドウ」は、本明細書で使用されるとき、あらゆる種類のブドウの木、例えば、ヴィティス・ヴィニフェラ種(vitis vinifera)、ラブルスカ種(vitis labrusca)、リパリア種(vitis riparia)、エースティバレス種(vitis aestivalis)、ヴィティス・ロトゥンディフォリア(vitis rotundifolia)、ルペストリス種(vitis rupestris)、ヤマブドウ(vitis coignetiae)、マンシュウヤマブドウ(vitis amurensis)、又はブルピナ種(vitis vulpine)をいい、殊に食用ブドウ又はワインブドウのような栽培されているブドウをいう。しかし、本発明の炭酸カルシウムの使用は上述の植物に限定されることはない。

本発明の発明者は、驚くべきことに、炭酸カルシウムが、収穫前の植物に局所的に施用されると、植物の成長中、有害生物、殊に菌類及び/又は昆虫を防除することができるという点で、植物保護に有用であることを見出した。従来の植物保護製品と比較して、炭酸カルシウムは非毒性であり、環境中で分解可能である。従って、後に収穫される植物生産物中の毒性の残留物を避けるために従来の合成農薬の施用が通例禁止される有機農業において植物の成長期間中に施用することができる。炭酸カルシウムの本発明の効果は使用する炭酸カルシウム自体に関連しているが、炭酸カルシウムの表面に吸着した表面コーテイング又は物質による結果ではないことが理解されよう。

本発明者はまた、炭酸カルシウムが、互いに近接して成長し、果実の成長が進行するにつれて互いに触れ合うことがある果実を有する植物において、有害生物、特に菌類のような病原体を防除するのに殊に有用である可能性があることも見出した。かかる植物の例は成長中果房を形成するブドウであり、その果房ではブドウが互いに触れ合い、ブドウがさらに成長する間に果房内に隙間が生成する。ブドウの間の前記隙間には、例えば霧又は雨の水が溜まり、長い期間存続する可能性があり、この隙間が太陽により暖められると菌類のような病原体の増殖にとって極めて都合の良い微気候を作り出すことができる。

また、植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用により、灰色カビ病菌とオウトウショウジョウバエを一緒に防除する可能性がもたらされることが本発明者によって見出された。これらは、例えば、オウトウショウジョウバエにより引き起こされた損傷が二次的な灰色カビ病菌の感染の危険性を増大する可能性があるので、ブドウ及びその他の果実に対して重篤な脅威であり、一緒に起こることが多い。

本発明の1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは組成物の形態で使用される。前記組成物はさらにアルカリ塩及び/又はアルカリ土類塩、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、又はこれらの混合物を含んでいてもよい。前記組成物はまた、界面活性剤、湿潤剤、保湿剤、固着剤、展着剤、安定剤、リン酸塩、又は着色剤のような添加剤も含み得る。

幾つかの実施形態において、例えば、複数の有害生物の防除が望まれる場合、炭酸カルシウムは1種以上の天然又は合成の植物保護製品又は農薬と組み合わせて使用することができる。

1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは、さらに追加の農薬、好ましくは殺菌剤及び/又は殺虫剤を含む組成物の形態で使用される。例えば、追加の農薬はフルオピラム、フェンヘキサミド、フェンピラザミン、ピリメタニル、シプロジニル(cyprodonil)、フルジオキソニル、ビキサフェン、トリフロキシストロビン、アゾキシストロビン、クレソキシムメチル、ピラクロストロビン、フルアジナム、イプロジオン、ビンクロゾリン、プロシミドン、シプロコナゾール、クロロタロニル、キャプタン、フォルペット、プロクロラズ、ジフェノコナゾール、テブコナゾール、プロチオコナゾール、3−ジフルオロメチル−l−メチル−1H−ビラゾール−4−カルボン酸(9−イソプロピル−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノ−ナフタレン−5−イル)−アミド、アゾキシストロビン、ジフェノコナゾール、メフェノキサム、イマザリル、テブコナゾール、パクロブトラゾール、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。加えて、又は代わりに、追加の農薬は有機農業で許容される農薬から選択され得る。有機農業で許容される農薬の例は炭酸アンモニウム、水性ケイ酸カリム、ホウ酸、硫酸銅、水酸化銅、酸化銅、塩基性塩化銅、イオウ、石灰硫黄合剤、ショ糖オクタン酸エステル、リン酸第二鉄、消石灰、過酸化水素、又はこれらの混合物である。

炭酸カルシウムは、植物が成長する間有害生物を防除することができるだけでなく、植物が収穫された後も有害生物を防除することもできる。1つの実施形態によると、局所収穫前施用のための植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用が提供され、ここで植物保護製品は植物の成長及び植物の貯蔵中有害生物を防除する。

代わりの実施形態によると、局所施用のための植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用が提供され、ここで植物保護製品は植物の成長及び/又は植物の貯蔵の間有害生物を防除し、また炭酸カルシウムは固体の形態で、及び/又は水性懸濁液の総重量を基準にして少なくとも1重量%の固形分を有する水性懸濁液の形態で使用される。もう1つ代わりの実施形態によると、局所の収穫後施用のための植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用が提供され、ここで植物保護製品は植物の貯蔵の間有害生物を防除し、また炭酸カルシウムは固体の形態で、及び/又は水性懸濁液の総重量を基準にして少なくとも1重量%の固形分を有する水性懸濁液の形態で使用される。炭酸カルシウム、粒径、組成物、組合せ、及び炭酸カルシウムの使用に関連して提供された前述の詳細及び実施形態はこれらの代わりの実施形態にも適用されることが理解されよう。

1つの実施形態によると、局所収穫前施用のための植物保護製品としての炭酸カルシウムの使用が提供され、ここで植物保護製品は植物が成長する間有害生物、好ましくは菌類及び/又は昆虫を防除し、炭酸カルシウムは天然の重質炭酸カルシウムであり、0.1〜200μm、好ましくは1〜50μmの重量メジアン粒径d50を有する粒子の形態であり、水性懸濁液の総重量を基準にして1〜85重量%の固形分を有する水性懸濁液の形態で使用される。好ましい実施形態によると、有害生物はボトリチス属及び/又はスクレロティニア属であるか、及び/又は有害生物はオウトウショウジョウバエであり、植物はブドウ、核果、仁果類、液果、柑橘類、バナナ、パパイヤ、マンゴー、及びパッションフルーツからなる群から選択され、最も好ましくは植物はブドウから選択される。

植物を保護する方法 本発明のさらなる局面によると、植物の成長中有害生物を防除することにより植物を保護する方法が提供され、この方法は収穫する前の植物の少なくとも一部に炭酸カルシウムを局所的に施用するステップを含む。

炭酸カルシウムは、従来の方法及び機器を用いて液体又は固体の形態で植物の少なくとも一部に施用すればよい。適切な施用方法には、散粉、散水、実生コーテイング、葉面散布、噴霧、又は霧吹きがある。

1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは固体形態であり、散粉により植物の少なくとも一部に施用される。もう1つ別の実施形態によると、炭酸カルシウムは水性懸濁液の形態であり、噴霧により、好ましくは加圧噴霧器により植物の少なくとも一部に施用される。

当業者は、必要に応じ、保護される植物及び作物の種類に従い、また防除しようとする有害生物に従い、効率的な濃度を調製し適切な希釈度を使用しつつ、炭酸カルシウムを施用する。炭酸カルシウムの最適な使用は炭酸カルシウムの反復した施用を含み得る。

本発明の1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは作付面積1m2当たり500mg〜50g、好ましくは作付面積1m2当たり1g〜25g、より好ましくは作付面積1m2当たり8g〜16gの量で施用される。

炭酸カルシウムは、植物の少なくとも一部に予防的に施用してもよいし、又は保護するべき特定の植物で標的有害生物が同定されてから投与してもよい。炭酸カルシウムは季節の早期若しくは後期に、好ましくは果実が成熟し始める直前に施用することができる。

本発明の1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは発芽後収穫前に、好ましくは開花中及び/又はその後収穫前に、より好ましくは成熟前及び/又はその間収穫前に植物の少なくとも一部に施用される。保護される植物がブドウである場合、炭酸カルシウムは好ましくはバンチクロージャーの直前及び/又はその間及び/又はその後収穫前に施用され得る。

炭酸カルシウムの施用は、植物の樹冠(canopy)全体、又は樹冠内の花及び発育中の果実が集中している領域のみに施すことができる。1つの実施形態によると、保護される植物はブドウであり、炭酸カルシウムはブドウのバンチライン(bunchline)に施用される。

炭酸カルシウムは、効率を増大するために数回施用してもよい。また、炭酸カルシウムの再施用は雨の後に必要なことがある。1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは収穫前に少なくとも一回、好ましくは少なくとも二回施用される。

1つの好ましい実施形態によると、植物の成長中有害生物を防除することにより植物を保護する方法が提供され、ここで植物はブドウであり、この方法はバンチクロージャーの直前及び/又はその間に植物の少なくとも一部に炭酸カルシウムを局所的に施用するステップを含む。もう1つ別の好ましい実施形態によって、植物の成長中有害生物を防除することにより植物を保護する方法が提供され、ここで植物はブドウであり、この方法はバンチクロージャーの直前及び/又はその間並びにブドウの変色中に植物の少なくとも一部に炭酸カルシウムを局所的に施用するステップを含む。好ましくは、有害生物は菌類及び/又は昆虫であり、より好ましくは有害生物はボトリチス属及び/又はスクレロティニア属であり、及び/又は有害生物はオウトウショウジョウバエである。

バンチクロージャーはブドウの木の成長期の明確な一時点であり、この時期に液果はその成長を終え、互いに触れ合い始め、ブドウは締まってくる。バンチクロージャーの直前又はその間に本発明の植物保護製品を施用すると、ブドウの内部がまだアクセス可能であり、従ってこの内部も植物保護製品によって処理することができるという利点があり得る。

成熟し始めたことを示すブドウの変色は、ブドウの木の成長期の別の明確な一時点である。この時点は「ベレゾン」とも呼ばれ、これは「ブドウ液果の色の変化」を意味するフランス語の用語である。ベレゾンは液果の成長から液果の成熟への移行を表し、ベレゾン期には液果の発育に多くの変化が起こる。例えば、ベレゾン又はブドウの変色後、果実の酸味は低下し、糖が蓄積される。成熟が続くにつれて、果実は酸味からフルーティーな甘味への香味変化のため動物に対して魅的となる。

これら2つの特定の事象、即ちブドウのバンチクロージャー及び変色の発生は植物の品種及び場所に依存し、当業者には周知である。例えば、ワイン生産者はこれらの時点を容易に認識する。

加えて、炭酸カルシウムは、例えば、植物の貯蔵の間又は植物の越冬の間有害生物をさらに防除するために、収穫直後に施用してもよい。1つの実施形態によると、炭酸カルシウムは収穫後、好ましくは少なくとも一回、より好ましくは少なくとも二回追加で施用される。

本発明の1つの実施形態によると、植物の成長及び植物の貯蔵中有害生物を防除することにより植物を保護する方法が提供され、この方法は収穫前、及び場合により収穫後植物の少なくとも一部に炭酸カルシウムを局所的に施用するステップを含む。あるいは、炭酸カルシウムは収穫後に植物の少なくとも一部に施用してもよい。本発明の別の実施形態によると、植物の貯蔵中有害生物を防除することにより植物を保護する方法が提供され、この方法は収穫後植物の少なくとも一部に炭酸カルシウムを局所的に施用するステップを含み、ここで炭酸カルシウムは固体の形態及び/又は水性懸濁液の総重量を基準にして少なくとも1重量%の固形分を有する水性懸濁液の形態である。炭酸カルシウム、炭酸カルシウムの粒径、組成物、組合せ、使用、及び植物を保護する方法に関連して提供された前述の詳細及び実施形態はこれらの代わりの実施形態にも適用されることが理解されよう。

以上の説明及び実施形態は、炭酸カルシウムを組成物の形態で、及び/又は追加の植物保護製品と組み合わせて植物の少なくとも一部に施用する場合にも適用される。本発明の範囲及び利益は、本発明の幾つかの実施形態を例証することを意図したものであり、非限定的である以下の実施例を基にすると、より容易に理解されよう。

実験 1.材料 以下、実施例で使用した材料を記載する。

P1:フルオピラム(Moon Privilege、Bayer AG、スイス)、懸濁液−濃厚液、濃度:500g/l。

P2:フェンヘキサミド(Teldor WG 50、Bayer AG、スイス)、水分散性粒剤、濃度:51%。

P3:シプロジニル及びフルジオキソニル(Switch(R)、Syngenta、スイス)、水分散性粒剤、濃度:37.5重量%シプロジニル及び25.0重量%フルジオキソニル。

P4:フェンピラザミン(Prolectus(R)、Omya Agro AG、スイス)、水分散性粒剤、濃度50%。

P5:ピリメタニル(Scala(R)、BASF AG、ドイツ)、懸濁液−濃厚液、濃度:400g/l。

P6:天然の重質炭酸カルシウム(d50=1.6μm、d98=6μm)、粉末、Omya AGから市販されている。

P7:ピレトリン(Parexan N、Omya Agro AG、スイス)、乳剤、濃度:5%。

P8:スピノサド(スピノシンA及びスピノシンD)(Audienz、Omya Agro AG、スイス)、懸濁液−濃厚液、濃度:480g/l。

2.実験 実施例1−灰色カビ病菌に対する効率に関するブドウの野外試験 異なるワイン用ブドウ品種を含む2つの異なるブドウ園における2年にわたる野外試験を、EPPO海洋性気候地域を有するスイスAargau州で行った。

5つの異なる市販の植物保護製品(P1〜P5)及び本発明の植物保護製品炭酸カルシウム(P6)を、ブドウ園で菌類の灰色カビ病菌を防除する効率に関して試験した。ブドウ園内の単一の試験プロットの大きさは2.5m×5m(12.5m2)であった。

野外試験毎に、製品P1〜P6の何れか1つを3つの異なるプロットで試験した。下記表1に示されているように、製品P1〜P6は、施用計画A及び施用計画Bと指称される2つの異なる施用計画に従って施用した。施用計画Aは、ブドウの液果が触れ合い始めた時点(バンチクロージャー)での植物保護製品の施用を指す。施用計画Bは、液果が色を変え、成熟し始めた時点(ベレゾン)での植物保護製品の施用を指す。上で詳細に説明したように、バンチクロージャー及びベレゾンの発生は植物品種及び場所に依存し、当業者には周知である。例えば、ワイン生産者はこれらの時点を容易に認識する。

下記表1から分かるように、植物保護製品は、一度だけ、即ちブドウの液果が触れ合い始めた時点(施用計画A)で、又は二度(施用計画A及びB)、即ち一度目はブドウの液果が触れ合い始めた時点(バンチクロージャー)で、二度目は液果が色を変え、成熟し始めた時点(ベレゾン)で施用した。

物質は、モーターバックパックスプレイヤー(ノズルタイプ:Yamaho、ノズルサイズ:C−35、作動圧力:3バール、Maruyama、Japan)を用いて、1200 l/ha(120ml/m2)の用量でブドウ園プロットに施用した。ブドウの木の下部のみ、即ちブドウがある部分だけを処理した。これは、ボトリチス属を防除するための典型的な手法である。

処理及び施用した物質の量を下記表1にまとめて示す。

灰色カビ病菌に対する異なる処理の効率を、各プロットの20のブドウを基準にした攻撃された液果の百分率を評価することによって評価した。3つの未処理のプロットをベースラインとして使用して異なる処理の効率を決定した。ブドウ園毎の処理の結果を以下に示す。結果は3つのプロットから得られた平均値である。

野外試験I−ブドウ品種:リースリング×シルヴァーナ 攻撃された液果の百分率を、液果が変色し、成熟し始めた1か月半後に評価した。

この野外試験における灰色カビ病菌の圧力は非常に高かった。未処理のコントロールプロット(処理1)では、ブドウの表面の52%が灰色カビ病菌により破壊された。最良の処理(処理9、P1及びP2)でさえ77%の効力に達しただけであった。炭酸カルシウムによる処理はすべて(P6、処理6、12及び13)有意な効果を示した。P6を一度(180kg/ha)施用した処理6は30%の効力に達し、一方処理12及び13はいずれも63%の効力に達した。処理13で使用されたより低い用量では、処理12のより高い用量と比較してより低い効力にはならなかった。

野外試験II−ブドウ品種:ピノノワール 攻撃された液果の百分率を、液果が変色し、成熟し始めた1か月半後に評価した。

未処理のコントロールプロットでは液果の平均9%が灰色カビ病菌により損傷した(処理1)。比較の製品P1及びP2による処理(処理9)は最も高い効力(74%)に達し、次いで比較の製品P4及びP3により処理(処理10、73%)が続いた。

炭酸カルシウムによる処理はすべて(P6、処理6、12及び13)は有意な効果を示し、P6二回を施用した処理12及び13は73%及び72%の効率を示した。これは、比較の製品で観察された最良の結果と同様な範囲である。処理13で使用されたより低い用量は処理12のより高い用量と比較して有意により低い効力にはならなかった。

野外試験III−ブドウ品種:ゲヴュルツトラミネール 攻撃された液果の百分率を、液果が変色し、成熟し始めた2か月後に評価した。

未処理のコントロールプロットでは、液果の平均6.1%が灰色カビ病菌(処理1)により損傷した。比較の製品P4及びP3による処理(処理10)は最も高い効力(96%)に達し、次いで比較の製品P1及びP2(処理9、89%)、P2及びP5(処理11、86%)、並びにP1(処理3、85%)による処理が続いた。

炭酸カルシウムによる処理はすべて(P6、処理6、12及び13)有意な効果及び灰色カビ病菌に対する良好な効率を示した。

野外試験IV−ブドウ品種:リースリング×シルヴァーナ 攻撃された液果の百分率を、液果が変色し、成熟し始めた1か月半後に評価した。

収穫の直前、未処理のコントロールプロット(処理1)で約35.7%の液果が灰色カビ病菌により侵されていた。比較の製品P1及びP2による処理(処理9)は最も高い効力(97%)に達し、続いて比較の製品P5(一度目)P4(その後)による処理(処理8、94%)であった。

二回施用した本発明の製品P6による処理は、比較の製品に匹敵する83%の良好な効力を示した。

野外試験V−ブドウ品種:ピノノワール 攻撃された液果の百分率を、液果が変色し、成熟し始めた2か月後に評価した。

未処理のコントロールプロットでは、平均2.5%の液果が灰色カビ病菌により損傷していた(処理1)。比較の製品P1による処理(処理3)は最も高い効力(97%)に達し、次いで本発明の製品P6による処理(処理12及び13、96%及び95%)が続いた。処理13で使用したより低い用量は、処理12のより高い用量と比較して、有意により低い効力にはならなかった。

野外試験I〜Vのまとめ 下記表7から分かるように、炭酸カルシウムは全ての野外試験で非常に良好な効力を示した。殆どの場合、二度の180kg/haによる処理(処理12)は、二度の120kg/haによる処理(処理13)より有意に高い効力を示さなかった。180kg/haによる一度だけの処理の効力は全ての野外試験でより低かったが、それでも良好な効力を示した。

実施例2−オウトウショウジョウバエに対する効率に関するピノノワールブドウの野外試験 赤ワイン用ブドウ品種ピノノワールの2つの異なるブドウ園における2つの野外試験を、EPPO海洋性気候地域を有するスイスAargau州で行った。2つの異なる市販の殺虫剤(P7及びP8)及び本発明の植物保護製品炭酸カルシウム(P6)を、ブドウ園で昆虫オウトウショウジョウバエを防除する効率に関して試験した。また、灰色カビ病菌に対して有効であるがオウトウショウジョウバエに対しては効果がないはずである植物保護製品P1及びP2を、追加のコントロールとして試験した。ブドウ園内の単一の試験プロットの大きさは2.5m×5m(12.5m2)であった。

野外試験毎に、製品P1、P2、及びP6〜P8の何れか1つを3つの異なるプロットで試験した。下記表8に示されているように、製品P1、P2、及びP6〜P8は、二度、即ち一度目はブドウの液果が触れ合い始めた時点(バンチクロージャー)で、二度目は液果が変色し、成熟し始めた時点(ベレゾン)で(施用計画A及びB)、又は一度、即ち収穫の1か月前(施用計画C)に施用した。既に詳細に説明したように、バンチクロージャー及びベレゾンの発生は植物品種及び場所に依存し、当業者には周知である。例えば、ワイン生産者はこれらの時点を容易に認識する。

物質は、モーターバックパックスプレイヤー(ノズルタイプ:Yamaho、ノズルサイズ:C−35、作動圧力:3バール、Maruyama、Japan)を用いて、1200 l/ha(120ml/m2)の濃度でブドウ園プロットに施用した。ブドウの木の下部のみ、即ちブドウがある部分だけを処理した。

処理及び施用した物質の量を下記表8にまとめて示す。

野外試験VI 野外試験VIにおいて、それぞれ下記表9に示されている期間の後に各プロットの10のブドウで侵された液果の数をカウントすることにより、オウトウショウジョウバエに対する異なる処理の効率を評価した。P1及びP2による処理を、これらはオウトウショウジョウバエに対して効果がないと推定されるので、いろいろな処理の効率を決定するためのベースラインとして使用した。処理の結果を以下に示す。結果は3つのプロットから得られた平均値である。

P1及びP2で処理したプロットで、ブドウの木当たりで平均4.03%の侵された液果が見つかった。炭酸カルシウムはオウトウショウジョウバエに対して非常に良好な効力を示した(処理16及び17、84%及び72%)。

野外試験VII 野外試験VIIでは、それぞれ下記表に示されている期間後の各プロットの20のブドウについてオウトウショウジョウバエの幼虫の数をカウントすることにより、オウトウショウジョウバエに対する異なる処理の効率を評価した。3つの未処理のプロットを、いろいろな処理の効率を決定するためのベースラインとして使用した。処理の結果を以下に示す。これらの結果は3つのプロットから得られた平均値である。

未処理のコントロールプロットにおいて、14日後プロット当たり20のブドウで平均36のオウトウショウジョウバエの幼虫が見つかった(処理14)。14日後全ての処理が有意な効果を示し、比較の製品P8(処理19)は93%の最も高い効力に達すし、続いて本発明の製品P6が92%であった(処理17)。

21日後炭酸カルシウムはまだ非常に良好な効力を示したが、比較の製品はオウトウショウジョウバエに対してもはや有効ではなかった。21日後にコントロールプロットで見られた幼虫のより低い数は、幼虫の幾らかが既に蛹になり飛び去ったためであろう。

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