災害時搬送用マットレスカバー

申请号 JP2008526817 申请日 2007-07-26 公开(公告)号 JPWO2008013239A1 公开(公告)日 2009-12-17
申请人 パラマウントベッド株式会社; 发明人 良 田中; 田中  良; 西村 章; 章 西村; 祐美子 森; 祐美子 森; 安藤 裕; 裕 安藤; 幸一 金子; 幸一 金子;
摘要 通常時は、歩行困難な人や寝たきりの人等、自 力 で避難するのが困難な人等が使用している普通のマットレスを、災害発生時には、マットレスカバーを装着することにより、担架の一構成要素として利用することができ、安全に、その上に寝ている人を安全な場所まで搬送して避難させることができる。即ち、この発明では、装着部によってマットレスに装着して被覆するカバーに、マットレスの隅部に対応する個所に把持部を設けると共に、装着したマットレスの幅方向に架設する複数の固定用ベルトの一端部を、マットレスの長手側縁に対応する個所に固定した災害時搬送用マットレスカバーを提案している。
权利要求
  • 装着部によってマットレスに装着して被覆するカバーに、マットレスの隅部に対応する個所に把持部を設けると共に、装着したマットレスの幅方向に架設する複数の固定用ベルトの一端部を、マットレスの長手側縁に対応する個所に固定したことを特徴とする災害時搬送用マットレスカバー。
  • 装着部によってマットレスに装着して被覆するカバーに、マットレスの隅部に対応する個所に把持部を設けると共に、装着したマットレスの幅方向に架設する複数の固定用ベルトの一端部を、マットレスの長手側縁に対応する個所に着脱可能に固定することを特徴とする災害時搬送用マットレスカバー。
  • カバーには、マットレスの長手方向の端部に対応する表面側に、幅方向に渡るポケット部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • ポケット部は、カバーの表面側に、布材の側縁部と底縁部を縫製して構成することを特徴とする請求項3に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • カバーには、マットレスの長手側縁に対応する個所に、固定用ベルトの格納部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • 格納部を開閉可能に構成したことを特徴とする請求項5に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • 対を成す固定用ベルトの先端側に、対応する連結部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • 対応する連結部材は、対を成す雌部材と雄部材とから成るバックルであることを特徴とする請求項7に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • カバーには、裏面に摩擦低減部材を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • 把持部は、ベルト材をループ状にして構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • 装着部はマットレスの幅方向端縁に対応するカバーの個所に設け、ファスナーにより開閉可能な開口の構成としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • 装着部はカバーの表面側に設け、長手方向又は幅方向に沿った合わせ目を有する開口の構成としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • 装着部はカバーの表面側に設け、周縁に装着したゴム材の弾性により開口が縮小される伸縮可能な開口の構成としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の災害時搬送用マットレスカバー。
  • 说明书全文

    本発明は、主として、病院、その他の医療施設、高齢者の介護施設等において、高齢者や患者等が使用している一般のマットレスに、災害時における患者等の搬送の機能を持たせるための災害時搬送用マットレスカバーに関するものである。

    病院、その他の医療施設、高齢者の介護施設等において、火事や地震等の災害が発生した場合、歩行困難な人や寝たきりの人等、自で避難するのが困難な人に対して、従来は、担架を用いて、人手により搬送して避難させることが多く行われている。 この場合、エレベータが停止している場合には、階段での搬送となる。

    このような避難作業においては、担架を保管場所から持ってくる作業と、対象者を、使用しているベッドから担架に移乗させる作業と、移乗させた対象者を搬送する作業が必要であり、一般的には、一人の対象者を避難させるのに2〜4人の人手が必要となる。

    このような避難作業を、少ない人手で迅速に行うことを目的として、例えば特許文献1にはクッション性を有するマットレスによって構成した担架が提案されている。 即ち、特許文献1の担架は、クッション性を有する屈曲可能なマットレスの両長手縁に設けた筒状の保持部にショルダーベルトを挿通すると共に、マットレスの長手方向の両端部において両長手縁の夫々の保持部から引き出した対を成すショルダーベルトを接続してループ状に形成すると共に、両長手縁の端部に一端部を固定した複数の固定用ベルトをマットレスの幅方向に配置し、対向した固定用ベルトの他端部に連結部材としてバックルを固定した構成としている。

    以上の構成の担架は、特許文献1によれぱ、コンパクトに収納することができると共に、作業性が良く、容易に人を運び出すことができ、またクッション性を有するため、人を運んでそのまま地面等に待機させても寝心地が良い等の効果があるというものである。

    また他の例として、特許文献2には、通常においては就寝用マットとして使用でき、地震など災害発生の非常時には担架として使用可能なマットセットが記載されている。

    更に他の例として、特許文献3には、マット上に人体を横たえたまま他のベッドへの移動や、浴室等への運搬ができる介護用のマットが記載されている。

    実公平6−21466号公報

    特開9−122177号公報

    特開2002−102295号公報

    上述した特許文献1の担架は、マットレスを利用して構成したものではあるが、担架として使用しない時に人が仰臥するマットレスとして使用することは全く想定していない。 即ち、「コンパクトに収納することができる」ということから、担架として使用しない時には収納をしておくものである。

    同様に、特許文献2のマットセットは、地震など災害発生時において、体育館などに緊急避難をした人たちの就寝用のマットとして、また担架として使用できるというもので、通常は折り畳んだ状態で保管しておくものである。

    これらのマットレス等を、仮に、担架として使用しない時に、いわゆる通常のマットレスとして使用した場合においては、マットレスの外側にショルダーベルトや固定用ベルト、その他が露出しているため、これらが邪魔となり、通常のマットレスとして使用している患者や老人等がベッドから離床する時などに引っ掛かって転倒する等の危険性がある他、使用するベッドが電動ベッドの場合には、ボトムの昇降や起伏の動作において機構部材に挟まったりしてそれらの動作を妨げたり、マットレスを損傷する等の不都合が考えられ、結局、通常のマットレスとして使用することはできない。

    また特許文献3の介護用マットは、マット上に人体を横たえたまま他のベッドへの移動や、浴室等への運搬ができ、また病人等を、必要に応じ、マットに横たえたまま入浴することが可能な特殊なマットであり、通常のマットレスとして使用することはできない。

    本発明はこのような点に鑑みて創案されたもので、通常使用しているマットレスを、災害時における患者等の搬送に利用できるようにすることを目的とするものである。

    上述した課題を解決するために、本発明では、装着部によってマットレスに装着して被覆するカバーに、マットレスの隅部に対応する個所に把持部を設けると共に、装着したマットレスの幅方向に架設する複数の固定用ベルトの一端部を、マットレスの長手側縁に対応する個所に固定した災害時搬送用マットレスカバーを提案する。

    また本発明では、装着部によってマットレスに装着して被覆するカバーに、マットレスの隅部に対応する個所に把持部を設けると共に、装着したマットレスの幅方向に架設する複数の固定用ベルトの一端部を、マットレスの長手側縁に対応する個所に着脱可能に固定する固定部を設けた災害時搬送用マットレスカバーを提案する。

    また本発明では、以上の構成において、カバーには、マットレスの長手方向の端部に対応する表面側に、幅方向に渡るポケット部を設けることを提案する。 また、このポケット部は、カバーの表面側に、布材の側縁部と底縁部を縫製して構成することを提案する。

    また本発明では、以上の構成において、カバーには、マットレスの長手側縁に対応する個所に、固定用ベルトの格納部を設けることを提案する。 また、この格納部を開閉可能に構成することを提案する。

    また本発明では、以上の構成において、対を成す固定用ベルトの先端側に、対応する連結部材を設けることを提案する。 また、この連結部材は、対を成す雌部材と雄部材とから成るバックルとすることを提案する。

    また本発明では、以上の構成において、カバーには、裏面に摩擦低減部材を設けることを提案する。

    また本発明では、以上の構成において、把持部は、ベルト材をループ状にして構成することを提案する。

    また本発明では、装着部はマットレスの幅方向端縁に対応するカバーの個所に設け、ファスナーにより開閉可能な開口の構成とすることを提案する。

    また本発明では、装着部はカバーの表面側に設け、長手方向又は幅方向に沿った合わせ目を有する開口の構成とすることを提案する。

    また本発明では、装着部はカバーの表面側に設け、周縁に装着したゴム材の弾性により開口が縮小される伸縮可能な開口の構成とすることを提案する。

    本発明の災害時搬送用マットレスカバーは、病院、その他の医療施設、高齢者の介護施設等において、火事や地震等の災害が発生した場合、患者等が使用しているマットレスを装着部から入れてマットレスカバー内に装着し、被覆する。 次いでマットレスを装着したマットレスカバーの上に患者等の搬送対象者を寝かせ、固定用ベルトをマットレスの幅方向に架設して締めることにより、搬送対象者をマットレス上に支持する。 そしてこの状態において看護師等が把持部を持ってマットレスカバーによりマットレスを移動することにより、マットレス上に支持されている患者等を安全に、安全な場所まで搬送することができる。

    マットレスカバーによるマットレスの移動は、十分な人手がある場合には、複数人で行うことができることは当然であるが、人数が足らない場合には、一人の看護師等が、適宜の個所の把持部、例えばマットレス上に支持されている搬送対象者の頭側の把持部を持って、マットレスを引き摺って移動することができる。

    以上のように搬送される際、搬送対象者はマットレスの詰物の上に位置するので、引き摺って移動する際に床に段差等の障碍があっても、その際の衝撃が詰物に吸収されるため、搬送対象者に不快感を与えない。

    この際、カバーには、マットレスの長手方向の端部に対応する表面側に、幅方向に渡るポケット部を設ければ、搬送対象者の足部をポケット部に挿入することができ、この状態で搬送することにより、搬送対象者が摺り落ちるのを防止することができる。

    そして本発明では、通常時、即ち不使用時にはマットレスカバーのみを適所に保管しておけば良いので、保管スペースは小さく、またマットレスは通常のものであるから、何ら問題がなく通常に使用することができる。

    以上において、固定用ベルトは、一端部をマットレスカバーに固定しておくことができ、この場合、マットレスの長手側縁に対応する個所に、固定用ベルトの格納部を設ければ、不使用時において固定用ベルトを邪魔にならないように格納部に格納して保管することができる。 格納部は開閉可能とすることにより、格納時の落下等を防止することができる。

    また固定用ベルトは、一端部をマットレスカバーに着脱可能に固定する構成とすることもでき、この場合にはマットレスカバーの保管に際しての折り畳み形態を簡素化して、保管の合理化を図ることができる。

    固定用ベルトは、対を成す固定用ベルトの先端側に、例えばバックル等の、対応する連結部材を設けた構成とすれば、マットレスの幅方向への架設が容易である。

    またマットレスカバーの裏面に摩擦低減部材を設ければ、引き摺って移動する際の摩擦抵抗を低減して、搬送を軽労力で行うことができる。

    把持部はベルト材をループ状にした構成とすれば、これに手首を通して握ったり、ただ把持部を掴んでも良く、持ち易くて力を加え易く、また邪魔にならない。

    本発明では、マットレスにマットレスカバーを装着する際に、マットレスをマットレスカバーに挿入するための装着部は、
    マットレスの幅方向端縁に対応するカバーの個所に設け、ファスナーにより開閉可能な開口の構成としたり、又は装着部はカバーの表面側に設け、長手方向又は幅方向に沿った合わせ目を有する開口の構成としたり、又は装着部はカバーの表面側に設け、周縁に装着したゴム材の弾性により開口が縮小される伸縮可能な開口の構成とすることができる。

    図1は本発明に係るマットレスカバーの第1の実施形態の外観を示す斜視図である。

    図2は図1のマットレスカバーに装着するマットレスの外観を示す斜視図である。

    図3は装着途中の状態を示す斜視図である。

    図4はマットレスカバーをマットレスに装着した状態を、一部切り欠いて示す斜視図である。

    図5は図4の切り欠いた部分の拡大図である。

    図6は固定用ベルトの格納部を示す側面図である。

    図7は固定用ベルトをマットレスの幅方向に架設した状態を示す斜視図である。

    図8は本発明のマットレスカバーによる搬送状態を示す斜視図である。

    図9は本発明に係るマットレスカバーの第2の実施形態の外観を示す斜視図である。

    図10は本発明に係るマットレスカバーの第2の実施形態のマットレス装着状態を示す斜視図である。

    図11は本発明に係るマットレスカバーの第3の実施形態の外観を示す斜視図である。

    図121は本発明に係るマットレスカバーに使用する摩擦低減部材を示す要部底面図である。

    図13は本発明に係るマットレスカバーに使用する摩擦低減部材を示す側面図である。

    符号の説明

    1 災害時搬送用マットレスカバー2 装着部3 マットレス4 ファスナー5 把持部6a,6b 固定用ベルト7a,7b 格納部8 ファスナー9a 連結部材(雄部材)
    9b 連結部材(雌部材)
    10 ポケット部11 把手12 搬送対象者(患者等)
    13 看護師等14 合わせ目15 摩擦低減部材16 球面支持体17 球体

    次に本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
    まず図1〜図8は本発明に係るマットレスカバーの第1の実施の形態の構成と動作を示す説明図である。
    図において符号1は本発明に係る災害時搬送用マットレスカバーを示すもので、このマットレスカバー1は布材やシート材によって構成した扁平直方体形状の袋状体として構成しており、装着部2によりマットレス3に装着して被覆する構成としている。

    この実施の形態では装着部2は、マットレス3の幅方向端縁に対応する個所に設け、ファスナー4により開閉可能な構成としている。

    マットレスカバー1には、マットレス3の四隅部に対応する個所に把持部5を設けており、この実施の形態では、把持部5はベルト材をループ状にして構成している。 図1、図3、図4においては、奥側の把持部5が隠れているため符号のみを示している。

    更にマットレスカバー1には、図7に示すように、装着したマットレス3の両方の長手側縁に位置する個所に、夫々複数、この実施例では、夫々の長手側縁毎に2つの固定用ベルト6a,6bを、間隔をあけて、それらの一端部を固定して設けており、そしてこれらの2つの固定用ベルト6a,6bを格納する開閉可能な格納部7a,7bを設けている。 格納部7a,7bは、スライドファスナー等のファスナー8により開閉可能に構成する他、無数のループとフックの係合により開口部を開閉可能な面ファスナーやホック等の適宜の留め具を使用して開閉可能とすることができる。 尚、図においては、マットレス3の一方の長手側縁側部材を添字aにより示し、他方の長手側縁側部材を添字bにより示している。 また図の奥側に隠れている固定用ベルト6bや格納部7bは符号のみを示している。

    そして夫々の固定用ベルト6a,6bの他端部には連結部材9a,9bを固定し、この連結部材9a,9bにより、マットレス1の幅方向に対向している夫々の組の2つの固定用ベルト6a,6bを接続する構成としており、この実施の形態では、固定用ベルト6a,6bのいずれか一方、この場合、固定用ベルト6aは連結部材9aに対して長さを調節可能に構成している。

    この実施の形態においては、連結部材9a,9bは、対を成す雄部材9aと雌部材9bの嵌合における係合片の弾性的係合により締結するバックルを使用している。 そしてこの雄部材9a側において上述したように固定用ベルト6aの長さを調節可能に構成している。 このバックルの構成や長さ調節動作は自明であるので説明は省略する。

    尚、雄部材9aにおける固定用ベルト6aの長さは、予め適切な長さを設定することができるので、雄部材9aは、雌部材9bと同様に所定長の固定用ベルト6aの他端部に長さ調節できないように固定することもできる。 即ち、雄部材9aと雌部材9bは、いずれか一方側において固定用ベルト6a,6bの長さを調節可能として構成しても良いし、いずれの側も長さの調節が出来ない構成とすることもできる。

    更にマットレスカバー1には、マットレス3の長手方向の端部に対応する表面側に、幅方向に渡るポケット部10を設けている。 この実施の形態において、ポケット部10は、図4、図5に示すように、布材の側縁部10aと底縁部10bを縫製して構成している。

    尚、図において、符号11は通常のマットレスに設けられているのと同様な運搬用の把手であり、この把手11により、マットレスカバー1に装着したマットレス3を運ぶことができる。

    以上の構成において、病院、その他の医療施設、高齢者の介護施設等において、火事や地震等の災害が発生した場合には、患者等の搬送対象者12が使用しているマットレス3を装着部2から入れてマットレスカバー1内に装着し、被覆する。 次いでマットレス3を装着したマットレスカバー1の上に搬送対象者12を寝かせ、足部をポケット部10に入れると共に、固定用ベルト6a,6bをマットレス3の幅方向に架設して締めることにより、搬送対象者をマットレス3上に支持する。

    この状態において、看護師等が把持部5を持ってマットレスカバー1によりマットレス3を移動することにより、マットレス3上に支持されている患者等の搬送対象者12を安全に、安全な場所まで搬送することができる。

    マットレスカバー1によるマットレス3の移動は、十分な人手がある場合には、複数人で行うことができることは当然であるが、人数が足らない場合には、図8に示すように、一人の看護師等13が、適宜の個所の把持部5、例えばマットレス上に支持されている搬送対象者12の頭側の2つの把持部5を持って、マットレスカバー1によりマットレス3を引き摺って移動することができる。

    以上のように搬送される際、搬送対象者12はマットレス3の詰物の上に位置するので、引き摺って移動する際に床に段差等の障碍があっても、その際の衝撃が詰物に吸収されるため、搬送対象者12に不快感を与えない。

    そして搬送において、搬送対象者12は、固定用ベルト6a,6bにより支持されると共に、ポケット部10に挿入した足部が支持されるので、摺り落ちるのが防止される。

    本発明では、通常時、即ち、不使用時にはマットレスカバー1のみを適所に保管しておけば良いので、保管スペースは小さく、またマットレス3は通常のものであるから、何ら問題がなく通常に使用することができる。

    以上において、固定用ベルト6a,6bは、一端部をマットレスカバー1に固定しておくことができ、この場合、マットレス3の長手側縁に対応する個所に、格納部7a,7bを設けているので、不使用時において固定用ベルト6a,6bが邪魔にならないように格納部7a,7bに格納して保管することができる。

    この他、固定用ベルト6a,6bは、一端部をマットレスカバー1の同様個所に着脱可能に固定する構成とすることもでき、この場合にはマットレスカバー1は固定用ボルト6a,6bを外した状態で折り畳むことができ、保管形態を簡素化して、保管の合理化を図ることができる。

    次に図9は本発明に係るマットレスカバーの第2の実施形態の外観を示す斜視図であり、また図10はマットレスの装着途中の状態を示す斜視図である。
    この実施の形態では、装着部2はマットレスカバー1の表面側に設け、長手方向(又は幅方向)に沿った合わせ目14を有する開口の構成としている。 その他の構成要素は第1の実施の形態と同様であるので、対応する構成要素に同一の符号を付して重複する説明は省略する。

    以上の構成においては、図10に示すように合わせ目14を開いてマットレス3をマットレスカバー1内に挿入することができる。 このようにして、マットレス3の全体を、合わせ目14を介してマットレスカバー1内に挿入できるようにするために、合わせ目14により2分割されるマットレスカバー1の表面側布材の一方側は開閉ができるように構成し、まず他方側にマットレス3を挿入し、次いで一方側を開いた状態でマットレス3の全体を装着した後、一方側を閉じ、この状態において、他方側との間に構成した面ファスナー等のファスナー(図示省略)により結合して、装着状態とすることができる。

    この他、図9に二点鎖線で示すように合わせ目14をマットレスカバー1の表面側の端縁の近傍に構成すれば、一方側を開閉可能に構成する必要はない。

    次に図11は本発明に係るマットレスカバーの第3の実施形態の外観を示す斜視図であり、この実施の形態では、装着部2はマットレスカバー1の表面側に設け、周縁に装着したゴム材15の弾性により開口が縮小される伸縮可能な構成としている。 その他の構成要素は第1の実施の形態と同様であるので、対応する構成要素に同一の符号を付して重複する説明は省略する。

    この構成では、ゴム材15の弾性に抗して開口を拡大して、この状態でマットレス3をワンタッチ的にマットレスカバー1内に装着することができる。

    尚、図9〜図11においては図示を省略しているが、これらの第2、第3の実施の形態においても適宜の構成によりポケット部10を構成することもでき、また、これらを含め、本発明に係るマットレスカバー1のポケット部10は、ファスナー等の適宜の固定部材により、着脱可能に構成することもできる。

    次に図12は本発明に係るマットレスカバーの第4の実施形態を示す要部拡大図であり、この図はマットレスカバー1の裏面側、即ち、マットレスカバー1を引き摺る際に床面と接触する側の面を見た図である。
    この実施の形態では、マットレスカバー1の裏面側の端縁の近傍に、フッ素樹脂等を滑り面として構成した平板状の摩擦低減部材15を設けている。

    次に図13は本発明に係るマットレスカバーの第5の実施形態を示す要部拡大図であり、この図はマットレスカバー1の裏面側、即ち、マットレスカバー1を引き摺る際に床面と接触する側の面の断面図である。
    この実施の形態では、マットレスカバー1の裏面側の端縁の近傍に、球面支持体16に球体17をフリー回転可能に支持して構成した車輪を摩擦低減部材15として用いている。

    以上の第4、第5の実施の形態のように、マットレスカバー1の裏面に摩擦低減部材15を設ければ、引き摺って移動する際の摩擦抵抗を低減して、搬送を軽労力で行うことができる。

    本発明は以上の通りであるので、通常時は、歩行困難な人や寝たきりの人等、自力で避難するのが困難な人等が使用している普通のマットレスを、災害発生時には、マットレスカバーを装着することにより、担架の一構成要素として利用することができ、安全に、その上に寝ている人を安全な場所まで搬送して避難させることができる。

    そして本発明では、災害時における担架としての使用を、一人の看護師等でも安全に行うことができ、またマットレスのクッション性を提供する詰物により、引き摺り動かす際の衝撃を吸収して緩和することができ、患者等に不快感を与えない。

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