Method for producing cushion body for chair and chair provided with the cushion body

申请号 JP2010129838 申请日 2010-06-07 公开(公告)号 JP2011254881A 公开(公告)日 2011-12-22
申请人 Itoki Corp; 株式会社イトーキ; 发明人 KONISHI YOSHIHISA; TANAKA TOMOYA;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for producing a cushion body for chair that is a sheeted cushion body to be used for a backrest part or a seat part of chair, which facilitates an operation for laying a sheet member while minimizing the magnitude of tension of the sheet member, and which is minimized in secular change, and a chair provided with the cushion body.SOLUTION: The method includes: a sheet member preparation step of laying a tension cord 9 along a peripheral part of the sheet member 8 formed of a material which contracts by heat treatment; a sheet member laying step of winding the peripheral part of the sheet member to the reverse side of an annular support frame 7 to enclose the outer periphery of the support frame while laying the sheet member over the surface side of the support frame, and further narrowing the peripheral part of the sheet member by tying the tension cord; a heat treatment step of thermally contracting the sheet member by performing heat treatment in a state where the sheet member is installed on the support frame to thereby give a tension to the sheet member; and a fixing step of fixing the peripheral part of the sheet member to the outer periphery of the support frame.
权利要求
  • 椅子の背凭れ部又は座部に用いるクッション体製造方法であって、
    加熱処理により収縮する素材からなるシート部材を所定形状に裁断するとともに、該シート部材の周縁部に緊迫紐を添設するシート部材準備工程と、
    環状の支持枠の表面側にシート部材を沿わせ且つ該シート部材の周縁部を支持枠の外周部を包み込むように該支持枠の裏面側に巻回するとともに、前記緊迫紐を縛ってシート部材の周縁部を絞るシート部材張り工程と、
    前記支持枠にシート部材を装着した状態で加熱処理してシート部材を熱収縮させてテンションを付与する熱処理工程と、
    前記シート部材の周縁部を前記支持枠の外周部に固定する固定工程と、
    からなることを特徴とする椅子のクッション体製造方法。
  • 前記支持枠が、合板の中央部に開口を設け、立体形状に成形したものであり、前記固定手段が合板に対するタッカー止めである請求項1記載の椅子のクッション体製造方法。
  • 前記シート部材が熱収縮性のメッシュシートであり、該メッシュシートの裁断した周縁部に沿って長手方向へ移動可能に前記緊迫紐を周設し、前記メッシュシートと緊迫紐とで巾着構造としてなる請求項1又は2記載の椅子のクッション体製造方法。
  • 前記メッシュシートの裁断した周縁部をロックミシンによって縫製糸で縁かがり縫いすると同時に、該メッシュシートの裁断縁に沿って縫製糸のループ内に長手方向へ移動可能に前記緊迫紐を周設してなる請求項3記載の椅子のクッション体製造方法。
  • 前記請求項1〜4何れか1項に記載の椅子のクッション体製造方法で製造したクッション体を、椅子の背凭れ部又は座部に取付けたことを特徴とするクッション体を備えた椅子。
  • 合板を立体形状に成形した座部と背凭れ部を有する椅子本体と、椅子本体の座部の下面又は座部の下面と背凭れ部に固定した脚部とからなり、前記背凭れ部を構成する合板の中央部に開口部を設けるとともに、前面側で該開口部の周囲に複数の係合孔を設ける一方、前記クッション体の合板からなる支持枠で前記係合孔に対応する位置に通孔を形成するとともに、前面側で前記通孔の周囲に座グリ部を設け、ピン状の係着具の頭部を前記座グリ部に収容した状態で係合軸部を前記通孔から後方へ突出させ、該係着具の係合軸部を前記係合孔に嵌着して、前記椅子本体の背凭れ部の前面側にクッション体を取付けてなる請求項5記載のクッション体を備えた椅子。
  • 说明书全文

    本発明は、椅子のクッション体製造方法及びクッション体を備えた椅子に係わり、更に詳しくはシート張りのクッション体の製造方法とそのクッション体を備えた椅子に関するものである。

    従来から、座部や背凭れ部にメッシュ等のシートを張ってクッション性を持たせた椅子は提供されている。 通常、椅子のフレームの座部又は背凭れ部に対応する位置に設けた環状の支持枠に、メッシュ等のシートにテンションを持たせて張り、適宜な固定手段でシートの周囲を固定している。 また、支持枠が椅子のフレームを共用する場合もある。

    特許文献1には、メッシュ、フィルム、布地あるいは不織布等の膜状部材と、該膜状部材の一部を表側と裏側とから挟み込んで嵌合可能であり、その嵌合動作時に前記膜状部材を嵌合方向に相対的に押し込むことによって前記膜状部材にテンションを与えるとともに前記膜状部材の弛みを防止するフレーム組部材とからなる膜状部材取付構造が開示されている。 ここで、前記膜状部材は周縁あるいは該周縁よりも内側に肉厚の係合部を備えると共に、前記フレーム組部材は、前記膜状部材の前記係合部よりも内側を挟み込み、前記嵌合動作時に前記係合部を引っ掛けて前記膜状部材を押し込むと共に前記係合部の擦り抜けを妨げて前記膜状部材の弛みを防止する構造である。 そして、前記フレーム組部材に、膜状部材にテンションを与えて取付けるとともに、フレーム組部材を椅子のフレームに取付けて座部を構成する点も開示されている。

    特許文献2には、断面溝形状で枠状としたネット受材の開口部側と、断面U字形状でネット受材に挿嵌可能とした枠状のネット押材の底部間にネットを設け、ネット押材を押さえ付けてネットを張りながらネット受材とによってネットを挟持し、締結具にてネット受材とネット押材を分解可能に締結するようにした椅子のネット体製造方法と、該ネット体を座部に用いた椅子が開示されている。

    しかし、これらの従来のメッシュ(ネット)、フィルム、布地あるいは不織布等のシート部材を支持枠に張ってクッション体とする場合、シート部材を支持枠に装着する際に適度なテンションを持たせ、それを長期間にわたり一定に維持する必要があるが、支持枠に対して押え部材でシート部材の端部を挟み込み、押え部材の締め付ける動作によってシート部材にテンションを付与する機械的な方法のみでは、テンションの大きさのばらつき、経年的な安定性に問題がある。

    尚、合板の支持枠の場合、シート部材の端部を支持枠の裏面に回り込ませ、シート部材の端部を引っ張ってテンションをかけながらタッカー止めすることも従来から行われているが、部分的にテンションが異なったり、製品毎にテンションの大きさにばらつきが生じるといった問題があった。

    特開2002−253391号公報

    特開2002−272564号公報

    そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、椅子の背凭れ部又は座部に用いるためのシート張りのクッション体の製造方法において、シート部材を張る作業が簡単であり、シート部材のテンションの大きさにばらつきが少なく、しかも経年変化が極めて小さい椅子のクッション体製造方法と、そのクッション体を備えた椅子を提供する点にある。

    本発明は、前述の課題解決のために、椅子の背凭れ部又は座部に用いるクッション体製造方法であって、加熱処理により収縮する素材からなるシート部材を所定形状に裁断するとともに、該シート部材の周縁部に緊迫紐を添設するシート部材準備工程と、環状の支持枠の表面側にシート部材を沿わせ且つ該シート部材の周縁部を支持枠の外周部を包み込むように該支持枠の裏面側に巻回するとともに、前記緊迫紐を縛ってシート部材の周縁部を絞るシート部材張り工程と、前記支持枠にシート部材を装着した状態で加熱処理してシート部材を熱収縮させてテンションを付与する熱処理工程と、前記シート部材の周縁部を前記支持枠の外周部に固定する固定工程と、からなることを特徴とする椅子のクッション体製造方法を構成した(請求項1)。

    ここで、前記支持枠が、合板の中央部に開口を設け、立体形状に成形したものであり、前記固定手段が合板に対するタッカー止めであるとより好ましい(請求項2)。

    更に、前記シート部材が熱収縮性のメッシュシートであり、該メッシュシートの裁断した周縁部に沿って長手方向へ移動可能に前記緊迫紐を周設し、前記メッシュシートと緊迫紐とで巾着構造としてなることも好ましい(請求項3)。

    ここで、前記メッシュシートの裁断した周縁部をロックミシンによって縫製糸で縁かがり縫いすると同時に、該メッシュシートの裁断縁に沿って縫製糸のループ内に長手方向へ移動可能に前記緊迫紐を周設してなることがより好ましい(請求項4)。

    そして、前述の椅子のクッション体製造方法で製造したクッション体を、椅子の背凭れ部又は座部に取付けたことを特徴とするクッション体を備えた椅子を提供する(請求項5)。

    この場合、合板を立体形状に成形した座部と背凭れ部を有する椅子本体と、椅子本体の座部の下面又は座部の下面と背凭れ部に固定した脚部とからなり、前記背凭れ部を構成する合板の中央部に開口部を設けるとともに、前面側で該開口部の周囲に複数の係合孔を設ける一方、前記クッション体の合板からなる支持枠で前記係合孔に対応する位置に通孔を形成するとともに、前面側で前記通孔の周囲に座グリ部を設け、ピン状の係着具の頭部を前記座グリ部に収容した状態で係合軸部を前記通孔から後方へ突出させ、該係着具の係合軸部を前記係合孔に嵌着して、前記椅子本体の背凭れ部の前面側にクッション体を取付けてなることが好ましい(請求項6)。

    以上にしてなる請求項1に係る発明の椅子のクッション体製造方法は、支持枠の表面側にシート部材を沿わせ且つ該シート部材の周縁部を支持枠の外周部を包み込むように該支持枠の裏面側に巻回するとともに、前記緊迫紐を縛ってシート部材の周縁部を絞った後、加熱処理してシート部材を熱収縮させてテンションを付与し、それからシート部材の周縁部を前記支持枠の外周部に固定するので、シート部材を所定のテンションを付与して支持枠に張る作業が簡単になるとともに、テンションの大きさのばらつきも少なくなり、品質が均一になり、またシート部材はテンションを付与した後に周縁部を固定するので、経年変化が小さくなるとった利点がある。 また、クッション体は複数をまとめて加熱処理することができるので、生産効率が格段に向上するのである。

    請求項2によれば、前記支持枠が、合板の中央部に開口を設け、立体形状に成形したものであると、シート部材を張ったときにシート部材の弾性変形量を十分に大きくすることができるとともに、支持枠の形状を背中や臀部の形状に合せることで座り心地を良くすることができる。 更に、前記固定手段が合板に対するタッカー止めであると、シート部材にテンションを付与した後、簡単且つ強固にシート部材の周縁部を支持枠に固定することができる。

    請求項3によれば、前記シート部材が熱収縮性のメッシュシートであり、該メッシュシートの裁断した周縁部に沿って長手方向へ移動可能に前記緊迫紐を周設し、前記メッシュシートと緊迫紐とで巾着構造としてなるので、緊迫紐を引っ張ってメッシュシートの周縁部を絞ることにより、該メッシュシートを支持枠に均一に縛り付けることができる。

    請求項4によれば、前記メッシュシートの裁断した周縁部をロックミシンによって縫製糸で縁かがり縫いすると同時に、該メッシュシートの裁断縁に沿って縫製糸のループ内に長手方向へ移動可能に前記緊迫紐を周設してなるので、メッシュシートの裁断縁のほつれを防止できると同時に、支持枠に縛り付けるための緊迫紐をメッシュシートの裁断縁に沿って長手方向へ移動可能に周設することができ、工数が少なくなり、製造コスト低減に寄与する。

    請求項5によれば、前述の椅子のクッション体製造方法で製造したクッション体を、背凭れ部又は座部に取付けた椅子を提供することができる。

    請求項6によれば、合板を立体形状に成形した座部と背凭れ部を有する椅子本体の背凭れ部の前面側に、支持枠にシート部材をテンションを付与して張ったクッション体を、単に前方から係合孔内に係着具の係合軸部を押し込むことで簡単に取付けることができる。

    本発明に係る椅子の前側から見た斜視図である。

    同じく椅子の後側から見た斜視図である。

    クッション体の分解斜視図である。

    支持枠にシート部材を装着し、緊迫紐を縛った状態のクッション体の斜視図である。

    クッション体を熱処理してシート部材にテンションを付与する工程を示した斜視図である。

    シート部材の周縁部を支持枠にタッカー止めしたクッション体の完成状態を示す斜視図である。

    クッション体を椅子本体の背凭れ部に取付ける工程を示す分解斜視図である。

    図7の部分拡大斜視図である。

    次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。 図1及び図2は本発明に係る椅子を示し、図3〜図8は各製造工程を示し、図中符号1は椅子本体、2は座部、3は背凭れ部、4は脚部、5はクッション体をそれぞれ示している。

    本発明に係る椅子は、合板を立体形状に成形して座部2と背凭れ部3を一体的に形成した椅子本体1と、椅子本体1の座部2の下面に固定した脚部4とからなり、前記背凭れ部3を構成する合板の前面側にクッション体5を取付けた構造である。 尚、前記椅子本体1は、合板で座部2と背凭れ部3をそれぞれ別々に立体形状に成形した構造とし、前記脚部4を座部2の下面と背凭れ部3に固定した構造であっても構わない。

    前記椅子本体1は、合板を立体形状に加熱・加圧して成形し、座部2の後部に背凭れ部3が立ち上がった基本構造を有し、前記座部2及び背凭れ部3はそれぞれ着座者の臀部及び背中の形状に応じて湾曲している。 そして、前記椅子本体1の背凭れ部3の中央部には、開口部6を設けている。

    前記脚部4は、本実施形態ではパイプフレームで構成し、前記椅子本体1の座部2の下面にネジ止め等の適宜な固定手段で固定している。 ここで、本発明に係る椅子は、上下にスタッキング可能なように、脚部4の形状は設定されている。

    前記クッション体5は、環状の支持枠7と、加熱処理により収縮する素材からなるシート部材8と、該シート部材8の周縁部に沿わせて設けた緊迫紐9とから構成されている。 前記支持枠7の前面側から外周部を包むように前記シート部材8を配置し、前記緊迫紐9を縛って装着した後、加熱処理して前記シート部材8にテンションを付与し、それからシート部材8の周縁部を支持枠7の外周部に固定するのである。 前記シート部材8の周縁部を支持枠7の外周部に固定する位置は、該支持枠7の裏面側、外周端面、表面側の適宜な位置に設定することができるが、外観性、作業性を考慮すれば、支持枠7の裏面側に固定するのが最も好ましい。

    前記支持枠7は、本実施形態では合板の中央部に開口10を設け、立体形状に成形したものを用いている。 ここで、前記支持枠7の湾曲形状は、前記椅子本体1の背凭れ部3の前面の湾曲形状に略一致させている。 また、前記支持枠7の開口10は、前記椅子本体1の背凭れ部3の開口部6と大きさ形状を略一致させている。 これら開口部6及び開口10は、前記シート部材8の弾性変形のための逃がしとなるとともに、通気性を持たせるために設けられている。

    前記シート部材8は、加熱処理により収縮する素材からなっており、メッシュ(ネット)、フィルム、布地あるいは不織布等のシートを所定形状に裁断して使用する。 また、前記シート部材8は、所定のテンションを付与して維持できる引張り強度を備えていなければならない。 本実施形態で使用する前記シート部材8は、IDC株式会社の品番FITS FI−801(シルバー色)又はFITS FI−802(黒色)のメッシュシートである。 また、前記シート部材8の周縁部を縛る緊迫紐9は、ポリエステル100%である。

    次に、前記クッション体5の製造方法を説明する。

    (シート部材準備工程)
    前記シート部材(メッシュシート)8を所定形状に裁断するとともに、該シート部材8の周縁部に緊迫紐9を添設する(図3参照)。 メッシュシート8の裁断縁をロックミシンで縁かがり縫いしてほつれを防止すると同時に、メッシュシート8の裁断縁に沿って緊迫紐9を周設し、前記メッシュシート8と緊迫紐9とで巾着構造とする。 ここで、前記緊迫紐9は、ロックミシンの縁かがり縫いするための縫製糸のループ内に長手方向に移動可能、つまり緊迫可能に位置している。 縁かがり縫いするための縫製糸は、耐熱性の高い素材、例えばポリアミド等とする。

    また、メッシュシート8の裁断縁の処理として、該メッシュシート8が薄く、あるいは柔らかく折り返しが可能な場合には、通常のミシンで袋縫いして、その内部に緊迫紐9を通して巾着構造とすることも可能である。 しかし、メッシュシート8は、厚みが厚く、腰があるので、袋縫いすると端部が分厚くなり、またその縫製作業にも手間がかかる。

    (シート部材張り工程)
    図3及び図4に示すように、合板を立体形状に成形した環状の支持枠7の表面側に、前記シート部材8を沿わせ且つ該シート部材8の周縁部を支持枠7の外周部を包み込むように該支持枠7の裏面側に巻回するとともに、前記緊迫紐9を縛ってシート部材8の周縁部を絞る。 この作業は、半自動布張り機(C−GEX)で行う。 ここで、前記緊迫紐9を縛る強さを一定とすれば、前記シート部材8は均一に予備テンションを付与することができる。 前記緊迫紐9の結び目はしっかり結び、全周の長さを拘束することにより、後の加熱処理によって付与するテンションの大きさが、略一定となり、製品毎のばらつきが小さくなる。

    (熱処理工程)
    前記支持枠7にシート部材8を装着した状態で、図5に示すように、熱風炉11に入れて、190℃、30秒間加熱処理してシート部材8を熱収縮させてテンションを付与する。 本実施形態で使用したメッシュシート8の収縮率は、周囲を固定して熱収縮させる場合と固定なしで収縮させる場合では異なるが、メッシュシート8の縁部をポリエステルの緊迫紐9で縛った場合には、収縮率は縦方向が約2%、横方向が約3%となっている。

    (固定工程)
    前記熱風炉11からクッション体5を取り出し、冷却後に、前記シート部材8の周縁部を前記支持枠7の裏面側にタッカー止めにて固定する。 図中符号12は、タッカー針を示している。 この状態で、所定のテンションを付与されたシート部材8は、周縁部が前記支持枠7に確実に固定され、テンションを安定に維持するのである。

    次に、前記クッション体5を椅子本体1の背凭れ部3の前面側に取付ける構造を、図3、図7及び図8に基づいて説明する。 先ず、前記背凭れ部3を構成する合板の前面側で、中央部に設けた開口部6の周囲に複数の係合孔13,…を設ける。 この係合孔13は、前記背凭れ部3に形成した穴14に合成樹脂製の受具15を圧入して設ける。 そして、前記クッション体5の合板からなる支持枠7で前記係合孔13,…に対応する位置に通孔16,…を形成するとともに、前面側で前記通孔16の周囲に座グリ部17を設け、ピン状の係着具18の頭部19を前記座グリ部17に収容した状態で係合軸部20を前記通孔16から後方へ突出させて、準備をする。 それから、前記クッション体5を前記背凭れ部3の前面に位置させて、前記シート部材8を介して前記係着具18の頭部19を指で押し、前記係合軸部20を前記係合孔13に嵌着する。 前記受具15の係合孔13と係着具18の係合軸部20は、一旦嵌合すると容易に抜けないような構造になっている。

    前記クッション体5を椅子本体1の背凭れ部3の前面側に沿わせて取付けた状態では、共に合板からなる背凭れ部3と支持枠7の間にシート部材8の周縁部を挟みこんだ状態となるので、シート部材8の周縁部がパッキンの作用をして、がたつきなくクッション体5を支持することができ、更に着座時に背凭れ部3や支持枠7が変形しても支持状態が安定である。

    勿論、前記受具15と係着具18による連結構造の他にネジ止めによるクッション体5の取付けも可能である。 例えば、前記クッション体5の支持枠7の背面側にオニメナットを埋設し、それに対応する背凭れ部3の位置に貫通孔を形成し、背面側からネジを貫通孔に通し、それをオニメナットに螺合する。 この場合、ネジの頭部が背凭れ部3の背面に露出するが、本実施形態の取付構造では表面にそれらの構造が露出しないので、シンプルな外観性となる。

    本実施形態では、前記クッション体5を椅子本体1の背凭れ部3に設けた例を示したが、前記クッション体5を座部2の上面に設けることも同様に可能である。 この場合も、椅子本体1の座部2の中央部に開口部を設けることが望ましい。

    以上の本実施形態の椅子では以下の利点がある。 (1)メッシュシート8を張る支持枠7が立体的な曲面を持つ成形合板であるため、人が座った時にメッシュシート8と共に合板も撓って、背中の当たりを軽減する。 (2)メッシュシート8を張る支持枠7が成形合板なので、樹脂部品や金属フレーム等の部品や新たな投資が発生しない。 (3)メッシュシート8を張る支持枠7として良く使用される金属フレームを使わないので、人体に接触する部分に硬い金属が当たらない。 (4)人以外の方法でメッシュシート8を張っており、テンションの大きさを安定させて生産することが可能である。 (5)クッション体5が椅子本体1に比べると小さいので、複数個同時に熱処理が可能であり、その他の工程の作業効率もよい。

    本発明により、木製の座部2と背凭れ部3を有する3次元曲面を持つ椅子本体1にメッシュシート8を張った椅子が量産可能になった。 メッシュシート8にテンションをかける基材として一般的なものは金属フレームや樹脂フレームであるが、3次曲面を持つ成形合板の椅子本体1にそれらのフレームを用いるには、3次元曲面を持つ別部品及び、金型投資等が必要である。 また金属フレームを用いた場合、人体に接触する部分が硬い金属になってしまう問題点がる。 更に、市場に成形合板でメッシュシート8を張った椅子がほとんど見られないのは、製造コストを抑えた量産化が確立されていないことが要因の一つである。

    従来の木製製品にメッシュシートを張る方法の一例をあげると、椅子本体にメッシュの片側をタッカー針で固定してもう一方のメッシュの端を手で引っ張り、タッカー針で固定する方法がある。 この場合、メッシュシートを張る際に、力を入れる必要があり、メッシュシートを手動で引っ張りながら、タッカー留めするので、なれや熟練が必要であり、人の手加減に左右されてしまうので、テンションを一定に保つことや、メッシュシートに満遍なく一定のテンションをかけることが容易ではない。 それに対して、本発明では、メッシュシートにテンションをかける工程において、人の力加減が介在する余地がなく、メッシュシートのテンションを一定に、しかも満遍なくテンションをかけることが容易である。 本発明の製造方法は、なれや、熟練を伴わない作業であり、一つ一つの椅子本体に手作業でメッシュを張る工法よりも量産性に優れている。

    また、メッシュシート8を張る基材(支持枠7)が、椅子本体1に比べて小さいので、各工程での作業の効率が良い。 つまり、従来のように、椅子本体1の座部2と背凭れ部3に直接メッシュシートを取付け、椅子本体をそのまま、熱風炉に入れてテンションをかける場合、単体の重量が大きく、1個1個しか熱処理できなかったが、本発明の場合、テンションをかける部品はクッション体5のみなので、複数個同時に熱処理が可能である。

    1 椅子本体、
    2 座部、
    3 背凭れ部、
    4 脚部、
    5 クッション体、
    6 開口部、
    7 支持枠、
    8 シート部材(メッシュシート)、
    9 緊迫紐、
    10 開口、
    11 熱風炉、
    12 タッカー針、
    13 係合孔、
    14 穴、
    15 受具、
    16 通孔、
    17 座グリ部、
    18 係着具、
    19 頭部、
    20 係合軸部。

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