Attaching structure of backrest

申请号 JP2002208316 申请日 2002-07-17 公开(公告)号 JP2004049364A 公开(公告)日 2004-02-19
申请人 Kokuyo Co Ltd; Takano Co Ltd; コクヨ株式会社; タカノ株式会社; 发明人 HORIKI TOSHIYUKI; UEDA NOBUYUKI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To attach a backrest to a back frame without using an outer shell, and using little or no screw. SOLUTION: A chair comprises at least the backrest 1 for supporting the back of a sitting person and the back frame 2 for connecting the backrest 1 to a seat. In the chair, the backrest 1 has a pocket 3 covering the upper part of the back frame 2, and the pocket 3 has a lock part 4 to engage with the upper part of the back frame 2 for preventing the upper part from slipping out of the pocket 3. The backrest 1 is attached to the back frame 2 by covering the upper part of the back frame 2 with the pocket 3 and engaging the engagement part 4 with the covered upper part. COPYRIGHT: (C)2004,JPO
权利要求
  • 着座者の背を支持する背凭れ部と、該背凭れ部を座に連結する背フレームとを少なくとも有する椅子において、前記背凭れ部は前記背フレームの上方部分を被覆するポケットを有し、前記ポケットは前記背フレームの上方部分と係合して当該上方部分が前記ポケットから抜け出ることを妨げる係止部を有し、前記背フレームの上方部分を前記ポケットで被覆すると共に前記係止部を当該被覆した上方部分に係合させて前記背凭れ部を前記背フレームに取り付けることを特徴とする背凭れの取付構造。
  • 前記背凭れ部は、枠状のインナーシェルと、該インナーシェルを内包する袋状の表皮部材とを有し、前記背フレームの上方部分は、前記インナーシェルと対向する部分と前記係止部と係合する部分とからなる枠体を有することを特徴とする請求項1記載の背凭れの取付構造。
  • 前記係止部は前記ポケットの開口縁部に設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の背凭れの取付構造。
  • 前記背凭れ部は、着座者の腰部に向かって突出するように形成された屈曲部を有し、前記背フレームは、該背フレームに対して移動可能に構成された可動部材を有し、前記背凭れ部の下端側は前記可動部材に取り付けられ、前記可動部材を移動させることによって前記屈曲部の突出量を調整可能としたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の背凭れの取付構造。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、背凭れの取付構造に関する。 さらに詳述すると、本発明は、背凭れ部を背フレームに取り付けるための構造に関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    従来の背凭れの取付構造は、図15に示すように、クッション性を有する背凭れ部101と、背凭れ部101の骨材となるインナーシェル102と、このインナーシェル102にねじ103で取り付けられて背凭れ部101を座に連結する背支桿104と、インナーシェル102と背支桿104との連結部分を覆い隠すように背凭れ部101の背面側に取り付けられるアウターシェル105を有して構成される(特開平07−095912号公報図4参考)。
    【0003】
    【発明が解決しようとする課題】
    しかしながら、従来の背凭れの取付構造では、アウターシェル105を用いているため、部品点数が多くなり、組立工数も増大するという問題を有している。 また、背凭れの取付にねじ103を多用していることから、背凭れの取り付けや取り外し作業が面倒であるという問題を有している。
    【0004】
    そこで本発明は、アウターシェルを用いず、且つねじを殆んど若しくは全く用いずに、背凭れ部を背フレームに容易に取り付けることができる構造を提供することを目的とする。
    【0005】
    【課題を解決するための手段】
    かかる目的を達成するため、請求項1記載の背凭れの取付構造は、着座者の背を支持する背凭れ部と、該背凭れ部を座に連結する背フレームとを少なくとも有する椅子において、背凭れ部は背フレームの上方部分を被覆するポケットを有し、ポケットは背フレームの上方部分と係合して当該上方部分がポケットから抜け出ることを妨げる係止部を有し、背フレームの上方部分をポケットで被覆すると共に係止部を当該被覆した上方部分に係合させて背凭れ部を背フレームに取り付けるようにしている。
    【0006】
    したがって、背フレームの上方部分を背凭れ部に設けられたポケットで被覆し、ポケットに設けられた係止部を当該被覆した上方部分に係合させることで、背凭れ部が背フレームに取り付けられる。 これにより、アウターシェルを用いず、且つねじ等を殆んど若しくは全く用いずに、背凭れ部を背フレームに容易に取り付けることができる。
    【0007】
    また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の背凭れの取付構造において、背凭れ部は、枠状のインナーシェルと、該インナーシェルを内包する袋状の表皮部材とを有し、背フレームの上方部分は、インナーシェルと対向する部分と係止部と係合する部分とからなる枠体を有するものとしている。 この場合、背凭れ部は、インナーシェルと背フレームの枠体とが重ね合わされることによって、安定に支持される。
    【0008】
    また、請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の背凭れの取付構造において、係止部はポケットの開口縁部に設けられるものとしている。 この場合、ポケットが捲れてしまうことや、ポケットに弛みや皺が生じてしまうこと等が防止される。
    【0009】
    また、請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載の背凭れの取付構造において、背凭れ部は、着座者の腰部に向かって突出するように形成された屈曲部を有し、背フレームは、該背フレームに対して移動可能に構成された可動部材を有し、背凭れ部の下端側は可動部材に取り付けられ、可動部材を移動させることによって屈曲部の突出量を調整可能であるようにしている。 この場合、着座者の腰部に向かって突出するように形成された屈曲部の突出量を調整するランバーサポート機構が構成される。
    【0010】
    【発明の実施の形態】
    以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。
    【0011】
    図1から図7に本発明の背凭れの取付構造の実施の一形態を示す。 この背凭れの取付構造は、着座者の背を支持する背凭れ部1と、その背凭れ部1を座15に連結する背フレーム2とを少なくとも有する椅子11において、背凭れ部1は背フレーム2の上方部分を被覆するポケット3を有し、そのポケット3は背フレーム2の上方部分と係合して当該上方部分がポケット3から抜け出ることを妨げる係止部4を有し、背フレーム2の上方部分をポケット3で被覆すると共に係止部4を当該被覆した上方部分に係合させて背凭れ部1を背フレーム2に取り付けるようにしている。
    【0012】
    本実施形態の背凭れ部1は、例えば、インナーシェル5と、そのインナーシェル5を内包する袋状の表皮部材8とを有して構成される。 このような構成の場合、クッション性が高く且つ厚みの薄いコンパクトな背凭れ部1を得ることができる。 但し、本実施形態は好適な例示であって、背凭れ部1の構成が本実施形態の例に限定されるものではない。
    【0013】
    インナーシェル5は、例えば枠状に形成される。 より具体的には、本実施形態のインナーシェル5は、正面が矩形状で側面は着座者の腰の辺りに向かってやや出っ張るように湾曲した形状に形成されている。 インナーシェル5を枠状とすることで、着座者の背中は表皮部材8のみにより支持されて高いクッション性を得ることができ、座り心地を良好にすることができる。 但し、インナーシェル5の形状は、背凭れとして求められる面を形成し得るものであれば特に限定されるものではなく、種々の形状を採用できる。 例えば矩形状が一般的であるが、美的処理や人間工学等の観点から湾曲その他の形状としても良く、また必ずしも閉じた枠を形成しなくても良い。 このインナーシェル5は、背凭れ部1としての形状を保持し得る剛性と、背フレーム2への取付等が容易であるように、ある程度の変形を許容する柔軟性を兼ね備えるものが好ましい。 インナーシェル5の材質や厚み等は、当該剛性と柔軟性を兼ね備えるように選択できる。 インナーシェル5の材質としては、例えば適度な剛性と弾性を有する合成樹脂等の利用が好ましい。 ただし、インナーシェル5の材質が合成樹脂に限定されるものでは無く、所望の剛性と柔軟性を兼ね備える材質であれば良い。
    【0014】
    表皮部材8は、例えば、適度な弾性と張力を発揮し得る素材を用いて、背凭れの下端側に開口を有する袋状に形成されている。 この表皮部材8は、インナーシェル5より多少小さめに形成されており、インナーシェル5を内包することで、背凭れの弾性支持要素として機能し、背凭れの面を構成する上張地として機能するようにしている。 表皮部材8の材質としては、必要に応じて適宜選択される適度な弾力性と張力を発揮し得る素材、フィルム(例えばポリエステルエラストマーやポリウレタンエラストマー等の樹脂フィルムや、更に樹脂フィルムをポリアミド等の繊維やタフタ等の織物で補強したもの等)、布地、不織布等が適宜適用可能である。 特に、へたりが少なく、弾力性や通気性等が良好であるポリエステル製メッシュシートの利用が好ましい。 尚、インナーシェル5を収容した後の表皮部材8の開口部は、インナーシェル5が抜け出ることがないように、タッカー(鋲)や縫製等により閉じておくことが好ましい。
    【0015】
    本実施形態のポケット3は、例えば、適度な弾力性と張力を発揮し得る素材(本実施形態では表皮部材8と同一の素材)を用いて、縫製により表皮部材8の上に設けられている。 ポケット3の大きさは、必ずしも限定されるものではないが、図1に示す例のように、背凭れ部1の背面(即ち背フレーム2が取り付けられる面)の上半分を占める程度の大きさとすることが、背フレーム2への取付の安定性等の観点から好ましい。 ポケット3の開口は、背凭れ部1の背面側の略中間部分において平となるように形成されている。 尚、本実施形態のポケット3は、インナーシェル5が包まれる袋状の表皮部材8の上に、別の袋を設けるようにして形成されているが、必ずしもこの形態には限られない。 例えば、インナーシェル5が包まれる表皮部材8の背面側の略中間部分において水平となるように切れ込みを入れて、ポケット3を構成するようにしても良い。
    【0016】
    ポケット3に被覆される背フレーム2の上方部分は、インナーシェル5と対向する部分と、係止部4と係合する部分とを有するように形成される。 インナーシェル5と対向する部分が背凭れ部1を安定支持する機能を有し、係止部4と係合する部分が背フレーム2の上方部分がポケット3から抜け出ることを防止する機能を有する。 より具体的には、例えば本実施形態における背フレーム2は、ポケット3に被覆される枠体9と、この枠体9を支持する下部フレーム14とを有して構成される。 枠体9は、インナーシェル5の略上半分と対向するコ字型部分9aと、ポケット3の開口付近に位置する横梁9bとを有して構成される。 背フレーム2は、柔軟性の高い背凭れ部1を安定支持できるように、高い剛性を有するものが好ましい。 このため本実施形態の枠体9は、インナーシェル5よりも硬質の合成樹脂(例えばナイロン系の合成樹脂)を用いて、コ字型部分9aと横梁9bとが一体に形成されている。 また、下部フレーム14は、金属材料(例えば軽量且つ剛性に優れるアルミニウム合金や亜鉛ダイキャスト等)を用いて形成されている。 枠体9と下部フレーム14との連結部分9c,14aは互いに嵌合する形状に形成され、これらの連結部分9c,14aを嵌め合わせ且つねじ止めすることによって、枠体9と下部フレーム14とは一体に固定されている。 但し、背フレーム2の構造が本実施形態の例に限定されるものではない。 例えば、図8に示すように、枠体9を下部フレーム14に対してピン63回りに回転可能に取り付けるようにしても良い。 また場合によっては、枠体9と下部フレーム14とを樹脂または金属材料等で一体成形しても良い。
    【0017】
    本実施形態のポケット3には、係止部としての係止プレート4が設けられている。 この係止プレート4は、例えば、樹脂製であり、背フレーム2の横梁9bと係合するように、ポケット3の開口縁部3aの内側に縫製によって取り付けられている。 一方、本実施形態の横梁9bは、その正面側(着座者側)において、係止プレート4がポケット3に張力(テンション)を与えつつ嵌め込まれ、尚且つ嵌め込まれた係止プレート4がポケット3の張力により引っ張られて当該嵌め込まれた状態から抜け出ることを妨げるように形成されている。 より具体的には、本実施形態の横梁9bは、図2に示すように、係止プレート4が嵌め込まれるスペース20と、嵌め込まれた係止プレート4がポケット3の張力により嵌め込まれた状態から抜け出ることを妨げる溝21とを有するように形成されている。
    【0018】
    本実施形態の背凭れ部1の下端部分は、例えばランバーサポート機構に取り付けられている。 このランバーサポート機構は、着座者の腰部に向かって突出するように背凭れ部1に形成された屈曲部1aの突出量を調整可能とするものである。 本実施形態のランバーサポート機構は、例えば、一対の下部フレーム14,14の間を掛け渡すように下部フレーム14,14に固定される固定プレート22と、この固定プレート22に取り付けられて背凭れ部1の上方及び下方に移動可能に構成された可動部材23とを有して構成される。 本実施形態の背凭れ部1の下端部分は、この可動部材23に取り付けられている。 可動部材23には、例えば背凭れ部1の下端部分が挿入される溝35が形成されている。
    【0019】
    固定プレート22は、下面側(接地面側)に開口した略箱型に形成されており、下部フレーム14と一体に形成された取付部24に、例えばねじ止めによって固定される。 可動部材23は、一対の下部フレーム14,14の間に形成される空間に収容される部分23aと、一対の下部フレーム14,14と係合する突出部分23bとを有するように形成され、尚且つ固定プレート22の下面側に設けられたガイド軸25に案内されるスライダ26が一体に取り付けられている。 可動部材23は、突出部分23bが下部フレーム14と係合する位置と、スライダ26が固定プレート22と係合する位置との間を移動可能に構成される。
    【0020】
    また、固定プレート22の下面側には、一対のブラケット27,27が形成されていて、このブラケット27にはレバー28が揺動可能に取り付けられている。 このレバー28の一端側は、可動部材23に取り付けられており、レバー28が揺動することで可動部材23がガイド軸25に案内されて移動するように構成されている。 より具体的には、レバー28は、支点として機能する支軸29と、力点として機能するピン30と、作用点として機能する長孔32とを有して構成される。 ピン30は、可動部材23に形成された溝31に挿入される。 支軸29は、ブラケット27に回転可能に取り付けられる。 長孔32には、クランクシャフト33のクランク部33aが貫通している。 レバー28は、ピン30および支軸29が形成される部材28aと、長孔32が形成される部材28bとが、略V字形を成すように一体に連結された形状となっている。 また、長孔32が形成される部材28bは、クランク部33aの回動に支障がないように、ブラケット27,27間における幅が部材28aよりも狭くなるように形成されている。 クランクシャフト33の回転軸33bは、支軸29と平行な軸回りに回転可能であるようにブラケット27に取り付けられる。 クランク部33aは、一対のブラケット27,27の間において、クランクシャフト33の回転軸33bの周囲を回転するように形成されている。
    【0021】
    したがって、クランクシャフト33を正回転または逆回転させると、クランク部33aが長孔32内を移動しながら回転軸33bの回りを回転し、これに伴ってレバー28が支軸29回りに揺動し、ピン30を介して可動部材23が背凭れ部1の屈曲部1aに近づくように押し上げられ、または屈曲部1aから遠ざかるように押し下げられる。 背凭れ部1の下端部分を支持する可動部材23が背凭れ部1の屈曲部1aに近づくことで、屈曲部1aにおける着座者の腰部への突出量が増加する(図5参照)。 一方、可動部材23が屈曲部1aから遠ざかることで、屈曲部1aの突出量が減少する(図4参照)。 尚、図4および図5は、ブラケット27の内側の様子を示す断面側面図である。 また、図3中の符号34は、クランクシャフト33に一体回転するように取り付けられる操作部材である。 但し、操作部材34を用いずドライバ等の工具を利用してクランクシャフト33を回転させるように構成しても良い。
    【0022】
    ここで、本実施形態における椅子11は、座や背凭れがロッキング可能であるように構成されている。 但し、本発明が適用される椅子は、ロッキング可能であるものに限定されないのは勿論である。 例えば本実施形態の椅子11は、図6及び図7に示すように、脚12と、脚12の上端側に取り付けられる支持体7と、前部が軸X1を介して支持体7に支持される座受13と、基端側が軸X3を介して支持体7に取り付けられると共に、中間部において軸X2を介して座受13の後部に連結される下部フレーム14とを有して構成される。 下部フレーム14は、ほぼ水平な部分とほぼ直立した部分とを有する略L字形状としている。 下部フレーム14の前端部48には、軸X3が一体回転するよう固定される。 下部フレーム14のほぼ水平な部分における略中央部には、取付部24と一体に軸支持部47が設けられていて、この軸支持部47に軸X2が取り付けられる。 座受13には図示しないシェル及びクッション等が取り付けられて座15が構成される。 座受13と支持体7とは軸X1により回転可能に連結される。 下部フレーム14と座受13とは軸X2により回転可能に連結される。 支持体7と下部フレーム14とは軸X3により回転可能に連結される。 支持体7には、その側壁の前端部に、軸X1を前後方向に沿ってスライド可能に支持するスライド案内部たる長孔16が形成されている。 軸X1は、付勢ばね(例えば圧縮コイルばね)を有して構成される反力機構17により、長孔16の前端側に向かって付勢されている。 また、本実施形態における椅子11は、ロッキング硬さ(反力機構17のばね力)を調整する反力調整機構18を備えている。 尚、符号19は、軸X1のスライド範囲を変更調整するための部材である。 この椅子11によれば、下部フレーム14が後傾することで、座受13の後部が後方に引かれると同時に、軸X1が長孔16内を後方に摺動および回転する。 これにより、反力機構17の付勢ばねが圧縮されて反力を得ることができる。 下部フレーム14を後傾する外力が解除されれば、反力機構17の付勢ばねの付勢力により下部フレーム14が原位置に復起する。
    【0023】
    以上のように構成される本実施形態の椅子11では、背凭れ部1は例えば次のように取り付けられる。 即ち、背フレーム2の上方部分としての枠体9を、背凭れ部1の背面側の上半分に設けらたポケット3で包み込む。 そして、ポケット3の開口縁部3aに設けられた係止プレート4を引っ張りながらポケット3の内部に回し込んで、横梁9bの正面側に取り付ける。 係止プレート4を引っ張りながら取り付けることで、背凭れ部1は適度なテンションを与えられながら背フレーム2に取り付けられる。 したがって、表皮部材8やポケット3に弛みや皺が生じてしまうことを回避できる。 更に、係止プレート4と横梁9bとが係合することで、当該適度なテンションを維持して尚且つ背フレーム2の上方部分がポケット3から抜け出ることが防止される。 一方、背凭れ部1の下端側は可動部材23の溝35に挿入される。 以上により、背凭れ部1が椅子11に取り付けられる。
    【0024】
    ここで、本実施形態では、背凭れ部1が背フレーム2に対してずれてしまうことを防止するために、枠体9をポケット3で包み込んだ後に、例えば横梁9bの両端近傍において、背フレーム2と背凭れ部1とを2本のねじ36で止め付けるようにしている。 またインナーシェル5は背凭れ部1の下端部分から突出した取付部37を有するものとするとともに、可動部材23の溝35もこの取付部37を受け入れる形状として、背凭れ部1の下端側を可動部材23の溝35に挿入した後に、可動部材23の下面側から取付部37に対して例えば2本のねじ38で止め付けて、背凭れ部1と可動部材23とを固定するようにしている。 尚、ねじ36,38の変わりに樹脂ピン等を利用しても良い。 但し、これらのねじ止めは背凭れ部1と背フレーム2とのずれを確実に防止するためのものであり、場合によっては上述のねじ止めを行なわなくても良い。 例えば、背凭れ部1と背フレーム2との重ね合わされる部分(本実施形態においては、背凭れ部1のインナーシェル5と、このインナーシェル5に対向する背フレーム2の枠体9のコ字型部分9a)を互いに係合する形状として、背凭れ部1と背フレーム2とのずれを防止するようにしても良い。 この場合、係合の態様は特に限られず、例えば図9(A)に示すように完全に嵌り合う凸部39と凹部40とを形成したり、あるいは同図(B)に示すように単に引っ掛かる程度の山部41と谷部42とを形成しても良い。
    【0025】
    以上のように本発明によれば、アウターシェルを用いず、且つねじ等を殆んど若しくは全く用いずに、背凭れ部1を背フレーム2に容易に取り付けることができる。 ねじ等を用いる場合であっても、背凭れ部1と背フレーム2とのずれを防止できる程度であれば良く、従来のねじ止めよりも少数で足りる。 したがって、部品点数や作業工数を削減できる。 また本発明は簡易な取付構造であるため、必要に応じて、背凭れ部1を背フレーム2から簡単に取り外すこともできる。 また、ポケット3により背フレーム2の内部構造を覆い隠すことができるので、椅子11としての見栄え・デザイン性を高めることができる。
    【0026】
    また枠体9にインナーシェル5が重ね合わされることで、剛性を得るための骨材がインナーシェル5のみ又は枠体9のみである場合に比べて、背凭れとしての強度が高まる。
    【0027】
    更に、係止部4をポケット3の開口縁部3aに設けることで、ポケット3が捲れてしまうことや、ポケット3に弛みや皺が生じてしまうこと等が防止される。 加えて、ポケット3の端末(例えば係止プレート4を縫製した箇所等)がポケット3の内部に隠れるため、外観も良好となる。
    【0028】
    なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。 例えば、係止部4の形状や取付位置または背フレーム2の上方部分との係合の仕方は、必ずしも上述の実施形態の例に限定されるものではない。 要は、ポケット3に被覆された背フレーム2の上方部分(上述の実施形態の例では枠体9)が、ポケット3から抜け出ることを防止し得るものであれば良い。 更に、係止部4を背フレーム2の上方部分と係合させることによりポケット3または表皮部材8に張力を発生させ、尚且つ当該張力により係合力を増す構造とすることがより好ましい。 例えば図10に示すように、横梁9bの正面側(着座者側)に、嵌め込まれた係止プレート4が抜け出ることを防止する係止爪43を設けるようにしても良い。 また、例えば図11に示すように、背凭れ部1の上方に向かって開口し、係止プレート4の半分以上が挿入される深溝44を、横梁9bに形成するようにしても良い。 また、例えば図12に示すように、係止部4を鉤(フック)状に形成し、板状の横梁9bに引っ掛けるようにしても良い。 また、例えば図13に示すように、表面が鉤状のものと輪状のものを一対とした合成樹脂製の開閉テープ45(いわゆるマジックテープ(商標))を係止部として用いても良い。 この場合、例えば、ポケット3の開口縁部3aと、当該開口縁部3aを横梁9bに対して巻き込んだ場合に対向する位置とに開閉テープ45を設けて、開口縁部3aを横梁9bに対して巻き込んで、対となる開閉テープ45で止め付けるようにする。 また、例えば図14に示すように、押圧することで嵌合する嵌め込み式ボタン46を係止部として用いても良い。 この場合、例えば、ポケット3の開口縁部3aと、当該開口縁部3aを横梁9bに対して巻き込んだ場合に対向する位置とに嵌め込み式ボタン46を設けて、開口縁部3aを横梁9bに対して巻き込んで、対となるボタン46を嵌め込むようにする。 また、図示しないが、上述した開閉テープ45または嵌め込み式ボタン46等を用いて、ポケット3の開口を閉じることで、ポケット3に被覆された背フレーム2の上方部分がポケット3から抜け出ることを防止するようにしても良い。
    【0029】
    【発明の効果】
    以上の説明から明らかなように、請求項1記載の背凭れの取付構造によれば、背フレームの上方部分をポケットで被覆すると共に係止部を当該被覆した上方部分に係合させて背凭れ部を背フレームに取り付けるようにしているので、アウターシェルを用いず、且つねじ等を殆んど若しくは全く用いずに、背凭れ部を背フレームに容易に取り付けることができる。 ねじ等を用いる場合であっても、背凭れ部と背フレームとのずれを防止できる程度であれば良く、従来のねじ止めよりも少数で足りる。 したがって、部品点数や作業工数を削減できる。 また簡易な取付構造であるため、必要に応じて、背凭れ部を背フレームから簡単に取り外すこともできる。 また、ポケットにより背フレームの内部構造を覆い隠すことができるので、椅子としての見栄え・デザイン性を高めることができる。
    【0030】
    さらに、請求項2記載の背凭れの取付構造によれば、背凭れ部は、インナーシェルと背フレームの枠体とが重ね合わされることによって、安定に支持される。
    【0031】
    さらに、請求項3記載の背凭れの取付構造によれば、ポケットの開口縁部に係止部を設けているので、ポケットが捲れてしまうことや、ポケットに弛みや皺が生じてしまうこと等が防止される。
    【0032】
    さらに、請求項4記載の背凭れの取付構造によれば、着座者の腰部に向かって突出するように形成された屈曲部の突出量を調整するランバーサポート機構を構成することができる。
    【図面の簡単な説明】
    【図1】本発明の背凭れの取付構造の実施の一形態を示す概略斜視図である。
    【図2】上記背凭れの取付構造の係止部の係合の一態様を示す概略中央断面側面図である。
    【図3】上記背凭れの取付構造を適用した椅子が備えるランバーサポート機構の構成の一例を示す概略分解斜視図である。
    【図4】上記ランバーサポート機構の動作の一例を示す概略断面側面図である。
    【図5】上記ランバーサポート機構の動作の他の例を示す概略断面側面図である。
    【図6】上記背凭れの取付構造を適用した椅子の座受近傍を示す概略中央断面側面図である。
    【図7】上記背凭れの取付構造を適用した椅子の概略側面図である。
    【図8】背フレームの構造の他の例を示す概略斜視図である。
    【図9】背凭れ部と背フレームとの接続構造を示す概略中央縦断面側面図であり、(A)は凹部と凸部、(B)は山部と谷部をそれぞれ係合している。
    【図10】係止部による係合の他の態様を示す概略中央断面側面図である。
    【図11】係止部による係合の更に他の態様を示す概略中央断面側面図である。
    【図12】係止部による係合の更に他の態様を示す概略中央断面側面図である。
    【図13】係止部による係合の更に他の態様を示す概略中央断面側面図である。
    【図14】係止部による係合の更に他の態様を示す概略中央断面側面図である。
    【図15】従来の背凭れの取付構造を示す斜視図である。
    【符号の説明】
    1 背凭れ部1a 屈曲部2 背フレーム3 ポケット3a 開口縁部4 係止プレート(係止部)
    5 インナーシェル8 表皮部材9 枠体23 可動部材

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