Chair frame structure and method of producing the same

申请号 JP2012070469 申请日 2012-03-26 公开(公告)号 JP2013198705A 公开(公告)日 2013-10-03
申请人 Sudo Fumio; 須藤 二三男; 发明人 NAMEKAWA MASASHI; UMEHARA SATOSHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a chair frame structure independent of welding, well assembled, providing a reliable strength, and reduced in production cost, and to provide a method of producing the same.SOLUTION: A seat receiving body 4 has a seat receiving base 17 mounted with a gas spring receiving base 30 receiving the insertion and abutment of the front end of a gas spring. The gas spring receiving base 30 is operated from outside to be attached to the seat receiving base 17 with a plurality of blind rivets 45 and 45. A seat receiving structure is attached with the blind rivets without depending on welding, so that the seat receiving structure has a sufficient strength with a simple structure, and has a high workability and reduced cost.
权利要求
  • 椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体を備えており、前記座受け本体は、前記支柱の前記上端部が結合されるガス受け台と、当該ガス受け台と前記座体とが結合される座受けベースとから成っている椅子のフレーム構造において、
    前記座受けベースと前記ガス受け台とがブラインドリベットで結合されていることを特徴とする椅子のフレーム構造。
  • 椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体と、背凭れを支持する背凭れフレームとを備えている椅子のフレーム構造において、
    前記座受け本体と前記背凭れフレームとがブラインドリベットで結合されていることを特徴とする椅子のフレーム構造。
  • 椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体と、背凭れを支持する背凭れフレームとを備えており、前記座受け本体は、前記支柱の前記上端部が結合されるガス受け台と、当該ガス受け台と前記座体とが結合される座受けベースとから成っている椅子のフレーム構造において、
    前記座受けベースと前記ガス受け台とがブラインドリベットで結合されており、前記座受け本体と前記背凭れフレームとがブラインドリベットで結合されていることを特徴とする椅子のフレーム構造。
  • 前記ブラインドリベットによる結合を補強するため、前記座受けベース、前記ガス受け台、前記座受け本体及び前記背凭れフレームのうち当接する二つの当接面の一方には突出したリブ又はエンボスが形成されており、当該当接面の他方には前記ブラインドリベットによる結合の際に前記リブ又は前記エンボスが嵌入する孔部又は凹部が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の椅子のフレーム構造。
  • 前記ブラインドリベットの頭部が突出するのを防止するため、前記ブラインドリベットが挿通される部位には、前記頭部を収容可能な凹部又は皿状にされた前記頭部を収容可能な皿状孔が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の椅子のフレーム構造。
  • 前記ガス受け台には、前記支柱の前記上端部が嵌入する円錐台状の貫通孔が形成されており、前記貫通孔のうち前記上端部が当接する孔面には、金属製のリングがインサート成形にて設けられていることを特徴とする請求項1又は3に記載の椅子のフレーム構造。
  • 前記ガス受け台には前記ブラインドリベットが挿通されるリベット挿通孔が形成されており、前記リベット挿通孔には、前記ブラインドリベットが挿通可能な孔が整合して形成された金属製の補強部材がインサート成形にて設けられていることを特徴とする請求項1又は3に記載の椅子のフレーム構造。
  • 前記ガス受け台は上側が開いた断面U字状の構造を有しており、前記ガス受け台を補強するため、前記断面U字状の開いた上側が板状の補強部材によって閉じられており、前記補強部材の両サイドを前記ガス受け台の側壁に対してブラインドリベットによって結合していることを特徴とする請求項1又は3に記載の椅子のフレーム構造。
  • 椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体を備えており、前記座受け本体は、前記支柱の前記上端部が結合されるガス受け台と、当該ガス受け台と前記座体とが結合される座受けベースとから成っている椅子のフレーム構造において、
    前記座受けベースに対して前記ガス受け台をブラインドリベットで結合することを特徴とする椅子のフレーム構造の製造方法。
  • 椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体と、背凭れを支持する背凭れフレームとを備えている椅子のフレーム構造において、
    前記座受け本体に対して前記背凭れフレームをブラインドリベットで結合すること、又は前記背凭れフレームを構成する構造部材同士をブラインドリベットで結合すること、特徴とする椅子のフレーム構造の製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、椅子の座体や背凭れのように椅子の骨格を定めるフレーム構造及びその製造方法、特に、座体の高さ調節用のガススプリングが取り付けられるガス受け台と座体を取り付けるための受け座本体とが結合されて成る座受け構造や、背凭れを取り付けるための背凭れフレームが当該座受け構造に結合されて成る椅子のフレーム構造及びその製造方法に関する。

    従来の事務用椅子の一例が図14に斜視図として示されている。 図14に示すように、事務用椅子1は、主たる構成要素として、先端にキャスターを備える複数本の脚12と、各脚12の基端に固着されていて上方に向けて起立した支柱2と、該支柱2の上端に設けられる座受け本体4と、座受け本体4に固定状態に取り付けられる座体7と、該座体7の後方に配置され、座受け本体4に対して後方に傾動自在にばね支持された背凭れ5とを備えている(特許文献1参照)。 背凭れ5の後傾動に連動して座体7が前後に進退可能に構成された同期タイプの椅子も提案されている。

    図14に示した事務用椅子と同等の事務用椅子1の座受け本体4とその周辺構造が斜視図である図15及び断面図である図16に示されている。 図15、図16に示すように、支柱2は、高さ方向に伸縮自在なカバー体2aと、該カバー体2a内に配設され、椅子1の高さ、即ち座体7及び背凭れ5の高さを調節可能とするガススプリング3とを備えている。 ガススプリング3は、下端が各脚12の基部に固定される本体部3aと、該本体部3aに対して摺動自在に嵌合されて上方に延びる複数段のロッド3bとを有しており、ロッド3bの上端部には座受け本体4が固定されている。 本体部3aに対してロッド3bが伸縮することにより、座受け本体4及びそれに設けられる座体7及び背凭れ5が一体となって昇降する。

    ガススプリング3は、従来公知のロック機構付のガススプリングが適用されている。 ガススプリングのロック機構等の内部構造についての詳細な説明は省略するが、ロッド3bの上端に設けられている操作ボタン3'を押圧すると本体部3aに対してロッド3bが伸縮自在になって座体7及び背凭れ5の高さの調節操作が可能となり、操作ボタン3'の押圧を解除すると、本体部3aに対するロッド3bの伸縮が規制(ロック)されることで、座体7及び背凭れ5の高さを当該解除時に選択した高さに定めることができる。

    座受け本体4は、上方が開口するトレイ状に形成された金属製の成形材からなる座受けベース17と、座受けベース17に結合されているガス受け台18とを備えている。 座受けベース17においては、開口部の周り4隅に形成されている取付け穴16に取付けボルト15が取り付けられている。 座体7の下側に設けられた座シェル6の下面には周囲が下方に若干突出した枠状リブ23により囲まれた長方形状の平坦面26が形成されており、平坦面26の四隅にネジ穴が形成されている。 座受けベース4に取り付けられた取付けボルト15を座シェル6の上記ネジ穴に螺合させることで、座受け本体4が座シェル6に対して固定される。

    座受けベース17の板状底部を形成する底板部分17aの中央には、ロッド3bの上部が貫通する貫通口19が形成されている。 座受けベース17の中央部には、座受けベース17とで箱状構造を形成するガス受け台18が結合されている。 ガス受け台18の中央位置には、ロッド3bの軸線方向に沿って見て貫通口19と同心をなす貫通口20が形成されている。 ガス受け台18の平坦状に形成された周囲の上面18aが座シェル6に対向配置されている。 ロッド3bは、下方の貫通口19から上方の貫通口20まで先端部が挿通されており、上端に設けられた操作ボタン3'がガス受け台18の上面18aより上方に露呈した状態とされている。 座受けベース17は、ガス受け台18を介してロッド3bの上端に固定されており、ロッド3bが本体部3aに対して伸縮することで座受け本体4が昇降する。 ガススプリング3の周囲を覆うカバー体2aは上下方向に入れ子式に構成されており、座受け本体4の昇降に伴って伸縮するが、座受け本体4に作用する荷重を支えるものではない。 椅子によってはカバー体2aが省略されるものもある。

    椅子1を正面から見て座受け本体4の、例えば左側の側面には、操作レバー8を上下方向に移動可能に収容する縦溝11が形成されている。 操作レバー8は、椅子1の高さを調節するガススプリング3の操作ボタン3'を押圧するための部材である。 操作レバー8は、一端に取っ手21が設けられ、他端に作用部14が設けられた金属製の丸棒材8aと、この丸棒材8aに対して直交する方向に向けて固着された枢軸9と、から構成されている。 座シェル6の下面には枢軸9を嵌合可能な溝10が形成され、枢軸9が座シェル6の溝10と座受け本体4の上部とで挟持されて回動支持部25が構成されている。 丸棒材8aにおける作用部14の近傍には湾曲部22が形成されており、この湾曲部22の近傍に枢軸9が溶接で接合されている。 また、作用部14は、丸棒材8aの先端を上下方向から押圧成形して平坦状の上下面を有する板状に形成することにより、操作ボタン3'に対して押圧される押圧面が広くされている。

    座受けベースの下面にブラケットを溶接するに際して、強度を確保しつつ、位置決めを容易にする提案がなされている(特許文献2参照)。 この提案によれば、ガスシリンダの上端部にブッシュを嵌め、ブッシュを座受けベースと座受けベースの下面に固着したブラケットとに貫通させ、座受けベースのブッシュ貫通穴を全周にわたってブッシュに密着させており、ブラケットのブッシュ貫通穴に円周方向に沿って飛び飛びの状態で形成した切欠きの箇所で座受けベースとブラケットとを溶接し、他の部位でブッシュと座受けベースとを溶接している。 ブラケットは周囲の箇所でも座受けベースに溶接されている。

    特開2008−99837号公報

    特開2002−78555号公報

    椅子においては、特許文献1に記載されているようなガス受け台や座受けベース、特許文献2に記載されているようなブラケット、或いはその他、座体や背凭れに用いられるフレームのような、椅子の強度設計上必要とされるフレーム構造が存在しているが、かかるフレーム構造を構成する構造部材について互いに或いは座受けベースに対して固定する際には、従来、取付けの確実性や強度の観点から、溶接を用いて結合されている。 しかしながら、溶接は材料の溶融と固化という過程を経るので、溶接部位には溶接歪みとスパッタと称される凸部とが必ずと言ってよいほど発生し、部材の組立不良及び機能上の不良の原因の一つとなっている。 そのため、溶接後に溶接歪みとスパッタとを取り除く必要があるが、これらの作業は手間を取ると共にコスト上昇の原因となっている。 また、本体内部から所定箇所を溶接するため、本体外側に対してサンダー仕上げ作業をする必要が生じる。 溶接作業は特殊技能であるため、溶接作業それ自体が椅子の製造において作業単価を上昇させる原因の一つとなっている。 また、未熟練工が溶接作業をすると溶接割れが生じやすい。 また、溶接作業は、上記したように、溶接、仕上げ、スパッタ取り等の工数が多い作業であり、作業所において製品移動をする際に各取置き作業が生じ、取置きスペースの確保と移動の際の運搬作業とが必要となる。 更に、煙から発生するヒュームは二酸化炭素(CO2)を大量に発生し、環境等への影響・負荷が大きいという問題もある。

    椅子の軽量化を図るために座受け全体をダイキャストで製作する場合もあるが、アルミダイキャストによる生産工程ではアルミニウムを溶融させるために炉が必要であって二酸化炭素(CO2)排出の問題や、設備を稼働させるための電の大量消費の問題が避けられない。 こうした一体的なダイキャスト製品は単価が高く、椅子の製造コスト低減が期待できない。 更に異種金属を溶接で固定する場合には、無酸素状態で溶接する必要があるなどの技術的理由によってコストが上昇し、一般に安価に行うことが難しい、という問題があり、したがって、溶接は事実上、同種の金属間に限られる。

    そこで、椅子の座受け本体や当該座受け本体に関連して設けられる背凭れフレームのような、椅子の骨格を定めるために構造部材を互いに結合して得られるフレーム構造に関して、構造部材の結合に際して、種々問題のある溶接に依存することなく、部品結合のための作業が簡単でありながら確実な強度を備えた椅子のフレーム構造及びその製造方法を得る点で解決すべき課題がある。
    この発明の目的は、溶接に依存することがないと共に組立作業性が良く、確実な強度が得られ、しかも製造コストを低減することができる椅子のフレーム構造及びその製造方法を提供することである。

    上記課題を解決し目的を達成するため、本発明である椅子のフレーム構造は、椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体を備えており、前記座受け本体は、前記支柱の前記上端部が結合されるガス受け台と、当該ガス受け台と前記座体とが結合される座受けベースとから成っていて、前記座受けベースと前記ガス受け台とがブラインドリベットで結合されていることを特徴としている。

    また、本発明である椅子のフレーム構造は、椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体と、背凭れを支持する背凭れフレームとを備えており、前記座受け本体と前記背凭れフレームとがブラインドリベットで結合されていることを特徴としている。

    更に、本発明である椅子のフレーム構造は、椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体と、背凭れを支持する背凭れフレームとを備えており、前記座受け本体は、前記支柱の前記上端部が結合されるガス受け台と、当該ガス受け台と前記座体とが結合される座受けベースとから成っている椅子のフレーム構造であって、前記座受けベースと前記ガス受け台とがブラインドリベットで結合されており、前記座受け本体と前記背凭れフレームとがブラインドリベットで結合されていることを特徴としている。

    また、本発明である椅子のフレーム構造の製造方法は、椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体を備えており、前記座受け本体は、前記支柱の前記上端部が結合されるガス受け台と、当該ガス受け台と前記座体とが結合される座受けベースとから成っている椅子のフレーム構造において、前記座受けベースに対して前記ガス受け台をブラインドリベットで結合することを特徴としている。

    更に、本発明である椅子のフレーム構造の製造方法は、椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体と、背凭れを支持する背凭れフレームとを備えている椅子のフレーム構造において、前記座受け本体に対して前記背凭れフレームをブラインドリベットで結合すること、又は前記背凭れフレームを構成する構造部材同士をブラインドリベットで結合すること、特徴としている。

    本発明による椅子のフレーム構造及びその製造方法によれば、支柱の上端部が結合されるガス受け台と、当該ガス受け台と座体とが結合される座受けベースとから成っている座受け本体において、座受けベースとガス受け台とが溶接を用いることなくブラインドリベットで結合されており、座受け本体を簡単なリベット結合作業にて組み立てることができ、且つ確実な強度を持つ座受け本体を得ることができる。

    また、本発明による椅子のフレーム構造及びその製造方法によれば、椅子の脚部に対して下端部が固定された支柱の上端部が取り付けられるとともに座体が取り付けられる座受け本体と、背凭れを支持する背凭れフレームとを備えている椅子のフレーム構造において、座受け本体と背凭れフレームとを、或いは背凭れフレームを構成する構造部材同士を、ブラインドリベットで結合しているので、背凭れフレームの組立てを、また座受け本体と背凭れフレームとの組立てを、簡単なリベット結合作業にて行い且つ確実な強度を持つようにすることができる。

    この椅子のフレーム構造において、前記ブラインドリベットを用いた結合を補強するため、種々の構造を採用することができる。 例えば、前記座受けベース、前記ガス受け台、前記座受け本体及び前記背凭れフレームのうち当接する二つの当接面の一方には突出したリブ又はエンボスが形成されており、当該当接面の他方には孔部又は凹部を形成し、前記ブラインドリベットによる結合の際に前記リブ又は前記エンボスを孔部又は凹部に嵌入させることで、当接面での結合を強化することができる。
    また、前記ガス受け台には、前記支柱の前記上端部が嵌入する円錐台状の貫通孔を形成し、前記貫通孔のうち前記上端部が当接する孔面に、金属製のリングをインサート成形にて設けることができる。
    また、前記ガス受け台には前記ブラインドリベットが挿通されるリベット挿通孔を形成し、前記リベット挿通孔に、前記ブラインドリベットが挿通可能な孔が整合して形成された金属製の補強部材をインサート成形にて設けることができる。
    更に、前記ガス受け台は上側が開いた断面U字状の構造を有しており、前記断面U字状の開いた上側が板状の補強部材によって閉じられており、前記補強部材の両サイドを前記ガス受け台の側壁に対してブラインドリベットによって結合することで、前記ガス受け台を補強することができる。 また、前記ブラインドリベットが挿通される部位には、前記頭部を収容可能な凹部又は皿状にされた前記頭部を収容可能な皿状孔を形成することもできる。 前記ブラインドリベットの頭部は当該凹部又は皿状孔に収容されることになり、当該頭部が外側へ突出するのを防止することができ、不用意な引っ掛かりや衝突を予め回避することができる。

    従来、一般的なリベットによる締結では強度が心配されるとの先入観念、固定観念があり、そうした状況の中では、ガススプリングの上端部が取り付けられるガス受け台を初めとして、座受け本体や背凭れを組み立てる際、或いは座受け本体と背凭れとを結合する際に、リベットによる結合は採用されておらず、専ら溶接に依存しているのが実情である。 また、現在、リベットによる結合構造が溶接と同じ強度を有することまでは、何等意識されてもいない。 本発明によれば、座受け本体を構成する構造部材同士や背凭れを構成する構造部材同士を結合する、或いは座受け本体と背凭れとを結合するのに、ブラインドリベットを用いることにより、溶接加工を廃止して、同種材料でもまた異種の金属間或いは金属と樹脂のような異種材料であっても、確実な結合強度を持たせることができるとともに、組立て作業が容易であり且つ製造コストを低減させることができる。

    本発明による椅子のフレーム構造及びその製造方法によれば、椅子の座受け本体を構成する構造部材同士や背凭れを構成する構造部材同士を結合する、或いは座受け本体と背凭れとを結合するのに、異種材料同士であってもブラインドリベットによる結合を用いているので、確実で且つ十分な結合強度を確保することができる。 しかも、熟練を要する溶接に頼ることなく椅子の製造コストを低減することができると共に、溶接と比較して不良品の発生を殆ど無くすことが可能となる。

    椅子においては座体の昇降位置を調整するためのガススプリングが用いられているが、ガススプリングの上端部が結合されるガス受け台については、座受けベースに対してブラインドリベットによって確実で且つ十分な強度を確保しつつ固定することができる。 したがって、ガス受け台は、溶接によって座受けベースに対して固定するのではないので、鉄製は勿論のことそれ以外にも色々な材質で作ることができ、鉄製の座受けベースに対して異種材料となる場合であっても強固に固定することができる。

    本発明によれば、座受け本体に用いる構造部材及びそれと一体にすべき背凭れや肘掛けのような構造部材に、ジンコート鋼板やその他の塗装の必要が無い材料を使用することで、これらの部材に塗装をする必要がなくなり、総合的には、省エネルギー、二酸化炭素排出削減にも繋げることができる。

    また、本発明によれば、座受け本体に関連して設けられる背凭れや肘掛けのような構造部材については、ダイキャスト、鉄、樹脂、その他異種の強度を備えた材料で製作して、ブラインドリベットによる結合によって座受け本体に対して固定することができる。 更にまた、従来殆ど溶接に依存していた結合をブラインドリベットによる結合に置き換えることが可能となり、座受け本体の改善を基本として、座受け本体に関連して設けられる構造部材についてもブラインドリベットによる結合によって組み立てることができる。

    更に、本発明によれば、ガス受け台と座受けベースとを備える座受け本体の固定、或いは背凭れを構成する構造部材同士の固定、更には座受け本体と背凭れとの結合において、溶接を用いていないので、溶接に起因する種々の技術的な不都合を回避することができる。 例えば、溶接ガスの燃焼に伴う二酸化炭素(CO2)の削減が可能となり、また、塗装の必要のない部材を用いることで、環境への影響・負荷を軽減することができる。 また、溶接では必要であったスパッタの除去、熱等に起因する残留応力や歪み或いは寸法誤差の発生、溶接に用いる機械・治具の用意、特殊技能を持つ作業者を雇用することによる高コスト化、仕上げ作業の必要性、品質のレベル維持の困難性等を回避することができる。 更に、熟練した溶接技術者による個別的な生産形態ではなく、通常作業ができる作業者であれば誰でも作業が可能であり、椅子の構成部品をラインに沿って集結させて、当該ラインで構成部品を流すうちに、座受け本体や背凭れのフレーム構造から成る椅子の座受け構造を生産ラインで組み立てることが可能となる。

    本発明によるフレーム構造が適用される椅子について、その要部の一例を示す斜視図である。

    図1に示すフレーム構造に備わるガス受け台の一例を示す図である。

    本発明によるフレーム構造に備わるガス受け台の別例を示す図である。

    本発明によるフレーム構造を説明する斜視図である。

    本発明に用いるブラインドリベットによる結合構造の例を示す図である。

    本発明に用いる座受け構造の補強の一例を示す図である。

    本発明に用いるブラインドリベットによる結合構造の別例を示す図である。

    本発明に用いるガス受け台についての補強の例を示す図である。

    本発明に用いるガス受け台の別の一例を示す斜視図である。

    本発明に用いるガス受け台を組み込んだ座受け本体の一例を示す斜視図である。

    本発明による椅子のフレーム構造の一例を示す斜視図である。

    図11に示すフレーム構造を分解して示す斜視図である。

    本発明に用いられるブラインドリベットの一例を示す図である。

    従来の事務用椅子の概略を示す斜視図である。

    図14に示す事務用椅子の座受けベースとその周辺構造を示す斜視図である。

    図14に示す事務用椅子の座受けベースとその周辺構造の断面図である。

    図1には、本発明による椅子のフレーム構造が適用される椅子の主要部(座受け構造)の一例が示されている。 本発明による椅子のフレーム構造の一実施例が視図で示されており、(a)は全体を示すフレーム構造のうちガススプリングを兼ねる支柱が差し込まれる箇所を示す座受け本体の断面図であり、(b)は座受け本体への背凭れフレームの取付け構造を示す断面図であり、(c)は従来の溶接による結合の例を示す断面図である。

    図1の斜視図及び図1(a)の断面図に示すように、座体に関連する座受けベース17は、底壁部27a,27aと底壁部27a,27aの周囲から一体的に屈曲成形された周壁部27b,27bとを備えた上下の半体から成っている。 各半体の周壁部27b,27bは、互いに嵌め合わされており、重なった領域において略等間隔に並んで施される複数のブラインドリベット28によって結合されている。 半体の底壁部27a,27aにおいて、ガススプリングを兼ねる支柱が差し込まれる箇所では、成形によって上側に向かって絞り形状となったガイド座27c,27cが形成されている。

    図1に示すように、背凭れフレーム70は、座受け本体4に横軸72によって前後に揺動可能に取り付けられたボックス状の揺動体71に対して、左右一対の屈曲パイプ76,76が複数(図示の例では各2本)のブラインドリベット78によって結合されている。 図1(b)に拡大した断面図に示すように、揺動体71はその両サイドが下側で閉じ且つ上側が開いた断面U字状の溝73,73に形成されており、当該溝73,73に屈曲パイプ76,76の基端部77,77が上方から嵌め込まれている。 各屈曲パイプ76の基端部77が溝73に嵌め込まれた状態で、溝73の側方外側から溝73の内側に向かってブラインドリベット78,78が装着されることによって、背凭れフレーム70の屈曲パイプ76,76が揺動体71に取り付けられる。

    図1(c)には、図1(b)との比較として、背凭れフレーム70の屈曲パイプ76,76を揺動体71に直接に溶接によって固定した状態を断面図として示している。 揺動体71の両サイドは、溝を形成することなく単に側壁73aとなっている。 当該側壁73aの外側面に背凭れフレーム70の屈曲パイプ76,76の曲面を溶接79によって結合することになるため、溶接の作業が複雑で面倒であることが窺い知ることができる。 本発明では、必要な取付け部分及び固定部分にはすべてブラインドリベットを用いることによって、座受け構造を組み立てることができる。

    図2は、図1に示す椅子の座受け構造に用いられるガス受け台の一例を示す図であり、図2(a)はガス受け台の正面図、同(b)はその上面図、同(c)はその側面図、同(d)は底面図である。 ガス受け台30は、座受け本体4の座受けベース17内に組み込まれる部材であって、樹脂、鉄、アルミニウム等の材料で作製される。 材料としての樹脂は、低コストであって且つ軽量で射出成形等によって加工しやすい。 樹脂は、例えばナイロン(登録商標)にガラスを混入させるなどして用いられる。 鉄は、比重が大きいが、コストが安くまた加工しやすい。 アルミニウムは、コストが高いが軽量化が図れ、また加工性もよい。

    ガス受け台30は、取付け側となる直方体部分31と、当該直方体部分31の上下方向一側において一体的に接続された円錐台部分32とを備えている。 直方体部分31と円錐台部分32とに対して、上下方向に貫いた貫通孔33が形成されている。 貫通孔33は、その軸線が円錐台部分32の中心軸線と一致するように中央に貫通している。 貫通孔33は、直方体部分31における開口部34の径が最も小さく、円錐台部分32における開口部35の開口径が最も大きくなるように、円錐台の周面形状に形成されている。 直方体部分31には、その四隅のそれぞれにおいて、上下方向に貫通する固定用のリベット挿通孔36(この例では6箇所)が形成されている。

    ガス受け台30の直方体部分31の上下方向他側、即ち、開口部34が開口する側であって座受け本体4に当接される側の表面37に、補強用の凸状となったリブ38,38;39,39(以下、符号については「38,39」と略す)が形成されている。 リブ38,39は、開口部34を挟むように二対の真っ直ぐな凸条に形成されており、長い方の凸状のリブ38,38と、これに直交配置となる短い方の凸状のリブ39,39とから成っている。 リブ38,39は、リベット挿通孔36の開口部位を結んで囲まれる領域の内側に設けられている。

    直方体部分31の表面37には、また、その四隅のそれぞれで、且つリベット挿通孔36の開口部位を結んで囲まれる領域の外側において、補強用のエンボス40が形成されている。 エンボス40は、高さをリブ38,39の高さと同じ程度(まったく同じ高さでもよい)にした高さの低い小円柱状である。

    ここでは、図示していないが、ガス受け台30が固定される座受け本体4の当接面には、リブ38,39及び四つのエンボス40がそれぞれ嵌まり込む凹部が形成されている。 リブ38,39及びエンボス40は、これらの凹部と嵌まり合うことで、座受け本体4への取付け状態を強固にする補強用として機能する。 リブ38,39及びエンボス40については、本例に示したように全部をガス受け台30に形成するのに代えて、一部をガス受け台30に形成し残りを座受け本体4に形成する、或いは全部を座受け本体4に形成してもよい。 リブ38,39及びエンボス40にそれらに嵌まり合う凹部は、相手側に形成することになる。 凹部については、厚さを減じることになるので、座受け本体4とガス受け台30とのうち厚みが厚い方に形成するのが好ましい。

    ガス受け台30は、リベット挿通孔36にブラインドリベットを通し、リベット装着を行うことにより、座受け本体4に取り付けられる。 従来、使用が当然との先入観念で行われていた溶接による固定では種々の不都合が生じていたが、ブラインドリベットを用いることでこうした不都合を解消することができる。 しかし、ブラインドリベットは、一般的に、引っ張りには強いが捩じりには弱いという面もある。 ブラインドリベットのみでは強度を確保できない場合には、リブ38,39、エンボス40のいずれか、又は両方を設けることによってブラインドリベットの捩じりに対する強度の不足を補うことができる。

    図3は、図1に示す椅子の座受け構造に用いられるガス受け台の別例を示す図であり、図3(a)はガス受け台の正面図、同(b)はその上面図、同(c)はその側面図、同(d)は底面図である。 図3に示すガス受け台50は、座受け本体4内に組み込まれる部材であって、取付け側となる直方体部分51と、当該直方体部分51の上下方向一側において一体的に接続された取付け側となる錐台部分52とを備えている。 角錐台部分52の幅は直方体部分51の幅と同じであり、正面図に示すように左右方向に先細に形成されている。 角錐台部分52は、座受け本体4の形状・構造に合わせて外形形状が定められている。 本ガス受け台の例においても、ブラインドリベットを用いて座受け本体4に取り付ける構造には変更はないので、その他の形状・構造には、図2に示したガス受け台30に用いた符号と同じ符号を付すことで、それらについての再度の説明を省略する。

    図4は、図1に示す椅子の座受け構造に図2に示すガス受け台を、ブラインドリベットを用いて組み込む構造を示す図である。 図4において、中央の丸で囲む表示Xには、ガス受け台30がブラインドリベット45を用いて座受けベース17に形成した孔46に挿通して取り付けられている様子が示されている。 図の右側の四角で囲んだ表示Yには、図2に示したことから理解されるガス受け台30が示されている。 図4の下中央の丸で囲む表示Zには、揺動体71の両サイドに形成されている溝73,73に背凭れフレーム70の屈曲パイプ76,76の基端部77,77が上方から嵌め込まれている構造において、更に、その嵌合部位において、一方に形成したエンボス47が他方に形成した孔48に嵌入されることが示されている。 レバーによるガススプリングの操作は、従来の技術で説明したとおりである。

    図5は、エンボスとそれが嵌入する孔(穴)が形成された二つの部材(座受け本体4とガス受け台30)の組立て態様を説明する図である。 図5(a)は、一方の部材60に形成したエンボス62が他方の部材61に形成した孔63に嵌入した状態で、嵌入箇所を挟む左右両側において、両部材60,61に整列された孔に挿通・装着したブラインドリベット68,68によって両部材60,61を固定した態様を示している。 部材61を装置外側の部材とし、部材60を装置内側の部材とすることで、ブラインドリベット68,68を外側から装着することができる。

    図5(b)は、一方の部材60に形成したエンボス62が、他方の部材61に形成した凹部64に嵌入した状態で、その近傍において両部材60,61がブラインドリベット68で固定された態様を示している。 図5(c)は、一方の部材60に形成したエンボス62が、他方の部材61に形成した孔63に嵌入した状態で、両部材60,61がその片側近傍においてブラインドリベット68で固定された態様を示している。 図5(d)は、一方の部材60に形成した大きな凹部65内に他方の部材61に形成した小さな凹部66を嵌入させて、その嵌入位置でブラインドリベット68によって固定した態様を示している。 ブラインドリベット68の頭部が他方の部材から出っ張るのを防止している。 図5(e)は、一方の部材60に形成した孔と、他方の部材61に当該孔と整列するように形成された皿状孔67に皿頭を有するブラインドリベット69を挿通・装着させて固定した態様を示している。 この例も、ブラインドリベット69の頭部が他方の部材から出っ張るのを防止している。 図6(b)〜(e)において、ブラインドリベット68の挿通・装着に関する事項は、図6(a)と同様である。

    図6は、本発明による椅子の座受け構造を示す例である。 図6(a)は座受け本体4が補強された座受け構造を示す断面図、同(b)はその補強部材の一例を示す斜視図である。 座受け構造の座受け本体4は、図1や図4にも示しているように、上方が開いた断面コ字状の形状を有した薄板構造を有している。 補強部材80は、座受け本体4の内部に丁度嵌め込むことができる幅を有しており、中央に軽量化用の窓83が開いた空いた天板部81と、当該両サイドに一体的に折り曲げられた側板部82とを備えている。 各側板部82にも、軽量化用の小窓84,84と並んでブラインドリベット装着用の孔85が開けられている。 座受け本体4の外側から座受け本体4に開けた孔とそれに整列した補強部材81の孔85とにブラインドリベット86を通し、座受け本体4の外側からリベット付けをすることにより、補強部材81が座受け本体4に取り付けられた補強座受け構造を得ることができる。 座受け本体4は、補強部材81によって断面が閉じた構造となり、溶接によることなく座受け本体4の剛性を高めることができる。

    図7は、本発明による椅子の座受け構造の補強構造の変形例を示す断面図である。 受け座構造の座受け本体4には、例えば背凭れを支える棒を取り付ける場合のように、断面丸形パイプの他、断面角形パイプが取り付けられることがある。 図7(a)は、座受け本体4の平板部分4aに対して座受け本体4の内側に断面角形パイプ87を取り付ける例を示している。 座受け本体4に形成された孔と角形パイプ87の辺の部分に形成された孔とを整列させ、この整列した孔に座受け本体4の外側からブラインドリベット86を通し、座受け本体4の外側からリベット付けを行うことで、溶接によることなく、簡単な作業で座受け本体4に角形パイプ87を取り付けることができる。

    図7(b)及び図7(c)は座受け本体4に対して座受け本体4の内側に断面丸形パイプ89を取り付ける例を示している。 図7(b)では、座受け本体4は、丸形パイプ89の断面半周以下を抱持するような湾曲部分4bを持つ形状に形成されている。 湾曲部分4bに形成された一つの孔と丸形パイプ89に形成された一つの孔とを整列させておき、その整列された孔に、座受け本体4の外側から一つのブラインドリベット86を通し、座受け本体4の外側からリベット付けを行う。 図7(c)では、座受け本体4は、丸形パイプ89の断面半周を超えて抱持するような湾曲部分4cを持つ形状に形成されている。 湾曲部分4cにおいて周方向に等間隔な位置に形成された三つの孔と丸形パイプ89に同様に形成された三つの孔とを整列させておき、その整列された三つの孔に、座受け本体4の外側からそれぞれブラインドリベット86を通し、座受け本体4の外側からリベット付けを行う。 これにより、図7(b)及び図7(c)では、溶接によることなく、簡単な作業で丸形パイプ89を取り付けることができる。

    図8は、図1に示す椅子の座受け構造に用いられるガス受け台の別例を示す図であり、図8(a)はガス受け台の正面図、同(b)はその上面図、同(c)はインサートされるリングの図、[A]〜[D]はインサートされる補強部材の例を示す図である。 座受け本体4内に組み込まれるガス受け台90において、材料としての樹脂は、低コストであって且つ軽量で射出成形等によって加工しやすい。 強度が必要な箇所が存在する場合には、インサート成形により当該箇所に対応して樹脂中に鉄等の金属部材を入れることで、その箇所の強度を向上させることができる。

    図8(a)及び(b)に示すガス受け台90は、基本的には、座受けベース17に固定されるものであって、且つ図2又は図3に示すガス受け台30,50と同様の構造を有している。 即ち、ガス受け台90は、直方体部分91と角錐台部分92とを備えるとともに、ガス支柱が嵌入する円錐台状の貫通孔93を備えるとともに、ガス受け台90を座受けベース17に固定するために、四隅にそれぞれブラインドリベットが挿通されるリベット挿通孔96が形成されている。 ガス支柱が嵌入され突き当たる貫通孔93の上部には、ガス受け台90を成形するときのインサート成形によって、鉄製のリング97が配設される。 リング97の内面は、貫通孔93の円錐台状の内周面に連続して露出している。 リング97には、更に強度が求めされる場合には、補強用として、例えば外周面上にリブ98を形成することができる。 リブ98は、リング97自体の強度を向上させるとともに、インサート成形によって樹脂中に埋設された状態となって樹脂との結合力も向上させる。

    図8の[A]〜[D]には、インサートされる補強部材の例が示されている。 図8(a)及び(b)に示すガス受け台90には、[B]に示す補強部材100がインサートされている。 [B]に示す補強部材100は断面コ字状の形態を有しており、補強部材100がインサートされた状態では、上下の板部101,101は直方体部分91の表面に露出しており、横板部102は樹脂中に埋没している。 上下の板部101,101には縦孔103,103が形成されており、横板部102には横孔104が形成されている。 縦孔103,103はリベット挿通孔96に整列しており、ブラインドリベットをリベット挿通孔96と縦孔103,103に挿通させて、リベット付けすることができる。

    図8の[A]に示す補強部材110は断面が閉じた四角い環状に形成されており、補強部材110がインサートされた状態では、上下の板部111,111は直方体部分91の表面に露出され、横板部112,112は樹脂中に埋没する。 上下の板部111,111に形成されている縦孔113,113は互いに且つリベット挿通孔96と整列している。 インサートされる位置及びブラインドリベットとの関係は、[B]に示す補強部材100の場合と同等であるので、詳細な説明を省略する。 [C]に示す補強部材120は、上下の板部121,121と、これらの板部121,121を連結する円筒部122とを有しており、インサートされた状態では、上下の板部121,121は直方体部分91の表面に露出され、円筒部122は樹脂中に埋没する。 上下の板部121,121には縦孔123,123が整列して形成されており、円筒部122の内部空間124はリベット挿通孔96としての役割を果たす。 [D]に示す補強部材130は、上下の板部が無く、円筒部132のみから成っている。 円筒部132の上下端部は直方体部分91の表面に露出された状態で周面が樹脂中に埋没する。 円筒部132の内部空間134はリベット挿通孔96に利用することができる。 補強部材100〜130において更に補強が必要であれば、リング97の場合と同様に、好ましくは樹脂と接する適宜箇所にリブを形成することができる。

    図9〜図12は、本発明によるガス受け台とそれを取り付けた座受け本体との別の実施例を示す斜視図である。 図9にはガス受け台140を示しており、直方体部分141と円錐台部分142とを備えており、直方体部分141には更に、座受けベースとの連結を考慮して、補助板143,143が一体的に設けられている。 補助板143,143には、座受け本体のリベット挿通孔に合わせてリベット挿通孔146が形成されている。 補助板143,143においても、ブラインドリベットを用いて座受け本体との固定を図ることができる。

    図10には、ガス受け台150とそれを座受けベース160に取り付けることで得られた座受け本体の例が斜視図として示されている。 ガス受け台150は、座受けベース160の底板部161に底面側から取り付けられている。 ガス受け台150の直方体部分151は底板部161に当接され、円錐台部分152は座受けベース160の底面部161を貫通して座受けベース160の内部に突き出ている。 ガス受け台150には、両サイドに底面部161と平行になるように補助板153,153が一体的に設けられており、各補助板153には、底面部161との固定を図るために、複数のリベット挿通孔が形成されている。 ガス受け台150は、補助板153,153において、座受けベース160の外側から当該リベット挿通孔を挿通させたブラインドリベット158によって、座受けベース160に固定される。

    図11及び図12には、ガス受け台170とそれが取り付られた座受けベース180とからなる座受け本体の例が斜視図として示されている。 図11はガス受け台170を座受けベース180に組み付けた状態を示しており、図12は組付け前の分解状態を示している。 座受けベース180は、細長いボックス状に構成されており、ガス受け台170はその一端側に寄せて配置されている。 ガス受け台170にはガススプリングの上端部が嵌入されるので、座受けベース180においては、ガススプリングを操作するレバー181がガス受け台170に関連して配置される。 ガス受け台170の構造は、基本的には、図9に示すガス受け台140の構造に類似している。 座受けベース180の高さが高いことに対応するため、ガス受け台170の直方体部分171には、円錐台部分172とは反対側に脚173,173が設けられている。 一方の脚173には、直方体部分171に平行な補助板174が設けられており、補助板174にリベット挿通孔176を形成して、座受けベース180にブラインドリベットにより固定することができる。

    本発明に用いられるブラインドリベットの一例とその使用例が図13に示されている。 図13の(a)は本発明に用いられるブラインドリベットの一例を示す縦断面図である、図13(b)〜(e)は、このブラインドリベットを用いて2枚の板材を結合させる使用態様を操作の順に示す説明図である。 図13(a)に示すように、ブラインドリベット68(28,45,69,78,86,158)は、差し込んだ側からかしめができる構造になっているリベットのことであって、中空のリベット200の内部を挿通させたシャフト205を引き戻す際にリベット200を変形させることでかしめ、その後、シャフト205を途中で切断してかしめられた状態のリベット200を残すものである。 リベット200には、軸部201と、表側にフランジ部202とが備わっている。 また、シャフト205の先端には、リベット200の軸部201の孔径よりも大径であるが軸部201の外径よりも小径のヘッド部206が備わっている。

    図13の(b)に示すように、結合すべき2枚の板材210,211に、かしめ前のリベット200が通過可能な孔212を通して形成しておく。 シャフト205にリベット200を付けたブラインドリベット68を板材の表側(板材91側)から孔212を通してリベット200を板材210の裏側に配置する(図13の(c))。 リベッタ215を用いて、リベット200のフランジ部202を板材210,211に向けて押えつつ、シャフト205を表側に引くことで、シャフト205のヘッド部206がリベット200の軸部201の先端部分をかしめ変形させて横側に膨らませる。 板材210,211は、リベット201のフランジ部202と、かしめによって横に膨らんだリベット200の端部203とで挟み込まれるので、板材が結合される(図13の(d)〜(e))。 シャフト205が、リベット200の内部に位置する脆弱部分207(図13の(a))で破断されることにより、シャフト205の手元側の部分をリベット200から離して回収することができる。 したがって、通常の中実リベットのように表裏両側から挟んだ状態でかしめ作業を行う必要がなく、作業性が格段に向上し、十分な強度が得られることも確認されている。

    以上、本発明による椅子のフレーム構造及びその製造方法の実施例について説明したが、本発明の技術的思想を逸脱しないかぎり、種々の変更・追加を行うことができることはは明らかである。 ガス受け台の補強についても、補強を施す場所、補強部材の形状・構造等、適宜に変更・追加することができる。

    1 事務用椅子 2 支柱 2a カバー体 3 ガススプリング 3a 本体部 3b ロッド 3' 操作ボタン 4 座受け本体 5 背凭れ 6 座シェル 7 座体 8 操作レバー 8a 丸棒材 9 枢軸 10 溝11 縦溝 12 脚14 作用部15 取付けボルト 16 取付け穴17 座受けベース 17a 底板部分18 ガス受け台 18a 上面19,20 貫通口 21 取っ手22 湾曲部 23 枠状リブ25 回動支持部 26 平坦面27a 底壁部 27b 周壁部27c ガイド座 28 ブラインドリベット30 ガス受け台 31 直方体部分32 円錐台部分 33 貫通孔34 開口部 35 開口部36 リベット挿通孔 37 表面リブ38,38;39,39 リブ 40 エンボス45 ブラインドリベット 46 孔47 エンボス 48 孔50 ガス受け台 51 直方体部分52 角錐台部分60 一方の部材 61 他方の部材62 エンボス 63 孔64 凹部65 大きな凹部 66 小さな凹部67 皿状孔 68,69 ブラインドリベット70 背凭れフレーム 71 揺動体72 横軸 73 U字状溝 73a 側壁76 屈曲パイプ 77 基端部78 ブラインドリベット 79 溶接80 強部材 81 天板部82 側板部 83 窓84 小窓 85 孔86 ブラインドリベット 87 断面角形パイプ89 断面丸形パイプ89
    90 ガス受け台 91 直方体部分92 角錐台部分 93 貫通孔96 リベット挿通孔 97 リング98 リブ100 補強部材 101 上下の板部102 横板部 103 縦孔 104 横孔110 補強部材 111 上下の板部112 横板部 113 縦孔 114 横孔120 補強部材 121 上下の板部122 円筒部 123 縦孔 124 内部空間130 補強部材 132 円筒部134 内部空間140 ガス受け台 141 直方体部分142 円錐台部分 143 補助板146 リベット挿通孔150 ガス受け台 151 直方体部分152 円錐台部分 153 補助板158 ブラインドリベット 160 座受けベース161 底板部170 ガス受け台 171 直方体部分172 円錐台部分 173 脚174 補助板 176 リベット挿通孔180 座受けベース 180 レバー200 リベット 201 軸部202 フランジ部 203 端部205 シャフト 206 ヘッド部207 脆弱部分 210,211 板材212 孔 215 リベッタ

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