殺虫成分を含有する樹脂組成物

申请号 JP2016077942 申请日 2016-09-23 公开(公告)号 JPWO2017051840A1 公开(公告)日 2018-07-19
申请人 イノベイティブ・ベクター・コントロール・コンソーティアム; Innovative Vector Control Consortium; 发明人 山田 典子;
摘要 本発明は、ポリエチレン樹脂と5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジンとを含有する樹脂組成物、ポリエチレン樹脂に5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジンが保持されてなる 害虫 防除材、及び、該害虫防除材を 有害 生物 の生息場所に設置する工程を有する、 有害生物 の防除方法を提供する。
权利要求

ポリエチレン樹脂と5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジンとを含有する樹脂組成物。ポリエチレン樹脂100重量部に対して、5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジン0.1〜25重量部の含有割合である請求項1記載の樹脂組成物。ポリエチレン樹脂に5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジンが保持されてなる害虫防除材。フィラメントの形状である請求項3記載の害虫防除材。ネットの形状である請求項3記載の害虫防除材。蚊帳の形状である請求項3記載の害虫防除材。請求項1又は2記載の樹脂組成物による樹脂成形体である請求項3乃至6いずれか一項に記載の害虫防除材。請求項3乃至7いずれか一項に記載の害虫防除材を有害生物の生息場所に設置する工程を有する、有害生物の防除方法。

说明书全文

本特許出願は、日本国特許出願2015−187869号(2015年9月25日出願)および日本国特許出願2016−053441号(2016年3月17日出願)に基づくパリ条約上の優先権および利益を主張するものであり、ここに引用することによって、上記出願に記載された内容の全体が、本明細書中に組み込まれるものとする。

本発明は、殺虫成分を含有する樹脂組成物に関する。

有害生物を防除するため、殺虫成分を含有する樹脂組成物をシート状や網状に加工した防除材が広く使用されている。例えば、特許文献1には、殺虫成分としてピレスロイドを含有させた樹脂組成物及び該樹脂組成物が加工されてなる害虫防除材が示されている。しかしながら、これらは必ずしも充分な性能を有するものではなく、有害生物に対して優れた防除効を有する樹脂組成物及び害虫防除材の提供が望まれていた。

特開平8−302080号公報

本発明は、優れた防除効力を有する樹脂組成物及び害虫防除材を提供することを課題とする。

本発明者は、前記の課題を解決するため検討の結果、ポリエチレン樹脂と殺虫成分として5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジンを含有する樹脂組成物、及び、ポリエチレン樹脂に5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジンが保持されてなる害虫防除材が、有害生物に対して優れた防除効力を有することを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、以下のとおりである。 [1].ポリエチレン樹脂と5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジンとを含有する樹脂組成物。 [2].ポリエチレン樹脂100重量部に対して、5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジン0.1〜25重量部の含有割合である[1]記載の樹脂組成物。 [3].ポリエチレン樹脂に5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジンが保持されてなる害虫防除材。 [4].フィラメントの形状である[3]記載の害虫防除材。 [5].ネットの形状である[3]記載の害虫防除材。 [6].蚊帳の形状である[3]記載の害虫防除材。 [7].[1]又は[2]に記載の樹脂組成物による樹脂成形体である[3]乃至[6]いずれか一つに記載の害虫防除材。 [8].[3]乃至[7]いずれか一つに記載の害虫防除材を有害生物の生息場所に設置する工程を有する、有害生物の防除方法。

本発明により、有害生物に対して優れた防除効力を有する樹脂組成物及び害虫防除材を提供することができる。

試験例2の試験方法の概略を示した図である。

試験例3の試験方法の概略を示した図である。

本発明の樹脂組成物(以下、本発明樹脂組成物と記す。)は、ポリエチレン樹脂と、殺虫成分として5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジン(以下、本化合物と記す。)を含有する。本化合物は、たとえば本明細書の<製造例1>に記載の方法により、製造することができる。

本発明に用いられるポリエチレン樹脂としては、低密度ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含む)、超低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレンと炭素原子数3以上のα−オレフィンとの共重合体等のポリエチレン樹脂、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレン性不飽和結合を有するカルボン酸誘導体とエチレンとの共重合体等の単独あるいはこれらの2以上の混合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。かかるポリエチレン樹脂としては、例えば、密度が0.85〜0.93g/cm3の低密度ポリエチレンおよび直鎖状低密度ポリエチレン、密度が0.94g/cm3以上の高密度ポリエチレンが挙げられる。

本発明樹脂組成物は、ポリエチレン樹脂100重量部に対して本化合物を0.1〜25重量部含むことが好ましく、0.1〜9.0重量部含むことがより好ましい。

本発明樹脂組成物には、殺虫成分の分散性、流動性を付与させることを目的として、次のような溶媒の1以上を含有させることができる。例えば、炭素数10から炭素数20までの飽和炭化素類;ノルマルパラフィン、イソパラフィン、シクロパラフィン、流動パラフィン等のパラフィン系の溶媒;キシレン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、フェニルキシリルエタン、ジフェニルキシリルエタン等の芳香族系の溶媒;シクロヘキサノン、ヘプタノン、オクタノン、ノナノン、アセトフェノン等のケトン類;酢酸ヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸フェニルエチル、ベンジルベンゾエート、メチルベンゾエート、オレイン酸イソブチル、サリチル酸ベンジル、酢酸ブチルシクロヘキシル、酢酸メチルベンジル、オレイン酸メチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸オクチル等のエステル類;炭酸1,2−ブチレン、炭酸プロピレン等の環状炭酸エステル類;N−ドデシルピロリドン、N−オクチルピロリドン等の環状アミド類;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の環状ウレア類;リノール酸、パルミチン酸等の高級脂肪族カルボン酸類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、ポリエチレングリコール等のアルコール類;菜種油、大豆油、アマニ油、オリーブ油、米ヌカ油等の植物油を挙げることができる。

本発明樹脂組成物には、殺虫成分の徐放性を付与させることを目的として、次のような多孔質粉状担体の1以上を含有させることができる。例えば、シリカ、珪藻土、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、ガラスビーズ、ゼオライト、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、マイカ、硫酸バリウム、タルク、カオリン、クレー、シリカ系微粒子、活性炭、デキストリン類が挙げられる。該多孔質粉状担体の平均粒径は一般的には0.01〜40μmの範囲であることが好ましく、0.03〜20μmの範囲であることが更に好ましい。

本発明樹脂組成物には、上記成分以外にも、必要に応じてジブチルヒドロキシトルエン(以下、BHTと記す。)等の酸化防止剤、ステアリン酸亜鉛等の滑剤、顔料等の配合剤を適宜加えても良いことはもちろんのことである。

本発明樹脂組成物は、ポリエチレン樹脂と本化合物、適宜その他の成分を、例えばバンバリーミキサー、スーパーミキサー、押し出し機等の混合機を用いて混合し、混練物としたものを必要に応じて加圧プレス機及び/又はペレタイザー等を用いて成型及び/又は加工することにより、粉末状、シート状又はペレット状の樹脂組成物として得ることができる。

本発明の害虫防除材は、ポリエチレン樹脂に本化合物が保持されてなる。本発明の害虫防除材は、例えば、本発明樹脂組成物を用いて成形された樹脂成形体(以下、本樹脂成形体と記す。)であってもよい。かかる本発明の害虫防除材としては、例えば、壁紙状、建材用防虫シート状、テープ状、横断幕状、簾状、カーテン状、蚊帳状、ついたて状、つりさげ状、短冊状、またはネット状に加工された樹脂成形体が挙げられる。このような樹脂成形体は、本発明樹脂組成物を射出成形加工、ブロー成形加工、押し出し成形加工、シート加工、フィルム加工または紡糸後に編み加工等の通常の樹脂加工工程を経て製造される。

シート加工により本樹脂成形体を得る方法について説明する。例えば、延伸加工を施す場合は、2軸延伸方法が一般的に用いられる。その例としては、フラットダイ法に基づく逐次2軸延伸法、同時2軸延伸法、円形ダイ法に基づくチューブラー(バブル)法が例示されるが、シートの厚み均一性に優れるフラットダイ法が好ましく用いられる。 以下逐次2軸延伸法による製造方法を説明する。 先ず、ペレット状の樹脂組成物を押出機に導き、溶融混練し均一な溶融体とする。次いでポリマーフィルターを通過させ異物等を除去した後にシートを形成する。 次いで得られたシートを冷却ドラム上に導いて、エアー圧で密着させて冷却固化させる。この際に冷却を充分に行うことで引き続く延伸時の延伸張力を低減させ、均一なシートを得ることができるので好ましく、シートを冷却ドラムに着させた後に直ちに水槽に導いて冷却する方法、水を霧状にして空気側のシート表面を冷却する方法等の様々な冷却手段を講じることができる。

また、本樹脂成形体の具体的な形態として、モノフィラメント及びマルチフィラメントが挙げられる。該フィラメントを用いて、衣類、家庭用品、日用雑貨、アウトドア用品、農林水産用品、衛生用品などの防虫機能を有するフィラメント製品を成形することができる。

モノフィラメントとは、1本の単糸からなる連続糸である。通常モノフィラメントは、ひとつのダイに数十から数百個ある紡糸ノズルから溶融押出しした糸条を一本ずつ冷却、延伸したものを引取り製造される。 モノフィラメントの断面形状は特に限定はなく、円形、中空、扁平、正方形、半月状、三形、5角以上の多角形などいかなる断面形状を有するものでよい。さらに、芯鞘型、海島型などの複合モノフィラメントであってもよい。本発明におけるモノフィラメントとしては、50〜1000デニールが好ましく、用途によって適宜選択できる。

マルチフィラメントとは、数本から数十本のフィラメントを撚り合わせて1本の糸とするもので、ロープ、ネット、カーペットのパイル素材、不織布の原糸等に用いられる。 マルチフィラメントの製造方法は、次のような方法があげられる。まず、紡糸ノズルから吐出された多数の糸条を、冷却ゾーンを通過させて冷却する。ここでの冷却は糸条が互いに融着しない程度でよく、冷却後、オイリングローラーにより油剤が付与される。糸条を巻き取った後、または続けて延伸工程において撚り(ドラフト)をかけて引取り製造される。 本発明におけるマルチフィラメントとしては、1〜100デニールの単フィラメントを撚り合せて50〜500デニールとしたものが好ましく、用途によって適宜選択できる。

本発明樹脂組成物を用いて成形されたフィラメントは、公知の方法で編んだり、織ったり、熱融着したりすることにより、ネット状にして使用することが好ましい。ネット状の平編み織物としてそのまま利用することができるし、またこれを縫製加工することにより、例えば蚊帳等として利用することができる。

蚊帳の形状としては、編み物を四角柱形や円錐台形に縫製したものが挙げられ、部屋の大きさや寝床の大きさに合わせて使いやすい形状に工夫することが好ましい。蚊帳は、天井から吊り下げる、または、壁にフックを打ち込んで壁から吊り下げるなどして設置する。蚊帳は通常就寝時のみ部屋もしくは寝床を覆う形で使用するが、特段邪魔にならないようであれば一日中使用していても問題ない。本発明の害虫防除材を蚊帳として用いた場合は、マラリアなどの感染症を媒介する蚊がフィラメント表面の本化合物と接触することで殺虫効果及び吸血阻害効果を奏する。マラリアを媒介する蚊は夜行性であり、夜人が寝入ってから吸血行動を始める。 そのため、蚊が吸血源を求めて人に近づこうとした際に、人がこの蚊帳の中で就寝していると、人に近づく前に蚊が蚊帳に触れるため、蚊は効率的に本化合物と接触することになる。蚊は本化合物と接触することにより、苦死したり、吸血意欲を喪失したりする。また、フィラメントの中に本化合物が練りこまれているため、必要以上の成分が室内に漂うことが無く、長期の残効性も期待される。

本発明の有害生物の防除方法は、本発明の害虫防除材を有害生物の生息場所、とくに人や動物等の誘引源の周辺に設置することにより、有害生物が誘引源に近づこうとする際に本発明の害虫防除材に接触し、本発明の害虫防除材に保持される本化合物の殺虫効果および吸血阻害効果により、有害生物を防除することができる。また、本発明の害虫防除材と餌や熱源、光源等の誘引源とを組み合わせたトラップとして使用することにより、有害生物を防除することができる。

本発明の害虫防除材によって防除できる有害生物としては、アカイエカ、ネッタイイエカ、チカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、トラフカクイカ等のカクイカ類、ヒトスジシマカ、ネッタイシマカ、トウゴウヤブカ、キンイロヤブカ、セスジヤブカ、オオクロヤブカ等のヤブカ類、アシマダラヌマカ等のヌマカ類、キンパラナガハシカ等のナガハシカ類、ガンビエハマダラカ、シナハマダラカ、コガタハマダラカ等のハマダラカ類、セスジユスリカ、オオユスリカ、アカムシユスリカ、シマユスリカ、オオヤマチビユスリカ等のユスリカ類、アブ類、ハエ類、ブユ類、サシチョウバエ類、ヌカカ類、ツェツェバエ類、ノミ類、シラミ類、トコジラミ類、サシガメ類、ゴキブリ類、アリ類、シロアリ類、ダニ類、マダニ類等が挙げられる。

以下、本発明を製造例及び試験例等にてより具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。 まず製造例を示す。

製造例1 2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミン2.00g(10.57mmol)とDMF20mlとの混合物に炭酸カリウム2.92g(21.13mmol)及び4,5−ジクロロ−6−エチルピリミジン2.06g(11.63mmol)を加え、90℃で5時間撹拌し、室温に冷却後、水60mlを加え、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を水及び飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、5−クロロ−4−エチル−6−[2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチルアミノ]ピリミジン(本化合物)3.00gを得た。

1H-NMR (CDCl3) δ: 1.27 (3H, t, J = 7.5 Hz), 2.79 (2H, q, J = 7.5 Hz), 3.00 (2H, t, J = 7.0 Hz), 3.79 (2H, q, J = 7.0 Hz), 5.42 (1H, bs), 7.35 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.58 (2H, d, J = 7.9 Hz), 8.45 (1H, s).

製造例2 (1)樹脂組成物Aの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 34.08g、シリカ 0.10g、ステアリン酸亜鉛 0.46g及び顔料 0.19gを、ミキサー温度 190℃およびスクリュー回転速度 15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミル4C-150-01型に投入し、スクリュー回転速度を50rpmに上げて混合物を3分間混錬した。再びスクリュー回転速度を15rpmに設定し本化合物 0.18gを投入した後、スクリュー回転速度を50rpmに上げて混合物を5分間混錬し、樹脂組成物Aを得た。 (2)樹脂シートAの製造方法 上記の樹脂組成物Aを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートAを得た。

製造例3 (1)本化合物と添加溶媒との混合による混合物Bの製造方法 サンプル瓶(1.8mL容)に本化合物 0.18gおよび炭酸プロピレン 0.89gを秤量し、混合した後、サンプル瓶の蓋をしめてチャック付の防水袋にいれ、98℃以上のウォーターバス中で15分間加温した。その後、サンプル瓶を上下に振とうして混合し、本化合物と添加溶媒との混合物Bを得た。 (2)樹脂組成物Bの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min (190℃、2.16kg)であるポリエチレン 32.72g、シリカ 0.58g、ステアリン酸亜鉛 0.46g及び顔料 0.19gを、ミキサー温度190℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミル4C-150-01型に投入し、スクリュー回転速度を50rpmに上げて混合物を3分間混錬した。再びスクリュー回転速度15rpmに設定し本化合物と添加溶媒との混合物Bを投入した後、スクリュー回転速度を50rpmに上げて混合物を5分間混錬し、樹脂組成物Bを得た。 (3)樹脂シートBの製造方法 上記の樹脂組成物Bを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートBを得た。

製造例4 (1)本化合物と添加溶媒との混合による混合物Cの製造方法 サンプル瓶(1.8mL容)に本化合物 0.18gおよびN−ドデシルピロリドン 0.88gを秤量し、混合した後、サンプル瓶の蓋をしめてチャック付の防水袋にいれ、98℃以上のウォーターバス中で15分間加温した。その後、サンプル瓶を上下に振とうして混合し、本化合物と添加溶媒との混合物Cを得た。 (2)樹脂組成物Cの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 32.73g、シリカ 0.58g、ステアリン酸亜鉛 0.46g及び顔料 0.19gを、ミキサー温度190℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミル4C-150-01型に投入し、スクリュー回転速度を50rpmに上げて混合物を3分間混錬した。再びスクリュー回転速度15rpmに設定し本化合物と添加溶媒との混合物Cを投入した後、スクリュー回転速度を50rpmに上げて5分間混錬し、樹脂組成物Cを得た。 (3)樹脂シートCの製造方法 上記の樹脂組成物Cを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートCを得た。

製造例5 (1)本化合物と添加溶媒との混合による混合物Dの製造方法 サンプル瓶(1.8mL容)に本化合物 0.18gをおよびリノール酸 0.89gを秤量し、混合した後、サンプル瓶の蓋をしめてチャック付の防水袋にいれ、98℃以上のウォーターバス中で15分間加温した。その後、サンプル瓶を上下に振とうして混合し、本化合物と添加溶媒との混合物Dを得た。 (2)樹脂組成物Dの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min (190℃、2.16kg)であるポリエチレン 32.72g、シリカ 0.58g、ステアリン酸亜鉛 0.46g及び顔料 0.19gを、ミキサー温度190℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミル4C-150-01型に投入し、スクリュー回転速度を50rpmに上げて混合物を3分間混錬した。再びスクリュー回転速度15rpmに設定し本化合物と添加溶媒との混合物Dを投入した後、スクリュー回転速度を50rpmに上げて混合物を5分間混錬し、樹脂組成物Dを得た。 (3)樹脂シートDの製造方法 上記の樹脂組成物Dを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートDを得た。

製造例6 (1)樹脂組成物Eの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 33.25g、シリカ 0.39g、ステアリン酸亜鉛 0.46g及び顔料 0.19gを、ミキサー温度190℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミル4C-150-01型に投入し、スクリュー回転速度50rpmで混合物を3分間混錬した。再びスクリュー回転速度15rpmに設定しエトフェンプロックス 0.70gを投入した後、スクリュー回転速度50rpmで混合物を5分間混錬し、樹脂組成物Eを得た。 (2)樹脂シートEの製造方法 上記の樹脂組成物Eを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートEを得た。

製造例7 (1)樹脂組成物Fの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min (190℃、2.16kg)であるポリエチレン 34.35g、ステアリン酸亜鉛 0.46g及び顔料 0.19gを、ミキサー温度190℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミル4C-150-01型に投入し、スクリュー回転速度を50rpmに上げて混合物を8分間混錬し、樹脂組成物Fを得た。 (2)樹脂シートFの製造方法 上記の樹脂組成物Fを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートFを得た。

製造例8 (1)樹脂組成物Gの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 44.42g、シリカ 0.28g、ステアリン酸亜鉛 3.25g、顔料 1.38g、BHT 0.17g及び本化合物 0.50gを、ミキサー温度 150℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミル4C-150-01型に投入し、スクリュー回転速度を30rpmに上げて混合物を5分間混錬し、樹脂組成物Gを得た。 (2)樹脂シートGの製造方法 上記の樹脂組成物Gを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートGを得た。 (3)樹脂ペレットGの製造方法 上記の樹脂シートGをペーパーカッターを用いて短冊状にカットした後、田辺プラスチックス機械製ペレタイザーNS-III型を用いて粒状にカットし、樹脂ペレットGを得た。 (4)樹脂フィラメントGの製造方法 上記樹脂ペレットG 50.00gと、密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 200.00gとを混合し、押し出し温度 190℃およびスクリュー回転速度10rpmに設定したムサシノキカイ製溶融紡糸機に投入し、200デニールの樹脂フィラメントGを得た。 (5)樹脂ネットGの製造方法 上記樹脂フィラメントGからメリヤス編み機を用いて樹脂ネットGを得た。

製造例9 (1)樹脂組成物Hの製造方法 密度 0.917g/cm3、メルトフローレート 20.0g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 43.26g、シリカ 0.69g、ステアリン酸亜鉛 3.25g、顔料 1.38g、BHT 0.17g及び本化合物 1.25gを、ミキサー温度 120℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミルR-60H型に投入し、スクリュー回転速度を30rpmに上げて混合物を5分間混錬し、樹脂組成物Hを得た。 (2)樹脂シートHの製造方法 上記の樹脂組成物Hを金属板に挟み、上下加圧板を120℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートHを得た。 (3)樹脂ペレットHの製造方法 上記の樹脂シートHをペーパーカッターを用いて短冊状にカットした後、田辺プラスチックス機械製ペレタイザーNS-III型を用いて粒状にカットし、樹脂ペレットHを得た。 (4)樹脂フィラメントHの製造方法 上記樹脂ペレットH 50.00gと、密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 200.00gとを混合し、押し出し温度 190℃およびスクリュー回転速度10rpmに設定したムサシノキカイ製溶融紡糸機に投入し、200デニールの樹脂フィラメントHを得た。 (5)樹脂ネットHの製造方法 上記樹脂フィラメントHからメリヤス編み機を用いて樹脂ネットHを得た。

製造例10 (1)本化合物と添加溶媒との混合による混合物Iの製造方法 サンプル瓶(20mL容)に本化合物 1.25gおよび流動パラフィン 6.25gを秤量し、混合した後、サンプル瓶の蓋をしめてチャック付の防水袋にいれ、98℃以上のウォーターバス中で15分間加温した。その後、サンプル瓶を上下に振とうして混合し、本化合物と添加溶媒との混合物Iを得た。 (2)樹脂組成物Iの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 33.58g、シリカ 4.12g、ステアリン酸亜鉛 3.25g、顔料 1.38g、BHT 0.17g及び上記の混合物I 7.50gを、ミキサー温度150℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミルR-60H型に投入し、スクリュー回転速度を30rpmに上げて混合物を5分間混錬し、樹脂組成物Iを得た。 (3)樹脂シートIの製造方法 上記の樹脂組成物Iを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートIを得た。 (4)樹脂ペレットIの製造方法 上記の樹脂シートIをペーパーカッターを用いて短冊状にカットした後、田辺プラスチックス機械製ペレタイザーNS-III型を用いて粒状にカットし、樹脂ペレットIを得た。 (5)樹脂フィラメントIの製造方法 上記樹脂ペレットI 50.00gと、密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min (190℃、2.16kg)であるポリエチレン 200.00gとを混合し、押し出し温度 190℃およびスクリュー回転速度10rpmに設定したムサシノキカイ製溶融紡糸機に投入し、240デニールの樹脂フィラメントIを得た。 (6)樹脂ネットIの製造方法 上記樹脂フィラメントIからメリヤス編み機を用いて樹脂ネットIを得た。

製造例11 (1)樹脂組成物Jの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min (190℃、2.16kg)であるポリエチレン 37.45g、シリカ 2.75g、ステアリン酸亜鉛 3.25g、顔料 1.38g、BHT 0.17g及び本化合物 5.00gを、ミキサー温度 150℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミルR-60H型に投入し、スクリュー回転速度を30rpmに上げて混合物を5分間混錬し、樹脂組成物Jを得た。 (2)樹脂シートJの製造方法 上記の樹脂組成物Jを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートJを得た。 (3)樹脂ペレットJの製造方法 上記の樹脂シートJをペーパーカッターを用いて短冊状にカットした後、田辺プラスチックス機械製ペレタイザーNS-III型を用いて粒状にカットし、樹脂ペレットJを得た。 (4)樹脂フィラメントJの製造方法 上記樹脂ペレットJ 50.00gと、密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 200.00gとを混合し、押し出し温度 190℃およびスクリュー回転速度10rpmに設定したムサシノキカイ製溶融紡糸機に投入し、183デニールの樹脂フィラメントJを得た。 (5)樹脂ネットJの製造方法 上記樹脂フィラメントJからメリヤス編み機を用いて樹脂ネットJを得た。

製造例12 (1)樹脂組成物Kの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 44.42g、シリカ 0.28g、ステアリン酸亜鉛 3.25g、顔料 1.38g、BHT 0.17g及びデルタメトリン 0.50gを、ミキサー温度 150℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミルR-60H型に投入し、スクリュー回転速度を30rpmに上げて混合物を5分間混錬し、樹脂組成物Kを得た。 (2)樹脂シートKの製造方法 上記の樹脂組成物Kを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートKを得た。 (3)樹脂ペレットKの製造方法 上記の樹脂シートKをペーパーカッターを用いて短冊状にカットした後、田辺プラスチックス機械製ペレタイザーNS-III型を用いて粒状にカットし、樹脂ペレットKを得た。 (4)樹脂フィラメントKの製造方法 上記樹脂ペレットK 50.00gと、密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 200.00gとを混合し、押し出し温度 190℃およびスクリュー回転速度10rpmに設定したムサシノキカイ製溶融紡糸機に投入し、200デニールの樹脂フィラメントKを得た。 (5)樹脂ネットKの製造方法 上記樹脂フィラメントKからメリヤス編み機を用いて樹脂ネットKを得た。

製造例13 (1)樹脂組成物Lの製造方法 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 44.92g、シリカ 0.28g、ステアリン酸亜鉛 3.25g、顔料 1.38g及びBHT 0.17gをミキサー温度 150℃およびスクリュー回転速度15rpmに設定した東洋精機製ラボプラストミルR-60H型に投入し、スクリュー回転速度を30rpmに上げて混合物を5分間混錬し、樹脂組成物Lを得た。 (2)樹脂シートLの製造方法 上記の樹脂組成物Lを金属板に挟み、上下加圧板を150℃に加温した神藤金属工業製圧縮成形機AYSR-5を用いてプレスし、樹脂シートLを得た。 (3)樹脂ペレットLの製造方法 上記の樹脂シートLをペーパーカッターを用いて短冊状にカットした後、田辺プラスチックス機械製ペレタイザーNS-III型を用いて粒状にカットし、樹脂ペレットLを得た。 (4)樹脂フィラメントLの製造方法 上記樹脂ペレットL 50.00gと 密度 0.954g/cm3、メルトフローレート 0.95g/10min(190℃、2.16kg)であるポリエチレン 200.00gとを混合し、押し出し温度 190℃およびスクリュー回転速度10rpmに設定したムサシノキカイ製溶融紡糸機に投入し、200デニールの樹脂フィラメントLを得た。 (5)樹脂ネットLの製造方法 上記樹脂フィラメントLからメリヤス編み機を用いて樹脂ネットLを得た。

次に試験例を示す。 試験例1 本化合物の基礎的な殺虫活性を局所施用法で調べた。種々の濃度に調製した本化合物のアセトン溶液を、炭酸ガスで麻酔した未吸血のハマダラカ雌成虫(Anopheles gambiae Kisumu系統)の胸背部にマイクロシリンジを用いて0.3μL滴下処理した。処理後、ハマダラカ雌成虫をプラスチックカップ(直径9cm、高さ約4.5cm)に移し入れ、5%砂糖水を与えて24時間後の死虫率を求めた。供試したハマダラカ雌成虫は、1濃度につき10頭4反復とした。試験結果より本化合物の半数致死量(LD50値)をプロビット法で算出した。比較対象としてエトフェンプロックスを用いて、同様の実験を行った。ここで、半数致死量が低い化合物ほど基礎殺虫活性が高いことを意味する。本化合物のエトフェンプロックスに対する相対効力を求めるため、エトフェンプロックスのLD50値に対するLD50値の比を算出した。結果を表1に示した。

試験例2 製造例2及び6の樹脂シートA、Eの13cm×13cm切片(図1−1)を、試験サンプルとして切り出した。各切片を、下記の参考文献に記載の標準WHOコーン法に従って、両面テープでパネルに貼り付け、コーン型(上下開放口)のプラスチックカップ(上部内径3cm、下部内径9cm、高さ6cm)(図1−2)を乗せた。もう一枚のパネルをコーンカップの上からかぶせて(図1−3)、クリップ(図1−4)で固定し、45度斜め台座の上に置いた(図1−5)。コーンカップの上部の穴から未吸血のハマダラカ雌成虫(Anopheles gambiae Kisumu系統)を吹き入れ、15分間暴露し、コーンカップ面では滑って静止できないハマダラカ雌成虫を樹脂シート上に接触させた。供試したハマダラカ雌成虫は1濃度につき10頭2反復とした。暴露後、ハマダラカ雌成虫をプラスチックカップ(直径9cm、高さ約4.5cm)に移し入れ、5%砂糖水を与えて曝露から3日後の死虫数を数えて、式(a)により、3日後の死虫率を求めた。ここで、3日後の苦死虫率が高いサンプルほど、接触殺虫活性が高いことを意味する。結果を表2に示した。 (参考文献) WHOPES(2005), Guidelines for laboratory and field testing of long-lasting insecticidal mosquito nets, WHO/CDS/WHOPES/GCDPP/2005.11 Geneva, WHO.

式(a)

試験例3 製造例2および6の樹脂シートA、Eの13cm×13cmの切片に、蚊の出入り口(φ1cm)4か所及び通気口(φ0.2 cm)64か所を開口して(図2−1)、プラスチックカップ(直径12cm、高さ10cm)(図2−2)の上面に設置した。誘引源(図2−3)を該プラスチックカップの中に入れ、これをケージ(21×21×28cm)の中に設置した。17:00に未吸血のハマダラカ雌成虫(Anopheles gambiae Kisumu系統)50頭をケージに放った。該環境下で、放たれたハマダラカ雄成虫は、誘引源に近づこうと開口部を探している際に、プラスチックカップ上面に設置された樹脂シートに必ず接触することになる。翌朝9:00に、ケージ内のハマダラカを回収し、ハマダラカ雌成虫をプラスチックカップ(直径9cm、高さ約4.5cm)に移し入れ、5%砂糖水を与えて24時間後の死虫数を数えて、式(b)により24時間後の死虫率を求めた。ここで、24時間後の死虫率が高いサンプルほど、誘引源が存在する条件で接触殺虫活性が高いことを意味する。結果を表3に示した。

式(b)

試験例4 本化合物とデルタメトリンの基礎的な殺虫活性を試験例1と同様の方法で調べた。ただし、供試したハマダラカ雌成虫はピレスロイド抵抗性ハマダラカ(Anopheles gambiae VK7系統)とし、1濃度につき10頭2反復とした。本化合物のデルタメトリンに対する相対効力を求めるため、デルタメトリンのLD50値に対するLD50値の比を算出した。 結果を表4に示した。

試験例5 製造例8および12で得た樹脂ネットGおよびKのピレスロイド抵抗性ハマダラカ(Anopheles gambiae VK7系統)に対する吸血阻害効果を、下記の参考文献に記載の標準WHOトンネル法に従って確認した。標準WHOトンネル法に用いる装置は、下記の参考文献の記載に従って作成した。すなわち、本装置はガラス製のトンネル部分(高さ25cm, 幅25cm, 長さ60cm)と、その両端に接続したケージ部分(25cm角)から構成されている。各成形品を金属フレームに固定し、20×20cmを露出させて、これをガラストンネルの一端から3分の1(一端から20cm)の位置に設置し、トンネルに2つのセクションを設けた。各樹脂ネットには蚊が通過できるように直径1cmの穴を5cm間隔で9箇所開口した。蚊がこの穴を通過してセクション間を移動する際は必ず樹脂ネットに接触する。誘引源をトンネルの短いセクションに置き、18:00に供試サンプルを挟んで誘引源とは反対側のセクションに羽化後3−5日令のピレスロイド抵抗性ハマダラカ雌成虫(Anopheles gambiae VK7系統)を110頭放虫した。 翌朝9:00の試験終了時にハマダラカ雌成虫をプラスチックカップ(直径9cm、高さ約4.5cm)に移し入れ、吸血虫数を数えて、式(c)により吸血率を求めた。試験サンプルにおける吸血阻害率は、試験サンプルの吸血率を対照サンプルの吸血率で補正した式(d)により算出した。ここで、吸血阻害率が高いサンプルほど、誘引源が存在する条件で吸血阻害活性が高いことを意味する。なお、ここで対照サンプルは樹脂ネットLである。結果を表5に示した。 (参考文献) WHOPES(2005), Guidelines for laboratory and field testing of long-lasting insecticidal mosquito nets, WHO/CDS/WHOPES/GCDPP/2005.11 Geneva, WHO.

式(c)

式(d)

QQ群二维码
意见反馈