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目止め部材及び該目止め部材を用いたシートパッドの製造方法

申请号 JP2014103069 申请日 2014-05-19 公开(公告)号 JP6243292B2 公开(公告)日 2017-12-06
申请人 株式会社ブリヂストン; 发明人 熊谷 健司;
摘要
权利要求

外部との通気機能を有する通気部材を備え、該通気部材を導入した状態で発泡樹脂製フォームで一体成型される車両用シートパッドの成型過程に用いられ、成型後に除去される目止め部材において、 前記通気部材の外部露出面の周囲側面に被覆装着されて金型の成型面に設置される枠状体と、 該枠状体に立設されて前記通気部材の側面を部分的に被覆する側面被覆体と、 を有することを特徴とする目止め部材。前記側面被覆体は、 前記枠状体に、該枠状体の周方向に沿って所定間隔で複数立設された部分立設体として構成されたことを特徴とする請求項1に記載の目止め部材。前記側面被覆体には、 前記複数の部分立設体の前記立設方向の各先端部を、前記通気部材側に集めるように挟持する挟持枠体が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の目止め部材。前記部分立設体は、 前記枠状体の周方向全域に亘って一定間隔をもって配置されて略矩形板状に形成されたことを特徴とする請求項2又は3に記載の目止め部材。前記複数の部分立設体は、 それぞれが立設方向の基端から先端に向かうにつれて幅が狭まる先細りの板状に形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の目止め部材。請求項1〜5のいずれか1項に記載の目止め部材を用いてシートパッドを製造する方法であって、 前記通気部材が装着された前記目止め部材を金型の成型面に配置した状態で、該金型内に発泡樹脂材料を供給して発泡させて前記シートパッドを成型する発泡成型工程と、 該成型したシートパッドから前記目止め部材を抜き取る目止め部材抜取工程と、 を有することを特徴とするシートパッドの製造方法。

说明书全文

本発明は、目止め部材及び該目止め部材を用いたシートパッドの製造方法に関し、特に、外部との通気機能を有する通気部材を備えた車両用シートパッドの成型過程に用いられる目止め部材、及びこれを用いたシートパッドの製造方法に関する。

車両のシート等に用いられるシートパッドは、一般的に、乗員の背部を支持するバックパッド、及び乗員の臀部を支持するクッションパッドを備えて構成され、発泡樹脂材料を発泡させた軟質ポリウレタンフォーム、あるいは半硬質ポリウレタンフォーム等の発泡樹脂フォームで成型される。

このようなシートパッドにおいては、シートパッドの通気性を確保し、調温や調湿等を図るために、発泡樹脂フォーム内に空隙や所定の材料で構成した通気部を形成する技術が知られている。例えば、本出願人による特許文献1には、外部との通気機能を有する通気部材が、除膜処理された発泡樹脂フォームで形成され、この通気部材が含められて発泡樹脂材料で一体的に発泡成型されたシートパッドが提案されている。

特開2006−42985公報

しかし、通気部材を金型に配置した状態で液状の発泡樹脂材料を金型内に注入すると、発泡樹脂材料が発泡前又は発砲中の粘性の低い状態で通気部材内に浸入し、浸入した状態で発泡樹脂材料を発泡させると、通気部材に浸入した発泡樹脂材料が十分に発泡されずに硬化してしまうことが想定される。

この場合、発泡樹脂材料が浸入して硬化した通気部材は、発泡樹脂材料が適切に発泡して生成された発泡樹脂フォームと比較して密度が高くなり硬く形成されることとなるので、当該発泡樹脂フォームを用いた製品シートの着座感に影響を与えることが想定される。

本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発泡後の通気部材と発泡樹脂フォームとの接着性が確保されるとともに、着座感を良好なものとするシートパッドの成型過程に用いられる目止め部材、及び該目止め部材を用いたシートパッドの製造方法を提供することにある。

上記課題を解決するための請求項1に記載の発明による目止め部材は、外部との通気機能を有する通気部材を備え、該通気部材を導入した状態で発泡樹脂製フォームで一体成型される車両用シートパッドの成型過程に用いられ、成型後に除去される目止め部材において、前記通気部材の外部露出面の周囲側面に被覆装着されて金型の成型面に設置される枠状体と、該枠状体に立設されて前記通気部材の側面を部分的に被覆する側面被覆体と、を有することを特徴とする。

この構成によれば、上記金型の成型面に設置される枠状体に立設された側面被覆体により、通気部材の側面から内部に浸入する発泡樹脂材料を遮断することができ、通気部材への発泡樹脂材料の浸入が側面被覆体で被覆されていない通気部材の側周面部分でのみ生じることとなる。すなわち、発泡材料が通気部材に部分的に含浸するので、発泡後における発泡樹脂製フォームと通気部材の間の一定の接着効果を確保しつつ発泡樹脂材料が通気部材に過剰に浸入することを防止し、結果として成型品であるシートパッドを用いて製造される製品シートの着座感を向上させることができる。

請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の目止め部材において、前記側面被覆体は、前記枠状体に、該枠状体の周方向に沿って所定間隔で複数立設された部分立設体として構成されたことを特徴とする。

この構成によれば、周方向に沿って所定間隔で複数立設された部分立設体により被覆される通気材の側面部分では、発泡樹脂材料が通気部材に浸入せず、部分立設体により被覆されない側面部分では、発泡樹脂材料の通気部材への浸入が許容されることとなる。すなわち、上記部分的な発泡樹脂材料の遮断を、枠状体に所定間隔で部分立設体を設けるという簡易な構成で実現することができる。

請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の目止め部材において、前記側面被覆体には、前記複数の部分立設体の前記立設方向の各先端部を、前記通気部材側に集めるように挟持する挟持枠体が設けられたことを特徴とする。

この構成によれば、部分立設体が通気部材の側面に向かって付勢されることとなるので、部分立設体と通気部材の側面との間に隙間が生じることを防止することができ、結果として本来であれば発泡樹脂材料の浸入を遮断すべき通気部材の側面の部分から、発泡樹脂材料が浸入することを防止することができる。

請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の目止め部材において、前記部分立設体は、前記枠状体の周方向全域に亘って一定間隔をもって配置されて略矩形状に形成された矩形板体であることを特徴とする。

この構成によれば、上述の発泡樹脂材料の通気部材への浸入が防止される部分が、通気部材の側面部における周方向に沿って一定間隔毎に略矩形状領域として現れることとなる。従って、上述の発泡樹脂材料の浸入を防止する通気部材側面の部分と、発泡樹脂材料の浸入を許容する通気部材側面の部分とが、当該通気部材の側面領域の周方向全域に亘って均等且つ一定範囲に亘って交互に現れることとなり、成型後のシートパッドにおける通気部材と樹脂発泡フォームの接着状態が極めて良好になる。

請求項5に記載の発明は、請求項2又は3に記載の目止め部材において、前記複数の部分立設体は、それぞれが立設方向の基端から先端に向かうにつれて幅が狭まる先細りの板状に形成されていることを特徴とする。

この構成によれば、液状の発泡樹脂材料を金型内に注入した後であってその発泡前において、液状の発泡樹脂材料に浸された状態となるため、当該発泡樹脂材料の過剰な浸入が起こり易いと考えられる通気部材の周面の基端側領域においては、発泡樹脂材料の浸入を完全に遮断することができ、一方で、少なくとも発泡前の状態における発泡樹脂材料に浸された状態ではないため、通気部材の周面の基端側領域と比較して当該発泡樹脂材料の浸入傾向が低いと考えられる通気部材の側周面の先端側領域においては、比較的広い発泡樹脂材料の浸入可能領域を形成することができる。従って、結果として通気部材全体への樹脂含浸量が好適にコントロールされて、発泡後における通気部材と発泡樹脂フォームとのより良好な接着状態が得られることとなる。

さらに、上記課題を解決するための請求項6に記載の発明によるシートパッドの製造方法は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の目止め部材を用いてシートパッドを製造する方法であって、前記通気部材に前記目止め部材を装着する工程と、該通気部材を装着した目止め部材を金型の成型面に配置する工程と、該配置の後に前記金型内に発泡樹脂材料を供給して該発泡樹脂材料を加熱して発泡させて前記シートパッドを成型する工程と、該成型したシートパッドから前記目止め部材を抜き取る工程と、を有することを特徴とする。

本発明によれば、上記目止め部材を用いてシードパッドの製造が行われるので、発泡後の通気部材と発泡樹脂フォームとの接着性が確保されつつ、製品シートの着座感が良好となるシートパッドが得られることとなる。

本発明によれば、上記金型の成型面に設置される枠状体に立設された側面被覆体により、通気部材の側面から内部に浸入する発泡樹脂材料を遮断することができ、通気部材への発泡樹脂材料の浸入が側面被覆体で被覆されていない通気部材の側周面部分でのみ生じることとなる。すなわち、発泡材料が通気部材に部分的に含浸するので、発泡後における発泡樹脂製フォームと通気部材の間の一定の接着効果を確保しつつ発泡樹脂材料が通気部材に過剰に浸入することを防止し、結果として成型品であるシートパッドを用いて製造される製品シートの着座感を向上させることができる。すなわち、本実施の形態に係る目止め部材を用いることで、発泡樹脂材料の通気部材への含浸量を好適にコントロールすることができ、結果として良好な品質の製品シートを得ることができる。

本発明の実施の形態に係る目止め部材を用いて製造されたシートパッドを含む車両用シートの概略構成を示す図である。

本発明の実施の形態に係る目止め部材の構成を説明する図である。

目止め部材に通気部材を装着した状態の構成を説明する図である。

目止め部材40における立設板42の各先端部42aに挟持枠体が

設けられた状態の目止め部材の構成を説明する図である。

本実施の形態に係るシートパッドを製造する方法の概略を説明する図である。

図1のA−A断面図である。

図1のB部の拡大図である。

目止め部材の構成の変形例を説明する図である。

目止め部材の構成の変形例を説明する図である。

次に、本発明の実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態において、シートパッドが車両用のシートに用いられる場合を例として説明する。

図1は、本実施の形態に係るシートに用いられるシートパッドの概略を説明する図である。図示のように、シート1は、乗員の背部を支持するシートバック部2、及び乗員の臀部を支持するシートクッション部4を備える。

本実施の形態のシートパッド10は、このようなシート1に用いられるものであり、発泡樹脂材料を発泡させた発泡樹脂フォームFを主要構成として形成される。

このシートパッド10は、通気性の良好な織編物等の表皮2aが被覆されてシートバック部2を構成するバックパッド12、及び通気性の良好な織編物等の表皮4aが被覆されてシートクッション部4を構成するクッションパッド14を備える。

シートパッド10は、本実施の形態では、通気性の良好な繊維部材で構成された略円柱状の通気部材20を備える。通気部材20は、通気性の良好な繊維部材で構成され、外部露出面を構成する上端面20a及び下端面20b、この上端面20aと下端面20bとを連続する側周面20cを有して略円柱状に形成される。これにより、通気部材20を介してバックパッド12の表面12a側と裏面12b側とが連通し、バックパッド12の通気状態が確保される。

この通気部材20の周囲には、後に詳細に説明する本実施の形態に係る目止め部材40を用いてシートパッド10の成型を行ったことにより、その側面において周方向に所定の間隔で発泡樹脂材料が浸入していない空洞領域21が形成されることとなる。

このシートパッド10は、繊維部材で構成された通気部材20の上端面20a及び下端面20bがシートパッド10の外部に露出することによって、バックパッド12に含められた通気部材20を介してバックパッド12の表面12a側と裏面12b側とが連通し、クッションパッド14に含められた通気部材20を介してクッションパッド14の座面14a側と裏面14b側とが連通する。

これにより、シートパッド10とシートパッド10の外部との通気状態が確保されて、シートパッド10に吸熱あるいは吸湿された熱や湿気が通気部材20を介して外部に排出され、シートパッド10の調温や調湿が図られている。

次に、本実施の形態に係る目止め部材40の具体的な構成について説明する。

図2は、本実施の形態に係る目止め部材40の構成を説明する図であり、図3は、目止め部材40に通気部材20が装着された状態を示す図である。図示のように、目止め部材40は、金型の成型面に設置される枠状体であるリング状部41と、このリング状部41の上面41aに立設された立設板42と、を有している。リング状部41は、例えばアルミニウム等の金属材料など、樹脂材料が浸入しない材料で形成されている。

立設板42は、リング状部41の上面41aに溶接等の当業者が想到し得る種々の接合法を用いて接合されており、リング状部41の周方向に沿って一定間隔で複数か所(図では8か所)配置されている。特に、本実施の形態では、立設板42が、略矩形状に形成されている。

従って、本実施の形態に係る目止め部材40では、通気部材20が装着された状態において、リング状部41が通気部材20の下端面20bの周囲側面を被覆するとともに、立設板42により通気部材20の側周面20cが部分的に被覆されることとなる。

図4は、通気部材20が装着された目止め部材40における立設板42の各先端部42aに挟持枠体が設けられた状態を説明する図である。図示のように、通気部材20が装着された目止め部材40における立設板42の各先端部42aには、複数の立設板42の立設方向の各先端部42aを、通気部材20側に集めるように挟持する挟持枠体としての上部リング43が設けられている。これにより、立設板42の通気部材20の側周面20cへの密着性(被覆性能)が向上される。

なお、図示しないが、上部リング43と立設板42の先端部42aとの結合は、シートパッドを型抜きする際に当該シートパッドとともに上部リング43を先端部42aから脱離させることを考慮して、はめ込み式等の簡易着脱可能な結合態様で行うことができる。

図5は、本実施の形態に係るシートパッド10を製造する方法の概略を説明する図である。

図示のように、本実施の形態では、まず、通気部材20にリング状部41及びこれと一体の立設板42を装着し(図3の状態)、これを、二点鎖線で示した仮想的な金型の下型キャビティ50内の成型面52に配置する。成型面52には、シートパッド10において通気部材20を設ける位置に対応した、成型面52における通気部材20を配置する位置に、位置決め用の目印54が施されている。

そして、通気部材20が装着された目止め部材40のリング状部41の部分を、この目印54に合わせて6個の通気部材20を成型面52に配置して位置決めし、これに上部リング43を装着して、下型キャビティ50に対して図示しない上型及び中子型を型締め方向に移動させて型締めをする。

本実施の形態では、上型及び中子型を型締め方向に移動させて型締めをすると、中子型の成型面が、通気部材20の上端面20aに当接する。すなわち、通気部材20を介して中子型の成型面と下型キャビティ50の成型面52とが連続する。

金型を型締めした後、成型面52に向かって液状の発泡樹脂材料Mを金型内に注入する。発泡樹脂材料Mの注入口は、本実施の形態では、発泡樹脂材料Mが、下型キャビティ50に配置された通気部材20に向かって直接的に降り注がれることのない位置、すなわち通気部材20に直接的に接触しない位置に設定されている。

金型内に充填された粘性の低い液状の発泡樹脂材料Mは、下型キャビティ50の成型面52上を流動する。しかし、本実施の形態では、目止め部材40のリング状部41によって、成型面52と通気部材20の下端面20bとの微小な隙間から、発泡樹脂材料Mが通気部材20内に浸入することが防止される。また、発泡樹脂材料Mが注入されて金型内に一定量の高さに至るまで貯留された状態においても、リング状部41に立設された立設板42が側周面20cを被覆している部分については、発泡樹脂材料Mの浸入が遮断される。

一方で、立設板42が被覆されていない部分では発泡樹脂材料Mの浸入が許容される。

そして、金型を加熱して、金型内に充填された発泡樹脂材料Mを発泡させる。本実施の形態では、発泡に伴って、発泡樹脂材料Mが、通気部材20における立設板42が被覆されていない側周面20cの部分から浸入し、その状態で発泡樹脂材料Mが硬化する。その一方で、通気部材20の側周面20cにおいて立設板42で被覆されている部分では、発泡樹脂材料Mが浸入せずにそのまま発泡される。

この状態で、発泡樹脂材料Mの発泡が終了すると、発泡樹脂フォームFが生成され、通気部材20を内包したシートパッド10におけるバックパッド12あるいはクッションパッド14が一体的に成型される。

シートパッド10が成型された後、上型及び中子型を型開き方向に移動させて型開きを行い、成型されたシートパッド10を下型キャビティ50から離型させる。ここで、本実施の形態では、シートパッド10が下型キャビティ50から離型されると、金型の加熱によってリング状部41が下型キャビティ50に付着した状態で残置されて、リング状部41及びこれと一体である立設板42がシートパッド10から抜け出る。この際、上部リング43は、シートパッド10の他方の面に露出する通気部材20の上端面20aの周囲側面に付いた状態のまま、立体板42から脱離して金型から取り出されることとなる。

図6は、発泡成型されたシートパッド10の概略を示した図1のA−A線断面図であり、図7は、図6のB−B線断面図である。図示のように、通気部材20の側周面20cにおいて、目止め部材41の立設板42により被覆されていた部分は、空洞領域21が形成されており、発泡樹脂材料Mが通気部材20に浸入していない。

一方で、目止め部材41の立設板42により被覆されていなかった側周面20cの部分は、樹脂材料Fが浸入して硬化し、硬化部F1を形成していることが理解される。図から明らかなように、この硬化部F1は、目止め部材40においてリング状部41の上面41aに設けられていた立設板42の配置位置に対応して、通気部材20の側周面20cに沿って略等間隔で8か所形成されている。

従って、空洞領域21及び硬化部F1は、上記立設板42が被覆されていた部分の位置及び被覆されていなかった部分の位置にそれぞれ対応して通気部材20の周方向において交互に存在することとなる。

また、リング状部41が抜け出た部分における通気部材20の下端面20bの周囲における側周面20cの部分には、リング状部41に倣った環状の溝部70が形成されている。さらに、上部リング43が抜け出た部分における通気部材20の上端面20aの周囲における側周面20cの部分には、上部リング43に倣った環状の溝部72が形成される。これら溝部70及び溝部72は、通気部材20の周方向全域に形成されている。

これにより、硬化部F1が形成されていない空洞領域21の部分の存在により、通気部材20及びその周辺の柔軟性が確保されることとなるとともに、発泡後における発泡樹脂製フォームFと通気部材20の間の一定の接着効果を確保しつつ発泡樹脂材料Fが通気部材20に過剰に浸入することを防止し、結果として成型品であるシートパッド10を用いて製造されるシートの着座感を向上させることができる。すなわち、本実施の形態に係る目止め部材40を用いることで、発泡樹脂材料Fの通気部材20への全体的な含浸量を好適に調整することができ、結果として良好な品質の製品シートを得ることができる。

特に、本実施の形態では、立設板42がリング状部41に一定間隔で複数立設するという簡易な構成で、発泡樹脂材料Mの通気部材20への浸入が防止される部分が、通気部材20の側周面20cにおける周方向に沿って均等且つ一定範囲に略矩形状領域として現れることとなる。結果として、上述の発泡樹脂材料Mの浸入を防止する通気部材20の側周面20cの部分と、発泡樹脂材料Mの浸入を許容する通気部材の側周面20cの部分とが、上記周方向全域に亘って交互に現れることとなり、成型後のシートパッドにおける通気部材20と樹脂発泡フォームFの接着状態が極めて良好になる。

更に、通気部材20が装着された目止め部材40における立設板42の各先端部42aには、挟持枠体としての上部リング43が設けられていることにより、立設体42が通気部材20の側周面20cに向かって付勢されることとなるので、立設体42と通気部材30の側周面20cとの間に隙間が生じることを防止することができ、結果としてこの部分に発泡樹脂材料Mが浸入することを防止することができる。

なお、上述の硬化部F1、空洞領域21、並びに溝部70及び溝部72は、シートパッド10のバックパッド12或いはクッションパッド14の大きさに対して相対的に極めて小さい範囲で形成されているに過ぎず、シートパッド10の着座性に悪影響を及ぼすものではない。

次に、本実施の形態に係る目止め部材60の変形例について説明する。

図8は、変形例に係る目止め部材60の構成を説明する図である。図示のように、本変形例に係る目止め部材60は、金型の成型面52に設置されるリング状部61と、このリング状部61の上面61に立設された立設板62と、を有している。リング状部61は、上記リング状部41とほぼ同様の構成を有している。立設板62は、リング状部61の上面61aに周方向全域に亘って複数か所(図では7か所)配置されている。そして、それぞれの立設板62は、リング状部41の上面61a部分にある基端部62bから先端部62aに向かうにつれて幅が狭まる先細り板形状に形成されている。なお、立設板62は、上記立設板42と同様に、リング状部61の上面61aに溶接等の当業者が想到し得る種々の接合法を用いて接合されている。

また、立設板62の基端部62bは、リング状部61のほぼ周方向に一定長さに亘って伸長しており、当該周方向において隣接する立設板62の基端部62bがその周方向端部において接するように構成されている。従って、7か所の立設板62の全ての基端部62b全体で、リング状部61における周方向全域に亘ることとなる。

図9には、変形例に係るリング状部61及びこれと一体の立設板62に繊維状の通気部材20が装着され、さらに、上部リング63が立設板62に取り付けられた状態が示されている。なお、上部リング63の機能及び立設板62への取り付け態様は、上述の上部リング43の場合と同様である。

図示のように、本変形例に係る目止め部材60によれば、上述の目止め部材40の場合と同様に、通気部材20の下端面20bの周囲側面は、リング状部材61で被覆されており、この部分で発泡樹脂材料Mの浸入が防止される。

また、立設板62は通気部材20の側周面20cの一部領域を覆い、その部分で発泡樹脂材料Mの浸入が防止されるが、特に本変形例においては立設板62が、基端部62bから先端部62aに向かって先細る形状、すなわち、被覆側面62cの面積が先端部62aに向かって漸次小さくなる形状であるので、通気部材20の側周面20cにおいて立設板62に覆われていない部分の領域が、通気部材20の下端面20bから上端面20aの方向に向かうにつれて大きくなる。

従って、金型内に注入された発泡樹脂材料Mは、通気部材20の下端面20b周辺の側周面20c領域、すなわち、リング状部61が装着されている部分の周辺においては完全に通気部材20への浸入が遮断されることとなる一方で、通気部材20の上端面20a周辺の側周面20c領域に向かうにつれて立設板62に被覆されていない部分が増加して、発泡樹脂材料Mの浸入を許容する領域が増加することとなる。

この構成によれば、液状の発泡樹脂材料Mを金型内に注入した後であってその発泡前において、発泡樹脂材料Mに浸された状態となるため発泡樹脂材料Mの浸入しやすい通気部材20の下端面20b周辺の側周面20c領域においては、当該発泡樹脂材料Mの浸入を完全に遮断している。

一方で、通気部材20の上端面20a周辺の側周面20c領域においては、樹脂材料Mの注入直後において発泡樹脂材料Mの高さが当該領域に到達せずに、少なくとも発泡前の状態において発泡樹脂材料Mに浸された状態とはならない。従って、当該領域は、通気部材20の下端面20b周辺の側周面20c領域と比較して当該発泡樹脂材料Mの浸入傾向が低いと考えられる。本実施の形態では、このように発泡樹脂材料Mの浸入傾向が低い部分において、発泡樹脂材料Mの浸入を許容する面積をあえて広くしている。

従って、発泡樹脂材料Mの通気部材20への含浸量を好適に調整することができ、発泡後における通気部材20と発泡樹脂フォームFとの良好な接着状態が得られることとなる。

なお、本発明は上記実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、上記実施の形態における目止め部材40を用いた成型では、通気部材20をリング状部材41に装着したが、これに限られるものではなく、先にリング状部材41を金型の成型面52に配置してから、リング状部材41に通気部材20を装着するようにしても良い。また、上部リング43の立設板42への装着も、通気部材20をリング状部材41に装着した後であれば、当該リング状部材41を成型面52に配置する前又は後のどちらで行っても良い。

さらに、シートパッド10のクッションパッド14において、円柱状の通気部材20に代えて、乗員の臀部から大腿部に亘って接触するようにブロック状に形成された通気部材を用いることも可能である。この場合、リング状部材41、立設板42、及び上部リング43の形状を、当該ブロック状通気部材の形状に適合させるように適宜変更することが可能である。

また、上記実施の形態では、シートパッド10が用いられるシート1が車両用のシートである場合を説明したが、例えば、鉄道車両、航空機あるいは船舶等の各種のシートに用いることができる。

1 シート 10 シートパッド 12 バックパッド 14 クッションパッド 20 通気部材 20a 上面(端面) 20b 下面(端面) 20c 側周面 40 目止め部材 41 リング状部材(枠状体) 42 立設板(側面被覆体) 43 上部リング(挟持枠体) 50 下型 52 成型面 F 発泡樹脂フォーム F1 硬化部 M 発泡樹脂材料

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