Relaxation device

申请号 JP27482097 申请日 1997-10-07 公开(公告)号 JPH11137626A 公开(公告)日 1999-05-25
申请人 Matsushita Electric Works Ltd; 松下電工株式会社; 发明人 KITADOU MASAKO; ARAKI KAZUNORI; TAKAHASHI TATSUYA; OKAWA KAZUMI; KISHIMOTO SUEHISA; FUKUTANI MAKOTO; YODA HIROKI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To surely guide a human body into a relaxed state. SOLUTION: This device is provided with supporting means 1 and 2 supporting a human body, a substrate 5 supporting these means 1 and 2, an oscillating means 3 giving rocking oscillation of the same movement in a view from the substrate 5 with respect to the means 1, 2 and the human body supported by the means 1 and 2, and a control means 8 controlling the operation of the means 3. The upper limit of the absolute value of the acceleration or the absolute value of the respective X, Y and Z shaft directional components of rocking oscillation the means 3 gives to the means 1 and 2 is 0.1 G. Then, the human body is guided into a relaxed state by comfortable oscillation without feeling unpleasant.
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 人体を支持する支持手段と、この支持手段を支持している基台と、上記支持手段と該支持手段に支持された人体とに対して基台から見て同じ動きの揺れ振動を与える加振手段と、該加振手段の動作を制御する制御手段とを備え、上記加振手段が支持手段と人体とに与える揺れ振動の加速度の絶対値または角加速度のX,
    Y,Z各軸方向成分の絶対値の上限が0.1Gであることを特徴とするリラックス装置。
  • 【請求項2】 人体を支持する支持手段と、この支持手段を支持している基台と、上記支持手段と該支持手段に支持された人体とに対して基台から見て同じ動きの揺れ振動を与える加振手段と、該加振手段の動作を制御する制御手段とを備え、上記加振手段は25Hz以下の周波数の振動を与えるものであることを特徴とするリラックス装置。
  • 【請求項3】 人体を支持する支持手段と、この支持手段を支持している基台と、上記支持手段と該支持手段に支持された人体とに対して基台から見て同じ動きの揺れ振動を与える加振手段と、該加振手段の動作を制御する制御手段とを備え、上記加振手段は25Hz以下の周波数の振動を与えるものであるとともに加振手段が支持手段と人体とに与える揺れ振動の加速度の絶対値または角加速度のX,Y,Z各軸方向成分の絶対値の上限が0.
    1Gであることを特徴とするリラックス装置。
  • 【請求項4】 加振手段は支持手段を介して人体に振動を与えるものであることを特徴とする請求項1または2
    または3記載のリラックス装置。
  • 【請求項5】 加振手段は与えられる振動方向の動きが自在となっている支持手段で支持された人体に振動を与えるものであることを特徴とする請求項1または2または3記載のリラックス装置。
  • 【請求項6】 加振手段は、直線的振動と回転を伴う振動とこの両者を組み合わせた振動とを選択的に与えることができるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項7】 加振手段は人体の頭部付近の振動軌跡を下に凸となる曲線または直線とするものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項8】 加振手段は人体に与える揺れ振動の範囲が人体の腰部付近を後方側へ引き上げることがないものとしていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項9】 加振手段は加速度変化が滑らかな振動を与えるものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項10】 加振手段は振動周波数または加速度実効値あるいは振動周波数と加速度実効値の両者を可変としているものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項11】 加振手段は周波数変化または加速度実効値あるいはこの両者を時間経過もしくは振動回数につれて変化させるものであることを特徴とする請求項10
    記載のリラックス装置。
  • 【請求項12】 加振手段は振動周波数または加速度実効値あるいは振動周波数と加速度実効値の両者を1/f
    ゆらぎで変化させるものであることを特徴とする請求項11記載のリラックス装置。
  • 【請求項13】 加振手段は、周波数変化または加速度実効値あるいはこの両者を時間経過もしくは振動回数につれて徐々に小さくするものであることを特徴とする請求項11または12記載のリラックス装置。
  • 【請求項14】 人体のリラックス度を測定するリラックス度センサーを備えて、該リラックス度センサーで検出されるリラックス度に応じて加速度実効値あるいは周波数あるいはこの両者を変化させるものであることを特徴とする請求項10〜13のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項15】 検出されるリラックス度が所定値に達するかあるいは所定時間が経過するかあるいは振動回数が所定回数に達すれば、加振手段を停止させるものであることを特徴とする請求項14記載のリラックス装置。
  • 【請求項16】 検出されるリラックス度が所定値に達するかあるいは所定時間が経過するかあるいは振動回数が所定回数に達すれば、加振手段を所定振動モードで動作させるものであることを特徴とする請求項14記載のリラックス装置。
  • 【請求項17】 検出されるリラックス度が所定値に達するかあるいは所定時間が経過するかあるいは振動回数が所定回数に達すれば、覚醒用刺激を人体に与える覚醒用刺激手段を備えていることを特徴とする請求項11〜
    14のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項18】 人体の特定部位に振動を与える局所振動発生手段を備えていることを特徴とする請求項1〜1
    7のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項19】 人体の特定部位をマッサージするマッサージ手段を備えていることを特徴とする請求項1〜1
    8のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項20】 人体を暖める加熱手段を備えていることを特徴とする請求項1〜19のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項21】 人体を冷やす冷却手段を備えていることを特徴とする請求項1〜20のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項22】 加振手段による揺れ振動に同期した他種の補助刺激を人体に与える補助刺激手段を備えていることを特徴とする請求項1〜21のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 【請求項23】 人体のリラックス度を測定するリラックス度センサーを備えており、支持手段はリクライニング椅子として形成されているとともに、該リクライニング椅子は上記リラックス度センサーで検出されるリラックス度の増大あるいは時間経過あるいは振動回数につれてリクライニングさせる電動リクライニングユニットを具備するものであることを特徴とする請求項1〜22のいずれかの項に記載のリラックス装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は人体に振動を与えることによってリラックス状態や睡眠状態に導くリラックス装置に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】揺り籠やロッキングチェアから明らかなように、人体にゆっくりとした振動を与えることで人体をリラックスさせ得ることが古くから知られており、このような観点に基づくものとして、特開平4−2167
    43号公報には床面をゆらすことによって床面上に横たわる人体をリラックスさせるものが示されている。 また人体の局所、たとえば足に振動を与えることでリラックスさせるものなども提供されている。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】ところで身体の一部に与えられる振動は皮膚表面に存在する加速度検出器官によって検知されるが、人体に与えられたゆっくりとした身体全体の揺れや振動は主に内部の三半器官や小脳で検知されるものであり、人体をリラックス状態とするには後者の揺れや振動の方がよく、この点において、上記公報に示されたものは好ましい存在となっている。

    【0004】しかし、単に人体に揺れ振動を与えればよいというものではなく、時には不快感を人体に与えてしまったりすることもあって、十分なリラックス状態を導くことができるとは限らない。 本発明はこのような点に鑑み為されたものであり、その目的とするところは人体を確実にリラックス状態に導くことができるリラックス装置を提供するにある。

    【0005】

    【課題を解決するための手段】しかして本発明は、人体を支持する支持手段と、この支持手段を支持している基台と、上記支持手段と該支持手段に支持された人体とに対して基台から見て同じ動きの揺れ振動を与える加振手段と、該加振手段の動作を制御する制御手段とを備え、
    上記加振手段が支持手段と人体とに与える揺れ振動の加速度の絶対値または加速度のX,Y,Z各軸方向成分の絶対値の上限が0.1Gであることに特徴を有している。

    【0006】振動加速度実効値が0.1Gを越えれば、
    殆どの人が不快であったり耐えられないと感じてしまう(ちなみに図5は全身を振動させる場合の振動加速度実効値と周波数とが人体に与える印象の主観的評価の変化を調べたもの(朝倉書店刊「人間工学概論」より)であり、図中Aはこれ以上耐えられない点、Bは振動を不快に感じる点、Cは振動の刺激閾を示している)からである。 加速度実効値は0.0001G程度であってもよい。 0.0001Gという数値は、図5に示されたものからすれば1桁小さいが、たとえば我々の調査結果から得た図6に示す低周波帯域における上下方向の振動加速度に対する主観評価(不快に感じず、気持ちいいと感じた加速度の95%信頼区間)によれば、低い周波数域、
    殊に1Hz以下の周波数領域においては、10 -4 Gオーダーの加速度の振動でも気持ちのよい状態を得ることができる。 また、0.0001G未満の加速度では揺れをほとんど感ずることができなくなるが、振動周波数や人によっては振動を直接感じないまでも心地良い状態となることがある。 なお、一般的には揺れ振動の加速度実効値は、0.005〜0.05Gとするのが好ましい。

    【0007】また本発明は、加振手段が25Hz以下の周波数の振動を与えるものであることに特徴を有している。 25Hzを越えると加速度実効値が小さくとも頭部に著しい振動感を覚え、不快感が非常に強くなってリラックスすることが難しくなるからである。 なお、個人差も考慮すれば、12Hz以下の周波数の揺れ振動とするのが好ましい。

    【0008】もちろん、加振手段が25Hz以下の周波数の振動を与えるものであるとともに加振手段が支持手段と人体とに与える揺れ振動の加速度の絶対値または角加速度のX,Y,Z各軸方向成分の絶対値の上限が0.
    1Gである時に最も好ましい結果を得ることができる。
    加振手段は支持手段を介して人体に振動を与えるもののほか、与えられる振動方向の動きが自在となっている支持手段を備えたものでは、この支持手段で支持された人体に振動を与えるものであってもよい。

    【0009】ここにおける加振手段としては、直線的振動を与えるもの、回転を伴う振動を与えるもの、この両者を組み合わせた振動を与えるもののいずれであってもよいが、これらを選択的に与えることができるものであると、好みの振動を与えることができるものとなる。 加振手段が支持手段と人体とに与える揺れ振動は、人体の頭部付近の振動軌跡が下に凸となる曲線または直線とするものがリラックスしやすくなって好ましい。 また、人体に与える揺れ振動の範囲が人体の腰部付近を後方側へ引き上げることがないものとなっていることがリラックスのしやすさの点で好ましい。

    【0010】加振手段が人体に与える加速度はその変化が滑らかなものであることがリラックス状態を得ることにおいて重要である。 加振手段は振動周波数または加速度実効値あるいは振動周波数と加速度実効値の両者を可変としていると、振動に対する感受性の個人差に応ずることができる。 周波数変化または加速度実効値あるいはこの両者を時間経過もしくは振動回数につれて変化させたり、1/fゆらぎで変化させたりするのも好ましい。
    また、周波数変化または加速度実効値あるいはこの両者を時間経過もしくは振動回数につれて徐々に小さくするものとしたり、人体のリラックス度を測定するリラックス度センサーを備えて、該リラックス度センサーで検出されるリラックス度に応じて変化させるものとしても、
    人体をスムーズにリラックスさせることにおいて有効である。 リラックス度を測定する場合、検出されるリラックス度が所定値に達すれば加振手段を停止させたり所定振動モードで動作させたり覚醒用刺激を人体に付与したりしてもよい。 睡眠に入った場合に応ずることができる。 所定時間が経過したり振動回数が所定回数に達した時に、加振手段を停止させたり所定振動モードで動作させたり覚醒用刺激を人体に付与したりしてもよい。

    【0011】人体の特定部位に振動を与える局所振動発生手段や、人体の特定部位をマッサージするマッサージ手段を備えていてもよい。 疲れを癒してリラックスさせることにおいて有効である。 人体を暖める加熱手段や人体を冷やす冷却手段を備えたものとしても、リラックス度を増大させる点において有効である。 さらに、加振手段による揺れ振動に同期した他種の補助刺激を人体に与える補助刺激手段を設けても、リラックス度を増大させる点において有効である。

    【0012】人体のリラックス度を測定するリラックス度センサーを備えるほか、支持手段がリクライニング椅子で形成され、該リクライニング椅子がリラックス度センサーで検出されるリラックス度の増大あるいは時間経過あるいは振動回数につれてリクライニングさせる電動リクライニングユニットを備えたものであると、リラックスするにつれて、より安楽な姿勢となるために、より高いリラックス効果を得ることができる。

    【0013】

    【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の一例について説明すると、図1は全身を支持する手段として、足載せ台2を備えたリクライニング椅子1を用いたものを示している。 なお、図示例のリクライニング椅子1は、上端部にヘッドレスト12を備えた背もたれ11と座部1
    0とのなす角度が背もたれ11の回動で可変となっているだけでなく、足載せ台2と座部10とがなす角度も足載せ台2の回動で可変となっている。 図中13はアームレストである。

    【0014】そして上記リクライニング椅子1はその座部10が加振装置3と該加振装置3の動作制御を行う制御装置8とを備えた基台5上に設置されて加振装置3の作動時に足載せ台2を含むリクライニング椅子1全体が振動するものとなっており、このために人体が背もたれ11に背をもたれさせるとともに足載せ台2に足を載せている時、加振装置3はその作動によってリクライニング椅子1を介してリクライニング椅子1に座っている人体の全身に振動を与えることができるものとなっている。

    【0015】上記加振装置3は加速度の絶対値の上限値が0.1G以下、好ましくは0.0005〜0.05G
    の範囲の加速度を最大値とするとともに振動周波数が2
    5Hz以下の揺れ振動をリクライニング椅子1及び足載せ台2を介して人体に与えることができるものであれば、与える振動方向及び振動発生機構の種類を問うものではないが、図2及び図3に機構の一例を示す。 ベース30には2つのモータ31,32が固定されており、モータ31の出軸には偏心カム33が、モータ32の出力軸にはねじ軸34が装着されており、ねじ軸34には支点ピン35が一体となったスライダー36が螺合している。

    【0016】ベース30に設けた長孔37と可動アーム38に設けた長孔39とに挿通されている上記支点ピン35は、モータ32によるねじ軸34の回転方向に応じた直線移動により、長孔37,39内における位置を変化させる。 そして上記偏心カム33も可動アーム38の長孔39の一端側に位置しており、モータ31にて偏心カム33を回転させたならば、可動アーム38は支点ピン35を中心に揺動する。 ここで、支点ピン35の位置が可動アーム38の長手方向に可動となっていることから、図3に示すように、支点ピン35が偏心カム33寄りの位置にある時には、可動アーム38他端の揺れ幅S
    L が大きくなり、支点ピン35が偏心カム33から離れた時には可動アーム38他端の揺れ幅SS が小さくなる。 従って、可動アーム38の他端に連結ピン41で連結されるとともに摺動ガイド42によって摺動方向ガイドがなされている図2中の揺動ベース40は、モータ3
    1の回転に伴い、支点ピン35の位置に応じたストロークの振動を行う。 そして、モータ31の回転数を可変としておくことで揺動ベース40は振動周波数が変化するものであり、また支点ピン35の位置に応じたストロークと上記振動周波数とにより、振動加速度が定められる。

    【0017】図4は上記振動発生機構を3段として順次連結するとともに、各段の振動発生機構が発生する振動方向を左右方向X、前後方向Y、上下方向Zとしたものであり、X,Y,Zの3軸方向の振動を最終段の振動発生機構の揺動ベース40上に設置される前記リクライニング椅子1及び足載せ台2に付与することができるようにしている。

    【0018】なお、3段の振動発生機構をすべて同時に作動させる必要はなく、各軸方向のみ、あるいは2つの軸方向のみの振動を発生させてもよい。 各軸方向のみの直線的振動や2つの軸方向振動の組み合わせによる直線的振動を与える場合、左右方向Xや上下方向Zの振動が好ましく、前後方向Yについては後述するピッチングの振動とするのがよい。 また、左右方向Xの振動であれば、その振動周波数は0.4〜4.0Hz程度が好ましく、上下方向Zの振動であれば、その振動周波数は1.
    0〜12.0Hz程度が好ましい。

    【0019】2つ以上の軸方向振動を組み合わせる場合、X,Y軸、X,Z軸、Y,Z軸の3つの組み合わせが可能となるが、これら直線運動の組み合わせによって、疑似回転運動を生じさせることも可能である。 たとえば前後方向Yと上下方向Zの振動を組み合わせれば、
    座面が平状態を保ったまま前後に円弧状軌跡を描く往復運動(疑似ピッチング運動)を行わせることができる。

    【0020】さらには上記3軸に加えて、図7に示すように、X,Y,Z軸の各軸回りの回転運動であるピッチングXθ、ローリングYθ、ヨーイングZθといった振動も与えることができるようにしておいてもよい。 もちろん、これら回転運動とX,Y,Zの軸方向直線運動の少なくとも1つとを組み合わせるようにしてもよい。 なお、ピッチングXθやローリングYθ、ヨーイングZθ
    の揺れ振動を支持手段であるリクライニング椅子1とこのリクライニング椅子1に座る人体に与える場合、角加速度のX,Y,Z各軸方向成分の絶対値の上限が0.1
    G以下となるようにしておく。 さらには、上記3種の回転振動を比べれば、ピッチングXθが最も好ましいが、
    なかでも0.1〜1Hz程度の振動周波数のピッチングXθが適当である。

    【0021】ここで、本発明において、加振手段3によるところの揺れ振動の加速度の絶対値の上限値を0.1
    G以下、振動周波数を25Hz以下としているのは次の理由による。 まず、振動周波数についてであるが、前述のように人体をリラックス状態とするには、三半器官や小脳で検知されるものの、速度の機械的刺激により引き起こされる受容感覚のうちの振動覚の受容器であるマイスナー小体やパチニ小体、メルケル触覚盤、ルフィニ小体等では検知されない揺れ振動であることが好ましい。
    そして上記受容器のうち、マイスナー小体とパチニ小体とは低振幅の振動刺激に対してもよく反応するとともに、マイスナー小体は刺激周波数の関数として20〜3
    0Hzに最低閾値を持つU字形のパターンを示し、パチニ小体も20〜30Hzから同時に振動刺激に対して反応するが、マイスナー小体と比較するとその閾値振幅は高くなっている(「応用物理」 Vol.54, No.4, 1985, p
    p368-372)。 従って、低振幅に対して反応するマイスナー小体のみが反応するおよそ25Hzを上限周波数としている。

    【0022】そして加速度レベルについては、リラックス度との関係を測定することによって求めている。 該測定に用いた構成を図32に示す。 基本的形態は図1に示したものと同じであり、加振手段3には図2〜図4に示すものを用い、座面に加速度センサー6を配置した。 また被験者の脳波の変化状態でリラックスしているか否か及びリラックスの程度をみた。 なお、脳波については国際10−20法に基づき、図33に示すように、F3−
    A2,C3−A2,O1−A2を観察した。

    【0023】被験者には1分間の安静閉眼、3分間の振動暴露を休憩を挟んで、振動方向を変更したり、0〜2
    5.6Hz、0.1Hz刻みで周波数を変化させたり、
    加速度を変化させたりしながら脳波からリラックス度を検出したが、このうち、次の6条件の時の各3分間の測定結果のうちの振動暴露開始時から1分30秒経過時の各10秒間のデータを図34〜図39に示す。

    【0024】左右方向Xの直線振動、周波数12H
    z、加速度0.02G(図34) 左右方向Xの直線振動、周波数12Hz、加速度0.
    2G(図35) 左右方向Xの直線振動、周波数1.5Hz、加速度0.01G(図36) 左右方向Xの直線振動、周波数1.5Hz、加速度0.1G(図37) ピッチングXθ振動、周波数0.5Hz、加速度0.
    008G(図38) ピッチングXθ振動、周波数0.5Hz、加速度0.
    04G(図39) 脳波は覚醒開眼状態及び閉眼時でも緊張状態にある時に見られるβ波(14Hz以上)と、覚醒・安静・閉眼状態でよく見られるα波(8〜13Hz)と、入眠初期〜
    睡眠時に出現するθ波(4〜7Hz、3Hz以下はδ
    波)、そして軽眠初期(Stage1)と軽眠期(St
    age2)で表れる高振幅鋭波である瘤波(Hump)
    とがあり、リラックス状態への移行に伴い、脳波は 1)”緊張→リラックス”によってβ波出現率が低くなり、α波出現率が高くなる 2)緊張度合いが低くなってくるとα波の周波数が高いほうから低いほうへ移行する(High α波→Low
    α波) 3)さらにリラックスして意識がうすれてくる状態になると、α波は抑制され(出現率の低下)、次第に低振幅になり脳波が平坦化してくる。 (出現率が50%以下になると睡眠状態。Stage1) 4)さらに睡眠へと移行していくにつれ、α波に代わって低振幅のθ波と速波混合の脳波になる(Stage1の初期、脳波は平坦) 5)さらに睡眠が深くなるとθ波に混じって高振幅の瘤波が現れてくる。 (Stage1の後期〜Stage2前期) と変化し、3)〜4)が一般的に”うとっ”状態を示すが、
    加速度レベルを適当なものとしている上記の条件の時は上記3)〜4)レベルの脳波となっており、リラックス度合いの大きいことがわかる。 図40は安静閉眼時に対するθ波の出現率を示している。 リラックス〜睡眠にかけての脳波状態を顕著に表すθ波の出現率は、加速度が小さい振動を与えられた時、安静閉眼時よりも高くなっていることから、リラックス状態になっていることがわかるとともに、加速度が大きくなると、リラックスし難いことがわかる。

    【0025】また、図41は上記の時のα波イとθ
    波ロの成分の経時変動を、図42は上記の時の脳波成分の出現比率(振動暴露3分間の平均)を示している。 図41から明らかなように、加速度が0.1Gの場合、α波がθ波より出現比率が高くて約2.5倍程度になっているのに対して、加速度が0.01Gの場合、θ
    波の割合が高く、特に後半では5〜8割程度の出現比率となっている。 さらに、図42から明らかなように、加速度が0.01Gの場合、θ波がほぼ50%の割合でβ
    波は20%弱となっているのに対して、加速度が0.1
    Gであると、θ波の割合は約20%と低く、β波が約3
    0%と高くなっており、加速度が0.1Gの場合、リラックスし難いことがわかる。

    【0026】心地良い振動と感ずることができる振動方向は個人差があるために、振動方向に關して使用者が選択することができるようにしておくのも好ましい。 また、複数方向の振動を組み合わせる場合、各方向の振動周波数や加速度を異ならせてもよい。 たとえば、左右方向Xの振動周波数は0.4〜4.0Hz、上下方向Zの振動周波数は1.0〜12.0Hzとするのである。

    【0027】さらに振動における往路と復路の各速度や各加速度は同一としなくてもよく、特に振動方向が図8
    (a)及び図8(b)に示す前後方向YやピッチングXθのような前後方向の揺れである時には、往路(前に出る動き)の速度Vfより復路(後ろに下がる動き)の速度V
    rを遅くする方が良好な結果を得ることができる。 ピッチングXθの振動に関して言えば、さらには図9に示すように、鉛直線よりも前方側での動きのみとし、後方側への動きは含ませないようにしたり、鉛直線から前方側での動きの量よりも後方側での動きの量を小さくするのが好ましい。 人体の腰部付近が後方(背側)に引き上げられると、使用者は前につんのめったような感覚が生じてリラックスできない可能性があるからである。

    【0028】加えるに、ピッチングXθの振動の場合、
    その仮想回転中心が人体の頭部よりも上方に位置して図10に示すように、人体頭部付近の振動軌跡Tが下に凸となった曲線を描くようにしておくことが好ましい。 図11に示すように、ピッチングXθの軌跡の両端E1,
    E2を結ぶ直線よりも軌跡Tが上に凸となる曲線を描く場合、リラックスしにくくなるからである。

    【0029】なお、ピッチングXθの回転中心Oは、支持手段がリクライニング椅子である時、座面(の後部)
    の600〜700mmほど上方に位置する(図12中の回転半径Rがほぼ1000mmとなる)ようにしておくとよい。 人体頭部近くに回転中心Oを位置させるのである。 回転中心Oと人体頭部との距離が短いと、ピッチングXθの際の頭部の揺れが小さくなるために、乗り物酔いを生じさせにくくすることができる。 なお、回転中心をちょうど頭部のところに位置させると、頭部の揺れが殆どなくなり、加速度が小さい場合には振動が認識しにくくなる。

    【0030】図13は支持手段及び人体に回転中心Oを持つピッチングXθの振動を与えることができる構成の一例を示しており、基台5に設けた回転軸50に上端を連結した一対の吊り下げ棒51,51の下端に椅子1の座部10を固着して上記回転軸50の軸回りに椅子1を回転自在として、加振装置3はこの椅子1を前後に揺らせるものとしている。 なお、目的とする周波数及び加速度実効値で椅子1を揺らせるために、ここにおける加振装置3は制動手段を備えたり、椅子1を押す及び引くという両方の動作を行えるものとしておく。 つまり、ここでいう加振装置3は、支持手段及び人体に力を加えることができるものだけを指すのではなく、支持手段及び人体からかかる力や動きを抑えるものも含む。

    【0031】図14は基台5による椅子1(支持手段)
    の支持構造の他例を示すもので、基台5の前後両端に設けた軸53,53に各一端を連結したリンク54,54
    の各他端を椅子1に設けた被支持部56の前後両端の軸55,55に連結して四節リンク機構を構成している。
    加振手段(図14には図示せず)で椅子1を前後に揺らせれば、軸53,53間の距離よりも軸55,55間の距離を長くしている図示例の場合、図9に示した範囲のピッチングXθの動きを簡便に得ることができる。

    【0032】図13や図14で示したように、加振装置3で与える揺れ振動の方向の動きが自在となるように支持手段である椅子1を基台5で支持している場合、加振装置3はその力を支持手段(椅子1)に加えるのではなく、図15に一例を示すように、加振装置3が人体(図示例では人体の腰部)を押すようにしてもよい。 この場合も人体は支持手段(椅子1)と共に同じ揺れ振動を行う。

    【0033】加振装置3によってリクライニング椅子1
    上に座っている人体に振動を与えるにあたっては、図1
    6に示すように、周波数または加速度実効値あるいはこの両者を一定としたままで作動させる変化のない単調な振動パターンとしてもよいが、図17に示すように、周波数または加速度実効値またはこの両者が1/fゆらぎで変化する振動パターン、図18に示すように、周波数または加速度実効値またはこの両者が漸次小さくなる振動パターン(図中に示すイまたはロまたはハの3種に限るものではない)、図19に示すように周波数変化または加速度実効値またはこの両者を一定としつつ所定時間が経過したり振動回数が所定回数に達すれば小さくしていく振動パターン等、各種振動パターンを採用することができるとともに、複数種の振動パターンを合成したものであってもよく、振動パターンを限定するものではない。 また振動を変化させる場合、最終的に0Gまで小さく、つまり停止させるようにしてもよい。

    【0034】加速度の制御に際しては、図1に示すように、加速度センサー6を設けて、フィードバック制御ができるようにするのが好ましい。 被験者の体重の違いといった負荷の影響を抑えて所要の加速度の振動を与えることができることになる。 また、振動を変化させる場合は、図1に示すように、人体のリラックス度を検出することができるリラックス度センサー7を設けて、検出されるリラックス度が大きくなるにつれて、図20に示すように、振動周波数のゆらぎを小さく(周波数変化範囲を小さく)したり加速度実効値を小さくしたりしてもよい。 時刻Tは被験者が睡眠状態になったと判断される時点であり、このために加速度実効値を0Gとしている。
    なお、図20中段及び下段のグラフにおいて、点線は時間が経過するにつれて周波数の変化範囲を小さくしていくこと及び加速度の上限を小さくしていくことを示している。 時刻T時に0Gとするのではなく、睡眠状態を維持しやすい振動モードとなるようにしたり、該振動モードと停止とが間欠的になされる状態となるようにしてもよい。 ちなみにリラックス度は、脳波、脈波、心拍、皮膚温、皮膚電気抵抗、血圧などの変化から推測することができるが、これらの生理変化のうち、心拍または脈波に基づいてリラックス度を検出するものがその精度及び使用に際しての手軽さなどの点で好ましい。 具体的には特願平8−5256号で出願したものなどを好適に用いることができる。 リラックス度センサー7の出力によらずに所定時間がたてば、あるいは振動回数が所定回数になれば、停止させたり所定の振動状態に入ったりするようにしておいてもよい。

    【0035】寝過ごしてしまうことが心配になってリラックスすることができないということも考えられるために、図21に示すように、時刻Tになれば制御手段8の制御のもとに加振装置3を所定の振動状態(図では非常に小さい加速度で振動させている)とするとともに、光刺激のために照明の照度を上げたり、音刺激を発生させるようにしてもよい。 リラックスすることで寝てしまっても、振動を含むこれら刺激で覚醒させることができるものであり、このために使用者にしてみれば寝過ごしてしまうことについての不安感がなくなるために、よりリラックスすることができる。 この場合においても、リラックス度センサー7の有無にかかわらず、所定時間がたてば、あるいは振動回数が所定回数になれば、所定の振動状態に入ったり覚醒用刺激が出力されるようにしておいてもよい。 時間経過や振動回数によって振動状態(振動モード)を変更することは、予めプログラムしてある変化パターンに基づくものとするのがよい。

    【0036】リラックスさせるという点においては、図22に示すように、リクライニング椅子1として、背もたれ11の角度及び足載せ台2の角度を電動で変化させる電動リクライニングユニット85を備えたものを用いてもよい。 特に背もたれ11の角度の調節と足載せ台2
    の角度の調節とを個別に行うことができるようにしておくのはもちろん、背もたれ11が所定の角度αより倒されれば、足載せ台2がほぼ水平状態となるまで自動的に角度が変わるようにしておくとよい。 足載せ台2は水平状態よりもさらに先端が高くなる位置まで動かせるものを用いてもよい。 前記リラックス度センサー7の出力によって検出されるリラックス度が増せば、あるいは単に時間が経過したり振動回数が所定回数に達すれば、背もたれ11が倒れるとともに足載せ台2が起き上がるようにしておくのもよい。 フルフラット状態となるまでリクライニングするようにしておくのが最も好ましい。

    【0037】以上の説明では、加振装置3によって全体が同じ振動パターンで振動するものを示したが、特定の部位、たとえば背中・腰部あるいは足部に対して局所的な振動を加振装置3による揺れ振動に付加するようにしてもよい。 図23はこの場合の一例を示しており、足載せ台2と背もたれ11の下部とには別途局所振動発生手段86を内蔵させている。 足載せ台2に載せた足や背もたれ11下部で支えられる腰部は、加振装置3による揺れ振動に局所振動発生手段86によって発生する振動が重畳された振動が与えられることになる。 局所振動発生手段86によって発生させる振動は、全身に与える揺れ振動と異なり、周波数が300Hz以下であればよく、
    10〜60Hzが好適であり、この時の全身振動周波数は数Hz以下のゆっくりとしたものが好ましい。

    【0038】局所振動発生手段86に代えて、あるいは局所振動発生手段86に加えてマッサージ手段Mや加熱手段Hや冷却手段Cを設けてもよい。 図24は背もたれ11に内蔵させるマッサージ手段Mを示しており、背もたれ11のフレーム88に沿って自走するとともに背もたれ11に持たれた人体の背面に対して揉みあるいは叩きあるいは指圧あるいはさすりのマッサージを行う対の施療子87,87を備えたものとなっている。 なお、マッサージ手段Mによるマッサージ動作の周期は、加振装置3で与えられる揺れ振動に同期したものとしておくのが好ましい。

    【0039】加熱手段Hや冷却手段Cは背もたれ11と座部10と足載せ台2のいずれにも内蔵させてもよい。
    一部のみに加熱手段Hを設けるとすれば、図25に示すように足載せ台2に設けることが好ましい。 加熱手段H
    によって適度に人体を暖めること、特に気温が低く不快な状態などにおいてはリラックスさせる点において有効に作用する。

    【0040】また、図26は足載せ台2と座部10と背もたれ11及びヘッドレスト12に冷却手段Cを配したものを示しており、気温が高くて不快な場合、冷却手段Cによって適度に人体を冷却することはリラックスさせる点において有効に作用する。 なお、冷却手段Cにしても上記の全ての箇所に配設する必要はなく、また配設するにあたっては、図中のヘッドレスト12の部分に設けた冷却手段Cのように人体を左右から囲むように設けるようにしてもよい。 さらに冷却手段Cによる冷却方法としては、熱伝導、輻射(放射)、対流(冷風)などを適用することができるが、いずれの方法をとってもよい。

    【0041】揺れ振動に加えて、揺れ振動に同期した他種の刺激を人体に付与する補助刺激手段を併用することも好ましい。 図27は加振装置3による揺れ振動の周波数の3倍の周期で音刺激を出すようにしたものを示しており、図28は加振装置3による揺れ振動の周波数の2
    倍の周期の明暗変化の光(照明)刺激を出すようにしたものを示している。 音刺激や光刺激のほかに芳香刺激なども用いることができる。 もっとも芳香刺激の場合は揺れ振動に関係なく出力させればよい。 これら補助刺激の刺激レベルは所定のレベルでもよいが、揺れ振動の出力レベルやリラックス度に応じて強弱の変化をつけたりしてもよい。

    【0042】上記の各構成を兼ね備えたものであってもよいのはもちろんであり、さらに振動周波数や加速度や振動方向の少なくとも1つが異なる振動モードなどを使用者が目的に応じて自由に選べるようにできるようにしておいてもよい。 好適な実施態様としては、軽いマッサージ感覚を感じることができる10Hz程度以上の高めの周波数の振動と、メンタル的なリラックスに好適なゆったりとした遅い周波数(例えば0.1〜3Hz)の揺れ振動とを組み合わせた振動を選択することができるもの(肉体的に筋肉が疲労している場合や凝っている場合に好適である)、マッサージ手段Mで筋肉をもみほぐした後、ゆっくりとした振動や軽いマッサージ感覚の振動でリラックスできるもの(筋肉疲労がひどい場合に好適である)、リラックスセンサーでリラックス度を測りながら周波数や加速度をフィードバック制御し、ゆっくりとした振動や軽いマッサージ感覚の振動でリラックスさせると同時に背もたれ角度を徐々に水平に近づけていくもの(リラックスして短時間眠るくらいの休息をとりたい場合に好適である)、予めセットしておいた所定の時間がくれば覚醒刺激が作用し始めるもの(寝過ごす心配がある場合に好適である)、振動方向や回転運動成分の有無などを個人の好みに合わせて使用前や使用中に変更することができるものなどをあげることができる。

    【0043】加振装置3の動作制御を行う制御手段8としては、マイクロコンピュータを好適に用いることができる。 前記加速度センサー6やリラックス度センサー7
    で検出される値に応じた振動としたり、振動を変化させる場合の動作制御が容易である。 もちろん前述の電動リクライニングユニット85、局所振動発生手段86、マッサージ手段M、加熱手段H、冷却手段C、覚醒用や補助刺激用の照明や音刺激発生手段等についても上記制御手段8によって動作の制御を行うことができる。 図29
    はこの場合のブロック回路図の一例を、図30は動作フローの一例を示している。

    【0044】支持手段としては上記リクライニング椅子1及び足載せ台2のほか、寝台型のものも好適に用いることができる。 また、支持手段は人体全身を支持するものでなくともよい。 つまり、加振装置3によるところの所要の揺れ振動を人体の上半身に与えることができるようになっておればよいものであり、たとえば図31に示すように、足載せ台2が別となっていてもよい。

    【0045】

    【発明の効果】以上のように本発明においては、加振手段が支持手段と人体とに与える揺れ振動の加速度の絶対値または角加速度のX,Y,Z各軸方向成分の絶対値の上限を0.1Gとしているために、気持ちのよい振動を人体に与えることができるとともに不快な振動を与えてしまうことがなく、リラックス状態を容易に得ることができるものである。

    【0046】また本発明は、加振手段が25Hz以下の周波数の振動を与えるものとしているために、気持ちのよい振動を人体に与えることができて、人体をリラックスさせることを確実に行うことができる。 さらに本発明は、加振手段が25Hz以下の周波数の振動を与えるものであるとともに加振手段が支持手段と人体とに与える揺れ振動の加速度の絶対値または角加速度のX,Y,Z
    各軸方向成分の絶対値の上限を0.1Gとしているために、より確実に気持ちのよい振動を人体に与えることができて、人体をリラックスさせることをより確実に行うことができる。

    【0047】加振手段は支持手段を介して人体に振動を与えるものであってもよく、また与えられる振動方向の動きが自在となっている支持手段を備えたものでは、この支持手段で支持された人体に振動を与えるものであってもよい。 そして加振手段としては、直線的振動を与えるもの、回転を伴う振動を与えるもの、この両者を組み合わせた振動を与えるもののいずれを採用してもよいが、これらを選択的に与えることができるものとすることで、好みに応じた振動を与えることができて、リラックスしやすいものとなる。

    【0048】加振手段が支持手段と人体とに与える揺れ振動は、人体の頭部付近の振動軌跡が下に凸となる曲線または直線とすることで、リラックスしやすい振動を得ることができる。 また、人体に与える揺れ振動の範囲が人体の腰部付近を後方側へ引き上げることがないものとなっていると、やはりリラックスしやすいものを得ることができる。

    【0049】そして加振手段が人体に与える加速度はその変化が滑らかなものであることがリラックスのしやすさの点で好ましい。 加振手段は振動周波数または加速度実効値あるいは振動周波数と加速度実効値の両者を可変としていると、振動に対する感受性の個人差に応ずることができるものとなるとともに、被験者にとってより気持ちのよい振動を与えることができる。 周波数変化または加速度実効値あるいはこの両者を時間経過もしくは振動回数につれて変化させたり、1/fゆらぎで変化させたりするのも、人体をリラックスさせる点において有効である。 また、周波数変化または加速度実効値あるいはこの両者を時間経過や振動回数につれて徐々に小さくするものとしたり、人体のリラックス度を測定するリラックス度センサーを備えて、該リラックス度センサーで検出されるリラックス度に応じて変化させるものとしても、人体をスムーズにリラックスさせて睡眠を誘う点において有効である。 リラックス度を測定する場合、検出されるリラックス度が所定値に達すれば加振手段を停止させてもよい。 睡眠に入った場合に応ずることができ、
    無用な振動を加えることがないものとすることができる。

    【0050】また、検出されるリラックス度が所定値に達したり所定時間が経過したり振動回数が所定回数に達した時に加振手段を所定振動モードで動作させる場合にも、睡眠に入った場合に応ずることができるほか、該所定振動モードでの動作や覚醒用刺激を人体に付与するようにしているものでは、睡眠に陥ってしまうことを懸念してリラックスできないという状態を排除してしまうことができる。

    【0051】人体の特定部位に振動を与える局所振動発生手段あるいは人体の特定部位をマッサージするマッサージ手段も設ければ、特定部位の疲れを局所振動やマッサージで癒しつつリラックスさせることができるものとなる。 また、人体を暖める加熱手段を備えたものとすれば、暖かさによるリラックス効果や疲労の軽減効果が加わるためにリラックス度を増大させることが容易となる。 さらに人体を冷やす冷却手段を備えたものでは、暑い時に心地良さを増大させることができるためにリラックス度を増大させることが容易となる。 加振手段による揺れ振動に同期した他種の補助刺激を人体に与える補助刺激手段を設ければ、リラックス度を増大させたり早期にリラックス状態に導いたりすることができる。

    【0052】人体のリラックス度を測定するリラックス度センサーを備えるほか、支持手段がリクライニング椅子で形成され、該リクライニング椅子がリラックス度センサーで検出されるリラックス度の増大あるいは時間経過あるいは振動回数につれてリクライニングさせる電動リクライニングユニットを備えたものとしてもよい。 この場合、リラックス度に応じてより安楽な姿勢となるために、より高いリラックス効果を得ることができる上に、長時間同じ姿勢をとる場合に比して、リラックス効果を得ることがより容易となる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の実施の形態の一例の概略側面図である。

    【図2】同上の加振装置の振動発生機構の一例を示すもので、(a)は断面図、(b)は可動アームの正面図である。

    【図3】同上の振動発生機構の振動ストロークの調整動作の説明図である。

    【図4】同上の振動発生機構を用いた加振装置の概略断面図である。

    【図5】加速度に関する主観的評価の説明図である。

    【図6】低周波領域における加速度に関する主観的評価の説明図である。

    【図7】振動方向を説明するもので、(a)は平面図、(b)
    は正面図、(c)は側面図である。

    【図8】振動方向と速度を説明するもので、(a)(b)は共に側面図である。

    【図9】振動方向と振動範囲を説明する側面図である。

    【図10】振動方向とその振動軌跡を説明する側面図である。

    【図11】他の振動方向とその振動軌跡を説明する側面図である。

    【図12】ピッチング振動の回転中心を説明する側面図である。

    【図13】他例の斜視図である。

    【図14】さらに他例の斜視図である。

    【図15】別の例の斜視図である。

    【図16】振動パターンの一例の説明図である。

    【図17】振動パターンの他例の説明図である。

    【図18】振動パターンのさらに他例の説明図である。

    【図19】振動パターンの別の例の説明図である。

    【図20】リラックス度に応じた振動変化の一例の説明図である。

    【図21】リラックス度に応じた振動変化と他の刺激の説明図である。

    【図22】電動リクライニングユニットを備えた例の概略側面図である。

    【図23】局部振動を与える局所振動発生手段を備えた例の概略側面図である。

    【図24】併用するマッサージ手段の斜視図である。

    【図25】加熱手段を備えた例の概略側面図である。

    【図26】冷却手段を備えた例の概略側面図である。

    【図27】補助刺激を出力するものにおける動作タイムチャートである。

    【図28】他の補助刺激を出力するものにおける動作タイムチャートである。

    【図29】ブロック回路図である。

    【図30】動作フローの一例を示すフローチャートである。

    【図31】異なる例の概略側面図である。

    【図32】リラックス度と加速度との関係の測定に用いたものを示しており、(a)は正面図、(b)は側面図である。

    【図33】脳波測定の電極配置の説明図である。

    【図34】測定結果の一例のタイムチャートである。

    【図35】測定結果の他例のタイムチャートである。

    【図36】測定結果のさらに他例のタイムチャートである。

    【図37】測定結果の別の例のタイムチャートである。

    【図38】測定結果のさらに別の例のタイムチャートである。

    【図39】測定結果の異なる例のタイムチャートである。

    【図40】測定結果に基づくθ波出現率の説明図である。

    【図41】測定結果に基づく脳波成分の経時変動の説明図である。

    【図42】測定結果に基づく脳波成分の出現比率の説明図である。

    【符号の説明】

    1 リクライニング椅子 2 足載せ台 3 加振装置 5 基台 8 制御回路

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大川 和己 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 岸本 季久 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 福谷 誠 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 依田 裕希 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

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