ベッド装置

申请号 JP2016148093 申请日 2016-07-28 公开(公告)号 JP2018015269A 公开(公告)日 2018-02-01
申请人 株式会社いうら; フランスベッド株式会社; 发明人 和田 憲三; 朝山 崇; 緑川 明浩; 石橋 俊一;
摘要 【課題】 複数の姿勢に変更可能なベッド装置において、座 位姿 勢時に利用者の足が床面に着くように構成するとともに、1つの駆動手段で仰臥位姿勢から背上げ姿勢、起立補助姿勢まで姿勢変更可能なベッド装置を提供すること。 【解決手段】 上部フレーム部に支持される駆動部と、駆動部とリンク部によって連動可能に支持されるボトム部で構成されるベッド装置において、固定フレーム内を長手方向に移動可能にしたカム機構をカム駆動手段の伸縮によって作動させることで、リンク部及び倍速機構がカム機構と連動し、ボトム部を構成する背ボトムと腰ボトムと膝ボトムと脚ボトムの姿勢変更を可能にし、ボトム部が仰臥位姿勢から、利用者の前滑りを防止する背上げ姿勢及び膝ボトム及び脚ボトムが腰ボトムの裏側に収納する座位姿勢及び利用者がベッド装置から立ち上がり易いように背ボトム及び腰ボトムが起立する起立補助姿勢に姿勢変更可能にした。 【選択図】図19
权利要求

昇降部によって上下方向に昇降可能な上部フレーム部上に止着される固定フレームと、該固定フレーム内をベッド装置の長手方向に移動可能なカム機構と、該カム機構と前記上部フレーム部間に止着され伸縮することで該カム機構を作動可能にするカム駆動手段と、前記固定フレームに止着される支持フレームと、該支持フレームと前記カム機構に連動可能に取着されるリンク部と、該カム機構に軸着される倍速機構で構成される駆動部と、該駆動部上に隣設された少なくとも背ボトムと、腰ボトムと、脚ボトムで分割構成されるボトム部とからなるベッド装置において、該脚ボトムの足側先端に前記倍速機構の一端を止着し、前記カム駆動手段を作動させて前記カム機構を頭側に移動させることで、前記背ボトムが背上げされ、前記腰ボトム及び前記脚ボトムが膝上げされて仰臥位姿勢から背上げ姿勢に姿勢変更し、背上げ姿勢からさらに前記カム駆動手段の作動が進むと、前記脚ボトムが前記倍速機構によってベッド装置の頭側に引き寄せられることで該脚ボトムの他端を回動中心として、前記腰ボトムの裏側へ前記膝ボトム及び前記脚ボトムが回動収納される座位姿勢に前記上部フレーム部の昇降位置に拘らず姿勢変更可能にしたことを特徴としている。前記脚ボトムを膝ボトムと脚ボトムに分割し、該脚ボトムは該膝ボトムの一端が止着された第一脚フレームと、該第一脚フレームが内側を摺動可能に配設される第二脚フレームと、該第一脚フレームと該第二脚フレームが回動可能に軸着され、且つ、前記倍速機構の一端に止着されることで前記カム機構がベッド装置の長手方向の移動に合わせて連動する第三脚フレームで構成したことによって、背上げ姿勢から座位姿勢に姿勢変更する時には、前記脚ボトムの前記第三脚フレームが前記倍速機構によってベッド装置の頭側に引き寄せられながら該第三脚フレームを回動中心として、前記膝ボトムが前記第一脚フレーム内に、前記第一脚フレームが前記第二脚フレーム内にそれぞれ回動しながら収納されることで、前記腰ボトムの裏側へ前記膝ボトム及び前記脚ボトムが収納される座位姿勢に姿勢変更可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のベッド装置。前記カム機構は前記上部フレーム上に転動可能に支持され前記リンク部及び前記ボトム部と連動可能に構成した第一カム機構と、一端を前記固定フレームに他端を前記倍速機構にそれぞれ軸着した第二カム機構で構成し、該第一カム機構の付勢軸を該第二カム機構の溝部に挿通することで、該第一カム機構の作動に合わせて第二カム機構を作動可能にしたことを特徴とする請求項2に記載のベッド装置。前記支持フレームの第二支持フレームに回動可能に軸着した前記リンク部の第二リンクの一端に軸着した第二ローラーが前記第一カム機構の膝用カムプレートを転動可能にし、第一支持フレームに回動可能に軸着した該リンク部の第三リンクの一端に軸着した第三ローラーが該第一カム機構の背用カムプレートを転動可能にし、前記腰ボトムの第四ローラーが腰用カムプレートを転動可能に構成したことを特徴とする請求項3に記載のベッド装置。前記倍速機構は外フレーム内を摺動可能に挿通した内フレーム内の両端近傍にそれぞれスプロケットを軸着し、該スプロケットにループ状の作動チェーンを張設し、該作動チェーンにステー部材とロッド部材をそれぞれ止着し、該ステー部材を前記外フレームに止着するとともに該ロッド部材の一端を前記脚ボトムの前記第三脚フレームに止着することで、該倍速機構の全長が収縮時に比べて伸延時の略倍の長さになるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のベッド装置。座位姿勢から前記カム駆動手段の収縮が進むことで、前記支持フレームの前記第一支持フレームに回動可能に軸着される前記リンク部の第一リンクの一端に軸着した第二転動軸が前記第一カム機構の起立用カムプレートの長孔内を足側上方に向かって転動することによって該第一リンクが頭側に回動するとともに、前記背ボトム及び前記腰ボトムが膝を中心として前方上方に回動して起立補助姿勢に姿勢変更を可能にしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のベッド装置。外フレーム内を伸縮自在に内フレームが摺動するように構成したサイドレールを、該外フレームを前記駆動部の左右両端で支持し、該内フレームの一端を前記脚ボトムに止着することで、該脚ボトムを支持するとともに前記倍速機構の収縮に合わせて該脚ボトムを引き込むことができるように構成したことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のベッド装置。

昇降部によって上下方向に昇降可能な上部フレーム部上に止着される固定フレームと、該固定フレーム内をベッド装置の長手方向に移動可能なカム機構と、該カム機構と前記上部フレーム部間に止着され伸縮することで該カム機構を作動可能にするカム駆動手段と、前記固定フレームに止着される支持フレームと、該支持フレームと前記カム機構に連動可能に取着されるリンク部と、該カム機構に軸着される倍速機構で構成される駆動部と、該駆動部上に隣設された少なくとも背ボトムと、腰ボトムと、脚ボトムで分割構成されるボトム部とからなるベッド装置において、該脚ボトムの足側先端に前記倍速機構の一端を止着し、前記カム駆動手段を作動させて前記カム機構を頭側に移動させることで、前記背ボトムが背上げされ、前記腰ボトム及び前記脚ボトムが膝上げされて仰臥位姿勢から背上げ姿勢に姿勢変更し、背上げ姿勢からさらに前記カム駆動手段の作動が進むと、前記脚ボトムが前記倍速機構によってベッド装置の頭側に引き寄せられることで該脚ボトムの他端を回動中心として、前記腰ボトムの裏側へ前記膝ボトム及び前記脚ボトムが回動収納される座位姿勢に前記上部フレーム部の昇降位置に拘らず姿勢変更可能にしたことを特徴としている。前記脚ボトムを膝ボトムと脚ボトムに分割し、該脚ボトムは該膝ボトムの一端が止着された第一脚フレームと、該第一脚フレームが内側を摺動可能に配設される第二脚フレームと、該第一脚フレームと該第二脚フレームが回動可能に軸着され、且つ、前記倍速機構の一端に止着されることで前記カム機構がベッド装置の長手方向の移動に合わせて連動する第三脚フレームで構成したことによって、背上げ姿勢から座位姿勢に姿勢変更する時には、前記脚ボトムの前記第三脚フレームが前記倍速機構によってベッド装置の頭側に引き寄せられながら該第三脚フレームを回動中心として、前記膝ボトムが前記第一脚フレーム内に、前記第一脚フレームが前記第二脚フレーム内にそれぞれ回動しながら収納されることで、前記腰ボトムの裏側へ前記膝ボトム及び前記脚ボトムが収納される座位姿勢に姿勢変更可能にしたことを特徴とする請求項1に記載のベッド装置。前記カム機構は前記上部フレーム上に転動可能に支持され前記リンク部及び前記ボトム部と連動可能に構成した第一カム機構と、一端を前記固定フレームに他端を前記倍速機構にそれぞれ軸着した第二カム機構で構成し、該第一カム機構の付勢軸を該第二カム機構の溝部に挿通することで、該第一カム機構の作動に合わせて第二カム機構を作動可能にしたことを特徴とする請求項2に記載のベッド装置。前記支持フレームの第二支持フレームに回動可能に軸着した前記リンク部の第二リンクの一端に軸着した第二ローラーが前記第一カム機構の膝用カムプレートを転動可能にし、第一支持フレームに回動可能に軸着した該リンク部の第三リンクの一端に軸着した第三ローラーが該第一カム機構の背用カムプレートを転動可能にし、前記腰ボトムの第四ローラーが腰用カムプレートを転動可能に構成したことを特徴とする請求項3に記載のベッド装置。前記倍速機構は外フレーム内を摺動可能に挿通した内フレーム内の両端近傍にそれぞれスプロケットを軸着し、該スプロケットにループ状の作動チェーンを張設し、該作動チェーンにステー部材とロッド部材をそれぞれ止着し、該ステー部材を前記外フレームに止着するとともに該ロッド部材の一端を前記脚ボトムの前記第三脚フレームに止着することで、該倍速機構の全長が収縮時に比べて伸延時の略倍の長さになるようにしたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のベッド装置。座位姿勢から前記カム駆動手段の収縮が進むことで、前記支持フレームの前記第一支持フレームに回動可能に軸着される前記リンク部の第一リンクの一端に軸着した第二転動軸が前記第一カム機構の起立用カムプレートの長孔内を足側上方に向かって転動することによって該第一リンクが頭側に回動するとともに、前記背ボトム及び前記腰ボトムが膝を中心として前方上方に回動して起立補助姿勢に姿勢変更を可能にしたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のベッド装置。外フレーム内を伸縮自在に内フレームが摺動するように構成したサイドレールを、該外フレームを前記駆動部の左右両端で支持し、該内フレームの一端を前記脚ボトムに止着することで、該脚ボトムを支持するとともに前記倍速機構の収縮に合わせて該脚ボトムを引き込むことができるように構成したことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のベッド装置。少なくとも背ボトムと、腰ボトムと、脚ボトムで分割構成されるボトム部と、前記ボトム部を作動する駆動手段を有するベッド装置において、前記背ボトムが背上げされ、前記腰ボトム及び前記脚ボトムが膝上げされて仰臥位姿勢から背上げ姿勢に姿勢変更し、背上げ姿勢からさらに駆動手段の作動が進むと、前記脚ボトムがベッド装置の頭側に引き寄せられることで該脚ボトムの一端を回動中心として、前記腰ボトムの裏側へ前記脚ボトムが回動収納される座位姿勢に姿勢変更可能にしたことを特徴としたベッド装置。外フレーム内を伸縮自在に内フレームが摺動するように構成したサイドレールを有し、該内フレームの収縮に合わせて該脚ボトムを頭側に引き込むことができるように構成したことを特徴とする請求項8に記載のベッド装置。

说明书全文

本発明は、仰臥位姿勢から背上げ姿勢、背上げ姿勢から起立補助姿勢に姿勢変更できるベッド装置に関するものである。

従来より、高齢者や身体の不自由な人など(以下、利用者とする。)がベッド装置上で姿勢変更するために、背上げ機能や膝上げ機能などを備えたベッド装置がある。 例えば、分割されたボトムの背の部分をギャッジして背上げ姿勢に変更することで、利用者の食事介助がし易くなることやベッド装置からの起立補助することができる。また、背上げ機能に膝上げ機能を加えることで、背上げ時の利用者の足側への前滑りを防止することができる。 つまり、ベッド装置に利用者の姿勢変更の補助となる機能を付加することによって、利用者の寝たきりを防止することや介助者の負担を軽減することができる。 また、ベッド装置は、背上げ機能のみ、背上げ機能に膝上げ機能を加えたもの、あるいは、背上げ機能と膝上げ機能に椅子型に変形できる機能を加えたものなど、利用者の身体状況に合ったものを選ぶことができるものとなっている。

しかしながら、利用者の身体状況に合ったベッド装置を購入することができても、利用者の身体状況は日々変化するものであり、数ヶ月もしくは数年も経過すると購入当時の身体状況と異なる場合がある。すると、再度、利用者の身体状況に応じたベッド装置を購入する必要があり、利用者の経済的負担が大きいものとなる。 また、姿勢変更に関しても利用者の身体に負担が少なく姿勢変更できるベッド装置が望まれている。

そこで、利用者の身体的な負担が少なく姿勢変更することが可能な多機能ベッド装置が提案されている。

特許文献1のベッド装置について説明する。 このベッド装置は、複数のリンクを組み合わせて、且つ、各リンクにそれぞれ駆動手段を用いることで複数の姿勢変更を可能にしており、利用者の負担を少なく姿勢変更できるものである。

特許第5658120号

しかしながら、特許文献1に記載のベッド装置は図5に示されるようにチェアポジション(座位姿勢)時に、足を直接フロアにつけることができず、フットボードを使用してベッドから降りるとされている。 この時、フットボードの下側には支持する部材が何も配置されていないため、フットボードに利用者の体重がかかり不安定な足場で揺れなどに気をつけながら一度着地し、ベッドから降りなければならない。 また、チェアポジション時は支持アームがベッド装置に対して垂直に配置されている。 これは、図3などに示されているように、利用者の膝下が床面から非常に離れたものとなり、利用者が誤って転落する危険があり、また、恐怖感を感じるものとなっている。

そこで、本願発明が解決しようとする課題は、複数の姿勢変更に対応可能なベッド装置において、座位姿勢時の高さを低くするとともに、1つの駆動手段で仰臥位姿勢から背上げ姿勢、起立補助姿勢まで姿勢変更可能なベッド装置を提供することである。

本発明のベッド装置は、昇降部によって上下方向に昇降可能な上部フレーム部上に止着される固定フレームと、該固定フレーム内をベッド装置の長手方向に移動可能なカム機構と、該カム機構と前記上部フレーム部間に止着され伸縮することで該カム機構を作動可能にするカム駆動手段と、前記固定フレームに止着される支持フレームと、該支持フレームと前記カム機構に連動可能に取着されるリンク部と、該カム機構に軸着される倍速機構で構成される駆動部と、該駆動部上に隣設された少なくとも背ボトムと、腰ボトムと、脚ボトムで分割構成されるボトム部とからなるベッド装置において、該脚ボトムの足側先端に前記倍速機構の一端を止着し、前記カム駆動手段を作動させて前記カム機構を頭側に移動させることで、前記背ボトムが背上げされ、前記腰ボトム及び前記脚ボトムが膝上げされて仰臥位姿勢から背上げ姿勢に姿勢変更し、背上げ姿勢からさらに前記カム駆動手段の作動が進むと、前記脚ボトムが前記倍速機構によってベッド装置の頭側に引き寄せられることで該脚ボトムの他端を回動中心として、前記腰ボトムの裏側へ前記膝ボトム及び前記脚ボトムが回動収納される座位姿勢に前記上部フレーム部の昇降位置に拘らず姿勢変更可能にしたことを特徴としている。 そして、前記脚ボトムを膝ボトムと脚ボトムに分割し、該脚ボトムは該膝ボトムの一端が止着された第一脚フレームと、該第一脚フレームが内側を摺動可能に配設される第二脚フレームと、該第一脚フレームと該第二脚フレームが回動可能に軸着され、且つ、前記倍速機構の一端に止着されることで前記カム機構がベッド装置の長手方向の移動に合わせて連動する第三脚フレームで構成したことによって、背上げ姿勢から座位姿勢に姿勢変更する時には、前記脚ボトムの前記第三脚フレームが前記倍速機構によってベッド装置の頭側に引き寄せられながら該第三脚フレームを回動中心として、前記膝ボトムが前記第一脚フレーム内に、前記第一脚フレームが前記第二脚フレーム内にそれぞれ回動しながら収納されることで、前記腰ボトムの裏側へ前記膝ボトム及び前記脚ボトムが収納される座位姿勢に姿勢変更可能にしたことを特徴としている。 そして、前記カム機構は前記上部フレーム上に転動可能に支持され前記リンク部及び前記ボトム部と連動可能に構成した第一カム機構と、一端を前記固定フレームに他端を前記倍速機構にそれぞれ軸着した第二カム機構で構成し、該第一カム機構の付勢軸を該第二カム機構の溝部に挿通することで、該第一カム機構の作動に合わせて第二カム機構を作動可能にしたことを特徴としている。 そして、前記支持フレームの第二支持フレームに回動可能に軸着した前記リンク部の第二リンクの一端に軸着した第二ローラーが前記第一カム機構の膝用カムプレートを転動可能にし、第一支持フレームに回動可能に軸着した該リンク部の第三リンクの一端に軸着した第三ローラーが該第一カム機構の背用カムプレートを転動可能にし、前記腰ボトムの第四ローラーが腰用カムプレートを転動可能に構成したことを特徴としている。 そして、前記倍速機構は外フレーム内を摺動可能に挿通した内フレーム内の両端近傍にそれぞれスプロケットを軸着し、該スプロケットにループ状の作動チェーンを張設し、該作動チェーンにステー部材とロッド部材をそれぞれ止着し、該ステー部材を前記外フレームに止着するとともに該ロッド部材の一端を前記脚ボトムの前記第三脚フレームに止着することで、該倍速機構の全長が収縮時に比べて伸延時の略倍の長さになるようにしたことを特徴としている。 また、座位姿勢から前記カム駆動手段の収縮が進むことで、前記支持フレームの前記第一支持フレームに回動可能に軸着される前記リンク部の第一リンクの一端に軸着した第二転動軸が前記第一カム機構の起立用カムプレートの長孔内を足側上方に向かって転動することによって該第一リンクが頭側に回動するとともに、前記背ボトム及び前記腰ボトムが膝を中心として前方上方に回動して起立補助姿勢に姿勢変更を可能にしたことを特徴としている。 さらに、外フレーム内を伸縮自在に内フレームが摺動するように構成したサイドレールを、該外フレームを前記駆動部の左右両端で支持し、該内フレームの一端を前記脚ボトムに止着することで、該脚ボトムを支持するとともに前記倍速機構の収縮に合わせて該脚ボトムを引き込むことができるように構成したことを特徴としている。

本発明のベッド装置は、カム駆動手段によって駆動部を構成するカム機構を作動することによって、カム機構とリンク部及び倍速機構と連動可能に該駆動部に支持されるボトム部の仰臥位姿勢(図19(a))から座位姿勢(図19(b))への姿勢変更を可能にしており、座位姿勢へ姿勢変更する際には脚ボトムが腰ボトムの裏側に収納されることで、利用者Mの足が床面に直接着地可能でありベッド装置からの起立動作を安全に行うことができる効果がある。なお、仰臥位姿勢から背上げ姿勢に変更する際には膝上げの機能によって利用者の前滑りを防止することで、床ずれを防止することや臀部にかかる圧を軽減する効果がある。 また、脚ボトムを膝ボトムと脚ボトムに分割して構成することで、背上げ姿勢から腰ボトムへ姿勢変更する際に、腰ボトムの立ち上がりを極力少なくすることができ、利用者の腹部の圧迫など姿勢変更による利用者の不快感や身体的負担を軽減することができる効果がある。また、脚ボトムの中に膝ボトムを収納することができるため座位姿勢時にコンパクトに収納することができる効果がある。 また、カム機構は第一カム機構と第二カム機構で構成しており、カム駆動手段によって作動する複数のカムプレートで構成された第一カム機構によって第二カム機構を付勢することで第二カム機構と連結した倍速機構を作動することができることで、倍速機構を作動する駆動力を不要とする効果がある。 また、支持フレーム軸着されたリンク部が、カム機構の作動に合わせて複数のカムプレートの上面を転動するように構成したことによって、ボトム部を姿勢変更する駆動力を不要とする効果がある。また、カムプレート内の長孔内を軸部材が転動するように構成したことによって、複数のカムプレートにかかるボトム部自体の重量や利用者の体重などの負荷をリンク部及び支持フレームに分散させることができ、駆動部(第一カム機構)の耐久性を向上させる効果もある。 また、倍速機構は収縮時の長さに対して伸延時の全長が略倍の長さになるように構成したことで、この倍速機構を脚ボトムに止着することによって、ボトム部を仰臥位姿勢から座位姿勢に姿勢変更する際の駆動力を不要とする効果がある。また、サイドフレームと合わせて膝ボトムと脚ボトムを腰ボトムの裏側にしっかりと奥まで引き込むことができるため、座位姿勢時にマットが垂れて床面に接触することが無いようにする効果もある。 また、ベッド装置を座位姿勢から起立補助姿勢(図19(c))に変更することが可能であり、利用者がベッド装置に着座した姿勢から臀部の位置を上げ起立時の中腰の姿勢にすることで容易にベッド装置から立ち上がることができる効果がある。 なお、本発明のベッド装置の駆動部は姿勢変更時に使用する駆動手段をカム駆動手段のみで構成することが可能なため、ベッド装置をコンパクトに構成することが可能であり面積の狭い部屋に設置することができ、設置場所を考慮する心配を少なくする効果や、複数の駆動手段を用いる必要が無いため安価に提供することができる効果もある。 また、サイドフレームで脚ボトムを支持することで、脚ボトムに掛かる利用者の体重などの負荷を軽減させるとともに、仰臥位姿勢から座位姿勢に姿勢変更する際には、倍速機構と併せて脚ボトムの腰ボトムの奥への引き込みをより確実なものとする効果がある。

図1はベッド装置1の全体を示す正面

図2はベッド装置1の全体を示す平面図

図3はベース部2と昇降部3と上部フレーム部4の組み合わせを説明する正面図

図4はベース部2と昇降部3と上部フレーム部4の組み合わせを説明する平面図

図5は駆動部5の固定フレーム51を説明する(a)正面図(b)平面図

図6は駆動部5のカム機構5Aとカム駆動手段9を説明する(a)正面図(b)平面図

図7は駆動部5の支持フレーム5Bを説明する(a)正面図(b)平面図

図8は駆動部5のリンク部5Cの第一リンク56を説明する(a)正面図(b)平面図

図9は駆動部5のリンク部5Cの第二リンク57を説明する(a)正面図(b)平面図

図10は駆動部5のリンク部5Cの第三リンク58を説明する(a)正面図(b)平面図

図11は駆動部5の倍速機構59を説明する(a)正面図(b)平面図(c)倍速機構が収縮した状態を示す平面図

図12は駆動部5のサイドフレーム510を説明する(a)正面図(b)平面図

図13はボトム部6を示す正面図

図14はボトム部6を示す平面図

図15はボトム部6が駆動部5の作動により背上げ姿勢に姿勢変更された状態を示す説明図

図16はボトム部6が駆動部5の作動により背上げ姿勢から座位姿勢に姿勢変更途中の状態を示す説明図

図17はボトム部6が駆動部5の作動により座位姿勢に姿勢変更された状態を示す説明図

図18はボトム部6が駆動部5の作動により起立補助姿勢に姿勢変更された状態を示す説明図

図19はベッド装置1の(a)背上げ姿勢を示す正面図(b)座位姿勢を示す正面図(c)起立補助姿勢を示す正面図

図20はボトム部6の仰臥位姿勢から座位姿勢への姿勢変更を示す別の説明図

以下、本発明のベッド装置1について図面を基に説明する。 このベッド装置1は、主として前後左右に移動自在となるように構成したベース部2と、該ベース部2にXリンク構成の昇降部3によって上下方向に昇降される上部フレーム部4と、該上部フレーム部4の上に駆動部5により姿勢変更される複数に分割したボトム部6と、該ボトム部6に載置されるマット7で主に構成している。 なお、利用者がベッド装置1に仰臥位姿勢になった姿勢を基準として、図2に示すように、頭側、足側、左手側、右手側として説明する。

まず、ベース部2について説明する。(なお、以下ベース部2及び昇降部3、上部フレーム部4は図3及び図4に示している。) このベース部2は、図4に示すように略井桁状に形成したベースフレーム21の四隅にキャスター22,22,・・・を装着して前後左右に移動自在にした構成にしている。

詳述すると、ベースフレーム21は、一対のフレーム部材21a,21aの両端にフレーム部材21b,21cを固着し、該フレーム部材21a,21aの右端近傍には略コ字状の支持部材21d,21dを、左端近傍には略コ字状の支持部材21e,21eを、それぞれ配設して固着している。 そして、該フレーム部材21a,21aの右端に平面視において略ハ字状にフレーム部材21f,21fを固着している。 そして、該フレーム部材21bの両端と、該フレーム部材21f,21fの先端側にそれぞれキャスター22,22,・・・を止着している。 なお、本実施例のベース部2はキャスター22,22,・・・を使用しているが、ゴムなどの弾性体を先端に止着した脚(図示省略)などをベースフレーム21の下側に配設して据置式にしても良く、利用者の使用環境に合わせて構成したので良い。

次に、昇降部3を説明する。 この昇降部3は、第一昇降フレーム31と第二昇降フレーム32でX字状に構成にされる昇降フレーム3Aと、該昇降フレーム3Aに回動可能に軸着された補助フレーム33と、該補助フレーム33と後述する上部フレーム部4間に昇降駆動手段8を止着することで、該昇降駆動手段8の伸縮により、前記昇降フレーム3Aが開閉し、上部フレーム部4及び駆動部5、ボトム部6を昇降するように構成している。

さらに、昇降部3について詳述する。 まず、昇降フレーム3Aを構成する第一昇降フレーム31及び第二昇降フレーム32について説明する。 この、第一昇降フレーム31は、図4で示すように左右方向に一定間隔離間した一対のフレーム部材31a,31aの両端に一対の支軸31b,31bを固着している。 そして、該支軸31b,31bの両端にはローラー31c,31c,・・・を止着している。 次に、第二昇降フレーム32は、図4で示すように左右方向に一定間隔離間した一対のフレーム部材32a,32aの一端にはボス部材32b,32bを、もう一端には支軸32cをそれぞれ固着している。 そして、該フレーム部材32a,32aの内側に、後述する補助フレーム33を回動可能に軸着するためのツナギプレート32d,32dを固着している。 このように構成した第一昇降フレーム31を第二昇降フレーム32の内側に配設し、該第一昇降フレーム31のフレーム部材31a,31aと第二昇降フレーム32のフレーム部材32a,32aを軸部材311,311で回動可能に軸着することで正面視においてXリンク構成の昇降フレーム3Aにしている。 次に、補助フレーム33について説明する。 この補助フレーム33は、略コ字状に形成したプレート33aの一端にローラー33b,33bを軸着し、他端にはボス部材33cを固着している。 そして、該プレート33aの下面に取付プレート33d,33dを固着している。 このように構成した補助フレーム33のボス部材33cと前記第二昇降フレーム32のツナギプレート32d,32dを軸部材312で回動可能に軸着している。 そして、該取付プレート33d,33dには後述する昇降駆動手段8の一端を止着している。 なお、本実施例ではボトム部6を垂直に昇降させるためにXリンク構成の昇降部3を用いたが、平行リンク構成(図示省略)にしても良く、ボトム部6を昇降させることができるものであれば良い。

次に、上部フレーム部4を説明する。 この上部フレーム部4は昇降部3に支持される第一上部フレーム41と昇降駆動手段8と駆動部5を支持する第二上部フレーム42で構成される。

まず、第一上部フレーム41を説明する。 図4に示すように、第一上部フレーム41は、1対のフレーム部材41a,41aの一端近傍には後述する第二上部フレーム42のステー部材42a,42aの溝部421a,421aを係止する支持軸41b,41bを、他端近傍には前述した昇降フレーム3Aの支軸32c,32cが転動可能な略コ字状の支持部材41c,41cをそれぞれ固着している。 そして、該フレーム部材41a,41aの頭側近傍上部には支持フレーム41dを、中央上部には略コ字状に形成した支持プレート41e,41eをそれぞれ固着している。

次に、第二上部フレーム42を説明する。この第二上部フレーム42は2つのフレームの一端を回動可能に軸着して構成される。 詳述すると、図4に示すように、左右対称に形成して一定間隔離間したステー部材42a,42aの一端近傍に軸部材42bを固着している。 そして、一定間隔離間した一対のフレーム部材42c,42cの一端にはサイドフレーム510を付設するための支持フレーム42dを、他端には後述する駆動部5の固定フレーム51に係止するための支持軸42e,42eをそれぞれ固着している。 なお、該支持軸42e,42eの先端には略L字状に形成した回動プレート42f,42fを回動可能に軸着している。 そして、該支持軸42e,42e側の近傍の該支持フレーム42c,42cの内側にツナギフレーム42gを固着している。 さらに、該支持フレーム42dと該ツナギフレーム42gに介設するように係止プレート42h及びステー42i,42iを配設してそれぞれ固着している。 なお、該係止プレート42hには昇降駆動手段8の一端を、該ステー42i,42iには後述するカム駆動手段9の一端をそれぞれ軸着している。 そして、前記ステー部材42a,42aの一端と前記支持フレーム42c,42cの一端を回動可能に軸着し、該ステー部材42a,42aの溝部421a,421aを前述した前記支持軸41b,41bに係止している。

なお、本実施例における昇降駆動手段8及び後述するカム駆動手段9は、アクチュエーターを使用しているが、昇降駆動手段8においてはボトム部6を昇降可能に構成されたものであれば良く、またカム駆動手段9は駆動部5を駆動させてボトム部6の姿勢変更が可能に構成されたものであればよい。

このように構成した昇降部3及び昇降駆動手段8によれば、昇降駆動手段8の伸縮によって昇降フレーム3Aが開閉して、ベース部2に対して上部フレーム部4及び駆動部5、ボトム部6が昇降するようになっている。 また、ベース部2の内側に昇降部3が配置され昇降するように構成しており、最低位状態ではコンパクトに収納できるようになっている。

次に、ボトム部6を作動するための駆動部5を説明する。 この駆動部5は、前記上部フレーム部4上に載置される固定フレーム51と、カム駆動手段9の伸縮によって作動するカム機構5A及び倍速機構59と、該固定フレーム51上に載置される支持フレーム5Bと、該支持フレーム5Bに付設されてボトム部6と連動するリンク部5Cと、サイドフレーム510で主に構成している。

以下、駆動部5の各構成部品について詳細を説明する。 まず、固定フレーム51について説明する。 図5に示すように、一対のフレーム部材51a,51aの両端に一対のフレーム部材51b,51bを配設して固着している。 そして、該フレーム部材51aに略コ字状の支持ブラケット51cを固着している。 そして、該フレーム部材51a,51aに対して平行に、該フレーム部材51a,51aより長いフレーム部材51d,51dを配設し、L字状に屈曲したツナギプレート51e,51e,51f,51fを介設して前記フレーム部材51a,51a,51b,51bに固着している。 そして、頭側に位置する該フレーム部材51bの両端には、前述した上部フレーム部4に係止させる溝511g,511gを有した係止プレート51g,51gを、足側に位置する該フレーム部材51bの両端には前述した上部フレーム部4に係止させる溝511h,511hを有した係止プレート51h,51hをそれぞれ固着している。 そして、該フレーム部材51d,51dの一端側には、該フレーム部材51d,51dに対して垂直方向位置するロッド部材51iの両端に略コ字状のブラケット51j,51jを固着したものを、該フレーム部材51d,51dに回動可能に軸着している。

次に、カム機構5Aの詳細について説明する。 このカム機構5Aは、カム駆動手段9の伸縮により作動する第一カム機構52と、該第一カム機構52が作動することによって付勢される第二カム機構53で構成される。

まず、第一カム機構52を説明する。 図6に示すように、平面視において略L字状の第一ベース部材52aの上方に、左手側から順に略コ字状のブラケット52b、腰用カムプレート52c、背用カムプレート52d、膝用カムプレート52e、起立用カムプレート52fを一定間隔離間して固着している。 まず、ブラケット52bに前記カム駆動手段9の一端を止着している。なお、該カム駆動手段9の他端は、前述した第二上部フレーム42に止着している。 そして、腰用カムプレート52cと背用カムプレート52dには同一形状の長孔521c,521dをそれぞれ穿設している。 そして、起立用カムプレート52fには、正面視において右上方へ屈曲するように略へ字状に形成した長孔521fを穿設している。 なお、詳細は後述するが、各カム部材の上面は凹凸形状をしており、この上面を後述する駆動部5及びボトム部6の各ローラーが転動することでボトム部6の姿勢変更ができるようになっている。 そして、該ブラケット52b及び該腰用カムプレート52cの上方近傍に正面視において略へ字状に形成したスイッチ支持プレート52gを固着している。 そして、該第一ベース部材52aの下方に付勢軸52hを固着している。 そして、両端に回動可能に軸着したローラー52j,52jが後述するサイドフレーム510を支持し、前記第一上部フレーム41のフレーム部材41a,41aの上方を転動可能にローラー52k,52kを軸着した転動支持フレーム52lを該第一ベース部材52aに止着している。

次に、第二カム機構53を説明する。 図6に示すように、前記第一カム機構52の付勢軸52hが摺動可能に挿通される略Y字状溝53bを穿設した略く字状に形成した第二ベース部材53aの一端を前記固定フレーム51の支持ブラケット51cに回動可能に軸着している。そして、もう一端は軸部材53cを固着している。 そして、後述する倍速機構59のツナギフレーム59kの一端を該第二ベース部材53aに回動可能に軸着している。

次に、支持フレーム5Bを説明する。 この支持フレーム5Bは前記固定フレーム51の上に載置される第一支持フレーム54と、該第一支持フレーム54の上に載置される第二支持フレーム55で構成される。

まず、第一支持フレーム54について説明する。 図7に示すように、一対のフレーム部材54a,54aの両端に略L字状のブラケット54b,54bを固着している。 そして、一対の支持プレート54c,54c,54d,54dを該フレーム部材54a,54aに介設してそれぞれ固着している。 そして、該支持プレート54c,54cに第一転動軸54e,54eを止着している。 この第一転動軸54e,54eは前記カム機構5Aの前記腰用カムプレート52cと前記背用カムプレート52dには同一形状の前記長孔521c,521d内を転動するように構成している。 また、該支持プレート54cにはリミットスイッチ54fが止着され、後述する作動時に、前記スイッチ支持プレート52g上を摺動するように構成している。 そして、該支持プレート54d,54dに、後述するリンク部5Cの第一リンク56の第一ローラー56cを前述した起立用カムプレート52fの上面を転動可能に軸着している。

次に、第二支持フレーム55について説明する。 図7に示すように、この第二支持フレーム55は、まず、前記第一支持フレーム54の上に載置されるツナギフレーム55aの両端に後述するサイドフレーム59を止着するためのサイドフレームブラケット55b,55bを固着している。 そして、該サイドフレームブラケット55bの下側より左右方向に配置され、一端にステー55d,55dを固着された一対のフレーム部材55c,55cを、該ツナギフレーム55b及びサイドフレームブラケット55b,55bに固着している。 そして、該ステー55d,55dと前記固定フレーム51のフレーム部材51d,51dの一端を止着している。 そして、該ツナギフレーム55aには後述する第一リンクの一端を軸着する支点プレート55e,55eと、後述する腰ボトム62を回動可能に軸着する係止プレート55f,55fをそれぞれ固着している。

次に、リンク部5Cを説明する。 このリンク部5Cは3つのリンク機構で構成され、前記第一支持フレーム54に回動可能に軸着される第一リンク56と第三リンク58、前記第二支持フレーム55に回動可能に軸着される第二リンク57とで構成される。

まず、第一リンク56について説明する。 この第一リンク56は、図8に示すように、略く字状に形成されるプレート部材56aと該プレート部材56aの略半分程の長さのプレート部材56bの間に第一ローラー56c及び第二転動軸56dを軸着している。 そして、前記第二支持フレーム55の前記支点プレート55e,55eに前記プレート部材56aの一端を回動可能に軸着している。 このように構成した第一リンク56を前述したように前記第一カム機構52及び前記第一支持フレーム54と連動するように組み付けている。

次に、第二リンク57について説明する。 この第二アーム57は、図9に示すように、中空のボス部材57aの一端に固着された略U字状に形成した支持プレート57b,57b内に第二ローラー57cを回動可能に軸着している。 そして、該ボス部材57aと該第二ローラー57cの中心を一直線に結ぶ位置よりやや下側(本実施例では約40度程度。)に溝571dが配置されるように、該ボス部材57aの他端に支持プレート57dを固着している。 このように構成した第二リンク57は、該ボス部材57aを前記第一支持フレーム54のブラケット54bと支持プレート54dの間に配設して回動可能に軸着している。 そして、該第二ローラー57cを前記膝用カムプレート52eの上面を転動するようにしている。 そして、支持プレート57dは後述するボトムツナギロッド65gの一端を溝571dに掛止している。

次に、第三リンク58について説明する。 この第三リンク58は、図10に示すように、正面視において略ト字状に形成した2つのプレート部材58a,58aの一端にボス部材58bを固着し、他端には第三ローラー58cを軸着している。 そして、該該プレート部材58a,58aの外側に略コ字状に形成したブラケット58dを回動可能に軸着している。 このように構成した第三リンク58は、前記第一支持フレーム54の支持プレート54cにボス部材58bを回動可能に軸着し、該第三ローラー58cが前記第一カム機構52の背用カムプレート52dの上面を転動可能に配設している。 なお、該ブラケット58dの一端には支持ローラー58eを回動可能に軸着しており、後述する背ボトム61のスラシ部材61fを転動可能にしている。

次に、倍速機構59を説明する。 図11に示すように、略リップ溝型形状に形成した外フレーム59aの一端に支持プレート59bを固着している。 そして、該外フレーム59aの内側を摺動可能に外周にスラシ(図示省略)を配設した内フレーム59cを挿通している。 そして、この内フレーム59cの一端にはスプロケット59dを軸着したブラケット59eを後述する作動チェーン59gの張り調整可能に螺着し、もう一端近傍にはスプロケット59dを支持軸59fにて内フレーム59cの外側から挿通して軸着している。 そして、該スプロケット59d,59dに作動チェーン59gをループ状に張設している。 詳述すると、該作動チェーン59gは略長さが等しい第一チェーン591gと第二チェーン592gからなり、第一チェーン591gと第二チェーン592gの両端にはそれぞれ連結ステー59hとロッド部材59iを止着している。 なお、連結ステー59hは、前述した外フレーム59aの支持プレート59bにピン59j,59jにて止着され、前記固定フレーム51と連結される。 そして、ロッド部材59iの先端は、後述する脚ボトム66の第三脚フレーム69に止着している。 なお、この内フレーム59dは、コ字状に形成した2枚のプレートを重ね合わせてボックス状になるように構成しており、前述した内フレーム59d内に配設される部品を組付けた後に、螺子で螺着固定している。 そして、ツナギフレーム59kを倍速機構59と前記カム機構5Aの第二カム機構53の間に配設して、該倍速機構59の該支持軸59fと該第二カム機構53の前記第二ベース部材53aの一端に止着することによって、倍速機構59と第二カム機構53が連動するように構成される。

次に、サイドフレーム510を説明する。 このサイドフレーム510は、前述した固定フレーム51及び第二支持フレーム55に止着され、後述する脚ボトム66と連結するように構成される。 なお、サイドフレーム510は左右対称形状であるので、説明は図12に示す通り、利用者の右手側のサイドフレーム510を用いて説明する。 まず、プレートを四形状に屈曲して形成した外フレーム510aに、一定間隔離間したツナギフレーム510b,510bを固着している。 そして、該外フレーム510a内を摺動可能に、内フレーム510cを配設している。 そして、該内フレーム510cの一端には後述する脚ボトム66の第三脚フレーム69と掛止する支持軸510dを固着している。 なお、該外フレーム510aの内側と内フレーム510cの間には複数のローラー510e,510e,・・・を配設し、また、該内フレーム510cの支持軸510dが固着されていない一端側と外フレーム510aに弾性体(引張りスプリング。図示省略。)を張着することで摺動をスムーズに行えるようにしている。 そして、該外フレーム510aの外側にはサイドボード510fを取着している。

前述したように、駆動部5は、カム機構5Aに駆動されるリンク部5C及び倍速機構59、カム駆動手段9が連動するように組み合わされており、カム駆動手段9の伸縮のみで後述するボトム部6の姿勢変更することができるものである。 また、倍速機構59の構成であると、カム駆動手段9が伸延時に対して、伸縮時には半分の長さにすることができ、後述する脚ボトム66を収納する空間を確保することができるものとなっている。 さらに、第一カム機構52にリンク部5Cを組み合わせる際、第一転動軸及び第二転動軸などを各カムプレートの長孔内を転動するように構成している。 これは、後述する作動時にカム機構5Aが移動した際に、ボトム部6にかかる荷重を支持フレーム部5B及びリンク部5Cで分散して受けることができるようにしたものであり、カム機構5Aの耐久性を向上するものとなっている。 また、駆動部5を構成する各部品を組み合わせた際に、各部品の間にスラシ部材(図示省略)を配設することが望ましい。これは、後述する駆動部5の作動時に各構成部品のズレを抑えることで、安定して作動できるようにするためである。 ここまで、低コスト及び本体サイズをなるべく小さくコンパクトに構成することが可能な駆動部の説明をしたが、別の構成でも駆動部を構成することが可能である。 例えば、カム機構5A及び支持フレーム5B、リンク部5Cの替わりに、駆動部5とボトム部6を構成する各ボトムの間に駆動手段(アクチュエーター)を直接繋げることで、任意の姿勢にボトム部の姿勢変更をすることができる。 また、サイドフレーム510についても駆動手段(アクチュエーター)を使用し、後述するボトム部6の脚ボトム66に直接繋げることで駆動手段を操作することで脚ボトム66を頭側に引き込むことが可能である。

次に、ボトム部6を説明する。このボトム部6は4分割した背ボトム61、腰ボトム62、膝ボトム63、脚ボトム66で構成される。

まず、背ボトム61を説明する。 図14に示すように、複数のフレーム部材を組み合わせて固着した背ボトムフレーム61aに、樹脂製の背ボード61bを挿嵌して止着している。 そして、該背ボトムフレーム61aの一端にはボス部材61c,61c及びブラケット61d,61dを固着している。 そして、該ボス部材61c,61cの内側に背ボトム61と腰ボトム62を連結するツナギプレート61eを回動可能に軸着している。 また、該背ボトムフレーム61aの略中央に図13に示すように正面視において略レ字状に形成した樹脂製のスラシ部材61fを止着している。

次に、腰ボトム62を説明する。 前述した背ボトム61と同様に、複数の部材を組み合わせて固着した腰ボトムフレーム62aに、樹脂製の腰ボード62bを挿嵌して止着している。 そして、該腰ボトムフレーム62aの一端には、支持プレート62c,62cを固着し、前記ツナギプレート61eに回動可能に軸着している。 そして、他端には後述する膝ボトム63を連結するためのボス部材62d,62dを固着している。 さらに、該腰ボトムフレーム62aの略中央の支持プレート62e,62eの間に第四ローラー62fを軸着、前述した第一カム機構52の腰用カムプレート52cの上面を転動可能に構成している。

次に、膝ボトム63を説明する。 この膝ボトム63は腰ボトム62に連結する第一膝フレーム64と、脚ボトム66に連結する第二膝フレーム65をそれぞれ回動可能に軸着して構成している。

まず、腰ボトム62に止着される第一膝フレーム64を説明する。 図14に示すように、1本のフレーム64aに一定間隔離間した4つの支点プレート64b,64b,・・・を固着し、該支点プレート64b,64b,・・・の間に支持軸64c,64cを前記該フレーム64aに挿通して固着している。 そして、該支持軸64c,64cを前記腰ボトム62のボス部材62d,62dに挿通して止着している。

次に、第二膝フレーム65を説明する。 図14に示すように、一定間隔離間した2つのフレーム部材65a,65aの両端に、正面視において略へ字状に形成した支点プレート65b,65bを固着している。 そして、第一膝フレーム64の支点プレート64b,64bの両外側に配置されるように、正面視において略ト字を90度時計回りに回転させたように形成した支点プレート65c,65cを固着している。 このように構成した、第一膝フレーム64の該支点プレート64b,64bと、第二膝フレーム65の該支点プレート65c,65cを軸部材651,651で回動可能に軸着している。 そして、該支点プレート65b,65bの間に樹脂製のスラシ部材65d,65dを配設し、該スラシ部材65d,65dを軸部材652で軸方向に摺動可能に止着している。 そして、該スラシ部材65d,65dには中央を軸着することで回動可能に構成したXリンクアーム65eの一端を止着している。 なお、該Xリンクアーム65eの一端側は後述する第一脚フレーム67に止着される。 そして、この第二膝フレーム65と脚ボトム66の第一脚フレーム67の一端には布製のカバー65fを止着している。 この布製のカバー65fは、マット7の垂れによる挟み込み防止だけでなく、脚ボトム66の姿勢変更をサポートする構成部材として使用される。 そして、該支点プレート65cと、前記第二リンク57の支持プレート57dに正面視において略ヘ字状のボトムツナギロッド65gをそれぞれ軸着している。 なお、このボトムツナギロッド65gは後述する姿勢変更の際、各構成部品との干渉が無いような形状にしている。

次に、脚ボトム66を説明する。 この脚ボトム66は3つのフレームで構成され、膝ボトム63の第二膝フレーム65が内側に摺動して収納可能に構成した第一脚フレーム67と、該第一脚フレーム67の外側を摺動可能に配置される第二脚フレーム68と、前記倍速機構59に止着される第三脚フレーム69で構成される。

まず、第一脚フレーム67を説明する。 図14に示すように、この第一脚フレーム67は、下方開放にコ字状に屈曲したフレーム部材67aの一端に前記第二膝フレーム65のXリンクアーム65eを止着している。 そして、該フレーム部材67aの側部両端には、スラシ部材67b,67bを止着し、第二脚フレーム68をスムーズに摺動できるように構成している。 そして、該フレーム部材67aの側部内側には、支点プレート67c,67cを固着している。

次に、第二脚フレーム68を説明する。 図14に示すように、この第二脚フレーム68は、前記第一脚フレーム67の外側を摺動可能に配設される。 まず、前記第一脚フレーム67の全幅より大きく、略リップ溝型形状に形成したフレーム部材68aを、該第一脚フレーム67に挿通する。 そして、該フレーム部材68aの下面両端近傍に支点プレート68b,68bを固着している。 なお、第二脚フレーム68の一端にはフットボード68cを止着している。

次に、第三脚フレーム69を説明する。 図14に示すように、この第三脚フレーム69は、前記第二脚フレーム68に回動可能に軸着され、前記倍速機構59のロッド部材59i及び前記サイドフレーム510とそれぞれ連結している。 まず、ツナギフレーム69aの両端に前記サイドフレーム510の支持軸510d,510dに係止可能な溝691b,691bを備えたステー部材69b,69bを固着している。 そして、該ステー部材69b,69bの内側に正面視において略ト字状を90度時計回りに回転させて形成した支持プレート69c,69cと、該支持プレート69c,69cの内側にL字状に屈曲して形成した支点プレート69d,69dをそれぞれツナギフレーム69aに固着している。 そして、該ツナギフレーム69aの中央よりやや手前にボス部材69eを固着し、前記倍速機構59のロッド部材59iの一端を止着している。 そして、一端にボス部材69f,69fを固着したアーム部材69g,69gを該支持プレート69c,69cと該支点プレート69d,69dの間に配設して、該ボス部材69f,69f側を該支持プレート69c,69cと該支点プレート69d,69dに回動可能に軸着している。 そして、アーム部材69g,69gの他端側は、前記第二脚フレーム68の支点プレート68b,68bに回動可能に軸着している。

次に、ボトム部6を構成する各フレームと駆動部5の組み合わせについて説明する。 まず、背ボトム61は、前記駆動部5の第三リンク58と同様にボス部材61c,61cを前記第一支持フレーム54の支持プレート54c,54cに回動可能に軸着している。 そして、該背ボトム61のスラシ部材61fを前記ブラケット58d内に挿嵌して、前記支持ローラー58e上に載置し摺動可能に配設している。 このように構成することで、カム機構5Aの作動に伴い、該第三リンク58の第三ローラー58cが背用カムプレート52dの上面を転動するのに併せて背ボトム61が回動するように構成している。 次に、腰ボトム62は、前述したように支持プレート62c,62cを背ボトム61のツナギプレート61e,61eに回動可能に軸着し、ボス部材62d,62dを第一膝フレーム64の支持軸64c,64cに止着している。 そして、前記第四ローラー62fが前記腰用カムプレート52cの上面を転動可能に配置している。 次に、膝ボトム63と脚ボトム66は、前述した通り、腰ボトム62、膝ボトム63、脚ボトム66がそれぞれ連動するように止着している。 なお、ボトムツナギロッド65gの両端を第二膝フレーム65の支点プレート65cと、前記第二リンク57の支持プレート57dにそれぞれ軸着して膝ボトム63とリンク部5Cが連結するように構成している。

ここまでベッド装置1の各構成部品について説明したが、また、各構成部品を組み付ける際にはピンや螺子で固定することができるものとなっており、特別な工具は不要であるため1人で容易に組立てることができるものとなっている。 なお、本実施例の説明では図示を省略しているが、各部品の軽量化のために機能や強度に影響の無い範囲内であれば部品にパンチング加工(長孔、角穴などを穿設)することで、本体重量を軽減するようにしてもよい。 このように、ユニット毎の組立ができるように本発明のベッド装置を構成しているので、居室などへの設置が容易にできる。 また、本実施例の説明では、ボトム部は背ボトムと腰ボトムと膝ボトムと脚ボトムの4つのフレームに分割構成しているが、利用者の姿勢保持がし易いようにフレームの数をさらに増やして構成しても良い。

次に、姿勢変更時の駆動部5及びボトム部6の各構成部品の作動について説明する。なお、作動説明に不要な部品(ベース部2、昇降部3、マット7など)は省略して説明する。 最初に、図1に示す仰臥位姿勢から背上げ姿勢への姿勢変更について図15及び図19(a)を用いて説明する。 まず、利用者Mや介助者などがリモコンスイッチ(図示省略)を操作することによって、カム駆動手段9が利用者Mの頭側に収縮作動する。 この時、該カム駆動手段9と連結している第一カム機構52が頭側に向かって移動を開始する。 すると、該第一カム機構52と連結している第三リンク58の第三ローラー58cが、該カム機構52の背用カムプレート52dの円弧状に湾曲した辺522dの下端から上端まで転動する。 そして、該第三リンク58が頭側から足側に回動するのに併せて、背ボトム61もボス部材61c,61cを中心に頭側から足側に回動することで背上げ姿勢に変更する。 同時に、第二リンク57の第二ローラー57cが膝用カムプレート52eに当接して上面を転動することによって該第二リンク57が足側から頭側に回動するとともに、該第二リンク57と連動している腰ボトム62も足側から頭側に回動する。 この時、該第二リンク57に連結しているボトムツナギロッド65gも第二リンク57と同時に足側から頭側に回動することで、第二膝フレーム65が頭側から足側に引き込まれるように作用することで、前記支点プレート65c,65cを中心として該第二膝フレーム65が頭側から足側に回動するとともに、該膝ボトム63と連結している脚ボトム66も同様に頭側から足側に回動する。 なお、腰ボトム62の第四ローラー62fは腰用カムプレート52cの右上がりの上面522cを利用者Mの足側に向けて転動して、腰ボトム62を支持している。 また、第一リンク56の第一ローラー56cは起立用カムプレート52fの上面を利用者Mの足側に転動する。 そして、脚ボトム66が作動することによって第三脚フレーム69のボス部材69eに止着される倍速機構59のロッド部材59iが利用者Mの頭方向に引き込まれることで、倍速機構59が収縮する。 すると、該倍速機構59と連結している第二カム機構53も固定フレーム51の支持ブラケット51cを回動の中心として、平面視において足側から頭側に回動する。 この時、該第一カム機構52と連結している第一カム機構52hの付勢軸52hが、第二カム機構53の第二ベース部材53aのY字状溝53bの長辺531bを摺動して足側から頭側に移動するが、この時点では該付勢軸52hはY字状溝53bの短辺532b,533bと長辺531bの交点Xには接しないようになっている。 また、前記腰用カムプレート52c及び前記背用カムプレート52dの長孔521c,521dを転動可能に軸着された前記第一転動軸54e,54eは頭側から足側に回動する。 そして、図示は省略するが、背上げ姿勢になった時(図15の状態)に前記リミットスイッチ54fが前記スイッチ支持プレート52gの上面に当接することで、リモコンスイッチ(図示省略)の切り替えボタンの代わりとして次の座位姿勢への姿勢変更へとモードを切り替えることができ、複数のボタンを具備するリモコンスイッチ(図示省略)を用意する必要がないものにすることができる このように仰臥位姿勢(図1)から背上げ姿勢(図15及び図19(a))に姿勢変更することによって、利用者Mの背上げと、膝上げを同時にすることができるものとなっており、背上げ時の利用者Mの前滑りを防止可能にしている。

次に背上げ姿勢から座位姿勢への姿勢変更について図16及び図17、図19(b)を用いて説明する。 まず、図15で示した背上げ姿勢から座位姿勢への姿勢変更を開始した状態を説明する。 リモコンスイッチ(図示省略)を操作することによって、該カム駆動手段9が利用者Mの頭側にさらに収縮作動する。 すると、第三ローラー58cが、背用カムプレート52dの円弧状に湾曲した辺523dを転動する。 そして、該第三リンク58がやや足側から頭側に回動するのに併せて、背ボトム61もボス部材61c,61cを中心に足側から頭側に回動することで背上げ姿勢より、やや後傾する。 同時に、第二リンク57の第二ローラー57cは前記辺521eの端まで利用者Mの足側に転動し、前記腰ボトム62の第四ローラーも腰用カムプレート52cの上面522cを足側に転動することで、腰ボトム62がやや後傾し、第二リンク57と連結している該第二膝フレーム65がさらに頭側から足側に引き込まれるように作動する。 この時、脚ボトム66は回動しようとするが、第三脚フレーム69はサイドフレーム510に取着しているため利用者Mの足側から頭側に向けて長手方向に移動をする。 すると、第一脚フレーム67の支点プレート67c,67cが支点となり、該第一脚フレーム67及び該第一脚フレーム67に軸着している第二脚フレーム68が頭側から足側に回動することで、該第一脚フレーム67及び該第二脚フレーム68の一端が起立する。 この時、第二膝フレーム65と第一脚フレーム67の間にすき間が発生するが、カバー65fによってマット7や利用者Mなどが挟まれないようにしている。 また、該第一カム機構52の付勢軸52hが第二カム機構53のY字状溝53bの交点Xに到達して、第二カム機構53を付勢する。 この時、第二カム機構53が回動するので、該付勢軸52hが交点Xに当接した後、短辺532b側を付勢しながら移動する。 そして、第二カム機構53の回動に併せて、内フレーム59cが外フレーム59a内に収納されるように倍速機構59が収縮する。

次に、座位姿勢への姿勢変更途中の状態を図16で示している。 なお、ここでは第一カム機構52及び第二カム機構53、倍速機構59の動きは姿勢変更開始時の作動の延長となるため省略し、膝ボトム63及び脚ボトム66の姿勢変更について説明する。 まず、脚ボトム66について説明する。 前述した通り、前記第三脚フレーム69は、サイドフレーム510に取着しているため、第三脚フレーム69は姿勢変更することなく利用者Mの足側から頭側に長手方向に移動する。 この時、第三脚フレーム69にアーム部材69gで回動可能に軸着された第二脚フレーム68及び該第二脚フレーム68と連結している前記第一脚フレーム67が支点プレート68b,68bを回動の中心として前記第二膝フレーム65から離間するように頭側から足側に回動する。 なお、この状態での第一リンク56第一ローラー56cは起立用カムプレート52fの上面を足に転動し、第二リンク57の第二ローラー57cは膝用カムプレート57eとの当接が解除される。そして、第三リンク58の第三ローラー58cは上面523d上を足側に向かって転動し、腰ボトム62の第四腰ボトム62fは腰用カムプレート52cの上面を足側に転動している。

次に、座位姿勢への姿勢変更途中状態から座位姿勢状態を図17、図19(b)を用いて説明する。 前述したように、カム機構5A及び倍速機構59は収縮しながら利用者Mの足側から頭側へ長手方向に移動を行う。 そして、第三脚フレーム69の平移動に合わせて、第一脚フレーム67及び第二脚フレーム68が支点プレート68b,68bを回動の中心として頭側から足側に回動を進める。 この時、第一脚フレーム67はアーム部材69gによって回動しながら第三脚フレーム69の裏側に引き込まれるように回動しながら移動する。 併せて、該第一脚フレーム67と連結している該第二脚フレーム68も第三脚フレーム69の裏側に引き込まれるように回動しながら移動する。 このように、脚ボトム66が回動しながら腰ボトム62及び膝ボトム63の裏側に収納されるように作動する。 そして、脚ボトム66が腰ボトム62及び膝ボトム63に収納を開始する際の、該カム機構5Aの第二カム機構53の第二ベース部材53aに対する第一カム機構52の付勢軸52hの位置は該第二ベース部材53aの回動により、短辺532bより交点X付近まで該第二ベース部材53aを付勢しながら移動する。 なお、この状態での第一リンク56第一ローラー56cは起立用カムプレート52fの上面を足側に転動し、第二リンク57の第二ローラー57cは膝用カムプレート57eとの当接が解除されたままの状態である。そして、第三リンク58の第三ローラー58cは上面523dの端部に到達し、腰ボトム62の第四腰ボトム62fは腰用カムプレート52cの上面から右下がりの面を足側に転動している。 この状態が座位姿勢(図17及び図19(b))の状態である。 このように、カム機構5Aが移動することで、脚ボトム66を収納するスペースが生まれ、コンパクトに収納することができるものとなっている。

最後に、座位姿勢から起立補助姿勢になる状態を図18及び図19(c)を用いて説明する。 前述した座位姿勢から、カム機構5Aがさらに頭側へ移動をすることによって、前記第一リンク56の前記第一ローラー56cが前記起立用カムプレート52fの円弧状に形成された辺523fに到達する。 また、該第一リンク56の第二転動軸56dも該起立用カムプレート52cの長孔521cを転動し、足側に向けて上方に長孔521cと連接するように穿設した長孔522cを転動する。 すると、該第一リンク56が足側から頭側に回動し、該第一リンク56の一端に軸着している前記第二支持フレーム55が頭側から足側に回動されるとともに、該第二支持フレームに55係止している腰ボトム62も頭側から足側に回動することで図18に示すように背ボトム61及び腰ボトム62がやや前傾するように姿勢変更される。 なお、この時第一膝フレーム64と第二膝フレーム65は回動可能に軸着されているため、該第一膝フレーム64は前記腰ボトム62の回動に合わせて起立するが、該第二膝フレーム65及び脚ボトム66は姿勢が変わることがない状態にすることができる。 このように構成し、座位姿勢(図18及び図19(c))に姿勢変更することで、利用者Mがベッド装置から起立する際に、臀部の位置が上がり起立時の中腰の姿勢になることで容易にベッド装置から立ち上がることができるものである。

ここまで、仰臥位姿勢から起立補助姿勢までの作動説明を行ったが、起立補助姿勢から仰臥位姿勢まで姿勢変更する場合は、各構成部品が逆の作動をすることで姿勢変更することができるものとなっているため、説明は省略する。

このように、本実施例におけるベッド装置はボトム部の背上げ姿勢から起立補助姿勢まで1つの駆動手段(カム駆動手段9)で姿勢変更することができるものであり、ベッド装置1をコンパクトに構成することができる。 また、仰臥位姿勢から背上げ姿勢に変更する際には膝上げの機能を持たせて利用者の前滑りを防止することで、床ずれを防止することや臀部にかかる圧力を軽減するようにしている。 さらに、背上げ姿勢から座位姿勢変更時には、脚ボトムが腰ボトム及び膝ボトムの裏側に収納することができるため、座位姿勢時には利用者の足が床面に着地することができるものとなっており、安全にベッド装置から起立することができるものとなっている。 なお、ベッド装置の高さを極力低くすることができるため、ベッド装置から利用者が万が一転落した際でも怪我の程度を最小限に抑えることができるものとなっており利用者の安全に使用できるものとなっている。 これは、介助者にとっても利用者がベッド装置から転落することを心配する必要が無くなり、精神的な負担を少なくすることができる効果もある。 加えて、座位姿勢から起立補助姿勢に変更することで、利用者がベッド装置から起立しやすくなり利用者の身体的負担に加え、介助者が利用者を支える際の補助にかかる負担も少なくすることができるものとなっている。 また、このベッド装置の構成では、昇降用に使用する昇降駆動手段とボトム部の姿勢変更用に使用するカム駆動手段にそれぞれ駆動手段を分けているため、昇降と姿勢変更をそれぞれ独立して行うことが可能である。 つまり、上部フレーム部がどの昇降位置であってもボトム部の姿勢変更をすることが可能である。 例えば、最低位ではボトム部の高さが床面へ近いため、利用者の足が必ず床面に着く状態で姿勢変更できるため、転倒や転落などの怪我の心配が無いものにすることができる。 また、最低位で一度座位姿勢に姿勢変更した後、一旦上部フレーム部を上昇することで、介助者が腰を曲げるなど姿勢を崩すこと無く利用者に靴を履かせることができる。そして、上部フレーム部を下降させて最低位まで下降することで、利用者の足を床面にしっかりと着けてから起立することができる。つまり、本発明のベッド装置は利用者の安全だけでなく介助者の負担軽減を図ることもできるものである。 なお、ここまで膝ボトムを使用した姿勢変更を説明したが、膝ボトムを使用することなく直接脚ボトムを腰ボトムに回動可能に軸着して該腰ボトム側の一端を回動中心として脚ボトムの先端を回動収納させて腰ボトムの裏側に収納するようにすることもできる。 その時は、背上げ姿勢から起立補助姿勢に姿勢変更する際の腰ボトム先端(脚ボトム側)の立ち上がり量を膝ボトムを使用する際に比べて大きくすれば良い。 また、本実施例における各ボトムの構成であると、背上げ姿勢から、座位姿勢、起立補助姿勢に姿勢変更する際に、図19に示すように分割したマットを用意することなく1つのマットで姿勢変更することができるため、利用者が姿勢変更時に各ボトムのすき間に挟まれる心配がなく安全に使用することができる。

次に、本願発明の腰ボトムの裏側に脚ボトムを収納する別の実施例を図20を用いて説明する。各構成部品の詳細は省略して説明する。 まず、ロール式に巻き取り可能な浴槽のシャッター蓋状に成形された脚ボトム66の一端に倍速機構59のロッド部材59iを止着する。 そして、前述した手順の通り、ロッド部材59iが頭側に移動するように駆動部5を作動させると脚ボトム66がロッド部材59iに引き寄せられることで、腰ボトム62の裏側に脚ボトム66が反転しながら収納するようにすることもできる。 このように、シャッター蓋状に膝ボトム及び脚ボトムを形成した構成でも、座位姿勢に姿勢変更が可能であり、膝ボトム63及び脚ボトム66が腰ボトム62の裏側に収納することが可能な構成であれば良い。

1 ベッド装置 2 ベース部 3 昇降部 4 上部フレーム部 5 駆動部 51 固定フレーム 5A カム機構 52 第一カム機構 53 第二カム機構 5B 支持フレーム 54 第一支持フレーム 55 第二支持フレーム 5C リンク部 56 第一リンク 57 第二リンク 58 第三リンク 59 倍速機構 510 サイドフレーム 6 ボトム部 61 背ボトム 62 腰ボトム 63 膝ボトム 64 第一膝フレーム 65 第二膝フレーム 66 脚ボトム 67 第一脚フレーム 68 第二脚フレーム 69 第三脚フレーム 7 マット 8 昇降駆動手段 9 カム駆動手段 M 利用者

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