改良型マットレス

申请号 JP2014257766 申请日 2014-12-19 公开(公告)号 JP2015128583A 公开(公告)日 2015-07-16
申请人 メンディ ローネン イェチエル; タックフェルド ローネン; 发明人 メンディ ローネン イェチエル; タックフェルド ローネン;
摘要 【課題】身体のリラクゼーションと、消化管の受動的不随意運動、肩の開放、及び骨盤の運動を可能にする改良型マットレスを提供する。 【解決手段】人体の伏臥位専用に構成されており、顔面開口部を有する頭部支持部14と、頭部支持部14に連結される上側主要部12と、を有し、上側主要部12は複数の専用支持部材を含む。下側支持部16は上側主要部12に連結される構成とし、さらに複数の専用支持部材は、2つの肩支持部材21、22と、第一腸管支持部材24と、第二腸管支持部材26と、を含む構成とする。 【選択図】図1
权利要求

受動的な消化管の不随意運動、肩の開放、及び骨盤の運動を可能にするように構成される改良型マットレス(10)であって、前記マットレス(10)がその上における人体の伏臥位専用に構成されており、 前記人体の頭部を支持するよう構成される頭部支持部(14)であって、顔面開口部を有する、頭部支持部(14)と、 前記頭部支持部(14)に連結される上側主要部(12)であって、前記上側主要部(12)は前記人体の肩と腹部を支持するよう構成され、それぞれが前記上側主要部(12)よりも小さくより高い硬度を有する複数の専用支持部材を含む、上側主要部(12)と、 前記上側主要部(12)に連結される下側支持部(16)であって、前記人体の骨盤を支持するよう構成される、下側支持部(16)と、 を含む、マットレス。請求項1に記載のマットレス(10)であって、前記部が略連続的なマットレスを形成する、マットレス。請求項1に記載のマットレス(10)であって、前記複数の専用支持部材が、2つの肩支持部材(21、22)と、第一腸管支持部材(24)と、第二腸管支持部材(26)と、を含む、マットレス。請求項3に記載のマットレス(10)であって、前記肩支持部材(21、22)が肩に対応するように配置され、前記肩支持部材(21、22)は肩を後方、つまりマットレス(10)から離れる方向に付勢するよう構成される、マットレス。請求項3に記載のマットレス(10)であって、前記第一腸管支持部材(24)が、前記人体の胃及び小腸と大腸の領域を圧迫、かつ対応するように配置され、前記第二腸管支持部材(26)が、前記人体の大腸領域におけるICVを圧迫、かつ対応するように配置される、マットレス。請求項4に記載のマットレス(10)であって、前記第一腸管支持部材(24)が、前記上側主要部(12)における前記第二腸管支持部材(26)の斜向かいに位置する、マットレス。請求項3に記載のマットレス(10)であって、前記第一腸管支持部材(24)が胃領域及び横行結腸から下行結腸を支持及び圧迫して満腹感を作り出し、また、円形の時計回りに腸の積極的な運動を促すように構成され、前記第二腸管支持部材(26)は円形の時計回りに腸の積極的な運動を促すように構成される、マットレス。請求項1に記載のマットレス(10)であって、前記頭部支持部(14)及び下側支持部(16)が、実質的に30〜40kg/m3の範囲の密度を有する発泡体から製造される、マットレス。請求項1に記載のマットレス(10)であって、前記頭部支持部(14)及び前記下側支持部(16)が、膨張式の柔軟なプラスチック材料から製造される、マットレス。請求項1に記載のマットレス(10)であって、前記上側主要部(12)が、60〜80kg/m3の範囲の密度を有する粘弾性の低反発発泡体から製造される、マットレス。請求項3に記載のマットレス(10)であって、前記支持部材21、22、24、及び26が30〜40kg/m3の密度を有する、マットレス。請求項3に記載のマットレス(10)であって、前記支持部材21、22、24、及び26が多形状を有する、マットレス。請求項1に記載のマットレス(10)であって、前記下側支持部(16)が、前記上側主要部(12)よりも高い硬度を有する、マットレス。請求項1に記載のマットレス(10)であって、前記マットレス(10)が前記上側主要部(12)の下部に位置しこれを支持するよう構成される基礎部(18)を含み、前記基礎部は前記上側主要部(12)よりも高い硬度を有する、マットレス。請求項14に記載のマットレス(10)であって、前記基礎部(18)が、実質的に30〜40kg/m3の範囲の密度を有する発泡体から製造される、マットレス。請求項1に記載のマットレス(10)であって、前記頭部支持部(14)が、顔面開口部(15)の両側に位置する2つのクッション部材(17)を含み、前記クッション部材(17)が前記上側主要部(12)から離れる方向に延在する、マットレス。請求項1に記載のマットレス(10)であって、基礎支持部(16)が、前記基礎支持部(16)の他の部分よりも低い硬度を有する安息部材(19)を含み、前記安息部材(19)が前記基礎支持部(16)の幅方向中央に位置する、マットレス。請求項1に記載のマットレス(10)であって、安息部材(19)が粘弾性材料で形成される、マットレス。

说明书全文

本出願の主題はマットレスに関する。本発明の実施形態は消化に関し、また、背中及び胸部の組織及び骨格の機能改善と、脊椎椎骨と椎間板の柔軟な動作及び機能に関する。これは、神経系を解放することによる、より良い制御と機能、深い呼吸、以上の結果としてのより良い休息とリラクゼーション、精神的ストレスの回避、によって更に向上する。より具体的には、本発明の実施形態は、身体のリラクゼーションと、消化管の不随意運動を可能にするための装置及び方法に関する。

骨盤の骨の動作、安定性、及び柔軟性。骨盤は、2つの腸骨と、5つの骨から構成される1つの仙骨と、の3つの主要な骨から構成される。全体で、歩行の際に、協調した動作と、安定性と柔軟性を可能にする。通常、座ることやその他の活動を原因とする長時間の圧迫により、骨盤システムの圧迫解放を行い、安定性を再生し、脊柱及び股関節のより良い支持を可能にすることへの必要性が存在する。新規の装置の部材16の材料強度は、骨盤の浮遊と解放を可能にする。

以下の明細書及び請求の範囲において、用語「マットレス」は、特に背中、肩、首、及び腹部を支持しリラックスさせるために、うつ伏せ(伏臥位)で横たわるために用いる装置を意味すると意図される。同様に、用語「クッション」及び「枕」は、相互交換可能に、及び/又は「マットレス」の構成要素として以下に用いられ得る。更に、以下の明細書及び請求の範囲で用いられる用語「消化管」は、胃から始まり、小腸、大腸、直腸まで、ならびにこれらの臓器に関連するその他の器官及び組織、のうち1つ又は全ての臓器とその機能を意味すると意図される。

用語「内臓(gut)」及び「腹部」及びその他の関連する用語は、「消化管」の定義内に含まれる。「消化管の運動」という表現中で用いられる場合、用語「運動(movement)」は腹部をマッサージされる感覚、及び/又は消化管の機能の生理学的な向上を意味すると意図される。

表現「肩の開放」は、以下の明細書と請求の範囲において、以下に詳述するとおり、伏臥位で横たわった際に両肩が後方に(背中に向けて)付勢されるように静かに両肩を支持する動作を意味すると意図される。

以下の明細書と請求の範囲において用いられる用語「不十分な呼吸」は、以下に詳述するとおり、典型的には浅い呼吸と表現される、の容量/肺活量の利用低下を意味すると意図される。

現在では人口の大部分が、比較的若年から、現代的なライフスタイル及び/又は過活動及び活動低下による脊椎系の圧迫に苦しんでいる。下背部の痛み、炎症、大きさや構造の変化といった椎間板の異常、椎骨の亜脱臼、神経圧迫、椎骨による椎間板の圧迫、椎間板破裂、椎骨及び椎間板の摩耗や損傷は、脊椎系の圧迫の結果であると考えられ得る。この圧迫は、太り過ぎ、長時間座ること、妊娠、肥満、運動不足、靭帯及び筋肉の萎縮、プロスポーツ活動、運転、不適切な面での就寝等の数多くの原因によって引き起こされるが、これらに限定されない。

以下に説明するとおり、必ずしも同じ原因ではないが、多くの場合、脊椎の不健康は消化管の不健康及び不十分な呼吸と関連し得る。

現代的な生活には、例えば日常的に机に長時間座ることや、運転中や通勤中に座ることを主な原因とする、消化管の不健康(以下、「腹部の不健康」とも呼ぶ)及び不十分な呼吸につながる数多くの特徴がある。このような座り姿勢において、肩が胸側にすぼまることで胸郭も影響を受け、胸郭、首の後側、背中の上部、へのストレスと圧迫を生む。さらに、長時間座ることは不十分な呼吸にもつながる。

特定の治療が相当に高額であることや、脊椎系への圧を緩和又は軽減するよう意図された様々な装置が背中に力を加える、及び/又は装置の操作について治療者又は患者による判断を必要とするなど、猫背や、背中の安息/解放に対処するために現在利用可能な方法には短所がある。

腹部の不健康の別の原因は、悪い栄養状態である。悪い栄養状態は、加工食品、ファストフード、高グルテン食品、及び加工肉や加工乳製品を特徴とする、バランスの悪い食事の摂取の結果であり得る。上述した、長時間座ること及び/又は運動不足及び/又は不十分な呼吸が、更に、腸の機能異常や便秘を引き起こし得る。現在利用可能である、浣腸及び/又は医薬品などの化学薬品又は侵襲的な治療によって腸の機能低下又は機能亢進に対処する方法には短所がある。

更に、睡眠不足が腹部の不健康につながる。不十分、及び中断された睡眠/休息/リラクゼーションは、我々の現代的な生活の別の一面を特徴づけるものであるが、これは人体にとって普通の状況ではない。毎晩の十分な睡眠時間の重要性は多く報告されているが、現在、多くの人々は単に十分に眠れない、もしくは眠っていない。睡眠不足では、精神が、身体をリラックスさせるために必要な調整機能を完全に発揮することができない。睡眠及び休息は通常、生活の質と平均余命、また、生産性に強い影響を持つ。リラクゼーションと、その結果としてのより深くより長い睡眠を促す、あらゆる装置及び/又は方法が望ましい。

したがって、とりわけ、上述したような長時間座ることに関連する、現代の労働とライフスタイルに特徴的な問題に対処する必要性がある。更に、亜脱臼は、身体内で発生して長時間経ってから、病気、機能不全、障害、及び/又は痛みの何らかの兆候や症状を生み出し得る。

上述したような腹部の不健康、栄養、睡眠不足、長時間座ることといった問題に加え、多くの人々は通常、脊椎椎骨の可動性及び配置を軽視し、注意を払わない。脊椎椎骨の可動性が失われると、限定された動作範囲、限定された柔軟性、上背部の痛み、下背部の痛み、首の痛み、不十分な呼吸、腸管の機能不全、胃痛、腸の炎症、便秘、及びその他の消化の問題を引き起こし得る。

上に列挙した問題に対応する従来技術として以下が挙げられる:薬剤による治療;食事療法;電気器具;及び受動式器具。提案された解決法はそれぞれ、治療的であれ予防的であれ、ある程度の効果を謳っている。受動式器具に関しては、患者毎に対応する形状を有するものと、一般向けに利用可能なものが存在する。一般向けに適用可能な器具には、枕、首サポーター、クッション、マットレス、バックブレース、ガードル、及びこれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。

特定の組織又は背中のその他の部位を支持することで脊椎の圧迫を軽減するよう開発された成形マットレス及び脊椎サポーター等、従来技術の解決法が幅広く存在する。機械的解決法及び電気機械的解決法は、力や素早い動きの実施を伴い、背中全体又はその一部の牽引及び可動性を引き起こす。これらの解決法は、典型的には、下背部、及び腰部脊柱の下部脊椎の領域に焦点を合わせてきた。

典型的に、これらの装置の多くは、ヒトが仰向け(仰臥位)に横たわっている際に機能し、力が加えられている間、背中ならびに骨盤や肩甲帯等その他の骨格部分の動作及びリラクゼーションを制約して広範囲なシステムの改善を局所的に妨害する。

更に、ヒトが仰向けで横たわる際、消化管の重さが脊柱にかかる。仰臥位で横たわることは、亜脱臼及び/又はその他の脊椎系の異常(あれば)の矯正の可能性を妨げる可能性がある。

マットレスの分野においては、組み合わせが限定されており、頭、首、胴、腹部、及び骨盤にそれぞれ関連して派生する。しかしながら、マットレスは当然ながら新規技術ではないため、特許文献において数多くの特化された種類を見ることができる。例として(大まかな関連度順)、米国特許出願公開第2005/0283104号;米国特許第6,154,903号;米国特許第6,691,354号;米国特許第7,020,918号;米国特許第6,324,710号;米国特許第5,086,529号;米国特許第4,665,573号;米国特許第4,473,913号;米国特許第5,509,153号;米国特許第4,989,591号;米国特許第5,070,559号;米国特許第5,426,798号;米国特許第5,774,916号;米国特許第5,025,519号;米国特許出願公開第2004/007008号;米国特許第4,982,466号及び5,129,115号;米国特許第5,604,021号;ロシア特許第2240765号;米国特許第3,885,258号;米国特許第4,972,535号;米国特許第6,585,328号;ならびに、妊婦向けの適応に関する下位カテゴリにおいて、米国特許第5,819,348号;米国特許第7,065,817号;米国特許第7,065,816号;国際出願公開第WO03105634号;及び特開2004−089697号が挙げられ、いずれも参照によって包含される。

更に、本特許出願の発明者であるMendelzisらによる米国特許第8,011,047号は、その上部にヒトの胴と腹部に浮力を提供する手段;マットレスの一の端部に取り付けられる骨盤支持部;及び、うつ伏せで寝ている際にもヒトが自由に呼吸できるようにするための通気開口を有し、マットレスの逆側の端部に取り付けられる頭部回転安定化部を含む、脊椎の長さのマットレスを開示している。骨盤を支持し、頭部を安定化させて首の動きを事実上制限することにより、中央クッション(大部分が「形状記憶フォーム」の詰め物で占められることが好ましい)は、脊柱が、体重及び筋緊張によるものを含む全方向の圧迫を受動的に分散することを可能にする。このように圧迫から解放されると、脊柱の間の円板が、それぞれ自然に適合した対称形状に戻り始め、全般的に、該マットレスの15〜30分の定期的な利用の間、長期にわたる好影響を提供する。

047号特許において、Mandelzisらは全般的なマットレス構造を開示し、1日1回又は2回、それぞれ15〜20分間、該マットレス構造に横たわると定義される、いわゆるDBU法の長所について言及している。047号特許においては、DBUの詳細な仕様又は説明はなされていない。更に、該マットレス構造は主に脊椎のリラクゼーションを目的とし(すなわち特許の名称「Spinal Relaxation Apparatus(脊椎リラクゼーション装置)」)、該マットレス構造は身体の他の部分向けではない。

したがって、脊椎椎骨の可動性の欠如に関連する問題に受動的に対処でき、更に上背部痛、下背部痛、首痛、及び不十分な呼吸、ならびに、腸管の機能不全、胃痛、腸の炎症、便秘、その他の消化管の問題に対処できる装置への要望が存在する。

本発明の開示によれば、以下が提供される。受動的な消化管の不随意運動、肩の開放、及び骨盤の運動を可能にするように構成される改良型マットレスであって、前記マットレスがその上における人体の伏臥位専用に構成されており、前記人体の頭部を支持するよう構成される頭部支持部であって、顔面開口部を有する、頭部支持部と、前記頭部支持部に連結される上側主要部であって、前記上側主要部は前記人体の肩と腹部を支持するよう構成され、それぞれが前記上側主要部よりも小さくより高い硬度を有する複数の専用支持部材を含む、上側主要部と、前記上側主要部に連結される下側支持部であって、前記人体の骨盤を支持するよう構成される、下側支持部と、を含む、マットレス。

本出願の主題の上述の側面のいずれに対しても、以下の特徴のいずれかが、単独又は組み合わせで適用可能であり得る: 前記部が略連続的なマットレスを形成する。 前記複数の専用支持部材が、2つの肩支持部材と、第一腸管支持部材と、第二腸管支持部材と、を含み得る。 前記肩支持部材が肩に対応するように配置され得て、前記肩支持部材は肩を後方、つまりマットレスから離間する方向に付勢するよう構成される。 前記第一腸管支持部材が、前記人体の胃及び小腸と大腸の領域を圧迫、かつ対応するように配置され得て、前記第二腸管支持部材が、前記人体の大腸領域におけるICVを圧迫、かつ対応するように配置され得る。 前記第一腸管支持部材が、前記上側主要部における前記第二腸管支持部材の斜向かいに位置し得る。 前記第一腸管支持部材が胃領域及び横行結腸(transverse intestine curve)から下行結腸(decreasing intestine)を支持及び圧迫して満腹感を作り出し、また、円形の時計回りに腸の積極的な運動を促すように構成され得て、前記第二腸管支持部材は円形の時計回りに腸の積極的な運動を促すように構成され得る。 前記頭部支持部及び下側支持部が、およそ30〜40kg/m3の範囲の密度を有する発泡体から製造され得る。 前記頭部支持部及び前記下側支持部が、膨張式の柔軟なプラスチック材料から製造され得る。 前記上側主要部が、60〜80kg/m3の範囲の密度を有する粘弾性の低反発発泡体から製造され得る。 前記支持部材21、22、24、及び26が30〜40kg/m3の密度を有し得る。 前記支持部材21、22、24、及び26が多形状を有し得る。 前記下側支持部が、前記上側主要部よりも高い硬度を有し得る。 基礎部が、前記上側主要部の下部に位置しこれを支持するよう構成され得る。 前記基礎部が、およそ30〜40kg/m3の範囲の密度を有する発泡体から製造され得る。 前記頭部支持部が、顔面開口部の両側に位置する2つのクッション部材を含み得て、前記クッション部材が前記上側主要部から離れる方向に延在し得る。 前記基礎支持部が、前記基礎支持部の他の部分よりも低い硬度を有する安息部材を含み得て、前記安息部材が前記基礎支持部の幅方向中央に位置し得る。 前記安息部材が粘弾性材料で形成され得る。

本発明は、例示のみを目的として、添付の図面を参照して説明される。

受動的な消化管の不随意運動を活性化させるためのマットレスの平面図である。

図1のマットレスのA−A断面図である。

図1のマットレスに投影された人体とその構成要素の一部の概略図である。

受動的な消化管の不随意運動を活性化させるために図1のマットレスを利用する方法を示すフロー図である。

基礎部が除去された、図1のマットレスの一の実施形態のA−A断面図である。

本発明の実施形態は、消化と健康全般に関連する。具体的には、本発明の実施形態は受動的な消化管の不随意運動を活性化させる、及び肩を開放するマットレス及び方法に関する。

ここで、受動的な消化管の不随意運動を活性化させるためのマットレス10の平面図である図1と、本発明の実施形態による図1に示すマットレスの断面立面図である図2を参照する。マットレス10は、以下に説明するとおり、うつ伏せ(伏臥位)において胸部と顔を支持するための特殊な形状を有している。

マットレス10は、上側主要部12;頭部支持部14;顔面開口部15;下側支持部16;及び基礎部18を含む。主要部12には、肩支持部材21、22;第一腸管支持部材24;及び第二腸管支持部材26を含む複数の専用支持部材が埋め込まれる。第一及び第二支持部材は、圧迫部材としても知られ、本明細書内ではそのように呼ばれる。頭部支持部14は、顔面開口部15の両側に位置する2つのクッション部材17を含む。クッション部材17は上側主要部12から延出する。クッション部材17は、うつ伏せで頭部支持部14に支持される際のヒトの顔面を支持する。顔面開口部15はヒトの顔面の近くに、開放された呼吸空間を提供する。専用の支持部材21、22、24、及び26は、上側主要部12に埋め込まれる支持部材の例であり、以下に詳述するとおり、追加及び/又は任意の部材が上側主要部12内に構成され得る。支持部材21、22、24、及び26は、主要部12よりも高い硬度を有するスポンジ状の材料から製造可能である。すなわち、支持部材21、22、24、及び26は、主要部12よりも大きな反力を付与するように構成される。支持部材21、22、24、及び26は、例えば、30〜40kg/m3の密度を有することができる。支持部材21、22、24、及び26は、装置10の他のいかなる部品よりも体積(その他の寸法も)の小さい任意の所望の形状、例えば箱状又は円柱状、を有してよい。つまり、支持部材21、22、24、及び26は、例えば以下のような箱の寸法を有してよい:長さ10〜15cm;幅5〜15cm;奥行き2.5〜4cm。支持部材21、22、24、及び26は、主要部12から突出するか、少なくとも同じ高さであってよい。支持部材21、22、24、及び26は、主要部12の外上面13から沈み込んでいないことが好ましい。

下側支持部16はヒトの骨盤を支持するよう機能する。基礎支持部18は上側主要部を支持するよう機能し、上述の全ての部及び部材が機械的に接続/一体化され、更に被覆されて(接続及び被覆は図示せず)、1つのほぼ連続的/一体的なマットレス構造となる。

本出願の一の実施形態によれば、基礎支持部16は、基礎支持部16の残りの部分よりも低い硬度を有する安息部材19を含むことができる。安息部材は粘弾性材料又は形状記憶フォームから製造されることが好ましい。

マットレス10は、恥骨結合の適切な支持と柔軟性を可能にして動作させる。この下側支持部16は、(安息部材19を経て)より柔らかい支持を提供しつつ、骨盤の両側に位置する両方の腸骨(骨盤の骨)に適切な支持を提供することで、浮遊、バランス、及び中心部における適切な最小限の動作、を可能にし、恥骨結合が位置する生殖器官への圧力を防ぐ。安息部材19は恥骨結合の適切な支持を可能にする。腹式呼吸は、恥骨結合と骨盤底の最小限の動作を可能にする圧力を作り出す。

基礎部18は任意であり、患者の必要に応じた適切な奥行きを有してよい。図5に示す実施形態によれば、基礎部18は完全に除去されている。

マットレス10の一の実施形態において、頭部支持部14、下側支持部16、及び基礎支持部18は例えば従来技術において周知の、約30〜40kg/m3の硬度を一般的に有する、慣用の白色ポリウレタン系フォーム等の硬質フォームから製造されてよいが、これに限定されない。上側主要部12は、約60〜80kg/m3の硬度を一般的に有する、従来技術において周知の粘弾性の形状記憶フォームから製造されてよい。上側主要部12は下側支持部16及び基礎支持部18よりも硬度が低い。下側支持部16の硬度を高くするよう設計すると、骨盤の支持が向上し、腹部は主要部12によって受け入れられる。上側主要部12は弾性を有する綿布、例えば綿95%及びライクラ(登録商標)繊維5%を有する布、のカバーに収容されてよいがこれに限定されない(布カバーは図示せず)。

別法として、又は任意で、頭部支持部14及び下側支持部16は、膨張式の、頑強かつ柔軟なプラスチック材料(膨張式マットレスに使われるものと同様の材料)から製造され、その他の部分は上述のとおりに製造され、一体化され、被覆される。

マットレスは、おおよそ以下の範囲の寸法で、様々な(ヒトの様々なサイズに適した)サイズで製造され得る:長さ80〜120cm(図1参照、下側支持部16の最左端から頭部支持部14の最右端を指す);厚さ20〜25cm(図2参照、下側支持部16又は頭部支持部14の上部から底部を指す);及び幅50〜60cm(図1参照、肩支持部材21、22それぞれの端部からの距離を指す)。更に、頭部支持部14は典型的には長さ約30cmであり、主要部12は長さ約50cmであり、下側支持部16は長さ約20〜30cmである。更に、頭部支持部14は、調節可能なテープ(ベルクロ(登録商標)等が挙げられるがこれに限定されない)で接続され得る様々な形状(図示せず)で製造され得る。

ここで、本発明の実施形態による、図1に示したマットレス10に投影された人体50とその構成要素の一部の概略図である図3を参照する。人体50の構成要素は以下を含む:頭51;肩52;ならびに以下を含む消化管構成要素:胃54;回盲弁(ICV)を有する小腸56;及び大腸58。以下に述べる差異を除けば、マットレス10は、表記、構成、及び機能の面で前掲の図と同一であり、同じ参照番号及び/又は文字によって示される要素は通常、構成、運用、及び機能の面で上述のものと同一である。

上述のマットレスは、肩に対して、穏やかな支持と後方への圧力を提供するよう機能する(マットレスの肩支持部材21、22に対応)。

肩の開放は、より良い呼吸を可能にし、首及び上背部の圧迫を防ぐための、人体の姿勢において重要な問題である。現代生活において、日中の動作の多くは、机に向かって行うコンピュータを使った仕事、読書、運転、あらゆるデスクワーク、食事、あらゆる種類のエンターテインメントの鑑賞、いくつかの枕によって支えられた状態で半分横になりながらテレビを見ること、ならびに、例えばサイクリングやゴルフ等一部のスポーツ等多くの状況で、主に肩を胸に向かって前傾させる働きをする。

上述した、支持と後方への圧力は、穏やかかつ徐々に、肩を開放/広げることを可能にする。同時に、肩の開放を認識した脳は、更なる肩の開放を可能にする。肩の開放は、背中やその他の身体構造構成要素を過度に伸ばしたり過度な圧力を加えたりすることなく起きる。したがって肩の開放は、胸郭、首の後部、及び後背部への圧力を防ぐ、異なる、より良い姿勢を身体に教えるために重要である。

この重要な点を強調しておく。ヒトがマットレス上で伏臥位で過ごす間、生理学的変化が起きると、生理学的変化が脳によって観察される。脳が生理学的変化を認識すると、脳はその変化を更に可能にする。

本発明の実施形態において、第一腸管支持部材24は胃を支持して押圧し、満腹感を生み出すように機能する。この感覚は、第二腸管支持部材26による局所的な支持との組み合わせにより、円形の時計回りに有益な腸の運動を誘発するように機能し、これにより小腸の運動を促進する。マットレスは、特定の臓器及び/又は領域の支持を更に可能にし、追加の受動的運動を生み出す目的で、必要に応じて追加の専用支持部材を有して製造され得る。

マットレスは、ヒトが深呼吸する際に継続的な圧力を導入することで、腸の受動的な神経性制御/活動を容易にする。この活動は、胸部の伸張中(より深い吸入と腹式呼吸が起き、消化管に対して更なる圧力を発生させる)に可能になる。同時に、内臓の2箇所の位置、すなわち胃と大腸(第一腸管支持部材24に対応)、及び小腸とICV(第二腸管支持部材26に対応)の位置に機械的圧力が導入される。上述の圧力は、生理学的変化と精神的変化とに協調して、腸のより良い神経性機能と、腹部の受動的な「循環」効果に寄与する。マットレスの上部は身体の形状を支持しこれに沿うように機能し、以下に詳述するとおり、プールに浮かんでいるのと同様の浮遊感を身体に与えることを可能にする。

以下に記載するマットレスの更なる利点には、適切な背中の姿勢に関連する椎間板、靭帯、、及び筋肉の圧迫解消と、誤った脊椎の感覚に関連する反応が軽減される胴と腹部臓器の圧迫解消と、それにより健康なフィードバック及びフィードフォワードの神経性制御が対応する内臓機能を適切に制御することを可能にすること、が含まれるがこれらに限定されない。

ここで、本発明の実施形態による、受動的な消化管の不随意運動100を活性化させるためにマットレス10(図1〜3)を利用する方法を示すフロー図である図4を参照する。以下に述べる差異を除けば、マットレス10(「マットレス」とも呼ぶ)は、表記、構成、及び機能の面で前掲の図と同一であり、同じ参照番号及び/又は文字によって示される要素は通常、構成、運用、及び機能の面で上述のものと同一である。

方法100は、マットレス上に伏臥位で横たわるステップ110;マットレスによる継続的な支持と定期的な深呼吸を開始するステップ120;及び、マットレスによる継続的な支持の結果として一連の生理学的及び意識的変化が表れるステップ125によって構成される。一連の生理学的及び意識的変化は、減圧と心が負荷軽減を認識するステップ130;特に腱/筋肉、椎骨を含む組織の解放と腹部への受動的な「円形動作」導入のステップ140;深いリラクゼーションと瞑想的効果のステップ150;及び背中の椎間板の再形成/矯正と全般的な神経系の解放のステップ160、を含む。

方法100のそれぞれのステップは、累積時間を基に行われる。つまり、以下に示す期間と時間範囲はすべて、共通の「スタート時点」、すなわちマットレス上に横たわることを開始した時点、から計測される。

ステップ110には、横隔膜への最小限の重力による圧力を伴う、プールに浮かんでいる体勢のような脊柱の全般的浮遊感が含まれる。ステップ110は典型的には、スタート時点からおよそ1〜3分の範囲で行われる。

典型的には、スタート時点からおよそ3〜6分の範囲で行われるステップ120には、継続されるマットレス上でのうつ伏せでのリラクゼーションと、首と肩の支持/回転の制約がふくまれ、上背部の圧迫軽減が実現され、神経系がより自由に機能することを可能にすることで、後述のステップ130で起きるプロセスへの準備をする。

ステップ130において、椎骨及び首/肩は減圧を体験し、神経系(脳/精神を含む)はステップ120で最初に体験した負荷軽減を認識する。ステップ130は典型的には、スタート時点からおよそ6〜10分の範囲で行われる。

ステップ140はスタート時点からおよそ10〜20分の範囲で行われ、背中の系の状態に応じて脳によって可能とされ、制御、監視される、靭帯、腱、筋肉の制御されたリラクゼーションを含む。

ステップ150は、誘発された瞑想的なリラクゼーションを含み、これが、椎間板の再生と損傷した組織の自然な矯正及び治癒を含むステップ160を可能にする。ステップ150は典型的には、スタート時点からおよそ20〜25分の範囲で行われる。ステップ160は典型的には、スタート時点からおよそ25〜35分の範囲で行われ、徐々の改善と、長期にわたる向上した身体的変化を含む。上述の方法100は、1日1回という頻度で行われる数多くの治療的/リラクゼーション処置をもたらす期間である合計約35分間、マットレス上に伏臥位で横たわることを含む。

本発明の実施形態によるマットレス上での継続した伏臥位のその他の利点は、以下を含む。 a.上側の支持部材21、22による、肩の後方への伸張を伴う、胸腔の開放 b.下側の部材16による、骨盤と下背部のわずかな伸張と、大腿部と臀部の筋肉の解放 c.下側の部材16と中央の部材12による、持続性のリズミカルな腹式呼吸を可能にし、上背部及び下背部の椎骨への影響及び活性化による柔軟性の向上 d.下側の部材16、中央の部材12、上側の支持部材21、22、及び部材24、26による、体重と等しい力に対抗する呼吸、胸部の肢帯のリラクゼーションと肋間筋及び横隔膜の活性化、胃と右下腹部の領域へ軽い圧力を付与することによる腸機能の向上 e.瞑想の域に至る改善されたより深くゆっくりとした呼吸と、リラックス及び浮遊した状態での深い睡眠

更に、少なくとも週に数回、マットレス上で約30〜60分眠ることで、足りない睡眠時間の相殺と、リフレッシュと体力向上の感覚の創出に役立つ。この特有の睡眠姿勢が完全なリラクゼーション、瞑想、深いゆっくりとした呼吸、そして骨格への圧力が無い状態において維持される。就寝前に20〜30分間マットレス上に横たわることで、静穏かつ適切な睡眠を中断させ得る骨格系への不必要な圧迫の無い、より良い夜間の睡眠を可能にし、それにより、脳及び脊椎/神経系がより良く機能することを可能にする。

上掲の説明は、例示としての目的のみが意図され、添付の請求の範囲で定義される本発明の範囲において、その他数多くの実施形態が可能であることが理解される。

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