治療用クッションシステム及び方法

申请号 JP2014555766 申请日 2013-02-01 公开(公告)号 JP6158231B2 公开(公告)日 2017-07-05
申请人 アメニティ ヘルス,インコーポレイテッド; 发明人 メルチャー,カール; クラーク,アーロン; エリクソン,クリント;
摘要
权利要求

装置であって、 第1端部部分と、第2端部部分と、底面に対して特定の度で配置された上面と、を有する支持要素であって、前記第2端部部分が、前記第1端部部分の高さを超える高さを有する、支持要素と、 前記支持要素の前記第2端部部分の近傍に配置された上昇要素と、 円弧部によって連結された第1アーム及び第2アームを有する本体要素であって、前記支持要素又は前記上昇要素の少なくとも一方に配置されるように構成された本体要素と、を備え、 前記第2端部部分が、前記上昇要素に面する端面を有し、前記端面が、前記装置の平面視において前記上昇要素から離れる方向に前記支持要素の中心部から角度をなす、装置。前記支持要素の前記上面が、前記支持要素の前記底面に対して約6度〜約30度の角度で配置される、請求項1に記載の装置。前記第1アーム及び前記第2アームが前記円弧部の両端から平行に延在する、請求項1に記載の装置。前記本体要素の前記円弧部が、約30度〜約180度の湾曲を有する円弧を含む、請求項1に記載の装置。前記第1アームが前記第2アームの長さの約半分の長さを有し、前記第1アーム及び前記第2アームがそれぞれ前記円弧部から互いにほぼ平行して延在する、請求項1に記載の装置。共に結合された場合の前記上昇要素と前記支持要素との間に、選択した受容部が規定されるように、前記上昇要素が前記支持要素に選択的に調節可能に結合可能である、請求項1に記載の装置。4方向伸展材料とポリエステル充填材材料との組み合わせにより前記上昇要素が適合性となることを可能にするように、前記上昇要素が、前記4方向伸展材料によって形成されたケーシングと、前記ケーシング内に配置された前記ポリエステル充填材材料と、を含む、請求項1に記載の装置。4方向伸展材料とポリエステル充填材材料との組み合わせにより前記本体要素が適合性となることを可能にするように、前記本体要素が、前記4方向伸展材料によって形成されたケーシングと、前記ケーシング内に配置された前記ポリエステル充填材材料と、を含む、請求項1に記載の装置。クッションシステムの上昇要素及び支持要素が前記上昇要素と前記支持要素との間に受容部を共同で規定するように、前記支持要素に結合された前記上昇要素を含む前記クッションシステムを提供するステップであって、前記支持要素が、前記支持要素の底面に対して特定の角度で配置された上面を含み、前記支持要素が第1端部及び第2端部を有し、前記第2端部が、前記第1端部の高さを超える高さを有し、前記第2端部が、前記上昇要素に面する端面を有し、前記端面が、前記クッションシステムの平面視において前記上昇要素から離れる方向に前記支持要素の中心部から角度をなす、ステップと、 前記支持要素の一部又は前記上昇要素の一部の少なくとも1つに配置するために本体要素を用意するステップであって、前記本体要素が、円弧部によって連結された第1アーム及び第2アームを有する、ステップと、を含み、 前記支持要素、前記上昇要素及び前記本体要素が共同で傾斜側位の使用者を支持するように構成され、前記使用者の腕は前記受容部内に配置可能である、方法。前記結合するステップが、前記上昇要素と前記支持要素との間に規定される前記受容部が選択したサイズであるように、前記上昇要素の結合部を前記支持要素の結合部に選択的に結合するステップを含む、請求項9に記載の方法。装置であって、 支持要素及び上昇要素を含むクッションシステムであって、前記支持要素が、第1端部と、第2端部と、底面に対して特定の角度で配置された上面と、を有し、前記第2端部が、前記第1端部の高さを超える高さを有し、前記支持要素の前記第2端部が、前記上昇要素部に面する端面を有し、前記端面が、前記装置の平面視において前記上昇要素部から離れる方向に前記支持要素部の中心部から角度をなし、前記支持要素部の前記第2端部及び前記上昇要素部が、中に使用者の腕を受容するように構成される受容部を共同で規定する、クッションシステムと、 前記支持要素の前記上面の一部に配置されるように構成される側部支持部材であって、前記使用者を前記クッションシステム上に側位で維持するように構成された側部支持部材と、を備える装置。前記クッションシステムが、円弧部によって連結された第1アーム及び第2アームを有する本体要素をさらに含む、請求項11に記載の装置。前記本体要素の前記第1アーム及び前記第2アームが、それぞれ前記円弧部から離れる方にほぼ平行方向に延在し、前記本体要素が前記支持要素又は前記上昇要素の少なくとも一方に配置されるように構成される、請求項12に記載の装置。4方向伸展材料とポリエステル充填材材料との組み合わせにより前記上昇要素が適合性とされることを可能にするように、前記上昇要素が、前記4方向伸展材料によって形成されたケーシングと、前記ケーシング内に配置された前記ポリエステル充填材材料と、を含む、請求項11に記載の装置。フレーム部材と、 前記フレーム部材に結合されたスリング部材であって、前記スリング部材が前記スリング部材の第1部分と第2部分との間に開口部を規定し、前記スリング部材の前記第1部分が使用者の頭を支持するように構成され、前記スリング部材の前記第2部分が前記第1部分に対して約10〜約30度の角度で配置され、前記開口部が前記使用者の腕の少なくとも一部を前記開口部中に受容するように構成される、スリング部材と、 前記開口部の下に配置され、前記開口部内に配置されると、前記使用者の腕の少なくとも一部を支持するように構成されるパッド部材と、を備え、 支持面において支持され、かつ傾斜側位の使用者を支持するように構成される、装置。円弧部と、前記円弧部から離れる方にそれぞれ延在する第1アーム及び第2アームと、を含む本体要素であって、前記スリング部材に配置されるように構成された本体要素をさらに備える、請求項15に記載の装置。円弧部と、前記円弧部から離れる方にそれぞれ延在する第1アーム及び第2アームと、を含む本体要素であって、前記本体要素が使用者を側位に維持するように構成され、外部スリーブ部材及び枕挿入物を含む本体要素を備え、 前記外部スリーブ部材が、外縁部部分に沿う縫い目を含み、内縁部部分に沿う縫い目を含まない、装置。4方向伸展材料とポリエステル充填材材料との組み合わせにより前記本体要素が適合性となることを可能にするように、前記枕挿入物が、前記4方向伸展材料によって形成された内部ケーシングと、前記内部ケーシング内に配置された前記ポリエステル充填材材料と、を含む、請求項17に記載の装置。前記枕挿入物が、内部ケーシングと、前記内部ケーシング内に配置されたポリエステル充填材材料と、を含み、前記内部ケーシングが、外縁部部分に沿う縫い目を含み、内縁部部分に沿う縫い目を含まない、請求項17に記載の装置。使用者の体を治療用クッションシステム上に位置決めするステップであって、前記治療用クッションシステムが、受容部を共同で規定する支持要素及び上昇要素を含み、前記支持要素が、側面視においてくさび形を有し、かつ前記上昇要素に面する端面を有し、前記端面が、前記治療用クッションシステムの平面視において前記上昇要素から離れる方向に前記支持要素の中心部から角度をなし、前記位置決めするステップが、前記使用者の腕が少なくとも部分的に前記受容部内に配置されるように前記使用者の体を傾斜側位に向けるステップを含む、ステップと、 本体要素を前記支持要素の上面に配置するステップであって、前記本体要素が、円弧部と、前記円弧部から離れる方にそれぞれ延在する第1部分及び第2部分と、を含み、前記本体要素が前記使用者を前記治療用クッションシステム上において前記側位に維持するように構成される、ステップと、を含む方法。前記位置決めするステップが、前記使用者が約5度〜20度の角度で前記治療用クッションシステムに配置されるように前記使用者の体を前記治療用クッションシステム上に位置決めするステップを含む、請求項20に記載の方法。前記位置決めするステップが、前記使用者の体を前記治療用クッションシステムの実質的に中心位置に位置決めするステップを含む、請求項20に記載の方法。前記治療用クッションシステムを支持面に配置するステップであって、前記使用者が前記治療用クッションシステムに配置された際に前記治療用クッションシステムに配置された前記使用者の体を維持するために、前記使用者の股関節部が前記支持面に支持されるような長さを前記支持要素が有する、ステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。使用者の体が治療用クッションシステム上の実質的に中心位置にあるように前記使用者の体を前記治療用クッションシステム上に位置決めするステップであって、前記治療用クッションシステムが、受容部を共同で規定する支持要素及び上昇要素を含み、前記位置決めするステップが、前記使用者の腕が少なくとも部分的に前記受容部内に配置されるように前記使用者の体を傾斜側位に向けるステップを含む、ステップと、 本体要素を前記支持要素の上面に配置するステップであって、前記本体要素が、円弧部と、前記円弧部から離れる方にそれぞれ延在する第1部分及び第2部分と、を含み、前記本体要素が前記使用者を前記治療用クッションシステム上において前記側位に維持するように構成される、ステップと、を含む方法。使用者の体を治療用クッションシステム上に位置決めするステップであって、前記治療用クッションシステムが、受容部を共同で規定する支持要素及び上昇要素を含み、前記位置決めするステップが、前記使用者の腕が少なくとも部分的に前記受容部内に配置されるように前記使用者の体を傾斜側位に向けるステップを含む、ステップと、 本体要素を前記支持要素の上面に配置するステップであって、前記本体要素が、円弧部と、前記円弧部から離れる方にそれぞれ延在する第1部分及び第2部分と、を含み、前記本体要素が前記使用者を前記治療用クッションシステム上において前記側位に維持するように構成される、ステップと、 前記治療用クッションシステムを支持面に配置するステップであって、前記使用者が前記治療用クッションシステムに配置された際に前記治療用クッションシステムに配置された前記使用者の体を維持するために、前記使用者の股関節部が前記支持面に支持されるような長さを前記支持要素が有する、ステップと、を含む方法。

说明书全文

関連出願の相互参照 [1001] この出願は、2012年2月3日に出願された「治療用クッションシステム」と題される米国仮特許出願第61/594,840号、2012年8月16日に出願された「治療用クッションシステム及び方法」と題される米国仮特許出願第61/683,935号、及び2012年10月8日に出願された「治療用クッションシステム及び方法」と題される米国仮特許出願第61/710,913号の優先権及び利益を主張し、この開示のそれぞれはその内容全体が参照により本明細書中に組み込まれる。

[1002] 本明細書中に記載されるいくつかの実施形態は、治療用クッションシステム及び方法に関し、特に、例えば、胃食道逆流症などの種々の病態の治療において使用するための治療用クッションシステム及び方法に関する。

[1003] 胃食道逆流症(GERD)は、酸を含む一部消化された胃の内容物が胃から食道に逆流する、すなわち、異常な逆行状態で流れる疾患を表す医学用語である。食道への胃の内容物の逆流は、GERD患者が睡眠しているときに最も発生し、かつ最大の損傷を生じるものであるため、GERD患者は逆流が発生していることに気が付かない。

[1004] いくつかの公知のシステムでは、軽減のために処方箋又は手術を必要としていたであろう状態の症状を効果的に管理又は制御するために枕又は他の支持的装置を使用する。例えば、いくつかの公知の枕のオプションは、首の頚部に集中させた突起物を枕内に有する高枕(elevated pillow)を含み、これは、心疾患、気腫又は他の呼吸困難を患う個人に快適性又はより良好な休息状態を提供することを目的とするものである。このような枕は、脊椎の仙骨領域の下に支持を拡張することを可能としないだけでなく、この枕は仰臥位以外の任意の快適な姿勢を提供しない。

[1005] いくつかの公知のデバイスは、個人のいびきを最小にするために使用されうる整形外科枕を含む。このような枕はいびきなどの状態に対処するために使用されうるが、このような枕はGERDなどの状態を治療するために構成されてはいない場合がある。事実、そのような整形外科枕は、一般に、上昇構成要素(elevation component)を提供するのみであり、GERD患者の症状を緩和するのに所望されうる任意の他の構成要素に対処することができない。

[1006] 別の公知のシステムは、気管支形成異常症又は他の関連する状態の乳児にしばしば見られる頭及び首の過伸展に関連する症状の制御に使用するための、中心部分を有する本体と、2つの羽部と、を含む支持枕を含む。別の公知のシステムは、乳児の頭の平面全体で支持されていたであろう荷重を分配することによって乳児の姿勢性斜頭症(positional plagiocephaly)を防止するために使用されうる装置を含む。これらシステムは、乳児に利益を与えることができるが、それらの特定の設計及び構造工学は乳児である枕の使用者に基づいている。このような枕は、GERDに罹患している成人又は青年期の使用者の利益を提供するものとして開示されていない。

[1007] 上記した公知のシステムのほとんどは、体全体の支持又は体全体との相互作用への対処を考慮することなく乳児及び/又は頭のみの部位に関連する状態に焦点を当てている。他の公知のシステムは、成人(一般的な抱き枕として)又は乳児(着座姿勢の乳児の支持を補助するため)に適応することを意図した枕を含む。このようなシステムは、しかしながら、胃又は食道疾患に関する症状を軽減するための枕の使用を意図していない。さらに、このような枕は、そのような疾患を制御又は管理するのに特有の必要な特徴に適応していない可能性がある。別の公知のシステムは、持続的な頸背部痛、呼吸性及び消化性疾患の緩和を促進するための、大きな、傾斜のある抱き枕を含むが、そのような枕の大きさは、一般に、通常の個人がベッドで使用する実用的な大きさを超えるものである。

[1008] 従って、上に示した公知の枕システムの欠点に対処することができ、かつ使用者の実用的な、適応性の高い(accommodating)フィット性を維持する一方で、GERD及び/又は他の病態に関連する症状を管理及び/又は制御するために使用することができる治療用クッションシステム及び方法に対する需要がある。

[1009] GERD及び/又は他の消化性疾患及び/又は他の病態に関連する症状の治療的処置を提供するための装置及び方法が本明細書中に記載される。いくつかの実施形態では、装置は、第1端部部分と、第2端部部分と、支持要素の底面に対して特定の度で配置された上面と、を有する支持要素を含む。第2端部部分は、第1端部部分を超える高さを有する。上昇要素が、支持要素の第2端部部分の近傍に結合されるように構成されている。本体要素が、支持要素又は上昇要素の少なくとも1つに配置されるように構成されている。本体要素は、円弧部によって共に連結された第1アーム及び第2アームを有する。

一実施形態による治療用クッションシステムの概略図である。

一実施形態による治療用クッションシステムの斜視図である。

図2の治療用クッションシステムの側面図である。

図2の治療用クッションシステムの上昇要素及び支持要素の平面図である。

図2の治療用クッションシステムの本体要素の平面図である。

図2の治療用クッションシステムの上昇要素及び支持要素の側面斜視図である。

図2の治療用クッションシステムの支持要素の側面図である。

図2の治療用クッションシステムの支持要素の正面斜視図である。

図8の支持要素のクッション部材の側面斜視図である。

図2の治療用クッションシステムの上昇要素の正面斜視図である。

図10の上昇要素の部分的に組立前の図である。

図11の上昇要素の側面図である。

図2の治療用クッションシステムの本体要素の平面図である。

図2の治療用クッションシステムを組み立てる方法を示す図である。

上昇要素の位置を図2の治療用クッションシステムの支持要素に対して調整する方法を示す図である。

図2の治療用クッションシステムを使用する方法を示す図である。

図2の治療用クッションシステムを使用する方法を示す図である。

図2の治療用クッションシステムを使用する方法を示す図である。

図2の治療用クッションシステムを使用する方法を示す図である。

本体要素を異なる構成において示す図2の治療用クッションシステムの斜視図である。

本体要素を異なる構成において示す図2の治療用クッションシステムの斜視図である。

治療用クッションシステムの使用のための別の向きを示す図2の治療用クッションシステムの斜視図である。

治療用クッションシステムの使用のための別の向きを示す図2の治療用クッションシステムの斜視図である。

本体要素が異なる構成であり、使用者が異なる姿勢である、使用者によって使用されている図2の治療用クッションシステムを示す図である。

別の実施形態による治療用クッションシステムの斜視図である。

本体要素の異なる実施形態を示す図である。

本体要素の異なる実施形態を示す図である。

本体要素の異なる実施形態を示す図である。

本体要素の異なる実施形態を示す図である。

本体要素の異なる実施形態を示す図である。

異なる充填材区分オプションを含む本体要素の異なる実施形態を示す図である。

図32(A)は、第1の構成において示される別の実施形態による治療用クッションシステムの平面図であり、図32(B)は、第2の構成において示される図32(A)の治療用クッションシステムの平面図である。

図32(A)及び図32(B)の治療用クッションシステムの側面図である。

ベッド上において示される図32(A)及び図32(B)の治療用クッションシステムの斜視図である。

治療用クッションシステムに配置された使用者を示す図32(A)及び図32(B)の治療用クッションシステムの斜視図である。

任意の枕を備えた別の実施形態による治療用クッションシステムの斜視図である。

図36の治療用クッションシステムの側面図である。

図37の線A−Aに沿って切った端面図である。

側部支持部材が支持要素の両側に示される図37の治療用クッションシステムの平面図である。

図36の治療用クッションシステムの側部支持部材の断面図である。

任意の本体要素を備えた図36の治療用クッションシステムの平面図である。

側部支持部材の別の実施形態の断面図である。

任意の枕を備えた別の実施形態による治療用クッションシステムの斜視図である。

図43の治療用クッションシステムの側面図である。

図44の線B−Bに沿って切った端面図である。

支持要素の両側に配置された側部支持部材が示される図43の治療用クッションシステムの平面図である。

任意の本体要素を備えた図43の治療用クッションシステムの平面図である。

別の実施形態による治療用クッションシステムの側面図である。

図48の線C−Cに沿って切った、図61の治療用クッションシステムの端面図である。

図48の治療用クッションシステムのスリング部材の平面図である。

任意の本体要素を備えた図48の治療用クッションシステムのスリング部材の平面図である。

図48の治療用クッションシステムのフレーム及びパッド部材の平面図である。

ベッド長型を示す図48の治療用クッションシステムの側面図である。

胴体長型を示す図48の治療用クッションシステムの側面図である。

別の実施形態による治療用クッションシステムの側面図である。

別の実施形態による治療用クッションシステムの側面図である。

別の実施形態による治療用クッションシステムの側面図である。

図57の治療用クッションシステムの側部分解図である。

別の実施形態による治療用クッションシステムの側面図である。

図59の治療用クッションシステムの側部分解図である。

一実施形態による支持要素の平面図である。

上昇要素の一部の近傍において示される図61の支持要素の側面図である。

図61の線E−Eに沿って切った図61の支持要素の正面端面図である。

図61の線D−Dに沿って切った図61の支持要素の足側端面図(foot end view)である。

別の実施形態による支持要素の側面図である。

別の実施形態による支持要素の側面図である。

別の実施形態による治療用クッションシステムの斜視図である。

図67の治療用クッションシステムの平面図である。

図68の線F−Fに沿って切った図67の治療用クッションシステムの端面図である。

図67の治療用クッションシステムの側面図である。

別の実施形態による治療用クッションシステムの斜視図である。

図71の治療用クッションシステムの平面図である。

図72の線G−Gに沿って切った図71の治療用クッションシステムの端面図である。

図71の治療用クッションシステムの側面図である。

別の実施形態による治療用クッションシステムの平面図である。

一実施形態による非滑り特徴部を含む支持要素の平面図である。

別の実施形態による非滑り特徴部を含む支持要素の側部斜視図である。

非滑り特徴部を含む支持要素の異なる実施形態の平面図である。

別の実施形態による治療用クッションシステムの側面斜視図である。

図79の治療用クッションシステムの側部拡張要素の側面斜視図である。

[1072] GERD及び/又は他の消化性疾患及び/又は他の病態に関連する症状又は不快の治療的処置を提供するための装置及び方法が本明細書中に記載される。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される治療用クッションシステムは、使用者が実質的に平坦若しくは傾斜右側側臥位(RLD)姿勢、又は実質的に平坦若しくは傾斜左側側臥位(LLD)姿勢で長時間快適に睡眠することを可能にすることができる。傾斜RLD姿勢又は傾斜LLD姿勢においては、治療用クッションシステムは胃食道逆流を最小にする又は排除するように機能することができる。例えば、傾斜RLD姿勢は、胃を空にして十二指腸に送ることを促進することができ、傾斜LLD姿勢は逆流症状発現の減少を促進することができる。

[1073] いくつかの実施形態では、治療用クッションシステムを使用する方法は、上昇要素及び支持要素が上昇要素と支持要素との間に受容部を共同で規定するように、クッションシステムの上昇要素をクッションシステムの支持要素に結合するステップを含みうる。支持要素は、底面に対して特定の角度で配置された上面を含む。本体要素は支持要素の一部又は上昇要素の一部の少なくとも1つにおける配置のために提供されうる。本体要素は、円弧部によって連結された第1アーム及び第2アームを有する。支持要素、上昇要素尾及び本体要素が共同で傾斜側位の使用者を支持するように構成されており、使用者の腕は受容部内に配置可能である。

[1074] いくつかの実施形態では、装置は、第1端部部分と、第2端部部分と、底面に対して特定の角度で配置された上面と、を有する支持要素を含む。第2端部部分は第1端部部分の高さを超える高さを有する。上昇要素は、本体要素の第1部分が上昇要素の側部部分から延在し、かつ本体要素の第2部分が第1部分に対して実質的に垂直に配置される第1の位置と、本体要素の第1部分が上昇要素の上に配置される第2の位置との間において本体要素が動作されうるように本体要素に結合されている。上昇要素が本体要素の第2端部部分の近傍に配置されると、本体要素の第2部分は少なくとも部分的に支持部に配置されるように構成されている。

[1075] いくつかの実施形態では、胃食道逆流症(GERD)に関連する症状を処置する方法は、使用者の幽門括約筋が使用者の食道括約筋の高さよりも低い高さに配置されるように、使用者が傾斜右側側臥位(RLD)姿勢又は傾斜左側側臥位(LLD)姿勢で治療用クッションシステムに配置されるように、使用者の体を治療用クッションシステムに配置するステップを含みうる。例えば、使用者は、6度〜30度の傾斜上面を有する治療用クッションシステムの支持部材に配置されうる。このような実施形態においては、使用者は、例えば、支持部材の密度及び/又はたわみ特性及び/又は使用者の体重などの要素に応じて約5〜20度の角度で支持部材に配置されうる。使用者の右腕又は左腕は、治療用クッションシステムの支持部材と上昇部材との間に規定された治療用クッションシステムの受容部内に配置されうる。治療用クッションシステムの使用者は、GERDに関連する症状を処置するのに十分な時間傾斜RLD位置又はLLD姿勢に維持されうる。いくつかの実施形態では、この時間は少なくとも1時間である。いくつかの実施形態では、維持するステップは、治療用クッションシステムの本体要素を治療用クッションシステムの上昇要素又は支持要素の少なくとも1つの近傍に配置するステップを含む。

[1076] いくつかの実施形態では、装置は、支持要素部及び上昇要素部を含むクッションシステムを含む。支持要素部は、第1端部部分と、第2端部部分と、底面に対して特定の角度で配置された上面と、を有する。第2端部部分は、第1端部部分の高さを超える高さを有する。支持要素部及び上昇要素部は、使用者の腕を中に受容するように構成されている受容部を共同で規定し、側部支持部材は支持要素の上面部の一部に配置されるように構成されている。側部支持部材は、使用者をクッションシステム上において側位に維持するように構成されている。

[1077] いくつかの実施形態では、装置は、フレーム部材と、フレーム部材に結合されたスリング部材と、を含む。スリング部材はスリング部材の第1部分と第2部分との間に開口部を規定する。スリング部材の第1部分は使用者の頭を支持するように構成されており、スリング部材の第2部分は第1部分に対して約6〜約30度の角度で配置されている。開口部は使用者の腕の少なくとも一部をその中に受容するように構成されている。パッド部材が開口部の下に配置されており、使用者の腕が開口部内に配置されるとその少なくとも一部を支持するように構成されている。装置は、支持面において支持されるように構成されており、傾斜側位の使用者を支持する。

[1078] いくつかの実施形態では、装置は、円弧部を含む第1端部部分と、円弧部から離れる方にそれぞれ延在する第1アーム及び第2アームと、を有する本体要素を含む。本体要素は使用者を側位に維持するように構成されている。本体要素は、外部スリーブ部材と、枕挿入物と、を含む。外部スリーブ部材は外縁部部分に沿う縫い目を含み、内縁部部分に沿う縫い目を含まない。

[1079] いくつかの実施形態では、装置は、第1端部部分と、第1端部部分の高さを超える高さを有する第2端部部分と、を含む支持要素を含む。支持要素は、また、底面に対して特定の角度で配置された上面と、クッション部と、支持要素の堅さ及び/又は高さを調節可能に変更するように構成されている膨張式チャンバと、を含む。装置は上昇要素をさらに含む。上昇要素及び支持要素は使用者の腕を受容するように構成された受容部を共同で規定する。

[1080] いくつかの実施形態では、キットは複数の支持要素及び複数の上昇要素を含むクッションシステムを含む。複数の支持要素の各支持要素は、第1端部部分と、第2端部部分と、底面に対して特定の角度で配置された上面と、を含む。複数の支持要素の各支持要素はクッションシステムの支持部の厚さ又は堅さの少なくとも1つを変更するために別の支持要素の上に選択的に積み重ね可能である。複数の上昇要素の各上昇要素はクッションシステムの上昇部の厚さ又は堅さの少なくとも1つを変更するために別の上昇要素の上に選択的に積み重ね可能である。上昇部及び支持部は共同で傾斜側位の使用者を支持するように構成されており、使用者の腕は支持部と上昇部との間に規定された受容部内に配置されている。

[1081] いくつかの実施形態では、キットは複数の積み重ね可能な要素を含むクッションシステムを含む。複数の積み重ね可能な要素の各積み重ね可能な要素は支持要素と上昇要素とを含む。各支持要素は、第1端部部分と、第2端部部分と、底面に対して特定の角度で配置された上面と、を含む。複数の積み重ね可能な要素の少なくとも1つの積み重ね可能な要素は支持要素と上昇要素との間に規定された開口部を含む。複数の積み重ね可能な要素の各積み重ね可能な要素はクッションシステムの厚さ又は堅さの少なくとも1つを変更するために別の積み重ね可能な要素の上に選択的に積み重ね可能である。

[1082] いくつかの実施形態では、装置は支持要素と上昇要素とを含む。支持要素は、第1端部部分と、第2端部部分と、底面に対して特定の角度で配置された上面と、を有する。第2端部部分は、第1端部部分の高さを超える高さを有する。上面は底面に対して約6度〜約30度の角度で配置されている。上昇要素は上昇要素を支持要素の第2端部部分の近傍に調節可能に結合するように構成されているストラップを含む。

[1083] 図1は、一実施形態による治療用クッションシステムの概略図である。治療用クッションシステム(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)100は、支持要素120(本明細書中においては「くさび支持部」又は「くさび要素」とも称される)と、上昇要素122と、本体要素124(本明細書中においては「抱き枕」とも称される)と、を含む。上述のように、クッションシステム100は例えば、GERD及び/又は他の消化性疾患及び/又は他の病態に関連する症状の処置のために使用されうる。例えば、クッションシステム100は、使用者が、胃を空にして十二指腸に送ることを促進する一方で胃食道逆流を最小にする又は排除することができる傾斜右側側臥位(RLD)姿勢(以下にさらに詳細に記載されるように)又は逆流症状発現の減少を促進しうる傾斜左側側臥位(LLD)姿勢で長時間睡眠することを可能にすることができる。

[1084] 支持要素120は、種々の異なる形状及び/又はサイズを有しうる。いくつかの実施形態では、支持要素はくさび形(例えば、側面図において)を有する。例えば、支持要素120は、角度を成す上面(図1に不図示)を含みうる。いくつかの実施形態では、角度を成す上面は、例えば、支持部材120の底面に対して6度〜30度の角度で配置されうる。換言すると、支持部材120は、支持要素120の尾側端部部分(本明細書中においては「第1端部部分」とも称される)から支持要素120(例えば、使用者の頭に最も近い)の頭側端部部分(本明細書中においては「第2端部部分」とも称される)まで変化する高さ寸法を有しうるものであり、最大高さ寸法は、例えば、支持要素120の頭側端部部分にある。特定の実施形態を参照して以下にさらに詳細に記載されるように、支持要素120は、支持要素120の上面の、例えば、頭側端部又はその近辺に配置された凹状又は陥没部(図1に不図示)を含みうる。凹状部は、例えば、使用者がクッションシステム100に側臥位姿勢で横になっている際に使用者の下側腋窩の圧を解放するために使用されうる。

[1085] 支持要素120は、また、使用時、使用者が支持要素120において側臥位姿勢を快適に維持するための適切な胴体角度を容易にすることができる形状を有しうる。例えば、支持要素120は、長時間側臥位姿勢で横になっている使用者の快適性を下側の肩又は腕の不快な圧又は痛みなく増加するのを補助することができる湾曲した外側部分を含みうる。いくつかの実施形態では、支持要素120は、支持要素120の頭側端部に、クッションシステム100の使用時、さらなる人間工学的腕及び肘配置に適応しうる傾斜かど(beveled corner)を含みうる。

[1086] 支持要素120は、種々の異なる長さ、幅及び/又は厚さとされうる。例えば、いくつかの実施形態では、支持要素120は、使用時、使用者の脚が支持要素120から少なくとも部分的に離れて延びるように一般的なサイズのベッドよりも短い長さを有しうる。そのような支持要素120は胴体長を有すると称されうる。いくつかの実施形態では、支持要素120は、一般的なベッドの長さとすることができ、本明細書中においてはベッド長を有すると称されうる。いくつかの実施形態では、支持要素120は、互いに積み重ねることができる複数の部分を含みうる。

[1087] 支持要素120は、外部ケーシング121と、外部ケーシング121内に配置されうるクッション部材123と、を含みうる。支持要素120の外部ケーシング121は1つ又は複数の材料によって形成されうる。例えば、いくつかの実施形態では、外部ケーシング121は、クッションシステム100の使用時に使用者が接する、第1材料によって形成された上部部分と、使用時に支持要素120が配置される支持面(例えば、ベッドの上面)に接する、第2材料によって形成された底部部分と、を含みうる。外部ケーシング121の上部部分(例えば、上面)は、例えば、綿/スパンテックス、ナイロン/スパンテックス、ポリエステル/スパンテックス、又は綿、ナイロン又はポリエステルの任意のブレンドをスパンテックス又はエラスタンと組み合わせたブレンドなどの、例えば、高適合性の4方向伸展材料(four-way stretch material)によって形成されうるものであり、底部部分は耐久性を付与するため、綿、ポリエステル又はナイロンの任意の組み合わせを使用して作製された、例えば、ポプリン、帆布、ギャバジン又はツイルなどのより頑丈な材料によって形成されうる。

[1088] 支持要素120の外部ケーシング121は、クッション部材123が挿入されうる開口部を含むことができ、かつ例えば、ジッパー、ボタン、スナップ、フラップ、フック及びループファスナーなどの締結具、又は開口部を閉じるか部分的に閉じるための他の適切な結合方法を含みうる。クッション部材123は、例えば、ポリウレタン若しくはゴムラテックス、又は粘弾性ポリウレタン(例えば、形状記憶フォーム(memory foam)などの1つ又は複数の発泡材料によって形成されうる。いくつかの実施形態では、クッション部材123は、それぞれが異なる密度及び/又は異なる撓み特性を有する複数の異なる発泡材料を含みうる。別の実施形態においては、クッション部材123は1つ又は複数の膨張式チャンバを含みうる。また別の実施形態においては、クッション部材123は、内部ケーシング内に配置された、ポリエステル材料などの充填材材料を含みうる。いくつかの実施形態では、支持要素120は複数のクッション部材123を含みうる。例えば、複数のクッション部材123は外部ケーシング121内において互いに積み重ねることができる。

[1089] 上昇要素122は支持要素120に脱着可能に結合されうる。例えば、上昇要素122は、支持要素120の第2端部部分(すなわち頭側端部部分)の近辺又は近傍において支持要素120に結合されうるものであり、使用者の首及び頭を支持するために使用されうる。上昇要素122は、支持要素120に多様な異なる結合方法によって結合されうる。例えば、いくつかの実施形態では、上昇要素122は、支持要素120の側方側縁部に沿って支持要素120に結合されうる、上昇要素122の側方側縁部に沿うストラップを含みうる。ストラップは、支持要素120に配置された相手結合部に結合されうる結合部を含みうる。例えば、支持要素120にある結合部はボタンとすることができ、上昇要素122にある結合部はボタンに結合されるように構成された穴又は開口部とすることができる。別の実施形態においては、他の種類の結合部が含まれうる。例えば、上昇要素122は、フック及びループファスナー、スナップ、糸又は繋ぎ材、ジッパー又は任意の他の適切な結合方法によって支持要素120に結合されうる。さらに別の実施形態においては、ストラップは、支持要素120に設けることができ、かつ上昇要素122に結合させることができる。さらに別の実施形態においては、支持要素120及び上昇要素122は単一の均一な構成要素として形成されうるか、単一の均一な構成要素内に組み込まれうる。

[1090] いくつかの実施形態では、ストラップは、上昇要素122と支持要素120とが調節可能に互いに結合されうるように複数の結合部を含みうる。例えば、(上記した)上昇要素122にあるストラップは、支持要素120上のボタンに選択的に結合させることができる、ストラップの長さに沿って異なる位置に配置された複数の開口部を含みうる。別の実施形態においては、支持要素はストラップにある結合部を選択的に結合させることができる複数の結合部を含みうる。支持要素120に対する上昇要素122の位置の調整性は、上昇要素122において支持されている際に使用者が使用者の頭及び/又は首の角度を調節することを可能にする。加えて、支持要素120に対する上昇要素122の調整性は、例えば、上昇要素122において支持されている際に使用者の頭の高さを変える又はそれに作用するために上昇要素122を圧縮することができる。従って、使用者は、上昇要素122の所望の位置及び/又は圧縮を実現するために及び/又は異なるサイズの腕を有する使用者に適応するために上昇要素122を配置することができる。

[1091] いくつかの実施形態では、上昇要素122は、支持要素の第2端部部分120と上昇要素122の端部部分との間に受容部が形成されるように支持要素120に結合されうる。受容部は、使用者が使用者の腕の少なくとも一部を挿入することができる、例えば、支持要素120と上昇要素122との間の開口部、空隙、空洞、ポケット、空間又は間隙等とされうる。使用者が腕を挿入すると受容部のサイズが変化しうるように受容部はクッションシステム100の可撓性又は適合性部分によって規定されうる。例えば、いくつかの実施形態では、使用者が受容部に腕を挿入する際に使用者が支持要素120の一部及び/又は上昇要素122の一部を動かす又は曲げるように、支持部材120の一部は上昇要素122の一部に接触しうる。

[1092] クッションシステム100の使用時、側位で横になっているとき、使用者は、下側の肩及び腕を受容部内に配置することができる。支持要素120と上昇要素122との間の受容部内に使用者の腕を挿入すると、また、使用者が支持要素120の角度を成す上面上において下方に滑る傾向を軽減することができるとともに、クッションシステム100の使用時、使用者を側臥位又は側位において安定させることができる。使用者の腕及び肩の位置は、使用者の下側腋窩が支持要素120の凹状部内に載るように支持要素120と上昇要素122との間の受容部内において調整することができる。

[1093] 上昇要素122は、外部ケーシング127内に配置されうる枕挿入物125を含みうる。外部ケーシング127は、枕挿入物125が挿入されうる開口部を含むことができ、例えば、ジッパー、ボタン、スナップ、フラップ、フック及びループファスナーなどの締結具、又は開口部を閉じるか部分的に閉じるための他の適切な結合方法を含みうる。外部ケーシング127は、支持要素120に関して上記した外部ケーシング121と同じ又は類似の材料によって形成されうる。例えば、外部ケーシング127は、4方向伸展材料によって形成された第1部分と、支持要素120に関して記載したようなより頑丈な材料によって形成された第2部分と、を含みうる。枕挿入物125は、中に充填材材料(図1に不図示)を含みうる内部ケーシング(図1に不図示)を含みうる。充填材材料は、例えば、ポリエステル繊維、束状ポリエステル繊維(clustered polyester fiber)、合成繊維製のダウン代替品、ポリスチレンビーズ/ペレット、裁断された発泡樹脂製品、又はダウンフェザーの任意の組み合わせなどの、例えば、束状ポリエステル繊維材料とされうる。枕挿入物125の内部ケーシングは、また、外部ケーシング127に関して上記した4方向伸展材料によって形成されうる。枕挿入物125の内部ケーシングは、また、充填材材料が挿入されうる開口部を含むことができ、かつ例えば、ジッパー、ボタン、スナップなどの締結具、又は開口部を閉じるか部分的に閉じるための他の適切な結合方法を含みうる。別の実施形態においては、内部ケーシングはそのような開口部を含まなくてもよい。例えば、充填材材料が内部ケーシング内に挿入された後、内部ケーシングは、例えば、縫い目によって閉じることができる。

[1094] 上記した上昇要素122の外部ケーシング127の4方向伸展材料は、4方向伸展材料によって形成され、かつ束状ポリエステル繊維充填材材料を有する内部ケーシングを有する枕挿入物125とともに、上昇要素122を展性があるものとし、かつ形状保持性があるものとすることができる。例えば、そのような実施形態においては、使用者はその使用者の要求及び好みのため上昇要素122を所望の厚さ及び/又は形状に適合させることができる。例えば、使用者は、上昇要素122を、空洞を形成するため、又はそうでなければ使用者の顔、、腕等に合わせる又は適合させるために適合又は調節することができる。適合された形状は、長時間及び/又は使用者が枕挿入物125の充填材材料を、例えば、上昇要素122を振るか膨らませることによって分散させるまで保持されうる。

[1095] 本体要素124は、スリーブ部材131内に配置されうる枕挿入物129を含みうる。スリーブ部材131は、枕挿入物129が挿入されうる開口部を含むことができ、かつ例えば、ジッパー、ボタン、スナップなどの締結具、又は開口部を閉じるか部分的に閉じるための他の適切な結合方法を含みうる。枕挿入物129は、上昇要素122に関して上記した枕挿入物125と同じか類似するように形成されうる。例えば、枕挿入物129は、充填材材料(図1に不図示)を含む内部ケーシング(図1に不図示)を含みうる。充填材材料は、例えば、上昇要素122に関して上記した材料などの、例えば、束状ポリエステル繊維材料とされうる。本体要素124の内部ケーシングは、例えば、上昇要素122の内部ケーシングに関して上記した4方向伸展材料によって形成されうる。スリーブ部材131は、例えば、上昇要素122及び支持要素120に関して上記した4方向伸展材料によって形成されうるか、例えば、ジャージ又はインタロック(interlock)などの2方向伸展材料(two-way stretch material)で構成されうる。従って、上昇要素122に関して上記したように、本体要素124は、また、所望の形状及び/又は厚さに合うように操作、適合、調節、分散等をされうる。枕挿入物129の内部ケーシングは、また、充填材材料が挿入されうる開口部を含むことができ、かつ例えば、ジッパー、ボタン、スナップなどの締結具、又は開口部を閉じるか部分的に閉じるための他の適切な結合方法を含みうる。別の実施形態においては、内部ケーシングはそのような開口部を含まなくてもよい。例えば、充填材材料が内部ケーシング内に挿入された後、内部ケーシングは、例えば、縫い目によって閉じることができる。

[1096] 本体要素124は、種々の異なる形状を有することができ、かつ種々の異なるサイズとされうる。例えば、いくつかの実施形態では、本体要素124は、本体要素124の第1アームと第2アームとを連結する円弧部を頭側端部に含みうる。いくつかの実施形態では、円弧部は、例えば、ほぼ180度の湾曲を有しうる。他の実施形態においては、円弧部は、例えば、約30度〜180度の異なる湾曲を有しうる。いくつかの実施形態では、第1アーム及び第2アームは、円弧部から離れる方に互いに平行して延在しうる。いくつかの実施形態では、本体要素124の第1アームは、本体要素124の第2アームの長さの約半分の長さを有しうる。いくつかの実施形態では、第1アームは第2アームとほぼ同じ長さとされうる。

[1097] 以下にさらに詳細に記載されるように、本体要素124は、支持要素120及び/又は上昇要素122における使用のために種々の異なる形状及び構成に再構成可能とすることができる。任意選択的に、いくつかの実施形態では、本体要素124は支持要素120及び上昇要素122から独立して使用されうる。いくつかの実施形態では、本体要素124及び上昇要素122は、単一構成要素に一体的に形成されうるか、単一構成要素内に組み込まれうる。そのような実施形態においては、本体要素124は、本体要素124が折り曲げられていない第1の位置から、及び、本体要素124が折り曲げられ、本体要素124の一部が上昇要素122の一部に配置されるような第2の構成動作から、移動させられうる。いくつかの実施形態では、本体要素124が折り曲げ構成と非折り曲げ構成との間において動作されうるように、本体要素124及び上昇要素122は可撓性ヒンジによって結合されうる。いくつかの実施形態では、可撓性ヒンジは、例えば、布帛材料によって形成されうる。

[1098] 本体要素124のスリーブ部材131は、枕挿入物129がスリーブ部材131の一端に規定された開口部を通じて中に挿入されうるように筒状形状に形成されうる。本体要素124が、使用時に通常、使用者がスリーブ部材131に接触するスリーブ部材131の内縁部部分に沿う縫い目を含まないものとなりうるようにスリーブ部材131は単一の外縁部に沿う縫い目を含みうる。そのような内部縫い目を有する多くの公知の抱き枕は張が印加されるとぴんと張ることになりがちな場合があり、その結果、使用者の不自然かつ場合によっては痛みを伴うフィット性となるため、そのような実施形態は使用者の快適性の向上を提供することができる。加えて、外縁部部分に沿う縫い目では、スリーブ部材131は、使用時、本体要素124の歪みを除去又は低減することができ、これにより、さらに、向上した感触及び快適性を使用者に提供することができる。いくつかの実施形態では、例えば、図26〜28を参照して記載されるように、本体要素124の、本体要素124のさらなる目標とする領域に縫い目が含まれうる。本体要素124の枕挿入物129の内部ケーシングは、また、スリーブ部材131と同じ又は類似の手法で筒状形状に構成されうる。例えば、枕挿入物129の内部ケーシングは内部ケーシングの外縁部に沿う縫い目を含むことができ、かつ内縁部に沿う縫い目を含まないものとなりうる。

[1099] 上述のように、使用者は、使用者の要求及び/又は好みに合わせるため、特定の身体部分及び/又は部位を収容するための空洞又は隆起を形成するために本体要素124及び/又は上昇要素122内の束状ポリエステル繊維充填材材料を操作、適合、分散等をさせることができる。使用者によって形成された形状及び/又は空洞は長時間及び/又は、例えば、上昇要素122及び/又は本体要素124を振ることによって使用者が上昇要素122及び/又は本体要素124の充填材材料を分散させるまで保持されうる。4方向伸展材料と束状ポリエステル充填材材料の組み合わせは、充填材材料の再分配を本体要素124及び/又は上昇要素122の全体にわたり均一な状態で可能にすることができる。本体要素124及び/又は上昇要素122の再構成可能な充填材材料は、また、いくつかの公知のクッションシステムにおいてそれらの非柔軟な詰め物及び非伸展性材料のために起こりうる充填材材料の望ましくない、不可逆的な移動を最小にすることができる。加えて、本体要素124及び/又は上昇要素122の束状ポリエステル繊維充填材材料は充填材材料の凝集を引き起こすことなく機械洗浄及び乾燥されうる。充填材材料と上昇要素122の枕挿入物125の4方向伸展外部ケーシング127及び内部ケーシング、並びにスリーブ部材131と本体要素124の枕挿入物129の内部ケーシングの組み合わせは、充填材材料の、実質的にその元の状態への洗濯後の再分配を提供する。

[1100] いくつかの実施形態では、クッションシステム100は、本体要素124の代替として使用されうる側部支持部材又は部分(図1に不図示)を含みうる。いくつかの実施形態では、上昇要素122及び支持要素120は単一構成要素として形成されており、使用時に使用者の腕が配置されうる受容部(例えば、空間又は開口部)を規定する。いくつかの実施形態では、クッションシステム100は、例えば、医療施設において使用されるベッドなどの調節可能なベッドにおいて実施されうる。いくつかの実施形態では、クッションシステム100はスリング型支持要素及び上昇要素によって実施されうる。例えば、そのような実施形態においては、スリング型支持要素及び上昇要素は、フレーム部材に結合されたスリング部を含みうる。いくつかのそのような実施形態においては、支持脚又は足及び/又はキャスタなどの車輪がフレーム部材に結合されうる。いくつかの実施形態では、クッションシステム100は使用者がクッションシステム100の高さ及び/又は堅さを調節することを可能にすることができる1つ又は複数の膨張式チャンバを含みうる。

[1101] いくつかの実施形態では、クッションシステム100は、積み重ね可能な要素を含みうる。例えば、いくつかの実施形態では、支持要素120は、それぞれがクッション部材及び外部ケーシングを有する複数の別個の積み重ね可能な支持部と、それぞれがクッション部材又は外部ケーシング内の枕挿入物を有する複数の積み重ね可能な上昇要素122と、を含みうる。いくつかの実施形態では、クッションシステム100は、それぞれが、単一構成要素として形成される支持要素及び上昇要素を含む複数の積み重ね可能な要素を含みうる。そのような積み重ね可能な要素を含むクッションシステムの実施形態例は以下にさらに詳細に記載される。

[1102] 上述のように、クッションシステム100を使用するため、使用者は上昇要素122を支持要素120に脱着可能に結合することができる。使用者は、上昇要素122及び支持要素120を互いに結合される前又は後のいずれかにおいて支持面(例えば、ベッドの上面)に配置することができる。本体要素124は、支持要素120に配置されうるか、本体要素124の一部を支持要素120に、及び一部を上昇要素120に配置されうる。使用者は、その後、使用者が支持要素120のほぼ中心部に整列されるように組み立てられたクッションシステム100にRLD又はLLD姿勢で横になることができる。使用者は、使用者の右又は左腕を、本体要素124の下方に及び支持要素120と上昇要素122との間に形成された受容部内に挿入する。任意選択的に、使用者は、使用者の右又は左腕及び肩の位置を、使用者の下側腋窩が支持要素120の中央に配置された凹状部内に載るように支持要素120と上昇要素122との間の受容部内において調節することができる。

[1103] 使用者の腕が支持要素120と上昇要素122との間の空間内にある状態で、クッションシステム100は使用者を傾斜RLD又はLLD姿勢に維持することができる。従って、使用者が支持部材120の角度を成す部分を滑り落ちる傾向を低減又は排除することができる。使用者をクッションシステム100にいかに配置することができるかについてのさらなる説明及び詳細は以下に記載される。いくつかの実施形態では、支持要素120及び上昇要素122は本体要素124の使用なしで使用されうる。いくつかの実施形態では、本体要素124のみの使用が望ましい場合がある。

[1104] 上述のように、クッションシステム100はGERD及び/又は他の消化性疾患の治療法として使用されうる。この目的のためにクッションシステム100を使用するため、使用者はクッションシステム100に傾斜RLD姿勢又は傾斜LLD姿勢で配置されるために上記したステップに従うことができる。例えば、傾斜RLD姿勢においては、治療用クッションシステム100はそれが胃を空にして十二指腸に送ることを促進する一方で、胃食道逆流を最小にする又は排除するように機能することができる。例えば、傾斜RLD姿勢においては、使用者の胃の出口弁(すなわち幽門括約筋)は使用者の腹部の実質的に底部右側の、使用者の食道括約筋の高さの下又はそれよりも低い高さに配置される。従って、使用者が十分な時間傾斜RLD姿勢のままでいる場合、使用者の胃の内容物が胃から十二指腸に排出されうる。使用者がGERD及び/又は他の消化性疾患に関連する症状の軽減を感じるように胃の内容物を空けて十二指腸に送るため、例えば、約1〜4時間の時間を必要としてもよい。時間枠は、例えば、使用者の全体的な健康、糖尿病又は胃不全麻痺などの使用者が有しうる他の状態などの種々の要因又は使用者がクッションシステムにおいて休む前に消費した食品の種類及び量等に応じて変更することができる。別の例では、傾斜LLD姿勢においては、使用者の逆流症状発現の頻度の減少が生じうる。

[1105] 図2〜図25は、一実施形態による、治療用クッションシステム及び治療用クッションシステムを使用する方法を示す。治療用クッションシステム200(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は、支持要素220と、上昇要素222と、本体要素224と、を含む。クッションシステム100に関して上記したように、クッションシステム200は、例えば、GERD及び/又は他の消化性疾患に関連する症状の処置のために使用されうる。

[1106] 支持要素220は、種々の異なる形状及び/又はサイズを有しうる。この実施形態においては、例えば、図7の側面図に示すように、支持要素220はほぼくさび形を有する。具体的には、図7に示すように、支持要素220は、底面239に対して角度θで配置された上面237を含む。いくつかの実施形態では、角度θは、例えば、約6度〜約30度とされうる。換言すると、例えば、図7に示されるように、支持要素220は、支持要素220の第1端部部分215において高さH1、支持要素220の第2端部部分216において高さH2を有し、高さH2は高さH1を超える。高さH1は、例えば、2インチ以下とすることができ、高さH2は、例えば、約6インチ〜14インチとすることができる。支持要素220は、また、支持要素220が胴体長(上記したような)を有し、使用時、使用者が支持要素220において側臥位姿勢を快適に維持するための適切な胴体角度を容易にすることができるように、例えば、約20インチ〜40インチとされうる長さLを有する。

[1107] 支持要素220は、また、支持要素220の上面237に配置された凹状部230(例えば、図4、図5、図8及び図9を参照)を含む。上述のように、凹状部230は、使用者がクッションシステム200に側臥位姿勢で横になっている際に使用者の下側腋窩の圧を解放するために使用されうる。支持要素220は、また、長時間側臥位姿勢で横になっている使用者の快適性を下側の肩又は腕の不快な圧又は痛みなく増加するのを補助することができる湾曲した外側部分を含む。この実施形態においては、支持要素220は、また、支持要素220の第2端部部分(例えば、図4及び図6を参照)に、クッションシステム200の使用時、さらなる人間工学的腕及び肘配置に適応しうる傾斜かど233を含む。

[1108] 支持要素220は、例えば、図4及び図6〜図8に示されるような外部ケーシング221と、外部ケーシング221内に配置されうる、図9に示すようなクッション部材223と、を含む。支持要素120に関して上記したように、支持要素220の外部ケーシング221は1つ又は複数の材料によって形成されうる。例えば、外部ケーシング221は、第1材料によって形成された、クッションシステム200の使用時に使用者が接する上部部分238(例えば、図7〜図8を参照)と、第1材料とは異なる第2材料によって形成された、使用時、支持要素220が配置される支持面(例えば、ベッドの上面)に接する底部部分236と、を含みうる。支持要素120に関して上記したように、外部ケーシング221の上部部分は、例えば、4方向伸展材料によって形成することができ、底部部分はより頑丈な材料によって形成することができる。上部部分238と底部部分236は、例えば、縫い目によって結合されうる。この実施形態においては、以下にさらに詳細に記載されるように、支持要素220は、支持要素220の側方側縁部(例えば、図2、図3及び図6〜図8を参照)に、上昇要素222を支持要素220に脱着可能に結合するために使用されうるボタン228を含む。

[1109] 支持要素120の外部ケーシング221は、また、クッション部材223が挿入されうる開口部(不図示)を含むことができ、かつ例えば、ジッパー、ボタン、スナップ、フラップなどの締結具(不図示)又は開口部を閉じるか部分的に閉じるための他の適切な結合方法を含みうる。この実施形態においては、前に記載したように、クッション部材223は、例えば、1つ又は複数の発泡材料によって形成される。図9に示すように、クッション部材223は、クッション部材223の上面部に規定された空洞244を含む。クッション部材223が外部ケーシング221内に配置されると空洞244は支持要素220の凹状部230を形成する。

[1110] 上昇要素222は、外部ケーシング227内に配置されうる枕挿入物225を含む。図11に示すように、外部ケーシング227は枕挿入物225が挿入されうる開口部242を含みうる。クッションアセンブリ100に関して前に記載したように、外部ケーシング227は、例えば、ジッパー、ボタン、スナップなどの締結具(不図示)、又は開口部を閉じるか部分的に閉じるための他の適切な結合方法を含みうる。支持要素220に関して上記したように、外部ケーシング227は外部ケーシング221と同じ又は類似の材料によって形成されうる。例えば、外部ケーシング227は、4方向伸展材料によって形成された第1部分232と、より頑丈な材料によって形成された第2部分234と、を含みうる。枕挿入物225は、上記したように4方向伸展材料によって形成されうるとともに、中に充填材材料(不図示)を含みうる内部ケーシング235を含みうる。充填材材料は、例えば、枕挿入物125に関して上記した材料などの、例えば、束状ポリエステル繊維材料とされうる。枕挿入物225の内部ケーシング235は、また、充填材材料が挿入されうる開口部(不図示)を含むことができ、かつ例えば、ジッパー、ボタン、スナップなどの締結具(不図示)、又は開口部を閉じるか部分的に閉じるための他の適切な結合方法を含みうる。別の実施形態においては、内部ケーシング235はそのような開口部を含まなくてもよい。例えば、ファイラー材料が内部ケーシング235内に挿入された後、内部ケーシング235は、例えば、縫い目によって閉じることができる。

[1111] クッションアセンブリ100に関して上記したように、上昇要素222の外部ケーシング227の4方向伸展材料は、内部ケーシング235の4方向伸展材料及び枕挿入物225の束状ポリエステル繊維充填材材料とともに、上昇要素222を展性があるものとし、かつ形状保持性があるものとすることができる。例えば、前に記載したように、使用者は、上昇要素222を所望の厚さ及び/又は形状に適合させることができる、及び/又はその使用者の要求及び好みを満たすために空洞又は隆起を形成することができる。

[1112] 例えば、図2〜図4に示されるように、上昇要素222は支持要素220に脱着可能に結合されうる。例えば、この実施形態においては、上昇要素222は上昇要素222の側方側縁部部分に沿ってストラップ226を含み、ストラップ226はそれぞれ、支持要素220上のボタン226に選択的に結合されうる複数組のボタン穴240を含む。上昇要素222は、また、ストラップ226を上昇要素222の側方側縁部に対して保持するために使用されうるバンド219(例えば、図10〜図12を参照)を含みうる。このようにして、以下にさらに詳細に記載されるように、使用者の特定の要求を満たすために上昇要素222と支持要素220は調節可能に互いに結合されうる。例えば、前に記載したように、上昇要素222は、支持要素220の第2端部部分216と上昇要素222との間に受容部258(例えば、空間、開口部、空隙、ポケット等)(例えば、図4を参照)が規定されるように支持要素220に結合されうる。使用者は、RLD又はLLD姿勢で横になっている際に下側の肩及び腕を受容部258内に配置することができる。ストラップ226に強度を付与するために、ストラップ226は、例えば、上昇要素222の底部部分234と同じ材料(例えば、綿、ポリエステル又はナイロンの任意の組み合わせを使用して作製されたポプリン、帆布、ギャバジン又はツイル)によって形成されうる。同様に、支持要素220のボタン228は、上昇要素222の底部部分234と同じ材料によって形成されうる支持要素220の底部部分236に配置されうる。

[1113] 図5及び図13に示すように、この実施形態においては、本体要素224は、頭側端部部分にほぼ180度の湾曲を有する円弧部241と、それぞれが円弧部241から尾側方向に延在する第1アーム247及び第2アーム248と、を含む。この実施形態においては、第1アーム247は第2アーム248の長さよりも短い長さを有する。例えば、第1アーム247は、例えば、第2アーム248の長さの約半分の長さを有しうる。以下にさらに詳細に記載されるように、本体要素224は支持要素220及び/又は上昇要素222における使用のために種々の異なる形状に再構成可能である。任意選択的に、いくつかの実施形態では、本体要素224は支持要素220及び上昇要素222から独立して使用されうる。

[1114] 本体要素224は、スリーブ部材231内に配置されうる枕挿入物229(例えば、図12を参照)を含む。スリーブ部材231は筒状形状に形成することができ、枕挿入物229が挿入されうる第1開口部243及び第2開口部245を含む。開口部243は、例えば、開口部243を閉じるために使用されうるジッパーなどの締結具(不図示)を含みうる。図12に示すように、締結具は、また、スリーブ部材231の、外縁部部分249に沿う部分251を枕挿入物229の挿入及び取出しを補助するために開くことができるようにスリーブ部材231の外縁部に沿って延在しうる。任意選択的に、開口部245を類似の手法で開閉するために使用されうる第2の締結具(不図示)が含まれうる。

[1115] スリーブ部材231の筒状形状は、例えば、スリーブ部材231の外縁部部分249に沿う縫製又は縫い目によって形成されうる。従って、スリーブ部材231は、使用時に通常、使用者がスリーブ部材231に接触するスリーブ部材231の内縁部部分250に沿う縫い目を含まないものとなりうる。上述のように、縫い目を含まない内縁部部分250を有すると、使用者の快適性の向上を提供することができ、かつ使用時、本体要素224の歪みを除去又は低減することができる。この実施形態においては、スリーブ部材231は、また、内縁部部分250から外縁部部分249まで特定の角度で延在する縫い目特徴部252を含む。縫い目252は、例えば、45度で延在しうる。

[1116] 枕挿入物229は、上昇要素222に関して上記した枕挿入物225と同じか類似するように形成されうる。例えば、枕挿入物229は充填材材料(不図示)を含みうる内部ケーシング246を含みうる。充填材材料は、枕挿入物129に関して前に記載したように、例えば、束状ポリエステル繊維材料とされうる。上述のように、内部ケーシング246は、例えば、4方向伸展材料によって形成されうる。スリーブ部材231は、例えば、上昇要素222及び支持要素220に関して上記した4方向伸展材料によって形成されうるか、その代わりに、例えば、スリーブ部材131に関して記載した2方向伸展材料によって形成されうる。従って、上昇要素222に関して上記したように、本体要素224は、また、所望の形状及び/又は厚さに合うように操作、適合、調節、分散等をされうる。不図示であるが、枕挿入物229の内部ケーシング246は、また、充填材材料が挿入されうる開口部を含むことができ、かつ例えば、ジッパー、ボタン、スナップなどの締結具(不図示)、又は開口部を閉じるか部分的に閉じるための他の適切な結合方法を含みうる。別の実施形態においては、内部ケーシング246はそのような開口部を含まなくてもよい。例えば、充填材材料が内部ケーシング246内に挿入された後、内部ケーシング246は、例えば、縫い目によって閉じることができる。

[1117] 図13、図14及び図15A〜図15Cに示すように、クッションシステム200を使用するため、使用者は上昇要素222を支持要素220に脱着可能に結合することができる。具体的には、使用者は、上昇要素222が支持要素222に対して所望の位置に配置されるように支持要素220上のボタン228に結合するためストラップ226の開口部240の組の1つを選択することができる。例えば、上昇要素222は、上昇要素222が使用者の頭及び首を配置するための所望の高さにあり、かつ支持要素220から所望の長手方向距離にあるように支持要素220にもたれかけて配置されうる。図15Aに示すように、使用者が第1の組のボタン穴240(ストラップ226の端部から最も遠い組)をボタン228に結合する場合、上昇要素222は最大高さにあることになる。図15Bに示すように、使用者が第2の組のボタン穴240を使用する場合、上昇要素222は中間の高さにあることになり、使用者が第3組のボタン穴240(ストラップ226の端部に最も近い組)を使用する場合、上昇要素222は最低高さにあることになる。使用者は、上昇要素222を支持要素220に結合する前又は後のいずれかに、上昇要素222及び支持要素220を、例えば、使用者がクッションシステム200を使用することを意図したベッド又は他の表面に配置することができる。

[1118] 例えば、図14に示されるように、上昇要素222が支持要素220に結合されることにより、使用者は本体要素224を上昇要素222及び支持要素220の上に配置することができる。具体的には、例えば、図2、図3、図14及び図15A〜図15Cに示されるように、円弧部241は上昇要素222に配置され、本体要素224の第2アーム248は、第2アーム248の一部(その長さによる)が支持要素220から離れて延在するように上昇要素222及び支持要素220の左側に配置される(クッションシステムの平面図に見られるように)。以下、RLD姿勢で配置される使用者用のクッションシステム200が記載されるが、クッションシステム200は、その代わりに、クッションシステム200にLLD姿勢で配置される使用者のために類似の手法で組み立てられうることは理解されるべきである。

[1119] 使用者は、その後、使用者が支持要素220のほぼ中心部に整列されるように組み立てられたクッションシステム200にRLD姿勢で横になることができる。例えば、図16に示すように、使用者は使用者の右腕を本体要素224の円弧部241の下及び上昇要素222と支持要素220との間の受容部258内に挿入することができ、その後、図17に示すように、本体要素224の第2アーム248の外側空間を通して出すことができる。換言すると、使用者の腕は受容部258内に配置することができ、使用者の手は空間から出して伸ばすことができる。使用者は使用者の体が支持要素220のほぼ中央にあることを確実にするため確認することができる。任意選択的に、使用者の下側腋窩が支持要素220の中央に配置された凹状部230内に載るように、使用者は支持要素220と上昇要素222との間の空間内における使用者の右腕及び肩の位置を調節することができる。使用者は、その後、図18に示すように、第2アーム248(すなわち長いアーム)を使用者の脚の間に配置することができ、かつ使用者の膝が曲がった姿勢にある状態で第1アーム(短いアーム)を使用者の背中、股関節部及び/又は臀部の後ろ又は下に配置する又は抱え込むことができる。図19に示すように、使用者は、使用者が快適な姿勢になるまで使用者の頭、首及び腕を位置決めすることができる。いくつかの実施形態では、使用者が支持要素220を滑り落ちることを制限又は防止し、使用者をクッションシステム200上の所望の位置に維持することを補助するため、使用者の股関節部はクッションシステム200が配置されるベッド又は支持面に固定又は支持されうる。例えば、いくつかの実施形態では、支持要素220は使用者がクッションシステム200上に配置されると使用者の股関節部が少なくとも部分的にベッド又は支持面上に配置されるような長さを有しうる。

[1120] 使用者の腕が支持要素220と上昇要素222との間の空間内にあることにより、クッションシステム200は使用者を傾斜RLD位置に維持することができる。従って、使用者が支持部材220の角度を成す上面部237を滑り落ちる傾向が低減又は排除されうる。上述のように、使用者は、また、使用者の要求及び/又は好みに合わせるため、そのGERD又は他の病態のための使用に関連する特定の身体部分及び/又は部位を収容するための空洞又は隆起を形成するために本体要素224及び/又は上昇要素222内の束状ポリエステル繊維充填材材料を操作、適合、分散等をさせることができ、例えば、使用者は呼吸装置又は他の類似のデバイスを収容してもよい。

[1121] 図20〜図23は、クッションシステム200を使用するための異なる代替構成を示す。図20は、第2アーム228を円弧部241上において折り曲げた状態で配置された本体要素224を示す。図21は、第2アーム248が支持要素220から大きく離れて延在しないように第2アーム248を第1アーム247の方に折り曲げた本体要素224を示す。図22及び図23は、上昇要素222及び支持要素220が別の位置に配置されたクッションシステム200の使用を示す。具体的には、図22は、第2端部部分216が支持面(例えば、ベッド又は床)において支持されている、起立位で配置された支持要素220と、支持要素220の近傍に起立位で配置された上昇要素222と、を示す。図23に示すように、使用者が着座又は半着座姿勢でクッションシステム200をバックレストとして使用することができるように本体要素224は上昇要素222及び支持要素220にもたれかけて配置されうる。図24は、上昇要素222のないクッションシステム200の使用を示す。図24に示すように、本体要素224は支持要素220上に配置されうる。

[1122] 図24(A)〜図24(J)はそれぞれ、クッションシステム200を種々の構成及び姿勢で使用する使用者を示す。図24(A)は、傾斜LLD姿勢で配置された使用者を示す。換言すると、本体要素224は支持要素220及び上昇要素222上に配置され、第2アーム248(すなわち長いアーム)は(クッションシステム200の平面図において見ると)クッションシステム200の右側にある。例えば、図16〜図19に関して上記したように、図24(B)及び図24(C)は、傾斜RLD姿勢の使用者を示す。図24(D)及び図24(E)は、図20に関して示される構成に類似する折り曲げた位置にある本体要素224と、クッションシステム200に傾斜仰臥位で配置された使用者を示す。図24(F)及び図24(G)は、図21に関して示した構成に類似する折り曲げた位置の本体要素224と、クッションシステム200に腹臥位で配置された使用者を示す。図24(I)は、図22及び図23に関して示した構成に類似する直立寄り掛かり構成(upright reclined configuration)にあるクッションシステム200を示し、図24(H)は、図24(I)と類似の構成であるが、本体要素224が使用者の前まで巻回されているクッションシステム200を示す。この位置は、例えば、使用者の手、本、又は授乳中の母親の場合は授乳中の乳児を支持するために使用されうる。

[1123] 図24(J)は、クッションシステム200を、図24(J)では本体要素224の第2アーム248(長いアーム)が使用者の背中に沿って配置されており、かつ使用者の膝の間に前方に抱え込まれる又は配置されること以外は図24(C)に示した姿勢に類似する右側位傾斜姿勢の使用者とともに示す。この姿勢は、使用者が本体要素224上において反転する必要なくRLD位置からLLD姿勢に(及びその逆に)変わることを可能にすることができる。

[1124] 図25は、クッションシステム200に類似するクッションシステム200’の使用を示す。クッションシステム200’は、支持要素220と同じか類似するように構成されうる支持要素220’を含む。この実施形態においては、支持要素220’は支持要素220よりも長い長さを有し、かつ上昇要素なしで使用されうる。図25に示すように、支持要素220’は上記した本体要素224とともに、又は本明細書中に記載される別の本体要素とともに使用されうる。

[1125] 図26〜図28は、それぞれ、種々の縫い目特徴部を示す本体要素の異なる実施形態を示す。図26〜図28の本体要素はそれぞれ、上記した本体要素の実施形態と同じか類似するように構成されうるとともに上記した本体要素の実施形態と同じか類似するように機能しうる。図26は、上記した本体要素224に類似し、本体要素324の外縁部部分349に沿う縫い目353と、特定の角度で配置され、かつ本体要素324の内縁部部分350から外縁部部分349まで延在する一対の縫い目特徴部352と、を有するスリーブ部材331を含む本体要素324を示す。図27は、外縁部部分449に沿う縫い目453と、それぞれが特定の角度で配置され、かつ内縁部部分450から外縁部部分449まで延在する一対の縫い目特徴部452と、を有するスリーブ部材431を含む本体要素424を示す。本体要素424は、また、内縁部部分450から外縁部部分449まで延在し、かつ縫い目特徴部452間に配置された縫い目特徴部454を含む。図28は、本体要素524の外縁部部分549に沿う縫い目553と、本体要素524の内縁部部分550から本体要素524の外縁部部分549まで特定の角度で延在する4つの縫い目特徴部552と、を有するスリーブ部材531を含む本体要素524を示す。

[1126] 上記した縫い目特徴部352、452、454、552は、各々の本体要素324、424、524に互いに実質的に等しい距離で又は互いに異なる距離で配置されうる。さらに、別の実施形態においては、より多数又は少数の縫い目特徴部が本明細書中に記載されるクッションシステムの本体要素に含まれうる。

[1127] 図29及び図30(A)〜図30(I)は、本明細書中に記載されるように単独で又はクッションシステム内において使用されうる本体要素の異なる実施形態を示す。図29及び図30(A)〜図30(I)に関して記載される本体要素のそれぞれは上記した本体要素の実施形態と同じか類似するように構成されうるとともに上記した本体要素の実施形態と同じか類似するように機能しうる。図29は、本体要素624を示す。本体要素624は、第1アーム647と、第2アーム648と、内縁部部分650と外縁部部分649とを有する、スリーブ部材631と、を含み、スリーブ部材631には枕挿入物(不図示)が配置されうる。スリーブ部材631は、類似する、内縁部部分650から外縁部部分649まで特定の角度で延在する縫い目特徴部652を含み、かつ前実施形態において上記した外縁部部分649に沿って縫い目(不図示を含みうる。この実施形態においては、第2アーム648は第2アーム648の残部に対して特定の角度で配置された端部部分655を含む。端部部分655は、例えば、約25度以下の角度で配置されうる。縫い目特徴部656は曲げ部655の始点に配置されうる。第1アーム647は丸い又は湾曲した端部部分657を含み、端部部分655の端部は、任意選択的に、同様に丸くされうる。図30(A)〜図30(I)はそれぞれ、異なる形状及びサイズを有する本体要素の異なる実施形態を示す。

[1128] 図31(A)〜図31(E)はそれぞれ、本明細書中に記載されるように単独で又はクッションシステム内において使用されうるとともに、種々の異なる充填材区分オプションを含む本体要素のさらなる異なる実施形態を示す。充填材区分は種々の充填材材料及び/又は異なる密度を有する充填材材料が本体要素内の目標とする位置に配置されることを可能にすることができる。充填材領域は、例えば、内部布帛バッフル、縫い付けられた区分(sewn-in segmentation)によって、又は自己内蔵型個別挿入部材によって形成されうる。本体要素内の各領域は製造時に、例えば、半永久的に縫合されたクロージャを介して本体要素内に接触及び/又は挿入されうる。その代わりに、各領域は使用者によって、例えば、ジッパー、スナップ、ボタン、フック及びループファスナー等を含むクロージャ部材を介して接触されうる(例えば、家庭内での使用時)。図31(A)〜図31(E)に関して記載した本体要素の各実施形態は、本明細書中に記載される本体要素の他の実施形態と同じ又は類似の特徴を含みうるとともに、それと同じ又は類似して機能することができるため、図31(A)〜図31(E)に関する特定の詳細は記載されない。

[1129] 図31(A)は、第1充填材領域Aと、第2充填材領域Bと、を含む本体要素2124を示す。図31(B)は、第1充填材領域Aと、第2充填材領域Bと、を含む本体要素2224を示す。図31(C)は、第1充填材領域Aと、第2充填材領域Bと、第3充填材領域Cと、を含む本体要素2324を示す。図31(D)は、第1充填材領域Aと、第2充填材領域Bと、第3充填材領域Cと、を含む本体要素2424を示す。図31(E)は、第1充填材領域Aと、第2充填材領域Bと、第3充填材領域Cと、第4充填材領域Dと、第5充填材領域Eと、を含む本体要素2524を示す。

[1130] 図31(A)〜図31(E)に関して示し、かつ記載した充填材領域は種々の量及びタイプの充填材領域を有する本体要素の実施形態例である。別の実施形態は異なる量、サイズ及び/又は形状の充填材領域を含みうることを理解すべきである。さらに、本明細書中に記載される本体要素の他の実施形態に関しては不図示であるが、本体要素の他の実施形態が充填材領域を含みうることは理解すべきである。

[1131] 図32(A)、図32(B)及び図33〜図35は、治療用クッションシステムの別の実施形態を示す。治療用クッションシステム700(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は、支持要素720と、上昇要素722と、本体要素724と、を含む。支持要素720と、上昇要素722と、本体要素724と、はそれぞれ前実施形態において上記した支持要素、上昇要素及び本体要素と同じか類似するように構成されうるとともに、それらと同じか類似するように機能することができる。従って、支持要素720、上昇要素722及び/又は本体要素724に関する一部詳細は以下に記載されない。

[1132] 支持要素720は上記した支持要素と同じか類似するように形成されうる。例えば、支持要素720は、例えば、図33に示されるように、第1端部部分715と、第2端部部分716と、底面739に対して角度を成した上面737と、を含みうる。

[1133] この実施形態においては、本体要素724と上昇要素722は単一構成要素として形成され、本体要素724は、図32(B)に示すような第1非折り曲げ構成と、図32(A)に示すような第2折り曲げ構成との間において動作されうる。使用のため使用者が本体要素724の一部を折ることを可能にする布帛ヒンジ部763が本体要素724の一部と上昇要素722の一部との間に形成されている。具体的には、本体要素724は、布帛ヒンジ部763によって上昇要素722に連結された第1アーム747と、第2アーム748と、を含む。図32(A)、図32(B)及び図33〜図35に示すように、第2折り曲げ構成にある場合、第1アーム747は上昇要素722上に実質的に配置されている。

[1134] 使用者はクッションシステム700を前実施形態に関して上記したものと同じ又は類似の手法で使用することができる。例えば、図34に示すように使用者はクッションシステム700をベッドに配置することができ、かつ組み合わせた上昇要素722と本体要素724を支持要素720の第2端部部分716の近傍に配置することができる。例えば、上昇要素722は、受容部(例えば、間隙、開口部、ポケット等)758が上昇要素722と支持要素720との間に規定されるように支持要素720から所望の距離で配置されうる。上記したように、及び例えば、図34及び図35に示されるように、本体要素724は上昇要素722上において折り曲げることができる。図35に示すように、使用者は使用者の腕が受容部758内に配置された状態でクッションシステム700に傾斜側位で配置されうる。

[1135] 図36〜図41は、ベッド長の支持要素を含む治療用クッションシステムの一実施形態を示す。治療用クッションシステム800(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は、支持要素820と、上昇要素822と、側部支持部材864と、を含む。支持要素820及び上昇要素822は前実施形態において上記した支持要素及び上昇要素それぞれと同じか類似するように構成されうるとともに、それと同じか類似するように機能することができる。従って、支持要素820及び上昇要素822に関する一部詳細は以下に記載されない。クッションシステム800は、また、任意の枕859を含みうるか、枕859は使用者によって提供された枕とされうる。

[1136] この実施形態においては、支持要素820及び上昇要素822は単一構成要素として形成され、支持要素820と上昇要素822との間に受容部858を規定する。受容部858はクッションシステム800を使用する際、使用者が使用者の腕の一部を配置するための肩解放領域として使用されうる。この実施形態においては、支持要素820と上昇要素822は共同でくさび形を有しうる。具体的には、支持要素820は、第1端部部分815と第2端部部分816との間の、底面839に対して角度を成した上面837を含む。上昇要素822は、支持要素820の底面839と連続する、底面818に対して角度を成した上面817を含む。

[1137] 支持要素820及び上昇要素822は使用者による使用のための、例えば、ベッド、ボックススプリング、ベッドの土台又は床などの支持面S(図37、図38及び図41に示すような)に配置されうる。図37、図38及び図41に示すように、支持要素820と上昇要素822は共同で、それが使用されることになる支持面(例えば、ベッド)の長さと実質的に同じ長さを有する。別の実施形態においては、クッションシステム800は、例えば、クッションシステム200及び700に関して上記したように、胴体サイズを有しうる。

[1138] 支持要素820は、前実施形態において上記したクッション部材(不図示)及び凹状部830を含みうる。クッション部材は、例えば、前実施形態において上記した1つ又は複数の発泡材料によって形成されうる。上昇要素822は枕挿入物(不図示)及び上昇発泡部(不図示)を含みうる。上昇発泡部は支持要素820のクッション部材と一体化されうるか、その代わりに、クッション部材と同じか類似するように構成された別個の発泡部(単数)又は発泡部(複数)とされうる。外部ケーシング861は支持部材のクッション部材と、上昇要素の枕挿入物及び発泡部との両方を入れることができる。例えば、外部ケーシング121及び外部ケーシング127に関して上記したように、外部ケーシング861は1つ又は複数の材料によって形成されうる。

[1139] 枕挿入物は、例えば、上昇発泡部に形成されたポケット内に配置されうるか、上昇発泡部の上に配置されうる。使用者の要求及び/又は好みに合わせるため、上昇要素822が、使用者が特定の身体部分及び/又は部位を収容するための空洞又は隆起を形成することを可能にするための弾性領域を含みうるように、枕挿入物は前実施形態において上記した内部ケーシング(不図示)及び充填材材料(不図示)を含みうる。

[1140] 使用時、側部支持部材864は支持要素820に配置することができ、かつ使用者を側臥位に維持するのを補助するために使用されうる。別の実施形態においては、側部支持部材864は支持要素820に固定的に取り付けられうるか、支持要素820と一体的に形成されうる。この実施形態においては、図40に示すように、側部支持部材864はほぼ三角形の断面を有するくさび形を有する。別の実施形態においては、側部支持部材864は、例えば、図42(A)〜図42(D)に示される側部支持部材864−1、864−2、864−3及び864−4の別の実施形態の断面図のような異なる形状、サイズ及び断面を有しうる。側部支持部材864は、外部ケーシング865と、挿入部材866(例えば、図40を参照)と、を含みうる(例えば、図39を参照)。外部ケーシング865は、例えば、上記した外部ケーシング125及び127又はスリーブ部材131と同じか類似するように構成されうる。側部支持部材864の挿入部材866は、例えば、1つ又は複数の発泡材料によって形成されうるか、例えば、枕挿入物125に関して上記した充填材材料などの充填材材料を含みうる。

[1141] 前の実施形態において上記したように、使用者は、使用者の右又は左腕が受容部858内に配置された状態で使用者の特定の要求に応じてクッションシステム800に傾斜RLD又はLLD姿勢で配置されうる。上記したように、側部支持部材864は支持要素820に配置することができ、かつ使用者をRLD又はLLD姿勢に維持するのを補助するために使用されうる。例えば、図39に示すように、側部支持体864は支持要素820上の、支持要素820の右側又は左側のいずれかに配置されうる。

[1142] 図41は、側部支持部材864及び枕859の代わりに任意の本体要素824を備えたクッションシステム800を示す。本体要素824は前実施形態に関して上記した本体要素と同じか類似するように形成されうるとともに、前実施形態に関して上記した本体要素と同じか類似するように機能する。本体要素824を使用する場合、使用者は枕859を使用しなくてもよい。

[1143] 図43〜図47は、クッションシステム800に類似する治療用クッションシステムの一実施形態を示す。治療用クッションシステム900(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は、支持要素920と、上昇要素922と、側部支持部材964と、を含む。支持要素920と上昇要素922はそれぞれ、前実施形態において上記した支持要素及び上昇要素と同じか類似するように構成されうるとともに、それらと同じか類似するように機能することができる。クッションシステム900は、また、任意の枕959を含みうるか、枕959は使用者によって提供された枕とされうる。

[1144] この実施形態においては、支持要素920と上昇要素922は単一構成要素として一体的に形成され、共同でくさび形を有する。この実施形態においては、例えば、図43に示されるように、支持要素920と上昇要素922は共同で、第1端部部分915と第2端部部分916との間の、底面939に対して角度を成した上部表面937を有する。支持要素920及び上昇要素933は、この実施形態においては、支持要素920及び上昇要素922が、使用者の腕が配置されうる空間又は受容部を規定しないこと以外は、支持要素820及び上昇要素822に関して上記したものと同じか類似するように形成することができ、かつそれと同じ又は類似の特徴を含む。支持要素920及び上昇要素922は、使用者による使用のための、例えば、ベッドなどの支持面S(図44、図45及び図47に示すように)に配置されうる。図44、図45及び図47に示すように、支持要素920及び上昇要素922は共同でそれが使用されることになる支持面(例えば、ベッド)の長さと実質的に同じ長さを有する。別の実施形態においては、クッションシステム900は、例えば、クッションシステム200及び700に関して上記したように、胴体サイズを有しうる。

[1145] 側部支持部材964は、また、側部支持部材864に関して上記したものと同じか類似するように構成されうるとともに、それと同じ特徴を含む。使用時、側部支持部材964は支持要素920に配置することができ、かつ使用者を側位に維持するのを補助するために使用されうる。別の実施形態においては、側部支持部材964は支持要素920に固定的に取り付けられうるか、支持要素920と一体的に形成される。

[1146] 前の実施形態において上記したように、使用者の特定の要求に応じて使用者は傾斜RLD又はLLD姿勢でクッションシステム900に配置されうる。上記したように、側部支持部材964は支持要素920に配置することができ、使用者を傾斜RLD又はLLD姿勢で維持するのを補助するために使用される。例えば、図46に示すように、側部支持体964は支持要素920上の、支持要素920の右側又は左側のいずれかに配置されうる。図47は、側部支持部材964及び任意の枕959の代わりに任意の本体要素924を備えたクッションシステム900を示す。本体要素924は前実施形態に関して上記した本体要素と同じか類似するように形成されうるとともに、前実施形態に関して上記した本体要素と同じか類似するように機能する。

[1147] 図48〜図52は、一実施形態によるスリング型治療用クッションシステムを示す。治療用クッションシステム1000(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は、支持要素1020と、上昇要素1022と、任意の本体要素1024(図51に示される)と、を含む。この実施形態においては、支持要素1020と上昇要素1022は一体的に形成され、フレーム部材1068に結合されたスリング部材1067を含む。支持要素1020は、例えば、図48の側面図に示されるようなくさび形を有する。

[1148] スリング部材1067は、例えば、帆布又はナイロンなどの、例えば、任意の適切な伸展又は非伸展布帛材料などの、例えば、布帛材料によって形成されうる。フレーム部材1068は、例えば、1つ又は複数の金属、木材又はプラスチック材料によって形成されうる。スリング部材1067は種々の異なる結合方法によってフレーム部材1068に結合されうる。例えば、スリング部材1067は、スリング部材1067が使用者を支持するために十分にぴんと張られるように、繋ぎ材、ストラップ、リベット、ボタン、スナップ、フック及びループファスナー又は任意の他の適切な結合方法によってフレーム部材1068に結合されうる。スリング部材1067は、クッションシステム1000の使用時、使用者の右又は左腕を使用者が配置することができる受容部1058(例えば、開口部、空間、間隙等)を規定する。クッションシステムは、また、使用者の腕が開口部1058を通して伸びる際、腕がパッド部材1069に載ることができるようにより低いパッド部材1069を含む。

[1149] 図51に示すように、クッションシステム1000は、また、本体要素1024を含みうる。本体要素1024は、例えば、図29に示した本体要素624などの本明細書中に記載される他の本体要素と同じか類似するように形成されうるとともに、それと同じ又は類似の手法で使用されうる。例えば、本体要素1024は使用者を側位において維持するのを補助することができ、かつ使用者がクッションシステム1000を使用する際、支持要素1022の角度を成す部分を滑り落ちるのを補助することができる。図53に示すように、使用時、クッションシステム1000はベッドなどの支持面Sに配置されうる。

[1150] 図53は、ベッドサイズ長を有するクッションシステム1000を示し、図54は、胴体サイズ長を有するクッションシステム1000の別の実施形態を示す。クッションシステム1000’は、クッションシステム1000と同じか類似するように形成することができるとともにクッションシステム1000と同じか類似するように機能することができ、図54に示すように支持面Sにおいて支持されうる。例えば、クッションシステム1000’は、一体的に形成され、使用者の腕を配置するための肩解放領域として使用されうる開口部(不図示)を規定する支持要素1020’及び上昇要素1022’を含む。支持要素1020’及び上昇要素1022’は、フレーム部材1068’に結合されたスリング部材1067’と、開口部の下に配置されているパッド部材1069’と、を含む。

[1151] 図55は、膨張式空気チャンバを含むクッションシステムの一実施形態を示す。治療用クッションシステム1100(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は支持要素1120及び上昇要素1122を含む。不図示であるが、クッションシステム1100は、また、前実施形態において上記した本体要素を含みうる。この実施形態においては、支持要素1120はクッション部材1123と膨張式チャンバ1170とを含み、そのそれぞれは外部ケーシング1121内に収容されている。同様に、上昇要素1122はクッション部材1171と膨張式チャンバ1172とを含み、そのそれぞれは外部ケーシング1127内に収容されている。例えば、クッション部材123に関して上記したように、クッション部材1123及びクッション部材1171は、例えば、1つ又は複数の発泡材料によって形成されうる。例えば、外部ケーシング121及び外部ケーシング127に関して上記したように、外部ケーシング1121及び外部ケーシング1127は、それぞれ、例えば、1つ又は複数の材料によって形成されうる。

[1152] 前実施形態において上記したように、支持要素1120は、第1端部部分1115と、第2端部部分1116と、第1端部部分1115と第2端部部分1116との間の、底面1139に対して角度を成した上面1137と、を含みうる。前実施形態において上記したように、支持要素1120は、また、凹状部(不図示)と、支持要素1120の第2端部部分1116に配置された、傾斜した又は角度を成したかど(不図示)と、を含みうる。いくつかの実施形態では、上昇要素1122は、また、例えば、上昇要素1122のクッション部材1171に形成された、又はクッション部材1171の上に配置することができる、ポケット内に配置されうる枕挿入物部(不図示)を含みうる。使用者の要求及び/又は好みに合わせるため、上昇要素1122が、使用者が特定の身体部分及び/又は部位を収容するための空洞又は隆起を形成することを可能にするための弾性領域を含みうるように、枕挿入物部は前実施形態において上記した内部ケーシング(不図示)及び充填材材料(不図示)を含みうる。

[1153] 膨張式空気チャンバ1170は空気ポンプデバイス1173に結合されうる。膨張式チャンバ1172は空気ポンプデバイス1174に結合されうる。空気ポンプデバイス1173及び/又は空気ポンプデバイス1174は、例えば、使用者が膨張式空気チャンバ1170及び1172内及び外に空気を手動で圧送することができ、かつ膨張式空気チャンバ1170及び1172内の空気圧を調節することができる手動ポンプとされうる。別の実施形態においては、空気ポンプデバイス1173及び/又は空気ポンプデバイス1174は自動ポンプとすることができ、使用者が膨張式空気チャンバ1170及び1172内の空気圧を調節するための制御部(不図示)を含む。別の実施形態においては、両膨張式空気チャンバ1170及び1172内及び外に空気を圧送するために単一の空気ポンプデバイス(例えば、手動又は自動)が使用されうる。

[1154] クッションシステム1100は前実施形態において上記したクッションシステムと同じか類似するように使用されうる。この実施形態においては、使用者は、支持要素1120の第2端部部分1116(例えば、最高端部)が上昇要素1122から所望の距離に配置されるように支持要素1120及び上昇要素1122を支持面S(例えば、ベッド)に配置することができる。従って、クッションシステム1100の使用時、受容部1158内に使用者が腕を配置することができるように支持要素1122と上昇要素1120との間の受容部1158が規定されうる。使用者は、また、支持要素1120及び上昇要素1122がそれぞれ所望の堅さを有するように空気チャンバ1170及び1172内の空気圧を調節することができる。前実施形態において上記したように、支持要素1120と上昇要素1122は共同でそれが使用されることになる支持面(例えば、ベッド)の長さと実質的に同じベッドサイズ長を有しうるか、その代わりに、例えば、クッションシステム200及び700に関して上記したように胴体サイズ長を有しうる。

[1155] 図56は、空気チャンバを含むクッションシステムの別の実施形態を示す。前実施形態において上記したように、治療用クッションシステム1200(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は支持要素1220及び上昇要素1222を含み、また、本体要素(不図示)を含みうる。この実施形態においては、支持要素1220と上昇要素1222は一体的に形成され、それぞれ外部ケーシング1261内に収容された、クッション部材1223と、クッション部材1271と、膨張式チャンバ1170と、を含む。クッション部材1223とクッション部材1271は単一構成要素として一体的に形成されうるか、別個の構成要素とされうる。例えば、クッション部材123に関して上記したように、クッション部材1223及びクッション部材1271は、それぞれ、例えば、1つ又は複数の発泡材料によって形成されうる。例えば、外部ケーシング121及び外部ケーシング127に関して上記したように、外部ケーシング1621は、例えば、1つ又は複数の材料によって形成されうる。支持要素1220及び上昇要素1222は、クッションシステム1200の使用時、使用者が腕を配置することができる受容部(例えば、開口部、空間、間隙、ポケット等)1258を規定する。

[1156] 前実施形態において上記したように、支持要素1220は、第1端部部分1215と、第2端部部分1216と、第1端部部分1215と第2端部部分1216との間の、底面1239に対して角度を成した上面1237と、を含みうる。前実施形態において上記したように、支持要素1220は、また、凹状部(不図示)と、第2端部部分1216に配置された傾斜した又は角度を成したかど(不図示)と、を含みうる。いくつかの実施形態では、上昇要素1222は、また、例えば、上昇要素1222のクッション部材1271に形成されるか、クッション部材1271の上に配置されうるポケット内に配置されうる枕挿入物部(不図示)を含みうる。使用者の要求及び/又は好みに合わせるため、上昇要素1222が、使用者が特定の身体部分及び/又は部位を収容するための空洞又は隆起を形成することを可能にするための弾性領域を含みうるように枕挿入物部は前実施形態において上記した内部ケーシング(不図示)及び充填材材料(不図示)を含みうる。

[1157] 膨張式空気チャンバ1270は空気ポンプデバイス1273に結合されうる。空気ポンプデバイス1273は、例えば、使用者が膨張式空気チャンバ1273内及び外に空気を手動で圧送することができ、かつ膨張式空気チャンバ1270内の空気圧を調節することができる手動ポンプとされうる。別の実施形態においては、空気ポンプデバイス1273は自動ポンプとすることができ、使用者が膨張式空気チャンバ1270内の空気圧を調節するための制御部(不図示)を含む。別の実施形態においては、上昇要素1222及び支持要素1220はそれぞれ膨張式空気チャンバを含むことができ、2つの別個の空気ポンプデバイス(例えば、手動又は自動)は、クッションシステム1100に関して上記したものと類似の手法で両膨張式空気チャンバ内及び外に空気を圧送するために使用されうる。

[1158] クッションシステム1200は前実施形態において上記したクッションシステムと同じか類似するように使用されうる。この実施形態においては、使用者はクッションシステム1200を支持面S(例えば、ベッド)に配置することができ、かつ支持要素1220及び上昇要素1222がそれぞれ所望の堅さを有するように空気チャンバ1270内の空気圧を調節することができる。前実施形態において上記したように、支持要素1220と上昇要素1222は共同で、それが使用されることになる支持面(例えば、ベッド)の長さと実質的に同じベッドサイズ長を有しうるか、その代わりに、例えば、クッションシステム200及び700に関して上記したように胴体サイズ長を有しうる。

[1159] 図57及び図58は、使用者がクッションシステムを所望の厚さ及び/又は堅さを有するように組み立てることを可能にするための積み重ね可能な部分を含むクッションシステムの一実施形態を示す。治療用クッションシステム1300(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は支持要素1320及び上昇要素1322を含む。不図示であるが、クッションシステム1300は、また、前実施形態において上記した本体要素を含みうる。この実施形態においては、支持要素1320は複数の積み重ね可能な支持要素1375、1376及び1377を含み、上昇要素1322は複数の積み重ね可能な上昇要素1378、1379及び1380(本明細書中においては共同で積み重ね可能な要素とも称される)を含む。支持要素1320は3つの積み重ね可能な支持要素により示され、上昇要素1322は3つの積み重ね可能な上昇要素により示されるが、より多数又は少数の積み重ね可能な支持要素及び積み重ね可能な上昇要素が代わりに含まれうることは理解されるべきである。加えて、支持要素1320は上昇要素1322の積み重ね可能な上昇要素とは異なる数の積み重ね可能な支持要素を含みうる。

[1160] 支持要素(例えば、支持要素123)の前実施形態に関して上記したように、積み重ね可能な要素1375〜1380はそれぞれ、外部ケーシング内に収容されたクッション部材を含みうる。例えば、クッション部材123に関して上記したように、クッション部材は、例えば、1つ又は複数の発泡材料によって形成されうる。各積み重ね可能な要素1375〜1380は同じ又は異なる密度を有する発泡材料によって形成されたクッション部材を有しうる。積み重ね可能な支持要素1375〜1377は支持要素1320が所望の高さ又は厚さ及び/又は所望の堅さを有するように支持要素1320を形成するために選択的に積み重ねられうる。同様に、積み重ね可能な上昇部材1378〜1380は上昇要素1322が所望の高さ又は厚さ及び/又は所望の堅さを有するように上昇要素1322を形成するために選択的に積み重ねられうる。

[1161] 図57に示すように、支持要素1320が第1端部部分1315から第2端部部分1316まで底面1339に対して角度を成した上面1337を備えたくさび形を有するように、支持要素1320の積み重ね可能な支持要素1375〜1377のそれぞれは角度を成す上面を含みうる。別の実施形態においては、積み重ね可能な要素1375〜1377のそれぞれは実質的に水平又は平坦の上面を有しうるか、段を成すか段付きの上面を有しうる。前実施形態において上記したように、支持要素1320の積み重ね可能な支持要素1375〜1377のそれぞれは、また、例えば、支持要素1320の最高又は第2端部部分1316の実質的に中心位置にある凹状部(不図示)と、傾斜した又は角度を成したかど(不図示)と、を含みうる。

[1162] 積み重ね可能な要素1378〜1380のそれぞれは少なくとも部分的に実質的に水平又は平坦な上面を含む。別の実施形態においては、積み重ね可能な要素1378〜1380のそれぞれは角度を成す、又は段を成すか段付きとされうる上面を有しうる。いくつかの実施形態では、上昇要素1322は、また、上昇要素1322の上部として使用されることを意図した積み重ね可能な上昇要素1378などの、例えば、積み重ね可能な上昇要素の少なくとも1つに形成されたポケット内に配置されうる枕挿入物部(不図示)を含みうる。使用者の要求及び/又は好みに合わせるため、上昇要素1322の積み重ね可能な上昇要素1378が、使用者が特定の身体部分及び/又は部位を収容するための空洞又は隆起を形成することを可能にするための弾性領域を含みうるように、枕挿入物部は前実施形態において上記した内部ケーシング(不図示)及び充填材材料(不図示)を含みうる。いくつかの実施形態では、積み重ね可能な上昇要素1378は枕挿入物を含まなくてもよいが、その代わりに、積み重ね可能な上昇要素1378のクッション部材の上部部分に配置された充填材材料を含んでもよい。

[1163] クッションシステム1300は前実施形態において上記したクッションシステムと同じか類似するように使用されうる。この実施形態においては、支持要素1320の第2端部部分1316(例えば、最高端部)が上昇要素1322から所望の距離に配置されるように使用者は支持要素1320及び上昇要素1322を支持面S(例えば、ベッド)に配置することができる。従って、クッションシステム1300の使用時、受容部1358内に使用者が腕を配置することができるように支持要素1322と上昇要素1320との間の受容部1358が規定されうる。例えば、使用者は、支持要素1320が所望の高さ(又は所望の厚さを有する)にあり、かつ所望の堅さを有するように支持要素1320の積み重ね可能な支持要素1375〜1377の1つ又は複数を積み重ねることができる。使用者は、また、上昇要素1322が所望の高さ(又は所望の厚さを有する)にあり、かつ所望の堅さを有するように上昇要素1322の積み重ね可能な上昇要素1378〜1380の1つ又は複数を積み重ねることができる。使用者は積み重ね可能な要素1375〜1380を支持面Sに積み重ねることができる、又は支持面Sにまず積み重ね可能な要素1375〜1380を積み重ね、その後、組み立て済みの支持要素1320及び組み立て済みの上昇要素1322を配置することができる。前実施形態において上記したように、支持要素1320と上昇要素1322は共同でそれが使用されることになる支持面(例えば、ベッド)の長さと実質的に同じベッドサイズ長を有しうるか、その代わりに、例えば、クッションシステム200及び700に関して上記したように胴体サイズ長を有しうる。

[1164] 図59及び図60は、使用者がクッションシステムを所望の厚さ及び/又は堅さを有するように組み立てることを可能にするための積み重ね可能な部分を含むクッションシステムの別の実施形態を示す。前実施形態において上記したように、治療用クッションシステム1400(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は支持要素1420及び上昇要素1422を含み、また、本体要素(不図示)を含みうる。この実施形態においては、支持要素1420と上昇要素1422は単一のクッション要素として形成され、支持要素1420及び上昇要素1422を形成するために互いに重ねられうる複数の積み重ね可能なクッション要素1475、1476及び1477を含む。積み重ね可能なクッション要素1475〜1477の少なくとも1つは上昇要素1422と支持要素1420との間に、クッションシステム1400の使用時に使用者が腕を配置することができる受容部1458を規定しうる。例えば、図59〜図60に示すように、積み重ね可能なクッション要素1475は受容部1458を規定する。組み合わせられた支持要素1420と上昇要素1422は3つの積み重ね可能なクッション要素により示されるが、より多数又は少数の積み重ね可能なクッション要素が代わりに含まれうることは理解されるべきである。

[1165] 積み重ね可能なクッション要素1475〜1477は、それぞれ、例えば、クッションシステム1300に関して上記した積み重ね可能な支持要素及び積み重ね可能な上昇要素に類似するように形成されうる。例えば、クッション部材123に関して上記したように、例えば、積み重ね可能なクッション要素1475〜1480は1つ又は複数の発泡材料によって形成された各クッション部材を含みうる。クッション部材1475〜1477のそれぞれは同じ又は異なる密度を有する発泡材料によって形成されうる。

[1166] 例えば、外部ケーシング121及び外部ケーシング127に関して上記したように、各クッション部材1475〜1477は、また、例えば、1つ又は複数の材料によって形成された外部ケーシングを含みうる。図59に示すように、クッション部材1475〜1477のそれぞれは、支持要素1420が第1端部部分1415から第2端部部分1416まで底面1439に対して角度を成した上面1437を備えたくさび形を有するように底面に対して角度を成した上面を含みうる。別の実施形態においては、積み重ね可能な要素1475〜1477のそれぞれは、実質的に水平又は平坦の上面を有しうるか、段を成すか段付きの上面を有しうる。前実施形態において上記したように、積み重ね可能なクッション要素1475〜1477のそれぞれは、また、例えば、積み重ね可能なクッション要素の最高部の実質的に中心位置にある凹状部(不図示)と、傾斜した又は角度を成したかど(不図示)と、を含みうる。

[1167] 積み重ね可能な要素1478〜1380のそれぞれは、少なくとも部分的に実質的に水平又は平坦な上面を含む。別の実施形態においては、積み重ね可能な要素1478〜1480のそれぞれは角度を成す、又は段を成すか段付きとされうる上面を有しうる。上昇要素1322に関して上記したように、上昇要素1422は、また、例えば、積み重ね可能なクッション要素1475に形成されたポケット内に配置されうる枕挿入物部(不図示)を含みうる。使用者の要求及び/又は好みに合わせるため、使用者が特定の身体部分及び/又は部位を収容するための空洞又は隆起を形成することを可能にするための弾性領域を上昇要素1422が含みうるように、枕挿入物部は前実施形態において上記した内部ケーシング(不図示)及び充填材材料(不図示)を含みうる。いくつかの実施形態では、積み重ね可能なクッション要素1475は枕挿入物を含まなくてもよいが、代わりに、クッション要素1475の上部部分に配置された充填材材料を含んでもよい。

[1168] クッションシステム1400は上記したクッションシステム1300と同じか類似するように使用されうる。この実施形態においては、使用者はクッションシステム1400(すなわち、共同で支持要素1420及び上昇要素1422)を支持面S(例えば、ベッド)に配置することができる。例えば、支持要素1420及び上昇要素1422が所望の高さ(又は所望の厚さを有する)にあり、かつ所望の堅さを有するように使用者は積み重ね可能なクッション要素1475〜1477の1つ又は複数を積み重ねることができる。前実施形態において上記したように、支持要素1420と上昇要素1422は共同でそれが使用されることになる支持面(例えば、ベッド)の長さと実質的に同じベッドサイズ長を有しうるか、その代わりに、例えば、クッションシステム200及び700に関して上記したように、胴体サイズ長を有しうる。

[1169] 図61〜図64は、クッションシステムにおいて使用者を側臥位に維持するのを補助するために使用されうる側部支持物部を備えた支持要素を含むクッションシステムの一実施形態を示す。治療用クッションシステム1500(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は、例えば、上昇要素1122又は1322などの上昇要素1522(図62を参照)とともに使用されうる支持要素1520を含む。クッションシステム1500は、また、支持要素1520の反対側に配置された、第1側部支持物部1582と、第2側部支持物部1583と、を含む。側部支持物部1582及び1583は、クッションシステム1500の使用時に使用者を側臥位に維持するのを補助するために使用されうる。この実施形態においては、側部支持物部1582及び1583は、それぞれ、第1上面部1585と、支持要素1520の底面1539に対して第1上面部1586と異なる角度で配置された第2上面部1586と、を含む。例えば、図61及び図62に示されるように、側部支持物部1582及び1583は、また、それぞれ、角度を成した又は傾斜部1581を含む。

[1170] 支持要素1520は、また、角度を成す上面1537と、凹状部1530と、支持要素1520の第2端部にある、傾斜した又は角度を成す部分1533と、を含む。前実施形態と同様に、支持要素1520は、例えば、1つ又は複数の発泡材料によって形成されうるクッション部材(不図示)と、クッション部材並びに側部支持物部1582及び1583を入れることができる外部ケーシング1521と、を含みうる。いくつかの実施形態では、側部支持物部1582及び1583は支持要素1520を形成する発泡材料と異なる密度を有する発泡材料によって形成されうる。別の実施形態においては、側部支持物部1582及び1583は、それぞれ、別個の構成要素(すなわち、上記した側部支持部材864及び964に類似する支持要素1520とは別)として形成されうる。

[1171] 前実施形態において上記したクッションシステムと同じか類似するクッションシステム1500が使用されうる。例えば、この実施形態においては、使用者は、支持要素1520の第2端部(例えば、最高端部)が上昇要素1522(図62に示される)から所望の距離に配置されるように支持要素1520を支持面に配置することができる。従って、クッションシステム1500の使用時、受容部1558内に使用者が腕を配置することができるように支持要素1520と上昇要素1522との間に受容部1558が規定されうる。例えば、使用者は使用者の体を側臥位(すなわち、右側側臥位又は左側側臥位のいずれか)に配置することができ、かつ使用者の腕を開放空間1558内に配置することができる。任意の本体要素(不図示)が、また、前実施形態において上記したものと同じ又は類似の手法で使用されうる。前実施形態において上記したように、支持要素1520は支持要素1520と上昇要素1522が共同でベッドサイズ長を有するか、その代わりに、胴体サイズ長を有しうるようなサイズにされうる。

[1172] 図65及び図66はそれぞれ、側部支持物部を含むクッションシステムの一実施形態を示す。図65は、単一構成要素として形成される支持要素1620及び上昇要素1622を含む治療用クッションシステム1600(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)を示す。支持要素1620及び上昇要素1622はクッションシステム1600の使用時に使用者が腕を配置することができる受容部1658を共同で規定する。前実施形態と同様に、クッションシステム1600は、また、それぞれクッションシステム1600の使用時、使用者を側臥位に維持するのに補助するために使用されうる、支持要素1620の反対側にある第1側部支持物部1682と、第2側部支持物部(図65に不図示)と、を含む。前実施形態と同様に、第1側部支持物部1682及び第2側部支持物部(不図示)はそれぞれ、第1上面部1685と、支持要素1620の底面1639に対して第1上面部1685と異なる角度で配置された第2上面部1686と、を含む。第1側部支持物部1682(及び第2側部支持物部)は、また、それぞれ、角度を成した又は傾斜部1681を含む。

[1173] 前実施形態において上記したように、支持要素1620は角度を成す上面1637を含み、かつ支持要素1620の第2端部にある凹状部(不図示)を含みうる。前実施形態と同様に、支持要素1620は、例えば、1つ又は複数の発泡材料によって形成されうるクッション部材(不図示)を含むことができ、外部ケーシング1661は、クッション部材と、第1側部支持物部1682と、第2側部支持物部(不図示)と、を入れることができる。外部ケーシング1661は、また、クッション部材(不図示)及び上昇要素1622の枕挿入物部(不図示)を入れることができる。

[1174] 図66は、単一構成要素として形成された支持要素1720と上昇要素1722とを含む治療用クッションシステム1700(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)を示す。支持要素1720及び上昇要素1722はクッションシステム1700の使用時に使用者が腕を配置することができる受容部1758を共同で規定する。前実施形態と同様に、クッションシステム1700は、また、それぞれクッションシステム1700の使用時、使用者を側位に維持するのを補助するために使用されうる、支持要素1720の反対側にある、第1側部支持物部1782と、第2側部支持物部(図66に不図示)と、を含む。前実施形態と同様に、第1側部支持物部1782及び第2側部支持物部(不図示)はそれぞれ、第1上面部1785と、支持要素1720の底面1739に対して第1上面部1785と異なる角度で配置された第2上面部1786と、を含む。第1側部支持物部1782(及び第2側部支持物部)は、また、それぞれ、角度を成した又は傾斜部1781を含む。

[1175] 前実施形態において上記したように、支持要素1720は角度を成す上面1737を含み、かつ支持要素1720の第2端部にある凹状部(不図示)を含みうる。前実施形態と同様に、支持要素1720は、例えば、1つ又は複数の発泡材料によって形成されうるクッション部材(不図示)を含むことができ、外部ケーシング1761は、クッション部材と、第1側部支持物部1782と、第2側部支持物部(不図示)と、を入れることができる。外部ケーシング1761は、また、クッション部材(不図示)及び上昇要素1722の枕挿入物部(不図示)を入れることができる。

[1176] クッションシステム1600及び1700はそれぞれクッションシステムの前実施形態に関して上記したものと同じ又は類似の手法で使用されうる。例えば、使用者は、クッションシステム1600又は1700(すなわち、支持要素1620、1720及び上昇要素1622、1722)を支持面に配置することができ、使用者は使用者の体を側位(すなわち、右側側臥位又は左側側臥位のいずれか)で配置することができ、かつ使用者の腕を受容部1658又は1758内に配置することができる。前実施形態において上記したように、クッションシステム1600(すなわち、共同で支持要素1620及び上昇要素1622)及びクッションシステム1700(すなわち、共同で支持要素1720及び上昇要素1722)はベッドサイズ長を有しうるか、その代わりに、胴体サイズ長を有しうる。任意の本体要素(不図示)は、また、前実施形態において上記したものと同じ又は類似の手法で使用されうる。

[1177] 図67〜図70は、側部支持物部を備えるクッションシステムの別の実施形態を示す。この実施形態においては、治療用クッションシステム1800(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は単一構成要素として形成される支持要素1820及び上昇要素1822を含む。支持要素1820及び上昇要素1822はクッションシステム1800の使用時に使用者が腕を配置することができる受容部1858を共同で規定する。クッションシステム1800は、また、支持要素1820の一方の側に配置された側部支持物部1882を含む。側部支持物部1882は、クッションシステム1800の使用時、使用者を右側位で維持するのを補助するために使用されうる。この実施形態においては、側部支持物1882は、第1上面部1885と、支持要素1820の底面1839に対して第1上面部1885と異なる角度で配置された第2上面部1886と、を含む。

[1178] 前実施形態において上記したように、支持要素1820は角度を成す上面1837と、支持要素1820の第2端部にある凹状部1830と、を含む。前実施形態と同様に、支持要素1820は、例えば、1つ又は複数の発泡材料によって形成されうるクッション部材(不図示)を含むことができ、外部ケーシング1861(例えば、図67及び図70を参照)はクッション部材及び側部支持物部1882を入れることができる。外部ケーシング1861は、また、クッション部材(不図示)及び上昇要素1822の枕挿入物部(不図示)を入れることができる。この実施形態においては、側部支持物1882は、第1上面部と、支持要素1820の底面1839に対して第1上面部と異なる角度で角度を成した第2上面部と、を含む。

[1179] クッションシステム1800はクッションシステムの前実施形態に関して上記したものと同じ又は類似の手法で使用されうる。例えば、使用者はクッションシステム1800(すなわち支持要素1820及び上昇要素1822)を支持面に配置することができる。この実施形態においては、使用者は使用者の体を右側位に配置することができ、かつ使用者の右腕を開放空間1858内に配置することができる。任意の本体要素(不図示)は、また、前実施形態において上記したものと同じ又は類似の手法で使用されうる。

[1180] クッションシステム1800(すなわち、共同で支持要素1820及び上昇要素1822)はベッドサイズ長を有する。図71〜図74は、クッションシステム1800と同じか類似するように構成されうるが胴体サイズ長を有するクッションシステム1900(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)を示す。クッションシステム1900は、支持要素1920と、上昇要素1922と、側部支持物1982と、を含む。支持要素1920と上昇要素1922は単一構成要素として形成され、クッションシステム1900の使用時に使用者が腕を配置することができる受容部1958を共同で規定する。側部支持物部1982は支持要素1920の一方の側に配置され、クッションシステム1900の使用時、使用者を右側位で維持するのを補助するために使用されうる。この実施形態においては、側部支持物1982は支持要素1920の底面1939に対して角度を成した、角度を成す上面1985を含む。例えば、図71及び図72に示されるように、側部支持物1982は支持要素1920の末端又は終端を超えて延在する。

[1181] 前実施形態において上記したように、支持要素1920は、角度を成す上面1937と、支持要素1920の第2端部にある凹状部1930と、を含む。前実施形態と同様に、支持要素1920は、例えば、1つ又は複数の発泡材料によって形成されうるクッション部材(不図示)を含むことができ、外部ケーシング1961(例えば、図71及び図74を参照)はクッション部材及び側部支持物部1982を入れることができる。外部ケーシング1961は、また、クッション部材(不図示)及び上昇要素1922の枕挿入物部(不図示)を入れることができる。

[1182] クッションシステム1900はクッションシステムの前実施形態に関して上記したものと同じ又は類似の手法で使用されうる。例えば、使用者は、クッションシステム1900(すなわち支持要素1920及び上昇要素1922)を支持面に配置することができる。この実施形態においては、使用者はクッションシステム1900に使用者の体を右側位で配置することができ、かつ使用者の右腕を開放空間1958内に配置することができる。任意の本体要素(不図示)は、また、前実施形態において上記したものと同じ又は類似の手法で使用されうる。

[1183] 使用者の右腕が開放空間1858、1958内にある状態で使用者がクッションシステム1800、1900に右側位で配置されうるように、クッションシステム1800及びクッションシステム1900はクッションシステム1800、1900の一方の側に側部支持物部を有するものとして上記したが、別の実施形態においては、クッションシステム1800及び1900は使用者がクッションシステム1800、1900に左側位で配置されうるように構成されうる。例えば、クッションシステム1800及びクッションシステム1900は、それぞれ、代わりに、クッションシステムの左側の側部支持物部と、使用者の左腕が開放空間内にある状態で使用者がクッションシステムに左側位で配置されうるように配置される開放空間と、を含みうる。そのような実施形態の例は図75に示される。図75に示すように、治療用クッションシステム2000(本明細書中においては「クッションシステム」とも称される)は、受容部2058及び側部支持物部2082を共同で規定する支持要素2020及び上昇要素2020を含みうる。クッションシステム2000は、クッションシステム1800及び1900と同じか類似する特徴並びにクッションシステム1800及び1900と同じか類似する機能を含みうる。

[1184] 図76、図77及び図78(A)〜図78(E)はそれぞれ、非滑り特徴部を含み、本明細書中に記載されるクッションシステムに含まれうる支持要素の異なる実施形態を示す。非滑り面特徴部は支持要素の上面及び/又は側部支持部材(例えば、864、964)又は支持物部材(例えば、1582、1583)の底面に配置されうる。例えば、非滑り面特徴部は側部支持部材(又は別個の支持物部材)の底面及び/又は側部支持要素が配置される支持要素の上面に配置されうる。従って、非滑り面特徴部は、また、例えば、側部支持部材(例えば、864、964)又は別個の支持物部材(例えば、1582、1583)を支持要素上の所望の位置に維持するために使用されうる。非滑り面特徴部は、また、例えば、本体要素を支持要素上の所望の位置に維持するために、及び/又は使用者を支持要素上の所望の位置に維持するのを補助するために使用されうる。

[1185] 非滑り特徴部は、例えば、非滑り面を形成するために使用される模様化された触覚処理部(tactile treatment)を含みうる。模様化された処理部は、例えば、デジタルで印刷されうる、スクリーン印刷されうる、噴霧されうる、ブラシで塗布されうる、アイロンで貼付されうる、縫い付けられうる、又はそうでなければ、支持要素の上面の材料の少なくとも一部に適用されうる、例えば、インク、ゴム、シリコーン又は他の適切な材料を含みうる。非滑り表面処理部は、例えば、直線、湾曲線、対角線、例えば、正方形、円形、矩形、ブロック形、ポリゴン形、楕円形等及び/又は他の不明瞭な形状などの種々の形状を含みうる。いくつかの実施形態では、非滑り表面処理部は溝状又は格子状パターンを含みうる。いくつかの実施形態では、非滑り表面処理部を平坦又は平滑面として適用することができる、又は非滑り面が適用された表面に対して非滑り面が上昇されるように適用することができる。図76、77及び78(A)〜78(E)は、非滑り面のいくつかのパターン及び構成例を示し、他のパターン及び構成が代わりに含まれうることが理解されるべきである。

[1186] 図76、図77及び図78(A)〜図78(E)に関して記載される支持要素の各実施形態は本明細書中に記載される支持要素の他の実施形態と同じ又は類似の特徴を含みうるものであり、かつ本明細書中に記載される支持要素の他の実施形態と同じ又は類似して機能することができるため、図76、図77及び図78(A)〜図78(E)に関する特定の詳細は記載されない。さらに、本明細書中に記載される支持要素の他の実施形態に関しては不図示であるが、支持要素の他の実施形態は図76、図77及び図78(A)〜図78(E)に関して記載されるような非滑り特徴部を含みうることが理解されるべきである。

[1187] 図76は、支持要素2620の上面の側面に配置された2つの非滑り面特徴部Aと、上面の中心部に配置された非滑り面特徴部Bと、を含む支持要素2620を示す。この実施形態においては、非滑り面特徴部Aは、例えば、本体要素(不図示)を支持要素2624上の所望の位置に維持するのを補助するために使用されうる。非滑り表面処理部Bは、例えば、支持要素2524の使用者を支持要素2624の実質的に中心の所望の位置に維持するために使用されうるとともに、また、使用者が支持要素の角度を成す上面において滑り落ちる傾向を防止又は低減するのを補助することができる。図77は、支持要素2720の上面の側面に配置された2つの非滑り面特徴部Aのみを含む支持要素2720を示す。この実施形態においては、非滑り面特徴部Aは支持要素2620の非滑り面特徴部Aに関して上記したものと同様の状態で機能しうる。この実施形態は、また、適用された非滑りパターンの例を示す。図78(A)〜図78(F)はそれぞれ、種々の異なる非滑り面特徴部を有する支持要素の異なる実施形態の平面図を示す。

[1188] 図79及び図80は、側部拡張要素を含む治療用クッションシステムを示す。使用者の体が支持要素の大部分を占める場合に使用者の体を支持するための及び/又は本体要素を支持するためのより大きな幅を提供するために支持要素に側部拡張要素が結合されうる。図79に示すように、治療用クッションシステム2800は、支持要素2820と、上昇要素2822と、側部拡張要素2887と、を含む。支持要素2820及び上昇要素2822は本明細書中に記載される前実施形態(例えば、支持要素220及び上昇要素222)と同じか類似するように形成することができるとともに、前実施形態と同じか類似するように機能することができるため、図79及び図80に関しては詳細に記載されない。

[1189] 図80に示すように、側部拡張要素2887は、第1拡張部材2888と、第2拡張部材2889と、第1拡張部材2888と第2拡張部材2889との間に延在する連結用ストラップ2890と、を含む。図79に示すように、第1拡張部材2888が支持要素2820の第1側面に配置され、第2拡張部材2889が支持要素2820の対向する第2側面に配置されるように、側部拡張要素2887は支持要素2820に固定的に又は脱着可能に結合されうる。

[1190] 第1拡張部材2888及び第2拡張部材2889はそれぞれ本明細書中に記載される支持要素(例えば、支持要素120)と同じか類似するように構成されうる。例えば、第1拡張部材2888及び第2拡張部材2889はそれぞれ、例えば、支持要素2820の角度に実質的に一致する角度を成す上面(例えば、くさび形)を有しうる。例えば、いくつかの実施形態では、第1拡張部材2888及び第2拡張部材2889はそれぞれ底面に対して6度〜30度の角度を有する上面を有しうる。

[1191] 第1拡張部材2888及び第2拡張部材2889はそれぞれ種々の異なる長さ、幅及び/又は厚さとされうる。支持要素120に関して上記したように、例えば、第1拡張部材2888及び第2拡張部材2889はそれぞれ胴体長を有しうるか、それぞれベッド長を有しうる。第1拡張部材2888及び第2拡張部材2889は、また、それぞれが外部ケーシング2891内に配置されたクッション部材(不図示)を含みうる。

[1192] 外部ケーシング2891は、上記した外部ケーシング121と同じ又は類似の材料によって形成することができ、かつ使用時に使用者が接する、第1材料によって形成された上部部分と、支持面(例えば、ベッドの上面)に接する、第2材料によって形成された底部部分と、を含みうる。外部ケーシング2891の上部部分(例えば、上面)は、例えば、綿/スパンテックス、ナイロン/スパンテックス、ポリエステル/スパンテックス、又は綿、ナイロン又はポリエステルの任意のブレンドをスパンテックスと組み合わせたブレンドなどの、例えば、高適合性の4方向伸展材料によって形成されうるものであり、底部部分は耐久性を付与するため綿、ポリエステル又はナイロンの任意の組み合わせを使用して作製された、例えば、ポプリン、帆布、ギャバジン又はツイルなどのより頑丈な材料によって形成されうる。

[1193] 外部ケーシング2891は、また、クッション部材が挿入されうる開口部(不図示)を含むことができ、かつ例えば、ジッパー、ボタン、スナップ、フラップ、フック及びループファスナーなどの締結具、又は開口部を閉じるか部分的に閉じるための他の適切な結合方法を含みうる。側部拡張要素2887のクッション部材はクッション部材123について上記したものと同じ又は類似の材料によって形成されうる。例えば、側部拡張要素2887のクッション部材は、例えば、ポリウレタン又はゴムラテックスなどの1つ又は複数の発泡材料によって形成することができ、いくつかの実施形態では、それぞれが異なる密度を有する複数の異なる発泡材料を含みうる。

[1194] 側部拡張要素2887は、また、第1拡張部材2888及び第2拡張部材2889のそれぞれにストラップ2892を含む。ストラップ2892は、例えば、上記した上昇要素222のストラップ226と同じ又は類似の材料によって形成されうる。各ストラップ2892は、側部拡張要素2887を支持要素2820上のボタン(図79及び図80に不図示)(例えば、上記した支持要素220上のボタン228に類似する)に脱着可能に結合するために使用されうるボタン穴2893を含みうる(図80の拡張部材2888のみに示される)。例えば、いくつかの実施形態では、側部拡張要素2887は上昇要素2822を支持要素2820に結合するために使用されるものと同じボタンを使用して支持要素2820に結合されうる。いくつかの実施形態では、異なる組のボタンが使用されうる。別の実施形態においては、ストラップ2892を支持要素2820に結合するために、例えば、フック及びループファスナー、スナップ、糸又は繋ぎ材、ジッパーなどの他の結合方法又は任意の他の適切な結合方法が使用されうる。

[1195] 連結用ストラップ2890は、連結用ストラップ2890が第1拡張部材2888及び第2拡張部材2889のそれぞれを支持要素2820に対して非常にきつく保持することができるように、例えば、弾性材料によって形成されうる。支持要素の前実施形態に関して上記したように、第1拡張部材2888及び第2拡張部材2889のそれぞれは、また、非滑り表面処理部2894を含みうる(図80の拡張部材2889のみに示される)。

[1196] いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される治療用クッションシステムは本明細書中に記載されるクッションシステムの種々の構成要素の任意の組み合わせ又は下位組み合わせを含みうるキットとして提供されうる。例えば、いくつかの実施形態では、キットは、1つ又は複数の支持要素と、1つ又は複数の上昇要素及び/又は1つ又は複数の本体要素と、を含みうる。いくつかの実施形態では、例えば、クッションシステム1300及び1400に関して上記したように、キットは、支持要素に選択的に組み立てられうる複数のクッション部材及び/又は上昇要素に選択的に組み立てられうる複数の上昇クッション部材を含みうる。いくつかの実施形態では、キットは、また、別個の側部支持部材(例えば、864、964)及び/又は側部支持物部材(例えば、1582、1682、1782、1982、2082)を含みうる。

[1197] 種々の実施形態を上記したが、それらは単に例として示され、限定されるものではないことを理解すべきである。上記の方法は特定の順序で発生する特定事象を示すが、特定事象の順序は変更してもよい。付加的に、可能な場合、事象の特定部分は並列のプロセスで同時に実施してもよいだけでなく順次上述のように実施してもよい。

[1198] 上記した概要及び/又は実施形態は特定の配向又は位置において配置された特定の構成要素を示すが、構成要素の配置は変更してもよい。実施形態を特に示し、かつ記載したが、形態及び詳細の種々の変更を施してもよいことは理解されよう。本明細書中に記載される装置及び/又は方法のいずれの部分も相互に排他的な組み合わせを除く任意の組み合わせにおいて組み合わせてもよい。本明細書中に記載される実施形態は、記載された様々な実施形態の機能、構成要素及び/又は特徴の種々の組み合わせ及び/又は下位組み合わせを含みうる。

[1199] 例えば、クッションシステムの実施形態のいずれかは、支持要素の底面に対して、例えば、6〜30度の角度で角度を成した上面を備えた支持要素を含みうる。本明細書中に記載される本体要素のどれもが円弧部を含むことができ、円弧部は、例えば、約30〜約180度において湾曲されうる。別の例では、クッションシステムの任意の実施形態は、1つ又は複数の側部支持物及び又は1つ又は複数の側部支持部材を含みうる。本体要素は、必ずしも図示されない種々の異なる長さを有する第1アーム及び第2アームを含みうる。

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