Chair

申请号 JP2004024178 申请日 2004-01-30 公开(公告)号 JP2005211468A 公开(公告)日 2005-08-11
申请人 Itoki Co Ltd; Itoki Crebio Corp; 株式会社イトーキ; 株式会社イトーキクレビオ; 发明人 HOSOE ISAO;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a chair suitable for producing a relaxed atmosphere. SOLUTION: The chair is provided with a revolving seat 3 and a planar auxiliary body 4 turned around the seat 3. The seat 3 and the auxiliary body 4 are respectively formed in a gourd shape for which semicircular parts 3b and 4b are continued on both sides across narrowed parts 3a and 4a. The rotation center of the seat 3 is eccentric by a certain degree of dimension in a horizontal direction from the axis of a post (gas cylinder 1), and the seat 3 is turned to a horizontal attitude to sit and is turned to a longitudinal attitude to sit in a riding state. The auxiliary body 4 can be freely rotated horizontally and can be turned to be brought down. The auxiliary body 4 is provided with a function of an armrest, a function of a small table and a function of a backrest. COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI
权利要求
  • 座と、着座者が肘を当て得る高さにおいて座の周囲を自在に旋回し得る補助体とを備えており、前記補助体は、少なくとも着座者が肘や腕を安定的に載せ得るように上面が略平坦状に形成されている、
    椅子。
  • 前記補助体は、その平坦面に物品を載せることが可能ならしめられている、
    請求項1に記載した椅子。
  • 前記座は長手方向と幅方向とを有する細長い形状であり、この座を、前記補助体の旋回中心から水平方向に適宜寸法だけ偏心した位置において水平回転するように脚で支持している、
    請求項1又は2に記載した椅子。
  • 前記座を昇降自在に支持する脚支柱と、脚支柱の軸心回りに360°の範囲で水平旋回するフレームとを備えており、前記補助体を、平坦面を上向きにした姿勢で水平回転し得るようにフレームの上端に取付けている、
    請求項1〜3のうちの何れかに記載した椅子。
  • 前記補助体を、前記フレームに、平坦面を上向きにした水平姿勢と平坦面が着座者の背に当たり得る倒れ姿勢とを自在に選択できるように取付けている、
    請求項1〜4のうちの何れかに記載した椅子。
  • 前記座と補助体とは、くびれ部の両側に半円状部が連続した瓢箪形に形成されている、
    請求項3〜5のうちの何れかに記載した椅子。
  • 说明书全文

    本願発明は椅子に関するものである。

    椅子の一種類として座が平回転する回転椅子がある。 この回転椅子には、背もたれを備えているものと背もたれを備えていないものとがある。

    背もたれを備えている回転椅子では座の平面形状は略正方形に形成されており、事務用椅子のように長時間の着座に適している。 そして、背もたれが存在することから人が着座するに当たっての人と椅子との相対的な平面姿勢は常に一定になっている。 この背もたれ付き椅子では、オプションで肘掛け装置を取付けできるようになっているものが多い。

    他方、背もたれを備えていない回転椅子は、短時間だけ使用する場合や、着座・離席の便宜を優先させる必要がある場合、或いは背もたれがあると作業の邪魔になるような使用環境で使用されることが多く、例えば、病院の診察室で患者や看護婦さんが腰掛ける椅子として使用されたり、パチンコ店等の遊戯店で使用されたりしている。 この背もたれ無し回転椅子の座は、どのように回転させても方向性無く人が同じ状態で着座できるように平面視で円形(真円形)に形成されている。

    背もたれ付きの椅子はもとより、背もたれ無しの椅子においても従来は座り心地の向上が大きな課題となっており、椅子メーカーでは、長い時間腰掛け続けても疲れない構造の開発に注されていた。 勿論、椅子において座り心地は重要なことであり、従って、開発資源が座り心地の向上に振り向けられていたのはしごく当然のことであり、その意義は今も失われてはいない。

    他方、特許文献1には、着座した人が両腕を載せたり前向きにもたれ掛かったりすることのできるもたれ具を水平旋回自在に配置することが記載されている。 この特許文献1の構成によると、着座者がパソコン操作等のデスクワークに疲れたら、もたれ具を胸の側に旋回移動させてこれにもたれることにより、リラックスして休憩することができる。

    特開平10−215978号

    ところで、近年、人のワーキングスタイルに大きな変貌が見られる。 すなわち、個人がオフィスに専用の机や椅子とを持たないフリーアドレス方式(ノンテリトリアル方式)の広がりや、グループがミーティングを通じて企画を推進するプロジェクト方式の拡大、SOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)に見られる個人化・小規模化の広がり、同業の個人同士が頻繁に会って協力しあいながら事業を進めるネットワーク方式業態の進展、会社内で社員が独立した業務を行う会社内企業の広がりなどである。

    このようなワーキングスタイルの変貌の背景には個人の自由尊重という流れがあり、個人の自由の尊重とコミュミケーションの深化とが絡み合って人の創造力が高まり、その結果、ワーカーの満足度と生産性との両方を高め得ると解される。 そして、個人の自由の保証やコミュニケーション深化のためにはリラックスした自由な雰囲気が必要であり、椅子はそのような雰囲気作りに貢献できるものでなくてはならない。

    また、オフィス等においてミーティングしたり打ち合わせしたりする場合、資料等を用いるのが普通であり、従って、これら資料等の置き場所が問題になる。 前記特許文献1の椅子はリラックスして休憩することはできるが、この椅子を使用してミーティング等を行うとすると、資料等を載せる机が別に必要になり、融通が利かないという問題がある。

    本願発明は、このような現状を改善すべくなされたものである。

    請求項1の発明に係る椅子は、座と、着座者が肘を当て得る高さにおいて座の周囲を自在に旋回し得る補助体とを備えており、前記補助体は、少なくとも着座者が肘や腕を安定的に載せ得るように上面が略平坦状に形成されている。

    請求項2の発明に係る椅子は、請求項1において、前記補助体は、その平坦面に物品を載せることが可能ならしめられている。

    請求項3の椅子では、前記座は長手方向と幅方向とを有する細長い形状であり、この座を、前記補助体の旋回中心から水平方向に適宜寸法だけ偏心した位置において水平回転するように脚で支持している。

    請求項4の発明では、前記座を昇降自在に支持する脚支柱と、脚支柱の軸心回りに360°の範囲で水平旋回するフレームとを備えており、前記補助体を、平坦面を上向きにした姿勢で水平回転し得るようにフレームの上端に取付けている。

    請求項5の発明では、前記補助体を、前記フレームに、平坦面を上向きにした水平姿勢と平坦面が着座者の背に当たり得る倒れ姿勢とを自在に選択できるように取付けている。 更に請求項6の発明では、前記座と補助体とは、くびれ部の両側に半円状部が連続した瓢箪形に形成されている。

    本願発明においては、補助体を着座者の横に配置して片腕だけを載せる肘当て(脇息)として使用したり、補助体を胸の側に移動させてこれに両腕を載せて肘当てとして機能させたりすることができる。 また、上面が平坦状であるため、補助体を胸の側に移動させてこれを資料等の載置台として使用したり、或いは補助体を着座者の背の側に旋回移動させて簡易背もたれとして使用したりというように、補助体を様々の用途に使用することができる。

    この場合、補助体の上面は略平坦状であるため、着座者は肘を安定した状態で載せることができる。 また、補助体は物品を載せることが可能であるため、ミーテンィグや打ち合わせにおいて必ずしも別に机を用意する必要がなくなり、このため至極便利である。 テーブルを囲んでミーティングを行う場合、形式ばって自由な発言が抑制されることがあるが、本願発明の椅子を使用すると、補助体の様々の配置状態にして使用できるため、ミーティングを行うに当たって打ち解けてリラックスした雰囲気を形成することが可能となり、その結果、知的労働の生産性向上に貢献できると言える。

    請求項3のように構成すると、座は細長い形状であるため、着座者は座を横向きにして浅く腰掛けたような状態や、座を縦向きにして深く腰掛けた状態、或いは座を縦向きにして跨がって腰掛けた状態のように、着座に際しての座の姿勢を様々に変えることができる。 このような使用態様の多彩さにより、人の好みにより深く適合できると共に、自由な雰囲気の形成を助長できると言える。

    また、座の回転中心が補助体の旋回中心から水平方向に偏心していることにより、座の幅寸法をあまり大きくしなくても、座を横向きにして安定良く腰掛けることができるため、座を縦向きの姿勢にして跨がって腰掛けることも支障無く行える(座の横幅がある程度以上に大きいと跨がることかできない)。

    請求項4のように構成すると、補助体は着座者の周囲のどの位置でも水平回転させて任意の姿勢を選択できるため、使い勝手を格段に向上できる。 また、請求項5のように構成すると、補助体を倒れ回動させると補助体は通常の背もたれと同様の状態になり、背もたれとしての機能をより高く発揮させることができる利点がある。

    請求項6の構成のうち、座を瓢箪形に形成すると、着座者が座を縦長の姿勢にして跨がって腰掛けるにおいて太股の干渉を回避して腰掛けしやすい利点がある。 また、補助体を瓢箪形に形成すると、水平姿勢において着座者の身体と干渉しにくくなるため好適である。 また、補助体を瓢箪形に形成すると、補助体を水平姿勢にして背もたれとして使用した場合に脊椎に補助体が当たることを回避できる利点がある。

    次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。

    (1).第1実施形態(図1〜図13)
    図1〜図13では第1実施形態を示している。 まず、図1〜図4に基づいて椅子の概要を説明する。 図1は概略斜視図、図2は側面図、図3は平面図、図4は正面図である。

    (a).概要 椅子は、脚支柱の一例としてのガスシリンダ1を備えた脚2と、ガスシリンダ1で支持される座3と、肘当て及び小テーブル並びに背もたれとして機能する略板状の補助体4と、補助体4が取り付くフレーム5とを備えている。 脚2は放射状に延びる複数本の枝足を備えており、各枝足の先端にはキャスター6を設けている。

    フレーム5は水平部5aと起立部とを有する側面視で略L形に形成されており、フレーム5の水平部5aがガスシリンダ1における昇降筒7の上端に受け部材8を介して固定されている。 従って、フレーム5及び補助体4はガスシリンダ1の軸心を中心にして水平旋回する。 本実施形態ではフレーム5は中空形に形成しているが、中空円形等の他の断面形状でも良い。

    座3の平面形状は、くびれ部3aを挟んだ両側に半円状部3aが連続して細長い瓢箪形に形成されており、その中間部がフレーム5の水平部5aに水平回転自在に取付けられている。 この場合、座3はガスシリンダ1の軸心から水平方向にある程度の寸法だけ偏心させた状態で取付けている。 また、座3の下面には、ガスシリンダ1のプッシュバルブを操作するための昇降用レバー9を設けている(座3や昇降用レバー9の取付け構造は後述する)。

    本実施形態の補助体4は、平坦面を有することにより、肘当て機能と物品載置機能(小テーブル機能)とを備えており、また、背もたれ機能も備えている。 そして、座3と同様に、くびれ部4aとその両側の半円状部4bとが連続した細長い瓢箪形になっている。 また、補助体4はフレーム5の上端に取付けた継手10に取付けられており、平坦面を上向きにした水平姿勢と平坦面を傾斜状又は鉛直状にした倒れ姿勢とに姿勢を選択的に保持できるようになっている。

    また、補助体4は平坦面と直交する方向に延びる軸線回りに回転するように継手10に取付けられている。 従って、平坦面を上向きにした姿勢で補助体4は水平回転し得る。 補助体4の裏面(下面)には、当該補助体4を水平姿勢と倒れ姿勢とに変更するに際してロックを解除するための傾動用レバー11を配置している。

    補助体4のくびれ部4aは、おおよそ一般成人の背中に沿う程度の曲率に設定している。 また、座3と補助体4とは殆ど同じ大きさに設定している(厳密には、補助体4を座3よりも僅かに小さくしている)。 座3の回転中心と補助体4の回転中心との間隔は一定であり、本実施形態では、例えば300mm前後に設定している。

    上述の説明から理解できるように、座3はその中央を中心にして回転自在(自転自在)であり、また、座3と補助体4はガスシリンダ1の軸心回りに水平旋回自在(公転自在)であり、かつ、補助体4はその中央部を中心にして水平旋回自在であり、このような座4と補助体4との動きにより、座3と補助体4とは多様な姿勢の組合せを実現できる。 また、12に一点鎖線で示すように補助体4を倒れ回動させることにより、補助体4を通常の背もたれと同様に使用できる。

    補助体4は倒れ回動させた状態でも平坦面と直交する線の回りに回転させ得るので、図4に一点鎖線で示すように上下に長い状態で倒れ回動させることと、左右方向に長い姿勢で倒れ回動させることとの両方を選択できる。

    (b).座3及び昇降用レバーの取付け構造 次に、座3及び昇降用レバー9の取付け構造の具体例を図5〜図8に基づいて説明する。 図5は縦断側面図、図6は図5のVI−VI視断面図、図7は図5の VII-VII視断面図、図8は図6のVIII−VIII視図である。

    図5に示すように、座3は合板等の基板13にクッション材14を張ってこれを表皮材で覆った構造になっており、基板13の中間部に形成した下向きの凹所15内に中空状のボス体16をビス止め等によって固着する一方、フレーム5の水平部5aにはボス体16が回転自在に嵌まる中空状の軸受け17を溶接等によって固着している。 ボス体16には、軸受け17の上端面に当接又は密接するフランジ16aを形成している。

    ボス体16のフランジ16aはキャップ18で覆われており、キャップ18は軸受け17に固定されている。 このため、ボス体16と軸受け17とは離脱不能に保持され、従って、座3を持ち上げてもフレーム5から外れることはない。 キャップ18を軸受け17に固定する方法としては、キャップ18を軸受けにねじ込んだり、キャップ18を横向きのビスで軸受け17に締結するなどしたら良い。

    昇降用レバー9は一対あって座3の長手方向に沿って延びるように配置されており、一端部はボス体16に入り込んでいる。 このためボス体16には昇降用レバー9が挿入される切欠き19を形成している。 また、昇降用レバー9はボス体16に近い位置を中心にして回動し得るように支持部材20にピン21で止められている。 昇降用レバー9の外端部には合成樹脂製等の保護体22を装着している。

    フレーム5の内部には、ガスシリンダ1のプッシュバルブ23を押圧操作するためのテコ体24が配置されている。 テコ体24のうちプッシュバルブ23に対する当接部と反対側の端部は例えば保護エッジ25に水平状のピン26で軸支されており、このピン26を中心にしてテコ体24が下向き回動するとプッシュバルブ23が押されてガスシリンダ1のロックが解除される。

    テコ体24には、軸受け17及びボス体16の内部において上下方向に延びる中間部材27が固定されており(中間部材27は昇降用レバー9又はテコ体24に一体に設けても良い)、昇降用レバー9に手を当てて上向きに起こすと、中間部材27を介してテコ体24が回動してガスシリンダ1のロックが解除される。 昇降用レバー9は座3と一体に回転するので、座3をどのような姿勢にしても高さを調節できる。

    ところで、座3が適当な角度間隔(例えば60度間隔や90度間隔)で軽くロックされるようにして欲しいという要望が想定される。 すなわち、座3の回転姿勢を間欠的に保持できると共に、ある程度の力を掛けると回転させ得るようにキッャチ機能を付加して欲しいとうい要望が想定される。

    このような要望に応える構造の一例を図9に示している。 すなわちこの例では、ボス体16の外周面のうち軸受け17と対向する箇所にボール28が部分的に嵌まるキャッチ穴29を円周方向に沿って複数個形成する一方、軸受け17には、ボール28が貫通する横穴を設けてこれにボール28とばね30とを配置して、更に、ばね30はねじ31で抜け不能に保持している。

    この例では、ボール28がキャッチ穴29に嵌まることによって座3の姿勢が保持され、かつ、ある程度の力をかけると座3はボール28を押し戻して回転しうる。 座3の姿勢保持手段としてはこのようなボールキャッチ方式には限らず、板ばねを係合溝に係脱させるなど、様々の方式を採用することができる。 座3の回転に対してある程度の摩擦抵抗を付与しておくことにより、任意の姿勢に保持できるようにすることも可能である。

    (c).補助体4の取付け構造 補助体4の取付け構造の一例を図10〜図12に示している。 図10は図1の XX視断面図、図11は図10のXI−XI視断面図、図12は図10のXII-XII 視断面図である。

    補助体4は継手10を介してフレーム5の上端部に取付けられている。 継手10はフレーム5の左右外側に位置した足部10aと補助体4の肉厚部内に入り込む円形部10bとを備えており、足部10aは左右長手の支軸33でフレーム5の上端部に軸支されている。 フレーム5の上端部のうち手前側の部分は継手10が手前側に倒れ回動し得るように切欠かれている。 また、円形部10bが上向きとなるように継手10を起こすと、その後端部がフレーム5の背面部上端に当たって起こし姿勢が画定されるようになっている。

    補助体4は座3と同様に合板等の基板34にクッション材35を張った構造であり、基板34の中央部に円形の格納穴36を形成し、この格納穴36に嵌め込んだ押さえ部材37に継手10の円形部10bを嵌め入れることにより、補助体4が継手10における円形部10bの軸心回りに回転し得るように設定している。 押さえ部材37は基板34にビスで固定されている。

    また、継手10の円形部10bには段部38を形成する一方、押さえ部材37には段部38に嵌まる内向きフランジ37aを形成することにより、補助体4を継手10から抜け不能に保持している。 継手10の円形部10bと補助体4の押さえ部材37とには、補助体4の回転角度を段階的に保持するため、図9と同様のボールキャッチ式保持手段を設けている。

    本実施形態のように補助体4を水平姿勢と倒れ姿勢とに姿勢変更できるように構成した場合、補助体4はその選択した姿勢を保持できることが好ましい。 特に、補助体4を肘当てとして使用したり小テーブルとして使用したりする場合、不安定であると肘当てや小テーブルの機能を果たさないため、少なくとも水平状の姿勢にはロックできることが好ましい。 本実施形態ではこの点にも配慮してロック機構を設けている。

    ロック機構は、フレーム5の内部において支軸33に嵌まるように配置したブロック体39と、ブロック体39の外周面に設けた係合穴40に外側から嵌脱する係合ピン41と、係合ピン41を操作する傾動用レバー11とを備えている。 ブロック体39はフレーム5にビス止め等の適宜手段で回転不能に固定されており、係合穴40は、補助体4が水平姿勢のときと大きく前傾した姿勢のときとにおいて係合ピン41が選択的に嵌脱するように2個空いている。

    係合ピン41は丸棒状てあり、継手10の円形部10bに摺動可能及び回転可能に嵌まっている。 また、補助体4の基板34には格納穴37を上方から塞ぐように上部受け体42が配置されており、上部受け体42には、継手10の円形部10bとスラスト接触する下向きの筒部42aを形成すると共に、係合ピン41を昇降自在に保持する二つ割り状のガイド体43を形成している。 係合ピン41はガイド体43の内部に配置したばね44で下向きに付勢されている。

    傾動用レバー11の一端部は係合ピン41に横方向から嵌入しており、傾動用レバー11の他端部は上部受け体42と押さえ部材37とを貫通して外側に延びており、他端部はピン45で基板34に取付けられている。 このため、傾動用レバー11の回動により、係合ピン41は継手10の係合穴40に係脱する(なお、上部受け体42のガイド体43は、傾動用レバー11の回動を貫通を許容するため二つ割り状になっている)。

    図12に示すように、上部受け体42と押さえ部材37とには、傾動用レバー11が貫通するのを許容するための切欠き46が形成されている。 また、基板34には傾動用レバー11を露出させるための溝穴47が下向きに開口しており、傾動用レバー11には樹脂製等の指掛け部11aを設けている。 傾動用レバー11は、補助体4のくびれ部4aを横切るような姿勢で配置されている。 実施形態では傾動用レバー11は1本だけであるが、係合ピン41を挟んだ両側に延びるように2本配置しても良い。 また、補助体4の長手方向に延びるように配置しても良いことは言うまでもない。

    傾動用レバー11は継手10の円形部10bに干渉しないように配置されており、従って、傾動用レバー11の存在にかかわりなく、補助体4を自在に回転させることができる。 また、人が指掛け部11aを押して傾動用レバー11を回動させると、係合ピン41は継手10の係合穴40から離脱してロックが解除される。

    本実施形態では補助体4は水平姿勢と大きく前傾した姿勢との2つの姿勢にロックされるが、3段階以上の姿勢を選択してロックできるようにすることも可能である。 また、水平姿勢だけロックできるように設定しても良い。 更に、ロック手段は図示の態様には限らず、ギア状係合体を使用するなど、様々の態様を選択することができる。

    補助体4を所望の姿勢にロックして回転不能に保持する水平姿勢ロック機構を設けても良い(もちろん、レバーやボタンでロックは解除される)。 なお、座3及び補助体4は、樹脂製や金属板製の基板にクッション材を張った構造としたり、合板等のみでクッション材を備えない構造とするなど、様々の構造を採用することができる。

    (d).椅子の使用例 本願実施形態の椅子は様々の使用態様を選択することができる。 その例を図13に示している。 (A)に示す使用例では、補助体4を水平姿勢でかつ座3と平行に配置して、人は補助体4の端面に背を当てて腰掛けている。 すなわち補助体4を背もたれとして使用している。 くびれ部3aの曲率が大きいため、このような使用態様も選択できる。

    また、一点鎖線で示すように、水平姿勢にした補助体4にもたれ掛かると共に両肘又は片肘を後ろにやって補助体4に載せることも可能である。 換言すると、補助体4を背もたれと肘当てとの両方の用途に同時に使用することも可能である。

    補助体4を背もたれとして使用する場合は、図2に一点鎖線で示すように補助体4を倒し回動させても良い。 この場合、補助体4は上下に長い姿勢としても良いし、左右方向に長い姿勢としても良く、使用者の好みに応じて選択したら良い。

    (A)に示す例では、補助体4を水平姿勢にすると共に着座者の横に移動させることにより、補助体4を肘当て(脇息)として使用している。 補助体4を肘当てとして使用する場合、補助体4の位置と着座者の横には限らず、例えは補助体4を着座者の前に移動させて、両肘を補助体4に当てることも可能である。

    (C)(D)に示す例では、補助体4を水平姿勢にして小テーブルとして使用しており、メモを取ったりノート型パソコンPを使用することも可能となる。 勿論、ミーティングや打ち合わせ等における資料の載置台として使用することもできる。

    (E)に示すのは、補助体4と座3を平面視手略T形の相対姿勢として、人は補助体4を正面にして座3に跨がった状態で腰掛けている。 補助体4は小テーブルとして使用することもできるし、肘当てとして使用することもできる。 両肘を補助体4に当ててうつ伏せ姿勢を取り、休憩することも可能である。 もちろん、このような姿勢でミーティングをすることも可能である。 実施形態のように座3が瓢箪形になっていると人は脚を広げ易いため、座3に楽な状態で跨がることができる。

    (F)に示す例では、補助体4を着座者の前方に長く延びる姿勢にしている。 補助体4は小テーブルとしても肘当てとしても使用できる。

    ところで、人が座3に馬乗り状に腰掛ける場合、やや膝を伸ばした中腰の姿勢で腰掛けると楽な場合がある(例えば、カウンターのような高さの高い家具に両腕をのせて人と話をする場合等)。 この場合は、座3の高さは高くなる。 そこで、本実施形態の椅子では、座3を通常の回転椅子よりも高い高さに設定できるように、ガスシリンダ1としてストロークが長いもの(例えば150mm程度以上)を使用している。

    (2).第2実施形態(図14)
    ところで、人の身長や座高は様々であり、補助体4を自分の身長や座高に応じた高さに設定したいという要望がある。 また、例えば、パソコンを使用するときは低めの高さにし、両肘を当ててうつ伏せ状態でリラックスしたい場合は高い高さにしたいというように、使用目的によって補助体4の高さを異ならせたいという要望もある。

    このような要望には、補助体4を高さ調節できる構造とすることによって応えることができる。 その具体例の1つを図14で第2実施形態として示している。 (A)は部分的な側面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。

    この実施形態では、フレーム5の支柱部を内筒5bとこれに摺動自在に嵌まった昇降筒5cとで伸縮式に構成し、かつ、昇降筒5cにはロック操作ボタン48を設けている。 詳細な構造は省略するが、内筒5bにはボタン48が係脱する係合穴49を上下方向に飛び飛び状に多数形成している。 ボタン48は回動式であり、(A)に矢印で示すように押すとロックが解除される。 言うまでもないが、高さ調節手段は図示のものに限らず、様々の構造を採用することができる。

    なお、本願発明の補助体4は、机上に載せたキーボードを操作するにおいて手首又は肘を載せる台としても使用することができ、この場合、補助体4を第2実施形態のように高さ調節できる構造にすると、キーボード操作をし易い最適の高さに設定できるため特に好適である。

    (3).第3実施形態(図15)
    図15では第3実施形態を示している。 (A)は部分的な側面図、(B)は(A)のB−B視断面図であり、この実施形態では、フレーム5の水平部5aを水平状の支持体51に摺動可能に嵌め入れると共に、操作ボタン52を設けた調節機構を設けることにより、補助体4の回動半径を調節できるようにしている。 支持体51及びフレーム5は断面小判形に形成している。

    このため、補助体4の水平位置を体格や好み等に応じて調節することができ、使い勝手を向上できる。 なお、補助体4は補助体4の旋回半径を調節できることに加えて、第2実施形態と同様に高さも調節できるようにすることも可能である。

    (4).第4〜第9実施形態(図16)
    図16では第4〜第9実施形態を示している。 これらは座3と補助体4との平面形状の別例であり、このうち(A)に示す第4実施形態では補助体4を円形に形成しており、(B)に示す第5実施形態ては補助体4を略長方形(四角形)に形成しており、(C)に示す第6実施形態では座3を長円形(小判形)に形成している。

    (D)に示す第7実施形態では座3を楕円形に形成しており、(E)に示す第8実施形態では座3を略三角形で全体が外向きに膨れた状態に形成しており、(F)に示す第9実施形態では座3を略涙滴状に形成している。

    (5).第10〜第12実施形態(図17)
    図17では第10〜12実施形態を示している。 (A)(B)は第10実施形態を示しており、(A)は平面図、(B)は側面図である。 この第10実施形態では、背もたれ53を備えた椅子において、座3を平面視で小判形(瓢箪形等でも良い)に形成し、その中央部を中心にして回転するようにガスシリンダ1で支持している。 この例では回転中心はガスシリンダ1の軸心と一致している。

    この第10実施形態では、座3を一点鎖線のように縦長の姿勢にすると、例えば、後ろ向きの姿勢で背もたれに両手を掛けつつ座3に跨がった状態で腰掛けることにより、リラックスした雰囲気でミーティングや談話をしたりすることができる。 縦長の姿勢にすることにより、あぐらをかいて座ることも可能になる。

    (C)に示す第11実施形態では、背もたれ53を備えると共に座3を小判形に形成した椅子において、座3の回転中心を当該座の中央部よりも長手方向にある程度の寸法Eだけずらしている(偏心させている)。 このため、座3を前後方向に長く延びる姿勢であっても、180°回転させることにより、座3が背もたれ53から手前に延びる寸法を異ならせることができる。

    (D)に示す第12実施形態では、座3を略台形状でかつ長辺部分が大きくえぐれた平面形状に形成している。 そして、短辺よりも偏った部分において回転するように脚支柱で支持している。 人は紙面において下向きの姿勢で腰掛けることもできるし、上向きの姿勢で腰掛けることもできる。 なお、この例の場合、背もたれや補助体を設けても良いし、設けなくても良い。

    (6).第13実施形態(図18)
    図18に示す第13実施形態では、補助体4を2つの部材4′,4″を蝶番又はリンク(何れも図示せず)に連結した折り畳み式にしている。このため、小テーブルとして使用するにおいて使い勝手が良い。なお、2つの部材4′,4″の互いに重なり合う面は合板や樹脂板のような硬質材とし、折り畳んだ状態で上面となる部材4″にはクッション材を張ると、使い勝手が良くて好適である。

    (7).第14実施形態(図19)
    図19では第14実施形態を示している。 (A)(B)はそれぞれ使用状態を異ならせた平面図、(C)は側面図である。

    この実施形態では座3は平面視で(真円形)に形成している一方、補助体4は片面だけをえぐった形状に形成している。 補助体4は、第1実施形態と同様にフレーム5に水平旋回自在でかつ倒れ回動可能に取付けられている。

    この実施形態の特徴として、座3はその中心Oよりも半径外側にある程度の寸法Eだけずれた(偏心した)位置においてガスシリンダ9で旋回自在に支持されている。 従って、座3を回転させると、座3と補助体4とは、(A)のように互いに離れた状態と(B)のように互いに近づいた状態とに相対的な距離が変化する。

    このため、例えば、補助体4を小テーブルとして使用する場合は(A)のように座3を補助体4から遠ざけ、補助体4を倒して背もたれとして使用する場合は(B)のように座3を補助体4に近づけるというようにして使用することにより、座3と補助体4との距離を使用目的に応じて最適の間隔に設定できる。

    座3の旋回中心がずれていると着座に際して座3にモーメントが掛かるので、(C)に示すように、座3を安定的に支持するための受け体55を設けると好適である。 また、(D)に示すように、フレーム5にガスシリンダ9と同心状に旋回する中間支持体56を設け、この中心支持体56に、ガスシリンダ9の軸心から適宜寸法Eだけ偏心した位置において座3を水平回転自在に取付けても良い(つまり、座3は自転自在でかつガスシリンダ9の軸心回りに公転する)。

    (8).第15実施形態(図20)
    上記の各実施形態は移動自在な一人用椅子に適用した場合であったが、本願発明は図20において第15実施形態として示す定置式(キャスター付きでも良い)の椅子にも適用できる。 (A)は平面図、(B)は側面図である。

    この実施形態の椅子はベース(脚)57を備えており、このベース57に離反した状態で2本のガスシリンダ1を設置し、それぞれのガスシリンダ1で座3を支持している。 座3はそれぞれ小判形に形成されており、長手方向にある程度の寸法Eだけ偏心した位置を中心に旋回するようにガスシリンダ1で支持されている。 補助体4も長手方向に沿って偏心した部位において回転するようにフレーム5に取付けられている。

    そして、一方のガスシリンダ1にフレーム5を水平旋回自在に取付け、フレーム5に補助体4を取付けている。 この実施形態では、補助体4を実線で示すように2つの座3の間に配置することにより、例えば、2人が向かい合わせに腰掛けて打ち合わせする場合の小天板として機能させることができ、また、一点鎖線で示すように配置することにより、同じ方向を向いて腰掛けた2人の肘掛け等に共用させることができる。

    (9).その他 上記の各実施形態は互いに組み合わせることが可能である。 また、本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化することができる。 例えば、座をフレームに水平移動可能に取付けることにより、平面視での座と補助体との間隔を調節可能とすることも可能である。

    ところで、背もたれを備えていない回転椅子では座は中央部を中心にしてガスシリンダの軸心回りに回転するだけの構成になっている。 他方、例えば身を乗り出したり腰を引いたりというように、着座状態で身体を前後移動させたい場合があり、この場合、従来は椅子の全体を前後移動させるか、或いは、椅子の位置はそのままにして身体を移動させるかしており、いずれにしても身体の位置を移動させるのが面倒である。

    この課題は、本願発明において座の回転中心を偏心させたことを利用した構成によって解消できる。 その例を図21に示している。 すなわち、この例において、ガスシリンダ(脚支柱)1の昇降筒9にその軸心から張り出した状態のベース60を取付け、このベース60に、ガスシリンダ1の軸心から偏心した位置において円形の座3を回転自在に取付けている。 ガスシリンダ1の昇降レバーは第1実施形態と同様の構成にしたら良い。

    座3その中央部を中心にして自転しつつ、ガスシリンダ1の軸心回りに公転する。 このため、着座者は身体と座3との相対姿勢を変えることなく前後位置を変えることができる。 キャスターを備えていない椅子の場合、特に有益と解される。 なお、座3は公転のみする構成でも良い。 また、座3に背もたれを取付けることも可能である。

    第1実施形態に係る椅子の概略斜視図である。

    側面図である。

    平面図である。

    正面図である。

    縦断側面図である。

    図5のVI−VI視断面図である。

    図5の VII-VII視断面図である。

    図6のVIII−VIII視図である。

    座の支持構造の別例を示す断面図である。

    図1の XX視断面図である。

    図10のXI−XI視視断面図である。

    図10のXII-XII 視断面図である。

    椅子の使用例を示す概略平面図である。

    第2実施形態を示す図である。

    第3実施形態を示す図である。

    第4〜第9実施形態を示す図である。

    第10〜第12実施形態を示す図である。

    第13実施形態を示す図である。

    第14実施形態を示す図である。

    第15実施形態を示す図である。

    参考例を示す図である。

    符号の説明

    1 脚支柱の一例としてのガスシリンダ 3 座 3a くびれ部 3b 半円状部 4 補助体 4a くびれ部 4b 半円状部 5 フレーム 9 昇降用レバー 10 継手 11 傾動用レバー

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