バックパック

申请号 JP2015560778 申请日 2014-03-07 公开(公告)号 JP6275168B2 公开(公告)日 2018-02-07
申请人 ウルフェ,デイビッド; WOLFFE, DAVID; 发明人 ウルフェ,デイビッド;
摘要
权利要求

バックパックであって、 背面部分を備え、前記背面部分は、前記背面部分がユーザの背中に担持されることを可能とするための担持手段を含み、さらに、 荷重担持部分と、 ユーザによって操作されることができる作動手段と、 前記荷重担持部分に接続され、前記荷重担持部分が前記背面部分に固定される上側の退避位置から、前記荷重担持部分が前記作動手段によって前記背面部分から移動可能に吊り下げられる下側の伸長位置に、前記荷重担持部分を低下させ、前記作動手段によって、前記下側の伸長位置から前記上側の退避位置に前記荷重担持部分を持ち上げるように動作可能な複数の細長い可撓性部材と、 前記担持手段上で、前記退避位置または前記伸長位置のいずれかにおいて、前記荷重担持部分を解放可能に保持するように動作可能なロック手段とを備え、 前記細長い可撓性部材は、ユーザの肩部を越えて、前記作動手段に誘導され、 前記下側の伸長位置において、ユーザは、ユーザ自身の後方に到達することができ、前記荷重担持部分をユーザの正面に引っ張ることができる、バックパック。前記複数の細長い可撓性部材は、前記作動手段が第1の位置から第2の位置に移動させられるときに前記上側の退避位置から前記下側の伸長位置に前記荷重担持部分を低下させ、前記作動手段が前記第2の位置から前記第1の位置に移動させられるときに前記下側の伸長位置から前記上側の退避位置に前記荷重担持部分を持ち上げる、請求項1に記載のバックパック。前記背面部分は背面プレートをさらに含む、請求項1または2に記載のバックパック。前記背面プレートは、ユーザの背中に実質的に沿うように形成される、請求項3に記載のバックパック。前記複数の細長い可撓性部材の少なくとも1つを誘導するための少なくとも1つの管状要素をさらに含み、前記少なくとも1つの管状要素が前記背面プレートの表面に取付けられ、曲率半径を有する、請求項3または4のいずれかに記載のバックパック。前記少なくとも1つの管状要素は、前記背面プレートの表面におけるそれぞれの少なくとも1つの溝に位置決めされる、請求項5に記載のバックパック。前記少なくとも1つの管状要素の各々は、前記背面部分の鉛直中心軸の周りに対称的である構造に位置決めされた下側アパーチャを有する、請求項5または6に記載のバックパック。前記荷重担持部分は、複数の細長い可撓性部材と同じ数の複数のアンカーをその表面上に含み、各前記細長い可撓性部材は、前記アンカーのうちの1つに取付けられる、請求項7に記載のバックパック。前記荷重担持部分の表面上のアンカーの構造は、前記複数の細長い可撓性部材の各々がアンカーから下側アパーチャに通過することができるように、前記背面部分上の前記少なくとも1つの管状要素の下側アパーチャの構造と位置合せされ、前記荷重担持部分が複数の点において前記背面部分と位置合せされることが可能となる、請求項8に記載のバックパック。前記ロック手段は摩擦保持手段を含む、先行する請求項のうちいずれか1項に記載のバックパック。前記ロック手段は弾性的に付勢されたカムを含み、前記カムは、前記細長い可撓性部材のうち少なくとも1つが摩擦で保持される保持位置と開位置との間で移動するように動作可能である、先行する請求項のうちいずれか1項に記載のバックパック。前記ロック手段は、弾性的に付勢されたカムを保持位置から開位置に移動させるための解放手段を含み、前記解放手段は好ましくは前記解放手段から離れて位置するアクチュエータによって作動させられる、請求項11に記載のバックパック。実質的にその長さの全体に沿って前記細長い可撓性部材のうち少なくとも1つを取囲む弾性シース要素をさらに備え、前記弾性シース要素は、好ましくは、前記作動手段が第1の位置にある時に前記シース要素が部分的に伸長された構造にあるようにある長さを有する、先行する請求項のうちいずれか1項に記載のバックパック。前記細長い可撓性部材のうち少なくとも1つに誘導要素が設けられており、前記誘導要素は、前記荷重担持部分が退避位置にある時に前記細長い可撓性部材と前記担持手段との間での相対的移動を防ぐように動作可能である、先行する請求項のうちいずれか1項に記載のバックパック。前記細長い可撓性部材の各々は、伸長位置と退避位置との間での前記荷重担持部分の移動中に前記荷重担持部分の空間方位を維持するように選択された長さを有し、前記荷重担持部分は前記伸長位置において前記退避位置と同じ空間方位を有する、先行する請求項のうちいずれか1項に記載のバックパック。

说明书全文

発明の技術分野 本発明は、バックパック、特に、可動荷重担持部分を有するバックパックに関する。

発明の背景 バックパックは、ユーザの手を自由にしつつ、好都合かつ快適なやり方で品物を担持するために一般に使用される。しかし、一旦バックパックがユーザの背中に背負われると、その中身を出し入れすることは困難である。典型的に、中身を出し入れするためにはユーザはバックパックを降ろす必要がある。これは、特にユーザがスーツケースなどの大きな物体を携えている場合、ユーザが子供の世話をしている場合、または中身を出し入れする間にバックパックを置くための清潔なもしくは安定した面がない場合に不便である。たとえば写真家または軍人の利用者にとって出し入れの速度が重要な場合にも不便である。

加えて、バックパックは概して広いスペースを占め、したがって、ラッシュアワー中の電車もしくはバス内、またはスキーリフト上などのスペースが限られている状態ではユーザが座ること(時には動き回るかまたは立っていること)が困難となる。そのような状況において、利用可能スペースをより効率的に利用するために、ユーザがバックパックを好都合な位置に手動で動かすことができれば有利となるであろう。

さらに、バックパックを降ろし、荷物を出し、再び荷物を入れ、バックパックを背負うという動作を繰り返すと、特に重荷重がバックパックで担持されている場合、ユーザの背中に問題が生じ得る。

いくつかの従来の提案は、一般に摺動配置を用いて、ユーザの背中の第1の位置からユーザの正面の第2の位置にバックパックを移動させるための機構を提案している。そのような機構は、多くの場合硬いヒンジを必要とするか、またはユーザが常にヒップベルトを取付けることを必要とするが、それらは両方とも不便である。さらに、そのような機構は、多くの場合バックパックの方位の変更を伴い、場合によっては壊れやすい荷物を破損する可能性がある。

DE19729956は、荷物パックおよび背面部分を有するバックパックに関する。背面部分は、ユーザによって従来のやり方で彼または彼女の背中に着用される。荷物パックは、閉ループ構造のラインおよび滑車機構によって背面部分に取付けられる。ライン上の一方または他方の方向のいずれかに引張ることによって、ユーザは、荷物パックが背面部分に固定される上昇ロック位置、または荷物パックがユーザの側面でラインから吊り下げられる降下位置のいずれかに荷物パックを移動させることができる。

荷物パックは降下位置では自由に移動可能ではないため、この配置は不利である。さらに、ラインがユーザのヒップに位置決めされるため、当該配置は不便である。これにより、ユーザがラインを両手で同時に操作することが困難になるかまたは不可能となり、たとえば荷物パックが重い場合に不利である。また、ヒップにパックがある状態では、バスまたは電車などの混雑したスペースで座ることがユーザにとって困難である。最後に、2つの位置の間でパックを移動させる手段は不便であり、ユーザがパックを引下げかつ引上げることが必要となり、機械的に複雑となる。

別の問題として、長距離を歩行中のユーザの快適さを高めるためにわずかな範囲で荷物パックの縦の位置合せを調整することができる荷物パックおよび背面部分を重いバックパックに設けることが提案されている。

本発明は、これらの問題のうち少なくともいくつかに対処するよう努める。

発明の概要 発明の第1の局面によれば、支持手段と、作動手段と、支持手段と可動係合する複数の細長い可撓性部材とを備えるアセンブリが提供され、部材の各々は、第1の端部において荷重担持部分に取付けられ、部材の各々は、第2の端部において作動手段に取付けられ、細長い可撓性部材は、作動手段が第1の位置に移動されると荷重担持部分が支持手段に当接する退避位置と、作動手段が第2の位置に移動されるとユーザが荷重担持部分を支持手段に対して自由に動かすことができる伸長位置との間で、荷重担持部分を移動させるように動作可能である。

当該アセンブリは、荷重担持部分または細長い可撓性部材を直接操作するのではなく、作動手段を操作することによって、場合によっては重いかまたは退避位置にある時に到達するのが不便であり得る荷重担持部分をユーザが移動させることが可能となる。作動手段は、ユーザによる荷重担持部分の好都合かつ/または容易な操作を可能にするように位置決めおよび/または適合させることができ、したがって、荷重担持部分の移動および出し入れが容易となる。

支持手段は支持フレームを含み得る。支持フレームは、単一のフレーム要素から形成されてもよいし、好適な手段によって相互に取付けられた複数のフレーム要素を含んでもよい。支持フレームには、1つ以上の支持要素または支柱が設けられ得る。フレーム要素および支持要素の各々は、いずれかの好適な幾何学形状を有し得る。フレーム要素および/または支持要素は、たとえば、支持フレームの剛性および安定性を高めるか、効率的な荷重移送手段を提供するか、ユーザの背中全体に荷重を広げるか、またはユーザの背中に追加的な支持を提供するように形成され得る。

一実施形態では、支持フレームは、実質的に平坦な成形されたフレーム要素を含み、その表面は、アセンブリがユーザによって着用された時にフレーム要素がユーザの背中の形状に実質的に沿うように形作られる。これにより、支持フレームが着用された時のユーザの快適さが高まり、かつユーザの背中に追加的な支持が提供される。フレーム要素は加えて、ユーザの背中への通気を増大させて、ユーザの快適さをさらに高めるように適合され得る。別の実施形態では、支持フレームは上記と同じ成形されたフレーム要素を含み、それには、複数の細長い可撓性部材のうち少なくとも1つを誘導するための複数の管状支持要素が取付けられる。

別の実施形態では、支持フレームは、湾曲した中心部分および2つの実質的に平行な端部分を有する単一のフレーム要素を含む。代替的な実施形態では、支持フレームは、フレーム要素の自由端に取付けられた湾曲した支持要素を追加的に含む。

フレーム要素および支持要素の各々は、平坦、円形、半円形、楕円形、または多形を含むがこれらに限定されないいずれかの好適な断面を有し得る。断面は、固定されていてもよいし、要素の長さに沿って変動してもよい。フレーム要素および支持要素は、同一の断面を有してもよいし、異なる断面を有してもよい。

支持フレームのフレーム要素および/または支持要素の各々は、それらの長さの少なくとも一部分について中空であってもよい。一実施形態では、支持フレームはフレーム要素および複数の支持要素を含み、支持要素の各々は、固定された管状の断面を有する。別の実施形態では、支持フレームは、固定された管状の断面を有するフレーム要素を含む。代替的な実施形態では、支持フレームは完全に管状部材から成り得る。

フレーム要素および/または支持要素は、一実施形態では、細長い可撓性部材のうち少なくとも1つがその長さの少なくとも一部分に沿ってそれを通過することが可能となるように適合され得る。

支持フレームは、支持フレームと少なくとも1つの細長い可撓性部材との間の摩擦および/または不要な接触を最小化するように形成され得る。一実施形態では、支持フレームは、少なくとも1つの細長い可撓性部材がそれを通過するフレーム要素および支持要素の各々の曲率半径、またはフレーム要素および支持要素の各々の部分を最大化するように形成され得る。別の実施形態では、支持フレームは、少なくとも1つの細長い可撓性部材を、支持フレームの少なくとも1つの他の部分から実質的に離れる方に誘導するように形成される。

支持フレームは、プラスチック材料、繊維状の材料、または金属を含むがこれらに限定されないいずれかの好適な材料で形成され得る。支持フレームの各要素は、複数の材料で形成されてもよいし、単一の材料で形成されてもよい。フレーム要素および/または支持要素の各々は、同じ材料で形成されてもよいし、代替的に異なる材料で形成されてもよい。一実施形態では、支持フレームは、半硬質の可撓性プラスチック材料から成るフレーム要素および支持要素を含み得る。

支持フレームの表面には、複数のアパーチャが設けられ得る。実施形態では、支持フレームはフレーム要素および複数の支持要素を含み、上記支持要素の各々は少なくとも1つのアパーチャを有する。アパーチャは、円形、楕円形、または多角形を含むがこれらに限定されないいずれかの好適な幾何学形状を有し得る。一実施形態では、アパーチャは、細長い可撓性部材がそれを通過することを可能にするために、細長い可撓性部材の最大直径よりも直径が大きい実質的に円形である。代替的な実施形態では、アパーチャは、アパーチャの縁部とそれを通過するいずれかの細長い可撓性部材との間の摩擦を最小化するように形成される。

アパーチャは、いずれかの好適な構造および方位で支持フレームの表面上に配置され得る。一実施形態では、アパーチャは、支持フレームの中心鉛直軸の周りに実質的に対称的な構造で配置される。別の実施形態では、アパーチャは、荷重担持部分上にアンカーの構造と実質的に同一の構造で配置される。

支持フレームには、1つ以上の頂部アパーチャが設けられ得る。頂部アパーチャは、残りのアパーチャと同じ形状および寸法を実質的に有してもよいし、残りのアパーチャとは異なる形状および/または異なる寸法を有してもよい。一実施形態では、頂部アパーチャは、他のアパーチャと同一の形状および他のアパーチャよりも大きい寸法を有する。代替的な実施形態では、頂部アパーチャは、細長い可撓性部材のすべてが同時にそれを通過することが可能となるように寸法決めされる。

アパーチャの各々には、その縁部の上にまたは隣接して、係合手段が設けられ得る。係合手段は、荷重担持部分上に設けられた対応する係合手段と係合するためのいずれかの好適な形状または形態を有し得る。係合手段には、係合手段と荷重担持部分上に設けられた対応するアンカー係合手段との間の適切な係合をユーザに示すための特徴または形成物が設けられ得る。

アパーチャの各々には、その縁部の上にまたは隣接して、摩擦減少手段が設けられ得る。摩擦減少手段は、いずれかの好適な形状または形態を取り得る。一実施形態では、摩擦減少手段は、アパーチャのうち少なくとも1つの縁部の上にまたは隣接して、摩擦減少材料のコーティングを含み得る。代替的な実施形態では、摩擦減少手段は、アパーチャの縁部の上にまたは隣接して設けられた形成物または特徴を含み、上記形成物または特徴には、軸受などの摩擦減少要素が設けられる。

アセンブリには、細長い可撓性部材のうち少なくとも1つを解放可能に保持するためのロック手段が設けられ得る。これにより、ユーザが上側位置または下側位置の少なくとも一方に荷重担持手段を移動させ、細長い可撓性部材を解放可能に適所に保持することによって適所にロックすることができる。ロック手段は、細長い可撓性部材を解放可能に保持する摩擦保持手段を含んでもよい。代替的に、ロック手段は、留め金またはクランプを含んでもよい。ロック手段は、摩擦保持手段および留め金またはクランプの両方を含んでもよい。一実施形態では、ロック手段は弾性的に付勢されたカムを含んでもよい。別の実施形態では、ロック手段は滑り止めを含んでもよい。

ロック手段には、ロック状態からロック解除状態にロック手段を切り替えるためのロック解除手段が設けられ得る。ロック解除手段は、ロック手段をいずれかの好適なやり方でロック解除するように適合され得る。ロック解除手段は、ロック手段の一部として設けられてもよいし、ロック手段から離れて、たとえばアセンブリの別の要素上に位置決めされてもよい。一実施形態では、ロック解除手段は、ロック手段に取付けられたレバーを含んでもよく、レバーは、レバーの一端に取付けられたロック解除ラインによって操作される。別の実施形態では、ロック解除手段は、細長い可撓性部材のうち少なくとも1つの上に設けられたロック解除要素を含み得る。

ロック解除手段には、ロックおよび/またはロック解除手段から離れて設けられ得るロック解除作動手段が設けられ得る。ロック解除作動手段は、作動手段を含むがこれに限定されないアセンブリ上のいずれかの好適な位置に設けられ得る。ロック解除作動手段は、いずれかの好適なやり方でロック解除手段を作動し得る。一実施形態では、ロック解除作動手段は上記のロック解除ラインを含んでもよく、ロック解除ラインは、第2の端部においてアセンブリのいずれかの好適な特徴または他の要素に取付けられ、ロック解除ラインは、いずれかの好適な手段によって作動される。実施形態では、ロック解除ラインは、その第2の端部において、作動手段上に設けられたボタンに取付けられ、ユーザがボタンを作動させることによって作動される。別の実施形態では、ロック解除ラインは、作動手段から離れた要素に取付けられるが作動手段と摺動係合しており、ロック解除ラインは、作動手段の移動によって作動される。さらなる実施形態では、ロック解除作動手段は、作動手段上に設けられた形成物または特徴を含み得る。形成物または特徴は、少なくとも1つの細長い可撓性部材に取付けられたロック解除要素をロック手段と接触させ、それによりロック手段をロック解除するように、細長い可撓性部材のうち少なくとも1つを示差的に伸長するように動作可能である。アセンブリには、たとえば細長い可撓性部材を誘導して、アセンブリの動作を容易にするための誘導手段が設けられ得る。誘導手段は、いずれかの好適な位置に位置決めされ得る。一実施形態では、誘導手段は頂部アパーチャに隣接して位置決めされる。誘導手段には、摩擦減少コーティングまたは摩擦減少形成物もしくは特徴を含むがこれらに限定されない摩擦減少手段が設けられ得る。誘導手段には、ユーザが細長い可撓性手段を特定の方向に誘導することを可能とするために方向性誘導手段が設けられ得る。一実施形態では、誘導手段は可撓性の管として形成され得る。代替的な実施形態では、誘導手段は、たとえばバッグまたはバックパックのための肩ストラップの長さに沿って細長い可撓性部材を誘導し得る。

アセンブリは、いずれかの好適な複数の細長い可撓性部材を有し得る。一実施形態では、アセンブリは3つの細長い可撓性部材を含む。代替的な実施形態では、アセンブリは4つの細長い可撓性部材を含む。さらなる実施形態では、アセンブリは5つの細長い可撓性部材を含む。細長い可撓性部材はいずれの好適な形状を有してもよく、プラスチック材料、繊維状の材料、または金属を含むがこれらに限定されないいずれかの好適な材料から成り得る。細長い可撓性部材は、耐摩耗性の材料から成り得る。一実施形態では、可撓性部材はナイロンから成るラインであり得る。代替的な実施形態では、可撓性部材はケブラー(登録商標)から成り得る。さらなる実施形態では、可撓性部材は釣り糸から成り得る。

細長い可撓性部材の各々は、いずれかの好適な手段によって荷重担持部分に永続的にまたは解放可能に取付けられ得る。一実施形態では、細長い可撓性部材の各々は、荷重担持手段の表面上に設けられたアンカーに取付けられる。アンカーは、荷重担持手段の表面上にいずれかの好適な構造で配置され得る。一実施形態では、アンカーは、支持フレーム上のアパーチャの構造と実質的に同一の構造で配置され得る。アンカーは、荷重担持手段の表面上の適所に固定されてもよいし、代替的に1つ以上の次元で作動するように適合されてもよい。代替的にまたは加えて、アンカーは、好適な手段によって弾性的に付勢され得る。実施形態では、アンカーには、支持フレームのアパーチャの縁部上に設けられた対応する係合手段と係合するように適合されたアンカー係合手段が設けられ得る。代替的な実施形態では、アンカー係合手段は、支持フレーム上の対応する係合手段と係合する時にユーザに示すように適合され得る。

細長い可撓性部材の各々は、いずれかの好適な長さであり得る。一実施形態では、細長い可撓性部材の各々は、伸長位置と退避位置との間での荷重担持部分の移動中に荷重担持部分の空間方位を維持するようにある長さを有し得る。

細長い可撓性部材のうち1つ以上には、アセンブリが退避位置にある時に支持フレームのアパーチャと係合し、それにより細長い可撓性部材と支持フレームのそれぞれのアパーチャとの間の相対的移動を防ぐように適合された誘導要素が設けられ得る。誘導要素は、いずれかの好適な形態を取ってもよく、いずれかの好適な材料から成り得る。一実施形態では、誘導要素は実質的に管状であってもよく、硬質のプラスチック材料から成り得る。誘導要素は、溶接または接着剤を含むがこれらに限定されない好適なやり方で細長い可撓性部材に取付けられ得る。

細長い可撓性部材にはシース要素が設けられ得る。シース要素は、可撓性部材のうち1つ、いくつか、またはすべてをそれらの長さの少なくとも一部分に沿って実質的に取囲み得る。シース要素は、加えてロック手段または作動手段を含むがこれらに限定されないアセンブリの他の要素またはそれらの部分を取囲み得る。シース要素は、作動手段およびロック手段のいずれかまたは両方に取付けられ得る。シース要素は、ナイロンTMまたはLycra(登録商標)を含むがこれらに限定されないいずれかの好適な材料から成り得る。一実施形態では、シース要素は、少なくとも部分的に弾性的な材料から作成され得る。

作動手段は、荷重担持部分を作動させるためにユーザがそれを把持することを可能にするためのいずれかの好適な形状であり得る。作動手段には、ユーザの把持を向上させるための形成物または特徴が設けられ得る。作動手段は、プラスチック材料または金属を含むがこれらに限定されないいずれかの好適な材料から成り得る。一実施形態では、作動手段は、それに対するユーザの把持を向上させる材料から成る。

作動手段は、可撓性の細長い部材の端部を保持するための保持手段と嵌合され得る。一実施形態では、保持手段は、可撓性の細長い部材の端部を解放可能に保持する。これにより、可撓性部材が容易に交換されるかまたは修理されることが可能となる。別の実施形態では、細長い部材は、熱溶接または接着剤を含むがこれらに限定されない好適な手段によって保持手段に永続的に付着される。

アセンブリには、細長い可撓性部材のうち少なくとも1つおよび/またはシース要素を保持し、それにより、使用されていない時に当該部材および/またはシース要素が引っ掛るかもしくは絡まることを回避するための保持手段が設けられ得る。保持手段は、可撓性部材および/またはシース要素をいずれかの好適なやり方で保持し得る。一実施形態では、保持手段は、作動手段に設けられた、弾性的に付勢されたスプーリング、コイリング、または同様の機構を含み得る。代替的な実施形態では、保持手段は、アセンブリおよび/またはいずれかの他の適切な要素のいずれかの部分と接続して設けられた形成物または特徴を含み得る。

アセンブリには、作動手段をそれに対抗して解放可能に保持するための取付手段が設けられ得る。取付手段は、いずれかの好適な手段によってアセンブリに永続的にまたは解放可能に取付けられ得る。取付手段は、作動手段を解放可能に保持するためのいずれかの好適な形状または保持機構を有し得る。一実施形態では、取付手段は、方向性磁気留め金を含み得る。別の実施形態では、取付手段は、作動手段をその中に挿入するためのアパーチャを含み得る。代替的な実施形態では、取付手段は、クランプまたは留め金を含み得る。さらに別の実施形態では、取付手段は、複数の異なる保持手段を含み得る。

発明の第2の局面によれば、背面部分を備え、背面部分は、背面部分がユーザによって担持されることを可能とするための担持手段を含み、さらに、荷重担持部分と、作動アセンブリとを備え、作動アセンブリは、作動アセンブリによって荷重担持部分が背面部分に対抗して固定される退避位置と、作動アセンブリによって荷重担持部分が背面部分に移動可能に取付けられる伸長位置との間で荷重担持部分を移動させるように動作可能であり、さらに、作動アセンブリに動作可能に接続された動作手段を備えるバックパックが提供され、動作手段は担持手段上に設けられ、作動アセンブリは、ユーザが荷重担持部分を背面部分に対して自由に動かすことが可能となる伸長位置において動作可能である。

荷重担持部分は、品物の搬送のためのいずれかの好適な形状を有し得る。一実施形態では、荷重担持部分は、実質的に従来のバックパックのように形作られ得る。

背面部分は、支持構造またはフレームを有するパネルを含み得る。これによって、背面部分は、ユーザの背中に対する支持の増大および/または背面部分の剛性の増大をもたらすことができる。背面パネルは、荷重担持部分の背面と実質的に同じ形状および寸法を有し得る。

作動アセンブリは、伸長位置と退避位置との間で荷重担持部分を移動させるためのいずれかの好適な手段を含み得る。一実施形態では、作動アセンブリは、発明の第1の局面のアセンブリと実質的に同一であり得る。

バックパックには、作動アセンブリのいずれかの部分に対する出し入れをユーザにとってより容易にまたはより好都合にするように、作動アセンブリの動作を容易にするための特徴または形成物が設けられ得る。一実施形態では、バックパックのストラップには、ストラップ延長部分が設けられ得る。その上には、ユーザが到達することをより容易にするために、作動手段のための取付手段が配置される。一実施形態では、ストラップ延長部分は、ストラップのうち少なくとも1つの下方端に位置決めされる。

バックパックにはさらに、荷重担持部分をバックパックのいずれかの好都合な部分に解放可能に取付けるための積込み手段が設けられ得る。積込み手段は、いずれかの好適な場所に設けられ得る。一実施形態では、バックパックは、荷重担持部分上の対応する積込み手段と係合して、それによりバックパックがユーザの正面に解放可能に取付けられ、かつ担持されることが可能となるように動作可能な積込み手段をストラップの一方または両方上に含み得る。別の実施形態では、積込み手段は、荷重担持部分上に積込みフックを含み、対応するループがストラップの各々の上に設けられる。

発明の他の局面および実施形態は、読者に明らかとなるであろう利点と共に以下に記載され、請求される通りである。

発明の詳細な説明 発明の実施形態について、添付図面を参照して例としてのみ説明する。

荷物パックが退避位置にある第1の実施形態のバックパックの背面図である。

図1のバックパックの側断面図である。

図1のバックパックの正面図である。

伸長位置にある図1のバックパックの背面図である。

図4のバックパックの側断面図である。

図4のバックパックの正面図である。

背面パネルの側断面図である。

第1の実施形態の成形された平坦な要素の正面図である。

図8aの要素の正面斜視図である。

第1の実施形態のロックユニットの底面斜視図である。

図9aのロックユニットの頂部斜視図である。

図9aのロックユニットの左側の切取側面図である。

図9aのロックユニットの右側の切取側面図である。

第1の実施形態のハンドルの正面斜視図である。

第1の実施形態の可撓性シースの概略図である。

第1の実施形態の可撓性シースの概略図である。

第1の実施形態のストラップの下方端の概略図である。

第1の実施形態のラインリテーナの概略図である。

第1の実施形態のラインリテーナの概略図である。

第1の実施形態のスプーリング機構を有するハンドルの図である。

第1の実施形態のスプーリング機構を有するハンドルの図である。

第1の実施形態のスプーリング機構を有するハンドルの図である。

荷物パックが退避位置にある第2の実施形態のバックパックの側断面図である。

伸長位置にある図15のバックパックの背面図である。

図16のバックパックの側断面図である。

背面パネルの側断面図である。

第2の実施形態の搬送フレームの背面図である。

以下では、様々な実施形態の同様または同一の機能を行なう同様の特徴は同じ参照符号によって示される。さらに、以下の実施形態の各々の特徴は他の実施形態の各々の特徴と組合せて用いられ得ることが指摘される。

図1〜図3を参照して、発明の第1の実施形態に係るバックパックは、多数のナイロンコードライン(7,11,15)によって背面パネル(3)に接続された荷物パック(1)を有する。ナイロンコードが特定されているが、いずれかの好適なライン材料、または材料の組合せを用いることができることが当然理解されるべきである。本例では、荷物パックは、3本のラインによって背面パネルに接続される。これは、制御可能な移動をもたらすことが分かっている。背面パネルは、従来の肩ストラップ(5)(および任意にウエストおよび胸部ストラップ)と嵌合され、ユーザが従来のやり方でバックパックを担持することが可能となる。

荷物パック(1)は、正面および背面を有する。バックパックが使用されている時は背面はユーザに面し、使用されている時は正面はユーザから離れる方に面する。正面は、ユーザが従来のやり方で品物を荷物パックに収納し担持することが可能となるように、多くの開口部、覆いおよびフラップを有する。

多くのアンカー(19,23,27)が荷物パック(1)の背面の縁部に取付けられ、各々はそれぞれのラインを取付けるためのものである。第1のアンカー(23)は、背面の実質的に頂部に取付けられる。第2のアンカー(19)および第3のアンカー(27)は、荷物パックの背面の底部の隅に取付けられる。

図7を参照して、背面パネル(3)は、搬送フレーム(37)を完全に包囲する外側布巻付層(39)を有する。背面パネルが着用されている時にユーザに面する搬送フレームの側面に向かって、布巻付層と搬送フレームとの間に発泡体層(41)を配置することができる。発泡体層(41)は、ユーザにとっての耐久性および快適さを向上させるための詰め物を提供する。

図8a〜図8bを参照して、搬送フレーム(37)は、成形された背面プレート(45)で構成される。背面プレートは、使用されている時にユーザの背中に沿い、支持するように形作られる。背面プレート要素は、その表面に多くのアパーチャ(47)が形成されている。これらのアパーチャは、ユーザの背中への通気を向上させ、必要とされる材料の量を減少させる。

背面プレートは、その表面上に多くの溝(49)が形成されている。溝(49a)のうち1つのみが図9に示されるが、他の溝の位置はライン(49b)によって示される。溝(49)の各々は円形断面を有する。管状取付け具(51)が溝の各々の一端に位置決めされる。任意に、溝の各々の中央に向かって、または溝の各々に沿って間隔を置いて、さらなる管状取付け具を位置決めしてもよい。管状取付け具の各々は、それぞれの溝と外半径が一致するアパーチャを有する。背面プレートは、中央溝の下方端およびそれぞれの管状取付け具を離れて表面から離れる方に実質的に垂直に持ち上げるように形成することができる。これは、管状取付け具に挿入された管を通過するライン(下記参照)が背面プレートの一部を擦るというリスクを低下させ、それにより、ラインが移動する時のライン上の摩耗と摩擦とを減少させる。

管(53‐図示せず)は溝(49)の各々に位置決めされ、各管は、その両端においてアパーチャ(55)を有する。管の各々は、管状取付け具(51)の内半径と同一の外半径を有する。管は、接着剤などの好適な手段によって、成形された背面プレート(45)に取付けられる。管の各々の下方端は、対応する溝の管状取付け具に挿入される。搬送フレームが組立てられた状態にある時、溝(49)は、背面プレートの表面上の管の各々の空間構造を維持するように作用し、管状取付け具(51)は、管(53)の下方端の位置および方位を維持する。

管(53)の各々は、動作中に管とそのそれぞれのラインとの間の摩擦を最小化するように方位付けられ、位置決めされる。管の下側アパーチャの配置は、荷物パックの背面に取付けられたアンカーの配置と実質的に同一である。これにより、荷物パック(1)が退避位置にある時にアンカー(19,23,27)が対応する入口アパーチャに直ちに隣接して保持されることが確実となる。このように、荷物パックは、背面パネルに対抗して堅く保持され、背面パネルに対する荷物パックの不要または偶発的な移動を防ぐ。

図4を参照して、ライン(7,11,15)の各々が次のやり方でアンカー(19,23,27)のうちの1つに取付けられる。すなわち、第1のライン(11)は第1のアンカー(23)に取付けられ、第2のライン(7)および第3のライン(15)は、第2のアンカー(19)および第3のアンカー(27)にそれぞれ取付けられる。

ライン(7,11,15)の各々は、それぞれのラインが取付けられるアンカーに対応する管(53)の下側アパーチャを通って、かつそれぞれの管を通って、その上側アパーチャに誘導される。

図9a〜図9dを参照して、ロックユニット(31)は、ベースプレート(57)の第1の表面に取付けられたフレーム(55)を有する。ベースプレートは多くのアパーチャを有し、その機能について以下で詳細に説明する。フレームは、正面部分(55a)および背面部分(55b)、ならびに正面部分と背面部分とを接続する2つのサイド部分(55c,55d)を有する。フレームは、フレームの正面および背面部分の各々の上に多くのアパーチャ(59)を有し、それを通ってライン(17)がフレームを通過する。正面および背面部分の各々の上のアパーチャの数は、ラインの数と等しい。フレームのサイド部分(55c,55d)は、ベースプレートから離れる方向に、正面部分および背面部分から延在する。

係止ばね(61)は、ベースプレート(57)の第2の表面に取付けられた固定端(61b)を有する。係止ばねの自由端(61a)は、ベースプレートの対応する第1のアパーチャ(63)を通って延在する係止部分(61c)を有する。係止ばねは、ベースプレートの第2のアパーチャ(69)を通って、ばねから垂直に延在する係合部分(65)を有する。係合表面(67)は、係合部分の自由端に位置する。係合表面は、フレームの正面部分(55a)から離れる方に、かつ正面と実質的に平行に延在する。

フレームの高くなったサイド部分(55c,55d)間のスピンドル(72)上にカム(71)が回転可能に搭載される。スピンドルは、ベースプレート(57)と平行であり、ライン(17)の方向に対して垂直である。カムは、ベースプレートに向かって、つまり(矢印75によって示されるように)下向き方向に回転するように付勢ばね(73)によって付勢される。カムはしたがって、通常の状況下で、かついずれかの外部からの作動がなければ、ロックユニット(31)を通過するライン(17)のうち少なくとも1本と、つまりロック位置に係合することになる。原則としてラインのすべてと等しく十分に係合することができるが、本例では、カムは中央ラインと係合する。カムには、カムがそのロック位置にある時にラインに面する表面上に多くの歯(77)が設けられる。歯は(矢印79によって示される)伸長方向へのラインの移動を妨げるが、反対の退避方向へのラインの移動を容易にするように形成される。

レバー(81)がカム(71)に取付けられる。レバーは、ベースプレート(57)に向かってカムから離れる方に延在し、レバーの自由端(81a)がベースプレートの第3のアパーチャ(83)を通って延在するように寸法決めされる。レバー(81)は、カムがその正常位置にある、つまりラインと係合している時に、ロックユニット(31)のフレーム(55)の背面部分(55b)にレバーが実質的に向くように、カム(71)に対して方位付けられる。レバーの自由端は、作動ライン(95、図示せず)を取付けることができるアンカー点(85)を有する。

ラッチ(87)はカム(71)に取付けられ、レバー(81)と実質的に同じ方向にカムから離れる方に延在する。ラッチは、カムがロック解除位置に回転されると係止ばね(61)の自由端(61a)の係止部分(61c)と相互作用するように適合される自由端(87a)を有する。

ロックユニット(31)は、2つの構造、すなわちカムがそのロック解除位置にあり、ライン(17)がロックユニットを自由に通過することができる第1の構造と、カムがそのロック位置にあり、カムがラインを摩擦で保持する第2の構造とを有する。

図10を参照して、ライン(17)は一端においてハンドル(35)に取付けられる。ハンドルは、ラインをその中に挿入してハンドルにそれらを取付けることができる多くのアパーチャ(89)を有する。ハンドルは、ユーザがハンドルを把持したときにユーザが到達するのに好都合な場所に配置された作動ボタン(91)を有する。ハンドルは、作動ライン(95、図示せず)がそれを通過するさらなるアパーチャ(93)を有する。

ハンドル(35)がクリップ(33)に取付けられている間にライン(17)がユーザまたは他の物体に引っ掛かるのを防ぐには、ラインは理想的にはストラップ(5)に対抗してぴんと張っておくべきである。しかしこれは、ラインが非常に限定された長さを有することを可能にするにすぎず、一般に荷物パックの十分な移動がユーザの正面に好都合に移動可能であることを可能にしない。荷物パックの移動量の可能な長さを増大させるには、ライン(17)の長さを増大させることが可能である。しかしこれは、ハンドルがクリップに搭載される時にラインをストラップに対抗してぴんと張っておくために、ハンドルをストラップのさらに下方に、または荷物パック自体の上にでさえも搭載することが必要となり、ハンドルに到達するのがより困難またはより不便となる。

図11a〜図11bを参照して、ライン(17)は、ナイロンTMおよびLycra(登録商標)の組合せなどの弾性材料から成る可撓性の管状シース(97)によって包囲される。シースはラインを包囲し、それによりユーザまたは他の物体が絡まるか引っ掛るのを防ぐ。シースの一端は、ロックユニット(31)に、またはロックユニットに直ちに隣接するストラップ(5)に取付けられる。シースの他端はハンドル(35)に取付けられる。シースは、ハンドルがクリップに取付けられる時に、(図11aに示されるように)シース材料を部分的に弾性的に変形することのみによって、シースがストラップ、および伸長によってユーザの身体に対抗してぴんと張っておかれるように、ある長さを有する。ラインがシースによって包囲されているため、ハンドルがクリップに搭載される時にライン自体が張下にある必要がない。これによってラインがより長くなることが可能となり、それにより荷物パック(1)の潜在的な移動距離が増大する。さらに、ストラップに対抗してぴんと張られているため、ラインが何かに引っ掛るというリスクが低下する。さらに、クリップがより好都合な位置に搭載されることが可能となる。ユーザがハンドル(35)を引張った場合、シースの弾性により、ユーザがライン(17)を(図11bに示されるように)ぴんと引張ることが可能となる。

図12(ならびに図3、図5および図6)を参照して、クリップ(33)は、その下方端の付近においてロックユニット(31)と同じストラップ(5)に取付けられる。荷物パック(1)が退避位置にある時、ハンドル(35)がクリップ(33)に取付けられる。クリップは、たとえばFidlock(登録商標)であり得る。Fidlock(登録商標)からハンドルを取外すには、ユーザが下向きの動作でハンドルを移動させ、ハンドルをクリップから解放する。類似した機能をもたらす他の種類のクリップまたはホルダーを、ハンドルの保持力を向上させるかまたはハンドルが外れるリスクを低下させるように、単独でまたはいずれかの他のクリップもしくはホルダーと組合せて等しく十分に使用することができる。

図4〜図6では、荷物パック(1)は、ライン(7,11,15)によって吊り下げられた伸長位置にある。この位置では、荷物パック(1)は退避位置と同じ空間方位を有する。これにより、伸長位置と退避位置との間での移動中に、荷物パックの中身が旋回したり、移動したり、倒れたりしないことが確実となる。

図3および図6を参照して、バックパックのストラップ(5)の各々はその上に積込みフック(図示せず)が設けられている。これにより、荷物パック(1)が伸長位置にある時に、ユーザが荷物パックをユーザの正面に持って行き、次いで荷物パックをユーザの正面に対抗して解放可能に固定することが可能となる。ユーザは次いで、両手で荷物パックの中身を自由に出し入れすることができる。ユーザが終了すると、荷物パックを積込みフックから解放することができる。

さらに、クリップ(33)が取付けられるストラップ(5)は、ハンドルがクリップに搭載される時にシースおよび/またはラインがストラップの側面から滑り落ちるのを防ぐ1つ以上の特徴(図示せず)を有することができる。これにより、ユーザまたは他の物体がラインと絡まるリスクが低下する。

使用の際、バックパックは、図1〜図3に示される退避位置と図4〜図6に示される伸長位置との間で移動可能である。退避位置では、荷物パック(1)は、背面パネル(3)に対抗して堅く保持される。この位置では、ライン(17)がロックユニット(31)によって摩擦で保持され、ハンドル(35)がクリップ(33)に取付けられる。

カム(71)がロック位置にある間に、たとえば重く詰め込まれた荷物パックによってラインが伸長方向に引張られた場合、中央ラインがカム(71)の歯(77)と係合し、下向き方向にカムを回転させる。これはひいては、中央ラインが歯でさらに下に押圧されることになり、それによってラインが伸長方向に移動するのを防ぐ。逆に、ユーザが退避方向にラインを引張った場合、歯は、ラインの移動を防ぐようにラインと相互作用しない。むしろラインは、カムをロック解除位置に向かってわずかに回転させるだけである。したがって、ユーザがラインを伸長方向に引張ることが防がれることになり、つまり、偶発的か否かによらず、荷物パックを伸長位置に向かって移動させることはできない。しかし、荷物パックは、退避位置に向かって容易に移動させることができる。

荷物パック(1)をその退避位置から移動させることができるようにするには、ユーザはまずクリップ(33)からハンドル(35)を解放する。ユーザは次いで、ライン(17)がぴんとなるようにハンドルを保持し、次いでハンドルの作動ボタン(91)を押圧する。これにより、作動ライン(95)がカム(71)のレバー(81)を引張り、それによって付勢ばね(73)の付勢方向に対抗してカムをロック解除位置に回転させる。

カムの回転は、カムに取付けられているラッチ(87)も回転させる。回転により、ラッチ自由端が係止ばね(61)の自由端(61a)の係止部分(61c)と係合する。係止ばねは、それによって、カムの歯(77)がライン(17)と係合していないロック解除位置にカム(71)を保持する。これにより、伸長および退避方向の両方にラインを自由に移動させることが可能となる。

ユーザは次いで、ロックユニット(31)に向かってハンドル(35)を移動させることによって、荷物パック(1)を伸長位置に向かって移動させることができる。完全に伸長された位置では、ハンドルおよび/または圧縮されたシースが係止ばね(61)の係合部分(65)の係合表面(67)と接触することになる。これにより、フレームの正面部分(55a)の正面に向かって係合表面が押され、それによって係止ばねを弾性的に変形させ、固定端(61b)を中心として効果的に旋回させることになる。係止ばねの自由端(61a)は、したがってカム(71)のラッチ(87)から離れる方に下向きに移動することになる。付勢ばね(73)は、カムをロック位置に回転させ、ライン(17)を摩擦で保持することになる。

伸長位置にある間、ユーザはウエストレベルのどちら側にも後方に到達することができ、荷物パックを自分の正面に引張って中身を出し入れしたり、着座している間それを膝に配置することができる。代替的に、ユーザは、ストラップ(5)上に位置決めされた多くの取付けフックまたはクリップによって、ストラップの正面に荷物パックを取外し可能に取付けることができる。荷物パック(1)をその退避位置に戻すには、ユーザがそれを解放し、荷物パックが完全に退避されるまで退避方向にハンドル(35)を引張れば良いだけである。ユーザは次いで、クリップ(33)にハンドルを再配置する。

図12を参照して、ストラップ(5)の下方端は、クリップが取付けられる内方突出部分(5a)とともに形成される。バックパックがユーザによって着用されると、内方突出部分は、(矢印によって示されるように)実質的にユーザの正面に向き、それによってクリップ(33)をユーザの正面により近くに位置決めする。ユーザはしたがって、クリップに到達するために、(破線によって示されるように)従来通りに搭載されたクリップを有する従来のストラップで必要であったほど遠く後方に到達しなくてもよく、それによりユーザにとっての不便が減少する。

図13a〜図13bを参照して、カムがロック位置にある時、ライン(17)のうち1本以上はカム(71)によって保持されない場合がある。背面パネル(3)に関するラインの相対的移動を防ぎ、したがって背面パネルに関する荷物パック(1)の相対的移動を防ぐために、保持されないラインの各々にラインリテーナ(8)がさらに取付けられている。ラインリテーナは、プラスチックまたは金属などの硬質材料から成る。各ラインリテーナは、荷物パックが退避位置にある時に、ラインリテーナが図13aに示されるように背面パネル(3)の背面プレート(45)に取付けられたそれぞれの管(53)と係合するように、ライン上に位置決めされる。これにより、ラインが管に対して移動するのを防ぎ、それによって荷物パックが支持フレームに対して移動するのを防ぐ。図13bに示されるように荷物パックが伸長位置にある時、リテーナによって、管に対するラインの自由な移動が可能となる。

図14を参照して、ハンドル(35)には、ハンドルがクリップ(33)に搭載される時にライン(17)をぴんと張っておくためのスプーリング機構を、シース(97)に加えて、またはシース(97)と組合せて、任意に設けてもよい。ハンドルは、ライン(17)がそれを通過することができる多くのアパーチャ(89)を有する。スプーリング機構は可動フレーム(101)で構成され、アパーチャ(89)に対向するハンドルの端部に向かって、つまり矢印(103)によって示される方向に、好適なやり方で弾性的に付勢される。リール(105)が可動フレーム上に回転可能に搭載される。ラインは、アパーチャ(89)を通過し、リールの周りを通過する。ラインの自由端は、出口アパーチャ(107)において好適なやり方でハンドル(35)に取付けられる。ハンドル(35)がクリップ(33)に取付けられると、可動フレームがライン(17)をハンドル内に引込み、ラインのたるみを効果的に取り、それにより、たとえばバックパックのストラップに対抗してラインをぴんと引張ることになる。

ラインは管(53)を通り、次いでユーザの肩部を越えてロックユニットを通りクリップまで伸びるため、大きな半径の緩く湾曲した経路に従い、したがって、上述のドイツ国特許のような従来の配置よりも、ねじれるかまたは摩擦によって閉塞する可能性が低い。さらに、ユーザは、自然な強い前進運動で荷物パックを持ち上げ、それを低下させる前に解放機構を作動させることによって持ち上げられた位置からそれを解放することが可能である。

図15〜図17を参照して、発明の第2の実施形態に係るバックパックは、多くのナイロンコードライン(7,9,11,13,15)によって背面パネル(3)に接続される荷物パック(1)を有する。本例では、荷物パックは5本のラインによって背面パネルに接続される。これは、制御可能な移動をもたらすことが分かっている。背面パネルは、従来の肩ストラップ(5)(ならびにウエストおよび胸部ストラップ)と嵌合され、ユーザが従来のやり方でバックパックを担持することが可能となる。

荷物パック(1)は正面および背面を有する。背面はバックパックが使用されている時はユーザに面し、正面は使用の際はユーザから離れる方に面する。正面は、ユーザが従来のやり方で荷物パックに品物を収納し担持することが可能となるように、多くの開口部、覆いおよびフラップを有する。

多くのアンカー(19,21,23,25,27)が荷物パック(1)の背面の縁部に取付けられ、各々はそれぞれのラインを取付けるためのものである。第1のアンカー(23)は、背面の実質的に頂部に取付けられる。第2のアンカー(21)および第3のアンカー(25)は、荷物パック(1)の背面の中心鉛直線の周りに対称的に配置される。第4のアンカー(19)および第5のアンカー(27)は、荷物パックの背面の底部の隅に取付けられる。

図18を参照して、背面パネルは、搬送フレーム(37)を完全に包囲する外側布巻付層(39)を有する。背面パネルが着用されている時にユーザに面する搬送フレームの側に向かって、布巻付層と搬送フレームとの間に発泡体層(41)を配置することができる。発泡体層(41)は、ユーザにとっての耐久性および快適さを向上させるための詰め物を提供する。

図19を参照して、搬送フレーム(37)は、ラインがそれを通って伸びることができる湾曲した管状要素で構成される。搬送フレームは、バックパックが使用されている時に湾曲の最上点が実質的に上向きに面し、搬送フレームの自由端が実質的に下向きに向く状態で配置される。湾曲した支柱要素(43)が搬送フレームに取付けられて、付加的な剛性および安定性を提供する。搬送フレームおよび支柱要素は、半硬質の可撓性プラスチック材料から作成される。これにより、荷物パックからの荷重力がユーザの背中に安定的にかつ快適に移されることが確実となるように十分な剛性を維持しつつ、フレームおよび支柱がユーザの背中および荷物パック(1)に担持されている荷重の形状に適合することが可能となる。フレームは、追加的にユーザの背中に支持を提供することになる。

搬送フレーム(37)の自由端は両方とも、ラインがそれを通過するための入口アパーチャがその中に形成されている。3つの追加的な入口アパーチャ、すなわち搬送フレームの頂部の真下の点上の第1の入口アパーチャと、フレームの鉛直中心線を中心として対称的に配置された第2および第3の入口アパーチャとが搬送フレームに形成される。アパーチャの各々は、動作中に摩擦を最小化するように方位付けられ位置決めされる。入口アパーチャの配置は、荷物パックの背面に取付けられたアンカーの配置と実質的に同一である。これにより、荷物パック(1)が退避位置にある時に、アンカー(19,21,23,25,27)が対応する入口アパーチャに直ちに隣接して保持されることが確実となる。このように、荷物パックは、背面パネルに対抗して堅く保持され、背面パネルに対する荷物パックの不要または偶発的な移動を防ぐ。

ラインのための出口管(29)が搬送フレーム(37)の最上点に取付けられる。出口管は、その内面上の摩擦減少要素に嵌合されるか、または摩擦減少要素を有して形成されることができる。これにより、ライン上の摩耗が減少し、伸長位置と退避位置との間で荷物パック(1)を移動させるために必要とされる力の量が減少する。

ライン(7,9,11,13,15)の各々は、以下のやり方でアンカー(19,21,23,25,27)のうちの1つに取付けられる。すなわち、第1のライン(11)が第1のアンカー(23)に取付けられ、第2のライン(9)および第3のライン(13)が第2のアンカー(21)および第3のアンカー(25)にそれぞれ取付けられ、第4のライン(7)および第5のライン(15)が第4のアンカー(19)および第5のアンカー(27)にそれぞれ取付けられる。

19に破線で示されるように、ライン(7,9,11,13,15)の各々は、それぞれのラインが取付けられたアンカーに対応する入口アパーチャと、搬送フレームとを通って誘導される。ラインの各々は、出口管(29)を通って誘導され、ストラップ(5)のうちの1つに取付けられた滑り止めユニット(31)を通過する。

滑り止めユニット(31)は、2つの構造、すなわちライン(17)がロック解除位置にあり、滑り止めユニットを自由に通過することができる第1の構造と、ラインがロック位置にあり、滑り止めがそれらを摩擦で保持する第2の構造とを有する。ユーザは、ラインを滑り止めユニットから離れて上に、かつ滑り止めユニットに向かって下にそれぞれ移動させることによって、ロック解除位置とロック位置との間でライン(17)を移動させることができる。

ライン(17)は、一端においてハンドル(35)に取付けられる。クリップ(33)は、その下方端の付近において滑り止めユニット(31)と同じストラップ(5)に取付けられる。荷物パック(1)が退避位置にある時に、ハンドル(35)がクリップ(33)に取付けられる。ライン(17)の各々は、ハンドルがクリップに取付けられるとラインがストラップ(5)に対抗して実質的にぴんと張られるようにある長さを有する。これにより、バックパックがユーザによって着用されている間にハンドル(35)またはライン(17)のいずれかが絡まってしまうというリスクが低下する。

図16〜図18では、荷物パック(1)は、ライン(7,9,11,13,15)によって吊り下げられた伸長位置にある。この位置では、荷物パック(1)は、退避位置と同じ空間方位を有する。これにより、伸長位置と退避位置との間での移動中に荷物パックの中身が旋回したり、移動したり、倒れたりしないことが確実となる。

伸長位置では、ハンドル(35)は滑り止めユニット(31)に載る。ライン(17)が滑り止めユニット(31)においてロック解除位置にある場合、つまり滑り止めユニットが第1の構造にある場合、ハンドル(35)は、荷物パックの荷重の重量を効果的に担持することになる。より重い荷重の場合、これはハンドルの損傷につながり得る。したがって、そのような荷重については、ユーザは、滑り止めユニット(31)におけるロック位置にそれらを移動させることによってライン(17)を適所にロックすることを選択してもよい。

使用の際、バックパックは、図15に示される退避位置と図16〜図18に示される伸長位置との間で移動可能である。退避位置では、荷物パック(1)は、背面パネル(3)に対抗して堅く保持される。この位置では、ライン(17)がロックユニット(31)によって摩擦で保持され、ハンドル(35)がクリップ(33)に取付けられる。

荷物パック(1)をその退避位置から移動させることができるようにするには、ユーザがまずクリップ(33)からハンドル(35)を解放する。ユーザは次いで、ライン(17)がぴんと張っておくようにハンドルを保持し、上向き方向にハンドルを移動させる。たとえば図14に示されるように滑り止めユニット(31)がストラップ(5)の頂部の付近に配置されるため、これにより、滑り止めユニット(31)内のライン(17)がロック位置からロック解除位置に移動される。

ユーザは次いで、滑り止めユニット(31)に向かってハンドルを移動させることによって、荷物パック(1)を伸長位置に向かって移動させることができる。完全に伸長された位置では、ハンドルは滑り止めユニットに載ることになり、それによって荷物パックがさらに伸長されることを防ぐ。代替的に、ユーザは、ハンドル(35)を下向きに移動させることによって荷物パックを適所にロックする。これにより、ライン(17)を滑り止めユニット(31)の第2の構造に移動させ、滑り止めユニットにラインを摩擦で保持させる。

伸長位置にある間、ユーザはウエストレベルのどちら側にも後方に到達することができ、荷物パックを自分の正面に引張って中身を出し入れするか、または着座している間それを膝に配置することができる。

ユーザが荷物パック(1)を部分的に伸長された位置にロックしたい場合、ユーザは、荷物パックが所望の位置にある時にハンドル(35)を実質的に下向きに移動させ、それによって滑り止めユニット(31)におけるロック位置にライン(17)を移動させる。

上記の実施形態は例としてのみ記載される。上記の実施形態の多くの変形が発明の範囲から逸脱することなく可能である。たとえば、3本および5本のラインが第1および第2の実施形態でそれぞれ開示されているが、この数は、4または原則的に別の数であり得る。ロックユニットが示されているが、これは、いくつかの場合(たとえば小さい荷重については)不要であり得る。ナイロンコードラインについて述べられているが、ストラップなどの他の可撓性の強い部材のように、十分に低摩擦および高強度を有する他の材料が用いられてもよい。

ハンドルは一方側(ユーザの左側)に示されているが、別の実施形態では、(合わせてまたは個々に作動手段を構成する)ハンドル、ロックユニットおよびクリップは、取外し可能であり、他方側に位置変更可能であり(たとえばVelcro(登録商標)によって保持され)得る。ラインおよび/またはアンカーに解放可能な締付け具を設けることが可能であり、荷物パックの取外しおよび交換が可能となる。

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