Spiral umbrella

申请号 JP2010294629 申请日 2010-12-31 公开(公告)号 JP2012139426A 公开(公告)日 2012-07-26
申请人 Takenori Inao; 武徳 稲生; 发明人 INAO TAKENORI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a spiral umbrella, which has an innovative design and can be closed structurally without support.SOLUTION: The umbrella is opened via stretchers 22 and ribs 21 when a runner 16 is raised upon opening of the umbrella, and is provided with a canopy 30 which allows the plurality of ribs 21 to curve in a spiral. The canopy 30 comprises a canopy body 31 and a pocket section 32 which is formed convexly upwards in the center of the canopy body 31. The pocket section 32 has a top section 32a fixed at the top of a notch 14 and an opening part 32b opening downwards at the bottom end, and allows the ribs 21 to be restored to the approximately linear shape when the umbrella is closed.
权利要求
  • 手元からフローシャフトに向かって延びる中棒の前記手元側を下、前記フローシャフト側を上としたときに、下ロクロを中棒に沿って上昇させることで開傘し、下降させることで閉傘させる渦巻き傘において、
    前記フローシャフトに取り付けられた上ロクロと、
    前記上ロクロよりも前記手元側に配設されて前記中棒に沿って昇降可能な前記下ロクロと、
    前記中棒における前記上ロクロと前記下ロクロとの間に取り付けられた中ロクロと、
    基端側が前記中ロクロによって上下方向揺動可能に支持されるとともに前記中ロクロの周方向に沿って複数本配設された可撓性の親骨と、
    基端側が前記下ロクロによって上下方向揺動可能に支持されるとともに先端側が前記親骨の中間部に揺動可能に連結された複数の受け骨と、
    外周縁に沿った複数箇所にそれぞれ前記親骨の先端が固定され、前記開傘時の前記下ロクロの上昇に伴って前記受け骨及び前記親骨を介して開かれるとともに複数の前記親骨を渦巻き状に湾曲させる張布と、を備え、
    前記張布は、張布本体と、前記張布本体の中央に上方に向かって凸状に形成されたポケット部とを有し、
    前記ポケット部は、上端部に前記上ロクロに固定された頂部を有し、下端部に下方に向かって開口する開口部を有するとともに、前記閉傘時に前記親骨が略直線状に復元されるのを許容する、
    ことを特徴とする渦巻き傘。
  • 前記張布は、前記開傘時の渦巻き状の複数の前記親骨に倣って分割された複数の小間を張り合わせて構成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の渦巻き傘。
  • 隣接する2枚の前記小間は、視覚的な境界を構成する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の渦巻き傘。
  • 前記中棒と前記フローシャフトとは、一体的に構成されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の渦巻き傘。
  • 前記中棒と前記フローシャフトとは、別部材によって構成され、
    前記フローシャフトは、前記中棒によって上下方向スライド可能に支持されるとともに、前記中棒と前記フローシャフトとの間に前記フローシャフトを上方に付勢する付勢部材が介装されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の渦巻き傘。
  • 前記付勢部材が圧縮ばねである、
    ことを特徴とする請求項5に記載の渦巻き傘。
  • 前記付勢部材が引っ張りばねである、
    ことを特徴とする請求項5に記載の渦巻き傘。
  • 複数の前記親骨は、その一部が、前記張布に対し、前記開傘時に渦巻き状となる位置に固定されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の渦巻き傘。
  • 说明书全文

    本発明は、開傘時に複数の親骨が渦巻き状となる渦巻き傘に関する。

    一般的な傘は、長く延びる中棒の下端(基端)に手で握る手元(ハンドル)を有し、上端(先端)に石突を有しており、石突下部に設けられた上ロクロには、張布の中心が固定されるとともに複数の親骨の基端部が揺動可能に取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。 複数の親骨の先端の露先は、張布の外周縁を等分(例えば8等分)する位置のそれぞれに固定されている。 また、中棒に沿って昇降可能な下ロクロには、複数の受け骨の基端部が揺動可能に取り付けられており、それぞれの受け骨の先端は、親骨の中間部に揺動可能に取り付けられている。 このような傘は、下ロクロを上昇させることで複数の受け骨、親骨を介して開傘し(張布を開き)、また、下ロクロを下降させることで閉傘する(張布を閉じる)ことができる。

    一般的な傘では、開傘状態では、親骨は、上方に向かって凸状に湾曲又は屈曲しているが、上方から見ると、複数の親骨は上ロクロを中心として放射状にまっすぐ延びるように見える。

    上述の一般的な傘に対し、同じく上方から見たときの複数の親骨の形状が周方向に沿った同方向に渦巻き状に湾曲する、いわゆる渦巻き傘が考えられる。 この渦巻き傘は、デザイン的に斬新で、使用者(所有者)にとって興趣あるものである。

    特開2009−207867号公報

    しかしながら、上述の渦巻き傘は、上述の一般的な傘と同様な構成を採用した場合には、閉傘することができないという問題が発生する。 すなわち、一般的な傘にあっては、開傘時の親骨は、上下方向に湾曲しているのみであるため、支障なく閉傘することができるのに対し、渦巻き傘にあっては、開傘時の親骨は、上下方向に湾曲しているのに加え、上ロクロの周方向にも湾曲しているため、一般的な傘と同様な構成を採用した場合には、閉傘時に親骨の湾曲が解消されないために、張布には常時、過大な張が発生する。 このため、下ロクロを手元に近づけても、張布はラッパ状となって閉傘することができない。

    本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、デザイン的に斬新であり、かつ、構造的に支承なく閉傘することを可能とした渦巻き傘を提供することを目的とするものである。

    請求項1に係る発明は、手元から石突に向かって延びる中棒の前記手元側を下、前記石突側を上としたときに、下ロクロを中棒に沿って上昇させることで開傘し、下降させることで閉傘させる渦巻き傘において、前記石突に取り付けられた上ロクロと、前記上ロクロよりも前記手元側に配設されて前記中棒に沿って昇降可能な前記下ロクロと、前記中棒における前記上ロクロと前記下ロクロとの間に取り付けられた中ロクロと、基端側が前記中ロクロによって上下方向揺動可能に支持されるとともに前記中ロクロの周方向に沿って複数本配設された可撓性の親骨と、基端側が前記下ロクロによって上下方向揺動可能に支持されるとともに先端側が前記親骨の中間部に揺動可能に連結された複数の受け骨と、外周縁に沿った複数箇所にそれぞれ前記親骨の先端が固定され、前記開傘時の前記下ロクロの上昇に伴って前記受け骨及び前記親骨を介して開かれるとともに複数の前記親骨を渦巻き状に湾曲させる張布と、を備え、前記張布は、張布本体と、前記張布本体の中央に上方に向かって凸状に形成されたポケット部とを有し、前記ポケット部は、上端に前記上ロクロに固定された頂部を有し、下端に下方に向かって開口する開口部を有するとともに、前記閉傘時に前記親骨が略直線状に復元されるのを許容する、
    ことを特徴とする。

    請求項2に係る発明は、請求項1に係る渦巻き傘において、前記張布は、前記開傘時の渦巻き状の複数の前記親骨に倣って分割された複数の小間を張り合わせて構成されている、ことを特徴とする。

    請求項3に係る発明は、請求項2に係る渦巻き傘において、隣接する2枚の前記小間は、視覚的な境界を構成する、ことを特徴とする。

    請求項4に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に係る渦巻き傘において、前記中棒と前記石突とは、一体的に構成されている、ことを特徴とする。

    請求項5に係る発明は、請求項1ないし3のいずれか1項に係る渦巻き傘において、前記中棒と前記石突とは、別部材によって構成され、前記石突は、前記中棒によって上下方向スライド可能に支持されるとともに、前記中棒と前記石突との間に前記石突を上方に付勢する付勢部材が介装されている、ことを特徴とする。

    請求項6に係る発明は、請求項5に係る渦巻き傘において、前記付勢部材が圧縮ばねである、ことを特徴とする。

    請求項7に係る発明は、請求項5に係る渦巻き傘において、前記付勢部材が引っ張りばねである、ことを特徴とする。

    請求項8に係る発明は、請求項1ないし7のいずれか1項に係る渦巻き傘において、複数の前記親骨は、その一部が、前記張布に対し、前記開傘時に渦巻き状となる位置に固定されている、ことを特徴とする。

    請求項1の発明によれば、張布にポケット部を設けることにより、閉傘時に親骨が直線状に延びることが可能となり、張布に不要な張力が作用しなくなるので、支障なく閉傘することができる。

    請求項2の発明によれば、開傘時の親骨は、張布を構成する複数の小間の張り合わせ部分に一致するので、その姿勢が安定する。

    請求項3の発明によれば、張布を構成する小間のうち、隣接する2枚の小間は、視覚的な境界を構成するので、デザイン的にも優れたものとなる。 なお、視覚的な境界を構成するとは、例えば、隣接する2枚の小間を異なる色の小間とすることが含まれる。

    請求項4の発明によれば、中棒と石突とが一体に構成されているので、構成を簡略化することができる。

    請求項5の発明によれば、中棒と石突とを別部材で構成して、両者間に付勢部材を介装して石突を上方に付勢することにより、石突に取り付けられた上ロクロに固定されたポケット部の頂部を上方に向けて付勢することができ、ポケット部が不要に弛んだりすることを防止することができる。

    請求項6の発明によれば、付勢部材として、圧縮ばねを採用することにより、例えば、圧縮ばねを採用する場合と比較して構成を簡単にすることができる。

    請求項7の発明によれば、付勢部材として、引っ張りばねを採用することにより、例えば、圧縮ばねを使用する場合と比較して、ポケット部の最低必要長さ(上下方向の長さ)を短くすることができるので、渦巻き傘の設計の自由度が向上する。

    請求項8の発明によれば、閉傘時に略直線状の親骨が、開傘開始時に、渦巻き状となる側へ湾曲しやすくなる。

    渦巻き傘1の正面図である。

    渦巻き傘1の上面図(図1中の渦巻き傘1を矢印II方向から見た図)である。

    外装圧縮ばね式の渦巻き傘1の上部を説明する図であり、(A)は開傘時、(B)は閉傘時を示す。

    上ロクロ14近傍を説明する上面図である。

    開傘時の中ロクロ15近傍を説明する上面図である。

    (A)は図5の部分拡大図、(B)は中ロクロ15の斜視図である。

    下ロクロ16近傍を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は下ロクロ16の斜視図である。

    外装圧縮ばね式の渦巻き傘1における、フローシャフト(石突)13を上方に付勢する付勢部材の構造を説明する分解斜視図である。

    内装圧縮ばね式の渦巻き傘1の上部を説明する図であり、(A)は開傘時、(B)は閉傘時を示す。

    内装引っ張りばね式渦巻き傘1の上部を説明する図であり、(A)は開傘時、(B)は閉傘時を示す。

    内装引っ張りばね式の渦巻き傘1における、フローシャフト13を上方に付勢する付勢部材の構造を説明する分解斜視図である。

    内装引っ張りばね式の渦巻き傘1における、フローシャフト13を上方に付勢する付勢部材の構造を説明する一部破断斜視図である。

    以下、本発明を適用した実施形態を、図面に基づいて詳述する。 なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同一又は類似の構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。 また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
    <実施形態1>

    図1〜図12を参照して本発明を適用した実施形態1に係る渦巻き傘1について説明する。 図1〜図12のうち、図1〜図8は、外装圧縮ばね式の渦巻き傘1を説明する図であり、図1は、渦巻き傘1の正面図である。 なお、以下の説明では、渦巻き傘1の上下方向について、渦巻き傘1の中心に位置して直線状に延びる中棒11の一方の端部に設けられた手元12側を「下側」、他方の端部側に設けられたフローシャフト(石突)13側を「上側」として説明する。 図2は、渦巻き傘1の上面図(図1中の渦巻き傘1を矢印II方向から見た図であり、C2,C3は中心線)である。 図3は、外装圧縮ばね式の渦巻き傘1の上部を説明する図であり、(A)は開傘時、(B)は閉傘時を示す。 図4は、上ロクロ14近傍を説明する上面図である。 図5は、開傘時の中ロクロ15近傍を説明する上面図である。 図6は、図5の部分拡大図、(B)は中ロクロ15の斜視図である。 図7は、下ロクロ16近傍を説明する図であり、(A)は上面図、(B)は正面図、(C)は下ロクロ16の斜視図である。 図8は、外装圧縮ばね式の渦巻き傘1における、フローシャフト(石突)13を上方に付勢する付勢部材の構造を説明する分解斜視図である。 図9は、内装圧縮ばね式の渦巻き傘1の上部を説明する図であり、(A)は開傘時、(B)は閉傘時を示す。 図10は、内装引っ張りばね式渦巻き傘1の上部を説明する図であり、(A)は開傘時、(B)は閉傘時を示す。 図11は、内装引っ張りばね式の渦巻き傘1における、フローシャフト13を上方に付勢する付勢部材の構造を説明する分解斜視図である。 図12は、内装引っ張りばね式の渦巻き傘1における、フローシャフト13を上方に付勢する付勢部材の構造を説明する一部破断斜視図である。

    渦巻き傘1は、図1に示すように、上下方向に延びる中棒11と、この中棒11の下端側に設けられた手元(ハンドル)12と、上端側に設けられたフローシャフト(石突)13と、このフローシャフト13に設けられた上ロクロ14と、中棒11の上部に設けられた中ロクロ15と、中棒11における中ロクロ15の下側に設けられた下ロクロ16と、一方の端部(親骨基端具21a)側が中ロクロ15に取り付けられた複数の親骨21と、下ロクロ16と親骨21とを連結する複数の受け骨22と、親骨21等を介して開閉される張布30とを備えて構成されている。

    中棒11は、中心軸C1に沿って下側から上側に向かって直線状に延びる管状の部材であり、例えば、鉄製である。 中棒11の下端側には、使用者が手で握る手元12が固定的に設けられている。 一方、中棒11の上端側には、フローシャフト13が、後述するように中棒11に対して、上下方向(長手方向)移動可能(スライド可能)に設けられている。 また、中棒11には、上端側に、中棒11の外周から出没可能な上ハジキ17が、また、下端側に、同じく中棒11の外周から出没可能な下ハジキ18が設けられていて、後述する下ロクロ16に係脱可能である。

    フローシャフト13は、本実施形態においては、図8に示すように、トップパイプ13aとフローシャフトパイプ13bとキャップ13cと後述する上ロクロ14とが一体に構成されていて、フローシャフト13全体が、上述の中棒11に対して、上下方向にスライド可能に挿入されている。 すなわち、フローシャフト13は、管状のトップパイプ13aの上端にキャップ13cを嵌合し、トップパイプ13aの下端側からフローシャフトパイプ13bの上端側を挿入して、トップパイプ13a下端側のピン孔13fとフローシャフトパイプ13b上端側のピン孔13eとを合わせ、さらに、トップパイプ13の下端に上ロクロ14を嵌合して、図4に示すように、上ロクロ14のピン孔14cと上述のピン孔13f,13eに上ロクロ固定ピン19aを挿入することで、全体が一体的に構成されている。 また、フローシャフトパイプ13bには、上下方向にスリット状のガイド溝13dが形成されており、このガイド溝13dに後述する中ロクロ固定ピン19bが、フローシャフトパイプ13bの直径方向に貫通されている。

    フローシャフト13は、中棒11に対して、上下方向スライド可能である。 中棒11の上端には、後述する中ロクロ15が、中ロクロクギ孔15cに中ロクロ固定ピン19bが挿入されることで固定されている。 フローシャフト13は、フローシャフトパイプ13bの下端側を、付勢部材としての圧縮ばね(外装圧縮ばね)19に上方から挿入し、さらに中棒11の上端から内側に挿入し、ガイド溝13dに、上述の中ロクロ固定ピン19bが貫通されている。 また、圧縮ばね19の上端は、上ロクロ14の下面側に当接され、圧縮ばね19の下端は、中ロクロ15の上面に当接されている。 これにより、フローシャフト13全体は、中棒11によってスライド可能に支持されるとともに、上方に付勢されている。

    上ロクロ14は、図3,図8に示すように、略円盤状に形成されていて、上述のように、フローシャフト13に固定的に取り付けられている。 この上ロクロ14には、後述する張布30のポケット部32の頂部32aが固定されている。 上ロクロ14の上側には、図3に示すように、上天紙14bが取り付けられ、この上にポケット部32の頂部32aが重ねられ、さらに、菊座14aが重ねられ、この菊座14aの上に陣傘14dが被せられている。 なお、上ロクロ14を含む、これよりも上側の構造は、図9を参照して後述する内装圧縮ばね式の渦巻き傘1(フローシャフト13を上方に付勢する付勢部材として内装圧縮ばね19Aを使用した渦巻き傘1)、及び図10〜図12を参照して後述する内装引っ張りばね式の渦巻き傘1(フローシャフト13を上方に付勢する付勢部材として内装引っ張りばね19Bを使用した渦巻き傘1)についても同様である。

    中ロクロ15は、図3,図5,図6(A),(B)に示すように、略円盤状に形成されていて、上述のように、フローシャフトパイプ11の上端に中ロクロ固定ピン19bを介して固定されている。 中ロクロ15は、図6に示すように、周方向を等分(本実施形態では、8等分)する位置に中ロクロ縦溝15dが形成されており、さらに、中ロクロ縦溝15d以外の部分に中ロクロ横溝15aが形成されている。 中ロクロ15の上側には、図3(A)に示すように、開傘時に親骨基端部21aの上側を覆うように開かれて、ポケット部32の底部32bを覆う中天紙15eが設けられている。 なお、図6では、8本の親骨21のうち、4本の図示は省略している。 この中ロクロ横溝15aに例えば、針金15bを円環状に嵌めることにより、この針金15bにおける中ロクロ縦溝15dに対応する部分が、後述する親骨21の親骨基端具21aの揺動中心を構成する。

    下ロクロ16は、図7(A)〜(C)に示すように、円盤部16aとその下端側の筒状部16bとを有しており、中棒11の外周部に遊嵌されていて、中棒11に対して上下方向スライド可能に構成されている。 円盤部16aには、上述の中ロクロ15の中ロクロ縦溝15d、中ロクロ横溝15a、針金15bと同様の、下ロクロ縦溝16d、下ロクロ横溝16c、針金16eが設けられていて、針金16eによって、後述する8本の受け骨22の基端22aを揺動可能に支持している。 下ロクロ16は、フローシャフトパイプ11に沿って上昇し、その下端が下側から上ハジキ17を超えることで、後述する張布30が開傘位置P1に保持される。 下ロクロ16は、上ハジキ17を中棒11に押し込むことで下降が可能となり、さらに下降させて縦溝16fを下ハジキ18に係合させることで、張布30が閉傘位置P2に保持される。 そして、下ロクロ16は、下ハジキ18を中棒11に押しこむことで、上昇が可能となる。

    親骨21は、本実施形態では、8本が放射状に設けられている。 親骨21は、それぞれの親骨基端具21aの基端が上述のように、中ロクロ15によって上下方向揺動可能に支持されており、それぞれの先端は、張布30の周縁を8等分する位置のそれぞれに固定された小さいキャップに挿入されることで、いわゆる露先21bを構成している。 親骨21としては、張力が作用した際には、比較的容易に湾曲するとともに、張力が除去された際には、略直線状に復元される材質のもの、例えば、ファイバー製のものが好適である。

    受け骨22は、親骨21と同様の8本が設けられている。 受け骨22は、それぞれ基端22aが下ロクロ16によって上下方向揺動可能に支持されるとともに、先端側が、親骨21の途中に揺動可能に連結されている。

    上述の親骨21及び受け骨22は、下ロクロ16が下ハジキ18に係合される閉傘時には、中棒11に略沿うようにして配置されており、この状態から、下ロクロ16の、下ハジキ18に対する係合を解除して、下ロクロ16を上昇させることにより、まず、受け骨21が開かれ、これにより、図1に示すように、親骨22が渦巻き状に開かれるようになっている。 なお、親骨22が渦巻き状に湾曲するのは、次に説明する張布30が、開傘時に親骨を湾曲させるための張力を発生できるような形状及び大きさに形成されているからである。

    張布30は、図2に示すように、8枚の渦巻き状の小間A1〜A8によって構成されている。 これら小間A1〜A8は、隣接するもの相互が渦巻き状の境界Bによって繋ぎ合わされている。 これら小間A1〜A8によって構成される張布30は、張布本体31(小間A1〜A8を張り合わせた布であって、ポケット部32以外の部分)と、張布本体31の中央(中心)に配置されるポケット部32とを備えて構成されている。 このうち張布本体31は、開傘時に親骨21に沿って保持される部分であり、張布30のかなりの面積を占めている。 一方、ポケット部32は、親骨21の親骨基端具21aの基端近傍に対応して設けられる部分であり、開傘時には、親骨21から離れて略円錐状を形成する。 ポケット部32は、その上端に位置する頂部32aが上述の上ロクロ14に固定されている。 上述のように、上ロクロ14は、フローシャフト13と一体に構成されていて、中棒11に対して圧縮ばね19により上方に付勢されている。 これにより、ポケット部32は、開傘時には、下端側に位置する底部32bが下方に向かって開口された開口部となる。 張布30は、ポケット部32の頂部32aが上ロクロ14に固定され、張布本体31の周縁部の8箇所が露先21bに固定されている以外は、特に親骨21には固定されていない。 なお、親骨21の長手方向の途中の一部を張布本体31に縫い付ける等して固定してもよい。 この場合の固定位置は、開傘時に親骨21の湾曲方向が一定方向となるようなきっかけを作ることが可能な位置とする。

    図3(A)に示すように、張布30のうち、張布本体31とポケット部32との境界(8形又は円形)を境界Sとすると、張布本体31は、開傘時には親骨21に接触し、ポケット部32は、付勢部材としての外装圧縮ばね19に付勢されて親骨21から離れるようになっている。 そして、ポケット部32における、境界から頂部32aに至る長さL1は、親骨21における、境界から揺動中心(針金15b)に至る長さL2よりも長く設定されている。 これにより、開傘時に渦巻き状に湾曲した親骨21が、閉傘時には略直線状に延びる余裕をポケット部32に設けている。 なお、従来の一般的な傘は、張布の中心(中央)と親骨の基端部とが同じ上ロクロに取り付けられて、上述のL1とL2とが略同じに設定されているため、同様に渦巻き傘を構成した場合には、閉傘時に親骨21の湾曲が解消されることがないため、逆に、閉傘することができない。

    なお、L1とL2との差を、大きく設ければ、閉傘時に親骨21が完全に直線状に延びるように構成することができ、また、L1とL2との差を比較的小さく設定すれば、閉傘時に親骨が完全に直線状に延びずに、少し湾曲した状態をつくりだすことができ、この場合には、開傘時に親骨21が決まった方向に渦巻き状に大きく湾曲する際のきっかけとなるものである。

    本実施形態においては、親骨21の長さ、張布30の大きさ,形状等を、開傘時に親骨21が渦巻き状に変形するように設定されている。 このため、上述のポケット部32がない場合(一般的な傘と同様、中ロクロがなく、上ロクロに親骨の基端及び張布の中央が固定されている場合)には、渦巻き状の親骨21の張力によって、閉傘することができない。 これに対し、本実施形態では、上述のようなポケット部32を設けることにより、閉傘時には、親骨21に引っ張られた張布30は、ポケット部32の頂部32aを介して、圧縮ばね19を短縮することができるため、閉傘を可能にする。

    すなわち、図3(A)に示すように、下ロクロ16が上ハジキ17に係合されている開傘時には、張布30によって、親骨21が渦巻き状に湾曲される。 この際、張布30のうち、張布本体31は、親骨21に接触して親骨21によって支持(保持)される。 一方、ポケット部31は、フローシャフト13が圧縮ばね19によって上方に付勢されていることに伴い、上ロクロ14に固定されている頂部32aが上方に付勢されるため、同図に示すように、略円錐状(8角錐状)を形成して、外見を良好に保つことが可能となる。 一方、下ロクロ16が下ハジキ18に係合される閉傘時には、図3(B)に示すように、張布30は、親骨21が中棒11に沿って略直線状に延びることにより、全体が露先21b側に引っ張られる。 これにより、頂部32aを介して上ロクロ14が圧縮ばね19の付勢力に抗して押し下げられる。 逆に言えば、上ロクロ14が押し下げられることにより、親骨21が略直線状に延びることが可能となり、これにより、閉傘が可能となる。

    ここで、渦巻き傘1の変形例について説明する。 中棒11に対して、フローシャフト13を固定的に構成することも可能である。 この場合は、中ロクロ15に対して上ロクロ14の位置が固定され、また、圧縮ばね19等を省略することが可能である。 例えば、中ロクロ15に対して、上ロクロ14の位置を図3(B)に示す位置に固定する。 この場合、(B)に示すのと同様、閉傘が可能である。 一方、開傘時には、(A)とは異なり、上ロクロ14が上昇することはないので、ポケット部32は、(B)に示す中ロクロ15と上ロクロ14との位置の間で、だぶつくことになる。 このだぶつきを許容するのであれば、このように、上ロクロ14を固定的に構成することが可能であり、この場合でも、渦巻き傘の開傘及び閉傘が可能となる。

    図9(A),(B)に、付勢部材として、上述の外装圧縮ばね19に代えて、内装圧縮ばね19Aを使用した例を示す。 内装圧縮ばね19Aを中棒11の内側に配設する。 内装圧縮ばね19Aの下端は、中棒11に固定したばね基底リベット19cで受け、内装圧縮ばね19Aの上端は、フローシャフト13の下端で受ける。 この例のように、内装圧縮ばね19Aを使用した場合、上述の外装圧縮ばね19を使用した場合と比較して、圧縮ばねが外側に露出しないため、安全で見た目がよく、さらに、圧縮ばねのばね定数や長さについての設計の自由度が増す。

    図10(A),(B)、図11、図12を参照して、付勢部材として、外装圧縮ばね19や内装圧縮ばね19Aに代えて、内装引っ張りばね19Bを使用した例を示す。 図8に示すように、上端に中ロクロ15が固定された中軸11、この中軸11に対して長手方向(上下方向)スライド可能なフローシャフト13を構成及び動作は、図8に示すものと同様である。 内装引っ張りばね19Bは、フローシャフト13の下端側の内側に配設され、その上端のフック19fは、中軸11に中ロクロ15を固定している中ロクロ固定ピン19bに係合され、下端には、円錐状の留め具19dが取り付けられている。 この留め具19dは、広がった下端19eが、フローシャフト13の下端縁に下方から係合されている。 内装引っ張りばね19Bは、図10(A)に示す開傘時には短縮され、図10(B)に示す閉傘時には伸長される。 渦巻き傘1にこのような内装引っ張りばね19Bを使用した場合には、ばねが外部に露出しないため、安全上また外観上好ましく、また、上述の内装圧縮ばね19Aとの比較においても、さらに、圧縮ばねのばね定数や長さについての設計の自由度が大幅に増す。

    1 渦巻き傘 11 中棒 12 手元(ハンドル)
    13 フローシャフト(石突)
    14 上ロクロ 15 中ロクロ 19 外装圧縮ばね(付勢部材)
    19A 内装圧縮ばね(付勢部材)
    19B 内装引っ張りばね(付勢部材)
    16 下ロクロ 21 親骨 22 受け骨 30 張布 31 張布本体 32 ポケット部 32a 頂部

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