【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明はペンダントに使用されるペンダント用下げ飾り(以下ペンダントトップという)を利用して、ブローチとして、あるいはネクタイピンとして使用できるようにしたペンダント兼ブローチに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来ペンダントは、図12のようにペンダントトップ21をチェーン22に通して、そのチェーン22を首の回りに装着することにより使用されている。 そして近年、このペンダントに使用されるペンダントトップを利用して、イヤリングや耳飾り、あるいはブローチとして使用できるようにした種々の装身具も知られている。 【0003】他方ブローチとしては、図13のように装飾部32を備えたピン31と、このピン31の先端を差し込んで抜け止めする止め具(以下キャッチと称する) 33とをチェーン34で連結したものが知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来例の前者のものにおいては、単にイヤリングや耳飾り、 あるいはブローチの金具部分に吊り金具を介してペンダントトップを吊り下げるようにしたものであり、単調でしかも使用者の動きに応じて揺れ動く感じを出すことができないものであった。 【0005】またイヤリングや耳飾り、あるいはブローチとしてのみ使用するものであり、多様な用途に応用できるようにはなっていなかった。 したがって用途を広げることができるとはいっても、極めて限定された用途であり、多目的な用途に使用できるようにはなっていなかった。 【0006】上記従来例の後者のものにおいては、チェーンで装飾部とキャッチとを連結した構造において、結果的にこの発明のペンダント兼ブローチと近似したものになる。 しかしながら、上記従来例の構造はキャッチの紛失防止を図るためのものであって、あくまでブローチとしてのみ使用するものであり、多様な用途に応用できるようにはなっていなかった。 すなわち、上記キャッチはピンをはめ込むための機構上、例えば上記ペンダントトップの吊り金具にはめ込める構造にはなり得なかったのである。 【0007】この発明のペンダント兼ブローチは従来例の上記欠点を解消しようとするものであり、使用者の動きに応じて揺れ動く感じを出すことができ、しかもネクタイピンやペンダント、あるいはブローチ等として、多目的な用途に使用することが可能なペンダント兼ブローチを提供しようとするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】すなわちこの発明のペンダント兼ブローチは、頭部を備えたピンと、ピン先端をはめ込んで抜け止めするキャッチと、上記頭部側に一端を取り付け、他端に上記ピン先端にはめ込む吊り具を設けたチェーンとを備え、上記ピン先端にはめ込む吊り具をペンダントトップの吊り金具に挿通できるようにしたことを特徴とするものである。 【0009】上記ペンダント兼ブローチにおいて、ペンダントトップの吊り金具に挿通したピン先端にはめ込む吊り具を、ピンを服飾等に挿通した後、ピン先端にはめ込んでV字状に保持するようにしてなることも特徴としている。 【0010】上記ペンダント兼ブローチにおいて、ペンダントトップの吊り金具に挿通したピン先端にはめ込む吊り具を、予めピン先端にはめ込んでおき、その後ピンを服飾等に挿通して垂直に保持するようにしてなることも特徴としている。 【0011】上記ペンダント兼ブローチにおいて、服飾等がネクタイであることも特徴としている。 【0012】上記ペンダント兼ブローチにおいて、服飾等が服飾の衿カラーであることも特徴としている。 【0013】この発明のペンダント兼ブローチは、上記ペンダントトップをチェーンで吊り下げて使用することにより、ブローチやネクタイピン、衿飾り等として種々の用途に適用できる優れた汎用性を持っている。 すなわち、チェーンに吊り下げるペンダントトップを交換するだけで、簡単に雰囲気の変わった装身具とすることができる。 【0014】しかも使用方法にも変化を持たせることができ、さらに同じペンダントトップを使用しながら、多様なバリエーションを持つ装身具を提供することができるようになった。 【0015】また、使用時にはピンがほとんど目につくことがなく、極めて装飾性に富んだ、ネクタイピンやペンダント、あるいはブローチ等からなる各種の装身具を提供することができるようになった。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき、この発明のペンダント兼ブローチの実施の形態について説明する。 【0017】図1は、この発明のペンダント兼ブローチの実施例を示す側面図である。 図中1は頭部2を備えたピンで、上記頭部2側にはチェーン3をその一端をロー付け等によって取り付けてある。 そして上記チェーン3 の他端には、上記ピン1の先端にはめ込む吊り具4が連結してある。 【0018】5はピン1の先端をはめ込んで抜け止めするキャッチである。 このキャッチ5は、上記頭部2とほぼ相似形に形成されており、その一端にはピン1の先端をはめ込む挿通孔6が設けてある。 この挿通孔6内には、ピン1の先端を抜け止めするシリコンゴム等の抜け止め用パッキング(図示せず)を取り付けておくことが望ましい。 【0019】上記チェーン3先端の吊り具4は、図2のように予めペンダントトップ7の吊り金具8に挿通した後、ピン1の先端にはめ込まれる。 【0020】上記ペンダント兼ブローチは、図3のように、ペンダントトップ7の吊り金具8に挿通した上でピン1の先端にはめ込む吊り具4を、ピン1を服飾11等に挿通した後、ピン1先端にはめ込むことにより使用される。 その際、チェーン3はV字状に保持され、ペンダントトップ7は使用に際して揺れ動くように吊り下げられている。 【0021】上記ペンダント兼ブローチは、図4のように、ペンダントトップ7の吊り金具8に挿通した上でピン1の先端にはめ込む吊り具4を、予めピン1に通してからピン1を服飾11等に挿通した後、ピン1をキャッチ5にはめ込むことにより使用される。 その際、チェーン3は垂直に保持され、ペンダントトップ7は使用に際して揺れ動くように吊り下げられている。 【0022】図5は、吊り具4をペンダントトップ7の吊り金具8に挿通し、他方ピン1を服飾11のカラー1 2に挿通した後、ピン1をキャッチ5にはめ込むことにより使用される。 その際、チェーン3はV字状に保持され、ペンダントトップ7は使用に際して揺れ動くように吊り下げられている。 【0023】図6は、吊り具4をペンダントトップ7の吊り金具8に挿通し、他方ピン1をネクタイ13に挿通した後、ピン1をキャッチ5にはめ込むことにより使用される。 その際、チェーン3はV字状に保持され、ペンダントトップ7は使用に際して揺れ動くように吊り下げられている。 【0024】図7は、ペンダントトップ7の吊り金具8 に挿通した上でピン1の先端にはめ込む吊り具4を、予めピン1に通してからピン1をネクタイ13に挿通した後、ピン1の先端をネクタイの裏側でキャッチ5にはめ込むことにより使用される。 その際、チェーン3は垂直に保持され、ペンダントトップ7は使用に際して揺れ動くように吊り下げられている。 【0025】図8は、吊り具4をペンダントトップ7の吊り金具8に挿通し、他方ピン1を服飾11のカラー1 2に挿通した後、ピン1をキャッチ5にはめ込むことにより使用される。 その際、チェーン3はネクタイ13の上部においてV字状に保持され、ネクタイピンとしても機能するようになっている。 なおペンダントトップ7は使用に際して揺れ動くように吊り下げられている。 【0026】図9ないし図11は、ペンダントトップ7 の吊り金具8に挿通した上でピン1の先端にはめ込む吊り具14に、ペンダントトップ7の吊り金具8の抜け止め機能を持たせたものである。 すなわち図9(イ)〜 (ハ)に示したように、吊り具14がリング15と一部を開放したコ字状ストッパ16とを連結して構成してある。 【0027】そして、チェーン3の端部を吊り具14の連結部分にはめ込み、先ず図(イ)のように吊り具14 をチェーン3の長さ方向に沿って、かつチェーン3が吊り具14の開口部17内に介在する位置で保持し、この状態でペンダントトップ7の吊り金具8に吊り具14からチェーン3を通す。 その上で図(ロ)のようにピン1 にこの吊り具14のリング15をはめ込ば、組み付けが完了する。 【0028】なお、一端このように吊り金具8に吊り具14を通すと、チェーン3から手を離したときには、図(ハ)のように自動的に吊り具14がチェーン3と直角方向に向くようになり、吊り具14が抜け止め機能を発揮する。 【0029】図10(イ)〜(ハ)においては、吊り具14が2つのリング15,15'を連結して構成してあり、しかも上記リング15,15'は、くの字状に折り曲げてある。 【0030】そして、チェーン3の端部を吊り具14の連結部分にはめ込み、先ず図(イ)のように吊り具14 をチェーン3の長さ方向に沿って保持し、この状態でペンダントトップ7の吊り金具8に吊り具14からチェーン3を通す。 その上で図(ロ)のようにピン1にこの吊り具14の一方のリング15をはめ込ば、組み付けが完了する。 もちろん、図(ハ)のように吊り具14は抜け止め機能を発揮する。 【0031】図11(イ)〜(ハ)においては、吊り具14がリング15と先端に小球を備えた棒状ストッパ1 8とを連結して構成してある。 【0032】そして、チェーン3の端部を吊り具14の連結部分にロー付け等によって取り付け、先ず図(イ) のように吊り具14をチェーン3の長さ方向に沿って保持し、この状態でペンダントトップ7の吊り金具8に吊り具14を頭にしてチェーン3を通す。 その上で図(ロ)のようにピン1にこの吊り具14の一方のリング15をはめ込ば、組み付けが完了する。 もちろん、図(ハ)のように吊り具14は抜け止め機能を発揮する。 【0033】 【発明の効果】この発明のペンダント兼ブローチは、上記ペンダントトップをチェーンで吊り下げて使用することにより、ブローチやネクタイピン、衿飾り等として種々の用途に適用できる優れた汎用性を持っている。 すなわち、チェーンに吊り下げるペンダントトップを交換するだけで、簡単に雰囲気の変わった装身具とすることができる。 【0034】しかも使用方法にも変化を持たせることができ、さらに同じペンダントトップを使用しながら、多様なバリエーションを持つ装身具を提供することができるようになった。 【0035】また、使用時にはピンがほとんど目につくことがなく、極めて装飾性に富んだ、ネクタイピンやペンダント、あるいはブローチ等からなる各種の装身具を提供することができるようになった。 【図面の簡単な説明】 【図1】この発明のペンダント兼ブローチの1実施例を示す側面図である。 【図2】組み付け状態を示す側面図である。 【図3】使用状態を示す概略図である。 【図4】使用状態を示す概略図である。 【図5】使用状態を示す概略図である。 【図6】使用状態を示す概略図である。 【図7】使用状態を示す概略図である。 【図8】使用状態を示す概略図である。 【図9】(イ)ないし(ハ)は吊り具の第1の例を示し、使用状態の側面図である。 【図10】(イ)ないし(ハ)は吊り具の第2の例を示し、使用状態の側面図である。 【図11】(イ)ないし(ハ)は吊り具の第3の例を示し、使用状態の側面図である。 【図12】従来例を示す概略図である。 【図13】別の従来例を示す概略図である。 【符号の説明】 1 ピン 2 頭部 3 チェーン 4 吊り具 5 キャッチ 6 挿通孔 7 ペンダントトップ 8 吊り金具 11 服飾 12 カラー 13 ネクタイ 14 吊り具 15,15' リング 16 コ字状ストッパ 17 開口部 18 棒状ストッパ 21 ペンダントトップ 22 チェーン 31 ピン 32 装飾部 33 キャッチ 34 チェーン |