金属部品及び金属部品の形成方法 |
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申请号 | JP2012519163 | 申请日 | 2010-06-08 | 公开(公告)号 | JPWO2011155029A1 | 公开(公告)日 | 2013-08-01 |
申请人 | Ykk株式会社; Ykk株式会社; | 发明人 | 建二 長谷川; 建二 長谷川; 修久 伊藤; 修久 伊藤; | ||||
摘要 | 印刷や刻印等によって得られる模様とは趣を異にする斬新な平面的な模様を有する金属部品及びその形成方法を提供する。金属製の飾りボタン(10)となる中間部材(10’)に、複数の小区画面(12”、13’a)と、隣り合う二つの小区画面(12”、13’a)を鈍 角 にて接合する稜部(13b、13’b)とを含む多面部(12’)を設ける。次いで、中間部材(10’)の、多面部(12’)を含む外側面にメッキを施した後、バレル 研磨 して、多面部(12’)の小区画面(12”、13’a)に対応する部分のメッキを残し、稜部(13b、13’b)に対応する部分のメッキを剥離させて中間部材(10’)の地色を露出させる。次いで、多面部(12’)の一部を圧縮して圧縮装飾面(12)を有する飾りボタン(10)を形成する。圧縮装飾面(12)には、メッキが残る小区画面(12”、13’a)に対応する複数の小区画部(12a)と、メッキが剥がされた稜部(13b、13’b)に対応する境界部(12b)とから成る模様が付与される。 | ||||||
权利要求 | なだらかな平坦状又は湾曲状に圧縮して形成された圧縮装飾面(12、72、83、93、103、113、133)を有する金属部品(10、70、80、90、100、110、130)であって、 前記圧縮装飾面(12、72、83、93、103、113、133)が、被覆した被覆材が残る複数の小区画部(12a、72a、93a、103a、113a、133a、133b、133c)と、被覆した被覆材が除去された、隣り合う前記小区画部(12a、72a、93a、103a、113a、133a、133b、133c)間の境界部(12b、72b、93b、103b、113b、134a、134b、134c)とから成る模様を有する金属部品。 前記金属部品はボタン(10、70、80、90)又はボタン用の止具(100)である請求項1の金属部品。 前記金属部品はスライドファスナー用の部品(110、130)である請求項1の金属部品。 平坦状又は湾曲状になだらかな圧縮装飾面(12、72、83、93、103、113、133)を有する金属部品(10、70、80、90、100、110、130)にして、前記圧縮装飾面(12、72、83、93、103、113、133)が、被覆した被覆材が残る複数の小区画部(12a、72a、93a、103a、113a、133a、133b、133c)と、被覆した被覆材が除去された、隣り合う前記小区画部(12a、72a、93a、103a、113a、133a、133b、133c)間の境界部(12b、72b、93b、103b、113b、134a、134b、134c)とから成る模様を有する金属部品(10、70、80、90、100、110、130)を形成する方法であって、 金属部品(10、70、80、90、100、110、130)となる中間部材(10'、10”、70'、100'、110'、130')にして、外側面の少なくとも一部に、複数の小区画面(12”、13'a、72'a、72'b、103'a、103'b、113'a、113'b、113'c、133a'、133b'、133c')と、隣り合う二つの小区画面(12”、13'a、72'a、72'b、103'a、103'b、113'a、113'b、113'c、133a'、133b'、133c')を鈍角にて接合する稜部(13b、13'b、72'c、103'c、113'd、134a'、134b'、134c')とを含む多面部(12'、72'、103'、113'、133')を有する中間部材(10'、10”、70'、100'、110'、130')を得� �工程Aと、 前記多面部(12'、72'、103'、113'、133')に前記外側面の地色と異なる色の被覆材を被覆する工程Bと、 前記多面部(12'、72'、103'、113'、133')の小区画面(12”、13'a、72'a、72'b、103'a、103'b、113'a、113'b、113'c、133a'、133b'、133c')に対応する部分の被覆材を残し、稜部(13b、13'b、72'c、103'c、113'd、134a'、134b'、134c')に対応する部分の被覆材を除去する工程Cと、 多面部(12'、72'、103'、113'、133')の少なくとも一部を圧縮し、前記小区画面(12”、13'a、72'a、72'b、103'a、103'b、113'a、113'b、113'c、133a'、133b'、133c')に対応する部分が前記小区画部(12a、72a、93a、103a、113a、133a、133b、133c)となり、かつ前記稜部(13b、13'b、72'c、103'c、113'd、134a'、134b'、134c')に対応する部分が前記境界部(12b、72b、93b、103b、113b、134a、134b、134c)となる前記圧縮装飾面(12、72、83、93、103、113、133)を形成する工程Dとを含む金属部品の形成方法。 前記金属部品はボタン(10、70、80、90)又はボタン用の止具(100)である請求項4の金属部品の形成方法。 前記金属部品はスライドファスナー用の部品(110、130)である請求項4の金属部品の形成方法。 前記工程Bは、前記多面部(12'、72'、103'、113'、133')にメッキを施すことによって行われる請求項4の金属部品の形成方法。 前記工程Cは、前記中間部材(10'、10”、70'、100'、110'、130')をバレル研磨することによって行われる請求項4の金属部品の形成方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、金属部品及び金属部品の形成方法に関し、更に詳しくは、斬新な平面的な模様を有する金属製のボタン、ボタン用の止具、スライドファスナー用の部品等の金属部品と、このような金属部品を形成する方法に関する。 金属製のボタン、ボタン用の止具、スライドファスナー用の下止具、引手等の表面には、従来から、印刷や刻印等によって種々の模様等が付与されているが、これらの模様等はありふれている。 また、特開昭60−23031号公報には、表部に凸部を有するボタン等を染色した後、バレル研磨して凸部の角の染料を除去することにより、古び色的な金属色調を施す方法が開示される。 しかしながら、上記公報による方法は、凸部の無いボタン等には適用できず、また、平面的な模様を得ることができない。 本発明の目的は、印刷や刻印等によって得られる模様とは趣を異にする斬新な平面的な模様を有する金属部品、及びこのような金属部品の形成方法を提供することにある。 上記課題を解決するため、本発明によれば、なだらかな平坦状又は湾曲状に圧縮して形成された圧縮装飾面を有する金属部品であって、前記圧縮装飾面が、被覆した被覆材が残る複数の小区画部と、被覆した被覆材が除去された、隣り合う前記小区画部間の境界部とから成る模様を有する金属部品が提供される。 本発明に係る金属部品では、圧縮して形成される平坦状又は湾曲状になだらかな圧縮装飾面に対し、被覆した被覆材をそのまま残した複数の小区画部と、該被覆材を除去した、隣り合う小区画部間の境界部とから成る模様が付与される。 金属部品の材質としては、アルミニウム合金、銅合金等を好ましく挙げることができるが、これらに限定されるものではない。 本発明の一実施形態において、前記金属部品はボタン又はボタン用の止具である。 ここでボタンには、飾りボタン、ボタンホールに出し入れするタイプのボタン、スナップボタン(雄スナップボタン及び雌スナップボタン)等が含まれる。 飾りボタンには、例えばジーンズのポケットにカン止めとして使用されるボタンの他、鞄、ベルト等の装飾に用いられる円形、矩形、多角形等のボタン(プレート)が含まれる。 ボタン用の止具は、飾りボタン、ボタンホールに出し入れするタイプのボタン、スナップボタン等のボタンを生地等に固定するための部品であり、基部と、基部から突出する一つ又は複数の軸部を有し、生地等を貫通した軸部を変形させてボタンを係止することにより、ボタンが生地等に固定される。 本発明の一実施形態において、前記金属部品はスライドファスナー用の部品である。 スライドファスナー用の部品の例としては、上止具、下止具、引手、ファスナーエレメント、スライダー等を挙げることができる。 別の本発明によれば、平坦状又は湾曲状になだらかな圧縮装飾面を有する金属部品にして、前記圧縮装飾面が、被覆した被覆材が残る複数の小区画部と、被覆した被覆材が除去された、隣り合う前記小区画部間の境界部とから成る模様を有する金属部品を形成する方法であって、金属部品となる中間部材にして、外側面の少なくとも一部に、複数の小区画面と、隣り合う二つの小区画面を鈍角にて接合する稜部とを含む多面部を有する中間部材を得る工程Aと、前記多面部に前記外側面の地色と異なる色の被覆材を被覆する工程Bと、前記多面部の小区画面に対応する部分の被覆材を残し、稜部に対応する部分の被覆材を除去する工程Cと、多面部の少なくとも一部を圧縮し、前記小区画面に対応する部分が前記小区画部となり、かつ前記稜� ��に対応する部分が前記境界部となる前記圧縮装飾面を形成する工程Dとを含む金属部品の形成方法が提供される。 本発明では、最終的に金属部品となる中間部材に、複数の小区画面と小区画面間の稜部とを含む多面部を設け、多面部に被覆材を被覆し、次いで、研磨等により稜部に対応する部分の被覆材を除去した後、多面部を平坦状又は湾曲状に押し潰すことにより、圧縮装飾面が形成される。 圧縮装飾面において、被覆材が残る小区画面に対応する部分が小区画部となり、被覆材が除去された稜部に対応する部分が境界部となる。 多面部に被覆材を被覆する工程Bとしては、後述するメッキ処理の他、染料等の塗布や浸漬等を挙げることができる。 本発明の一実施形態において、前記金属部品はボタン又はボタン用の止具である。 ここでボタンには、飾りボタン、ボタンホールに出し入れするタイプのボタン、スナップボタン(雄スナップボタン及び雌スナップボタン)等が含まれる。 飾りボタンには、例えばジーンズのポケットにカン止めとして使用されるボタンの他、鞄、ベルト等の装飾に用いられる円形、矩形、多角形等のボタン(プレート)が含まれる。 ボタン用の止具は、飾りボタン、ボタンホールに出し入れするタイプのボタン、スナップボタン等のボタンを生地等に固定するための部品であり、基部と、基部から突出する一つ又は複数の軸部を有し、生地等を貫通した軸部を変形させてボタンを係止することにより、ボタンが生地等に固定される。 本発明の一実施形態において、前記金属部品はスライドファスナー用の部品である。 スライドファスナー用の部品の例としては、上止具、下止具、引手、ファスナーエレメント、スライダー等を挙げることができる。 本発明の一実施形態において、前記工程Bは、前記多面部にメッキを施すことによって行われる。 メッキには、電気メッキ、無電解メッキ、溶融亜鉛メッキ、化成処理、化成着色等が含まれる。 本発明の一実施形態において、前記工程Cは、金属部品をバレル研磨することによって行われる。 バレル研磨により多面部の稜部に対応する部分の被覆材を剥ぎ取ると、被覆材が剥離した部分と、被覆材が残る部分との境界がぼけて、圧縮装飾面に古び色的な模様を表現することができる。 本発明によれば、圧縮して形成される平坦状又は湾曲状になだらかな圧縮装飾面に、被覆材を残した複数の小区画部と、該被覆材を除去した、隣り合う小区画部間の境界部とから成る独特な模様を有する金属部品が得られる。 かかる金属部品は、該金属部品となる中間部材における、複数の小区画面と小区画面間の稜部を含む多面部を被覆材で被覆し、次いで、稜部に対応する部分の被覆材のみを除去した後、多面部を押し潰すことによって形成される。 被覆材が残る小区画部と被覆材が除去された境界部とから成る模様は、印刷や刻印等によって施される従来の模様とは趣を異にする斬新なものである。 以下、本発明の好適な実施形態を図面を参照しつつ説明する。 図1は、本発明の一実施形態に係る金属部品としての飾りボタン(以下単に「ボタン」ともいう)10の斜視図である。 図2は、ボタン10をボタン用の止具20(変形前の止具20は図9に示される)を用いて生地1に固定した状態を示す縦断面図である。 ボタン10は、アルミニウム合金、銅合金等から成り、例えばジーンズのポケットのカン止め等に用いられている。 ボタン10は、生地1に固定された状態で目視可能な表面(12、13)及び生地1に接して見えない裏面14を有する、外周が円形のボタン本体11と、ボタン本体11の裏面14側に形成される、生地1を貫通した止具20の軸部21を受け入れ、変形させて係止するための軸部係止部15とを備える。 軸部係止部15は、ボタン本体11の裏面14から下方(上下は図2に基づく)にボタン本体11と同心状に突出する円筒部16と、円筒部16の半径方向内側において、ボタン本体11の裏面14のレベルを超えて上方に凹となる係止空間17とを含む。 円筒部16の内径は、止具20の軸部21が抜けないように下方へと次第に若干縮小し、係止空間17も下方へと縮径する。 なお、円筒部16は、後述する中間部材10'(図3等参照)をダイキャスト成形した後、下方へと縮径加工される。 円筒部16の半径方向に沿う厚さは下方へと次第に若干薄くなる。 係止空間17の上端面17aは平坦で閉じている。 ボタン本体11の表面は、ボタン本体11の軸線に垂直な面(以下「水平面」という)に沿いかつ該軸線と同心の平坦で円形の圧縮装飾面12と、圧縮装飾面12の外周から半径方向外側へと下方に傾斜する環状の多面装飾面13とを有する。 なお、裏面14は圧縮装飾面12と平行である。 多面装飾面13の半径方向外側下端部は軸線に平行な環状垂直面となっている。 多面装飾面13は、それぞれ平坦で六角形状、台形状等の多数の小区画面13aと、隣り合う二つの小区画面13aを鈍角にて接合する稜部13bとから成る多面体外形を有する。 多面装飾面13には、詳しくは後述するが、多面装飾面13にメッキを施した後、バレル研磨することにより、小区画面13aに対応するメッキ部分を残すと共に、稜部13bに対応するメッキ部分を剥がしてボタン本体11の地色を露出させて成る、亀の甲羅のような模様が設けられている。 圧縮装飾面12にも、メッキを残した円形状や台形状の複数の小区画部12aと、メッキを除去した、隣り合う小区画部12a間の境界部12bとから成る模様が付与されている。 境界部12bは、円形状の第1境界部12b'と、第1境界部12b'の半径方向外側における、多面装飾面13の稜部13bを平坦状に潰したような第2境界部12b”とから成る。 次に、本発明に係る金属部品の形成方法の一実施形態として、上述した飾りボタン10を形成する工程を説明する。 図3は、最終的にボタン10に加工されるダイキャスト半製品である中間部材10'を示す斜視図であり、図4は中間部材10'の平面図である。 中間部材10'は、ボタン10のボタン本体11となる部材本体11'と、ボタン10の軸部係止部15(円筒部16及び係止空間17)となる円筒部16'及び係止空間17'(図7参照)とを有する。 部材本体11'は、ボタン本体11の圧縮装飾面12及び多面装飾面13となる表面である多面部12'と、裏面14(図7参照。ボタン本体11の裏面14と実質的に同じであるため同じ参照番号を付す)とを含む。 多面部12'は、水平面に沿いかつ部材本体11'と同心の平坦な円形面12”と、円形面12”の外周から半径方向外側かつ下方へと僅かに凸球面状に傾斜する環状の多面主部13'とを含む。 多面主部13'は、それぞれ平坦で六角形状、台形状等の多数の小区画面13'aと、隣り合う二つの小区画面13'aを鈍角にて接合する稜部13'bとから成る多面体外形を有する。 円形面12”も多面部12'の小区画面の一つであり、円形面12”と多面主部13'間にも、これらを鈍角にて接合する円形の稜部13bが存在する。 部材本体11'の軸方向の厚さ、すなわち円形面12”と裏面14間の軸方向に沿う間隔は、ボタン本体11に比べ若干厚い(大きい)。また、円形面12”の直径はボタン10の圧縮装飾面12の直径よりも小さく、第1境界部12b'の直径と同じである。 この段階において、円筒部16'の内径及び係止空間17'の直径はほぼ一定である(図7参照)。 次に、図5に示すように、上記中間部材10'の係止空間17'を除く外側面全域に中間部材10'の地色と異なる色のメッキを施す。 なお、部材本体11'の多面部12'すなわち円形面12”及び多面主部13'のみをメッキ処理してもよい。次いで、メッキを施した中間部材10'をバレル研磨することにより、図6に示すように、部材本体11'において、円形面12”及び小区画面13'aに対応するメッキ部分を残し、稜部13b、13'bに対応するメッキ部分を剥離させ、稜部13b、13'bに対応する部分のみ部材本体11'の地色を露出させる。 次に、図7に示す上方ダイ30及び下方ダイ40を用いて、中間部材10'を軸方向に圧縮することにより、中間部材10'を最終製品である飾りボタン10へと加工する。 図7を参照して上方ダイ30は、その底面31から上方に凹となる上方キャビティ32を有する。 上方キャビティ32は、ボタン10のボタン本体11の外形に合致する形状であり、従って、その軸方向の深さが中間部材10'の部材本体11'の厚さよりも若干小さく、圧縮装飾面12に対応する水平円形面32aと、多面装飾面13に対応する環状の傾斜面32bとを含む。 下方ダイ40は、その上面41から下方に凹となる下方キャビティ42を有する。 下方キャビティ42は、ボタン10の円筒部16の外形に合致する、下方へと縮径する形状であり、中間部材10'の円筒部16'を半径方向内側に絞り込み加工するための環状の湾曲面42aを含む。 図8は、上方及び下方ダイ30、40間で中間部材10'を圧縮してボタン10に成形した状態を示す。 この圧縮により、中間部材10'の部材本体11'が軸方向に若干潰されてボタン本体11となり、また、円筒部16'が下方に縮径加工されて円筒部16となる。 この際また、上方キャビティ32の水平円形面32aが部材本体11'を円形面12”から下方に押圧し、これに伴い、多面主部13'における上端側の一部が円形面12”の周囲で円形面12”と面一にて平坦となり、円形面12”を拡張するようにして圧縮装飾面12が形成される。 この際、圧縮装飾面12に取り込まれた多面主部13'の上端側部分は、稜部13b、13'bが潰れて無くなり(微細な痕跡が残り得る)、これら潰れた稜部13b、13'bを挟んで平坦状に隣り合う円形面12”及び小区画面13'aが、圧縮装飾面12の小区画部12aとなり、また、稜部13b、13'bに対応するメッキ剥離部分が圧縮装飾面12の境界部12b(第1及び第2境界部12b'、12b”)となる。 また、多面主部13'における圧縮装飾面12に取り込まれた上端側部分を除く部分は、ボタン本体11の多面装飾面13となり、そのメッキが残る部分とメッキが剥がれた部分が模様を成す。 以上のようにして得た飾りボタン10を、図2に示すように生地1に取り付ける場合、水平に配した生地1の上方にて上方ダイ(図示せず)にボタン10を保持させ、生地1の下方にて下方ダイ60(図9参照)に止具20を載置して、上方ダイを降下させる。 これにより、止具20の軸部21が生地1を貫通した後、ボタン10の係止空間17に入り、その上端面17aに突き当たって軸方向に潰れ半径方向に拡張するように塑性変形する。 この変形後の軸部21が円筒部16によって離脱不能に係止されることにより、ボタン10が生地1に固定される。 以上の例では、中間部材10'の部材本体11'からボタン10のボタン本体11への成形加工と、円筒部16'から円筒部16への縮径加工とを同時に行ったが、これらを、以下に述べるように別々に行うこともできる。 図9における中間部材10”は、円筒部16'が既に円筒部16に加工されているが、部材本体11'は未だボタン本体11に加工されていない状態の中間部材10'に相当する。そのため、中間部材10”は中間部材10'と同様の多面部12'すなわち円形面12”及び多面主部13'(中間部材10'の多面部12'、円形面12”及び多面主部13'と実質的に同じであるため同じ参照番号を付す)を有し、また、ボタン10と同様の係止空間17(ボタン10の係止空間17と実質的に同じであるため同じ参照番号を付す)を含む。 このような中間部材10”を止具20で生地1に取り付ける時に、上方ダイ50によって部材本体11'をボタン本体11に加工することにより、中間部材10”を飾りボタン10として生地1に固定することができる。 図9を参照して、上方ダイ50は、円筒状のダイ本体51と、ダイ本体51内の空洞を昇降可能な円柱状のパンチ53とを備える。 ダイ本体51は、その下端部に、中間部材10”の部材本体11'の外形に合致する形状に切除された環状のボタン保持部52を有する。ダイ本体51の内径及びパンチ53の外径は、ボタン10の圧縮装飾面12の直径と同じに設定される。下方ダイ60は、上面に止具20の基部22に合致する窪み61を有する。中間部材10”を生地1'に取り付けるに当たり、生地1'の上方にて上方ダイ50のダイ本体51のボタン保持部52に中間部材10”を保持させ、生地1'の下方にて下方ダイ60の窪み61に止具20を載置した後、上方ダイ50を降下させると共に、パンチ53をダイ本体51に対し下方に移動させる。これにより、図10に示すように、止具20の軸部21が生地1'を貫通した後、既述したように中間部材10”の係� �空間17内で変形して係止される。 この時また、パンチ53が中間部材10”の部材本体10'を軸方向に若干潰し、既述した上方ダイ30による成形と同様に、円形面12”の周囲に多面主部13'の一部を取り込んで圧縮装飾面12を形成すると共に、多面主部13'の残部が多面装飾面13となる。 これにより、中間部材10”は生地1'に固定されると同時に飾りボタン10に加工される。 図11は、本発明の別の実施形態に係る飾りボタンの斜視図である。 飾りボタン70は、ボタン本体71と、ボタン本体71の裏面側に形成される、ボタン10と同様の、円筒部76及び係止空間(図示せず)を含む軸部係止部とを備える。 ボタン本体71は、水平面に沿う正方形状の圧縮装飾面72と、圧縮装飾面72の周縁四辺から下方かつ外側に傾斜する台形状の四つの側面73と、円筒部76がそこから下方に突出する裏面(図示せず)とを有する。 圧縮装飾面72には、メッキが残る五つの小区画部72aと、メッキが剥がされた、隣り合う小区画部72a間の境界部72bとから成る模様が付与されている。 小区画部72aは、圧縮装飾面72より小さい正方形と、正方形の周囲の四つ台形とを有する。 各側面73は下端部に垂直面74を含む。 図12及び13は、最終的にボタン70に加工されるダイキャスト半製品である中間部材70'を示す斜視図及び平面図である。 中間部材70'は、ボタン70のボタン本体71となる部材本体71'と、ボタン70の円筒部76となる円筒部76'とを有する。 部材本体71'は、ボタン本体71の圧縮装飾面72となる多面部72'と、ボタン本体71の四側面73となる四つの側面73(ボタン70の側面73と実質的に同じであるため同じ参照番号を付す)とを含む。 多面部72'は、四側面73の上辺に沿う水平面から上方に截頭正四角錐状に凸となる多面形状であり、水平面に沿う中央の、圧縮装飾面72よりも小さい正方形面72'aと、正方形面72'aの周縁四辺から四側面73の上辺へと下方かつ外側に傾斜する四つの台形面72'bとを小区画面として有すると共に、台形面72'bと台形面72'b間及び正方形面72'aと台形面72'b間を鈍角にて接合する稜部72'cとを含む。 なお、部材本体71'には、台形面72'bと側面73間、側面73と側面73間、及び、側面73における垂直面74の上辺にも稜部75が存在する。 次に、上記中間部材70'の外側面全域にメッキを施し(図14参照)、次いで、この中間部材70'をバレル研磨する。 これにより、図15に示すように、部材本体71'における稜部72'c、75に対応するメッキ部分のみが剥離して部材本体71'の地色が露出する。 次に、図示しないダイもしくはパンチを用いて、中間部材70'の多面部72'を軸方向に圧縮し、四側面73の上辺に沿う水平な圧縮装飾面72へと加工することにより、図11に示す飾りボタン70が形成される。 この際、メッキが残る正方形面72'a及び台形面72'bが圧縮装飾面72の小区画部72aとなり、メッキが剥がれた稜部72'cが圧縮装飾面72の境界部72bとなる。 なお、多面部72'から圧縮装飾面72への加工は、ボタン10の例で説明したように、例えば、円筒部76'を円筒部76に縮径加工する際や中間部材70'を生地1に固定する際に同時に行うことができる。 図16は、本発明に係る金属部材の飾りボタン以外の例として、ボタンホール(図示せず)に出し入れするタイプのボタン80を示す。 該図において、ボタン80は止具20(図2の止具と実質的に同じであるため同じ参照番号を付す)によって生地2に固定した状態で表される。 ボタン80は、上述した飾りボタン10のボタン本体11と同様の形態を有する頭部81と、頭部81の裏面から下方に延びる円筒状の胴部82とを備える。 頭部81は、胴部82よりも半径方向外側に拡張し、ボタン10の圧縮装飾面12と同様の、メッキの残部と剥離部から成る模様を有する圧縮装飾面83と、ボタン10の多面装飾面13と同様の側面84とを有する。 胴部82は、生地2を貫通した止具20の軸部21を受け入れ、変形させて係止するための軸部係止部85を含む。 ボタン80の頭部81の圧縮装飾面83は、ボタン10の圧縮装飾面12と同様に、図示しない中間部材の多面部を圧縮して形成される。 以上の例では、多面部12'、72'を圧縮して平坦状の圧縮装飾面12、72を形成したが、圧縮装飾面を湾曲状の面とすることもできる。 図17は、上述した飾りボタン10に類似した飾りボタン90であり、ボタン90は、ボタン本体91と、ボタン10の軸部係止部15と実質的に同じ軸部係止部92とを備える。 ボタン本体91は、その表面全域になだらかな凸球面状の圧縮装飾面93を有する。 圧縮装飾面93は、メッキが残る多数の小区画部93aと、メッキが剥がされた隣り合う小区画部93a間の境界部93bとから成る模様を有し、この模様は、ボタン10の多面装飾面13の、綾部13bを潰した模様に相当する。 圧縮装飾面93は、図示はしないが、ボタン10となる中間部材11'における多面主部13”と同様の形態を部材本体の表面全域に多面部として有する中間部材に対し、メッキ処理、バレル研磨、及び圧縮成形することよって形成される。この場合、中間部材の多面部は、潰れた稜部を挟んで隣り合う小区画面が湾曲状になだらかに連続するように加工されて圧縮装飾面93となる。 図18〜22は、本発明に係る金属部品の更に別の実施形態として、ボタン用の止具の例を示す。 図18を参照して、止具100は、スナップボタン、飾りボタン、ボタンホールに出し入れするタイプのボタン等を生地に固定するためのもので、円板状の基部101と、基部101からこれと同心状に突出する軸部102とを備える。 軸部102は、ボタンの固定時に生地を貫通した後、変形させられてボタンと係合する。 基部101は、止具100が生地に取り付けられた状態で目視可能な表面に円形の圧縮装飾面103を有する。 圧縮装飾面103は、後述するメッキが残る複数の小区画部103aと、メッキが剥がされた、隣り合う小区画部103a間の境界部103bとから成る模様を有する。 小区画部103aは、圧縮装飾面103の中央に正六角形を構成する六つの三角形と、中央の正六角形の周囲の六つの略台形とを有する。 図19及び20は、最終的に止具100に加工されるダイキャスト半製品である中間部材100'を示す斜視図及び平面図である。 中間部材100'は、止具100の基部101及び軸部102となる基部101'及び軸部102(止具100の軸部102と実質的に同じであるため同じ参照番号を付す)を有する。 基部101'は、止具100の圧縮装飾面103となる多面部103'を含む。 多面部103'は、上方(図19において軸部102が突出する側とは反対側)に若干凸となる多面形状であり、中央に正六角形を構成する六つの三角形面103'aと、これら各三角形面103'aの底辺から半径方向外側に広がる略台形状の六つの台形面103'bとを小区画面として有すると共に、三角形面103'aと三角形面103'a間及び三角形面103'aと台形面103'b間を鈍角にて接合する稜部103'cとを含む。 次に、上記中間部材100'の外側面全域にメッキを施し(図21参照)、次いで、この中間部材100'をバレル研磨する。 これにより、図22に示すように、多面部103'における三角形面103'a及び台形面103'bに対応するメッキ部分が残り、稜部103'cに対応するメッキ部分が剥離して中間部材100'の地色が露出する。 なお、基部101'の周縁もメッキが剥がれて地色が露出する。 次に、図示しないダイもしくはパンチを用いて、中間部材100'の多面部103'を軸方向に圧縮加工することにより、圧縮装飾面103を有する止具100が形成される。 この際、メッキが残る三角形面103'a及び台形面103'bが圧縮装飾面103の小区画部103aとなり、メッキが剥がれた稜部103'cが圧縮装飾面103の境界部103bとなる。 図23〜28は、本発明に係る金属部品の更に別の実施形態として、スライドファスナー用の下止具110の例を示す。 図23は下止具110の斜視図であり、図24は、図23に示す下止具110を含むスライドファスナー120の平面図であり、図25は図24のA−A線断面図である。 スライドファスナー120は、上下方向(上下左右は図24に基づく)に長い左右一対のファスナーテープ121と、両ファスナーテープ121間を開閉するために手動により上下動させるスライダー122とを備え、スライダー122には使用者が開閉時に指で引く引手122'が連結されている。 各ファスナーテープ121は、対向側部に上下方向に沿って多数の噛合用のファスナーエレメント123を有し、スライダー122は下方へ移動する際、噛合状態の左右のファスナーエレメント123の噛み合わせを解除して両ファスナーテープ121間を開放し、また、上方へ移動する際、非噛合状態の左右のファスナーエレメント123を噛み合わせて、両ファスナーテープ121間を閉じる。 下止具110は、スライダー122のそれ以上下方への移動を不可とするために左右のファスナーテープ121間に取り付けられたストッパーである。 図24中の参照番号124は上止具であり、上止具124は左右のファスナーテープ121の対向側部の上方に取り付けられ、スライダー122のそれ以上上方への移動を不可とするためのものである。 下止具110は、長方形板状の基部111と、基部111から裏面側に突出する二つの軸部112とを備える。 図25を参照して、下止具110は、左右のファスナーテープ121に対し、軸部112が両ファスナーテープ121間を裏面側へと通され、次いでバックプレート130の係止穴131に通された後、加締められることにより固定される。 基部111は、二つの正方形を合わせた大きさの長方形状の圧縮装飾面113を表面に有する。 圧縮装飾面113は、後述するメッキが残る複数の小区画部113aと、メッキが剥がされた、隣り合う小区画部113a間の境界部113bとから成る模様を有する。 小区画部113aは、圧縮装飾面113を二分した二つの正方形領域それぞれにおける、中央の正方形(該正方形の四辺は各正方形領域の対角線に平行)、及び該各正方向の周囲の大小二種類の三角形と、二つの正方形領域にまたがる菱形(二つの大三角形を合わせた形状)とを有する。 図26は、最終的に下止具110に加工されるダイキャスト半製品である中間部材110'を示す斜視図である。 中間部材110'は、下止具110の基部111及び軸部112となる基部111'及び軸部112(下止具110の軸部112と実質的に同じであるため同じ参照番号を付す)を有する。 基部111'は、下止具110の圧縮装飾面113の上記二つの正方形領域となる二つの多面部113'を含む。 各多面部113'は、表側に若干凸となり、各正方形領域の対角線に四辺が平行で、軸部112の軸線に垂直な水平面に沿う中央の正方形面113'aと、各正方向面113'aの四辺を底辺としかつ各正方形領域の四つの角を頂角とする四つの小三角形面113'bと、各正方形領域の四辺を底辺としかつ各正方形面113'aの四つの角を長角とする四つの大三角形面113'cとを小区画面として有する。 各多面部113'はまた、正方形面113'aと小三角形面113'b間、及び小三角形面113'bと大三角形面113'c間を鈍角にて接合する稜部113'dとを含む。 なお、二つの多面部113'の境界は稜部ではなく谷部となる。 次に、上記中間部材110'の外側面全域にメッキを施し(図27参照)、次いで、この中間部材110'をバレル研磨する。 これにより、図28に示すように、各多面部113'において、正方形面113'a、小三角形面113'b及び大三角形面113'cに対応するメッキ部分が残り、稜部113'dに対応するメッキ部分が剥離して中間部材110'の地色が露出する。 なお、基部111'の表面側の周縁及び基部111'の側部の四つの角もメッキが剥がれて地色が露出する。 次に、図示しないダイもしくはパンチを用いて、中間部材110'の各多面部113'を圧縮加工することにより、一つの圧縮装飾面113を有する下止具110が形成される。 この際、メッキが残る正方形面113'a、小三角形面113'b及び大三角形面113'cが圧縮装飾面113の小区画部113aとなり、メッキが剥がされた稜部113'dが境界部113bとなる。 図29〜33は、本発明に係る金属部品の更に別の実施形態として、スライドファスナー用の引手130の例を示す。 図29は引手130の斜視図である。 引手130は、図24のスライドファスナー120における引手122'に対応する部品であり、図30に示すように、使用者がスライドファスナーの開閉時に指で引く略円柱状の引手本体131と、引手本体131をスライドファスナーのスライダー140に連結するための円形の環部132とを備える。 引手本体131は、径がほぼ一定の中間部131a(なお、中間部131aの軸線に垂直な横断面は真円ではない)と、中間部131aから環部132へと縮径して環部132と隣接する一端部131bと、中間部131aの他端側で環部132から離れる側へと縮径する他端部131cとを有し、中間部131a、一端部131b及び他端部131cの外側面全体が圧縮装飾面133となる。 圧縮装飾面133は、中間部131aにおいて、後述するメッキが残る八つの長方形状の小区画部133aと、メッキが剥がされた、隣り合う小区画部133a間の境界部134aとを含むと共に、一端部131b及び他端部131cにおいて、小区画部133aよりも短い長方形状の小区画部133b、及び三角形状の小区画部133cと、小区画部133b、133c間の境界部134bとを含む。 圧縮装飾面133は更に、中間部131aの小区画部133aと一端部131b及び他端部131cにおける小区画部133b、133cとの間に境界部134cを有する。 圧縮装飾面133は、隣り合う小区画部133a、133b、133cが湾曲状になだらかに連続するように形成される。 小区画部133a、133b、133c及び境界部134a、134b、134cは、引手本体131の外側面に独特の模様を表す。 図31は、最終的に引手130に加工されるダイキャスト半製品である中間部材130'を示す斜視図である。 中間部材130'は、引手130の引手本体131及び環部132となる部材本体131'及び環部132(引手130の環部112と実質的に同じであるため同じ参照番号を付す)を有する。 部材本体131'は、圧縮装飾面133となる多面部133'をその外側面全域に有し、多面部133'は、それぞれ引手本体131の中間部131a、一端部131b及び他端部131cとなる中間部131a'、一端部131b'及び他端部131c'に区分される。 中間部131a'は八角柱状であり、八つの長方形面133a'を小区画面として有すると共に、これら長方形面133a'間を鈍角にて接合する八つの稜部134a'を含む。 一端部131b'及び他端部131c'は、四つの小長方形面133b'と四つの三角形面133c'とをそれぞれ有すると共に、小長方形面133b'と三角形面133c'間を鈍角にて接合する四つの稜部134b'をそれぞれ含む。 多面部133'は更に、中間部131a'における長方形面133a'と一端部131b'及び他端部131c'における小長方形面133b'及び三角形面133c'との間を鈍角にて接合する稜部134c'を含む。 次に、上記中間部材130'の環部132を含む外側面全域にメッキを施し(図32参照)、次いで、この中間部材130'をバレル研磨する。 これにより、図33に示すように、中間部131a'における長方形面133a'、及び一端部131b'及び他端部131c'における小長方形面133b'及び三角形面133c'に対応するメッキ部分が残り、稜部134a'、134b'、134c'に対応するメッキ部分が剥離して中間部材130'の地色が露出する。 なお、環部132の縁部のメッキが剥がれて地色が露出する。 次に、図示しないダイを用いて、中間部材130'の部材本体131'の外側面全域である多面部133'を圧縮加工することにより、引手130が形成される。 この際、メッキが残る長方形面133a'、小長方形面133b'及び三角形面133c'が圧縮装飾面133の小区画部133a、133b、133cとなり、メッキが剥がされた稜部134a'、134b'、134c'が境界部134a、134b、134cとなる。 以上では、スライドファスナー用の部品として下止具110と引手130に、メッキが残る小区画部113a、133a、133b、133cとメッキが剥がされた境界部113b、134a、134b、134cとから成る模様を付与する例を挙げたが、これらに限らず、スライドファスナー用の上止具124、ファスナーエレメント123、スライダー122、140に同様の模様を設けることができる。 10、70、90 飾りボタン(金属部品) |