物品の製造システム、物品の製造方法およびパレット

申请号 JP2015532649 申请日 2013-08-22 公开(公告)号 JPWO2015025398A1 公开(公告)日 2017-03-02
申请人 株式会社アシックス; 株式会社安川電機; 发明人 剛史 小川; 憲彦 谷口; 浩志 高田;
摘要 この物品の製造システム(100)は、搬入部(1)と、乾燥部(2)と、付着部(6、7)と、ワーク移動用ロボット(4、8)と、搬入部の近傍に設けられる搬出部(10)とが設けられる往路(P1)および往路に隣接するように設けられる復路(P2)を含むワーク移動経路をワーク(200)が往復移動するように構成されている。
权利要求

ワーク(200、200a、200b)が搬入される搬入部(1)および前記ワークが搬出されるとともに前記搬入部の近傍に設けられる搬出部(10)の近傍に配置され、前記ワークを乾燥する乾燥部(2)と、 前記乾燥部により乾燥された前記ワークに接着剤を付着させる付着部(6、7)と、 前記ワークを移動させるためのワーク移動用ロボット(4、8)とを備え、 前記搬入部と前記乾燥部と前記付着部と前記ワーク移動用ロボットと前記搬出部とが設けられる往路(P1)および前記往路に隣接するように設けられる復路(P2)を含むワーク移動経路を前記ワークが往復移動するように構成されている、物品の製造システム(100、101)。前記往路において、前記ワークが前記搬入部から前記乾燥部に移動されて乾燥された後、前記ワーク移動用ロボットにより前記乾燥部から前記付着部側に移動されて前記接着剤が付着されるとともに、前記往路に隣接するように設けられる前記復路において、前記ワークが前記往路とは逆方向に移動されることにより前記乾燥部に移動されて前記接着剤が乾燥された後、前記搬入部の近傍に配置される前記搬出部に移動されるように構成されている、請求項1に記載の物品の製造システム。前記ワークは、前記接着剤の付着後に互いに接着される一組の第1ワーク(200a)および第2ワーク(200b)を含み、 前記往路において、前記第1ワークおよび前記第2ワークが一組の状態で前記搬入部から前記乾燥部に移動されて乾燥された後、前記ワーク移動用ロボットにより前記往路を構成する第1往路(P11)および第2往路(P12)に分けられて前記乾燥部から前記付着部側に移動されて前記接着剤が付着されるとともに、前記第1往路および前記第2往路に隣接する前記復路において、前記第1ワークおよび前記第2ワークが再び一組の状態にされて、前記第1往路および前記第2往路とは逆方向に移動されることにより前記乾燥部に移動されて前記接着剤が乾燥された後、前記搬入部の近傍に配置される前記搬出部に移動されるように構成されている、請求項2に記載の物品の製造システム。前記第1ワークおよび前記第2ワークは、それぞれ同じ数ずつ、前記乾燥部において乾燥されるとともに、前記付着部において前記接着剤が付着されるように構成されている、請求項3に記載の物品の製造システム。前記第1ワークおよび前記第2ワークを一組の状態で前記搬入部から前記乾燥部に移動させるとともに、前記第1ワークおよび前記第2ワークを一組の状態で前記乾燥部から取り出す乾燥部用ロボット(3)をさらに備える、請求項3に記載の物品の製造システム。前記乾燥部用ロボットは、前記搬入部に搬入された前記第1ワークおよび前記第2ワークを一組の状態で順次前記乾燥部内に移動させるとともに、所定時間経過後、前記第1ワークおよび前記第2ワークを一組の状態で順次前記乾燥部から取り出すように構成されている、請求項5に記載の物品の製造システム。前記乾燥部は、乾燥中の前記ワークを載置するための載置部(21)を含み、 前記乾燥部用ロボットは、前記載置部の下方に移動可能に配置されており、 前記乾燥部用ロボットは、前記載置部の下方を移動して、前記第1ワークおよび前記第2ワークを一組の状態で前記載置部の所望の位置に載置するとともに、乾燥後の前記第1ワークおよび前記第2ワークを一組の状態で前記乾燥部から取り出すように構成されている、請求項5に記載の物品の製造システム。前記ワーク移動用ロボットは、前記乾燥部と前記付着部との間に配置され、前記乾燥部から取り出された後の一組の前記第1ワークおよび前記第2ワークを、それぞれ個別に保持するとともに前記第1往路および前記第2往路に分けて前記付着部側に移動させるための第1ワーク移動用ロボット(4)を含む、請求項3に記載の物品の製造システム。前記付着部は、前記第1往路および前記第2往路に分かれて移動される前記第1ワークおよび前記第2ワークのうちの一方に、前記接着剤が付着されたロール(71)により前記接着剤を付着するロールコータ(7)を含む、請求項3に記載の物品の製造システム。前記付着部は、前記第1往路および前記第2往路に分かれて移動される前記第1ワークおよび前記第2ワークのうちの他方に前記接着剤を付着する付着用ロボット(6)を含む、請求項3に記載の物品の製造システム。前記付着用ロボットには、前記接着剤を付着するためのエンドエフェクタ(61)が設けられており、前記付着用ロボットは、前記第1ワークおよび前記第2ワークのうちの他方の形状に沿うように、前記付着用ロボットの前記エンドエフェクタを移動させることにより、前記第1ワークおよび前記第2ワークのうちの他方に前記接着剤を付着するように構成されている、請求項10に記載の物品の製造システム。前記ワーク移動用ロボットは、前記第1往路および前記第2往路においてそれぞれ前記付着部により前記接着剤が付着された前記第1ワークおよび前記第2ワークのうちの一方と、前記付着部により前記接着剤が付着された前記第1ワークおよび前記第2ワークのうちの他方とを、それぞれ個別に保持するとともに移動して再び一組の状態に合流させる第2ワーク移動用ロボット(8)を含む、請求項3に記載の物品の製造システム。前記第2ワーク移動用ロボットは、前記往路から前記復路に折り返す領域近傍に配置されている、請求項12に記載の物品の製造システム。再び一組の状態に合流された前記第1ワークおよび前記第2ワークを、前記第2ワーク移動用ロボット側から前記乾燥部側に搬送するための搬送部(9)をさらに備える、請求項12に記載の物品の製造システム。前記乾燥部と前記付着部との間に配置され、前記第1往路および前記第2往路に分けて移動された前記第1ワークおよび前記第2ワークのうちの少なくとも一方に予め付着された処理剤を硬化させるための処理剤硬化部(5)をさらに備える、請求項3に記載の物品の製造システム。前記ワークを載置するためのパレット(13、13a、13b)をさらに備え、 前記パレットに前記ワークが載置された状態で、前記搬入部に搬入されてから前記搬出部に搬出されるまでの移動動作が行われるように構成されており、 前記ワーク移動用ロボットは、前記パレットを保持して移動させることにより、前記ワークを移動させるように構成されている、請求項1に記載の物品の製造システム。前記ワークは、前記接着剤の付着後に合体される一組の第1ワーク(200a)および第2ワーク(200b)を含み、 前記第1ワークを載置するパレットと、前記第2ワークを載置するパレットとは、互いに略同一の形状を有する、請求項16に記載の物品の製造システム。前記ワークは、前記接着剤の付着後に合体される一組の第1ワーク(200a)および第2ワーク(200b)を含み、 前記搬出部から搬出された前記第1ワークおよび前記第2ワークが互いに接着されることにより、靴の構成部分が形成されるように構成されている、請求項1〜17のいずれか1項に記載の物品の製造システム。ワーク(200、200a、200b)が搬入される搬入部(1)と乾燥部(2)と付着部(6、7)とワーク移動用ロボット(4、8)と前記ワークが搬出されるとともに前記搬入部の近傍に設けられる搬出部(10)とが設けられ、前記ワークが往復移動する往路(P1)および前記往路に隣接するように設けられる復路(P2)を含むワーク移動経路において製造が行われる物品の製造方法であって、 前記乾燥部により前記ワークを乾燥する工程と、 前記乾燥部により乾燥された前記ワークに前記付着部により接着剤を付着する工程と、 前記ワークを前記ワーク移動用ロボットにより移動させる工程とを備える、物品の製造方法。ワーク(200、200a、200b)が搬入される搬入部(1)および前記ワークが搬出される搬出部(10)の近傍に配置され、前記ワークを乾燥する乾燥部(2)と、前記乾燥部により乾燥された前記ワークに接着剤を付着させる付着部(6、7)とを備えた物品の製造システム(100、101)に用いられるパレット(13)であって、 前記ワークは、前記接着剤の付着後に合体される一組の第1ワーク(200a)および第2ワーク(200b)を含み、 前記第1ワークを載置する第1パレット本体部(13a)と、前記第1パレット本体部と略同一の形状を有し、前記第2ワークを載置する第2パレット本体部(13b)とを含む、パレット。前記第1ワークおよび前記第2ワークは、それぞれ、前記第1ワークおよび前記第2ワークの中心線に対して非対称な形状を有し、 前記第1パレット本体部および前記第2パレット本体部は、前記第1パレット本体部および前記第2パレット本体部の中心線に対して略対称な形状を有する、請求項20に記載のパレット。前記第1ワークおよび前記第2ワークのうちの少なくとも一方を前記パレットに固定するための固定部材をさらに備える、請求項20に記載のパレット。前記パレットは、略矩形形状に形成されており、前記パレットの長辺および短辺の少なくとも一方には、前記ワークが載置された状態の前記パレットを保持して移動するための保持部(32、42、82)に係合する係合部(131、132、133)が設けられている、請求項20に記載のパレット。前記第1ワークおよび前記第2ワークが互いに接着されることにより、靴の構成部分が形成されるように構成されている、請求項20〜23のいずれか1項に記載のパレット。

说明书全文

この発明は、物品の製造システム、物品の製造方法およびパレットに関する。

従来、ロボットを備えた物品の製造システムが知られている。このような物品の製造システムは、たとえば、特開2003−62727号公報に開示されている。

上記特開2003−62727号公報に開示されている組立装置(物品の製造システム)では、部品供給ステーションと部品組立ステーションとがローラコンベアにより連結されることにより、組立ラインがループ状(矩形環状)に構成されている。また、部品組立ステーションには、組立ラインに沿うように、組立ロボットが配置されている。そして、部品供給ステーションにおいて、搬送パレット上に複数の部品が載置された後、ループ状(矩形環状)の組立ラインに沿うように、ローラコンベアにより搬送されたパレットが部品組立ステーションまで移動される。そして、部品組立ステーションにおいて、組立ロボットにより複数の部品が組み立てられて完成品が形成される。また、完成品は、ループ状の組立ラインを有する部品組立ステーションの近傍(部品供給ステーションから離れた位置)に配置された次工程へのコンベアに載置される。

特開2003−62727号公報

しかしながら、上記特開2003−62727号公報の組立装置では、組立ラインがループ状(矩形環状)に構成されているため、組立装置が設置される領域が比較的大きくなるという問題点がある。

この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、設置領域が大きくなるのを抑制することが可能な物品の製造システムおよび物品の製造方法を提供することである。

上記目的を達成するために、第1の局面による物品の製造システムは、ワークが搬入される搬入部およびワークが搬出されるとともに搬入部の近傍に設けられる搬出部の近傍に配置され、ワークを乾燥する乾燥部と、乾燥部により乾燥されたワークに接着剤を付着させる付着部と、ワークを移動させるためのワーク移動用ロボットとを備え、搬入部と乾燥部と付着部とワーク移動用ロボットと搬出部とが設けられる往路および往路に隣接するように設けられる復路を含むワーク移動経路をワークが往復移動するように構成されている。

第1の局面による物品の製造システムでは、上記のように、ワークが搬出される搬出部を搬入部の近傍に設けて、搬入部と乾燥部と付着部とワーク移動用ロボットと搬出部とが設けられる往路および往路に隣接するように設けられる復路を含むワーク移動経路をワークが往復移動するように構成することによって、ワークが矩形環状に形成される経路を移動する場合と異なり、往路と復路とが離間せずに隣接するように配置されているので、ワーク移動経路(物品の製造システムの設置領域)が大きくなるのを抑制することができる。また、搬出部を搬入部の近傍に設けることによって、搬入および搬出動作を作業者が行う場合の作業効率を向上させることができる。

第2の局面による物品の製造方法は、ワークが搬入される搬入部と乾燥部と付着部とワーク移動用ロボットとワークが搬出されるとともに搬入部の近傍に設けられる搬出部とが設けられ、ワークが往復移動する往路および往路に隣接するように設けられる復路を含むワーク移動経路において製造が行われる物品の製造方法であって、乾燥部によりワークを乾燥する工程と、付着部によりワークに接着剤を付着する工程と、ワークをワーク移動用ロボットにより移動させる工程とを備える。

第2の局面による物品の製造方法では、上記のように、ワークが搬入される搬入部と乾燥部と付着部とワーク移動用ロボットとワークが搬出されるとともに搬入部の近傍に設けられる搬出部とが設けられ、ワークが往復移動する往路および往路に隣接するように設けられる復路を含むワーク移動経路において、乾燥部によりワークを乾燥する工程と、付着部によりワークに接着剤を付着する工程と、ワークをワーク移動用ロボットにより移動させる工程とを行うことによって、ワークが矩形環状に形成される経路を移動する場合と異なり、往路と復路とが離間せずに隣接するように配置されているので、ワーク移動経路(設置領域)が大きくなるのを抑制することが可能な物品の製造方法を提供することができる。また、搬出部を搬入部の近傍に設けることによって、搬入および搬出動作を作業者が行う場合の作業効率を向上させることが可能な物品の製造方法を提供することができる。

なお、本出願では、上記第1および第2の局面による構成とは別に、以下のような他の構成も考えられる。

すなわち、本出願の他の構成によるパレットは、ワークが搬入される搬入部およびワークが搬出される搬出部の近傍に配置され、ワークを乾燥する乾燥部と、乾燥部により乾燥されたワークに接着剤を付着させる付着部とを備えた物品の製造システムに用いられるパレットであって、ワークは、接着剤の付着後に合体される一組の第1ワークおよび第2ワークを含み、第1ワークを載置する第1パレット本体部と、第1パレット本体部と略同一の形状を有し、第2ワークを載置する第2パレット本体部とを含む。このように構成すれば、第1ワークと第2ワークとが互いに異なる形状を有する場合でも、略同一の形状のパレット本体部に第1ワークおよび第2ワークを載置することができるので、ワーク毎に異なる形状のパレットを準備する手間を省くことができる。

上記物品の製造システムおよび物品の製造方法によれば、設置領域が大きくなるのを抑制することができる。

一実施形態による物品の製造システムの全体構成を示す図である。

一実施形態によるパレットの正面図である。

一実施形態によるパレットの斜視図である。

一実施形態によるワークが載置された状態のパレットの斜視図である。

一実施形態による乾燥装置の側面図である。

一実施形態による乾燥装置の載置部の上面図である。

一実施形態による乾燥装置の載置部の拡大斜視図である。

一実施形態による乾燥装置用ロボットのハンドの側面図である。

一実施形態による乾燥装置用ロボットのハンドの上面図である。

一実施形態による第1ワーク移動用ロボットのハンドの側面図である。

一実施形態による第1ワーク移動用ロボットのハンドの上面図である。

一実施形態による第1ワーク移動用ロボットがパレットを保持する様子を示す図である。

一実施形態による双腕ロボットの斜視図である。

一実施形態による第2ワーク移動用ロボットのハンドの側面図である。

一実施形態による第2ワーク移動用ロボットのハンドの上面図である。

一実施形態による搬送装置の側面図である。

一実施形態による搬送装置の斜視図である。

一実施形態の変形例による物品の製造システムの全体構成を示す図である。

以下、実施形態を図面に基づいて説明する。

まず、図1〜図17を参照して、本実施形態による接着剤塗布乾燥システム100の構成について説明する。なお、接着剤塗布乾燥システム100は、「物品の製造システム」の一例である。

図1に示すように、接着剤塗布乾燥システム100は、搬入されるワーク200が載置される搬入部1と、乾燥装置2と、乾燥装置用ロボット3と、第1ワーク移動用ロボット4と、紫外線照射装置5と、塗布用ロボット6と、ロールコータ7と、第2ワーク移動用ロボット8と、搬送装置9と、搬出部10とを備える。なお、塗布用ロボット6と第2ワーク移動用ロボット8とは、ぞれぞれ、双腕ロボット11の一方および他方のロボットアームから構成されている。また、接着剤塗布乾燥システム100には、接着剤塗布乾燥システム100の全体の動作を制御する制御盤12が設けられている。なお、乾燥装置2は、「乾燥部」の一例である。また、乾燥装置用ロボット3は、「乾燥部用ロボット」の一例である。また、第1ワーク移動用ロボット4および第2ワーク移動用ロボット8は、「ワーク移動用ロボット」の一例である。また、塗布用ロボット6およびロールコータ7は、「付着部」の一例である。また、搬送装置9は、「搬送部」の一例である。また、紫外線照射装置5は、「処理剤硬化部」の一例である。

ここで、本実施形態では、搬入部1と、乾燥装置2と、第1ワーク移動用ロボット4と、塗布用ロボット6と、ロールコータ7と、第2ワーク移動用ロボット8と、搬送装置9と、搬出部10とが設けられる往路P1および復路P2を含むワーク移動経路をワーク200(後述する第1ワーク200aおよび第2ワーク200b)が往復移動するように構成されている。具体的には、搬入部1、乾燥装置2、第1ワーク移動用ロボット4、塗布用ロボット6、およびロールコータ7は、往路P1に配置されている。また、搬送装置9および乾燥装置2は、往路P1に隣接するように設けられる復路P2に配置されている。そして、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bは、それぞれ同じ数ずつ、乾燥装置2において乾燥されるとともに、ロールコータ7および塗布用ロボット6において接着剤が塗布されるように構成されている。

ワーク200は、往路P1では、乾燥装置2においてX1方向に沿って移動されるとともに、紫外線照射装置5およびロールコータ7においてY2方向に沿って移動するように構成されている。また、ワーク200は、復路P2では、搬送装置9においてY1方向に沿って移動するように構成されている。すなわち、ワーク移動経路は、L字形状を有する。以下に、接着剤塗布乾燥システム100の詳細な構成について説明する。

図1に示すように、本実施形態では、ワーク200は、ミッドソール(アウターソールの上に設けられるクッション性を有するソール部材)からなる第1ワーク200aと、アウターソール(地面と接触する部分のソール部材)からなる第2ワーク200bとを含む。第1ワーク200aと第2ワーク200bとは、接着剤の塗布後(搬出部10に搬出された後)に互いに接着されて靴の構成部分を形成する一組(一対)のワーク200である。なお、靴の構成部分を形成するワーク200としては、本実施形態のミッドソールとアウトソールの組み合わせ以外にも、ミッドソール、アウターソール、シャンク(ねじれを抑制するソール部材)などの靴のソール部材を単体もしくは複数の部材から適宜組み合わせたり、さらにアッパー(靴の甲被)とソール(単体もしくは複数の部材からなる)とを適宜組み合わせたりできる。

図2〜図4に示すように、ワーク200を載置するためのパレット13(第1ワーク200aを載置するパレット13a、第2ワーク200bを載置するパレット13b)は、たとえば樹脂から構成される平板からなり、略長方形形状を有する。なお、パレット13aおよびパレット13bは、それぞれ、「第1パレット本体部」および「第2パレット本体部」の一例である。ここで、本実施形態では、パレット13にワーク200が載置された状態で、搬入部1に搬入されてから搬出部10に搬出されるまでの移動動作が行われる。また、乾燥装置用ロボット3と、第1ワーク移動用ロボット4と、第2ワーク移動用ロボット8とは、パレット13を保持して移動させることにより、ワーク200を移動させるように構成されている。また、第1ワーク200aを載置するパレットと、第2ワーク200bを載置するパレットとは、互いに略同一の形状(略矩形形状)を有する(同じパレット13である)。

また、本実施形態では、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bは、それぞれ、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bの中心線C1に対して非対称な形状を有している。一方、パレット13(第1ワーク200aを載置するパレット13a、第2ワーク200bを載置するパレット13b)は、パレット13の中心線C2に対して略対称な形状を有する。また、左足用の靴の構成部分となる第1ワーク200a(第2ワーク200b)と、右足用の靴の構成部分となる第1ワーク200a(第2ワーク200b)とは、互いに異なる形状を有する。

また、本実施形態では、パレット13は、略矩形形状に形成されており、パレット13の長辺および短辺には、ワーク200が載置された状態のパレット13を保持して移動するための後述するロボットの指部または爪部(乾燥装置用ロボット3の爪部32、第1ワーク移動用ロボット4の指部42、第2ワーク移動用ロボット8の指部82)に係合する係合部131、係合部132および係合部133が設けられている。

具体的には、パレット13の短辺側には、乾燥装置2の載置部21に設けられる位置決めピン26(図7参照)に係合する切欠き状の係合部131が設けられている。係合部131は、パレット13の2つの短辺側にそれぞれ2つずつ設けられている。また、係合部131は、第2ワーク移動用ロボット8のハンド81の指部82(図14および図15参照)が係合される(長辺が延びるA方向から挟まれる)ように構成されている。

また、パレット13の長辺側には、第1ワーク移動用ロボット4のハンド41の指部42(図10〜図12参照)に係合される(短辺が延びるB方向から挟まれる)係合部132および係合部133が設けられている。なお、係合部132は、パレット13の2つの長辺の端部側にそれぞれ2つずつ設けられている。また、係合部132は、平面視において、パレット13の内側方向(B方向)に切り欠かれた略矩形形状の切欠部により構成されている。また、係合部133は、パレット13の2つの長辺の中央部近傍にそれぞれ1つずつ設けられている。また、係合部133は、平面視において、パレット13の内側方向(B方向)に切り欠かれた略三形形状の切欠部により構成されている。なお、係合部133のパレット13に対する切欠きのB方向の長さL1は、係合部132のパレット13に対する切欠きのB方向の長さL2よりも大きい。また、第1ワーク移動用ロボット4の指部42は、一方の長辺に設けられる2つの係合部132と、他方の長辺に設けられる1つの係合部133に係合(図10〜図12参照)するように構成されている。また、4つの係合部132は、乾燥装置用ロボット3のハンド31の爪部32(図8および図9参照)が係合される(下方から差し込まれる)ように構成されている。

また、本実施形態では、図3および図4に示すように、第1ワーク200aを載置するパレット13aは、ワーク200に差し込まれることによりワーク200をパレット13に固定するための固定ピン134を含む。固定ピン134は、パレット13aの表面上に3つ設けられている。また、固定ピン134の側面には、ネジ溝が設けられている。また、3つの固定ピン134は、平面視において、三角形の頂点部分に配置されている。また、図4に示すように、固定ピン134は、ワーク200に固定ピン134が差し込まれた状態において、固定ピン134がワーク200を貫通しない長さに設定されている。なお、3つの固定ピン134のうち、パレット13の中央部近傍に位置する固定ピン134aのパレット13からの突出高さh1は、他の2つの固定ピン134bおよび134cのパレット13からの突出高さh2よりも大きい。なお、固定ピン134は、「固定部材」の一例である。

図1に示すように、搬入部1は、乾燥装置2のX2方向側に配置されている。搬入部1は、予め処理剤(被接着剤の表面の接着性を改善するために塗布される液体:プライマ)が塗布されたワーク200(第1ワーク200aおよび第2ワーク200b)がパレット13に載置された状態で、たとえば作業者により搬入される。また、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bは、一組の状態で、搬入部1に載置されるように構成されている。また、搬入部1は、復路P2において乾燥装置2により接着剤が乾燥された後のワーク200が移動される搬出部10の近傍に隣接するように配置されている。

乾燥装置2は、ワーク200が搬入される搬入部1およびワーク200が搬出される搬出部10の近傍(X1方向側)に配置されている。乾燥装置2は、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bに予め塗布された処理剤を乾燥させるように構成されている。また、図5に示すように、乾燥装置2は、乾燥中のパレット13に載置された状態のワーク200が載置される載置部21と、載置部21の上方に配置される複数の熱源22とを含む。図6に示すように、載置部21には、ワーク200の移動方向(X方向)に直交する方向(Y方向)に隣接するように、4つのレーン23(レーン23a、23b、23cおよび23d)が設けられている。レーン23a〜23dは、Y2方向にこの順で互いに隣接するように配置されている。

図6および図7に示すように、各レーン23a〜23dは、開口部24を有する枠状に形成されているとともに、開口部24の内側に突出する突出部25が設けられている。突出部25には、上方に沿って延びるように位置決めピン26が設けられている。そして、4つの位置決めピン26がパレット13の4つの係合部131に係合することにより、パレット13がレーン23に載置される。

また、レーン23aには、搬入部1から移動された第1ワーク200aが載置される。また、レーン23bには、搬入部1から移動された第2ワーク200bが載置される。また、レーン23cには、搬出部10に移動される第1ワーク200aが載置される。また、レーン23dには、搬出部10に移動される第2ワーク200bが載置される。

また、本実施形態では、図5に示すように、乾燥装置用ロボット3は、載置部21の下方に移動可能に配置されている。具体的には、乾燥装置用ロボット3は、架台27上に設置されており、乾燥装置用ロボット3は、架台27上をX方向に沿って移動可能に構成されている。また、乾燥装置用ロボット3は、載置部21の下方を移動して、搬入部1に搬入された第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組(1セット)の状態で載置部21の所望の位置に載置するとともに、乾燥後の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組の状態で乾燥装置2から取り出して、搬出部10に搬出するように構成されている。また、乾燥装置用ロボット3は、搬入部1に搬入された第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組の状態で順次乾燥装置2内に移動させるとともに、所定時間経過後(処理剤および接着剤の乾燥後)、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組の状態で順次乾燥装置2から取り出すように構成されている。なお、乾燥装置2内における乾燥時間は、往路P1(処理剤の乾燥)および復路P2(接着剤の乾燥)において、略同じである。

また、図5、図8および図9に示すように、乾燥装置用ロボット3は、垂直多関節ロボットから構成されており、乾燥装置用ロボット3の先端には、ハンド31が設けられている。ハンド31には、パレット13の係合部132に係合する爪部32が設けられている。爪部32は、2つのパレット13にそれぞれ4つ設けられる係合部132に係合するように、8つ設けられている。なお、爪部32は、「保持部」の一例である。

図5に示すように、乾燥装置用ロボット3は、乾燥装置2の載置部21の下方を移動して、搬入部1(またはワーク載置台14)に載置されているパレット13の係合部132に爪部32を下方から係合させて2つのパレット13(一組の第1ワーク200aおよび第2ワーク200b)を保持する。その後、乾燥装置用ロボット3は、乾燥装置2の載置部21の下方を移動するとともに、乾燥装置2のレーン23の位置決めピン26にパレット13の係合部131を係合させるようにハンド31を移動させて、2つのパレット13(一組の第1ワーク200aおよび第2ワーク200b)を載置部21の所望の位置に載置するように構成されている。

図5および図12に示すように、乾燥装置2のX1方向側には、ワーク載置台14が配置されている。ワーク載置台14は、乾燥装置2により処理剤が乾燥された後の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが、一組の状態で乾燥装置用ロボット3により載置されるように構成されている。また、ワーク載置台14は、接着剤が塗布された後の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが、第1ワーク移動用ロボット4により個別に載置されるように構成されている。なお、ワーク載置台14には、パレット13の係合部131に係合する位置決めピン14a(図12参照)が設けられている。

図1に示すように、本実施形態では、第1ワーク移動用ロボット4は、乾燥装置2と、ロールコータ7および塗布用ロボット6との間に配置されている。具体的には、第1ワーク移動用ロボット4は、乾燥装置2のX1方向側に配置されるワーク載置台14と、ロールコータ7(紫外線照射装置5、搬送装置9)との間の領域に配置されている。

また、図5、図10および図11に示すように、第1ワーク移動用ロボット4は、垂直多関節ロボットから構成されており、第1ワーク移動用ロボット4の先端には、ハンド41が設けられている。ハンド41には、パレット13に設けられる2つの係合部132と1つの係合部133に係合する合計3つの指部42が設けられている。指部42は、パレット13のB方向(短辺に沿った方向)からパレット13を挟み込むことにより、パレット13を保持するように構成されている。なお、指部42は、「保持部」の一例である。

また、本実施形態では、図12に示すように、第1ワーク移動用ロボット4は、乾燥装置2から取り出されワーク載置台14に載置された後の一組の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを、それぞれ個別に保持するとともに第1往路P11(紫外線照射装置5および塗布用ロボット6が配置される往路、図1参照)および第2往路P12(ロールコータ7が配置される往路)に分けて塗布用ロボット6およびロールコータ7側に移動させるように構成されている。

また、本実施形態では、図1に示すように、紫外線照射装置5は、乾燥装置2と塗布用ロボット6との間(第1ワーク移動用ロボット4のY2方向側)に配置されている。紫外線照射装置5は、第1往路P11に移動された第1ワーク200aに予め塗布された処理剤を硬化させるように構成されている。また、紫外線照射装置5は、第1ワーク200aをY2方向側に移動させながら、処理剤を硬化させるように構成されている。

また、図1に示すように、塗布用ロボット6(双腕ロボット11の一方のロボットアーム)は、紫外線照射装置5のY2方向側に配置されている。そして、本実施形態では、塗布用ロボット6は、第1往路P11を移動する第1ワーク200aに接着剤を塗布するように構成されている。また、図13に示すように、塗布用ロボット6は、垂直多関節ロボットから構成されており、接着剤を塗布するためのスプレーガン61が設けられている。なお、スプレーガン61は、「エンドエフェクタ」の一例である。そして、塗布用ロボット6は、第1ワーク200aの形状(接着剤が塗布される面の形状)に沿うように、塗布用ロボット6のスプレーガン61を移動させることにより、第1ワーク200aに接着剤を塗布するように構成されている。なお、接着剤は、スプレーガン61により霧状に噴霧されて、第1ワーク200aの表面に塗布される。

また、図1に示すように、ロールコータ7は、第1ワーク移動用ロボット4のY2方向側に配置されている。また、本実施形態では、ロールコータ7は、第2往路P12に移動される第2ワーク200bに、接着剤が塗布されたロール71により接着剤を塗布するように構成されている。また、ロールコータ7は、第2ワーク200bをY2方向側に移動させながら、接着剤を塗布するように構成されている。

また、本実施形態では、第2ワーク移動用ロボット8(双腕ロボット11の他方のロボットアーム)は、往路P1(第1往路P11および第2往路P12)から復路P2に折り返す領域近傍に配置されている。具体的には、第2ワーク移動用ロボット8は、ロールコータ7、搬送装置9および紫外線照射装置5のY2方向側に配置されている。そして、第2ワーク移動用ロボット8は、第1往路P11において塗布用ロボット6により接着剤が塗布された第1ワーク200aと、第2往路P12においてロールコータ7により接着剤が塗布された第2ワーク200bとを、それぞれ個別に保持するとともに移動して、搬送装置9上において再び一組の状態に合流させるように構成されている。

また、図13〜図15に示すように、第2ワーク移動用ロボット8は、垂直多関節ロボットから構成されており、第2ワーク移動用ロボット8の先端には、ハンド81が設けられている。ハンド81には、パレット13に設けられる4つの係合部131に係合する合計4つの指部82が設けられている。指部82は、パレット13のA方向(長辺に沿った方向)からパレット13を挟み込むことにより、パレット13を保持するように構成されている。なお、指部82は、「保持部」の一例である。

図1に示すように、搬送装置9は、紫外線照射装置5(第1往路P11)と、ロールコータ7(第2往路P12)との間の復路P2に配置されている。そして、本実施形態では、搬送装置9は、第2ワーク移動用ロボット8によって再び一組の状態に合流された第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを、第2ワーク移動用ロボット8側から乾燥装置2側(第1ワーク移動用ロボット4近傍)に搬送するように構成されている。具体的には、図16および図17に示すように、搬送装置9は、Y方向に沿って移動する移動部91が設けられている。そして、移動部91の表面に一組の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが載置された状態で、移動部91がY方向に移動することにより、一組の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが搬送されるように構成されている。

図1に示すように、搬出部10は、乾燥装置2のX2方向側で、かつ、搬入部1の近傍に隣接するように配置されている。また、搬出部10は、乾燥装置2により接着剤が乾燥された後の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが一組の状態で移動されるように構成されている。

次に、図1を参照して、本実施形態による接着剤塗布乾燥システム100の製造工程について説明する。

まず、予め処理剤が塗布された第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが一組の状態で、たとえば作業者により搬入部1に搬入される。次に、乾燥装置用ロボット3により、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが一組の状態で搬入部1から乾燥装置2に移動されて、処理剤が乾燥される。その後、乾燥装置用ロボット3により、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが一組の状態で、ワーク載置台14に載置される。

次に、第1ワーク移動用ロボット4により、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが、それぞれ、第1往路P11および第2往路P12に分けて移動される。そして、第1往路P11に配置される紫外線照射装置5によって、第1ワーク200aに予め塗布された処理剤が硬化される。その後、塗布用ロボット6により、第1ワーク200aに接着剤が塗布される。また、第1ワーク200aに対する紫外線の照射および接着剤の塗布に並行して、第2往路P12において、ロールコータ7により、第2ワーク200bに接着剤が塗布される。

次に、第2ワーク移動用ロボット8により、第1往路P11および第2往路P12に隣接する復路P2(搬送装置9の移動部91)において、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが再び一組の状態にされる。その後、第1往路P11および第2往路P12とは逆方向(Y1方向)に移動部91が移動されることにより第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが第1ワーク移動用ロボット4の近傍に移動される。

次に、第1ワーク移動用ロボット4により、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが、ワーク載置台14に載置される。その後、乾燥装置用ロボット3により、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが一組の状態で、乾燥装置2に移動される。そして、接着剤が乾燥された後、乾燥装置用ロボット3により、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが一組の状態で、搬入部1の近傍に配置される搬出部10に移動される。

最後に、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが、圧着機(図示せず)により互いに接着されることにより、靴の構成部分が形成(完成)される。

本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。

本実施形態では、上記のように、ワーク200が搬出される搬出部10を搬入部1の近傍に設けて、搬入部1と、乾燥装置2と、第1ワーク移動用ロボット4と、塗布用ロボット6と、ロールコータ7と、第2ワーク移動用ロボット8と、搬出部10とが設けられる往路P1および往路P1に隣接するように設けられる復路P2を含むワーク移動経路をワーク200が往復移動するように構成することによって、ワーク200が矩形環状に形成される経路を移動する場合と異なり、往路P1と復路P2とが離間せずに隣接するように配置されているので、ワーク移動経路(接着剤塗布乾燥システム100の設置領域)が大きくなるのを抑制することができる。また、搬出部10を搬入部1の近傍に設けることによって、搬入および搬出動作を作業者が行う場合の作業効率を向上させることができる。

また、本実施形態では、上記のように、往路P1において、ワーク200を搬入部1から乾燥装置2に移動して乾燥した後、第1ワーク移動用ロボット4により乾燥装置2から塗布用ロボット6およびロールコータ7側に移動されて接着剤を塗布するとともに、往路P1に隣接するように設けられる復路P2において、ワーク200を往路P1とは逆方向に移動することにより乾燥装置2に移動して接着剤を乾燥した後、搬入部1の近傍に配置される搬出部10に移動するように構成する。これにより、往路P1および復路P2における乾燥装置2を同一の乾燥装置2により構成することにより、接着剤塗布乾燥システム100の構成を簡略化することができる。

また、本実施形態では、上記のように、ワーク200は、接着剤の塗布後に互いに接着される一組の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを含み、往路P1において、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組の状態で搬入部1から乾燥装置2に移動して乾燥した後、第1ワーク移動用ロボット4により往路P1を構成する第1往路P11および第2往路P12に分けられて乾燥装置2から塗布用ロボット6およびロールコータ7側に移動されて接着剤を塗布する。また、第1往路P11および第2往路P12に隣接する復路P2において、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが再び一組の状態にされて、第1往路P11および第2往路P12とは逆方向に移動されることにより乾燥装置2に移動されて接着剤が乾燥された後、搬入部1の近傍に配置される搬出部10に移動するように構成する。これにより、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが第1往路P11および第2往路P12に分けられて塗布用ロボット6およびロールコータ7側に移動されるので、第1ワーク200aと第2ワーク200bとに対して互いに異なる処理を並行して行うことができる。その結果、接着剤塗布乾燥システム100のタクトタイムを短縮することができる。

また、本実施形態では、上記のように、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを、それぞれ同じ数ずつ、乾燥装置2において乾燥するとともに、塗布用ロボット6およびロールコータ7において接着剤を塗布するように構成する。これにより、互いに接着される第1ワーク200aおよび第2ワーク200bのうちの一方が余ることに起因して、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bのうちの一方が無駄になるのを抑制することができる。

また、本実施形態では、上記のように、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組の状態で搬入部1から乾燥装置2に移動するとともに、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組の状態で乾燥装置2から取り出す乾燥装置用ロボット3を設ける。これにより、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bが乾燥装置2内に載置される時間を略同一にすることができるので、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bの乾燥状態が異なるのを抑制することができる。

また、本実施形態では、上記のように、乾燥装置用ロボット3を、搬入部1に搬入された第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組(1セット)の状態で順次乾燥装置2内に移動させるとともに、所定時間経過後、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組の状態で順次乾燥装置2から取り出すように構成する。これにより、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bの組ごとの乾燥装置2内に載置される時間を同一にすることができるので、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bの組ごとの乾燥状態が異なるのを抑制することができる。

また、本実施形態では、上記のように、乾燥装置2は、乾燥中のワーク200を載置するための載置部21を含み、乾燥装置用ロボット3は、載置部21の下方に移動可能に配置されており、乾燥装置用ロボット3を、載置部21の下方を移動して、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組の状態で載置部21の所望の位置に載置するとともに、乾燥後の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを一組の状態で乾燥装置2から取り出すように構成する。これにより、乾燥装置用ロボット3を、乾燥装置2の上方に配置される熱源22から離間した位置に配置することができるので、熱源22からの熱に起因して、乾燥装置用ロボット3が誤作動するのを抑制することができる。

また、本実施形態では、上記のように、乾燥装置2とロールコータ7および塗布用ロボット6との間に、乾燥装置2から取り出された後の一組の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを、それぞれ個別に保持するとともに第1往路P11および第2往路P12に分けてロールコータ7および塗布用ロボット6側に移動させるための第1ワーク移動用ロボット4を設ける。これにより、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bがそれぞれ個別に保持されるので、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを、容易に、第1往路P11および第2往路P12に分けて塗布用ロボット6側およびロールコータ7側に移動させることができる。

また、本実施形態では、上記のように、第2往路P12を移動する第2ワーク200bに、接着剤が塗布されたロール71により接着剤を塗布するロールコータ7を設ける。これにより、第2ワーク200bの比較的広い範囲の表面に、容易に、接着剤を塗布することができる。

また、本実施形態では、上記のように、第1往路P11を移動する第1ワーク200aに接着剤を塗布する塗布用ロボット6を設ける。これにより、第1ワーク200aの接着剤を塗布される部分が立体的な形状を有している場合でも、塗布用ロボット6により、容易に、接着剤を塗布することができる。

また、本実施形態では、上記のように、塗布用ロボット6には、接着剤を塗布するためのスプレーガン61が設けられており、塗布用ロボット6を、第1ワーク200aの形状に沿うように、塗布用ロボット6のスプレーガン61を移動させることにより、第1ワーク200aに接着剤を塗布するように構成する。これにより、第1ワーク200aの形状に沿うように塗布用ロボット6のスプレーガン61が移動されるので、第1ワーク200aの表面に略均一に接着剤を塗布することができる。

また、本実施形態では、上記のように、第1往路P11において塗布用ロボット6により接着剤が塗布された第1ワーク200aと、第2往路P12においてロールコータ7により接着剤が塗布された第2ワーク200bとを、それぞれ個別に保持するとともに移動して再び一組の状態に合流させる第2ワーク移動用ロボット8を設ける。これにより、第1往路P11および第2往路P12に分けて移動された第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを、第2ワーク移動用ロボット8により、容易に、合流させることができる。

また、本実施形態では、上記のように、第2ワーク移動用ロボット8を、往路P1から復路P2に折り返す領域近傍に配置する。これにより、第1往路P11および第2往路P12に分けて移動されて第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを、容易に、復路P2において合流させることができる。

また、本実施形態では、上記のように、再び一組の状態に合流された第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを、第2ワーク移動用ロボット8側から乾燥装置2側に搬送するための搬送装置9を設ける。これにより、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを個別に搬送する場合と異なり、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを迅速に乾燥装置2側に搬送することができる。

また、本実施形態では、上記のように、乾燥装置2と、ロールコータ7および塗布用ロボット6との間に配置され、第1往路P11および第2往路P12に分けて移動された第1ワーク200aに予め塗布された処理剤を硬化させるための紫外線照射装置5を設ける。これにより、処理剤が硬化されるので、第1ワーク200aと第2ワーク200bとの接着性と高めることができる。

また、本実施形態では、上記のように、搬出部10から搬出された第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを互いに接着することにより、靴の構成部分を形成する。これにより、接着剤塗布乾燥システム100の設置範囲が大きくなるのを抑制しながら、靴の構成部分を形成することができる。

また、本実施形態では、上記のように、ワーク200を載置するためのパレット13を設けて、パレット13にワーク200が載置された状態で、搬入部1に搬入されてから搬出部10に搬出されるまでの移動動作が行われるように構成されており、第1ワーク移動用ロボット4および第2ワーク移動用ロボット8を、パレット13を保持して移動させることにより、ワーク200を移動させるように構成する。これにより、パレット13の大きさを基準にして、第1ワーク移動用ロボット4および第2ワーク移動用ロボット8の動作を制御することができるので、ワーク200の大きさがワーク200毎に異なる場合でも、第1ワーク移動用ロボット4および第2ワーク移動用ロボット8の制御を変更する必要がない。その結果、第1ワーク移動用ロボット4および第2ワーク移動用ロボット8の制御を簡略化することができる。

また、本実施形態では、上記のように、ワーク200は、接着剤の塗布後に合体される一組の第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを含み、第1ワーク200aを載置するパレット13と、第2ワーク200bを載置するパレット13とを、互いに略同一の形状を有するように構成する。これにより、第1ワーク200aと第2ワーク200bとが互いに異なる形状を有する場合でも、略同一の形状のパレット13に第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを載置することができるので、ワーク200毎に異なる形状のパレット13を準備する手間を省くことができる。

また、本実施形態では、上記のように、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bは、それぞれ、第1ワーク200aおよび第2ワーク200bの中心線C1に対して非対称な形状を有するように構成され、パレット13(13a、13b)を、パレット13の中心線C2に対して略対称な形状を有するように構成する。これにより、非対称な形状を有する第1ワーク200aおよび第2ワーク200bを、略対称な形状のパレット13に載置することができるので、ワーク200毎に異なる形状のパレット13を準備する手間を省くことができる。

また、本実施形態では、上記のように、第1ワーク200aをパレット13aに固定するための複数の固定ピン134を設ける。これにより、パレット13a上を第1ワーク200aが移動するのを容易に抑制することができる。

また、本実施形態では、上記のように、パレット13を、略矩形形状に形成して、パレット13の長辺および短辺に、ワーク200が載置された状態のパレット13を保持して移動するための乾燥装置用ロボット3の爪部32、第1ワーク移動用ロボット4の指部42または第2ワーク移動用ロボット8の指部82に係合する係合部131、132および133を設ける。これにより、保持された状態のパレット13が爪部または指部に対してずれるのを抑制することができる。

なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。

たとえば、上記実施形態では、物品の製造システムとして接着剤塗布乾燥システムを適用する例を示したが、接着剤塗布乾燥システム以外のシステムに物品の製造システムを適用してもよい。

また、上記実施形態では、往路において、処理剤の乾燥および接着剤の塗布が行われるとともに、復路において、接着剤の乾燥が行われる例を示したが、往路において、処理剤の乾燥のみを行って、復路において、接着剤の塗布および乾燥を行ってもよい。

また、上記実施形態では、ワークが2種類の第1ワークおよび第2ワークを含む例を示したが、ワークの種類は、1種類でもよいし、3種類以上でもよい。

また、上記実施形態では、往路において、第1ワークおよび第2ワークが、それぞれ、第1往路および第2往路に分かれて接着剤の塗布が行われる例を示したが、同一の経路において、第1ワークおよび第2ワークに接着剤を塗布するようにしてもよい。

また、上記実施形態では、第1ワークおよび第2ワークが、それぞれ同じ数ずつ、乾燥されるとともに、接着剤が塗布される例を示したが、乾燥および接着剤を塗布するワークの数を、第1ワークおよび第2ワーク毎に異ならせてもよい。

また、上記実施形態では、乾燥機用ロボットが、第1ワークおよび第2ワークを一組の状態で移動させる例を示したが、乾燥機用ロボットを、第1ワークおよび第2ワークを個別に移動させるように構成してもよい。

また、上記実施形態では、乾燥機用ロボットが、乾燥機内において、第1ワークおよび第2ワークを移動させる例を示したが、乾燥機内において、コンベアにより第1ワークおよび第2ワークが移動されるようにしてもよい。

また、上記実施形態では、ロールコータおよび塗布用ロボットにより、接着剤をワークに塗布する例を示したが、ロールコータおよび塗布用ロボット以外の装置により、接着剤をワークに塗布(付着)してもよい。

また、上記実施形態では、搬送装置により、第1ワークおよび第2ワークを第2ワーク移動用ロボット側から乾燥装置側に搬送する例を示したが、ロボットにより、第1ワークおよび第2ワークを搬送してもよい。

また、上記実施形態では、ワークがパレットに載置された状態で移動される例を示したが、ワークがロボットに直接保持されることにより(ワークが搬送装置に直接載置されることにより)搬送されるようにしてもよい。

また、上記実施形態では、第1ワークが載置されるパレットと、第2ワークが載置されるパレットとが互いに略同一の形状を有する例を示したが、第1ワークが載置されるパレットと、第2ワークが載置されるパレットとが互いに異なる形状を有するようにしてもよい。

また、上記実施形態では、パレットに設けられた固定ピンによりワークを固定する例を示したが、たとえば、粘着シートなど固定ピン以外の部材によりワークを固定してもよい。

また、上記実施形態では、紫外線照射装置により、処理剤を硬化させる例を示したが、紫外線照射装置以外の装置により、処理剤を硬化させてもよい。

また、上記実施形態では、第1ワークおよび第2ワークが互いに接着されることにより、靴の構成部分が形成される例を示したが、第1ワークおよび第2ワークが互いに接着されることにより、靴以外の物品が形成されてもよい。

また、上記実施形態では、乾燥装置において、熱源によりワークを乾燥させる例を示したが、熱源以外(たとえば、送風機)によりワークを乾燥させてもよい。

また、上記実施形態では、ロールコータおよび塗布用ロボットにより接着剤をワークに塗布する例を示したが、ロールコータおよび塗布用ロボット以外の装置により接着剤をワークに塗布してもよい。また、塗布以外の方法により、接着剤をワークに付着させてもよい。

また、上記実施形態では、塗布用ロボットと第2ワーク移動用ロボットとが、ぞれぞれ、双腕ロボットの一方および他方のロボットアームから構成されている例を示したが、塗布用ロボットと第2ワーク移動用ロボットとを別個のロボットとして個々に配置してもよい。

また、上記実施形態では、ワーク移動経路が、L字形状を有する例を示したが、図18の変形例による接着剤塗布乾燥システム101に示すように、乾燥装置、第1ワーク移動用ロボット、ロールコータ、搬送装置、紫外線照射装置、塗布用ロボット、および、第2ワーク移動用ロボットをX方向に沿うよう配置して、ワーク移動経路を直線状にしてもよい。なお、接着剤塗布乾燥システム101は、「物品の製造システム」の一例である。

また、上記実施形態では、パレットに3つの固定ピンが設けられる例を示したが、パレットに3つ以外の数の固定ピンが設けられていてもよい。

また、上記実施形態では、パレットの長辺と短辺との両方に係合部が設けられる例を示したが、パレットの長辺または短辺の一方に係合部を設けてもよい。

1 搬入部 2 乾燥装置(乾燥部) 3 乾燥装置用ロボット(乾燥部用ロボット) 4 第1ワーク移動用ロボット(ワーク移動用ロボット) 5 紫外線照射装置(処理剤硬化部) 6 塗布用ロボット(付着用ロボット、付着部) 7 ロールコータ(付着部) 8 第2ワーク移動用ロボット(ワーク移動用ロボット) 9 搬送装置(搬送部) 10 搬出部 13 パレット(第1パレット本体部、第2パレット本体部) 21 載置部 32 爪部(保持部) 42 指部(保持部) 61 スプレーガン(エンドエフェクタ) 71 ロール 82 指部(保持部) 100、101 物品の製造システム(接着剤塗布乾燥システム) 131、132、133 係合部 134 固定ピン(固定部材) 200 ワーク 200a 第1ワーク 200b 第2ワーク P1 往路 P11 第1往路 P12 第2往路 P2 復路

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