毛髪結束装置

申请号 JP2016154361 申请日 2016-08-05 公开(公告)号 JP2018020824A 公开(公告)日 2018-02-08
申请人 宮内 直人; 发明人 宮内 直人;
摘要 【課題】構造をより簡素化して結束作業を容易なものとする。 【解決手段】複数本の毛髪43の束を結束する結束具11は、網状部分あるいは多孔質部分を備える基部13と、基部13から引き出される少なくとも1本の可撓性を有する結束部15とを備える。毛髪結束装置1は、結束具11を格納するカートリッジ7と、カートリッジ7に格納された結束具11を押し出す押出片33bと、押出片33bにより押し出される結束具11の結束部15先端の湾曲部15bが当接して結束部15を案内する凹曲面部39とを有する。 【選択図】図1
权利要求

基部及び、当該基部から引き出される少なくとも1本の可撓性を有する結束部をそれぞれ備える結束具を保持する結束具保持部と、 前記結束具保持部に保持された前記結束具を前記基部側から前記結束部側に向けて押し出す結束具押出部と、 前記結束具押出部により押し出される前記結束具の前記結束部の先端が押し付けられて前記結束部を案内する凹曲面状の結束具受部と、を有し、 前記結束具押出部により押し出される前記結束具は、前記結束部の先端が前記結束具受部に押し付けられて案内されることで湾曲変形し、湾曲変形する際に前記結束部の先端が前記基部内に入り込んで保持されて、前記結束部近傍に位置する未結束状態の毛髪を結束することを特徴とする毛髪結束装置。前記結束部は、前記基部から延びる直線部と、前記直線部の先端側に連続する湾曲部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の毛髪結束装置。前記凹曲面状の結束具受部は、前記結束具が押し出されるときに前記結束部の先端が当接する部分の曲率をKr、前記結束部が湾曲変形しながら案内される部分の曲率をKfとすると、Kf>Krであることを特徴とする請求項1または2に記載の毛髪結束装置。

说明书全文

本発明は、未結束状態の複数本の毛髪の束を結束する毛髪結束装置に関する。

特許文献1には、糸束を、フックとホルダとからなる結束具を用いて結束する糸状物結束装置が開示されている。糸状物結束装置は、フックが装填されるフック装填ケースと、ホルダが装填されるホルダ受け部とを備えている。フック装填ケースに装填したフックを送り片の操作によって押し出すことで、フックをホルダに係合させ、その際フックとホルダとの間に糸束が結束された状態となる。

特開平3−124517号公報

特許文献1の技術は、糸束を結束する結束具として、フックとホルダとの二部品から構成されている。さらに、糸状物結束装置は、ホルダ受け部に対し、フック装填ケース及び送り片を備えるフック送り部と、押え部にセットした糸束を抑えるための収束部とを、それぞれ回転操作する必要がある。このため、糸状物結束装置は、構造が複雑化し、結束作業も煩雑なものとなる。

そこで、本発明は、構造をより簡素化して結束作業を容易なものとすることを目的としている。

本発明は、基部及び、当該基部から引き出される少なくとも1本の可撓性を有する結束部をそれぞれ備える結束具を保持する結束具保持部と、前記結束具保持部に保持された前記結束具を前記基部側から前記結束部側に向けて押し出す結束具押出部と、前記結束具押出部により押し出される前記結束具の前記結束部の先端が押し付けられて前記結束部を案内する凹曲面状の結束具受部と、を有し、前記結束具押出部により押し出される前記結束具は、前記結束部の先端が前記結束具受部に押し付けられて案内されることで湾曲変形し、湾曲変形する際に前記結束部の先端が前記基部内に入り込んで保持されて、前記結束部近傍に位置する未結束状態の毛髪を結束することを特徴とする。

本発明によれば、結束具保持部に保持された結束具を、結束具押出部により押し出すことで、結束具の結束部が結束具受部に案内されて湾曲変形し、結束部の先端が基部内に入り込んで保持され、複数本の毛髪の束を結束することができる。このため、毛髪結束装置として、構造がより簡素化して結束作業が容易なものとなる。

本発明の一実施形態に係わる毛髪結束装置の断面図である。

図1の毛髪結束装置の正面図である。

図1の毛髪結束装置のカートリッジの内部構造を示す斜視図である。

複数個の結束具をセットしたカートリッジ、押出片及び凹曲面部を示す斜視図である。

複数本の毛髪の束を結束する作業工程図であり、結束具を押出片により押し出す初期の状態を示す。

図5に続く作業工程図であり、結束具の湾曲部を凹曲面部に当接させた状態を示す。

図6に続く作業工程図であり、結束具の結束部が凹曲面部に案内されて湾曲変形する状態を示す。

図7に続く作業工程図であり、結束具の結束部先端が基部に入り込んで保持された状態を示す。

複数本の毛髪の束を結束した状態の結束具の斜視図である。

以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。

図1及び図2は、本発明の一実施形態に係わる毛髪結束装置1を示している。毛髪結束装置1は、受け部アーム3と、押付部アーム5と、受け部アーム3と押付部アーム5との間に位置するカートリッジ7と、を備えている。受け部アーム3、押付部アーム5及びカートリッジ7は、いずれも図1中で左右方向に長く形成され、図1中の右側の端部に設けてある回転支持軸9を中心として相対回転自在である。なお、毛髪結束装置1に関し、図1中の矢印Fで示す方向を前方、矢印Rで示す方向を後方、図1中の紙面に直交する方向を幅方向(図2の矢印H方向)とする。

カートリッジ7は、図3に示す結束具11を格納するもので、結束具保持部を構成している。結束具11は、網状部分あるいは多孔質部分を備える基部13及び、基部13から引き出される少なくとも1本の可撓性を有する結束部15をそれぞれ備えている。結束具11の基部13は、板状に形成してあり、スポンジのような多孔質部材で構成するか、あるいは、面ファスナのループ形状を備える側のように構成してもよい。

結束具11は、例えば生分解性プラスチック(グリーンプラ)を素材とする。生分解とは、単にプラスチックがバラバラになることではなく、生物の働きにより、分子レベルまで分解し、最終的には二酸化炭素ととなって自然界へと循環する性質である。このため、生分解性プラスチックを材料として結束具11を髪留めに使用することで、使用後に取り外して廃棄するにあたり、地球温暖化等の環境問題を考慮するうえで極めて有効である。

生分解性プラスチックは、微生物系、天然物系、化学合成系の三種類に分類されるが、結束具11に使用するにあたっては、硬さなどの材料特性を考慮して、例えば、バイオポリエステル、ポリ(ヒドロキシブチレート/ヒドロキシヘキサノエート)、酢酸セルロースが挙げられる。

結束具11の基部13は、結束部15が設けられている側と反対の図3中で上部が、左右方向に突出する突起13aを備えている。結束具11の結束部15は、1本の線状部材で構成した針状のものを、幅方向に沿ってほぼ一定の間隔で複数設けてある。針状の結束部15の先端には、後述する図5〜図8に示すように、釣り針のような「かえし15k」を設けている。各結束部15は、基部13の突起13aが設けられている側と反対の図3中の下端部から下方に向けて延びる直線部15aと、直線部15aの先端側に連続する湾曲部15bとを備えて、全体としてほぼJ字形状となっている。

カートリッジ7は、底壁17と、底壁17の幅方向Hの両側から立ち上がる左右一対の側壁19,21と、底壁17及び側壁19,21で囲まれた空間の前方を塞ぐ前壁23とを備えている。側壁19,21の後端部に回転支持軸9を取り付けている。側壁19,21は、上部が下部よりも板厚が薄くなるように、互いに対向する内面に段部19a,21aを備えている。また、底壁17の前壁23側の端部には、結束具11が通過できるスリット7aを形成している。スリット7aは、側壁19,21の底壁17側の部分にも形成してある。

結束具11は、側壁19,21の段部19a,21aに基部13の突起13aが載置された状態で、カートリッジ7に格納される。結束具11が格納された状態で、結束部15の先端(湾曲部15b)は、底壁17に対して離間している。結束具11は、図4に示すようにカートリッジ7の前後方向(長手方向)に沿って複数積層するようにして格納できる。図4において、複数の結束具11のうち最前部に位置するものを、結束具11Fとする。

図4のようにして複数格納した結束具11の後方側には、押し当て具25を配置している。押し当て具25はコイルスプリング27によって前方側に押し付けられている。したがって、押し当て具25の前方側に位置する複数の結束具11は、最前部に位置する結束具11Fが前壁23に押し付けられて保持されることになる。この状態で結束具11Fは、スリット7aに対応する位置となる。

コイルスプリング27は、図1に示すように、押し当て具25とスプリング受け29との間に配置している。スプリング受け29は、底壁17の前後方向(長手方向)ほぼ中央位置において、底壁17からほぼ垂直となるよう図1中で上方に向けて切り起こされていて、底壁17と一体となっている。

押付部アーム5は、アーム本体31と押出片付板ばね33とを備えている。アーム本体31は、背部31aと、背部31aの幅方向Hの両側縁からカートリッジ7側に突出する左右一対の側部31bと、背部31a及び一対の側部31bで囲まれた空間の前方を塞ぐ前部31cとを備えている。図1に示すように、アーム本体31の前部31cは、カートリッジ7の前壁23よりも僅かに前方に突出した位置にある。

一対の側部31bは、後方側が前方側よりもカートリッジ7側に向けて大きく突出する後方突出部31b1を備えている。後方突出部31b1を含む一対の側部31bは、カートリッジ7の側壁19,21の外側に位置しており、後方突出部31b1の後端部に回転支持軸9を取り付けている。

押出片付板ばね33は、平板形状の取付部33aをアーム本体31の背部31aの内面に取り付けている。取付部33aは、アーム本体31の前部31c側に位置しており、前部31cに近接する位置に、取付部33aに対してほぼ90度の度で屈曲する押出片33bを設けている。押出片33bは、前壁23の後方側に近接する状態でカートリッジ7側に向けて突出してしており、結束具押出部を構成している。

図1は、押出片33bの先端がカートリッジ7の側壁19,21相互間で、スリット7aに整合した位置にある状態を示している。このとき、押出片33bの先端は、結束具11Fに対し、僅かな隙間をもって離間しているか、あるいはほぼ接触している。押出片33bの幅方向Hの長さは、結束具11の基部13の突起13aを含む幅方向Hの長さとほぼ同等である。

押出片付板ばね33は、取付部33aの後方側に、ばね部33cを連続して設けている。ばね部33cは、取付部33aの端部から後方に行くに従って背部31aから徐々に離れ、後方側端部の押圧部33dがカートリッジ7の側壁19,21にほぼ当接した状態が確保される。

押圧部33dが側壁19,21にほぼ当接した状態を確保するために、例えば、カートリッジ7の側壁19,21と押付部アーム5の側部31bとの間に、凸部と凹部とからなる係合部を設けるとよい。凸部が凹部に入り込むことで、図1の状態を確保し、凸部が凹部に入り込んだ状態(図1)から、押付部アーム5とカートリッジ7とを離反させることで、凸部が凹部から離脱する。

受け部アーム3は、アーム本体35と、アーム本体35のカートリッジ7側に取り付けた内面部37と、を備えている。アーム本体35は、カートリッジ7側に凹部35aを備え、凹部35aに内面部37を収容固定する。アーム本体35は、先端に、押付部アーム5のアーム本体31よりも前方に突出する髪すくい部35hを備えている。髪すくい部35hは、上面35h1がほぼ平面で、下面35h2が上面35h1と反対の下方に凸となるよう湾曲している。髪すくい部35hは、下面35h2の湾曲形状により、図1に示すように先端側ほど薄肉であり、幅方向Hの両端側ほど薄肉である。髪すくい部35hは、幅方向Hの長さが舌先のように先端ほど短縮されて先細となっている。

内面部37は、凹部35aの底面に固定される底壁37aと、底壁37aの幅方向Hの両側縁から立ち上がる左右一対の側壁37bとを備えている。一対の側壁37bは、後方側が前方側よりもカートリッジ7側に向けて大きく突出する後方突出部37b1を備えている。後方突出部37b1を含む一対の側壁37bは、カートリッジ7の側壁19,21と、アーム本体31の側部31bとの間に位置しており、後方突出部37b1の後端部に回転支持軸9を取り付けている。

内面部37は、底壁37aの前端から凹部35aの開口側に向けて90度の角度で屈曲して立ち上がる屈曲部37c及び、屈曲部37cから底壁37aと反対の前方に向けて90度の角度で屈曲して形成される前方屈曲部37dを備えている。前方屈曲部37dの前後方向ほぼ中央位置に、凹曲面状の結束具受部としての凹曲面部39を形成している。

凹曲面部39は、断面ほぼ半円形であり、図4に示すように、前方屈曲部37dの幅方向に沿って長く形成され、前方屈曲部37dの幅方向のほぼ中央に位置している。凹曲面部39の幅方向Hの長さは、結束具11における複数の結束部15の全てを含む幅方向Hの長さよりも長い。すなわち、幅方向Hに沿って複数備える結束部15の全てが凹曲面部39内に入り込むことが可能である。

内面部37の底壁37aの長手方向後方側と、カートリッジ7の底壁17の長手方向後方側との間には、断面ほぼU字形状の板ばね41を配置している。板ばね41は、底壁37a,17にそれぞれ固定される平板形状の固定部41a,41bと、固定部41a,41bに対し僅かに屈曲するようにして底壁37a,17から離間する平板形状の離間部41c,41dと、離間部41c,41dの後端部相互をつなぐ断面円弧形状の中心部41eと、を備えている。板ばね41は、図1の状態で受け部アーム3とカートリッジ7との間隔を保持している。

凹曲面部39は、図5に示すように、前方F側に位置する前部曲面39aの曲率をKf、後方R側に位置する後部曲面39bの曲率をKrとすると、Kf>Krである。すなわち、前部曲面39aの曲率Kfが後部曲面39bの曲率Krより大きい(曲率半径が小さい)。このため、前部曲面39aの後部曲面39bと反対側の端部付近における接線Pは、後部曲面39bの前部曲面39aと反対側の端部付近における接線Qよりも、図5中で上下方向に延びる垂直線Oにより近いものとなる。なお、前部曲面39aと後部曲面39bとの境界は、垂直線Oが位置する前後方向のほぼ中心部に相当する。

次に、作用を説明する。

図1に示すように、カートリッジ7に格納してある複数の結束具11は、コイルスプリング27により押し当て具25を介して前壁23に押し付けられている。この状態で、ステープラー(ホチキス)と同様にして、例えば利用者が右手で毛髪結束装置1を包むようにして掴み、右手の親指Aを押付部アーム5の前端表面に沿え、右手の人差指Bを受け部アーム3の前端表面に沿える。

右手の親指Aと右手の人差指Bとが近付くように右手にを入れることで、毛髪結束装置1は、受け部アーム3と押付部アーム5とが、回転支持軸9を中心として相対回転し、前方側が互いに近づく方向に移動する。このとき、カートリッジ7も回転支持軸9を中心として受け部アーム3及び押付部アーム5に対して相対回転する。

ここで、押出片付板ばね33のばね部33cのばね力は、板ばね41のばね力よりも弱く設定している。このため、受け部アーム3、押付部アーム5及びカートリッジ7が相対回転するときには、押付部アーム5とカートリッジ7とが互いに接近し、その後カートリッジ7と受け部アーム3とが互いに接近する。押付部アーム5とカートリッジ7とが互いに接近する際には、図5に示すように、最前部に位置する結束具11Fが、押出片33bにより受け部アーム3側に向けて押し付けられ、スリット7a内を移動する。

図5の状態から、さらに受け部アーム3と押付部アーム5とが近付く方向に回転移動させると、押付部アーム5とカートリッジ7とがさらに接近し、カートリッジ7と受け部アーム3とがさらに接近する。これにより、図6に示すように、結束部15の先端の湾曲部15bが、凹曲面部39の後部曲面39bにほぼ当接した状態となる。

図5の状態では、押出片33bにより押し出される結束具11Fは、その後方に位置する結束具11と前壁23との間に挟持された状態が維持されている。また、図6の状態では、押出片33bにより押し出される結束具11Fは、その後方に位置する結束具11と前壁23との間に挟持された状態が維持されるか、あるいは、前壁23から離間して押出片33bと凹曲面部39との間に保持される状態となる。

図6のように押出片33bと凹曲面部39とがほぼ接触した状態で、利用者が左手で、自身あるいは他人の毛髪43を複数本束として掴み、当該束となった毛髪43を図6に示すように、結束部15の直線部15aに近接する位置となるように、受け部アーム3とカートリッジ7との間に入り込ませる。このとき、毛髪43は、髪すくい部35hの上面35h1に載せるようにしてすくうことで、受け部アーム3とカートリッジ7との間に容易に入り込む。毛髪43を受け部アーム3とカートリッジ7との間に入り込ませる際には、毛髪43の束が図6の位置となるように、直線部15aよりも前方位置(図6中で左側)に、位置規制用ストッパを、例えば受け部アーム3の一対の側壁37bから押付部アーム5に向けて突出させておくとよい。

図6の状態から、さらに受け部アーム3と押付部アーム5とが近付く方向に回転移動させると、押出片33bが結束具11Fをさらに押し出し、これに伴い結束部15の湾曲部15bが凹曲面部39に押し付けられる。湾曲部15bが凹曲面部39に押し付けられると、図7に示すように、結束部15は、後部曲面39bから前部曲面39aに沿って案内されるようにして湾曲変形する。このとき、結束部15は、束となっている毛髪43を包み込むようにして湾曲変形する 図7の状態から、さらに受け部アーム3と押付部アーム5とが近付く方向に回転移動させると、結束具11Fは、基部13が凹曲面部39に接近し、湾曲部15bがさらに湾曲変形する。湾曲変形する湾曲部15bは、図8に示すように、先端側が、凹曲面部39から離れる方向に変位し、基部13の前方側の内部に入り込んで保持される。このとき、結束部15は、先端に形成してある「かえし15k」によって基部13に強固に保持され、基部13からの抜けを抑制できる。これにより、図6では未結束状態の毛髪43の束を、図8及び図9のように結束することができる。

なお、図8の状態で、受け部アーム3と押付部アーム5との間隔が確保できるように、受け部アーム3と押付部アーム5との間に、間隔保持用ストッパを設けてもよい。この間隔保持用ストッパは、前述した位置規制用ストッパと兼用することができる。

図8の状態から、利用者が受け部アーム3と押付部アーム5とを近付ける方向に作用させている力を緩めて解除すると、押出片付板ばね33のばね部33cが復帰することにより、押付部アーム5とカートリッジ7との間隔が拡がって図1の状態に戻る。同様にして、板ばね41が復帰することにより、受け部アーム3とカートリッジ7との間隔が拡がって図1の状態に戻る。このとき、押出片33bは、スリット7aから後退するので、後方に位置する複数の結束具11がコイルスプリング27に押されて前方に移動し、次の結束具11が前壁23に押し付けられて次回の結束作業に使用される。

図8及び図9の状態において、結束具11Fは、束となっている毛髪43を結束したまま、自身あるいは他人の頭髪中(頭部)に残ることになる。これにより、自身あるいは他人に対するヘアスタイルを簡便に変更(セット)することができる。

次に、効果を説明する。

本実施形態は、カートリッジ7に保持された結束具11を、押出片33bにより押し出すことで、結束具11の結束部15が凹曲面部39に案内されて湾曲変形し、結束部15の先端の湾曲部15bが基部13の網状部分あるいは多孔質部分に保持され、複数本の毛髪43の束を結束することができる。

本実施形態の結束具11は、基部13と結束部15とが一体化したものであるため、毛髪結束装置1としては、結束具11をカートリッジ7に格納するだけでよく、結束具を二部品とした従来構造に比較して、構造をより簡素化することができる。また、複数本の毛髪43の束を結束する際には、毛髪43の束を結束部15の近傍に位置させた状態で、ステープラー(ホチキス)を使用するときのように、受け部アーム3と押付部アーム5とを互いに接近させるだけでよく、結束作業が極めて容易となる。

本実施形態は、結束部15が、基部13から延びる直線部15aと、直線部15aの先端側に連続する湾曲部15bとを備えて、全体としてJ字形状となっている。このため、先端の湾曲部15bが凹曲面部39に当接した後、毛髪43の束を包むようにして湾曲変形する動きが円滑になされる。また、図8のように基部13に保持された結束部15は、先端の湾曲部15bが鉤のようにして基部13内に引っ掛かった状態となり、基部13からの離脱を抑えることができる。

本実施形態は、結束具11が押し出されるときに結束部15の湾曲部15bが当接する後部曲面39bの曲率をKr、結束部15が湾曲変形しながら案内される前部曲面39aの曲率をKfとすると、Kf>Krである。

このため、図6から図7に示すように、曲率が小さい(曲率半径が大きい)後部曲面39bに当接する湾曲部15bは、より確実に湾曲変形する。また、図7から図8に示すように、曲率が大きい(曲率半径が小さい)前部曲面39aに案内される湾曲部15bを含む結束部15は、湾曲部15bがより確実に基部13に向けて移動し、湾曲部15bの先端を基部13によってより確実に保持させることができる。

以上、本発明の実施形態について説明したが、これらの実施形態は本発明の理解を容易にするために記載された単なる例示に過ぎず、本発明は当該実施形態に限定されるものではない。本発明の技術的範囲は、上記実施形態で開示した具体的な技術事項に限らず、そこから容易に導きうる様々な変形、変更、代替技術なども含む。

例えば、上記した実施形態の結束具11は、結束部15が先端に湾曲部15bを備えているが、湾曲部15bを形成せずに、直線部15aのみとしてもよい。また、結束具11は、図4に示したようにカートリッジ7に複数セットしているが、結束作業を行う毎に1個ずつセットするようにしてもよい。

結束具11の基部13は、前壁23と反対の後方R側の面を、多孔質部分や面ファスナ部分とせずに、平滑な面としてもよい。これにより、互いに隣接する結束具11の基部13同士の摩擦抵抗が小さくなり、図4のように結束具11を複数積層するようにしてカートリッジ7に格納した状態で、最前部の結束具11Fを押出片33bがより円滑に押し出すことができる。

受け部アーム3と押付部アーム5とカートリッジ7とを備える毛髪結束装置1の各機構部は、上記した実施形態に限定されるものではない。

7 カートリッジ(結束具保持部) 11 結束具 13 結束具の基部 15 結束具の結束部 15a 結束部の直線部 15b 結束部の湾曲部 33b 押出片(結束具押出部) 39 凹曲面部(結束具受部) 39a 凹曲面部の前部曲面(結束部が湾曲変形しながら案内される部分) 39b 凹曲面部の後部曲面(結束部の先端が当接する部分) 43 毛髪

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