Wig for hair ornament

申请号 JP2000001127 申请日 2000-02-29 公开(公告)号 JP3071403U 公开(公告)日 2000-09-08
申请人 株式会社アデランス; 株式会社タカラ; 株式会社松井色素化学工業所; 发明人 雪洋 瓦谷; 勝男 須貝; 比呂美 須野;
摘要 (57)【要約】 【課題】美容室などの専門の店で特別の処理をする必要がなく、紫外線等の光照射の有無に応じて簡単に色彩が変化するカツラ、つけ毛などの頭髪飾り用ウイッグ1を提供する。 【解決手段】以下の要件を備えていること。 (イ)フォトクロミック化合物を含有する感光可逆変色性疑以毛髪2を少なくともその一部に有することによって構成されていること(ロ)人間の頭髪に装着可能な大きさであること(ハ)一部に装着手段4が取り付けられていること
权利要求 【実用新案登録請求の範囲】
  • 【請求項1】 以下の要件を備えたことを特徴とする頭髪飾り用ウィッグ。 (イ)上記ウイッグはフォトクロミック化合物を含有する感光可逆変色性擬似毛髪を少なくともその一部に有することによって構成されていること (ロ)人間の頭髪に装着可能な大きさであること (ハ)一部に装着手段が取り付けられていること
  • 【請求項2】 前記感光可逆変色性疑似毛髪が、分子量300以上の有機フォトクロミック化合物を含有するポリオレフィン繊維で構成されていることを特徴とする、
    請求項1記載の頭髪飾り用ウイッグ。
  • 【請求項3】 前記感光可逆変色性擬似毛髪が、分子量300以上の有機フォトクロミック化合物、顔料及びワックス系分散剤を含有するポリオレフィン繊維で構成されていることを特徴とする、請求項1記載の頭髪飾り用ウイッグ。
  • 【請求項4】 前記ウイッグが、感光可逆変色性擬似毛髪と感温可逆変色性擬似毛髪とを組み合わせて構成されているものである、請求項1、2又は3記載の頭髪飾り用ウイッグ。
  • 【請求項5】 前記擬似毛髪は、その全体が変色するものである、請求項1、2、3又は4記載の頭髪飾り用ウイッグ。
  • 【請求項6】 前記擬似毛髪は、その一部を変色するものである、請求項1、2、3又は4記載の頭髪飾り用ウイッグ。
  • 【請求項7】 前記装着手段は、装飾部、ヘアピン部及び擬以毛髪取り付け部を有している、請求項1、2、
    3、4、5又は6記載の頭髪飾り用ウイッグ。
  • 【請求項8】 前記装飾部は、ヘアピン部との着脱自在な係合部を有し、前記装着手段と前記擬似毛髪とは着脱自在である、請求項7記載の頭髪飾り用ウイッグ。
  • 说明书全文

    【考案の詳細な説明】

    【0001】

    【考案の属する技術分野】

    本考案は主に紫外線等の光照射の有無に応じて色彩が変化する(即ち感光可逆 変色性の)カツラ、つけ毛などの頭髪飾り用ウイッグに関する。

    【0002】

    【従来技術とその問題点】

    近年、特に若い男女の間に髪の毛の色を茶、黄、赤等の色に変色させることが 流行している。 これは黒い毛髪を脱色して他の好みの色に染色するものであり、 やがて自分の毛髪が成長してくると、地肌から生え出して成長した部分は黒いか ら、変色した部分との色分けが目立ってくる。 そこで、再度脱色して染色しなけ ればならない。 したがって、費用や手間がかかるほか、毛髪自体も傷んでしまう 。 毛髪を専用の染料で染色する方法もあるが、生きている自毛を使用するので、 同様の問題がある。

    【0003】 また、自然毛てはない擬似毛髪としてカツラ、つけ毛などがあり、その中には 初めから染色処理されて着色が施されているものもあるが、いずれも単色であり 、他の色に変色するようなものは全くなかった。

    【0004】 以上のように、自然毛髪も擬似毛髪も、変色するには面倒な脱色、染色などの 処理が必要であり、変色は簡単に行なうことはできない。 したがって、現在まで 瞬間的に色が変えられる毛髪は知られていない。

    【0005】 本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、美容室などの専門の店で特別 の処理をする必要がなく、紫外線等の光照射の有無に応じて簡単に色彩が変化す るカツラ、つけ毛などの頭髪飾り用ウイッグを提供することをその課題とする。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】

    前記課題を解決するため、本考案に係る変色する頭髪飾り用ウイッグは、以下 の要件を備えたことを特徴とする。 (イ)上記ウイッグはフォトクロミック化合物を含有する感光可逆変色性擬似毛 髪を少なくともその一部に有することによって構成されていること (ロ)人間の頭髪に装着可能な大きさであること (ハ)一部に装着手段が取り付けられていること

    【0007】 なお、前記擬似毛髪は、分子量300以上の有機フォトクロミック化合物、及 び必要によりさらに顔料、ワックス系分散剤を含有するポリオレフィン繊維で構 成されていることが好ましい。

    【0008】 また、前記擬似毛髪は、感光可逆変色性擬似毛髪と感温可逆変色性擬似毛髪と を組み合わせて構成されているものであってもよい。

    【0009】 また、前記擬似毛髪は、全体が変色(色彩変化)するものであっても、部分的 に変色(色彩変化)するものであってもよい。

    【0010】 そして、前記装着手段は、装飾部、ヘアピン部及び擬以毛髪取り付け部を有し ていることが好ましい。

    【0011】 さらに、前記装飾部は、ヘアピン部との着脱自在な係合部を有し、前記装着手 段と前記擬似毛髪とは着脱自在であってもよい。

    【0012】

    【考案の実施の形態】

    図1において符号1は頭髪飾り用ウイッグを示す。 このウイッグ1は毛髪2を 植毛したネット状の下地材3に装着手段4を取り付けたもので、上記毛髪2は合 成樹脂(繊維)製又は再生樹脂(繊維)製の擬似毛髪である。 ウィッグ1は頭髪 に装着可能な大きさに設定されている。

    【0013】 ウイッグ1は頭髪全体を覆うものに限定されない。 図2(a) (b) に示すように 部分的に装着されるウイッグであってもよい。 これらの部分ウイッグ1も、図示 しないが、下地材3上に擬似毛髪2を植毛したものである。

    【0014】 さらに、ファッション性の高いウイッグとしては、図3(a) に示されるように 、ピン5(留め具兼下地材)の先端に飾り用の擬似毛髪2を放射状に取り付けた ものや、同図(b) に示されるように、長いゴム6(留め具兼下地材)に沿って飾 り用の擬似毛髪2を取り付けたもの、あるいは同図(c) に示されるように、ヘア ピン4の装飾部3に飾り用の擬似毛髪2を取り付けたものなどがある。 この種の ウイッグには、上記図示例のほか、三つ編み型、ロングヘア型、シニヨン型、ス クリュー型、捩り型、ジグザグ型など各種のウイッグ1がある。

    【0015】 このように、擬似毛髪2は下地材3にどのように取り付けられているものでも よく、植毛に限定されない。 また、下地材自体も面状のものに限定されない。 例 えば、帯状のものであってもよく、あるいは図3(a) (b) の下地材のように、装 着手段を兼ねるものであってもよい。 さらには、装着手段4も特に限定されるも のでなく、ヘアピン、アメピン、コーム、バレッタ、ゴム(輪状、紐状)、紐、 ワイヤ、ネットなど自由に選択することができる。

    【0016】 次に、上記ウイッグ1に用いられている擬似毛髪2は、後に詳述するように紫 外線等の光照射によって変色する感光可逆変色性のもので、光を当てることによ ってある色から他の色に変色するものである。

    【0017】 擬似毛髪2は、全体が一様に変色(色彩変化)するものであってもよく、また その一部分が変色(色彩変化)するものであってもよい。 全体が変化する場合は 、全体として初めに呈していた色で他の色に変化するようにしてもよく、初めに 部分的に異なる色に呈色されていたものが全体として一つの色に変化するように してもよい。 一方、部分的に変化する場合、図4(a) のように色彩が変化する毛 髪2が少数本ずつ互いに入り混じって存在し、これが変色することにより全体と して単一色に見えるようにしてもよい。 例えば、赤色の毛髪と白色の毛髪が混合 してピンクに見えるようにすることが考えられる。 そして、赤色と白色がそれぞ れ他の色から変色するようにするほか、白色の部分は変色せず、他の部分の色の みが赤色に変色するようにしてもよい。 また、同図(b) のように、異なる色の毛 髪2がある程度まとまって変色するようにしてもよい。 この場合、初めは単一色 であるが、紫外線等の光照射によって一部だけが色変りするものであっても、ま たあるいは、初めは異なる色であったものが、別のまとまりに色彩が変化するも のであってもよい。 さらには、同図(c) のように、各毛髪2が部位によって異な る色に変化するようにしてもよい。 この場合、紫外線等の光照射によって縞模様 とすることができる。 例えば初めは単一色で、光を当てると各毛髪2で決まった 部位の色が変わって全体として縞模様となるようにしてもよく、あるいは初めか ら縞模様であり、紫外線等の光照射によって色違いの別の縞模様となるようにし てもよい。

    【0018】 ここで、上記ウイッグ1に用いられいる擬似毛髪2としては、フォトクロミッ ク化合物が含有されていることを特徴とする繊維状物を挙げることができる。 フ ォトクロミック化合物とは、紫外線等の特定の波長の光によって色が可逆的に変 化する機能を有する物質をいう。 このようなフォトクロミック化合物としては、 従来公知のものであればいずれのものも使用することができる。 特に限定される ものではない。

    【0019】 その一例を挙げると、アゾベンゼン系化合物、チオインジゴ系化合物、ジヒド ロプレン系化合物、スピロピラン系化合物、ナフトピラン系化合物、ベンゾピラ ン系化合物、スピロオキサジン系化合物、銀系化合物等を挙げることができる。

    【0020】 一方、繊維状物としては、各種の合成繊維や再生繊維等を挙げることができる 。

    【0021】 本考案の擬似毛髪2は、このようなフォトクロミック化合物を含有することに より、紫外線等の光を照射すれば変色し、その照射を止めればまた元の色に戻る という、感光可逆変色性の機能を有するものである。

    【0022】 ところで、このような感光可逆変色性擬似毛髪のさらに好ましい構成を挙げる と、分子量300以上の有機フォトクロミック化合物を含有するポリオレフィン 繊維を挙げることができる。 ポリオレフィン繊維は、良好な加工特性を有すると ともに、この種の用途においては必須とされる人体に対する毒性が低く、且つ廃 棄後の焼却等によりダイオキシンとの有毒物を発生する可能性が低いという種々 のメリットを有している。 しかし、ポリオレフィン繊維自体は通常極性を有しな いものであるため、フォトクロミック化合物のごとき極性を有する物質を含有さ せるとブルーミング現象が発生する。 このため本考案では、分子量300以上の 有機フォトクロミック化合物を選択的に使用することにより、この点の解決を図 ったものである。

    【0023】 ここで、有機フォトクロミック化合物とは、前記フォトクロミック化合物のう ち、有機系の化合物を示すものであるが、分子量300以上となる限りその種類 を問うものではない。 しかし、光照射時の発色濃度が高く旦つ色種が豊富なスピ ロピラン系化合物、ナフトピラン系化合物、ベンゾピラン系化合物又はスピロオ キサジン系化合物のうちから選ばれる少なくとも一種の化合物を用いることが特 に好ましい。

    【0024】 具体的には、例えば以下のものを挙げることができる。 (1) 1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−6´−(1−ピペリジニ ル)−スピロ[2H−インドール−2,3´−[3H]ナフト[2,1 −b][1,4]オキサジン]分子量411) (2) 6´−(2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)−1,3− ヒドロ−1,3,3−トリメチル−スピロ[2H−インドール−2,3 ´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン](分子量4 45) (3) 1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−6´−(1−ピペリジニ ル)−4−(トリプルオロメチル)−スピロ[2H−インドール−2, 3'−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキサジン](分子量 479) (4) 1,3−ジヒドロ−1,3,3,4,5−ペンタメチル−スピロ[2H −インドール−2,3´−[3H]ナフト[2,1−b][1,4]オキ サジン](分子量356) (5) 3,3−ジフエニル−3H−ナフト[2,1−b]ピラン(分子量33 4) (6) 6−メトキシ−2,2−ジフエニル−2H−1−ベンゾピラン(分子量 314)

    【0025】 一方、ポリオレフィン繊維としては、従来公知のポリオレフィン繊維を何れも 使用することができ、特に限定されるものではない。 例えば、ポリオレフィン繊 維、ポリプロピレン繊維、エチレン−プロピレン共重合繊維等、広範囲のものを 採用し得る。 なお、これらの繊維は部分架橋されたものであってもよく、またア クリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニ ル、スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が共重合乃至単独配合されたもの であっても差し支えない。

    【0026】 さらにかかるポリオレフィン繊維は、通常前記した有機フォトクロミック化合 物が無色/有色間の変色特性を示すことが多いことから、そのカラーバリエーシ ョンをいっそう豊富化させる等の目的で種々の顔料類を配合させることもできる 。 この場合、繊維中における顔料の分散性を向上させるために分散剤を使用する ことが好ましく、とりわけ前記有機フォトクロミック化合物の変色特性を阻害し ないワックス形分散剤を使用することが好適である。

    【0027】 ここで、上記顔料の一例を挙げると、有機顔料、無機顔料、蛍光顔料、蓄光顔 料、パール顔料、メタリック顔料、金粉、銀粉、ガラス粉、サーモクロミックカ プセル顔料、香料含有マイクロカプセル等を挙げることができるが、これらのみ に限定されるものではない。

    【0028】 またワックス系分散剤としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワッ クス、パラフィンワックス、アマイドワックス、ロウワックス、カルナパワック ス、ミクロクリスタリンワックス等を挙げることができるが、これらのみに限定 されるものではない。

    【0029】 このような感光可逆性ポリオレフィン繊維により構成される本考案の擬似毛髪 の製造方法としては、従来公知のいずれの方法を採用しても差し支えなく、何等 限定されるものではない。 例えば、上述の各成分を予めカラーパレット化するか 、あるいは直接繊維形成ポリマーたるポリオレフィン樹脂と混合し、溶融紡糸装 置を用いて溶融紡糸することにより得ることができる。 またその際、紡糸口金の 形状、紡糸速度又は延伸倍率等を種々変化させることにより、種々の断面形状( 例えば円形、だ円形、星形、三形型、歯車型等)及び太さ(例えば0.1〜5 00μm)のものを得ることができる。

    【0030】 なお、本考案の擬似毛髪には、上述の各成分以外にも所望により従来公知の各 種添加剤を含有することができる。

    【0031】 このような添加剤の一例を挙げると、紫外線吸収剤、光安定剤、体質剤、染料 、蛍光染料、エレクトロクロミック剤、液晶、紫外線発光型色素、香料、難燃剤 、防炎剤、消臭剤、抗菌剤、防腐剤、防カビ剤、忌避剤、光触媒等を挙げること ができるが、これらのみに限定されるものではない。

    【0032】 またなお、本考案の擬似毛髪の上記以外の構成を挙げると、例えば、芯部に有 機フォトクロミック化合物を含有した芯/鞘型のコンジュゲート系(特開平4− 202811号公報)等を挙げることもできる。

    【0033】 次に、本考案のウイッグを装着する方法について述べる。 例えば、上記図3(a ) (b) に示されるウイッグ1を装着するときは、一般には図5(a) (b) のように 頭髪の一部7を頭部の側部、あるいは同図(b) のように頭部の高い位置にダンゴ 状に束ねておいたり、ポニーテールのようにしておくのがよい。 そして、擬似毛 髪2を頭髪に装着手段4で装着する。 図3(a) のウイッグ1を図5(a) の頭髪に 装着すると、図6(a) のようになり、図3(b) のウイッグ1を図5(b) の頭髪に 装着すると、図6(b) のようになる。 いずれの場合も、わざわざウイッグと分か るように装着してもよいが、ウイッグ1の基部は頭髪、バンダナ、ターバン等で 隠すようにするのが好ましい。 もちろん、上記ウイッグを2種類以上組み合わせ て装着することも可能である。

    【0034】 さらに、図3(c) に示すウイッグについて詳細に説明する。 図3(c) に示すよ うに装着手段には、装飾部、ヘアピン部と疑似毛髪取付け部を有している。 疑似 毛髪は、図3(d) に示すように装飾部とヘアピン部との間に巻き付けるように取 り付けられ、輪ゴムのような簡易系止手段で固定されている。 また、図3(e) の ように、係上手段で固定してもよく、もちろん、接着剤等で固定してもよい。

    【0035】 また、従来から図3(f) (g) のようなヘアピンが市販されている。 これらに、 疑似毛髪を取り付けるには、図3(f) のように装飾部にヘアピン部との係合手段 9を設け、着脱自在とすればよい。 また、図3(g) のようなヘアピン10を使用 する際は、ヘアピン部に疑似毛髪を巻き付け、上記同様輸ゴム等で係止すればよ い。

    【0036】 上記構成の擬似毛髪2によって製作されたウイッグ1を着用者の頭部に着装し た後、ウイッグ1に紫外線等の特定波長のが光が照射されると、擬似毛髪2は青 、赤、黄、緑等の色に変化する。 そして、光の照射を除くと元の色に戻る。 この ように、紫外線等の光が当たるかどうかだけで毛髪2の色が変化するので、例え ば建物の内部から屋外に出て太陽光に当たったときと、屋外から建物の内部に入 ったときとではウイッグ1の毛髪2の色が変わる。 この色変化により、着用者か ら受ける印象も変わるので、同じ日にイメージチェンジすることが可能となる。

    【0037】 また、特別の手入れや処理をしなくても自動的に飾りウイッグ1の色が変わる ので、取り扱いが非常に楽である。

    【0038】 しかも、美容室などの専門の店で特別の処理をする面倒がなく、紫外線等の光 照射の有無に応じて簡単に変色させることができるから、費用が少なくて済み、 利便性に優れる。

    【0039】 また、着用者の頭髪を直接に染色処理するものではないから、頭髪を傷めるこ とがない。

    【0040】 さらに、図7に示すように、子供が上記ウイッグ1を使用することにより、母 親や、あるいは髪が変色する人形8などとの一体感を得ることができる。 つまり 、母親の髪が緑なら変色前又は後の色が緑になるウイッグ1を着用し、人形がピ ンクから緑に変色するものであれば、同様に変色するウイッグ1を着用すること により、母親又は人形との一体感が感得できるのである。

    【0041】 一方さらに、上記擬似毛髪2は、温度変化によってある色から他の色に可逆的 に変化するものをその一部とすることができる。 即ち、紫外線等の光照射の有無 によって変色する感光可逆変色性擬似毛髪と、温度の変化により変色する感温可 逆変色性擬似毛髪とを組み合わせることによって構成してもよい。

    【0042】 この場合、感温可逆性擬似毛髪に使用される感温変色材としては、例えば、U SP3,560,229号公報に使用されるように、電子供与性呈色性化合物( ロイコ色素)と電子受容性顕色剤(フェノール類等)との組み合わせをべ一スと した組成物や、さらにこれらの2成分に郁幾溶剤を添加した3成分系組成物が挙 げられる。 また、特公昭62−28990号公報には、これらの組成物を所謂マ イクロカプセルに内包化した感温変色材が開示されているが、このようなものも 好適にもちいることができる。 そして、これらの感温変色材をポリオレフィン樹 脂あるいはポリピロピレン、ポリアミド等に均一に混和してフィラメント状成形 体として押し出して成形すれば、感温可逆変色性擬似毛髪を製造することができ る(特許第2519484号、特公昭51−37180号公報等)。

    【0043】 感温可逆変色性擬以毛髪の部分は、ヘアドライヤーなどの日常使用される加熱 手段を擬似毛髪に当てて加熱することによって所定の温度まで昇温すると、青、 緑、黄、赤等に変色するものが好ましい。 加熱を停止した後もしばらくは変色し た状態が保持され、やがて擬似毛髪の温度が所定温度よりも下がると、再び元の 色に戻る。 なお、体温程度で変色する感温変色材を使用すれば、ウイッグ1を着 用している間は変色状態を保持することができる。 もちろん、かかる感温可逆変 色性擬似毛髪は、カラーバリエーションを豊富化させる等の目的により、前記し た顔料類を添加することが可能である。

    【0044】 感光可逆変色性擬以毛髪と感温可逆変色性擬以毛髪とを組み合わせることによ り、擬似毛髪のある部分は紫外線等の光照射の有無により、また他の部分は温度 変化によりそれぞれ色彩が変化するから、複雑な色変りを楽しむことができる。

    【0045】 この場合も、少ない費用で簡単に変色させることができるほか、着用者の頭髪 を直接に変色処理するものではないから、頭髪を傷めることがないなど、感光可 逆変色性擬似毛髪の場合と同様の効果が得られる。

    【0046】

    【考案の効果】

    請求項1に係る考案によれば、装着手段によって着用者の頭髪に留めたウイッ グに紫外線等の光が照射されると、擬似毛髪の色彩が変化する。 そして、光の照 射を除くと元の色に戻る。 このように、紫外線が当たるかどうかだけで毛髪の色 が変化するので、例えば建物の内部から屋外に出て太陽光に当たったときと、屋 外から建物の内部に入ったときとではウイッグの毛髪の色が変わる。 この色変化 により、着用者から受ける印象も変わるので、同じ日にイメージチェンジするこ とが可能となる。 そして、光が照射されることで変色するから、変色させるため に特別の道具や装置を必要とせず、特別の手入れや処理をしなくても自動的に飾 りウイッグの色が変わるので、取り扱いが非常に楽である。

    【0047】 また、美容室などの専門の店で特別の処理をする面倒がなく、紫外線等の光照 射の有無に応じて簡単に変色させることができるから、費用が少なくて済み、利 便性に優れる。

    【0048】 しかも、着用者の頭髪を直接に染色処理するものではないから、頭髪を傷める ことがない。

    【0049】 請求項2に係る考案によれば、良好な加工特性を有するとともに、人体に対す る毒性及び有害物の発生の可能性が低い擬似毛髪を提供できる。 しかも係る擬似 毛髪においては、有機フォトクロミック化合物がブルーミングする恐れもない。

    【0050】 請求項3に係る考案によれば、有機フォトクロミック化合物に対する悪影響を 及ぼすことなく顔料を良好に分散し得るため、カラーバリエーションに富んだ擬 似毛髪が提供できる。

    【0051】 請求項4に係る考案によれば、さらに、感光可逆変色性疑以毛髪と感温可逆変 色性擬似毛髪との組み合わせにより、複雑な色変わりを楽しむことができる。

    【0052】 請求項5に係る考案によれば、疑似毛髪の全体の色彩変化するから、目立ちや すく全体の印象を大きく変えることができる。

    【0053】 請求項6に係る考案によれば、疑似毛髪は部分的に色彩変化するから、微妙な 色合いの変化を楽しむことができる。

    【0054】 請求項7に係る考案によれば、装着手段、装飾部、ヘアピン部及び擬似毛髪取 り付け部を有しているので、簡単に頭髪を取り付けることができ、従来のカツラ のように仰々しくなることもなく、コストも安価である。 また、擬似毛髪は、輪 ゴムや小さな係止手段で止まっているので、係止手段は、擬似毛髪に隠れて目立 たない。

    【0055】 請求碩8に係る考案によれば、さらに装飾部と擬以毛髪とを着脱自在にしたの で、従来のヘアピンに容易に取り付けができ、新たな頭髪飾り用ウイッグとなる 。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本考案に係る頭髪飾り用ウイッグの一例の斜視図

    【図2】(a) (b) はそれぞれ部分ウイッグの装着状態の斜視図

    【図3】(a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) はそれぞれウイッグの他の例の斜視図

    【図4】(a) (b) (c) はそれぞれ部分的に変化した状態の擬似毛髪の説明図

    【図5】(a) (b) はウイッグを装着するための頭髪の好ましい状態を示す斜視図

    【図6】(a) (b) (c) はそれぞれウイッグを装着した状態の斜視図

    【図7】擬似毛髪を子供が使用した場合のイメージ図

    【符号の説明】

    1 ウイッグ 2 擬似毛髪 3 下地材 4 装着手段 5 止め具兼下地材(ピン) 6 止め具兼下地材(ゴム)

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 瓦谷 洋 東京都葛飾区青戸4丁目19番16号 株式会 社タカラ内 (72)考案者 須野 比呂美 京都府京都市山科区西野離宮町29番地 株 式会社松井色素化学工業所内 (72)考案者 須貝 勝男 東京都新宿区新宿一丁目6番3号 株式会 社アデランス内

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