スポーツ用衣服

申请号 JP2014513249 申请日 2012-06-01 公开(公告)号 JP6129822B2 公开(公告)日 2017-05-17
申请人 スピード・インターナショナル・リミテッド; 发明人 トム・ウォラー; クリス・ジョンソン; レベッカ・ベネット; メラニー・ニール;
摘要
权利要求

使用の際に着用者の胸部及び胴部をそれぞれ覆う胸部被覆部と腹部被覆部とを有するスポーツ用衣服であって、 前記胸部被覆部は、前記腹部被覆部を形成する織物材料よりも高い弾性係数を有する織物材料から形成される上側圧迫ゾーンを含み、使用の際に前記着用者の腹部に対してよりも大きい圧迫が前記着用者の胸部に対してかかるようになっており、 前記上側圧迫ゾーンを形成する織物材料及び前記腹部被覆部を形成する織物材料は、弾性係数の変化を有する同一基布の単層を構成する、スポーツ用衣服。請求項1に記載のスポーツ用衣服であって、 前記上側圧迫ゾーンは、使用の際に前記上側圧迫ゾーンが前記着用者の胸部を圧迫するように寸法決め及び位置決めされている、スポーツ用衣服。請求項1又は2に記載のスポーツ用衣服であって、 前記腹部被覆部は、前記腹部に対する圧迫力を実質的にもたらさない、スポーツ用衣服。請求項1、2又は3に記載のスポーツ用衣服であって、 使用の際に前記着用者の大腿部、腰回り及び/又は臀部の少なくとも一部を覆う下半身被覆部を更に備え、 前記下半身被覆部は、前記腹部被覆部を形成する前記織物材料よりも高い弾性係数を有する織物材料から形成される下側圧迫ゾーンを含み、使用の際に前記着用者の腹部に対してよりも大きい圧迫力が前記着用者の大腿部、腰回り及び/又は臀部の少なくとも一部にかかるようになっている、スポーツ用衣服。請求項4に記載のスポーツ用衣服であって、 前記下側圧迫ゾーンは、使用の際に前記下側圧迫ゾーンが前記着用者の腰回り、大腿部及び臀部を覆うように寸法決め及び位置決めされる、スポーツ用衣服。請求項4又は5に記載のスポーツ用衣服であって、 前記下側圧迫ゾーンを形成する織物材料及び前記腹部被覆部を形成する織物材料は、弾性係数の変化を有する単層基布を含む、スポーツ用衣服。請求項6に記載のスポーツ用衣服であって、 前記弾性係数の変化は、種々の量及び/又は密度の弾性糸を前記単層基布において撚り合わせることによって得られる、スポーツ用衣服。請求項6に記載のスポーツ用衣服であって、 前記弾性係数の変化は、前記単層基布における縫い方の変化によって得られる、スポーツ用衣服。請求項6に記載のスポーツ用衣服であって、 前記弾性係数の変化は、前記単層基布の重量の変化によって得られる、スポーツ用衣服。請求項6〜9のいずれか1項に記載のスポーツ用衣服であって、 前記上側圧迫ゾーン及び/又は下側圧迫ゾーンの少なくとも一部と、前記腹部被覆部の少なくとも一部と、を含む、少なくとも1つの基布パネルを備える、スポーツ用衣服。請求項1〜10のいずれか1項に記載のスポーツ用衣服であって、 前記スポーツ用衣服は着である、スポーツ用衣服。

说明书全文

本発明は、スポーツ用衣服、すなわちスポーツ活動中に着用する衣服に関する。本発明は詳細には、着用者の胸部及び腹部を覆うスポーツ用衣服に関する。詳細な例が、好ましい用途であるスイムスーツに関して記載される。しかし、本構想は例えば球及びトライアスロンのウェアを含む他のスポーツ用衣服及び運動用衣服に適用することができる。

スポーツ活動中に、特別に設計された衣服を着用することが既知である。これらの衣服は着用者の能、心地よさ又は美的外観を向上させるように設計することができる。例えば、本発明者らの以前の特許文献1から、着用者の胸部及び腹部を覆うとともに、着用者の腹部に増大した圧迫力をもたらして腹部を平らにし、それによって形状抗力を低減しかつ体幹安定性を向上させるスイムスーツを提供することが既知である。特許文献1はまた、圧縮ポリウレタン積層パネルを更に設けることであって、形状抗力を低減するように身体の隆起箇所、例えば前胸部及び臀部を平らにすることを記載している。

英国特許出願公開第2444803号

本発明は形状抗力を低減することに関し、第1の態様において、使用の際に着用者の胸部及び腹部をそれぞれ覆う胸部被覆部及び腹部被覆部を有するスポーツ用衣服であって、胸部被覆部は腹部被覆部を形成する織物材料よりも高い弾性係数を有する織物材料から形成される上側圧迫ゾーンを含み、使用の際に着用者の腹部に対してよりも大きい圧迫力が着用者の胸部に対してかかるようになっているスポーツ用衣服を提供する。

本発明のスポーツ用衣服において生成される圧迫力は、スポーツ用衣服が着用者の腹部を締め付ける(squash)程度よりも大きく、着用者の胸部を効果的に締め付ける。その結果として、着用者の胴体が筒状形状、円筒状形状に形成される。このことはいくつかのスポーツ活動において利点を有することができる。例えば、この筒状/円筒状形状は、着用者が水泳活動において水中を動く際の形状抗力を最小限にするものであると考えられる。

好ましくは、上側圧迫ゾーンは、使用の際に上側圧迫ゾーンが着用者の胸部を圧迫するように寸法決め及び位置決めされる。特に女性水泳者の前胸部は身体上に隆起箇所を形成しており、形状抗力を増大させる可能性があり、そのため上側圧迫ゾーンが着用者の胸部を圧迫するように上側圧迫ゾーンを構成することは、この形状抗力を最小限にするのを助ける。

腹部被覆部は、腹部に対して好ましくは最小限の圧迫力を提供し、より好ましくは実質的に圧迫力を提供しない。このことにより、腹部が圧迫されないままであることが可能になり、それにより腹部は圧迫された胸部と一直線に筒形状/円筒形状を形成する。

好ましくは、上記衣服は、使用の際に着用者の大腿部、腰回り及び/又は臀部の少なくとも一部を覆う下半身被覆部を更に備える。下半身被覆部は腹部被覆部を形成する織物材料よりも高い弾性係数を有する織物材料から形成される下側圧迫ゾーンを含む。これは、使用の際に着用者の腹部に対してよりも大きい圧迫力が着用者の大腿部、腰回り及び/又は臀部の少なくとも一部にかかることを意味する。

本発明の衣服のこの実施形態によって生成される圧迫力は、着用者の腹部に対してよりも大きい程度に着用者の下半身を締め付け、したがって着用者の身体を筒状形状に形成するように機能する。それに応じて、着用者の胴体及び下半身は双方とも、着用者が水中を動く際の形状抗力を更に低減することができる筒状/円筒状形状になるように圧せられる(forced)。

好ましくは、下側圧迫ゾーンは、使用の際に下側圧迫ゾーンが着用者の腰回り、大腿部及び臀部の少なくとも一部を覆うように寸法決め及び位置決めされる。

胸部被覆部を形成する織物材料の弾性係数は、下半身被覆部を形成する織物材料の弾性係数よりも大きいか、その弾性係数以下であることができる。圧迫の大きさは、所望の変形を達成するように圧迫をかけられる身体領域の圧迫率に比例するものである。

上述したように、圧迫ゾーン(複数の場合もある)における弾性係数は、腹部被覆部における弾性係数よりも大きい。

好ましくは、腹部被覆部の近位から最大圧迫効果エリアにかけて、圧迫ゾーン(複数の場合もある)における弾性係数が連続的又は段階的に増大する(好ましくは漸次的に増大する)。このことにより、圧迫ゾーン(複数の場合もある)が着用者の腹部に対して着用者の胸部及び任意選択的には腰回り、臀部及び/又は大腿部を圧し、したがって水中での減少した形状抗力を有する筒状/円筒状の身体形状の形成を更に補助することが可能になる。

腹部被覆部から遠位の胸部被覆部/下半身被覆部の縁に向かって圧迫ゾーン(複数の場合もある)における弾性係数が連続的又は段階的に減少する(好ましくは漸次的に減少する)ことができる。例えば、下半身被覆部が着用者の大腿部を覆うように延びる場所において、上腿から(膝に近接する)下腿にかけて弾性係数が好ましくは漸次段階的に減少し、着用者の膝の制限されない動きが可能になる。

好ましくは、腹部被覆部を形成する織物材料並びに上側圧迫ゾーンを形成する織物材料及び/又は下側圧迫ゾーンを形成する織物材料は、双方とも/全て単層である。このことは、衣服の嵩/重量を低減するのを助ける。

好ましくは、腹部被覆部を形成する織物材料並びに上側圧迫ゾーンを形成する織物材料及び/又は下側圧迫ゾーンを形成する織物材料は、弾性係数の変化を有する単層の基布(弾性伸縮性基布等)を含む。明確にすると、上側圧迫ゾーン、下側圧迫ゾーン及び腹部被覆部は全て、(必要とされる相対的な弾性係数を有することを条件として)様々な織物材料から形成することができるが、上側圧迫ゾーン、下側圧迫ゾーン及び腹部被覆部は全て好ましくは、或る特定のエリアすなわち圧迫ゾーンにおいて必要な弾性係数の変化を導入するように変更されている同じ基布から形成される。換言すると、腹部被覆部を形成する織物材料は或る弾性係数を有する基布を含むことが好ましい一方で、圧迫ゾーン(複数の場合もある)を形成する織物材料(複数の場合もある)は変更された基布を含むことが好ましい。

弾性係数の変化は、様々な量及び/又は様々なデシテックス/デニール(糸の太さに比例する線質量密度)の弾性糸を基布において撚り合わせることによって得ることができる。弾性糸の条数及び/又は弾性糸の線質量密度は、腹部被覆部においてよりも、より高い弾性係数のエリア(圧迫ゾーン(複数の場合もある))において大きい。いくつかの実施形態において、圧迫ゾーン(複数の場合もある)は、基布の弾性糸の線質量密度の少なくとも5倍大きい事実上の線質量密度を有する弾性糸を含む。「事実上の」線質量密度という表現により、単糸に関する実際の線質量密度を意味するか、又は、複数の糸が撚り合わせられ、次にその複数の糸が単糸であるかのように含まれる場合は、組み合わさった線質量密度を意味する。例えば、60デシテックスの2つの糸が事実上単糸として含まれる場合、事実上の線質量密度は120デシテックスである。

代替的には、弾性係数の変化は、以下の方法のうちの1つ又は複数によって得ることができる。その方法とは、基布において縫い目を変化させること、様々な重量の基布を使用すること、基布において縫い目密度を変化させること、基布上のパターニングを変化させること、基布に様々な糸のタイプを組み入れること、及び基布において様々な糸の終端部(endage)を用いることである。

好ましくは、基布は編布である。より好ましくは、基布は縦編布、例えば非弾性糸(ナイロン等)及び弾性糸(ライクラ(RTM)等)の双方を含む縦編布である。好ましくは、弾性糸(例えばライクラ(RTM))のパーセンテージはおよそ40重量%である。好ましくは、基布は200gm2の重量を有する。

圧迫ゾーン(複数の場合もある)では、弾性糸の量はおよそ60重量%に増大することができる。弾性糸の量は漸次連続的におよそ60重量%に増大することができるか、又は弾性糸の量は段階的に増大することができる。例えば、弾性糸の量は、最初はおよそ50重量%(例えば52重量%)に、そして最終的に圧迫ゾーン(複数の場合もある)の最大圧迫効果エリアにおいておよそ60重量%に増大することができる。好ましくは、変更される基布は圧迫ゾーン(複数の場合もある)の最大圧迫効果エリア(複数の場合もある)においておよそ400gm2の重量を有する。

好ましくは、圧迫ゾーン(複数の場合もある)は基布の弾性糸よりも大きい線質量密度を有する弾性糸を含む。例えば、基布において用いられる弾性糸(例えばライクラ(RTM))は、(60デシテックスの2つの糸を用いることによって)およそ120デシテックスの事実上の線質量密度を有することができる一方で、圧迫ゾーン(複数の場合もある)では、およそ310デシテックスの線質量密度を有する追加の弾性糸を撚り合わせることができる。圧迫ゾーン(複数の場合もある)の最大圧迫効果エリアでは、(620デシテックスの事実上の線質量密度をもたらす)310デシテックスのまた更なる双糸が含まれる。これにより、圧迫ゾーン(複数の場合もある)の圧迫効果が段階的に増大する。

好ましくは、弾性糸の数は基布においてよりも圧迫ゾーン(複数の場合もある)において多い。好ましくは、圧迫ゾーンを形成する織物材料の弾性糸の数は漸次段階的に増大する。上記で説明したように圧迫ゾーン(複数の場合もある)は基布における弾性糸に対して追加の弾性糸を含み、また更なる追加の糸が圧迫ゾーン(複数の場合もある)の最大圧迫効果エリア(複数の場合もある)において含まれる。

糸の条数及び線質量密度の変化によって生じる弾性係数の変化を有するナイロン/ライクラ(RTM)の基布を有する布が、欧州特許第1979520号に記載されている。

衣服は複数の基布パネルから形成されることが好ましく、この場合パネルは、縫合又はより好ましくは接合によって互いに結合される。そのように接合された縫い目は、特に小さい外形及びその結果の水中での低い抗力特性を有することが見出されている。上記シームはまた、衣服の構造的な利点及びサポートに関する利点を向上させる(すなわち、上記縫い目は「身体安定化」をもたらす)。

好ましくは、衣服は上側圧迫ゾーン及び/又は下側圧迫ゾーンの少なくとも一部を含む少なくとも1つの基布パネルを備える。より好ましくは、衣服は上側圧迫ゾーン及び/又は下側圧迫ゾーンの少なくとも一部並びに腹部被覆部の少なくとも一部を含む少なくとも1つの基布パネルを備える。最も好ましくは、衣服は上側圧迫ゾーン及び下側圧迫ゾーンの双方の少なくとも一部並びに腹部被覆部の少なくとも一部を含む少なくとも1つのパネルを備え、基布は上側圧迫ゾーン及び下側圧迫ゾーンにおいてこれらのゾーンにおける弾性係数を増大させるように変更される。

好ましいパネルは、(上側圧迫ゾーンの少なくとも一部を含む)胸部被覆部から腹部被覆部の少なくとも一部にわたって下方へ(下側圧迫ゾーンの少なくとも一部を含む)下半身被覆部まで延びるように構成されている。好ましくは、そのようなパネルは、使用の際に着用者の胸部のうちの一方を覆う(かつ平らにする)ように延びる、上側圧迫ゾーンの一部を含む。好ましくは、そのようなパネルは、使用の際に大転子及び/又は臀部及び/又は大腿部の前面にわたって(好ましくはこれらのエリア全てにわたって)延びる、下側圧迫ゾーンの一部を含む。好ましくは、衣服は2つのそのようなパネルを身体の各側面に1つずつ含む。衣服は身体の前面中央に対するそのような第3のパネルも含むことができる。

圧迫ゾーンのうちの一方又は双方の少なくとも一部及び好ましくは腹部被覆部の少なくとも一部を含む少なくとも1つのパネルを有することは、形状抵抗を更に低減するとともに縫い目の水抵抗を最小限にする滑らかな身体形状を維持するのを助ける。上記少なくとも1つのパネルを有することはまた、縫い目の数を低減するため、衣服の製造を容易にする。

好ましくは、スポーツ用衣服はスイムスーツ、トライアスロンスーツ又はウェットスーツであり、胴体(及び任意選択的には下半身)の筒状形状は、着用者の身体が水中を、又は可能性としては空中を動く際の形状抵抗を低減するように機能する。 ここで、本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照しながら説明する。

本発明の第1の実施形態の前面図である。

従来技術のレーサーバックスイムスーツの側面図である。

第1の実施形態の側面図である。

本発明の第2の実施形態の前面図である。

従来技術のニースキンスイムスーツの側面図である。

第2の実施形態の側面図である。

本発明の第3の実施形態の前面図である。

従来技術の全身スイムスーツの側面図である。

第3の実施形態の側面図である。

第4の実施形態の前面図である。

第4の実施形態の後面図である。

図1及び図3は、レーサーバック水着である本発明の第1の実施形態を示している。図1は第1の実施形態の前面図を示している一方で、図3は側面図を示している。

水着は、胸部被覆部1と腹部被覆部2とを備える。上側圧迫ゾーン3が、水泳者の胸部を覆うエリアにおいて胸部被覆部に設けられている。水着はまた、下側圧迫ゾーン5(図3に示されている)を含む下半身被覆部4を備える。下側圧迫ゾーン5は、着用者の臀部を覆うように構成されている。

従来のレーサーバック水着は女性水泳者によって着用される場合、胸部及び臀部が、水泳者が水中を動く際に形状抗力を引き起こす隆起箇所6を身体上に形成する(図2を参照)。

本発明は、少なくとも胸部を圧迫することによりこの形状抗力を低減することを目的とする。図3は女性の胴体に着用されている第1の実施形態の側面図を示している。従来のスーツが着用されるときに存在する隆起箇所6(図2を参照)が上側圧迫パネル及び下側圧迫パネルによって圧迫されているのを見て取ることができる。着用者の腹部は実質的に非圧迫状態のままであり、そのため着用者の身体外形は円筒又は筒に近似する。そのような筒状/円筒状の形状は、水泳者が水中を動く際の抵抗形状を低減する。

図4及び図6は、ニースキン水着である本発明の第2の実施形態を示している。図4は第2の実施形態の前面図を示している一方で、図6は側面図を示している。

水着は胸部被覆部1と腹部被覆部2とを備える。上側圧迫ゾーン3が、水泳者の胸部を覆うエリアにおいて胸部被覆部1に設けられる。水着はまた、下側圧迫ゾーン5(図6に示されている)を含む下半身被覆部4を備える。下半身被覆部4は着用者の腰回り、臀部及び上腿にわたって延びる。下側圧迫ゾーン5は、着用者の臀部、腰回り及び大腿部の前面を覆うように構成されているが、下側圧迫ゾーン5は大腿部の後面を覆うように延びることもできる。

従来のニースキン水着は女性水泳者によって着用される場合、胸部及び臀部が、水泳者が水中を動く際に形状抗力を引き起こす隆起箇所6を身体上に形成する(図5を参照)。

本発明は、少なくとも胸部を圧迫することによりこの形状抗力を低減することを目的とする。図6は女性の胴体に着用されている第2の実施形態の側面図を示している。従来のスーツが着用されるときに存在する隆起箇所6(図5を参照)が上側圧迫パネル及び下側圧迫パネルによって圧迫されているのを見て取ることができる。

着用者の腹部は実質的に非圧迫状態のままであり、そのため着用者の身体外形は円筒又は筒に近似する。そのような筒状/円筒状の形状は、水泳者が水中を動く際の形状抵抗を低減する。

図7及び図9は、全身水着である本発明の第3の実施形態を示している。図7は第3の実施形態の前面図を示している一方で、図9は側面図を示している。

水着は胸部被覆部1と腹部被覆部2とを備える。上側圧迫ゾーン3が、水泳者の胸部を覆うエリアにおいて胸部被覆部1に設けられる。水着はまた、下側圧迫ゾーン5(図9に示されている)を含む下半身被覆部4を備える。下半身被覆部4は、着用者の腰回り、臀部及び下肢にわたって下方へ着用者の踝まで延びる。下側圧迫ゾーン5は、着用者の臀部、腰回り及び大腿部の前面を覆うように構成されているが、下側圧迫ゾーン5は大腿部の後面を覆うように延びることもできる。

従来の全身水着は特に女性水泳者によって着用される場合、胸部及び臀部が、水泳者が水中を動く際に形状抗力を引き起こす隆起箇所6を身体上に形成する(図8を参照)。

本発明は、少なくとも胸部を圧迫することによりこの形状抗力を低減することを目的とする。図9は女性の胴体に着用されている第3の実施形態の側面図を示している。従来のスーツが着用されるときに存在する隆起箇所6(図8を参照)が上側圧迫パネル及び下側圧迫パネルによって圧迫されているのを見て取ることができる。着用者の腹部は実質的に非圧迫状態のままであり、そのため着用者の身体外形は円筒又は筒に近似する。そのような筒状/円筒状の形状は、水泳者が水中を動く際の形状抵抗を低減する。

第1の実施形態の水着、第2の実施形態の水着及び第3の実施形態の水着は、弾性係数の変化を有する単層基布(弾性伸縮性基布等)から形成されることが好ましい。明確にすると、上側圧迫ゾーン3、下側圧迫ゾーン5及び腹部被覆部2は全て、或る特定のエリアすなわち圧迫ゾーン3、5において必要な弾性係数の変化を導入するように変更されている同じ基布から形成される。

第1の実施形態、第2の実施形態及び第3の実施形態における弾性係数の変化は、様々な量及び様々な線質量密度の弾性糸を基布において撚り合わせることによって得られる。弾性糸の条数及び弾性糸の線質量密度は、腹部被覆部2においてよりも、より高い弾性係数のエリア(圧迫ゾーン3、5)において大きい。

基布は、非弾性糸(60重量%のナイロン)及び弾性糸(40重量%のライクラ(RTM))の双方を含む縦編布である。弾性糸は、(60デシテックスの双糸が用いられている)120デシテックスの事実上の線質量密度を有する。このことは、200gm2の重量を有する織物をもたらす。圧迫ゾーン3、5では、弾性糸のパーセンテージは、最初に52重量%、そして次に60重量%に、糸の線質量密度及び条数の対応する増大を伴って増大する。このことは、およそ310デシテックスの線質量密度を有する追加の弾性糸を圧迫ゾーンにおける基布に編み込むことによって達成される。圧迫ゾーンの最大圧迫効果エリアでは、(620デシテックスの事実上の線質量密度をもたらす)310デシテックスのまた更なる双糸が基布に編み込まれる。このことにより、腹部被覆部の近位から最大圧迫効果エリアにかけて、圧迫ゾーンの圧迫効果が段階的に増大する。圧迫ゾーン3、5における最大織物重量は400gm2である。

弾性係数の変化を達成させる上記で記載した方法のうちの任意のものを、実施形態のうちの任意のものにおいて用いることができることに留意すべきである。

図10は、第2の実施形態に類似している第4の実施形態を示しているが、スーツを形成する種々の基布パネルを示している。パネルは、特に小さい外形及びその結果の水中での低い抗力特性を有することがわかっている接合シームによって互いに対して結合されている。

第4の実施形態は、上側圧迫ゾーン3及び下側圧迫ゾーン5の双方の一部(並びに腹部被覆部2の一部)を含むサイドパネル7を備え、基布は上側圧迫ゾーン3及び下側圧迫ゾーン5において、これらのゾーンにおける弾性係数が増大するように変更されている。

圧迫ゾーンの縁は、図では点線によって規定されている一方で、実線はパネルの縁(シーム)を示す。

パネルは、(上側圧迫ゾーン3の一部を含む)胸部被覆部1から腹部被覆部2の少なくとも一部にわたって、下方へ(下側圧迫ゾーン5の一部を含む)下半身被覆部4まで延びるように構成されている。パネルは、使用の際に着用者の胸部の一方の側面を覆う(かつ平らにする)ように延びる、上側圧迫ゾーン3の一部を含む。パネルは、使用の際に大転子及び臀部並びに大腿部の外面にわたって延びる、下側圧迫ゾーン5の一部を含む。衣服はまた、身体の他方の側面に対する更なるサイドパネル7’を備える。

双方の圧迫ゾーン3、5の一部及び腹部被覆部2の少なくとも一部を含むサイドパネル7、7’を有することにより、滑らかな身体外形を維持することができ、滑らかな身体外形は、形状抵抗を更に低減するとともにシームの水抵抗を最小限にする。上記サイドパネル7、7’を有することはまた、シームの数を低減するため、衣服の製造を容易にする。

パネル7、7’は、腹部の前面にわたって胸骨から股まで延びるフロントパネル8によって、スーツの前面において互いに連結される。このパネル8はまた、双方の圧迫ゾーン3、5の一部を含む。

サイドパネル7、7’及びフロントパネル8を形成する基布は、圧迫ゾーン3、5において、弾性係数を増大させるように弾性糸の数/密度を増大させることによって変更されている。腹部被覆部2から圧迫ゾーン(複数の場合もある)の最大圧迫エリアにかけて弾性係数が漸次的に増加する。

パネル7、7’は、下側圧迫ゾーン5の一部を含む2つのリアパネル9、9’によって、スーツの後面において互いに連結される。下側圧迫ゾーン5はまた、2つの下肢パネル10、10’において続いており、2つの下肢パネル10、10’は着用者の大腿部を包囲するとともにサイドパネル7、7’の下端に結合する。

したがって、上側圧迫ゾーン3が、着用者の胸部を圧迫するように2つのサイドパネル7、7’及びフロントパネル8にわたって延びているのを見て取ることができる。下側圧迫ゾーン5は、着用者の腰回り、大腿部及び臀部を圧迫するように、2つのサイドパネル7、7’、2つのリアパネル9、9’及び2つの下肢パネル10、10’にわたって延びる。これにより、着用者の身体が、水泳者が水中を動く際の形状抗力を低減するのを助ける円筒/筒に近似する外形になるように締め付けられる。

図に示されているとともに上述されたスーツは本明細書に記載されている本発明の構想を具現する例であり、本発明から逸脱することなく多くの種々の変更を行うことができることを、当業者は理解するであろう。

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