【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は衣服の擦れ音、摩擦音を低減させることが可能な衣服に関する。 さらに詳しくは、ランニング時の腕の擦れ音、股の擦れ音、ゴルフ、釣りなど各アウトドアスポーツのスイング時の腕の擦れ音など、ウインドブレーカー、トレーニングウエアー、防寒衣雨衣などの擦れ音、作業時の動作による擦れ音などウインドブレーカー、トレーニングウエアー、防寒衣、雨衣、作業着など上衣、下衣の擦れ音、摩擦音を低減させることが可能な衣服に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から衣服の擦れ音、摩擦音を低減させるために種々の工夫がなされている。 【0003】たとえば、実開平7−9920号公報および特開平7−9921号公報には、防水衣服において、 肩や腕の部分には高耐水圧の素材を用い、雨の強く当たらない腹部分に耐水圧は低いものの、柔らかく擦れ音の発生の少ない高密度織編物を切り替えして使用し、素材が擦れる時に起こるノイズいわゆる擦れ音を低減させるという衣服が開示されている。 【0004】また特開平5−331771号公報には、 破断強度を高くすることにより擦れ音を軽減させたポリアミドマルチフィラメントを用いた透湿性防水布が開示されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前記実開平7 −9920号公報および特開平7−9921号公報に記載の上衣では、雨衣において一番大事な防水性を犠牲にしているとともに、デザイン面の制約が多くなること、 また、高密度織編物もある程度の防水性を得るためにはかなりの高密度にする必要があり、風合いも堅くなり、 摩擦音、擦れ音の減少効果も大きくは望めるものではなく、かつ生地自身のたわみによる音も大きくなり、衣服として満足できるものではなかった。 【0006】また、特開平5−331771号公報に記載の生地では、商品バリエーションも少なくなり、昨今のニーズの多様化に対応していくことは困難であった。 【0007】本発明の目的は、生地のもつ撥水性、耐水圧、風合いなどの基本機能を最大限に発揮させ、衣服の基本機能を損なわず、かつニーズの多様化にも対応でき、衣服の擦れ音・摩擦音を低減させることが可能な衣服を提供することにある。 すなわち、本発明者らは衣服の摩擦音、擦れ音の低減手段について鋭意検討した結果、通常は衣服の軸線(中心線)と生地の地の目を一致させ0度に設定されるマーキング角度・型入れ角度に着眼し、本発明に到達したものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の衣服は、前記の課題を解決するために次の構成を採用する。 すなわち、 (1)経糸および緯糸の浮き数が1/1以外の織物を少なくとも身頃および袖の一部もしくは全てに用いた衣服よりなり、身頃の軸線と袖山線を平行にした状態で、 身頃の地の目線と袖の地の目線が交差角35度〜145 度の角度で交差するように身頃とその身頃に取り付けられる袖が裁断および縫合されていることを特徴とする衣服。 【0009】(2)経糸および緯糸の浮き数が1/1以外の織物を少なくとも身頃および袖の一部もしくは全てに用いた衣服よりなり、身頃と袖を構成する織物の地の目線を平行に置いた状態で、身頃の軸線と袖山線とが交差角35度〜145度の角度で交差するように身頃とその身頃に取り付けられる袖が裁断および縫合されていることを特徴とする衣服。 【0010】(3)衣服の擦れ合う部分を構成するパーツ(イ)(ロ)を擦れ合わせる動線を重ねて平面上に置いたときに、それぞれのパーツの地の目線が35度〜1 45度の角度で擦り合わされるように裁断および縫合されてなることを特徴とする衣服。 【0011】(4)衣服の擦れ合う部分を構成するパーツが織物よりなり、該織物の経糸および緯糸の浮き数が1/1以外の織物を、少なくとも衣服の擦れ合う部分のパーツの一部もしくは全てに用いられ、それぞれのパーツの地の目線が35度〜145度の角度で擦り合わされるように裁断および縫合されていることを特徴とする衣服。 【0012】(5)衣服の擦れ合う部分を構成するパーツの少なくとも一方のパーツの地の目線が、擦れ合う部分の動線中心部に一致するように裁断および縫合されていることを特徴とする衣服。 【0013】(6)擦れ合う部分が衣服の脇部分であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかの項に記載の衣服。 【0014】(7)擦れ合う部分がパンツの内股部分であることを特徴とする前記(3)〜(5)のいずれかの項に記載の衣服。 【0015】(8)衣服表地にはコーティングもしくはラミネートを施した生地を用いたことを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかの項に記載の衣服。 【0016】(9)裏地に起毛したメッシュ素材を用い、起毛面を生地側に接触するように縫合したことを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかの項に記載の衣服。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、図面に示す一実施例を参照しつつ本発明の衣服を詳細に説明する。 【0018】図1は本発明の一例を示す身頃1a、1b と袖2a、2bに裁断して展開した平面図である。 本発明における身頃の軸線3は、通常、衣服の中心線に平行するものであり、通常の前立てやファスナーを取り付けた衣服においては、前立て線、ファスナー取り付け線に平行なものである。 【0019】また、袖山線4は袖山点5と袖口の中央部分6を直線で結んだ線になり、衣服を平面にたたんでおいたとき肩から袖口上部を結んだ線に一致する。 【0020】なお、袖山点5は身頃の肩部に縫着される部分であり、袖山の一番高い部分のことである。 【0021】本発明における各々のパーツを構成する生地の地の目線は、生地の畝、浮きの大きな繊維束の軸方向であり、織物においては織物の経糸もしくは緯糸の浮きの大きい方向を生地の地の目線とするものである。 【0022】本発明における交差角(θ)は、図1に示すように、身頃の軸線3と袖山線4を平行においたとき、身頃の地の目線8とその身頃に取り付けられる袖の地の目線9を延長させた時に交差する点の角度であり、 いいかえると、通常の衣服と本発明の例を示す図2において、身頃1aと袖2A、2B、2C、2D、2Eの各々のパーツの地の目線を平行に置いたとき交差角(θ) は、身頃の軸線3とおのおのの袖の軸線4A、4B、4 C、4D、4Eを延長させたときに交差する点の角度θ A(図示せず)、θB、θC、θD、θEであり、その角度θは35度〜145度の角度で交差させたものであることが好ましい。 図3に他の本発明の例を示す。 【0023】図3は身頃1aと袖2A、2B、2Cの各々のパーツの地の目線を平行に置いたときに、身頃1a の地の目線8と軸線3との間に角度(A)をもたせた例である。 交差角(θ)は図2同様、身頃の軸線3とおのおのの袖の軸線4A、4B、4Cを延長させたときに交差する点の角度θA、θB、θCであり、その角度θは35度〜145度の角度で交差させたものであることが好ましい。 【0024】すなわち、その角度(θ)は身頃の軸線3 と身頃の地の目線8のつくる角度(A)と袖山線4と袖の地の目線9のつくる角度(B)をプラスした角度に一致する。 【0025】図4は通常の衣服のパーツ(イ)(ロ)を例として身頃1aと袖2aを用い、擦れ合わせられる動線10を重ねて平面上に展開した図である。 【0026】図5は本発明の一例を示すパーツ(イ) (ロ)を例として身頃1aと袖2bを用い、擦れ合わせられる動線10を重ねて平面上に展開した図である。 【0027】本発明における動線10とは人体に衣服を着衣させた状態で衣服の擦れ合う部分に相当し、擦れ合う部分の生地と生地との接触範囲をあらわすものであり、脇部分、腹から胸の部分、内股部分など腕や足など動かす部分に発生する。 【0028】本発明においては擦れ合わせる動線10を重ねて平面上に置いたときに(イ)の地の目線8と(ロ)の地の目線9の交差角度7が35度〜145度の角度になることが好ましい。 35度未満および145度を越える角度では各々のパーツの地の目の凹凸および繊維束を構成する単糸がかみ合い、擦れ音、摩擦音の低減効果は減少する。 【0029】また、本発明においては、衣服の擦れ合う部分の動線10と、衣服の擦れ合う部分を構成するパーツの少なくとも一方のパーツの地の目線とを一致させることもより効果的である。 【0030】図10は擦れ合う部分の動線10とパーツの地の目線8を一致させた本発明の一例を示す図である。 【0031】人体に衣服を着衣した状態で衣服のパーツが擦過する部分はその運動により異なってくるが、すべての運動において共通することは擦過部分の動線は円弧状の軌跡をたどることにある。 したがって動線中心部分の角度とパーツの地の目線を一致させることにより、相対する他のパーツの地の目の凹凸および繊維束を構成する単糸がかみ合わず擦れ音、摩擦音の低減効果がより得られる。 【0032】本発明における衣服の製造には、衣服のパーツを裁断するときに行うマーキング時に角度設定を行えばよく、裁断後は通常の衣服と同様に縫合すればよい。 【0033】図6は通常の衣服のマーキング例であり、 身頃軸線3、袖山線4と各々の地の目線8、9を一致させたものである。 【0034】図7、図8、図9、図10は本発明の一例を示すマーキング例である。 【0035】図7は身頃軸線3と地の目線8の角度(A)を0°とし、袖山線4と地の目線9の角度(B) を65°とすることにより、身頃の地の目線と擦過部分の動線方向を一致させ、軸線と袖山線の角度を65°とした例である。 【0036】図8は身頃軸線3と地の目線8の角度(A)を95°とし、袖山線4と地の目線9の角度(B)を0°とすることにより、軸線と袖山線の角度を95°とした例である。 【0037】図9は身頃軸線3と地の目線8の角度(A)を−10°とし、袖山線4と地の目線9の角度(B)を155°とすることにより、軸線と袖山線の角度を145°とした例である。 【0038】図10においては身頃軸線3と地の目線8 の角度(A)を65°とすることにより、身頃の地の目線8と擦過部分の動線10の中心部分の方向を一致させ、袖山線4と地の目線9の角度(B)を0°とすることにより軸線と袖山線の角度を65°とした例である。 【0039】図11は図6に示す通常の衣服のマーキング例をもとに裁断・縫製し衣服にした場合の身頃と袖の地の目線を示したものである。 【0040】図12、図13、図14、図15は、図7、図8、図9、図10に示す本発明のマーキング例をもとに裁断・縫製し、衣服にした場合の身頃と袖の地の目線を示したものである。 【0041】また、本発明の衣服の擦れ合う部分を構成するパーツには畝や浮きがある織編物が好ましい。 より好ましくは経糸と緯糸の浮き数が1/1以外の、すなわち平織物以外の生地を少なくとも擦れ合う部分のパーツの一部もしくは全てに用いることが好ましい。 【0042】たとえば、2/1、3/1、1/2、1/ 3などのツイル(綾織物)やサテン(朱子織物)が好ましく、身頃や袖の全てに用いるとより効果的であるが、 たとえば身頃を綾織物とし袖を平織物とすることや、前袖部分と身頃脇部分の擦過される部分のみに切り替えして使用することも可能である。 【0043】また、エアーベンチレーション等の仕様を用いることも可能である。 図15はエアーベンチレーションと衣服の切り替えを行った場合の本発明の一例を示したものである。 【0044】本発明において裏地を用いることはなんら差し支えないが、雨衣等で防水のためのコーティング素材やラミネート素材を用いた場合は、より摩擦音を低減させるために、裏地として通常のメッシュ素材、例えば、あみのように編まれた編物などの片面をバフ等にて起毛した起毛メッシュ素材を用い、起毛面を生地面に向け縫合することは、より好ましく、効果的である。 【0045】 【実施例】以下に本発明の衣服について実施例及び比較例を用い説明する。 実施例1 70デニールのナイロンフィラメント糸でタテ糸146 本/インチ、ヨコ糸94本/インチで2/1ツイル組織のウレタンコーティングした生地を用い、前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を0度とし、袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を90度とし、交差角(θ)90度に裁断、縫合した衣服を製作し、3150 Hzにおける暗騒音が15dBの防音室内にて、1秒間に1往復の腕振り運動を行い、衣服の擦れにより発生する音をJEIC電子測器(株)マイクロホンTYPE1 115を体から20cm離れた位置に設置し、JEIC 電子測器(株)精密騒音計TYPE1030にて計測した。 【0046】また、この角度における生地同士の摩擦係数を荷重100g、接触面積35cm 2 、引張速度10 cm/minのスピードで擦過させ、そのときの抵抗をUゲージから歪指示記録計(シンコーTYPE RC9 001)に記録させ測定した。 表1にその結果を示す。 実施例2 前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を0° とし、袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を95° とし交差角(θ)を95°に裁断・縫合し、生地のコーティング面に起毛面が接触するようにメッシュの裏地をとりつけた他は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音、 摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 実施例3 前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を45 度とし、袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を90 度とし、交差角(θ)135度に裁断、縫合した他は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音を評価した。 表1にその結果を示す。 実施例4 前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を75 度とし、袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を−3 0度とし、交差角(θ)45度に裁断、縫合した他は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音を評価した。 表1にその結果を示す。 実施例5 前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を−1 5°とし、袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を1 35°とし、交差角(θ)を120°とした他は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音、摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 実施例6 前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を65 °とし、袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を0° とし、交差角(θ)を65°とした他は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音、摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 実施例7 前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を0° とし、袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を95° とし、交差角(θ)を95°に裁断、縫合し、起毛されていないメッシュの裏地をとりつけた他は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音、摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 実施例8 前身頃に70デニールのナイロンフィラメント糸でタテ糸126本/インチ、ヨコ糸88本/インチの1/1の平織物にウレタンコーティングした生地を用い身頃軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を45°とし、袖に実施例1に示す2/1ツイルを用い袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を90°とし、交差角(θ)135 °に裁断、縫合した以外は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音、摩擦係数を評価した。 表1に結果を示す。 実施例9 胸部分と背中部分にエアーベンチレーションを取り付けた以外は実施例2と同様衣服を用い、擦れ音、摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 実施例10 70デニールのナイロンフィラメント糸でタテ糸146 本/インチ、ヨコ糸94本/インチで2/1ツイル組織のウレタンコーティングした生地を用い、右前身頃、右後身頃の軸線と地の目線の角度を0°とし、左前身頃、 左後身頃の軸線と地の目線の角度を95°とし軸線同士の交差角を95°とし擦過動線部分の地の目の交差角度が95°となるように裁断、縫合した防水パンツを作製し、1秒間に1往復の足踏み運動を行い、衣服の擦れにより発生する音を計測した。 また、この角度における生地同士の摩擦係数を荷重100g、接触面積35c m 2 、引張速度10cm/minのスピードで擦過させ、そのときの抵抗をUゲージから歪指示記録計(シンコーTYPE RC9001)に記録させ測定した。 表1にその結果を示す。 比較例1 前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を0度とし、袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を0度とし、交差角(θ)0度に通常の裁断、縫合した他は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音、摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 比較例2 前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を0° とし、袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を20度とし交差角(θ)を20°に裁断、縫合した他は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音、摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 比較例3 前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を15 °とし、袖山線と袖の地の目線の角度(B)を150° とし交差角165°に裁断、縫合した他は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音、摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 比較例4 タテ糸126本/インチ、ヨコ糸88本/インチで1/ 1の平織物にした他は実施例1と同様の衣服を用い、擦れ音、摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 比較例5 前身頃の軸線3と身頃の地の目線8の角度(A)を0° とし、袖山線4と袖の地の目線9の角度(B)を90度とし、交差角(θ)を90°に裁断、縫合した他は比較例4と同様の衣服を用い、擦れ音、摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 比較例6 右前身頃、右後身頃の軸線と地の目線の角度を0°とし、左前身頃、左後身頃の軸線と地の目線の角度を0° とし擦過動線部分の地の目の交差角度(θ)が0°となるように裁断、縫合した通常のパンツを作製し実施例1 と同様に擦過音、摩擦係数を評価した。 表1にその結果を示す。 【0047】本発明の衣服は比較例に比して擦れ音、摩擦音のレベルが50dB以下と低く、ノイズの少ない衣服であった。 【0048】一方、比較例に用いた衣服は50dB以上、60dB以上と擦れ音もうるさく、優れた衣服とはいい難い物であった。 【0049】また本発明の衣服は摩擦係数が低くなり、 ゴルフのスイング時など衣服の擦れによる抵抗感も少なくスイングしやすく感じられる優れたものであった。 【0050】 【表1】 【0051】 【発明の効果】本発明における衣服は、身頃と袖のマーキング角度(型入れ角度)に特徴を有し、擦過部分のパーツの地の目を35度〜145度に交差、もしくは擦過部分の動線とパーツの地の目線を一致させ、上衣においては軸線と袖山線を平行に置いたときの身頃と袖の地の目の角度すなわち地の目を平行に置いた場合の軸線と袖山線の角度(θ)を35度〜145度に設定し、衣服の擦れ音、摩擦音を低減するものである。 【0052】ゴルフや釣り用の雨衣やランニング時のウインドブレーカー、警備等のユニフォームに用いれば、 衣服の擦れ音、摩擦音の低減により、集中力のアップ、 周囲の環境への配慮の低減等の効果がもたらされる。 また衣服のみならずカーテン、掛け布団カバーと敷き布団カバーなどの資材用途などでも擦れ合わせ部分がある場合にも効果を発揮するものである。 【0053】またパーツ間の摩擦の低減および生地の伸縮性が付与され動きやすいという効果もある。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一例を示す身頃1a、1bと袖2a、 2bに裁断して展開した平面図である 【図2】身頃軸線、袖山線と地の目線の関係を示す平面図である。 【図3】本発明の例を示す身頃軸線、袖山線と地の目線の関係を示す平面図 【図4】通常品の擦れ合わせ部分のパーツの平面図である。 【図5】本発明にかかる擦れ合わせ部分のパーツの平面図である。 【図6】通常の衣服のマーキング図である。 【図7】本発明の一例を示すマーキング図である。 【図8】本発明の一例を示すマーキング図である。 【図9】本発明の一例を示すマーキング図である。 【図10】擦過部分の動線方向と地の目線を一致させた一例を示すマーキング図である。 【図11】通常の衣服のマーキング例をもとに裁断・縫製し衣服にした場合の身頃と袖の地の目線を示した図である。 【図12】本発明の一例を示す衣服平面図である。 【図13】本発明の一例を示す衣服平面図である。 【図14】本発明の一例を示す衣服平面図である。 【図15】本発明の一例を示す衣服平面図である。 【図16】エアーベンチレーションと切り替えを付与した本発明の一例を示す衣服平面図である。 【符号の説明】 1a:左前身頃 1b:右前身頃 2a:左袖 2b:右袖 3:身頃の軸線 4:袖山線 5:袖山点 6:袖口の中央部分 7:地の目線の交差角 8:身頃の地の目線 9:袖の地の目線 10:擦過の動線 A:身頃の軸線と地の目線のつくる角度 B:袖山線と地の目線のつくる角度 θ:交差角 イ:パーツ ロ:パーツ フロントページの続き (51)Int.Cl. 7識別記号 FI テーマコート゛(参考) A41D 1/06 A41D 1/06 Z 27/10 27/10 Z // A41D 13/00 13/00 Z |