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Water vapor permeable garment water resistant comprising a hydrophobic treatment nonwoven made from nanofibers

申请号 JP2009552752 申请日 2008-03-07 公开(公告)号 JP5220037B2 公开(公告)日 2013-06-26
申请人 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company; 发明人 ロバート アンソニー マリン; ジル エイ コンリー; フレデリック テレンス ウィルソン;
摘要
权利要求
  • 着用者を水から保護しながら水蒸気を透過する機能を有する、複合布帛を含む耐水性で通気性の衣類であって、前記複合布帛は:
    布帛層と;
    50nm〜1000nmの数平均直径を有するポリマーナノ繊維の少なくとも1つの多孔質層を含む多孔質のコーティングされたナノ繊維層であって、1g/m 2 〜100g/m 2の坪量を有するコーティングされたナノ繊維層とを含み;
    ここで、前記ナノ繊維の表面へのコーティングは、フッ化炭素ポリマー、およびメラミンホルムアルデヒド樹脂 である樹脂バインダーを含み;
    ここで、前記コーティングされたナノ繊維層は、0.5m 3 /分/m 2 〜8m 3 /分/m 2のフレージャ透気率、500g/m 2 /日を超えるMVTRおよび少なくとも50cmwcの静水圧頭を有する衣類。
  • 50水柱センチメートルを超える耐静水圧性、少なくとも500g/m 2 /日のMVTRおよび0.5m 3 /分/m 2 〜8m 3 /分/m 2の透気率を有する布帛を含む撥水性の衣類を製造するための方法であって、
    a. 50nm〜1000nmの数平均直径、1g/m 2 〜100g/m 2の坪量を有するポリマーナノ繊維の層を提供する工程と;
    b. 前記ナノ繊維層をフッ化炭素ポリマーおよび メラミンホルムアルデヒド樹脂である樹脂バインダーを含有する液体と接触させることによって、前記ナノ繊維層に撥水処理を行う工程と;
    c. 前記処理されたナノ繊維層を布帛層と結合する工程とを含む方法。
  • 说明书全文

    本発明は、蒸気および液体水調節機能が制御された衣類に関する。 権利請求され、開示される本発明は、撥水性の上着に特に利用される。

    雨天および他の湿潤状態で着用するための保護衣は、水が衣類に滲みるのを防ぎ(すなわち、「耐水性」)、かつ着用者から大気に汗を蒸発させる(すなわち、「通気性」)ことによって着用者を乾いた状態に保つ必要がある。

    シリコーン、フッ化炭素、および他の撥水剤で処理された布帛は、通常、汗を蒸発させるが、耐水性はごくわずかであり;非常に低い圧下で水が滲み、通常、こすられたりまたは機械的に曲げられたりすると自然に水が滲みる。 雨着は、落としたときの衝撃による圧力および横殴りの雨および折り曲げたときに生じると共に衣類に折り目を付ける圧力に耐えなければならない。

    着心地の良さのためには、衣類は、水蒸気透過性、または通気性がなければならないことが広く認識されている。 衣類の着心地レベルに寄与する2つの要因には、空気が衣類をどれだけ通過するかまたは通過しないか、ならびに下着が濡れず、かつごく自然な蒸発による冷却効果が得られるように汗が内側から外側へとどれだけ伝えられるかがある。 しかしながら、微多孔フィルムを用いた通気性の布帛物品の最近の開発でさえ、水蒸気透過性および透気率を犠牲にして、液体浸透性を制限する傾向にある。

    汗の蒸発を可能にする通気性材料は、雨が滲みる傾向にあったため、真の耐水性ではない。 オイルスキン、ポリウレタンでコーティングされた布帛、ポリ塩化ビニルフィルムおよび他の材料は耐水性であるが、汗の十分な蒸発が可能でない。

    現在入手可能な多くの耐水性構造は、疎水性コーティングの使用を採用した多層布帛構造を含む。 この布帛構造は、織布層、ナノウェブ型の微多孔層、および別の織られた層または編まれた層で作製され得る。 微多孔層は、意図する用途に必要な適切な透気率および水蒸気透過率を与える構成の機能層である。 このような構造の例としては、米国特許第5,217,782号明細書;同第4,535,008号明細書;同第4,560,611号明細書および同第5,204,156号明細書を参照されたい。

    衣類は、環境における危険からの保護を提供する。 衣類が与える保護の程度は、衣類のバリア特性の有効性に依存する。 微多孔フィルムが、極めて高い静水圧頭(hydrostatic head)液体バリア特性を得るためのバリア材料に用いられてきたが、通気性を犠牲にして、その透気率は許容できないほど低いため、このようなフィルムを含む布帛が、着用者にとって着心地の悪いものとなる。

    本発明は、高い耐水性および高い蒸気透過率の改良された組合せを提供する衣類の層状材料に関する。

    一実施形態では、本発明は、着用者を水から保護しながら水蒸気を透過する機能を有する、複合布帛を含む耐水性で通気性の衣類に関し、この複合布帛は、布帛層と;約50nm〜約1000nmの数平均直径を有するポリマーナノ繊維の少なくとも1つの多孔質層を含む多孔質のコーティングされたナノ繊維層であって、約1g/m 2 〜約100g/m 2の坪量および145°を超える、コーティングされたナノ繊維層の表面に対する水滴の接触を有するコーティングされたナノ繊維層とを含み;ここで、ナノ繊維の表面へのコーティングは、フッ化炭素ポリマー部分および樹脂バインダーまたは増量剤を含み;ここで、コーティングされたナノ繊維層は、約0.5m 3 /分/m 2 〜約8m 3 /分/m 2のフレージャ透気率、約500g/m 2 /日を超えるMVTRおよび少なくとも約50cmwcの静水圧頭を有する。

    別の実施形態では、本発明は、50水柱センチメートルを超える耐静水圧性、少なくとも500g/m 2 /日のMVTRおよび約0.5m 3 /分/m 2 〜約8m 3 /分/m 2の透気率を有する布帛を含む撥水性の衣類を製造するための方法に関し、本方法は、約50nm〜約1000nmの数平均直径、約1g/m 2 〜約100g/m 2の坪量を有するポリマーナノ繊維の層を提供する工程と;ナノ繊維層をフッ化炭素ポリマー部分および樹脂バインダーまたは増量剤を含有する液体と接触させることによって、ナノ繊維層に撥水処理を行う工程と;処理されたナノ繊維層を布帛層と結合する工程とを含む。

    本発明の衣類に有用なコーティングされたナノ繊維ウェブ層の図である。

    「ナノ繊維層」、「ナノ繊維ウェブ層」、「ナノ繊維ウェブ」および「ナノウェブ」という用語は、ナノ繊維を含む不織布を指すために本明細書において同義的に用いられる。

    本明細書で用いられる際の「ナノ繊維」という用語は、約1000nm未満、さらには約800nm未満、さらには約50nm〜500nm、さらには約100〜400nmの数平均直径を有する繊維を指す。 断面が非円形のナノ繊維の場合、本明細書で用いられる際の「直径」という用語は、最大断面寸法を指す。

    「不織布」という用語は、多数のランダムに分布した繊維を含むウェブを意味する。 繊維は、一般に、互いに結合されていてもまたは結合されていなくてもよい。 繊維は、短繊維または長繊維であり得る。 繊維は、単一の材料、あるいは異なる繊維の組合せとしてかまたはそれぞれ異なる材料から構成される同様の繊維の組合せとして多数の材料を含み得る。

    「メルトブローン繊維」は、例えば、Buntinらに付与された米国特許第3,849,241号明細書、Lauに付与された同第4,526,733号明細書、およびDodge,IIらに付与された同第5,160,746号明細書(これらは全て参照により本明細書に援用される)に開示されるように、溶融された熱可塑性材料を、溶融された糸またはフィラメントとして、複数の微細な、通常は環状のダイ毛細管に通して、収束している、通常は高温で高速の気体中に押し出すことによって形成される繊維である。 メルトブローン繊維は、長繊維または不連続繊維であり得る。

    「圧延」は、ウェブを2つのロール間のニップに通すプロセスである。 これらのロールは互いに接触していてもよく、またはロール表面間に固定されたまたは可変の間隙があってもよい。 ニップは、軟質ロールと硬質ロールとの間に形成されるのが好都合である。 「軟質ロール」は、2つのロールをともにカレンダー内に保持するためにかけられる圧力下で変形するロールである。 「硬質ロール」は、このプロセスの圧力下でプロセスまたは生成物に大きな影響を与える変形が起こらない表面を有するロールである。 「型押されていない」ロールは、それらを製造するのに用いられるプロセスの能力の範囲内で平滑な表面を有するロールである。 点結合ロールとは異なり、ウェブをニップに通す際にウェブ上に意図的にパターンを生成するための点またはパターンは存在しない。

    「衣類」とは、使用者の身体の一部の領域を覆い、または風雨または身体の外側の環境における他の要因から保護するために、使用者によって着用される任意の物品を意味する。 例えば、コート、ジャケット、パンツ、帽子、手袋、靴、靴下、およびシャツは全て、この定義での衣類とみなされる。

    層の位置を表すのに用いられる際の「外側」という用語は、衣類の、着用者と反対側の面を指す。 「内側」という用語は、衣類の使用者に面する側を指す。

    一実施形態では、本発明は、高いMVTRおよび液体水の浸透に対する高い抵抗性(本明細書においては「静水圧頭」、「水頭」、および「耐水性」と同義的に呼ばれる)を同時に保つ機能を有する耐水性衣類に関する。 この衣類は、約1g/m 2 〜約100g/m 2の坪量を有するポリマーナノ繊維の少なくとも1つの多孔質層のナノ繊維層を含有する。 ポリマーナノ繊維は、フッ化炭素ポリマー部分および樹脂バインダーまたは水および/もしくは他の溶媒に可溶である増量剤を含む撥水処理によってコーティングされる。

    撥水処理は、ポリマーナノ繊維(本明細書においては「処理されたナノ繊維」および「コーティングされたナノ繊維」と同義的に呼ばれる)の表面にコーティングを形成する。 このコーティングは、ナノ繊維層の細孔内にメニスカスが形成されるようにナノ繊維の交差部分に凹状のメニスカスを形成する。 「凹状のメニスカス」とは、二次元で細孔を見たときに、2本の交わるナノ繊維間のほぼU字形の境界によって結合されたコーティングの形成を意味する。 分かりやすくするために、メニスカスは、本明細書において二次元の状態で説明される。 図1に示されるように、U字の真ん中の基部3が、ナノ繊維の交差部分を橋架けするかまたはまたぎ、U字の脚部4が、コーティングされたナノ繊維の直径に達するまでナノ繊維に漸近的に近づく。 ナノ繊維層の細孔内に形成されたメニスカスの存在により、同等のコーティングされていないナノ繊維層と比較して、より丸みを帯びた細孔が得られる。 より丸みを帯びた細孔の存在により、ナノ繊維層のより高いレベルの静水圧頭および撥水性が得られる。 コーティングされたナノ繊維層の撥水性は、145°超、さらには147°超およびさらには149°超の、ナノ繊維層の表面に対する水滴の高い接触角によって示される。

    本発明は、コーティングされたナノ繊維層に隣接し、かつそれと対向する関係にある第1の布帛層と、任意に、ナノ繊維層に隣接し、それと対向する関係にあり、かつ第1の布帛層に対してナノ繊維層の反対側にある第2の布帛層との複合体を含む衣類をさらに含む。

    本発明の衣類は、約0.5m 3 /分/m 2 〜約8m 3 /分/m 2のフレージャ透気率、および約500g/m 2 /日を超えるASTM E−96B方法に準拠したMVTRおよび少なくとも約50水柱センチメートル(cmwc)の静水圧頭をさらに有する。

    不織ウェブは、従来の電界紡糸または電気ブロー加工(両方とも一般に溶液紡糸プロセスである)、および場合によってはメルトブロー加工プロセスまたは他の好適なプロセスなどの電界紡糸によって好都合に製造されるナノ繊維を主に含むかまたはそのナノ繊維のみを含む。 従来の電界紡糸は、全体が本明細書に援用される米国特許第4,127,706号明細書に示される技術であり、ここで、高い圧力が溶液中のポリマーにかけられて、ナノ繊維および不織マットが生成される。 この不織ウェブは、メルトブローン繊維も含み得る。

    ナノ繊維を製造するための「電気ブロー加工」プロセスは、全体が参照により本明細書に援用されるPCT特許公報、国際公開第03/080905号パンフレットに開示されている。 ポリマーおよび溶媒を含むポリマー溶液流れを、貯蔵タンクから紡糸口金内の一連の紡糸ノズルへと供給する。 紡糸口金には高い電圧がかけられ、また、そこからポリマー溶液が放出される。 一方、任意に加熱される圧縮空気が、紡糸ノズルの側面または周囲に配置された空気ノズルから出される。 この空気は、吹込みガス流としてほぼ下方向に向けられ、新たに出されたポリマー溶液を覆って送出し、繊維ウェブの形成に役立つ。 繊維ウェブは、真空チャンバーの上方の接地された多孔質の収集ベルト上に集められる。 電気ブロー加工プロセスにより、比較的短い期間で、約1gsmを超える、さらには約40gsm以上もの坪量での、商業的な規模および量のナノウェブの形成が可能になる。

    布帛層は、布帛層をナノ繊維ウェブコレクタに配置し、基板上に紡糸されたナノ繊維ウェブを集めて組み合わせることによる、ナノ繊維ウェブを形成するためのプロセスにおいて収集基板として用いることができる。 得られる、組み合わされたウェブ/布帛層は、本発明の衣類に用いることができる。

    本発明のナノウェブを形成するのに用いることができるポリマー材料は特に限定されないが、これらとしては、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエステル、ポリオレフィン、セルロースエーテルおよびセルロースエステル、ポリアルキレンスルフィド、ポリアリーレンオキシド、ポリスルホン、変性されたポリスルホンポリマーおよびそれらの混合物などの付加ポリマーおよび縮合ポリマー材料の両方が挙げられる。 これらの一般的種類に含まれる好ましい材料としては、ポリ(塩化ビニル)、ポリメチルメタクリレート(および他のアクリル樹脂)、ポリスチレン、およびそれらのコポリマー(ABA型ブロックコポリマーを含む)、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(塩化ビニリデン)、架橋および非架橋形態にある様々な加水分解度(87%〜99.5%)のポリビニルアルコールが挙げられる。 好ましい付加ポリマーはガラス質である傾向がある(室温より高いT g )。 これは、ポリ塩化ビニルおよびポリメチルメタクリレート、ポリスチレンポリマー組成物あるいは合金の場合であり、あるいはポリフッ化ビニリデンおよびポリビニルアルコール材料では結晶性が低い場合である。 ポリアミド縮合ポリマーの1つの好ましい種類は、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン6,6−6,10などのナイロン材料である。 本発明のポリマーナノウェブがメルトブロー加工によって形成される場合、ポリ(エチレンテレフタレート)などのポリエステルおよび上記のナイロンポリマーなどのポリアミドを含む、メルトブロー加工してナノ繊維にすることが可能な任意の熱可塑性ポリマーを用いることができる。

    ナノ繊維層のコーティングは、例えば、酢酸エステル、ケトン、ジオールおよびグリコエーテルなどのフッ化炭素ポリマー部分および樹脂バインダーまたは水および/もしくは他の溶媒に可溶である増量剤を含有する浴中でナノ繊維層を処理することによって形成される。 このような樹脂および増量剤としては、ブロックトイソシアネート、メラミンホルムアルデヒド樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、パラフィンろうおよびメラミン樹脂のエマルジョン、シリコーン樹脂、メチルメタクリレートおよびN−メチロールアクリルアミドを含むアクリルモノマーおよびアクリルポリマー、パラフィンろうおよびジルコニウム系の塩のエマルジョン、ならびにパラフィンろうおよびアルミニウム系の塩のエマルジョンが挙げられる。 樹脂バインダーおよび増量剤は、架橋可能または自己架橋性であり得る。 好ましい実施形態では、メラミンホルムアルデヒド樹脂が、水性浴中に含まれ、フッ化炭素ポリマー部分対メラミンホルムアルデヒド樹脂の比率は、約2:1〜約4:1、さらには約3:1である。 フッ化炭素ポリマー部分は、E. I. du Pont de Nemours & Co. (Wilmington,Delaware)(DuPont)から入手可能なZonyl(登録商標)ラインの界面活性剤のうちの1つであり得る。 好適なメラミンホルムアルデヒド樹脂の一例は、Bercen,Inc. (Cranston,Rhode Island)から入手可能なBerset(登録商標)2003である。 コーティング材料が極めて薄い層で塗布される場合、下層のウェブの透気率特性の変化はあったとしてもほとんど生じない。 このナノウェブは、コーティング材料を含有する分散体に浸され、次に乾燥され得る。 このナノウェブはまた、浸漬/圧搾、噴霧塗布、グラビアロール塗布、スポンジ塗布、キスロール塗布などの任意の従来の撥水処理手段によっても処理され得る。 ナノ繊維に対する得られたコーティングは、少なくとも2000ppmのフッ素を含有するのが好ましい。 このコーティングにより、ナノウェブが疎水性および/または疎油性になる。

    本発明の紡糸したままのナノ繊維層は、本発明の布帛に所望の物理的特性を与えるために圧延され得る。 このナノ繊維層は、上記の撥水処理(「疎水性コーティング処理」とも呼ばれる)の前または後のいずれかに圧延され得る。 あるいは、コーティングされたナノ繊維層は布帛層と共に圧延されて、2つの層が互いに熱結合され得る。 ナノウェブは、2つの型押されていないロール間のカレンダーニップ内に供給することができ、2つの型押されていないロールのうち、一方のロールは型押されていない軟質ロールであり、一方のロールは型押されていない硬質ロールであり、ナノウェブのナノ繊維がカレンダーニップに通した際に可塑化された状態にあるように、硬質ロールの温度は、T g (ポリマーがガラス質からゴム状の状態に変化する温度として本明細書で定義される)〜T om (ポリマーの溶融開始の温度として本明細書で定義される)の間の温度に維持される。 ロールの組成および硬度は、布帛の所望の最終用途特性を得るために、様々であり得る。 本発明の一実施形態では、一方のロールはステンレス鋼などの超硬合金であり、他方は軟質金属またはポリマーで被覆したロールであり、またはロックウェルB70未満の硬度を有するロールを含む。 2つのロール間のニップにおけるウェブの滞留時間は、ウェブの線速度(好ましくは約1m/分〜約50m/分)によって制御され、2つのロール間のフットプリントは、ウェブが両方のロールと同時に接触して移動するMD距離である。 フットプリントは、2つのロール間のニップにかけられる圧力によって制御され、ロールのCDの線寸法当たりの力で一般に測定され、好ましくは約1mm〜約30mmである。

    さらに、ナノウェブを、任意にナノ繊維ポリマーのT g 〜最低T omの間の温度に加熱しながら、延伸することができる。 延伸は、ウェブがカレンダーロールに機械方向または交差方向のいずれかあるいはその両方で供給される前および/または後のいずれかで行うことができる。

    多種多様な天然および合成の布帛が公知であり、例えば、スポーツウェア、丈夫な上着(rugged outerwear)およびアウトドアウェア、保護衣などの衣類(例えば、手袋、エプロン、革ズボン、パンツ、ブーツ、スパッツ(gators)、シャツ、ジャケット、コート、靴下、靴、下着、チョッキ、防水長靴、帽子、長手袋、寝袋、テントなど)を構成するための、本発明の1つまたは複数の布帛層として用いられてもよい。 通常、丈夫な上着として使用するためにデザインされた衣類は、比較的低い強度または靭性を有する天然および/または合成繊維(例えば、ナイロン、綿、ウール、絹、ポリエステル、ポリアクリル、ポリオレフィンなど)から作製された比較的緩く折られた布帛から構成されていた。 各繊維は、約8グラム/デニール(gpd)未満、より典型的には約5gpd未満、および場合によっては約3gpd未満の引張り強さまたは靭性を有し得る。 このような材料は、例えば、可染性、通気性、軽さ、心地良さ、および場合によっては、耐磨耗性といった様々な有益な特性を有し得る。 あるいは、約8グラム/デニール(gpd)超、より典型的には約10gpd超の靭性を有する高い靭性の繊維を用いることができる。 このような繊維としては、アラミド繊維、オキサゾール繊維、ポリオレフィン繊維、炭素繊維、チタン繊維および鋼繊維が挙げられる。

    異なる織物構造および異なる織物密度を用いて、本発明の構成要素としていくつかの他の織布が得られる。 平織構造、強化された平織構造(2つのまたは多数のたて糸および/またはよこ糸を有する)、綾織構造、強化された綾織構造(2つのまたは多数のたて糸および/またはよこ糸を有する)、繻子織構造、強化された繻子織構造(2つのまたは多数のたて糸および/またはよこ糸を有する)、編物、フェルト、フリースおよびニードルパンチ構造などの織物構造を使用してもよい。 ストレッチ織物構造、リップストップ、ドビー織り、およびジャカード織りも、本発明に用いるのに適している。

    ナノウェブは、その表面の一部にわたって布帛層に結合され、例えば、接着結合、熱結合、超音波音場を用いてまたは溶剤結合によるなどの当業者に公知の任意の手段によって布帛層に結合され得る。 一実施形態では、ナノウェブは、ポリウレタンなどのポリマー接着剤の溶液を用い、溶媒を蒸発させて接着結合される。 さらなる実施形態では、ナノウェブが、布帛層上に直接溶液紡糸される場合、残りの電界紡糸溶剤を用いて、溶剤結合を行う。

    静水圧頭または「水頭」(ISO 811)は、布帛が水の浸透を防ぐ機能の便利な尺度である。 それは、液体水を付勢して布帛に通すのに必要な圧力として、水柱センチメートル(cmwc)で表される。 水頭が孔径に反比例することは公知である。 孔径が小さくなるほど水頭が高くなり、孔径が大きくなるほど水頭が低くなる。 60cmwc/分のランプ速度を以下の測定に用いた。

    フレージャ透気率をASTM D737に準拠して測定した。 この測定において、124.5N/m 2 (0.5水柱インチ)の圧力差を好適に固定された布帛試料にかけて、得られた空気流量を測定し、m 3 /分/m 2の単位で記録する。

    水蒸気透過率(「MVTR」)をASTM E96 Bに準拠して測定し、g/m 2 /日の単位で記録する。

    Advanced Surface Technologies Products(Billerica,Massachusetts)製のビデオ接触角装置VCA2500xeを用いて、試料の表面にある液滴の接触角を測定した。

    特に明記しない限り、フッ素系界面活性剤処理を、湿潤剤として、400gの水浴中0.6wt%でヘキサノールを含む浸漬および圧搾法を用いて行った。 この際、ナノウェブの両面を完全に浴に沈める。 次に、ナノウェブを炉中140℃で3分間乾燥させた。

    比較例1
    13gsm(グラム/平方メートル)の坪量を有するナイロン6,6から作製されたナノ繊維層を、水浴中4.6wt%固形分(入手時の状態)におけるテロメリック(telomeric)フッ化炭素ポリマー部分(Zonyl(登録商標)7040、Du Pont(Wilmington,DE))で処理した。 Zonyl(登録商標)(E.I. du Pont de Nemours and Companyから市販されている)を浸漬および圧搾法を用いて塗布した。 この際、構成の両面を完全に浴に沈める。 撥水処理液体の吸湿率(wet pick−up)は、ナノ繊維層の重量を基準にして104wt%であった。 得られたナノ繊維層のコーティングは、3010ppmのフッ素含量を有していた。 次に、ナノ繊維層を、3分間の滞留時間で140℃の温度における電熱炉に入れた。

    次に、処理されたナノ繊維層を、試験クランプの縁部の各側に2つのガスケットを有するメッシュの支持体スクリーンの下に設置した。 このスクリーンを用いて、ナノウェブが膨れないようにしながら静水圧をかけた。 ナノ繊維層の水頭、フレージャ透気率およびMVTRを測定し、測定値を表1に示した。

    シリンジからナノ繊維層の2つの試料上へと水滴を分注し、各試料につき3つの接触角の測定を行った。 測定値を表1に示す。

    実施例1
    メラミンホルムアルデヒド樹脂(Bercen,Inc.(Cranston,Rhode Island)から入手可能なBerset(登録商標)2003)を浴に添加したこと以外は、上記と同じようにナノ繊維層を製造し、Zonyl(登録商標)7040で処理した。 Zonyl(登録商標)7040対メラミンホルムアルデヒド樹脂の比率は約3:1であった。

    処理されたナノ繊維層を、試験クランプに入れ、比較例1と同様に特性を測定した。 ナノ繊維層の水頭、フレージャ透気率およびMVTRを測定し、測定値を表1に示した。

    ナノ繊維層の2つの試料を調製し、比較例1と同様に各試料につき3つの接触角の測定を行った。 測定値を表1に示す。

    表1

    データから分かるように、メラミンホルムアルデヒド樹脂を処理浴に含めることにより、MVTRに悪影響を与えずにナノ繊維層の水頭および撥水性がかなり向上する。
    次に、本発明の態様を示す。
    1. 着用者を水から保護しながら水蒸気を透過する機能を有する、複合布帛を含む耐水性で通気性の衣類であって、前記複合布帛は:
    布帛層と;
    約50nm〜約1000nmの数平均直径を有するポリマーナノ繊維の少なくとも1つの多孔質層を含む多孔質のコーティングされたナノ繊維層であって、約1g/m 2 〜約100g/m 2 の坪量を有するコーティングされたナノ繊維層とを含み;
    ここで、前記ナノ繊維の表面へのコーティングは、フッ化炭素ポリマー部分および樹脂バインダーまたは増量剤を含み;
    ここで、前記コーティングされたナノ繊維層は、約0.5m 3 /分/m 2 〜約8m 3 /分/m 2 のフレージャ透気率、約500g/m 2 /日を超えるMVTRおよび少なくとも約50cmwcの静水圧頭を有する衣類。
    2. 前記樹脂バインダーまたは増量剤が、ブロックトイソシアネート、メラミンホルムアルデヒド樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、パラフィンろうおよびメラミン樹脂のエマルジョン、アクリルモノマーおよびアクリルポリマー、シリコーン樹脂、パラフィンろうおよびジルコニウム系の塩のエマルジョンならびにパラフィンろうおよびアルミニウム系の塩のエマルジョンからなる群から選択される上記1に記載の衣類。
    3. 前記コーティングされたナノ繊維層の表面に対する水滴の接触角が145°を超える上記1に記載の衣類。
    4. 前記コーティングされたナノ繊維層の表面に対する水滴の接触角が147°を超える上記1に記載の衣類。
    5. 前記コーティングされたナノ繊維層および前記布帛層が、その表面の一部にわたって互いに結合される上記1に記載の衣類。
    6. 前記層を結合するのに溶剤型の接着剤が用いられる上記5に記載の衣類。
    7. 前記ナノ繊維層が、前記布帛層の表面上に直接溶剤紡糸され、前記層を結合するのに前記電界紡糸プロセスからの残りの溶剤が用いられる上記6に記載の衣類。
    8. 前記ナノ繊維層が、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエステル、セルロースエーテル、セルロースエステル、ポリアルキレンスルフィド、ポリアリーレンオキシド、ポリスルホン、変性されたポリスルホンポリマーおよびそれらの組合せからなる群から選択されるポリマーのナノ繊維を含む上記1に記載の衣類。
    9. 前記ナノ繊維層が、ポリ(塩化ビニル)、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、およびそれらのコポリマー、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(塩化ビニリデン)、架橋形態および非架橋形態のポリビニルアルコールからなる群から選択されるポリマーのナノ繊維を含む上記1に記載の衣類。
    10. 前記ポリマーが、ナイロン−6、ナイロン−6,6、およびナイロン6,6−6,10からなる群から選択される上記8に記載の衣類。
    11. 前記布帛層が、ナイロン、綿、ウール、絹、ポリエステル、ポリアクリル、ポリオレフィン、および組合せからなる群から選択される材料でできた織物である上記1に記載の衣類。
    12. 前記布帛層が、約8gpd未満の靭性を有する繊維でできた織物である上記1に記載の衣類。
    13. 前記布帛層が、アラミド繊維、オキサゾール繊維、ポリオレフィン繊維、炭素繊維、チタン繊維および鋼繊維からなる群から選択される高い靭性の繊維でできた織物である上記1に記載の衣類。
    14. 前記コーティングが、前記ナノ繊維層の細孔内のナノ繊維の交差部分に凹状のメニスカスを形成する上記1に記載の衣類。
    15. 50水柱センチメートルを超える耐静水圧性、少なくとも500g/m 2 /日のMVTRおよび約0.5m 3 /分/m 2 〜約8m 3 /分/m 2 の透気率を有する布帛を含む撥水性の衣類を製造するための方法であって、
    a. 約50nm〜約1000nmの数平均直径、約1g/m 2 〜約100g/m 2 の坪量を有するポリマーナノ繊維の層を提供する工程と;
    b. 前記ナノ繊維層をフッ化炭素ポリマー部分および樹脂バインダーまたは増量剤を含有する液体と接触させることによって、前記ナノ繊維層に撥水処理を行う工程と;
    c. 前記処理されたナノ繊維層を布帛層と結合する工程と
    を含む方法。
    16. 前記フッ化炭素ポリマー部分対前記樹脂バインダーまたは増量剤の比率が約2:1〜約4:1である上記15に記載の方法。
    17. 前記撥水処理が、浸漬/圧搾、噴霧塗布、グラビアロール塗布、スポンジ塗布およびキスロール塗布から選択される手段によって行われる上記15に記載の方法。
    18. 前記ナノ繊維層に前記撥水処理を行う前に、前記ナノ繊維層を圧延する工程をさらに含む上記15に記載の方法。
    19. 前記ナノ繊維層に前記撥水処理を行った後でかつ前記ナノ繊維層を前記布帛層と結合させる前に、前記ナノ繊維層を圧延する工程をさらに含む上記18に記載の方法。
    20. 前記ナノ繊維層に前記撥水処理を行った後、前記ナノ繊維層および前記布帛層を共に圧延する工程をさらに含む上記18に記載の方法。
    21. 前記樹脂バインダーまたは増量剤が、ブロックトイソシアネート、メラミンホルムアルデヒド樹脂、フェノールホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、パラフィンろうおよびメラミン樹脂のエマルジョン、アクリルモノマーおよびアクリルポリマー、シリコーン樹脂、パラフィンろうおよびジルコニウム系の塩のエマルジョンならびにパラフィンろうおよびアルミニウム系の塩のエマルジョンからなる群から選択される上記15に記載の方法。

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