携帯装着品及び通信システム

申请号 JP2016523554 申请日 2015-05-28 公开(公告)号 JPWO2015182701A1 公开(公告)日 2017-06-01
申请人 ソニー株式会社; 发明人 山本 正晃; 正晃 山本; 陽一 伊藤; 陽一 伊藤; 雄紀 杉上; 雄紀 杉上; 真智子 竹松; 真智子 竹松; 理和 三ツ木; 理和 三ツ木; 宏 佐伯; 宏 佐伯;
摘要 本開示は、人が着用したり携帯する物品においてフレキシブル性と低消費電 力 性を備えつつ、所望の画像を表示できるようにする携帯装着品及び通信システムに関する。携帯装着品は、電気泳動型ディスプレイで構成される表示体を備え、ユーザに携帯または装着される物品である。本開示は、例えば、携帯装着品等に適用できる。ユーザによって携帯される携帯装着品としては、例えば、バッグ、財布、キーホルダなどがあり、ユーザによって装着される携帯装着品としては、例えば、ヘアアクセサリ、ネクタイ、時計、洋服などがある。
权利要求

電気泳動型ディスプレイで構成される表示体を備え、ユーザに携帯または装着される物品である携帯装着品。前記携帯装着品の所定の状態を検出する状態検出部を備え、 前記状態検出部の検出結果に応じて、前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧が変更される 請求項1に記載の携帯装着品。前記ユーザの操作を検出する操作検出部を備え、 前記操作検出部で検出された前記ユーザの操作に応じて、前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧が変更される 請求項1に記載の携帯装着品。他の通信装置と無線通信を行う通信部を備え、 前記通信部が受信した受信信号に応じて、前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧が変更される 請求項1に記載の携帯装着品。前記通信部は、前記他の通信装置から、デザインデータを受信し、 前記デザインデータに基づいて前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧が変更されることにより、前記表示体の画像が変更される 請求項4に記載の携帯装着品。前記通信部は、受信した前記受信信号から電を抽出し、 抽出された前記電力を用いて、前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧が変更される 請求項4に記載の携帯装着品。前記通信部は、NFC通信により、前記他の通信装置と無線通信を行う 請求項4に記載の携帯装着品。前記携帯装着品は、バッグである 請求項1に記載の携帯装着品。前記バッグは、多面体形状と平面形状に形状を変更することが可能である 請求項8に記載の携帯装着品。前記電気泳動型ディスプレイの上面に、所定の模様または文字が描かれたフィルムが貼り付けられている 請求項1に記載の携帯装着品。前記表示体は、前記電気泳動型ディスプレイの表面側にカラーフィルタを備える 請求項1に記載の携帯装着品。前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧を制御する駆動制御部を少なくとも含む制御端末が前記表示体と分離されており、前記制御端末で前記表示体を挟み込むことにより、前記制御端末の接続端子が前記電気泳動型ディスプレイの電極層と接続される 請求項1に記載の携帯装着品。帯状の前記表示体が編み込まれている 請求項1に記載の携帯装着品。前記電気泳動型ディスプレイは、複数のセグメントを有する 請求項1に記載の携帯装着品。前記複数のセグメントは、2次元アレイ状に配列されている 請求項14に記載の携帯装着品。前記表示体は、前記電気泳動型ディスプレイの裏面側でも表示を行う 請求項1に記載の携帯装着品。前記表示体は、前記電気泳動型ディスプレイの裏面側にカラーフィルタを備える 請求項16に記載の携帯装着品。ユーザに携帯または装着される物品である携帯装着品と、端末装置とからなり、 前記携帯装着品は、 前記端末装置と無線通信を行う通信部と、 電気泳動型ディスプレイで構成され、前記通信部により受信されたデザインデータに基づく表示を行う表示体と を備え、 前記端末装置は、前記デザインデータを前記通信部に送信する 通信システム。前記端末装置は、前記デザインデータを作成するデザインデータ作成部をさらに備える 請求項18に記載の通信システム。前記デザインデータ作成部は、前記携帯装着品のセグメントデータに基づいて、前記デザインデータを作成する 請求項19に記載の通信システム。

说明书全文

本開示は、携帯装着品及び通信システムに関し、特に、フレキシブル性と低消費電性を備えつつ、所望の画像を表示できるようにする携帯装着品及び通信システムに関する。

人が着用する洋服にディスプレイを取り付けることにより、何らかの情報を表示することができるようにしたものがある(例えば、特許文献1乃至3参照)。また、ディスプレイの一つとして電気泳動型ディスプレイがある(例えば、特許文献4,5参照)。

特開2001−32105号公報

特開2003−177693号公報

特開2004−145119号公報

特表2003−526817号公報

特開2012−22296号公報

人が着用したり携帯する物品のディスプレイとして、ファッション性を満足させるためには、ディスプレイのフレキシブル性が重要と考えられる。また、人が着用したり携帯する場合には、電源を確保することの困難性から、消費電力が低いことも重要と考えられる。

本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、人が着用したり携帯する物品においてフレキシブル性と低消費電力性を備えつつ、所望の画像を表示できるようにするものである。

本開示の第1の側面の携帯装着品は、電気泳動型ディスプレイで構成される表示体を備え、ユーザに携帯または装着される物品である。

本開示の第1の側面の携帯装着品においては、電気泳動型ディスプレイで構成される表示体が設けられ、ユーザに携帯または装着される。

本開示の第2の側面の通信システムは、ユーザに携帯または装着される物品である携帯装着品と、端末装置とからなり、前記携帯装着品は、前記端末装置と無線通信を行う通信部と、電気泳動型ディスプレイで構成され、前記通信部により受信されたデータに基づく表示を行う表示体とを備え、前記端末装置は、前記データを前記通信部に送信する。

本開示の第2の側面の通信システムにおいては、端末装置から送信されたデータが携帯装着品の通信部で受信され、電気泳動型ディスプレイで構成される表示体において、受信されたデータに基づく表示が行われる。

本開示の第1及び第2の側面によれば、人が着用したり携帯する物品においてフレキシブル性と低消費電力性を備えつつ、所望の画像を表示できるようにする。

なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。

本開示に係る携帯装着品の第1の実施の形態の構成例を示すブロック図である。

表示体の構造例を示す図である。

携帯装着品がバングルである場合の表示例を示す図である。

携帯装着品がバングルである場合の表示例を示す図である。

携帯装着品としてのバッグの斜視図である。

携帯装着品としてのバッグの正面図及び側面図である。

携帯装着品としてのバッグの展開図である。

バッグの構成例を示すブロック図である。

アクション検出処理を説明するフローチャートである。

アクション検出処理による表示デザインの変更例を示す図である。

アクション検出処理による表示デザインの変更例を示す図である。

本開示に係る携帯装着品の第2の実施の形態の構成例を示すブロック図である。

状態変化検出処理を説明するフローチャートである。

携帯装着品としてのバッグのその他の構成例1を示す図である。

携帯装着品としてのバッグのその他の構成例2を示す図である。

携帯装着品としてのバッグのその他の構成例2を示す図である。

携帯装着品としてのバッグのその他の構成例2を示す図である。

図17の表示を可能とする表示体の構成例を説明する図である。

図17の表示を可能とする表示体の構成例を説明する図である。

図17の表示を可能とする表示体の構成例を説明する図である。

図17の表示を可能とする表示体の構成例を説明する図である。

携帯装着品としてのバッグのさらにその他の構成例3を示す図である。

図22のバッグの表示部を説明する図である。

携帯装着品としての蝶ネクタイの例を示す図である。

本開示に係る携帯装着品の第3の実施の形態の構成例を示すブロック図である。

第3の実施の形態に係る携帯装着品の使用例を説明する図である。

第3の実施の形態に係る携帯装着品の使用例を説明する図である。

携帯装着品が洋服である場合の表示例を示す図である。

表示体の形状例を示す図である。

表示体を編み込んで構成した携帯装着品の例を示す図である。

本開示に係る携帯装着品の第4の実施の形態の構成例を示すブロック図である。

第4の実施の形態に係る携帯装着品の使用例を説明する図である。

第4の実施の形態に係る携帯装着品の使用例を説明する図である。

デザイン提供システムの構成例を示す図である。

デザイン提供処理を説明するフローチャートである。

ユーザがデザインデータを作成する例を説明する図である。

ユーザがデザインデータを作成する例を説明する図である。

端末装置の構成ブロック図である。

立体形状の表示体の製造方法を説明する図である。

図38の製造方法を用いた携帯装着品の例を示す図である。

携帯装着品がネクタイである場合のアプリケーション例を説明する図である。

携帯装着品がネクタイである場合のアプリケーション例を説明する図である。

以下、本開示を実施するための形態(以下、実施の形態という)について説明する。なお、説明は以下の順序で行う。 1.第1の実施の形態(スイッチ部を有する携帯装着品の構成例) 2.第2の実施の形態(センサを有する携帯装着品の構成例) 3.第3の実施の形態(コントロール端末が分離された携帯装着品の構成例) 4.第4の実施の形態(通信部を有する携帯装着品の構成例) 5.立体形状の表示体の例 6.各種の物品に適用したアプリケーション例

<1.第1の実施の形態> <携帯装着品の構成例> 図1は、本開示に係る携帯装着品の第1の実施の形態の構成例を示すブロック図である。

図1に示される携帯装着品1は、ユーザ(人)によって携帯または装着される物品であり、画像を変更可能な表示体(表示部)11と、スイッチ部12、駆動制御部13、及びバッテリ14とを備える。

ユーザによって携帯される携帯装着品1としては、例えば、鞄(バッグ)、財布、スマートフォンケース、キーホルダ、バッグに付けるチャーム(小物)、うちわ、定期入れ、カードケース、などがある。一方、ユーザによって装着される携帯装着品1としては、ピアス、イヤリング、ヘアアクセサリ、ベルト、メガネ、バングル(ブレスレット)、ネクタイ(蝶ネクタイも含む)、タイピン、サスペンダー、マフラー、スカーフ、ストール、ショール、靴、時計、Tシャツなどの洋服、スマートフォンやヘッドホンなどのモバイル機器、モバイル機器ケース(カバー)などがある。

表示体11は、曲面形状など、形態を柔軟に変形することが可能なフレキシブルディスプレイで構成され、駆動制御部13からの制御に基づき、所定の表示を行う。より具体的には、表示体11は、いわゆる電子ペーパやEPDとも呼ばれる、電気泳動型ディスプレイ(Electrophoretic Display)で構成されている。

電気泳動型ディスプレイの特徴は、低消費電力であることである。即ち、電気泳動型ディスプレイは、LCD (Liquid Crystal Display)で必要なバックライトが不要である。また、電気泳動型ディスプレイは、表示を切り替えるときのみ電流を流せばよく、表示を保持するために電流を流す必要がない。そのため、電気泳動型ディスプレイは、LCDなどと比較して、極めて低い消費電力で表示が可能である。

また、電気泳動型ディスプレイの他の特徴は、フレキシブル性である。即ち、電気泳動型ディスプレイは、極薄型のフィルム状であり、ある程度自由に形状を変形させることができる。

スイッチ部12は、例えば、ボタンスイッチ、スライドスイッチなどで構成され、ユーザによるオンオフ操作を検出し、検出された操作に対応して、オン状態またはオフ状態の状態信号を駆動制御部13に供給する。スイッチ部12として表示体11の表面にタッチセンサを備え、ユーザのタッチ(接触)を、オンオフ操作として検出することもできる。

駆動制御部13は、バッテリ14から供給される電力を用いて、スイッチ部12から供給される状態信号に基づいて、表示体11を駆動する。駆動制御部13は、例えば、マイクロコンピュータ、CPUなどを用いて、表示体11としての電気泳動型ディスプレイを駆動するドライバソフトウエアを実行することにより実現することができる。

<表示部の構成例> 図2は、フレキシブルディスプレイである表示体11の構造例を示す図である。

表示体11は、マイクロカプセル充填層31と透明電極層32を、透明樹脂保護層33と34で挟み込んだ構造を有し、ユーザに視認される表面側である透明樹脂保護層33の上側には、赤色のカラーフィルタ35がさらに積層されている。また、表面側とは反対側の透明樹脂保護層34の下側には、電極層36と透明樹脂保護層37がさらに積層されている。電極層36は、例えば、モリブデン等の金属電極膜で構成される。

なお、電極層36は、透明電極層32と同様に、透明電極層(例えば、ITO)とすることもできる。電極層36として透明電極層を使用した場合、例えば、表面側の色が白色で、裏面側の色が黒色となるなど、表面側と裏面側で異なる色が見えるようになる。このように、表示体11の表面側と裏面側の両方から視認可能なリバーシブル構造にすることで、ファッション性を向上させる効果がある。電極層36として透明電極層を使用した場合には、電極層36と透明樹脂保護層37の間、または、透明樹脂保護層37の上に、表面側と同様にカラーフィルタを形成して、所望の色が表示されるようにすることができる。

この表示体11には、2つの接続端子41A及び41Bが接続されている。具体的には、一方の接続端子41Aが、マイクロカプセル充填層31に接する透明電極層32と接続されており、他方の接続端子41Bが、電極層36と接続されている。

図2では、接続端子41A及び41Bが、所定の層(例えば、カラーフィルタ35)を貫通した構造となっているがこれに限定される必要はなく、一般的なディスプレイで用いられるような、例えばフレキシブルプリント基板などを用いて駆動制御部13と表示体11を接続する方法を用いてもよい。

マイクロカプセル充填層31では、単一もしくは複数の粒子を含むマイクロカプセルが、透明な溶液内に充填されている。例えば、マイクロカプセル充填層31のマイクロカプセル内に白色粒子と黒色粒子の2つの粒子が充填されている場合、駆動制御部13の制御により、例えば、透明電極層32に正の電圧が印加されると、マイクロカプセル充填層31の透明電極層32側に、負に帯電されている白色粒子が集まり、表面側(カラーフィルタ35側)に、正に帯電されている黒色粒子が集まることにより、黒(色)が表示される。反対に、透明電極層32に負の電圧が印加されると、マイクロカプセル充填層31の透明電極層32側に黒色粒子が集まり、表面側に白色粒子が集まることにより、赤(色)が表示される。

従って、表示体11は、駆動制御部13の制御により、表示領域全体を赤色または黒色に切り替える表示が可能である。

なお、図2の構成では、表示体11の最上面に、赤色のカラーフィルタ35が積層されているため、赤色または黒色の表示となるが、カラーフィルタ35が積層されない場合は、白色または黒色のモノクロ表示となる。

さらに、例えば、緑色のカラーフィルタ35を表示体11の最上面に積層した場合には、緑色または黒色の表示となる。

また、電気泳動型ディスプレイは、駆動電圧を複数段階に変えることにより、白色と黒色の中間階調を所定の階調数(例えば、16階調)で表現することもできる。したがって、中間階調制御を採用した場合には、赤色のカラーフィルタ35が積層されている表示体11では、赤色と黒色の中間濃度の階調表示も可能である。

なお、表示体11は、上述したマイクロカプセル方式に限定される必要はなく、例えば、特許文献4や5などに開示された方式の表示体を用いてもよい。さらに、電子ペーパの表示方式として知られる電気泳動型以外の他の方式によるものでもよい。即ち、本開示の表示体11としては、紙の長所とされる視認性や携帯性を保った表示媒体のうち、表示内容を電気的に書き換えることができる電子ペーパであれば方式は限定されない。

<バングルへの適用例> 図3は、携帯装着品1がバングルである場合の表示例を示している。

ユーザが不図示のスイッチ部12を操作することにより、携帯装着品1としてのバングル1Aが、図3に示されるように、赤色または黒色になる。

図3は、表示体11の表示領域全体が1つの制御単位領域(セグメント)である場合の例であるが、例えば、制御単位領域を2つにすることにより、図4に示されるような、ストライプや玉などの模様形状も可能である。制御単位領域は、3つ以上でもよく、図4のような繰り返し模様である必要もない。

さらに言えば、電気泳動型ディスプレイでは、表示領域全体を2次元アレイ状に複数の画素に分割し、分割した画素を制御単位としてオンオフするアクティブマトリックス制御とすることも可能である。各画素には、LCD等と同様に、R,G,またはBのカラーフィルタ35を配置して、アクティブマトリックス制御することにより、フルカラーで任意の画像を表示することができる。

<バッグへの適用例> 次に、携帯装着品1がバッグである場合の例について説明する。

図5は、携帯装着品1としてのバッグ1Fの斜視図であり、図6のAは、バッグ1Fの左側面図、図6のBは、バッグ1Fの正面図、図6のCは、バッグ1Fの右側面図である。

バッグ1Fは、三形状または四角形状の面121が組み合わされて連接された多面体形状を有する。三角形状または四角形状の面121それぞれには、Eペーパ素子11a(図8)が貼り付けられており、各面121が独立して白色または黒色の表示を行う。

バッグ1Fは、所定の面121と面121の接続を切り離すことにより、図7に示されるように、平面形状に変形することができる。図7は、バッグ1Fを平面形状に変形させたときの展開図である。分離可能な面121と面121は、例えば、マグネット等で接続されている。分離可能ではない面121と面121の接続部は、多面体形状と平面形状に変形可能に、所定の範囲内で折り曲げ可能とされている。

バッグ1Fは、図5のように立体形状に組み立てられた状態で使用される。一方、収納しておくときなどバッグ1Fを使用しない場合には、バッグ1Fは、図7のように平面形状に変形される。これにより、バッグとして使用しない場合のスペース効率や携帯性を向上させることができる。

<バッグのブロック図> 図8は、バッグ1Fのより詳細な構成例を示すブロック図である。

図8においては、図1と対応する部分については同一の符号を付してあり、上述した説明と重複する部分の説明は適宜省略する。

表示体11は、複数のEペーパ素子11aで構成されている。1つのEペーパ素子11aは、図7の1つの面121に対応する。駆動制御部13は、複数のEペーパ素子11aそれぞれに印加する印加電圧を制御する。これにより、バッグ1Fの複数の面121の色が独立に変更することができる。

スイッチ部12は、バッグ1Fを構成する複数の面121のうちの所定の面121の裏側、換言すれば、立体形状に組立てたときのバッグ1Fの内側に設けられている。

<アクション検出処理> 図9は、ユーザのボタン操作を検出して、バッグ1Fの各面121の表示を変更するアクション検出処理のフローチャートである。

アクション検出処理では、初めに、ステップS31において、駆動制御部13は、スイッチ部12から供給される信号に基づいて、ユーザ操作が検出されたかを判定する。

例えば、スイッチ部12がボタンスイッチで構成されているとして、バッグ1Fでは、ボタンスイッチを押下する操作、一定時間(例えば、3秒)長押しする操作など、複数種類のユーザ操作が予め決定されている。ユーザは、所定のユーザ操作を行うことで、表示の変更をバッグ1Fに指示することができる。

ステップS31では、所定のユーザ操作が検出されたと判定されるまで、ステップS31の処理が繰り返される。

そして、ステップS31で、所定のユーザ操作が検出されたと判定された場合、処理はステップS32に進み、駆動制御部13は、バッグ1Fを構成する複数の面121それぞれに対応する複数のEペーパ素子11aを駆動制御し、バッグ1Fの表示デザインを変更する。

図10及び図11は、バッグ1Fの表示デザインの変更例を示している。

例えば、スイッチ部12を押下するユーザ操作が検出された場合、駆動制御部13は、図10に示されるように、バッグ1Fの全ての面121が白色または黒色となるように表示を変更する。バッグ1Fの現在の状態が全ての面121が白色の表示である場合には、駆動制御部13は、バッグ1Fの全ての面121が黒色となるように表示を変更し、バッグ1Fの現在の状態が全ての面121が黒色の表示である場合には、バッグ1Fの全ての面121が白色となるように表示を変更する。

また例えば、スイッチ部12を一定時間、長押しするユーザ操作が検出された場合、駆動制御部13は、図11に示されるように、平面形状から立体形状(多面体形状)に組み立てる組み立て手順を案内するように、バッグ1Fを構成する複数の面121のうち、接続する面121を順番に示すように表示を変更する。このような表示機能を有することで、直感的にバッグ1Fを組み立てることが可能となり、組み立て手順を説明する説明書が不要となる。

ステップS32の処理が終了すると、処理はステップS31に戻り、上述した処理が繰り返される。

以上のように、バッグ1Fでは、ユーザの操作に応じた表示デザインの変更を行うことができる。

<2.第2の実施の形態> <バッグのブロック図> 図12は、バッグ1Fのその他の構成例を示すブロック図である。

図12においても、図1及び図8と対応する部分については同一の符号を付してあり、上述した説明と重複する部分の説明は適宜省略する。

図12に示されるバッグ1Fの構成では、スイッチ部12に代えて、センサ141が設けられている点が、図8に示したバッグ1Fの構成と異なる。

センサ141は、バッグ1Fの所定の状態を検出するセンサであり、検出結果を表すセンサ信号を駆動制御部13に供給する。駆動制御部13は、センサ141から供給されるセンサ信号に基づいて、表示体11の複数のEペーパ素子11aそれぞれを駆動制御する。即ち、駆動制御部13は、センサ141で検出されたバッグ1Fの状態に基づいて、バッグ1Fの複数の面121の表示を変更する。

<状態変化検出処理> 図13は、バッグ1Fの状態の変化を検出して、バッグ1Fの各面121の表示を変更する状態変化検出処理のフローチャートである。

状態変化検出処理では、初めに、ステップS51において、駆動制御部13は、センサ141から供給されるセンサ信号に基づいて、バッグ1Fの状態変化を検出したかを判定する。

ステップS51で、バッグ1Fの状態変化が検出されないと判定された場合、処理はステップS52に進み、駆動制御部13は、一定時間、待機する。その後、処理がステップS51に戻される。ステップS51及びS52の処理により、バッグ1Fの状態変化が一定時間間隔で確認される。

そして、ステップS51で、バッグ1Fの状態変化が検出されたと判定された場合、処理はステップS53に進み、駆動制御部13は、バッグ1Fを構成する複数の面121それぞれに対応する複数のEペーパ素子11aを駆動制御し、バッグ1Fの表示デザインを変更する。

例えば、バッグ1Fには、センサ141として、バッグ1Fの形状が平面形状であるか、または、立体形状であるかを検出する接続面検出センサを設けることができる。駆動制御部13は、状態変化としてバッグ1Fが平面形状から立体形状に組み立てられたことを検出した場合、バッグ1Fの全ての面121を、白色から黒色となるように表示を変更する。一方、バッグ1Fが立体形状から平面形状に展開されたことを検出した場合には、駆動制御部13は、黒色から白色となるように表示を変更する。なお、白色及び黒色の表示は逆でもよい。

また例えば、バッグ1Fには、センサ141として、バッテリ14の電池容量(残電圧)を検出する容量検出センサを設けることができる。駆動制御部13は、状態変化として、バッテリ14の電池容量が所定レベル以下となったことを検出した場合、例えば、バッグ1Fを構成する全ての面121のうちの所定の面121(例えば、四角形状の面121)だけ、他の面121と表示色を変更するなど、バッテリ14の電池容量が所定レベル以下となったことを表す表示に変更する。あるいは、所定の順番で面121の表示色が変更する場合の時間間隔が、バッテリ14の電池容量が低下するほどゆっくりになるなど、電池容量の低下に応じて変化のスピードが変わるように表示デザインを変更してもよい。

また例えば、バッテリ14が、太陽電池など自己充電が可能な2次電池である場合、駆動制御部13は、状態変化としてバッテリ14の電池容量を検出し、検出された電池容量に応じてバッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更したり、所定の面121の表示階調(中間階調)を変更する。ここで、表示パターンとは、バッグ1Fを構成する複数の面121それぞれの表示色(白色、黒色、中間階調のグレイ色)の組み合わせで構成される柄または模様を表す。

なお、センサ141は、状態の変化を検出するものではなく、所定の状態を検出するものでもよい。

例えば、センサ141が、立体形状のときバッグ1Fの中身の重さを検出する重量検出センサである場合、駆動制御部13は、バッグ1Fの現在の状態としてのバッグ1Fの中身の重さを検出し、検出された重さに応じてバッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更したり、所定の面121の表示階調(中間階調)を変更する。

例えば、センサ141が、バッグ1Fの周辺の明るさを検出する明るさ検出センサである場合、駆動制御部13は、バッグ1F周辺の現在の明度を検出し、検出された明度に応じてバッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更したり、所定の面121の表示階調(中間階調)を変更する。これにより、例えば、昼と夜とで、バッグ1Fの表示デザインを変更する制御を行うことができる。

例えば、センサ141が、バッグ1Fの周辺の温度を検出する温度検出センサである場合、駆動制御部13は、バッグ1F周辺の現在の温度を検出し、検出された温度に応じてバッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更したり、所定の面121の表示階調(中間階調)を変更する。

例えば、センサ141が、バッグ1Fの周辺の湿度を検出する湿度検出センサである場合、駆動制御部13は、バッグ1Fの現在の湿度を検出し、検出された湿度に応じてバッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更したり、所定の面121の表示階調(中間階調)を変更する。

例えば、センサ141が、バッグ1Fの周辺のにおいを検出するにおい検出センサである場合、駆動制御部13は、バッグ1F周辺の現在のにおいを検出し、検出されたにおいに応じてバッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更したり、所定の面121の表示階調(中間階調)を変更する。

例えば、センサ141が、バッグ1Fへの接触(タッチ)を検出するタッチセンサである場合、駆動制御部13は、バッグ1Fへのタッチを検出し、ユーザがタッチしたり、撫でる操作を行った場合に、バッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更したり、所定の面121の表示階調(中間階調)を変更する。

例えば、センサ141が、GPS (Global Positioning System)などの、バッグ1Fの位置を検出する位置検出センサである場合、駆動制御部13は、バッグ1Fの現在位置を検出し、バッグ1Fが予め登録された所定の場所(の近く)にいる場合に、バッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更したり、所定の面121の表示階調(中間階調)を変更する。

例えば、センサ141が、バッグ1Fの位置変化を検出する加速度センサである場合、駆動制御部13は、バッグ1Fの位置変化を検出し、例えば、バッグ1Fを持っているユーザが走ったり、バッグ1Fが投げられたりしてバッグ1Fの位置変化が検出された場合に、バッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更したり、所定の面121の表示階調(中間階調)を変更する。

例えば、センサ141が、時間(時刻)をカウントするカウンタである場合、駆動制御部13は、状態変化として時間の経過を検出し、一定時間ごとにバッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更したり、所定の面121の表示階調(中間階調)を変更する。昼と夜とで、バッグ1Fを構成する複数の面121の表示パターンを変更してもよい。

また、駆動制御部13は、時間経過に応じて、バッグ1Fを構成する複数の面121の1つ以上を、ランダムに、あるいは、所定の順番で選択して表示色を変化させることで、アニメーションのような表示や、生き物のような印象を与える表示を行うこともできる。

例えば、バッグ1Fが、時間経過に応じて、バッグ1Fを構成する複数の面121の1つ以上を、ランダムに、あるいは、所定の順番で選択して表示色を変化させる動作モードをディスプレイモードとして備えた場合、バッグ1Fをタペストリーのように平面形状にした状態で壁に掛けてディスプレイモードを実行すれば、バッグ1Fを壁掛けオブジェとして利用することができる。ディスプレイモードでは、時間経過ではなく、例えばバッグ1Fの周辺の明るさなど、上述した各種のセンサ141の検出結果に応じて、表示色を変化させるようにしてもよい。

<バッグのその他の構成例1> 図14は、携帯装着品1としてのバッグのその他の例を示している。

図5等で示したバッグ1Fは、立体形状と平面形状に形状変更が可能な構造を有するものであったが、携帯装着品1としてのバッグの種類は、この例に限られない。例えば、図14に示されるような、持ち手の付いたバッグ(トートバッグ)1Gでもよい。

バッグ1Gは、Eペーパ素子11aが貼り付けられた三角形状または四角形状の面151が連接されて袋状に成形されている。このようなバッグ1Gにおいても、上述したバッグ1Fと同様に、図9を参照して説明したアクション検出機能や、図13を参照して説明した状態変化検出機能を持つ構成とすることができる。

なお、バッグ1F及びバッグ1Gでは、Eペーパ素子11aにより表示色が変更される面121または151の形状が、三角形か、または、四角形のどちらかであったが、表示面を構成する各面の形状は、三角形及び四角形に限定されない。例えば、六角形や八角形などでもよい。

<バッグのその他の構成例2> 図15は、バッグのその他の例であり、持ち手の付いていないバッグ(クラッチバッグ)1Kの例である。

バッグ1Kの本体表面には表示体11が貼り付けられており、所定の画像が表示可能である。

図15では、表示体11に、成長度の低い複数本の木の画像が表示されている。

バッグ1Kは、図13で説明した状態変化検出処理として、例えば、バッグ1Kの開閉を検出し、開いた状態が検出されると、図16に示されるように、閉状態において表示体11に表示されている複数本の木が徐々に成長していく画像に変化する。

また例えば、駆動制御部13は、表示体11に、図15に示した木よりも葉が生い茂っている木の画像を表示させ、バッグ1Kが開いた状態が検出されると、木が風になびいたり、木の葉がゆれ動く画像に変化させることができる。

このように、バッグ1Kの表示体11には、図13で説明した状態変化検出処理の検出結果や、図9のアクション検出処理の検出結果に応じたトランジション表現を行わせることができる。

図17は、バッグ1Kのその他の画像表示例である。

図17のAに示されるバッグ1Kの表示体11には、黒と白の縦縞模様の画像が表示されている。

図17のBに示されるバッグ1Kの表示体11には、黒と白の横縞模様の画像が表示されている。

図17のBに示されるバッグ1Kの表示体11には、黒と白の格子模様の画像が表示されている。

このようなシンプルな模様は、2次元アレイ状に配列した微細な画素を個別に駆動するアクティブマトリックス制御でも勿論可能であるが、例えば、図18に示されるように、同一サイズの正方形のセグメントを2x2に配置し、それらを独立に駆動可能な4セグメントのブロックを、行列状に繰り返し配列させる構成により実現することができる。

4セグメントのブロックを構成する各セグメントを、図18に示されるようにセグメント1乃至4として、例えば、行列状に繰り返し配列された各ブロックのセグメント1と4を黒、セグメント2と3を白に制御すると、図19のAに示される市松模様となる。

また、各ブロックのセグメント1と3を黒、セグメント2と4を白に制御すると、図19のBに示される縦縞模様となり、セグメント1と2を黒、セグメント3と4を白に制御すると、図19のCに示される横縞模様となる。セグメント1を黒、セグメント2乃至4を白に制御すると、図19のDに示される白の格子柄となり、反対に、セグメント1を白、セグメント2乃至4を黒に制御すると、図17のCに示した黒の格子柄となる。なお、図19のB、C、及びDでは、説明の便宜上、セグメントの境界を破線で示しているが、実際の表示では、このような境界は現れない。

図18に示した複数のブロックの行列状配列構成は、1枚のシート状の表示体11で構成してもよいが、図20に示される4セグメントの単位シート201を行方向と列方向に複数連結することにより構成することもできる。

図20の単位シート201は、その外周部に、少なくとも2つの接続端子202が設けられている。接続端子202は、隣りの単位シート201と連結する機能と、4つのセグメント1乃至4を駆動する4本の制御信号線の入出力部としての機能を有している。隣接する単位シート201どうしが、接続端子202により連結されることにより、連結された複数の単位シート201の4本の制御信号線が、セグメント1乃至4のセグメントごとに直列に接続される。

連結された複数の単位シート201のうちの、一方の端の1枚の単位シート201の接続端子202から、セグメント1乃至4を制御する制御信号を入力させ、他方の端の1枚の単位シート201の接続端子202から、セグメント1乃至4を制御する制御信号を出力させることで、表示制御が可能となる。

図20の単位シート201では、上下左右の各辺に1個ずつ、合計4個の接続端子202が設けられているが、接続端子202は、入力側と出力側の少なくとも2個あればよい。また、接続端子202は脱着可能に構成し、連結方向に応じて不要となる接続端子202は取り外してもよい。

上述した例では、単位シート201を平面方向のみに連結した構成について説明したが、例えば、図21に示されるように、単位シート201の中心部にも接続端子202(不図示)を設け、単位シート201どうしの一部を重ねて連結可能に構成することも可能である。

図18乃至図21の例は、単位シート201の形状、及び、単位シート201に含まれる各セグメントの形状が四角形(正方形)である例について説明したが、これらの形状は、四角形に限られず、その他の形状でもよいし、複数の形状の組合せでもよい。また、単位シート201に含まれるセグメントの個数は、上述した4個に限らず、2または3個でもよいし、5個以上でもよい。

<バッグのその他の構成例3> 図22は、携帯装着品1としてのバッグのさらにその他の例を示している。

図22に示されるバッグ1Hは、ボストンバッグやセカンドバッグの形状を有し、側面に、画像を変更可能な表示部161を有する。

表示部161は、その表示領域全体を2次元アレイ状に複数の画素に分割し、その分割された画素を制御単位としてオンオフするアクティブマトリックス制御の電気泳動型ディスプレイ(表示体11)で構成される。これにより、図22に示されるように、表示部161に、格子パターンや花柄パターンなど所定の表示デザインを表示することができる。

あるいはまた、表示部161は、図23に示されるように、その表示領域全体を1つの表示制御単位(セグメント)とした表示体11の上面に、ロゴ、マーク、記号、絵、図、若しくは図形などの所定の模様または文字が描かれたフィルム162を貼り付けて構成されたものとしてもよい。この場合、表示体11自体は、印加電圧に応じて、白色、黒色、または中間階調の表示のみを行い、表示体11の表示色の変化に応じて、表示部161の画像が変化する。なお、フィルム162は、着色されたカラーフィルムでもよい。

<蝶ネクタイへの適用例> 図24は、携帯装着品1としての蝶ネクタイ1Jの例を示している。

図24に示される蝶ネクタイ1Jでは、ユーザが装着したときに相手側に視認される前面部分が、表示部181となっている。

表示部181は、図22で示したバッグ1Hの表示部161と同様に、アクティブマトリックス制御の電気泳動型ディスプレイ、または、図23で示した1セグメントの電気泳動型ディスプレイと柄模様のフィルムの積層構造とすることができる。

蝶ネクタイ1Jにおいても、上述したバッグ1Fと同様に、図9を参照して説明したアクション検出機能や、図13を参照して説明した状態変化検出機能を持つ構成とすることができる。

また、蝶ネクタイ1Jの表示部181は、凹凸模様を付けて成形したり、図30のBを参照して後述するように表示体11を編み込むことにより、3次元的な質感が表現されてもよい。なお、携帯装着品1の適用例としては、蝶ネクタイ1Jに限定されず、ネクタイでもよいことは言うまでもない。

<3.第3の実施の形態> <携帯装着品の構成例> 図25は、本開示に係る携帯装着品の第3の実施の形態の構成例を示すブロック図である。

携帯装着品1は、図25に示されるように、表示体11と、それを駆動制御する側のコントロール端末61とを別々に分離して、ユーザに提供することができる。より具体的には、図26左側に示されるように、シート状の表示体11とともに、それとは別にコントロール端末61が提供される。

電気泳動型ディスプレイを用いた表示体1は、上述したように、素材が柔らかくフレキシブル性があるため、ユーザ自身が、はさみなどで自由に、所望の形状に裁断することが可能である。

ユーザは、図26中央に示されるように、シート状の表示体11をはさみ等で裁断し、所望の形状に成形することができる。そして、コントロール端末61を所定の位置に装着することにより、コントロール端末61による表示体11の表示制御が可能となり、図26右側に示されるように、色の変更が可能となる。

コントロール端末61は、図27に示されるようなクリップ形状とすることができる。そして、クリップ形状のコントロール端末61で表示体11を挟み込んだときに、図2に示したように、一方の接続端子41Aが透明電極層32と接続され、他方の接続端子41Bが電極層36と接続されるようにすることで、誰でも簡単に、コントロール端末61を表示体11に装着することができる。

クリップ形状のコントロール端末61で挟み込むことができる表示体11の領域が、表示体11の周辺部など所定の領域に限定される場合には、表示体11の透明電極層32と電極層36との間に、絶縁シートなどを予め挿入しておいてもよい。

なお、シート状の表示体11をはさみなどで裁断した場合であっても、マイクロカプセル充填層31の溶液が即座に流れ出すことはないが、必要であれば裁断後の表示体11の外周部を、接着剤等を用いてシール(封止)することができる。

<洋服への適用例> 図28は、表示体11を所望の形状に裁断してからコントロール端末61を付けることによって作成した、携帯装着品1としての洋服1Bの例を示している。

表示体11がフレキシブル性に優れ、自由な形状に裁断可能である点や、コントロール端末61をクリップ形状とすることにより、表示体11の駆動制御を行うコントロール端末61を自由な位置に設定することができる点を生かして、ファッション性の高い洋服1Bを製作することができる。

ユーザはコントロール端末61でオンオフ操作を行うことにより、洋服1Bの布地に相当する表示体11の色を、例えば、黒色と赤色のいずれかから選択することができる。

なお、図28の洋服1Bは、洋服1Bの生地に相当する表示体11の全面が、表示領域となっている例であるが、図2に示した基材側の電極層36を、所定の柄模様にパターニングしてもよい。この場合、柄模様の部分に対してのみ正または負の電圧が印加され、表示または非表示となって、所定の柄模様が浮かび上がるような表示が可能である。柄模様のパターニングは、導電性のインクにより描いたところが導通パターンとなる導電性インクペンや、導電性インクを使って印刷した部分が導通部分となる回路パターン作成プリンタなどを用いることができる。

<表示体の形状例> また、表示体11は、図26に示した矩形のシート状の他、図29のA乃至図29のEに示されるような、予め所定の形状に成形したシート状のものとすることができる。

図29のAは、星型に成形した表示体11の例を示している。

図29のBは、ハート型に成形した表示体11の例を示している。

図29のCは、組み立てると立方体となる正方形展開図の形状に成形した表示体11の例を示している。

図29のDは、帯状または紐状に成形した表示体11の例を示している。

図29のEは、らせん巻きの立体形状に成形した表示体11の例を示している。

これまでのディスプレイと言えば、16:9や4:3のアスペクト比の平面状のものが一般的であったが、電気泳動型ディスプレイを用いた表示体11であれば、図29のA及び図29のBに示したように、星型やハート型、クローバ型など、様々な形状で提供することができる。

また、図29のD及び図29のEに示されるように、帯状または紐状の形状でも提供することができる。この場合、図30のAに示されるように、ニットで編み込んだ帽子1Cの一部に表示体11を編み込んだり、表示体11を編み込んだヘアエクステンション(不図示)を作成したりすることができる。図30のAは、携帯装着品1としての帽子1Cの例を示している。

また、帯状または紐状の表示体11を用いれば、図30のBに示されるように、携帯装着品1としての洋服1Dを、表示体11を編み込むことにより作成することも可能となる。図14に示したようなバッグ(トートバッグ)1Gも、帯状または紐状の表示体11を編み込んで製作することができる。

このように、帯状または紐状の表示体11を編み込むことにより、ディスプレイとしてこれまでになかった3次元的な質感を表現することができ、ユーザが身に付けたり携帯する物品である携帯装着品1に、新しい布地状の質感を与えることができる。

図30のBに示される携帯装着品1としての洋服1Dにおいて、編み込まれる複数の表示体11それぞれを、同一の色を表示する単一セグメントで構成した場合には、図28に示したものと同様に、オン状態とオフ状態に対応する2色のうちのいずれか一つを選択して表示させることができる。

また例えば、縦方向及び横方向の配列された複数の紐状の表示体11に対して、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のカラーフィルタ(カラーフィルム)35を、順に最表面に貼り付けることで、複数の紐状の表示体11それぞれは単色を発光する単一セグメントでありながら、編み込まれた洋服1B全体としては、複雑なカラー表現が可能となる。また、同じ色のカラーフィルタ35を有する表示体11のみを選択表示させれば、赤色、緑色、または、青色の表示を切り替えることができる。

勿論、複数の紐状の表示体11それぞれが、R,G,またはBのカラーフィルタ(カラーフィルム)35が貼り付けられた微細なセグメントを2次元的に配列して構成される場合には、個々のセグメントを個別に制御することにより、表示体11の紐形状に制限されない、複雑なデザイン(画像)を表現することも可能となる。

以上のように、様々な形状の表示体11を提供することで、ユーザが自由に作品を製作することが可能となり、DIYツールとしても利用することができる。様々な形状の表示体11は、裏面に粘着テープや面ファスナを貼り付けるなどして、任意の物品に着脱可能に構成することができる。

<4.第4の実施の形態> <携帯装着品の構成例> 図31は、本開示に係る携帯装着品の第4の実施の形態の構成例を示すブロック図である。

図31において、上述した第1の実施の形態と対応する部分については同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。

第4の実施の形態に係る携帯装着品1の構成を、第1の実施の形態に係る構成と比較すると、スイッチ部12が省略されており、その代わりに、通信部81が新たに設けられている。

通信部81は、スマートフォンなどの他の通信装置との間で、例えば、NFC(Near Field Communication)通信、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)などによる無線通信を行う。また、通信部81は、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークに接続する通信デバイスであってもよい。この場合、通信部81は、ネットワークを介してサーバ装置などの他の通信装置と通信を行う。すなわち、第4の実施の形態において、通信部81が行う無線通信の方式は限定されず、任意の方式を採用することができる。

通信部81は、他の通信装置から、表示体11の表示領域を構成する1以上のセグメントを制御するための制御情報であるデザインデータを受信する。ここで、デザインデータは、表示体11の1以上のセグメントに対するオンオフ情報、または、中間階調を表す階調情報である。

第4の実施の形態においては、表示体11の表示領域は、単一セグメントであってもよいが、ストライプやドット模様等の複数のセグメントや、微細なセグメントが2次元アレイ状に配列された複数のセグメントである方が、より多様なデザイン表現が可能となる。表示体11の表示可能な色の数も、1色でもよいが、複数色や、R,G,Bによるフルカラー表示とすれば、より多様なデザイン表現が可能となる。

通信部81は、表示体11に表示されるデザイン(画像)に対応するデザインデータを駆動制御部13に供給する。

駆動制御部13は、取得したデザインデータに基づいて、表示体11の1以上のセグメントを制御する。

なお、NFC通信では、リーダライタとしての他の通信装置から受信される電波から電力を抽出して、抽出された電力によって動作(駆動)を行うことが可能である。したがって、通信部81がNFC通信によって無線通信を行う場合には、バッテリ14を省略することができる。

<使用例1> 図32は、第4の実施の形態に係る携帯装着品1としてのバングル1Aの使用例を示す図である。

スマートフォン91には、デザインデータが記憶されており、まず、ユーザは、バングル1Aに転送したいデザインをスマートフォン91のディスプレイ92に表示させる。

そして、バングル1Aとスマートフォン91とがNFC通信により無線通信を行うものとすると、ユーザは、スマートフォン91を、バングル1Aに近づける操作(タッチ操作を含む)を行う。スマートフォン91が、バングル1Aの数cm以内に近接されると、バングル1Aの通信部81及び駆動制御部13が、リーダライタであるスマートフォン91からの電波を受信して起動する。

そして、バングル1Aの通信部81は、スマートフォン91から、ディスプレイ92に表示されたデザインのデータ(デザインデータ)を受信し、駆動制御部13に供給する。駆動制御部13は、供給されたデザインデータに基づいて、表示体11の各セグメントを駆動する。

これにより、バングル1Aの表示体11の画像が、スマートフォン91のディスプレイ92に表示されたデザインに変更される。

なお、表示体11の画像が、スマートフォン91のディスプレイ92に表示されたデザインに一瞬で切り替わるものでもよいが、デザインが転送されたという動作をユーザに感じさせるため、駆動制御部13は、例えば、表示体11の画像が、表示体11の表示領域の一方の端から順に変更されるような駆動制御を行ってもよい。このような駆動制御を行うことにより、直感的に画像が転送されていくさまが伝わり、転送する喜びや楽しみをユーザに体感させることができる。

この際、スマートフォン91のディスプレイ92側でも駆動制御を行い、例えば柄を吸い取られるようなグラフィック表示および効果音を付与することで、より直感的な操作をユーザに伝えることが出来る。

また、バングル1Aの表示体11の表示領域がある程度広い場合には、ユーザがスマートフォン91を近接させた場所から順に、波紋が広がるように、表示体11の画像が変更されるような駆動制御を行ってもよい。ただし、この場合、表示体11の表示領域全体のなかのどこに近接されたかを検出する必要がある。近接場所を特定する方法としては、例えば、表示体11の表示領域全体を複数領域に分割して、領域ごとにセンサを配置する方法、電波の受信レベルなどから近接位置を推定する方法などがある。

また、ユーザは、異なる種類の複数の携帯装着品1に同一のデザインを適用し、御揃いのデザインにして楽しむこともできる。例えば、図33に示されるように、バングル1Aの表示体11の画像と、バッグ1Hの表示部161の画像を、同一のデザインに合わせることも可能である。この場合のバッグ1Hの構成は、図31を参照して説明した通信機能を持つ構成となる。

<使用例2> 携帯装着品1が通信機能を有している場合には、図32及び図33を参照して説明したように、ユーザは、携帯装着品1の表示体11の表示(画像)を、所望のデザインに着せ替えることが可能となる。

そこで、携帯装着品1のユーザが、自身の携帯装着品1に表示させたい所望のデザインを購入したり、クリエイタが携帯装着品1に表示可能なデザインを作成して提供するシステムが構築可能である。

図34は、クリエイタとユーザとの間でデザインの授受を可能とするデザイン提供サービスを実現するデザイン提供システムの構成例を示している。

デザイン提供システムは、クリエイタが操作する端末装置101、クリエイタがユーザに提供するデザインのデザインデータが記憶されるサーバ102、及び、ユーザがデザインデータをダウンロードする端末装置103を少なくとも含んで構成される。デザイン提供システムでは、実際には、多数のクリエイタやユーザが、自身の端末装置を使用してサーバ102にアクセスすることが可能であるが、説明を簡単にするため、一人のクリエイタとユーザについて説明する。

端末装置101及び103のそれぞれは、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)、ノートPC、タブレット、スマートフォンなどで構成され、少なくともネットワーク通信機能を有する。以下では、クリエイタの端末装置101をクリエイタ端末101と称し、ユーザの端末装置103をユーザ端末103と称する。

クリエイタ端末101、サーバ102、及び、ユーザ端末103は、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワーク104を介して接続されている。

サーバ102は、クリエイタによりアップロードされたデザインデータを記憶するとともに、ユーザがサーバ102の所定のアドレス(URL)にアクセスしてきたときに、多数のクリエイタにより提供されたデザインデータをWeb上でユーザに提供する。換言すれば、サーバ102によって、携帯装着品1のデザインデータを提供するネットショップが実現される。

<デザイン提供処理> 図35のフローチャートを参照して、図34のデザイン提供システムで実行されるデザイン提供処理について説明する。

なお、図35の説明では、図32で説明したように、ユーザ端末103がスマートフォン91であり、携帯装着品1がバングル1Aであるとし、ユーザ端末103と携帯装着品1とは、NFC通信により無線通信を行うものとして説明する。

初めに、クリエイタが携帯装着品1で表示可能なデザインを作成する。そして、ステップS1において、クリエイタ端末101は、クリエイタの操作に応じて、作成された携帯装着品1向けのデザインデータをサーバ102にアップロード(送信)する。

ステップS2において、サーバ102は、クリエイタ端末101から送信されてきたデザインデータを受信し、受信したデザインデータを内部の記憶部に記憶する。

ステップS3において、ユーザ端末103は、ユーザの操作に応じて、ブラウザなどからサーバ102の所定のアドレスにアクセスすることで、多数のクリエイタによって作成された携帯装着品1向けのデザインデータの閲覧及び購入が可能なサイト(ネットショップ)にアクセスする。

ステップS4において、サーバ102は、ユーザ端末103のブラウザからの要求に応じて、多数のクリエイタによって作成された携帯装着品1向けのデザインデータを一覧表示させるウェブページをユーザ端末103に送信し、ユーザ端末103のディスプレイにデザインデータの一覧を表示させる。

サーバ102は、内部の記憶部に記憶されている多数のデザインデータを、所定の種類に分類して、一覧表示することができる。分類の単位としては、例えば、デザインデータが使用される携帯装着品1の種類ごと(バックル、Tシャツ、キーホルダ、・・・)、素材形状ごと(シート形状、紐形状、・・)、制御形式ごと(1セグメント、2セグメント、2次元配列セグメント、・・)などが選択できる。

ユーザは、デザインデータの一覧を見て、所望のデザインデータを購入する操作を行うと、ステップS5において、ユーザ端末103からサーバ102へ、購入操作を行ったデザインデータの購入指示情報が送信される。

ステップS6において、サーバ102は、ユーザ端末103からのデザインデータの購入指示情報を受信し、指定されたデザインデータのユーザ端末103への送信を行う。ユーザ端末103は、サーバ102から送信されてきたデザインデータを受信し、内部の記憶部に記憶する。

さらにステップS7において、サーバ102は、購入されたデザインデータをアップロードしたクリエイタ端末101へ、クリエイタのデザインデータが購入されたことを表す購入通知を送信する。

サーバ102は、デザインデータの購入通知をクリエイタ端末101へ送信する際、例えば、ユーザのログイン情報や登録情報などに基づいて、ユーザが男性であるかまたは女性であるか、ユーザの年代(10代、20代など)など、どのようなユーザがクリエイタのデザインデータを購入したかを表す購入者情報を送信することができる。

また、サーバ102が、ユーザ端末103の位置情報などを取得できる場合には、クリエイタのデザインデータがどこでダウンロードされたかを示す位置情報などもクリエイタに提供することができる。

ユーザは、ダウンロードしたデザイン(データ)を表示させたい携帯装着品1をユーザ端末1に近接させる動作を行う。ユーザ端末103は、ステップS8において、携帯装着品1が近接されたか否かを判定し、近接されたと判定されるまで、ステップS8の処理を繰り返す。

そして、ステップS8で、携帯装着品1が近接されたと判定された場合、処理はステップS9に進み、ユーザ端末103は、無線通信により、デザインデータを携帯装着品1に送信する。

ステップS10において、携帯装着品1は、ユーザ端末103から無線通信により送信されてきたデザインデータを受信し、表示デザインを変更する。すなわち、受信されたデザインデータが駆動制御部13に供給され、駆動制御部13によって、受信したデザインデータに基づく画像が、表示体11に表示される。

以上のデザイン提供処理によれば、ユーザは、所望の表示デザインを購入して、自分の携帯装着品1の表示デザイン(画像)を着せ替えることができる。

サーバ102からダウンロードされたデザインデータは、ユーザ端末103内に記憶させておき、ユーザが、その日の気分や状態に合わせて、表示デザイン(画像)を着せ替えたりしてもよい。

デザイン提供処理によれば、クリエイタは、自分が作成したデザインが、いつ、どんなユーザに、どこで、購入(ダウンロード)されたかを、リアルタイムに知ることができる。

なお、購入されたときのリアルタイムな情報だけではなく、これまでに何件ダウンロードされたか、1週間や1か月間などの所定の期間に何件ダウンロードされたかなど、統計的な情報も必要に応じて知らせるようにしてもよい。

ユーザが所望のデザインデータを購入することができるだけではなく、クリエイタも、自分の作成したデザインの時間的または空間的な利用状況の推移を知ることができるので、ユーザとクリエイタがインタラクティブにコミュニティを作り上げることができ、ユーザとクリエイタに共感が生まれる。

ユーザへのデザインデータの提供だけではなく、クリエイタに対しても喜ばしいフィードバックを与えることで、ユーザとクリエイタの双方が参加したくなるサービス(システム)を提供することができる。

なお、この例では、クリエイタが作成したデザインデータをユーザが購入するものとして説明したが、ユーザは無償で取得、利用できるシステムとしてもよい。

また、クリエイタが作成したデザインデータを取得、利用する他、ユーザ自身が自分の携帯装着品1に表示させるデザインを作成し、携帯装着品1に転送して、TPO(時間、場所、場合)に応じて自由に変更させてもよい。

ユーザが自分の携帯装着品1のデザインを作成する場合、例えば、ユーザが、携帯装着品1を購入したとき、その携帯装着品1(の表示体11)に対応するセグメントデータが、携帯装着品1に同梱されている。あるいは、ユーザは、各種の携帯装着品1に対応するセグメントデータを記憶しているサーバ102に、ユーザ端末103からアクセスし、ユーザが所有する携帯装着品1のセグメントデータを、ユーザ端末103にダウンロード(取得)する。セグメントデータは、携帯装着品1の表示体11のセグメント構成、具体的には、セグメントの形状、個数、配置など、に関する情報を含むデータである。

ユーザ端末103には、セグメントデータを基に表示パターンをデザインし、デザインデータを作成するアプリケーションがインストールされている。このアプリケーションは、ユーザ端末103に予め記憶されていてもよいし、ユーザが、所定のサーバからダウンロードして取得しても良い。また、このアプリケーションが記憶されているサーバは、セグメントデータやクリエイタが作成したデザインデータを記憶しているサーバ102と同じサーバでもよいし、異なるサーバでもよい。

ユーザは、ユーザ端末103上で、デザインデータを作成するアプリケーションを起動し、自分の携帯装着品1のデザインを作成する。そして、作成したデザインデータが、図32や図33を参照して説明したように、携帯装着品1に転送される。これにより、ユーザは、携帯装着品1の表示体11の表示(画像)を、自分で作成したデザインに着せ替えることが可能となる。

図36は、携帯装着品1の表示体11がドット模様で構成される場合のセグメントデータの一部と、そのデータを用いて作成可能なデザイン(表示パターン)の例を示している。

所定の位置のドット(セグメント)をオンまたはオフさせることにより、文字、図形、記号などの表現が可能である。図36では、「A」と「1」の文字、ハートの記号をドットのオンオフ状態で表現した表示例が示されている。

図37は、図36に示したドット模様のセグメントデータが図15及び図17で示したバッグ1K用のデータである場合に、ユーザが自分で作成したデザインデータを、携帯装着品1としてのバッグ1Kに転送し、表示させた例を示している。

ユーザは、自分が作成したデザインデータを、サーバ102にアップロードし、他のユーザに、有償または無償で提供することもできる。また、ユーザは、他のユーザがアップロードしたデザインデータをダウンロードし、デザインデータを作成するアプリケーションを使って、自分好みにデザインを変更(編集)することもできる。このデザイン提供システムによれば、ユーザ誰もがクリエイタになることができる。

<端末装置の構成ブロック図> 図38は、ユーザ端末103がスマートフォンで構成される場合のユーザ端末103の構成例を示すブロック図である。

CPU(Central Processing Unit)321は、各種の処理を実行する演算処理部である。CPU321は、セグメントデータに基づいて、デザインデータを作成、編集するアプリケーションプログラムを実行することにより、デザインデータ作成部として機能する。

CPU321は、バス325を介してROM(Read Only Memory)322、RAM(Random Access Memory)323、およびNVRAM(Non Volatile RAM)324と相互に接続される。このバス325にはまた、入出力インタフェース326も接続され、入出力インタフェース326には、記憶部327およびドライブ328が接続される。

ROM322には予めソフトウェアプログラムやデータが格納される。RAM323およびNVRAM324には、ROM322や記憶部327に格納されているソフトウェアプログラムやデータがロードされる。RAM323およびNVRAM324にはまた、CPU321が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。記憶部327は、フラッシュメモリやハードディスクなどにより構成され、デザインデータを作成、編集するアプリケーションプログラムを少なくとも記憶する。

ドライブ328は、必要に応じて装着される、半導体メモリなどのリムーバブルメディア329からのデータを読み出し、入出力インタフェース326等を介してCPU321に供給したり、CPU321から供給されるデータをリムーバブルメディア329に書き込む。読み書きされるデータには、デザインデータ、セグメントデータ、インストールされるプログラム(アプリケーション)のデータなどが含まれる。

入出力インタフェース326には、入力部330、音声入出力部321、表示部332、無線通信部333、電話回線網通信部334、および撮影部335が接続される。

入力部330は、操作ボタン、タッチパネル等により構成され、ユーザの操作による入力を受け付けて、CPU321等に供給する。音声入出力部331は、スピーカ、マイクロホン等により構成され、通話のための音声を入出力する。表示部332は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどにより構成され、所定の画像(画面)を表示する。

無線通信部333は、数cm程度の近接距離で電磁誘導を利用した非接触通信を行うNFC通信機能を少なくとも備える。無線通信部333には、NFC通信機能に加えて、WiFi方式による無線通信機能、Bluetooth(登録商標)方式による無線通信機能、赤外線通信機能など、複数の無線通信機能を持たせることができる。

電話回線網通信部334は、移動体電話通信網を介して他の装置と音声通信、または、パケット通信を行う。撮影部335は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Mental Oxide Semiconductor)センサ等の撮影素子などにより構成される。撮影部335は、被写体を撮影し、撮影した被写体の画像データを、入出力インタフェース326を介してCPU321等に供給する。

ユーザ端末103がスマートフォンで構成される場合には、以上のような構成とすることができる。

上述した例では、ユーザ端末103と携帯装着品1がNFC通信により無線通信を行うものとして説明したが、通信させる装置どうしを近接させる必要がない通信方式を用いた場合には、異なる使用方法が可能である。

例えば、図30のBに示した洋服1Dを、コンサート会場の観客またはアーティストに着てもらい、無線操作により洋服1Dの柄(表示体11の画像)を曲調に合わせて変更するような使用が可能である。アーティストが歌う曲やステージの照明に応じて洋服1Dの色や柄を変えたり、アーティストの歌や掛け声、アクションに応じて洋服1Dの柄を変更させることなどもできる。また例えば、アーティストの洋服1Dの色や柄と、観客が身に着けているバングル1Aの色や柄を、無線通信により連携させて変化させてもよい。アーティストと観客が身に着ける携帯装着品1は、同種のもの(例えば、バングル1A)でもよいし、異種のもの(例えば、洋服1Dとバングル1A)でもよい。

<5.立体形状の表示体の例> <立体形状の表示体> 表示体11は、図39に示す方法により、立体的に製造することもできる。

まず初めに、切削、鋳造などにより、複雑形状の電極層36が立体的に形成される。次に、マイクロカプセル充填剤への液浸、または、スプレー塗布などにより、マイクロカプセル充填層31が、電極層36の表面に付加される。次に、蒸着などにより、透明電極層32がマイクロカプセル充填層31を覆うように成膜される。

このような工程により、例えば、図40に示されるように、携帯装着品1としてのペンダント1Eを、立体的に製造することができる。

予め造形した立体形状の電極層36に対して、マイクロカプセル充填層31や透明電極層32を付加した場合、電極層36の立体形状に応じてマイクロカプセル充填層31や透明電極層32の膜厚に不均一性(成膜ムラ)が発生するため、所定の色を表示させたときに、膜厚の不均一性による表示部11の表示ムラが発生する。しかし、この表示ムラ(色ムラ)も、ファッション性を高める一要素として用いることができ、ファッション性の高い携帯装着品1を製造することができる。

以上のように、携帯装着品1は、電気泳動型ディスプレイで構成される表示体11を備え、ユーザ(人)によって携帯または装着される物品であって、フレキシブル性と低消費電力性を備えつつ、所望の画像(デザイン)を表示することができる。

<6.各種の物品に適用したアプリケーション例> 以下では、上述した携帯装着品1を各種の物品に適用した場合のアプリケーション例について説明する。

<ネクタイのアプリケーション例> 初めに、上述した携帯装着品1をネクタイとした場合のアプリケーション例について説明する。

携帯装着品1としてのネクタイが、スイッチ部12(図8)、センサ141(図12)、または、通信部81(図31)の1つ以上を備え、図9を参照して説明したアクション検出機能や、図13を参照して説明した状態変化検出機能を実行する。

ネクタイは、センサ141として、ネクタイの折り曲げを検出する、圧電素子などの圧力検出センサを備える。駆動制御部13は、圧力検出センサの検出結果に基づいて、ネクタイが折り曲げられたときに、ネクタイの色や模様を変更するように表示体11を制御する。

また例えば、ユーザがネクタイを結んだときの締め付けの強さを圧力検出センサが検出し、駆動制御部13は、締め付けの強さに応じて、あるいは、一定以上の強さとなった場合に、ネクタイの色や模様を変更するように表示体11を制御することができる。

ネクタイは、センサ141として、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの画像センサを備える。画像センサは、例えば、ネクタイを装着したときに、ユーザが着用しているワイシャツの色を検出可能な位置に設置されている。駆動制御部13は、画像センサにより検出されたワイシャツの色または模様に合わせて、ネクタイの色や模様を変更するように表示体11を制御する。ワイシャツの色または模様と、表示体11に表示されるネクタイの色や模様は、予め対応付けて記憶しておくこともできるし、内部記憶されている色や模様からランダムに選択して表示してもよい。

また、ネクタイが、スイッチ部12としての操作ボタンを備え、ユーザによってボタン操作される度に、駆動制御部13が、ネクタイの色や模様を変更するように表示体11を制御することもできる。

また、ネクタイには、次のような装着ガイド機能を付加することができる。操作ボタンの押下により、ネクタイの装着ガイド機能がオンされると、図41のAに示されるように、表示体11のうち、ネクタイを結ぶときの結び位置を表す部分の表示が変更される。これにより、ユーザはいつも自分に適した長さでネクタイを結ぶことができる。表示体11のどこの位置を結び位置として表示させるかを、ユーザが設定(選択)できる機能を付加してもよい。

ネクタイの表示部11は、図41のAに示されるように、表側の全面としてもよいし、図41のBに示されるように、結んで装着したときに正面に見える部分のみとしてもよい。

ネクタイは、図25を参照して説明したように、表示体11と、それを駆動制御するコントロール端末61とに分離された構成を採用することができる。この場合、例えば、図42に示されるように、ネクタイピンをコントロール端末61として、ネクタイピンを挟むか否かにより、ネクタイの表示体11の色や模様が変更されるように制御することができる。また、コントロール端末61の機能を有するネクタイピンの種類を複数揃え、ネクタイに挟むネクタイピンによって、表示体11の色や模様が変更されるようにすることも可能である。

ネクタイが、図31で説明した通信機能を備え、同じく通信機能を備える携帯装着品1としてのバッグ1H(図22)やバングル1A(図3)などと連動してデザインを変更することができる。例えば、ネクタイの表示体11の色や模様がボタン操作等によって変更されると、その内容(デザインを特定する情報)が、バッグ1Hやバングル1Aなどに送信される。バッグ1Hやバングル1Aは、ネクタイから送信された情報を受信して、ネクタイで表示されているデザインと同じデザインに表示が変更される。あるいは、ネクタイの表示デザインに対応したデザインに、バッグ1Hやバングル1Aのデザインが変更される。

<メガネのアプリケーション例> 次に、上述した携帯装着品1をメガネとした場合のアプリケーション例について説明する。

携帯装着品1としてのメガネが、スイッチ部12(図8)、センサ141(図12)、または、通信部81(図31)の1つ以上を備える。また、メガネを携帯装着品1とした場合では、フレーム部分が表示体11で構成され、図9を参照して説明したアクション検出機能や、図13を参照して説明した状態変化検出機能によって、メガネのフレーム部分の色や模様が変更される。

例えば、メガネは、センサ141として、CCDやCMOSイメージセンサなどの画像センサを備える。画像センサはメガネの周囲を撮像する。駆動制御部13は、撮像された画像に基づいて、他のユーザの視線方向を検出する。そして、駆動制御部13は、メガネを装着しているユーザが、他のユーザに見られたときに、メガネの色や模様が変更されるように表示体11を制御する。

また、駆動制御部13は、撮像された画像に基づいて周囲の場所の色を認識し、認識された色と反対の色または補色となるように、表示体11を制御する。メガネが、例えば、黒色のテーブルの上に置かれた場合、メガネの表示体11が白色となるように制御される。これにより、メガネの置き場所を分かり易くユーザに知らせることができる。

駆動制御部13は、画像センサによって検出された画像から、メガネを装着しているユーザの肌の表面状態、例えば、テカリ状態(皮脂量)を検出し、検出された状態に応じて表示体11の色を変更する制御を行う。メガネは、検出される肌の表面状態をお疲れ度として表示体11の色で表現する。あるいは、駆動制御部13は、メガネが装着されている時間に応じて、「黒」→「グレー」→「白」のように表示体11の階調を変更する。

画像センサは、表示変更指示としてユーザが行うジェスチャを撮像する。駆動制御部13は、撮像されたジェスチャを認識して、ユーザが行ったジェスチャの種類に応じて表示体11の色や模様を変更する。

メガネは、センサ141として、メガネフレームの掛け部分(テンプル)の折り曲げ状態を検出する状態検出センサを備える。状態検出センサは、例えば、接点検出センサや受光センサなどで実現することができる。駆動制御部13は、耳掛け部分が折り曲げられている状態と、折り曲げられていない状態(装着状態)とで表示体11の色や模様を変更する。

メガネが、スイッチ部12としての操作ボタンを備え、駆動制御部13は、ユーザによって操作ボタンが押される毎に、フレーム部分の表示体11の色や模様を変更することができる。ユーザがメガネを装着している状態でフレームの色や模様を変更した場合には、どのような柄に変更されたか分かりにくい。そこで、フレームの色や模様が変更された場合に、現在の色や模様を、音(メッセージ、または、メロディ)や、光、振動などで、ユーザに知らせる機能を付加することができる。

メガネは、センサ141として、周囲の音を検出するマイクロホンを備える。駆動制御部13は、マイクロホンで検出された音量に応じて、あるいは、一定以上の音量が検出された場合に、メガネの色や模様が変更されるように表示体11を制御する。

メガネは、通信部81を備え、所定の範囲内に存在する他の通信デバイスを検出可能である。例えば、複数のユーザが、通信機能を有する同種のメガネを装着しているとする。駆動制御部13は、通信部81によって検出された、他の通信デバイスが所定の数以上となったときに、メガネの色や模様が変更されるように表示体11を制御する。これにより、所定の範囲内に、同じ通信デバイスを有するユーザが所定数集まったときに、メガネの色や模様が変更される。

<財布のアプリケーション例> 次に、上述した携帯装着品1を財布とした場合のアプリケーション例について説明する。

携帯装着品1としての財布が、スイッチ部12(図8)、センサ141(図12)、または、通信部81(図31)の1つ以上を備える。また、財布の外側の少なくとも一部が表示体11で構成されており、図9を参照して説明したアクション検出機能や、図13を参照して説明した状態変化検出機能によって、外側の色や模様が変更される。

例えば、財布は、センサ141として、張力を検出する張力検出センサや、重量を検出する重量検出センサを備え、中に入っているお札の量を、重量や財布の張り(ふくらみ具合)などで検出する。そして、駆動制御部13は、検出されたお札の量に基づいて、外側の表示体11の色や柄を変化させる。

また、財布は、NFC通信を行う通信部81を備える。通信部81は、Suica(登録商標)などで知られる電子マネー用ICカード(以下、マネーICカードという。)の残高(チャージ金額)を読み取り可能である。

通信部81は、NFC通信により、財布内に入れられているマネーICカードの残高を読み取る。駆動制御部13は、通信部81により検出された残高が、所定の金額以下である場合に、表示体11の色や模様を変更する。これにより、例えば、駅の改札やお店で財布内のマネーICカードで支払いをした後で、財布の表示体11の色が変更された場合に、財布の所有者であるユーザは、残高が少なくなったことを知ることができる。財布の表示部分には、例えば、7セグメント領域やアクティブマトリックス制御領域を設けて、残高の金額を直接表示させてもよい。

また、残高が所定の金額以上である場合に、お金が多いことを表す画像、例えば、一万円札の画像や、所定のキャラクターがお金を数えて微笑んでいる画像、などを表示させてもよい。

さらに、通信部81が、NFC通信機能以外に、無線LANや携帯電話通信網を使った通信機能を備えている場合、財布内に入れられているマネーICカードの残高を読み取った結果を、スマートフォンなどの他の通信装置に送信させることもできる。この機能は、例えば、子供の財布内のマネーICカードの残高情報を、親のスマートフォンに転送して知らせるサービスなどに適用できる。

財布が、NFC通信機能以外に、センサ141として、振動などを検出する加速度センサを備えている場合には、例えば、ユーザが財布をバンプさせる(ぶつける)動作を検出することができる。例えば、飲み会の支払いをする場合に、ボタン操作により財布の動作モードをある動作モードに設定して、複数ユーザそれぞれの財布をバンプさせると、通信部81が、各ユーザの財布内に入れられているマネーICカードの残高を読み取る。駆動制御部13は、各ユーザの残高に応じた傾斜配分により、各ユーザの支払額を計算し、表示体11に表示させる。あるいはまた、支払金額を入力したり、スマートフォンなどから支払金額を財布に転送することが可能であれば、通信部81が、所定の距離内に存在する通信デバイスの数を検出することで、ユーザの人数を検出する。そして、駆動制御部13が、ユーザ数で支払額を均等配分して表示体11に表示させる。

通信部81は、ICカードタイプの電子定期券の期限を読み取る。駆動制御部13は、電子定期券の期限が所定の期間内となった場合に、表示体11の色や模様を変更したり、メッセージを表示して、ユーザに通知する。

財布の中のカードを入れる場所(カード入れ)が複数あって、マネーICカードを入れる場所が予め決められているような場合に、通信部81は、マネーICカードが所定の場所に挿入されたとき、マネーICカードの残高を読み取る。駆動制御部13は、マネーICカードの残高を表示部11に表示させる。

クレジットカード、会員カード、ポイントカードなどの各種のカードがNFC通信機能を備え、各カードから、カード種類を識別可能なタグ情報をNFC通信により送受信可能である場合、通信部81は、財布内のカード入れに入れられているカードを識別する。駆動制御部13は、財布内に入っているカード種類を表す情報を表示体11に表示させる。これにより、ユーザは、財布内にどのカードが入っているかを知ることができる。

財布の表示体11に表示させるデザインを指定するデザインカードが設けられる。通信部81は、例えばNFC通信により、財布の中のカード入れに入れられたデザインカードを検出する。駆動制御部13は、財布の中のカード入れに入れられたデザインカードに対応したデザインとなるように表示体11を制御する。ユーザは、例えば、その日の気分に応じてデザインカードを変更することで、財布のデザインを変更することができる。デザインカードは、カード形状ではなく、コイン形状などでもよい。

通信部81には、スマートフォンなどの他の通信デバイスを登録することができる。ユーザが、スマートフォンと財布を一緒に持ち歩く場合、通信部81にスマートフォンを登録しておくと、通信部81は、登録された通信デバイスが所定の距離内にあるかどうかを検出する。駆動制御部13は、通信部81の検出結果に基づいて、表示体11を駆動制御する。例えば、ユーザが財布をなくした場合には、財布とスマートフォンが離れた場所に置かれることになる。駆動制御部13は、登録されたスマートフォンが所定の距離内に検出されなくなったとき、表示体11に、持ち主であるユーザの名前や連絡先を表示させる。

財布が長財布である場合、男性がズボンのポケットに財布をしまうと、財布の一部がポケットからはみ出した状態となる。財布は、センサ141として、周辺の明るさを検出する明るさ検出センサ(照度センサ)を、表示体11の各所に備える。明るさ検出センサは、財布のポケットからはみ出した部分を検出する。駆動制御部13は、表示体11のはみ出した部分だけに、動物の画を表示させたり、色や柄を変更する。ユーザがズボンの色を指定したり、センサによりズボンの色を検出可能である場合には、表示体11のはみ出し部分を、検出されたズボンの色に合わせるように変化させることも可能である。

<鍵・キーホルダのアプリケーション例> 次に、上述した携帯装着品1を、鍵または鍵に取り付けるキーホルダとした場合のアプリケーション例について説明する。

携帯装着品1としての鍵(またはキーホルダ)が、スイッチ部12(図8)、センサ141(図12)、または、通信部81(図31)の1つ以上を備える。また、鍵の一部分が表示体11で構成され、図9を参照して説明したアクション検出機能や、図13を参照して説明した状態変化検出機能によって、色や模様が変更可能である。

鍵が、NFC通信を行う通信部81を備え、その鍵で開錠可能な錠前が取り付けられたドア側にもNFC通信機能が備えられている。この場合、ユーザが、鍵を用いて施錠または開錠を行ったとき、通信部81が、ドアのNFC通信部と通信することにより、その動作を検出する。駆動制御部13は、施錠されている状態と、開錠されている状態とで、表示体11の色や柄を変更する。これにより、ユーザは、鍵の表示体11に表示された色や柄を見るだけで、鍵を閉めたかどうかを確認することができ、閉め忘れを防止することができる。

<洋服のアプリケーション例> 次に、上述した携帯装着品1を洋服とした場合のアプリケーション例について説明する。

携帯装着品1としての洋服が、スイッチ部12(図8)、センサ141(図12)、または、通信部81(図31)の1つ以上を備える。また、洋服の生地の少なくとも一部が表示体11で構成され、図9を参照して説明したアクション検出機能や、図13を参照して説明した状態変化検出機能によって、洋服の色や模様が変更可能である。

例えば、携帯装着品1としての洋服が、通信部81として、人体を通信媒体として通信を行う人体通信機能を備える。人体通信の通信方式には、コンデンサと等価な2枚の電極の周りに電界を形成し、電界の変化を利用して情報を伝達する電界方式、人体に微弱な電流を出力し、電流に変調をかけて情報を伝達する電流方式など、各種の通信方式があるが、いずれかの方式に限定されず、人体を通信媒体とするものであればよい。

人体通信機能を備える洋服を着用した2人のユーザが、例えば、握手をするなどして触れ合うと、2人のユーザが着用している洋服の通信部81どうしが導通を検出する。駆動制御部13は、通信部81から導通の検出を示す情報に基づいて、表示体11の色や柄を変化させる。

洋服は、センサ141として、振動などを検出する加速度センサを備える。例えば、洋服を着用しているユーザが、ジャンプなどしたときに、センサ141がそれを検出して、駆動制御部13に通知する。駆動制御部13は、例えば、ジャンプをするたびに表示体11の色を変えたり、動きが検出されたときだけ、所定の色に変更したりすることができる。

洋服は、センサ141として、着脱を検出する接点検出センサを備える。この場合、駆動制御部13は、ユーザが洋服を着ている場合と、脱いでいる場合とで、表示体11に表示させる色や柄を変更させることができる。

洋服は、センサ141として、周囲の音を検出するマイクロホンを備える。駆動制御部13は、マイクロホンで検出された音量に応じて、あるいは、一定以上の音量が検出された場合に、表示体11に表示させる色や柄を変更させる。また、駆動制御部13は、マイクロホンで検出される音の周波数に応じて表示体11に表示させる色や柄を変更させることもできる。これにより、例えば、男性と女性で洋服の柄を変更させたり、音楽に合わせて色を変えたりすることができる。

トップ(上半身に着る服)とボトム(下半身に着る服)それぞれの洋服が、携帯装着品1としての洋服であって、通信機能を備える場合、駆動制御部13は、トップとボトムの色や柄が同じになるように、各洋服の表示体11を制御する。さらに、携帯装着品1としてのバングルなどとも連携して、洋服とバングルの色や柄が同じになるように制御してもよい。

洋服は、センサ141として、洋服(生地部分)への接触を検出するタッチセンサや圧電センサを備える。例えば、タッチセンサが表示体11の表示面に重畳されており、ユーザがタッチした領域を検出することができる。駆動制御部13は、タッチセンサによる検出結果に基づき、ユーザがタッチした表示体11の領域を、それ以外の領域と異なる色や模様に変更する。これにより、ユーザが触った場所が、色や模様が変わって分かるようになる。

洋服は、センサ141として、着用しているユーザの体温を検出する温度検出センサを備える。駆動制御部13は、温度検出センサで検出されたユーザの体温に応じて色を変えたり、一定以上の体温となったときに色を変更する制御を行う。

洋服は、センサ141として、着用しているユーザの発汗量(湿度)を検出する湿度検出センサを備える。駆動制御部13は、湿度検出センサの検出結果に基づいて、ユーザの発汗量を推定し、発汗量に応じて色や柄を変更するように表示体11を駆動制御する。

洋服は、センサ141として、光学的または電気的な方法で、着用しているユーザの心拍数を検出する心拍検出センサを備える。駆動制御部13は、心拍検出センサの検出結果に基づいて、ユーザの心拍数が所定値以上になった場合に表示体11の色や柄を変更する。また、駆動制御部13は、心拍数の変化に応じて色や柄を変更するように表示体11を駆動制御する。

洋服が、体にフィットさせて着るようなタイプの洋服である場合に、センサ141として、圧電センサや、導通を検出するセンサなどを設けることにより、洋服が体に密着しているかどうかを検出することができる。駆動制御部13は、洋服が体に密着していない部分の色や柄が変更されるように表示体11を駆動制御する。体にフィットさせて着る洋服は、下着であってもよい。

洋服が、赤ちゃん用の洋服(例えば、肌着)である場合に、センサ141として、心拍検出センサや湿度検出センサを設けることにより、赤ちゃんの呼吸や発汗を検出することができる。駆動制御部13は、検出された赤ちゃんの呼吸の状態や発汗量に応じて、洋服の色や柄が変更されるように表示体11を駆動制御する。

以上のように、携帯装着品1としては、ユーザ(人)によって携帯または装着される様々な物品に適用して、表示体11にいろいろな表現をさせることが可能である。

なお、上述した各例において、色を変更するように表示体11を駆動制御すると説明した例においても、単なる色の変更のみならず、柄や模様を変更するように表示体11を制御することができる。

本開示は、ユーザによって携帯または装着される携帯装着品に限らず、例えば、カーテンなどのインテリアや、車体の外装などにも適用することができる。

本開示の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。

例えば、上述した複数の実施の形態の全てまたは一部を組み合わせた形態を採用することができる。

例えば、ネットワーク上の所定の装置において1つの機能が実行されている場合には、その1つの機能をネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。

さらに、フローチャートで説明した1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。

本明細書において、フローチャートに記述されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる場合はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで実行されてもよい。

また、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。

なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、本明細書に記載されたもの以外の効果があってもよい。

本開示は以下のような構成も取ることができる。 (1) 電気泳動型ディスプレイで構成される表示体を備え、ユーザに携帯または装着される物品である携帯装着品。 (2) 前記携帯装着品の所定の状態を検出する状態検出部を備え、 前記状態検出部の検出結果に応じて、前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧が変更される 前記(1)に記載の携帯装着品。 (3) 前記ユーザの操作を検出する操作検出部を備え、 前記操作検出部で検出された前記ユーザの操作に応じて、前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧が変更される 前記(1)または(2)に記載の携帯装着品。 (4) 他の通信装置と無線通信を行う通信部を備え、 前記通信部が受信した受信信号に応じて、前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧が変更される 前記(1)または(2)に記載の携帯装着品。 (5) 前記通信部は、前記他の通信装置から、デザインデータを受信し、 前記デザインデータに基づいて前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧が変更されることにより、前記表示体の画像が変更される 前記(4)に記載の携帯装着品。 (6) 前記通信部は、受信した前記受信信号から電力を抽出し、 抽出された前記電力を用いて、前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧が変更される 前記(4)または(5)に記載の携帯装着品。 (7) 前記通信部は、NFC通信により、前記他の通信装置と無線通信を行う 前記(4)乃至(6)のいずれかに記載の携帯装着品。 (8) 前記携帯装着品は、バッグである 前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の携帯装着品。 (9) 前記バッグは、多面体形状と平面形状に形状を変更することが可能である 前記(8)に記載の携帯装着品。 (10) 前記電気泳動型ディスプレイの上面に、所定の模様または文字が描かれたフィルムが貼り付けられている 前記(1)乃至(9)のいずれかに記載の携帯装着品。 (11) 前記表示体は、前記電気泳動型ディスプレイの表面側にカラーフィルタを備える 前記(1)乃至(10)のいずれかに記載の携帯装着品。 (12) 前記電気泳動型ディスプレイの印加電圧を制御する駆動制御部を少なくとも含む制御端末が前記表示体と分離されており、前記制御端末で前記表示体を挟み込むことにより、前記制御端末の接続端子が前記電気泳動型ディスプレイの電極層と接続される 前記(1)乃至(11)のいずれかに記載の携帯装着品。 (13) 帯状または紐状の前記表示体が編み込まれている 前記(1)乃至(12)のいずれかに記載の携帯装着品。 (14) 前記電気泳動型ディスプレイは、複数のセグメントを有する 前記(1)乃至(13)のいずれかに記載の携帯装着品。 (15) 前記複数のセグメントは、2次元アレイ状に配列されている 前記(14)に記載の携帯装着品。 (16) 前記表示体は、前記電気泳動型ディスプレイの裏面側でも表示を行う 前記(3)乃至(7)、(14)または(15)のいずれかに記載の携帯装着品。 (17) 前記表示体は、前記電気泳動型ディスプレイの裏面側にカラーフィルタを備える 前記(16)に記載の携帯装着品。 (18) ユーザに携帯または装着される物品である携帯装着品と、端末装置とからなり、 前記携帯装着品は、 前記端末装置と無線通信を行う通信部と 電気泳動型ディスプレイで構成され、前記通信部により受信されたデザインデータに基づく表示を行う表示体と を備え、 前記端末装置は、前記デザインデータを前記通信部に送信する 通信システム。 (19) 前記端末装置は、前記デザインデータを作成するデザインデータ作成部をさらに備える 前記(18)に記載の通信システム。 (20) 前記デザインデータ作成部は、前記携帯装着品のセグメントデータに基づいて、前記デザインデータを作成する 前記(19)に記載の通信システム。

1 携帯装着品, 11 表示体, 12 スイッチ部, 13 駆動制御部, 14 バッテリ, 35 カラーフィルタ, 32 透明電極層, 36 電極層, 41A,41B 接続端子, 61 コントロール端末, 81 通信部, 103 端末装置, 121 面, 141 センサ, 151 面, 161 表示部, 162 フィルム, 181 表示部, 201 単位シート, 202 接続端子

QQ群二维码
意见反馈