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感情状態を伝えるためのモジュラウェアラブルデバイス

申请号 JP2017543322 申请日 2015-11-06 公开(公告)号 JP2017535388A 公开(公告)日 2017-11-30
申请人 マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー; マイクロソフト テクノロジー ライセンシング,エルエルシー; 发明人 オダウド,クリス; ローズウェイ,アスタ; チェルウィンスキー,メアリー; モリス、メルディス; ウィリアムズ,ミッシェル,エー.;
摘要 ウェアラブルデバイスは情報をユーザに伝達する。このデバイスは、マスターソフト回路セルと、複数の作動ソフト回路セルを含む。これらのセルは、ユーザによって着用される衣類を形成するように物理的に相互接続され、これらのセルの各々は非導電性のファブリックカバーを含む。作動セルの各々は、マスターセルに電気的に接続され、マスターセルの制御下で動作する。マスターセルは、作動命令を無線で受け取り、該受け取った作動命令に基づいて作動セルの組合せをアクティブにするように構成される。作動セルの各々は、作動セルがマスターセルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザの1つ以上の感覚によって知覚される特定の動作を生じるように構成される。また、システムは、感情状態情報をユーザに伝える。
权利要求

情報をユーザに伝達するウェアラブルデバイスであって: マスターソフト回路セルと; 複数の作動ソフト回路セルと; を具備し、前記マスター及び作動ソフト回路セルは、前記ユーザによって装着される衣類を形成するよう物理的に相互接続され、 前記マスターソフト回路セル及び前記作動ソフト回路セルの各々は、非導電性のファブリックカバーを備え、 前記作動ソフト回路セルの各々は、前記マスターソフト回路セルに電気的に接続されて、前記マスターソフト回路セルの制御下で動作し、 前記マスターソフト回路セルは、作動命令を無線で受け取り、該受け取った作動命令に基づいて前記作動ソフト回路セルの組合せをアクティブにするように構成され、 前記作動ソフト回路セルの各々は、当該作動ソフト回路セルが前記マスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、前記ユーザの1つ以上の感覚によって知覚される特定の動作を生じるように構成される、 ウェアラブルデバイス。前記マスターソフト回路セルは、バッテリ、マイクロコントローラ及び無線レシーバを更に備え、 前記作動ソフト回路セルの各々と前記マスターソフト回路セルとの間の電気接続は、前記マスター及び作動ソフト回路セルを直列に通る配電バス及び通信バスを備え、 前記受け取った作動命令は動作のセットを指定し、 前記配電バスは、前記バッテリから前記作動ソフト回路セルの各々に電を供給するように構成され、 前記マイクロコントローラは、前記受け取った作動命令を解釈し、前記通信バスを介して前記作動ソフト回路セルの各々にコマンドを送信するように構成され、該コマンドは、前記セット内にある特定の動作を前記作動ソフト回路セルにアクティブにさせ、前記セット内にない特定の動作を前記作動ソフト回路セルに非アクティブにさせる、 請求項1に記載のウェアラブルデバイス。前記作動ソフト回路セルの各々は、マイクロコントローラとアクチュエータユニットを更に備え、 前記作動ソフト回路セルの各々と前記マスターソフト回路セルとの間の電気接続は、前記マスター及び作動ソフト回路セルを直列に通る配電バス及び通信バスを含み、 前記作動ソフト回路セルの各々は、前記配電バスを介して前記マスターソフト回路セルから電力を受け取るように構成され、 前記作動ソフト回路セルの各々の前記マイクロコントローラは、前記通信バスを介して前記マスターソフト回路セルからコマンドを受け取り、該受け取ったコマンドに基づいて当該作動ソフト回路セル上の前記アクチュエータユニットをターンオン又はターンオフにするように構成される、 請求項1に記載のウェアラブルデバイス。前記作動ソフト回路セルのうちの1つ以上の作動ソフト回路セルの前記アクチュエータユニットが、 ターンオンされると、熱を発する加熱素子と; ターンオンされると、ユーザの身体から熱を除去する冷却素子と; ターンオンされると、複数の異なるサウンドのうちの所望の1つを再生するオーディオ出力素子と; ターンオンされると、振動する振動素子と; ターンオンされると、複数の異なる照明効果のうちの所望の1つを表示する光出力素子と; ターンオンされると、前記ユーザの身体に圧力を加える圧力生成要素と; ターンオンされると、前記1つ以上の作動ソフト回路セルの物理的形状を変化させる形状変化素子と; のうちの1つを備える、請求項3に記載のウェアラブルデバイス。前記ユーザに伝達される前記情報は、前記ユーザの現在の感情状態を備え、 前記受け取った作動命令は、前記現在の感情状態を前記ユーザに明確に伝達する動作のセットを指定する、 請求項1乃至4のいずれかに記載のウェアラブルデバイス。前記ユーザの前記現在の感情状態がストレス状態であるときはいつでも、前記動作のセットは、前記ユーザの身体から熱を除去することと、静かでゆっくりとしたタイプの音楽を再生することと、前記ユーザの身体に圧力を加えることが続く、短い一連の振動パルスを備え、 前記ユーザの現在の感情状態が悲しい状態であるときはいつでも、前記動作のセットは、前記ユーザの身体に熱を加えることと、明るく陽気なタイプの音楽を再生することと、穏やかなタイプの照明効果を表示することが続く、短い一連の振動パルスを備え、 前記ユーザの現在の感情状態が平穏状態であるときはいつでも、前記動作のセットは短い一連の振動パルスを備え、 前記ユーザの現在の感情状態が幸せな状態であるときはいつでも、前記動作のセットは、明るく陽気なタイプの音楽を再生することと、穏やかなタイプの照明効果を表示することが続く、短い一連の振動パルスを備え、 前記ユーザの現在の感情状態が興奮状態であるときはいつでも、前記動作のセットは、前記ユーザの身体から熱を除去することと、明るく陽気なタイプの音楽を再生することと、にぎやかなタイプの照明効果を表示することが続く、短い一連の振動パルスを備える、 請求項5に記載のウェアラブルデバイス。前記ユーザの前記現在の感情状態がストレス状態であるときはいつでも、前記動作のセットは、前記ユーザの身体に熱を加えることと、静かでゆっくりとしたタイプの音楽を再生することと、前記ユーザの身体に圧力を加えることが続く、短い一連の振動パルスを備え、 前記ユーザの現在の感情状態が悲しい状態であるときはいつでも、前記動作のセットは、前記ユーザの身体に熱を加えることと、明るく陽気なタイプの音楽を再生することが続く、短い一連の振動パルスを備え、 前記ユーザの現在の感情状態が平穏状態であるときはいつでも、前記動作のセットは短い一連の振動パルスを備え、 前記ユーザの現在の感情状態が幸せな状態であるときはいつでも、前記動作のセットは、明るく陽気なタイプの音楽を再生することが続く、短い一連の振動パルスを備え、 前記ユーザの現在の感情状態が興奮状態であるときはいつでも、前記動作のセットは、明るく陽気なタイプの音楽を再生することが続く、短い一連の振動パルスを備える、 請求項5に記載のウェアラブルデバイス。前記作動ソフト回路セルは: 加熱セルが前記マスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、前記ユーザを暖める加熱動作を生じるように構成される加熱セルと; 冷却セルが前記マスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、前記ユーザを冷却する冷却動作を生じるように構成される冷却セルと; オーディオセルが前記マスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、前記ユーザが聞き、感じられるオーディオ動作を生じるように構成されるオーディオセルと; 振動セルが前記マスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、前記ユーザによって感じられる振動動作を生じるように構成される振動セルと; 照明セルが前記マスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、前記ユーザが見ることができる照明動作を生じるように構成される照明セルと; 圧力セルが前記マスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、前記ユーザによって感じられる圧力動作を生じるように構成される圧力セルと; 摩擦セルが前記マスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、前記ユーザによって感じされる摩擦動作を生じるように構成される摩擦セルと; のうちの少なくとも1つを備える、請求項1又は2に記載のウェアラブルデバイス。前記マスターソフト回路セル及び前記作動ソフト回路セルの各々は更に: フレキシブルな非導電性の基材と; 前記基材に所定のパターンで接着される複数のフレキシブルな導電性の回路トレースと; を備える、請求項1乃至5、7又は8のいずれかに記載のウェアラブルデバイス。感情状態情報をユーザに伝達するためのシステムであって: 1つ以上のセンサからユーザに関する自己定量化データを受け取り、 前記自己定量化データから前記ユーザの現在の感情状態を決定し、当該決定により、前記自己定量化データから前記現在の感情状態への変換をもたらし、 前記現在の感情状態を明確にユーザに伝える動作のセットを指定する作動命令を生成し、 前記ユーザによって装着されているウェアラブルデバイスに前記作動命令を送信する、 ように構成されるプロセッサを備えるコンピューティングデバイス; を具備するシステム。前記無線レシーバが: Bluetoothパーソナルエリアネットワークレシーバ;又は Wi-Fiローカルエリアネットワークレシーバ; の一方を備える、請求項2に記載のウェアラブルデバイス。前記通信バスは、集積回路間(I2C)バスを備え、前記コマンドは、I2Cメッセージプロトコルに従う、 請求項2に記載のウェアラブルデバイス。前記基材が、 フェルト;又は コットンキャンバス の一方を備える、請求項9に記載のウェアラブルデバイス。前記回路トレースの各々が銅リップストップファブリックを備える、 請求項9に記載のウェアラブルデバイス。前記自己定量化データは、 前記ユーザの生理機能に関するデータと; 前記ユーザの活動に関するデータ; のうちの1つ以上を備える、請求項10に記載のシステム。

说明书全文

心理及び認知科学の分野で認識されているように、感情は、心理生理学的表現、生物学的反応及び精神状態によって主に特徴付けられる主観的、意識的経験である。感情の生理学は、神経系の覚醒と密接に結び付いており、特定の感情に対応する覚醒の様々な状態及び強さを伴う。言い換えると、感情は、気持ちの複雑な状態(complex state of feeling)であり、その結果、人間の行動及びその人が対話する他者の行動に影響を与える可能性がある物理的及び心理的変化をもたらす。感情は行動の傾向にも結び付く。例えば外向的な人はその感情を表に表す傾向があり、内向的な人は感情を隠す傾向があります。過去20年にわたって、感情に関する研究は、心理学、神経科学、内分泌学、医学、歴史、社会学等の幾つかの異なる分野で大幅に増加した。人の感情状態と精神的な幸せとの間にはよく知られた相関関係が存在する。また、人の感情状態と身体的な健康との間にもよく知られた相関関係が存在する。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの実装は一般に、情報をユーザに伝達することに適用可能である。1つの例示の実装では、ウェアラブルデバイスは、マスターソフト回路セル(master soft circuit cell)と、作動ソフト回路セル(actuation soft circuit cells)とを具備する。マスター及び作動ソフト回路セルは、ユーザによって装着される衣類を形成するよう物理的に相互接続される。マスターセル及び作動ソフト回路セルの各々は、非導電性のファブリックカバー(fabric covering)を備える。作動ソフト回路セルの各々は、マスターソフト回路セルに電気的に接続されて、マスターソフト回路セルの制御下で動作する。マスターソフト回路セルは、作動命令(actuation instructions)を無線で受け取り、該受け取った作動命令に基づいて作動ソフト回路セルの組合せをアクティブにするように構成される。作動ソフト回路セルの各々は、当該作動ソフト回路セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザの1つ以上の感覚によって知覚される特定の動作(actuation)を生じるように構成される。

前述の概要は、以下の詳細な説明で更に説明される概念の選択を簡単な形で紹介するために提供されることに留意されたい。この要約は、特許請求に係る主題の重要な特徴又は本質的な特徴を特定するようには意図されておらず、特許請求に係る主題の範囲を決定する助けとして使用されるようにも意図されていない。その唯一の目的は、特許請求に係る主題の幾つかの概念を、以下で提示されるより詳細な説明の前置きとして簡単な形で提示することである。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの実装の具体的な特徴、態様及び利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲及び添付の図面に関してよりよく理解されるであろう。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの実装を実現するためのシステムフレームワークの簡略化した形態の一実装を示す図である。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの実装を実現するためのシステムフレームワークの別の実装を簡略化した形で示す図である。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスのためのハードウェアアーキテクチャの簡略化した形の例示の実装を示す図である。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスのマスターセルによって受け取られる作動命令に基づいてアクティブにされる作動セルと、当該アクティブにされる作動セルの各々によって生成される動作のタイプの異なる組合せについての一実装を簡略化した形で示す表である。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスのマスターセルによって受け取られる作動命令に基づいてアクティブにされる作動セルと、当該アクティブにされる作動セルの各々によって生成される動作のタイプの異なる組合せについての別の実装を簡略化した形で示す表である。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスで用いることができる振動セルのためのソフト回路の例示の実装の正面の平面図を簡略化した形で示す図である。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスで用いることができる加熱セルのためのソフト回路の例示の実装の正面及び背面の平面図を簡略化した形で示す図である。

ソフト回路セルのチェーンと、チェーン内のセルを電気的に相互接続する方法の例示の実装の正面の平面図を簡略化した形で示す図である。

マスターセルのためのソフト回路の例示の実装の正面の平面図を簡略化した形で示す図である。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスのスカーフ実装を示すグレースケール画像である。

感情状態情報をユーザに伝えるための処理の一実装を簡略化した形で示すフロー図である。

感情状態情報をユーザに伝えるための処理の別の実装を簡略化した形で示すフロー図である。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの実装の様々な部分及び要素を実現することができる汎用コンピュータシステムの簡略化した例を示す図である。

ウェアラブルデバイスの実装の以下の説明では、説明の一部を形成し、例としてウェアラブルデバイスを実施することができる具体的な実装が図示されている添付の図面を参照する。ウェアラブルデバイスの実装の範囲から逸脱することなく、他の実装を用いることができ、構造的変更を行うことができることが理解される。

明確性の目的のために、本明細書に記載されたウェアラブルデバイス実装を説明する際に特定の専門用語が用いられることがあり、これらの実施形態をそのように選択される特定の用語に限定するように意図されていないことを認識されたい。さらに、各特定の用語は、同様の目的を達成するために広く類似した方法で動作するその技術的等価物の全てを含むことを理解されたい。本明細書において、「一実装」又は「別の実装」又は「例示の実装」又は「代替実装」又は「あるバージョン」又は「別のバージョン」又は「例示のバージョン」又は「代替バージョン」への言及は、その実装又はバージョンとの関連で説明される特定の特徴、特定の構造又は特定の特性が、ウェアラブルデバイスの少なくとも1つの実装に含まれる可能性があることを意味する。本明細書の様々な箇所における「一実装において」又は「別の実装において」又は「例示の実装において」又は「代替実装において」又は「あるバージョンにおいて」又は「別のバージョンにおいて」又は「例示のバージョンにおいて」又は「代替バージョンにおいて」というフレーズの出現は、必ずしも全て同じ実装又はバージョンを指しているわけではなく、他の実装/バージョンを相互に除外する別個又は代替的な実装/バージョンでなくてもよい。またさらに、ウェアラブルデバイスの1つ以上の実装又はバージョンを表す処理フローの順序は、本質的にいずれかの特定の順序を示すものではなく、またウェアラブルデバイスの如何なる限定も課すものではない。

本明細書で使用されるとき、「コンポーネント」、「システム」、「クライアント」等の用語は、ハードウェア、ソフトウェア(例えば実行中の)、ファームウェア又はその組合せのいずれかのコンピュータ関連エンティティを指すように意図される。例えばコンポーネントは、プロセッサ上で実行されるプロセス、オブジェクト、実行可能ファイル、プログラム、関数、ライブラリ、サブルーチン、コンピュータ又はソフトウェアとハードウェアの組合せとすることができる。例として、サーバ上で実行するアプリケーションとサーバの双方をコンピュータとすることができる。1つ以上のコンポーネントがプロセッサ内に存在することができ、1つのコンポーネントを1つのコンピュータ上に局所化し、かつ/又は2つ以上のコンピュータ間に分散させることができる。「プロセッサ」という用語は、一般に、コンピュータシステムの処理ユニットのようなハードウェアコンポーネントを指すように理解される。

さらに、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「包含する」という用語、その変形及び他の同様の用語が、この詳細な説明又は請求項において使用される範囲に対して、これらの用語は、いずれかの追加又は他の要素を除外することなく、オープンな遷移語として「具備する」という用語と同様に包含的であることが意図される。

1.0 導入 このセクションは幾つかの異なる概念を簡単な形で紹介する。これらの概念は、以下で提示されるウェアラブルデバイス実装のより詳細な説明に用いられる。

心理学の分野で認識されるように、「感情(affect)」という用語は、一般に、1つ以上の刺激に応答する(例えば反応する)情動(emotion)又は人の経験を感じることを指す。したがって、「感情状態(affective state)」という用語は、本明細書において、1人の人又は2人以上の人々のグループのいずれかの情動状態(emotional state)を指すのに使用される。人の情動状態とその身体的な健康及び精神的な幸せとの間の上述の周知の相関関係に起因して、自分自身の現在の感情状態を識別し、解釈し、建設的に反応する人の能は、彼らの身体的な健康と精神的な幸せを、かなり高めることができる。加えて、別の人の現在の感情状態を識別し、解釈し、建設的に反応する人の能力は、その人が他の人と通信及び/又はネゴシエーションする際の成功をかなり高めることができる。

特定の障害の性質により、1つ以上の障害を有する多くの人々は、他者の現在の感情状態を識別し、解釈し、反応することが困難である。また、特定の障害を持つ人々は、自分自身の現在の感情状態を識別し、解釈し、表現し、建設的に反応することも困難である。例えば視力障害のある人は、一般に感情を伝えることに関連する有意な視覚的合図(例えば他の中でも特に、顔の表情及び身体言語)を受け取ることができないことがあり、したがって、このことは、視覚障害のある人が、他の人々の現在の感情状態を識別し、解釈し、反応することを困難にする。聴覚障害のある人は、一般に感情を伝えることに関連する有意な聴覚的合図(例えば他の中でも特に、言葉の合図)を受け取ることができないことがあり、したがって、このことは、聴覚障害のある人が、他の人々の現在の感情状態を識別し、解釈し、反応することを困難にする。言語障害のある人及び高齢者は、自分の感情状態を他の人々に伝えることが難しいことがある。自閉症スペクトラム障害のある人は、自分自身の現在の感情状態を認識し、はっきりと話し、建設的に反応することが難しいことが多く、他の人々の現在の感情状態を解釈して反応することも難しいことがある。

ライフロギング及び自己追跡(自動分析及び自己定量化としても知られる)の分野で認識されるように、自己定量化(Quantified Self)は、人が、自己認識や自己反省、自己改善といった目標のために日常生活を通して進歩するように、テクノロジーを使用して自分自身に関する様々なタイプのデータを日常的に収集する(例えば測定及び/又は記録する)、増加している一般的な動き(increasingly popular movement)である。この収集されたデータはその後、従来の方法を使用して日常的に分析することができ、このデータ分析の結果を、彼らの日常活動に関する定量的情報の形で人に提供することができる。言い換えると、自己定量化は、テクノロジーによる自己追跡を通した自己認識(self-knowledge)である。自己定量化の動き(Quantified Self movement)によって収集及び分析される、人に関する様々なタイプのデータは、ここでは、総称して自己定量化データ(quantified self data)と呼ばれることがある。自己定量化データを、2つのクラス、すなわち、人の生理機能に関するデータと、人の活動に関するデータ(例えば他の多くの中でも特に、身体活動、睡眠、食物摂取及びアルコール摂取)に分類することができる。

人の生理機能に関する多くの異なるタイプのデータを、自己定量化の動きによって収集することができ、そのようなデータの例には、他の中でも特に、人の心電図(ECG)信号、人の1つ以上の脳波記録(EEG)信号、人の皮膚温度の測定、人の皮膚コンダクタンス応答(皮膚電気応答、皮膚電気活動及びガルバニック皮膚電気応答としても知られる)測定、人の心拍数及び/又は心拍変動測定、人の血液酸素濃度の測定、人の血圧測定が含まれる。人の活動に関する多くの異なるタイプのデータを、自己定量化の動きによって収集することもでき、そのようなデータの例には、他の中でも特に、人のEVG(ElectroVisuoGram)信号、人の顔及び/又は身体のビデオ及び/又は画像、人の環境のビデオ及び/又は画像、人についての地理位置情報測定、人の高度測定、人の線形速度測定、人の加速度測定、人の物理的向き(physical orientation)測定、人の環境からの音(人又はその人の環境内にいるいずれかの他者からの声を含むことがある)、人の環境内の光レベル、人の環境内の分レベル(人がいつ水に浸されるか(immerse)を示すことができる)、人が歩いた歩数、人が上がった階段の数、人が移動した距離、人の睡眠スケジュール及び/又は睡眠の質、人が摂取したアルコールの量、そして人が摂取した食べ物の種類及び量が含まれる。

人に関する自己定量化データを、多くの異なるモダリティから収集することができる。例えば人に関する自己定量化データを、人の身体に物理的に取り付けられる(例えば他の取付け方法の中でも特に、装着される)1つ以上のセンサから収集することができる。そのようなセンサの例には、他の中でも特に、複数のECG電極、複数のEEG電極、1つ以上のビデオカメラ、マイクロフォン、全地球測位システムレシーバ、皮膚温度センサ、ガルバ・アクチベータ(galvactivator)、加速度計、ジャイロスコープ、高度計、湿度センサ、心拍数センサ、歩数計、パルスオキシメータ又は血圧モニタが含まれる。人に関する自己定量化データを、彼らの1日の流れ全体を通して身体的に接触する機会がある1つ以上のデバイス(他の中でも特に、圧力感知キーボード又は容量式マウス等)から収集することもできる。人に関する自己定量化データを、人からリモートであるが、その人のすぐ近くにある1つ以上のセンサ(他の中でも特に、監視カメラ又はマイクロフォン等)から収集することもできる。人に関する自己定量化データを、1つ以上のコンピューティングデバイス(スマートフォン、タブレットコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、ラップトップコンピュータ又は他のタイプのパーソナルコンピュータ等)に手動で入力される情報から収集することもできる。

2.0 感情状態を伝えるモジュラウェアラブルデバイス 本明細書で使用されるとき、「ユーザ」という用語は、本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装を装着している人を指すのに使用される。ウェアラブルデバイス実装は、一般に、情報をユーザに伝える(例えば通信する)ことに適用可能である。ウェアラブルデバイス実装は、多くの異なるタイプの情報をユーザに伝えることができることに留意されたい。以下でより詳細に説明されるウェアラブルデバイスの例示の実装では、ウェアラブルデバイスは、ユーザの現在の感情状態をそのユーザに伝える。後のより詳細な説明から認識されるように、この例示の実装は、ユーザに、自身の現在の感情状態を警告し(例えば現在の感情状態をユーザに気付かせて)、したがって、ユーザが自身の現在の感情状態についてよく考えて(例えば識別及び解釈して)反応することを可能にし、ユーザに、その感情状態がいつどのように変化するかを知らせる。この例示の実装は、変化がユーザの身体的健康と精神的な幸せを高めることになる(例えばストレスを減らす)よう、ユーザの現在の感情状態を環境内の良い方向へと変化させることもできる。

この後のより詳細な説明から認識されるように、本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装は、以下のような様々な理由から利点がある。ウェアラブルデバイス実装は、ユーザの身体的健康及び精神的な幸せを高め、他の人々との通信及び/又はネゴシエーションの際の成功を高めるために、コスト効率が良く、信頼性の高い使い易い方法をユーザに提供する。また、ウェアラブルデバイスの実装は、様々な障害(他の中でも特に、視覚障害、聴覚障害、言語障害又は自閉症スペクトル障害等)があるユーザと、全く障害のないユーザによる日常の使用に適したユニバーサルデザインを採用する。言い換えれば、ウェアラブルデバイス実装は、障害のあるユーザと障害のないユーザの双方を含め、幼児から高齢者まで年齢に幅のある多くのタイプのユーザに対して本質的にアクセス可能である。ウェアラブルデバイス実装は全ての人にとって有益であるが、障害のあるユーザ及び高齢者にとって特に有益である。ウェアラブルデバイス実装は、軽量かつしなやかで、通気性があって、快適であり、通常の日常活動を行うユーザの能力を損なうことなく、目立たずに長時間装着することができる。また、ウェアラブルデバイス実装は、ユーザの感情に対処して管理するための現在の戦略を補完する。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装は、おしゃれに見えて最新のファッショントレンドと調和し、毎日目立たないように装着することができる多様な衣類フォームファクタで、ウェアラブルデバイス実装を実現することを可能にするモジュラソフト回路ベース設計を採用する。したがって、ウェアラブルデバイス実装は、ウェアラブル及びアシスト技術の特徴(stigma)を減らし、これは、障害のあるユーザにとって特に有利である。また、このモジュラ設計は、ウェアラブルデバイス実装が、各ユーザの感覚能力(例えば限界)及び好みに適合することを可能にする。言い換えると、様々な障害を有するユーザを含め、多くのタイプのユーザの特定の個人的ニーズ及び好みを満たすように、ウェアラブルデバイス実装を個々にカスタマイズすることができる。ウェアラブルデバイス実装は、各ユーザに、感情状態及び他のタイプの情報を、自然かつ緻密で(subtle)瞬間的な方法でユーザに連続的に伝えることができるオンボディ体験(on-body experience)を提供する。また、ウェアラブルデバイスの実装は、負の感情状態(例えば他の中でも特に、ストレス状態又は悲しい状態)を緩和し、正の感情状態(例えば他の中でも特に、平穏又は幸せ)を高めることができる方法でユーザの感覚と相互作用する。ウェアラブルデバイス実装はまた、各ユーザが、行動において正及び負のパターンをよく考えて、それに対して反応することを可能にする。

2.1 システムフレームワーク このセクションでは、本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装を実現するために使用することができるシステムフレームワークの2つの例示の実装を説明する。このセクションで説明されるシステムフレームワーク実装に加えて、様々な他のシステムフレームワーク実装がウェアラブルデバイス実装を実現するために使用されてもよいことに留意されたい。

図1は、本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装を実現するためのシステムフレームワークの一実装を簡略化した形で図示している。図1に例示されるように、システムフレームワーク100は、ユーザ108の身体に物理的に取り付けられて、ユーザに関する自己定量化データを連続的又は日常的に生成する、1つ以上のセンサ104を含む。そのようなセンサ104の例は以前に提供されている。システムフレームワーク100は、任意選択で、ユーザ108からリモートではあるがすぐ近くにあり、ユーザに関する追加の自己定量化データを連続的又は日常的に生成する、1つ以上のセンサ106も含むことができる。そのようなセンサ106の例も以前に提供されている。システムフレームワーク100は、任意選択で、ユーザ108が彼らの1日の流れ全体を通して身体的に接触する機会がある1つ以上のデバイス(図示せず)も含むことができ、ユーザがそれらのデバイスと身体的に接触するときはいつでもユーザに関する追加の自己定量化データを生成することができる。そのようなデバイスの例も以前に提供されている。

図1を再び参照すると、システムフレームワーク100は、ユーザ108の近くに配置されるローカルコンピューティングデバイス110も含む。そのようなローカルコンピューティングデバイス110の例には、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ及びサーバコンピュータが含まれる。システムフレームワーク100は、ユーザ108によって装着されており、ユーザに情報を伝達するウェアラブルデバイス102も含む。ローカルコンピューティングデバイス110は、ユーザ108に関する自己定量化データを無線で受信114及び116するように構成される。そのようなユーザ108に関する自己定量化データは、センサ104及び106によって生成されており、先ほど説明した、ユーザが身体的に接触する機会があるデバイスによって生成されてもよい。ローカルコンピューティングデバイス110は更に、受け取った自己定量化データからユーザ108の現在の感情状態を決定するように構成される。受け取った自己定量化データから決定することができる異なる感情状態の例は、以下で更に詳細に説明される。

図1を再び参照すると、システムフレームワーク100の実装の1つのバージョンでは、ローカルコンピューティングデバイス110は更に、ユーザ108の現在の感情状態を当該ユーザに明確に伝える所定の動作セット(prescribed set of actuation)を指定する作動命令を生成し、これらの作動命令をウェアラブルデバイス102に無線で送信112するように構成される。「動作(actuation)」という用語は、本明細書では、ユーザ108の感覚の1つ以上によって知覚される(例えば対話する)ユーザフィードバック信号を指すように使用される。したがって、以下で更に詳細に説明されるように、ウェアラブルデバイス102は、ローカルコンピューティングデバイス110から送信された作動命令を無線で受信112し、作動命令によって指定される所定の動作セットを生成するように構成される。決定され得る異なる感情状態の各々を明確に伝達する例示の動作セットも以下で詳細に説明される。以下のより詳細な説明から認識されるように、ウェアラブルデバイスによって生成される動作セットは、負の感情状態を和らげ、正の感情状態を高めることができるので有利である。

再び図1を参照すると、システムフレームワーク100の実装の別のバージョンでは、先ほど説明したようにローカルコンピューティングデバイス110が作動命令をウェアラブルデバイス102に無線で送信112するのではなく、ローカルコンピューティングデバイス110は、ユーザ108の現在の感情状態を指定する情報をウェアラブルデバイス102に無線で送信112するように構成される。したがって、ウェアラブルデバイス102は、ローカルコンピューティングデバイス110から送信された情報を無線で受信112し、ユーザ108の現在の感情状態を当該ユーザに明確に伝える所定の動作セットを生成するように構成される。ユーザ108に関する自己定量化データの無線通信(例え114及び116)、並びに作動命令とユーザの現在の感情状態を指定する情報の双方の無線通信112は、様々な無線ネットワーク技術を用いて実現されることが可能である。例えばウェアラブルデバイス実装の1つのバージョンでは、この無線通信112/114/116は、従来のBluetooth(登録商標)パーソナルエリアネットワークを使用して実現される。ウェアラブルデバイスの実装の別のバージョンでは、無線通信112/114/116は、従来のWi-Fiローカルエリアネットワークを使用して実現される。ウェアラブルデバイス実装の更に別のバージョンでは、無線通信112/114/116は、異なる無線ネットワーク技術の組合せを使用して実現される。

図2は、本明細書で説明されるウェアラブルデバイスを実現するためのシステムフレームワークの別の実施形態を簡略化した形で図示している。図2に例示されるように、システムフレームワーク200は、ユーザ208の身体に物理的に取り付けられ、ユーザに関する自己定量化データを連続的又は日常的に生成する1つ以上のセンサ204を含む。システムフレームワーク200は、任意選択で、ユーザ208からリモートではあるがすぐ近くにあり、ユーザに関する追加の自己定量化データを連続的又は日常的に生成する、1つ以上のセンサ206も含むことができる。システムフレームワーク200は、任意選択で、ユーザ208が彼らの1日の流れ全体を通して身体的に接触する機会がある1つ以上のデバイス(図示せず)も含むことができ、ユーザがそれらのデバイスと身体的に接触するときはいつでもユーザに関する追加の自己定量化データを生成することができる。

図2を再び参照すると、システムフレームワーク200は、ユーザ208の近くに配置されるローカルコンピューティングデバイス210も含む。そのようなローカルコンピューティングデバイス210の例には、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ及びサーバコンピュータが含まれる。システムフレームワーク200は、ユーザ208によって装着されており、ユーザに情報を伝達するウェアラブルデバイス202も含む。ローカルコンピューティングデバイス210は、ユーザ208に関する自己定量化データを無線で受信214及び216するように構成される。そのようなユーザ208に関する自己定量化データは、センサ204及び206によって生成されており、ユーザが身体的に接触する機会があるデバイスによって生成されてもよい。ローカルコンピューティングデバイス210は更に、受け取った自己定量化データを、(他のタイプのネットワークの中でも特に)インターネットのようなデータ通信ネットワーク218を介してクラウドサービス224に転送するように構成される。クラウドサービス224は、ローカルコンピューティングデバイス210からリモートに配置される1つ以上の他のコンピューティングデバイス220及び222上で動作する。リモートコンピューティングデバイス220及び222は、ネットワーク218を介して相互に通信することもできる。「クラウドサービス」という用語は、クラウド内で動作し、異なる地理領域(例えば世界の異なる領域)に配置され得る複数のデータセンタでホストされる(例えば展開される)、ウェブアプリケーションを指すのに使用される。

再び図2を参照すると、以下で更に詳細に説明されるように、システムフレームワーク200の1つのバージョンでは、クラウドサービス224は、ローカルコンピューティングデバイス210から転送された自己定量化データを受け取り、受け取った自己定量化データからユーザ208の現在の感情状態を決定し、ユーザ208の現在の感情状態を当該ユーザに明確に伝える所定の動作セットを指定する作動命令を生成し、これらの作動命令をローカルコンピューティングデバイスに送信する。したがって、ローカルコンピューティングデバイス210は、クラウドサービス224から送信された作動命令を受け取り、これらの命令をウェアラブルデバイス202に無線で転送212するように更に構成される。したがって、ウェアラブルデバイス202は、ローカルコンピューティングデバイス210から転送された作動命令を無線で受信212し、作動命令によって指定される所定の動作セットを生成するように構成される。システムフレームワーク200は単一のウェアラブルデバイス202と無線通信212する単一のローカルコンピューティングデバイス210を示しているが、クラウドサービスが複数のローカルコンピューティングデバイスに提供され、ローカルコンピューティングデバイスの各々が、異なるセンサのセット及び異なるユーザによって装着されている異なるウェアラブルデバイスと無線で通信する、更に別のシステムフレームワーク実装(図示せず)も可能である。

再び図2を参照すると、システムフレームワーク200の別のバージョンでは、先ほど説明したようにクラウドサービス224が作動命令をローカルコンピューティングデバイス210に送信し、ローカルコンピューティングデバイス210がこれらの命令を受け取ってウェアラブルデバイス202に無線で伝送212するのではなく、クラウドサービスは、ユーザ208の現在の感情状態を指定する情報をローカルコンピューティングデバイスに送信する。したがって、ローカルコンピューティングデバイス210は、この情報をクラウドサービス224から受け取り、これをウェアラブルデバイス202に無線で転送212するように構成される。したがって、ウェアラブルデバイス202は、ローカルコンピューティングデバイス210から転送された情報を無線で受信212し、ユーザ208の現在の感情状態を当該ユーザに明確に伝える所定の動作セットを生成するように構成される。ユーザ208に関する自己定量化データの無線通信(例え214及び216)、並びに作動命令とユーザの現在の感情状態を指定する情報の双方の無線通信212は、このセクションで上述した方法のいずれかで実現されることが可能である。

2.2 ウェアラブルデバイスハードウェアーキテクチャ 図3は、情報をユーザに伝達する上述のウェアラブルデバイスのためのハードウェアアーキテクチャの例示の実装を簡略化した形で図示している。図3に例示されるように、ウェアラブルデバイス300は、マスターソフト回路セル(master soft circuit cell)(以下、単にマスターセルと称する)302と、複数の作動ソフト回路セル(actuation soft circuit cells)(以下、単に作動セルと称する)310及び318を含む。電子的スタイル(e-テキスタイル、スマートテキスタイル及びスマートファブリックとしても知られる)において一般的に言われており、認識されるように、「ソフト回路」という用語は、1つ以上のフレキシブルな導電性材料によって電気的に相互接続される複数の別個の電子コンポーネントを有する電子回路を指し、この場合、電子コンポーネントと導電性材料の双方がフレキシブルな非導電性の基材(base material)に接着されている。したがって、マスターセル及び作動セル302/310/318は、柔軟な電子回路である。以下でより詳細に説明するように、マスターセル302と、作動セル310及び318は、ユーザ(図示せず)によって身体の所望の部分に装着される衣類(図示せず)を形成するように物理的に相互接続される。これらのセル302/310/318の柔軟性は、衣類が装着されているユーザの身体の部分の形状にその衣類が適合することを可能にする。

再び図3を参照すると、マスターセル302は、非導電性のファブリックカバー326を含む。作動セル310及び318の各々も、非導電性のファブリックカバー328及び330を含む。作動セル310及び318の各々は電気的に接続332され、マスターセル302の制御下で動作する。この電気接続332は、マスターセル302が、作動セル310及び318の各々に電力を供給し、これらと通信する(例えば他の通信タイプの中でも、アクティブ及びアクティブ解除する)。マスターセル302は、所定の動作セットを指定する前述の作動命令を無線で受け取り、受け取った作動命令に基づいて作動セル310及び318の組合せをアクティブにするように構成される。作動セル310及び318の各々は、作動セルがマスターセル302によってアクティブにされるときはいつでも、ユーザの1つ以上の感覚によって知覚される特定の動作を生成するように構成される。ウェアラブルデバイス300の先ほど説明したモジュール性(modularity)は、ユーザの個人的ニーズ及び好みに合ったタイプ及び量の作動セル310及び318を含むようにデバイスの構成をカスタマイズすることを可能にする点で有利である。

再び図3を参照すると、マスターセル302は、マスターバッテリ304、マスターマイクロコントローラ306及び無線レシーバ308を含む。様々なタイプのバッテリ、マイクロコントローラ及び無線レシーバをマスターセル302に使用することができる。例えば従来の3.7ボルト、800ミリアンペア/時のリチウムイオンバッテリパックがマスターバッテリ304に使用されるウェアラブルデバイス300の例示の実装では、従来のArduino Beetleマイクロコントローラがマスターマイクロコントローラ306に使用され、従来のBluetooth(登録商標)パーソナルエリアネットワークレシーバモジュール又は従来のWi-Fiローカルエリアネットワークレシーバモジュールが無線レシーバ308に使用される。マスターバッテリ304は、マスターマイクロコントローラ306及び無線レシーバ308に電力を供給し、また、電気接続332の配電バス部分(図示せず)を介して作動セル310及び318の各々に電力を供給する。無線レシーバ308は、作動命令を受け取り、それらをマスターマイクロコントローラ306に渡す。マスターマイクロコントローラ306は、受け取った作動命令を解釈して、電気接続332の通信バス部分(図示せず)を介して作動セル310及び318の各々にコマンドを送信する。この場合、これらのコマンドは、作動ソフト回路に、受け取った作動命令によって指定される動作セット内の特定の動作をアクティブにさせ、作動ソフト回路に、このセット内にない特定の動作を非アクティブにさせる。

再び図3を参照すると、作動セル310及び318の各々は、スレーブマイクロコントローラ312及び320と、アクチュエータユニット314及び322を含む。作動セル310及び318のうちの特定のものが二次バッテリ316及び324も含んでよく、二次バッテリ316及び324は、マスターバッテリ304によって供給可能な電力よりも多くの電力を必要とする特定のタイプのアクチュエータユニット314及び322(例えば以下でより詳細に説明される加熱及び冷却素子)に電力を供給するのに使用される。様々なタイプのマイクロコントローラ、アクチュエータユニット及びバッテリを、作動セル310及び318に使用することができる。例えばウェアラブルデバイス300の例示の実装では、Arduino Beetleマイクロコントローラがスレーブマイクロコントローラ312及び320に使用され、必要なときに、3.7ボルト、800ミリアンペア/時のリチウムイオン電池パックが二次バッテリ316、324に使用される。使用される例示のタイプのアクチュエータユニットは、以下でより詳細に説明される。作動セル310及び318の各々は、電気接続332の配電バス部分を介してマスターセル302から電力を受け取り、この受け取った電力をそのスレーブマイクロコントローラ312及び320とアクチュエータユニット314及び322に提供する。また、作動セル310及び318の各々の上のスレーブマイクロコントローラ312及び320は、電気接続33の通信バス部分を介してマスターセル302から先ほど説明したコマンドを受け取る。所与の作動セル(例えば310)上の所与のスレーブマイクロコントローラ(例えば312)が、マスターセル302からアクティブ化コマンドを受け取るといつでも、スレーブマイクロコントローラは、そのセルのアクチュエータユニット(例えば314)をターンオンする。所与の作動セル(例えば318)上の所与のスレーブマイクロコントローラ(例えば320)が、マスターセル302から非アクティブ化コマンドを受け取るといつでも、スレーブマイクロコントローラは、そのセルのアクチュエータユニット(例えば322)をターンオフする。

再び図3を参照すると、ウェアラブルデバイス300の例示の実装では、マスターセル302と作動セル310及び318の各々との間の電気接続332は、マスター及び作動セルを順次通過する4線式バス(4-wire bus)(図示せず)を使用して実現され、マスターセルによって動作及び制御される。4線式バスの配線のうち2本は配電バスとして機能し、4線式バスの配線のうちの他の2本はシリアル通信バスとして機能する。言い換えると、この実装形態では、電気接続332は、2線の配電バス(図示せず)と2線のシリアル通信バス(図示せず)を含む。配電バスは、マスターバッテリ304から作動セル310及び318の各々に電力を供給する。シリアル通信バスは、マスターマイクロコントローラ306がスレーブマイクロコントローラ312及び320の各々と通信することを可能にする。シリアル通信バスは、マスターマイクロコントローラ306によってスレーブマイクロコントローラ312及び320の各々に送信される前述のコマンドを分配する。この実装の例示的なバージョンでは、従来の集積回路間(I2C:Inter-Integrated Circuit)バス及び関連するメッセージプロトコルがシリアル通信バスに使用される。したがって、この例示的なバージョンでは、コマンドはI2Cメッセージプロトコルに従う。

2.3 ウェアラブルデバイスの作動 本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装は、受信される前述のユーザに関する自己定量化データから、様々な現在の感情状態を決定することができる。ウェアラブルデバイスの例示の実装では、受け取った自己定量化データから決定されるユーザの現在の感情状態は、ストレス状態(stressed)、悲しい(sad)、平穏な状態(calm)、幸せ(happy)又は興奮状態(excited)のいずれかである。これらの5つの異なる感情状態は、1980年にJames A. Russellによって定義された感情の従来的な円環モデル(circumplex model)から導出され、全ての人に通じる正及び負の感情状態のバランスを表すことが認識されよう。5つより少ないか又は5つより多くの異なる感情状態、あるいは感情状態の他の組合せを、受け取った自己定量化データから決定することができる、ウェアラブルデバイスの代替的な実装も可能であることに留意されたい。

再び図3を参照すると、ウェアラブルデバイス300は、多くの異なるタイプの作動セル310及び318の組合せを含むことができ、この場合、特定のタイプの作動セルと、ウェアラブルデバイスに用いられる各タイプの特定の量をカスタマイズして、ユーザの個人的ニーズ及び好みに合致させることができる。限定ではなく例として、ウェアラブルデバイス内の所与の作動セルは、加熱セル、冷却セル、オーディオセル、振動セル、照明セル、圧力セル又は摩擦セルのいずれかとすることができる。作動セルのこれらの異なるタイプの各々と、マスターセル302によって作動セルがアクティブにされるとき生成する動作のタイプは、以下でより詳細に説明される。以下のより詳細な説明から認識されるように、作動セルのこれらの幾つかの例示のタイプは、これらが個々に又は様々な組合せで、ユーザの上述の多くのタイプについてアクセス可能な動作を生じる点で有利である。これらのタイプの作動セルは、感情状態情報をユーザに伝達する際に、豊富な複数モーダル言語を提供するので有利である。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの例示の実装では、加熱セルは、そのアクチュエータユニットのために加熱素子を使用する。この実装の例示的なバージョンでは、加熱セルは前述の二次バッテリも含む。加熱セル上の加熱素子がセルのスレーブマイクロコントローラによってターンオンされると、二次バッテリは加熱素子に電力を供給し、続いて、加熱素子は、加熱セルが配置されているユーザの身体部分に加えられる熱を生じる。このように、加熱セルは、該加熱セルがマスターセルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザを温める(例えば体温を上昇させる)加熱動作を生じるように構成される。この実装の例示的なバージョンでは、加熱素子は、所定の長さを有する従来の40ゲージの抵抗線(40-gauge resistive wire)である。様々な他のタイプの加熱素子を使用することもできることに留意されたい。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの例示の実装では、冷却セルは、そのアクチュエータユニットのために冷却素子を使用する。この実装の例示的なバージョンでは、冷却セルは二次バッテリも含む。冷却セル上の冷却素子がセルのスレーブマイクロコントローラによってターンオンされると、二次バッテリが冷却素子に電力を供給し、続いて、冷却素子は、冷却セルが配置されているユーザの身体部分から熱を除去する。このように、冷却セルは、該冷却セルがマスターセルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザを冷却する(例えばその体温を下げる)冷却動作を生じるように構成される。この実装の例示的なバージョンでは、冷却素子は、従来の熱電冷却デバイス(例えばペルチェ冷却デバイス等)である。様々な他のタイプの冷却素子を使用することもできることに留意されたい。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの例示の実装では、オーディオセルは、そのアクチュエータユニットのためにオーディオ出力素子を使用する。オーディオセル上のオーディオ出力素子がセルのスレーブマイクロコントローラによってターンオンされると、オーディオ出力素子は、ユーザが聞くことができ、オーディオセルが配置されているユーザの身体の部分で感じることもできる、複数の異なるサウンド(様々なタイプの音楽、環境音、トーン、言葉情報(verbal information)等)のうちの所望の1つを再生する。このようにして、オーディオセルは、オーディオセルがマスターセルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザが聞き、感じることができるオーディオ動作を生じるように構成される。この実装の例示的なバージョンでは、オーディオ出力素子は、従来の小型ラウドスピーカ又はユーザによって装着される従来のヘッドフォンのいずれかに電子的に結合される従来のAdafruit「Music Maker」MP3シールドである。様々な他のタイプのオーディオ出力素子を使用することもできることに留意されたい。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの例示の実装では、振動セルは、そのアクチュエータユニットのために振動素子を使用する。振動セル上の振動素子がセルのスレーブマイクロコントローラによってターンオンされると、振動素子が振動し、この振動は振動セルが配置されているユーザの身体の部分で感じられる。このように、振動セルは、振動セルがマスターセルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザによって感じられる振動動作を生じるように構成される。振動動作は、連続的振動(例えば振動素子はターンオンされた後に放置されてもよい)又は様々な期間(varying durations)を有する所定のパターンの振動パルス(例えば振動素子は所定の方法で繰り返しターンオンとターンオフされる)のいずれかとすることができる。この実装の例示的なバージョンでは、振動要素は、1つ以上の従来的な振動モータである。他のタイプの振動素子を使用することもできることに留意されたい。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの例示の実装では、照明セルは、そのアクチュエータユニットのために光出力素子を使用する。照明セル上の光出力素子がセルのスレーブマイクロコントローラによってターンオンされると、光出力素子は、ユーザが見ることができる複数の異なるタイプの照明効果(その例は、以下で詳細に説明される)のうちの所望の照明効果を表示する。このように、照明セルは、該照明セルがマスターセルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザが見ることができる照明動作を生じるように構成される。この実装の例示的なバージョンでは、光出力素子は、従来のリボンLED(発光ダイオード)ストライプ又は従来のLEDマトリクス(Adafruit NeoPixelマトリクス等)のいずれかである。これらの特定のタイプの光出力素子は、視覚障害のある一部のユーザが視覚的に知覚することができる粗い低解像度の色及び輝度の変化を生成することができる点で有利であることに留意されたい。しかしながら、様々な他のタイプの光出力素子を使用することもできる。ユーザがプライバシ上の懸念事項を有する場合、照明セルによって表示される照明効果は、ユーザについての照明効果のエンコード情報を認識する必要のない他の人が審美的に魅力的でおしゃれであると考える、微妙な色の変化を用いることができる。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの例示の実装では、圧力セルは、そのアクチュエータユニットのために圧力生成素子を使用する。圧力セル上の圧力生成素子がセルのスレーブマイクロコントローラによってターンオンされると、圧力生成素子は、圧力セルが配置されるユーザの身体の部分に圧力を加える。したがって、圧力セルは、圧力セルがマスターセルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザが感じることができる圧力動作を生じるように構成される。この圧力動作は、一般に、感覚過負荷の(sensory overload)ストレスに焦点を当てて緩和することを助けるために圧力を頻繁に用いるので、特に、自閉症のユーザにとって、ユーザのストレスレベルを低減するのに役立つことが理解されよう。この実施形態の例示的なバージョンでは、圧力生成素子は、膨張可能なブラッダ(inflatable bladder)に空気流接続(air-flow-coupled)される従来のマイクロポンプ(例えば圧電マイクロポンプ等)であり、この場合、ブラッダは、圧力セルがマスターセルによってアクティブにされるときに膨張される(したがって、ユーザの身体に加えられる圧力が増加する)か、収縮される(したがって、ユーザの身体に加えられる圧力の量が減少する)。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの例示の実装では、摩擦セルは、そのアクチュエータユニットのために形状変化素子(shape changing element)を使用する。セルのスレーブマイクロコントローラによって摩擦セル上の形状変化素子がターンオンされると、形状変化素子はセルの物理的形状を変え(例えばセルを変形する)、したがって、セルは摩擦セルが配置されているユーザの身体の部分に対してこすり付けられる(rub)。このようにして、摩擦セルは、該摩擦セルがマスターセルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザが感じることができる摩擦動作を生じるように構成される。この実装の例示的なバージョンでは、形状変化素子は、所定の長さを有する従来のニッケルチタン形状メモリワイヤ(ニチノールワイヤ及びFLEXINOL(Dynalloy,Inc.の登録商標)ワイヤとしても知られている)である。様々な他のタイプの形状変化素子を使用することもできることに留意されたい。

図4は、ウェアラブルデバイス内のマスターセルによって受け取られる作動命令に基づいてアクティブにされる作動セルと、ウェアラブルデバイス内のアクティブにされた作動セルの各々によって生成される作動タイプの組合せの一実装を簡略化した形で図示している。図4に例示されるように、受け取った自己定量化データから決定されるユーザの現在の感情状態が別の感情状態からストレス状態に変化するときはいつでも、作動命令は、ウェアラブルデバイス内の振動セルの各々が、冷却、オーディオ及び圧力セルをアクティブにする直前に、各振動パルスが所定の時間期間(例えば250ミリ秒)を有する所定の短い一連の(例えば2つの連続する)振動パルスを生成することを指定し、これらの振動パルスは、ユーザに、その感情状態における変化を警告する。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内の冷却セルの各々がアクティブにされることを指定し、冷却セルは、ユーザの身体から熱を除去する(したがって、体温を下げる)ように機能し、ユーザのストレスレベルを低減するのに役立つことができる。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内の各オーディオセルがアクティブにされ、ユーザのストレスレベルを低減することも役立つ可能性がある静かでゆっくりしたタイプ(smoothing slow type)の音楽を再生することを指定する。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内の圧力セルの各々がアクティブにされることを指定し、圧力セルは、ユーザの身体に圧力を加えるよう機能し、ユーザのストレスレベルを低減することにも役立つ。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内にある任意の他のタイプの作動セルが非アクティブにされることを指定する。

再び図4を参照すると、受け取った自己定量化データから決定されるユーザの現在の感情状態が別の感情状態から悲しい状態に変化するときはいつでも、作動命令は、ウェアラブルデバイス内の振動セルの各々が、加熱、オーディオ及び照明セルをアクティブにする直前に先ほど説明した短い一連の振動パルスを生成することを指定し、これらの振動パルスは、ユーザに、その感情状態における変化を警告する。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内の加熱セルの各々がアクティブにされることを指定し、加熱セルは、ユーザの身体に熱を加える(したがって、体温を上げる)ように機能し、ユーザが悲しい状態を脱するよう移行することを助けることができる。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内のオーディオセルの各々をアクティブにして、明るく陽気なタイプ(cheerful, upbeat type)の音楽を再生することを指定し、ユーザを悲しい状態を脱するよう移行することを助けることもできる。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内の各照明セルをアクティブにして、穏やかなタイプ(smoothing type)の照明効果を表示することを指定し、ユーザを悲しい状態を脱するよう移行することを助けることもできる。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内にある任意の他のタイプの作動セルが非アクティブにされることを指定する。

再び図4を参照すると、受け取った自己定量化データから決定されるユーザの現在の感情状態が別の感情状態から平穏な状態に変化するときはいつでも、作動命令は、ウェアラブルデバイス内の振動セルの各々が、ユーザにその感情状態における変化を警告する、前述の短い一連の振動パルスを生成することを指定する。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内にある任意の他のタイプの作動セルが非アクティブにされることを指定する。言い換えると、一連の振動パルスが生成された後、デバイスは、ユーザの現在の感情状態が変化するまで休止状態(dormant)のままである。

再び図4を参照すると、受け取った自己定量化データから決定されるユーザの現在の感情状態が、別の感情状態から幸せの状態に変化するときはいつでも、作動命令は、ウェアラブルデバイス内の振動セルの各々が、オーディオ及び照明セルをアクティブにする直前に、前述の短い一連の振動パルスを生成することを指定し、これらの振動パルスは、ユーザに、その感情状態における変化を警告する。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内のオーディオセルの各々をアクティブにして、明るく陽気なタイプの音楽を再生することを指定し、これによりユーザの幸せな状態を強化することができる。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内の照明セルの各々をアクティブにし、穏やかなタイプの照明効果を表示することを指定し、ユーザの幸せな状態を強化することを助けることができる。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内にある任意の他のタイプの作動セルが非アクティブにされることを指定する。

再び図4を参照すると、受け取った自己定量化データから決定されるユーザの現在の感情状態が、別の感情状態から興奮状態に変化するときはいつでも、作動命令は、ウェアラブルデバイス内の振動セルの各々が、冷却、オーディオ及び照明セルをアクティブにする直前に、前述の短い一連の振動パルスを生成することを指定し、これらの振動パルスは、ユーザに、その感情状態における変化を警告する。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内の冷却セルの各々をアクティブにすることを指定し、冷却セルはユーザの身体から熱を除去する(したがって、体温を下げる)ように機能する。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内の各オーディオセルがアクティブにされ、明るく陽気なタイプの音楽を再生することを指定する。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内の各照明セルが起動され、にぎやかなタイプ(festival type)の照明効果を表示することを指定する。作動命令は更に、ウェアラブルデバイス内にある任意の他のタイプの作動セルが非アクティブにされることを指定する。

図5は、ウェアラブルデバイス内のマスターセルによって受け取られる作動命令に基づいてアクティブにされる作動セルと、ウェアラブルデバイス内のアクティブにされた作動セルの各々によって生成される作動タイプの異なる組合せ別の実装を簡略化した形で図示している。図5に見られる異なる作動セルの組合せは、以下の観察結果を反映している。一部のユーザは、冷却セルの冷却動作によりも加熱セルの加熱動作を好む。一部のユーザは、自身の感情状態を他人に見せたくないため、照明セルの照明動作を望ましくないものにする。一部のユーザは、加熱動作が(「温かいハグ」のような)穏やかなものであり、彼らがストレス状態にあるときに、そのストレスレベルを下げるのに効果的であることをわかっている。この実装の代替的なバージョンでは、ユーザがストレス状態又は悲しい状態にあるときにユーザの身体に加えられる熱量を、ストレス/悲しさのレベルに応じて調整することができる(例えばより高い熱量は、より高いストレス/悲しみのレベルを伝える可能性がある)。

図4及び図5に図示される作動セルの異なる組合せに加えて、ユーザの異なる感情状態が決定されると、作動セルの様々な他の組合せをアクティブにすることができることに留意されたい。限定ではなく例として、所与のユーザのニーズ及び好みに応じて、ユーザの様々な感情状態についてアクティブにされる作動セルの組合せを、ユーザの現在の感情状態を単に伝えるために最適化することができ、あるいは不健康な感情状態(例えばストレス又は悲しい状態)から脱して健康な感情状態(例えば平穏又は幸せな状態)に移行することを助けるために最適化することができる。振動セルは、ユーザがストレス状態にあるときにマッサージするように機能し、したがって、リラックスさせる/落ち着かせることができる、振動パルスの長い可変のパターンを生成するように指示することもできる。摩擦セルを使用して、ユーザがストレスを受けているときに、ユーザをリラックス/落ち着かせることもできる。摩擦セルは、この目的のために振動セルを使用する代わりに又はそれに加えて、感情状態の変化をユーザに警告するために使用されることもできる。ユーザが自閉症を有する場合、振動パルスが彼らに対して過度の刺激である可能性があるので、感情状態の変化をユーザに警告するために振動セルではなく摩擦セルを使用することは有利であり得る。

2.4 ウェアラブルデバイスのソフト回路 このセクションは、上述の振動セル及び加熱セルのためのソフト回路の例示的な実装のより詳細な説明と、本明細書で説明される作動セルの各々をマスターセルに電気的に接続するための例示の方法を提供する。

図6は、振動セルのためのソフト回路の簡略化された形の例示の実装の正面の平面図を図示している。図6に例示されるように、振動セルのためのソフト回路は、スレーブマイクロコントローラ600と、2つの振動モータ602及び604からなる振動素子と、フレキシブルな非導電性基材606を備える。フレキシブルな非導電性基材606の上に、複数のフレキシブルな導電性回路トレース(例えば608/610/612/614)が接着される。これらの回路トレース608及び610の2つが、前述の配電バスのセグメントを形成し、これらの回路トレース612及び614の別の2つが、前述のシリアル通信バスのセグメントを形成する。この実装の例示的なバージョンでは、従来の銅リップストップファブリック(copper ripstop fabric)が回路トレース608/610/612/614の各々に使用され、従来のフェルト又は従来のコットンキャンバスのいずれかが基材606に使用される。様々な方法を用いてセルを製造することができることが認識されよう。この実装の例示的なバージョンでは、振動セルは以下のように製造される。最初に、回路トレース608/610/612/614が、基材606の大断面(large section)の前面に所定のパターンで接着され、次いで、振動セルがこの大断面からラスタカット(raster cut)される。次に、マイクロコントローラ600と、振動モータ602及び604のそれぞれから発するワイヤ(例えば616及び618)が、(3M等によって製造されるような、従来の導電性接着剤転写テープを使用して)回路トレース上の適切な位置に電気的に固定され、振動モータは、基材606の前面の適切な位置に固定される。

図7は、加熱セルのためのソフト回路の例示の実装の正面及び背面の平面図を簡略化された形で図示している。図7に例示されるように、加熱セルのためのソフト回路は、スレーブマイクロコントローラ700と、二次バッテリ702と、抵抗線704からなる加熱素子と、フレキシブルな導電性回路トレース(例えば710/712/714/716/718/720)が接着されるフレキシブルな非導電性基材708を含む。これらの回路トレース710及び712の2つは、配電バスのセグメントを形成し、これらの回路トレース714及び716の別の2つは、シリアル通信バスのセグメントを形成する。この実装の例示的なバージョンでは、銅リップストップファブリックが回路トレース710/712/714/716/718/720の各々に使用され、従来のフェルト又は従来のコットンキャンバスが基材708に使用される。様々な方法を用いて加熱セルを製造することができることが認識されよう。この実装の例示的なバージョンでは、加熱セルは以下のように製造される。最初に、回路トレースが基材708の大断面の前面及び背面に所定のパターンで接着され、次いで、加熱セルがこの大断面からラスタカットされる。次に、マイクロコントローラ700及びバッテリ702から発するワイヤ(例えば722)が、基材708の前面の回路トレース上の適切な位置に電気的に(導電性接着剤転写テープを使用して)固定され、抵抗線704も同様に、基材の背面の回路トレース718及び720に電気的に固定される。

本明細書で説明される他のタイプの作動セルは、振動セル及び加熱セルのための先ほど説明したソフト回路と概ね同様の方法で実装されるソフト回路を使用することに留意されたい。

図9は、マスターセルのためのソフト回路の簡略化された形の例示の実装の正面の平面図を図示している。図9に例示されるように、マスターセルのためのソフト回路は、マスターマイクロコントローラ900と、マスターバッテリ902と、無線レシーバ904と、その上に複数のフレキシブルな導電性回路トレース(例えば908/910/912/914)が接着されるフレキシブルな非導電性基材906を含む。これらの回路トレース908及び910の2つは、配電バスのセグメントを形成し、これらの回路トレース912及び914の別の2つは、シリアル通信バスのセグメントを形成する。この実装の例示的なバージョンでは、従来の銅リップストップファブリックが回路トレース908/910/912/914の各々に使用され、従来のフェルト又は従来のコットンキャンバスのいずれかが基材906に使用される。様々な方法を用いてマスターセルを製造することができることが認識されよう。この実装の例示的なバージョンでは、マスターセルは以下のように製造される。最初に、回路トレース908/910/912/914が基材906の大断面の前面に所定のパターンで接着され、次いで、マスターセルがこの大断面からラスタカットされる。次に、マイクロコントローラ900と、バッテリ902及び無線レシーバ904から発するワイヤ(例えば916/918/920)が、回路トレース上の適切な位置に電気的に(導電性接着剤転写を使用して)固定され、バッテリ及び無線レシーバが基材906の正面の適切な位置に固定される。

図8は、ソフト回路セルのチェーンと、チェーンでセルを電気的に相互接続するための方法の例示の実装の正面の平面図を簡略化された形で図示している。図8に例示されるように、チェーン800は、マスターセル(図示せず)、振動セル、加熱セル及び他の作動セル(図示せず)を含む。振動セル上の配電バスのセグメントを形成する回路トレースの1つ802は、フレキシブルな電気コネクタ818によって、チェーン800内の振動セルの直前のソフト回路セル(以下、単に直前のセルと称する)の対応する配電バス回路トレース(図示せず)に電気的に接続され、また、別のフレキシブル電気コネクタ822によって加熱セルの対応する配電バス回路トレース806に電気的に接続される。回路トレース806も、別のフレキシブル電気コネクタ826によってチェーン800内の加熱セルの直後のソフト回路セル(以下、単に直後のセルと呼ぶ)上の対応する配電バス回路トレース(図示せず)に電気的に接続される。振動セル上の配電バスのセグメントを形成するトレースの他方804は、別のフレキシブル電気コネクタ821によって、直前のセル上の対応する配電バス回路トレース(図示せず)に電気的に接続され、別のフレキシブル電気コネクタ825によって加熱セル上の対応する配電バス回路トレース808に電気的に接続される。回路トレース808は別のフレキシブル電気コネクタ829によって直後のセル上の対応する配電バス回路トレース(図示せず)に電気的に接続される。振動セル上にシリアル通信バスのセグメントを形成する回路トレース810の1つは、別のフレキシブル電気コネクタ819によって、直前のセル上の対応するシリアル通信バス回路トレース(図示せず)に電気的に接続され、また、別のフレキシブル電気コネクタ823によって、加熱セル上の対応するシリアル通信バス回路トレース814に電気的に接続される。回路トレース814は、別のフレキシブル電気コネクタ827によって、直後のセル上の対応するシリアル通信バス回路トレース(図示せず)に電気的に接続される。振動セル上のシリアル通信バスのセグメントを形成する回路トレースの他方812は、別のフレキシブル電気コネクタ820によって、直前のセル上の対応するシリアル通信バス回路トレース(図示せず)に接続され、また別のフレキシブル電気コネクタ824によって、加熱セル上の対応するシリアル通信バス回路トレース816に電気的に接続される。回路トレース816はまた、別のフレキシブル電気コネクタ828によって、直後のセル上の対応するシリアル通信バス回路トレース(図示せず)に電気的に接続される。この実装の例示的なバージョンでは、従来の導電性のVELCRO(Velcroインダストリーズの登録商標)は、先ほど説明したフレキシブル電気コネクタ818〜829のために使用される。

2.5 ウェアラブルデバイスのフォームファクタ 上記で説明され、以下で更に詳細に説明されるように、本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの実施形態は、軽量かつしなやかで快適である。ウェアラブルデバイスの実装はまた、最新のファッショントレンドと調和しておしゃれに見え、毎日の衣類として多くのタイプのユーザによって装着され、多くのタイプのユーザの特有の個人的ニーズ及び好みに合わせて個別にカスタマイズすることができる多種多様な衣類フォームファクタで、ウェアラブルデバイス実装を実現することを可能にするモジュラソフト回路ベースの設計を採用する。例えば所与のユーザは、彼らが好む衣類のタイプ、彼らが好む作動セルのタイプ及び量、衣類内の作動セルの各々をどこに配置するべきかに関する彼らの好みを指定することができる。マスターセル及び作動セルは、一般に任意の所定の形状及びサイズを有することができ、あるいは異なる形状及びサイズの組合せを有することができる。ウェアラブルデバイスの例示の実装では、マスターセル及び作動セルはそれぞれ六形の形状を有する。六角形の形状は、衣類に視覚的な魅力を加え、多くの異なる衣類のフォームファクタの実現を容易にする点で有利である。

図10は、本明細書で説明されるウェアラブルデバイスのスカーフの実装を図示している。図10に例示されるように、マスターセル(例えば1012)と11個の作動セル(例えば1006/1008/1010)が直列に物理的に相互接続されて、ユーザ1002によって着用されているスカーフ1000を形成しており、ここでマスター及び作動セルの各々は、非導電性のファブリックカバー(例えば1004)を含む。図10に更に例示されるように、スカーフ1000は、典型的な従来のスカーフの幅と長さと同様の幅と長さを有し、ユーザがそのような快適性を望む場合には、ベストのようなやり方でユーザ1002の周囲を包むことができる。スカーフ1000はまた、図10に図示されているものに加えて、膨大な数の方法でユーザ1002が巻くことができ、着用することができる点で非常に用途が広い。例えばスカーフ1000が1つ以上の照明セルを含み、ユーザ1002がこれらのセルの照明動作が他の人に見えることを望まない場合、ユーザは、光出力素子が内側に面するようにフードのようなやり方でスカーフを頭の周りにドレープさせることができる。今説明したスカーフの実施形態に加えて、ウェアラブルデバイスの多くの他の衣類のフォームファクタの実装も可能であり、これにはベストとベルトが含まれるが、これに限定されるものではない。

2.6 ウェアラブルデバイスのファブリックカバー 再び図3を参照すると、マスターセル302の周囲の非導電性のファブリックカバー326と、作動セル310及び318の周囲の非導電性のファブリックカバー328を様々な方法で実現することができる。例えばウェアラブルデバイスの一実装では、これらのファブリックカバーは、所定のタイプの衣類を形成するように物理的に相互接続される別個のファブリックモジュールとして実施され、この場合、ファブリックモジュールの各々は、マスターセル又は作動セルの1つがその中に配置されるポケットを有する。ウェアラブルデバイスの別の実装では、これらのファブリックカバーは、物理的に相互接続されるマスター及び作動セルがその中に配置される単一のファブリックモジュールとして実装される。

様々なタイプのファブリックを、非導電性のファブリックカバーに使用することができることは理解されよう。本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの例示の実装では、綿織物(woven cotton)がこれらのファブリックカバーに使用される。綿織物は、柔らかく、軽量で通気性があり、したがって、マスター及び作動セルによって発生した熱を容易に放散することができる点で有利である。また、綿織物は、セルを収容するのに十分丈夫であり、視覚的に魅力的な様々なデザインで利用可能である。

2.7 処理フレームワーク 図11は、感情状態情報をユーザに伝えるための処理の簡略化された形の一実装を図示する。以下のより詳細な説明及び図1を再び参照することから理解されるように、図11に図示される処理実装は、図1に図示され、図1について説明したシステムフレームワーク100の実装に基づいている。図11に例示されるように、処理は、ユーザの近くにあるローカルコンピューティングデバイスが、1つ以上のセンサからユーザに関する自己定量化データを受信することで開始する(処理動作1100)。これらのセンサは、ユーザの身体に物理的に取り付けられるセンサのいずれか、あるいはユーザからリモートであるがすぐ近くにあるセンサのいずれか、あるいはユーザが接触する機会があるデバイスのいずれか、あるいはこれらの組合せとすることができる。次いで、ローカルコンピューティングデバイスは、受け取った自己定量化データから、ユーザの現在の感情状態を決定する(処理動作1102)。感情演算の分野で理解されるように、この決定は、受け取った自己定量化データを分析するための様々な従来の機械学習法(例えば他の中でも特に、線形回帰等)を使用して行うことができる。処理動作1102で実行される処理は、ユーザに関する自己定量化データをユーザの現在の感情状態に変換するという技術的効果を有する。ローカルコンピューティングデバイスは、次に、この現在の感情状態をユーザに明確に伝える動作のセットを指定する作動命令を生成する(処理動作1104)。次いで、ローカルコンピューティングデバイスは、これらの作動命令を、ユーザによって装着されているウェアラブルデバイスに送信する(処理動作1106)。

図12は、感情状態情報をユーザに伝えるための処理の別の実装を簡略化された形で図示している。以下のより詳細な説明及び図2を再び参照することから理解されるように、図12に示す処理実装は、図2に図示され、図2について説明したシステムフレームワーク200の実装に基づいている。図12に例示されるように、プロセスは、ユーザの近くにあるローカルコンピューティングデバイスが、先ほど説明した1つ以上のセンサからユーザに関する自己定量化データを受け取ることで開始する(処理動作1200)。ローカルコンピューティングデバイスは、次に、受け取った自己定量化データを前述のクラウドサービスに転送する(処理動作1202)。ローカルコンピューティングデバイスから転送された自己定量化データを受け取ると(処理動作1204)、クラウドサービスは、受け取った自己定量化データから現在のユーザの感情状態を決定する(処理動作1206)。この決定を、先ほど説明した機械学習法を使用して行うことができる。処理動作1206で実行される処理は、ユーザに関する自己定量化データをユーザの現在の感情状態に変換するという技術的効果を有する。次に、クラウドサービスは、この現在の感情状態をユーザに明確に伝える動作のセットを指定する作動命令を生成し(処理動作1208)、これらの作動命令をローカルコンピューティングデバイスに送信する(処理動作1210)。クラウドサービスから送信された作動命令を受け取ると(処理動作1212)、ローカルコンピューティングデバイスは、これらの作動命令をユーザによって装着されているウェアラブルデバイスに転送する(処理動作1214)。

3.0 他の実装 ウェアラブルデバイスは、その実装を具体的に参照して説明されているが、ウェアラブルデバイスの真の精神及び範囲から逸脱することなく、それらの変形及び修正を行うことができることが理解される。限定ではなく例として、ユーザの現在の感情状態をユーザに伝えることに加えて、ウェアラブルデバイスは、ユーザの近くに位置している1人以上の他の人の現在の感情状態を個別又は集約してユーザに伝えるウェアラブルデバイスの代替的な実装が可能である。言い換えると、ウェアラブルデバイスのマスターセルによって受け取られる作動命令は、これらの他の人々の現在の感情状態を明確に伝える1つ以上の動作を指定することができる。したがって、この代替的な実装は、ユーザが、これらの他の人々の現在の感情状態をよく考えてこれに反応し、これらの他の人々の感情状態がいつどのように変化するかをユーザに通知することができる。例えばユーザが会議中の会議室に入ろうとしている状況では、ユーザによって装着されているウェアラブルデバイスは、会議室内の人々の現在の感情状態を明確に伝える所定の動作セットを当該ウェアラブルデバイスに生成させる作動命令を受け取ることができる。ウェアラブルデバイスは任意選択で1つ以上のファブリックモジュールを含むこともできる。ファブリックモジュールは各々、追加のユーザ電子機器又はストレス軽減ボール(stress relief ball)又は重り(weight)又は他のアイテムのいずれかをその中に配置することができるポケットを有する。ストレス軽減ボールは、ユーザがストレスを受けたときユーザによってつぶされてよく、これにより、ストレスレベルを更に低下させるように機能する。重り、自閉症ユーザのストレスレベルを更に低下させるよう機能することができる。砂又はゲル物質で満たされた小さなバルーンは、重りとストレス軽減ボールの両方として機能することがある。

加えて、作動セルの各々と、マスターセル上のマスターバッテリから作動セルの各々に電力を供給する配電バスを含むマスターセルとの間の電気接続の代わりに、作動セルの各々が自分自身のバッテリを有するウェアラブルデバイスの代替的な実装が可能である。オーディオセルが無線トランスミッタ(従来のBluetooth(登録商標)トランスミッタモジュール等)を含むオーディオセルの代替的な実装も可能である。この場合、無線トランスミッタは、オーディオセルが、聴覚障害者によって装着され得る補聴器とペアリングされる(例えば無線で結合される)ことを可能にし、オーディオセルによって生成されるオーディオ動作を補聴器に送信するように構成される。ウェアラブルデバイスが複数のマスターセルを含み、各マスターセルが異なるグループの作動セルに電気的に接続されて、これらの作動セルを制御するという、ウェアラブルデバイスの代替実装も可能である。さらに、作動セルの各々がマスターセルに電気的に接続されるのではなく、マスターセルが作動セルの各々にアクティブ化及び非アクティブ化コマンドを無線で送信することを可能にし、またマスターセルが作動セルの各々に無線で電力を送信することを可能にする方法で、作動セルの各々が、マスターセルに無線で接続されるという、ウェアラブルデバイスの別の代替的な実装も可能である。

本説明を通して上記の実装のいずれか又は全ては、追加のハイブリッド実装を形成するのに望ましい任意の組合せで使用されてよいことに留意されたい。加えて、本主題は、構造的特徴及び/又は方法論動作に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲で定義される本主題は、必ずしも上述の特定の特徴又は動作に限定されないことが理解されよう。むしろ、上述の特定の特徴及び動作は、請求項を実装する例示的な形態として開示される。

上記で説明したことは、例示的な実装を含む。当然のことながら、特許請求に係る主題を説明する目的のために構成要素又は方法論の考えられる全ての組合せを説明することは不可能であるが、当業者は、多くの更なる組合せ及び順列が可能であることを認識することができる。したがって、特許請求に係る主題は、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲内に入るそのような変更、修正、及び変形を全て包含するよう意図される。

上述の構成要素、デバイス、回路、システム等によって実施される様々な機能に関して、そのような構成要素を説明するために使用される用語(「手段」への言及を含む)は、特に明記しない限り、特許請求に係る主題の本明細書で説明される例示的な側面において機能を実行する、開示された構造と構造的に等価ではないとしても、説明された構成要素の特定の機能(例えば機能的等価物)を実行する任意の構成要素に対応するように意図される。これに関して、前述の実装は、特許請求に係る主題の様々な方法の動作及び/又はイベントを実行するためのコンピュータ実行可能命令を有するシステム並びにコンピュータ読取可能記憶媒体を含むことも認識されよう。

上述の実装を実現するための複数の方法が存在し(適切なアプリケーションプログラミングインタフェース(API)、ツールキット、ドライバコード、オペレーティングシステム、コントロール、スタンドアロン又はダウンロード可能なソフトウェアオブジェクト等)、これは、アプリケーション及びサービスが、本明細書で説明される実装を使用することを可能にする。特許請求に係る主題は、API(又は他のソフトウェアオブジェクト)の観点から、並びに本明細書で説明される実装に従って動作するソフトウェア又はハードウェアオブジェクトの観点からこの使用を考慮する。したがって、本明細書で説明される様々な実装は、完全にハードウェアにあるか、あるいは部分的にハードウェアで部分的にソフトウェアにあるか、あるいは完全にソフトウェアにある側面を有してよい。

上述のシステムは、幾つかのコンポーネント間の相互作用に関して説明されている。そのようなシステム及びコンポーネントは、これらのコンポーネント又は指定されたサブコンポーネント、指定されたコンポーネント又はサブコンポーネントの一部及び/又は追加のコンポーネントを含むことができ、前述の様々な順列及び組合せに従うことができる。サブコンポーネントは、親コンポーネント(例えば階層コンポーネント)内に含まれるのではなく、他のコンポーネントに通信可能に結合されるコンポーネントとして実装することもできる。

さらに、1つ以上のコンポーネントが、集約機能を提供する単一のコンポーネントに結合されてもよく、あるいはいくつかの別個のサブコンポーネントに分割されてもよく、管理レイヤのような任意の1つ以上の中間レイヤが、統合された機能を提供するために、そのようなサブコンポーネントに通信可能に結合するよう提供されてもよい。本明細書で説明される任意のコンポーネントはまた、本明細書で具体的に説明されていないが当業者に一般的に知られている1つ以上の他のコンポーネントと相互作用してもよい。

4.0 例示の動作環境 本明細書で説明されるウェアラブルデバイスの実装は、複数のタイプの汎用又は専用コンピューティングシステム環境又は構成で動作可能である。図13は、本明細書で説明されるようなウェアラブルデバイスの様々な実装及び要素を実装することができる汎用コンピュータシステムの簡略化された例を示す。図13に図示される簡略化したコンピューティングデバイス10内の破線又は点線によって表される全てのボックスは、簡略化したコンピューティングデバイスの代替実装を表す。以下で説明されるように、これらの代替実装のいずれか又は全ては、本明細書全体を通して説明される他の代替実装との組合せで使用されてよい。簡略化したコンピューティングデバイス10は、典型的に、パーソナルコンピュータ(PC)、サーバコンピュータ、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、ラップトップ又はモバイルコンピュータ、携帯電話やパーソナルデジタルアシスタント(PDA)等の通信デバイス、マルチプロセッサシステム、マイクロプロセッサベースのシステム、セットトップボックス、プログラマブル家庭用電子機器、ネットワークPC、ミニコンピュータ、メインフレームコンピュータ及びオーディオ又はビデオメディアプレーヤ等のような、少なくとも何らかの最小限の演算機能を有するデバイスで見られる。

デバイスが本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装を実現することを可能にするために、デバイスは、基本的な演算動作を可能にするために十分な演算能力及びシステムメモリを有すべきである。特に、図13に図示される簡略化したコンピューティングデバイス10の演算能力は、1つ以上の処理ユニット12によって一般的に例示され、1つ以上のグラフィックス処理ユニット(GPU)14も含むことができ、そのいずれか又は双方がシステムメモリ16と通信する。簡略化したコンピューティングデバイス10の処理ユニット12は、特別なマイクロプロセッサ(デジタル信号プロセッサ(DSP)、超長命令語(VLIW)プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)又は他のマイクロコントローラ等)であってよく、あるいは1つ以上の処理コアを有する従来の中央処理ユニット(CPU)とすることもできる。

加えて、簡略化したコンピューティングデバイス10は、例えば通信インタフェース18のような他のコンポーネントも含んでよい。簡略化したコンピューティングデバイス10は、1つ以上の従来的なコンピュータ入力デバイス20(例えばタッチスクリーン、タッチ感知面、ポインティングデバイス、キーボード、オーディオ入力デバイス、音声又はスピーチベースの入力及び制御デバイス、ビデオ入力デバイス、触覚入力デバイス、有線又は無線データ伝送の受信用デバイス等)又はそのようなデバイスの任意の組合せを含んでもよい。

同様に、簡略化されたコンピューティングデバイス10との様々な対話、並びに1人以上のユーザ又はウェアラブルデバイス実装に関連付けられる他のデバイス若しくはシステムに対する入力、出力、制御、フィードバック及び応答を含め、本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装の任意の他のコンポーネント又は特徴との様々な対話が、様々なナチュラルユーザインタフェース(NUI)シナリオによって可能にされる。ウェアラブルデバイス実装によって可能にされるNUI技術及びシナリオは、マウスやキーボード、リモートコントロール等のような入力デバイスによって課される人工制約から解放されて、1人以上のユーザがウェアラブルデバイス実装と「自然な」方法で対話することを可能にする技術を含むが、これに限定されない。

そのようなNUI実装は、これに限定されないが、マイクロフォン又は他のセンサを介してキャプチャされるユーザのスピーチ又は発声から導出される(例えばスピーチ及び/又は音声認識)NUI情報を使用することを含め、様々な技術の使用によって可能にされる。そのようなNUI実装は、これに限定されないが、ユーザの顔の表情から、及びユーザの手、指、手首、腕、脚、身体、頭部、目等の位置、動き又は向きから導出される情報を含め、様々な技術の使用によっても可能にされる。この場合、そのような情報は、様々なタイプの2D又は深度撮像カメラ、例えば立体又は飛行時間カメラシステム、赤外カメラシステム、RGB(赤、緑及び青)カメラシステム等又はそのようなデバイスの任意の組合せを使用してキャプチャされてよい。そのようなNUI実装の更なる例には、タッチ及びスタイル認識、ジェスチャ認識(オンスクリーン上と、画面又はディスプレイ面に近接するものとの双方)、エア及び接触ベースのジェスチャ、(様々な表面、物体又は他のユーザ上の)ユーザタッチ、ホバリングベースの入力又はアクション等から導出されるNUI情報を含むが、これらに限定されない。そのようなNUI実装は、単独又は他のNUI情報との組合せのいずれかで現在又は過去のユーザの挙動、入力、アクション等を評価して、ユーザの意図、希望及び/又は目標のような情報を予測する、様々な予測マシンインテリジェンス処理の使用も含んでよいが、これに限定されない。NUIベース情報のタイプ又はソースに関わらず、そのような情報を使用して、本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装の1つ以上の入力、出力、アクション又は機能的特徴を開始、終了、又は他の方法で制御するか対話することができる。

しかしながら、上述の例示のNUIシナリオは、NUI入力の任意の組合せとともに人工制約(artificial constraints)又は追加の信号の使用を組み合わせることによって、更に増補することができることを理解されたい。そのような人工制約又は追加の信号は、マウスやキーボード及びリモートコントロール等のような入力デバイスによって、あるいは加速度計、ユーザの筋肉によって生じる電気信号を表す筋電信号を受け取るための筋電図検査(EMG)センサ、心拍モニタ、ユーザの汗を測定するためのガルバニック皮膚伝導センサ、ユーザの脳の活動又は電場を測定するか他の方法で感知するウェアラブル又はリモートバイオセンサ、あるいはユーザの体温変化又は差を測定するためのウェアラブル又はリモートバイオセンサ等のような様々なリモート又はユーザ装着センサによって課されるか、これらによって生じることがある。これらのタイプの人工制約又は追加の信号から導出される任意のそのような情報を、いずれか1つ以上のNUI入力と組み合わせて、本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装の1つ以上の入力、出力、アクション又は機能的特徴を開始、終了又は他の方法で制御するか対話することができる。

簡略化したコンピューティングデバイス10は、例えば1つ以上の従来的なコンピュータ出力デバイス22(例えばディスプレイデバイス24、オーディオ出力デバイス、ビデオ出力デバイス、有線又は無線データ伝送の送信用デバイス等)のような、他の任意選択のコンポーネントも含んでよい。汎用コンピュータのための典型的な通信インタフェース18、入力デバイス20、出力デバイス22及びストレージデバイス26は、当業者には周知であり、本明細書では詳細には説明されないことに留意されたい。

図13に図示される簡略化したコンピューティングデバイス10は、様々なコンピュータ読取可能媒体も含んでよい。コンピュータ読取可能媒体は、コンピュータ10によってストレージデバイス26を介してアクセス可能な任意の利用可能媒体とすることができ、コンピュータ読取可能又はコンピュータ実行可能命令、データ構造、プログラムモジュール又は他のデータのような情報の格納のために、取外し可能28及び/又は取外し不可能30のいずれかの揮発性媒体と不揮発性媒体の双方を含むことができる。コンピュータ読取可能媒体は、コンピュータ記憶媒体及び通信媒体を含む。コンピュータ記憶媒体は、有形のコンピュータ読取可能又はマシン読取可能媒体又はストレージデバイスを指す。例えばデジタル多用途ディスク(DVD)、blu−ray(登録商標)ディスク(BD)、コンパクトディスク(CD)、フロッピーディスク、テープドライブ、ハードドライブ、光学デバイス、半導体メモリデバイス、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、電子的消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、CD−ROM又は他の光ディスクストレージ、スマートカード、フラッシュメモリ(例えばカード、スティック及びキードライブ)、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、磁気ストライプ又は他の磁気ストレージデバイス等である。さらに、伝搬信号はコンピュータ読取可能記憶媒体の範囲には含まれない。

コンピュータ読取可能又はコンピュータ実行可能命令、データ構造及びプログラムモジュール等のような情報の保持を、(コンピュータ記憶媒体とは対照的に)様々な上述の通信媒体のいずれかを使用して、1つ以上の変調データ信号又は搬送波を符号化すること、あるいは他のトランスポート機構又は通信プロトコルを使用することによって達成することもでき、いずれかの有線又は無線情報伝達機構を含むことができる。「変調データ信号」又は「搬送波」という用語は、情報を信号内に符号化するような方法で設定又は変更される特性のうちの1つ以上を有する信号を指すことに留意されたい。例えば通信媒体は、1つ以上の変調データ信号を担持する有線ネットワーク又は直接優先接続のような有線媒体と、音響、無線周波数(RF)、赤外線、レーザ及び1つ以上の変調データ信号又は搬送波を送信及び/又は受信するための他の無線媒体のような無線媒体を含むことができる。

さらに、本明細書で説明される様々なウェアラブルデバイス実装の一部又は全てを具現化するソフトウェア、プログラム及び/又はコンピュータプログラム製品又はその一部を、コンピュータ実行可能命令又は他のデータ構造の形で、コンピュータ読取可能又はマシン読取可能媒体又はストレージデバイスと通信媒体の任意の所望の組合せに格納し、受信し、送信し又はこれらから読み出してもよい。加えて、特許請求に係る主題は、該特許請求に係る主題を実装するために、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア又はこれらの任意の組合せを生成してコンピュータを制御するよう、標準のプログラミング及び/又はエンジニアリング技術を使用して方法、装置又は製品(article of manufacture)として実装されてもよい。本明細書で使用されるとき、「製品」という用語は、任意のコンピュータ読取可能デバイス又は媒体からアクセス可能なコンピュータプログラムを包含するように意図される。本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装は、コンピューティングデバイスによって実行される、プログラムモジュールのようなコンピュータ実行可能な命令の一般的コンテキストで説明されてもよい。一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実行するか特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造等を含む。

本明細書で説明されるウェアラブルデバイス実装は、タスクが1つ以上のリモート処理デバイスによって実行される分散コンピューティング環境で実施されてよく、1つ以上の通信ネットワークを通してリンクされる1つ以上のデバイスのクラウド内で実施されてもよい。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールが、メディアストレージデバイスを含め、ローカルとリモート双方のコンピュータ記憶媒体に配置されてよい。加えて、上述の命令は、部分的又は全体的にハードウェア論理回路として実装されてもよく、ハードウェア論理回路は、プロセッサを含んでもよく、含まなくてもよい。

代替又は追加として、本明細書で説明される機能を、少なくとも部分的に1つ以上のハードウェア論理コンポーネントによって実施することができる。例えば限定ではないが、使用することができる例示のタイプのハードウェア論理コンポーネントは、FPGAs、特定用途向け集積回路(ASICs)、特定用途向け規格品(ASSPs)、システムオンチップシステム(SOCs)、結合プログラム可能論理回路(CPLDs)等を含む。

5.0 クレームサポート及び更なる実装 以下の段落は、本明細書において特許請求され得る実装の様々な例を要約する。しかしながら、以下に要約される実施形態は、上記の説明を考慮して、特許請求され得る主題を限定するように意図されていないことを理解されたい。さらに、以下で要約される実施形態のいずれか又は全ては、前述の説明を通して説明される実装の一部又は全て、図面の1つ以上に図示されるいずれかの実装、並びに以下で説明されるいずれかの他の実装を通じて説明される実装の任意の所望の組合せで特許請求されてもよい。加えて、以下の実装は、本明細書を通して説明される前述の説明及び図面を考慮して理解されるよう意図されていることに留意されたい。

一実装において、情報をユーザに伝達するウェアラブルデバイスは、マスターソフト回路セルと、複数の作動ソフト回路セルとを含む。マスター及び作動ソフト回路セルは、ユーザによって装着される衣類を形成するよう物理的に相互接続される。マスターソフト回路セル及び作動ソフト回路セルの各々は、非導電性のファブリックカバーを備える。作動ソフト回路セルの各々は、マスターソフト回路セルに電気的に接続されて、マスターソフト回路セルの制御下で動作する。マスターソフト回路セルは、作動命令を無線で受け取り、該受け取った作動命令に基づいて作動ソフト回路セルの組合せをアクティブにするように構成される。作動ソフト回路セルの各々は、当該作動ソフト回路セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザの1つ以上の感覚によって知覚される特定の動作を生じるように構成される。

一実装において、マスターソフト回路セルは、バッテリ、マイクロコントローラ及び無線レシーバを更に含む。作動ソフト回路セルの各々とマスターソフト回路セルとの間の電気接続は、マスター及び作動ソフト回路セルを直列に通る配電バス及び通信バスを備える。受け取った作動命令は動作のセットを指定する。配電バスは、バッテリから作動ソフト回路セルの各々に電力を供給するように構成される。マイクロコントローラは、受け取った作動命令を解釈し、通信バスを介して作動ソフト回路セルの各々にコマンドを送信するように構成され、コマンドは、セット内にある特定の動作を作動ソフト回路セルにアクティブにさせ、セット内にない特定の動作を作動ソフト回路セルに非アクティブにさせる。この実装の1つのバージョンでは、無線レシーバは、Bluetoothパーソナルエリアネットワークレシーバ;又はWi-Fiローカルエリアネットワークレシーバの一方を含む。別のバージョンでは、通信バスは、集積回路間(I2C)バスを含み、コマンドは、I2Cメッセージプロトコルに従う。

一実装において、作動ソフト回路セルの各々は、マイクロコントローラとアクチュエータユニットを更に含む。作動ソフト回路セルの各々とマスターソフト回路セルとの間の電気接続は、マスター及び作動ソフト回路セルを直列に通る配電バス及び通信バスを含む。作動ソフト回路セルの各々は、配電バスを介してマスターソフト回路セルから電力を受け取るように構成される。作動ソフト回路セルの各々のマイクロコントローラは、通信バスを介してマスターソフト回路セルからコマンドを受け取り、該受け取ったコマンドに基づいて当該作動ソフト回路セル上のアクチュエータユニットをターンオン又はターンオフにするように構成される。この実装の1つのバージョンにおいて、作動ソフト回路セルのうちの1つ以上の作動ソフト回路セルのアクチュエータユニットは、ターンオンされると、熱を発する加熱素子と;ターンオンされると、ユーザの身体から熱を除去する冷却素子と;ターンオンされると、複数の異なるサウンドのうちの所望の1つを再生するオーディオ出力素子と;ターンオンされると、振動する振動素子と;ターンオンされると、複数の異なる照明効果のうちの所望の1つを表示する光出力素子と;ターンオンされると、ユーザの身体に圧力を加える圧力生成要素と;ターンオンされると、1つ以上の作動ソフト回路セルの物理的形状を変化させる形状変化素子と;のうちの1つを含む。

一実装において、ユーザに伝達される情報は、ユーザの現在の感情状態を含み、受け取った作動命令は、現在の感情状態をユーザに明確に伝達する動作のセットを指定する。この実装の1つのバージョンにおいて、ユーザの現在の感情状態がストレス状態であるときはいつでも、動作のセットは、ユーザの身体から熱を除去することと、静かでゆっくりとしたタイプの音楽を再生することと、ユーザの身体に圧力を加えることが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が悲しい状態であるときはいつでも、動作のセットは、ユーザの身体に熱を加えることと、明るく陽気なタイプの音楽を再生することと、穏やかなタイプの照明効果を表示することが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が平穏状態であるときはいつでも、動作のセットは短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が幸せな状態であるときはいつでも、動作のセットは、明るく陽気なタイプの音楽を再生することと、穏やかなタイプの照明効果を表示することが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が興奮状態であるときはいつでも、動作のセットは、ユーザの身体から熱を除去することと、明るく陽気なタイプの音楽を再生することと、にぎやかなタイプの照明効果を表示することが続く、短い一連の振動パルスを含む。別のバージョンでは、ユーザの現在の感情状態がストレス状態であるときはいつでも、動作のセットは、ユーザの身体に熱を加えることと、静かでゆっくりとしたタイプの音楽を再生することと、ユーザの身体に圧力を加えることが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が悲しい状態であるときはいつでも、動作のセットは、ユーザの身体に熱を加えることと、明るく陽気なタイプの音楽を再生することが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が平穏状態であるときはいつでも、動作のセットは短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が幸せな状態であるときはいつでも、動作のセットは、明るく陽気なタイプの音楽を再生することが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が興奮状態であるときはいつでも、動作のセットは、明るく陽気なタイプの音楽を再生することが続く、短い一連の振動パルスを含む。

一実装において、作動ソフト回路セルは、加熱セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザを暖める加熱動作を生じるように構成される加熱セルと;冷却セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザを冷却する冷却動作を生じるように構成される冷却セルと;オーディオセルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザが聞き、感じられるオーディオ動作を生じるように構成されるオーディオセルと;振動セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザによって感じられる振動動作を生じるように構成される振動セルと;照明セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザが見ることができる照明動作を生じるように構成される照明セルと;圧力セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザによって感じられる圧力動作を生じるように構成される圧力セルと;摩擦セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザによって感じされる摩擦動作を生じるように構成される摩擦セルと;のうちの少なくとも1つを含む。この実装の1つのバージョンでは、オーディオセルは、ユーザによって装着されている補聴器にオーディオ動作を送信するように構成される無線トランスミッタを含む。

一実装において、マスターソフト回路セル及び作動ソフト回路セルの各々は更に、フレキシブルな非導電性の基材と;基材に所定のパターンで接着される複数のフレキシブルな導電性の回路トレースと;を含む。この実装の1つのバージョンにおいて、基材がフェルト又はコットンキャンバスの一方を含む。別のバージョンにおいて、回路トレースの各々が銅リップストップファブリックを含む。別の実装において、上述の衣類は、スカーフ、ベルト又はベストのうちの1つを含む。

このセクションの前の段落のいずれかに説明される実装及びバージョンを相互に、そしてこのセクションの前に説明された1つ以上の実装及びバージョンと組み合わせてもよい。例えば先行する実装及びバージョンの一部又は全てが、ユーザに伝達される情報がユーザの現在の感情状態を含み、受け取った作動命令が、ユーザに現在の感情状態を明確に伝える動作のセットを指定する、前述の実装形態と組み合わされてもよい。加えて、先行する実装及びバージョンの一部又は全てを、加熱セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザを暖める加熱動作を生じるように構成される加熱セルと;冷却セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザを冷却する冷却動作を生じるように構成される冷却セルと;オーディオセルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザが聞き、感じられるオーディオ動作を生じるように構成されるオーディオセルと;振動セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザによって感じられる振動動作を生じるように構成される振動セルと;照明セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザが見ることができる照明動作を生じるように構成される照明セルと;圧力セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザによって感じられる圧力動作を生じるように構成される圧力セルと;摩擦セルがマスターソフト回路セルによってアクティブにされるときはいつでも、ユーザによって感じされる摩擦動作を生じるように構成される摩擦セルと;のうちの少なくとも1つを作動ソフト回路セルが含む前述の実装と組み合わされてもよい。加えて、先行する実装及びバージョンの一部又は全てを、マスターソフト回路セル及び作動ソフト回路セルの各々が更にフレキシブルな非導電性の基材と;基材に所定のパターンで接着される複数のフレキシブルな導電性の回路トレースと含む前述の実装と組み合わせてもよい。

一実装において、感情状態情報をユーザに伝達するためのシステムは、コンピューティングデバイスと、該コンピューティングデバイスによって実行可能なプログラムモジュールを有するコンピュータプログラムを含む。コンピューティングデバイスは、コンピュータプログラムのプログラムモジュールによって、1つ以上のセンサからユーザに関する自己定量化データを受け取り、自己定量化データからユーザの現在の感情状態を決定し、当該決定により、自己定量化データから現在の感情状態への変換をもたらし、現在の感情状態を明確にユーザに伝える動作のセットを指定する作動命令を生成し、ユーザによって装着されているウェアラブルデバイスに作動命令を送信するように指示される。

前述のシステムの一実装において、自己定量化データは、ユーザの生理機能に関するデータと;ユーザの活動に関するデータ;のうちの1つ以上を含む。別の実装では、ユーザの現在の感情状態がストレス状態であるときはいつでも、動作のセットは、ユーザの身体から熱を除去することと、静かでゆっくりとしたタイプの音楽を再生することと、ユーザの身体に圧力を加えることが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が悲しい状態であるときはいつでも、動作のセットは、ユーザの身体に熱を加えることと、明るく陽気なタイプの音楽を再生することと、穏やかなタイプの照明効果を表示することが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が平穏状態であるときはいつでも、動作のセットは短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が幸せな状態であるときはいつでも、動作のセットは、明るく陽気なタイプの音楽を再生することと、穏やかなタイプの照明効果を表示することが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が興奮状態であるときはいつでも、動作のセットは、ユーザの身体から熱を除去することと、明るく陽気なタイプの音楽を再生することと、にぎやかなタイプの照明効果を表示することが続く、短い一連の振動パルスを含む。

一実施態様では、感情状態情報をユーザに伝達するシステムは、1つ以上のコンピューティングデバイスと、該コンピューティングデバイスによって実行可能なプログラムモジュールを有するコンピュータプログラムとを含み、コンピューティングデバイスは、複数のコンピューティングデバイスが存在するときはいつでもコンピュータネットワークを介して相互に通信する。コンピューティングデバイスは、コンピュータプログラムのプログラムモジュールによって、ユーザに関する自己定量化データを、ユーザの近くに位置する別のコンピューティングデバイスから受信し、自己定量化データからユーザの現在の感情状態を決定し、現在の感情状態をユーザに明確に伝える動作のセットを指定する作動命令を生成し、作動命令を他のコンピューティングデバイスに送信するように指示される。

前述のシステムの一実装において、ユーザの現在の感情状態がストレス状態であるときはいつでも、動作のセットは、ユーザの身体に熱を加えることと、静かでゆっくりとしたタイプの音楽を再生することと、ユーザの身体に圧力を加えることが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が悲しい状態であるときはいつでも、動作のセットは、ユーザの身体に熱を加えることと、明るく陽気なタイプの音楽を再生することが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が平穏状態であるときはいつでも、動作のセットは短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が幸せな状態であるときはいつでも、動作のセットは、明るく陽気なタイプの音楽を再生することが続く、短い一連の振動パルスを含む。ユーザの現在の感情状態が興奮状態であるときはいつでも、動作のセットは、明るく陽気なタイプの音楽を再生することが続く、短い一連の振動パルスを含む。

様々な実施形態において、ウェアラブルデバイスは、ユーザに情報を伝達するための手段によって実装される。例えば一実装では、ウェアラブルデバイスは、アクティブにされるといつでもユーザの1つ以上の感覚によって知覚される特定の動作を各々が生成する複数の作動ソフト回路セル手段と;作動命令を無線で受け取り、該受け取った作動命令に基づいて作動ソフト回路セル手段の組合せをアクティブにするためのマスターソフト回路セル手段とを含む。マスター及び作動ソフト回路セル手段は、ユーザが装着している衣類を形成するよう物理的に相互接続される。マスターソフト回路セル手段及び作動ソフト回路セル手段の各々は、非導電性のファブリックカバーを含む。作動ソフト回路セル手段の各々は、マスターソフト回路セル手段に電気的に接続されて、マスターソフト回路セル手段の制御下で動作する。

様々な実施形態において、情報伝達システムは、感情状態情報をユーザに伝える手段によって実装される。例えば一実施形態では、情報伝達システムは、1つ以上のセンサからユーザに関する自己定量化データを受信する受信ステップと、自己定量化データから、ユーザの現在の感情状態を決定する決定ステップと、現在の感情状態を明確にユーザに伝える動作のセットを指定する作動命令を生成する生成ステップと、作動命令をユーザによって装着されるウェアラブルデバイスに送信する送信ステップとを実行するように構成されるプロセッサを含むコンピューティングデバイスを含む。別の実装では、情報伝達システムは、1つ以上のコンピューティングデバイスを含み、該コンピューティングデバイスは、複数のコンピューティングデバイスが存在するときはいつでも、コンピュータネットワークを介して互いに通信し、コンピューティングデバイスは、ユーザの近くに位置する別のコンピューティングデバイスからユーザに関する自己定量化データを受信する受信ステップと、自己定量化データからユーザの現在の感情状態を決定する決定ステップと、現在の感情状態を明確にユーザに伝える動作のセットを指定する作動命令を生成するステップと、作動命令を他のコンピューティングデバイスに送信する送信ステップとを実行するように構成されるプロセッサを含む。

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