改良されたバンドを有する上部および下部胴体用衣類

申请号 JP2018512123 申请日 2016-09-02 公开(公告)号 JP2018526539A 公开(公告)日 2018-09-13
申请人 エイチビーアイ ブランデッド アパレル エンタープライゼズ,エルエルシー; HBI Branded Apparel Enterprises,LLC; 发明人 アボット,マイケル ディー.; ウォーレン,ロジャー ディー.; エル’イタリエン,レジナルド;
摘要 ブラジャー(100)またはブリーフのような胴体用衣類は、内側(112)および外側(114)の層から形成された本体を含み、前記本体は、前記本体の一部から延在する少なくとも1つの胴体用バンドを含み、前記内側の層および外側の層は、前記胴体用衣類の折り目(173)に沿って重畳する。前記胴体用衣類は、前記折り目に近接して、前記内側の層と外側の層との間に配置される弾性バンド(170)を含む。
权利要求

上部胴体用衣類であって: 内側の層および外側の層から形成された本体であり、前記本体の下部に延在する少なくとも1つの胴体用バンドを有し、前記内側の層および外側の層は下方の折り目に沿って重畳された、本体と; 前記下方の折り目に近接して、前記内側の層および外側の層の間に配置された弾性バンドと;を備える、 上部胴体用衣類。前記弾性バンドは、熱可塑性エラストマーフィルムを含む、 請求項1に記載の上部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、ポリアミドを含む、 請求項2に記載の上部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンブロックコポリマーを含む、 請求項2または請求項3に記載の上部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)ブロックコポリマーを含む、 請求項4に記載の上部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンプロピレンスチレン(SEPS)ブロックコポリマーを含む、 請求項4に記載の上部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、前記本体のモジュラスより大きいモジュラスを有する、 請求項2〜6のいずれかに記載の上部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムのモジュラスは、7kgの静荷重で60%の伸張が計測された場合、約1.0kg〜4.0kgである、 請求項2〜7のいずれかに記載の上部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムの厚さは、約0.1mm〜0.3mmである、 請求項2〜8のいずれかに記載の上部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムの幅は、約0.75インチ(19.05mm)〜1.25インチ(31.75mm)である、 請求項2〜9のいずれかに記載の上部胴体用衣類。前記弾性バンドは、前記本体の前記内側の層および外側の層の少なくとも1つの内表面に前記弾性バンドを接着剤で固定するために、少なくとも片面がコーティングされた、 請求項1〜10のいずれかに記載の上部胴体用衣類。前記弾性バンドは、300°F(148.9℃)〜360°F(182.2℃)の加熱で、前記本体の前記内側の層および外側の層の少なくとも1つに融合するように構成された、 請求項1〜11のいずれかに記載の上部胴体用衣類。前記弾性バンドは、紫外線劣化または亜酸化窒素ガス分解の少なくとも1つに対して耐性がある、 請求項1〜12のいずれかに記載の上部胴体用衣類。前記弾性バンドのストレッチバックインジケーター(指数)は、ストレッチバックインジケーター試験を用いた後、98%より大きい、 請求項1〜13のいずれかに記載の上部胴体用衣類。前記本体は、前側胸部被覆部を有する環状のニット本体を備え、 前記衣類は、ブラジャー、スポーツブラまたはキャミソールである、 請求項1〜14のいずれかに記載の上部胴体用衣類。衣類の形成方法であって: 衣類を形成するために寸法決めされた本体を編むステップであって、前記衣類は中央の折り目付近で折った際に内側の層および外側の層を有する、編むステップと; 弾性バンドを前記折り目に近接して配置するステップと; 前記折り目で前記本体の前記内側の層および外側の層を重畳し、前記弾性バンドを内包し、前記本体の胴体用バンドを形成するステップと;を備える、 衣類の形成方法。前記弾性バンドは、熱可塑性エラストマーフィルムを含む、 請求項16に記載の方法。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、ポリアミドフィルムを含む、 請求項17に記載の方法。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンブロックコポリマーを含む、 請求項17または請求項18に記載の方法。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)ブロックコポリマーを含む、 請求項19に記載の方法。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンプロピレンスチレン(SEPS)ブロックコポリマーを含む、 請求項19に記載の方法。前記弾性バンドの少なくとも1つの側面に、前記弾性バンドを前記本体の前記内側の層および外側の層の少なくとも1つの内表面に固定するための接着剤をコーティングするステップを備える、 請求項16〜21のいずれかに記載の方法。特定の時間の間、温度および圧を適用することによって前記弾性バンドを前記内側の層および外側の層の一方に固定するステップをさらに備える、 請求項16〜22のいずれかに記載の方法。適用する前記温度は、約150°F(65.6℃)〜380°F(193℃)であり、 適用する前記圧力は、約10ポンド/平方インチ(68.95kPa)〜120ポンド/平方インチ(827.4kPa)であり、 前記時間は、約5秒〜90秒である、 請求項23に記載の方法。前記弾性バンドを前記内側の層および外側の層の一方に固定するステップは、前記弾性バンドを、前記内側の層および外側の層の少なくとも1つに、300°F(148.9℃)〜360°F(182.2℃)の熱を適用して融合するステップを備える、 請求項23または請求項24に記載の方法。適応する前記温度は、約320°F(160℃)であり、 適応する前記圧力は、約30ポンド/平方インチ(206.8kPa)〜60ポンド/平方インチ(413.7kPa)であり、 前記時間は、約20秒〜30秒である、 請求項23〜25のいずれかに記載の方法。前記弾性バンドのストレッチバックインジケーター(指数)は、ストレッチバックインジケーター試験を用いた後、98%より大きい、 請求項16〜26のいずれかに記載の方法。前記衣類は、上部胴体用衣類である、 請求項16〜27のいずれかに記載の方法。下部胴体用衣類であって: 一対の脚の開口部と、前記脚の開口部の間の股部と、ウエスト開口部とを有する本体と; 上方の折り目に沿って重畳する内側の層および外側の層を提供するために、前記本体の一部を折ることによって、前記ウエスト開口部に形成されたウエストバンドと; 前記上方の折り目に近接して、前記内側の層および外側の層の間に配置された弾性バンドと;を備える、 下部胴体用衣類。前記弾性バンドは、熱可塑性エラストマーフィルムを含む、 請求項29に記載の下部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、ポリアミドを含む、 請求項30に記載の下部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンブロックコポリマーを含む、 請求項30または31に記載の下部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)ブロックコポリマーを含む、 請求項32に記載の下部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンプロピレンスチレン(SEPS)ブロックコポリマーを含む、 請求項32に記載の下部胴体用衣類。前記熱可塑性エラストマーフィルムは、前記本体のモジュラスより大きいモジュラスを有する、 請求項30〜34のいずれかに記載の下部胴体用衣類。前記弾性バンドのストレッチバックインジケーター(指数)は、ストレッチバックインジケーター試験を用いた後、98%より大きい、 請求項29〜35のいずれかに記載の下部胴体用衣類。前記弾性バンドは、前記本体の前記内側の層および外側の層の少なくとも1つの内表面に前記弾性バンドを接着剤で固定するために、少なくとも一方の面がコーティングされた、 請求項29〜36のいずれかに記載の下部胴体用衣類。前記衣類は、ボクサー、ブリーフ、ボクサーブリーフ、パンティ、パンティストッキング、または矯正下着である、 請求項29〜37のいずれかに記載の下部胴体用衣類。

说明书全文

[関連出願の相互参照] 本出願は、2015年9月3日に出願された米国特許出願第14/845,181号の優先権の利益を主張し、その内容は、参照により本明細書に組み込まれる。

本開示は、ブラジャーやブリーフ等の、上部および下部胴体用の丸編みされた(筒状に編んだ)衣類に関する。より詳細には、本開示は、バンド(帯体、band)が生地の重畳層の間に固定されている、改良された胸部のバンドを有する丸編みされたブラジャーおよび改良されたウエストのバンドを有する丸編みされた下部胴体用の下着に関する。

ブラジャー全般、特にスポーツブラ等の上部胴体用の衣類は、着用者に安定感と更なるサポートを提供するためにブラジャーの下縁に編みこまれた、または取り付けられた、胴体を取り囲むバンドを有する。このようなバンドは、ブリーフ等の下部胴体用の下着の上縁にも編み込まれる、または取り付けられており、ウエストのバンドとして機能する。胸部のバンドまたはウエストのバンドを形成する公知の方法の一つとして、生地の筒を編む工程においてターンドウェルト(turned welt、折り返した縁かがり)を編むことが知られている。別の方法としては、ブラジャーの下縁またはブリーフの上縁の全周にわたり弾性バンドを縫い付ける方法があるが、この追加の工程は追加の労力を要すると共にコストを増加させる。このようにして得られたバンドは、比較的かさばり厚みが出る傾向にあるため、より目立つと共に着用した際の快適性も劣る。

本開示の一の態様は、編み生地の重畳層の間に固定された薄い弾性バンドを有する、丸編みされたブラジャーやブリーフ等の衣類である。例示である一の実施の形態において、弾性バンドは、弾性バンドのモジュラスがspandex(スパンデックス)およびLycra(登録商標、ライクラ)等の従来の弾性の糸によって得られるモジュラス(キログラム(kg)で表した保持力)よりも高いモジュラスを有する、薄いポリアミドフィルムを備える。生地とフィルムのモジュラスは合計すると、約1.0kgと4kgとの間とすることができる。本明細書中において「モジュラス」という用語は、所与の割合で材料を伸ばした際の材料の復元力をキログラムで表したものである。モジュラスが高いほど、材料は硬い(stiff)、即ち、材料は線形伸びに対してより耐性を有する。弾性材料の種類、その幅および厚さによってモジュラスは大きく変動することがある。

本開示の別の態様は、生地の重畳層の間に固定された弾性バンドを有する、ブラジャーや下部胴体用の下着を形成する方法である。この方法は、中心の折り目で折った際に内側および外側の層を有する、二重の衣類を形成するために対称的な寸法とされた本体を丸編みするステップを備える。弾性バンドが折り目に近接して配置されていると共に、生地が折り目を中心に対称的に重畳されており、これにより弾性バンドが内包されて、より薄い、従って、より目立たず、着用した際もより快適な、胴体用バンドを具備する二重の衣類が形成される。一の実施の形態において、弾性バンドは、編み生地の内側および外側の層のいずれか一方または両方に、特定の時間、加熱および加圧することにより固定される。

本開示は、下記の詳細な実施の形態の説明と添付図面とにより、より明らかになるであろう。

図1は、一実施の形態のブラジャーの正面斜視図である。

図2は、図1の一実施の形態のブラジャーの背面斜視図であって、背面の閉じ口を有する実施の形態を示す図である。

図3は、図1の一実施の形態のブラジャーの背面斜視図であって、背面の閉じ口のないスポーツブラの実施の形態を示す図である。

図4は、図1、2の一実施の形態のブラジャーの正面図である。

図5は、図1、2の一実施の形態のブラジャーの背面図である。

図6は、図1の一実施の形態のブラジャーの6−6断面図である。

図7は、一実施の形態のボクサーブリーフの正面斜視図である。

図8は、図7の一実施の形態のブリーフの8−8断面図である。

本開示の一の態様は、ブラジャー、スポーツブラ、およびキャミソール等の上部胴体用の衣類に関する。図1乃至図6を参照して、丸編みのブラジャーが符号100として全体的に示されている。従来の丸編み機で形成された丸編みのブラジャー100は、重畳する内側112および外側114の層、即ち生地の層を有する二重のブラジャーの本体を含んでなることができる。本明細書中では、二重のブラジャーについて示し説明するが、本開示は二重の衣類に限定されず、ブラジャーや下部胴体用の下着等の一重の衣類も本開示の範囲に含まれる。

ブラジャーの本体は、ポリエステル、ナイロン等の従来の材料のいずれかによって形成することができる。本体はまた、衣類を着用者の胴体周りに固定するためにある程度の弾性を有する、spandex等の1種以上の弾性糸を編むことにより形成することができる。本明細書中に記載する実施の形態での生地の各層の厚さは、約0.6mmから約2.0mmとすることができる。

図2、図4および図5に示すとおり、本明細書中に開示されるブラジャーは、一対の胸カップ120と、各胸カップ120の外縁から外側に延在する、胴体を取り囲むストラップ130とを含み、2本の胴体のストラップ130が着用者の背中において留め具150によって留められる。図3の例示の実施の形態においては、1本の連続した胴体のストラップ135が各胸カップ120の外縁の間に延在して着用者の胴体を取り囲む。この実施の形態は、被るスポーツタイプのブラジャーの典型である。更に、胸カップ120は、ブラジャーの本体の形成後に成形するか、編み工程において緩い領域として本体の前側に編み込むことができる。

図1乃至図6に示すとおり、ブラジャー100の下部に沿って、内側112の層と外側114の層との間に弾性バンド170が挿入されており、弾性バンド170は、胸カップ120および中央のまち(三切れ)180の下を通って、胴体のストラップ130、135の下縁に沿って延在している。

ここで、図6に転ずると、ブラジャー100の弾性バンド170は、改善されたモジュラスを有すると共に、伸びの有効範囲の全域にわたって比較的一貫したモジュラスを維持する、比較的薄い弾性の材料を含む。ブラジャー100のタイプおよびスタイルに応じて、衣類を着用した際に弾性の材料を目立たなくするよう、弾性バンド170の厚さを約0.010mmと0.45mmとの間の範囲とすることができる。弾性バンド170の最適な厚さは、ブラジャー100に付与される所望のコントロールレベルに依存するが、これは典型的に、サイズに依存する。言うまでもなく、弾性バンド170は、薄ければ薄いほど着用した際に目立ち難い。ブラジャー100のタイプおよびスタイルに応じたコントロールおよびサポートの度合いは、弾性バンド170の幅にも依存する。弾性バンド170の幅は、最小限のブラアップサポートを提供するブラジャーにおける約4分の1(1/4)インチ(6.35mm)から、下部胴体制御用衣類の7インチ(177.8mm)またはそれ以上の幅の範囲とすることができる。本明細書に示す例示の実施の形態における最適な幅は、約4分の3(3/4)インチ(19.05mm)と1と4分の1(1+1/4)インチ(31.75mm)との間である。

一の実施の形態において、弾性バンド170は熱可塑性エラストマー(TPE)の薄いフィルムを含む。別の実施の形態において、弾性バンド170は、熱可塑性エラストマー(TPE)のフィラメントおよび/またはファイバーの織布材料または不織布材料を含む。特定の例では、弾性バンドは、材料の複数の層を含み、層の少なくとも1つはTPEである。熱可塑性エラストマーはポリアミドブレンドを含むことができる。かかるポリアミドブレンドは、商標名Pebax(登録商標)でペンシルベニア州のキングオブプラシアにあるアルケマ社(Arkema Inc.)から入手可能である。下記に記載する物理的特性を有する他のフィルムなどの、他の薄い弾性材料は、弾性バンド170の形成に適している。例えば、熱可塑性エラストマー(TPE)は、スチレン系ブロックコポリマーおよび/または熱可塑性ウレタン(TPU)を含むことができる。このようなスチレンブロックコポリマーの1つは、下記の表1に示すように、Kraton(登録商標)によるSBCである。いくつかの例において、TPEは、スチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)ブロックコポリマー、スチレンエチレンプロピレン(SEP)ブロックコポリマー、スチレンイソプレンスチレン(SIS)、スチレンエチレンエチレンプロピレンスチレン(SEEPS)ブロックコポリマー、スチレンエチレンプロピレンスチレン(SEPS)ブロックコポリマー、前述のブロックコポリマーの組み合わせ、および/または他のスチレンブロックコポリマーである。特定の実施の形態では、弾性バンド170は、バンド170に一体化された熱可塑性エラストマーファイバーを含む。

いくつかの実施の形態では、弾性バンド170は、例えばASTM D4964による試験方法および手順に従って、以下に記載される弾性回復特性を有する。この試験方法は、定速伸長試験(すなわち、伸張ひずみ試験)を含む。例えば、弾性バンド170の弾性特性は、実質的にゼロのヒステリシス損失を含むことができ、弾性バンド170は、バンド170の伸張状態と非伸長状態との間で実質的に維持される弾性を有する。換言すると、伸長後の弾性バンド170の戻り率(例えば、伸ばし−戻り)は、少なくとも約98%であり、例えば約99.9%までである。特定の実施の形態では、弾性バンド170は、保持率(例えば、95%の伸張保持率)を維持しながら、少なくとも25回の洗濯サイクル(例えば、洗浄−乾燥サイクル)に耐えることができる。いくつかの例では、弾性バンド170は、紫外線および亜酸化窒素(nitrous oxide, NO)ガス劣化(例えば、変色、負の弾性効果、および/またはその他)に耐え得る。特定の実施の形態において、弾性バンド170の所望の弾性フィルム特性は、特定のポリマー比の調整、およびプロセスオイル、熱硬化性樹脂、粘着付与樹脂、収縮抑制剤、顔料および/または他の化学薬剤の添加によって達成することができる。

弾性バンド170の伸ばし−戻りを決定するための例示の試験方法「ストレッチバックインジケーター試験(Stretch Back Indicator Test)」は、各長手方向端部に続く1インチ幅の弾性バンド170の長さを含む。バンドは、例えばZwick試験機で、最初の伸張されていない(未延伸の)長さの150%の長さに伸張される。引き伸ばされた長さに達した後、バンドは直ちに伸張されていない状態に戻る(例えば、引き伸ばされた長さに保持されることなく)。3サイクルで2回の実施をバンドに行った後、最後の未延伸の長さを3回目のサイクルごとに測定し、バンドの最初の未延伸の長さと比較する。各サンプルについて3サイクルを2回実施する試験を行った後、バンドの伸ばし−戻り(すなわち、弾性回復性)の指標(指数)は、バンドについて、(例えば、機械出力によって)最初の未延伸の長さを最後の未延伸の長さで割り、100を掛けてパーセンテージを得ることにより決定される。最終結果が100%に近いほど、伸ばし−戻り特性が良好である。

例示および比較を目的として、本明細書の例示の実施の形態において、例えばターンドウェルトなどの典型的な編み込み型の胴体用バンドの厚さは略2.0mmである。ターンドウェルトと同様の重量を有する弾性バンドを縫い込んだ、カットソー(cut and saw、裁断・縫製)のブラジャーの厚さは略1.8mmである。例えば、上述した熱可塑性エラストマーのポリアミドフィルムを有するバンドの厚さは、略1.5mmとすることができる。

弾性の材料のモジュラスは、その材料の種類、幅、および厚さに依存する。本明細書で説明する例示の実施の形態において、最適なモジュラスは約1.0kg〜4.0kgとすることができる。下記の表1に幾つかの例を示すが、このモジュラスの範囲は、弾性バンド170に7kgの静荷重を長さ方向にかけた場合の、約95%〜140%の変形(伸び)に相当する。

比較のため、ブラジャー100の本体は、1kg未満のモジュラスを有するものとする。例えば、89重量%のナイロンと11重量%のspandexとの従来のブレンドにより形成された、2枚の重畳された生地の層のモジュラスは、40%伸びにおいて約0.132kgであり、60%伸びにおいては約0.35kgである。上記表1にも示すとおり、弾性バンドは、伸びが増加するほどモジュラスの増加が減少する。これにより、広範囲のサイズにおいて快適なブラジャー100が作成される。折り目173に近接したブラジャーの下部における胴体用バンドの領域では、表1のサンプルと同様の7kgの荷重下で試験した際に、二重の本体の材料だけで、160%の伸びを許容できる。

再度、図6を参照すると、本開示のブラジャー100を形成する方法が最も良く示されている。ブラジャーの本体、またはブランク(素材)は、従来の丸編み機によって筒状に編まれる。筒の中央周辺は折り目173に相当し、折り目173を中心に内側112の層と外側114の層とが重畳されて二重のブラジャーの本体となる。

弾性バンド170は、中央の折り目173に近接して、且つこの中央の折り目173で筒を折った際に二重のブラジャーの本体の内面になる部分に位置決めされている。弾性バンド170は、その片面または両面にヒートシール接着剤172がコーティングされ、ブラジャー構造が完成すると定位置に接着されるようにすることができる。適切なヒートシール接着剤172の一つは、マサチューセッツ州ニューベリーポートにあるビクスビーインターナショナル社(Bixby International Corp.)より入手可能なRX2641である。しかし、本開示は、バンド170の接着にヒートシール接着剤を用いることに限定されず、他の適切な材料および方法を用いてバンドを衣類に固定することも本開示の範囲に含まれる。

次に、ブラジャーの本体の内側112の層と外側114の層は、折り目173を中心に対称的に重畳され、それにより弾性バンド170が内包され、上記のとおり、二重のブラジャーの本体が形成される。ヒートシール接着剤172が弾性バンド170の片面または両面に塗布される場合、弾性バンド170は、上下の発熱体を有する空気式プレスによって二層の生地の間に固定される。加熱の温度は、約150°F(65.6℃)〜380°F(193℃)とすることができるが、好ましくは約320°F(160℃)である。かける圧力は、約10psi(68.95kPa)以上、約120psi(827.4kPa)以下、好ましくは約30psi(206.85kPa)〜60psi(413.7kPa)である。好ましい圧力は、約5秒以上、約90秒以下、好ましくは約20秒〜30秒でかけるものとする。特定の実施例では、弾性バンド170は、ヒートシール接着剤172なしで布層に付けることができる。例えば、弾性バンド170は、約300°F(148.9℃)〜360°F(182.2℃)の熱を加え、弾性バンド170を結合させる(例えば、ヒートセット、溶融、および/または他の方法で固定する)ことによって、布層に付着させる、溶解特性を有することができる。あるいは、弾性バンド170は、約300°F(148.9℃)〜340°F(171.1℃)の熱を加え、弾性バンド170が溶解する(例えば、ヒートセット、溶融、および/または他の方法で固定する)ことによって、布層に付着させる、溶融特性を有することができる。さらに別の代替案として、弾性バンド170は、約320°F(160℃)〜340°F(171.1℃)の熱を加え、弾性バンド170が溶解する(例えば、ヒートセット、溶融、および/または他の方法で固定する)ことによって、布層に付着させる、溶融特性を有することができる(例えば、約300°F(148.9℃),305°F(151.7℃),310°F(154.4℃),315°F(157.2℃),320°F(160℃),325°F(162.8℃),330°F(165.6℃),335°F(168.3℃)または340°F(171.1℃)である)。

一旦、弾性バンド170が内側112の層と外側114の層との間に接着されると、ブラジャーの本体を所望形状に裁断することができる。次に、自由縁(解放されている縁)に沿ってトリム190が固定され、肩のストラップ160が取り付けられ、留め具150が固定されると、ブラジャー100の構造が完成する。肩のストラップの各部160とブラジャー本体を一体に成形して裁断する場合、両者を肩の最上部付近で縫い合わせればよい。同様に、胴体のストラップ135が一続きになっている場合、留め具150は不要である。

本開示の他の態様は、ボクサー、ブリーフ、ボクサーブリーフ、パンティ、パンティストッキング、矯正下着等の、環状に編まれた下部胴体用の衣類に関する。図7および図8を参照して、ボクサーブリーフが符号200により全体的に示されている。従来の丸編み機で形成された丸編みのブリーフ200は、ポリエステル、ナイロン等の従来の材料のいずれかによって形成される本体を備える。また本体は、衣類を着用者の下部胴体周りに固定するために、ある程度の弾性を有する、spandex等の1種以上の弾性糸で編むことにより形成することができる。

本開示のブリーフ200は、一対の脚の開口部210と、股部230と、本開示のウエストバンド250に取り囲まれたウエスト開口部220とを有する。説明した実施の形態は、ボクサースタイルのブリーフに典型的な脚部240を有する。従来のブリーフ、即ち、脚部240の無い、ウエストバンド250を有する男性または女性用のブリーフも本開示の範囲に含まれる。

図8に最も良く示すように、弾性バンド270は、上述のとおり、ブリーフ200のウエスト開口部220に沿って内側212と外側214の生地の間に挿入されている。内側および外側の生地の層212、214は共に、丸編み機で作成された1つの筒の一部として形成されている。筒の最上部は、最上部の折り目273に沿って下向きに折り曲げられ、二重になったウエストバンド250を形成する。この際、弾性バンド270は折り目273に隣接して配設され、二重の生地によって覆われている。弾性バンド270、内側の層212、および外側の層214は、上述の方法と同様に熱と圧力を用いて、接着剤272で定位置に固定することができる。弾性バンドをブリーフ200の本体に接着するその他の方法も本開示の範囲に含まれる。

第1の態様では、上部胴体用衣類は、内側の層および外側の層から形成された本体であって、前記本体が本体の下部に延在する少なくとも1つの胴体用バンドを有し、内側の層および外側の層が下方の折り目に沿って重畳された、本体と;下方折り目に近接して、内側の層と外側の層の間に配置された弾性バンドと;を備える。

第2の態様は、第1の態様において、弾性バンドは、熱可塑性エラストマーフィルムを含む。

第3の態様は、第2の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、ポリアミドを含む。

第4の態様は、第2の態様または第3の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンブロックコポリマーを含む。

第5の態様は、第4の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)ブロックコポリマーを含む。

第6の態様は、第4の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンプロピレンスチレン(SEPS)ブロックコポリマーを含む。

第7の態様は、第2の態様〜第6の態様のいずれか1つにおいて、熱可塑性エラストマーフィルムは、本体のモジュラスより大きいモジュラスを有する。

第8の態様は、第2の態様〜第7の態様のいずれか1つにおいて、熱可塑性エラストマーフィルムのモジュラスは、7kgの静的荷重で60%の伸張が計測された場合、約1.0kg〜4.0kgである。

第9の態様は、第2の態様〜第8の態様のいずれか1つにおいて、熱可塑性エラストマーフィルムの厚さは、約0.1mm〜0.3mmである。

第10の態様は、第2の態様〜第9の態様のいずれか1つにおいて、熱可塑性エラストマーフィルムの幅は、約0.75インチ(19.05mm)〜1.25インチ(31.75mm)である。

第11の態様は、第1の態様〜第10の態様のいずれか1つにおいて、弾性バンドは、本体の内側の層および外側の層の少なくとも1の内表面に弾性バンドを接着剤で固定するために、少なくとも片面がコーティングされている。

第12の態様は、第1の態様〜第11の態様のいずれか1つにおいて、弾性バンドは、300°F(148.9℃)〜360°F(182.2℃)の加熱で、本体の内側の層および外側の層の少なくとも1つに融合するように構成されている。

第13の態様は、第1の態様〜第12の態様のいずれか1つにおいて、弾性バンドは、紫外線劣化または亜酸化窒素ガス分解の少なくとも1つに対して耐性がある。

第14の態様は、第1の態様〜第13の態様のいずれか1つにおいて、弾性バンドのストレッチバックインジケーター(指数)は、ストレッチバックインジケーター試験を用いた後、98%より大きい。

第15の態様は、第1の態様〜第14の態様のいずれか1つにおいて、本体は、前側胸部被覆部を有する環状のニット本体を備え、衣類は、ブラジャー、スポーツブラまたはキャミソールである。

第16の態様では、衣類の形成方法は、衣類を形成するために寸法決めされた本体を編むステップであって、衣類は中央の折り目線付近で折った際に内側の層および外側の層を有する、編むステップと、弾性バンドを折り目に近接して配置するステップと、折り目で本体の内側の層および外側の層を重畳し、弾性バンドを内包し、本体の胴部用バンドを形成するステップとを備える。

第17の態様は、第16の態様において、弾性バンドは、熱可塑性エラストマーフィルムを含む。

第18の態様は、第17の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、ポリアミドフィルムを含む。

19の態様は、第17の態様または第18の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンブロックコポリマーを含む。

第20の態様は、第19の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)ブロックコポリマーを含む。

第21の態様は、第19の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンプロピレンスチレン(SEPS)ブロックコポリマーを含む。

第22の態様は、第16の態様〜第21態様のいずれか1つにおいて、弾性バンドの少なくとも1つの側面に、弾性バンドを本体の内側の層および外側の層の少なくとも1つの内表面に固定するための接着剤をコーティングするステップを備える。

第23の態様は、第16の態様〜第22の態様のいずれか1つにおいて、特定の時間の間、温度および圧力を適用することによって弾性バンドを内側の層および外側の層の一方に固定するステップをさらに備える。

第24の態様は、第23の態様において、適用する温度は、約150°F(65.6℃)〜380°F(193℃)であり、適用する圧力は、約10ポンド/平方インチ(68.95kPa)〜120ポンド/平方インチ(827.4kPa)であり、時間は約5秒〜約90秒である。

第25の態様は、第23の態様または第24の態様において、弾性バンドを内側の層および外側の層の一方に固着させるステップは、弾性バンドを内側の層および外側の層の少なくとも1つに、300°F(148.9℃)〜360°F(182.2℃)の熱を適用して融合するステップを備える。

第26の態様は、第23の態様〜第25の態様のいずれか1つにおいて、適用する温度は約320°Fであり、適用する圧力は約30ポンド/平方インチ(206.8kPa)〜60ポンド/平方インチ(413.7kPa)であり、時間は約20秒〜30秒である。

第27の態様は、第16の態様〜第26の態様のいずれか1つにおいて、弾性バンドのストレッチバックインジケーター(指数)は、ストレッチバックインジケーター試験を用いた後、98%より大きい。

第28の態様は、第16に態様〜第27の態様のいずれか1つにおいて、衣類は上部胴体用衣類である。

第29の態様において、下部胴体用衣類は、一対の脚の開口部と脚の開口部の間の股部とウエスト開口部とを有する本体と、上方の折り目に沿って重畳する内側の層および外側の層を提供するために、本体の一部を折ることによって、ウエスト開口部に形成されたウエストバンドと、上方の折り目に近接して、内側の層および外側の層の間に配置された弾性バンドとを備える。

第30の態様は、第29の態様において、弾性バンドは、熱可塑性エラストマーフィルムを含む。

第31の態様は、第30の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、ポリアミドを含む。

第32の態様は、第30の態様または第31の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンブロックコポリマーを含む。

第33の態様は、第32の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンブタジエンスチレン(SEBS)ブロックコポリマーを含む。

第34の態様は、第32の態様において、熱可塑性エラストマーフィルムは、スチレンエチレンプロピレンスチレン(SEPS)ブロックコポリマーを含む。

第35の態様は、第30の態様〜第34の態様のいずれか1つにおいて、熱可塑性エラストマーフィルムは、本体のモジュラスよりも大きいモジュラスを有する。

第36の態様は、第29の態様〜第35の態様のいずれか1つにおいて、弾性バンドのストレッチバックインジケーター(指数)は、ストレッチバックインジケーター試験を用いた後、98%より大きい。

第37の態様は、第29の態様〜第36の態様のいずれか1つにおいて、弾性バンドは、本体の内側の層および外側の層の少なくとも1つの内表面に弾性バンドを接着剤で固定するために、少なくとも一方の面がコーティングされる。

第38の態様は、第29の態様〜第37の態様のいずれか1つにおいて、衣類は、ボクサー、ブリーフ、ボクサーブリーフ、パンティ、パンティストッキングまたはシェイプウェアである。

前述の記載および例は、本開示を説明するためのものであると理解されるべきである。当業者は、本開示の精神と範囲から逸脱することなく、種々の代替および改変例を考案することが可能である。従って、本開示は、そのような全ての代替、改変、変更を包含することを意図する。

100 ブラジャー 112 内側 114 外側 120 胸カップ 130 胴体のストラップ 135 胴体のストラップ 150 留め具 160 肩のストラップ 170 弾性バンド 172 ヒートシール接着剤 173 折り目 180 中央のまち 190 トリム 200 ブリーフ 210 脚の開口部 212 内側 214 外側 220 ウエスト開口部 230 股部 240 脚部 250 ウエストバンド 270 弾性バンド 272 接着剤 273 折り目

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