タバコ含有物品

申请号 JP2014547760 申请日 2012-12-17 公开(公告)号 JP2015502161A 公开(公告)日 2015-01-22
申请人 リームツマ シガレッテンファブリケン ゲー・エム・べー・ハー; リームツマ シガレッテンファブリケン ゲー・エム・べー・ハー; 发明人 フールマン,ヤン; ヴォルフグラム,レギネ; ユーネマン,ギッタ;
摘要 【課題】消費者に新しい味及び 香味 を体験させることができ、それでいて抑えたコストで製造できるタバコ含有物品を提供する。【解決手段】タバコ含有物品(巻きタバコやその他の喫煙可能な製品)は、タバコと、タバコ 植物 由来ではない芳香植物部分とを含む。芳香植物部分の量は、タバコ及び芳香植物部分の総重量に対して0.5重量%〜25重量%の範囲内である。芳香植物部分の大きさは、選別法によって規定され、0.1mm〜10mm又は0.2mm〜6mmの範囲内である。芳香植物部分として適した物質は、例えば、スペアミント、ペパーミント、アニス、ローズマリー、ウィンターグリーン、ジンジャー、レモンマートル、ラベンダー、マテ、アボカド、及び挽いたコーヒー豆である。【選択図】なし
权利要求
  • タバコと、
    前記タバコの植物から由来しない芳香植物部分と、
    を含むタバコ含有物品であって、
    前記芳香植物部分の量は、前記タバコ及び前記芳香植物部分の総重量に対して0.5重量%〜25重量%の範囲内であり、
    前記タバコ含有物品は、巻きタバコ、シガリロ、葉巻、パイプ用タバコ、及び手巻きタバコ用の細切りタバコのうちのいずれか一つとして提供される タバコ含有物品。
  • 前記芳香植物部分の大きさが、選別法によって規定され、0.1mm〜10mmの範囲内である ことを特徴とする請求項1に記載のタバコ含有物品。
  • 前記芳香植物部分の大きさが、0.2mm〜6mmの範囲内である ことを特徴とする請求項2に記載のタバコ含有物品。
  • 前記芳香植物部分が、スペアミント、ペパーミント、アニス、ローズマリー、ウィンターグリーン、アボカド、及び挽いたコーヒー豆の中から選択される少なくとも一つの物質を含む ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記タバコの少なくとも一部と前記芳香植物部分の少なくとも一部とが、互いに混ざり合った混合物として含まれる ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記タバコの少なくとも一部が、再構成タバコを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記芳香植物部分の少なくとも一部が、再構成製品を含む ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記タバコの少なくとも一部と前記芳香植物部分の少なくとも一部とが、互いに混ざり合った再構成製品として含まれる ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記芳香植物部分の少なくとも一部が、好ましくは0.2mm〜5mm又は0.5mm〜2.5mmの範囲内の大きさの顆粒として設けられる ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記顆粒の少なくとも一部は、固めた芳香植物部分及び任意として追加的な水からなり、他の添加物を含まない ことを特徴とする請求項9に記載のタバコ含有物品。
  • 刻んだ上部搭載シート製品を含み、
    前記上部搭載シート製品において、ベース層が再構成タバコを含み、
    前記ベース層の片側に芳香植物部分が設けられる ことを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 刻んだ上部搭載シート製品を含み、
    前記上部搭載シート製品のベース層が再構成芳香植物部分を含み、
    前記ベース層の片側に芳香植物部分が設けられる ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記芳香植物部分に加えて、少なくとも一つの香味料を含み、
    前記香味料が、好ましくは液体として加えられる ことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記タバコが、アメリカンブレンド又はバージニアブレンドを含む ことを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記芳香植物部分が水分を含み、該水分が、その水分を加えた前記芳香植物部分の乾燥重量に対して、5%〜35%、好ましくは5%〜20%又は7%〜12%である ことを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記芳香植物部分が、ラベンダー及びマテの中から選択される少なくとも一つの物質を含む ことを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記芳香植物部分は、ジンジャー及びレモンマートルの中から選択される少なくとも一つの物質を含む ことを特徴とする請求項1〜16のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 前記タバコ含有物品は、ロッドを備え、
    前記ロッドには、35g/m 2 〜60g/m 2の範囲内の基本重量及び15CU未満の気孔率を有するとともにフィラーを含む低副流煙ペーパーが巻かれ、
    前記フィラーは、前記低副流煙シガレットペーパーの総重量に対する重量パーセントが少なくとも30%のCaCO 3 、少なくとも3%のMgO、及び少なくとも3%のMg(OH) 2の中から選択される少なくとも一つの化合物を含む ことを特徴とする請求項1〜17のいずれか一項に記載のタバコ含有物品。
  • 請求項1に記載のタバコ含有物品を製造する方法であって、
    タバコを刻み、
    前記タバコの植物から由来しない、好ましくは0.1mm〜10mm又は0.2mm〜6mmの範囲内の、選別法で規定された大きさを有する芳香植物部分を、前記タバコ及び前記芳香植物部分の総重量に対して0.5重量%〜25重量%の範囲内の量で前記タバコに加える タバコ含有物品の製造方法。
  • 前記芳香植物部分は、前記刻んだタバコの処理中に加えられる ことを特徴とする請求項19に記載の方法。
  • 说明书全文

    本発明は、タバコ含有物品及びタバコ含有物品の製造方法に関する。

    巻きタバコ、シガリロ、葉巻、又は手巻きタバコ用の細刻みタバコ製品及びスヌース製品等のタバコ含有物品は、例えば、メントールといった香味料によって芳香付けされることが多い。 一般的に、このような香味料は、強い風味を与え、例えば、タバコの調合やソース付けの時に、好ましくは液体の状態で、比較的少量加えられる。

    この種の従来の香味付けは、その揮発しやすさと、多くの香味料が失われがちであるという欠点がある。

    また、タバコ含有物品に少なくとも一つの香味カプセルを挿入することが知られている。 消費者は、この香りカプセルを壊すことにより、カプセルに含まれる香味料を好きな時に放出させることができる。 このように揮発性の香味料を使用することが可能であるが、このようなタバコ含有物品は、より高価である。

    WO 03/082030 A

    本発明は、消費者に新しい味及び香味を体験させることができ、それでいて抑えたコストで製造できるタバコ含有物品を提供することを目的とする。

    この目的は、請求項1の特徴を有するタバコ含有物品によって達成される。 請求項19は、このようなタバコ含有物品の製造方法に関する。 本発明の有利な形態は、従属請求項により得られる。

    本発明に係るタバコ含有物品は、タバコと、タバコ植物由来ではない芳香植物部分とを含む。 芳香植物部分の量は、タバコと芳香植物部分との総重量に対して、0.5重量%〜25重量%の範囲内である。

    本発明の有利な実施形態において、芳香植物部分の大きさは、0.1mm〜10mmの範囲内、又は、0.2mm〜6mmの範囲内である。 芳香植物部分の大きさは、後に詳述する選別法によって規定される。 簡単に言えば、芳香植物部分は、振動する一連のふるいにかけられる。 この一連のふるいは、DIN ISO 3310−1に準じ、通常、ふるい毎に徐々にそのサイズが小さくなる四い網目を有する。

    所定の範囲内の大きさを有する芳香植物部分であれば、実質全ての芳香植物部分は、上記範囲の上限が呼称網目サイズであるふるいを通るが、該芳香植物部分は、上記範囲の下限が呼称網目サイズであるふるいを通らない。 網目を斜めに通った芳香植物部分は、呼称網目サイズを超える長さを有することもあるが、これらも定義上含まれる。

    一方、芳香植物部分に使用される材料は、最小網目サイズをも通った埃も含み得る。 この埃は、定義上、芳香植物部分の成分とは見なされない。 その影響は、通常、小さい。 ある有利な実施形態では、芳香植物部分の大きさの全体の範囲は上記範囲のいずれか一つに含まれるが、それよりも小さい又はかなり小さい範囲(寸法の広がり)であり得る。 そのような広がりの0.1mmより大きい下限の全て及び10mmより小さい上限の全てが、本明細書に明示的に開示される。

    芳香植物部分の量は、タバコと芳香植物部分との総重量に対する重量として提供される。 従って、実際の分に対する芳香植物部分又はタバコの大きな依存は打ち消される。 芳香植物部分の量を正確に計測すべき場合には、荷重配分比を、芳香植物部分及びタバコを2日間に亘り22℃及び相対湿度58〜60%で平衡化した後に決定する。

    本発明に係るタバコ含有物品は、芳香付けされたタバコ製品であり、芳香植物部分は、天然成分であり、人工的な又は濃縮された香りではない。 これにより、自然で、幾分か意識下に訴えかけ得る味わいの体験を提供する。 アルコール抽出物として添加しなくてはならない人工的な香味の添加が不要であるため、アルコール性の成分が回避される。 概して、芳香植物部分の相対量は、従来の濃縮された芳香物質より多いが、味がきつくなるほどの多さではない。

    芳香植物部分は、例えば、0.1mm〜10mm、又は、0.2mm〜6mmと比較的大きいため、例えば、香味料の他に、通常、香味料を保持すると共に、香味が逃げてしまうのを低減することができる植物細胞構造を有する材料を含む。 これにより、タバコ含有物品の香味料の保存可能期間を、芳香濃縮液が施された従来のタバコ含有物品と比較して、若干延長し得る。

    タバコに加えてかなりの量の芳香植物部分が存在することにより、従来のタバコ製品より、タバコの相対量が少ない。 巻きタバコ、シガリロ、又は葉巻では、これによって、タバコ中のニコチンやその他の例えばアンモニアや硝酸塩といった成分についての希釈効果がある。 実施例が後ほど提供される。 芳香植物部分によってpHが増加すると、ニコチンは少なくても味がより強くなる。

    選択する芳香植物部分によっては、例えば、巻きタバコの副流煙の香りにも良い影響を与え、最適なものとする。

    芳香植物部分の外観は、多くの用途において葉又は葉の一部であり、この外観により天然の製品及び天然の芳香であることを意味する。 該タバコ含有物品は、消費前においても、良い匂いを発することができる。

    本発明に係るタバコ含有物品の有利な実施形態において、芳香植物部分は、例えば、スペアミント、ペパーミント、アニス、ローズマリー、ウィンターグリーン、ジンジャー、レモンマートル、ラベンダー、マテ、アボカド、挽いたコーヒー豆、セージ、ハーブ、茶葉、又はこれらのいずれの混合物を含む。 例えば、スペアミントやペパーミントは良い香りを起こす。 適切な芳香植物部分を実現する植物の詳しい(しかしこれに限られない)リストは、後述される。

    タバコ含有物品には、タバコの少なくとも一部と芳香植物部分の少なくとも一部とが、互いに混ざり合った混合物として含まれ得る。 つまり、例えば、刻みタバコ部分と芳香植物部分(例えば、0.2mm〜6mm、又は、0.1mm〜10mmの範囲の大きさを有する)とを混合して、混ざり合った、好ましくは概して均質の混合物を形成する。

    また、タバコの少なくとも一部が再構成タバコを含んでもよい。 再構成タバコのシートを刻んで再構成刻みタバコを形成できる。 再構成刻みタバコには、例えば、芳香植物部分と、更に天然の刻みタバコとを混ぜ合わせることができる。

    さらに、例えば、既知の再構成タバコの製造プロセスと同様の方法で芳香植物部分から再構成製品を作り、タバコ含有物品に含まれる芳香植物部分の少なくとも一部が該再構成製品を含むようにすることも考えられる。 この再構成製品のシートを刻んで、例えば、0.2mm〜6mm、又は、0.1mm〜10mmの範囲内の所望の寸法の芳香植物部分を得ることができる。

    別の実施形態では、タバコ部分と芳香植物部分との混合物を含む再構成製品が用いられる。 このような再構成製品は、従来の再構成タバコに類似した方法でも製造できる。 このように、タバコの少なくとも一部と芳香植物部分の少なくとも一部とが、互いに混ざり合った再構成製品として含まれており、所望の寸法に切断できる。

    本発明の有利な実施形態において、芳香植物部分の少なくとも一部は、顆粒状で提供され、その大きさは、好ましくは、0.2mm〜5mm、又は、0.5mm〜2.5mmの範囲内である。 このような顆粒は、押し固めた芳香植物部分及び任意的に追加の水で生成され、他の添加物は用いない。 芳香植物部分及びタバコを含んだ顆粒も考えられる。

    本発明の有利な実施形態において、タバコ含有物品は、ベース層が再構成タバコを含む又は再構成タバコで形成されている上部搭載シート製品を刻んだものを含み、このベース層の片側には、芳香植物部分が設けられている。

    前記特許文献1に開示される上部搭載シート製品(ここでは上部搭載巻きタバコフィラー)の製造方法では、タバコの細粒分及びセルロース繊維に基づくベース層の片側に、タバコの粗粒分が設けられ、組み合わされたこれらを、乾燥処理する。 これに似た方法で、再構成タバコを含むベース層の片側に芳香植物部分を設けることができ、この上部搭載シート製品は、乾燥後に所望のサイズの小片に刻まれる。

    タバコ含有物品は、ベース層が再構成された芳香植物部分を含み、ベース層の片側に芳香植物部分が設けられた上部搭載シート製品を刻んだものを含むことも考えられる。 この刻んだ上部搭載シート製品は、芳香植物部分の少なくとも一部を構成し、タバコ及び/又は再構成タバコ及び任意的に追加の芳香植物部分と混ぜ合わせることができる。

    芳香植物部分が再構成シート製品に含まれる場合、0.1mm〜10mm、又は、0.2mm〜6mmの範囲内という芳香植物部分のサイズは、再構成シート製品の製造プロセスにおいて用いられる芳香植物部分の各片のサイズとして理解されるべきである。 再構成製品は、当技術分野で知られるように製造される。

    芳香植物部分の天然芳香量が特定の設計のタバコ含有物品には十分でない場合、芳香植物部分に加えて、少なくとも一つの香味料を、好ましくは液状で追加することができる。 例えば、とても良い芳香を得るために、メントールを加えることができる。

    通常、芳香植物部分が有し得る水分は、芳香植物部分の乾燥重量に該水分を加えた総量に対して5%〜35%、好ましくは、5%〜20%、又は、7%〜12%である。 タバコに加えられた後、この水分は、通常、例えば、密閉パッケージ内で芳香植物部分とタバコとの間で平衡化する。

    巻きタバコは、通常、7%〜14%の水分を有する。 スヌースは、通常、約35%の水分を有する。

    タバコ含有物品に含まれるタバコとしては、任意で再構成タバコを含む、様々な従来のタバコ及びブレンドタバコを用い得る。 例としては、アメリカンブレンドやバージニアブレンドが挙げられる。

    本発明に係るタバコ含有物品は、法規制上限のタールレベルを有する本格的な巻きタバコ、タールレベルが7mg以下の軽い巻きタバコ、タールレベルが2mg以下のより軽い巻きタバコ等の巻きタバコ、シガリロ、又は葉巻として提供される。 このような実施形態では、タバコ及び芳香植物部分は、巻きタバコ、シガリロ、又は葉巻のロッドに収容される。 しかし、フィルタもタバコ及び/又は芳香植物部分を含むということが除外されるわけではない。

    本発明の別の実施形態では、タバコ含有物品は、適切な容器にパッケージされたパイプ用タバコや手巻きタバコ用の細刻みタバコとして提供される。 手巻きタバコは、「RYO」(ロール・ユアー・オウン)として知られ、消費者が、タバコ及び芳香植物部分を含む細切りタバコの一部をパッケージから取り、シガレットペーパーに(任意的に追加のフィルタと一緒に)置き、シガレットペーパーでこの細切りタバコを巻いて、シガレットペーパーの閉じ目を糊付けする。 手巻きタバコの他のタイプとして、「MYO」(メイク・ユアー・オウン)がある。 MYOでは、消費者がパッケージから細切りタバコを取り出し、ある装置に充填して操作すると、喫煙物品が自動的又は半自動的に完成する。

    巻きタバコ、シガリロ、又は葉巻として提供されるタバコ含有物品がロッドを備える場合、例えば、巻きタバコのロッド(タバコと芳香植物部分を含む)は、低副流煙シガレットペーパーで覆われ得る。 この低副流煙シガレットペーパーは、35g/m 2 〜60g/m 2の範囲内の基準重量及び15CU未満の気孔率を有し、フィラーを含む。

    このフィラーは、少なくとも30%のCaCo 3 、及び/又は少なくとも3%のMgO、及び/又は少なくとも3%のMg(OH) 2を含み、これら化合物の割合は、低副流煙シガレットペーパーの総重量に対する各化合物の重量パーセントである。 1CU=1コレスタユニット=1ml/(cm 2・min・kPa)である。

    タバコ含有物品は、スヌースとして提供することもできる。 スヌースは、ある期間、唇の下に配置して消費する製品である。 好ましくは、タバコ及び芳香植物部分を含むスヌースは、すり潰された、又は、ふるいにかけられた状態で調合される。 スヌースは、例えば、0.1mm〜1.5mm、又は、0.1mm〜0.8mmの範囲のサイズを有し得る。

    既に上述した実施形態も含めた多くの用途において、タバコ含有物品は、刻みタバコ及び/又は刻んだシート製品を含む。 概して、タバコやシート製品の切断幅は、従来のタバコ含有物品に含まれる刻みタバコと同じであり、例えば、細切りタバコの場合0.2mm〜0.75mm、パイプ用タバコの場合1.5mmより大きく、一般的な巻きタバコの場合0.6mm〜0.9mmである。 これは、刻んだ葉や刻んだシートの形状で用いられる場合、芳香植物部分においても適した幅である。

    本発明に係る、タバコ含有物品を製造する有利な方法では、タバコを刻んだ後、タバコ植物に由来ではなく、例えば、0.1mm〜10mmの範囲、又は、0.2mm〜6mmの範囲といった所望の範囲内のサイズを有する芳香植物部分を、タバコと芳香植物部分との総重量に対して0.5重量%〜25重量%の範囲の量でタバコに加える。 すなわち、タバコ又は少なくとも一部のタバコは、芳香植物部分とは別に刻まれる。

    一般的に、刻まれていない大きな芳香植物部分が、切断行程が行われる前に、葉、葉脈又は茎などのタバコ部分や再構成タバコシートに既に加えられることが考えられる。 しかし、芳香植物部分は、製造設備を汚染しがちな強い香りを放つ可能性があるので、プロセスにおける比較的遅い段階で混ぜられると都合が良い。

    例えば、芳香植物部分(好ましくは刻んだもの)を、刻みタバコの処理中、例えば、ブレンド中や香味付け中に加えることができる。

    以下に、本発明を、各実施例を用いつつより詳細に説明する。

    [選別法]
    選別法を用いて、芳香植物部分の再現可能な大きさを規定する。 この方法は、2005年2月のDIN V 10376(「タバコ及びタバコ製品の分析―ふるい分析による葉巻及びシガリロのフィラーサイズの決定」)と同様に行われる。

    検査する芳香植物部分は、(70±2)%の相対湿度及び(22±1)℃の温度で、48時間に亘って水分が調整される。 粒子が乾燥し過ぎていると、ふるいがけ中に折れてしまい、誤った結果となる。

    水分が調整された芳香植物部分は、DIN ISO 3310−1に準じた、ふるい毎に徐々に網目サイズが小さくなる振動するふるい群にかけられる。 所定の範囲内の粒度分布を有する芳香植物部分であれば、実質全ての芳香植物部分は、上記範囲の上限が呼称網目サイズであるふるいを通るが、該芳香植物部分は、上記範囲の下限が呼称網目サイズであるふるいを通らない。

    網目を斜めに通った芳香植物部分は、呼称網目サイズを超える長さを有するかもしれないが、これらも定義上含まれる。 一方、芳香植物部分に使用される材料は、最小網目サイズをも通った埃も含み得る。 この埃は、定義上、芳香植物部分の成分とは見なされない。 その影響は、通常、小さい。

    この方法の更なる詳細は、DIN V 10376の通りである。 既に述べた通り、本選別法は、以下の異なる点を除いて、これと同様に行われる。

    葉の選別において、選別装置は、(10秒ではなく)5秒間、270/秒の振動数で水平方向に15mm振動する。 網目サイズが、1.18mm、2.36mm、及び、4mmのものを使用する。 粒子の選別においては、該選別装置を1分間稼働させ、網目サイズが、1.6mm、1.4mm、1.2mm、1.0mm、0.8mm、0.5mm、0.25mm、及び、0mmのものを使用する。

    精度で粒度分布を決定したい場合は、いくつかのふるいのセットを用いてもよい。 ふるいの数が選別装置の能を超える場合には、粒度分布を順番に定めていってもよい。

    [芳香植物部分の実施例]
    一般的に、色々な植物種を、本発明に係る芳香植物部分の材料として用いることができる。 スペアミント、ペパーミント、アニス、ローズマリー、ウィンターグリーン、ジンジャー、レモンマートル、ラベンダー、マテ、アボカド、挽いたコーヒー豆、セージ、並びに一般的なハーブ及び茶葉を先で挙げた。 植物種によっては、適切な植物部分は、葉、花、果実、根や皮等から得ることができる。 異なる種の芳香植物部分の混合物も考えられる。

    以下の表1は、本発明の目的に特に有用であり得る複数の植物種を含む。

    〈実施例1:スペアミント〉
    スペアミント(メンタ スピカタ)は、(多くはないが)いくらかのメントール、並びにカルボン、プレゴン、リモネン、及びエステルを含む。

    22℃及び相対湿度60%で平衡化を行った結果、スペアミントの葉のサンプルの相対水分は、10.0%になった。 ここ及び以下における全ての相対水分含量は、乾燥重量(82℃で3時間オーブン処理を行った後に決定される,「Horo」方法)と水分との総量に対するものである。

    このサンプルを用いて、10重量%のスペアミントの葉と90重量%のタバコとを含んだアメリカンブレンドタバコの混合物を調合した。 30℃及び相対湿度75%で平衡化を行った結果、この混合物の相対水分は、18.5%になった。 同一条件での平衡化により、純粋なタバコの相対水分は、19.1%になり、純粋なスペアミントのサンプルの相対水分は、13.7%になった。

    上述した選別法で、1.18mm、2.36mm、及び、4mmの網目サイズを用いて、二つの異なるスペアミントの葉のサンプルの粒度分布を測定した。 一つ目のサンプルでは、約2.6重量%の葉が4mmの網目のふるいを通らず、約27.3重量%が2.36mmの網目のふるいを通らず、約57.2重量%が1.18mmの網目のふるいを通らず、約12.9%が1.18mmの網目のふるいを通り、ピークのサイズは、1.18mmよりも若干大きかった。 二つ目のサンプルでは、それぞれに対応する値が、10.2%、63.1%、24.8%、及び、2.0%であり、ピークの葉のサイズは、約2mmであった。

    〈実施例2:ペパーミント〉
    ペパーミント(メンタ ピペリタ)は、メントール、メントン、シネオール、タンニン類、及び、フラボノイド類を含む。

    顆粒状ペパーミントのサンプルを22℃及び相対湿度60%で平衡化を行った結果、相対水分は、8.6%になった。

    このサンプルの顆粒の粒度分布を、上述した選別法により測定した。 表2は、各所定網目サイズ(1.6mm、1.4mm、1.2mm、1.0mm、0.8mm、0.5mm、0.25mm、及び、0mmの網目サイズ)のふるいに残った量の、サンプル全体の402.34gに対する割合を示す。

    表2に示すように、実質全ての顆粒が、0.25mm〜1.2mmの範囲のサイズである。 0.25mmの網目を通る粒子(埃)の影響は、ごく小さい。 分布ピークは、約0.5mmにある。

    〈実施例3:スペアミント,ペパーミント〉
    実施例3として、スペアミントとペパーミントのその他2つのサンプルを調査した。 これらサンプルの芳香植物部分は、いずれも顆粒状である。 22℃及び相対湿度60%での平衡化の結果、相対水分は、スペアミントのサンプルが7.5%になり、ペパーミントのサンプルが8.5%になった。

    表3に、上述と同様に得られた、顆粒の粒度分布を示す。

    両サンプルの顆粒は、実質的に0.25mm〜1.2mmの範囲のサイズを有し、ピークがおおよそ0.5mm〜0.8mmである。

    〈実施例4:タバコとスペアミントとの混合物〉
    実施例4では、実施例1のスペアミントのサンプルのうちの一つ(ピークサイズが約2mmのもの)を使って、スペアミントの葉とアメリカンブレンドタバコとの実質的に均質な混合物を調合した。 2重量%、5重量%、10重量%、及び、20重量%(スペアミントとタバコとの総重量に対する)のスペアミントを含む混合物(それぞれ、MS1,MS2,MS3,MS4として示される)を用いて、アセチルセルロースで作られた長さ21mmのフィルタプラグ及び長さ62mmのタバコ/スペアミント・ロッドを有する、直径7.8mmのフィルタ巻きタバコを作った。

    タバコ/スペアミント混合物のいくつかの成分を分析した。 更に、これら巻きタバコの性質を、煙のデータ(DIN ISO 4387/A)を含めて測定した。 表4に、サンプルMS1,MS2,MS3,MS4並びに比較サンプルCS(スペアミントを含まずアメリカンブレンドタバコのみ)の結果をまとめた。 表4における略称については、下記の表5の最後に説明がある。

    表4から、タバコ中のニコチン(すなわちタバコとスペアミントとの混合物におけるニコチンの相対量)は、混合物におけるスペアミントの量が増加するほど減少することが分かる。 更に、スペアミントの影響が強くなると、煙中のニコチンが減少する傾向もある。

    また、スペアミントの量が増加すると、巻きタバコの硬さがいくらか低下する(表4には示されない)。

    《表4及び表5の説明》
    CS: 比較サンプルMS1〜MS4: スペアミントのサンプル1〜4
    TS1〜TS4: 紅茶のサンプル巻きタバコの形状:60コレスタのシガレットペーパーを有する標準的なキングサイズの巻きタバコ* フィルタラッパーの孔を開けた状態での圧力降下** フィルタラッパーの孔を閉じた状態での圧力降下*** タバコドライベースにおけるmgKOH/g
    AB: アメリカンブレンドd. b. : ドライベースmmWG: mmウォータゲージ(ISO 10185)
    HPLC: 高速液体クロマトグラフィーWTPM: 湿潤合計粒子状物質(ISO 10185)
    NFDPM: ニコチンを除いた乾燥粒子状物質(ISO 10185)
    Cig. : 巻きタバコ

    〈実施例5:タバコとの紅茶の混合物〉
    実施例5では、アメリカンブレンドタバコと紅茶(茶葉)との実質的に均質な混合物を調合した。 2重量%、5重量%、10重量%、及び、20重量%(紅茶とタバコとの総重量に対する)の紅茶を含む混合物(それぞれ、TS1,TS2,TS3,TS4として示される)を用いて、アセチルセルロースで作られた長さ21mmのフィルタプラグ及び長さ62mmのタバコ/紅茶・ロッドを有する、直径7.8mmのフィルタ巻きタバコを作った。

    タバコ/紅茶混合物のいくつかの成分を分析した。 更に、これら巻きタバコの性質を、煙のデータ(DIN ISO 4387/A)を含めて測定した。 表5に、サンプルTS1,TS2,TS3,TS4並びに比較サンプルCS(紅茶を含まずアメリカンブレンドタバコのみ)の結果をまとめた。 表5における略称については、表5の最後に説明がある。

    表5は、タバコ中のニコチン(すなわちタバコと紅茶との混合物におけるニコチンの相対量)は、混合物における紅茶の量が増加するほど低減することを示している。

    〈実施例6:保管性〉
    実施例4に係るアメリカンブレンドタバコとスペアミントとの混合物から作られたフィルタ巻きタバコからの香味料成分の相対損失について調査した。 それぞれ混合物MS1とMS3を有する巻きタバコを収容した巻きタバコの箱を異なる条件下、すなわち、密閉した箱として冷蔵庫で、密閉した箱として室温で、及び開いた箱として室温で、6か月間保管した。 6か月の保管の前と後のスペアミントの芳香成分を、ガスクロマトグラフィーを用いて測定した。

    表6は、混合物MS1及びMS3それぞれについて、保管前のスペアミントの芳香成分の絶対量の平均と、6か月の保管後の(初期量に対する)相対損失の平均とを示す。

    表6の結果によって、室温で保管した密閉の箱のスペアミント成分の相対損失と、冷蔵庫で保管した密閉の箱のスペアミント成分の相対損失とが似ているという傾向が示される。 開いた箱の場合、相対損失は、かなり高くなる。 巻きタバコ内のスペアミントの影響が強いと、相対損失がいくらか高くなる傾向がある。 また、保管期間においてスペアミント成分が移行したことによって、香りが巻きタバコのフィルタに蓄積した(表6にデータは示されない)。

    〈実施例7:タバコとレモンマートルとの混合物〉
    実施例7では、レモンマートル(バクホウシア キトリオドラ)を用いて、レモンマートルの葉とアメリカンブレンドタバコとの実質的に均質な混合物を調合した。 2重量%、5重量%、10重量%、及び、20重量%(レモンマートルとタバコとの総重量に対する)のレモンマートルを含む混合物(それぞれ、LM1,LM2,LM3,LM4として示される)を用いて、アセチルセルロースで作られた長さ25mmのフィルタプラグ及び長さ58mmのタバコ/レモンマートル・ロッドを有する、直径7.8mmのフィルタ巻きタバコを作った。

    タバコ/レモンマートル混合物のいくつかの成分を分析した。 更に、これら巻きタバコの性質を、煙のデータ(DIN ISO 4387/A)を含めて測定した。 表7に、サンプルLM1,LM2,LM3,LM4並びに比較サンプルCS(レモンマートルを含まずアメリカンブレンドタバコのみ)の結果をまとめた。 表7における略称については、表7の最後に説明がある。

    表7から、タバコ中のニコチン(すなわちタバコとレモンマートルとの混合物におけるニコチンの相対量)は、混合物におけるレモンマートルの量が増加するほど減少することが分かる。 煙中のニコチンの減少については、認められなかった。

    《表7及び表8の説明》
    CS: 比較サンプルLM1〜LM4: レモンマートルのサンプル1〜4
    G1〜G3: ジンジャーのサンプル* フィルタラッパーの孔を開けた状態での圧力降下** フィルタラッパーの孔を閉じた状態での圧力降下*** タバコドライベースにおけるmgKOH/g
    AB: アメリカンブレンドd. b. : ドライベースmmWG: mmウォーターゲージ(ISO 10185)
    HPLC: 高速液体クロマトグラフィーWTPM: 湿潤合計粒子状物質(ISO 10185)
    NFDPM: ニコチンを除いた乾燥粒子状物質(ISO 10185)
    Cig. : 巻きタバコ

    〈実施例8:タバコとジンジャーとの混合物〉
    実施例8では、ジンジャー(ジンギベル オフィキナレ)を用いて、乾燥したジンジャーの根茎の小片とアメリカンブレンドタバコとの実質的に均質な混合物を調合した。 2重量%、5重量%、及び、10重量%(ジンジャーとタバコとの総重量に対する)のジンジャーを含む混合物(それぞれ、G1,G2,G3として示される)を用いて、アセチルセルロースで作られた長さ27mmのフィルタプラグ及び長さ56mmのタバコ/ジンジャー・ロッドを有する、直径7.9mmのフィルタ巻きタバコを作った。

    タバコ/ジンジャー混合物のいくつかの成分を分析した。 更に、これら巻きタバコの性質を、煙のデータ(DIN ISO 4387/A)を含めて測定した。 表8に、サンプルG1,G2,G3並びに比較サンプルCS(ジンジャーを含まずアメリカンブレンドタバコのみ)の結果をまとめた。 表8における略称については、上記表7の最後に説明がある。

    表8から、タバコ中のニコチン(すなわちタバコとジンジャーとの混合物におけるニコチンの相対量)は、混合物におけるジンジャーの量が増加するほど減少することが分かる。 煙中のニコチンの減少については、認められなかった。

    〈実施例9:タバコとラベンダーとの混合物〉
    ラベンダー(ラヴァンデュラ オフィキナリス)の花を(ラベンダーとタバコとの総量に対して)2重量%及び5重量%含む巻きタバコを実施例4のように製造した。 これらの巻きタバコを専門家パネルに喫煙してもらい、味に関する性質を評価してもらった。 2%のラベンダーサンプルは、若干石鹸及び香水のような味がし、5%のサンプルは、ラベンダーの味がはっきりと認められるとの判定だった。

    また、いずれのバージョンも、実験用のステンレスチャンバ内で機械に喫煙させた。 喫煙終了後、送風機によって密閉チャンバ内の空気を十分にかき混ぜた。 匂いを嗅ぐ訓練を受けたパネルに、チャンバ内の煙を、標準化したアンケートを用いて評価するよう求めた。 煙の濃度は、標準の巻きタバコと変わらないことが分かったが、煙の臭いについては、2%のサンプルの方がより弱く、より心地よいと判定された。 5%のサンプルについても同様の効果があったが、2%のサンプルよりもはっきりとラベンダーの臭いが認識された。

    〈実施例10:低副流煙ペーパーを有するタバコ/ラベンダー〉
    ラベンダーの花を(ラベンダーとタバコとの総重量に対して)2%含む巻きタバコを、実施例4及び実施例5に従って製造した。 ただし、従来のシガレットペーパーの代わりに、低副流煙(LSS)ペーパーを用いた。 このペーパーは、気孔率が6CUであり、基準重量が45g/m 2であり、フィラーとして方解石が45%含まれていた。 1CU=1コレスタユニット=1ml/(cm 2・min・kPa)である。

    実験用チャンバ内の煙の匂いを、実施例9のように評価した。 パネルによると、従来の巻きタバコよりも煙の濃度が低いだけでなく、煙の匂いもより心地よく、低刺激であるということが分かった。

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