Sports racket

申请号 JP2007103965 申请日 2007-04-11 公开(公告)号 JP4956262B2 公开(公告)日 2012-06-20
申请人 プリンス、スポーツ、インコーポレーテッドPrince Sports, Inc.; 发明人 ピナッフォ マウロ; ペザート マウロ; ポッゾボン ミッチェレ; ギャザーラ ロベルト;
摘要
权利要求
  • フレーム部分の中に形成されたガットポートホールを少なくとも1つ有し、そのガットポートホールの広がりに沿ってガット床平面を有するスポーツラケットの少なくともフレーム部分を製造する方法であって、
    以下の製造工程、すなわち、
    a) 第1の膨張式内袋を収容するための第1管領域と、第2の膨張式内袋を収容するための第2管領域と、前記第1管領域と前記第2管領域との間に位置している中間管領域とを備え、前記中間管領域で 成形性管構造体を貫通する横断通路を少なくとも 1つ備えている 前記管構造体を用意する工程、
    b) 閉鎖されたときに前記フレーム部分の所望形状の金型空隙を形成する金型の内側に前記管構造体を配置し、少なくとも 1つの金型部材を前記横断通路の中へ挿入する工程であって、前記金型部材は、前記横断通路の内面に対向する外面を有しており、前記金型部材は、前記ガット床平面に沿う 前記ガットポートホールの位置および方位に対応する位置および方位を有している工程、
    c) 前記第1および第2内袋を加圧して、前記管構造体が硬化するように、前記管構造体を金型の形状に合致させるとともに前記金型を加熱する工程、
    d) 硬化した前記管構造体を前記金型空隙から取り出すとともに前記金型部材を前記横断通路から取り出し、硬化した前記管構造体がそれによって前記フレーム部分を形成し、前記横断通路がそれによって前記ガットポートホールを形成する工程を備えていること と、
    前記成形性管構造体を用意する前記工程a)が、以下の製造工程、すなわち、
    a. 1) 前記第1の膨張式内袋の中へ挿入される第1チャック要素と、前記第2の膨張式内袋の中へ挿入される第2チャック要素と、前記第1チャック要素と前記第2チャック要素との間の中間チャック要素とが備わっているチャック部材を用意する工程、
    a. 2) 前記チャック部材をプレプレグ管の中へ、それが前記プレプレグ管によって完全に取り囲まれるように挿入する工程、
    a. 3) 前記中間チャック要素の第1対向状側部を覆う前記プレプレグ管の対向面に少なくとも一対の対向穴が形成されるように、前記プレプレグ管の所定部分を前記中間チャック要素の前記第1対向状側部で取り除く工程、
    a. 4) 前記中間チャック要素を前記プレプレグ管から取り外す工程、
    a. 5) 少なくとも1つの管支持要素を前記プレプレグ管の前記対の対向穴を通して挿入する工程、
    a. 6) 前記の第1および第2のチャック要素を、前記第1および第2の膨張式内袋から、また前記プレプレグ管からそれぞれ取り外す工程
    を備えていることとを特徴とする 方法
  • 前記チャック部材を用意する前記工程a. 1)において、前記第1チャック要素および前記第2チャック要素は、前記中間 チャック要素の第2 対向状部で結合され、前記第1要素および前記第2要素の前記中間 チャック要素への結合は、前記第1要素および前記第2要素を前記第1の膨張式内袋および前記第2の膨張式内袋の中へそれぞれ挿入した後に実行される、ことを特徴とする請求項 に記載の方法。
  • 前記チャック部材を用意する前記工程a. 1)において、前記中間チャック要素は、前記中間チャック要素の第1 対向状側部 で少なくとも部分的に前記チャック部材を貫通する少なくとも1対のチャック横断空隙を備えている、ことを特徴とする請求項 または に記載の方法。
  • 前記プレプレグ管の所定部分を取り 除く前記工程a. 3)において、前記所定部分は、前記中間チャック要素の前記第1 対向状部で前記チャック横断空隙を覆うプレプレグ管の部分である、ことを特徴とする請求項 に記載の方法。
  • 前記管支持要素を挿入する前記工程a. 5)において、前記支持要素は、成形性材料からなる1つ以上の層および/または非成形性材料からなる1つ以上の層を備えている、ことを特徴とする請求項 のいずれか1つに記載の方法。
  • 前記成形性管構造体は、前記管構造体の外側周壁を画定する外壁と、前記管構造体を貫通する少なくとも 1つの横断通路を画定する少なくとも 1つの内壁とを備えている、ことを特徴とする請求項1〜 のいずれか1つに記載の方法。
  • 前記横断通路は、前記管構造体の長手主軸と所定角度で交差する長手主軸を有している、ことを特徴とする請求項 に記載の方法。
  • 前記横断通路は、前記管構造体の長手主軸に対して実質的に垂直である長手主軸を有している、ことを特徴とする請求項 に記載の方法。
  • 前記内壁は、成形性材料からなる1つ以上の層および/または非成形性材料からなる1つ以上の層を備えている、ことを特徴とする請求項 のいずれか1つに記載の方法。
  • 請求項1〜 のいずれか1つに記載の方法によって製造されている、ことを特徴とするスポーツラケットフレーム。
  • 請求項 10に記載のスポーツラケットフレームを備えている、ことを特徴とするスポーツラケット。
  • 说明书全文

    この発明は、スポーツラケットの製造方法、およびこの方法によって得られたスポーツラケット、例えばテニス、スカッシュ、バドミントンあるいはラケットボールのラケットに関するものである。 さらに詳しくは、この発明は、1本の管によって形成され、その内部に拡大されたガットポートホール(string port hole)が設けられたラケットフレームを備えているスポーツラケットの製造方法に関するものである。

    スポーツラケットには、編み合わされたガット床(string bed)を含んでいるヘッド部分と、把手と、ヘッド部分を把手へ連結するシャフト部分とが備わっている。

    従来のラケットでは、ラケットが成形された後にフレームに小さいガット穴(string holes)を明けることによって、フレームに、ガット(strings)の端部を固定するための穴が形成される。 一般に、それぞれのガット穴には1本のガットが受け入れられる。 明けられた穴の鋭利な縁からガットを保護するために、フレームの外面に沿って広がる鳩目・当り止め用帯片に形成されたプラスチック製鳩目金が、ガット穴を通って延びている。

    共有に係るPCT出願のWO第2004/075996号にはスポーツラケットが開示されており、そのラケットにおいては、ラケットの側部、頂部、およびスロートブリッジ部に沿った複数対の隣接した小さいガット穴が、2つの内方対向状ガット支承面のある拡大されたガット穴によって置き換えられているが、これらの拡大されたガット穴は、2本の近接した主ガットあるいは横ガットどうしの距離に対応している距離だけ離して配置されたガット穴(この明細書では「ガットポートホール」という)である。 好ましいのは、フレームは、ラケットが加圧成形されるときにガットポートホールが成形される炭素繊維強化型複合材料製の二重管から形成されている(いわゆるグラファイトフレーム)ことである。 2本の管を使用した結果として、それぞれが拡大されたガット穴の2分の1を形成しており、ガット穴は、丸みのある縁を有することができるとともに、鳩目金あるいは帯片の使用を必要としない。 また、ガット穴どうしの領域では、2本の管の隣接壁どうしは互いに融合されて、フレームの内側に補強壁が形成されている。 その結果、ラケットは、ねじり剛性が改善されているとともに、より軽量である。 膨張式内袋が含まれているプレプレグ管がそれぞれの金型半体の中に置かれる。 所望形状のガットポートホールが外面にある複数の金型インサート部材は、従来のガット穴を形成するための複数のピンとともに、2本のプレプレグ管の間に配置され、次いで金型が閉鎖される。 その後、内袋が膨張され、一方、金型が加熱されて、複合樹脂が硬化される。 ラケットフレームを金型から取り外した後に、金型インサート部材とピンとは、ガットポートホールおよび従来のガット穴をそれぞれ残して取り出される。

    そのような製造方法は、ガットポートホールがある高品質のラケットフレームの製造においてきわめて有効であることが示されたものの、製造コストが比較的高いということがわかった。 このような事実には、最終消費者のための購買原価がより高く、かつ/または、供給者のための販売利益がより低いということが必然的に伴っている。

    1本のフレーム管を使用してガットポートホールのあるラケットを形成することは可能である。 例えば、ラケットフレームは、成形の後に穴が明けられる1本のプレプレグ管から成形することができる。 しかしながら、穴明け作業、とりわけガットポートホールのような大きい穴を明ける作業は、成形されたラケットフレームにおける一種の硬化後作業であり、フレーム繊維が破断されるという事実に鑑みると、成形されたフレームが弱くなるおそれがある。 代わりに、2つのフレーム半体を別々に成形し、次いでこれら2つの半体を例えば接着、融合、電気融合によって連接することでフレームを製造することは可能である。 残念なことに、これらの解決法は、大規模工業生産過程で実施するにはきわめて複雑であり、また、比較的高い製造コストを伴う、ということがわかった。

    この発明の全般的な目的は、ガットポートホールのある1つ以上の部分が1本のフレーム管から形成されているラケットの改善された製造方法を提供することである。

    この全般的な目的の範囲内で、この発明の1つの具体的な目的は、ラケットフレームが成形された後のラケットフレームを弱くするおそれのあるそれらの穴明けのような硬化後作業を回避するためにガットポートホールが形成されたラケットフレームの改善された製造方法を提供することである。

    この発明のさらに別の目的は、とりわけガットポートホールの近傍において相異なる材料から作られた複数のフレーム領域をいっしょに成形することのできる、ラケットフレームの改善された製造方法を提供することである。

    また、比較的低いコストで容易に実施することのできる、ラケットフレームの改善された製造方法を提供することも、この発明の1つの目的である。

    このようにして、本発明によれば、第1の膨張式内袋(inflatable bladder)と第2の膨張式内袋とが含まれている成形性管構造体(moldable tube structure)を用意する工程a)が備わっている、スポーツラケットフレームの少なくとも一部の製造方法が提供される。 第1の膨張式内袋および第2の膨張式内袋は、成形性管構造体の対向する第1領域および第2領域に位置している。 管構造体には、中間領域に、成形性管構造体を貫通する1本以上の横断通路がある。

    この発明による方法には、所望形状の金型空隙を形成するために前記管構造体を金型の内側に挿入するさらに別の工程b)も備わっている。 金型部材が管構造体の横断通路の中へ挿入されると、金型部材の外面が対応横断通路の内面に対向する。 金型部材には、前記フレーム部分に形成されるガットポートホールのガット床平面に沿った位置および方位に対応する位置および方位がある。

    この発明による方法には、第1内袋および第2内袋を加圧して管構造体を金型の形状に合致させ、次いで金型を加熱して管構造体を硬化させる工程c)も備わっている。

    この発明による方法には、硬化した管構造体を金型空隙から取り出すとともに金型部材を横断通路から取り出すさらに別の工程d)も備わっている。

    そして、硬化した管構造体によって、製造されるスポーツラケットフレームの部分が形成されるとともに、横断通路の内面によって、前記フレーム部分に形成されたガットポートホールが画定される。

    この発明による方法の他の特徴および利点は、図面とともに説明された以下の好ましい実施形態の記載から明らかになる。

    図1には、この発明による方法で製造されたテニスラケットフレーム1が示されている。 このフレーム1には、スロートブリッジ部3および頂部12が含まれているヘッド部分2と、一対の収束シャフト4と、把手部分5とが備わっている。 ヘッド部分2には、複数の従来型ガット穴6と複数の連続状ガットポートホール7とが含まれている。 把手部分5には把手(図示略)が装着されるが、その後に把手はグリップで巻き付けられてもよい。 参照によってこの明細書に組み入れられるWO第2004/075996号によりいっそう詳しく説明されたように、ヘッド2の対向側部におけるガットポートホール7は、頂部12およびスロートブリッジ部3における対向状ガットポートホールと同様に、互いに対してずれている。

    このようにすることで、例えば側部に沿って、ガット部分8が、1つのガットポートホール7aの下方支承面9に対して支承され、ガット床を横断した後にガットポートホール7bの上方支承面10に対して支承され、ヘッド2の外面の周りに巻き付けられ、再びガット床を横断する前に次の隣接ガットポートホール7cの下方支承面11に支承される。 このようなガット張り法(stringing)は、横ガット8と編み合わされた主ガット(図示略)との両方に利用される。 編み合わされた主ガットと横ガットとによって、複数のガットポートホール7が広がったガット床平面に実質的に置かれるガット床が形成される。

    従来のインフレーション成形法では、閉鎖時にスポーツラケットフレームとして形作られた空隙が備わった金型の内側に、未硬化の炭素繊維強化型エポキシ樹脂のシートから形成された、膨張式内袋の含まれているプレプレグ管が配置される。 金型が閉鎖された後に内袋が膨張させられて、プレプレグ管が金型の形状を呈し、また、金型は、エポキシ樹脂を硬化させるために加熱される。 次いでフレームが取り出されて、ガット穴が明けられる。

    この発明は、このようなラケットフレームを得るための異なった方法に関するものである。

    この発明による方法もまた、実質的にインフレーション成形法からなっている。 しかし、この方法は、従来のプレプレグ管に対してきわめて複雑である成形性管構造体20において実行される。 後にいっそうよく分かるように、管構造体20は、異なった成形可能材料および/または非成形性材料から作ることができる。 さらに、管構造体20は、形成されるラケットフレーム1の部分100(図13を参照)であってその中に形成されたガットポートホール7が含まれている部分100の全体構造をその硬化前に基本的に複製するように、組み立てられる。

    図2によれば、この発明による方法には、管構造体20を用意する製造工程a)が実際に備わっている。 管構造体20には第1管領域21が備わっており、第1管領域21には第1の膨張式内袋22が含まれている。 管構造体20にはまた、第1管領域21に対向する箇所に第2管領域23も備わっている。 第2管領域23には第2の膨張式内袋24が含まれている。 管構造体20にはまた、第1管領域21と第2管領域23との間に位置している中間管領域25も備わっている。 管構造体20を中間管領域25で貫通する1つ以上の横断通路26が設けられている。

    管構造体20の形状は、必要に応じて任意であってよい。 具体的には、横断通路の形状は、形成されるラケットフレームの部分100に関連して変化してもよい。 横断通路26には、管構造体20の長手主軸201と所定度で交差する長手主軸261がある。 それぞれの横断通路26は異なった形状であってよく、また、軸261は、必要に応じて、軸201に対して異なった角度が付けられていてもよい。 このことは例えば、形成されるフレーム部分100がラケットフレームのスロートブリッジ部3あるいは収束シャフト4に関して形成されるときに生じることがある。

    他の場合には、例えばフレーム部分100がラケットフレームのヘッド2に関連しているときには、横断通路26には、上記図面に示されたように、円筒形状と、長手主軸201に対して実質的に垂直である長手主軸261とがあるのが好ましい。 また、管構造体20の通路26の数は、成形しなければならないフレーム部分100に形成されるガットポートホール7の数に応じて任意であってよい。

    管構造体20は、例えばプレプレグ材料のような成形性材料から全体として作ることができる。 代わりに、管構造体20の外壁27を形成する材料と通路26を画定する内壁28の材料とは、異なっていてもよい。 例えば、外壁27は成形性プレプレグ材料からなり、一方、内壁28は成形性材料(例えばプレプレグ材料あるいはプラスチック材料など)の1つ以上の層および/または非成形性材料(例えばアルミニウム、木材、ガラスなど)から作ることができる。

    この解決法は特に有利であるが、その理由は、以下にいっそう良好に示されるように、とりわけガットポートホールに異なる材料からなる共通成形領域が備わっているラケットフレームを得ることが可能であるからである。 従って、選択された材料に応じて機械的性質を容易に変化させ/改善することができるスポーツラケットフレームの設計におけるいっそう高い自由度が可能である。

    さて、図3〜図10によれば、管構造体20を得るための製造工程a. 1)〜a. 6)の好ましい手順が記載されている。

    最初の工程a. 1)では、チャック部材30が用意される。 このチャック部材30には、第1チャック要素31と第2チャック要素32とが備わっている。 第1チャック要素31は第1の膨張式内袋22の中へ挿入され、第2チャック要素32は第2の膨張式内袋24の中へ挿入される。 それぞれの内袋の中への挿入の後に、第1チャック要素31と第2チャック要素32とは中間チャック要素34へ結合される。 第1チャック要素31の面311および第2チャック要素32の面322は、中間チャック要素34へそれぞれその反対側側部343および342で結合される。 結合面311,322,343および342は、図3に示されたように相補的に湾曲されているが、これらはまた、必要に応じて異なった形状であってもよい。 その結果、チャック部材30は実質的に、図4に示された「サンドイッチ」構造からなっている。 このようなサンドイッチ構造は、重ね合わされた第1チャック要素31、中間チャック要素34、第2チャック要素32、第1の膨張式内袋22および第2膨張式内袋24からなっている。 これらの内袋22・24は、第1チャック要素31と中間チャック要素34との間に、また、第2チャック要素32と中間チャック要素34との間に、それぞれ置かれている。

    中間チャック要素34には1対以上のチャック横断空隙35が備わっているのが好ましい。 各対のチャック横断空隙35は、中間チャック要素34の反対側側部343および342で、少なくとも部分的にチャック部材30を貫通している。 それぞれの横断空隙35には、異なった形状と、必要に応じてチャック部材30の長手主軸301に対して異なった角度のある長手主軸351とが備わっていてもよい。 チャック横断空隙35には、軸301に対して実質的に垂直である同一の長手軸351があるのが好ましい。 さらに、各対のチャック横断空隙によって、中間チャック要素34の全体部分を貫通する横断通路35が形成されているのが好ましい。 中間チャック要素34における各対のチャック横断空隙あるいはチャック横断通路35は、フレーム部分100に形成されるガットポートホール7の数に応じて、任意の数であってよい。

    チャック部材30をプレプレグ管40の中へ挿入するその後の好ましい工程a. 2)が次に実行される。 図5に示されたように、チャック部材30はプレプレグ管40によって完全に取り囲まれている。 このようにすることで、後にいっそう良好に示されるように、プレプレグ管40の中への膨張式内袋22・24の容易な挿入が達成される。

    その後、プレプレグ管40の所定部分410・420を取り外す、さらに別の好ましい工程a. 3)が施される。 具体的に説明すると、部分410・420はプレプレグ管40の部分であって、それぞれ中間チャック要素34の第1側部341および第2側部342でチャック空隙35を覆っている。 横断空隙35は、工程a. 3)の取り外し処理、例えば打ち抜き処理あるいはレーザー切断処理の精度を改善するためのガイドあるいはトラックとして利用される。

    どんな場合でも、工程a. 3)の終わりに、プレプレグ管40に一対以上の対向穴41・42が設けられるが、これらは、プレプレグ管40の対向面に位置しており、対応する中間チャック要素34の第1側部341および第2側部342を覆うものである(図6)。 対向穴41・42の形状は、必要に応じて、どのようなものでもよい。

    その後の好ましい工程a. 4)で、中間チャック要素34はプレプレグ管40から取り外される(図7)。

    プレプレグ管40に穴41・42を形成することには、プレプレグ管40の構造の脆弱化が伴う。 従って、次の好ましい工程a. 5)において、プレプレグ管40を維持するために1つ以上の支持要素50が採択される。 それぞれの支持要素50は、プレプレグ管40の一対の対向穴41・42を通して挿入される(図8)。

    支持要素50の形状は変更することができ、また、それらには、プレプレグ管40の長手主軸401に所定角で交差する長手主軸501があるのが好ましい。 それぞれの支持要素50には、必要に応じて、異なった形状と、軸401に対して異なった角度をなす軸501とがあってもよい。 好ましいのは、図面に示されたように、支持要素50が円筒状に形成されていることと、プレプレグ管40の長手主軸401に対して実質的に垂直である長手軸501があることである。 図9aには、それは1つの層502がある支持要素50として示されており、また、図9bには、それは2つの層503・504がある支持要素50として示されている。 支持要素50には異なった数の層があってもよい、ことはもちろんである。 加えて、これらの層502〜504は、成形性材料あるいは非成形性材料から作られていてもよい。

    都合のよいことは、支持要素50の両端51・52のそれぞれに、支持要素50の外面から外方へ突出する縁53があることである。 縁53は、支持要素50を穴41・42の中へ挿入した後に両端51・52を折り曲げることによって得ることができる。 代わりに、縁53は予備成形されたものであってもよい。 縁53の利用は特に有利であるが、その理由は、それによって支持要素50とプレプレグ管40との間の継目が改善され、その結果、成形処理の間に、ガットポートホール7の近傍でフレーム100の欠陥が生じるおそれを防止することができるからである。

    さらに、縁53は、端部51・52から、鋭角で(図示略)、あるいは好ましくはある曲率半径で(図9aに示されたように)突出していてもよい。 この最後の構成によれば、丸みが付けられていて、従って当り止め/鳩目用帯片を使用する必要がなく、あるいは成形されたフレームにおける研磨作業の必要がない、ガットポートホール7への入口を得ることができる。

    最後に、第1チャック要素31および第2チャック要素32を、第1の膨張式内袋22および第2膨張式内袋24のそれぞれから、またプレプレグ管40から取り外す、好ましい工程a. 6)が実行される。 膨張式内袋22・24は、それによって、支持要素50が挿入されたプレプレグ管40の中間領域47により隔てられたプレプレグ管40の2つの領域45・46に閉じ込められる。

    好ましい処理用工程a. 1)〜a. 6)の結果として、成形性管構造体20がこのように得られる。 管構造体20の外壁27は、プレプレグ管40によって形成されている。 管構造体20の通路26を画定する内壁28は、支持要素50によって形成されている。 領域45・16・47は、管構造体20の上記領域21・23・25にそれぞれ対応している。

    管構造体20が設けられた後、この発明による方法には、管構造体20に基本的にインフレーション成形法を実行する一連の製造工程b)〜d)が備わっている。

    工程b)で、管構造体20は金型60の内側に置かれるが、金型60の一部は図11および図12に示されている。 好ましいことは、金型60が、互いに接合されたときにフレーム部分100の所望形状の金型空隙63を形成する2つの半体61・62からなっていることである。 金型空隙63は、図11および図12に示されたような完全な楕円形でなくてもよい。 例えば、金型空隙の一方の壁は、内方へ湾曲してガット溝を形成していてもよい。 1つ以上の金型部材64が管構造体20の横断通路26の中へ挿入される。 それぞれの金型部材64には、対応する横断通路26の内面261に対向する外面641がある(図12)。 このように、金型部材64の形状および方位は、横断通路26の形状および方位に応じてどのようなものであってもよい。

    金型部材64の使用は特に有利であるが、その理由は、フレーム部分100の成形の間にガットポートホール7を形成することができるからである。 従って、金型部材64には、フレーム部分100に形成されるガットポートホール7の位置および方位に対応している位置および方位がある。

    この発明による方法によれば、第1および第2の内袋22・24を加圧する工程c)が施される(図12)。 このような方式では、管構造体20は、金型空隙63の内部に広がり、金型60の形状に合致する。 通路26の壁28のために成形可能材料が使用されると、内袋22・24の膨張によって、通路26の内面261もまた、金型部材64の外面641の形状に合致するようになる。 加えて、内袋22・24の膨張によって、通路26の端部の近傍における管構造体20の外壁27の部分271は、管構造体20の内壁28の端部分281へ、かつ/または、支持要素50に設けられた縁53へ付着する。 この構成によって、成形されたフレーム構造体における欠陥のおそれはさらに減少する。

    内袋22・24の加圧の後に、金型60は、管構造体20が硬化するような適切な温度で加熱される。

    次の工程d)では、硬化した管構造体20が金型空隙63から取り外されるとともに、金型部材64が横断通路26から取り外される。

    硬化した管構造体20によってスポーツラケットフレーム1の部分100が形成され、また、横断通路26の内面261によってガットポートホール7の内面、具体的には支承面10・11が画定される。

    この発明による方法に由来するフレーム部分100は、図13にいっそう良好に示されている。 ガットポートホール7を通る横断平面AA' に沿った断面102では、フレーム部分100には、ガットポートホール7によって分けられた2つの隔離状空隙102a・102bがある。 ガットポートホール7は支承面10・11によって画定されている。 ガットポートホール7を通らない横断平面BB' に沿った断面103では、フレーム部分100には、1つの空隙101がある。

    上記説明には、発明の好ましい実施形態が表現されている。 当業者には、この明細書に開示された発明の概念から逸脱しない変更および修正が明らかであろう。 例えば、ガットポートホール7は、円形でも楕円形でもよく、さもなければ、湾曲断面形状あるいは長方形のような他の形状でもよい。 ガットポートホール7には、必要に応じて、フレーム部分100の長手主軸に対して異なった角度をなす、ガット床平面に沿った長手主軸があってもよい。 従って、すでに説明したように、支持要素50および金型部材64のチャック横断空隙35における通路26の形状および方位は、必要に応じて、どのようなものであってもよい。 この発明による方法は、それゆえ、スポーツラケットフレーム1の任意部分100を製造するために採択することができる。 従って、この方法は、スポーツラケットフレーム1のヘッド10、スロートブリッジ、シャフト14および把手16のそれぞれの任意部分100を製造するために採択することができる。 この発明による方法は、従来のガット穴18と同一の断面があるガット穴を得るために使用することもできる。 この目標のために、管構造体20の対応通路26の断面積を減少させることは差し支えない。

    鳩目部材は、ラケットの重量、バランス、慣性モーメント(質量および極性)を変更するために、選択することができる。 従来の鳩目/当り止め用帯片は従来のガット穴に好ましく使用されるが、その理由は、これらには、それらがきわめて小さい直径を有しているという事実によって、ガットを損傷するおそれのある鋭利な縁がまだ存在しているからである。

    この発明による方法によれば、意図した目標および目的を達成することができる。 ラケットフレームにおける拡大されたガット穴は、この発明による方法で容易に得ることができる。 これによって、ラケットの全体重量を減少させることができるとともに、ガット張りをいっそう容易に行うことができる。 拡大されたガット穴によってさらに、ラケットの性能が改善され、製造コスト、振動および衝撃が軽減され、また、快適さが改善される。 拡大された穴は、成形処理が終わった後にラケットフレームの部分の取り外しによらない単一の成形作業で得られる。 従って、成形されたラケットフレームが弱くなるか損傷を受けるおそれのある穴明けのようなそれらの硬化後作業を回避することができる。

    この構成によれば、ラケットフレームの構造保全性を変えることなく維持し、それによって、機械的性質を改善することができる。 さらにまた、とりわけガットポートホールで異なった材料からなる領域のあるラケットフレームを設けることが可能である。 従って、適切な材料の選択によってラケットフレームの機械的性質をさらに改善することが可能である。 上記の説明から、この発明による方法はとりわけ工業的な実施および処理に適している簡単な方法で実施することができる、ということは明らかである。 この構成によれば、ラケットフレームの製造コストを減少させることができる。

    図1は、この発明に係る方法によって製造されたスポーツラケットフレームの斜視図である。

    図2は、この発明に係る方法の1つの製造工程に関連している成形性管構造体の斜視図である。

    図3は、この発明に係る方法の前記第1工程の好ましい実施形態における製造内容を概略的に示している。

    図4は、この発明に係る方法の前記第1工程の好ましい実施形態における別の製造内容を概略的に示している。

    図5は、この発明に係る方法の前記第1工程の好ましい実施形態における別の製造内容を概略的に示している。

    図6は、この発明に係る方法の前記第1工程の好ましい実施形態における別の製造内容を概略的に示している。

    図7は、この発明に係る方法の前記第1工程の好ましい実施形態における別の製造内容を概略的に示している。

    図8は、この発明に係る方法の前記第1工程の好ましい実施形態における別の製造内容を概略的に示している。

    図9aは、図8の製造工程に使用される管支持用管要素の好ましい1つの実施形態を概略的に示している。

    図9bは、図8の製造工程に使用される管支持用管要素の好ましい別の1つの実施形態を概略的に示している。

    図10は、この発明に係る方法の前記第1工程の好ましい実施形態における別の製造内容を概略的に示している。

    図11は、この発明に係る方法の別の製造工程を概略的に示している。

    図12は、この発明に係る方法の別の製造工程を概略的に示している。

    図13は、この発明に係る方法により得られたスポーツラケットフレームの一部の側面図と2つの断面図とを概略的に示している。

    符号の説明

    20 管構造体21 第1管領域22 第1内袋23 第2管領域24 第2内袋25 中間管領域26 横断通路30 チャック部材31 第1チャック要素32 第2チャック要素34 中間チャック要素

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