Adsorption filter material and protection products using it

申请号 JP2005138116 申请日 2005-05-11 公开(公告)号 JP4543389B2 公开(公告)日 2010-09-15
申请人 ブリュッヒャー ゲーエムベーハー; 发明人 フォン ブリュッヒャー ハッソ;
摘要
权利要求
  • 生物及び化学兵器薬剤である生物及び化学有害物及び毒物に対する防護機能を有するガス及び水蒸気透過吸着フィルタ材料(1)において、前記吸着フィルタ材料(1)が、多層構造(2)を具備し、該多層構造(2)が、シート状の第1のキャリア層(3);シート状の第2のキャリア層(4);及び、第1のキャリア層(3)と第2のキャリア層(4)の間に挿入され、炭化され活性化されたポリアクリロニトリルの連続した線条繊維からなる活性炭ファイバーファブリックからなり、熱可塑性樹脂系接着剤によって前記第1のキャリア層(3)と第2のキャリア層(4)の間に永続的に接着される吸着層(5)によって構成され、
    第1の層(3)及び第2の層(4)への前記活性炭ファイバーファブリックの接着は、各々の場合において、前記活性炭ファイバーファブリックの両側に塗布される密着しない接着ドット(6)の形で接着剤を断続的に適用することによって達成され、
    前記接着剤は、活性炭ファイバーファブリックの一面の20%までの割合で前記活性炭ファイバーファブリックの両面に塗布され、
    前記接着剤は、通路構造が吸着フィルタ材料の使用状態において前記生物及び化学有害物及び毒物の通過を避けられるように、コンピュータ制御に基づいて演算され且つ適用された不規則なグリッド又はパターンの形状で、前記活性炭ファイバーファブリック上にプリントされ、且つ 前記接着剤は、該接着剤が塗布される孔の径が 100〜575 μmの範囲内であるスクリーンを介してプリントされることによって塗布されることを特徴とする吸着フィルタ材料。
  • 说明书全文

    本発明は、請求項1の前段部分において分類されたような吸着フィルタ材料であって、特に、軍人用だけでなく一般民用、特にNBC配備用の、防護服、防護手袋、防護履物、他の防護服、防護カバー(例えば、死傷者を運搬するための)、及び寝袋等のようなある種の防護製品の製造に関し、且つ上述した保護製品におけるその使用に関し、また前記保護製品自体に関する。

    肌に吸収され、深刻な肉体的損傷を与える一連の化学有毒物がある。 例としては、糜爛性マスタード薬物(イエロークロス)や神経薬物サリンなどがある。 そのような毒物に接触するような人々は、適切な防護服を着たり、適当な防護製品によってこれらの毒物に対して防護しなければならない。

    この目的のために知られている防護製品は、例えば化学的毒物が透過しないゴム層を備えた空気及び蒸気非透過防護服である。 これによる不具合は、これらの服が空気及び水蒸気を通さないことから、熱の蓄積を起こすということである。

    しかしながら、いろいろな状態における長期の使用が意図される化学兵器に対する防護服は、着用者に関して結果として熱の蓄積を起こすものであってはならない。 空気及び水を透過する防護服は、より高い着用時の快適性を提供することからこの目的に関して知られている。

    一般的に、空気透過浸透防護服は、永続的に化学毒物を拘束する活性炭に基づく吸着フィルタ層を所有するために、ひどく汚染された衣服でさえ、着用者に何の危険ももたらすことがない。 このようなシステムの大きな利点は、活性炭が外部と同様に内部においても利用しやすいということなので、損傷を受けたり、他のしっかりしていない箇所で浸透を続ける毒物を、非常に素早く吸着することができる。

    上述された空気透過浸透防護服の吸着層は、この場合、例えば、平均で約1.0mmまでの大きさの活性炭粒子、特に活性炭の細粒又は小球が、織物キャリア材料にプリントされた小さな塊に接着されるか、でなければ「活性炭ペースト」に浸漬された網状のポリウレタンフォーム(例えば、固着剤+活性炭)が、吸着層として使用され、その場合において前記吸着層が一般的に外部、例えばカバー材料によって補足され、且つ着用者と面する内側表面が軽量織物材料によって覆われているように加工される。

    しかし、活性炭ファイバーファブリック、例えば活性炭繊維の織布若しくは不織布の芯織物からなる集合体材料もある。

    例えば、特許文献1又はそれと同等である特許文献2は、有害な化学薬品に対する多層の織物吸着フィルタ材料を開示する。 それは、2つの外部織物キャリア層及びこれら2つの外部層に均一的に接着される挿入活性炭ファイバーファブリックからなり、十分な機械的安定性が、例えば防護服の着用において発生する種類の極端な機械的な圧の元ですら活性炭ファイバーファブリックに関して確保されるものである。 これによる不利益は、均一な接着剤に必要とされる非常に多量の接着剤であり、それによる吸着フィルタ層の基礎重量が結果的に上昇することであり、均一な接着剤による固さである。 特別な不利益は、2つの織物外部層への活性炭ファイバーファブリックの均一な接着層から結果として生じる空気の被透過性であり、特許文献1又は特許文献2によって、接着剤を均一に付加したものに、小さな穿孔を導入しなければならないことによって補足しなければならないことである。

    特許文献3は、2つの外部織物層及び2つの外部層に接着される活性炭ファイバーファブリックの挿入層から積層物の形で、安定した集合体材料を製造する失敗した試みを開示する。 この方法において製造した材料は、機械的ストレスに耐えることができず、また、機械的ストレスにさらされた場合、活性炭ファイバーファブリックが細かい埃になる(特許文献3,第1頁第25行目から第2頁第8行目参照)。

    WO 97/01198 A1

    EP 0 649 332 B1

    EP 0 230 097 A2

    本願発明は、その目的が、従来技術の上述した不利益を実質的若しくは完全に回避し、又は減じる吸着フィルタ又は防護材料を提供するものであり、防護服、防護手袋、防護履物及び他の防護衣類及び防護カバー、寝袋等のようなNBC防護製品の製造に特に用いられるものである。

    さらに、本願発明の目的は、害のない気体及び水蒸気透過性を有すると同時に、化学及び生物有害物及び毒物、特に化学及び生物兵器に対する防護機能を有する吸着フィルタ材料を提供するものである。 また、前記吸着フィルタ材料の一部にある程度の軽量化も要求される。

    さらにまた、本願発明は、高い着心地性を確保する防護服、防護手袋、防護履物及び他の防護衣類及び防護カバー、寝袋等のような防護製品に特に使用される吸着フィルタ材料を提供することを目的とする。

    上述した目的を達成するために、この発明は、請求項1に記載されたような吸着フィルタ材料を提案する。 本願発明の吸着フィルタ材料のさらなる利益的具体例は、従属クレームの主題を形成する。

    さらに、本願発明は、本願発明の吸着フィルタ材料を使用して製造され、若しくは本願発明の吸着フィルタ材料からなる防護製品、特に防護服、防護手袋、防護履物、及び他の防護衣類、及び防護カバー、寝袋等を提供する。

    さらに、本願発明は、ある種の、例えば防護服、防護手袋、防護履物及び他の防護衣類、及び防護カバー、寝袋等のような防護製品を製造するための本願発明の吸着フィルタ材料の使用、好ましくは、一般市民用だけでなく軍人用のNBC配置のために提供される。

    したがって、本願発明の第1の様相は、生物及び化学有害物及び毒物、特に生物及び化学兵器に対する防護機能を有する気体及び水蒸気透過性吸着フィルタ材料であって、第1のシート状キャリア層及び第2のシート状キャリア層、さらに、これら2つのキャリア層間に配される吸着層を有する多層構造を有する吸着フィルタ材料を提供する。 この場合の吸着層は、前記2つの外側にあるキャリア層に永続的に接着される活性炭ファイバーファブリックからなり、前記2つのキャリア層への活性炭ファイバーファブリックの接着が、各々場合で、干渉しない粘着ドットの形の接着剤の不連続な適用を介して設けられ又は達成される。

    これは、出願人が、驚くべきことに、高い屈曲性の機械的に安定した吸着フィルタ材料が、2つの外部キャリア層に点でのみ接着されている場合ですら、製造可能であることを見いだしたことによる。

    また、これは、高い機械的強度を有する気体及び水蒸気透過吸着フィルタ材料を提供するだけでなく、単に不連続なドット若しくはドット状の接着応用物によって、明白に減少した基礎重量及び明白に高められた屈曲性を達成し、さらにその結果としての吸着フィルタ材料に関して明白に高められた快適性を達成する。 さらに、接着剤の連続しない適用は、活性炭ファイバーファブリックの表面の小さい割合のみを覆うので、活性炭ファイバーファブリックの表面の主要部は、吸収されるべき化学及び生物有害物及び毒物に対して自由に接近できるので、吸着能力及び効率は、不連続な接着剤の適用によって明らかに高められる。

    本願発明のさらなる特徴、特性、様相及び特色は、図面に描写された好ましい実施例についての下記する記述から明らかとなる。

    図1は、生物及び化学有害物及び毒物、特に生物及び化学兵器に対する防護機能を有する本願発明に係る気体及び水蒸気透過性吸着フィルタ部材1を示している。 前記吸着フィルタ材料1は、シート状の第1のキャリア層3、シート状の第2のキャリア層4、及び前記第1のキャリア層3と前記第2のキャリア層4の間に介在する吸着層5からなる多層構造2を具備する。 前記吸着層5は、前記第1のキャリア層3及び前記第2のキャリア層4に、接着剤6によって永続的に接着される活性炭ファイバーファブリックからなる。 本願発明の特色は、特に、前記2つの外部キャリア層3,4に対する活性炭ファイバーファブリックの接着が、それぞれの場合で、密着しない、言い換えるとお互いに空間的に独立し且つお互いに結合しない接着剤6の個々のドットの形で接着剤の連続しない適用によって達成されることである。 接着剤の「ドット」という言葉は、特に、お互いに接触することがなしに、接着されるべき層又は積層物の上に適用される接着剤の微小な小滴若しくは塊を示している。

    本願発明の吸着フィルタ材料1の一部における良好な気体及び水蒸気透過性だけでなく良好な屈曲性を確保するために、前記接着剤6は、活性炭ファイバーファブリックの一方の側又は表面の全体に対して30%以下、特に25%以下、好ましくは20%以下、さらに好ましくは15%以下で、前記吸着層5の活性炭ファイバーファブリックを覆う。 言い換えれば、前記活性炭ファイバーファブリックの両方の側又は表面は、接着剤に対して70%以上が、特に75%以上が、好ましくは80%以上が、より好ましくは85%以上が自由であり、このため、吸収されるべき生物及び化学有害物及び毒物に対して自由に接触することができる。 これは、良好な吸着効率及び能力を確保する。 それにもかかわらず、その製品は、着用による機械的ストレスに耐えるように十分に強固である。 一般的に、強固で機械的強度を有する製品を製造するためには、接着剤が、前記活性炭ファイバーファブリックの両側の側面又は表面の一方を基礎として、5%〜30%の範囲内、特に10%〜25%の範囲内、好ましくは10%〜20%の範囲内でのみ活性炭ファイバーファブリックを覆うような量でつけられていれば十分である。

    この意味において、前記接着剤6は、一般的に前記活性炭ファイバーファブリックの両側又は表面の一方を基礎として5g/m 〜30g/m の範囲内、特に5g/m 〜25g/m の範囲内、好ましくは10g/m 〜20g/m の範囲内の基礎重量(乾燥重量)で適用される。 上述した事項は、前記活性炭ファイバーファブリックの両方の側若しくは表面の一方を基礎とするものであり、全活性炭ファイバーファブリック、言い換えると前記活性炭ファイバーファブリックの両方の側又は表面を基礎とした接着剤の合計適用量が、結果として2倍になるものである。

    さらなる利点として、前記接着剤6は、前記キャリア層3,4及び/若しくは前記吸着層5の活性炭ファイバーファブリックに、不規則な格子又は通路構造のような模様の形でプリントされているために、吸着層5を通過する生物及び化学有害物及び毒物が、吸着フィルタ材料1の使用状態において避けられる。 一般的に、そのような格子又は模様は、コンピュータの補助によって又はコンピュータ制御に基づいて演算され適用される(CP接着グリッド又はコンピュータ点接着グリッドとして知られている)。 これは、同じ技術分野における通常の知識を有する者にとって公知である。

    前記活性炭ファイバーファブリックを前記2つのキャリア層3,4に装着するための接着剤6は、例えば、接着剤6をつけるための孔の明確な径が、5μm〜1000μmの範囲内、特には100μm〜575μmの範囲内、好ましくは100μm〜300μmの範囲内であるスクリーンを介してプリントされる。 これは、接着剤が前記スクリーンを介してつけられた時に押し出される最も小さい孔である。 前記接着剤、特にその粘性の特徴によって、且つ共に接着されるべき基板(言い換えると、キャリア層3,4及び活性炭ファイバーファブリック又は吸着層5)の特性によって、特にそれらの表面張力及び接着剤によるそれらの湿潤性によって、さらにまた、個々の層が、製品を形成するために積層された時の接触圧力によって、共に接着されるべき基板として前もって製造された吸着フィルタ材料1に存在する接着剤のドットは、適用スクリーンの明確な孔の径より明らかに大きく、また前記接着剤のドットの大きさは、一般的に、接着剤のドットの平均的な径を基礎として、100μm及び10000μmの間、特に500μm〜5000μmの間である。

    そのような接着剤に関しては、同様の技術分野における通常の知識を有する者にとって公知であり且つこの目的のために使用される接着剤を使用することができる。 熱可塑性樹脂系接着剤が、特に適当である。 同様に特に適合するものは、架橋され且つ硬化された後のポリウレタンベースの接着層になる反応性、特にはイソシアネート反応性接着剤である。

    吸着層5に関して本願発明にしたがって使用される活性炭ファイバーファブリックに関しては、一般的に20g/m 〜200g/m の範囲内、特には50g/m 〜150g/m の範囲内、好ましくは80g/m 〜120g/m の範囲内、さらに好ましくは90g/m 〜110g/m の範囲内の基礎重量を有し、良好な屈曲性及び高い着用快適性を結合した十分な安定性だけでなく、良好な吸着能力及び効率を確保する。 この目的のために、本願発明にしたがって使用される活性炭ファイバーファブリックは、0.1mm〜10mmの範囲内、特には、0.2mm〜0.8mmの範囲内、好ましくは0.3mm〜0.5mmの範囲内の厚さを有する。

    本願発明にしたがって使用される活性炭ファイバーファブリックは、例えば織布、メリヤス布、スクリム、キルト芯、不織布又は活性炭繊維混合物である。 前記活性炭ファイバーファブリックは、好ましくは織布活性炭ファイバーファブリックであり、これは、本発明に関して最上の結果を作り出す。

    高い吸着能力及び効率と結合された特に良好な機械的安定性は、活性炭ファイバーファブリックの活性炭繊維が、炭化され且つ活性化されたセルロースからなり、且つ/又は炭化され且つ活性化されたポリアクリロニトリルからなる時に達成され、特に、前記活性炭繊維が、最上の機械的安定性を確保する炭化され且つ活性化されたポリアクリロニトリルからなる時に、最上の結果が達成される。

    活性炭ファイバーファブリックの機械的安定性は、連続したフィラメントファイバーからなる活性炭ファイバーファブリックを使用することによってさらに向上させることができる。 連続したフィラメントファイバーは、特に工業的に種々の方法で製造され且つドイツ規格仕様書DIN 60 001 パート2(10/1990)に従って製造された織物製品の構造を形成する実質的にエンドレスなファイバーである。 さらに、この件の参考文献に関する詳細については、例えばRompp Chemielexikon、第9版、第2巻、1997、第1336頁、見出し語「フィラメント」においてなされている。 紡がれたファイバーは、原則として本願発明に使用されることができるけれども、フィラメントファイバーが、上述した理由に関して、特に向上された機械的安定性によって本願発明にしたがって好ましいものである。

    本願発明による吸着フィルタ材料の機械的安定性は、0.9デニール以上、特には1.0デニール以上、好ましくは1.1デニール以上、より好ましくは0.8〜1.2デニールの範囲内、さらに好ましくは1.0〜1.2デニールの範囲内の線密度を有する活性炭ファイバーファブリックを使用することによってさらに向上させることができる。

    良好な機械的安定性を確保するために、活性炭ファイバーファブリックの活性炭ファイバーは、一般的に1.0〜2.0g/m、特に1.2〜1.8g/m、好ましくは1.4〜1.6g/mの線密度を有することが望ましい。

    さらに、前記活性炭ファイバーファブリックの活性炭ファイバーは、1.6g/デニールより大きい、好ましくは1.8g/デニールより大きい張力若しくは破断強度を有することが好ましい。 前記活性炭ファイバーファブリックの活性炭ファイバーの破断伸び若しくは最大伸び率は、好ましくはそれらの元の長さを基礎として、8%より大きいことが好ましい。 これは、良好な機械的耐荷力を確保する。

    一方で着用快適性を向上させ、且つ他方で前記活性炭ファイバーファブリックの活性炭ファイバーの伸び率/強度特性を改善するために、前記活性炭ファイバーは、所定の含水量、一般的に活性炭ファイバーの重量を基礎として5%〜15%の範囲の含水量を有するものである。

    前記活性炭ファイバーファブリックの活性炭ファイバーが、1.2g/cm 以上、特には1.3g/cm 以上、好ましくは1.4g/cm 以上、2.0g/cm までの密度を有することが前述した理由に関して好ましい。

    特に一般国民使用と同様に軍人に関して有益であるために、活性炭ファイバーファブリックの活性炭ファイバーが低い可燃性を有し、特に50%以上の極限酸素指数(LOI)を有する時が好都合である。 前記難燃性の特徴は、前記活性炭ファイバーに難燃剤を付加することによって、若しくは活性炭ファイバーに難燃剤を含浸させることによってさらに向上させることができる。

    良好な吸着性能及び効率を確保するために、前記活性炭ファイバーファブリックの活性炭ファイバーは、800m /g以上、特には900m /g以上、好ましくは1000m /g以上、より好ましくは800m /g〜2000m /gの範囲内、特には1000m /g〜1500m /gの範囲内の内部表面領域(BET)有するべきである。

    上記特色を有し、本願発明に用いられる活性炭ファイバーファブリックは、商業的に有効である。 例えば、本願発明に使用される材料は、CCTecks 又はChallenge Carbon Technology Co., Ltd. 及び台湾のTCT Taiwan Carbon Technologiesによって市販されている。

    本願発明に用いられる活性炭ファイバーファブリックは、WO98/041678A又はその同等のEP0966558B1又はDE69809718T2にしたがって、又はWO01/70372Aにしたがって、製造されることもでき、これによって上述した公開公報の全体の開示内容は、引例によってここに組み込まれる。

    吸着効率又は性能を向上させるために、吸着層5又は吸着層5の活性炭ファイバーファブリックは、一つ以上の触媒に含浸される。 本願発明に用いられる触媒の例として、酵素及び/若しくは金属、特に金属イオン、好ましくは、銅イオン、銀イオン、カドミウムイオン、白金イオン、パラジウムイオン、亜鉛イオン、及び/若しくは水銀イオンである。 触媒の量は、比較的に幅方向の範囲、一般的に、活性炭ファイバーファブリックを基礎として、重量で0.05%〜12%の範囲内、好ましくは重量で1%〜10%の範囲内、さらに好ましくは重量で2%〜8%の範囲内で変化することができる。

    本願発明の吸着フィルタ材料の第1及び第2のキャリア層3,4に関して、これらは、一般的に織物キャリア層として、特には織布として構成される。 その例としては、織布、メリヤス編物、環抜きかがり編物、スクリム、キルト芯、不織布、織物混合材料等である。 それは、第1のキャリア層3及び第2のキャリア層4が異なる基礎重量を有する時に、特に好都合である。

    本願発明の吸着フィルタ材料1は、結合された材料として、特に個々の層がお互いに積層された積層物として都合良く存在する。 これは、通常の方法において達成される。

    本願発明による吸着フィルタ材料の具体例は、化学兵器に対する卓越した浸透抵抗を達成する。 化学兵器、特にビス[2−クロロエチル]硫化物(マスタードガス、Hd又はイエロークロスとして知られている)に対する本願発明の吸着フィルタ材料によって提供される浸透抵抗は、CRDEC−SP−84010方法2.2によって計測されるときに、24時間当たり4μg/cm 以下、特には24時間当たり3.5μg/cm 以下、好ましくは24時間当たり3.0μg/cm 以下、さらに好ましくは24時間当たり2.5μg/cm 以下である。

    気体浸透性、特に空気浸透性、また水蒸気浸透性は、これらの特色が防護製品がその使用状態において用いられる時間の長さにおいてそれらによって製造された防護製品の着心地に直接関係することから、本願発明の吸着フィルタ材料にとって、特に等しく重要である。 ドイツ規格仕様書DIN53887によって、本願発明の吸着フィルタ材料に関して、200リットル/m /秒より大きく、好ましくは100リットル/m /秒より大きく、より好ましくは200リットル/m /秒より大きく、さらに好ましくは300リットル/m /秒より大きい空気透過性が与えられることが望ましい。 水蒸気透過抵抗Retに関して、1994年2月のDIN EN 31092:1993(上記参照)によって、10(m ・パスカル)/ワットより小さく、好ましくは4(m ・パスカル)/ワットより小さく、さらに好ましくは3(m ・パスカル)/ワットより小さいことが好ましい。 同様の目的について、上述したDIN EN 31092による水蒸気透過率は、24時間当たり10000g/m 以上であり、特に24時間当たり12500g/m 以上であり、さらに好ましくは15000g/m 以上、又はそれ以上であることが好ましい。

    本願発明の吸着フィルタ材料は、約50g/m 〜900g/m 、特には150g/m 〜500g/m の範囲内、好ましくは200g/m 〜400g/m の範囲内の包括的な基礎重量を有している。

    本願発明の吸着フィルタ材料は、洗濯可能で、容易に汚染除去可能であるという利点を有するので、頻繁な配置に対して最適である。 本願発明の文脈における「汚染除去可能」という言葉は、吸着フィルタ材料によって抑止され又は吸着された有害毒物の部分が排除されて、前記吸着フィルタ材料をその小片において本質的に損なわれていない状態にし、その結果として再生使用を可能にする状態において、許容可能なレベルまで下げることを特に意味すると理解するべきである。

    前述した層又は積層物2,3,4及び5に加えて、本願発明の吸着フィルタ材料1は、図1に示されていないさらなる層及び積層物を付加的に具備しても良い。 これらの層又は積層物は、層構造の他の層に接着され、又は緩く若しくはその上に非固定的に置かれることができる。 これらのさらなる層又は積層物は、外部キャリア層3及び/若しくは4に添加されるか固定されることができ、さらに前記キャリア層3,4及び吸着層5の間に挿入されることも可能である。 前記付加された層及び積層物は、例えばさらなる織物層、膜等である。

    例えば、本願発明の吸着フィルタ材料は、付加的層として、化学及び生物有害物及び毒物の浸透を阻止し、又は化学生物有害物及び毒物に対して少なくとも本質的に非浸透であるように構成された少なくとも本質的に水及び気体を透過しないが水蒸気を透過する膜を具備しても良い。 この膜は、例えば、連続した、特に断続的でない又はほとんどミクロ細孔の膜である。 この膜の厚さは、一般的に1〜500μmの範囲内、特には、1〜250μmの範囲内、好ましくは1〜100μmの範囲内、特に好ましくは1〜50μmの範囲内、さらに好ましくは2.5〜30μmの範囲内、最も好ましくは5〜25μmの範囲内である。 着用快適性、特に通気性を向上させるために、摂氏25度及び50μmの厚さで計測した場合、前記膜は、24時間当たり12.5リットル/m 以上、特には24時間当たり17.5リットル/m 以上、好ましくは24時間当たり20リットル/m 以上、又はそれ以上の高い水蒸気透過率を有する(ASTM E 96の逆カップ法によって摂氏25度で計測された)(水蒸気透過率[WVTR]の計測に関するさらに詳しい説明については、McCullough他「織物の水蒸気透過性を計測するための標準方法の比較」計測科学技術[Measurements Science and Technology] 14 , 1402-1408, August 2003、参照)。 また、これは特に高い着用快適性を確保する。 通気性の理由に関して、前記膜は、定常状態における低い水蒸気浸透抵抗Retを有するべきであり−1994年2月の1993、DIN EN 31092による計測(「織物−生理学的効果、定常状態における熱及び水蒸気透過抵抗の計測[発汗抑制ホットプレートテスト]」)、また同様の国際標準ISO11092によって、前記水蒸気浸透抵抗Retは、前記膜が厚さ50μmで有るとき、摂氏35度で30(m /パスカル)/ワット以下、特に25(m /パスカル)/ワット以下、好ましくは20(m /パスカル)/ワット以下であることが望ましい。 前記層構造における多層の層によって、前記吸着フィルタ材料の前記水蒸気透過抵抗Retは全体として−一つの層と比較して−すこしだけ高くなる。 一般的に、−一つの膜を含む−全体としての吸着フィルタ材料の水蒸気透過抵抗Retは、膜が50μmの厚さであるとき、30(m /パスカル)/ワット以下であり、特には25(m /パスカル)/ワット以下であり、好ましくは20(m /パスカル)/ワット以下である。 上述した種類の膜は、例えば合成樹脂材料又は重合体材料からなり、また前記合成樹脂材料又は重合体は、例えばポリウレタン、ポリエーテルアミド、ポリエステルアミド、ポリテトラフルオロエチレン、及び/若しくはセルロースを基礎とする重合体、また上述した化合物の誘導体から適当に選択することができる。 特別な例として、任意の膜は、多層膜積層物として、又は各々が2つ以上好ましくは3つ以上のお互いに接続された膜層及び積層物からなる多層膜複合物として構成される者であっても良い。

    上述したように、本願発明の吸着フィルタ材料は、通常の方法において製造されることが可能であり、これは、吸着フィルタ材料製造に関する技術分野において通常の知識を有する者にとって非常に良く知られていることであるために、さらなる特色についてはここでは要求されない。 例えば、使用される接着剤は、2つのキャリア層3,4の上に、上述された量で上述した方法で適用されるので、これらは、実質的に、活性炭ファイバーファブリックからなる吸着層5に接着され若しくは積層される。

    本願発明のさらなる改善、改良及び変形は、本願発明の範囲からそれることなしに記述された内容を読み込むならば、通常の知識を有する者にとって明確となると共に十分に理解されるものである。

    図1は、本願発明の好ましい実施例に係る気体及び水蒸気透過性吸着フィルタ材料の積層された構造を示した概略断面図である。

    符号の説明

    1 吸着フィルタ材料 2 多層構造 3 キャリア層 4 キャリア層 5 吸着層 6 接着剤

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