インラインプラグ火炎防止器

申请号 JP2012538833 申请日 2010-10-22 公开(公告)号 JP5775090B2 公开(公告)日 2015-09-09
申请人 フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー; 发明人 マイヤー, ダニエル, グレン;
摘要
权利要求

火炎防止器において、 通路を有する本体であって、該通路により該通路の第一の端部と第二の端部の間の流体連通が可能とされ、該通路の第一の端部は肩部を有する、本体と、 前記通路の断面積を実質的に埋めるように前記通路の内部に配設されたプラグと、を備え、 前記プラグの第一の端部は、前記肩部と係合して前記第一の端部と前記肩部との間に部分シールを形成し、 前記プラグは、前記プラグの外面と前記通路の壁面の間に間隙を生じさせて、前記通路の第一の端部と第二の端部を流体的に結合するように構成されており、 前記プラグは、前記プラグの第一の端部から前記プラグの第一の端部の周縁までの外面に沿って前記プラグの第一の端部の内部に延伸する少なくとも1つのスロットを有し、該スロット内の流体の流れを前記肩部と前記プラグの第一の端部との間に形成された前記部分シールをバイパスして前記通路の壁面に向かわせて、前記間隙および前記プラグの外面に沿って前記通路の第二の端部に向かわせるものである、火炎防止器。前記プラグが前記本体に固着されている、請求項1に記載の火炎防止器。前記通路の直径は、前記通路の前記第2の端部から前記肩部まで実質的に一定であり、前記肩部から前記通路の前記第1の端部にかけて減少する、請求項2に記載の火炎防止器、前記プラグの第一の端部上の前記スロットは、前記プラグに入る長さで延在して前記プラグの直径と実質的に等しい長さを有する矩形スロット、または前記プラグに入る長さで延在して前記プラグの直径と実質的に等しい直径を有する円形スロットの少なくとも一方を含む、請求項3に記載の火炎防止器。前記矩形スロットまたは前記円形スロットの少なくとも一方が前記プラグの長さの約0.01%から95%まで前記プラグ内に延在する、請求項4に記載の火炎防止器。前記通路の第二の端部の位置で前記本体を前記プラグに杭止めすること、前記通路の第二の端部に位置する少なくとも1つの開口および該開口と係合する少なくとも1つの対応する爪を作製すること、前記プラグの第一の端部を前記肩部に圧着すること、または前記通路の第二の端部の位置で前記プラグの一部を前記本体に溶接することの中の少なくとも1つにより、前記プラグが前記本体に固着されている、請求項5に記載の火炎防止器。前記プラグの外面と前記通路の壁面の前記間隙は約0.0001ミリメートルから2.0ミリメートルの範囲である、請求項1に記載の火炎防止器。前記プラグの外面と前記通路の壁面の前記間隙は前記プラグの直径の約0.05%から10%の範囲である、請求項1に記載の火炎防止器。前記通路の第二の端部は少なくとも1つのセンサーを含むプリント基板に隣接しており、前記通路の第一の端部は可燃性の環境に近接させられる、請求項1に記載の火炎防止器。前記通路の第二の端部は少なくとも1つのセンサーに隣接するとともに可燃性の環境に近接させられ、前記通路の第一の端部は前記火炎防止器によって前記可燃性の環境による発火から保護されるべき外部環境に近接させられる、請求項1に記載の火炎防止器。前記本体または前記プラグの少なくとも一方は、アルミニウム、プラスチック、またはステンレススチールの中の少なくとも1つを含んでなる、請求項1に記載の火炎防止器。前記プラグの第一の端部に位置する前記少なくとも1つのスロットは、少なくとも部分的に円形、矩形、または三形である形状を有する、請求項1に記載の火炎防止器。火炎防止器であって、 プラグの端部から当該プラグの端部の周縁までの外面に沿って当該プラグの端部の内部に延伸する少なくとも1つのスロットを有するプラグと、 肩部が設けられて前記プラグを収容する通路と、を備え、 前記スロット内の流体の流れを前記プラグの端部と前記通路の前記肩部との間に形成された部分シールをバイパスして前記プラグの外面に向けさせる、火炎防止器。前記プラグは本体の内部に配設されて前記プラグの外面と前記本体の通路の壁面の間に間隙を生じさせ、これにより該通路の第一の端部と第二の端部が流体的に結合される、請求項13に記載の火炎防止器。前記プラグの第一の端部に位置する前記スロットは、前記プラグに入る長さで延在して前記プラグの直径と実質的に等しい長さを有する矩形スロット、または前記プラグに入る長さで延在して前記プラグの直径と実質的に等しい外径を有する楕円形スロットの少なくとも一方を含む、請求項13に記載の火炎防止器。火炎防止器であって、 第一の端部と第二の端部の間の流体連通を可能にする通路を有する本体であって、前記通路の前記第一の端部は肩部を有し、前記通路の前記第二の端部は可燃性の環境から生じた火炎を受け止める本体と、 前記通路の内部に配設されたプラグと、を備え、 前記プラグは、前記通路の断面積を実質的に埋め、 前記プラグの前記第一の端部は、前記通路の前記肩部と係合して、前記第一の端部と前記肩部との間に部分シールを形成し、 前記プラグは、前記プラグの外面と前記通路の壁面の間に間隙を生じさせ、前記通路の第一の端部と第二の端部を流体的に結合させるように構成されており、 前記プラグは、前記プラグの第一の端部から前記プラグの第一の端部の周縁までの外面に沿って前記プラグの第一の端部の内部に延伸する少なくとも1つのスロットを有し、該スロット内の流体を前記肩部と前記プラグの第一の端部との間に形成された前記部分シールをバイパスして前記通路の壁面に向かわせて、前記間隙に沿って流すとともに前記通路の第二の端部から前記通路の第一の端部に伝搬する火炎を消失させる、火炎防止器。前記伝搬する火炎は、前記プラグまたは前記本体の壁面の少なくとも一方が前記火炎に伴う熱を吸収することによって消失される、請求項16に記載の火炎防止器。前記通路の第二の端部は、少なくとも1つのセンサーに隣接するとともに可燃性の環境に近接しており、前記通路の第一の端部は、前記火炎防止器によって前記可燃性の環境による発火から保護される外部環境に近接している、請求項16に記載の火炎防止器。

说明书全文

本開示は、概括的には火炎防止器に関し、より具体的には、インラインプラグ火炎防止器に関する。

弁制御器またはその他のプロセス制御装置は、爆発または火災の影響を受けやすい環境で使用されることがある。たとえば、弁制御器は、精油所での石油の流れ、または化学プラントもしくは製造施設での化学薬品の流れを制御する弁を制御することができる。典型的には、潜在的に可燃性の環境からの流体および/または気体を蓄積する可能性があるエンクロージャまたはハウジングを有するモジュールが弁制御器に含まれる。そのモジュール内部の電子装置、配線、またはモーターによるスパークまたは過熱は、モジュール内部の流体を発火させ、炎、火、または爆発を引き起こす可能性がある。上記エンクロージャまたはハウジングは、炎、火、または爆発をモジュールの内部に閉じ込めることができる。しかし、このエンクロージャまたはハウジングは、モジュールの電子装置による流体特性測定を可能にする目的で、エンクロージャまたはハウジングの外部とエンクロージャまたはハウジングの内部の間を流体が流れるようにするための通路または導管を備えている場合がある。

典型的には、モジュールの導管または通路内に位置する火炎防止器は、その通路を通る流体の流れを可能にしながらも、炎、火、または爆発がその通路を横断してモジュール外部の潜在的に可燃性の環境に入ることを防止する。火炎防止器は、火炎または爆発に伴う熱を吸収することによって、その火炎または爆発が外部環境に達することを防止する(たとえば火炎を消失させる)。すなわち、火炎防止器は、外部環境からモジュールへの流体の流入を可能にする一方で、火または爆発がモジュールのハウジングまたはエンクロージャから抜け出ること、および外部環境を発火させることを防止するものである。

インラインプラグ火炎防止器の例を示して説明する。例示の火炎防止器は通路を有する本体を備え、その通路により、通路の第一の端部と通路の第二の端部の間の流体連通が可能とされ、通路の第一の端部は肩部を有する。この例示の火炎防止器は、通路の断面積を実質的に埋めるように通路の内部に配設されたプラグも備え、そのプラグの第一の端部は肩部と係合する。このプラグは、プラグの外面と通路の壁面の間に間隙を生じさせ、通路の第一の端部と第二の端部を流体的に結合するように構成されている。また、このプラグはこのプラッグの第一の端部に少なくとも1つのスロットを含む。そのプラッグは、プラグの第一の端部の外面に沿ってプラグの第一の端部の周縁まで延在し、スロット内の流体の流れを通路の壁面に向かわせ、さらに上記の間隙およびプラグの外面に沿って通路の第二の端部に向かわせる。

別の開示例の火炎防止器は、一端に少なくとも1つのスロットを有するプラグを備え、このスロットは、プラグ端部の外面に沿ってその端部の周縁まで延在し、これによりスロット内の流体の流れがプラグの外面に向けられる。さらに別の火炎防止器は、一端に少なくとも1つのスロットを有するプラグを備え、このプラグは内部に少なくとも1つの通路を有する。これにより、その少なくとも1つのスロットとプラグ外面との間の流体連通が可能とされる。

さらに、別の開示例の火炎防止器は、通路を有する本体を備え、その通路の第一の端部と第二の端部間の流体連通が可能とされる。この通路の第二の端部は、可燃性の環境から生じた火炎を受け止めるためのものである。この例示火炎防止器は、通路の内部に配設されたプラグも備えており、そのプラグは、通路の断面積をプラグの第一の端部で実質的に埋めるとともに、プラグの外面と通路の壁面の間に間隙を生じ、通路の第一の端部と第二の端部を流体的に結合するように構成されている。上記プラグは、プラグの第一の端部に少なくとも1つのスロットを有し、このスロットは、プラグの第一の端部の外面に沿ってプラグの第一の端部の周縁まで延在し、スロット内の流体を通路の壁面に向かわせるとともに、通路の第二の端部から通路の第一の端部へと伝搬する火炎を消失させる。

例示の火炎防止器を備えるデジタル弁制御器の図である。

図1の例示火炎防止器を実現するために使用することができる例示の断面図である。

図2の例示プラグを実現する異なる態様を示す断面図である。

図2の例示プラグを実現する異なる態様を示す断面図である。

図2の例示プラグを実現する異なる態様を示す断面図である。

図2の例示プラグを実現する異なる態様を示す断面図である。

本明細書に説明する例示の火炎防止器は、炎、火、および/または爆発が可燃性の環境に達するのを防止するために使用することができる。例示の火炎防止器は弁制御器とともに説明されているが、この火炎防止器を他の装置、本体、導管、通路、および/または障壁とともに使用してもよい。

弁制御器およびその他の装置は可燃性の環境で使用される場合がある。そのような可燃性の環境には、炎、火、および/または爆発の影響を受けやすい流体を扱うエネルギー発生システム、ケミカルリファイナリー、および/またはその他あらゆるプロセス制御環境が含まれる。可燃性の環境内の炎、火、および/または爆発は、プロセスプラントおよび/または周辺区域に重大な損傷を生じさせる可能性がある。

弁制御器および/またはその他の装置は、気体および/または液体を可燃性の環境から内部に侵入させてしまう恐れがあり、その装置内の電子装置、センサー、および/またはその他の構成部品は、スパーク、短絡、過熱などによって気体および/または液体を発火させる可能性がある。装置内で発火したとしても、炎、火、および/または爆発が可燃性の環境にまで達して、はるかに大きな火、炎、および/または爆発を生じさせるのを防ぐために、装置の内部に閉じ込めておくべきである。

いくつかの例では、可燃性の環境に対して開かれている流体の特性が弁制御器および/または装置によって測定される。これらの特性は、センサーおよび/またはその他の電気装置(例:プリント基板(PCB)、微小電気機械システム(MEMS)、集積回路、プロセッサ、メモリ、個別部品、および/または能動部品)によって測定することができる。このような特性測定により、化学反応の制御、流体圧の調整、気体または流体濃度の調整、制御システム内の環境条件の測定、気体または流体の不純物混入の監視などが可能になる。しかし、炎、火、および/または爆発がセンサーおよび/または電子装置から伝搬するのを防ぐ目的で、外部環境と電子装置の間のエンクロージャまたはハウジング(例:装置の本体)の内部に火炎防止器を配置することができる。気体または流体がエンクロージャまたはハウジングを通過できるようにする一方で火炎または爆発が電子装置から伝搬するのを防ぐための典型的な解決策には、エンクロージャまたはハウジング内部の1つまたは複数の通路が含まれる。これらの通路は、潜在的に可燃性の環境と電子装置を流体的に連結させるが、爆発および/または火炎が潜在的に可燃性の環境に達するのを防ぐため、中間に1つ以上の火炎防止器を備える。

一般に、火炎防止器は、炎、火、または爆発に伴う熱および/または酸素を吸収することによって、炎、火、または爆発が潜在的に可燃性の環境にまで達するのを防止する(例:消火)。既知の火炎防止器の中には熱吸収金属によって作製されたものがある。また、通路の一端から他端への流体(例:空気および/または液体)の伝搬を可能とし、火炎防止器がその通路内に収まるように設計することもできる。たとえば、粉末金属を加圧して通路内に収まるように特定の形状とし、粉末金属の焼結による火炎防止器を作製することができる。この加圧粉末金属は金属スポンジ様の構造を形成し、これにはさまざまな細孔径を有する多数の交差した孔が含まれる。流体および/または気体はこれらの孔および細孔によって火炎防止器を通過できるが、火炎防止器に影響を及ぼす可能性がある火炎および/または爆発が発生しても、加圧粉末金属がその熱を吸収する。

別の既知の火炎防止器は、ニッケルで被覆されたポリウレタンフォームで作製される。このフォームは熱分解によって除去される。次いでニッケルがガス拡散によってニッケルクロム合金に変換され、対応する通路に基づいて圧縮される。上述の加圧粉末金属装置と同様、ニッケルクロム合金には多数の孔および/または細孔が含まれ、流体および/または気体を通過させる一方で、影響を及ぼす炎および/または爆発から熱を吸収する。このニッケルおよび加圧粉末金属の例は、孔および/または細孔間にひび割れが生じやすく、それが火炎防止器の破砕の原因になりえる。さらに、ニッケルおよび加圧粉末金属の例は、製造が比較的複雑でコストが高くなる。

さらに別の既知の例では、薄いが比較的長い矩形の金属片を圧着することができる。この圧着された金属は、自らを包み込み、スリーブ内に固着される。別の既知の例では、火炎防止器が加圧金属ワイヤエレメントおよび/または加圧ワイヤメッシュから作製される。これらの既知の装置は、気体および/または液体を通過させる一方で炎の伝搬を妨げる働きをする。しかし、これらの既知の装置を収めることができるのは、比較的大きな通路に限られる。

別の既知の例では、ハイポチューブ(hypodermic tube)および/または小孔を有する通路を作ることによって火炎防止器を作製することができる。比較的小さな孔を比較的長い長さにすることにより、伝搬する火炎および/または爆発から熱が吸収される。しかし、比較的小さなハイポチューブおよび/または孔を有する金属構造の一定した通路を作成することは非効率的で高コストになる可能性がある。

本明細書に説明する例示の火炎防止器は、スロットを設けた第一の端部を有するプラグを用いて実現することができる。このスロットは、プラグ端部の平面または表面に沿ってプラグの外周面または円周外面まで延在することができる。このプラグを通路内に配置することにより、その通路内部のプラグのスロット付き端部と肩部の間にセミシールまたは部分シールが形成される。スロットは外周面と交わるが、流体はプラグの第一の端部と肩部の間のシールをバイパスすることができる。また、プラグは通路の内部に収まる寸法としてプラグの外面と通路の壁面の間に間隙を生じさせ、それにより通路を通る流体経路が与えられるようにする。言い換えれば、流体がスロットに流入し、部分シールをバイパスして、さらにプラグの外面と通路壁面の間隙に流れ込むことにより、通路を抜けて伝搬できるということである。例示の火炎防止器を使用すれば、火炎および/または爆発をプラグの外面に沿って導き、それによりプラグおよび/またはプラグが配設された通路壁面が火炎および/または爆発に伴う熱を吸収できるようにすることにより、火炎を消失させ、かつ/または爆発が通路を抜けて伝搬するのを防止することができる。

スロット付き端部を有するプラグは、機械加工によって金属(例:ステンレススチール、アルミニウム、金、銅など)および/またはプラスチックから作製することができる。しかも、プラグの端部が部分シールを形成するプラグと肩部を保持する通路を機械加工することは比較的容易であり、かつ安価である。さらに、プラグのスロット付き端部は、流体、気体、火炎、および/または爆発がプラグの外面に沿って通路を抜けるように構成されるため、例示の火炎防止器を使用して火炎および/または爆発が可燃性の環境に達するのを防止することができる。

本明細書に説明する例示プラグの端面に沿ったスロットは、流体がそのスロットに沿って流れ、プラグの端部と肩部の間の部分シールをバイパスし、プラグの外面に沿って通路を抜けることができるような任意の種類の形状、寸法、および/または深さに機械加工することができる。さらに、ステンレススチール、アルミニウム、銅、金、硬質プラスチックなどでプラグを作製することができる。以下の図1〜図3の説明には火炎という語が用いられているが、火炎には、火、爆発、および/またはその他あらゆる種類の燃焼特性または生成物が含まれる。

図1は、例示の火炎防止器101、102、および103を備える弁制御器100を示す。例示の弁制御器100は、プロセス制御システムに利用される空気弁または油圧弁の位置制御に使用することができる。弁制御器100は、電気信号によって弁位置を受け取り、その電気信号を対応する空気圧および/または油圧に変換することにより、所望の弁を制御する。弁制御器100は、弁の位置を監視および制御するために、フィードバックループ構成内でセンサー、電気回路、増幅器および/または変換器を備えることができる。

例示の火炎防止器101、102および103は、それぞれプラグ104、105、および106を備えるとともに、通路および/または導管112、114、および116を有する。たとえば、プラグ104および通路112が第一の火炎防止器101を形成し、プラグ105および通路114が第二の火炎防止器102を形成し、さらにプラグ106および通路116が第三の火炎防止器103を形成する。通路112〜116は、モジュールベース、エンクロージャ、ハウジング、および/または本体120の一部であり、本体120の第一の側面122から本体120の第二の側面124に抜ける流体(例:気体または液体)の伝搬経路を提供する。本体120は、ステンレススチール、アルミニウム、および/またはその他あらゆる金属または硬質プラスチックで作製することができる。

本体120の第一の側面122は、図のように電子装置チャンバ132内部のプラグ104〜106およびそれぞれの通路112〜116を備える。チャンバ132の内部にPCBを介して電子装置および/またはセンサーを固着し、これにより通路112〜116を伝搬する流体の特性がセンサーによって測定されるようにすることができる。本体120の第一の側面122は、コネクタ140a〜140cによって弁ハウジング(図示せず)に結合される。コネクタ140a〜140cには、本体120を弁ハウジングに結合するためのボルト、ねじ、受入れ穴、および/またはその他任意の接続部品が含まれる。弁ハウジングがチャンバ132を覆うことによってプラグ104〜106、通路112〜116、およびコネクタ140a〜cが覆われ、それによりチャンバ132内部に部分シールが形成される。

本体120の第二の側面124はカバー150を備え、その中に継電器、電流/圧力変換器(I/P変換器)、および/または空気圧増幅器が収納される。第二の側面124は、弁に加えられた圧力を表示する圧力計も備えることができる。これらの計器はカバー150の内部にあるため、カバー150を透明部分があるプラスチックで作製し、操作員がカバー150を通して計器を読み取れるようにすることができる。しかし、カバー150はプラスチック製にできるが、そのためにカバー150によって本体120の第二の側面124との間にシールを形成することができない。結果的に、炎、火、および/または爆発を閉じ込めるカバー150の機能性および/または適格性が保証されないことになる。

本体120がカバー150および弁ハウジングに結合されている時、本体120の第二の側面124にある調整器によって制御される空気圧および/または油圧が本体120の第一の側面122に位置された電子装置および/またはセンサーによって測定される。第一の側面122にある電子装置および/またはセンサーは、第二の側面124にある圧力調整器から物理的に分離され、電子装置からスパークおよび/または熱が発生しても、それが圧力調整器に影響を及ぼすのを防いでいる。しかし、センサーによって測定される流体の圧力は、通路112〜116を通って第二の側面124と第一の側面122の間を伝搬する。他の例において、第一の側面122にある1つ以上のセンサーは、追加的または代替的に、化学的濃度、温度などを含む流体の他の特性を測定することができる。通路112〜116は、第一の側面122にスパーク、熱、火炎などが発生した場合に、それが第二の側面124に伝搬するのを防ぐ目的で、それぞれプラグ104〜106を備える。

図1に例示する弁制御器100は、可燃性環境内および/またはその周囲に位置することができる。たとえば、石油精製所に弁制御器100を位置して、、石油が流れる弁を制御することができる。他の例では、危険、有毒、および/または可燃性の化学薬品が含まれるプロセス制御環境に弁制御器100を位置することができる。これらの環境において、ガス(fume)、流体、および/または化学薬品がカバー150と本体120の第二の側面124の境界を通って弁制御器100に侵入すること、および/または本体120の第一の側面122と弁ハウジングの間の部分シールを通って電子装置チャンバ132に侵入することがありえる。多くの例では、これらのガス、流体、および/または化学薬品は、必ずしも弁制御器100の通常動作に危険を及ぼすものではない。しかし、場合によっては、電子装置チャンバ132内部の電子装置によって発生したスパークおよび/または熱が原因で、これらのガス、流体、および/または化学薬品が発火し、火炎を生じることがある。その火炎が弁制御器100の外部の可燃性が高い環境に到達することを許した場合、その可燃性環境内により大きく、より破壊的な火炎が発生し、結果的にプロセスプラントおよび/またはプロセス制御システムに広範囲の損傷を与える可能性がある。

本体120の第一の側面122に火炎が生じた場合、チャンバ132は、その火炎を弁ハウジング内に向かわせ、本体120とハウジングの間の部分シールから遠ざける。火炎を弁ハウジング内に向かわせることにより、火炎が弁ハウジングと本体120間の部分シールから抜け出すことが妨げられる。これは、コネクタ140a〜140cが弁ハウジングと本体120の結合状態を保ち、弁ハウジングおよび/または本体120の構成材が火炎に伴う熱を吸収するためである。しかし、通路112〜116は、本体120の第二の側面124への火炎の伝搬経路になりえる。カバー150は火炎を閉じ込める機能性および/または適格性を有していないため、本体120の第二の側面124に達する火炎は弁制御器100外部の可燃性環境にまで到達するものとみなされる。本明細書に説明する例において、火炎防止器101〜103は、第一の側面122から第二の側面124への火炎の伝搬を防止する。

例示のプラグ104〜106(例:ロッド、ピン、溝付きピンなど)は、通路112〜116の断面積を実質的に埋めるように各通路112〜116の内部に配設される。プラグ104〜106の直径は、通路112〜116の直径よりも小さく、プラグ104〜106の各々の外面と通路112〜116のそれぞれ1つの壁面との間に間隙が存在する。これにより、第一の側面122と第二の側面124が流体的に結合される。プラグ104〜106の各々は、通路112〜116のそれぞれ1つの内部で肩部と係合する第一の端部を有する。各プラグ104〜106の第一の端部は、通路112〜116のそれぞれ1つと位置合わせされた1つ以上のスロットを備えており、そのため流体は、肩部とプラグ端部の間の部分シールの周りを伝搬するか、またはバイパスして通路を抜けることができる。1つまたは複数のスロットがスロット内の流体の流れを通路壁面に向かわせ、プラグの外面と通路壁面の間隙に沿って流れさせる。プラグ104〜106のより詳細な説明を図2とともに以下に示し、プラグ104〜106のスロットの寸法、形状、および特性の例を図3とともに説明する。

図1はプラグ104〜106を有する弁制御器100を示しているが、本体の一方の側から他方の側に流体を通過させながら火炎および/または爆発の伝搬を防ぐという機能を有する他の種類の通路または導管にプラグ104、104、および/または106を使用することができる。他の例において、弁制御器100が備える火炎防止器および/または通路の数を追加または減少させてもよい。さらに、他の例では、通路112〜116およびそれぞれのプラグ104〜106を本体120の図1に示した位置とは異なる位置に配置することができる。

図2は、図1のプラグ104および通路112を備えた火炎防止器101を実現する例示態様の断面図である。プラグ104は、第一の端部202aおよび第二の端部202bを有する通路112の内部に配設される。通路112は、本体120の第二の側面124に位置する第一の端部202aと本体120の第一の側面122に位置する第二の端部202bの間に延在する。図2の例において、通路112の第一の端部202aは、肩部204までが相対的に狭いか、または相対的に断面積が小さくなっており、肩部204の位置で通路112が広がってプラグ104が収まる幅になる。言い換えれば、通路112の直径は、通路の第二の端部202bから肩部204まで実質的に一定であり、肩部204から通路112の第一の端部202aに向かって減少するということである。他の例では、通路112の第一の端部202aは、第二の端部202bよりも相対的により広いか、または同じ幅であってもよい。

図2の例において、プラグ104は、長さ11.9ミリメートル(mm)、直径3.9mmとすることができる。他の例では、プラグ104が異なる長さおよび/または直径を有してもよい。さらに、プラグ104をステンレススチール(例:SST316)またはアルミニウム合金(例:A96061)で作製することができる。他の例において、プラグ104をプラスチックおよび/または別の金属もしくは金属合金で作製することができる。本体120は、合金鋼(例:A360)、ステンレススチール(例:CF8M)および/または他の任意の種類の金属、プラスチックもしくは金属合金で作製することができる。通路112は、ドリル加工(例:コアリング)および/または食刻によって本体120の内側に形成される。他の例では、プラグ104、通路112、および/または本体120が金属射出成型、鋳造、機械加工、および/またはその他任意の金属形成プロセスによって形成される。

拡大図206は、部分シールを形成するプラグ104と肩部204の境界を強調したものである。この部分シールは、プラグの端部104と肩部204の係合によって形成される。同じく拡大図206に示すように、プラグ104の幅(例:直径)は通路112の直径よりも小さく、それによりプラグ104の外面209と通路112の壁面211に間隙210が生じている。この間隙210により、流体は通路112の壁面211とプラグ104の外面209の間の通路112を通って流れることができる。プラグ104の外面209と通路112の壁面211の間隙210は、約0.0001mm〜2.0mmまたはプラグ104の直径の0.05%〜10%の範囲とすることができる。他の例では、間隙210を数ミリメートル〜数センチメートルの範囲とすることができる。比較的長くて幅が広い通路を必要とする用途では、間隙210を数センチメートルの幅にすることができる。いくつかの例では、プラグ104の外面209の全体と通路112の壁面211の間に間隙210が存在してもよい。他の例では、第一の端部202aから通路112の第二の端部202bへの流体伝搬を確保しながら、プラグ104の外面209の一部だけで通路112の壁面211との間に間隙210を生じさせることができる。

拡大図206は、プラグ104の第一の端部にあるスロット212も示している。第一の端部202aから通路112の第二の端部202bへの流体の流れを可能にする目的で、流体がスロット212に流入し、さらに間隙210に入るように例示スロット212を通路112の第一の端部202aと位置合わせすることができる。このときスロット212は、プラグ104の端部と肩部204の係合(たとえば密着)を防いでいる。図のように、例示スロット212はプラグ104に入る長さで延在する矩形の形状を有しており、そのため通路112の第一の端部202aからの流体は、スロット212の中まで伝搬し(矢印で示す)、肩部204の位置でプラグ104の部分シールをバイパスすることができる。次いで流体は、間隙210により、通路112を通ってスロット212から第二の端部202bに伝搬する。例示スロット212は、プラグ104の第一の端部の直径全体にわたって延在することができる。図では例示スロット212がプラグ104の中にプラグ長さの約5%まで延在しているが、他の例において、スロット212がプラグ104内に延在する長さをプラグ104の長さの約0.01%〜95%の範囲とすることができる。図3は、スロット212を実現するために使用できる上記以外の寸法および形状の例を示す。

例示プラグ104は、接続部220および222によって通路112に固着される。プラグ104を固着することにより、移動時および/または火炎阻止中のプラグ104と通路112の第一の端部202aとの位置ずれおよび/または通路112からの離脱が防止される。接続部220および222には、通路112の第二の端部202bにおける杭止めが含まれる。接続部220および222は、追加的または代替的に、プラグ104第二の部の一部を通路112に溶接することにより、開口と係合する爪を使用して実現される。他の例では、プラグ104第二の部を肩部204に圧着することによってプラグ104を通路112に固着することができる。

図2に例示した火炎防止器101は、火炎を間隙210の中に向けさせることにより、火炎が第一の端部202aから通路112の第二の端部202bに伝搬することを防止する。間隙210は、通路112の長さ、プラグ104の長さ、プラグ104の外面209の表面積、および通路112の壁面211の表面積と比較して、相対的に狭いか、または小さいため、火炎が第二の端部202bに達する前に、火炎に伴う熱がプラグ104および通路112の壁面211によって容易に吸収される。スロット212の寸法、配置、および/または形状は、火炎をスロット212の中に向けさせて熱をさらに吸収するように作製することができる。また、接続部220および222により、プラグ104が肩部204との対応位置に固着されるため、炎、火、および/または爆発によってプラグ104が通路112から変位することはない。追加的または代替的に、プラグ104は、スロット212および相対的に狭い間隙210への火炎の伝搬を妨げることにより、第一の端部202aから通路112の第二の端部202bへの火炎の伝搬を防ぐこともできる。

図2の例示プラグ104とは異なる形状および/または寸法の通路に収まるような他の形状、配置、および/または寸法を代わりに使用することができる。さらに、流体の流れを確保しながら火炎の伝搬を妨げる通路の特性に基づき、他のプラグ構成には上記以外の構造、切欠き、および/または穴が含まれる。またさらに、図2に例示する火炎防止器101を使用して図1の火炎防止器102および103を実現することができる。代替的に、火炎防止器101〜103を実現するために他の任意の構成を使用してもよい。

図3A〜図3Dは、図2のプラグ104を実現する態様例の例示断面図である。図3A〜図3Dは、プラグ104の第一の端部に形成することができる例示スロット302、304、306a〜306i、および308を示しているが、寸法、形状、および/または配置が異なる他のスロットをプラグ104上に形成することができる。たとえば、追加スロットを三形、五角形、六角形などのような形状にしてもよい。また、プラグ104には、上記以外のさまざまな深さのスロットまたはさまざまな数のスロットを設けることができる。

図3Aは、スロット302を有する例示プラグ104の第一の端部の断面を示す。この例示スロット302は、矩形の形状であり、プラグ104の第一の端部の直径に沿って延在し、プラグ104の外周(円周)と交差する。この例において、流体は、プラグ104の円周位置でスロット302の内部からスロット302の縁端に伝搬する。次いで流体は、プラグ104の外面に沿って伝搬することができる。

図3Bは、スロット304を有する例示プラグ104の第一の端部の断面を示す。この例示スロット304は、スロット302と同様であるが、プラグ104に入る長さで延在する楕円形の形状を有し、プラグ104の直径と実質的に等しい外径を有する。図3Cは、スロットを有する例示プラグ104の第一の端部306a〜306iの断面を示す。この例示スロット306a〜306iは、矩形の形状であり、プラグ104の第一の端部の面に沿って外周の内側から外周まで延在する。この例では、流体は、各スロット306a〜306iを通り、プラグ104の円周位置でスロット306a〜306iの外縁に伝搬する。次いで流体は、プラグ104の外面に沿って伝搬することができる。

図3Dは、スロット308を有する例示プラグ104の第一の端部の断面を示す。この例示スロット308は円形表面を有し、円錐形状でプラグ104内に延在する。スロット308は、開口310およびプラグ104の通路312により、プラグ104の外面と流体的に結合される。例示プラグ104は、さまざまな深さの追加通路を備えることができる。この例において、流体は、開口310および通路312を通って、スロット308の内部からプラグ104の外周に伝搬する。次いで流体は、プラグ104の外面に沿って伝搬することができる。

以上、火炎防止器の特定例について説明したが、本特許の適用範囲はこれに限定されない。その逆に、文言上または均等論に基づいて添付の請求項の範囲に適正に含まれる装置および製品はすべて本特許の適用範囲に包含される。

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