モジュラー型防火フローリング

本出願は、2012年11月13日に出願された米国仮出願番号第61/725,810号からの優先権を主張した非仮出願である。

本開示は、一般に、フローリングパネルに関し、およびより詳しくは、漏洩された引火性又は可燃性の液体を排出し、そしてそれらの発火を防ぐことが可能なモジュラー型フローリングシステムに関する。

多くの施設において、火災予防は、非常に重要な考慮事項である。石油掘削機、精練所、化学的工場、沖合プラットフォーム、メタノール貯蔵タンクの保管プラットホームまたは航空母艦のような非常に高価な施設に対して、発火をすばやく制御することは、施設の破壊または高額な修理費用を防ぐために緊急になすべきこととなりうる。航空機格納庫、ヘリポートまたは他の燃料ベイのような高価な装置を格納するために使用される施設に対しては、抑えられない火事によって、極めて高額なダメージが即座に生じうる。

これらの施設の多数は、また燃料のような引火性又は可燃性の液体を含むために、フロアに沿って流れた漏洩流体として急速に広がる火災の危険度は強大なものとなりうる。排水システムは安全に引火性又は可燃性の流体を集めることができるが、それらは床にすでにある流体の発火を何ら防ぐものではない。例えば、航空機格納庫は一般的にフロアが傾斜させられており、そして、何らかの漏洩流体は、一般的に格納庫ドアに配置されたドレイン内へと流れ、または溝ドレインの中で洗われることができる。燃料または他の発火性又は可燃性の液体が漏洩した場合、それは発火に対して排出されるが、燃料に露出された全ての床面積は非常にすばやくフロアの広いエリア全体に渡って火を広げる発火となりうる。

単純に言えば、屋外火災事故は、3つの要素が維持されることを必要とする。いわゆる「火災事故トライアングル」は、火災事故を生成しておよび維持する、燃料、酸素および熱を必要とする。トライアングルのどれか一辺の除去は、火災が燃焼を続けることを防ぐ。典型的な防火システム、例えば格納庫および他の施設において使用され、それらは、すでに燃えている火災から酸素または熱を取り除こうとする。典型的な防火システムは、泡防火システム、水スプリンクラ、水放水システム(water deluge systems)などを含むことができる。しかしなから、流体燃料が供給された火災が拡大するのを防ぐよりむしろ、このようなシステムは一般的に、それらの燃焼を止めるために何らかの燃えている材料を包み込むことに頼るものである。しかしなから、それらが本質的にさかのぼって効を発するのであって、それらが起爆する前にダメージは生じ得る。まだ発火しなかった流体は、発火する前に、フロア中に容易に広がることができる。点火によって、大きなエリアは、炎ですばやくのみ込まれうる。さらにまた、このようなシステムを再充填するコストと同様に起動する泡防火システムからの浄化コストは、大きくなりうる。

本開示は、モジュラー型防火フローリングシステムを提供する。モジュラー型防火フローリングシステムは、フローリング厚板(plank)を含むことができ、フローリング厚板は一般に矩形の管であり、フローリング厚板は、上部壁、下部壁、及び側壁を有し、フローリング厚板の内部は排水チャンネル(drain channel)を規定し、上壁は内部に形成された複数の排水口(drain holes)を有する。

本開示も、モジュラー型防火フローリングシステムを提供する。モジュラー型防火フローリングシステムは複数のフローリング厚板を含むことができる。そして、各々のフローリング厚板は一般に矩形の管である。各々のフローリング厚板は、中に形成された複数の孔を有する上部壁と、下部壁と、側壁と、フローリング厚板の長さに沿った下部壁および上部壁の間に延び、フローリング厚板の内部を隣接の排水チャンネルに分け、各々の排水チャンネルの側壁を規定しているウェブと、一方の側壁に配置される第1のカップラと、他方の側壁に配置される第2のカップラとを含むことができる。第1のカップラは、第1の隣接のフローリング厚板を第2のカップラに接続させるように配置され、第2のカップラは、第2の隣接のフローリング厚板の第1のカップラに接続されるように配置される。

本開示は、付随する図とともに読み込まれるときに、下記の詳細な説明から最良な理解がされる。産業の標準的な技法に従って、さまざまな形態が一定の比率で描画されていないことは強調される。事実、さまざまな形態のディメンションは、任意に増加することができるかまたは考察の明快さのために減らされることができる。

図1は、本開示の実施形態と整合するモジュラー型防火フローリングシステムのブロックダイヤグラムである。

図2は、本開示の実施形態と整合するモジュラー型防火フローリングシステムの斜視図である。

図3は、図2の防火フローリングパネルの横断面図である。

図4aは、図2の隣接の防火フローリングパネル間のアタッチメントの横断面図である。

図4bは、図2の隣接の防火フローリングパネル間のアタッチメントの横断面図である。

図5は、本開示の実施形態と整合するモジュラー型防火フローリングパネルの斜視図である。

図6は、図5のモジュラー型防火フローリングパネルの横断面図である。

図7は、本開示の実施形態と整合する防火フローリングパネルの斜視図である。

図8は、冷却ダクトを含む本開示の実施形態と整合する防火フローリングパネルの横断面図である。

図9は、すべらない表面特徴部を有する本開示の実施形態と整合する防火フローリングパネルの斜視図である。

図10aは、中に含まれるマウント形態を有する本開示の実施形態と整合する防火フローリングパネルの横断面図である。

図10bは、図10aのマウント形態用としてのTボルトの斜視図である。

図11aは、本開示の実施形態と整合する入口または排水マニホルドを含む防火フローリングシステムの半透明の斜視図である。

図11bは、図11aの防火フローリングシステムの部分断面図である。

図12は、傾斜を含む本開示の実施形態と整合する防火フローリングシステムの斜視図である。

図13は、本開示の実施形態と整合する防火フローリングシステムの実施形態を記載する。

図14は、本開示の実施形態と整合する防火フローリングシステムの実施形態を記載する。

図15は、本開示の実施形態と整合する防火フローリングシステムの実施形態を記載する。

図16は、本開示の実施形態と整合する防火フローリングシステムの横断面図を記載する。

下記の開示は、各種実施形態の異なる形態を実行するための、多くの異なる実施形態、または、実施例を提供するものと理解される。コンポーネントおよび配置の具体例は、本開示を単純化するために後述する。これらは、もちろん、単に実施例だけであって、および制限することを目的とされない。加えて、本開示は、さまざまな実施例の参照符号および/または文字を繰り返すことができる。この反復は、単純性および明快さのためであって、議論される各種実施形態および/または構成との関係をそれ自体で規定するものではない。

本開示のいくつかの実施形態において、モジュラー型防火フローリングシステム10は、図1にて図示するように、複数のフローリング厚板101を含む。フローリング厚板101は、地表下5に配置されて、隣接のフローリング厚板101が連続した上部表面を形成するように配置される。モジュラー型防火フローリングシステム10の連続した上部表面は、いくつかの実施形態において、例えば限定されるものではないが、航空機格納庫、燃料傾斜(fuel ramp)、ドリリングリグプラットホーム(drilling rig platform)、工場、化学工場、流体貯蔵区域または潜在的に引火性であるか可燃性の液体が利用されることができる他のいかなる施設のフロアとしても使用されることができる。

フローリング厚板101は、後述するように、内部排水チャンネル内に漏洩流体が流れるように上部表面上に複数の排出口を含む。いくつかの実施形態において、排水チャンネルは、例えば、重力によって排水マニホルド20内に排水するように配置される。いくつかの実施形態において、排水マニホルド20は、廃棄物貯蔵タンク24に排水管22を介して接続され、ここで、例えば、何らかの排出された流体26はその後の廃棄のために集められることができる。いくつかの実施形態において、廃棄物貯蔵タンク24は、例えば、モジュラー型防火フローリングシステム10から流体の排水を補助するように吹上げポンプ(図示せず)を含むことができる。単一の排水管22および廃棄物貯蔵タンク24を利用するとして記載され、この開示の利点と関係する分野の当業者は、この開示の範囲内でどちらか1つ以上を利用することができると理解する。

いくつかの実施形態では、モジュラー型防火フローリングシステム10は、フローリング厚板101の排水チャンネルを介してパージング流体32を流すように配置される入口マニホルド30(inlet manifold 30)を更に含むことができる。パージング流体32は、モジュラー型防火フローリングシステム10から何らかの漏洩流体の排水を補助することが可能な流体でありうる。いくつかの実施形態において、パージング流体32が、例えば限定されるものではないが、水、水性成膜粒子泡の混合物、または泡防火化学に基づく何らかの他の物でありうる。加えて、漏洩流体が引火性であるかまたは可燃性及び能動的に燃焼するものであるときに、パージング流体32は、フローリング厚板101を更に冷却するのに役に立つことができる。パージング流体32は、いくつかの実施形態において、パージング流体貯蔵タンク34に保管されることができ、供給管36を介して入口マニホルド30に接続されることができる。他の実施形態において、例えば、水がパージング流体32として使用されるところで、供給管36は上水道、例えば地方自治体の水道サービスに直接接続されることができる。

いくつかの実施形態において、パージングポンプ38は、例えば、フローリング厚板101の排水チャンネル内にパージング流体32の流れを増加させるように配置されることができる。単一のパージング流体貯蔵タンク34、供給管36およびパージングポンプ38を利用するとして記載されるけれども、この開示の利点と関係する分野の当業者は、このようなコンポーネントのいくつかはこの開示の範囲内で利用されることができると理解する。さらに、記載されてはいないが、1つ以上の弁はフローリング厚板101内にパージング流体32が流れることを可能にするかまたは防ぐために配置されることができる。いくつかの実施形態において、弁は、手動で作動することができる。他の実施の形態において、例えば、弁は、火災制御システムの部分として、自動的に作動することができる。

図2及び3にて図示するように、典型的なフローリング厚板101は、上部表面103、下部表面105および側壁107を含む。上部表面103は、1つ以上の直立したウェブ109によってフローリング厚板101の内部の全体にわたって支持されることができる。図2及び3にて図示するように、3つのウェブ109は、フローリング厚板101の内部に配置される。この開示の利点と関係する分野の当業者は、多くのウェブ109がフローリング厚板101の内部に配置されることができると理解する。例えば、図5は2つのウェブ209を有するフローリング厚板201を記載し、および、図7は単一のウェブ309だけを有するフローリング厚板301を記載する。この開示の利点と関係する分野の当業者は、ウェブ109が同様にフローリング厚板101の内部から省略されることができると更に理解する。ウェブ109は、フローリング厚板101の可搬重量を増加させるために役に立つことができる。

ウェブ109は加えて、フローリング厚板101を1つ以上の内部のエリアに分けることができる。そして、それは排水チャンネル111を形成する。排水チャンネル111は、フローリング厚板101に沿って走っている。フローリング厚板101の上部表面103上に漏洩した流体は、排出口113を介して排水チャンネル111内に排水される。排水チャンネル111内に何らかの引火性であるか可燃性の漏洩流体を排出することによって、フロア全体の流体の広がりは、前述のように防がれることができる。

いくつかの実施形態において、図2及び3にて図示するように、排出口113は、横断面において円形である。しかしながら、この開示の利点と関係する分野の当業者は、排出口113が、円形の断面に限定されるものではないが、矩形、長方形、楕円形などである断面を含む何らかの適切な断面を有して形成されることができると理解する。いくつかの実施形態において、排出口113は、例えば、上部表面103上に漏洩された流体の排水を促進するように配置される排水プロファイル115が形成されることができる。加えて、排水プロファイル115は、例えば、排出口113を介して流量を増加させる漏斗(funnel)として働くことができる。いくつかの実施形態において、図2及び3にて図示するように、排水プロファイル115は、丸い横断面が形成されることができる。このような実施形態において、排水プロファイル115の丸い断面の半径は、排出口113の排水能力に、有意な影響を及ぼすことができる。この開示の利点と関係する分野の当業者は、排水プロファイル115が、例えば、上部表面103から流体排水を促進するのに適している面取りした面または他のいかなるプロファイルも含んでいる他の横断面を有することができると理解する。いくつかの実施形態において、例えばそれ図2において記載されているように、排出口113は、四角パターンにて配置されることができる。この開示の利点と関係する分野の当業者は、排出口113の何らかの配置がこの開示の範囲内で利用されることができると理解する。例えば、図7は、フローリング厚板301の上部表面303に沿って対角線的に配置される排出口313を記載する。

いくつかの実施形態において、金属充填材119(metal filler 119)は、排水チャンネル111の中に配置されることができる。上部表面113上に漏洩した流体が排出口113を通過した後で、排水チャンネル111に入るときに金属充填材119を介して流れるように、金属充填材119は配置される。金属充填材119は、浸透可能で、高い表面積の、金属の低い密度重量のものとして形成される。

金属充填材119は、フローリング厚板101の表面で酸素から排水チャンネル111内の何らかの引火性であるか可燃性の流体を分離するために役に立つことができ、および、それでそれらの点火を防ぐのを助けることができる。さらにまた、フローリング厚板101内に流れ込む時に、すでに燃焼している何らかの流体は、金属充填材119によって消火されることができる。金属充填材119は、例えば、流体が内部で燃焼するにはあまりに小さい、金属充填材119のバルク内の小さい空所内に、燃えている液体を分離することができる。加えて、金属が高い熱伝導率を有するので、金属充填材119は引火性であるか可燃性の流体から急速に熱を取り除くのに役に立つことができ、それで、例えば、その引火点またはその自然発火温度以下に流体を持ってくることができる。比較的高い引火点または自然発火温度を有する引火性であるか可燃性の流体に対して、金属充填材119はその自然発火温度以下に流体を受動的に冷却することができる。それによって、その継続的な燃焼の可能性を軽減するのを助ける。比較的低い自然発火温度、例えばガソリンを有する流体に対して、金属充填材119は、排水チャンネル111内の流体に達することができる酸素の量を最小化するのに役に立つことができる。いくつかの実施形態において、1つの排出口113から延びている何らかの結果となっている炎が隣接の排出口113からの蒸気に火をつけることができないように、排出口113は十分に離れて遠くに配置されることができる。金属充填材119を介して一旦排水された流体は、それで前述のように排水チャンネル111を介して流れている。

いくつかの実施形態では、例えば、図2及び3において記載されるように、金属充填材119は、穿孔され、発泡させられた金属シートから形成された金属「ウール」から形成されることができる。いくつかの実施形態において、側壁107および/またはウェブ109は、排水チャンネル111内を一般に水平に延びている1つ以上の支持フランジ117を含むことができる。流体が排水チャンネル111の底部の中を流れるようにする一方、支持フランジ117は下部表面105より上に金属充填材119を支持するように配置されることができる。そして、金属充填材119が排水チャンネル111内の何らかの流体の流れを妨げることを防ぐ。

他の実施の形態において、例えば、後述する図5及び6において記載されているように、金属充填材219は、金属の削りくず、チップ、断片、ワイヤおよび/またはカットを含むことができる。いくつかの実施形態において、図5及び6にて図示するように、フローリング厚板201は、金属削りくずから形成される金属充填材219を含むことができる。金属削りくずは、先に記載された金属ウールとは異なり、例えば、排出口213より小さくなることができ、何らかの流体と共に排水チャンネル211で洗い流されるかもしれないので、上部および下部メッシュ229a、229bは、それぞれ、金属充填材219を抑えるように、フローリング厚板201内に含まれることができる。いくつかの実施形態において、支持フランジ217a、217b、217cは、上下のメッシュ229a、229bを支持するように側壁207またはウェブ209から延びるように配置されることができる。いくつかの実施形態において、上部支持フランジ217aは、上部支持フランジ217aおよび上部表面203の間の位置に上部メッシュ229aを保持するように配置されることができる。いくつかの実施形態において、1つ以上の下部フランジ217b、217cは、排水チャンネル211の底部より上に下部メッシュ229bを支持し、および/または、保持するように配置されることができる。従来技術において理解されるように、金属充填材219の個々の削りくずが、上部メッシュ229aの場合、例えば排出口213を介して引かれ、または、下部メッシュ229bの場合、排水チャンネル211で洗い流されることから防ぐように、上下のメッシュ229a、229bは十分小さい開口を有するワイヤスクリーンから形成されることができる。

いくつかの実施形態において、例えば図7において記載されるように、排水チャンネル311は、排水チャンネル311に対して平行に走る排水チャンネル311の下面に配置される1つ以上のリブ331を含むことができる。リブ331は、例えば、金属充填材が排水チャンネル311の中の流体流れを妨げるのを防ぐように、排水チャンネル311の底部から、金属充填材(図示せず)の間隔をあけるのに役立つことができる。このような実施形態では、支持フランジは、側壁307からもウェブ309からも延びる必要がしない。

いくつかの実施形態において、図2及び3において記載されるように、流体が排出口113内を流れるのにバイアスをかけるために、上部表面103は輪郭を描かれることができる。図3で分かるように、上部表面103は、排出口113の方へ流体排水を促進するために、連続的に曲線状のプロファイルを有する。この開示の利点と関係する当業者は、上部表面103が、この開示の範囲から離れることなく、排出口113内に排水するように流体にバイアスをかけるのに適している何らかの輪郭(contour)を有することができると理解する。

いくつかの実施形態では、図5及び6において記載されているように、フローリング厚板201の上部表面203は、同様に、排出口213に流体の流れを促進するように配置される1つ以上の表面張力形態を含むことができる。いくつかの実施形態において、表面張力形態は、上部表面203および交差している排出口213において形成される溝227を含むことができる。溝227は、例えば、毛管作用によって排出口213内に上部表面203上の流体を吸い込むのに役立つことができる。この開示の利点と関係する分野の当業者は、他の表面張力形態、例えば面の肌(surface textures)、表面仕上げ、表面コーティングなどが同様に、その範囲から離れることなく、本開示の何らかの実施形態において使用されることができると理解する。

いくつかの実施形態において、フローリング厚板101は、隣接のフローリング厚板が相互接続できるように配置される接続形態121、123を含む。いくつかの実施形態において、例えば図4aにおいて記載されるように、第1のフローリング厚板101上の溝121aは、第2のフローリング厚板101’からのトング123a(tongue 123a)を受けるように配置されることができる。この実施形態において、トング123aは、曲線状のプロファイルを有する。すでに位置している第1のフローリング厚板101に第2のフローリング厚板101’を取り付けるために、トング123aの曲率は、第2のフローリング厚板101’が下方へ回転している動きを介して第1のフローリング厚板101をロックできるようする。加えて、トング123aが溝121a内にロックするように、溝121aはトング123aによって圧縮されるように配置されるシール125を含むことができる。シール125は、例えば、上部表面103上に漏洩された流体が隣接するフローリング厚板101、101’間を流れるのを防ぐことができる。他の実施の形態において、トング及び溝システムは、代わりに水平に延びることができる。それは隣接のフローリング厚板が単に水平動きを介して接続されるのを可能にする。他の実施の形態において、例えば、図4bにおいて記載されるように、トング123bは成型される「L」であることができ、そして溝121bに垂直に接続する。そして、それは隣接のフローリング厚板が単に垂直の動きを介して接続するのを可能にする。

いくつかの実施形態では、例えば、図8において記載されるように、フローリング厚板401は、1つ以上の冷却ダクト433を更に含むことができる。燃えている流体が排出される一方で、冷却ダクト433はフローリング厚板401に形成され、フローリング厚板401を冷却するように配置されることができる。冷却ダクト433は、それで、流体から熱を取り除く能力において金属充填材(図示せず)の効果を増加させることができる。いくつかの実施形態において、冷却ダクト433は、ウェブ409の部分として形成され、それで隣接の排水チャンネル411を冷却することができる。いくつかの実施形態において、冷却ダクト433は、例えば、上部表面403上の流体が燃焼し続けることを防ぐために、上部表面403を冷却するのを助けるように上部表面403の近くに配置される。

いくつかの実施形態では、例えば、図9において記載されるように、フローリング厚板501は、上部表面503上のすべらない形態を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態で、1つ以上のすべらない隆起535(non−slip ridges 535)は、上部表面503の上に形成されることができる。ここでは、断面において三角形状として記載されており、すべらない隆起535は上部表面503から上方へ延びており、例えば、フローリング厚板501の上に立っている車両または人に対して牽引力(traction)を増加させることができる。いくつかの実施形態において、すべらない隆起535は、更に牽引力を増加させるためにそこへ形成される切欠き537を更に含むことができる。すべらない隆起535は、隣接のフローリング厚板501の上部表面503全体の漏洩流体の広がりを阻害するために、更に役に立つことができる。

図1に関して、いくつかの実施形態において、フローリング厚板101は、フローリング厚板101およびフロア5の間の留め金具を使用することにより、直接フロア5に固定されることができる。例えば、フローリング厚板101は、ネジ付き留め金具、例えばフロア5内に一部のフローリング厚板101を通って延びているネジまたはボルトを使用してフロア5に固定されることができる。他の実施形態において、組立てられたフローリング厚板101およびその上に配置される何らかの装置の重量は、安定を確実にするために十分なものであることができる。

いくつかの実施形態において、例えばそれ図10aにおいて記載されるように、フローリング厚板601をロックすることは、ねじ付き部材、例えばボルトのヘッドを受け入れるために配置されるスロット639を含むことができる。いくつかの実施形態において、ねじ付き部材は、T−ボルト641であることができる。図10bにて図示するように、T−ボルト641は、ボルト頭643およびねじ付きシャンク645を含む。ボルトの頭643は、通常、断面において矩形である。スロット639の幅は、ボルト頭643のより狭い幅より広いが、ボルト頭643のより広い幅より狭いように選ばれる。それで、フローリング厚板601をロックすることをインストールするために、ボルト頭643は、スロット639の中にすべり込むことができ、そして90度回転させる。ナット649は、それで、ねじ付きシャンク645上へねじ締めし、フロア5にフローリング厚板601をロックするように固定するために締め付けられる。いくつかの実施形態において、座金647は、例えば、フロア5のより広い部分に渡ってT−ボルト641からの圧縮荷重を広げるために含まれることができる。いくつかの実施形態において、1つ以上のロックしているフローリング厚板は、図1にて図示されるように、フローリング厚板101に含まれる。そして、フローリング厚板101がフロア5のまわりで動かないことを確実にする。

いくつかの実施形態において、各々のフローリング厚板の下側は、フロアに渡って動きを防ぐ形態を含むことができ、限定されるものではないが、隆起(ridges)、足(feet)または厚板が配置されることになっているフロア表面とかみ合うように構成されるパターンを含む。

フローリング厚板101の排水チャンネルの端が排水および入口マニホルド20、30の内部に開いているように、排水および入口マニホルド20、30はフローリング厚板101の端に接続することができる。図11a、11bは、本開示の実施形態と整合した入口または排水マニホルドを記載する。以下の説明のために、入口マニホルド30として、マニホルドが記載される。記載されるように、入口マニホルド30はフローリング厚板701に接続される。入口マニホルド30はパージング流体供給タンクからパージング流体を受けるために配置される入口703を含む(図1を参照。)。パージ運転において、パージング流体は入口マニホルド30の内部704に入り、そしてフローリング厚板701の排水チャンネルと位置合わせされた開口705を介して流れる。パージング流体は排水チャンネルを介して流れ、そして、例えば、フローリング厚板701から何らかの漏洩流体を洗い出すのに役に立つ。パージング流体は、また、例えば、金属充填材から何らかの漏洩流体を追い出す。加えて、パージング流体は、火災の間と後にフローリング厚板701を冷却するのに役立つことができる。パージング流体がフローリング厚板701の排水チャンネルの中に残存するので、パージング流体はフローリング厚板701の表面上を流れない。そして、それは、例えば、洗われた引火性であるか可燃性の流体でフローリング厚板701が人が滑べりやすいなどのパージ運転による影響を受けることなく、人がフローリング厚板701の上に立ち続けることを可能にする。

いくつかの実施形態において、入口マニホルド30は、端カップラ707によってフローリング厚板701に接続される。端カップラ707は何らかの適当な手段によってフローリング厚板701に接続することができる。そして、それは図11a、11bにて示すように、ボルト709のようなねじ付きコネクタによるものを含む。いくつかの実施形態において、端カップラ707は、上記のようにトング及び溝カップラ711を介して入口マニホルド30に接続させることができる。いくつかの実施形態において、シール(図示せず)は、一つ以上の入口マニホルド30、端カップラ707およびフローリング厚板701の間に配置されることができる。いくつかの実施形態において、入口マニホルド30は、また、フローリング厚板から向側で補助のトング及び溝カップラ713を含むことができる。補助トング及び溝カップラ713は、いくつかの実施形態において、他のモジュラーユニットを入口マニホルド30に接続させるために使用されることができる。モジュラーユニットは、入口マニホルド30と背中合わせで第2の入口または排水マニホルド(図示せず)を含むことができる。他の実施形態において、図11a、11bに示すように、モジュラーユニットは、例えば、車両がフローリング厚板701上でスムーズに転がることができるように配置されたアクセス傾斜715を含むことができる。いくつかの実施形態では、例えば、図12において記載されるように、端カップラ707は、直接、フローリング厚板701をアクセス傾斜715に接続させるように使用されることができる。このような実施形態では、フローリング厚板701の排水チャンネルは、直接、溝排水717へ排水することができる。トング及び溝カップラ711がシステム中の全てのコンポーネントに対して同じものであることができるときに、この開示の利点と関係する分野の当業者は、モジュラーコンポーネントの何らかの構成がこの開示の範囲内で構成されることができると理解する。

さらに、フローリング厚板701が何らかの長さで形成されることができ、何らかの相当な数で並んで配置されることができ、複数の異なる構成はインスタレーションの特定の必要性に合わせて調整されて構成されることができる。例えば、図13は、隣接のフローリングセクション803を含んでいるモジュラー型防火フローリングシステム801を記載する。各々のフローリングセクション803は、共通の溝排水805内へと前述のように排出される複数の平行フローリング厚板(明確にするため図示せず)を含むことができる。いくつかの実施形態において、各々のフローリングセクション803は、車両のための、ここではジェット戦闘機850として記載されており、別個の駐車または燃料傾斜として使用されることができる。モジュラー型防火フローリングシステム801は、例えば限定されるものではないが、空港エプロン(駐機所)上に、永続又は仮設の格納庫において、航空母艦のデッキまたは格納庫エリアに、ヘリポート等の上に位置することができる。

他の実施形態において、2つの隣接のフローリングセクション803は、それら間を走る共通の溝排水内に排出するように配置されることができる。このような配置を有するいくつかの実施形態において、隣接のフローリングセクション803間の他のインタフェースは、代わりに背中合わせの入口マニホルドを有することができる。他の実施の形態において、共通の入口マニホルドは、隣接のフローリングセクション803をパージするように含まれることができる。

各々のフローリングセクション803は、パージ流体の供給への別個の弁で調節された接続を含むことができ、それで独立してパージされることができる。いくつかの実施形態において、アクティブな漏洩状況を有するフローリングセクション803だけを別にパージすることは、それを通して最大限のパージング流体流れを可能とし、ここで同時に全てのフローリングセクション803をパージすることは、パージングにとって不十分な流体に結果としてなりうる。いくつかの実施形態において、フローリングセクション803は、独立してパージ可能なサブセクションに更に分けられることができる。そして、それは流体流れをパージする更なる集中を可能にする。いくつかの実施形態において、フローリングセクション803は、例えば、大規模な漏洩または発火された漏洩が起こっていない時でさえも、何らかの残留または小規模な流体の漏洩をパージするように、ルーチン的にパージされることができる。

いくつかの実施形態において、モジュラー型防火フローリングシステムは、フロア自体の統合された部分として形成されることができる。例えば、図14は、フロア903の表面に沈み込むか又は同じ高さにあるようなモジュラー型防火フローリングシステム901を記載する。フロア903は、例えば限定されるものではないが、航空機格納庫のコンクリートスラブフロア(concrete slab floor)であることができ、または、空港エプロンのコンクリートまたはタールマックフロア(concrete or tarmac floor)であることができる。この構成では、傾斜は、車両がモジュラー型防火フローリングシステム901の上にあることを許容するため、必要ではない。さらにまた、例えば限定されるものではないが、貨物輸送機905のような大型の航空機の翼の下に位置する燃料傾斜(fueling ramp)のような特定の必要性に合わせてモジュラー型防火フローリングシステム901を調整することによって、モジュラー型防火フローリングシステム901をインストールするコストおよび材料は、図14の実施例における下部の燃料充填ポートのような漏洩にセンシティブなエリアにしながら、なおカバーされるようにすることによって最小化されることができる。

他の実施の形態において、モジュラー型防火フローリングシステムは、化学的貯蔵基地の部分として使用されることができる。図15にて図示するように、化学的貯蔵基地1001は、モジュラー型防火フローリングシステム1003を含むことができる。モジュラー型防火フローリングシステム1003は、例えば、側から化学的貯蔵容器1007をシールドするように、化学的貯蔵容器1007(例えばIBC運搬コンテナ、メタノール貯蔵タンクなど)の転倒(toppling)を防ぐように、および、モジュラー型防火フローリングシステム1003内の化学的貯蔵容器1007からの何らかの漏洩を含むように配置された1つ以上の側壁1005または背面壁(図示せず)を含むことができる。例えば、いくつかの実施形態において、傾斜1009は、車両が例えば化学的貯蔵容器1007に対するフォークリフトアクセスを可能にするように含まれることができる。

いくつかの実施形態において、図1に関して、従来技術において理解されるように、一つ以上のフローリング厚板101、排水マニホルド20、入口マニホルド30およびアクセス傾斜(前述のように)は、押出によって形成されることができる。このような何らかのコンポーネントを製造するために、金属は、例えば、要望通りに、表面輪郭(surface contours)、反スリップ隆起(anti−slip ridges)、冷却チャンネル、支持フランジ、マウントチャンネル(mounting channels)、および/または、溝を含んでいるコンポーネントの断面に対応する成形型の中に圧入される。例えば図9の横断の切欠きを形成するために、ローラーは、いくつかの実施形態において、コンポーネントをそれが押し出されたときで熱成形するように配置されることができる。このように、各々の部材は、設置場所に移送のために実際的な何らかの長さにて形成されることができる。排出口は、いくつかの実施形態において、フローリング厚板の上部表面を通過する孔を形成し仕上げ処理をするために、ドリリング、ミリング、穿孔(trepanning)、又は、従来技術の何らかの他の方法によって形成されることができる。

さらにまた、一般に矩形の断面を有するように全体に議論されているが、この開示の利点と関係する分野の当業者は、フローリング厚板の排水チャンネルのプロファイルが矩形であることを要しないことを理解する。例えば、図16は、先細側壁1103および先細ウェブ1105を有するフローリング厚板1101を記載する。排水チャンネル1107は、従って断面において三角形である。この開示の利点と関係する分野の当業者は、排水チャンネルが丸くなることができるか、三角であることができるか、または、この開示の範囲から離れることなく、他のいかなるプロファイルでもあることができると理解する。

当業者が本開示の態様をよりよく理解することができるように、前述のいくつかの実施形態の概説をする。このような形態は、多数の同等物代替物のどれとも交換されることができる。それらのいくつかがここで開示されたというだけである。当業者は、同じ目的、および/または、ここで導入された実施形態の同じ利点の達成を実行するために、他のプロセスおよび構造を設計するかまたは修正するのに、基礎として本開示を容易に使用することができると認めなければならない。当業者は、また、このような同等物の構成が本開示の趣旨および範囲から逸脱しないこと、および、それらが多様な変更、代替および修正をすることが本開示の趣旨および範囲から逸脱することなくできることを認識しなければならない。