【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、あらゆる種類の雑草および様々な植物を掘り起こし、刈り込み、均し、掻き集めることのできる機械熊手に関するものである。 【0002】 【従来の技術】道路や花壇、塀等の縁の掘り起こし、下生え取り、刈り込み、均しおよび掻き集めは昔から、下生え取り機、刈り込み機、縁刈り取り機および熊手のような道具で行われてきた。 掘り起こし−下生え取りの場合、使用される機械はモーターにより動く鋼鉄製回転刃である。 この機械は使用者、周囲にいる人々にとって特に危険である。 なぜなら刃は刈り取られた草で完全に覆われてしまい、しかも土、石および植物の小枝を飛ばす可能性があるからである。 刈り込みの時、使用者は、キャスター付きまたはエアークッション式の、モーター付きまたは手動の回転刃、またはらせん刃刈り込み機を使用する。 回転刃刈り込み機は切断の高さが低いので、あまり背の高くない草を裁断するようにできている。 刈り込み機は一般に、壁、塀、木々沿いのまたはその他のものに沿った草またはその他の植物を裁断するのに有効でない。 刃の位置から、使用者の足に怪我をさせる危険性もある。 刃は石、土および小枝を飛ばし、それが使用者やその近くにいる人に当たり、さらに傷つける可能性がある。 縁を均したり生け垣の低灌木の間の草を刈るために、使用者は、手動またはモーター付き縁刈り取り機またはハサミを使用する。 縁刈り取り機は普通、植物の裁断ができる“ナイロン”製の糸を動かす電気モーターを装備している。 この種の機械は、草の細長い茎などが飛んで、使用者の顔などに当たりやすいため使用者にとって大変危険である。 さらに切断糸は石、壁、柵等に当たってすぐに擦り切れるため、使用者は常に切断糸は長く延ばしていなければならない。 上記された機械は全て裁断のためのものであって、同時に植物を掻き集めることはできない。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明はこれらの不都合さを改善することを考慮している。 本発明による機械熊手はあらゆる種類の植物を裁断すると同時に、それらの植物を掻き集めることを目的としている。 又、本発明による機械熊手は使用者に傷をつけることのないようにすることを目的としている。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明による機械熊手は、切断刃の横断および交互の移動のために、電気モーターまたは熱機関によって作動する伝導機構が入ったケースの一端と連動した柄を有しており、切断刃の切断面は地面に対して平行で、掻き集め方向に向かっており、 固定されたまたは可動の第二刃は第一刃と協力して大バサミ(裁断機)となり、台(patins)は地面に対して、裁断の高さを決めるためのものであり、一方回収手段は刈られたくずの一時的な収納のため、切断刃の後ろに固定されている。 また熊手は固定第二切断刃の上および各歯の突起部中に防御つめを具備している。 【0005】 【実施例】例として示された添付の図は、本発明をよく理解することに役立つだろう。 本発明が示す特性および本発明により得ることのできる利点は、以下のようなものである。 図1、2および3に、一方で握り4の近くに設置された電気モーターまたは熱機関3を、他方で前記柄2の下方先端と連動している制御ケース5を支える。 有利には空洞の柄2または類似のものを装備した機械熊手を示している。 制御ケース5は、切断刃7の横断および交互移動のためにモーター3により作動する伝導機構6を内包している。 伝導機構6は、充実または空洞、硬質または柔軟、伸縮式のまたは伸縮式ではない制御軸6 aにより構成される。 (図3)。 制御軸6aは電気モーターまたは熱機関3と協力して、ケース5の内側で共軸回転でスリーブ(円筒形のもの)6bを動導する。 スリーブ6bは、前記ケース5の内側で回転装置6cを介して軸上に誘導される。 スリーブ6bは安定したカム6d に連動しており、カムはそのマッス(masse)6e の反対側にスリーブ6bの主軸に対して横にずれた内端部6fを有している。 内端部6fは、切断刃7につながっている耳7bの中にあけられた細長くおよび縦の開口部7aと協力する。 耳7bは、刃7の断面、従って熊手1の歯7cの断面、が使用時に地面Sに平行であるように、開いた角度に折り曲げられている(図3)。 ケース5はカバー5aにより閉じられており、これによりモーター3の回転運動から交互の並進運動への変換が完全であるように伝導機構を隔離している。 カバー5aには、 第一刃7の切断面の平行面と同じ平行面に配置された真っ直ぐな第二切断刃8が固定されている。 第二刃8は第一刃7と、細長く水平の孔7dと協力して、第一刃7を第二刃8に対して水平に導くビスおよびナット9を介してつながっている。 このようにして、第一刃7は、第二刃8と滑り棒10の間に、最も小さい摩擦率で滑れるようにして締められている。 【0006】固定されている第二刃8は歯8aを備えており、この歯は刃7の歯7cと共にハサミを形成している。 第二刃8の歯8aは、平らな、丸いまたは他の断面を持つつめ8bによって延長されている。 つめ8bは、 熊手1の使用時に、刃7および8の歯7cおよび8aにより形成されているハサミが例えば使用者の足を傷つけることがないように、使用者を刃から保護している。 刃8の下のカバー5aの中に、地面S上を熊手1が滑ることを可能にする、あらかじめ決定された高さdで調節できるまたはできない台が固定されている。 ケース5のカバー5aの上および刃7および8の後ろに、先に刈り取られた草や様々な植物を集める(回収する)ことができる反らせ板(ディソレクタ)12が取り付けられている。 図4〜7に、空洞柄2′または類似のものに連動している制御ケース5′有する機械熊手1の変形1′を示している。 ケース5′は、二つの切断刃7′および8′ の横断および交互の移動のために、参照番号3のモーターと同一のモーターにより作動する伝導機構6′を内包している。 【0007】伝導機構6′は、熊手1の制御軸6aと同一の制御軸6′aにより構成されている。 軸6′aは電気モーターまたは熱機関3と協力して、ケース5′の内側で共軸回転スリーブ6′bを動かす。 スリーブ6′b は、回転装置6′cおよび、ケース5′のカバー5′a の中に設けられている孔5′bと協力している内端部6′gを介して軸上に導かれる。 スリーブ6′bは、円盤状で互いに180°ずらされており、誘導装置の内端部6′gが横切っている二つのカム6′d,6′eと連動している。 カム6′dは刃7′の細長い開口部7′a と協力し、一方第二カム6′cは刃8′の細長い開口部8′bの内側に配置されている。 刃7′および8′の開口部7′aおよび8′bは、前記二つの刃の断面図、つまり熊手1′の歯7′cおよび8′aの断面図が使用時に地面Sと平行であるように、開いた角度で曲げられている耳7′bおよび8′cの中にそれぞれあけられている(図4)。 可動刃7′および8′は、カバー5aと連動している下方棒10′、およびビスおよびナット9′ によって下方棒につながっている上方棒10′aを介して互いに誘導される。 棒10′の下に、熊手1′が地面S上を滑ることが出来るようにする、あらかじめ決められた高さで調節出来るまたは出来ない台11′が固定されている。 同じく、ケース5′のカバー5′aの上、および可動刃7′および8′の後ろに、ここには示されていないが熊手1の反らせ板(ディフレクタ)12と同じ、先に刈り取られた草や様々な植物を集めることの出来る反らせ板(ディフレクタ)がネジで留められていてもよい。 さらに、上棒10′aは、その歯が可動刃7′ および8′の前にある、肘形に曲がった熊手13と連動していてもよい。 図5〜7は、カム6′dおよび6′e による、刃7′および8′の互いの横断相互移動を示している。 実際カム6′dおよび6′eは回転運動により作動し、この回転運動は開口部7′aおよび8′bを介して可動刃7′および8′が横断相互移動で動くことを可能にしている。 カム6′dおよび6′cが細長い開口部7′aおよび8′bの縦軸に平行であるとき、可動刃7′および8′の歯7′cおよび8′aは互いにずれていることを注意する(図5)。 反対に、カム6′dおよび6′eが細長い開口部7′aおよび8′bの縦軸に垂直のとき、可動刃7′および8′の歯7′cおよび8′ aは互いに上下になっていることに注意する。 この位置は、例えばカム6′dが誘導装置の内端部6′gの左にあろうと、右にあろうと同じである(図6,7)。 【0008】図8は、機械熊手1の、参照番号1″である二番目のおよび最後の変形を示しており、これは参照番号2の空洞柄に等しい空洞柄2″と連動したケース5″を装備している。ケース5″は傘歯車14を介してスリーブ2″に固定されており、傘歯車の中の参照番号の記されていない様々な歯車が一方で制御軸6″aと、 他方で伝導機構6″のカム6″bと協力している。 制御軸6″aは6aと同一であり、ここで示されていないが図1で示された3と同じ特性を有する電気モーターおよび熱機関と協力している。カム6″bは、誘導装置の内端部6″gを介してケース5″の内側で軸上に誘導される。 カム6″bは、このカムの主軸に対して横にずれた内端部6″fを具備している。 内端部6″fは、可動切断刃7″の体部にあけられた細長く縦の開口部7″aと協力する。ケース5″および刃7″の間に、カム6″b の通過のために開口部8″bを設けている第二固定刃8″が用意されている。 刃7″および8″は、地面Sに平行な水平面中に配置されており、一方柄2″は前記刃に対して角度α傾いている。第二刃8″はビスおよびナット9″を介して第一刃7″とつながっており、このビスおよびナット9″は参照番号のない細長い水平の孔と協力して、第二刃8″に対して第一刃7″を水平に誘導する。ビスおよびナット9″と刃7″との間に、摩擦率を減じて滑りを良好にする滑り棒10″が用意されている。 刃7″の下に、熊手1″が地面Sを滑ることを可能にする、あらかじめ決定された高さに調節されたまたはされていない台11″が配置されている。切断方向Fに従った刃7″および8″の歯7″cおよび8″aの前に、第一熊手15があらかじめ用意されている。熊手1 5は、機械熊手1″の空洞柄2″の上の締め輪15aによって連接され、固定されている。 さらに、芝生のための第二熊手16またはブラシは切断方向Fに従った刃7″および8″の後ろに固定されている。 ブラシ16は締め輪16aを介して空洞柄2″の上に固定されている。内端部6″fと連動しているカム6″bの回転運動は、熊手1に対するのと同じ方法により刃7″を横断交互移動で動かす事が出来ることに注意する。 内端部6″ fが細長い開口部7″aの一端の近くにあるとき、刃7″および8″の歯7″cおよび8″aは互いにずれていることを確認する(図9)。反対に、カム6″bの内端部6″fが細長い開口部7″aの真ん中にある時、歯7″cおよび8″aは互いに上下していることに注意する(図10,11)。 【0009】この変形は、先に図4に記載されたように、二つの可動刃を有していてもよい。 刃7,8および7′,8′は、前記刃が常に地面Sの面に平行な切断面にあるように、空洞柄2,2′の軸に対しておよそ45 0℃の角度αで傾いていることに注意する。 刃7,8, 7′,8′および7″,8″は、植物を刈りながらも連続的にそれを集めるために掻き集め方向Fに向いていることを確認する。 刃7,8,7′,8′および7″, 8″の幅は、熊手1,1′および1″に対して望ましい切断面の幅によることに注意する。 同じく、刃7,8, 7′,8′および7″,8″は、木々、壁、柵またはそれに類したものの縁にある草を裁断することの出来る複数の切断ハサミを形成している。 電気モーター3はセクタ(scctcur)上に、または直流で電池または再充填可能なアキュムレーター上にあらかじめ準備されてもよい。 なお、上記されたものは、例としてだけ示されたものであり、発明の範囲を少しも制限せず、記載された実施詳細を他のすべての等価値のものにより代えることによりそこから逸脱しない、ことが了承されるべきである。 【0010】 【発明の効果】本発明では、上方部に駆動用モータ等を取付けた柄2の下端に制御ケース5を固定し、当該制御ケース5に第1切断刃7と第2切断刃8からなるバリカン型の刃を地面Sと平行状に配設すると共に、前記バリカン型の刃の後方に回収手段を形成するデフレクタ12 を、また、バリカン型の刃の下面側に切断高さを規制する滑り台11を夫々設けた構成としている。 その結果、 地面Sに沿ってバリカン型刃を移動させることにより、 雑草等を一定の高さに安全に刈り取りできると共に、刈り取った雑草はデフレクタ12内へ自動的に掻き集められることになり、刈り取りと清掃を同時に行うことができる。 また、本発明では、バリカン型の刃を地表に沿って移動させるようにしているため、回転刃を使用する刈り取り機等に比較して作業員に対する安全性に優れ、特にバリカン刃の先端に保護つめ8bを設けた場合には、 安全性が一層向上する。 【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明による機械熊手を例証した遠近図である。 【図2】 機械熊手の切断刃を示した分解透視図である。 【図3】 柄および地面に対する切断刃の位置を示した断面図である。 【図4】 図3の断面図と類似した断面図であるが、本発明による機械熊手の少し異なるものを示している。 【図5】 図4に示された変型装置の、互いに可動する二つの刃の移動を例証した図である。 【図6】 図4に示された変型装置の、互いに可動する 二つの刃の移動を例証した図である。 【図7】 図4に示された変型装置の、互いに可動する 二つの刃の移動を例証した図である。 【図8】 本発明による機械熊手の第二変型を示した断面図である。 【図9】 第二変型による切断刃の互いの移動を示した IX−IX視 (図8)による図である。 【図10】 第二変型による切断刃の互いの移動を示し たIX−IX視(図8)による図である。 【図11】 第二変型による切断刃の互いの移動を示し たIX−IX視(図8)による図である。 【符号の説明】 1は機械式熊手、2は柄、3は駆動部(電気モータ又はエンジン)、4は握り、5は制御ケース、6は電動機構、7は第1切断刃、8は第2切断刃、9はビス・ナット、10は滑り棒、11は滑り台、12はデフレクタ、 13は前方の熊手、14は傘歯車、15は締め輪、16 は後方の熊手(又はブラシ)、Sは地面、αは柄2とバリカン型刃との間の挟角。 |