ガスミスト圧浴システム

申请号 JP2011545125 申请日 2011-06-29 公开(公告)号 JPWO2012002461A1 公开(公告)日 2013-08-29
申请人 中村 正一; 正一 中村; 日本エー・シー・ピー株式会社; 发明人 中村 正一; 正一 中村;
摘要 ガス及び液体の量、圧 力 等を制御し最適な状態でガスミストを生体の皮膚及び粘膜から吸収させることができるガスミスト圧浴システムを提供する。ガス供給手段10と、液体を貯留する液体貯留部32と、ガスを加圧供給するノズルとそのノズル先端に液体を送液する吸液管とを有しガスミストを生成するガスミスト生成手段30と、生体の皮膚及び粘膜を覆いガスミスト生成手段30から供給されたガスミストを内部に封入する空間を形成する生体カバー部材50と、ガス、液体及びガスミストの供給状態を計測するセンサ71、72と、そのセンサ71、72の計測値に基づきガス、液体及びガスミストの供給制御を行う制御手段60とを備え、ガスミスト生成手段30がさらにノズルとは別途にガスミスト生成手段30内にガスを供給するガス導入手段42、44を備え、ガスミストの供給圧を上げる。
权利要求
  • 所定値以上の濃度の炭酸ガス、酸素又は炭酸ガスと酸素の混合ガス(以下、「ガス」という)と液体を粉砕溶解させたミスト(以下、「ガスミスト」という)を生体の皮膚又は粘膜に接触させるためのシステムであって、
    ガス供給手段と、
    該ガス供給手段と接続されると共に、液体を貯留する液体貯留部と、前記ガスを加圧供給するノズルと、該ノズル先端に前記液体を送液する吸液管と、を有し、ガスミストを生成するガスミスト生成手段と、
    前記生体の皮膚及び粘膜を覆い、前記ガスミスト生成手段から供給されたガスミストを内部に封入する空間を形成する生体カバー部材と、
    前記ガス、液体、及びガスミストの供給状態を計測するセンサと、
    該センサの計測値に基づき前記ガス、液体、及びガスミストの供給制御を行う制御手段と、を備え、
    前記ガスミスト生成手段は、さらに、前記ノズルとは別途に前記ガスミスト生成手段内にガスを供給するガス導入手段を備え、前記生体カバー部材へのガスミストの供給圧を上昇させることを特徴とするガスミスト圧浴システム。
  • 前記生体カバー部材には、当該生体カバー部材内の前記ガスミストの圧力を加圧するための加圧手段が接続されることを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記加圧手段が、前記生体カバー部材と連設され、該生体カバー部材内にガスミストを排出可能な中空のガス溜を有することを特徴とする請求項2に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記制御手段により、前記ガスミストを間歇的に前記生体カバー部材内に供給することによって、該生体カバー部材をインターバル加圧することを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記加圧手段が、前記生体カバー部材内に間歇的にガスミストを排出することによって、該生体カバー部材をインターバル加圧することを特徴とする請求項3に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記液体貯留部に液体を供給する液体供給手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記液体供給手段からの液体を加圧して前記ガスミスト生成手段に供給する液体加圧手段をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記液体は、水、イオン水、オゾン水、生理食塩水、精製水、又は滅菌精製水の何れか一つ又は複数の組み合わせであることを特徴とする請求項1又は6に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記液体は、メンソール、ビタミンE、ビタミンC誘導体、レチノール、麻酔薬、シクロデキストリン、光触媒、光触媒とアパタイトの複合体、ヒアルロン酸、コエンザイムQ10、シードオイル、プロポリス、エタノール、グルコン酸クロルヘキシジン、両性界面活性剤、塩化ベンザルコニウム、酢酸アルキルジアミノエテルグリシン、次亜塩素酸ナトリウム、過酢酸、セスキ炭酸ナトリウム、シリカ、ポピドンヨード、炭酸水素ナトリウム、高濃度炭酸泉剤、抗アレルギー剤、抗炎症剤、解熱鎮痛剤、抗真菌剤、抗インフルエンザウィルス剤、インフルエンザワクチン、ステロイド剤、抗ガン剤、血圧降下剤、化粧剤、増毛剤、発毛剤、又は育毛剤のうち、何れか一つ又は複数をさらに含有することを特徴とする請求項8に記載のガスミ� ��ト圧浴システム。
  • 前記ガスミスト生成手段から前記生体カバー部材内に供給される前記ミストの粒径が、10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記制御手段は、ガスミスト圧浴時における前記生体カバー部材内の圧力を1.02乃至2.5気圧に保持することを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記ガスミスト生成手段が供給するミストに電荷を付与する電荷付与手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記電荷が、マイナス電荷であることを特徴とする請求項12に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記ガスミスト生成手段が、前記生体圧浴カバーへガスミストを供給するためのガスミスト供給管を有し、
    該ガスミスト供給管が、管内に付着する液滴を除去するためのフィルターを備えることを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記ガスミスト生成手段が、前記生体圧浴カバーへガスミストを供給するためのガスミスト供給管を有し、
    該ガスミスト供給管の全部又は一部がジャバラ状の管から構成されることを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記ガスミスト生成手段が、前記生体圧浴カバーへガスミストを供給するためのガスミスト供給管を有し、
    該ガスミスト供給管に、逆止弁を設けることを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記生体カバー部材のガスミスト供給口に、逆止弁を設けることを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記制御手段は、前記生体カバー部材内の圧力値が所定値以上になった際は前記ガス供給手段からのガスの供給を停止することを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 前記ガスミスト生成手段が、予め滅菌処理されていることを特徴とする請求項1に記載のガスミスト圧浴システム。
  • 说明书全文

    本発明は、炭酸ガス、酸素又は炭酸ガス及び酸素の混合ガスと薬剤を含む液体を粉砕溶解させたガスミストを、所定の圧値以上で生体の皮膚又は粘膜に直接接触させることにより、皮膚又は粘膜からのガスミストの吸収効率を向上させるようにしたガスミスト圧浴システムに関する。

    従来から、炭酸ガス(二酸化炭素:CO )は、に溶けやすい(水溶性)だけでなく油にも溶けやすい(脂溶性)という二つの性質を併せ持つために、水と油の性質を併せ持つ生体の皮膚と粘膜に触れとその皮下に良く浸透し、浸透部位の血管を拡張させ、血液の循環を改善する生理作用があることが知られている。 そしてこの炭酸ガスの血行促進作用により、血圧降下、代謝の改善、疼痛物質や老廃物の排除促進等、様々な生理的効果を発揮する。 また、抗炎症、抗菌作用も有している。 このため、近年、炭酸ガスは医療目的のほか、健康増進、美容促進といった点からも広く注目を集めている。

    炭酸ガスは、さらに、生体の組織中で赤血球内のヘモグロビンに結合して運ばれた酸素を放出させる働きがある。 炭酸ガス濃度の高いところでは、赤血球はより多くの酸素を放出する。 このように、赤血球による細胞への酸素の供給は、主に炭酸ガスがコントロールしている。 つまり、炭酸ガスなしでは、ヘモグロビンは酸素が結合したままの状態となり、細胞は酸素を受け取ることができなくなってしまう。 このように、炭酸ガスは、細胞の活動の結果出てくる老廃物のように思われがちだが、実は体の中で非常に重要な役割を果たしている。

    また、昨今、高濃度酸素が新陳代謝の活性、血行促進、疲労回復、血圧の安定等に効果があることが広く知られるようになった。 このほかに酸素は、酸化作用による殺菌、滅菌効果をも有している。

    炭酸ガスを生体に吸収させるための従来技術として、最も広く利用されているのは、(1)水中で炭酸ガスを発生する入浴剤である。 この入浴剤は、浴槽内の湯中に投入すると入浴剤に含まれる炭素塩と酸が反応することにより炭酸ガスを発生させ、湯中に溶解させる。 この湯中に溶解した炭酸ガスが入浴する人の皮膚に接触して皮下に浸透し、上記のような生理的効果を発揮する。

    さらに、炭酸ガスをより多く生体に接触させる従来技術として、(2)炭酸ガス入浴装置が知られている。 これは、湯中に炭酸ガスを噴出、拡散させて、高濃度に溶解させる装置である。 そして炭酸ガスが溶解した浴湯に入浴することにより、上記入浴剤と同様に炭酸ガスを直接皮膚に接触させる。

    また、(3)人体表面とともに密閉空間を形成するカバーを人体に装着し、その密閉空間内に炭酸ガス供給手段から炭酸ガスを導入して炭酸ガス浴を行う血行促進装置(例えば、特許文献1)もこれまでに開示されている。

    さらに、(4)炭酸ガス供給手段と、加圧手段と、人体の皮膚を覆い炭酸ガスを所定の圧力値以上で人体の皮膚に接触させるための被覆部材とを少なくとも備える炭酸ガス圧浴装置が、本発明者によりこれまでに提案されている。

    また、酸素を生体に吸収させるための従来技術としては、(5)高濃度酸素入浴装置が知られている。 これは、炭酸ガス入浴装置同様、湯中に酸素を噴出、拡散させ、これに入浴することにより、酸素を直接皮膚に接触させる装置である。

    特開平07−171189号公報

    しかしながら、上記(1)、(2)及び(5)の従来技術は何れも入浴時において浴湯の中に炭酸ガスや酸素を溶け込ませ、生体の皮膚から炭酸ガスや酸素を吸収させようとするものである。 そのため、入浴時にしか使用できないという難点があった。 また、炭酸ガスは水に溶けやすい一方で水から発散しやすいため、浴湯に溶解させるために多量の炭酸ガスを消費しても、皮膚からの吸収率は決して高くないという問題もある。

    一方、上記(3)及び(4)の従来技術は、直接炭酸ガスを生体に接触させるため、(1)と(2)の従来技術と比較して効果が高く、効率も良い。 しかし、被覆部材(カバー)内に導入する炭酸ガスや酸素の量、圧力、及びミストの量等を最適に制御することは、上記従来の装置では特になされていなかった。

    さらに、炭酸ガス又は酸素に薬剤を効率よく溶解させ、ガスに加えて薬剤の生理作用を生体に効果的に及ぼすことができる装置は、これまでになかった。

    本発明は、上記状況に鑑みて、ガス及び液体の量、圧力等を制御し最適な状態でガスミストを生体の皮膚又は粘膜から吸収させることができるガスミスト圧浴システムを提供することを目的とする。

    本発明は、上記課題を解決するために、所定値以上の濃度の炭酸ガス、酸素又は炭酸ガスと酸素の混合ガス(以下、「ガス」という)と液体を粉砕溶解させたミスト(以下、「ガスミスト」という)を生体の皮膚又は粘膜に接触させるためのシステムであって、ガス供給手段と、該ガス供給手段と接続されると共に、液体を貯留する液体貯留部と、前記ガスを加圧供給するノズルと、該ノズル先端に前記液体を送液する吸液管と、を有し、ガスミストを生成するガスミスト生成手段と、前記生体の皮膚及び粘膜を覆い、前記ガスミスト生成手段から供給されたガスミストを内部に封入する空間を形成する生体カバー部材と、前記ガス、液体、及びガスミストの供給状態を計測するセンサと、該センサの計測値に基づき前記ガス、液体、及びガ� ��ミストの供給制御を行う制御手段と、を備え、前記ガスミスト生成手段は、さらに、前記ノズルとは別途に前記ガスミスト生成手段内にガスを供給するガス導入手段を備え、前記生体カバー部材へのガスミストの供給圧を上昇させることを特徴とするガスミスト圧浴システムを提供するものである。

    なお、本願においては、液体を粉砕し微細な液滴にして気体(炭酸ガス、又は酸素、又は炭酸ガスと酸素の混合ガス)と接触混合させることを、粉砕溶解という。

    ここで、本ガスミスト圧浴システムは、前記生体カバー部材内を加圧する加圧手段をさらに備えるようにしても良い。 なお、この加圧手段は、前記生体カバー部材と連設され、その生体カバー部材内にガスミストを排出可能な中空のガス溜を有する。

    なお、前記制御手段により、前記ガスミストを間歇的に前記生体カバー部材内に供給することによって、その生体カバー部材をインターバル加圧するようにしても良い。 あるいは、前記加圧手段が、前記生体カバー部材内に間歇的にガスミストを排出することによって、その生体カバー部材をインターバル加圧するようにしても良い。

    また、本発明のガスミスト圧浴システムは、前記液体貯留部に液体を供給する液体供給手段をさらに備えるのが好適である。 さらに、前記液体供給手段からの液体を加圧して前記ガスミスト生成手段に供給する液体加圧手段を備えるようにしても良い。

    このとき、前記液体は、水、イオン水、オゾン水、生理食塩水、精製水、又は滅菌精製水の何れか一つ又は複数の組み合わせであるのが好ましい。 さらに、前記液体は、メンソール、ビタミンE、ビタミンC誘導体、レチノール、麻酔薬、シクロデキストリン、光触媒、光触媒とアパタイトの複合体、ヒアルロン酸、コエンザイムQ10、シードオイル、プロポリス、エタノール、グルコン酸クロルヘキシジン、両性界面活性剤、塩化ベンザルコニウム、酢酸アルキルジアミノエテルグリシン、次亜塩素酸ナトリウム、過酢酸、セスキ炭酸ナトリウム、シリカ、ポピドンヨード、炭酸水素ナトリウム、高濃度炭酸泉剤、抗アレルギー剤、抗炎症剤、解熱鎮痛剤、抗真菌剤、抗インフルエンザウィルス剤、インフルエンザワクチン、ステロイド剤、抗ガン剤、血圧降下剤、化粧剤、増毛剤、発毛剤、又は育毛剤のうち、何れか一つ又は複数をさらに含有しても良い。

    なお、前記ガスミスト生成手段から前記生体カバー部材内に供給される前記ミストの粒径は、10μm以下であるのが好ましい。

    また、前記制御手段は、ガスミスト圧浴時における前記生体カバー部材内の圧力を1.02乃至2.5気圧に保持するのが好適である。

    そして、前記ガスミスト生成手段が供給するミストに電荷を付与する電荷付与手段をさらに備えるようにしても良い。 このとき、前記電荷は、マイナス電荷であるのが好ましい。

    また、前記ガスミスト生成手段が、前記生体圧浴カバー内へガスミストを供給するためのガスミスト供給管を有し、このガスミスト供給管が、管内に付着する液滴を除去するためのフィルターを備えるようにするのが良い。 さらにこのガスミスト供給管の全部又は一部は、ジャバラ状の管から構成されるのが好適である。 また、このガスミスト供給管には、逆止弁を設けるのが良い。

    さらに、前記生体カバー部材のガスミスト供給口にも、逆止弁を設けるのが好ましい。

    なお、前記制御手段は、前記生体カバー部材内の圧力値が所定値以上になった際は前記ガス供給手段からのガスの供給を停止するのが好適である。

    また、前記ガスミスト生成手段は、予め滅菌処理されているのが好ましい。

    本発明のガスミスト圧浴システムによれば、制御装置により生体圧浴カバー内のガスミストの量、圧力等を制御可能なため、常に最適な状態でガスミスト圧浴を行うことができる。

    また、非常に簡単な構成でガスミストを生成することが可能なため、装置の低コスト化を実現できる。

    さらに、生体圧浴カバー内の加圧が容易で、ガスの経皮吸収をより効率的に行うことが可能となる。

    本発明の第1の実施形態に係るガスミスト圧浴システムの全体概略図である。

    。 本発明のガスミスト圧浴システムに係るガスミスト生成器の構造を示す断面模式図である。

    図2に示すガスミスト生成器における生成器本体の一部破断斜視図である。

    図2に示すガスミスト生成器における生成器本体の断面模式図である。

    図2に示すガスミスト生成器における中間部材の斜視図である。

    図2に示すガスミスト生成器における中間部材の上面図及び断面図である。

    本発明のガスミスト生成器と生体圧浴カバーとを接続するガスミスト供給管の例を示す模式図である。

    本発明の第1の実施形態に係るガスミスト圧浴システムにおける生体圧浴カバーの形状例(その1)を示す模式図である。

    本発明の第1の実施形態に係るガスミスト圧浴システムにおける生体圧浴カバーの形状例(その2)を示す模式図である。

    本発明の第1の実施形態に係るガスミスト圧浴システムにおける生体圧浴カバーの形状例(その3)を示す模式図である。

    本発明の第2の実施形態に係るガスミスト圧浴システムの全体概略図である。

    本発明の第2の実施形態に係るガスミスト圧浴システムにおける生体圧浴カバーの形状例(その1)を示す模式図である。

    本発明の第2の実施形態に係るガスミスト圧浴システムにおける生体圧浴カバーの形状例(その2)を示す模式図である。

    本発明の第3の実施形態に係るガスミスト圧浴システムの全体概略図である。

    本発明の第4の実施形態に係るガスミスト圧浴システムの全体概略図である。

    以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。

    〔第1の実施形態〕
    図1は、本発明の第1の実施形態に係るガスミスト圧浴システムの全体概略図である。 この図に示すように、本実施形態のガスミスト圧浴システムは、酸素、炭酸ガス、又は酸素と炭酸ガスの混合ガス(以下、単に「ガス」という)を供給するガス供給手段10と、薬剤等の液体を供給する液体供給手段20と、ガスミスト生成手段としてのガスミスト生成器30と、供給されたガスミストを内部に封入する生体カバー手段としての生体圧浴カバー50と、制御装置(制御手段)60と、から構成される。

    ガス供給手段10は、後述するが、ガスミスト生成器30のノズル34及びガス供給部39にガスを供給する。 このガス供給手段10には、図示しないがガスの圧力調整のためのレギュレータが設けられている。 また、ガスを加温するためのヒータと温度制御のための温度計を配置しても良い。

    なお、ここでは一つのガス供給手段10でガスミスト生成器30のノズル34及びガス供給部39の双方にガスを供給する例を図示したが、複数のガス供給手段10を備えて、ノズル34とガス供給部39にそれぞれ別のガス供給手段10からガスを供給するようにしても良い。 このとき、供給するガスはそれぞれ異なっても同じものでも良い。

    液体供給手段20は、ポンプ等から構成され、ガスミスト生成器30に液体を供給する。 供給する液体としては、水、イオン水、オゾン水、生理食塩水、精製水、滅菌精製水を用いるのが好適である。 さらに、これらの液体に使用者の疾患、症状等に有効な薬剤を含有させても良い。 薬剤とは、例えば、抗アレルギー剤、抗炎症剤、解熱鎮痛剤、抗真菌剤、抗インフルエンザウィルス剤、インフルエンザワクチン、ステロイド剤、抗ガン剤、血圧降下剤、化粧剤、増毛剤、発毛剤、育毛剤等が挙げられる。 さらに、清涼作用のあるメンソールや、血行を促進させるビタミンE、皮膚組織に吸収されやすく美肌効果の高いビタミンC誘導体、皮膚の化作用を正常にし粘膜を保護するレチノール、粘膜への刺激を和らげるための麻酔薬、臭気を除去するためのシクロデキストリン、殺菌、消炎効果のある光触媒、又は光触媒とアパタイトの複合体、保水力に優れ肌の保湿効果を有するヒアルロン酸、細胞を活性化し免疫力を向上させるコエンザイムQ10、抗酸化物質や多量の栄養素を含むシードオイル、抗酸化作用、抗菌作用、抗炎症作用、鎮痛・麻酔作用、免疫作用等を有するプロポリス等を単独あるいは複数組み合わせて混合して、ガスの生理作用との相乗効果を生じさせることも可能である。 あるいは、エタノール、グルコン酸クロルヘキシジン、両性界面活性剤、塩化ベンザルコニウム、酢酸アルキルジアミノエテルグリシン、次亜塩素酸ナトリウム、過酢酸、セスキ炭酸ナトリウム、シリカ、ポピドンヨード、炭酸水素ナトリウムを添加しても良い。 さらに、炭酸塩と有機酸を主成分とする高濃度炭酸泉剤(有効成分の一例としては、硫酸塩、炭酸塩、有機酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム)を添加しても良い。

    なお、この液体供給手段20には、図示しないが液体を加温するためのヒータや温度制御のための温度計を配置するのが望ましい。

    ガスミスト生成器30は、内部に液体供給手段20から供給された液体を貯留して、ガス供給手段10から供給されるガスの高速流により、液体とガスを粉砕溶解したガスミストを生成し、これを生体圧浴カバー50に供給する。 図2は、ガスミスト生成器30の構造を示す断面模式図である。 図2に示すように、ガスミスト生成器30は、生成器本体31と、中間部材38と、蓋部材43とから構成されている。 なお、このガスミスト生成器30は、予め滅菌処理されているのが好適である。

    生成器本体31の詳細を図3及び図4に示す。 図3は生成器本体31の一部破断斜視図、図4は断面模式図である。 これらの図に示すように、生成器本体31は、液体を貯留する液体貯留部32と、この液体貯留部32に液体供給手段20から液体を供給するための液体供給口33と、ガス供給手段10から供給されるガスを先端開口34Aから吐出するノズル34と、液体貯留部32に貯留された液体をノズル34の先端まで吸い上げる吸液管35Aを構成する吸液管形成部材35と、ノズル34の先端開口34Aと対向する位置に設けられるバッフル36とを備えている。

    液体貯留部32は、図3及び図4に示すように生成器本体31の底部と側壁の一部、及び遮蔽板32Aにより仕切られて形成されている。 この遮蔽板32Aは、液体貯留部32内の圧力を遮蔽板32Aから上部の圧力よりも高く維持することによって、液体を吸液管35A上方に押し上げる作用を有する。 このため、遮蔽板32Aは生成器本体31の内壁の所定位置に固定的に配置されても良いが、液体貯留部32の液面レベルに応じて上下に移動可能な構成にしても良い。 また、ノズル34の先端開口34Aから吐出するガス圧の大きさ次第では、遮蔽板32Aは無くても良い。

    生成器本体31(液体貯留部32)の底側中央には、ノズル34が設けられている。 このノズル34は、液体貯留部32の底を貫通しており、生成器本体31の上部に向かって絞られる略円錐筒状に形成されている。 ノズル34の基端は装置外でガス供給手段10に接続され、その先端開口34Aからはガスを吐出することが可能である。 ノズル34の基端は、ガス供給手段10と直接又はチューブ等を介して接続されるが、この接続部はワンタッチで接続可能なコネクタ等で構成されるのが望ましい。

    吸液管35Aは、ノズル34の外周面と、ノズル34より一回り大きい略円錐筒状の吸液管形成部材35の内周面との間に形成される。 即ち、図4に示すように、ノズル34に吸液管形成部材35を被せるように配置することにより、ノズル34の外周面と吸液管形成部材35の内周面との間に吸液管35Aが形成される。 このとき、図示は省略したが吸液管形成部材35の基端には微小な爪状突起部が設けられているため、吸液管形成部材35の基端と液体貯留部32の底面には隙間が形成されており、この隙間から液体貯留部32に貯留された液体が吸液管35Aによって吸い上げられる。 また、吸液管形成部材35の先端部35Bは、ノズル34の先端開口34Aの近傍で開口しており、ノズル34から吐出されるガス流に、吸液管35Aが吸い上げた液体が突き当たるように構成されている。

    バッフル36は、ノズル34の先端開口34A及び吸液管形成部材35の先端部35Bに対向する位置に配置される部材であり、ここでは吸液管形成部材35に固定的に支持されている。 バッフル36はこのほか、遮蔽板32A、生成器本体31の内側に固定支持される構成としても良い。 なお、吸液管形成部材35は、上下方向略中央部で遮蔽板32Aと連結されている。 また、遮蔽板32Aもその外周で生成器本体31内側と連結している。 このように生成器本体31は、全体が一体に形成されるのが好ましい。

    中間部材38は、生成器本体31と蓋部材43の中間部に位置し、生成器本体31で生成されたガスミストを収集してガスミスト供給管45へ排出すると共に、生成器本体31内にガスを供給することで生体圧浴カバー50へのガスミストの供給圧を上げるための部材である。 中間部材38の詳細を図5及び図6に示す。 図5は中間部材38の斜視図、図6(a)は中間部材38の上面図、図6(b)は図6(a)のA−A線断面図である。

    これらの図に示すように、中間部材38は、ガスをガスミスト生成器30内に供給するためのガス供給部39と、ガスを生成器本体31内に導入すると共に、ガスミストを排出する気流を作るガス導入部41と、ガスミストを収集してガスミスト供給管45へ排出するためのガスミスト収集部42とを備えた、独楽のような形状の部材である。

    ガス供給部39は、ガス導入部41に対して略垂直に接続する、水平方向に設けられた管状孔であり、ガス供給手段10からのガスがここから中間部材38を介して生成器本体31内へ供給される。 また、ガス導入部41は、図2に示すようにガスミストの生成部(ノズル先端開口34Aと吸液管先端部35B、及びバッフル36)付近を覆うように延出する上下方向に配置された管状孔であり、ガスをガスミストの生成部に導くことによりガスミストを効率的に生成器本体31内から排出させる。 このように、ノズル34とは別途にガスミスト生成器30内にガスを導入するガス導入手段は、ガス供給部39とガス導入部41から構成されている。

    一方、ガスミスト収集部42は、ガス供給部39及びガス導入部41とは交わらない位置に上下方向に一つ又は複数(ここでは、例として四つ)設けられた管状孔であり、ガス導入部41からガスミストの生成部へガスが導入されることにより生まれるガスミストの気流を、中間部材38の上部に配置される蓋部材43のガスミスト導出部44へと導く。

    中間部材38の上部には、蓋部材43が配置される。 この蓋部材43には、ガスミスト導出部44が設けられており、このガスミスト導出部44はガスミスト供給管45に接続されている。

    ガスミスト生成器30で生成されたガスミストは、ガスミスト導出部44に接続されたガスミスト供給管45から生体圧浴カバー50へ供給される。 ガスミスト供給管45は、ガスミスト生成器30のガスミスト導出部44と、生体圧浴カバー50の供給口51に接続されている。 ガスミスト供給管45には、図示しないが、管内に付着する余分な液滴を除去するための液滴除去フィルターを設けるようにしても良い。 また、このガスミスト供給管45の内部には、図示しないがガスミストの逆流を防止するための逆止弁を設けるようにする。

    さらに、ガスミスト供給管45は、その全部又は一部を図7に示すような管径の太い柔軟なジャバラ状の管45Aで構成すれば、自在に曲がり、伸縮させることもできるため、使用者の動きを制限することもない。 また、ガスミスト供給管45を流れるガスミストが次第に液化してもジャバラの凹凸部にその液体を取り除くことが可能となる。

    なお、上記では液体貯留部32内の液体を液体供給手段20から供給する構成としたが、液体供給手段20を省略して、液体貯留部32に予め液体(薬剤等)が入った構成としても良い。 この場合、使用前に液体を注入しても良いし、予め製造段階で液体が注入されたガスミスト生成器30を用いても良い。 このような予め液体が注入されたガスミスト生成器30の場合、使用後はガスミスト生成器30のみ取り外して廃棄することができる。 このように使い捨てにすることで、衛生的かつ簡便にガスミスト圧浴を行うことが可能となる。

    生体圧浴カバー50は、生体(ここでは例として、人体の下肢)の皮膚及び粘膜を覆い、ガスミストを内部に封入する空間を形成できるカバーである。 例として、図1では人体の下肢を覆うズボンのような形状を図示している。 この生体圧浴カバー50は、耐圧性、非通気性、非透湿性素材から構成される。 例えば、天然ゴム、シリコンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等からなるのが好適である。

    生体圧浴カバー50は、ガスミスト供給管45に接続され、ガスミストを内部に導入するための供給口51を備えている。 この供給口51の内部には、ガスミストの逆流を防ぐための逆止弁が設けられている。 また、生体圧浴カバー50には、内部の圧力を調整するため、ガスミストを排出できる開口や弁を設けるようにしても良い。 そして、これらの圧力調整は手動で行われても良いが、後述する圧力計71の計測値に基づき、ガスやガスミストの供給制御と共に制御装置60により自動的に行われるのが望ましい。 また、生体圧浴カバー50内が一定圧力以上になると自動的に弁が開く安全弁(逃し弁)を設けるようにしても良い。

    生体圧浴カバー50内には、その内部の圧力を計測するための圧力計71が設置されている。 制御装置60は、生体圧浴カバー50内の圧力値を1気圧以上(より好適には、1.02〜2.5気圧)に保つため、この圧力計71の計測値に基づき、ガスミストの生成、供給を制御する。 例えば、ガス供給手段10からのガスの供給を調整、停止したり、生体圧浴カバー50からガスミストやガスを排出したりする。 また、生体圧浴カバー50の内部には生体圧浴カバー50内の温度を計測するための温度計72が設置されている。 制御装置60は、生体圧浴カバー50内を温浴効果が得られる設定温度(例えば38℃程度)に保つため、温度計72の計測値に基づき液体供給手段20に設けられたヒータのオン・オフ等を行う。

    生体圧浴カバー50の開口部には、生体(ここでは人体の下肢)への着脱を可能にすると共に内部に封入したガスミストの漏出を防ぐための止着部52が設けられている。 止着部52は、例えば伸縮性のある面ファスナーにより構成されるのが好適である。 あるいは、紐やゴム等を単独、又は組み合わせて用いても良い。 さらに、生体圧浴カバー50内の密閉性を高めるため、生体圧浴カバー50の内側面(止着部52の内側面等)に使用者の皮膚に粘着する素材を配置しても良い。 この粘着素材は、例えばポリウレタンやシリコンゴム等からなる粘弾性ゲルであるのが好ましい。 さらにこの粘着素材は取り外し可能に設けられ、使用の都度あるいは粘性が低くなれば交換できる構成とするのが良い。

    制御装置60は、CPU、メモリ、ディスプレイを備えたコンピュータから構成される。 そして、ガス供給手段10から供給されるガスの圧力調整やオン・オフ切替、液体供給手段20からの液体の供給圧調整や温度調整、供給のオン・オフ切替、ガスミストの供給のオン・オフ切替等々の各種制御を行い、最適な状態でガスミスト圧浴が行えるようにする。 特に、生体圧浴カバー50内の圧力値が所定値以上になった場合、制御装置60によりガス供給手段10のガス供給を停止するように構成するのが好適である。

    次に、本実施形態のガスミスト圧浴システムを用いてガスミスト圧浴を行う手順の一例について説明する。

    まず、生体圧浴カバー50を生体(ここでは人体の下肢)に固定して密閉する。 次に、ガスミスト生成器30の液体貯留部32に、液体供給手段20から所定量の液体を注入し、次いで、ガス供給手段10からガスミスト生成器30にガスを供給する。

    ガスがノズル34に供給されると、ノズル34は図4に示すように先端に向かって狭窄されているため、ガスは流速を増して吐出される。 液体はこのときの気流により発生する負圧で吸液管35Aから吸い上げられ、吸液管35Aの先端部35Bでガスに吹き上げられてバッフル36に衝突し、ミストが生成される。 この衝突によって生成されるミストの粒径は微細であることが望ましく、具体的には10μm以下であるのが最適である。 このように微細に粉砕されたミストは、マイナスイオンの効果を発揮することができる。 ガスは、必要に応じて、さらにガス供給部39及びガス導入部41からも生成器本体31内に供給されて、生成されたガスミストの排出圧を高くする。 ガスミストを生成する間、制御装置60は、液体及びガスの供給圧や量、温度等の調整を行う。

    生成されたガスミストは、ガスミスト供給管45から生体圧浴カバー50に排出される。 このとき、生体圧浴カバー50内にはガスが約95−97%、液体が約3−5%の割合で存在するようにするのが好適である。 ミスト中には約40ppmの濃度でガスが溶解し、その気泡サイズが約232pm程度となるのが好ましい。 制御装置60は圧力計71、温度計72の計測値から、生体圧浴カバー50内が最適な加圧、加温状態(約1.02〜2.5気圧、約38℃)に保たれるように各手段を調整し、この状態でガスミスト圧浴が行われる。

    なお、上記ではガスミスト圧浴を行う生体の部位として、人体の下肢を例にとって説明したが、本発明は様々な部位に適用することができる。 その場合、対象とする部位に合わせた形状の生体圧浴カバー50を用いて最適なガスミスト圧浴を行うようにする。

    図8乃至図10に様々な生体圧浴カバー50の形状の例を示す。 まず、図8に人体の上半身用の生体圧浴カバー50Aの概略を示す。 この生体圧浴カバー50Aは、上半身全体を覆い包む形状をしており、腰部の開口には着脱を可能にすると共に内部に封入したガスミストの漏出を防ぐための止着部52Aが設けられている。 また、首部の開口にも同様に止着部53Aが設けられている。 なお、51Aはガスミストを内部に導入するための供給口である。

    図9は、生体のさらに局所的な部位を覆う生体圧浴カバー50の形状の例を示している。 図9(a)は、人体の片下肢(膝下部)用の生体圧浴カバー50Bである。 この生体圧浴カバー50Bには、その開口部に止着部52Bが設けられると共に、ガスミストを内部に導入するための供給口51Bが設けられている。 図9(b)は、人体の足部用の生体圧浴カバー50Cである。 この生体圧浴カバー50Cには、その開口部に止着部52Cが設けられると共に、ガスミストを内部に導入するための供給口51Cが設けられている。 図9(c)は、人体の前腕用の生体圧浴カバー50Dである。 この生体圧浴カバー50Dには、その開口部に止着部52Dが設けられると共に、ガスミストを内部に導入するための供給口51Dが設けられている。 図9(d)は、人体の手部用の生体圧浴カバー50Eである。 この生体圧浴カバー50Eには、その開口部に止着部52Eが設けられると共に、ガスミストを内部に導入するための供給口51Eが設けられている。

    さらに図10は、パッチ状の生体圧浴カバー50Fの例を示している。 図10(a)は、そのパッチ状の生体圧浴カバー50Fの概略を示す図、図10(b)はそのパッチ状の生体圧浴カバー50Fの概略を示す図、図10(b)はそのパッチ状の生体圧浴カバー50Fを生体(ここでは人体下肢)に装着した際の外観を示す図である。 生体圧浴カバー50Fは、生体の皮膚及び粘膜を覆うカバー部54Fと、そのカバー部54Fの周縁に設けられて生体の皮膚及び粘膜へ直接貼着される止着部52Fと、カバー部54Fを生体に固定するためのベルトや紐等からなる固定部53Fと、カバー部54Fと止着部52Fが形成する空間内にガスミストを供給するための供給口51Fとから構成されている。

    生体圧浴カバー50は、図8乃至図10に示したこれらの例の他にも様々な形状が考えられる。 特に、本発明は人体だけでなく動物等生体全般に適用することが可能なため、生体圧浴カバー50も使用対象と使用部位に合わせた形状を採用する。 要は生体の皮膚及び粘膜を覆い、ガスミストを内部に封入する空間を形成できる形状であればどのような形状であっても良い。 なお、ここでは図示を省略したが、生体圧浴カバー50内のガスミストの排出や圧力調整を行うための排気口が設けられるのが好適である。

    なお、ガスミスト圧浴においては生体圧浴カバー50によって所定の圧力値以上で生体の皮膚及び粘膜にガスミストを接触させるが、このような加圧は所定のインターバルでパルス状に行うことにより効果が高まる。 そのため、制御装置60はガスミストを一定のリズムで間歇的に生体圧浴カバー50内に供給するようにしても良い。 その際のインターバル加圧の間隔は、脈の拍動に同期させると効果が高くなる。

    〔第2の実施形態〕
    図11は、本発明の第2の実施形態に係るガスミスト圧浴システムの全体概略図である。 本実施形態では、生体圧浴カバー内の加圧を容易にする加圧手段をさらに備えたガスミスト圧浴システムについて説明する。 なお、図1に示す第1の実施形態と同一の部分については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。

    図11に示すように、本実施形態のガスミスト圧浴システムでは、ガスミストを内部に封入する空間を形成する生体圧浴カバー80と、この生体圧浴カバー80と連設され、生体圧浴カバー80内を加圧する加圧手段90とを備えている。

    生体圧浴カバー80は、第1の実施形態で示した生体圧浴カバー50とほぼ同じ構造であり、ガスミストの供給口81と止着部82を備えている。 ただし、供給口81は本実施形態では加圧手段90と接続されている。 なお、ここでは例として、人体の手部を覆う形状の生体圧浴カバー80を図示している。

    加圧手段90は、生体圧浴カバー80内を加圧するため、生体圧浴カバー80と連設される中空のガス溜部91を備えている。 このガス溜部91は、耐圧性、非通気性、非透湿性を有する柔軟な素材から構成される。 また、加圧手段90は、生体圧浴カバー80の供給口81と接続されると共に、自身も供給口92を備えており、ここからガス溜部91内部にガスミストが供給される。 なお、加圧手段90の供給口92にも内部にガスミストの逆流を防止するための逆止弁が設けられている。

    加圧手段90により生体圧浴カバー80を加圧する際には、生体圧浴カバー80内に適度なガスミストが溜まっている状態で、ガス溜部91にガスミストを溜める。 そして、図11の矢印に示すようにガス溜部91を押し潰すように加圧すると、ガス溜部91内のガスミストが生体圧浴カバー80内に排出されるため、生体圧浴カバー80内を加圧することができる。

    なお、加圧手段90は、手動で押圧する構成としても良いし、駆動装置等を用いて制御装置60の制御で機械的に行っても良い。 また前述の通り、ガスミスト圧浴における加圧は、所定のインターバルでパルス状に行うことにより効果が高まるため、加圧手段90を一定のリズムで間歇的に押圧するのが効果的である。

    そこで、本実施形態のガスミスト圧浴システムを用いてガスミスト圧浴を行う際には、まず生体圧浴カバー80を生体(ここでは人体の手部)に固定して密閉する。 次に、ガスミスト生成器30の液体貯留部32に、液体供給手段20から所定量の液体を注入し、次いで、ガス供給手段10からガスミスト生成器30のノズル34とガス供給部39にガスを供給し、ガスミストを生成する。 この間、制御装置60は、液体及びガスの供給圧や量、温度等の調整を行う。

    生成されたガスミストは、ガスミスト供給管45から加圧手段90及び生体圧浴カバー80に排出される。 このとき、生体圧浴カバー80内にはガスが約95−97%、液体が約3−5%の割合で存在するようにするのが好適である。 ミスト中には約40ppmの濃度でガスが溶解し、その気泡サイズが約232pm程度となるのが好ましい。 制御装置60は圧力計71、温度計72の計測値から、生体圧浴カバー80内が最適な加温状態(例えば約38℃)に保たれるように各手段を調整する。 そして、生体圧浴カバー80と加圧手段90に最適な量のガスミストが溜まったところで、加圧手段90を押圧して生体圧浴カバー80を適度に加圧し(約1.02〜2.5気圧)、ガスミスト圧浴を行う。

    第1の実施形態でも述べた通り、生体の種々の部位に適用するため、生体圧浴カバー80は様々な形状のものを用いることができる。 ただし、本実施形態の場合、生体圧浴カバー80は加圧手段90で容易に加圧可能な大きさである必要がある。 例えば加圧手段90を手動で押圧する場合、加圧手段90の大きさは人が両手で掴める程度である必要があり、そのような加圧手段90で加圧できる生体圧浴カバー80の大きさも、ある程度限定される。 また、駆動装置等で加圧する場合あっても、加圧手段90もこれを押圧する押圧手段も現実的にはあまり場所を取らないコンパクトなものが望ましいため、本実施形態の場合比較的コンパクトな(生体の局所的部位を覆う)生体圧浴カバー80への適用が向いている。

    図12及び図13に、本実施形態の適用が向く生体圧浴カバー80とこれに接続される加圧手段90の形状の例を示す。 図12(a)は、人体の片下肢(膝下部)用の生体圧浴カバー80Aである。 この生体圧浴カバー80Aには、ガスミストを内部に導入するための供給口81Aが設けられると共に、その開口部に止着部82Aが設けられている。 供給口81Aには加圧手段90Aが接続されている。 加圧手段90Aは、ガス溜部91Aと供給口92Aを備えている。 図12(b)は、人体の足部用の生体圧浴カバー80Bである。 この生体圧浴カバー80Bには、ガスミストを内部に導入するための供給口81Bが設けられると共に、その開口部に止着部82Bが設けられている。 供給口81Bには加圧手段90Bが接続されている。 加圧手段90Bは、ガス溜部91Bと供給口92Bを備えている。 図12(c)は、人体の前腕用の生体圧浴カバー80Cである。 この生体圧浴カバー80Cには、ガスミストを内部に導入するための供給口81Cが設けられると共に、その開口部に止着部82Cが設けられている。 供給口81Cには加圧手段90Cが接続されている。 加圧手段90Cは、ガス溜部91Cと供給口92Cを備えている。

    図13は、パッチ状の生体圧浴カバー80Dの例を示している。 図13(a)はそのパッチ状の生体圧浴カバー80Dの概略を示す図、図13(b)はそのパッチ状の生体圧浴カバー80Dを生体(ここでは人体下肢)に装着した際の外観を示す図である。 生体圧浴カバー80Dは、生体の皮膚及び粘膜を覆うカバー部84Dと、そのカバー部84Dの周縁に設けられて生体の皮膚及び粘膜へ直接貼着される止着部82Dと、カバー部84Dを生体に固定するためのベルトや紐等からなる固定部83Dと、カバー部84Dと止着部82Dが形成する空間内にガスミストを供給するための供給口81Dとから構成されている。 供給口81Dには加圧手段90Dが接続されている。 加圧手段90Dは、ガス溜部91Dと供給口92Dを備えている。

    なお、ここでは図示を省略したが、生体圧浴カバー80内のガスミストの排出や圧力調整を行うための排気口が設けられるのが好適である。

    また、上記実施形態では、加圧手段90を生体圧浴カバー80に連設される中空のガス溜部91から構成したが、この他生体圧浴カバー80自体を外周から押し潰すように圧迫する部材等、生体圧浴カバー80を簡便に加圧できるものであればどのようなものを用いても良い。

    〔第3の実施形態〕
    図14は、本発明の第3の実施形態に係るガスミスト圧浴システムの全体概略図である。 本実施形態では、発生させたミストを帯電させるための電荷付与手段をさらに備えたガスミスト圧浴システムについて説明する。 なお、図1に示す第1の実施形態と同一の部分については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。

    図14に示すように、本実施形態のガスミスト圧浴システムでは、ガスミスト生成器30のガスミスト導出部44の出口近傍に、電極102が配置されている。 電極102は電源装置101に接続されており、制御装置60により電圧値の設定、及びオン・オフの制御が行われる。

    電極102は、ガスミスト生成器30が生成したミストが排出される際に、電荷(マイナスの電荷が望ましい)を付与する。 それによりミストを帯電状態とし、荷電した物体への付着性を高めることができる。 即ち、生体の皮膚及び粘膜への付着性を向上させれば、ガスミスト圧浴によるガスの吸収率向上の効果をさらに高め、ガスミストに上述したような薬剤が含まれる場合は、同様に皮膚及び粘膜への浸透をより促進させることが可能となる。

    そこで、本実施形態のガスミスト圧浴システムを用いてガスミスト圧浴を行う際には、まず生体圧浴カバー50を生体(ここでは人体の下肢)に固定して密閉する。 次に、ガスミスト生成器30の液体貯留部32に、液体供給手段20から所定量の液体を注入し、次いで、ガス供給手段10からガスミスト生成器30のノズル34とガス供給部39にガスを供給し、ガスミストを生成する。 この間、制御装置60は、液体及びガスの供給圧や量、温度等の調整を行う。 また、制御装置60は、電源装置101をオンにし、電極102からミストに電荷を付与する。

    生成されたガスミストは、ガスミスト供給管45から生体圧浴カバー50に排出される。 このとき、生体圧浴カバー50内にはガスが約95−97%、液体が約3−5%の割合で存在するようにするのが好適である。 ミスト中には約40ppmの濃度でガスが溶解し、その気泡サイズが約232pm程度となるのが好ましい。 制御装置60は圧力計71、温度計72の計測値から、生体圧浴カバー50内が最適な加圧、加温状態(約1.02〜2.5気圧、約38℃)に保たれるように各手段を調整し、この状態でガスミスト圧浴が行われる。

    〔第4の実施形態〕
    図15は、本発明の第4の実施形態に係るガスミスト圧浴システムの全体概略図である。 本実施形態では、液体供給手段からの液体を加圧してガスミスト生成器に送る液体加圧手段をさらに備えたガスミスト圧浴システムについて説明する。 なお、図1に示す第1の実施形態と同一の部分については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。

    図15に示すように、本実施形態のガスミスト圧浴システムでは、液体を加圧してガスミスト生成器30に送るための液体加圧手段110が配置されている。 この液体加圧手段110は、ポンプ等から構成され、液体供給手段20から供給された液体を加圧してガスミスト生成器30の液体貯留部32に供給する。 このように液体を加圧することにより、ガスミスト生成器30によるガスミストの加圧供給を容易にする。 この液体加圧手段110の供給圧調整は制御装置60により行われる。

    そこで、本実施形態のガスミスト圧浴システムを用いてガスミスト圧浴を行う際には、まず生体圧浴カバー50を生体(ここでは人体の下肢)に固定して密閉する。 次に、ガスミスト生成器30の液体貯留部32に、液体供給手段20から液体加圧手段110を介して所定量の液体を注入しておく。 次いで、ガス供給手段10からガスミスト生成器のノズル34とガス供給部39にガスを供給しながら、液体加圧手段110から液体貯留部32にガスを加圧供給してガスミストを生成する。 この間、制御装置60は、液体及びガスの供給圧や量、温度等の調整を行う。

    生成されたガスミストは、ガスミスト供給管45から生体圧浴カバー50に排出される。 このとき、生体圧浴カバー50内にはガスが約95−97%、液体が約3−5%の割合で存在するようにするのが好適である。 ミスト中には約40ppmの濃度でガスが溶解し、その気泡サイズが約232pm程度となるのが好ましい。 制御装置60は圧力計71、温度計72の計測値から、生体圧浴カバー50内が最適な加圧、加温状態(約1.02〜2.5気圧、約38℃)に保たれるように各手段を調整し、この状態でガスミスト圧浴が行われる。

    上記のように構成したため、本発明のガスミスト圧浴システムによれば、制御装置により生体圧浴カバー内のガスミストの量、圧力等を制御可能なため、常に最適な状態でガスミスト圧浴を行うことができる。

    また、非常に簡単な構成でガスミストを生成することが可能なため、装置の低コスト化を実現できる。

    さらに、生体圧浴カバー内の加圧が容易で、ガスの経皮吸収をより効率的に行うことが可能となる。

    以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。

    本発明は、ガスと液体を粉砕溶解させたガスミストを、所定の圧力値以上で生体の皮膚又は粘膜に直接接触させることにより、皮膚又は粘膜からのガスの吸収効率を向上させるガスミスト圧浴システムに関し、産業上の利用可能性を有する。

    10 ガス供給手段20 液体供給手段30 ガスミスト生成器31 生成器本体32 液体貯留部32A 遮蔽板33 液体供給口34 ノズル34A ノズル先端開口35 吸液管形成部材35A 吸液管35B 吸液管先端部36 バッフル38 中間部材39 ガス供給部41 ガス導入部42 ガスミスト収集部43 蓋部材44 ガスミスト導出部45 ガスミスト供給管45A ジャバラ状の管50、50A、50B、50C、50D、50E、50F 生体圧浴カバー51、51A、51B、51C、51D、51E、51F ガスミスト供給口52、52A、52B、52C、52D、52E、52F、53A 止着部53F 固定部54F カバー部60 制御装置71 圧力計72 温度計80、80A、80B、80C、80D 生体圧浴カバー81、81A� ��81B、81C、81D ガスミスト供給口82、82A、82B、82C、82D 止着部83D 固定部84D カバー部90、90A、90B、90C、90D 加圧手段91、91A、91B、91C、91D ガス溜部92、92A、92B、92C、92D ガスミスト供給口101 電源装置102 電極110 液体加圧手段

    本発明は、上記課題を解決するために、所定値以上の濃度の炭酸ガス、酸素又は炭酸ガスと酸素の混合ガス(以下、「ガス」という)と液体を粉砕溶解させたミスト(以下、「ガスミスト」という)を生体の皮膚又は粘膜に接触させるためのシステムであって、ガス供給手段と、該ガス供給手段と接続されると共に、液体を貯留する液体貯留部と、前記ガスを加圧供給するノズルと、該ノズル先端に前記液体を送液する吸液管と、を有し、ガスミストを生成するガスミスト生成手段と、前記生体の皮膚及び粘膜を覆い、前記ガスミスト生成手段から供給されたガスミストを内部に封入する空間を形成する生体カバー手段、を備え、前記ガスミスト生成手段は、前記ノズルとは別途に前記ガスミスト生成手段内にガスを供給するガス導入手段� ��備え、前記生体カバー手段へのガスミストの供給圧を上昇させることを特徴とするガスミスト圧浴システムを提供するものである。

    前記ガス、液体、及びガスミストの供給状態を計測するセンサと、該センサの計測値に基づき前記ガス、液体、及びガスミストの供給制御を行う制御手段と、をさらに備えて、前記制御手段により、前記ガスミストを間歇的に前記生体カバー手段内に供給することによって、その生体カバー手段をインターバル加圧するようにしても良い。 あるいは、前記加圧手段が、前記生体カバー手段内に間歇的にガスミストを排出することによって、その生体カバー手段をインターバル加圧するようにしても良い。

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