排泄物処理装置

申请号 JP2008502166 申请日 2007-08-27 公开(公告)号 JPWO2008038486A1 公开(公告)日 2010-01-28
申请人 株式会社アイ・ウェーブ; 发明人 渡辺 和義; 和義 渡辺; 正直 宮城; 正直 宮城;
摘要 オムツカップ本体の底面、側壁面の内部側を確実に洗浄できるようにし、使用者、介護者、看護師等の処理負担を軽減した 排泄物 処理装置を提供する。この排泄物処理装置は、排泄部を包囲して身体に取り付けられ、洗浄 流体 により排泄部から排泄される排泄物を排出処理するように構成されるオムツカップ本体1に、洗浄用ノズル体7と検知手段8を設けた。オムツカップ本体1の他方の側に設けられた洗浄用ノズル体7は、オムツカップ本体1の底面、外壁面の内部側に、仕切り部7aを介して洗浄液を分散させるとともに、噴出させ洗浄する。検知手段8は、大便用の第1検知部材14と小便用の第2検知部材15で構成されている。第1検知部材14が取り付けられた 位置 に相当するオムツカップ本体1の側壁面の内部側も洗浄可能になっている。【選択図】図2
权利要求
  • 陰部または肛門を含む排泄部近傍を包囲して身体に取り付けられ、前記陰部及び/または前記肛門から排泄される排泄物を洗浄流体により洗浄し、一方の側に設けられた排出口を介して外部に排出処理するように構成されるオムツカップ本体と、
    前記オムツカップ本体の前記排出口と対向する他方の側に設けられ、前記洗浄流体を前記オムツカップ本体の底面及び/または側壁面の内部側に分散するとともに、前記底面及び/または前記側壁面の内部側に沿って噴出させ洗浄するための洗浄用ノズル体と、
    前記オムツカップ本体に設けられ、外部から供給される前記洗浄流体を前記洗浄用ノズル体に導く洗浄流体通路と、
    前記オムツカップ本体に設けられ、前記陰部及び/または前記肛門から排泄される排泄物の有無を検知する検知手段と からなる排泄物処理装置。
  • 請求項1に記載された排泄物処理装置において、
    前記洗浄用ノズル体は、前記オムツカップ本体の前記底面及び/または前記側壁面の内部側に、前記洗浄流体を噴出させるための複数の仕切り部材を有している ことを特徴とする排泄物処理装置。
  • 請求項2に記載された排泄物処理装置において、
    前記洗浄流体通路は、前記オムツカップ本体の両側に設けられ、前記他方の側の先端が閉じられ、この先端の供給口側近傍に形成された第1吐出口と、この第1吐出口から前記供給口側に所定量離れた位置に形成された第2吐出口とを備えた一対の洗浄流体通路であり、
    前記洗浄用ノズル体は、前記第1吐出口から吐出された前記洗浄流体を前記オムツカップ本体内の中央部近傍に噴出させ、前記第2吐出口から吐出された前記洗浄流体を前記複数の仕切り部材によって前記底面及び/または前記側壁面に分散して噴出させるためのものである ことを特徴とする排泄物処理装置。
  • 請求項1から3のいずれか1項に記載された排泄物処理装置において、
    前記洗浄流体は、水からなる洗浄流体、または、水と空気の混合された洗浄流体である ことを特徴とする排泄物処理装置。
  • 請求項1に記載された排泄物処理装置において、
    前記検知手段は、大便排泄の有無を検知する第1検知手段と、小便排泄の有無を検知する第2検知手段で構成されている ことを特徴とする排泄物処理装置。
  • 請求項5に記載された排泄物処理装置において、
    前記第1検知手段は、前記オムツカップ本体の側壁面の外部側に設けられた発光体と受光体とからなる透過型光センサで前記大便排泄の有無を検知する検知手段である ことを特徴とする排泄物処理装置。
  • 請求項6に記載された排泄物処理装置において、
    前記洗浄ノズル体は、前記発光体及び前記受光体が設けられた位置に対応する前記オムツカップ本体の側壁面の内部側を洗浄するために、この側壁面に前記洗浄流体を噴出するものである ことを特徴とする排泄物処理装置。
  • 請求項6に記載された排泄物処理装置において、
    前記透過型光センサは、赤外光を投光するものである ことを特徴とする排泄物処理装置。
  • 請求項5に記載された排泄物処理装置において、
    前記第2検知手段は、塩分が含有された水の有無を検知する検知手段である ことを特徴とする排泄物処理装置。
  • 請求項5から9のいずれか1項に記載された排泄物処理装置において、
    前記第2検知手段が前記小便排泄有を検知したとき、前記洗浄用ノズル体から水からなる洗浄流体を噴出させ、前記第1検知手段が前記大便排泄有を検知したとき、前記洗浄用ノズル体から前記水と空気との混合物である洗浄流体を噴出させる制御を行う制御装置を備えている ことを特徴とする排泄物処理装置。
  • 说明书全文

    本発明は、身体に障害等があってトイレに行くのが困難な人、病院、介護施設や自宅で身体を起こすなどの動作が困難ないわゆる寝たきりの人、自排泄物の排泄処理のできない人などが、使用するのに好適な排泄物処理装置に関する。 さらに詳しくは、使用する人が、寝たままの状態で排泄物を排泄した場合であっても、確実に、自動的に、排泄物を排出処理することができる排泄物処理装置に関する。

    従来から、この種の関連技術は、数多く提案されている。 代表的なものは腰臀部を覆って使用されるオムツである。 さらに、最近は、オムツカップで腰臀部を直接覆って包囲し、その上に、オムツカバーを取り付けるタイプのものも提案されている。 このようなオムツカップの例として、オムツカップを身体の体型に合わせ密着可能に弾性変形可能な構成にし、このオムツカップを覆うオムツカバーは交換作業が容易でかつ漏のおそれのない構造のものが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。

    特に、オムツカップは、腰臀部に直接接触し取り付けられるものであり、使用目的の性格上、密着性が要求され排泄物のもれのない構造のものが要求される。 このため、従来から、オムツカップ自体の形状の工夫はもとより、オムツカップ自体のもつ機能に対する改善も行われている。 オムツカップ自体の形状が、個々の身体にあうように作られていれば理想的である。 しかし、身体にあっていない場合にも、少なくとも、その機能は、使用する側の種々の使用条件において対応できることが理想である。 このようなことから、従来から、排泄物を洗浄するための洗浄装置と排泄物の有無を検出するための検出装置が、オムツカップ本体に備えられていることが知られている(例えば、特許文献3参照)。 オムツカップ本体内に排泄された排泄物は、排出口を介して、外部の汚物タンク等に回収されている。

    特許第3077085号公報

    特開2001−112804号公報

    特許第3766366号公報

    前述したように、従来から、様々な装置の提案が行われている。 しかしながら、排泄物処理を完全に施す点においては、まだ多くの問題点を残し改善の余地があるのが現状である。 例えば、腰臀部との密着性をよくしてオムツカップ、オムツカバーの周囲から洗浄水や排泄物の漏洩を防止する装置では、使用者が身体の向きを変える等して、姿勢を変化させると完全に漏洩を防止することができないおそれがある。 また、排泄物に直接関わるオムツカップは、排泄物を排泄した後、すぐ洗浄して常に清潔な状態を維持しておかないと衛生面、環境面等で問題を生じるおそれもあった。 現状の排泄物処理装置では、オムツカップ本体に、洗浄装置、排泄物有無の検知手段を付属させているものが多い。 しかしながら、現状の排泄物処理装置は、使用している人、介護者、看護者、介助者、看護師等が、その機能を充分満足しているものではなかった。

    例えば、寝たきりの人等であっても、常に同一姿勢でいるとは限らず、例えば、45度位身体の向きを変えるなど姿勢を変化させることがある。 従って、オムツカップを使用する場合、使用している人が、所定の範囲内で、どのような向きに姿勢を変化させても、オムツカップ本体内の排泄物は確実にスムースに排出されなければならない。 すなわち、使用者が、身体の向きを変えるなどし、どのような状態になっても、排泄物は確実にスムースに排出されなければならない。

    このような観点からみると、現状の排泄物処理装置は、必ずしもそれに対応しているとは言いがたい点がある。 すなわち、現状の排泄物処理装置は、洗浄水(洗浄液)の噴出口が一つであることが多く、オムツカップ本体の内部全域から排泄物を排出することが困難となるおそれがある。 また、複数の噴出口を有するものもあるが、洗浄水の噴出方向が一方向であり、同様な問題が生じた。 さらに、オムツカップの周囲から空気を噴出するものもあるが、この空気の噴出方向も洗浄水噴出口近傍の一点に向いているものであり、オムツカップ本体の内部全域から排泄物が排出できないおそれがある。 特に、使用者が、姿勢を変化させた位置(例えば、45度傾斜した位置)で排泄物を排泄すると、排泄後の排泄物を排出するのが困難となるおそれがあるという問題点があった。

    さらに、検知手段においても、検知範囲が限定されている、排泄物を検知できる位置が偏っているという問題点を有している。 また、使用する人が、身体の向きを変えるなど姿勢を変化させた状態で、排泄物の排泄を行うと排泄物の有無を検知できないおそれがある等の問題点を有している。

    すなわち、オムツカップ本体内部にある排泄物を確実に検知したり、洗浄したりすることができる構成とは言いがたい面がある。 このようなことは、オムツカップ本体内の排泄物が完全に排出することができず、滞留させてしまうおそれがあることを意味する。 これは、臭気が発生するなど、使用する人に不快感を生じさせるとともに不衛生である。 また、介護者、看護師、介助者等は、処理負担が大きくなるなど問題点となる。

    オムツカップ等は、介護者、看護師、介助者等が取り付け、取り外し作業などを行うものである。 そのため、使用者等への取り付け後、次に、取り付け交換を行なうまでの間は、完全に漏洩のないものであることが要求される。 また、排泄物は、オムツカップ等から完全に取り除く必要がある。 さらに、オムツカップ等の交換に伴なう介護者、看護師、介助者等の処理負担は、軽くしなければならない。 特に、夜間に介護者、看護師、介助者などは、取り付け取り外しの作業を軽減することができれば、介護者、看護師、介助者の負担が大幅に軽減される。 すなわち、介護者、介助者などは、一般の人と同様に、夜間就寝することも可能となる。

    本発明の排泄物処理装置は、このような従来の問題点を解決するもので、病院における医療の現場、介護施設における介護の現場、自宅における在宅介護の現場等であっても容易に扱うことのできるものとして次の目的を達成する。

    本発明の目的は、オムツカップ本体の底面、側壁面の内部側を強制的に確実に洗浄できるとともに、オムツカップ本体内部の排泄物の有無を確実に検知できる構成にし、使用者、介護者、看護師、介助者等の負担を軽減できるようにした排泄物処理装置を提供することにある。

    本発明は、前記目的を達成するために次の手段をとる。
    本発明1の排泄物処理装置は、陰部または肛門を含む排泄部近傍を包囲して身体に取り付けられ、前記陰部及び/または前記肛門から排泄される排泄物を洗浄流体により洗浄し一方の側に設けられた排出口を介して外部に排出処理するように構成されるオムツカップ本体と、前記オムツカップ本体の前記排出口と対向する他方の側に設けられ、前記洗浄流体を前記オムツカップ本体の底面及び/または側壁面の内部側に分散するとともに、前記底面及び/または前記側壁面に沿って噴出させ洗浄するための洗浄用ノズル体と、前記オムツカップ本体に設けられ、外部から供給される前記洗浄流体を前記洗浄用ノズル体に導く洗浄流体通路と、前記オムツカップ本体に設けられ、前記陰部または前記肛門から排泄される排泄物の有無を検知する� ��知手段とからなっている。

    本発明2の排泄物処理装置は、本発明1において、
    前記洗浄用ノズル体は、前記オムツカップ本体の前記底面及び/または前記側壁面の内部側に、前記洗浄流体を噴出させるための複数の仕切り部材を有していることを特徴とする。

    本発明3の排泄物処理装置は、本発明2において、
    前記洗浄流体通路は、前記オムツカップ本体の両側に設けられ、前記他方の側の先端が閉じられ、この先端の供給口側近傍に形成された第1吐出口と、この第1吐出口から前記供給口側に所定量離れた位置に形成された第2吐出口を備えた一対の洗浄流体通路であり、前記洗浄用ノズル体は、前記第1吐出口から吐出された前記洗浄流体を前記オムツカップ本体内の中央部近傍に噴出させ、前記第2吐出口から吐出された前記洗浄流体を前記複数の仕切り部材によって前記底面及び/または前記側壁面に分散して噴出させるためのものであることを特徴とする。

    本発明4の排泄物処理装置は、本発明1から3において、
    前記洗浄流体は、水からなる洗浄流体、または、水と空気の混合された洗浄流体であることを特徴とする。

    本発明5の排泄物処理装置は、本発明1において、
    前記検知手段は、大便排泄の有無を検知する第1検知手段と、小便排泄の有無を検知する第2検知手段で構成されていることを特徴とする。

    本発明6の排泄物処理装置は、本発明5において、
    前記第1検知手段は、前記オムツカップ本体の前記側壁面の外側に設けられた発光体と受光体とからなる透過型光センサで前記大便排泄の有無を検知する検知手段であることを特徴とする。

    本発明7の排泄物処理装置は、本発明6において、
    前記洗浄ノズル体は、前記発光体及び前記受光体が設けられた位置に対応する前記オムツカップ本体の前記側壁面の内部側を洗浄するために、この側壁面の内部側に前記洗浄流体を噴出するものであることを特徴とする。

    本発明8の排泄物処理装置は、本発明6において、
    前記透過型光センサは、赤外光を投光するものであることを特徴とする。

    本発明9の排泄物処理装置は、本発明5において、
    前記第2検知手段は、塩分が含有された水の有無を検知する検知手段であることを特徴とする。

    本発明10の排泄物処理装置は、本発明5から9において、
    前記第2検知手段が前記小便排泄有を検知したとき、前記洗浄用ノズル体から水からなる洗浄流体を噴出させ、前記第1検知手段が前記大便排泄有を検知したとき、前記洗浄用ノズル体から前記水と空気との混合物である洗浄流体を噴出させる制御を行う制御装置を備えていることを特徴とする。

    以上、説明したように、本発明の排泄物処理装置は、オムツカップ本体内部側の底面、側壁面に亘って、他方の側から一方の側に向かって、洗浄流体(洗浄液)を噴出する洗浄用ノズル体を備えた構成にしたので、排泄物がオムツカップ本体内のどの位置であっても、洗浄排出できるようになった。 特に、軟便でオムツカップ本体の底面、側壁面の内部側にへばりつくような排泄物であっても、確実に排出処理できるようになった。

    また、本発明の排泄物処理装置は、オムツカップ本体に、大便排泄の有無を検知する第1検知手段、小便排泄の有無を検知する第2検知手段を備えた構成にした。 そして、第1検知手段は発光体と受光体からなる透過型光センサとし、第2検知手段は塩分が含有された水の有無を検知する検知手段とした。 そのため、排泄物がオムツカップ本体内部のどの位置であっても、確実に排泄物を検知できるようになった。 特に、使用者が身体の向きを変えた状態であっても、オムツカップ本体内部の排泄物の有無を検知できるようになった。 さらに、洗浄流体が、検知手段取り付け位置に対応するオムツカップ本体の側壁面の内部側等を洗浄可能な構成になっている。 そのため、検知手段の排泄物検知性能が低下することがない。

    このため、夜間、介護者、看護師、介助者等が付き添っていなくても、排泄物の処理が自動的に確実に行われ、使用者、介護者、看護師、介助者等の負担を軽減でき、介護者、看護師、介助者等が疲労、ストレス等をためにくいようにすることができた。 また、排泄物の処理が確実に能率よく処理を行うことができるので、排泄物処理装置を使用しても、衛生面、環境面の低下を生じさせることがない。

    図1は、本発明の排泄物処理装置の外観図である。

    図2は、本発明の排泄物処理装置の正面図である。

    図3は、図2のA−A断面図である。

    図4は、図2のB−B断面図である。

    図5は、図3のY矢視図で、図2の裏面を示すオムツカップ本体の背面図である。

    図6は、図2のC−C断面図である。

    図7は、図2のD−D断面図である。

    図8は、洗浄用ノズル体の裏面図である。

    図9は、図2のE−E断面図で、洗浄用ノズル体の構成を示す部分断面図である。

    符号の説明

    1…オムツカップ本体 2…フロントカバー 5…陰部洗浄用ノズル 6…肛門洗浄用ノズル 7…洗浄用ノズル体 7a…仕切り部 8…検知手段14…第1検知部材15…第2検知部材

    本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。 図1は、本発明による実施の形態の排泄物処理装置の概略構成を示す外観図である。 この図1は、オムツカバーの取り付けられていない状態のオムツカップを示し、オムツカップ本体1を実線で示している。 実際のオムツカップは、このオムツカップ本体1に、二点鎖線で示すように、被介護者、患者、寝たきりの人等使用者の身体の前部に相当する位置に屈曲する部材のフロントカバー2等が取り付けられている。 このフロントカバー2は、主に身体の陰部(恥部)などを覆うもので、身体に接する接触部分が柔軟な材質のもので形成されている。 そして、接触部分が身体に密着してオムツカップと身体との間から排泄物の漏洩を生じないようにするとともに、鬱血、褥瘡等の発生防止が図られている。

    また、このフロントカバー2側と反対側の部位は、主に身体の臀部を覆う部分になる。 オムツカップ本体1の身体の頭部側には、二点鎖線で示すように、身体の背部に押し当てるための背当て部3が取り付けられている。 さらに、本実施の形態においては、オムツカップ本体1の身体との接触部分に、柔軟性のある材質で形成された変形可能なひだ状部材4を設けている。 この接触部分が、身体に密着してオムツカップと身体との間から排泄物の漏洩を生じないようにするとともに、鬱血、褥瘡等の発生防止が図られている。 本実施の形態の説明においては、便宜上、オムツカップが身体に取り付けられることを想定し、身体の頭部側に位置するオムツカップの部位を頭部側部位と定義し、身体の足部側に位置するオムツカップの部位を足部側部位と定義する。 このオムツカップ本体1には、後述する洗浄用ノズル体と検知手段が設けられている。 オムツカップ本体1の足部側部位の位置には、洗浄流体である洗浄液を供給するための供給口、その関連のホース、排泄物を吸引排出するための吸引口、その関連のホース、また、検知手段の接続のためのコネクタ、端子、カプラ等接続手段が設けられている。

    図2は、図1のX方向から矢視した排泄物処理装置の正面図である。 図3は、図2のA−A断面図、図4は、図2のB−B断面図である。 図5は、図3のY矢視図で、図2の裏面を示すオムツカップ本体の背面図である。 図6は、図2のC−C断面図、図7は、図2のD−D断面図である。 図8は、洗浄用ノズル体の裏面図、図9は、図2のE−E断面図で、洗浄用ノズル体の構成を示す部分断面図である。

    図において、本実施の形態の主部材をなすオムツカップ本体1そのものは、公知の構成のものである。 基本構成については、前述の特許文献等に詳細が記載されており、詳細な説明は省略するが、本実施の形態の理解を容易にするため、オムツカップ本体1の概要を説明する。 オムツカップ本体1は、身体の陰部及び肛門を含む排泄部近傍に直接密着させ包囲する形状になっていて、一般に樹脂体で構成されている。 オムツカップ本体1のベース部分は、例えばポリカーボネート樹脂等の硬質樹脂で構成されている。
    オムツカップ本体1は、使用者が、仰向きに寝た状態のときに排泄された排泄物が身体の下方に溜まるようにするため、窪み1aを形成している。 また、オムツカップ本体1は、図示していないがベルト等取り付け部材で取り付けたり、オムツカバー体で包み込むように取り付けてもよい。

    オムツカップ本体1の身体の足部側である一方の側(以下、足部側という。)の端部には、ホース等の部材が取り付けられている。 また、詳細図は省略されているが、前述のようにオムツカップ本体1の前部には、フロントカバー2が取り付けられるようになっている。 このフロントカバー2は、フロントカバー2の接触部分の変形等で陰部近傍を覆っている。 フロントカバー2は、オムツカップ本体1と合わせ、排泄物がオムツカップ本体1、フロントカバー2内から外部に漏れないように包囲し身体に密着するようにしている。

    さらに、このオムツカップ本体1には、陰部または陰部近傍を洗浄する洗浄液を噴出するための陰部洗浄用ノズル5、肛門または肛門近傍を洗浄する洗浄液を噴出するための肛門洗浄用ノズル6、オムツカップ本体1の底面、側壁面の内部側を洗浄する洗浄液を噴出するための洗浄用ノズル体7が備えられている(図3参照)。 また、オムツカップ本体1には、排泄物の有無を検知するための検知手段8、温風を吹き出すための温風吹き出し口が備えられている。 この温風は、排泄部(陰部、肛門)洗浄後の排泄部、排泄部近傍及びオムツカップ本体1の底面、側壁面の内部側等を乾燥させるものである。 また、オムツカップ本体1の足部側の端部には、排泄物排出のための排泄物吸引口1bが設けられている。 さらに、この排泄物吸引口1bには、排泄物吸引口1bに結合し外部に突出するように、排泄物吸引ホース10が設けられている。 排泄物吸引ホース10の近傍には、洗浄液供給ホース(図示せず)、検知手段用ケーブル(図示せず)、送風ホース(図示せず)が設けられている。 排泄物吸引ホース10、洗浄液供給ホース、検知手段用ケーブル、送風ホースは、外部に設置された装置(図示せず)に結合されている。 このオムツカップ本体1は、以上のような構成になっている。 オムツカップ本体1を身体に取り付けるときは、オムツカップ本体1を身体の臀部側に当てながら包囲し、フロントカバー2で陰部側を包囲し、位置が定まったところで固定する。

    窪み1aの周縁部は、段差の設けられた構成となっており、陰部、肛門から排泄された排泄物が、オムツカップ本体1の外部に漏れ出るのを防止できる構造になっている。 また、前述した排泄物吸引ホース10は、この窪み1a部分の足部側に位置する排泄物吸引口1bに接続されている。 使用者が、仰向きに寝た姿勢の場合であっても、排泄物は、窪み1aで受け止められ、直ちに排泄物吸引口1bに導かれ、排泄物吸引ホース10を介して吸引排出される。 これら排泄物吸引ホース10等は、使用者が通常の仰向きになって寝た姿勢になったとき、窪み1aが身体の下方に位置するようになっている。

    排泄物は、真空ポンプ等により、洗浄を行った洗浄液とともに排泄物吸引ホース10を介して吸引排出され、別置の汚物用タンク(図示せず)に回収される。 なお、本実施の形態では、洗浄液として、水、または、水と空気の混合した混合液を使用している。 また、洗浄液は、消臭機能、脱臭機能、殺菌機能等を有するような液体、混合物が所定量混合された液体であってもよい。 しかし、これら液体は、使用者に障害、悪影響等を生じさせるおそれがないものに限られる。 洗浄液を供給するための洗浄液供給ホースが、足部側部位に設けられている。 供給された洗浄液は、オムツカップ本体1に導かれた後、分岐し、陰部洗浄用ノズル5、肛門洗浄用ノズル6、及び、洗浄用ノズル体7とに分流して供給される。

    この洗浄液は、外部に設置されている別置の洗浄液タンク(図示せず)から送水される。 洗浄液は、例えば温められた温水と空気の混合液である。 陰部洗浄用ノズル5に導かれた洗浄液は、主に身体の排泄部の陰部、陰部周辺を洗浄するものである。 肛門洗浄用ノズル6に導かれた洗浄液は、排泄部の肛門、肛門周辺を主に洗浄するものである。 肛門洗浄用ノズル6、陰部洗浄用ノズル5は、各々、その洗浄する部位に近接した位置に設けられる。 また、送風ホースは、温風等を送り込むためのものであり、温風噴出口からオムツカップ本体1内に温風を送り込む。 この温風によって排泄部、排泄部周辺を乾燥させている。

    洗浄用ノズル体7は、このオムツカップ本体1の身体の頭部側である他方の側(以下、頭部側という。)に設けられている。 この洗浄用ノズル体7は、図8の裏面図で示すように、座面に沿って半円形状の形態をなし、裏面側に度を変えた複数の仕切り部7aが設けられている。 この仕切り部7aは、供給される洗浄液をオムツカップ本体1の底面、側壁面の内部側(以下、オムツカップ本体1の内壁面という。)等に亘って分散させる案内の機能を有する。 また、オムツカップ本体1には、このオムツカップ本体1の裏面側に図5で示す洗浄液用の流路となる案内溝1cが形成されている。

    この案内溝1cの頭部側の上部端部1dは、閉鎖状態になっている。 案内溝1cには、この上部端部1dまでの間に、洗浄液を表側(内壁面側)に吐出させるための第1吐出口1e、第2吐出口1fが設けられている。 従って、この案内溝1cに導かれた洗浄液は、第1吐出口1e、第2吐出口1fを介して、表側に強制的に噴出する構成になっている。 第1吐出口1eは、上部端部1d近傍であって、供給口側(足部側)にほんの少し離れた位置に形成されている。 第2吐出口1fは、第1吐出口1eから供給口側に所定量離れた位置に形成されている。 図の案内溝1cは、開放状態で示されているが、実際は、この案内溝全体をカバー1gで覆い密封する。

    従って、案内溝1cは密封された状態の洗浄液のための流路であり、左右2方向に分岐された一対の案内溝1cとなっている。 洗浄液は、外部の洗浄液タンクからオムツカップ本体1に導かれた後、矢印で示すように、オムツカップ本体1の足部側部位に設けられた供給口から左右2方向に分岐された一対の案内溝1c内を流れ、頭部側に設けられた洗浄用ノズル体7に導かれる(図5参照)。 この洗浄液のための流路は、オムツカップ本体1の一部として案内溝1cを設ける構成以外に、パイプを流路体としてオムツカップ本体1に取り付ける構成であってもよい。 この案内溝は、裏面を1つの流路で構成し、上部で一対の第1吐出口1e、第2吐出口1fに分岐するようにしてもよい。 案内溝、パイプは、オムツカップ本体1の裏面側に取り付けることになるので、体裁を気にすることもなく、身体にオムツカップを装着する上でも干渉や支障等を生じることがない。

    オムツカップ本体1には、第1吐出口1e、第2吐出口1fの近傍の表側(内壁面側)に、図2に示すように、洗浄用ノズル体7が取り付けられている。 案内溝1cに沿って導かれた洗浄液は、第1吐出口1e、第2吐出口1fから吐出し、洗浄用ノズル体7に導かれる。 本実施の形態においては、第1吐出口1e、第2吐出口1fを左右各々1個ずつ設けて対を構成するようにしている。 案内溝1cの頭部側に導かれた洗浄液は、第1吐出口1e、第2吐出口1fから洗浄用ノズル体7の頭部側の裏面空間部7bに吐出する。 第1吐出口1eから吐出した洗浄液は、主に、頭部側から足部側の方向(矢印P方向)に向かって流れ、オムツカップ本体1の内壁面の中央部分等を洗浄する(図2、8参照)。

    また、第2吐出口1fから吐出した洗浄液は、洗浄用ノズル体7の仕切り部7aによって、矢印Q方向に流れる。 さらに詳述すると、案内溝1cに導かれた洗浄液は、図8に示すように、オムツカップ本体1側の第1吐出口1e、第2吐出口1fから吐出される。 吐出された洗浄液は、この第1吐出口1e、第2吐出口1fから洗浄用ノズル体7側の裏面空間部7bに導かれる。 裏面空間部7bの洗浄液は、洗浄用ノズル体7の側壁に衝接し、仕切り部7aで強制的に向きを変える。 さらに、洗浄液は、この仕切り部7aの傾斜面に沿って案内され、洗浄用ノズル体7からオムツカップ本体1内部に噴出する。 洗浄用ノズル体7とオムツカップ本体1との噴出口先端部の間隔寸法hは、例えば0.5〜1mm位であることが好ましい(図9参照)。 このように、寸法を狭くすることで、噴出口から噴出する洗浄液の噴出圧力を高めることができる。 また、噴出口から噴出した洗浄液は、オムツカップ本体1の内壁面に沿って流出するようにしている。

    仕切り部7aで向きを変えた洗浄液の噴出方向は、図2、8に示す矢印Q方向である。 仕切り部7aは、洗浄用ノズル体7の端部にも設けられている。 この端部に仕切り部7aを有することで、オムツカップ本体1の底部の内壁面(底面)、及び、側部の内壁面(側壁面)に洗浄液を噴出させる。 すなわち、内壁面のほぼ幅全域に亘って、洗浄液を噴出させることができる。 なお、洗浄液は、矢印P方向に流れる洗浄液の量の方が、矢印Q方向に流れる洗浄液の量より多いほうが好適である。 言い換えると、矢印P方向に流れる洗浄液の流れが本流(例えば、全流量の40%の流れ)であり、矢印Q方向に流れる2つの洗浄液の流れが支流(例えば、それぞれ全流量の30%の流れ)のようにしている。 矢印Q方向に流れる支流は、側壁面、底面の内部側にある排泄物を本流側に押し流す作用をしている。 本流側に押し流された排泄物は、本流の流れにのって押し流され、排泄物吸引口1bから排泄物吸引ホース10を介して吸引排出される。

    このオムツカップ本体1の側壁面の外部側には、後述する第1検知部材14が設けられている。 この第1検知部材14の取り付け位置に対応するオムツカップ本体1の内壁面にも、洗浄液が矢印Q方向に流れるので洗浄が可能である。 すなわち、排泄物が、この取り付け位置に対応する内壁面に付着しようとしても洗浄されるので、第1検知部材14の排泄物検知の性能低下を生じさせることがない。

    この仕切り部7aは、頭部側から足部側に沿って角度を有した壁を複数構成している。 下側の穴から吐出した洗浄液は、図に示すように、この仕切り部7aに沿ってオムツカップ本体1の内壁面のほぼ幅全域に亘って強制的に分散し流れる。 従って、オムツカップ本体1を装着した使用者が、身体の向きを変える等して姿勢を変化させた状態であっても強制的に洗浄することができる。 また、排泄部から排泄された排泄物がオムツカップ本体1の内壁面のどの位置であっても、強制的に洗浄することができる。 これにより、排泄物が排出できずに、オムツカップ本体1の内壁面に残留するような事態の発生を防止することができる。 また、この仕切り部7aにより、後述する第2検知手段15の検知端子部の端子部分等にも洗浄液が流れる。 言い換えると、洗浄液は、第2検知手段15の端子部分、端子部分近傍を洗浄する。

    次に検知関係について説明する。 検知手段8は、主に、大便排泄の有無を検知するための大便用の第1検知部材14、主に、小便排泄の有無を検知するための小便用の第2検知部材15から構成されている。 第1検知部材14は、排泄部から排泄される排泄物の移動方向を横切る方向に跨って設けられている(図2、3参照)。 すなわち、第1検知部材14は、オムツカップ本体1両方の側壁面の外部側に設けられている透過型光センサであり、赤外光を利用するセンサが好適である。 この実施の形態では、第1検知部材14を、透過型の赤外線センサとして説明を行う。 この第1検知部材14は、第1発光体と第1受光体等とからなる一方の検知体14aと、第2受光体と第2発光体等とからなる他方の検知体14bとからなる構成によるものである。

    例えば、第1発光体と第2受光体、第1受光体と第2発光体とが、対向して対をなすようになっている。 オムツカップ本体1の側壁面の外部側に、一方の検知体14aと他方の検知体14bとが対向して設けられている。 このように、第1検知部材14をオムツカップ本体1の側壁面の外部側に設けることにより、第1検知部材14自体が汚れてしまうことを防止している。 また、第1検知部材14で使用する赤外光は、オムツカップ本体1の側壁面を透過できるものである。

    第1検知部材14は、排泄物が通過したとき、その通過を投光された赤外光の受光の有無で検知し排泄されたことを非接触で確認するものである。 発光体から受光体には、常に赤外光が投光されていて、排泄物が、通過するとき一時的に赤外光の経路を遮断する。 その遮断状態を受光体で検知することで、排泄物である大便の有無を確認している。 発光体及び受光体は、各々複数個設けられ、排泄物の移動方向を横切る方向に、所定の幅を有するように、複数の光束を有するようにしている。 また、一方の検知体14a、他方の検知体14bとが、所定の角度傾斜して取り付けられている(図3参照)。 このことで、オムツカップ本体1が、凹状の複雑な形状となっていても、また、オムツカップ本体1が、傾斜した状態でも、排泄物の有無の検知を可能にしている。 さらに、このような構成とすることにより、このような排泄物処理装置を使用する使用者に多くみられる軟便のように、オムツカップ本体1の内壁面(底面、側壁面の内部側)にへばりつくような大便でも確実に検知できる。

    従って、排泄物の量がたとえ少なくても、排泄物が移動して、この検知領域を通過すれば必ず排泄物の通過を捕捉し検知できるようになっている。 この第1検知部材14は、オムツカップ本体1の側壁面の外部側の頭部側の位置に配置されている。

    例えば、使用者が仰向きに寝た状態では、排泄物が、この第1検知部材14に対応する内壁面を汚すことはほとんどない。 しかし、使用者が、身体の向きを変えて寝ている状態(例えば、45度傾斜した状態)にあるときには、一時的に、この第1検知部材14の取り付られたオムツカップ本体1の内壁面が、排泄された排泄物により汚れるおそれがある。 しかしながら、このような場合、前述したとおり、洗浄用ノズル体7の端部側の仕切り部7aを通して噴出する洗浄液が、強制的に第1検知部材14の取り付け位置に対応する内壁面を洗浄することができる。

    第2検知部材15の検知端子部は、小便の排泄物を対象とするものである。 一対の検知端子部間には、小便が溜まる。 検知端子部間の抵抗値は、検知端子部間に水がない状態、洗浄液、水が溜まった状態、塩分を含む水が溜まった状態で抵抗値が変化する。 小便は塩分を含む水に相当し、塩分を含む水が所定量(例えば、15ml)溜まったときに、小便排泄有と検知するものである。 すなわち、小便は、例えば、塩分を含んだ水であり、塩分を含んだ水が、単なる水(例えば、水道水)より抵抗値が小さくなるので、この抵抗値になったことを検知するようにしている。 言い換えると、水が溜まっても、塩分を含む水が溜まった状態より高い抵抗値となるため、判別が可能となっている。 すなわち、小便以外の水(例えば、洗浄液)が溜まった状態で、洗浄液が噴出してしまうことを避けている。 また、塩分を含む水が所定量溜まった時、検知可能とすることにより、少量の小便の排泄(例えば、ちびりといわれるような少量の小便を漏らした状態)では、小便の排泄有と検知しないようにしている。 この第2検知部材15の一対の検知端子部は、図2に示すように、オムツカップ本体1の底面の3位置に分散して設けられている。

    すなわち、頭部側の底面には、左右に、それぞれ、一対の検知端子部15a、15bが設けられている。 また、足部側の底面には、中央に、一対の検知端子部15cが設けられている。 一対の検知端子部15a〜15cは、いずれも、使用者が仰向きに寝た姿勢の場合に、身体の下方に位置することになる。 従って、仰向きに寝た姿勢の場合には、小便sが排泄されると必ず下方に流れ窪み1aに溜まるので、一対の検知端子部15cで確実に検知できることになる(図7参照)。

    例えば、使用者が身体の向きを変えて寝た姿勢の状態では、小便s等は、一対の検知端子部15a、一対の検知端子部15bのいずれかで検知可能な構成(図6参照)となっている。 小便は、塩分を含む水であり、小便の有無を確実に検知するためには、塩分を含む水の有無を検知する検知部材が好適である。 第2検知部材15は、オムツカップ本体1の表側(内壁面側)に一対の検知端子部15a〜15cの先端の端子部分が露出する構成になっている。 図に示すように、オムツカップ本体1の裏面側(底面、側壁面の外部側)に、排泄物を含む汚物、洗浄液などが漏れないようにオムツカップ本体1との結合部がシールされている。 一対の検知端子部15a〜15cには、各々、配線15dがなされている。 この裏面側の配線は、オムツカップ本体1の足部側部位の接続手段に接続され、ケーブルを介して外部の制御装置(図示せず)に接続されている。 そして、制御装置内で、小便排泄の有無の判定がされている。 また、このオムツカップ本体1は、裏面側の配線空間を前述の案内溝1cとともに、裏面全体がカバー1hで覆われている構成であるとよい(図4参照)。

    このような構成になるオムツカップ本体1内の排泄物は、大便用の第1検知手段14及び小便用の第2検知手段15により有無が検知される。 オムツカップ本体1内に排泄物が有ると検知されると、洗浄液が、洗浄液ホースから送り込まれ、陰部洗浄用ノズル5、肛門洗浄用ノズル6、洗浄用ノズル体7に分散送水され、所要の位置から噴射し、陰部、陰部周辺、肛門、肛門周辺、オムツカップ本体1の内壁面等を洗浄する。 また、真空ポンプが作動し、排泄物吸引ホース10を介して、排泄物を含む汚水がオムツカップ本体1から強制的に吸引排出され、汚物タンク(図示せず)に回収される。

    例えば、第1検知手段14によって、大便排泄が検知されると、水と空気の混合液である洗浄液が、肛門洗浄用ノズル6、洗浄用ノズル体7から肛門、肛門周辺、オムツカップ本体1の内壁面等を洗浄する。 なお、大便排泄が検知された場合であっても、陰部洗浄用ノズル5から洗浄液を噴出して、陰部、陰部周辺を洗浄するようにしてもよい。
    また、第2検知手段15によって、小便排泄が検知されると、水である洗浄液が陰部洗浄用ノズル5、洗浄用ノズル体7から、陰部、陰部周辺、オムツカップ本体1の内壁面等を洗浄する。 このような洗浄液の切り換えは、水、空気の供給回路に設けられる方向切り換え弁を、図示しない制御装置で制御することで行うことができる。

    さらに、大便排泄時の洗浄と小便排泄時の洗浄を、水と空気の混合液である洗浄液で行ってもよい。 その場合、大便排泄時と小便排泄時の洗浄液の量を変えることが好ましい。 例えば、1回の洗浄液噴出量を所定の量とし、この洗浄液を複数回に分けて噴出するようにし、この回数を制御するとよい。 例えば、大便排泄時には7回噴出させ、小便排泄時には3回噴出させるようなことにするとよい。

    大便排泄が検知された場合、水に空気を混合し、圧力を高めた圧力液とした洗浄液を噴出させるとよい。 圧力液を高めた洗浄液を噴出すると、オムツカップ本体1の内壁面の洗浄を容易に、かつ、確実に行うことができる。 また、このような排泄物処理装置を使用する使用者に多くみられる軟便で、オムツカップ本体1の内壁面にへばりつくような大便であっても、強制的に押し流すようにオムツカップ本体1から排出できる。 肛門、陰部、オムツカップ本体1の内壁面等を洗浄した洗浄液は、排泄物を含む汚物となって、オムツカップ本体1から排泄物吸引ホース10を介して吸引排出される。

    オムツカップ本体1は、使用者が、就寝中、身体の向きを変えたり等の動作をしても、身体に密着した状態を維持している。 使用者が、排泄物を排泄する都度、自動的に排泄物の有無を検知して、常時、排泄物を含む汚物がオムツカップ本体1から吸引排出されるようになっている。 図示していないが、このように構成されるオムツカップ本体1は、軟質の合成樹脂で製作されたオムツカバー体、使い捨て用の紙オムツであるオムツカバー体等で覆われているとよい。 仮に、オムツカップ本体1より排泄物を含む汚物が漏洩した場合でも、このオムツカバー体によって、オムツカバー体の外部に排泄物を含む汚物の漏洩を防止することができる。

    排泄物の量や吸引回数等は、使用者により異なる。 しかし、いずれにしても就寝中の時間帯において、排泄物を含む汚物が、外部に漏れることは防止され、確実に排泄物の排出処理が行える。 また、前述のように、どのような状態であっても、排泄物を含む汚物が外部に漏れることは防止され、確実に排泄物の排出処理が行える。 このため、介護者、介助者、看護師等は、この時間帯に、常に、使用者等に付き添う必要はない。 すなわち、介護者、介助者は一般の人と同様に睡眠時間を確保でき、看護師は他の業務を行うことができるのである。

    吸引排出された排泄物を含む汚物は、図示していない別置の汚物タンクに回収され溜められる。 この汚物タンクは、他の装置とともに、前述したオムツカップ本体等からなるオムツカップなどに付随して設けられ、使用者のベッドの近傍に置かれる。 この汚物タンク以外に、洗浄液供給ホースに洗浄液を送水するための装置、送風ホースに送風するための装置、排泄物を含む汚物を吸引するための装置、空気を浄化するための装置、検知手段の検知信号を受けて電気的に制御処理する制御装置等が、セットになってまとめられ、一つの装置になっていることが好ましい。

    以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されることはない。 本発明の目的、趣旨を逸脱しない範囲内での変更が可能なことはいうまでもない。

    本発明は、身体に病気、けが、障害等があってトイレに行くのが困難な人、自分で身体を動かす、起こすなどの動作が困難な人、自力で排泄物の排泄処理のできない人等の使用者が、寝たままの姿勢で、自動的に、かつ、衛生的に排泄物の処理を行うことができる。 病院、介護施設、在宅介護などにおける介助用補助機器、介護用補助機器等として有用であり、これらの施設等で使用することができる。

    QQ群二维码
    意见反馈