【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は特許請求の範囲の請求項1又は請求項2の上位概念によるリフト支柱に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、リフト支柱はドイツ公開公報(D E)第4341779号で開示され、且つ調整区域及び旋回区域が大きいことにより、小型でコンパクトな構造にした点ですぐれている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はこの種の従来のリフト支柱を改良するため、小型でコンパクトな構造を有し且つ大きな調整及び旋回区域を保持すると共に、遊びのない、従って特に硬直に実施し得るリフト支柱を提供することである。 【0004】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため特許請求の範囲の請求項1又は請求項2の特徴部分によるリフト支柱が実施される。 【0005】実施形態ではリフト支柱は少なくも1つのリフトシリンダとそれに所属のガイドを有する。 そのガイドははめ込み式の互いにかみ合い且つ互いに案内する2つの管状体からなり、それらの管状体は非円形断面、 好ましくは正方形又は長方形の断面を有する。 リフトシリンダはそのプロフィル(管状体)内に在る。 管状体は大きな断面を有するように作ることができるので、このリフト支柱は小さな重量で及び値ごろな構造部分を用いて高い剛性を有するものにすることができる。 【0006】他の実施形態ではリフト支柱は少なくも4 つのリフトシリンダを有し、そのうちの少なくも1つは鉛直なストロ−クのため脚部と中間キャリアとの間で作用し及びそのうちの少なくも3つのリフトシリンダは中間キャリアと旋回キャリア用の上部のアタッチメント又は台の同様な作用要素との間に作用する。 これらの後者のリフトシリンダは対応のジョイントと連結して上昇及び旋回装置を形成し、該上昇及び旋回装置の1つはそれに属するアタッチメント要素が2つの互いに垂直に延びる水平な空間軸線のまわりに旋回可能であり且つこれらの空間軸線の少なくも1つの方向に移動可能であるように構成され、軸の整合のためこのアタッチメント要素と他のアタッチメント要素又はジョイントとの間の距離が変化し得るようになっている。 【0007】このため本発明によるリフト支柱では、第2から第4のリフトシリンダがジョイントを介して旋回キャリアに作用する該ジョイントの1つは旋回、移動及び回転ジョイントとして構成される。 従って考え得る各旋回運動の場合の旋回キャリアにおける3つの全てのジョイントの距離間の整合は最適な仕方で達成されるので、全てのジョイント及びガイドは遊びを伴わないで実施することができ且つまたこの旋回キャリアに大きな力が作用する場合にも望ましくない付随的な動きはなく、 即ちこのリフト支柱はこの点で特に高い剛性を有する。 【0008】本発明の好ましい実施形態では中間キャリアと上部のアタッチメント又は旋回キャリアとの間に作用する3つのリフトシリンダの1つは「振子シリンダ」 として実施され、即ちそのシリンダにはガイドが備えられないが、該シリンダは軸の整合のため少なくも両方の水平軸線のまわりに振れ又は旋回可能である。 【0009】本発明における意味での「患者用の台」とはとりわけ手術テ−ブルもしくは医療用の他の台である。 旋回キャリアには例えば本来のテ−ブル又は本来の患者用の台が固定されるが、また旋回キャリアは既にこの台の構成部分である。 【0010】旋回キャリアは板として構成され得る。 しかし基本的には旋回キャリアを、例えば中空型鋼の長尺物から作られたラ−メン構造物として形成することも可能である。 本発明のさらに進展した形態は特許請求の範囲の従属項の対象になっている。 【0011】 【発明の実施の形態】次に図面を参照のもとに実施例により本発明をさらに詳細に説明する。 図1は患者用の台又は患者の治療用の台を示し、該台は基本的には台又は患者支持面1、脚部2及び支持部もしくはリフト支柱3 によって構成され、該リフト支柱は脚部2と患者支持面1の間に備えられる。 【0012】リフト支柱3はその上端で又は図2及び以下に更に詳細に示される旋回キャリア4で患者支持面の下側に固定され及びその下端で脚部2の中央に保持され、荷重を持ち上げ又は支持する要素として、また脚部2に対し及びその時の患者支持面の位置決めもしくは調整の設定に対し患者支持面1の調整用のものとしての役割を果す。 【0013】その調整は一方では鉛直軸線VHにおける高さの調整、とりわけ下部リフト位置と上部リフト位置(図1の位置a+b)との間の調整を含む。 さらにこのリフト支柱では互いに垂直な2つの水平軸線のまわりの患者支持面の旋回、即ち長方形状の患者支持面1の長手軸線に垂直な軸線S1及び該長手軸線に平行な軸線S2 のまわりの旋回(図1の位置c−f)を可能にする。 全ての調整運動は個々に可能であるが、任意の仕方で互いに組み合わせても可能である。 これらの調整運動を小型且つコンパクトな形態で及びこのリフト支柱の極めて高い剛性で達成するため、該調整は図2から図5に詳しく図示する仕方で実施される。 【0014】従って、本質的にはリフト支柱3は下側の水平な、即ち軸線VHに垂直な面内に在る支持板5を含み、リフト支柱は該支持板によりその脚部2に固定され且つ該支持板はリフト支柱3の横断面に相応して長方形の形状を有する。 この支持板にはリフト支柱を、少なくもその下方の区域の外側を閉じるハウジング6が備えられる。 支持板5において軸線VHの方向に、即ち鉛直方向に可動に上側の支持板7が備えられ、該支持板も同様に軸線VHに垂直な面内に在る。 支持板5の上方に在る支持板7は多くのはめ込み式のガイド8によって支持板5及び/又はハウジング6において軸線VH方向に案内される。 リフト支柱の中間又はほぼ中間には液圧リフトシリンダ10のシリンダハウジング9が支持板5に固定され、該シリンダ10はそのピストンロッド11により上側の支持板7に衝合する。 リフトシリンダ10により下側の支持板5もしくはハウジング6に対する上側の支持板7の鉛直上昇が可能になる。 【0015】支持板5と同様に長方形の形状を有し且つ図示の実施例では、下側に液圧組立体(作動油用のタンク及びポンプを備えた)及びリフト支柱3の全体の制御装置13が備えられた支持板7には、それぞれ鉛直方向のガイド14を形成する3つの案内スリ−ブ15が備えられ、それらの案内スリ−ブ内にはそれぞれ案内ロッド16が鉛直方向に可動に設置される。 支持板7の上面から突出する各案内ロッド16の上端には支持ブロック1 7、18もしくは19が備えられる。 案内スリ−ブ15 は支持板7の下面を越えて突出する長さを有する。 案内ロッド16はリフトシリンダ10が縮小した状態でその下端が下側の支持板5の上面から離れているような長さを有する。 【0016】各ガイド14によってそこに所属の支持ブロック17〜19の鉛直方向の、即ち軸線VH方向の遊びのないリフト運動を可能にする該ガイドには、支持板7とそこに所属の支持ブロック17、18又は19との間に作用するリフトシリンダが備えられる。 液圧リフトシリンダ20はそのシリンダハウジング21によって支持板7に固定され及びガイド14の軸線に平行なそのピストンロッド22によって支持ブロック17に衝合し、 リフトシリンダ23はそのシリンダハウジング24によって支持板7に固定され及びそのピストンロッド25によって支持ブロック18に衝合し、及びリフトシリンダ26はそのシリンダハウジング27によって支持板7に固定され及びそのピストンロッド28によって支持ブロック19に衝合する。 【0017】支持ブロック17は旋回板4の下側に備えられるジョイント29の構成要素であり、該ジョイントは軸線S1及びS2のまわりの旋回キャリア4の旋回と同時に軸線S1方向の移動ストロ−クを可能にする。 そのためジョイント29は本質的に、その軸線が軸線S2 方向に配置され、両端で旋回キャリア4の下側に固定されたジョイントボルト30'を含み、該ボルトは支持ブロック17の軸受31により旋回可能に且つ同時に軸線方向に可動に支持される。 この軸受31は支持ブロック17のジョイントボルト30”により軸線S2のまわりに旋回可能に構成されている。 【0018】支持ブロック18は、同様に旋回板4の下側に備えられて軸線S1及びS2のまわりの旋回板4の旋回を可能にするジョイント32の構成要素である。 そのためジョイント32は両端が旋回板4の下側に保持されたジョイントボルト33'を含み、該ジョイントボルトは支持ブロック18の軸受34内に軸線S1のまわりに旋回可能に支持される。 該軸受34は支持ブロック1 8のジョイントボルト33”により軸線S2のまわりに旋回可能になっている。ジョイント29と32はそれらの旋回軸線がS1と同軸に配置される。 【0019】支持ブロック19は別個に次の要素を有す第3のジョイント35の構成要素である。 即ち ジョイントボルト36'及び36” 軸受37 ジョイントの中間キャリア38 ガイド片又は円形リングセグメント39、及び 案内ロ−ラ40。 【0020】図4及び図5に示すように、支持ブロック19の軸受37はジョイントボルト36'によって軸線S1のまわりに旋回可能に備えられる。 支持ブロック1 9にはジョイントボルト36”が支持され、該ジョイントボルトは軸線S2に平行なその軸線により該軸線のまわりに旋回され得、そしてまた予め決められた値だけ軸線方向に移動し得るようになっている。ジョイントボルト36”は両端でジョイントの中間キャリア38に支持されるので、該中間キャリアは前記の仕方で支持ブロック19に対し軸線S2のまわりに旋回可能であり且つその軸線方向に予め決められたストロ−クだけ可動になっている。 該ジョイントの中間キャリアには旋回板4の面に垂直な軸線のまわりに3つの案内ロ−ラ又は連結リンクロ−ラ40が円形リングセグメント39の面Eに垂直な軸線のまわりに自由に回転できるように支持され、それらの1つの案内ロ−ラ40は円形リングセグメント3 9の内側の縁に、及び2つの案内ロ−ラ40は外側の円弧状の縁に作用し、該セグメント39は旋回キャリア4 の下側にスペ−サ板41を介して設置され、且つ旋回キャリアの面に平行な面内に在る。 【0021】また図示のように、両方の外側の案内ロ− ラ40は内側の案内ロ−ラ40に対し軸線S2の方向にずれた位置に在る。 内側ロ−ラ40の回転軸はジョイントボルト36”の軸線に交差する。両方の外側の案内ロ−ラ40の軸線はジョイントボルト36”の軸線の両側に在り、そして該軸線に関し対称に配置される。 さらに図示のように、ジョイントボルト36”の軸線は支持ブロック18に配置されたガイド16の軸線に交差する。 ジョイント32の2つのジョイント軸33'と33”の交点の、円形リングセグメント39の面Eへの投影は図5においてMで示され及び円形リングセグメント39の外側及び内側の円弧状の周縁の半径の中心になっている。 【0022】ジョイント35により軸線S1とS2のまわりの旋回、軸線S2方向の軸線移動、及び同時に円形リングセグメント39の面Eもしくは旋回キャリア4の面に垂直に延びて点Mを通る他の軸線のまわりの旋回も可能である。 さらに図5に示すように、ジョイント32 及び35は軸線S2と同軸であり及びジョイント29、 32及び35は同様に長方形の旋回キャリア4の角の区域に在る。 【0023】案内ロ−ラ40は図示の実施例ではそれぞれくさび状の周囲の溝42を備え、その溝内にそれに対応した円形リングセグメント39の傾斜した縁43が嵌合するので、円形リングセグメント39の面に垂直な軸線方向における該セグメントとジョイントの中間キャリア38との間の形状的に定まった連結が達成される。 【0024】ジョイント29、32及び35の上記の形態では、これらのジョイント及びガイド14の遊びのない形態により、リフトシリンダ20、23及び26によって軸線VH方向の旋回キャリア4の遊びのない上昇と下降及び軸線S1及び/又は軸線S2のまわりの旋回キャリア4の遊びのない旋回を可能にし、特に支持板7に対する上記移動及び旋回を可能にし、その場合円形リングセグメント39及びそれに属するロ−ラ40からなるジョイント35の付加的な旋回又は連結リンクガイド4 4によって、旋回の際に生じる間隔の変化、即ちジョイント29のガイド14の軸線と面Eとの交点と、ジョイント35のガイド14の軸線と面Eとの交点との間の間隔の変化は平衡化(Ausgleich)される。 【0025】45は傾斜センサ−を示し、該センサ−は両方の水平軸線S1及びS2のまわりの旋回キャリア4 の傾斜を記録し且つそれに対応する信号を制御装置13 に供給するので、この傾斜センサ−によってその時の望ましい傾斜が正確に設定され、即ちリフトシリンダ2 0、23及び26はそれに応じて制御され得る。 リフトシリンダ10のリフト運動VHに対し他のセンサ−46 が配置され、その信号も同様に制御装置13に導入されるので、該制御装置を介してリフトシリンダ10は旋回キャリア4が所望の調整位置になるように制御される。 【0026】図6〜図16は本発明によるリフト支柱3 aの他の可能な実施形態を示すものであって、この形態はその原理的な形態では図2〜図5のリフト支柱に相応し且つまた4つのリフトシリンダを有する。 即ち、リフト支柱3aを床面に取付ける脚部50と作用において上側の支持板7に対応する中間キャリア7aとの間で作用するリフトシリンダ10a、及び以下にさらに詳記するように、該中間キャリア7aと上側の旋回キャリア又はラ−メン4aとの間で作用する3つのリフトシリンダ2 0a(リフトシリンダ20に相応する)、23a(リフトシリンダ23に相応する)及び26aを有し、リフトシリンダ26aは振子状シリンダとして実施される。 【0027】リフトシリンダ10a、20a及び23a にはそれぞれガイドが配置され、即ち中間キャリア7a の上昇及び下降のためリフトシリンダ10aに鉛直方向のガイド8aが備えられ、リフトシリンダ20aの上端に備えられるジョイント29aの移動のためリフトシリンダ20aには鉛直方向のガイド14aが、及び中間キャリア7aに対するジョイント32aの鉛直方向の移動のためもしくはリフトシリンダ23aのため鉛直方向のガイド14aが備えられる。 【0028】図6〜図15にはリフト支柱3aのそのような要素が示され、それらの要素は基本的な機能から支柱3の要素に対応するものには図2〜図5の参照数字に付加的な文字「a」を付して示してある。 【0029】リフト支柱3aとは別に、ガイド8a及び14aは、それらの各ガイドが金属の、特にスチ−ル製の中空体からなり、該中空体は長方形断面の管形状であり、特にガイド8aは内側のプロフィル51と外側のプロフィル52からなり且つ両方のガイド14aはそれぞれ内側のプロフィル53と外側のプロフィル54からなるように実施される。 図示の実施例ではプロフィル51 と52はそれぞれプロフィル54と53より大きい。 しかし基本的には全てのガイド8a及び14aを同じに形成することも可能であり、即ちこれらのガイドに同じ外側のプロフィル及び同じ内側のプロフィルを用いることが可能である。 【0030】ガイド8では内側のプロフィル51はそれより若干大きな外側のプロフィル52の中にはめ込み式に可摺動に案内される。 内側のプロフィル51は脚部5 0の構成要素であり、外側のプロフィル52は中間キャリア7aの構成要素である。 【0031】2つのプロフィル51と52の間の可能な限り遊びのない案内を維持するため外側のプロフィル5 2には該プロフィルの下端の区域において空間的に互いに向き合ってずれた位置に調整可能なもしくは塞ぎ得る案内片55が備えられ、ガイド14aを示す図13と図14に再び示すように、これらの案内片55は外側のプロフィル54の上端に在る。 【0032】外側のプロフィルの各面には全部で6つの案内片55が備えられ、そして該プロフィルの角の区域で各側の案内片55は3対の案内片55からなり、それらの案内片の対は関連のガイド8aもしくは14aの軸線方向にずれている。 例えばブロンズなどの硬い金属で作られるのが好ましい案内片55はセットねじ状に形成され且つそれぞれ外側のプロフィル52もしくは54のねじ孔に配置されるので、案内片55は内側に置かれるその平らな前面が内側のプロフィル51又は53に対し遊びのないガイドを形成するように調整され得る。 案内片55はロックナット56によって保持される。 【0033】案内片55の調整はまた、外側プロフィル52又は54の軸線と内側プロフィル51又は53の軸線が出来る限り整合するように行なわれる。 プロフィル51〜54の軸線はそれぞれ鉛直方向、即ちリフトシリンダ10a、20a、23aのストロ−ク方向であることが理解されよう。 ガイド14aの外側プロフィル54 は中間キャリア7aの構成要素である。 ガイド14aの内側プロフィル53はその上端でジョイント29aを支持し、該ジョイントはジョイント29に関し前述した自由度(軸線S1及びS2のまわりの旋回及び軸線S1方向の移動)を有し、もしくはジョイント32aを支持し、該ジョイントも同様にジョイントに関し前述した自由度(軸線S1及びS2のまわりの旋回)を有する。 【0034】リフト支柱3aの特徴はリフトシリンダがそれぞれ所属のガイド内に、即ちリフトシリンダ10a はプロフィル51及び52によって包囲された空間内に配置されることであり、その場合、リフトシリンダ10 aのピストンロッドは下端において、少なくも部分的にプロフィル51を閉じ且つ脚部50を形成する下部の板57に連結され及びリフトシリンダ10aのシリンダハウジングは外側プロフィル52の上端に在って該上端を少なくも部分的に閉じる上部の板58に連結される。 同様にリフトシリンダ20a及び23aのシリンダハウジングもそれぞれ下部の板57に固定され、該板は外側プロフィル54の下端に備えられ及び該下端を少なくも部分的に閉じ、そのピストンロッドは内側プロフィル53 の上端に在る上部の板58に衝合し、そして該板にそれぞれの軸受29a及び32aが組付けられる。 【0035】板57及び58へのピストンロッド及びシリンダハウジングの取付けはそれぞれ、不動に連結されるが、上昇及び下降時の内側プロフィルと外側プロフィルとの間に起り得る軸ずれを整合させるため、軸の整合もしくはそれぞれの連結点のまわりの旋回を可能にするようになっている。 この取付けはリフトシリンダ23a のピストンロッド25aを例として図15に示す。 該取付けは2つの球面ディスク59を用いて行なわれ、それらのディスクは取付孔60の区域において上部の板58 の両側に備えられ且つ該上部の板58に衝合する。 【0036】ディスク59における板58の反対側の球面状に凸状に形成された面に対してはディスク61の対応して凹状に形成された面が衝合し、該ディスク61の1つはその平らな面で軸線方向の取付ねじ62のヘッドに衝合し且つ他の1つはその平らな面で該取付ねじ62 のねじ孔を備えたピストンロッド25aの上端に衝合する。 取付孔60の直径は取付ねじ62の直径より若干大きく、従ってディスク59と61は板58の面内に在る全ての軸線のまわりの取付ねじ62の旋回運動を可能にする球面継手を形成する。 【0037】内側のプロフィル51及び53は少なくも案内片55と協同作用するその面が非常に正確且つ平坦に形成され、このことは該プロフィルの製作を相応の精度で行なうことにより又は例えば研磨などの後からの表面加工によって達成し得る。 【0038】このリフト支柱3aの他の特徴は軸線S1 のまわりのジョイント29aと32aの旋回を可能にするボルト63からなり、それによって一面では付加的な安定性を付与し且つまた同時に両方のジョイント29a と32aのS1軸線が必然的に同軸になるのを確保する。 ジョイントボルト63には軸受ブロック64が軸線S1のまわりに旋回可能に備えられる。 この軸受ブロックはリフト支柱3aの上部の面又は上部のアタッチメントを形成し、その上にリフト支柱で支持される機能要素の組立体、例えば患者の台1又は該台のラ−メン構造物もしくは図6〜図9に4aで示した旋回キャリア又はラ−メン体、さらには患者の台1のラ−メン体の部分のこともあり得る該組立体が置かれ得る。 【0039】中間キヤリア7aには液圧組立体65及び制御ブロック66が備えられる。 リフト支柱3aでは、 旋回ディスク及び回転ジョイントとして、即ち軸の間隔を平衡化するジョイントとして形成されたリフト支柱3 のジョイント35は振子シリンダとして形成されたリフトシリンダ26aによって置き換えられる。 これにより特に単純且つ非常に堅固な構造が得られる。 【0040】特に図9〜図11に示すように、リフトシリンダ26aのシリンダハウジング27aの下端は中間キャリア7aに、そして特に外側プロフィル52の下端に取付けられ、さらに二股状の突出ビ−ム又は支持要素67の2つのア−ム間にジョイントボルト68によって取付けられ、該ボルトはその軸線が軸線S1の方向に在るが、シリンダハウジング27aもしくはそこに在るベアリングアイ69で包囲された区域において球面状にわん曲されているので、ジョイントボルト68の軸線、即ち軸線S1のまわりのシリンダハウジング27aの旋回のみでなく、側方への振れもしくは水平軸線S2及び軸線S1とS2に垂直な鉛直軸線のまわりの旋回が可能である。 【0041】リフトシリンダ26aのピストンロッド2 8aはユニバ−サルジョイント又はカルダンジョイントとして形成されるジョイント70を支持し、及び該ジョイントは2つの自由度、又は互いに垂直又はリフトシリンダ26aの長手軸線に垂直な2つの旋回軸線を有する。 さらにジョイント70は軸受ブロック64を有し、 該軸受ブロックにはリフト支柱3aで支持される構造物、例えば旋回キャリア4aが固定される。 少なくもリフト支柱が引き込まれた状態ではジョイント70の1つの軸線は軸線S1に平行であり且つ1つの軸線は軸線S 2に平行である。 【0042】図12に示すように、この装置は2つのガイド14aではプロフィル53と54の横断面の長手方向の側面は軸線S1に垂直であり且つガイド8aにおけるプロフィル51と52の横断面の長手方向の側面は軸線S2に垂直であるように構成される。 さらに、プロフィル51と52の横断面の長辺の側面に平行に置かれる該プロフィルの仮想の鉛直中間面Mに関し、2つのガイド14aはこの面Mの一方の側に在り且つ振子シリンダとして形成されるリフトシリンダ26aは該面Mの他の側に在る。 【0043】このリフト支柱3aでは軸線S1は患者用の台1の長手軸線に一致し及び軸線S2はその横軸に一致する。 特にまたガイド8a及び14aを形成するプロフィルの既に記述した形態及び装置によって、溶接構造として適度なコストで製作でき且つまた完全に伸長した状態で可成りの剛性があり及びねじり強度の高い、リフト支柱3a用の構造が達成される。 【0044】特別の利点は、とりわけガイド8a及び1 4aがそれぞれ所属のリフトシリンダのまわりに形成されること、即ちこれらのガイドはリフト支柱3aの全体の寸法が小さくてもその直径を大きくとることができ、 このことはリフト支柱の目的とする連結の剛性にとって決定的な意義がある。 【0045】振子シリンダとして形成されるリフトシリンダ26aによって、コストのかかるジョイント35が不要になる。 このことにより構造が単純化されるのみでなく、リフト支柱3における環状のセグメント39及びそれに関連のガイドに不可避の付加的な遊びが効果的に除去される。 【0046】図16はまた個々のリフトシリンダ10 a、20a、23a及び26aの制御、及びそのために使用される制御ブロック66を示し、該制御ブロックには電磁的に作動する制御液圧弁71が備えられ、それらの液圧弁を介してリフト支柱3aの場合も、図1に関しリフト支柱3について述べた作動が可能なように、個々のリフトシリンダ又は該リフトシリンダで形成される作動空間(ピストン及び環状の空間)が制御される。 【0047】1つの特徴はリフトシリンダ20a、26 a及び23aの作動空間に、即ちそこに在るアタッチメント及びシリンダハウジングにはそれぞれ制御弁72が直接備えられ、該制御弁によって関連のアタッチメントが閉じられる(これに関して図15を参照)。 例えば電気的に又は液圧的に制御可能なこの弁72によって、関連の作動空間のアタッチメントが閉じられるので、リフト支柱3aに作用する荷重の影響により作動流体がこの作動空間から流出できないようになっている。 このことは本質的にリフト支柱3aの剛性を促進する。 【0048】制御弁72は制御アタッチメントXを介し例えば液圧的に制御可能である。 基本的には弁72を電気的に制御し得る弁として構成することも可能である。 図示の実施例では弁72は非作動状態では作動空間への作動流体の流れを可能にするが逆方向への流れをしゃ断する自由に閉じ得るチェック弁である。 作動によりこの弁72はこの逆方向にも流れるように制御されて開かれ得る。 【0049】図17は他の可能な実施例としての案内片55aを示し、該案内片は2つの部分からなる点で案内片55とは異なる。 各案内片55aは案内片55の代りに用いることができ、ねじとして形成され且つ好ましくは金属からなるねじ体73から成り、該ねじ体は対応のガイド7a又は14aの外側プロフィル52もしくは5 4の対応のねじ孔にねじ込まれる。 ねじ体73の内端には、高負荷を受け得且つ耐摩耗性の合成樹脂で作られて本来のガイドを形成するディスク74が設置され、該ディスクは球欠状のわん曲凹面75により対応のねじ体7 3のわん曲凸面に衝合するので、ディスク74の球面ジョイント状の旋回が、該デイスクが内側プロフィル51 又は53における案内面に対し平面で衝合するけれども、可能である。 【0050】2つの互いに衝合する球欠面を介してねじ体73とディスク74の間の力の伝達がなされる連結が達成される。 補助的な保全のためクリップ状の連結要素76が作用し、該要素はねじ体の孔77を貫通してアンダ−カットを形成するディスク74の孔78に係合する。 【0051】案内片55aは合成樹脂製のディスクによりすべり及びガイド特性を改良し且つ球欠状の結合によりディスク74の平面状の衝合が保証される利点があるのみでなく、案内片55aのこの構造はねじ体のねじり、従って関連の結合部の変位を起こすようなトルクがねじ体73に作用するのを除く利点がある。 ただ、ねじ体のねじりに比較的大きなトルクを要するようにねじ体73のねじと対応のねじ孔とを形成することが必要である。 【0052】また図18ははめ込み式に互いに案内する一対のプロフィル51と52もしくは53と54を備えたガイドの1つの断面を示す。 案内片55及び55aの代りに案内要素79もしくは79'が備えられ、即ち長方形のプロフィル51又は52の2つの短辺側の2つの案内要素79及び該長方形プロフィルの2つの長辺側の2つの案内要素79'が備えられる。 【0053】各案内要素79は板80からなり、該板は長方形の断面を有し及びその長手方向は関連のガイドの長手軸線に平行である。 板80はその一方の面に2つの平行な溝状のくぼみ81を有する。 各溝又はくぼみ81 内には適当な金属からなる帯状のスライド被覆82が付着され、各スライド被覆82はその長手方向がそのガイドの長手軸線に平行に設けられ且つそのスライド面が内側のプロフィル51又は53の外面に衝合するようになっている。 板80には4つの孔84が形成され、それぞれ2つの孔84がこの板の各短辺側に、関連の短辺から同じ距離のところに在る。 これらの孔84は図示の実施例では溝の区域に在り及びガイドの長手方向に互いに離れた2対の孔からなる。 【0054】板80はくぼみ81の反対側の背面で外側プロフィル52もしくは54の内面に衝合する。 外側プロフィル52もしくは54には各案内要素79のための4つのねじ孔が設けられ、それらのねじ孔にはねじ体8 5が設置され、該ねじ体はその軸線が関連のガイドの長手方向に垂直に設けられ且つ内側プロフィル51もしくは53に向いた側面にはプラグ状の突出部86が設けられ、該突出部は孔84の1つの嵌合する。 【0055】さらに、ねじ体85は突出部86を包囲するその面で板80の背面に衝合する。 このため図示のように、ねじ体85の直径は突出部86の直径より可成り大きい。 これらの突出部86によりそれぞれの板80は所定位置に固定される。 2つの案内要素79'も案内要素79と同様に形成され、もちろん板80'を用いる場合、該板80'は板80に比し大きな幅寸法を有する。 【0056】ねじ体85によって板80もしくは80' はそれぞれの内側プロフィル51もしくは53に対し及びスライド被覆82はその内側プロフィルに対し調整され得、及びそれぞれのガイドの遊びも調整される。 【0057】例えば、スライド被覆82における内側プロフィル51もしくは53のすべり移動によって、ねじ体85に作用するトルク、即ちこのねじ体の望ましくないゆるみ又は締め付けを起こすようなトルクは生じない。 従って、ねじ体の保全を省くことができる。 【0058】板80もしくは80'及びねじ体85は例えばスチ−ルなどの金属で作られ、及びスライド被覆は高硬度の合成樹脂又は金属・合成樹脂材料で作られ、それにより金属接触が避けられ、従って非常に騒音の少ない、すぐれたすべり特性が得られる。 案内要素79及び79'によって形成されるスライド板システムの他の利点は内側及び外側のプロフィルを簡単に中心に置くことができることであり及びガイドの調整の場合に調整コストが少ないことである。 【0059】これらの案内要素79及び79'によって、それぞれのガイドもしくは内側及び外側のプロフィルに市販の、未加工の型鋼を用いることができ、従って少ない出費で最適すべり特性のある及び低摩擦のねじり剛性のある構造が得られる。 案内要素79と79'は好ましくは、溝81内にスライド被覆が面で貼付されることによって作られる。 さらに、それぞれの板80もしくは80'の面に平行な共通の面に在る充分平らなすべり面になるように、例えば両方のスライド被覆82のフライス加工などの仕上加工が行なわれる。 【0060】図18の87は好ましくは液圧シリンダであるセッティング要素を示し、該要素は外側プロフィル52もしくは54の外面に設置され及びピストンロッド88によって外側のプロフィルの孔及び板80'の孔を通り板状の締め付け要素89に作用することができる。 該締め付け要素はシリンダ87の作動により内側プロフィル51に対し、該プロフィルが外側プロフィル52もしくは54にしっかりクランプされるように作用する。 リフト支柱の制御装置によって、シリンダ87は通常の仕方で非作動状態に在り及びガイドに備えられたリフトシリンダが予め決められた位置に到ると、先ず作動され、即ちそのリフトシリンダが移動し得ないように該シリンダ87が制御される。 【0061】これまで本発明は実施例に関し説明されたが、本発明の基礎になる発明思想から逸脱することなく変形もしくは変態が可能なことが理解されよう。 特に旋回ガイド44から逸脱する或る旋回ガイドにより付随的な旋回の可能性を創成することもできる。 また上記の実施例から離れて旋回キャリア4をラ−メン要素として形成することも可能である。 さらに旋回キャリア4はまたテ−ブル又は台の構成要素であってもよい。 【図面の簡単な説明】 【図1】本発明によるリフト支柱を備えた治療用の台を、種々の状態に関し、いくつかは側面図(位置a〜 d)で及びいくつかは端面図(位置e+f)として簡略化して図式的に示した図である。 【図2】図1に示す台のリフト支柱を簡略化して示した縦断面図である。 【図3】図2のリフト支柱の支持板と、該支持板に備えられた旋回キャリア及びそこに所属のリフト案内要素を示す側面図である。 【図4】図3と同様な図であるが、図3に対し90度回った状態の側面図である。 【図5】旋回キャリアを取り除いた状態のリフト支柱の平面図である。 【図6】本発明によるリフト支柱の他の好ましい実施例を、引き込んだ状態で示す側面図である。 【図7】図6に示す実施例を90度回った位置から見た側面図である。 【図8】図6及び図7に示すリフト支柱及び旋回キャリア又はラ−メンを、伸長した状態で示す側面図である。 【図9】図8に示す実施例を90度回った位置から見た側面図である。 【図10】中間キャリアと上部の旋回キャリア又はラ− メンとの間で作用し、振子シリンダとして形成されるリフトシリンダの拡大側面図である。 【図11】図10のリフトシリンダを異なる位置から見た側面図である。 【図12】図6及び図7に示すリフト支柱の平面図である。 【図13】図6及び図7に示すリフト支柱のガイドの1 つの拡大平面図である。 【図14】図6及び図7に示すリフト支柱のガイドの一部の拡大側面図である。 【図15】ガイドの1つと該ガイドに備えられるリフトシリンダの一部の断面図である。 【図16】リフトシリンダの制御システムを簡略化して示すブロック図である。 【図17】他の可能な実施例における案内片を備えたガイドの一つの一部を簡略化して示す断面図である。 【図18】さらに他の実施例における案内要素を備えたガイドの一つを簡略化して示す断面図である。 【図19】図18に示すガイドの案内要素を示す平面図である。 【図20】図18に示すガイドの他の案内要素を示す平面図である。 【符号の説明】 1:患者支持面、 2:脚部、 3、3a:リフト支柱、 4、4a:旋回キャリア、 5:下側の支持板、 6:ハウジング、 7、7a:上側の支持板、8、8 a:ガイド、 9:シリンダハウジング、 10、10 a:リフトシリンダ、 11:ピストンロッド、12: 液圧組立体、 13:制御装置、 14、14a:ガイド、 15:案内スリ−ブ、 16:案内ロッド、 1 7〜19:支持ブロック、 20、20a:リフトシリンダ、 21:シリンダハウジング、 22:ピストンロッド、 23、23a:リフトシリンダ、 24:シリンダハウジング、 25、25a:ピストンロッド、 26、26a:リフトシリンダ、 27、27a:シリンダハウジング、 28、28a:ピストンロッド、 29、29a:ジョイント、 30'、30”:ジョイントボルト、 31:軸受、 32:ジョイント、 33'、33”:ジョイントボルト、 34:軸受、 35:ジョイント、 36'、36”:ジョイントボルト、 37:軸受、 38:ジョイント−中間キャリア、 39:円形リングセグメント、40:案内ロ− ラ、 41:スベ−サ板、 42:くさび状の溝、 4 3:傾斜した縁、 44:旋回又は連結リンクガイド、 45:傾斜センサ−、 46:センサ−、 50:脚部、 51〜54:プロフィル、 55、55a:案内片、 56:ロックナット、 57、58:板、 5 9:ディスク、 60:孔、61:ディスク、 62: 固定ねじ、 63:ジョイントボルト、 64:軸受ブロック、 65:液圧組立体、 66:制御ブロック、 67:支持要素、68:ジョイントボルト、 69: ベアリングアイ、 70:ジョイント、71:制御弁、 72:チェック弁、 73:ねじ体、 74:ディスク、 75:球欠形の衝合面、 76:クリップ状の連結要素、 77、78:孔、 79、79':案内要素、 80、80':板、 81:くぼみ、 82:スライド被覆、 84:孔、 85:ねじ体、 86:突出部、 87:シリンダ、88:ピストンロッド、 8 9:締め付け要素 ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61G 13/06 9052−4C A61G 13/00 H 13/04 9052−4C E (31)優先権主張番号 19623580.4 (32)優先日 1996年6月13日 (33)優先権主張国 ドイツ(DE) |