Physical body supporting tool and bed device using physical body supporting tool

申请号 JP18910293 申请日 1993-06-30 公开(公告)号 JPH06285120A 公开(公告)日 1994-10-11
申请人 Yoshio Asakawa; 芳夫 浅川; 发明人 ASAKAWA YOSHIO;
摘要 PURPOSE: To easily change the attitude of a patient lying on a bed by forming a long plate as an assisting tool for inserting a belt under the patient's body, and raising the patient from the bed by inserting the supporting tool between the bed and the patient and hoisting a suspension string.
CONSTITUTION: A bed device is constituted of a body supporting tool 31 inserted between a bed 10 and a patient, suspension strings 19A-19D installed at both the edge parts of the supporting tool 31, hoisting means MA2, MB2, MC2, MD2, 11A, and 11C which hoist up the suspension strings 19A-19D. Further, the bed device is constituted of a long bag 34 which is formed by turning back the top edge part inwardly, long plate 32 which is inserted between the basic edge part of the bag 34 and the top edge part, and a belt 33 which is inserted into the bag 34. The long plate 32 is an assisting tool for inserting the belt 33 under the patient's body, and the patient is raised from the bed 10 by inserting the supporting tool 31 between the bed 10 and the patient and hoisting the suspension strings 19A-19D, and a hammock 20 is laid on the bed 10.
COPYRIGHT: (C)1994,JPO
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 先端部34bを内方に折り返した長尺の袋34と、この袋34の基端部34aと先端部34bの間に挿入される長板32と、この先端部34bの内部に挿入されるベルト33とから成ることを特徴とする身体の支持具。
  • 【請求項2】 前記袋34の基端部の縁部に把手39を取り付けたことを特徴とする請求項1記載の身体の支持具。
  • 【請求項3】 ベッド10とこのベッド10上に横たわる患者の間に挿入される身体の支持具31と、この支持具31の両端部に取り付けられる吊紐19A,19B,
    19C,19Dと、この吊紐19A,19B,19C,
    19Dを巻上げる巻上げ手段MA2,MB2,MC2,
    MD2,11A〜11Dとを備え、前記支持具31が、
    先端部を内方へ折り返した長尺の袋34と、この袋34
    の基端部34aと先端部34bの間に挿入される長板3
    2と、この袋34に挿入されるベルト33とから成り、
    このベルト33の両端部に前記吊紐19A,19B,1
    9C,19Dを取り付けることを特徴とする身体の支持具を使用したベッド装置。
  • 【請求項4】 前記ベルト33の両端部に取り付けられる一方の吊紐19A,19Cを一方の巻上げ手段MA
    2,MC2,11A,11Cで巻上げ、また他方の吊紐19B,19Dを他方の巻上げ手段MB2,MD2,1
    1B,11Dで互いに独立して巻上げるようにしたことを特徴とする請求項3記載の身体の支持具を使用したベッド装置。
  • 【請求項5】 ベッド10とこのベッド10上に横たわる患者の間に挿入される身体の支持具31と、前記ベッド10に敷設されるハンモック20と、このハンモック20の頭部側に取り付けられる第1の吊紐19A,19
    Bと、このハンモック20の脚部側に取り付けられる第2の吊紐19C,19Dと、この第1の吊紐19A,1
    9Bを巻上げる巻上げ手段MA2,MB2,11A,1
    1Bと、第2の吊紐19C,19Dを巻上げる巻上げ手段MC2,MD2,11C,11Dと、前記ハンモック20に載せられた患者の上半身を起伏させるために前記第1の吊紐19A,19Bと前記第2の吊紐19C,1
    9Dを互いに接近・離反させる手段とを備え、 前記支持具31が先端部を内方へ折り返した長尺の袋3
    4と、この袋34の基端部と先端部の間に挿入される長板32と、袋34に挿入されるベルト33とから成り、
    このベルト34の両端部に前記第1の吊紐19A,19
    Bと第2の吊紐19C,19Dを取付けることを特徴とする身体の支持具を使用したベッド装置。
  • 【請求項6】 前記吊紐19A,19B,19C,19
    Dで吊り上げられた前記ハンモック20を、前記ヘッド10を横切る方向に水平移動させる横行手段M1,4,
    5A,5Bを設けたことを特徴とする請求項5記載の身体の支持具を使用したベッド装置。
  • 【請求項7】 先端部64bを内方に折り返した長尺の袋64と、この袋64に挿入されるベルト33とから成ることを特徴とする身体の支持具。
  • 【請求項8】 先端部64bを内方に折り返した長尺の袋64と、この袋64の基端部64aと先端部64bの間に挿入される長板62とから成ることを特徴とする身体の支持具。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、ベッド上に横たわる患者の姿勢を変えたり、患者を浴槽や便器に移動させるための身体の支持具および身体の支持具を使用したベッド装置に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】本出願人は、先に、自で動けない重度の患者をハンモックで吊り上げて、ベッドの近くの浴槽や便器に移動させるためのベッド装置を提案した(特開平3−202059号)。

    【0003】このベッド装置は、ベッドとこのベッド上に横たわる患者の間にハンモックを敷設した後、ハンモックを吊紐で吊り上げ、次にハンモックをベッドを横切る方向へ移動させて患者を浴槽や便器の上方へ運搬し、
    入浴や用足しをさせる。 そして入浴や用足しが終了したならば、患者をベッド上へ復帰させ、ベッドに着地させるようになっている。

    【0004】上記ベッド装置は、特に上記公報の第5図に示されるように、患者の上半身を起伏させる手段を備えており、したがって患者を安楽な姿勢で浴槽や便器へ移動させ、また浴槽や便器からベッド上へ復帰させることができるという長所を有している。

    【0005】

    【発明が解決しようとする課題】ところが、本出願人が提案した上記ベッド装置には、未解決の大きな課題がある。 すなわち、ベッドとこのベッド上に横たわる患者の間にどのようにしてハンモックを敷設し、またベッド上に患者を復帰させた後、どのようにしてベッドと患者の間からハンモックを取り除くかという課題である。 このような課題は、本出願人が提案した上記ベッド装置に限らず、従来の他のベッド装置においても未解決の課題であった。

    【0006】この課題が未解決であったために、従来は、ベッドとベッド上に横たわる患者の間にハンモック敷設する場合や、ベッドと患者の間からハンモックを取り除く場合は、看護人が患者を抱きかかえてベッドから持ち上げていた。 しかしながらこのようにして患者をベッドから持ち上げる作業はきわめて重労働である。 またベッド上に横たわる患者に着替えをさせる場合も、看護人は患者をベッドから起こしてやらねばならず、このような作業もきわめて重労働であった。

    【0007】また、通常、患者はベッド上にあお向け(上向き)で寝ているため、時々身体を横向きにして姿勢を変えてやる必要がある。 このように身体を横向きにしたうえで、看護人は患者の背中をさすってやったり、
    あるいは患者にテレビを見せてやったりする。 しかしながらこのようにベッド上に寝ている患者の姿勢を変える作業もきわめて重労働であった。

    【0008】したがって本発明は、ベッド上に横たわる患者の姿勢を容易に変えることができる身体の支持具を提供することを第1の目的とする。 またベッドとこのベッド上に横たわる患者の間にハンモックを容易に敷設することができ、またハンモックをベッドから容易に取り除くことができるベッド装置を提供することを第2の目的とする。

    【0009】

    【課題を解決するための手段】このために本発明は、先端部を内方へ折り返した長尺の袋34と、この袋34の基端部と先端部の間に挿入される長板32と、この袋3
    4に挿入されるベルト33とから身体の支持具を構成したものである。 またベルト33の両端部に取り付けられる吊紐19A,19B,19C,19Dと、この吊紐1
    9A,19B,19C,19Dを巻上げる巻上げ手段M
    A2,MB2,MC2,MD2,11A〜11Dなどからベッド装置を構成したものである。 更には、ハンモック20をベッド10に横切る方向へ平移動させる横行手段M1,4,5A,5Bを構成したものである。

    【0010】

    【作用】上記構成において、長板32をベルト33を身体の下方へ挿入するための補助具にして、支持具31をベッド10とこのベッド10上に横たわる患者の間に挿入し、吊紐19A,19B,19C,19Dを巻上げることにより患者をベッド10から上昇させれば、ベッド10上にハンモック20を容易に敷設することができる。 また同様にしてベルト33により患者をベッド10
    から上昇させれば、ベッド10上のハンモック20をベッド上から容易に除くことができる。

    【0011】また、ベルト33の一方の端部を吊紐19
    B,19Dで吊り上げることにより、ベッド10上にあお向きで寝ている患者の姿勢を横向きに変えることができる。 このように患者の姿勢を横向きに変えれば、看護人は、患者の着替えを容易に行うことができ、また看護人は患者の背中をさすることができ、更には患者は横向きの姿勢でテレビ51を見ることができる。

    【0012】

    【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の実施例を説明する。 まず、図1、図2、図3、図4を参照しながら、身体の支持具について説明する。 図1は身体の支持具の斜視図である。

    【0013】支持具31は、長板32と、ベルト33
    と、長尺の袋34から成っている。 長板32は水平部3
    2aの端部32bを屈曲させて形成されている。 この端部32aは手指による握り部となっている。 この長板3
    2は、金属板などの弾性と強度を有する素材にて形成されている。 ベルト33は合成樹脂製あるいは布製であり、その両端部には孔部38が形成されている。 後述するように、この孔部38には吊紐19A,19Bの下端部に取り付けられたフック21が係着される。 袋34はナイロンなどの強度が大きく、かつ摩擦係数の小さい素材にて形成されている。 袋34の基端部34a側の端面の開口部36の縁部には、把手39が取り付けられている、袋34の先端部34b側の端面も開口部37となっている。 また長板32、ベルト33、袋34は、撥水性(水をはじく性質)を有する素材で形成されており、後述するようにベルト33や袋34を浴槽に浸しても、含水しないようになっている。

    【0014】図2(a)(b)(c)は、支持具31の組み立て方法を示している。 図2は(a)は、組立て前の袋34の断面を示している。 図示するように、袋34
    の両端部は開口部36、37となっている。 まず図2
    (b)に示すように、先端部34bを基端部34aの内方へ折り返す。 矢印Aは折り返し方向を示している(部分拡大図も参照)。 更に先端部34bを内方へ折り返し、図2(c)に示すように先端部34bを基端部34
    aの開口部36から左方へ引き出す。 図2(c)は、引き出しが終了した袋34の断面を示している。 後で図3
    および図4を参照しながら説明するように、把手39を手に保持して長板32とベルト33を矢印B,Cで示すように開口部36から基端部34aの内部へ挿入する。

    【0015】次に、図3および図4を参照しながら、支持具31の使用方法を説明する。 図3(a)〜(e)
    は、支持具31をベッド10と、このベッド10上に横たわる患者の背中の間に挿入する方法を示している。

    【0016】まず、図3(a)に示すように、長板32
    の端部32bを一方の手で保持し、また把手39を他方の手で保持して、水平部32aを開口部36から袋34
    の基端部34aと先端部34bの間に挿入する。 このときベルト33を開口部37から先端部34bの内部に挿入しておく。 なお、説明の都合上、患者はベッド10の上面からギャップG上昇させて図を描いているが、実際には、患者はベッド10上に接地している。

    【0017】次に図3(b)に示すように、水平部32
    aをN11方向へ差し込むと、ベルト33の先端部はベッド10と患者の間に次第に挿入されていく。 この場合、部分拡大図において矢印Q1で示すように、袋34
    は外側へめくられていく。 そして図3(c)に示すようにベルト33の先端部33aが袋34の左端部から左方へ引き出されたならば、この先端部33aを指先で保持し、ベルト33を更にN11方向へ引き出す。 このようにして、ベルト33をベッド10と患者の間に挿入した後で次に図3(d)(e)に示すように、長板32をN
    12方向へ引き出す。 このように長板32は、ベルト3
    3をベッド10と患者の間に挿入するための補助具になるものである。

    【0018】このようにしてベルト33と袋34を身体とベッド10の間に挿入したならば、図3(f)に示すようにベルト33の両端部の孔部38に吊紐19A,1
    9Bの下端部に設けられたフック21を係着する。 次にモータを駆動して吊紐19A,19Bを巻き上げれば、
    患者はベッド10から上昇する。 そこで患者を矢印N1
    3方向へ移動させて、浴槽や便器などへ搬送する。 このようにして患者をベッド10から上昇させた後に行われる動作については、後に図5〜図11を参照しながら説明する。

    【0019】次に、図4を参照しながら、ベルト33と袋34を患者の背中とベッド10の間から取り出す方法を説明する。 図4(a)は、図3(f)に示すように、
    患者をベッド10から上昇させた後、浴槽や便器へ移動させて入浴や用足しを行った後、再びベッドの上方へ復帰させ、患者をベッド10上に下降させた状態を示している。 図4(a)に示す状態は、図3(e)に示す状態と同じである。

    【0020】先ず、図4(a)に示すように、袋34の左端部341aを一方の手の指先で保持し、またベルト33の右端部33bを他方の手の指先で保持する。 次に図4(b)(c)に示すように、ベルト33を矢印N1
    4方向へ引っ張れば、ベルト33は袋34から引き出される。 次に図4(d)(e)に示すように袋34の先端部341bを指先で保持し、矢印N15方向へ引っ張れば、袋34は矢印Q2方向に次第にめくられて、身体とベッド10の間から引き出される(部分拡大図参照)。

    【0021】図3に示すようにベルト33と袋34を患者とベッド10の間に挿入する場合や、図4に示すようにベルト33と袋34を患者とベッド10の間から引き出す場合、患者の背中には矢印Q1方向や矢印Q2方向にめくられる袋34の表面が軽く接触するだけであり、
    したがって患者が痛がることはない。 なお、患者の身体のうち、ベッド10の上面に最も強く接地しているのは背中であり、胴、腰、脚部は強く接地していない。 したがって図3および図4に示す方法によらなくても、腰や脚の下方にはベルト33を容易に挿入することができ、
    また引き出すことができる。

    【0022】次に図5〜図11を参照しながら、上記支持具31が用いられるベッド装置について説明する。

    【0023】図5はベッド装置の平面図、図6は同正面図である。 図5において、左側のフレーム1Aと右側のフレーム1Bの間には、4本のレール2A,2B,2
    C,2Dが互いに平行に設けられている。 フレーム1A
    とフレーム1Bには、回転軸3A,3Bが支持されている。 回転軸3A,3Bの両端部にはローラ4が取り付けられている。 ローラ4は、一方のフレーム1Aの外側に設けられたカイドレール5Aと、他方のフレーム1Bの外側に設けられたガイドレール5B上を転動する。 以下の説明では、ガイドレール5A,5Bの長手方向をX方向、X方向に直交する方向をY方向とする。

    【0024】図5において、一方の回転軸3Aにはスプロケット6が取り付けられている。 レール2Bとレール2Cの間には第1のモータM1が設けられている。 第1
    のモータM1の回転軸にはスプロケット7が取り付けられている。 スプロケット6とスプロケット7にはチェン8が調帯されている。 第1のモータM1が駆動するとローラ4は回転し、フレーム1A,1Bはガイドレール5
    A,5Bに沿ってX方向に移動する。 すなわちモータM
    1,ローラ4、ガイドレール5A,5Bなどは、患者が載せられたハンモック(後述)を、ベッド10を横切る方向(X方向)に移動させる横行手段となっている。

    【0025】図5において、フレーム1Aとフレーム1
    Bの間には、4個のドラム11A,11B,11C,1
    1Dが設けられている。 ドラム11A,11Bには第1
    の吊紐19A,19Bが巻回されている。 またドラム1
    1C,11Dには第2の吊紐19C,19Dが巻回されている。 各々のドラム11A〜11Dは回転軸12に取り付けられている。 回転軸12は軸受29に支持されている。 ドラム11Aは、第2のモータMA2、スプロケット26、27、チェン28に駆動されて回転する。 また他のドラム11B,11C,11Dも、同様にして第2のモータMB2,MC2,MD2、スプロケット2
    6、27、チェン28に駆動されて回転する。

    【0026】図5および図6において、フレーム1Aの内側には固定プーリ13Aが設けられており、またフレーム1Bの内側には固定プーリ13Bが設けられている。 これらの固定プーリ13A,13Bは、図示しない軸受けによりフレーム1A,1Bに取り付けられている。 図5において、レール2Aとレール2Bの間には第1のボールねじ14Aが設けられており、またレール2
    Cとレール2Dの間には第2のボールねじ14Bが設けられている。 第1のボールねじ14Aの右側には右ねじ141Aが形成されており、この右ねじ141Aには第1のナット15Aが螺合している。 また第1のボールねじ14Aの左側には左ねじ142Aが形成されており、
    この左ねじ142Aには第2のナット15Cが螺合している。 また第2のボールねじ14Bにも右ねじ141B
    と左ねじ142Bが形成されており、それぞれ第3のナット15Bと第4のナット15Dが螺合している。

    【0027】図示するように、右ねじ141A,141
    Bのピッチは、左ねじ142A,142Bのピッチよりも大きい。 各々のナット15A〜15Dには回転軸16
    が取り付けられている。 回転軸16にはローラ17と可動プーリ18が取り付けられている。 ローラ17はレール2A,2B,2C,2Dに接地している。 ドラム11
    A,11Bに巻回された第1の吊紐19A,19Bは固定プーリ13Bと可動プーリ18に調帯されており、吊紐19A,19Bの下端部にはハンモック20の右端部(頭部側)に係着されるフック21が取り付けられている。 またドラム11C,11Dに巻回された第2の吊紐19C,19Dも固定プーリ13Aと可動プーリ18に調帯されており、吊紐19C,19Dの下端部にはハンモック20の左端部(脚部側)に係着されるフック21
    が取り付けられている。 浴槽に浸しても含水しないように、ハンモック20は撥水性を有する素材によりネット状に形成することが望ましい。

    【0028】図5において、第1のボールねじ14Aと第2のボールねじ14Bの間には第3のモータM3が設けられている。 また第1のボールねじ14Aと第2のボールねじ14Bの右端部にはスプロケット23が取り付けられている。 第3のモータM3の回転軸にはスプロケット24が取り付けられている。 スプロケット23とスプロケット24にはチェン25が調帯されている。 したがってモータM3が駆動すると、ボールねじ14A,1
    4Bは回転する。 ボールねじ14A,14Bが回転すると、ナット15A〜15Dはボールねじ14A,14B
    に沿ってY方向に移動する。

    【0029】ここで、右ねじ141A,141Bと左ねじ142A,142Bは、互いに逆方向にねじが形成されている。 したがって図5および図6において、モータM3が正回転すると、右側のナット15A,15Bは左方へ移動し、また左側のナット15C,15Dは右方へ移動する。 またモータM3が逆回転すると、右側のナット15A,15Bは右方へ移動し、左側のナット15
    C,15Dは左方へ移動する。 このとき、可動プーリ1
    8はナット15A〜15Dと同方向へ移動する。 また、
    右ねじ141A,141Bのピッチは左ねじ142A,
    142Bのピッチよりも大きいので、右側のナット15
    A,15Bは、左側のナット15C,15Dよりも高速度でY方向に移動する。 図6において、鎖線で示すようにハンモック20を吊り上げた第1の吊紐19A,19
    Bと第2の吊紐19C,19Dは、上述のようにモータM3が正回転して、ナット15A,15Bとナット15
    C,15Dが接近した状態を示している。 また実線で示すように上方へ巻き上げられた第1の吊紐19A,19
    Bと第2の吊紐19C,19Dは、モータM3が逆回転して、ナット15A,15Bとナット15C,15Dが離れた状態を示している。 すなわちボールねじ14A,
    14B、ナット15A〜15D、モータM3は、第1の吊紐19A,19Bと第2の吊紐19C,19Dを互いに接近・離反させる手段となっている。

    【0030】このようにモータM3を駆動して、第1の吊紐19A,19Bと第2の吊紐19C,19Dを接近させたり、離したりするのは、ハンモック20上の患者の上半身を起伏させるためである。 すなわち、ベッド1
    0上に横たわる患者をハンモック20で吊上げるときは、第1の吊紐19A,19Bと第2の吊紐19C,1
    9Dを次第に接近させることにより、上半身を起立させる。 また、ハンモック20で吊り上げられた患者をベッド10上に着地させるときは、第1の吊紐19A,19
    Bと第2の吊紐19C,19Dを次第に離すことにより、上半身を倒伏させる。

    【0031】また、第1の吊紐19A,19Bと第2の吊紐19C,19Dは、第2のモータMA2,MB2,
    MC2,MD2を駆動することによって、それぞれ独立して巻上げたり巻戻したりすることができる。 すなわち図5および図6において、モータMA2,MB2,MC
    2,MD2を正回転させてドラム11A,11B,11
    C,11Dを正回転させれば、吊紐19A,19B,1
    9C,19Dはドラム11A〜11Dから導出されてフック21は下降し、またモータMA2,MB2,MC
    2,MD2を逆回転させてドラム11A〜11Dを逆回転させれば、吊紐19A,19B,19C,19Dはドラム11A〜11Dに巻き取られてフック21は上昇する。

    【0032】このベッド装置は上記のような構成により成り、次にこのベッド装置の使用方法を説明する。 このベッド装置を使用しないときは、図6および図7において実線で示すように、すべての吊紐19A〜19Dは巻き上げられてフック21は高い位置にある。 まず、ベッド10と、ベッド10上に横たわる患者の間に、ハンモック20を敷設する方法について、図8(a)(b)
    (c)を参照して説明する。

    【0033】図5に示すモータMA2,MB2,MC
    2,MD2を正回転させることにより、ドラム11A〜
    11Dに巻回されたすべての吊紐19A〜19Dを導出させ、フック21を図8(a)において実線で示す位置から鎖線で示す位置まで下降させる。 次に、ベッド10
    と患者の間にベルト33と袋34を挿入する。 この挿入方法は、図3を参照しながら説明したとおりである。 ベルト33と袋34を挿入したならば、ベルト33の両端部の孔部38にフック21を係着する(図8(a)において鎖線参照)。 ベルト33は2本使用される。 頭部側のベルト33の両端部には第1の吊紐19A,19Bのフック21が係着され、また脚部側のベルト33の両端部には第2の吊紐19C,19Dのフック21が係着される。

    【0034】次に図8(b)に示すように、モータMA
    2〜MD2を逆回転させて、フック21を上昇させ、患者を20〜30cm程度上昇させる。 このようにして患者をベルト33で支持して上昇させれば、ベッド10上にハンモック20を容易に敷くことができる(図8
    (b)参照)。

    【0035】次にモータMA2〜MD2を正回転させることにより、フック21を下降させ、患者をベッド10
    上に着地させる(図8(c))。 次にすべてのフック2
    1をベルト33から取り外し、フック21をハンモック20の4隅に係着する。 以上のようにして、ベッド10
    と患者の間にハンモック20を敷設する作業が終了する。

    【0036】次に、ハンモック20で患者をベッド10
    の側方の浴槽に搬送する方法を説明する。 図6において破線は、図8(c)に示すようにハンモック20をベッド10上に横たわる患者の下側に敷設した状態を示している。 そこでモータM3(図5)を駆動してボールねじ14A,14Bを回転させてナット15Aとナット15
    Cおよびナット15Bとナット15Dを互いに接近させることにより、図6において鎖線で示すように左側の可動プーリ18と右側の可動プーリ18を互いに接近させるとともに、モータMA2〜MD2を駆動してドラム1
    1A〜11Dを回転させ、すべての吊紐19A〜19D
    を巻き上げれば、図6において鎖線で示すように患者は上半身を起立させながらベッド10から上昇する。 図9
    において実線は、このようにして患者をベッド10から上昇させた状態を示している。

    【0037】次にモータM1(図5参照)を駆動すれば、ローラ4はガイドレール5A,5B上をX方向へ移動し、患者は浴槽50の上方へ搬送される(図9において鎖線参照)。 そこでモータMA2〜MD2を正回転させてハンモック20を下降させ、患者を浴槽50内に入れる。 このとき、モータ3は駆動しない。 モータ3を駆動しなければ、ナット15A,15Bとナット15C,
    15Dの間隔、すなわち第1の吊紐19A,19Bと第2の吊紐19C,19Dの間隔は一定であり、図9に示すように患者は上半身を起立したまま、浴槽50へ下降する。 浴槽50内で患者の体を洗うときには、フック2
    1をハンモック20から取りはずし、ハンモック20は浴槽50から取り出しておく。

    【0038】入浴が済んだならば、浴槽50内において、患者の身体の下側にベルト33を差し入れる。 このベルト33は袋34に挿入されており、ベルト33の両端部は袋34から導出している。 次にベルト33の下側にハンモック20を差し入れ、ハンモック20にフック21を係着する。 この場合、長板32は不要である。 次にモータMA2〜MD2を逆回転させてハンモック20
    を上昇させ、患者を浴槽50から上昇させる。 図10はこのときの状態を示している。 そこで看護人は患者の身体をタオルで拭く。 なお、ベルト33や袋34は撥水性であり、水はほとんど付着しない。 またハンモック20
    もネットであり、水はほとんど付着しない。

    【0039】次にモータM1を逆方向に駆動して、ローラ4を回転させ、患者をベッド10の上方へ復帰させる。 このときの状態は、図6において鎖線で示す状態と同じである。 次にモータMA2〜MD2を駆動して患者を下降させる。 このとき、モータM3を先程と逆方向に回転させれば、図6において可動プーリ18は鎖線で示す位置から実線で示す位置へ移動し、第1の吊紐19
    A,19Bと第2の吊紐19C,19Dは互いに離れるので、患者の上半身は後方へ倒れて、図6に示すように患者は水平な姿勢でベッド10に着地する。 このときの状態は、図8(c)と同じである。 次にすべてのフック21をハンモック20から取りはずし、ベルト33の両端部の孔部38にフック21を係着する。

    【0040】次にモータMA2〜MD2を駆動して、ベルト33により患者をベッド10から上昇させる。 このときの状態は、図8(b)に示す状態と同じである。 そこでハンモック20をベッド10上から取り除く。

    【0041】次にモータMA2〜MD2を駆動して患者をベッド10上に再び着地させる。 このときの状態は図8(a)に示す状態と同じである。 次にすべてのフック21をベルト33から取りはずし、ベルト33と袋34
    をベッド10と患者の間から取り除く。 この取り除き方法は、図4を参照しながら説明したとおりである。 以上のようにして、患者の入浴は終了する。 なお、患者を便器へ移動させて用足しを行う作業も、基本的には入浴の場合と同様の要領により行われるので、その説明は省略する。

    【0042】次に、支持具31の他の使用方法について、図11(a)(b)を参照して説明する。 図11
    (a)は、ベッド10と患者の間にベルト33を挿入した状態を示している。 この状態は、図8(a)において鎖線で示す状態と同じである。 そこで一方のモータMB
    2,MD2(図5)を駆動して左側の吊紐19B,19
    Dのみを巻上げれば、図11(b)に示すように患者の姿勢は横向きとなり、患者はベッド10の側方に設けられたテレビ51を見ることができる。 またこのように患者の身体を横向きにすれば、看護人は患者の背中をさすることができる。 また患者の着替えも容易に行える。 次にモータMB2,MD2を逆方向に駆動すれば、患者は図11(a)に示すように再びあお向けになる。 このようにこの支持具31は、様々な使用方法がある。

    【0043】次に身体の支持具の他の実施例を説明する。 図12は身体の支持具の他の実施例の斜視図である。 この身体の支持具61は長板62と長尺の袋64から成っている。 長板62はL字形であって、水平部62
    aと屈曲部62bを有しており、また水平部62aの先端部にはフック21を係止するための孔部63が開孔されている。

    【0044】袋64の先端部64bは内方に折り返されている。 先端部64bにはフック21を挿入するための孔部65が開口されている。 図13(a)(b)は折り返し方法を示している。 図13(a)は折り返す前の袋64の断面図、図13(b)は先端部64bを折り返した後の袋64の断面図である。 図13(a)において鎖線矢印Aで示すように、先端部64bを内方に折り返すことにより、この先端部64bを基端部64aの開口部66から突出させる。 図12は、図13(b)に示すように先端部64bを内方に折り返した袋64を示している。 長板62の先端部はこの開口部66から、基端部6
    4aと先端部64bの間に挿入される。

    【0045】次にこの支持具61の使用方法を説明する。 図14(a)(b)(c)は、支持具61をベッド10と身体の背中の間に差し込む方法を示している。 図14(a)に示すように、基端部64aの縁部641a
    を一方の手の指先で保持し、また他方の手で長板62の屈曲部62bを保持し、水平部62aの先端部621a
    を開口部66から基端部64aと先端部64bの間に挿入する(矢印N3参照)。 図15において、実線で示す長板62は、このときの状態を示している。 次に図14
    (b)に示すように水平部62aを身体とベッド10の間に更にN3方向に差し込み、水平部62aの先端部6
    21aを身体の右方へ突出させる(図14(c))。 次にフック21を水平部62aに形成された孔部63と先端部64bに形成された孔部65に挿入する。 図15において、1点鎖線は、図14(c)の状態を示している。

    【0046】次にモータMA2,MC2(図5)を駆動して吊紐19A,19Cをドラム11A,11Cに巻取ると、フック21はa位置からb位置へ上昇し、身体は矢印N4方向に90°回転する。 このように患者の姿勢をあお向けから横向きに変えることにより、看護人は身体の背中をさすったり、衣服を着替えさせることができる。 また、このままの寝返り状態で、患者はテレビ30
    を見たり、食事をする。

    【0047】患者を浴槽や便器へ移動させるときは、モータMA2,MC2を更に駆動して、吊紐19A,19
    Cを更にドラム11A,11Cに巻取り、フック21を図15のc位置まで上昇させる。 すると身体はベッド1
    0から浮上する。 そこで患者を、浴槽50や便器(図外)へ矢印N5方向へ水平移動させる(図16参照)。
    上昇位置の患者をベッド10上に戻すときは、モータM
    A2,MC2を逆方向に回転させる。 すると図15において、フック21はc位置からb位置へ下降し、患者はベッド10に着地する。 モータMA2,MC2を更に回転させると、長板62は矢印N6方向に回転してフック21はa位置まで下降し、患者は再びあお向けでベッド10上に横たわる。

    【0048】図17は、長板62と袋64を身体の背中とベッド10の間から抜き出す方法を示している。 図示するように、袋64の先端部64bを指先で保持し、N
    7方向へ引けば、長板62もN7方向へ移動し、長板6
    2は袋64と一緒に患者とベッド10の間から取り出される。 なおこの場合、屈曲部62bを指先で保持して長板62をN7方向へ移動させ、水平部62aを患者とベッド10の間から抜き出した後、袋64の先端部64b
    を指先で保持して袋64を身体とベッド10の間から抜き出してもよい。

    【0049】袋64の作用は次のとおりである。 すなわち、袋64なしで、長板62のみを図14に示すように身体の背中とベッド10の間に差し込むと、水平部62
    aの先端部が身体の背中に食い込んだり、水平部62a
    の表面が背中を強くこすることとなり、患者に肉体的な苦痛を与える。 殊に重度の患者は、裸でベッド10に寝ている場合が多いため、袋64なしのむき出しの水平部62aを身体とベッド10の間に差し込むと、水平部6
    2aの先端部が身体の背中に食い込み、患者に大きな苦痛を与える。 また、患者が老人の場合、その皮膚はたるんでいるので、水平部62aの先端部は背中にきわめて食い込みやすく、患者に大きな苦痛を与える。 また図1
    7に示すように水平部62aを身体とベッド10の間から抜き出す場合も、仮に袋64がないとすると、水平部62aの表面で背中をこすり、大きな苦痛を与える。

    【0050】以上に述べたような苦痛を解消するために、水平部62aを袋64でカバーして身体とベッド1
    0の間に差し込むようにしたものである。 すなわち、身体と水平部62aの間に袋64を介在させておけば、図14に示すように水平部62aを身体とベッド10の間に差し込む際や、図17に示すように水平部62aを身体とベッド10の間から抜き出す際に、水平部62aの先端部が身体の背中に食い込んだり、水平部62aの表面が背中をこすることはなく、患者に苦痛を与えることなく、水平部62aを抜き差しすることができる。

    【0051】また支持具61のみを寝返り用具として使用してもよい。 この場合、図18に示すように、フック21は使用せずに、支持具61により患者を横向きに寝返りさせ、看護人の手52で支持具61を起立させておく。 そしてそのままの状態で患者の背中をさすったり、
    着替えをさせたり、テレビ51を見せてもよい。 また図19に示すように、屈曲部62cをU字形にしてもよく、このようにすれば患者をしっかり支持できる。

    【0052】

    【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ベッド10と患者の間にハンモック20を容易に敷設したり、ベッド10と患者の間からハンモック20を容易に取り除くことができる。 またベッド10上に横たわる患者の姿勢を変えて、着替えをさせたり、テレビ51を見せたり、看護人が患者の背中をさすったりすることができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の一実施例における身体の支持具の斜視図

    【図2】(a)本発明の一実施例における身体の支持具の断面図 (b)本発明の一実施例における身体の支持具の断面図 (c)本発明の一実施例における身体の支持具の断面図

    【図3】(a)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図 (b)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図 (c)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図 (d)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図 (e)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図 (f)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図

    【図4】(a)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図 (b)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図 (c)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図 (d)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図 (e)本発明の一実施例における身体の支持具の使用中の断面図

    【図5】本発明の一実施例におけるベッド装置の平面図

    【図6】本発明の一実施例におけるベッド装置の側面図

    【図7】本発明の一実施例におけるベッド装置の正面図

    【図8】(a)本発明の一実施例におけるベッド装置の使用中の正面図 (b)本発明の一実施例におけるベッド装置の使用中の正面図 (c)本発明の一実施例におけるベッド装置の使用中の正面図

    【図9】本発明の一実施例におけるベッド装置の使用中の正面図

    【図10】本発明の一実施例におけるベッド装置の使用中の正面図

    【図11】本発明の一実施例におけるベッド装置の使用中の正面図

    【図12】本発明の他の実施例における身体の支持具の斜視図

    【図13】(a)本発明の他の実施例における袋の断面図 (b)本発明の他の実施例における袋の断面図

    【図14】(a)本発明の他の実施例における支持具の使用中の正面図 (b)本発明の他の実施例における支持具の使用中の正面図 (c)本発明の他の実施例における支持具の使用中の正面図

    【図15】本発明の他の実施例におけるベッド装置の正面図

    【図16】本発明の他の実施例における身体の支持具の使用中の正面図

    【図17】本発明の他の実施例における身体の支持具の使用中の正面図

    【図18】本発明の他の実施例における身体の支持具の使用中の正面図

    【図19】本発明の他の実施例における支持具の使用中の正面図

    【符号の説明】

    4 ローラ 5A ガイドレール 5B ガイドレール 10 ベッド 11A ドラム 11B ドラム 11C ドラム 11D ドラム 14A ボールねじ 14B ボールねじ 15A ナット 15B ナット 15C ナット 15D ナット 18 可動プーリ 19A 第1の吊紐 19B 第1の吊紐 19C 第2の吊紐 19D 第2の吊紐 20 ハンモック 31 身体の支持具 32 長板 33 ベルト 34 袋 34a 基端部 34b 先端部 39 把手 61 身体の支持具 62 長板 64 袋 64a 基端部 64b 先端部 M1 第1のモータ MA2 第2のモータ MB2 第2のモータ MC2 第2のモータ MD2 第2のモータ M3 第3のモータ

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